JP2010243798A - 電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア及びこれらの製造方法、並びに該キャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア及びこれらの製造方法、並びに該キャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】Mnを除く各重金属を実質的に用いることなく、高磁化であり、中抵抗又は高抵抗の所望の抵抗が得られ、かつ帯電特性に優れ、また適度な凹凸表面を備える揃った形状の電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア等の提供を目的とする。
【解決手段】Mgを0.8〜5重量%、Tiを0.1〜2.5重量%、Feを60〜70重量%及びSrを0.2〜2.5重量%含有し、表面酸化処理により表面被覆が形成されてた電子写真現像剤用キャリア芯材であって、表面酸化処理前の芯材表面の粗さRa処理前に対する表面酸化処理後の芯材表面の粗さRa処理後の比(a)が、2.3≧Ra処理後/Ra処理前>1であり、SrのpH4標準液による溶出が50〜1000ppm、形状係数SF−2(真円度)が100〜120である電子写真現像剤用キャリア芯材等を採用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられる二成分系電子写真現像剤に使用される電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア及びこれらの製造方法、並びに該キャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、キャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に攪拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合・攪拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア粒子はトナー粒子と混合・攪拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
このようにして用いられる二成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、しかもこれらの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要である。これらの特性を安定に維持するためには、二成分系現像剤中に含有されるキャリア粒子の特性が安定していることが必要になる。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来は、表面を酸化被膜で覆った鉄粉あるいは表面を樹脂で被覆した鉄粉等の鉄粉キャリアが使用されていた。このような鉄粉キャリアは、磁化が高く、導電性も高いことから、ベタ部の再現性のよい画像が得られやすいという利点がある。
しかしながら、このような鉄粉キャリアは真比重が約7.8と重く、また磁化が高すぎることから、現像ボックス中におけるトナー粒子との攪拌・混合により、鉄粉キャリア表面へのトナー構成成分の融着、いわゆるトナースペントが発生しやすくなる。このようなトナースペントの発生により有効なキャリア表面積が減少し、トナー粒子との摩擦帯電能力が低下しやすくなる。
また、樹脂被覆鉄粉キャリアでは、耐久時のストレスにより表面の樹脂が剥離し、高導電性で絶縁破壊電圧が低い芯材(鉄粉)が露出することにより、電荷のリークが生ずることがある。このような電荷のリークにより、感光体上に形成された静電潜像が破壊され、ベタ部にハケスジ等が発生し、均一な画像が得られにくい。これらの理由から、酸化被膜鉄粉及び樹脂被覆鉄粉等の鉄粉キャリアは、現在では使用されなくなってきている。
近年は、鉄粉キャリアに代わって真比重約5.0程度と軽く、また磁化も低いフェライトをキャリアとして用いたり、さらに表面に樹脂を被覆した樹脂コートフェライトキャリアが多く使用されており、現像剤寿命は飛躍的に伸びてきた。
このようなフェライトキャリアの製造方法としては、フェライトキャリア原料を所定量混合した後、仮焼、粉砕し、造粒後に焼成を行うのが一般的であり、条件によっては仮焼を省略できる場合もある。
ところで、最近、環境規制が厳しくなり、Ni、Cu、Zn等の金属の使用は避けられるようになってきており、環境規制に適応した金属の使用が求められており、キャリア芯材として用いられるフェライト組成はCu−Znフェライト、Ni−ZnフェライトからMnを用いたマンガンフェライト、Mn−Mg−Srフェライト等に移行している。
特許文献1(特開2006−337828号公報)には、表面が溝又は筋で10μm四方あたり2〜50の領域に分割されており、マンガンフェライトを主成分とする電子写真用フェライトキャリア芯材が記載されている。このフェライトキャリア芯材は、組成が均一で、一定の表面性、良好な流動性を有し、かつ高磁化、低抵抗であり、このフェライトキャリア芯材に樹脂を被覆したフェライトキャリアを用いた電子写真用現像剤は、帯電の立ち上がりが速く、経時における安定した帯電量を有するとされている。
この特許文献1では、上記のようなフェライトキャリア芯材を製造するために、FeとMnのモル比(Fe/Mn)が4〜16のFeとMnを主成分とする複合酸化物を粉砕、混合後、造粒、焼成し、さらに解砕、分級する製造方法において、焼成を酸素濃度が5体積%以下の雰囲気で行うことが示されている。
しかし、Mnも各種法規制の対象になりつつあり、上記各種重金属はもとよりMnを使用しない新たなキャリア芯材が求められている。
Mnを用いたキャリア芯材に代わるものとして、Mgを用いたキャリア芯材が提案されている。例えば、特許文献2(特開2005−162597号公報)には、式XMgFeCa(XはLi、Na、Ti等又はその組み合わせ)で示されるマグネシウム系フェライト材料(キャリア芯材)が示され、飽和磁化が30〜80emu/g、絶縁破壊電圧が1.5〜5.0kVであるとされ、このマグネシウム系フェライト材料により、高画質化と環境規制への対応を図ることができるとされている。
また、特許文献3(特表2006−524627号公報)には、式MgFeCaで示されるマグネシウム系フェライト材料(キャリア芯材)が示され、飽和磁化が30〜80emu/g、絶縁破壊電圧が1.5〜5.0kVであるとされ、環境規制に対応したクリーンな材料で構成され、鮮明で階調性に富みカブリのない高画質像が得られるとされている。
このようにMgを用いたキャリア芯材は提案されているが、一般に磁化と抵抗はトレードオフの関係にあるため、高磁化と中抵抗〜高抵抗といった特性を両立することは難しい。そのため、Mnを添加することで磁化と抵抗のトレードオフの関係を緩和し高磁化かつ中抵抗〜高抵抗を実現し、現在は電子写真現像剤用キャリア芯材として利用されている。しかしながら、上述したように、各種重金属規制の強化に伴いMnを使用しにくい状況となりつつある。
また、Mnを意図的に添加しないマグネシウム系キャリア芯材において、従来の焼成方法でも高磁化、かつ中抵抗〜高抵抗を実現する方法としては、本焼成後、表面酸化することで抵抗を所望のレベルに合わせ込む取り組みがなされてきたが、上記トレードオフの関係を十分解決できているとは言えない。
また、従来よりマグネシウム系フェライトはFe過剰で製造することで磁化を高くすることが出来ることが知られている。しかし、抵抗はFe過剰であるため極めて低いものとなってしまっている。また、Fe過剰のマグネシウム系フェライトは、本焼成時の酸素濃度が高い場合や表面酸化によって磁化が急激に低くなると言う特徴を持っており、この現象はFe中に含まれる2価のFeの酸化によるものと考えられている。
一方、Fe以外の遷移金属を含有しないマグネシウム系フェライトの焼成温度は1250〜1350℃程度ときわめて高温であり、キャリア芯材に求められる表面性はほとんど凹凸のないものしか得られないだけでなく、焼成時にキャリア芯材粒子同士が凝集しやすく球形ではない粒子が多く含まれることとなる。そのため、意図的に重金属を含有せず、高磁化、中抵抗〜高抵抗で、かつ適度な凹凸を有する表面性と揃った形状を実現した電子写真現像剤用キャリア芯材は得られていないのが現状である。
特許文献4(特許第2860356号公報)及び特許文献5(特許第3151457号公報)についてはFe(ヘマタイト)およびマグネシウムの混合物またはFe及びチタンの混合物を還元性ガスを用いて還元することが記載されているが、Fe及びFe(マグネタイト)を還元することにより生成したFeO(ウスタイト)について記載はあるものの、後工程によりFeOの存在量を制御し、抵抗及び磁化といった特性値を制御しようとするものではないため、後述する本発明の意図するところとは異なる。
特開2006−337828号公報
特開2005−162597号公報
特表2006−524627号公報
特許第2860356号公報
特許第3151457号公報
従って、本発明の目的は、Mnを除く各重金属を実質的に用いることなしに、高磁化でありながら中抵抗又は高抵抗といった所望の抵抗が得られ、かつ帯電特性に優れ、しかも適度な凹凸を有する表面性と揃った形状とを兼備する電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア及びこれらの製造方法、並びに該キャリアを用いた長寿命化が達成され、かつ高い帯電量を有し、帯電安定性にも優れた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討した結果、Mg、Ti、Fe及びSrを一定量含有し、かつ表面酸化処理前の芯材表面粗さに対する表面酸化処理後の芯材表面粗さの比(a)が一定範囲にあり、かつSrのpH4標準液による溶出量と形状係数SF−2(真円度)が特定範囲にあり、望ましくはマグネシウムフェライトを構成するスピネル構造以外に少なくともFe及びTiを含有する酸化物の結晶構造を含有するキャリア芯材及びこれに樹脂を被覆したキャリアが上記目的を達成し得ることを知見し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、Mgを0.8〜5重量%、Tiを0.1〜2.5重量%、Feを60〜70重量%及びSrを0.2〜2.5重量%含有し、表面酸化処理により表面被覆が形成されている電子写真現像剤用キャリア芯材であって、表面酸化処理前の芯材表面の粗さRa処理前に対する表面酸化処理後の芯材表面の粗さRa処理後の比(a)が、2.3≧Ra処理後/Ra処理前>1であり、SrのpH4標準液による溶出が50〜1000ppm、形状係数SF−2(真円度)が100〜120であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア芯材を提供するものである。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、上記表面酸化処理後のキャリア用芯材はFe成分が生成していることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、Mgを含有するスピネル構造以外に少なくともFe及びTiを含有する酸化物の結晶構造を含有することが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、2mmGap印加電圧500Vにおける抵抗が、5×10〜1×10Ωであることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、Mnを含有し、その含有量が10重量%以下であることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、見掛け密度が2.3〜2.6g/cmであることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、BET比表面積が0.075〜0.15m/gであることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、3K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときの磁化が50〜85Am/kgであることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定される平均粒径が15〜120μmであることが望ましい。
本発明は、上記キャリア芯材の表面が樹脂で被覆されている電子写真現像剤用キャリアを提供するものである。
本発明の上記電子現像剤用キャリアにおいて、上記樹脂は、アクリル樹脂、シリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂であることが望ましい。
また、本発明は、Fe、Ti、Mg及びSrの各化合物を粉砕、混合、仮焼した後、再度粉砕、混合、造粒し、得られた造粒物を1次焼成、本焼成し、さらに解砕、分級、表面酸化処理する電子写真現像剤用キャリア芯材の製造方法であって、上記本焼成が、酸素濃度が5体積%以下で行われることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア芯材の製造方法を提供するものである。
本発明の上記電子写真現像剤用キャリア芯材の製造方法において、上記再度粉砕、混合時にFe化合物、Mg化合物、Ti化合物、Sr化合物、Mn化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加することが望ましい。
本発明は、上記製造方法で得られたキャリア芯材の表面を樹脂で被覆することを特徴とする電子写真現像剤用キャリアの製造方法を提供するものである。
本発明は、上記キャリア又は上記製造方法により得られたキャリアとトナーからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る電子写真現像剤は、補給用現像剤としても用いられる。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、各重金属のみならず、Mnを必要以上に用いることなしに、高磁化でありながら中抵抗又は高抵抗といった所望の抵抗が得られ、かつ帯電特性に優れ、しかも適度な凹凸を有する表面性と揃った形状とを兼ね備える。そして、上記キャリア芯材に樹脂を被覆して得られるキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤は、長寿命化が達成され、かつ高い帯電量を有し、帯電安定性にも優れる。また、本発明の製造方法によって、上記キャリア芯材及びキャリアが工業的規模をもって安定的に製造できる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材及びキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、Mgを0.8〜5重量%、好ましくは0.8〜4重量%、より好ましくは0.8〜3.8重量%、Tiを0.1〜2.5重量%、好ましくは0.2〜2.5重量%、より好ましくは0.4〜2.5重量%、Feを60〜70重量%、好ましくは60〜68.5重量%、より好ましくは60〜67重量%、Srを0.2〜2.5重量%、好ましくは0.2〜2重量%、より好ましくは0.22〜2重量%含有する。上記組成範囲において、高磁化でありながら中抵抗〜高抵抗が得られ、また電子写真現像剤用キャリアとして使用する際も帯電特性も安定しており良好である。
MgはMgOの電気陰性度がプラス側に偏っているためマイナストナーに対する相性はきわめて良く、MgOを含有するマグネシウムフェライトキャリアとフルカラー用のトナーで構成される帯電の立ち上がりが良い現像剤を得ることが出来る。
TiはTiOとして電気陰性度がややマイナス側に偏っているため本来であればマイナストナーとの相性は良くないが、2.5重量%よりも少ない範囲でFeとTiの化合物(酸化物)としてマイナストナー用キャリアを含有することで帯電性に関してはその影響を最小限にすることができる。
Feの含有量が60重量%未満では、Mg及び/又はTiの添加量が相対的に増えることで非磁性成分及び/又は低磁化成分が増加し、所望の磁気特性が得られないことを意味しており、70重量%を超えるとMg及び/又はTiの添加効果は得られず実質的にFeと同等のキャリア芯材になってしまう。Mgの含有量はMg:2価のFe=1:1〜1:4付近が最も良い。Mgの含有量が0.8重量%未満では、キャリア芯材におけるマグネシウムフェライト相の生成量が少なく、Fe相の生成量が相対的に増加することで保磁力が増大し所望の磁気特性が得られなくなる可能性があり、Mgの含有量が5重量%を超えるとキャリア芯材中にマグネシウムフェライトの生成量が増加し所望の磁気特性が得られなくなる可能性がある。Tiの含有量が0.1重量%未満では、Ti含有による焼成温度を下げる効果が得られず所望の表面性の芯材粒子が得られない可能性があり、2.5重量%を超えると、FeとTiの複合酸化物による非磁性相の影響が大きくなるため磁化が低くなりすぎ所望の磁気特性が得られなくなる可能性がある。2価のFeの存在量は粉末X線回折による結晶構造解析、もしくはMnの含有量が少なく、酸化還元滴定が可能な場合には過マンガン酸カリウムや重クロム酸カリウムによる酸化還元滴定で把握することが出来る。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、Srを0.2〜2.5重量%含有する。Srが0.2重量%未満の場合には、Srの添加効果が得られず本焼成時の酸素濃度の変化に伴うFeの生成による磁化の低下が大きくなりやすくなるので良くない。さらに、1次焼成及び本焼成時にSrが芯材粒子表面に移動する効果が得られないため、抵抗及び芯材の帯電量を上げる効果が期待できない。Srの含有量が2.5重量%を超えると、ハードフェライト化しはじめるため磁気ブラシ上で現像剤の流動性が急激に悪くなる恐れがある。
なお、Sr及びFeを含有する酸化物の結晶構造としては、SrO・6Fe又はSrFe1219として表現されるストロンチウムフェライトがあり、本発明に係る電子写真現像用キャリア芯材に含有されていても良い。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、表面酸化処理により表面被覆が形成されている電子写真現像剤用キャリア芯材であって、表面酸化処理前の芯材表面の粗さRa処理前に対する表面酸化処理後の芯材表面の粗さRa処理後の比(a)が、2.3≧Ra処理後/Ra処理前>1である。この範囲であれば、Feを含有する表面被覆層が得られるため、所望の磁化と抵抗を同時に得ることができる。
上記比(a)が1以下では、芯材の表面の凹凸がなくなることを意味しており、表面酸化処理では1以下となることはない。上記比(a)が2.3より大きい場合、表面酸化被覆層が必要以上に形成されていることを意味しており、所望の抵抗と磁化を同時に得られない可能性が高い。この表面粗さRaは、JIS B0601−2001に規定される算術平均粗さを示し、平均線から絶対値偏差の平均値であり、下記のように測定される。
(芯材表面の粗さRa)
芯材表面粗さRaはキーエンス社製レーザー顕微鏡VK−9510を用い、測定する際には、レンズ倍率150倍、光学ズーム3.0倍、測定ピッチを0.01μm、カットオフフィルタλs=2.5μm、λf=0.08mmを設定して芯材表面の凹凸を測定した。得られた芯材粒子の表面形状のデータを用いて、キャリアは10μm四方の範囲を指定し、芯材粒子を真球状とみなして球面から平面にデータ補正した上で、JIS B0601−2001に準じて算出した。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、Mnを含有していてもよく、その含有量が好ましくは10重量%以下、より好ましくは7重量%以下、最も好ましくは4重量%以下である。Mnは、用途に応じて抵抗と磁化のバランスを改善させるため意図的に添加してもよい。この場合は特に本焼成における炉出の際の再酸化を防止する効果が期待できる。意図的添加でない場合においては、原料由来の不純物としてのMnの微量の含有は問題ない。添加するときのMnの形態は特に制限はないがMnO、Mn、Mn、MnCOが工業用途で入手しやすいので好ましい。
(Fe、Mg、Ti、Sr及びMnの含有量)
これらFe、Mg、Ti、Sr及びMnの含有量は、下記によって測定される。
キャリア芯材0.2gを秤量し、純水60mlに1Nの塩酸20ml及び1Nの硝酸20mlを加えたものを加熱し、キャリア芯材を完全溶解させた水溶液を準備し、ICP分析装置(島津製作所製ICPS−1000IV)を用いてFe、Mg、Ti、Sr及びMnの含有量を測定した。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、表面酸化処理後にFe成分が生成していることが望ましい。絶縁性の高いFe成分が生成することで抵抗が高くなる一方で、Feは磁化をほとんど持っていないのでFe34の酸化によるFeを生成では高磁化と高抵抗を同時に満たすことは出来ない。しかしながら非磁性のFeOからFeを直接生成させるか、Fe34経由で生成させることで磁化を大きく変動させることなく抵抗だけを高抵抗化することが出来る。
本発明でいうFeOとは、FeOのみだけでなくFeとOの比が0.8:1〜1:1のものを含むものとし、さらにFeの一部がMn及び/又はMgに置換しているものをすべて含むものとする。なお、結晶構造の測定方法については後述する。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、Mgを含有するスピネル構造以外に少なくともFe及びTiを含有する酸化物の結晶構造を含有する。Fe過剰のマグネシウム系フェライトにTiを添加することで通常のフェライトを構成するスピネル結晶構造の化合物以外に比較的磁化の低いFe及びTiを含有する複合酸化物を必要とする磁化の範囲で生成させ、表面酸化処理時にスピネル相よりも優先的にFe及びTiを含有する複合酸化物を酸化させることで磁化を変化させることなく抵抗のみを制御することが可能となる。つまり、Fe及びTiを含有する複合酸化物中に含まれるFeの価数が変化することで抵抗を調整している。結晶構造については、下記によって測定される。
(結晶構造の測定:X線回折測定)
測定装置としてパナリティカル社製「X’PertPRO MPD」を用いた。X線源としてCo管球(CoKα線)を、光学系として集中光学系及び高速検出器「X‘Celarator」を用いて、測定は0.2°/secの連続スキャンで行った。測定結果は通常の粉末の結晶構造解析と同様に解析用ソフトウエア「X’Pert
HighScore」を用いてデータ処理し、結晶構造の同定し、得られた結晶構造を精密化することで体積換算の存在比率を算出した。存在比率の算出に際してマグネシウムフェライトとFeのピークの分離が難しいためスピネル相として取り扱い、それ以外の結晶構造はそれぞれの存在比率を算出した。なお、結晶構造の同定を行う際にFe、Oを必須元素としMn、Mg、Ti、Srは含有する可能性のある元素とした。また、X線源についてはCu管球でも問題なく測定できるが、Feを多く含んだサンプルの場合には測定対象となるピークと比較してバックグラウンドが大きくなるので、Co管球を用いる方が好ましい。また、光学系は平行法でも同様の結果が得られる可能性があるが、X線強度が低く測定に時間がかかるため集中光学系での測定が好ましい。さらに、連続スキャンの速度は特に制限はないが結晶構造の解析を行う際に十分なS/N比を得るためにスピネル構造の(113)面のピーク強度が約50000cpsとなるようにし、粒子の特定の優先方向への配向がないようにサンプルセルにキャリア芯材をセットし測定を行った。
マグネシウムフェライトを構成するスピネル構造としてMgFeが代表的なものであるが、元素の構成比からもわかるようにFe過剰であるためMgの一部がFeに置換され形式的にMgFey−x、(MgFe1−x)(Mgx‘Fe1−x’等で表現される結晶構造及びその一部がMn、Ti及びSrのうち1種類以上の元素で置換されたものもすべて含まれるものとし、非酸化性雰囲気で焼成されることにより周期的にスピネル構造に格子欠陥が含まれるものも含むものとする。
マグネシウムフェライトの代わりにFeがスピネル構造として測定されることがあるが、本発明で言うFeとはFeのみだけでなくFeとOの比が2.5:4〜3:4のものを含むものとし、さらにFeの一部がMgとMn、Ti及びSrのうち1種類以上の元素で置換しているものをすべて含むものとし、非酸化性雰囲気で焼成されることにより周期的にスピネル構造に格子欠陥が含まれるものも含むものとする。なお、結晶構造の測定方法については後述する。
Fe及びTiを含有する酸化物の結晶構造としてスピネル構造以外ではFeTiO、FeTiOが代表的である。Tiと比べてFeが圧倒的に存在量としては多く、FeTiO以外に(FeTiO(Fe、Fe(FeTi)O、(FeTi1−x)(Fex‘Ti1−x’)O等で表現される結晶構造及びその一部がMn/又はSrに置換されたもの、さらに非酸化性雰囲気で焼成されることにより周期的に上記結晶構造に格子欠陥が含まれるものも含むものとする。上記結晶構造以外にストロンチウムフェライトの前駆体であるSrFeの一部がTi及び/又はMnに置換されたSrFeTi、SrFeMnTi等で表わされる酸化物もすべて含まれるものとし、非酸化性雰囲気で焼成されることにより周期的に上記結晶構造に格子欠陥が含まれるものも含むものとする。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、SrのpH4標準液による溶出が50〜1000ppmであることが必要である。好ましくは50〜900ppm、より好ましくは50〜800ppmである。
SrのpH4標準液による溶出が50ppmよりも低い場合はSrを含有していないことを意味しており、Srの含有効果を期待できないことを意味している。1000ppmよりも多い場合には芯材表面のSr存在量が多すぎるため芯材が高抵抗になりすぎキャリア化した際に高抵抗によるキャリア飛散や画像欠陥が生じる原因となる。SrのpH4標準液による溶出量は下記により測定される。
(Sr溶出量)
キャリア芯材50gとpHメーター校正用pH4標準液50mlを100mlガラスビンに入れ、ペイントシェーカーで10分間攪拌した。攪拌終了後上澄み液を2mlサンプリングし、純水を加えて100mlに希釈した溶液をICPにて測定し、得られた測定値を50倍してSr溶出量の値とした。なお、pH4標準液はJIS Z 8802のpH測定方法に指定されているものを使用した。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、形状係数SF−2(真円度)が100〜120であることが必要である。形状係数SF−2は、キャリアの投影周囲長を2乗した値をキャリアの投影面積で割った値に4πで除し、さらに100倍して得られる数値であり、キャリアの形状が球に近いほど100に近い値になる。キャリア芯材の形状係数SF−2が120を超えると芯材表面の凹凸が大きいことを意味し、樹脂がしみ込みやすくなるため電子写真用キャリアとして所望の特性が得られなくなる可能性がある。この形状係数SF−2(真円度)は、下記によって測定される。
(形状係数SF−2(真円度))
Figure 2010243798
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、2mmGap印加電圧500Vにおける抵抗が、5×10〜1×10Ωであることが望ましい。電気抵抗が5×10Ω・cm未満では、抵抗が低すぎて帯電低下を引き起こす可能性がある。電気抵抗が1×10Ωを超えると、抵抗が高くなりすぎ、摩擦帯電に伴う電荷の移動が阻害される恐れがある。この電気抵抗は、下記によって測定される。
(電気抵抗)
電極間間隔2.0mmにて非磁性の平行平板電極(10mm×40mm)を対抗させ、その間に、試料200mgを秤量して充填する。磁石(表面磁束密度:1500Gauss、電極に接する磁石の面積:10mm×30mm)を平行平板電極に付けることにより電極間に試料を保持させ、500Vの電圧を印加し、500Vの印加電圧における抵抗を絶縁抵抗計(SM−8210、東亜ディケーケー(株)製)にて測定した。なお、室温25℃、湿度55%に制御された恒温恒湿室内で測定を行った。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、見掛け密度が2.3〜2.6g/cmであることが望ましく、この範囲では本発明に係る芯材を樹脂被覆し、キャリアとして使用した場合現像器中で十分攪拌することが出来るため帯電量の変動が少ないキャリアとして使用できる。見掛け密度2.3g/cm未満では、十分攪拌することが出来ないため帯電量の分布が広がってしまいかぶりの原因となる可能性がある。見掛け密度が2.6g/cmを超えることは本特許記載の組成ではない。この見掛け密度は、下記によって測定される。
(見掛け密度)
JIS Z 2504に準拠して測定した。詳細は次の通りである。
1.装置
粉末見掛密度計は漏斗、コップ、漏斗支持器、支持棒及び支持台から構成されるものを用いる。天秤は、秤量200gで感量50mgのものを用いる。
2.測定方法
(1)試料は、少なくとも150g以上とする。
(2)試料は孔径2.5+0.2/−0mmのオリフィスを持つ漏斗に注ぎ流れ出た試料が、コップ一杯になってあふれ出るまで流し込む。
(3)あふれ始めたら直ちに試料の流入をやめ、振動を与えないようにコップの上に盛り上がった試料をへらでコップの上端に沿って平らにかきとる。
(4)コップの側面を軽く叩いて、試料を沈ませコップの外側に付着した試料を除去して、コップ内の試料の重量を0.05gの精度で秤量する。
3.計算
前項2−(4)で得られた測定値に0.04を乗じた数値をJIS−Z8401(数値の丸め方)によって小数点以下第2位に丸め、「g/cm」の単位の見掛け密度とする。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、BET比表面積が0.075〜0.15m/gである。BET比表面積が0.075m/g未満では、芯材表面の凹凸が少ないため樹脂被覆後の樹脂のアンカー効果が得られず、電子写真用キャリアとして寿命が短くなる可能性があり、BET比表面積が0.15m/gを超えると芯材表面の凹凸が大きく樹脂がしみ込みやすくなるため電子写真用キャリアとして所望の特性が得られなくなる可能性がある。このBET比表面積は、下記により測定される。
(BET比表面積)
自動比表面積測定装置GEMINI2360」(島津製作所社製)を用いて、吸着ガスであるNを吸着させて測定したキャリア粒子のN吸着量から求めることができる。なお、ここでは、このN吸着量を測定する際に用いられる測定管は、測定前に、減圧状態にて50℃で2時間の空焼きを行った。さらに、この測定管にキャリア粒子5gを充填し、減圧状態で30℃の温度で2時間前処理を行った後に、25℃下でNガスをそれぞれ吸着させてその吸着量を測定した。それらの吸着量は、吸着等温線を描き、BET式から算出される値である。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、3K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときの磁化が50〜85Am/kgであることが望ましい。上記3K・1000/4π・A/mにおける磁化が50Am/g未満であると、飛散物磁化が悪化しキャリア付着による画像欠陥の原因となる可能性があり、85Am2/gを超えると、磁気ブラシ上における現像剤の穂が硬くなりすぎ画質を劣化させる可能性がある。残留磁化は2〜10Am/kgであることが望ましい。上記3K・1000/4π・A/mにおける残留磁化は本発明に係る組成において2Am/kg未満にはならない。10Am/kgを超えると現像器中での現像剤の流動性が悪化し、十分に現像剤を攪拌しトナーに摩擦帯電を与えることが出来なくなる。保磁力は本発明に係る組成において、10〜80 3K・1000/4π・A/mであることが望ましい。本発明に係る組成においては、10 3K・1000/4π・A/m未満にはならない。80 3K・1000/4π・A/mを超えると現像器中での現像剤の流動性が悪化し、十分に現像剤を攪拌しトナーに摩擦帯電を与えることが出来なくなる。磁化、残留磁化及び保磁力は、下記によって測定される。
(磁気特性)
積分型B−HトレーサーBHU−60型(理研電子社製)を使用して測定した。電磁石間に磁場測定用Hコイル及び磁化測定用4πIコイルを入れる。この場合、試料は4πIコイルに入れる。電磁石の電流を変化させ磁場Hを変化させたHコイル及び4πIコイルの出力をそれぞれ積分し、H出力をX軸に、4πIコイルの出力をY軸に、ヒステリシスループを記録紙に描く。ここで測定条件としては、試料充填量:約1g、試料充填セル:内径7mmφ±0.02mm、高さ10mm±0.1mm、4πIコイル:巻数30回にて測定した。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定される平均粒径が好ましくは15〜120μm、より好ましくは15〜80μm、最も好ましくは15〜60μmである。体積平均粒径が15μm未満であると、キャリア付着が発生しやすくなるため好ましくない。体積平均粒径が120μmを超えると、画質が劣化しやすくなり、好ましくない。この体積平均粒径は、下記によって測定される。
(体積平均粒径)
装置として日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いた。分散媒には水を用いた。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、表面が酸化処理されていることが望ましい。この表面酸化処理によって形成される酸化処理被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、明らかに磁化が低下したり、高抵抗になりすぎるため、現像能力が低下する等の不具合が発生し易くなる。また、必要に応じて、酸化処理の前に還元を行ってもよい。酸化皮膜の厚さは酸化皮膜が形成されていることが確認できる程度の高倍率のSEM写真、光学顕微鏡及びレーザー顕微鏡から測定することが出来る。なお、酸化皮膜は芯材表面に均一で形成されていても良いし、部分的に酸化皮膜形成されていても良い。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、上記キャリア芯材の表面が樹脂で被覆されている。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂被覆キャリアは、樹脂被膜量が、キャリア芯材に対して0.1〜10重量%が望ましい。被膜量が0.01重量%未満ではキャリア表面に均一な被膜層を形成することが難しく、また10重量%を超えるとキャリア同士の凝集が発生してしまい、歩留まり低下等の生産性の低下と共に、実機内での流動性あるいは帯電量等の現像剤特性変動の原因となる。
ここに用いられる被膜形成樹脂は、組み合わせるトナー、使用される環境等によって適宜選択できる。その種類は特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。本発明では、アクリル樹脂、シリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂が最も好ましく用いられる。
またキャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、被膜形成樹脂中に導電性剤を添加することができる。導電性剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、添加量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、添加量としては、被膜形成樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電性剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
また、上記被膜形成樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは被膜形成によって芯材露出面積を比較的小さくなるように制御した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。帯電量の測定方法は、上述の通りである。
<本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材及びキャリアの製造方法>
次に、本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材及びキャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材の製造方法は、Fe、Ti、Mg及びSrの各化合物を粉砕、混合、仮焼を行った後、再度粉砕、混合、造粒し、得られた造粒物を1次焼成、本焼成し、さらに解砕、分級、表面酸化処理する。
Fe、Ti、Mg及びSrの各化合物を粉砕、混合、仮焼を行った後、再度粉砕、混合、造粒して造粒物を調製する方法は、特に制限はなく、従来公知の方法が採用することができ、乾式による方法を用いても湿式による方法を用いてもよい。原料としてFeとTiOとMg(OH)及び/又はMgCOとSrCOを混合し、さらにカーボンブラック及び/又はバインダーを添加し、非酸化性雰囲気又は弱還元性雰囲気で仮焼成し、少なくとも2価のFeを含有するスピネル相及びFeとTiを含有する複合酸化物相が存在するフェライト前駆体の状態を生成しておくことが良く、さらにこの仮焼成においてFeOが生成していても良い。仮焼後得られた仮焼物を再度粉砕、混合、造粒する。この、再度粉砕、混合時に、必要に応じてFe化合物、Mg化合物、Ti化合物、Sr化合物、Mn化合物の少なくとも1種の化合物を追加の原料として添加してもよい。添加するときの各元素の化合物の形態は特に制限はないが、Fe化合物の場合はFe、Fe、FeO、Mg化合物の場合はMgO、Mg(OH)、MgCO、Ti化合物の場合はTiO、FeTiO、FeTiO、Sr化合物の場合はSrO、SrCO、SrTiO、Mn化合物の場合はMnO、Mn、Mn、MnCOが工業用途で入手しやすいので好ましい。従来の製造方法では本焼成時にFeからスピネル相を生成させるため結晶構造の変化にかなりのエネルギーが必要となるが、あらかじめFeとTiOとMg(OH)及び/又はMgCOとSrCOを混合し、さらにカーボンブラック及び/又はバインダーを添加し仮焼成を行った場合には、本焼成において必要最小限の結晶構造の変化だけでフェライト化が終了するので低温焼成が可能となる。なお、バインダーとしてはポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンを使うことが好ましい。
本発明の製造方法では、得られた造粒物を1次焼成、本焼成する。1次焼成は、非酸化性雰囲気下、500〜1100℃で行われる。
次に、1280℃以下で本焼成が行われる。本焼成はより結晶構造をしっかりしたものとし、表面酸化による磁化の低下を防止する効果が期待できる。1次焼成を行うことで本焼成において1次焼成を行わない場合と比較して低温で焼成できるため、凹凸を持った芯材粒子としやすくなるだけでなく、高い球形度を確保することが可能となる。
本発明の製造方法では、上述したように、予め本焼成前の芯材粒子の造粒物の時点で原料由来の結晶構造だけでなく、少なくとも2価のFeを含有するスピネル相及びFeとTiを含有する複合酸化物相を含有し、さらに非酸化性雰囲気下、500〜1100℃で1次焼成を行うことでFeを経由せずにフェライト化を促進することが出来るので、本焼成においても従来と比較して1280℃以下の低温焼成が可能となる。
本発明の製造方法では、本焼成を酸素濃度が5体積%以下の雰囲気で行う。酸素濃度が5体積%を超える場合は、焼成物の磁化が低くなりすぎ、キャリア飛散の原因となるので好ましくない。高磁化のキャリア芯材を得るために、酸素濃度3体積%以下が好ましく、1体積%以下がさらに好ましい。
その後、回収し、乾燥、分級を行ってキャリア芯材を得る。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。乾式回収を行う場合は、サイクロン等で回収することも可能である。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化被膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば、300〜800℃で熱処理を行う。酸化皮膜を均一に芯材粒子に形成させるためにはロータリー式電気炉を用いることが好ましい。
本発明の電子写真現像剤用キャリアは、上記キャリア芯材の表面に、上記した樹脂を被覆し、樹脂被膜を形成する。被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリドライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。
樹脂をキャリア芯材に被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。UV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
<本発明に係る電子写真用現像剤>
次に、本発明に係る電子写真用現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上述した電子写真現像剤用キャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子も使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色材)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に機能付与のため外添剤を添加することもできる。
更に、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼす。上記範囲内の量で使用することは単量体の分散安定性の確保と重合トナー粒子の環境依存性を低減する観点から好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の体積平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しかぶりやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、即ちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
本発明に係る電子写真現像剤は、補給用現像剤として用いることもできる。この際のキャリアとトナーの混合比、即ちトナー濃度は100〜3000重量%に設定することが好ましい。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
Feを3.194モル、Mgを0.4モル、Tiを0.1モル、Srを0.02モルとなるようにFe、Mg(OH)、TiO、SrCOを秤量し、ローラーコンパクターでペレット化した。このとき、焼成を促進させる目的と3価のFeを還元させるため木炭を0.5wt%添加し、得られたペレットを1030℃にて非酸化性雰囲気でロータリー式の焼成炉で仮焼成し、有機物とガスの成分を除去しながらフェライト化を進めると同時に酸化鉄の一部を還元した。
得られた仮焼成物をビーズミルにて粉砕した。このとき、最終的な組成がFe3.474モル、Mg0.4モル、Ti0.25モル、Sr0.05モル、Mnを0.1モルとなるようにFe、Mg(OH)、TiO、SrCO、Mnを秤量し添加した。また、粉砕の際、バインダー成分としてPVAをスラリーに含まれる固形分の0.15重量%となるように添加し、ポリカルボン酸系分散剤をスラリーの粘度が2〜3ポイズになるように添加し、スラリー粒径のD50が2.335μmであった。得られた粉砕スラリーをスプレードライヤーにて再度造粒し、1030℃にて非酸化性雰囲気でロータリー式の焼成炉で1次焼成を行い、有機物を除去しながらフェライト化を進めると同時に酸化鉄の一部を還元した。この一次焼成においては、木炭を0.5wt%添加した。
1次焼成したものを80メッシュの篩を使って粗大粒子を除去した後1200℃、酸素濃度0.05容量%以下の条件で16時間焼成し焼成物を得た。得られた焼成物を解砕、分級、磁力選鉱を行い、キャリア芯材粒子を得た。このキャリア芯材粒子の磁化は74Am/kgであった。得られたキャリア芯材粒子の結晶構造をX線回折装置にて確認したところMgを含有するスピネル結晶構造のほかにFeO(ウスタイト)及びFeとTiを含有する酸化物の結晶構造が確認された。
さらに得られたキャリア芯材粒子を表面酸化処理温度680℃、大気雰囲気の条件の元、ロータリー式の電気炉で表面酸化処理を行い表面酸化処理済みのキャリア芯材粒子を得た。この表面酸化処理を行ったキャリア芯材粒子の体積平均粒径は35.15μm、磁化は67Am/kgであった。
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.31μmのキャリア芯材粒子を得た。
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.10μmのキャリア芯材粒子を得た。
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.39μmのキャリア芯材粒子を得た。
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.48μmのキャリア芯材粒子を得た。
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.15μmのキャリア芯材粒子を得た。
仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.52μmのキャリア芯材粒子を得た。
仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒し、一次焼成を980℃で行った以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.42μmのキャリア芯材粒子を得た。
仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.70μmのキャリア芯材粒子を得た。
表面酸化処理温度を700℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.71μmのキャリア芯材粒子を得た。
表面酸化処理温度を550℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.92μmのキャリア芯材粒子を得た。
本焼成温度を1240℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.81μmのキャリア芯材粒子を得た。
本焼成温度を1160℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.89μmのキャリア芯材粒子を得た。
仮焼雰囲気を酸素濃度5000ppmの条件とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.41μmのキャリア芯材粒子を得た。
一次焼成雰囲気を酸素濃度800ppmの条件とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.48μmのキャリア芯材粒子を得た。
比較例
(比較例1)
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.73μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例2)
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.29μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例3)
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.14μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例4)
仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.64μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例5)
原料を表1に示されるような割合で混合及びペレット化した後、仮焼し、仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.48μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例6)
仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒した以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.87μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例7)
仮焼済み原料及び生原料を表2に示す割合で本造粒し、一次焼成を980℃で行った以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.11μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例8)
表面酸化処理温度を1000℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.81μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例9)
表面酸化処理温度を200℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.68μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例10)
本焼成温度を1300℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が34.33μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例11)
本焼成温度を1100℃とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が35.53μmのキャリア芯材粒子を得た。
(比較例12)
本焼成の雰囲気を酸素濃度2.5vol%の条件とした以外は、実施例1と同様にして体積平均粒径が36.72μmのキャリア芯材粒子を得た。
実施例1〜15及び比較例1〜12について、表1にキャリア芯材の仮造粒条件及び仮焼条件、表2にキャリア芯材の本造粒条件、表3に本造粒後の最終的な組成比をそれぞれ示す。また、表4に一次焼成条件、本焼成条件及び表面酸化処理条件、表5に本焼成後の組成、表6に本焼成後と表面酸化処理後のX線回折による結晶構造解析結果をそれぞれ示す。さらに、表7に酸化処理前後の表面粗さ、酸化処理後の抵抗、酸化処理後のSr溶出、酸化処理後の見掛け密度、酸化処理前後のBET比表面積をそれぞれ示す。表8に酸化処理前後の磁化、酸化処理後の平均粒径、酸化処理後のSF−2をそれぞれ示す。これらの測定方法は上述の通りである。
Figure 2010243798
Figure 2010243798
Figure 2010243798
Figure 2010243798
Figure 2010243798
Figure 2010243798
Figure 2010243798
Figure 2010243798

表1〜表8の結果から明らかなように、実施例1〜15においては電子写真用キャリアとして使用する際に十分な特性値が得られることが確認された。一方、比較例1、3及び5は抵抗が低すぎ、比較例2、4、6及び7は抵抗が高すぎ電子写真キャリア用芯材として使用できないものとなった。また、比較例8はストロンチウムフェライトが部分的に生成し形状が悪くなった。比較例9は表面酸化処理の効果がなく抵抗が低くなりすぎる結果となった。比較例10は過焼成となり形状が悪くなった。比較例11は表面に細孔が発生し、樹脂被覆に適さない電子写真キャリア用芯材となった。比較例12はストロンチウムフェライトが部分的に生成し形状が悪くなっただけでなく、磁化が低くなりすぎる結果となった。さらに比較例3及び比較例5を除き、本焼成後及び表面酸化処理後の少なくともFe及びTiを含有する複合酸化物としてストロンチウムフェライトの前駆体であるSrFeの一部がTi及び/又はMnに置換されたSrFeTi、SrFeMnTi型の複合酸化物であることがわかった。
実施例1と同様の方法で平均粒径59.17μmのキャリア芯材粒子を作成し、信越シリコーン社製アクリル変性シリコーン樹脂KR−9706を被覆樹脂として流動床コーティング装置により塗布した。このとき樹脂溶液はキャリア芯材に対する樹脂の固形分で1重量%となるように樹脂を秤量し、樹脂の固形分が10重量%となるようにトルエンとMEKを重量比で3:1に混合した溶剤を添加したものを使用した。樹脂を塗布した後、完全に揮発分をなくすために200℃設定の熱交換型攪拌加熱装置で3時間撹拌しながら乾燥させて樹脂被覆キャリアを得た。
実施例1と同様の方法で平均粒径59.17μmのキャリア芯材粒子を作成し、信越シリコーン社製シリコーン樹脂KR−350、東レダウコーニング社製アルミニウム系触媒CAT−AC、信越シリコーン社製アミノシランカップリング剤KBM−603及びライオン社製ケッチェンブラックEC600JDを被覆樹脂として流動床コーティング装置により塗布した。このとき樹脂溶液はキャリア芯材に対する樹脂の固形分で1.5重量%となるように樹脂を秤量し、樹脂の固形分に対してアルミニウム系触媒CAT−ACを2重量%、アミノシランカップリング剤KBM−603を10重量%、ケッチェンブラックEC600JDを15重量%それぞれ添加した。さらに樹脂の固形分が10重量%となるようにトルエンを添加し、IKA社製ホモジナイザーT65D ULTRA−TURRAXで3分間前分散を行った後、縦型ビーズミル5分間分散処理を行ったものを樹脂溶液として使用した。樹脂を塗布した後、完全に揮発分をなくすために250℃設定の熱風乾燥機で3時間乾燥させて樹脂被覆キャリアを得た。
実施例1と同様の方法で平均粒径59.17μmのキャリア芯材粒子を作成し、三菱レイヨン社製アクリル樹脂ダイヤナールBR−80を被覆樹脂として万能混合撹拌機により塗布した。このとき樹脂溶液はキャリア芯材に対する樹脂の固形分で0.5重量%となるように樹脂を秤量し、樹脂の固形分が10重量%となるようにトルエンを添加したものを使用した。なお、樹脂は粉末であるため樹脂溶液は50℃となるように湯煎し樹脂粉末が完全に溶解させた。樹脂を塗布した後、完全に揮発分をなくすために145℃設定の熱風乾燥機で2時間乾燥させて樹脂被覆キャリアを得た。
実施例16〜18について、樹脂被覆後の帯電量測定結果を表9に示す。帯電量の測定方法は上述の通りである。
Figure 2010243798
実施例16〜18の結果から、本発明に係るキャリア芯材に各種樹脂被覆を行うことで、キャリア芯材の平均粒径が大きくトナー濃度が相対的に高い状態になっているにもかかわらず十分な帯電特性を持った電子写真用キャリアが得られた。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材は、各重金属のみならず、Mnを必要以上に用いることなしに、高磁化でありながら中抵抗又は高抵抗といった所望の抵抗が得られ、かつ高い帯電量と優れた帯電安定性を有し、しかも適度な凹凸を有する表面性と揃った形状とを兼ね備える。そして、上記キャリア芯材に樹脂を被覆して得られるキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤は、長寿命化が達成され、かつ高い帯電量を有し、帯電安定性にも優れる。また、本発明の製造方法によって、上記キャリア芯材及びキャリアが工業的規模をもって安定的に製造できる。
従って、本発明は、特に高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機の分野に広く使用可能である。

Claims (17)

  1. Mgを0.8〜5重量%、Tiを0.1〜2.5重量%、Feを60〜70重量%及びSrを0.2〜2.5重量%含有し、表面酸化処理により表面被覆が形成されている電子写真現像剤用キャリア芯材であって、表面酸化処理前の芯材表面の粗さRa処理前に対する表面酸化処理後の芯材表面の粗さRa処理後の比(a)が、2.3≧Ra処理後/Ra処理前>1であり、SrのpH4標準液による溶出が50〜1000ppm、形状係数SF−2(真円度)が100〜120であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア芯材。
  2. 上記表面酸化処理後のキャリア用芯材にFe成分が生成している請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  3. Mgを含有するスピネル構造以外に少なくともFe及びTiを含有する酸化物の結晶構造を含有する請求項1又は2に記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  4. 2mmGap印加電圧500Vにおける抵抗が、5×10〜1×10Ωである請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  5. Mnを含有し、その含有量が10重量%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  6. 見掛け密度が2.3〜2.6g/cmである請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  7. BET比表面積が0.075〜0.15m/gである請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  8. 3K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときの磁化が50〜85Am/kgである請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  9. レーザー回折式粒度分布測定装置により測定される平均粒径が15〜120μmである請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のキャリア芯材の表面が樹脂で被覆されている電子写真現像剤用キャリア。
  11. 上記樹脂がアクリル樹脂、シリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂である請求項10記載の電子写真現像剤用キャリア。
  12. Fe、Ti、Mg及びSrの各化合物を粉砕、混合、仮焼した後、再度粉砕、混合、造粒し、得られた造粒物を1次焼成、本焼成し、さらに解砕、分級、表面酸化処理する電子写真現像剤用キャリア芯材の製造方法であって、上記本焼成が、酸素濃度が5体積%以下で行われることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア芯材の製造方法。
  13. 上記再度粉砕、混合時にFe化合物、Mg化合物、Ti化合物、Sr化合物、Mn化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加する請求項12記載の電子写真現像剤用キャリア芯材の製造方法。
  14. 請求項12又は13に記載の製造方法で得られたキャリア芯材の表面を樹脂で被覆することを特徴とする電子写真現像剤用キャリアの製造方法。
  15. 請求項10又は11に記載のキャリアとトナーからなる電子写真現像剤。
  16. 請求項14記載の製造方法により得られたキャリアとトナーからなる電子写真現像剤。
  17. 補給用現像剤として用いられる請求項15又は16記載の電子写真現像剤。
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