JP2010515686A - 生理学的pHの緩衝液中で向上した溶解度を示すグルカゴン類縁体 - Google Patents

生理学的pHの緩衝液中で向上した溶解度を示すグルカゴン類縁体 Download PDF

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Abstract

グルカゴンアゴニスト活性を保持しながら向上した溶解度を有する修飾グルカゴンペプチドが開示される。グルカゴンペプチドは、天然アミノ酸に対して、荷電アミノ酸で置換すること、および/または、荷電アミノ酸をペプチドのカルボキシ末端に付加することによって修飾されている。グルカゴンアゴニスト類縁体の溶解度をさらに向上させるために、修飾グルカゴンアゴニストをさらに、ペグ化、もしくは、配列番号20、配列番号21、配列番号23から成るグループから選ばれるカルボキシ末端ペプチドの付加、またはそれらの両方によって修飾することができる。
【選択図】図3

Description

血中グルコースレベルが身体活動のためのエネルギーを十分に供給できなくなるまで低下すると低血糖症が起こる。低血糖症は、成人や10歳より年上の子供においては、糖尿病治療の副作用の場合を除いてはまれであるが、他の薬剤や疾病、ホルモンや酵素の欠損、あるいはガンによっても生じ得る。血中グルコースが低下し始めると、膵臓で産生されるホルモンであるグルカゴンが、グリコーゲンを分解してグルコースを放出するよう肝臓にシグナルを送って、血中グルコースレベルを正常レベルにまで上昇させる。しかし糖尿病患者においては、この低血糖症に対するグルカゴン応答に障害があって、グルコースレベルが正常範囲にまで戻るのが困難になっていることがある。
低血糖症は早急な治療を必要とする生死に関わる事象である。グルカゴンの投与は、急性低血糖症の治療法として確立しており、投与後数分以内にグルコースを正常レベルにまで復帰させることができる。グルカゴンを低血糖症の急性治療に用いる場合、結晶形のグルカゴンを希薄な酸性緩衝液で可溶化して、この溶液を筋肉内注射する。この治療法は有効ではあるが、意識が完全でなくなった者にとってはその方法は煩雑であり危険である。そのため、親分子の生物学的性能は維持しつつも、生理学的な条件下で十分に可溶性で安定であって、注射が可能なように溶液として予め処方できるようなグルカゴン類縁体が必要とされている。
さらに、糖尿病患者は、微小血管系の合併症を遅らせ、あるいは予防するために、血中グルコースレベルを正常値付近に維持することが奨励されている。この目的を達成するためには、通常は集中的なインシュリン治療が必要とされる。医師達は、この目的の達成に当たって、糖尿病患者における低血糖症の頻度および重症度の大幅な増加に直面してきた。そのため、現在のインシュリン治療よりも低血糖症を引き起こしにくいような、糖尿病の治療のための改良された医薬品および治療法が求められている。
本明細書に記載するように、市販用に適した医薬組成物中で、生理学的pHにおいて向上した生物物理学的な安定性および水溶性を示すような、高効力のグルカゴンアゴニストが提供される。天然グルカゴンは生理学的なpHの範囲において可溶性ではなく安定でもないので、再構成して直ちに使用する必要のある乾燥品として製造されなくてはならない。本明細書に記載のグルカゴン類縁体は、向上した物理学的特性を有しており、現在天然ホルモンが使用されている医療現場における使用に優れている。本発明の一実施態様によれば、これらの化合物を用いて、低血糖症の治療のための注射が可能な予め処方された溶液を調製できる。あるいはまた、グルカゴンアゴニストをインシュリンと同時投与して、インシュリンの効果を緩衝してより安定した血中グルコースレベルの維持を可能とすることができる。さらに、本明細書に記載の修飾グルカゴンペプチドを含む組成物の他の有益な使用法も以下に詳述される。
本発明の一実施態様は、グルカゴン受容体活性を保持し、天然のグルカゴンペプチド(配列番号1)よりも向上した溶解度を示すグルカゴンペプチドを提供する。天然グルカゴンは水溶液中では、特に生理学的pHにおいて溶解度が低く、時間とともに凝集して沈殿しやすい。対照的に本発明の一実施態様のグルカゴンペプチドは、pH6と8の間において、例えば、pH7において、25℃で24時間経過後に、天然グルカゴンと比べて少なくとも2倍、5倍、またはそれ以上の溶解度を示す。
一実施態様において、グルカゴンペプチドは、天然グルカゴンの活性の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%または90%の活性を示す。一実施態様において、本発明のグルカゴンペプチドは、グルカゴン以上の効力を有する。本発明のグルカゴンペプチドはいずれも、向上した安定性および/または低減した分解性をさらに示してもよく、例えば、25℃で24時間経過後に元のペプチドの95%以上を保持していてもよい。
一実施態様によれば、荷電アミノ酸をペプチドのC末端部分に導入するようなアミノ酸置換および/または付加によって修飾されたグルカゴンペプチドが提供され、一実施態様においては、配列番号1のC末端の27位の位置に導入される。要すれば任意に、1個、2個または3個の荷電アミノ酸がC末端部分に導入されてもよく、一実施態様においては、C末端の27位に導入される。一実施態様によれば、28位および/または29位の天然のアミノ酸は荷電アミノ酸によって置換され、および/または、1ないし3個の荷電アミノ酸がペプチドのC末端に付加される。例示的実施態様においては、荷電アミノ酸のうちの1個、2個または全ては負に帯電している。グルカゴン活性をなお保持させることのできるような追加の修飾、例えば保存的置換をグルカゴンペプチドに加えてもよい。
一例示的実施態様によれば、グルカゴンペプチドは、配列番号11のアミノ酸配列か、天然グルカゴンに対して1ないし3個のさらなるアミノ酸修飾を有するようなその類縁体か、あるいはそのグルカゴンアゴニスト類縁体を含む。配列番号11は、天然蛋白質の28位のアスパラギン残基がアスパラギン酸に置換された修飾グルカゴンペプチドを表している。別の一例示的実施態様において、グルカゴンペプチドは配列番号38のアミノ酸配列を含み、天然蛋白質の28位のアスパラギン残基はグルタミン酸で置換されている。他の例示的実施態様は、配列番号24、25、26、33、35、36および37のグルカゴンペプチドを含む。
前述の化合物はいずれも、親水性成分をペプチドに結合させることによってその溶解度をさらに向上させることができる。一実施態様においては、親水性成分は、グルカゴンペプチドの16位、17位、21位または24位のアミノ酸残基の側鎖に共有結合した、ポリエチレングリコール鎖または他の水溶性ポリマーである。一実施態様によるポリエチレングリコール鎖は、約500〜約40,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有する。本発明はさらにグルカゴンアゴニストの薬学的に受容可能な塩も包含する。
他の例示的実施態様において、前述の化合物はいずれも、その薬学的特性を変えるために、グルカゴンペプチドのカルボキシ末端に第2のペプチドを付加することによってさらに修飾することができる。一実施態様においては、グルカゴンペプチドはペプチド結合を介して第2のペプチドと共有結合し、第2のペプチドは、配列番号20、配列番号21および配列番号22から成るグループから選ばれる配列を含む。
さらなる例示的実施態様において、前述の化合物はいずれも、安定性を向上させるために、配列番号1の15位のアミノ酸を修飾することによってさらに修飾することができ、ペプチドが時間とともに、特に酸性またはアルカリ性の緩衝液中で分解することが低減できる。
一実施態様によれば、本明細書に記載の新規グルカゴンペプチドのいずれかを、好ましくは90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上の純度で含み、且つ、薬学的に受容可能な希釈剤、担体または賦形剤を含む、医薬組成物が提供される。この組成物は、グルカゴンペプチドを、少なくとも0.5mg/ml、1mg/ml、2mg/ml、3mg/ml、4mg/ml、5mg/mlまたはそれ以上の濃度で含んでもよい。一実施態様において、医薬組成物は、滅菌されて要すれば任意に様々な容器に保存される水溶液を含む。他の実施態様において、医薬組成物は凍結乾燥粉末を含む。医薬組成物はさらに、組成物を患者に投与するためのディスポーザブル装置を含むキットの一部として包装することができる。容器またはキットは、外界の室温または冷蔵温度で保存するためにラベルを貼ってもよい。
一実施態様によれば、予め処方された水溶性組成物を用いて、迅速にグルコースレベルを上昇させる、または低血糖症を治療する方法が提供される。本方法は、本開示の新規修飾グルカゴンペプチドを含む水溶液の有効量を投与する工程を含む。他の一実施態様において、腸管の一時的な麻痺を引き起こす方法が提供される。本方法は、グルカゴンペプチドを必要とする患者に、本明細書に記載のグルカゴンペプチドの1つ以上を投与する工程を含む。
さらに別の実施態様において、本発明のグルカゴンペプチドを含む水溶液の有効量を投与する工程を含む、体重増加を低減するまたは体重減少を誘導する方法が提供される。さらなる実施態様において、インシュリンと本発明のグルカゴンペプチドとを同時投与する工程を含む、糖尿病の治療方法が提供される。
例示的なグルカゴンペプチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11および配列番号33から成るグループから選ばれ、ここで、グルカゴンペプチドのアミノ酸29はペプチド結合を介して第2のペプチドと結合し、第2のペプチドは、配列番号20、配列番号21または配列番号22の配列を含む。一実施態様において、グルカゴンペプチドはペグ化されている。一実施態様において、本方法は、配列番号24、配列番号25または配列番号26の配列を含むペプチドを投与する工程を含み、ここで、21位または24位のアミノ酸にはポリエチレン鎖が共有結合している。
図1は、37℃で24、48、72、96、144および166時間インキュベートしたCys21マレイミドPEG5Kグルカゴンの安定性を表す棒グラフである。 図2は、pH5において37℃で24、72または144時間インキュベートしたCys21マレイミドPEG5KグルカゴンをHPLC分析して得られたデータを表す。 図3は、グルカゴン類縁体(D28、E29、E30)の溶解度を、pH2、4、5.5、7および8において、25℃で60時間経過後に天然グルカゴンと比較したデータを表す。 図4は、グルカゴン類縁体(E15D28、D28E29、D28E30)の溶解度を、pH2、4、5.5および7において、25℃で24時間、次いで4℃で24時間経過後に天然グルカゴンと比較したデータを表す。 図5は、グルカゴン類縁体D28、D28E30およびE15D28の、pH7において4℃で24時間経過後の最大溶解度を表す。 図6は、グルカゴン類縁体(K29▲、K30▼およびK29K30◆)によるグルカゴン受容体媒介性cAMP誘導を、天然グルカゴン■と比較したデータを表す。 図7は、グルカゴン類縁体(D28□、E29△、E30▽、K30K31◇およびK30▼)によるグルカゴン受容体媒介性cAMP誘導を、天然グルカゴン■と比較したデータを表す。 図8は、グルカゴン類縁体(D28□、E28(黒色五角形)およびK29▲)によるグルカゴン受容体媒介性cAMP誘導を、天然グルカゴン■と比較したデータを表す。 図9は、グルカゴン類縁体(D28E29+、D28E30×、E15D28*およびE29△)によるグルカゴン受容体媒介性cAMP誘導を、天然グルカゴン■と比較したデータを表す。 図10は、ビーグル犬にグルカゴンおよびグルカゴン類縁体を筋肉内投与した後の血清グルコース濃度の変化を示すデータを表す。グルカゴンか、グルカゴンのカルボキシ末端に配列番号31の配列が結合したグルカゴンを含むグルカゴン類縁体(グルカゴン−CEX)か、またはアミノ酸28にアスパラギン酸置換を有する配列番号11のグルカゴン類縁体(グルカゴン−Asp28)のいずれかの0.005mg/kg用量を動物に投与した。
〔定義〕
本発明を記載して特許を請求するにあたり、以下に説明する定義に従って、下記の用語を使用する。
本明細書に用いられる「薬学的に受容可能な担体」という語は、例えばリン酸緩衝液の溶液、水、油/水または水/油エマルジョンのようなエマルジョン、および各種の湿潤剤といった、任意の標準的な薬学的担体を含む。この語はまた、ヒトを含む動物に使用する目的で米国連邦政府の規制当局によって承認された、または米国薬局方に収録された任意の薬剤も包含する。
本明細書に用いられる「薬学的に受容可能な塩」という語は、親化合物の生物学的活性を保持した化合物の塩であって、生物学的にまたは非生物学的に有害ではない塩を指す。本明細書に記載の化合物の多くは、アミノおよび/またはカルボキシル基あるいは類似の基を有するので、酸および/または塩基の塩を形成することができる。
無機および有機塩基から、薬学的に受容可能な塩基付加塩を調製することができる。無機塩基に由来する塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩などが挙げられる。有機塩基に由来する塩としては、第一アミン、第二アミン、および第三アミンの塩が挙げられるが、但しこれらに限らない。
無機および有機酸から、薬学的に受容可能な酸付加塩を調製してもよい。無機酸に由来する塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。有機酸に由来する塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン-スルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。
本明細書に用いられる「治療する」という語は、特定の障害もしくは状態の予防、または、特定の障害または状態に伴う症状の軽減、および/または、そのような症状の予防もしくは除去を含む。
本明細書に用いられる、グルカゴンペプチドの「有効な」量、または「治療有効量」という語は、非毒性だが望ましい効果をもたらすのに十分なペプチドの量を指す。例えば、望ましい効果の1つは、例えば血中グルコースレベルの上昇で測定されるような、低血糖症の予防または治療であろう。「有効」であるような量は、年齢や個体の全体的状態、投与方法などに応じて、各々の患者毎に異なるであろう。従って正確な「有効量」が常に特定できるとは限らない。しかし個々の場合における適切な「有効」量は、日常的な実験手法を用いて当業者が決定してもよい。
「非経口的」という語は、消化管を介するのではなく、皮下、筋肉内、脊髄内、または静脈内などの他の経路を介することを指す。
本明細書に用いられる「精製された」および類似の語は、自然のまたは天然の環境における分子または化合物に通常付随する夾雑物を実質的に含まない状態で、分子または化合物を単離することに関する。本明細書に用いられる「精製された」という語は、絶対的な純度は必要とせず、むしろ、相対的な定義を意図している。本明細書において、「精製ポリペプチド」という語は、他の化合物、たとえば、核酸分子、脂質および炭水化物(但しこれらに限らない)から分離されているポリペプチドを表すために用いられる。
本明細書に用いられる「単離された」という語は、対象とする物質が元の環境(例えばそれが天然に存在するものであれば天然の環境)から取り出されていることを必要とする。例えば、生きた動物中に存在する天然のポリヌクレオチドは単離されていないが、同じポリヌクレオチドが、天然の系において共存する物質の一部または全部から分離されていれば、それは単離されている。
本明細書に用いられる「グルカゴンペプチド」は、配列番号1のアミノ酸配列か、または、ペプチドのアミノ酸の置換、付加、欠失、または翻訳後修飾(例えば、メチル化、アシル化、ユビキチン化など)を含む、配列番号1のアミノ酸配列の任意の類縁体を含むペプチドであって、実施例13に記載の試験法によりcAMP産生として測定されるグルカゴンまたはGLP−1受容体活性を刺激するような任意のペプチドを含む。
「グルカゴンアゴニスト」の語は、実施例13に記載の試験法によりcAMP産生として測定されるグルカゴン受容体活性を刺激するようなグルカゴンペプチドを含む複合体を指す。
本明細書に用いられる「グルカゴンアゴニスト類縁体」は、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12および配列番号13から成るグループから選ばれる配列を有するか、または、それらの配列のうちの1つの類縁体であって、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、24位、27位、28位または29位の各位置における、1つ以上の保存的アミノ酸置換を有するように修飾された類縁体を含む、グルカゴンペプチドである。
本明細書に用いられるアミノ酸の「修飾」は、アミノ酸の置換、付加または欠失を指し、ヒトの蛋白質に通常見出される20種のアミノ酸、並びに、非定型または非天然のアミノ酸による置換または付加を含む。本出願の全体にわたって、特定のアミノ酸の位置の番号(例えば28位)への参照はいずれも、天然グルカゴン(配列番号1)中のその位置のアミノ酸、または、任意の類縁体中の対応する位置のアミノ酸を指す。例えば、本明細書における「28位」への参照は、配列番号1の最初のアミノ酸が欠失しているグルカゴン類縁体においては、対応する27位を意味することとなろう。同様に、本明細書における「28位」への参照は、配列番号1のN末端の前に1つのアミノ酸が付加されたグルカゴン類縁体においては、対応する29位を意味することとなろう。
本明細書に用いられるアミノ酸の「置換」は、1つのアミノ酸残基の別のアミノ酸残基による置き換えを指す。
本明細書に用いられる「保存的アミノ酸置換」は、以下の5つのグループの中での交換として定義される:
I.小さく、脂肪族で、非極性またはわずかに極性の残基:
Ala、Ser、Thr、Pro、Gly
II.極性であって、負に帯電した残基、およびそのアミド:
Asp、Asn、Glu、Gln、システイン酸およびホモシステイン酸
III.極性であって、正に帯電した残基:
His、Arg、Lys、オルニチン(Orn)
IV.大きく、脂肪族で、非極性の残基:
Met、Leu、He、VaI、Cys、ノルロイシン(Nle)、ホモシステイン
V.大きく、芳香族の残基:
Phe、Tyr、Trp、アセチルフェニルアラニン
本明細書に用いられる「ポリエチレングリコール」または「PEG」という一般的な語は、エチレンオキシドと水の縮合ポリマーであって、分枝また直鎖状で、一般式H(OCHCHOH(nは9以上)で表されるポリマーの混合物を指す。この語は、さらなる特定のない時は、500〜40,000ダルトンの範囲から選ばれる平均総分子量を有するエチレングリコールのポリマーを含むことが意図される。「ポリエチレングリコール」または「PEG」は、そのおおよその平均分子量を示す数字の接尾辞と組み合わせて用いられる。例えば、PEG-5,000は、約5,000の平均総分子量を有するポリエチレングリコールを指す。
「ペグ化された」という語および類似の語は、化合物にポリエチレングリコールポリマーを結合させることによって、天然状態から修飾されている化合物を指す。「ペグ化されたグルカゴンペプチド」とは、グルカゴンペプチドに共有結合したPEG鎖を有するグルカゴンペプチドのことである。
本明細書に用いられるペプチドに対する一般的な参照は、修飾されたアミノおよびカルボキシ末端を有するペプチドを包含することが意図される。例えば、末端カルボン酸の代わりにアミド基を含むアミノ酸鎖は、標準的アミノ酸を指定するアミノ酸配列に包含されることが意図される。
本明細書に用いられる「リンカー」は、2つの別々の実体を互いに結合させる結合、分子または分子群である。リンカーは、2つの実体の間の最適な間隔をもたらしてもよく、あるいは、2つの実体が互いに分離することを可能とするような不安定な結合をさらに供給してもよい。不安定な結合としては、光により切断可能な基、酸不安定性の成分、塩基不安定性の成分、および酵素により切断可能な基、などが挙げられる。
本明細書に用いられる「二量体」は、リンカーを介して互いに共有結合した2つのサブユニットを含む複合体である。二量体の語は、限定的表現なしで用いられる場合は、ホモ二量体とヘテロ二量体の両方を包含する。ホモ二量体は2つの同一のサブユニットを含み、他方、ヘテロ二量体は、2つの異なるサブユニットを含むが、これらの2つのサブユニットは実質的には互いに類似している。
本明細書に用いられる「pH安定化グルカゴンペプチド」の語は、薬理学的な目的で用いられる最も広いpHの範囲における水溶性緩衝液中で、天然グルカゴンと比べて優れた安定性と溶解度を示す、グルカゴンアゴニスト類縁体を指す。
本明細書に用いられる「荷電アミノ酸」の語は、生理学的pHの水溶液中で、負に帯電した(すなわち脱プロトン化した)または、正に帯電した(すなわちプロトン化した)側鎖を有するアミノ酸を指す。例えば、負に帯電したアミノ酸としては、アスパラギン酸、グルタミン酸、システイン酸、ホモシステイン酸およびホモグルタミン酸が挙げられ、他方、正に帯電したアミノ酸としては、アルギニン、リジンおよびヒスチジンが挙げられる。荷電アミノ酸は、ヒトのタンパク質中に一般的に見出される20種のアミノ酸、並びに非定型または非天然のアミノ酸のうちの、帯電したアミノ酸を含む。
本明細書に用いられる「酸性アミノ酸」の語は、例えばカルボン酸基やスルホン酸基のような第二の酸性成分を含むアミノ酸を指す。
〔実施態様〕
出願人らは、天然グルカゴンに対して、カルボキシ末端に電荷を導入して修飾することにより、そのアゴニスト特性を保持しながら溶解度を向上させることができることを見出していた。溶解度の向上により、グルカゴン溶液を中性pH付近において調製して保存することが可能となる。グルカゴン溶液を比較的中性のpH(例えば約pH6.0からpH8.0)で処方することによってグルカゴンペプチドの長期安定性が向上する。従って、本発明の一実施態様は、His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Ser−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Met−Asn−Thr(配列番号1)の野生型ペプチドに対して、天然ペプチドの生物学的活性を保持しながら、水溶液中での、特にpHが約5.5から約8.0の範囲におけるペプチドの溶解度を向上させるように修飾された、グルカゴンアゴニストに関する。一実施態様において、天然の非荷電アミノ酸をリジン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から成るグループから選ばれる荷電アミノ酸で置換することによって、または、ペプチドのアミノまたはカルボキシ末端に荷電アミノ酸を付加することによって、ペプチドに電荷を付加する。驚くべきことに、出願人らは、28位および/または29位の通常のアミノ酸を荷電アミノ酸で置換すること、および/または、グルカゴンペプチドのカルボキシ末端に1つまたは2つの荷電アミノ酸を付加することによって、生理学的なpH(すなわち約6.5から約7.5のpH)の水溶液中におけるグルカゴンペプチドの溶解度および安定性が、少なくとも5倍から30倍に至るまで向上することを見出していた。
従って、本発明の一実施態様のグルカゴンペプチドは、グルカゴン活性を保持しており、約5.5から8の範囲のあるpH、例えばpH7において、25℃で24時間経過後に測定した場合、天然グルカゴンと比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、25倍、30倍またはそれ以上の溶解度を示す。本明細書に記載のグルカゴンペプチドはいずれも、pH5.5から8の範囲のpHにおいて、向上した安定性をさらに示してもよく、例えば、25℃で24時間経過後に、元のペプチドのうちの少なくとも75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%または99%が保持されていてもよい。グルカゴンペプチドは、その薬学的特性を変化させる追加の修飾を含んでもよく、そのような変化としては、例えば、効力の向上、循環中での半減期の延長、保存寿命の増加、沈殿や凝集の低減、および/または、例えば保存後の切断や化学修飾の発生の低減のような分解の低減、などがある。
一実施態様において、例えば1個、2個、3個またはそれ以上の荷電アミノ酸を天然グルカゴンのC末端部分に導入することによって、溶解度の向上したグルカゴンペプチドを調製してもよく、一実施態様においては、C末端の27位に導入される。そのような荷電アミノ酸は、例えば28位または29位の天然アミノ酸を荷電アミノ酸で置換することによって、あるいはまた、例えば27位、28位、または29位の後に荷電アミノ酸を付加することによって、導入することができる。例示的実施態様においては、荷電アミノ酸のうちの1個、2個、3個または全ては、負に帯電している。別の実施態様においては、荷電アミノ酸のうちの1個、2個、3個または全ては、正に帯電している。ある例示的実施態様において、グルカゴンペプチドは以下の修飾のうちの任意の1つまたは2つを含んでもよい:N28のEによる置換;N28のDによる置換;T29のDによる置換;T29のEによる置換;27位、28位、または29位の後へのEの挿入;27位、28位、または29位の後へのDの挿入。例えば、E28E30、D28E30。
グルカゴンペプチドに対して、溶解度および/または安定性、および/またはグルカゴン活性をさらに増加させるような追加の修飾を加えてもよい。あるいはまた、グルカゴンペプチドは、溶解度または安定性に実質的に影響せず、グルカゴン活性を実質的に低下させないような別の修飾を含んでもよい。例示的実施態様においては、グルカゴンペプチドは、天然グルカゴンの配列と比べて、合計で1個、2個まで、3個まで、4個まで、5個まで、6個まで、7個まで、8個まで、9個まで、または10個までのアミノ酸修飾を含んでもよい。
例示的な修飾として、以下のものが挙げられるが、但しこれらに限らない:
保存的置換、例えば、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、24位、27位、28位または29位のうちの1つ以上における保存的置換;
15位のアスパラギン酸の修飾、例えば、グルタミン酸、ホモグルタミン酸、システイン酸またはホモシステイン酸による置換、これらは分解を低減してもよい;
本明細書に記載の通りの、水溶性ポリマーであるポリエチレングリコールのような親水性成分の、例えば16位、17位、20位、21位、24位または29位への付加、これらは溶解度および/または半減期を増加させてもよい;
27位のアミノ酸の修飾、例えばメチオニン、ロイシンまたはノルロイシンによる置換;
本明細書に記載の通りの、1位または2位における修飾;
本明細書に記載の通りの、C末端延長;
本明細書に記載の通りの、ホモ二量体化またはヘテロ二量体化;および
上記の組み合わせ。
一実施態様によれば、配列番号1の天然グルカゴンペプチドは、28位および/または29位の天然アミノ酸を負に帯電したアミノ酸(例えばアスパラギン酸またはグルタミン酸)で置換し、要すれば任意に、負に帯電したアミノ酸(例えばアスパラギン酸またはグルタミン酸)をカルボキシ末端に付加することによって修飾される。別の一実施態様において、配列番号1の天然グルカゴンペプチドは、29位の天然のアミノ酸を正に帯電したアミノ酸(例えばリジン、アルギニンまたはヒスチジン)で置換し、要すれば任意に、1つまたは2つの正に帯電したアミノ酸(例えばリジン、アルギニンまたはヒスチジン)をカルボキシ末端に付加することによって修飾される。一実施態様によれば、向上した溶解度および安定性を有するグルカゴン類縁体が提供されるが、ここで、類縁体は配列番号34のアミノ酸配列を含み、但し、28位または29位のアミノ酸の少なくとも1つは酸性アミノ酸によって置換され、および/または、追加の酸性アミノ酸がカルボキシ末端に付加されることを条件とする。一実施態様においては、酸性アミノ酸は、Asp、Glu、システイン酸およびホモシステイン酸から成るグループから独立して選ばれる。
一実施態様によれば、向上した溶解度および安定性を有するグルカゴンアゴニストが提供されるが、ここで、アゴニストは配列番号33のアミノ酸配列を含み、27位、28位または29位のアミノ酸の少なくとも1つは非天然アミノ酸残基によって置換される(すなわち、類縁体の27位、28位、または29位に存在するアミノ酸の少なくとも1つは、配列番号1の対応する位置に存在するアミノ酸とは異なるアミノ酸である)。一実施態様によれば、配列番号33の配列を含むグルカゴンアゴニストが提供されるが、但し、28位のアミノ酸がアスパラギンであり且つ29位のアミノ酸がスレオニンである場合は、このグルカゴンペプチドはさらに、カルボキシ末端に、Lys、Arg、His、AspおよびGluから成るグループから独立して選ばれる1ないし2個のアミノ酸が付加されていることを条件とする。
天然グルカゴンペプチドの特定の位置は、親ペプチドの活性を少なくとも部分的に保持しながら修飾できることが報告されている。従って、出願人らは、配列番号11のペプチドの2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、24位、27位または29位に位置するアミノ酸の1つ以上を、天然グルカゴンペプチドに存在するものとは異なるアミノ酸で置換して、それでもなお親グルカゴンペプチドの向上した効力、生理学的pHでの安定性および生物学的活性を保持することができると予想する。例えば、一実施態様によれば、天然ペプチドの27位に存在するメチオニン残基は、ペプチドの酸化分解を防ぐために、ロイシンまたはノルロイシンに変えられる。
一実施態様において、配列番号33のグルカゴン類縁体が提供されるが、ここで、類縁体の1位、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位または24位から選ばれる位置における1ないし6個のアミノ酸は、配列番号1の対応するアミノ酸とは異なっている。別の一実施態様によれば、配列番号33のグルカゴン類縁体が提供されるが、ここで、類縁体の1位、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位または24位から選ばれる位置における1ないし3個のアミノ酸は、配列番号1の対応するアミノ酸とは異なっている。別の実施態様において、配列番号7、配列番号8または配列番号34のグルカゴン類縁体が提供されるが、ここで、類縁体の1位、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位または24位から選ばれる位置における1ないし2個のアミノ酸は、配列番号1の対応するアミノ酸とは異なっており、さらに別の実施態様においては、これら1ないし2個の異なるアミノ酸は、天然配列(配列番号1)に存在するアミノ酸に対する保存的アミノ酸置換を表す。一実施態様において、配列番号11または配列番号13のグルカゴンペプチドが提供されるが、ここで、グルカゴンペプチドはさらに、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、24位、27位または29位から選ばれる位置における1個、2個または3個のアミノ酸置換を含む。一実施態様においては、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、27位または29位における置換は保存的アミノ酸置換である。
一実施態様において、配列番号1の類縁体ペプチドを含むグルカゴンアゴニストが提供されるが、ここで、類縁体は、2位にセリン以外のアミノ酸を有し、且つ、28位または29位の天然アミノ酸を置換する酸性アミノ酸または配列番号1のペプチドのカルボキシ末端に付加される酸性アミノ酸を有する点で、配列番号1とは異なっている。一実施態様においては、酸性アミノ酸はアスパラギン酸またはグルタミン酸である。一実施態様において、配列番号9、配列番号12、配列番号13または配列番号32のグルカゴン類縁体が提供されるが、ここで、類縁体は、2位に置換を有する点で親分子とは異なっている。より具体的には、類縁体ペプチドの2位は、d−セリン、アラニン、グリシン、n−メチルセリンおよびアミノイソ酪酸から成るグループから選ばれるアミノ酸で置換されている。
別の一実施態様において、配列番号1の類縁体ペプチドを含むグルカゴンアゴニストが提供されるが、ここで、類縁体は、1位にヒスチジン以外のアミノ酸を有し、且つ、28位または29位の天然アミノ酸を置換する酸性アミノ酸またはカルボキシ末端に付加される酸性アミノ酸を有する点で、配列番号1とは異なっている。一実施態様においては、酸性アミノ酸はアスパラギン酸またはグルタミン酸である。一実施態様において、配列番号9、配列番号12、配列番号13または配列番号32のグルカゴン類縁体が提供されるが、ここで、類縁体は、1位に置換を有する点で親分子とは異なっている。より具体的には、類縁体ペプチドの1位は、d−ヒスチジン、デスアミノヒスチジン、ヒドロキシル−ヒスチジン、アセチル−ヒスチジンおよびホモ−ヒスチジンから成るグループから選ばれるアミノ酸で置換されている。
一実施態様によれば、修飾グルカゴンペプチドは、配列番号9、配列番号12、配列番号13および配列番号32から成るグループから選ばれる配列を含む。さらに別の一実施態様において、配列番号9、配列番号12、配列番号13または配列番号32の配列を含み、さらに、C末端に1ないし2個のアミノ酸が付加されているグルカゴンペプチドが提供されるが、ここで、追加のアミノ酸は、Lys、Arg、His、Asp、Glu、システイン酸またはホモシステイン酸から成るグループから独立して選ばれる。一実施態様においては、カルボキシ末端に付加された追加のアミノ酸は、Lys、Arg、His、Asp、Gluから成るグループから選ばれ、あるいは、さらに別の一実施態様においては、追加のアミノ酸はAspまたはGluである。
別の一実施態様において、グルカゴンペプチドは、配列番号7の配列またはそのグルカゴンアゴニスト類縁体を含む。一実施態様において、ペプチドは、配列番号8、配列番号10、配列番号11、配列番号12および配列番号13から成るグループから選ばれる配列を含んでいる。別の実施態様において、ペプチドは、配列番号8、配列番号10および配列番号11から成るグループから選ばれる配列を含んでいる。一実施態様において、グルカゴンペプチドは、配列番号8、配列番号10または配列番号11の配列を含み、さらに、C末端に、AspおよびGluから成るグループから選ばれる追加のアミノ酸が付加されている。一実施態様においてはグルカゴンペプチドは配列番号11または配列番号13の配列を含み、さらに別の一実施態様においてはグルカゴンペプチドは配列番号11の配列を含む。
一実施態様によれば、以下から成るグループから選ばれる修飾グルカゴンペプチドを含むグルカゴンアゴニストが提供される:
NH−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Xaa−Ser−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Xaa−Xaa−R(配列番号34)、
NH−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Ser−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Met−Asp−Thr−R(配列番号11)、および
NH−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Xaa−Tyr−Leu−Glu−Ser−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Met−Asp−Thr−R(配列番号13)、
ここで、15位のXaaはAsp、Glu、システイン酸、ホモグルタミン酸またはホモシステイン酸であり、28位のXaaはAsnまたは酸性アミノ酸であり、29位のXaaはThrまたは酸性アミノ酸であり、Rは酸性アミノ酸、COOHまたはCONHであるが、但し、28位、29位または30位のいずれか1つに酸性の酸残基が存在することを条件とする。一実施態様においてはRはCOOHであり、別の一実施態様においてはRはCONHである。
本開示はまた、グルカゴン融合ペプチドも包含するが、ここで、グルカゴンペプチドの安定性と溶解度を向上させるために、グルカゴンペプチドのC末端には第2のペプチドが融合している。より具体的には、融合グルカゴンペプチドは、グルカゴンペプチドNH−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Xaa−Ser−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Xaa−Xaa−R(配列番号34)を含むグルカゴンアゴニスト類縁体を含んでもよく、ここで、Rは、グルカゴンペプチドのカルボキシ末端アミノ酸に結合した、酸性アミノ酸であるか、または、結合および、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNKNNIA)もしくは配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列である。一実施態様において、グルカゴンペプチドは、配列番号33、配列番号7、配列番号8から成るグループから選ばれ、さらに、カルボキシル末端アミノ酸に結合した、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列を含む。一実施態様において、グルカゴン融合ペプチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6またはそれらのグルカゴンアゴニスト類縁体を含み、さらに、アミノ酸29に結合した、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列を含む。一実施態様によれば、融合ペプチドはさらに、16位、17位、21位、または24位のアミノ酸に結合したPEG鎖を含むが、ここで、PEG鎖は500から40,000ダルトンの範囲から選ばれる。一実施態様において、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列が、グルカゴンペプチドのアミノ酸29にペプチド結合を介して結合している。一実施態様においては、グルカゴン融合ペプチドのグルカゴンペプチド部分は、配列番号10、配列番号11および配列番号13から成るグループから選ばれる配列を含む。一実施態様においては、グルカゴン融合ペプチドのグルカゴンペプチド部分は、配列番号11または配列番号13の配列を含むが、ここで、それぞれの21位または24位にはPEG鎖が結合している。
別の実施態様において、融合ペプチドのグルカゴンペプチド配列は、配列番号11の配列を含み、さらに、アミノ酸29に結合した、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列を含む。一実施態様において、グルカゴン融合ペプチドは、配列番号24、配列番号25および配列番号26から成るグループから選ばれる配列を含む。本発明の融合ペプチドは通常、標準的なカルボン酸基を有するC末端アミノ酸を有する。しかしながら、これらの配列の類縁体であって、C末端アミノ酸がカルボン酸を置換するアミドを有するものも、実施態様として包含される。一実施態様によれば、融合グルカゴンペプチドは、配列番号10、配列番号11および配列番号13から成るグループから選ばれるグルカゴンアゴニスト類縁体を含み、さらに、アミノ酸29に結合した、配列番号23(GPSSGAPPPS−CONH)のアミノ酸配列を含む。
本発明のグルカゴンアゴニストは、グルカゴンペプチドの生物学的活性を保持しながら、ペプチドの水溶液中での溶解度および安定性を向上させるために、さらに修飾することができる。一実施態様によれば、配列番号11のペプチドまたはそのグルカゴンアゴニスト類縁体の16位、17位、20位、21位、24位および29位から選ばれる1つ以上の位置に親水性基を導入することにより、pH安定化グルカゴン類縁体の溶解度および安定性が向上することが予想される。より具体的には、一実施態様において、配列番号10、配列番号11、配列番号13、または配列番号32のグルカゴンペプチドは、21位または24位に存在するアミノ酸の側鎖に共有結合した1つ以上の親水性基を含むように修飾される。
一実施態様によれば、配列番号11のグルカゴンペプチドは、16位、17位、20位、21位、24位および/または29位における1つ以上のアミノ酸置換を含むように修飾されるが、ここで、天然のアミノ酸は、例えばPEGのような親水性成分との架橋に適した側鎖を有するアミノ酸で置換される。天然ペプチドは、天然に存在するアミノ酸または合成(非天然)アミノ酸で置換することができる。合成または非天然アミノ酸とは、生体内で天然には存在しないが、それでもなお、本明細書に記載のペプチド構造に取り込むことのできるようなアミノ酸を指す。
一実施態様において、配列番号10、配列番号11または配列番号13のグルカゴンアゴニストが提供されるが、ここで、天然のグルカゴンペプチド配列は、天然配列の16位、17位、21位および24位のうちの少なくとも1つにおいて、天然または合成アミノ酸を含むように修飾されており、アミノ酸置換物はさらに親水性成分を含む。一実施態様においては、置換は21位または24位に存在し、さらに別の一実施態様においては、親水性成分はPEG鎖である。一実施態様において、配列番号11のグルカゴンペプチドは、少なくとも1つのシステイン残基で置換されるが、ここで、システイン残基の側鎖はさらに、例えばマレイミド、ビニルスルホン、2−ピリジルチオ、ハロアルキルおよびハロアシルといった、チオール反応性試薬で修飾されている。これらのチオール反応性試薬は、カルボキシ、ケト、ヒドロキシル、およびエーテル基、並びに、ポリエチレングリコール単位のような他の親水性成分を含有してもよい。それとは別の実施態様において、天然グルカゴンペプチドはリジンで置換され、置換リジン残基の側鎖はさらに、カルボン酸の活性エステル(スクシンイミド、酸無水物など)またはポリエチレングリコールのような親水性成分のアルデヒドといった、アミン反応性試薬を用いて修飾される。一実施態様において、グルカゴンペプチドは、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18および配列番号19から成るグループから選ばれる。
一実施態様によれば、ペグ化されたグルカゴンペプチドは、グルカゴンペプチドに共有結合した2つ以上のポリエチレン鎖を含むが、ここで、グルカゴン鎖の総分子量は、約1,000〜約5,000ダルトンである。一実施態様において、ペグ化されたグルカゴンアゴニストは配列番号6のペプチドを含むが、ここで、21位および24位のアミノ酸残基にはPEG鎖が共有結合しており、2つのPEG鎖の合計分子量は約1,000〜約5,000ダルトンである。別の実施態様において、ペグ化されたグルカゴンアゴニストは配列番号6のペプチドを含むが、ここで、21位および24位のアミノ酸残基にはPEG鎖が共有結合しており、2つのPEG鎖の合計分子量は約5,000〜約20,000ダルトンである。
ポリエチレングリコール鎖は、直鎖状であってもよく、分枝していてもよい。一実施態様によれば、ポリエチレングリコール鎖は約500〜約40,000ダルトンの範囲から選ばれる平均分子量を有する。一実施態様において、ポリエチレングリコール鎖は約500〜約5,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有する。別の一実施態様において、ポリエチレングリコール鎖は約20,000〜約40,000ダルトンの分子量を有する。
実施例に詳述するように、本発明のグルカゴンアゴニストは、天然のペプチドに比べ、向上した生物活性を保持または発揮しながら、生理学的pHの溶液中で向上した生物物理学的安定性および水溶性を有する。そのため、本発明のグルカゴンアゴニストは、天然のグルカゴンペプチドについてこれまでに記載されたあらゆる用途に適しているはずである。従って、本明細書に記載の修飾グルカゴンペプチドは、低血糖症を治療するため、血中グルコースレベルを上昇させるため、放射線医学の用途のために腸の一時的な麻痺を引き起こすため、インシュリンの補助的治療として体重を低減し維持するため、または、グルカゴンの低い血中レベルにより引き起こされるその他の代謝性疾患を治療するために用いることができる。
本開示の一態様は、低血糖症の治療に用いるための、本明細書に記載のグルカゴンアゴニストの予め処方された水溶液に関する。本明細書に記載のアゴニスト組成物は向上した安定性および/または溶解度を有するので、迅速な投与と低血糖症の治療のための、予め処方されたグルカゴンの水溶液を調製することが可能である。従って、一実施態様において、低血糖症を患う患者に投与するための、本発明のグルカゴンアゴニストを含む溶液が提供される。一実施態様において、低血糖症を患う患者に投与するための、本明細書に記載のペグ化されたグルカゴンアゴニストを含む溶液が提供されるが、ここで、ペグ化されたグルカゴンアゴニストに結合するPEG鎖の総分子量は約500〜約5,000ダルトンの範囲である。一実施態様において、ペグ化されたグルカゴンアゴニストは、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18および配列番号19、並びにそれらのグルカゴンアゴニスト類縁体から成るグループから選ばれるペプチドを含み、ここで、グルカゴンペプチドの16位、17位、21位、または24位におけるアミノ酸残基の側鎖にはポリエチレングリコール鎖が共有結合している。一実施態様においては、ペグ化されたグルカゴンアゴニストは配列番号16のペプチドを含み、ペプチドの21位のアミノ酸残基にはポリエチレングリコールが共有結合している。一実施態様においては、ペグ化されたグルカゴンアゴニストは配列番号17のペプチドを含み、ペプチドの24位のアミノ酸残基にはポリエチレングリコールが共有結合している。
本発明による低血糖症を治療する方法は、本明細書に記載のグルカゴンアゴニストを、任意の標準的な投与経路を用いて患者に投与する工程を含み、投与経路としては、静脈内、腹腔内、皮下または筋肉内のような非経口的な経路、髄腔内、経皮的、直腸内、経口、鼻腔内、または吸入による経路などが挙げられる。一実施態様において、本組成物は皮下に、または筋肉内に投与される。一実施態様において、本組成物は非経口的に投与され、且つ、グルカゴン組成物は注射器の中に入っている。有利なことに、本明細書に記載の水溶性で安定なグルカゴン類縁体は、薬理学的な目的で用いられる最も広いpHの範囲における水溶性緩衝液中で、天然グルカゴンと比べて優れた安定性と溶解度を示す。本明細書に記載の安定化グルカゴン類縁体を使用することにより、生理学的pHにおいてグルカゴンアゴニスト溶液を調製して長期間にわたって保存することが可能となる。
出願人らは、親ペプチドの生物活性と特異性を保持するペグ化されたグルカゴンペプチドを調製できることを見出していた。しかし、PEG鎖の長さを伸ばすか、ペプチドに複数のPEG鎖を結合して、結合したPEGの総分子量を5,000ダルトンより大きくすると、修飾グルカゴンの作用の時間が遅れ始める。一実施態様によれば、配列番号11もしくは配列番号13のグルカゴンペプチド、またはそのグルカゴンアゴニスト類縁体が提供されるが、ここで、ペプチドは1つ以上のポリエチレングリコール鎖を含み、結合したPEGの総分子量は5,000ダルトンより大きく、一実施態様においては10,000ダルトンより大きいが40,000ダルトン未満である。そのような修飾グルカゴンペプチドは、生物活性を失うことなく、活性の時間が遅くなっている。従って、組成物を予防的に投与して、投与したグルカゴンペプチドの効果を延長することができる。
10,000ダルトンより大きい分子量を有するPEG鎖を共有結合させて修飾したグルカゴンペプチドは、インシュリンと共に投与して、インシュリンの作用を緩衝し、糖尿病患者における血中グルコースレベルを安定に維持する助けとすることができる。本開示の修飾グルカゴンペプチドは、インシュリンと共に、単一の組成物として、あるいは別々の溶液として、同時に投与することができ、あるいは、インシュリンと修飾グルカゴンペプチドとは互いに異なる時期に投与することもできる。一実施態様においては、インシュリンを含む組成物と修飾グルカゴンペプチドを含む組成物は互いに12時間以内の間隔で投与される。投与したインシュリンに対する修飾グルカゴンペプチドの正確な比率は、患者のグルカゴンレベルを決定することに部分的に依存し、日常的な実験手法を通じて決定することができる。
一実施態様によれば、インシュリンと、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらのグルカゴンアゴニスト類縁体から成るグループから選ばれる修飾グルカゴンペプチドとを含む組成物が提供されるが、ここで、修飾グルカゴンペプチドはさらに16位、17位、21位、または24位のアミノ酸側鎖に共有結合したポリエチレングリコール鎖を含む。一実施態様において、組成物はインシュリンとグルカゴン類縁体とを含む水溶液である。グルカゴンペプチドが配列番号11または配列番号13の配列を含むような実施態様においては、ペプチドはさらに、16位、17位、21位または24位のアミノ酸側鎖に共有結合したポリエチレングリコール鎖を含んでもよい。一実施態様において、修飾グルカゴンペプチドのPEG鎖の分子量は10,000ダルトンより大きい。一実施態様において、ペグ化されたグルカゴンペプチドは、配列番号11および配列番号13から成るグループから選ばれるペプチドを含み、ここで、グルカゴンペプチドの21位または24位におけるアミノ酸残基の側鎖にはポリエチレングリコール鎖が共有結合している。一実施態様においては、ポリエチレングリコール鎖は約10,000〜約40,000の分子量を有する。
一実施態様によれば、本明細書に記載の修飾グルカゴンペプチドは、腸管の一時的な麻痺を引き起こすために用いられる。本方法は、放射線医学の目的のために有用であって、ペグ化されたグルカゴンペプチドか、C末端延長を含むグルカゴンペプチドか、またはそれらのペプチドの二量体を含む医薬組成物の有効量を投与する工程を含む。一実施態様において、グルカゴンペプチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12および配列番号13から成るグループから選ばれる配列を含む。一実施態様において、グルカゴンペプチドはさらに、21位または24位のアミノ酸残基に共有結合した、約1,000〜40,000ダルトンのPEG鎖を含む。一実施態様において、グルカゴンペプチドは、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17から成るグループから選ばれる。一実施態様においては、PEG鎖は約500〜約5,000ダルトンの分子量を有する。
さらに別の一実施態様において、腸管の一時的な麻痺を引き起こすために用いられる組成物は、第1の修飾グルカゴンペプチドと第2の修飾グルカゴンペプチドを含み、ここで、第1の修飾ペプチドは、配列番号10、配列番号11および配列番号13から成るグループから選ばれる配列を含み、要すれば任意に約500〜約5,000ダルトンのPEG鎖と結合し、第2のペプチドは、約10,000〜約40,000ダルトンの共有結合したPEG鎖を含む。本実施態様において、各ペプチドのPEG鎖は、それぞれのペプチドの21位または24位におけるアミノ酸残基と共有結合しており、互いに独立している。
小腸に見出される天然の消化ホルモンであるオキシントモジュリンは、ヒトまたはラットに投与すると体重減少を誘導することが報告されている(Diabetes 2005; 54: 2390-2395を参照)。オキシントモジュリンは、グルカゴンの29アミノ酸配列(すなわち配列番号1)と、それに続く配列番号23の8アミノ酸のカルボキシ末端延長(KRNRNNIA)とを含む、37アミノ酸のペプチドである。従って、出願人らは、オキシントモジュリンのグルカゴンペプチド部分を本明細書に記載の修飾グルカゴンペプチドで置換することにより、化合物の溶解度および安定性を向上させ、薬物動態学を向上させながら、オキシントモジュリンの生物活性(すなわち食欲の抑制と体重減少/体重維持の誘導)を保持できると確信する。加えて出願人らは、本発明のグルカゴンペプチドを含み、オキシントモジュリンの末端の4アミノ酸を除去した欠失オキシントモジュリン分子も、食欲の抑制と体重減少/体重維持の誘導に有効であると確信する。
従って、本発明は、配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22のカルボキシ末端延長を有する本発明の修飾グルカゴンペプチドも包含する。一実施態様によれば、アミノ酸29に結合した配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22のアミノ酸配列をさらに含む、配列番号33のグルカゴンアゴニスト類縁体が、体重減少を誘導するまたは体重増加を防止するために個体に投与される。一実施態様によれば、アミノ酸29に結合した配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22のアミノ酸配列をさらに含む、配列番号11または配列番号13のグルカゴンアゴニスト類縁体が、体重減少を誘導するまたは体重増加を防止するために個体に投与される。別の実施態様において、個体において体重増加を低減するまたは体重減少を誘導する方法は、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5から成るグループから選ばれるグルカゴンペプチドを含むグルカゴンアゴニストを含む組成物の有効量を投与する工程を含み、ここで、グルカゴンペプチドのアミノ酸29はペプチド結合を介して第2のペプチドと結合し、第2のペプチドは配列番号24(KRNRNNIA)または配列番号25の配列を含み、21位および/または24位のアミノ酸残基には約1,000〜40,000ダルトンのPEG鎖が共有結合している。一実施態様において、グルカゴンアゴニストのグルカゴンペプチド部分は、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18および配列番号19から成るグループから選ばれ、ここで、16位、17位、21位または24位のアミノ酸残基には約1,000〜40,000ダルトンのPEG鎖が共有結合している。
Exendin−4は39アミノ酸から成るペプチドである。これはGLP−1という受容体の強力な刺激剤である。このペプチドも食欲を抑制して体重減少を誘導することが報告されていた。出願人らは、Exendin−4の末端配列が、グルカゴンのカルボキシ末端に付加されると、グルカゴンの生物活性を損なうことなく、グルカゴンの溶解度および安定性を向上させることを見出していた。一実施態様において、Exendin−4の末端の10アミノ酸(すなわち配列番号20の配列(GPSSGAPPPS))が、本開示のグルカゴンペプチドのカルボキシ末端に結合している。この融合蛋白質は、食欲の抑制と体重減少/体重維持の誘導という薬理学的活性を有することが予想される。一実施態様において、配列番号20の末端アミノ酸の延長は、カルボキシ基の代わりにアミド基を有しており(すなわち配列番号23)、この配列は本開示のグルカゴンペプチドのカルボキシ末端に結合している。
一実施態様において、個体の体重増加を低減する、または体重減少を誘導する方法は、配列番号33のグルカゴンペプチドを含むグルカゴンアゴニストを含む組成物の有効量を投与する工程を含み、ここで、グルカゴンペプチドのアミノ酸29はペプチド結合を介して第2のペプチドと結合し、第2のペプチドは配列番号20(GPSSGAPPPS)または配列番号23の配列を含む。一実施態様において、グルカゴンペプチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12および配列番号13から成るグループから選ばれ、ここで、グルカゴンペプチドのアミノ酸29は、ペプチド結合を介して第2のペプチドと結合し、第2のペプチドは配列番号20(GPSSGAPPPS)または配列番号23の配列を含む。一実施態様においては、グルカゴンアゴニストのグルカゴンペプチドは、配列番号11および配列番号13から成るグループから選ばれる。一実施態様において、融合ペプチドのグルカゴンペプチド部分は、配列番号14、配列番号15、配列番号16および配列番号17から成るグループから選ばれ、ここで、PEG鎖の分子量は500〜40,000ダルトンの範囲から選ばれる。より具体的には、一実施態様において、融合ペプチドのグルカゴンペプチドは、配列番号16および配列番号17から成るグループから選ばれ、ここで、PEG鎖の分子量は1,000〜5,000の範囲から選ばれる。
別の一実施態様において、食欲を抑制する、体重増加を防止する、および/または体重減少を誘導するために、第1のペグ化されたグルカゴンペプチドと第2のペグ化されたグルカゴンペプチドとを含む医薬組成物の投与によって、組成物が患者に投与されるが、ここで、第1および第2のペプチドは、配列番号20(GPSSGAPPPS)または配列番号23を含むC末端ペプチド延長を含む融合ペプチドである。第1のペグ化されたグルカゴンペプチドは約500〜約10,000ダルトンの共有結合したPEGを含み、第2のペグ化されたグルカゴンペプチドは約10,000〜約40,000ダルトンの共有結合したPEG鎖を含む。
本開示はまた、本明細書に記載の修飾グルカゴンペプチドの多量体も包含する。2つ以上の修飾グルカゴンペプチドを、標準的な架橋剤と当業者に周知の手順を用いて互いに結合できる。例えば、2つの修飾グルカゴンペプチドの間で、特にシステイン、リジン、オルニチン、ホモシステインまたはアセチルフェニルアラニン残基で置換されたグルカゴンペプチド(例えば配列番号4や配列番号5)の場合、二官能性チオールクロスリンカーや二官能性アミンクロスリンカーを用いることにより、二量体を形成することができる。二量体はホモ二量体であってもよく、あるいはまたヘテロ二量体であってもよい。一実施態様において、二量体はグルカゴン融合ペプチドのホモ二量体を含み、ここで、グルカゴンペプチド部分は、配列番号11のアゴニスト類縁体と、グルカゴンペプチドのアミノ酸29に結合した、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KENRNNIA)または配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列とを含む。別の実施態様において、二量体は配列番号11のグルカゴンアゴニスト類縁体のホモ二量体を含み、ここで、グルカゴンペプチドはさらに、21位または24位に共有結合したポリエチレングリコール鎖を含む。
一実施態様によれば、第2のグルカゴンペプチドにリンカーを介して結合した第1のグルカゴンペプチドを含む二量体が提供されるが、ここで、第1のグルカゴンペプチドは、配列番号1、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10および配列番号11から成るグループから選ばれるペプチドを含み、第2のグルカゴンペプチドは配列番号33を含む。さらに、第2のグルカゴンペプチドに関しては、28位のアミノ酸がアスパラギンであり且つ29位のアミノ酸がスレオニンである場合は、第2のグルカゴンペプチドはさらに、カルボキシ末端に1ないし2個のアミノ酸(Lys、Arg、His、Asp、Gluから成るグループから独立して選ばれる)が付加されている。前記グルカゴンポリペプチドの薬学的に受容可能な塩を含む二量体も提供される。
別の一実施態様によれば、第2のグルカゴンペプチドにリンカーを介して結合した第1のグルカゴンペプチドを含む二量体が提供されるが、ここで、第1のグルカゴンペプチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12および配列番号13から成るグループから選ばれ、第2のグルカゴンペプチドは、配列番号11および配列番号13から成るグループから独立して選ばれる。グルカゴンポリペプチドの薬学的に受容可能な塩を含む二量体も提供される。一実施態様において、第1のグルカゴンペプチドは配列番号7から成るグループから選ばれ、第2のグルカゴンペプチドは、配列番号11、配列番号12および配列番号13から成るグループから独立して選ばれる。一実施態様においては、二量体は、各々が配列番号11のアミノ酸配列を含む2つのペプチドの間で形成される。
一実施態様によれば、本明細書に記載のグルカゴンアゴニスト類縁体またはその薬学的に受容可能な塩と、薬学的に受容可能な担体とを含む医薬組成物が提供される。一実施態様において、医薬組成物は、1mg/ml濃度のグルカゴンアゴニスト類縁体と、pHが7.0〜8.5の10〜50mMトリエタノールアミンとを含む。一実施態様においては、医薬組成物は、1mg/ml濃度のグルカゴンアゴニスト類縁体と、pHが8.5の20mMトリエタノールアミンとを含む。
一実施態様によれば、本発明の修飾グルカゴンペプチドは、キットの一部として提供できる。一実施態様において、グルカゴンアゴニストを必要とする患者にグルカゴンアゴニストを投与するためのキットが提供されるが、ここで、キットは、本発明のグルカゴンペプチドのいずれかの水溶液を含む。キットに含める例示的なグルカゴンペプチドとしては、以下のものから成るグループから選ばれるグルカゴンペプチドが挙げられる:1)配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号13または配列番号33の配列を含むグルカゴンペプチド;2)配列番号11、配列番号13または配列番号33のグルカゴンアゴニスト類縁体と、グルカゴンペプチドのアミノ酸29に結合した、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列とを含むグルカゴン融合ペプチド;および、3)配列番号11、配列番号13または配列番号33のペグ化されたグルカゴンペプチドであって、グルカゴンペプチドのアミノ酸29に結合した、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNRNNIA)または配列番号22(KRNR)のアミノ酸配列をさらに含み、ここで、16位、17位、21位、または24位に共有結合したPEG鎖は約500〜約40,000ダルトンの分子量を有するグルカゴンペプチド。一実施態様において、キットは、グルカゴン組成物を患者に投与するための装置、例えば、注射針、ペン型注入器、ジェット式注射器またはその他の無針注射器と共に提供される。それとは別に、あるいはそれに加えて、キットは1つ以上の様々な容器を含んでもよく、容器としては、例えば、バイアル、チューブ、ボトル、単室または複室の充填済み注射器、カートリッジ、注入ポンプ(体外型または埋め込み型)、ジェット式注射器、充填済みペン型注入器などが挙げられ、これらは要すれば任意にグルカゴンペプチドを含んでもよい。好ましくは、キットは使用説明書も含む。一実施態様によれば、キットの装置はエアゾール・ディスペンサーであって、組成物はそのエアゾール装置の中に入っている。別の実施態様において、キットは注射器と針を含み、一実施態様においては、グルカゴン組成物は注射器の中に入っている。
本発明の化合物は、標準的な合成方法、組み換えDNA技術、または、その他のペプチドと融合蛋白質を調製するための任意の方法によって調製してもよい。特定の非天然アミノ酸は、標準的な組み換えDNA技術では発現させることができないが、それらを調製するための方法は当該技術分野において知られている。非ペプチド部分を包含する本発明の化合物は、適用可能な場合は、標準的なペプチド化学反応に加えて、標準的な有機化学反応によって合成してもよい。
〔実施例〕
全般的な合成プロトコール:
グルカゴン類縁体の合成は、アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)社の改変430Aペプチド合成機上で、0.2mmoleのBoc Thr(OBzl)Pam樹脂を出発材料とするHBTU活性化「FastBoc」単一カップリングを用いて行った。Bocアミノ酸とHBTUはMidwest Biotech社(フィッシャーズ(Fishers)、インディアナ州)から入手した。用いた側鎖の保護基は次の通りである:
Arg(Tos)、Asn(Xan)、Asp(OcHex)、Cys(pMeBzl)、His(Bom)、Lys(2Cl−Z)、Ser(OBzl)、Thr(OBzl)、Tyr(2Br−Z)、およびTrp(CHO)。N末端His上の側鎖の保護基はBocであった。
完成したペプチジル樹脂の各々は、ピペリジンの20%ジメチルホルムアミド中溶液で処理してトリプトファンからホルミル基を除去した。p−クレゾールおよび硫化ジメチルの存在下で液体フッ化水素分解を実施した。分解はHF装置(Penninsula Labs社)を用いて氷浴中で1時間行った。HFを留去した後、残留物をジエチルエーテル中に懸濁し、固形物を濾過した。各ペプチドは30〜70mlの酢酸水溶液中へ抽出し、希釈した分割量をHPLCで分析した[Beckman System Gold、0.46×5cm Zorbax C8、1ml/分、45℃、214nm、A緩衝液=0.1%TFA、B=0.1%TFA/90%アセトニトリル、l0分間にわたる10%から80%Bの勾配]。
FPLCによる精製を、2.2×25cmのKromasil C18カラム上で、214nmでUVをモニターしながら5分毎の分画を採取して行った。均一分画をまとめて凍結乾燥し、95%を超える産物純度を得た。MALDI−質量分析を用いて正確な分子量と純度を確認した。
全般的なペグ化プロトコール:(Cys−マレイミド)
通常、グルカゴンCys類縁体はリン酸緩衝液(5-10mg/ml)に溶解し、0.01Mのエチレンジアミン四酢酸を添加(全量の10〜15%)する。過剰量(2倍)のマレイミドメトキシPEG試薬(Nektar社)を添加し、HPLCで反応の進行をモニターしながら室温で反応物を撹拌する。8〜24時間後に、反応混合物を酸性化して、0.1%TFA/アセトニトリル勾配を用いた精製を行うため分取用逆相カラムに加える。適当な分画をまとめて凍結乾燥し、所望のペグ化された類縁体を得た。
〔実施例1〕
グルカゴンCys17(1−29)および類似のモノCys類縁体の合成
60ml反応容器に入れた0.2mmoleのBoc Thr(OBzl)Pam樹脂(SynChem Inc社)と以下の配列とをアプライドバイオシステムズ社の改変430Aペプチド合成機に入れて、FastBocHBTU−活性化単一カップリングを用いて合成を行った。
HSQGTFTSDYSKYLDSCRAQDFVQWLMNT(配列番号27)
使用した側鎖保護基は以下の通りである:Arg(Tos)、Asp(OcHex)、Asn(Xan)、Cys(pMeBzl)、Glu(OcHex)、His(Boc)、Lys(2Cl−Z)、Ser(Bzl)、Thr(Bzl)、Trp(CHO)、およびTyr(Br−Z)。完成したペプチジル樹脂を20%ピペリジン/ジメチルホルムアミドで処理してTrpフォルミル保護を除去し、次にHF反応容器に移して真空中で乾燥させた。1.0mlのp−クレゾールと0.5mlの硫化ジメチルを添加して磁気撹拌バーを入れた。容器をHF装置(Pennisula Labs社)に装着し、ドライアイス/メタノール浴中で冷却し、排気し、約10mlの液体フッ化水素を填塞した。反応物は氷浴中で1時間撹拌し、続いてHFを真空中で除去した。残留物をエチルエーテル中で懸濁し、固形物を濾過し、エーテルで洗浄して、ペプチドを50mlの酢酸水溶液中へ抽出した。分解抽出物の少量の試料を用いて分析HPLCを実施した[0.46×5cm Zorbax C8、1ml/分、45℃、214nm、A緩衝液は0.1%TFA、B緩衝液は0.1%TFA/90%ACN、勾配=10分間にわたる10%B〜80%B]。残りの抽出物を2.2×25cm Kromasil C18分取用逆相カラムに加え、ファルマシア(Pharmacia)FPLCシステムを使用してアセトニトリル勾配を流した。214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%アセトニトリル。勾配=450分間にわたる30%B〜100%B。
最高純度の産物を含む分画(48−52)をまとめて凍結し、凍結乾燥により30.1mgを得た。産物のHPLC分析により90%を超える純度が示され、MALDI質量分析により所望の質量である3429.7が示された。グルカゴンCys21、グルカゴンCys24、およびグルカゴンCys29も同様にして調製した。
〔実施例2〕
グルカゴン−Cexおよびその他のC末端延長類縁体の合成
285mg(0.2mmole)のメトキシベンズヒドリルアミン樹脂(Midwest Biotech社)を60ml反応容器中に入れ、アプライドバイオシステムズ社の改変430Aペプチド合成機に以下の配列を入れて、FastBocHBTU−活性化単一カップリングを用いて合成を行った。
HSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNTGPSSGAPPPS(配列番号28)
使用した側鎖保護基は以下の通りである:Arg(Tos)、Asp(OcHex)、Asn(Xan)、Cys(pMeBzl)、Glu(OcHex)、His(Boc)、Lys(2Cl−Z)、Ser(Bzl)、Thr(Bzl)、Trp(CHO)、およびTyr(Br−Z)。完成したペプチジル樹脂を20%ピペリジン/ジメチルホルムアミドで処理してTrpフォルミル保護を除去し、次にHF反応容器に移して真空中で乾燥させた。1.0mlのp−クレゾールと0.5mlの硫化ジメチルを添加して磁気撹拌バーを入れた。容器をHF装置(Pennisula Labs社)に装着し、ドライアイス/メタノール浴中で冷却し、排気し、約10mlの液体フッ化水素を填塞した。反応物は氷浴中で1時間撹拌し、続いてHFを真空中で除去した。残留物をエチルエーテル中で懸濁し、固形物を濾過し、エーテルで洗浄して、ペプチドを50mlの酢酸水溶液中へ抽出した。分解抽出物の分割量について分析HPLCを実施した[0.46×5cm Zorbax C8、1ml/分、45℃、214nm、A緩衝液は0.1%TFA、B緩衝液は0.1%TFA/90%ACN、勾配=10分間にわたる10%B〜80%B]。抽出物を2.2×25cm Kromasil C18分取用逆相カラムに加え、ファルマシアFPLCシステムを使用してアセトニトリル勾配により溶出した。214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%アセトニトリル。勾配=450分間にわたる30%B〜100%B。分画58−65をまとめて凍結し、凍結乾燥により198.1mgを得た。
産物のHPLC分析により95%を超える純度が示された。MALDI質量分析により、C末端アミドとしての産物の所望の理論質量である4316.7の存在が示された。同様にして、適切に負荷させたPAM−樹脂から出発して、オキシントモジュリンおよびオキシントモジュリン−KRNRもC末端カルボン酸として調製した。
〔実施例3〕
グルカゴンCys17Mal−PEG−5K
15.1mgのグルカゴンCys17(1−29)と、27.3mgの平均分子量5000のメトキシポリ(エチレングリコール)マレイミド(mPEG−Mal−5000、Nektar Therapeutics社)を3.5mlのリン酸緩衝液(PBS)に溶解し、0.5mlの0.01Mエチレンジアミン四酢酸を添加した。反応物を室温で撹拌し、HPLC分析で反応の進行をモニターした[0.46×5cm Zorbax C8、lml/分、45℃、214nm(0.5A)、A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/90%ACN、勾配=10分間にわたる10%B〜80%B]。
5時間後に反応混合物を2.2×25cm Kromasil C18分取用逆相カラムに加えた。ファルマシアFPLC上で、214nmでUV波長をモニターしながらアセトニトリル勾配を流して5分毎の分画を採取した。A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%アセトニトリル、勾配は450分間にわたる30%B〜100%B。産物に対応する分画をまとめて凍結し、凍結乾燥により25.9mgを得た。
この産物のHPLCによる分析[0.46×5cm Zorbax C8、1ml/分、45℃、214nm(0.5A)、A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/90%ACN、勾配=l0分間にわたる10%B〜80%B]により、約90%の純度が示された。MALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化、matrix assisted laser desorption ionization)質量分析により、8700〜9500の幅広い質量の範囲(PEG誘導体で一般的である)が示された。これは、元のグルカゴンペプチドの質量(3429)に約5,000原子質量単位が追加されたことを示す。
〔実施例4〕
グルカゴンCys21Mal−PEG−5K
21.6mgのグルカゴンCys21(1−29)と24mgのmPEG−MAL−5000(Nektar Therapeutics社)を3.5mlのリン酸緩衝液(PBS)に溶解し、0.5mlの0.01Mエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を添加した。反応物を室温で撹拌した。2時間後に12.7mgのmPEG−MAL−5000をさらに添加した。8時間後に反応混合物を2.2×25cm Vydac C18分取用逆相カラムに加え、ファルマシアFPLC上で4ml/分にてアセトニトリル勾配を流し、5分毎の分画を採取した。A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%ACN。勾配=450分間にわたる20%〜80%B。
産物の出現に対応する分画をまとめて凍結し、凍結乾燥により34mgを得た。産物の分析HPLCによる分析[0.46×5cm Zorbax C8、1ml/分、45℃、214nm(0.5A)、A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/90%ACN、勾配=10分間にわたる10%B〜80%B]により、元のグルカゴンペプチドとは異なる均質な産物が示された。MALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化)質量分析により、8700〜9700の幅広い質量の範囲(PEG類縁体で一般的である)が示された。これは、元のグルカゴンペプチドの質量(3470)に約5,000原子質量単位が追加されたことを示す。
〔実施例5〕
グルカゴンCys24Mal−PEG−5K
20.1mgのグルカゴンC24(1−29)と39.5mgのmPEG−Mal−5000(Nektar Therapeutics社)を3.5mlのPBSに撹拌しながら溶解し、0.5mlの0.01M EDTAを添加した。反応物を室温で7時間撹拌し、続いて40mgのmPEG−Mal−5000をさらに添加した。約15時間後に反応混合物を2.2×25cm Vydac C18分取用逆相カラムに加え、ファルマシアFPLC上でアセトニトリル勾配を流した。214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。A緩衝液=0.1%TFA、B緩衝液=0.1%TFA/50%ACN、勾配=450分間にわたる30%B〜100%B。産物に対応する分画をまとめて凍結し、凍結乾燥により45.8mgを得た。MALDI質量分析により典型的なPEGの幅広のシグナルが示されたが、その極大はグルカゴンC24(3457.8)よりも約5,000原子質量単位だけ大きい9175.2にある。
〔実施例6〕
グルカゴンCys24Mal−PEG−20K
25.7mgのグルカゴンCys24(1−29)と40.7mgのmPEG−Mal−20K(Nektar Therapeutics社)を3.5mlのPBSに室温で撹拌しながら溶解し、0.5mlの0.01M EDTAを添加した。6時間後に出発材料と産物の比率が約60:40であったことをHPLCにより明らかにした。25.1mgのmPEG−Mal−20Kをさらに添加し、反応物をさらに16時間撹拌した。産物比率は顕著には向上していなかったので、反応混合物を2.2×25cm Kromasil C18分取用逆相カラムに加え、ファルマシアFPLC上で、450分間にわたる30%B〜100%Bの勾配を用いて精製した。A緩衝液=0.1%TFA、B緩衝液=0.1%TFA/50%ACN、流速=4ml/分とし、214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。均質な産物を含む分画をまとめて凍結し、凍結乾燥により25.7mgを得た。分析HPLCで求めた純度は約90%であった。MALDI質量分析により、23,000〜27,000の範囲の幅広いピークが示されたが、この値は元のグルカゴンC24(3457.8)よりも約20,000原子質量単位だけ大きい。
〔実施例7〕
グルカゴンCys29Mal−PEG−5K
20.0mgのグルカゴンCys29(1−29)と24.7mgのmPEG−Mal−5000(Nektar Therapeutics社)を3.5mlのPBSに室温で撹拌しながら溶解し、0.5mlの0.01M EDTAを添加した。4時間後に15.6mgのmPEG−Mal−5000をさらに添加して反応を完了に向かわせた。8時間後に反応混合物を2.2×25cm Vydac C18分取用逆相カラムに加え、ファルマシアFPLCシステム上でアセトニトリル勾配を流した。214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%ACN。分画75−97をまとめて凍結し、凍結乾燥により、HPLCで回収された出発材料(分画58−63)とは異なる産物40.0mgを得た。分析HPLCによる産物の分析[0.46×5cm Zorbax C8、1ml/分、45℃、214nm(0.5A)、A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/90%ACN、勾配=l0分間にわたる10%B〜80%B]により、95%を超える純度が示された。MALDI質量分析により、8,000〜10,000の範囲の質量(9025.3に極大)を有するPEG成分の存在が示されたが、この値は出発材料(3484.8)よりも5,540原子質量単位だけ大きい。
〔実施例8〕
グルカゴンCys24(2−ブチロラクトン)
24.7mgのグルカゴンCys24(1−29)に、4mlの0.05M重炭酸アンモニウム/50%アセトニトリルと5.5μlの2−ブロモ−4−ヒドロキシ酪酸−γ−ラクトンの溶液(900μlアセトニトリル中に100μl)を添加した。室温で3時間撹拌後、反応混合物に105μlのラクトン溶液をさらに添加し、さらに15時間撹拌した。反応混合物を10%酢酸水溶液で10mlにまで希釈し、2.2×25cm Kromasil C18分取用逆相カラムに加えた。ファルマシアFPLC上でアセトニトリル勾配(450分間にわたる20%B〜80%B)を流して、214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。流速=4ml/分、A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%ACN。分画74−77をまとめて凍結し、凍結乾燥により7.5mgを得た。HPLC分析により95%の純度が示され、MALDI質量分析により出発材料より84質量単位だけ大きい質量3540.7が示された。この結果は単一のブチロラクトン成分の付加と一致する。
Figure 2010515686
〔実施例9〕
グルカゴンCys24(S−カルボキシメチル)
18.1mgのグルカゴンCys24(1−29)を9.4mlの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=9.2)に溶解し、0.6mlのブロモ酢酸溶液(アセトニトリル中で1.3mg/ml)を添加した。反応物を室温で撹拌し、反応の進行を分析HPLCで追跡した。l時間後に0.1mlのブロモ酢酸溶液をさらに添加した。反応物をさらに60分間撹拌し、次に酢酸水溶液で酸性化して、精製のために2.2×25cm Kromasil C18分取用逆相カラムに加えた。ファルマシアFPLC上でアセトニトリル勾配を流して(流速=4ml/分)、214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%ACN。分画26−29をまとめて凍結し、凍結乾燥により数mgの産物を得た。分析HPLCにより90%の純度が示され、MALDI質量分析により所望の産物の質量3515が確認された。
Figure 2010515686
〔実施例10〕
グルカゴンCys24マレイミド、PEG−3.4K−二量体
16mgのグルカゴンCys24と1.02mgのMal−PEG−Mal−3400(平均分子量3400のポリ(エチレングリコール)−ビス−マレイミド(Nektar Therpeutics社))を3.5mlのリン酸緩衝液に溶解し、0.5mlの0.01M EDTAを添加し、反応物を室温で撹拌した。16時間後に16mgのグルカゴンCysをさらに添加して、撹拌を継続した。約40時間後に反応混合物をファルマシアPepRPC 16/10カラムに加え、ファルマシアFPLC上でアセトニトリル勾配を流して、214nmでUVをモニター(2.0A)しながら5分毎の分画を採取した。流速=2ml/分、A=0.1%TFA、B=0.1%TFA/50%ACN。分画69−74をまとめて凍結し、凍結乾燥により10.4mgを得た。分析HPLCにより90%の純度が示され、MALDI質量分析により9500〜11,000の範囲の成分が示されたが、この値は所望の二量体と一致する。
Figure 2010515686
〔実施例11〕
グルカゴン溶解度試験:
グルカゴン(または類縁体)の溶液(1mg/mlまたは3mg/ml)を0.01N HCl中で調製する。100μlのストック溶液を0.01NのHClで1mlに希釈し、UV吸光度(276nm)を求める。残りのストック溶液のpHを200〜250μlの0.1M NaHPO(pH9.2)を用いてpH7に調節する。溶液を4℃で一晩静置してから遠心する。次に100μlの上清を0.01N HClで1mlに希釈し、UV吸光度を求める(二度行う)。
最初の吸光度の読み取り値を容量の増加に応じて補正し、以下の計算式を用いてパーセント溶解度を求める:
最終の吸光度/最初の吸光度×100=パーセント溶解
結果は表1に示されており、ここで、グルカゴン−Cexは野生型グルカゴン(配列番号1)に配列番号20のカルボキシ末端付加を加えたものを表し、グルカゴン−CexR12は、配列番号1の12位のLysがArgで置換され、配列番号20のペプチドがカルボキシ末端に付加されたものを表す。
Figure 2010515686
グルカゴンアゴニスト類縁体であるD28、E29、E30、E15D28、D28E30、D28E29の溶解度を、表1に示した化合物に用いたのと同じ試験法で調べた。データ(図3と4に示す)は、D28、E29、E30、E15D28、D28E30、D28E29類縁体の、pHの値が5.5および7.0の場合における、天然グルカゴンと比べて向上した溶解度を示している。図3に示されたデータは25℃で60時間経過後に測定された溶解度を表し、他方、図4に示されたデータは25℃で24時間、次いで4℃で24時間経過後に測定された溶解度を表す。図5はグルカゴン類縁体D28、D28E30およびE15D28の最大溶解度に関するデータを表す。
〔実施例12〕
グルカゴン受容体結合試験
グルカゴン受容体に対するペプチドの親和性を、シンチレーション近接アッセイ技術を利用した競合結合試験で測定した。シンチレーション近接アッセイ緩衝液(0.05 M Tris−HCl、pH7.5、0.15 M NaCl、0.1%w/vウシ血清アルブミン)で調製したペプチドの連続3倍希釈液を、白色/透明底板96穴プレート(コーニング(Corning)社、アクトン(Acton)、マサチューセッツ州)中で、0.05 nM(3-[125I]−ヨードチロシル)Tyr10グルカゴン(アマシャムバイオサイエンス(Amersham Biosciences)社、ピスカタウェイ(Piscataway)、ニュージャージー州)と、1ウェル当たり1〜6マイクログラムのヒトグルカゴン受容体を過剰発現する細胞から調製した原形質膜断片と、1ウェル当たり1mgのポリエチレンイミン処理したコムギ胚芽凝集素タイプAシンチレーション近接アッセイ樹脂(アマシャムバイオサイエンス社、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)と混合した。プレートをロータリーシェーカー上で800rpmで5分間振盪した後、室温で12時間インキュベートしてから、MicroBeta1450液体シンチレーションカウンター(パーキン−エルマー(Perkin-Elmer)社、ウェルズリー(Wellesley)、マサチューセッツ州)で読み取った。試験試料のうちの最高濃度よりも4倍高い濃度の「コールド」の天然リガンドのウェル中で非特異的結合(NSB)放射能を測定し、競合剤を含まないウェル中で総結合放射能を検出した。パーセント特異的結合の値を以下のように計算した:%特異的結合=((結合−NSB)/(総結合−NSB))×100。IC50値は、オリジン(Origin)ソフトウェア(OriginLab社、ノーサンプトン(Northampton)、マサチューセッツ州)を用いて求めた。
〔実施例13〕
機能的試験−cAMP合成
グルカゴン類縁体のcAMP誘導の能力を、ホタルルシフェラーゼ系レポーター試験で測定した。グルカゴン受容体またはGLP−1受容体と、cAMP応答配列に結合したルシフェラーゼ遺伝子とでコトランスフェクトしたHEK293細胞を、0.25%のウシ成長血清(Bovine Growth Serum)(HyClone社、ローガン(Logan)、ユタ州)を添加したDMEM(インビトロゲン(Invitrogen)社、カールズバッド(Carlsbad)、カリフォルニア州)中で16時間培養して血清を枯渇させ、次に、ポリ−D−リジンで被覆された96穴「バイオコート(Biocoat)」プレート(BD Biosciences社、サンノゼ(San Jose)、カリフォルニア州)中で、グルカゴン、GLP−1または新規グルカゴン類縁体のいずれかの連続希釈液を加えて37℃、5%COにて5時間インキュベートした。インキュベーションの終わりに100マイクロリットルのLucLiteルミネセンス基質試薬(パーキン−エルマー社、ウェルズリー、マサチューセッツ州)を各ウェルに添加した。プレートを軽く振盪し、暗中で10分間インキュベートし、光の出力をMicroBeta-1450液体シンチレーションカウンター(パーキン−エルマー社、ウェルズリー、マサチューセッツ州)で測定した。有効50%濃度をオリジンソフトウェア(OriginLab社、ノーサンプトン、マサチューセッツ州)で計算した。結果を表2および3に示す。
Figure 2010515686
Figure 2010515686
追加のグルカゴン類縁体についてのデータを図6〜9と表4に示す。
Figure 2010515686
〔実施例14〕
グルカゴンCys−マレイミドPEG類縁体の安定性試験
各グルカゴン類縁体を水またはPBSに溶解し、最初のHPLC分析を行った。試料のpHを調節(4、5、6、7)した後、37℃で所定の期間にわたってインキュベートし、HPLCで再度分析して、ペプチドの完全性を求めた。対象とする特定のペプチドの濃度を求めて、未分解パーセントの値を最初の分析と比較して計算した。グルカゴンCys21−マレイミドPEG5Kについてのデータを図1および2に示す。
〔実施例15〕
ビーグル犬におけるグルカゴン類縁体投与後の血清グルコース濃度の変化
イヌ/8〜16月齢で健康な8〜12kgのビーグル犬を使用して、グルカゴン作用の薬物動態学および薬物動力学を求めた。各々の動物を一晩絶食させて、各投与後の以下の時点で採血した:0時間(投与前)、投与後の5分、10分、20分、30分、45分、60分、90分、120分、240分。6頭の動物を各投与群として用いて、各時点で約1〜2mlの全血を採取した。全血1mlあたり少なくとも500 KIUとするのに十分な量のトラジロール(Trasylol、アプロチニン)を含むKEDTAチューブに、約1.0mlの全血を加えた。試料を冷却遠心機で約1,500〜3,000×gにて10〜15分間遠心した後に、約500μLの血漿を採取した。試料をプラスチックバイアルに移して-70℃以下で凍結保存した。残りの1.0mLの全血については、血液試料を空のチューブに入れ、外気温で15〜20分間静置し、続いて冷却遠心機で1,500〜3,000×gにて10〜15分間遠心することにより血清にした。試料をプラスチックバイアルに移して-70℃以下で凍結保存した。グルカゴンと類縁体は、0.01N HCl中で0.1667mg/mlの濃度になるよう溶解し、0.03ml/kgの用量で動物に投与した。
グルカゴン、グルカゴンのカルボキシ末端に配列番号31の配列が結合したグルカゴンを含むグルカゴン類縁体(グルカゴン−CEX)、または、アミノ酸28にアスパラギン酸置換を有する配列番号11のグルカゴン類縁体(グルカゴン−Asp28)のいずれかの0.005mg/kg用量を、動物に筋肉内投与した。結果のデータを図10に示す。

Claims (37)

  1. 配列番号33または配列番号33の類縁体の配列を含むグルカゴンペプチドであって、前記類縁体は配列番号33とは1ないし3個のアミノ酸置換によって相違し、前記アミノ酸置換は、前記類縁体の1位、2位、5位、7位、10位、11位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位および24位から選ばれる1つ以上の位置に配置され、但し、前記グルカゴンペプチドは、28位または29位に配列番号1において対応する位置に見出されるアミノ酸とは異なるアミノ酸を含むか、または、カルボキシ末端に追加の酸性アミノ酸が1つ付加されていることを特徴とする、グルカゴンペプチド。
  2. 配列番号34の配列を含むことを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド。
  3. 配列番号10の配列を含むことを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド。
  4. 配列番号34の類縁体を含み、前記配列番号34のペプチドの2位のアミノ酸はセリン以外であることを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド。
  5. 前記ペプチドの2位が、d−セリン、アラニン、グリシン、n−メチルセリンおよびアミノイソ酪酸から成るグループから選ばれるアミノ酸であることを特徴とする、請求項4に記載のグルカゴンペプチド。
  6. 配列番号34の類縁体を含み、前記配列番号34のペプチドの1位のアミノ酸は、d−ヒスチジン、デスアミノヒスチジン、ヒドロキシル−ヒスチジン、アセチル−ヒスチジンおよびホモ−ヒスチジンから成るグループから選ばれることを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド。
  7. 16位、17位、21位または24位に共有結合した親水性成分をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド。
  8. 前記親水性成分がポリエチレングリコールであることを特徴とする、請求項7に記載のグルカゴンペプチド。
  9. 前記ポリエチレングリコール鎖が約1,000〜約5,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有することを特徴とする、請求項8に記載のグルカゴンペプチド。
  10. 前記ポリエチレングリコール鎖が少なくとも約20,000ダルトンの分子量を有することを特徴とする、請求項8に記載のグルカゴンペプチド。
  11. カルボキシ末端に、配列番号20、配列番号21および配列番号22から成るグループから選ばれる配列がさらに結合していることを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド。
  12. 配列番号7を含む精製グルカゴンペプチド、またはそのグルカゴンアゴニスト類縁体。
  13. 配列番号8、配列番号10、配列番号11および配列番号38から成るグループから選ばれる配列を含むことを特徴とする、請求項12に記載のグルカゴンペプチド。
  14. カルボキシ末端に、AspおよびGluから成るグループから選ばれるアミノ酸がさらに付加されていることを特徴とする、請求項13に記載のグルカゴンペプチド。
  15. 16位、17位、21位および24位から成るグループから選ばれる位置のアミノ酸残基に共有結合した親水性成分をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載のグルカゴンペプチド、またはその薬学的に受容可能な塩。
  16. 前記親水性成分がポリエチレングリコールであることを特徴とする、請求項15に記載のグルカゴンペプチド。
  17. 前記ポリエチレングリコール鎖が、約1,000〜約5,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有することを特徴とする、請求項16に記載のグルカゴンペプチド。
  18. 前記ポリエチレングリコール鎖が少なくとも約20,000ダルトンの分子量を有することを特徴とする、請求項16に記載のグルカゴンペプチド。
  19. 配列番号11または配列番号38の配列を含むことを特徴とする、請求項12に記載のグルカゴンペプチド。
  20. アミノ酸29に、延長ペプチドがさらに結合し、そのアミノ酸配列は、配列番号20、配列番号21および配列番号22から成るグループから選ばれることを特徴とする、請求項19に記載のグルカゴンペプチド。
  21. 配列番号33の配列を含む精製グルカゴンペプチドであって、但し、28位のアミノ酸がアスパラギンであり且つ29位のアミノ酸がスレオニンである場合は、C末端に、Lys、Arg、His、Asp、Gluから成るグループから独立して選ばれる1ないし2個のアミノ酸がさらに付加されていることを条件とする、精製グルカゴンペプチド。
  22. 配列番号9、配列番号12、配列番号13および配列番号32から成るグループから選ばれる配列を含むことを特徴とする、請求項21に記載のグルカゴンペプチド。
  23. C末端に、Lys、Arg、His、Asp、Gluから成るグループから独立して選ばれる1ないし2個のアミノ酸がさらに付加されていることを特徴とする、請求項22に記載のグルカゴンペプチド。
  24. アミノ酸29に、延長ペプチドがさらに結合し、そのアミノ酸配列は、配列番号20、配列番号21および配列番号22から成るグループから選ばれることを特徴とする、請求項21に記載のグルカゴンペプチド。
  25. 16位、17位、21位および24位から成るグループから選ばれる位置のアミノ酸残基に共有結合したポリエチレングリコール鎖をさらに含むことを特徴とする、請求項21に記載のグルカゴンペプチド、またはその薬学的に受容可能な塩。
  26. リンカーを介して互いに結合した2つのグルカゴンペプチドを含むホモ二量体であって、前記グルカゴンペプチドの各々は配列番号11の配列を含むことを特徴とする、ホモ二量体。
  27. 前記リンカーが、二官能性チオールクロスリンカーおよび二官能性アミンクロスリンカーから成るグループから選ばれることを特徴とする、請求項26に記載のホモ二量体。
  28. リンカーを介して第2のグルカゴンペプチドに結合した第1のグルカゴンペプチドを含む二量体、または前記第1および第2のグルカゴンペプチドの薬学的に受容可能な塩を含む二量体であって、前記第1のグルカゴンペプチドは、配列番号1、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10および配列番号11から成るグループから選ばれるペプチドを含み、前記第2のグルカゴンペプチドは配列番号33を含み、但し、前記第2のグルカゴンペプチドに関して、28位のアミノ酸がアスパラギンであり且つ29位のアミノ酸がスレオニンである場合は、前記第2のグルカゴンペプチドはさらに、カルボキシ末端に、Lys、Arg、His、Asp、Gluから成るグループから独立して選ばれる1ないし2個のアミノ酸が付加されていることを条件とする、二量体。
  29. 請求項12に記載のグルカゴンアゴニストまたはその薬学的に受容可能な塩と、薬学的に受容可能な担体とを含む、医薬組成物。
  30. 配列番号11もしくは配列番号38の配列を含むグルカゴンアゴニストまたはその薬学的に受容可能な塩と、薬学的に受容可能な担体とを含む、医薬組成物。
  31. グルカゴンアゴニストを必要とする患者に、グルカゴンアゴニストを投与するためのキットであって、
    請求項29に記載の医薬組成物と、
    前記組成物を患者に投与するための装置
    を含む、キット。
  32. 前記装置がエアゾール・ディスペンサーであって、前記組成物が前記エアゾール・ディスペンサー内に入っていることを特徴とする、請求項31に記載のキット。
  33. 前記装置が注射器と針を含み、前記組成物が前記注射器内に入っていることを特徴とする、請求項31に記載のキット。
  34. 予め処方された水溶性組成物を用いて低血糖症を治療する方法であって、請求項29に記載の医薬組成物の有効量を投与する工程を含む方法。
  35. 腸管の一時的な麻痺を引き起こす方法であって、請求項29に記載の医薬組成物の有効量を投与する工程を含む方法。
  36. 体重増加を低減する、または体重減少を誘導する方法であって、配列番号8から成るグループから選ばれるグルカゴンペプチドを含むグルカゴンアゴニストを含む組成物の有効量を投与する工程を含み、前記グルカゴンペプチドのアミノ酸29はペプチド結合を介して第2のペプチドと結合し、前記第2のペプチドは、配列番号20(GPSSGAPPPS)、配列番号21(KRNRNNIA)および配列番号22(KRNR)から成るグループから選ばれる配列を含むことを特徴とする、方法。
  37. 体重増加を低減する、または体重減少を誘導する方法であって、配列番号8から成るグループから選ばれるグルカゴンペプチドを含むグルカゴンアゴニストを含む組成物の有効量を投与する工程を含むことを特徴とする、方法。
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