JP2010247795A - 車両の下部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の側面衝突時、キックアップ部の傾斜形状を利用して、側面衝突時にサイドシルの回動を抑制しつつ、ピラー等の車体構成部材の車室内への侵入を抑制可能な車両の下部車体構造を提供する。
【解決手段】断面ハット状の補強部材56は、サイドシルの上端側部分に対応する高さ方向位置で且つリヤサイドフレーム17と平面視にて重合する車幅方向位置において、第1クロスメンバ40内のキックアップ部Kを形成するリヤシートパン3の前面に接合固定され、リヤシートパン3と協働して閉断面部を形成している。補強部材56の補強フランジ部56b,56cの車幅方向内側端部はリヤシートパン3を介在させてリヤサイドフレーム17の内側フランジ部17cと3重接合され、車幅方向外側端部はサイドシルインナ7の後部部材7aとの間に隙間βが形成されている。
【選択図】図19

Description

この発明は、車体前後方向に延びる1対のサイドシルと、このサイドシルの後方に配置された車体前後方向に延びる1対のリヤサイドフレームと、車室の床面を形成するフロントフロアパネルとリヤフロアパネルの間に後方上がり傾斜状とされたキックアップ部とを備え、このキックアップ部後部に対応するサイドシルの車幅方向内側にリヤサイドフレームの前部が結合された車両の下部車体構造に関する。
従来、車体前後方向に延びる1対のサイドシルと、このサイドシルの後側部分に結合された一対のリヤサイドフレームとを備え、車室の床面を形成するフロントフロアパネルとリヤフロアパネルの間に後方上がり傾斜状とされたキックアップ部を形成した車両の下部車体構造は公知である。尚、以後、車体前後方向を前後方向、車体上下方向を上下方向、車幅内外方向を内外方向として説明を行う。
特許文献1に記載された車体構造は、サイドシルインナの後部とクロスメンバとの連結部との間において、キックアップ部を形成するリヤサイドフレームの断面内部に前後方向及び車幅方向が閉塞されたボックス状の閉断面構造部が設けられている。
特許文献1に記載された車体構造では、閉断面構造部が剛性部分となってリヤサイドフレームの上方折れを抑制でき、サイドシルインナとの連結強度とクロスメンバとの連結強度をリヤサイドフレームの剛性増加に寄与させることにより、後面衝突時におけるキックアップ部の上方折れを抑制できるものである。
一方、車両の側面衝突時は、サイドシルの中央位置から上方に延びるセンタピラーに側突荷重が入力された場合、このセンタピラーの下部がサイドシルに結合されているため、サイドシルとセンタピラーとの結合部に内方へ向かう衝撃荷重が伝達された結果、センタピラー結合部が内方へ移動して、サイドシルが折れる虞がある。
前記対策として、図24に示す車体構造が知られている。
この車体構造は、サイドシルインナ201と、サイドシルレインフォースメント202と、サイドシルアウタ203とを備えた閉断面構造のサイドシル204を設け、上下方向に延びるセンタピラー205のセンタピラーインナ206下部をサイドシルインナ201とサイドシルレインフォースメント202の接合部間に結合し、センタピラーレインフォースメント207下部をサイドシルレインフォースメント202に結合し、センタピラーアウタ208をサイドシルアウタ203に結合する構成となっている。
更に、この車体構造は、サイドシルレインフォースメント202の下側角部202aに、断面略コ字状の補強部材209を設け、車両の側突時にサイドシル204が車室側へ変形するのを抑制するように構成されている。
特開2007−186040号公報
図24に示した車体構造では、車両の側突時、サイドシル204がセンタピラー205との結合部を境界とした車室方向に向かう折れ変形を抑制することができる反面、以下の問題が生じる。第1の問題点は、サイドシル204が側突荷重によって全体的に移動して車室内へ突入する点である。サイドシル204が折れ変形を行わないため、センタピラー205の前後に位置するクロスメンバに掛る荷重が増加し、クロスメンバとサイドシル204との結合部の潰れ量が増加し、サイドシル204が全体的に車室内へ突入する。このサイドシル204の移動によって、センタピラー205、或いはドア等の車体構成部材による車室内への侵入が生じる。
第2の問題点は、図24に仮想線で示すように、サイドシル204の上部が車室内に向かうようにサイドシル204がその軸心を中心に回動することである。車両の側突時、センタピラー205に側突荷重が掛った場合、サイドシル204の上部領域には車室内方への回転モーメントが作用する。一般的にサイドシル204は、クロスメンバとの結合部を除けば、比較的剛性の低いフロアパネルと下部領域が結合される構造とされ、車室内方への回動を抑制することができない。このサイドシル204の回動によって、センタピラー205、或いはドア等の車体構成部材による車室内への侵入が生じる。
特許文献1の車体構造では、キックアップ部を形成するリヤサイドフレームの断面内部に閉断面構造部を形成することで車体の剛性・強度を高めて、後面衝突時におけるキックアップ部の上方折れを抑制しても、車両の側突時にサイドシルの車室内方向への移動や回動等の挙動を抑制する構造ではないため、センタピラーやドア等車両構成部材の車室内への侵入抑制が充分ではない。
本発明の目的は、キックアップ部の傾斜形状を利用して、側面衝突時にサイドシルの回動を抑制しつつ、車体構成部材の車室内への侵入を抑制可能な車両の下部車体構造を提供することである。
請求項1の車両の下部車体構造は、車体前後方向に延びる1対のサイドシルと、このサイドシルの後方に配置された車体前後方向に延びる1対のリヤサイドフレームと、車室の床面を形成するフロントフロアパネルとリヤフロアパネルの間に後方上がり傾斜状とされたキックアップ部とを備え、このキックアップ部後部に対応する前記サイドシルの車幅方向内側に前記リヤサイドフレームの前部が結合された車両の下部車体構造において、前記サイドシルの上端側部分に対応する前記キックアップ部の前部で且つ前記リヤサイドフレームと平面視にて重合する車幅方向位置に前記サイドシルの回動を抑制するための補強部材を設けたことを特徴としている。
この下部車体構造においては、フロントフロアパネルとリヤフロアパネルの間に後方上がり傾斜状とされたキックアップ部の形状を利用して、サイドシルの上端側部分に対応する位置に補強部材を設け、サイドシルの車室内への突入及び回動を抑制する。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記キックアップ部前側のフロントフロアパネルの車幅方向両側端部は、前記1対のサイドシルの車幅方向内側部の下部に接合されたことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記キックアップ部の前面に前記1対のサイドシル同士を結合するクロスメンバ部材を備え、このクロスメンバ部材とフロアパネルとで閉断面が形成されると共にこの閉断面内に前記補強部材を配置したことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1つの発明において、前記フロントフロアパネル下面に車体前後方向に延びる1対のフロアフレームを備え、このフロアフレームの後端部が前記リヤサイドフレームの前端部と接合されたことを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1つの発明において、前記補強部材は、断面ハット形状で車幅方向に細長く延びる部材で形成され、前記キックアップ部のフロアパネルと協働して閉断面を形成したことを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか1つの発明において、前記補強部材は、車幅方向内側端部が前記キックアップ部のフロアパネルを介在させて前記リヤサイドフレームの前部に接合されたことを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1つの発明において、前記サイドシルは閉断面部材によって形成され、前記サイドシル内部には、車幅方向外側で且つ前記補強部材に対応する車体前後方向位置に前記サイドシルの閉断面を仕切る節部材を設けたことを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項3の発明において、前記クロスメンバ部材は車幅方向で複数に区分され、前記サイドシル側の外側メンバ部分は車幅方向中央側の中央側メンバ部分よりも高い強度を有することを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記サイドシル側の外側メンバ部分と前記車幅方向中央側の中央側メンバ部分は別部材とされ、前記外側メンバ部分は前記中央側メンバ部分を外側から覆うように重合接合されたことを特徴としている。
請求項10の発明は、請求項3の発明において、前記補強部材の車幅方向外側端部と前記サイドシルとの間に所定の隙間が形成されたことを特徴としている。
請求項11の発明は、請求項3,10の発明において、前記左右のサイドシルの夫々の車体前後方向中間位置から上方に延びる1対のピラーと、前記ピラーよりも車体前後方向前方に位置すると共に前記1対のサイドシル同士を結合する第2のクロスメンバ部材とを有し、この第2のクロスメンバ部材は、前記サイドシルとの間に所定の隙間を空けて配置された第2の補強部材を備えたことを特徴としている。
請求項12の発明は、請求項3,10,11の何れか1つの発明において、前記サイドシルの内部には、前記クロスメンバ部材に対応した車体前後方向位置から前記第2のクロスメンバ部材に対応した車体前後方向位置まで延びる長尺状の第3の補強部材が配置されたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、サイドシルの上端側部分に対応するキックアップ部の前部で且つリヤサイドフレームと平面視にて重合する車幅方向位置にサイドシルの回動を抑制するための補強部材を設けたため、キックアップ部の傾斜形状を利用して、側面衝突時にサイドシルの軸心回りの回動を抑制しつつ、サイドシルの回動に伴うピラーやドア等の車体構成部材の車室内への侵入を抑制することができる。
つまり、補強部材がサイドシルの上端側部分に対応するキックアップ部の前部に設けられるため、側突時、サイドシルが折れ変形を行わない場合でも、サイドシルのセンタピラー後方に位置する内側部分を支持することができ、サイドシルの車室内方向への移動を抑制できる。また、補強部材がサイドシルの上端側部分を支持するため、車室内へ向かうサイドシルの車室内方への回動を抑制することができ、車両構成部材の車室内への侵入を抑制できる。
しかも、補強部材がキックアップ部の前部で、リヤサイドフレームと平面視にて重合する車幅方向位置に設けられるため、正面視でリヤサイドフレームと略同領域に配置でき、占有領域を増加することなくスペースメリットを維持しながら、確実にサイドシルの車室内方への移動及び回動を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、キックアップ部前側のフロントフロアパネルの車幅方向両側端部が1対のサイドシルの車幅方向内側部の下部に接合される場合であっても、サイドシルの下部を中心としたサイドシルの回動を効果的に抑制し、回動に伴うピラーやドア等の車体構成部材の車室内への侵入を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、キックアップ部の前面に1対のサイドシル同士を結合するクロスメンバ部材を備え、このクロスメンバ部材とフロアパネルとで閉断面が形成されると共にこの閉断面内に補強部材を配置したため、補強部材の支持強度を増加でき、補強部材がクロスメンバ部材と協働してサイドシルの車室内方への移動及び回動を抑制できる。しかも、補強部材をクロスメンバ部材とフロアパネルとで形成される閉断面内部を利用して配置でき、スペースメリットを確保できる。
請求項4の発明によれば、フロントフロアパネル下面に車体前後方向に延びる1対のフロアフレームを備え、このフロアフレームの後端部がリヤサイドフレームの前端部と接合するため、補強部材がフロアフレームとリヤサイドフレームに強固に支持され、衝突荷重を効果的に車体剛性部材に分散しながら、サイドシルの車室内方への移動及び回動を一層抑制できる。
請求項5の発明によれば、補強部材が断面ハット形状で車幅方向に細長く延びる部材で形成され、キックアップ部のフロアパネルと協働して閉断面を形成したため、簡単な構造で補強部材の剛性を確保でき、サイドシルの車室内方への移動及び回動を抑制できる。
請求項6の発明によれば、補強部材の車幅方向内側端部がキックアップ部のフロアパネルを介在させてリヤサイドフレームの前部に接合されたため、補強部材の支持強度を更に増加することができ、サイドシルの車室内方への移動及び回動を一層抑制できる。
請求項7の発明によれば、サイドシルは閉断面部材によって形成され、サイドシル内部には、車幅方向外側で且つ補強部材に対応する車体前後方向位置にサイドシルの閉断面を仕切る節部材を設けたため、補強部材と節部材の協働により側突荷重を吸収しつつ、サイドシルの車室内方への移動及び回動を一層抑制できる。
請求項8の発明によれば、クロスメンバ部材は車幅方向で複数に区分され、サイドシル側の外側メンバ部分は車幅方向中央側の中央側メンバ部分よりも高い強度を有するため、サイドシルの支持強度を確保しながら、車体重量の増加を防止できる。
請求項9の発明によれば、サイドシル側の外側メンバ部分と車幅方向中央側の中央側メンバ部分は別部材とされ、外側メンバ部分は中央側メンバ部分を外側から覆うように重合接合したため、クロスメンバ部材の歩留まりを改善しつつ、車体剛性部材への衝突荷重の分散を良好に行うことができる。
請求項10の発明によれば、補強部材の車幅方向外側端部とサイドシルとの間に所定の隙間を形成したため、側突荷重の吸収の後にサイドシルの車室内方への回動抑制が可能となり、効率良くサイドシルの車室内方への移動と回動を抑制できる。
請求項11の発明によれば、左右のサイドシルの夫々の車体前後方向中間位置から上方に延びる1対のピラーと、ピラーよりも車体前後方向前方に位置すると共に1対のサイドシル同士を結合する第2のクロスメンバ部材とを有し、この第2のクロスメンバ部材は、サイドシルとの間に所定の隙間を空けて配置された第2の補強部材を備えたため、側突時、サイドシルを撓み変形させながら、サイドシルの車室内方への回動を抑制できる。
請求項12の発明によれば、サイドシルの内部には、クロスメンバ部材に対応した車体前後方向位置から第2のクロスメンバ部材に対応した車体前後方向位置まで延びる長尺状の第3の補強部材を配置したため、側突時、サイドシルを座屈させることなく確実に撓み変形させながら、サイドシルの車室内方への回動を抑制できる。
本発明の実施例に係る車両の下部車体構造の概略斜視図である。 下部車体構造の斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 第2クロスメンバとナットプレートの断面図である。 第2クロスメンバとナットプレートの分解斜視図である。 図3の要部拡大図である。 図2の要部拡大斜視図である。 図2のXIII−XIII線断面図である。 図7に示す要部の拡大断面図である。 結合部材、第3外側クロスメンバ部材及び第3内側クロスメンバ部材の分解斜視図である。 ナットプレートの斜視図である。 サイドシル補強部材及びガセット部材の配置構造を示す斜視図である。 変形促進部を要部斜視図である。 図12のXIV−XIV線断面図である。 アウタガセットの斜視図である。 インナガセットの斜視図である。 図2の要部拡大図である。 図17の第1外側クロスメンバ部材を除いた状態の要部拡大斜視図である。 図18のXIX−XIX線断面図である。 補強部材及びリヤシートパンの分解斜視図である。 サイドシル後部の断面図である。 側面衝突時における下部車体構造の挙動の説明図であり、(a)は側突前の挙動、(b)は側突初期の挙動、(c)は側突後期の挙動を示す図である。 実施例2に係る図12相当図である。 従来の車両の下部車体構造を示す正面図である。
以下、本実施例を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
尚、以下の実施例において、車両の前後方向を前後方向、車両の上下方向を上下方向、車両の車幅内外方向を内外方向として説明する。また、図中、矢印Fは車体前方を示し、矢印Rは車体後方を示し、矢印INは車体内方を示し、矢印OUTは車体外方を示し、矢印UPは車体上方を示す。
以下、この発明の実施例1について図面1〜22に基づいて説明する。
図1に示すように、車室の床面を形成する比較的剛性の低いフロントフロアパネル1を設け、フロアパネル1の車幅方向中央領域には、車室内側へ上方に突出して前後方向へ延びるトンネル部2が一体的に形成されている。このトンネル部2は車体剛性の中心となるものである。
フロアパネル1の後部にはフロアパネル1と同様の鋼板からなるリヤシートパン3をフロアパネル1と連続して設置し、このリヤシートパン3の後方には、荷室床面を形成するリヤフロア4を一体的に形成している。リヤフロア4の後部車幅方向中央位置には下方に凹入されたスペアタイヤパン5を一体形成している。リヤシートパン3は、車室の床面を形成するフロアパネル1とリヤフロア4の間に後方上がり傾斜状のキックアップ部Kを形成している。
また、フロアパネル1の左右両端には、前後方向に延びる車体剛性部材として1対のサイドシル6が設けられている。図2,図3に示すように、このサイドシル6は、サイドシルインナ7と、サイドシルレインフォースメント8と、サイドシルアウタ9とを接合固定し、前後方向に延びるサイドシル閉断面部10を備えている。フロアパネル1は、左右のサイドシルインナ7の内側下部に接合固定されている。
サイドシル6の前端部から上方に延びるヒンジピラー11と、サイドシル6の前後方向中央部から上方に延びるセンタピラー12とが設けられている。これらのピラー11,12は、図示しない車体構成部材のフロントドア及びリヤドアを開閉可能に支持する剛性部材である。ヒンジピラー11は、ヒンジピラーアウタとヒンジピラーインナとを備え、上下方向に延びるヒンジピラー閉断面部を備える。このヒンジピラー11は、ルーフサイドレール13とサイドシル6との間に立設固定されており、必要に応じてヒンジピラーアウタとヒンジピラーインナとの間にヒンジピラーレインフォースメントが設けられる。
また、センタピラー12は、センタピラーアウタと、センタピラーレインフォースメントと、センタピラーインナとを備え、上下方向に延びるセンタピラー閉断面部をもった剛性部材である。このセンタピラー12は、ルーフサイドレール13とサイドシル6との間に立設固定されている。ここで、ヒンジピラー11と、サイドシル6と、センタピラー12と、ルーフサイドレール13とで囲繞された空間部が前席乗員の乗降口14を形成し、センタピラー12と、サイドシル6と、クオータピラー15と、ルーフサイドレール13とで囲繞された空間部が後席乗員の乗降口16を形成している。
左右1対のサイドシル6と車体前後方向に略連続するように、リヤシートパン3及びリヤフロア4の車幅方向両端部には、左右1対のリヤサイドフレーム17を設けている。このリヤサイドフレーム17は、リヤシートパン3と同様に後方上がり傾斜状とされ、キックアップ部Kの後部に対応する位置において、サイドシルインナ7にリヤサイドフレーム17の前部が結合固定されている。
前席乗員の乗降口14と対応して、フロアパネル1上部のトンネル部2と、サイドシル6との間には、車幅方向に延びる第2クロスメンバ20(No.2クロスメンバ部材)を設けてある。この第2クロスメンバ20と前後方向に離間し、センタピラー12と対応する位置に、フロアパネル1上部のトンネル部2とサイドシル6との間に車幅方向に延びる中間クロスメンバ30(No.2.5クロスメンバ)を設けてある。
図1,図2に示すように、フロアパネル1の後部とリヤシートパン3の前部との間には、車幅方向に延びる第3クロスメンバ40(No.3クロスメンバ)を設け、リヤシートパン3の後部とリヤフロア4の前部との間には、車幅方向に延びる第4クロスメンバ50(No.4クロスメンバ部材)を設けてある。各クロスメンバ20,30,40,50は、車体剛性部材であって、これらのクロスメンバ20,30,40,50により車体下部の剛性を確保している。
図2,図3に示すように、フロアパネル1の下部には断面ハット状のフロアフレーム18が接合固定され、フロアパネル1とフロアフレーム18とで、車体前後方向に延びる閉断面部19が形成されている。フロアフレーム18は、その前部がサイドシルインナ7とトンネル部2の縦壁部との車幅方向中央部に位置し、フロアフレーム18が後方に向かうに従って車幅方向外方に位置するように、平面視スラント状に配設されている。
図2〜図5に示すように、第2クロスメンバ20は、本体部20Aとナットプレート24から構成されている。本体部20Aは、上壁部20aと、前壁部20bと、前壁部20bの下端から前方に折曲げ形成された接合フランジ部20cと、後壁部20d(図5参照)と、後壁部20dの下端から後方に折曲げ形成された接合フランジ部20e等からなる。本体部20Aの車幅方向外端部には、サイドシルインナ7に接合固定する接合フランジ部20f,20g,20hを設け、本体部20Aの車幅方向内端部には、トンネル部2の縦壁に接合固定する接合フランジ部20i,20j,20kを設けてある。
第2クロスメンバ20は、各部20a〜20kを一体形成したもので、クロスメンバ20の本体部20Aは断面ハット状に構成され、その下端部の接合フランジ部20c,20eはフロアパネル1の上面に接合固定され、フロアパネル1とクロスメンバ20とで、車幅方向に延びる閉断面部21(図4参照)が形成されている。
図2〜図5に示すように、第2クロスメンバ20の本体部20Aの上壁部20aには、クロスメンバ20の座屈を防止するための補強部として下方に凹入するビード22が形成されている。このビード22は、クロスメンバ20の上壁部20aから下方に窪んで車幅方向に延びる補強部を構成している。尚、このビード22に代えて、上方に凸状とされるビードを設けてもよい。
図3,図4,図6に示すように、第2クロスメンバ20の車幅方向外側のサイドシル6との結合部近傍には、側突時の衝撃を緩和する衝撃吸収部としての切欠部23を設けている。
図5,図6に示すように、切欠部23は、第2クロスメンバ20におけるサイドシルインナ7との結合部近傍において車幅方向内側に切欠かれた脆弱部であって、第2クロスメンバ20の上壁部20aと前壁部20bとの間の前側稜線Xと、上壁部20aと後壁部20dとの間の後側稜線Yとを、サイドシルインナ7との結合部近傍において車幅方向内側方向に切欠いて構成したものである。強度が高い稜線X,Y部分を切欠いて切欠部23を前後配置に設けることで、側突初期、サイドシル6が車幅方向内側に移動可能となり、サイドシル6の座屈を生じることなく適切な衝撃緩和が可能となる。
図3,図4,図6に示すように、第2クロスメンバ20の本体部20Aの車幅方向外側近傍には、補強部材としてのナットプレート24(第2補強部材)を配設している。ナットプレート24は、車幅方向外側端部24aを切欠部23に対して車幅方向にオーバラップして設けている。ここで、補強部材としてのナットプレート24の車幅方向外側端部24aは、サイドシルインナ7に対して車幅方向内側に離間して設けられている。
図5に示すように、ナットプレート24は、第2クロスメンバ20の上壁部20a下面にスポット溶接される接合部24c,24dと、これら接合部24c,24dに対して凹入された略水平な上壁部24eと、前壁部24fと、後壁部24gとを一体形成したもので、ナットプレート24の前壁部24fは閉断面21内において第2クロスメンバ20の前壁部20bに接合固定され、ナットプレート24の後壁部24gは閉断面部21内において第2クロスメンバ20の後壁部20dに接合固定される。
ナットプレート24の上壁部24eには、開口部24h,24iを形成する一方、下面にナット25を溶接固定したナット支持部材26を設け、このナット支持部材26には逆L字状の係止片26aを一体形成している。ナット25をナットプレート24の開口部24h内に配置し、係止片26aをナットプレート24の開口部24i内に係入することで、シート取付け時において製作誤差を吸収でき、ナット支持部材26がナット25を備えた状態で前後左右方向に微動調整できるように構成している。
ナットプレート24は、前側乗員用シート(図示略)を第2クロスメンバ20に固定するためのシート取付部材である。ナットプレート24は、第2クロスメンバ20とフロアパネル1との間の閉断面部21内のスペースを利用して設けられ、乗員用シート固定用のナット25を保持する。
ナットプレート24におけるナット25と上下方向に対向する第2クロスメンバ20の上壁部20aには、ボルト挿通孔27が形成されている。しかも、補強部材およびシート取付部材としてのナットプレート24の強度は、第2クロスメンバ20の本体部20Aの強度よりも弱く設定されている。
第2クロスメンバ20を高張力鋼板で形成する一方、ナットプレート24を普通鋼の鋼板で形成することで、ナットプレート24の強度が第2クロスメンバ20の強度に対して弱くなるように構成している。この材料の差異により強度を弱くする構成に代えて、同一材料で構成しつつ、板厚を変更することでナットプレート24の強度を相対的に弱くする構成を採用してもよい。
図4に示すように、ナットプレート24の車幅方向内側端部24bが、第2クロスメンバ20のビード22に対して車幅方向に距離L1だけオーバラップして設けることで、クロスメンバ20の本体部20Aの座屈を抑制している。
図7に示すように、中間クロスメンバ30は、外側部材としての外側中間クロスメンバ部材31と、内側部材としての内側中間クロスメンバ部材32とを備えている。
外側中間クロスメンバ部材31は、内側中間クロスメンバ部材32に対して高強度に形成されている。ここで、外側中間クロスメンバ部材31を内側中間クロスメンバ部材32に対して高強度に形成する具体的構成として、外側中間クロスメンバ部材31の板厚を、内側中間クロスメンバ部材32の板厚に対して厚く設定してもよく、外側中間クロスメンバ部材31を高張力鋼板で形成する一方、内側中間クロスメンバ部材32を普通鋼の鋼板で形成する構造としてもよい。
外側中間クロスメンバ部材31と内側中間クロスメンバ部材32は、夫々別の部材で構成され、外側中間クロスメンバ部材31を内側中間クロスメンバ部材32に対して外側から覆うように接合固定している。外側中間クロスメンバ部材31と内側中間クロスメンバ部材32との境界部Z1は、フロアフレーム18と対応する上側位置、或いは上側位置よりもトンネル部2側に設置されている。
図9に示すように、境界部Z1より外側領域において、外側中間クロスメンバ部材31と内側中間クロスメンバ32が所定長さL2だけオーバラップするように接合固定され、このオーバラップ部がフロアフレーム18と対応する上側位置に配設されている。
図10に示すように、外側中間クロスメンバ部材31は、上壁部31aと、前壁部31bと、後壁部31cと、前後の各壁部31b,31cから前後方向に折曲げ形成された接合フランジ部31d,31eとを一体形成した車体剛性部材であって、上壁部31aの中間には車幅方向に延びる下向きに凹入する補強部としてのビード33が、車幅方向全長に亙って一体形成されている。
内側中間クロスメンバ部材32は、上壁部32aと、前壁部32bと、後壁部32cと、前後の各壁部32b,32cから前後方向に折曲げ形成された接合フランジ部32d,32eとを一体形成した車体剛性部材であって、上壁部32aの中間には車幅方向に延びる下向きに凹入する補強部としてのビード34が、車幅方向全長に亙って一体形成されている。
各接合フランジ部31d,31e,32d,32eをフロアパネル1上面にスポット溶接することで、フロアパネル1と外側中間クロスメンバ部材31とで、及びフロアパネル1と内側中間クロスメンバ部材32とで、車幅方向に連続する閉断面部が形成されている。しかも、外側,内側中間クロスメンバ部材31,32からなる中間クロスメンバ30のサイドシル6側端部は、サイドシル6のサイドシルインナ7から所定間隔を隔てた位置に配設されている。
図7〜図10に示すように、中間クロスメンバ30のトンネル部2側端部も、トンネル部2の縦壁部から所定間隔を隔てた位置に配設されている。外側中間クロスメンバ部材31のサイドシル側端部とサイドシル6におけるサイドシルインナ7の内側面とを結合する結合部材35を設け、内側中間クロスメンバ部材32のトンネル部側端部とトンネル部2における縦壁部とを結合する結合部材36を設けてある。これらの結合部材35,36は、乗員用シート(図示略)を支持するシート取付けブラケットとして構成されている。
図10に示すように、結合部材35は、上壁部35aと、この上壁部35aの前端から下方に折曲げ形成された前壁部35bと、上壁部35aの後端から下方に折曲げ形成された後壁部35cと、上壁部35aの車幅方向内端から下方に折曲げ形成された内壁部35dとを備えている。
結合部材35は、内壁部35dの下端から水平方向に折曲げ形成された接合フランジ部35eと、内壁部35dの前端および後端から車幅方向外方に向けて折曲げ形成された接合フランジ部35f,35gと、上壁部35a,前壁部35b及び後壁部35cの夫々の車幅方向外端から折曲げ形成された接合フランジ部35h,35i,35jを一体的に備えている。この構成によって、接合フランジ部35fを前壁部35bの内面に予めスポット溶接にて接合固定し、接合フランジ部35gを後壁部35cの内面に予めスポット溶接にて接合固定している。
図7に示すように、結合部材35の接合フランジ部35eは、第3外側クロスメンバ部材31の上壁部31aに接合固定され、結合部材35の前壁部35b及び後壁部35cは、第3外側クロスメンバ部材31の前壁部31b及び後壁部31cに夫々接合固定される。また、結合部材35の各接合フランジ部35h,35i,35jは、サイドシルインナ7の車室側の内側面に接合固定されている。しかも、結合部材35はクロスメンバ30よりも低強度に設定され、結合部材35のクロスメンバ結合領域C1の強度は、結合部材35のサイドシル結合領域Sの強度よりも高くなるように構成されている。
つまり、クロスメンバ結合領域C1は上壁部35a,前壁部35b,後壁部35c,内片部35dで四面が囲繞されたボックス形成に構成され、サイドシル結合領域Sは上壁部35a,前壁部35b,後壁部35cで三方が囲まれた開放形状に構成されるため、クロスメンバ結合領域C1の強度はサイドシル結合領域Sの強度よりも高く設定される。
図9に示すように、結合部材35のサイドシル結合領域Sの下端とフロアパネル1上部との間には、側突荷重入力時にサイドシル結合領域Sを圧縮変形すべく空間部37が設けられている。ここで、空間部37のサイドシルインナ7までの距離、所謂外側中間クロスメンバ部材31の外側端部からサイドシルインナ7までの距離は前述した切欠部23からサイドシルインナ7までの距離よりも長く設定されている。
図8,図9,図11に示すように、シート取付けブラケットとして、結合部材35の内部には、ナットプレート38を取付けている。このナットプレート38は、図11に示すように、略水平な上壁部38aと、この上壁部38aの前後両端から下方に向けて折曲げ形成された前後の取付け片38b,38cと、上壁部38aに開口形成された2つの開口部38d,38eとを備えている。
また、下部にナットNが予め溶接固定されたナット支持部材39を設け、このナット支持部材39には係止片39aが下方に向けて一体に折曲げ形成されている。ナット支持部材39下面のナットNを、ナットプレート38の一方の開口部38dに遊嵌し、係止片39aを他方の開口部38eに挿入することで、シート取付け時において製作誤差を吸収するように、ナット支持部材39がナットNを備えた状態で前後左右方向に微動調整可能に構成している。
図7に示すように、ナットプレート38の前後の取付け片38b,38cは、結合部材35の前壁部35b及び後壁部35cに溶接固定されている。結合部材35の上壁部35aにはシート取付け用のボルト(図示略)を挿通するボルト挿通孔35kが形成されている。内側中間クロスメンバ部材32とトンネル部2とを結合する結合部材36は、結合部材35と略左右対称構造に形成されている。
図8に示すように、センタピラー12は、センタピラーインナ41と、センタピラーレインフォースメント42と、センタピラーアウタ43とを接合固定して、上下方向に延びるセンタピラー閉断面44を備えた車体剛性部材である。センタピラーインナ41の下部は、サイドシル6のサイドシルインナ7とサイドシルレインフォースメント8から形成されるサイドシル閉断面部10内を貫通してサイドシル6の下端部まで設けられている。また、センタピラーアウタ43の下部はサイドシルアウタ9と一体的に形成されている。
図8に示すように、サイドシルインナ7とサイドシルレインフォースメント8との上側接合部は、リトラクタ(図示略)を支持するためのリトラクタ支持ブラケット45を挟み込んだ状態で3重接合されている。センタピラー12はその下端部がサイドシル6の上部に結合され、このサイドシル6内には車幅方向内側に開口する断面略コ字状のサイドシルレインフォースメント8が設けられる。
図12はサイドシル6の内部構造を示す斜視図、図13は変形促進部の説明図である。図12,図13に示すように、サイドシルレインフォースメント8の外側の下方角部8aには、サイドシル6の座屈変形を抑制する断面L字状のサイドシル補強部材51(第3補強部材)が設けられている。
サイドシル補強部材51は、サイドシルレインフォースメント8の下方角部8aの内側にスポット溶接にて接合固定され、サイドシル6のセンタピラー結合部αを含む範囲に車体前後方向に延びるように設けられている。このサイドシル補強部材51は、センタピラー12を介して入力される側突荷重に対し、サイドシル6の折れを抑制し、サイドシル6の撓み変形を許容するためのものである。
図13に示すように、サイドシルレインフォースメント8のセンタピラー結合部αに対応する上方位置には、サイドシルレインフォースメント8の上部の変形を促進し、特に上方角部8bの変形を促進する変形促進部としての複数の開口部52と折曲げ部53とが夫々形成されている。
複数の開口部52及び折曲げ部53からなる変形促進部は、サイドシルレインフォースメント8の上端面を側突荷重入力時に変形させて、その衝撃を吸収し、センタピラー12下部の車幅方向内側への変形代を確保して、センタピラー12上部の内倒れによる車室内への侵入量抑制を図るものである。変形促進部は、サイドシルレインフォースメント8のセンタピラー結合部αの範囲内に設けられており、また、サイドシル補強部材51は、センタピラー結合部αの範囲よりも前後方向に長い範囲に亙って設けられている。
複数の開口部52はサイドシルレインフォースメント8の上端面に設けられた脆弱部を形成している。また、この構成に代えて、開口面積の大きい単一の開口部であってもよく、また、開口部52に代えて、側突荷重入力時にサイドシルレインフォースメント8上端面を変形させて衝撃を吸収する他の脆弱部、例えば、複数のスリットであってもよい。
折曲げ部53は、サイドシルレインフォースメント8の上端面部、特に、上方角部8bに近接する部位に設けられ上端面部の座屈起点となる変形促進部であって、本実施例では開口部52に対して折曲げ部53が外側位置、つまり、折曲げ部53は上方角部8bと開口部52との間に位置するよう形成されている。
図12に示すように、サイドシル補強部材51の前後端に対応する位置には、サイドシルレインフォースメント8の断面内に節を形成するガセット部材としてのアウタガセット54を夫々設けている。更に、サイドシル補強部材51の後端位置よりも後方で、第1クロスメンバ40に対応する位置にも別のアウタガセット54が設けられており、合計3つのアウタガセット54がサイドシルレインフォースメント8の断面内に設置されている。
図14,図15に示すように、アウタガセット54は、節を形成する主面部54aと、この主面部54aの上端からリヤ側に向けて折曲げ形成されたフランジ部54bと、主面部54aの下端からリヤ側に向けて折曲げ形成されたフランジ部54cと、主面部54aの車幅方向外端からリヤ側に向けて折曲げ形成されたフランジ部54dと、主面部54aの車幅方向内端からフロント側に向けて折曲げ形成されたフランジ部54eとが一体形成され、各アウタガセット54は略同一形状に形成されている。
アウタガセット54のフランジ部54b、54d、54cをサイドシルレインフォースメント8の内側面に接合固定して、サイドシルレインフォースメント8の断面内に節を形成している。この構成によって、車体の側突耐力増加、及びサイドシルレインフォースメント8の強度向上を図っている。
図12に示すように、センタピラー12を隔てた前後位置において、フロアパネル1上には車幅方向に延びる第2,第3クロスメンバ20,40が設けられており、サイドシル補強部材51は、これらのクロスメンバ20,40間に位置し、サイドシルレインフォースメント8の下方角部8aに設けられたものである。
図12に示すように、センタピラー12と対応する位置においてフロアパネル1上には車幅方向に延びる中間クロスメンバ30が設けられている。
センタピラー12と対応する中間クロスメンバ30を挟んだ前後位置において、サイドシルインナ7の断面内には、節を形成する前後のガセット部材としてのインナガセット55が設けられている。
図14,図16に示すように、インナガセット55は、節を形成する主面部55aと、この主面部55aの上端からフロント側に向けて折曲げ形成されたフランジ部55bと、主面部55aの下端からフロント側に向けて折曲げ形成されたフランジ部55cと、主面部55aの車幅方向外端からリヤ側に向けて折曲げ形成されたフランジ部55dと、主面部55aの車幅方向内端からフロント側に向けて折曲げ形成されたフランジ部55eが一体形成され、各インナガセット55は略同一形状に形成されている。
図14に示すように、インナガセット55のフランジ部55b,55e,55cをサイドシルインナ7の内側面に接合固定することで、サイドシルインナ7の断面内に節を形成し、節配設部位におけるサイドシルインナ7の強度向上を図っている。
図17は車幅方向に延びる第3クロスメンバ40の周辺構造を示す斜視図、図18は第1外側クロスメンバ部材41を図示省略した要部拡大斜視図、図19は図18のXIX−XIX線断面図、図20は補強部材56及びリヤシートパン3の分解斜視図、図21は図18のXXI−XXI線断面図を示している。
図17,図18に示すように、サイドシルインナ7は、後部領域でサイドシルインナ7の一部構成面を切欠いた切欠領域を形成している。この切欠領域では、サイドシルインナ7の後部領域を構成する後部部材7aによってサイドシル6のサイドシル閉断面部10を形成している。つまり、図21に示すように、サイドシル6の後部領域では、下端部はサイドシルレインフォースメント8とサイドシルインナ7と後部部材7aの3重接合とされ、上端部はサイドシルレインフォースメント8と後部部材7aの重合接合によってサイドシル閉断面部10が構成されている。
図17,図19に示すように、リヤサイドフレーム17は、その前部がサイドシルインナ7の後部部材7aに接合固定され、車体後方に向かって後方上がり傾斜状に延設されている。つまり、リヤサイドフレーム17の前部は、車体後方に移行する程、サイドシルインナ7の上方部分と対向する配置に構成されている。
図19に示すように、リヤサイドフレーム17の前部は、断面コ字状のリヤサイドフレーム本体部17a、本体部17aの内側壁部17b先端部から内方に張り出す内側フランジ部17c、本体部17aの外側壁部17d先端部から外方に張り出す外側フランジ部17e、外側フランジ部17e先端部から更に車幅方向外方に水平状に延設されてサイドシルインナ7の後部部材7aに接合壁部17gで接合される接合部17fから構成されている。本体部17a、内側壁部17b及び外側壁部17dの前端部は、フロアフレーム18の後端部と接合固定される。また、リヤサイドフレーム17の前部は、内側フランジ部17cと外側フランジ部17eによってリヤシートパン3の下端面と接合されている。
リヤシートパン3は、リヤサイドフレーム17の延設形状に沿って車体後方に向かって後方上がり傾斜状のキックアップ部Kを形成している。このキックアップ部Kの領域において、リヤシートパン3は、外側フランジ部17eと内側フランジ部17cとサイドシルインナ7の後部部材7aとに接合固定され、リヤシートパン3と後部部材7aとリヤサイドフレーム17によって車体前後方向に延びる閉断面部を形成している。また、キックアップ部Kの後部に対応する位置で後部部材7aにリヤサイドフレーム17の前部が結合される構成となっている。
第3クロスメンバ40は、キックアップ部Kを形成するリヤシートパン3の前部に配置され、トンネル部2を跨いで左右のサイドシル6間に亙って車幅方向に延びるように構成されている。第3クロスメンバ40は、クロスメンバの車幅方向外側部としての左右1対の外側第3クロスメンバ部材41(外側メンバ部分)と、第3クロスメンバ40の車幅方向内側部材としての内側第3クロスメンバ部材42(内側メンバ部分)とを備えている。この外側第3クロスメンバ部材41と内側第3クロスメンバ部材42は、リヤシートパン3と協働して車幅方向に延びる閉断面部を形成している。
外側第3クロスメンバ部材41が内側第3クロスメンバ部材42よりも高強度に形成されている。ここで、外側第3クロスメンバ部材41を内側第3クロスメンバ部材42よりも高強度に形成する具体的構成としては、外側第3クロスメンバ部材41の板厚を、内側第3クロスメンバ部材42の板厚に対して厚く設定してもよく、外側第3クロスメンバ部材41を高張力鋼板で形成する一方、内側第3クロスメンバ部材42を普通鋼の鋼板で形成する構造を採用してもよい。
図17,図19に示すように、外側第3クロスメンバ部材41と内側第3クロスメンバ部材42とが夫々別の部材にて構成され、外側第3クロスメンバ部材41を内側第3クロスメンバ部材42に対して外側から所定長さ覆うように接合固定している。外側第3クロスメンバ部材41と内側第3クロスメンバ部材42との境界部Z2を、フロアフレーム18と対応する上側位置よりもトンネル部2側に配設している。
図18〜図20に示すように、外側第3クロスメンバ部材41とリヤシートパン3とから形成する閉断面部内部には、断面ハット状の補強部材56が配置されている。この補強部材56は、サイドシル6の上端側部分に対応するキックアップ部Kの前部にサイドシルインナ7に対して隙間βをあけて設置されている。補強部材56は、断面コ字状の補強本体部56aと、本体部56aの上端部から張り出す補強フランジ部56bと、本体部56aの下端部から張り出す補強フランジ部56cとから構成される。補強部材56は、車幅方向に細長く延びる長尺状部材とされ、リヤサイドフレーム17と平面視にて重合する車幅方向位置に配設され、リヤサイドフレーム17の内側フランジ部17cから接合壁部17gの間に配置されている。
図20に示すように、補強部材56の補強フランジ部56b,56cは、リヤシートパン3の前面に接合固定され、補強部材56はリヤシートパン3と協働して閉断面部を形成している。補強部材56の補強フランジ部56b,56cの車幅方向内側端部は、リヤシートパン3を介在させ、リヤシートパン3を挟み込むようにリヤサイドフレーム17の内側フランジ部17cと3重接合されている。また、図19に示すように、補強部材56の車幅方向外側端部とサイドシルインナ7の後部部材7aとの間は所定距離離れており、後部部材7aとの間に隙間βが形成されている。この隙間βは、外側第3クロスメンバ部材31の外側端部からサイドシルインナ7までの距離より短く設定されている。
補強部材56の車幅方向外側には、前述したアウタガセット54(図12参照)が配置されている。つまり、補強部材56は、サイドシル6の上端側部分C2(図21参照)に対応するキックアップ部Kの前部で且つリヤサイドフレーム17の内側壁部17bから接合壁部17gの間に相当する車幅方向位置に配置され、補強部材56の車体前後方向位置に対応する車幅方向外側にはサイドシルレインフォースメント8の断面内にアウタガセット54が設置されている。
次に、図22に基づき、本下部車体構造の作用・効果について説明する。(a)は側突前の挙動、(b)は側突初期の挙動、(c)は側突後期の挙動を示している。尚、説明の便宜上、右側の下部車体構造の平面図を示している。
図22(a)に示すように、左右1対のサイドシル6には、前方から順に、第2クロスメンバ20、中間クロスメンバ30、第3クロスメンバ40が車幅方向に亙って架着され、中間クロスメンバ30に対応した位置にセンタピラー12が上方に立設されている。
第2クロスメンバ20は、サイドシル6との結合部近傍に切欠部23と、サイドシルインナ7に対して離間して設置されるナットプレート24を備えている。中間クロスメンバ30は、サイドシル結合領域下端とフロアパネル1上部との間に空間部37を備えている。第3クロスメンバ40は、サイドシル6の上端側部分に対応するキックアップ部Kの前部にサイドシルインナ7に対して隙間βを形成して設置される補強部材56を備えている。サイドシル6は、センタピラー12の外側の上方位置に開口部52と折曲げ部53からなる変形促進部と、その内部にサイドシル補強部材51と、アウタガセット54を備えている。
側面衝突が発生した場合、最初に、開口部52と折曲げ部53が形成されたサイドシル6とセンタピラー12との結合部αが変形する。開口部52と折曲げ部53は、サイドシルレインフォースメント8の上端面を打ち抜き、折曲げた脆弱部であるため、センタピラー12の下端部である結合部αの座屈変形によって初期の側突荷重が吸収される。この座屈変形によって吸収されない側突荷重は、サイドシル6から夫々のクロスメンバ20,30,40に伝搬される。
図22(b)に示すように、サイドシル6に入力された側突荷重は、夫々のクロスメンバ20,30,40の潰れ変形を略同時に発生させる。このとき、サイドシル補強部材51がサイドシルレインフォースメント8の下方角部8aの内側に設置されるため、側突荷重が結合部αに作用しても、サイドシル6は車室内方向へ谷折れ状の座屈を生じない。一方、空間部37が、結合部材35のサイドシル結合領域Sの下端とフロアパネル1上部との間に形成されるため、中間クロスメンバ30は空間部37の形成された領域内で側突荷重に起因する圧縮変形を行う。
また、切欠部23はサイドシルインナ7との結合部近傍の強度が高い稜線X,Y部分を切欠いて形成し、ナットプレート24はサイドシルインナ7に対して離間して設けられているため、第2クロスメンバ20はサイドシルインナ7とナットプレート24とが形成する離間領域内で側突荷重に起因する圧縮変形を行う。このとき、切欠部23はサイドシルインナ7に対してナットプレート24よりも更に離間しているため、第2クロスメンバ20の圧縮変形を阻害しない。
更に、補強部材56はサイドシルインナ7の後部部材7aと隙間βを形成して設置されているため、第3クロスメンバ40は隙間βの形成された領域内で側突荷重に起因する圧縮変形を行う。また、サイドシル6が車室内へ回動を開始しても、補強部材56がサイドシル6の上端側部分C2に対応する位置に設置されるため、補強部材56の外側端部が後部部材7aに当接した時点でサイドシル6の回動は阻止される。
衝突が更に進行すると、図22(c)に示すように、サイドシル6は第2クロスメンバ20と第3クロスメンバ40を支点として車室内方に撓み変形しつつ、中間クロスメンバ30は空間部37の形成された領域内で圧縮変形を行う。サイドシル補強部材51がサイドシルレインフォースメント8の下方角部8aの内側に設置されるため、結合部αからの荷重が入力されても、サイドシル6は車室内方向への谷折れによる侵入を生じない。
第2クロスメンバ20は、サイドシルインナ7とナットプレート24とが形成する離間領域内で圧縮変形を行った後、強度部材となるナットプレート24がサイドシル6による車室内方向への移動を阻止する。第2クロスメンバ20は、ナットプレート24と協働してセンタピラー12からサイドシル6を介して入力される側突荷重を支持している。
第3クロスメンバ40は、隙間βが形成された領域内で圧縮変形を行った後、強度部材となる補強部材56がサイドシル6による車室内方向への移動を阻止する。第3クロスメンバ40は、補強部材56と協働してセンタピラー12からサイドシル6を介して入力される側突荷重を支持している。また、アウタガセット54が第3クロスメンバ40、特に、補強部材56に対応した位置に設置されるため、サイドシル6を第3クロスメンバ40との接合部で座屈させることなく、第3クロスメンバ40によるサイドシル6の支持が可能となる。
しかも、補強部材56はリヤシートパン3を介在させてリヤサイドフレーム17の内側フランジ部17cと3重接合され、リヤサイドフレーム17の本体部17aの前端部はフロアフレーム18の後端部と接合固定されるため、側突荷重に対する支持強度を高くできる。
空間部37は、第2クロスメンバ20のナットプレート24が形成する離間領域や第1クロスメンバ40の隙間βに比べて圧縮可能領域が長く設定されるため、中間クロスメンバ30の圧縮変形とサイドシル6の撓み変形を実行でき、この変形によって、側突荷重を効果的に吸収できる。また、サイドシル6の回動は、補強部材56の外側端部による後部部材7aへの当接によって阻止されている。
前記のように、補強部材56がサイドシルインナ7の上端側部分C2に対応するキックアップ部Kの前部に設けられるため、側突時、サイドシル6が折れ変形を行わない場合でも、サイドシル6のセンタピラー12後方に位置する内側部分を支持することができ、サイドシル6の車室内方向への移動を抑制できる。また、補強部材56がサイドシルの上端側部分C2を支持するため、車室内に向かうサイドシル6の車室内方への回動を抑制することができ、車両構成部材の車室内への侵入を抑制できる。
しかも、補強部材56がキックアップ部Kの前部で、リヤサイドフレーム17の内側フランジ部17cと接合壁部17gの間に相当する車幅方向位置に設けられるため、正面視でリヤサイドフレーム17と略同領域に配置でき、占有領域を増加することなくスペースメリットを維持しながら、確実にサイドシル6の車室内方への移動及び回動を抑制することができる。
キックアップ部Kの前側のフロントフロアパネル1の車幅方向両側端部が1対のサイドシルインナ7の下部に接合される場合であっても、サイドシル6の下部を中心とし且つ上部が車室側へ内倒れするようなサイドシル6の回動を効果的に抑制し、回動に伴うセンタピラー12やドア等の車体構成部材の車室内への侵入を抑制することができる。
キックアップ部Kの前面に1対のサイドシル6を結合する第3クロスメンバ40を備え、この第3クロスメンバ40とリヤシートパン3で閉断面部を形成し、この閉断面部内に補強部材56を配置したため、補強部材56の支持強度を増加でき、補強部材56が第3クロスメンバ40と協働してサイドシル6の車室内方への移動及び回動を抑制できる。しかも、補強部材56を第3クロスメンバ40とリヤシートパン3とで形成される閉断面内部を利用して配置でき、スペースメリットを確保できる。
フロントフロアパネル1の下面に車体前後方向に延びる1対のフロアフレーム18を備え、このフロアフレーム18の後端部がリヤサイドフレーム17の前端部と接合するため、補強部材56がフロアフレーム18とリヤサイドフレーム17に強固に支持され、側突荷重を効果的に車体剛性部材に分散しながら、サイドシル6の車室内方への移動及び回動を一層抑制できる。
補強部材56が断面ハット形状で車幅方向に細長く延びる部材で形成され、キックアップ部Kを形成するリヤシートパン3と協働して閉断面部を形成したため、簡単な構造で補強部材56の剛性を確保でき、サイドシル6の車室内方への移動及び回動を抑制できる。
補強部材56の車幅方向内側端部がキックアップ部Kを形成するリヤシートパン3を介在させてリヤサイドフレーム17の内側フランジ部17cに接合されたため、補強部材56の支持強度を更に増加することができ、サイドシル6の車室内方への移動及び回動を一層抑制できる。
サイドシル6はサイドシル閉断面部10を形成し、サイドシル閉断面部10の内部には、車幅方向外側で且つ補強部材56に対応する車体前後方向位置にサイドシル閉断面部10を仕切るアウタガセット54を設けたため、補強部材56とアウタガセット54の協働により側突荷重を吸収しつつ、サイドシル6の車室内方への移動及び回動を一層抑制できる。
第3クロスメンバ40は車幅方向で3分割され、サイドシル6側の外側第3クロスメンバ部材41は車幅方向中央側の内側第3クロスメンバ部材42よりも高い強度を有するため、サイドシル6の支持強度を確保しながら、車体重量の増加を防止できる。
外側第3クロスメンバ部材41と内側第3クロスメンバ部材42は別部材とされ、外側第3クロスメンバ部材41は内側第3クロスメンバ部材42を外側から覆うように重合接合したため、第3クロスメンバ40の歩留まりを改善しつつ、車体剛性部材への側突荷重の分散を良好に行うことができる。
補強部材56の車幅方向外側端部とサイドシルインナ7との間に所定の隙間βを形成したため、側突荷重の吸収の後にサイドシル6の車室内方への回動抑制が可能となり、効率良くサイドシル6の車室内方への移動と回動を抑制できる。
左右のサイドシル6夫々の車体前後方向中間位置から上方に延びる1対のセンタピラー12と、このセンタピラー12よりも車体前後方向前方に位置する第2クロスメンバ20とを有し、この第2クロスメンバ20はサイドシル6、特にサイドシルインナ7との間に所定の隙間を空けて配置されたナットプレート24を備えたため、側突時、サイドシル6を撓み変形させつつ、サイドシル6の車室内方への回動を抑制できる。
サイドシル6の内部には、第3クロスメンバ40に対応した車体前後方向位置から第2クロスメンバ20に対応した位置までの間に長尺状のサイドシル補強部材51を配置したため、側突時、サイドシル6を座屈させることなく確実に撓み変形させつつ、サイドシル6の車室内方への回動を抑制できる。
次に、実施例2に係る車両の下部車体構造について図23に基づいて説明する。尚、前記実施例1の下部車体構造と異なる構成についてのみ説明し、前記実施例と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
図23に示すように、サイドシルレインフォースメント8の断面内に、節を形成する前後1対のアウタガセット54を第2クロスメンバ20と第3クロスメンバ40とに対応して形成している。更に、サイドシル補強部材51は、第2クロスメンバ20と第3クロスメンバ40とに対応して形成された夫々のアウタガセット54間に亙って配設されている。
前記構成によれば、実施例1の効果に加えて、サイドシル6の内部に第3クロスメンバ40に対応した車体前後方向位置から第2クロスメンバ20に対応した車体前後方向位置まで延びる長尺状のサイドシル補強部材51したため、側突時、サイドシル6を座屈させることなく確実に撓み変形させつつ、サイドシル6の車室内方への回動を抑制できる。
つまり、1対のアウタガセット54によって、サイドシル6は強度を増加しつつ、側突荷重を支持する第3クロスメンバ40と第2クロスメンバ20とに対応した部位の座屈を回避できる。しかも、サイドシル補強部材51が夫々のアウタガセット54に亙って延設配置されるため、第3クロスメンバ40と第2クロスメンバ20とに荷重を分散しつつ、サイドシル6を撓み変形させることができる。
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明は、車体前後方向に延びるサイドシルとリヤサイドフレームと後方上がり傾斜状とされたキックアップ部と有する車両の下部車体構造において、側面衝突荷重により車室内に侵入するサイドシルの移動を適切に抑制することができる。
1 フロントフロアパネル
3 リヤシートパン
4 リヤフロアパネル
6 サイドシル
7 サイドシルインナ
7a 後部部材
10 サイドシル閉断面部
12 センタピラー
17 リヤサイドフレーム
17a 本体部
17b 内側壁部
17c 内側フランジ部
17d 外側壁部
17e 外側フランジ部
17g 接合壁部
18 フロアフレーム
20 第2クロスメンバ
24 ナットプレート
30 中間クロスメンバ
40 第3クロスメンバ
41 外側第3クロスメンバ部材
42 内側第3クロスメンバ部材
51 サイドシル補強部材
54 アウタガセット
56 補強部材
β 隙間

Claims (12)

  1. 車体前後方向に延びる1対のサイドシルと、このサイドシルの後方に配置された車体前後方向に延びる1対のリヤサイドフレームと、車室の床面を形成するフロントフロアパネルとリヤフロアパネルの間に後方上がり傾斜状とされたキックアップ部とを備え、このキックアップ部後部に対応する前記サイドシルの車幅方向内側に前記リヤサイドフレームの前部が結合された車両の下部車体構造において、
    前記サイドシルの上端側部分に対応する前記キックアップ部の前部で且つ前記リヤサイドフレームと平面視にて重合する車幅方向位置に前記サイドシルの回動を抑制するための補強部材を設けたことを特徴とする車両の下部車体構造。
  2. 前記キックアップ部前側のフロントフロアパネルの車幅方向両側端部は、前記1対のサイドシルの車幅方向内側部の下部に接合されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の下部車体構造。
  3. 前記キックアップ部の前面に前記1対のサイドシル同士を結合するクロスメンバ部材を備え、
    このクロスメンバ部材とフロアパネルとで閉断面が形成されると共にこの閉断面内に前記補強部材を配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の下部車体構造。
  4. 前記フロントフロアパネル下面に車体前後方向に延びる1対のフロアフレームを備え、
    このフロアフレームの後端部が前記リヤサイドフレームの前端部と接合されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の車両の下部車体構造。
  5. 前記補強部材は、断面ハット形状で車幅方向に細長く延びる部材で形成され、前記キックアップ部のフロアパネルと協働して閉断面を形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の車両の下部車体構造。
  6. 前記補強部材は、車幅方向内側端部が前記キックアップ部のフロアパネルを介在させて前記リヤサイドフレームの前部に接合されたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の車両の下部車体構造。
  7. 前記サイドシルは閉断面部材によって形成され、
    前記サイドシル内部には、車幅方向外側で且つ前記補強部材に対応する車体前後方向位置に前記サイドシルの閉断面を仕切る節部材を設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の車両の下部車体構造。
  8. 前記クロスメンバ部材は車幅方向で複数に区分され、前記サイドシル側の外側メンバ部分は車幅方向中央側の中央側メンバ部分よりも高い強度を有することを特徴とする請求項3に記載の車両の下部車体構造。
  9. 前記サイドシル側の外側メンバ部分と前記車幅方向中央側の中央側メンバ部分は別部材とされ、前記外側メンバ部分は前記中央側メンバ部分を外側から覆うように重合接合されたことを特徴とする請求項8に記載の車両の下部車体構造。
  10. 前記補強部材の車幅方向外側端部と前記サイドシルとの間に所定の隙間が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の車両の下部車体構造。
  11. 前記左右のサイドシルの夫々の車体前後方向中間位置から上方に延びる1対のピラーと、
    前記ピラーよりも車体前後方向前方に位置すると共に前記1対のサイドシル同士を結合する第2のクロスメンバ部材とを有し、
    この第2のクロスメンバ部材は、前記サイドシルとの間に所定の隙間を空けて配置された第2の補強部材を備えたことを特徴とする請求項3または10に記載の車両の下部車体構造。
  12. 前記サイドシルの内部には、前記クロスメンバ部材に対応した車体前後方向位置から前記第2のクロスメンバ部材に対応した車体前後方向位置まで延びる長尺状の第3の補強部材が配置されたことを特徴とする請求項3,10,11の何れか1つに記載の車両の下部車体構造。
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