JP2010271654A - レジスト下層膜材料及びこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
3層プロセスにおいて珪素含有レジスト中間層膜に反射防止膜としての機能を持たせることができれば、レジスト下層膜に2層プロセスの時のような反射防止膜としての最高の効果は特に必要がない。3層プロセスの場合のレジスト下層膜としては、反射防止膜としての効果よりも基板加工における高いエッチング耐性が要求される。
そのために、芳香族基を多く含有し、エッチング耐性が高いノボラック樹脂が3層プロセス用のレジスト下層膜として用いられてきた。
レジスト中間層膜のk値として0.2以下の低い値と、適切な膜厚設定によって、1%以下の十分な反射防止効果を得ることができる。
通常反射防止膜として、膜厚100nm以下で反射を1%以下に抑えるためにはk値が0.2以上であることが必要であるが(図2参照)、レジスト下層膜である程度の反射を抑えることができる3層レジスト膜のレジスト中間層膜としては0.2より低い値のk値が最適値となる。
図4のk値が0.2のレジスト下層膜は、2層プロセスに最適化されたレジスト下層膜を想定しており、図5のk値が0.6のレジスト下層膜は、波長193nmにおけるノボラックやポリヒドロキシスチレンのk値に近い値である。
レジスト下層膜の膜厚は基板のトポグラフィーによって変動するが、レジスト中間層膜の膜厚はほとんど変動せず、設定した膜厚で塗布できると考えられる。
ここで、特許文献11にビスナフトール基を有するレジスト下層膜形成材料が提案されており、n値、k値共に目標値に近く、エッチング耐性に優れる特徴を有している。
特許文献12には、フルオレン構造を有するノボラック樹脂からなる下層膜材料が、特許文献13には、フルオレンモノマーを添加した下層膜材料が提案されている。
ガラス状のカーボン膜は800℃以上の加熱によって形成される(非特許文献7)。しかしながら、デバイスダメージやウェハーの変形への影響を考えると、リソグラフィーのウェハープロセスでの加熱できる温度の上限は600℃以下、好ましくは500℃以下である。
前述のように、多層レジスト膜のレジスト下層膜材料として、優れた反射防止膜機能とエッチング耐性、耐熱性、耐溶媒性、埋め込み特性を有し、特に基板のエッチング中によれが生じないレジスト膜を形成できるものが必要視されていた。
これに対して、本発明のレジスト下層膜材料に含有される、上記一般式(1)もしくは(2)に示されるポリフルオレン、又は上記一般式(3)に示される、ポリフルオレンをノボラック化したノボラック樹脂(ポリフルオレンのノボラック樹脂)は、芳香族基同士が直接結合しているため、非常に剛直性が高く、4級炭素で繋がっているために、優れたエッチング耐性、耐溶媒性、耐熱性を有する。また、本発明のレジスト下層膜材料に含有される、前記ポリフルオレン及びポリフルオレンのノボラック樹脂は、透明性が高いため、本発明のレジスト下層膜材料を用いて形成したレジスト下層膜は、優れた反射防止機能を有するものとなる。
即ち、本発明のレジスト下層膜材料は、ポリフルオレン及び/又はポリフルオレンの誘導体(ノボラック樹脂)をベースにする材料を提案するもので、特に波長300nm以下の高エネルギー線、具体的には248nm、193nm、157nmのエキシマレーザー、3〜20nmの軟X線、電子ビーム、X線におけるエッチング耐性に優れ、優れた反射防止機能、耐溶媒性、耐熱性、さらに、最適な埋め込み特性を有し、基板加工におけるドライエッチング耐性に優れる、多層レジストプロセス、例えば、2層あるいは3層プロセス用のレジスト下層膜を形成することができるものである。
(A)上記一般式(1)もしくは(2)に示されるポリフルオレン、又は上記一般式(3)に示される、ポリフルオレンのノボラック樹脂
を必須成分とするものであり、
(B)有機溶剤、
を含んでもよく、スピンコート特性、段差基板の埋め込み特性、膜の剛性や耐溶媒性を上げるために、
(C)上記一般式(1)、(2)のポリフルオレン及び上記一般式(3)のポリフルオレンノボラック樹脂以外の樹脂
(D)架橋剤、
(E)酸発生剤
を含むこともできる。
また、R1及びR2のどちらもが、ヒドロキシル基及びグリシジル基でないものは、レジスト下層膜を形成する際の段差基板上での埋め込み特性をより向上させることができる。
また、例えば、他の重合方法として、特許3443736号記載の様にハロゲン化したフルオレンを重縮合する方法が挙げられる。ここで用いられる触媒としては、Ni触媒が用いられ、ニッケル(シクロオクタジエン)2が好ましく用いられる
これに比べて通常のクレゾールノボラック樹脂は、アルキレン基によってフェノール間が結合しているため、アルキレン基が振動或いは回転する分だけ耐熱性が低下する。
ここで用いられるアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール等を挙げることができる。また、これらのうち、特にホルムアルデヒドを好適に用いることができる。
これらのアルデヒド類は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アルデヒド類の使用量は、ポリフルオレン化合物1モルに対して0.2〜5モルが好ましく、より好ましくは0.5〜2モルである。
具体的には塩酸、硝酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸性触媒を挙げることができる。
これらの酸性触媒の使用量は、ビスナフトール化合物1モルに対して1×10-5〜5×10-1モルである。インデン、ヒドロキシインデン、ベンゾフラン、ヒドロキシアントラセン、アセナフチレン、ビフェニル、ビスフェノール、トリスフェノール、ジシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4−ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、5−ビニルノルボルナ−2−エン、α−ピネン、β−ピネン、リモネンなどの非共役2重結合を有する化合物との共重合反応の場合は、必ずしもアルデヒド類は必要ない。
これらの溶媒は、反応原料100質量部に対して0〜2,000質量部の範囲である。
反応温度は、反応原料の反応性に応じて適宜選択することができるが、通常10〜200℃の範囲である。
重縮合反応終了後、系内に存在する未反応原料、触媒等を除去するために、反応釜の温度を130〜230℃にまで上昇させ、1〜50mmHg程度で揮発分を除去することができる。
共重合可能なモノマーとしては、炭素数6〜30の芳香族化合物であり、ジハロゲン化の芳香族化合物が好ましく用いられる。具体的には、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ジブロモメチルベンゼン、ジブロモナフタレン、ジブロモメチルベンゼン、ジブロモアントラセン、ジブロモメチルアントラセン、ジブロモフェナントレン、ジブロモピレン、ジブロモペンタセン、ジブロモフルオレン、ジブロモビフェニル、ジブロモビルナフタレン、ジブロモフェノール、ジブロモナフトール、ジブロモビルナフトール、フルオランテン、インデン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、ピレン、アントラセン、ナフタセン、ペリレン、ペンタセン、コロネン、フェナントレン、インダセン、スチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、シクロペンタフェナントレン等を挙げることができる。
共重合可能なフェノール類は、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール、3,5−ジフェニルフェノール、2−ナフチルフェノール、3−ナフチルフェノール、4−ナフチルフェノール、4−トリチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、カテコール、4−t−ブチルカテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、3−イソプロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、ピロガロール、チモール、イソチモール等を挙げることができる。
ポリフルオレンのノボラック樹脂のポリスチレン換算の分子量は、重量平均分子量(Mw)が600〜30,000、特に700〜20,000であることが好ましい。
分子量分布(Mw/Mn)は1.2〜7の範囲内が好ましく用いられるが、モノマー成分、オリゴマー成分又は分子量(Mw)300以下の低分子量体をカットして分子量分布を狭くした方が架橋効率が高くなり、またベーク中の揮発成分を抑えることによりベークカップ周辺の汚染を防ぐことができる。
ここで導入可能な置換基は、具体的には下記に挙げることができる。
ブレンド用ポリマーとしては、上記一般式(1)もしくは(2)で示されるポリフルオレン、又は上記一般式(3)で示される、ポリフルオレンのノボラック樹脂と混合し、スピンコーティングの成膜性や、段差基板での埋め込み特性を向上させる役割を持つものや、炭素密度が高くエッチング耐性の高い材料が選ばれる。
上記ブレンド用ポリマーの配合量は、上記一般式(1)乃至(3)に示される化合物100重量部に対して0〜1000重量部、好ましくは0〜500重量部である。
本発明で使用可能な酸発生剤として、具体的には、特開2007−199653号公報中の(0062)〜(0084)段落に記載されているものを添加することができる。
酸発生剤の添加量は、ベースポリマー100部に対して好ましくは0.1〜50部、より好ましくは0.5〜40部である。0.1部より少ないと酸発生量が少なく、架橋反応が不十分な場合があり、50部を超えると上層レジストへ酸が移動することによるミキシング現象が起こる場合がある。
塩基性化合物としては、酸発生剤より微量に発生した酸が架橋反応を進行させるのを防ぐための、酸に対するクエンチャーの役割を果たす。
このような塩基性化合物としては、具体的には、特開2007−199653号公報中の(0086)〜(0089)段落に記載されているものを配合することができる。
このような任意成分としては、具体的には、特開2008−111103号公報中の(0165)〜(0192)段落に記載されているものを添加することができる。
250℃以下の温度で架橋を行うためには、熱酸発生剤と酸によって架橋する架橋剤を添加することが好ましい。250℃以上の高温でベークする場合は、架橋剤は特に必要なく、高温ベークによって炭素密度が高い緻密な膜を形成することができる。この様な高温でベークを行うと、酸化反応によって膜内に酸素が取り込まれてエッチング耐性が低下する場合がある。ベーク中の酸化反応を防止するために窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスで置換することは効果的である。
この場合、レジスト上層膜を形成するためのフォトレジスト組成物としては公知のものを使用することができる。
レジスト中間層膜に反射防止膜としての効果を持たせることによって、より効果的に反射を抑えることができる。
また、露光光としては、波長300nm以下の高エネルギー線、具体的には248nm、193nm、157nmのエキシマレーザー、3〜20nmの軟X線、電子ビーム、X線等を挙げることができる。
2層プロセスにおけるレジスト下層膜のエッチングは、酸素ガス又は水素ガスを主体とするエッチングガスを用いて行う。この場合、酸素ガス又は水素ガスに加えて、He、Arなどの不活性ガスや、CO、CO2、NH3、SO2、N2、NO2、H2ガスを加えることも可能であり、酸素ガス又は水素ガスを使わずにCO、CO2、NH3、SO2、N2、NO2ガスだけでエッチングを行うこともできる。特に後者のガスはパターン側壁のアンダーカット防止のための側壁保護のために用いられる。
3層プロセスにおけるレジスト中間層膜のエッチングは、フロン系のガスを用いてレジストパターンをマスクにして中間層の加工を行う。次いで上記酸素ガス又は水素ガスエッチングを行い、レジスト中間層膜パターンをマスクにしてレジスト下層膜の加工を行う。
尚、被加工基板は、基板上に被加工膜を形成したものとすることができる。基板としては、特に限定されるものではなく、Si、α−Si、p−Si、SiO2、SiN、SiON、W、TiN、Al等で被加工膜と異なる材質のものが用いられる。被加工膜としては、Si、SiO2、SiON、SiN、p−Si、α−Si、W、W−Si、Al、Cu、Al−Si等種々のLow−k膜及びそのストッパー膜が用いられ、通常50〜10,000nm、特に100〜5,000nm厚さに形成し得る。
2層レジスト加工プロセスの場合、図6(A)に示したように、基板1の上に積層された被加工膜2上にレジスト下層膜材料を用いてレジスト下層膜3を形成し、その上にフォトレジスト組成物、特に珪素原子含有ポリマーをベース樹脂とするフォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜材料を用いてレジスト上層膜4を形成し、次いでフォトマスクを介してレジスト上層膜4のパターン回路領域5を露光し(図6(B))、PEB及び現像を行ってレジストパターン4aを形成する(図6(C))。
その後、得られたレジストパターン4aをマスクにしてレジスト下層膜3を酸素プラズマエッチング加工してレジスト下層膜パターン3aを形成し(図6(D))、更にレジストパターン4aを除去後、レジスト下層膜パターン3aをマスクにして被加工膜2をエッチング加工し、基板1にパターン2aを形成する(図6(E))。
3層レジスト加工プロセスの場合、図7(A)に示したように、2層レジスト加工プロセスの場合と同様に、基板1の上に積層された被加工膜2上にレジスト下層膜3を形成した後、珪素含有レジスト中間層膜6を形成し、その上に単層レジスト上層膜7を形成する。
次いで、図7(B)に示したように、レジスト上層膜7のパターン回路領域8を露光し、PEB及び現像を行ってレジストパターン7aを形成し(図7(C))、この得られたレジストパターン7aをマスクとして、CF系ガスを用いてレジスト中間層膜6をエッチング加工してレジスト中間層膜パターン6aを形成する(図7(D))。レジストパターン7aを除去後、この得られたレジスト中間層膜パターン6aをマスクとしてレジスト下層膜3を酸素プラズマエッチングしてレジスト下層膜パターン3aを形成する(図7(E))。更に、レジスト中間層膜パターン6aを除去後、この得られたレジスト下層膜パターン3aをマスクにして被加工膜2をエッチング加工し、基板1にパターン2aを形成する(図7(F))。
無機ハードマスク中間膜を用いる場合、レジスト中間層膜6が無機ハードマスク中間層膜であり、BARCを敷く場合は、レジスト中間層膜6とレジスト上層膜7との間にBARCを設ける。BARCのエッチングはレジスト中間層膜6のエッチングに先立って連続して行われる場合もあるし、BARCだけのエッチングを行ってからエッチング装置を変えるなどしてレジスト中間層膜6のエッチングを行うこともできる。
尚、分子量の測定法は具体的に下記の方法により行った。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を求め、分散度(Mw/Mn)を求めた。
3Lのフラスコに4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェノールの33g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー1を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw2,100、Mw/Mn2.10
3Lのフラスコに4,4’−メトキシ−(9−フルオレニリデン)ジフェニルの36g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー2を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw2,900、Mw/Mn2.36
3Lのフラスコに4,4’−アセトキシ−(9−フルオレニリデン)ジフェニルの41g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー3を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw3,200、Mw/Mn3.90
3Lのフラスコに6,6’−(9−フルオレニリデン)2,2’−ジナフトールの42g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー4を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw1,900、Mw/Mn2.86
3Lのフラスコに6,6’−(9−フルオレニリデン)2,2’−ジナフトールの21g、フルオレンの7.8g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー5を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw3,300、Mw/Mn3.10
3Lのフラスコに9−カルボン酸メチルフルオレンの10.5g、フルオレンの7.8g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー6を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw3,500、Mw/Mn2.66
3Lのフラスコに9,9’−ジカルボン酸メチルフルオレンの13.2g、ベンゾ[c]フルオレンの10.6g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー7を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw1,600、Mw/Mn1.94
3Lのフラスコに9−ヒドロキシフルオレンの8.6g、フルオレンの7.8g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー8を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw4,500、Mw/Mn1.98
3Lのフラスコに9−(2−ナフチル)−9−フルオレノールの14.5g、ベンゾ[b]フルオレンの10.6g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー9を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw1,800、Mw/Mn2.30
3Lのフラスコに3,3’−ジビニル−4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェノールの37.9g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー10を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw1,500、Mw/Mn2.10
3Lのフラスコに6,6’−(9−フルオレニリデン)2,2’−ジナフトールの21.2g、99−ジエチニル−フルオレンの10.1g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー11を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw2,900、Mw/Mn2.63
3Lのフラスコに6,6’−(9−フルオレニリデン)2,2’−ジナフトールの21.2g、9−ベンジリデンフルオレンの12.0g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー12を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw3,500、Mw/Mn3.10
3Lのフラスコに6,6’−(9−フルオレニリデン)2,2’−ジナフトールの21.2g、フルオランテンの10g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー13を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw1,100、Mw/Mn2.30
3Lのフラスコに6,6’−(9−フルオレニリデン)2,2’−ジナフトールの21.2g、シクロペンタ[d,e,f]フェナントレンの10g、三塩化鉄46g、ジクロロエタン1600g室温で100時間撹拌し、反応液に1Lの水を添加して三塩化鉄をろ過分別、ろ液を濃縮してジクロロエタンを蒸発させ、ポリマー14を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw1,200、Mw/Mn2.90
300mlのフラスコに合成例1で得られたポリマー1の20g、37%ホルマリン水溶液7.5g、シュウ酸0.5gを加え、撹拌しながら100℃で24時間撹拌させた。反応後メチルイソブチルケトン500mlに溶解し、十分な水洗により触媒と金属不純物を除去し、溶媒を減圧除去し、150℃、2mmHgまで減圧し、水分、未反応モノマーを除き、ポリマー15を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw5,900、Mw/Mn4.50
500mLのフラスコに上記合成例1で得られたポリマー1の12.5g、エピクロルヒドリン30gを入れ溶解させ、80℃に加熱し、撹拌しながら20%水酸化ナトリウム22gを3時間かけて滴下し、1時間の熟成撹拌の後、下層の食塩水を分離、未反応のエピクトルヒドリンを150℃加熱で蒸留除去した後MIBK(メチルイソブチルケトン)を30g加えて溶解させた後、水洗分離を3回繰り返して下層の水層を除去、乾燥濾過、150℃加熱によりMIBKを脱溶媒しポリマー16を得た。
GPCにより分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を求め、1H−NMR分析によりポリマー中の比率を以下のように求めた。
Mw2,300、Mw/Mn2.30
ブレンドポリマーの構造、重合比率分子量を下記に示す。
(レジスト下層膜材料及びレジスト中間層膜材料の調製)
表1に示すように、ポリマー1〜16、比較ポリマー1〜4、ブレンドポリマー1〜4、ArF珪素含有中間層膜用ポリマー、架橋剤、酸発生剤を、フッ素系界面活性剤FC−4430(住友スリーエム(株)製)0.1質量%を含む溶媒中に溶解させ、0.1μmのフッ素樹脂製のフィルターで濾過することによってレジスト下層膜材料(実施例1〜20、比較例1〜4)とレジスト中間層膜材料(SOG―1)を調製した。
上記のように調整したレジスト下層膜材料(実施例1〜20、比較例1〜4)をシリコン基板上に塗布して、実施例16、比較例1〜3は200℃で60秒間ベークし、実施例1〜15、17〜20、比較例4は350℃で60秒間ベークして、それぞれ膜厚300nmのレジスト下層膜を形成した。また、上記のように調整したレジスト中間層膜材料(SOG1)をスピンコートにより塗布して、200℃で60秒間ベークし、膜厚30nmの珪素含有レジスト中間層膜を形成した。
レジスト下層膜と珪素含有レジスト中間層膜を形成後、J.A.ウーラム社の入射角度可変の分光エリプソメーター(VASE)で、波長193nmにおける屈折率(n,k)を求め、結果を表1に示した。
次いで、ドライエッチング耐性のテストを行った。まず、前記屈折率測定に用いたものと同じレジスト下層膜(実施例1〜20、比較例1〜4)を作製し、これらのレジスト下層膜のCF4/CHF3系ガスでのエッチング試験として下記(1)の条件で試験した。この場合、東京エレクトロン株式会社製ドライエッチング装置TE−8500Pを用い、エッチング前後のレジスト下層膜の膜厚差を測定した。結果を表2に示す。
エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 40.0Pa
RFパワー 1,300W
ギャップ 9mm
CHF3ガス流量 30ml/min
CF4ガス流量 30ml/min
Arガス流量 100ml/min
時間 60sec
レジスト上層膜材料としては、表3に示す組成の樹脂、酸発生剤、塩基化合物をFC−4430(住友スリーエム(株)製)0.1質量%を含む溶媒中に溶解させ、0.1μmのフッ素樹脂製のフィルターで濾過することによって調製した。
前記調整したレジスト下層膜材料(実施例1〜20、比較例1〜4)を、膜厚200nmのSiO2基板上に塗布して、実施例1〜15、17〜20、比較例4は350℃で60秒間、実施例16、比較例1〜3は200℃で60秒間ベークして膜厚200nmのレジスト下層膜を形成した。
その上に、前記調整した珪素含有レジスト中間層膜材料(SOG1)を塗布し、200℃で60秒間ベークして膜厚30nmの中間層を形成した。
更にその上に、前記調整したレジスト上層膜材料(ArF用SLレジスト)を塗布し、110℃で60秒間ベークして膜厚100nmのレジスト上層膜を形成した。
このようにして、3層レジスト膜とした。
尚、下層膜のベーク雰囲気は窒素気流下で行った。
レジストパターンのレジスト中間層膜への転写条件。
チャンバー圧力 10.0Pa
RFパワー 1,500W
CF4ガス流量 15sccm
O2ガス流量 75sccm
時間 15sec
チャンバー圧力 2.0Pa
RFパワー 500W
Arガス流量 75sccm
O2ガス流量 45sccm
時間 120sec
チャンバー圧力 2.0Pa
RFパワー 2,200W
C5F12ガス流量 20sccm
C2F6ガス流量 10sccm
Arガス流量 300sccm
O2 60sccm
時間 90sec
一方、比較例においては、350℃で熱処理を行った場合(比較例4)、200℃で熱処理を行った場合(比較例1〜3)、いずれにおいても、膜減りやパターンによれが生じていることが認められた。
Claims (11)
- リソグラフィーで用いられる多層レジスト膜のレジスト下層膜材料であって、少なくとも、下記一般式(1)で示される繰り返し単位a1を有するポリフルオレンを含有することを特徴とするレジスト下層膜材料。
- 上記一般式(1)で示される繰り返し単位a1が下記一般式(2)で示される繰り返し単位a2であることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジスト下層膜材料。
- 前記レジスト下層膜材料が、有機溶剤を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料。
- 前記レジスト下層膜材料が、更に、架橋剤及び酸発生剤を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料。
- リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料を用いてレジスト下層膜を形成し、該レジスト下層膜の上にフォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜材料を用いてレジスト上層膜を形成して、該レジスト上層膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像して前記レジスト上層膜にレジストパターンを形成し、得られたレジストパターンをエッチングマスクにして前記レジスト下層膜をエッチングし、得られたレジスト下層膜パターンをエッチングマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
- 前記フォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜材料が珪素原子を含有するポリマーを含み、前記レジスト上層膜をマスクにして行うレジスト下層膜のエッチングを、酸素ガス又は水素ガスを主体とするエッチングガスを用いて行うことを特徴とする請求項6に記載のパターン形成方法。
- リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料を用いてレジスト下層膜を形成し、該レジスト下層膜の上に珪素原子を含有するレジスト中間層膜材料を用いてレジスト中間層膜を形成し、該レジスト中間層膜の上にフォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜材料を用いてレジスト上層膜を形成して、該レジスト上層膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像して前記レジスト上層膜にレジストパターンを形成し、得られたレジストパターンをエッチングマスクにして前記レジスト中間層膜をエッチングし、得られたレジスト中間層膜パターンをエッチングマスクにして前記レジスト下層膜をエッチングし、得られたレジスト下層膜パターンをマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
- リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料を用いてレジスト下層膜を形成し、該レジスト下層膜の上に珪素酸化膜、珪素窒化膜及び珪素酸化窒化膜から選ばれる無機ハードマスク中間層膜を形成し、該無機ハードマスク中間層膜の上に有機反射防止膜を形成し、該有機反射防止膜の上にフォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜材料を用いてレジスト上層膜を形成して、該レジスト上層膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像して前記レジスト上層膜にレジストパターンを形成し、得られたレジストパターンをエッチングマスクにして前記有機反射防止膜と前記無機ハードマスク中間層膜をエッチングし、得られた無機ハードマスク中間層膜パターンをエッチングマスクにして前記レジスト下層膜をエッチングし、得られたレジスト下層膜パターンをエッチングマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
- 前記無機ハードマスク中間層膜は、CVD法あるいはALD法によって形成することを特徴とする請求項9に記載のパターン形成方法。
- 前記フォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜材料が、珪素原子を含有するポリマーを含まず、前記中間層膜をマスクにして行うレジスト下層膜のエッチングを、酸素ガス又は水素ガスを主体とするエッチングガスを用いて行うことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
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