JP2010239967A - 複数テクスチャーの食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、味で興味を引く独特の複数テクスチャー構造を有する新しい食品を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、複数テクスチャーの食品の製造方法であって、(1)乳製品材料を提供し、(2)前記乳製品材料を−2℃以下の温度まで冷却することにより、それを冷凍し、(3)前記冷凍乳製品材料に空気を混入し、(4)前記空気混入、冷凍、乳製品材料を成形し、(5)前記成形した空気混入冷凍乳製品材料を、前記空気混入乳製品材料ではない食品材料の1つまたは複数の層の上または間に堆積させ、前記空気混入乳製品材料は、5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度を有し、0.90以上の水分活性(aw)を有する方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、寸法安定性のある空気混入乳製品材料のコア、ならびに前記空気混入乳製品材料ではない別の食品材料のシェル、例えば下部および上部ビスケット型層の形態または空気混入コアをコーティングする空気非混入乳製品材料の形態のシェルを含む、複数テクスチャーの食品に関する。本発明はさらに、空気混入乳製品材料、ならびに複数テクスチャーの食品および空気混入乳製品材料各々の製造方法に関する。
形成および包装の目的のために、クリームチーズおよびプロセスチーズなどの乳製品は、従来、容器または型に熱充填され、次いで(通常、約2〜10℃の範囲の)貯蔵温度まで冷却される。容器は、販売用包装材であってよく、このような場合、容器は、アルミホイルのフタで密閉され、このようにして消費者向けの最終包装製品が製造される。
異なる分野において、すなわちアイスクリームの製造において、アイスクリーム原料混合物を冷凍状態でその最終的な形態に押出成形するときに、空気を混入する(またはホイップするか、もしくは空気を導入する)ことが従来行われている。しかし、アイスクリームは、クリームチーズおよびプロセスチーズなどの乳製品とは実質的に異なる特性を有する食品である。アイスクリームは冷蔵温度(約2〜10℃)で溶けるので、空気混入テクスチャーが崩壊する。言い換えれば、寸法安定性を維持するために、アイスクリームは冷凍状態で保存されなければならない。
特許文献1は、とりわけクリームチーズの安定した分散物を形成し、次いでそれを調理、均質化、空気混入および冷凍することにより、押出成形冷凍チーズケーキ製品を製造する方法について記載している。冷凍混合物を押出成形し、独立構造を形成し、安定な状態までさらに冷凍する。この方法で得られた冷凍チーズケーキ製品は、約−10〜30°F(−23〜−1℃)の範囲の製品温度内でのみ食べることができる。
特許文献2は、混合しながら成分を溶融状態まで加熱し、次いで製品を冷却し、冷蔵温度で押出成形することを含む、一口大のチーズ製品を包装する方法に関する。その後、押出成形したバーにショック冷却を施し、約10〜30°F(−12〜−1℃)の温度にする。バーを最終的に一口大に切断し、消費者向けに個別に包装する。
特許文献3は、成形ゲル部分および脂肪ベースの無水コーティングを含む、チルドデザート製品について記載している。この製品は、1〜10℃の温度を有する。チルドデザート製品を調製する方法において、ゲル構造が形成された後、ゲル部分が凍結していないようにすることが好ましい。
特許文献4は、ムース様の可塑性の塊の形態の食品組成物に関する。この組成物は、脂肪、乳タンパク質および水を含む、水中油型エマルジョンである。この組成物は、エマルジョンを製造し、80から110℃の間の温度で低温殺菌し、30〜60℃の温度まで予冷し、不活性ガスの注入により混合物に空気を混入することにより得られる。このようにして得られた食品組成物は、約2〜8℃までさらに冷却した後、ベーカリー製品に充填するため、またはウェハース用のフィリングとして使用できる状態にある。
米国特許第4795650号明細書 米国特許第3966970号明細書 国際公開第2007/042096号パンフレット 欧州特許第0818149号明細書
本発明者らは、味で興味を引く独特の複数テクスチャー構造を有する新しい食品が、冷凍状態で乳製品材料に空気を混入して成形し、空気混入乳製品材料を、空気混入乳製品材料ではない別の食品材料の層の上または間に堆積させることにより得ることができることを、今や見出した。
本発明の第1の態様は、空気混入乳製品材料の製造方法であって、
(1)乳製品材料を得るステップと、
(2)前記乳製品材料を−2℃以下の温度まで冷却することにより、それを冷凍するステップと、
(3)前記冷凍乳製品材料に空気を混入するステップと、
(4)前記空気を混入した冷凍乳製品材料を成形するステップと、
(4')前記成形した空気混入冷凍乳製品材料を任意選択的に解凍するか、または解凍させるステップと
を含み、
前記空気混入乳製品材料が、5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性(aw)を有する方法を提供する。
本発明の第2の態様は、複数テクスチャーの食品の製造方法であって、
(1)乳製品材料を得るステップと、
(2)前記乳製品材料を−2℃以下の温度まで冷却することにより、それを冷凍するステップと、
(3)前記冷凍乳製品材料に空気を混入するステップと、
(4)前記空気を混入した冷凍乳製品材料を成形するステップと、
(5)前記成形した空気混入冷凍乳製品材料を、前記空気混入乳製品材料ではない1つまたは複数の食品材料の層の上または間に堆積させるステップと
を含み、
前記空気混入乳製品材料が、5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性(aw)を有する方法を提供する。
本発明の第3の態様は、5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性(aw)を有する空気混入乳製品材料を提供する。
本発明の第4の態様は、
複数テクスチャーの食品であって、
−5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性を有する空気混入乳製品材料のコアと、
−空気非混入乳製品材料のシェルと
を含む食品を提供する。
本発明の第3および第4の態様の空気混入乳製品材料および複数テクスチャーの食品は、各々、本発明の第1および第2の態様からなる方法に従って製造できる。
<乳製品材料>
本発明で使用する乳製品材料は、空気混入または「ホイップ」できる、すなわち、空気を安定な方式で小さな泡の形態で取り込むことができる、任意の乳製品材料から選択できる。本発明の1つの特定の実施形態において、乳製品材料は、チーズタイプの乳製品材料、例えばクリームチーズ、プロセスチーズ、カードチーズ、熟成ソフトナチュラルチーズ、ヨーグルトまたはミルクである。好ましい実施形態において、それは、クリームチーズおよびプロセスチーズから選択される。クリームチーズは、任意の種類のサワー発酵培養物に由来するものであってよく、濃縮方法に応じて、および最大35%、最小1%であってよい所望の目標脂肪含有量に応じて、任意のタンパク質含有量および乾燥物質含有量を有することができる。プロセスチーズは、任意選択的に風味付けされた、任意の所望の脂肪含有量を有する、任意の種類のナチュラルチーズに由来するものであってよい。
乳製品成分、例えば乳タンパク質、クリーム、サワークリーム、ヨーグルト、バターミルクパウダー、スキムミルクパウダーおよびホエーパウダーに加えて、乳製品材料としては、追加の成分、例えば増粘(安定化)剤、増量剤、乳化剤、着香剤、着色剤、甘味剤、酸性化剤および塩を挙げることができる。適切な甘味剤の例としては、スクロース、フルクトース、マルトース、デキストロース、グルコース、マルトース、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、グリセロールおよびキシリトールがある。適切な酸性化剤の例としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸およびアスコルビン酸などの酸がある。追加の成分は、乳製品材料中に均一に分布できることが好ましい。すなわち、これらの成分は、冷凍乳製品材料に空気を混入し、成形できるように溶解または分散させることができる。
1種または複数の増粘剤は、乳製品材料を冷凍/解凍に対して安定にする、すなわち乳製品材料が、冷凍、空気混入および解凍時に、冷蔵温度で、指定された保存寿命にわたってその構造を維持できるように、乳製品材料に加えられ、ブレンドされることが好ましい。適切な増粘剤の例としては、デンプン、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、キャロブガム、カラギーナンガム、ペクチンおよびゼラチンがある。増粘剤は、増量剤、例えばデキストリン、マルトデキストリン、イヌリン、ポリデキストロース、砂糖、例えばスクロース、デキストロースおよびマルトース、糖アルコール、ならびにグリセロールと組み合わせて使用することもできる。テクスチャーへの影響が低い可溶性増量剤は、乾燥物質含有量および水分活性(aw値)を調節する一助となり得、非甘味用途において砂糖の代替品として使用できる。小麦デキストリン、例えばNutriose(登録商標)は、この目的のために特に有用であり得る。加えられる増粘(安定化)剤および増量剤の種類および量は、甘味用途または風味用途のいずれが意図されているにせよ、選択した乳製品材料、所望される製品の硬度および口当たりに依存すると思われ、従来の実験により確立できる。特に、各々の種類および量は、冷凍状態で必要な空気混入を行うことができるように選択されるであろう。例えば、冷凍、空気混入および成形が、連続フリーザー押出機で行われる場合、乳製品材料の組成、具体的には、加えられる増粘剤および増量剤については、フリーザー押出機の温度でのその稠度により、成形、空気混入および冷凍乳製品材料を形成するために空気混入および押出成形できるように調節されなければならない。通常、加えられる増粘剤および増量剤の量は、乳製品材料の全重量に対して0.1〜20%、好ましくは1〜10%の範囲である。
乳製品材料の組成および成分は、空気混入した後、5〜10℃の範囲の温度で48時間貯蔵した後、この温度で測定したとき、空気混入乳製品材料が20以上、好ましくは30以上、より好ましくは40以上のスティーブンス硬度を有するように調節される。スティーブンス硬度は、20〜80、より好ましくは30〜50の範囲であることが好ましい。
<食品材料>
本発明で使用する食品材料は、空気混入乳製品材料を部分的または完全に覆う。特に、食品材料は、複数テクスチャーの食品を切断(スライス)可能にし、任意選択的に、例えば、口に入れるのに便利な方法で、指でそれを保持できるように、空気混入乳製品材料を保護する働きをする。
したがって、食品材料は、その空気混入形態の乳製品材料とは異なる。本発明の一実施形態において、空気非混入クリームチーズ、空気非混入プロセスチーズ、穀物、パン、ビスケット、ワッフル、スポンジケーキ、チョコレートおよびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択できる。
一実施形態において、食品材料は、圧縮された穀物、ビスケットまたはワッフルなどのプリフォーム層である。例えば、それは、空気混入乳製品材料が堆積されるであろうシート構造の形態であってよい。
代替実施形態において、空気混入乳製品材料の周りにコーティングを形成するために、食品材料は、冷蔵温度まで冷却するときに、無定形の状態から、規定された形状に変化できる。このような食品材料の例としては、空気非混入クリームチーズ、空気非混入プロセスチーズまたはチョコレートがある。本実施形態において、食品材料は、室温より高い温度、例えば30℃以上、40℃以上または50℃以上で液状の無定形相に変化するように選択または調節されることが好ましい。したがって、冷凍空気混入乳製品材料と接触させて冷却するときに、食品材料は、空気混入乳製品材料の上または周りに層を形成する。好ましい実施形態において、食品材料は、空気非混入クリームチーズおよび空気非混入プロセスチーズから選択される。「空気非混入」(または「空気が混入されていない」)という用語は、関係する材料が、10%以下、好ましくは7%以下、より好ましくは5%以下、さらにより好ましくは3%以下、または0%を含む1%以下のオーバランを有する特性を言及しているとして理解されたい。最大10%、またはより一般に最大5%のオーバラン値は、従来の加工、例えば高せん断混合により発生し得、それにより意図的な空気混入ステップなしに空気が材料に取り込まれる。
1つの特定の実施形態において、食品材料は、乳製品材料を提供する同一の源に由来するものである。このような場合、食品材料は、空気が混入されていないという点で乳製品材料と異なる。さらに、一般に、食品材料は、そのスティーブンス硬度について、空気混入乳製品材料よりも有意に硬く、したがって切断(スライス)可能になる。一実施形態において、食品材料は、5〜10℃の範囲の温度で測定したとき、少なくとも100または少なくとも150のスティーブンス硬度を有する。食品材料の硬度は通常、その官能特性、例えば口当たりが許容できる限り、上限を有さない。食品材料が、乳製品材料であるとき、最大700または最大600のスティーブンス硬度を有することができる。空気混入乳製品材料を加熱液化食品材料でコーティングできるようにするために、上の「乳製品材料」の項に記載したように、異なる種類および/または量の添加剤を加えてブレンドすることにより、食品材料の物理的特性および官能特性を調節することができる。食品材料としては、粒子添加剤、例えばハーブおよびスパイス、果物および野菜(塊または片)を挙げることができ、空気混入乳製品材料と異なる色を有していてもよい。
<乳製品材料の供給(1)>
本発明の方法のステップ1において、上記の乳製品材料が得られる。このステップは、クリームチーズまたはプロセスチーズなどの乳製品材料を調製する従来の方法を含むことができ、必要な場合従来の装置を用いる、1つまたは複数のステップ、例えば(限外)濾過、分離、酸性化、塩基性化、上記の添加剤とのブレンド、均質化および低温殺菌を挙げることができる。あるいは、乳製品材料は、供給業者から受け取ったままの形態で得ることもできる。
一実施形態において、乳製品材料を予冷すること、例えばステップ2の乳製品材料の冷凍を促進することができる。予冷は、例えば連続チューブ、プレートまたはスクレイプクーラーもしくはバッチケトルクーラー内で行うことができる。予冷は、20℃以下、15℃以下、10℃以下、または5℃以下の温度まで行うことができる。
<冷凍ステップ(2)>
本発明の方法の冷凍ステップ2において、乳製品材料は、−2℃以下または−4℃以下、好ましくは−5℃以下または−6℃以下の温度まで冷却される。冷凍は、連続フリーザーまたはバッチフリーザー、好ましくは複合型フリーザー押出機で行うことができる。適切なフリーザー押出機の例としては、Gram GIF400、Tetra Hoyer Frigus SF600およびWCB MF600GAがある。
<空気混入ステップ(3)>
空気混入ステップ3において、空気または不活性ガス、例えば、窒素は、小さな泡の形態で冷凍乳製品材料中に導入される。空気混入は、アイスクリームの製造で従来使用されているようなフリーザー室のブレード/スクレイプミキサーを用いてインラインホイップすることにより行うことができる。冷凍乳製品材料は、10〜150%、より好ましくは20〜100%、さらにより好ましくは30〜75%の範囲のオーバランまで空気が混入されることが好ましい。
<成形ステップ(4)>
次いで、冷凍した空気混入乳製品材料を成形する。冷凍状態の空気混入乳製品材料は、規定された形状に形成できる。形状は、例えば円形、長円形、長方形、星型、花形、シート形態または波形であってよい。例えば、冷凍した空気混入乳製品材料は、円形、長円形、長方形などの断面を有する連続ストランドの形態で押出成形できる。ストランドは押出機を出ると、例えばナイフもしくはワイヤカッターで、スライスまたはブロックに切断される。切断は、−2〜−6℃の範囲の製品温度で行われることが好ましい。
本発明の好ましい実施形態において、乳製品材料の冷凍、空気混入および成形は、アイスクリームの製造で従来使用されているような、連続フリーザー押出機、次いで分離機(例えば、ナイフまたはワイヤカッター)で行われる。この場合もやはり、この目的のために適切な装置の例としては、Gram GIF400、Tera Hoyer Frigus SF600およびWCB MF600GAがある。したがって、任意選択的に予冷した乳製品材料は、連続フリーザー押出機中に導入され、そこで−2℃以下まで冷却され、空気が混入され、所望の形状を有するノズルを介して押出成形される。押出成形した冷凍空気混入乳製品材料は、ワイヤカッターまたはナイフなどの従来の切断手段でスライスまたはスラブに切断される。
一実施形態において、上に定義した追加のテクスチャー成分は、例えばテクスチャー成分を成形乳製品材料中に注入するか、または押し込むことにより、成形乳製品材料中に導入できる。この目的のために適切な装置の例としては、多成分アイスクリームの製造で従来使用されているような、Gram Feeder IF2000およびTetra Hoyer Addus FFがある。
空気混入乳製品材料をそのまま提供することが意図されている場合、本発明の第2の態様に従ってそれをさらに加工する代わりに、成形した空気混入冷凍材料は、例えば、通常の貯蔵温度、例えば2〜10℃にて冷蔵室で保存することにより、解凍するか、または解凍させてもよい(工程(4'))。これは、スティーブンス硬度を測定する目的のために行うこともできる。
<堆積ステップ(5)>
冷凍および空気混入乳製品材料を成形するとき、それは、上に定義したように、1つまたは複数の食品材料の層の上または間に堆積させる。例えば、成形乳製品材料を、食品材料層の上に堆積させ、堆積させた乳製品材料の上またはその周りに別の食品材料層を任意選択的に配置してもよい。食品材料層は、容器(型)内または連続ベルト(コンベヤーベルト)上で得ることができる。
一実施形態において、単一容器を、連続コンベヤーベルト上に配設する。次いで、それらの容器に、食品材料層、例えば食品材料のウェハーまたは液化した層を予め充填する。次いで、冷凍、空気を混入した成形乳製品材料を、容器内の食品材料層上に堆積させ、最終的に別の同じまたは異なる食品材料層を乳製品材料上に配置する。特に、食品材料が、空気非混入クリームチーズおよび空気非混入プロセスチーズである場合、容器には、第1の液化形態の食品材料層を熱充填してもよい。次いで、空気混入し成形した乳製品材料を、液化食品材料上に堆積させ、液化食品材料の別の層を容器に注入し、このようにして乳製品材料をコーティングする。あるいは、容器に所望の量の液化食品材料を熱充填し、空気を混入した成形乳製品材料を食品材料上に堆積させ、次いで食品材料に浸す。乳製品材料が冷凍状態であるため、液化食品材料は完全または部分的に凝固するであろう。
最終的に、得られた複数テクスチャーの食品は、冷却させてもよく、または通常2〜10℃の範囲の貯蔵温度まで解凍させてもよい。
<空気混入乳製品材料>
本発明の空気混入乳製品材料は、5〜10℃の範囲の温度で48時間貯蔵した後その範囲の温度で測定したとき、20以上、好ましくは30以上、より好ましくは40以上のスティーブンス硬度を有する。スティーブンス硬度は、20〜80、より好ましくは30〜50の範囲であることが好ましい。空気混入乳製品材料の硬度は、スティーブンス硬度について測定したとき、重要な特性、すなわち寸法安定性、所望の保存寿命にわたっての空気混入テクスチャーの維持、および崩れないことを示す。
空気混入乳製品材料は、10〜150%、より好ましくは20〜100%、さらにより好ましくは30〜75%の範囲のオーバランを有することが好ましい。好ましい実施形態において、空気混入乳製品材料は、空気混入クリームチーズおよび空気混入プロセスチーズから選択される。
空気混入乳製品材料は、上に定義した乳製品材料に由来するため、例えば、構成成分の種類および量など、その製品特性を共有している。さらに、空気混入乳製品材料は、0.90以上、好ましくは0.95〜0.99、さらにより好ましくは0.98〜0.99の水分活性(aw)により特徴付けられる。空気混入乳製品材料の水分活性は、元になる空気非混入乳製品材料の組成を適宜選択することにより調節できる。
食品の水分活性は、食品の水蒸気圧(p)と純水の水蒸気圧(p0)との間の比として定義され、温度に依存する。水分活性は、細菌、イーストおよびカビなどの微生物の増殖に利用できる、食品中の「自由」水の量を示している。約0.90超の水分活性を有する食品は、pHが低下しておらず、微生物の増殖を減速させるか、または妨げる冷蔵などの条件下で貯蔵されていない限り、細菌腐敗しやすい。
乳製品材料の水分活性は、一般に、その空気混入形態、すなわち最終生成物で取り入れられる形態で測定されるが、空気混入材料または空気非混入材料のいずれで決定したにせよ、同一の乳製品材料の水分活性は、本質的に変化しないことが基本的な物理学的考察に基づき考えられる(かつ実験的に確認された)。
<複数テクスチャーの食品>
複数テクスチャーの食品は、空気を混入した成形乳製品材料を食品材料のプリフォーム層上に堆積させた層状構造の形態であってよく、2層構造を有する複数テクスチャーの食品を形成してもよい。同様に、空気を混入した成形乳製品材料を、食品材料の2つのプリフォーム層の間に堆積させ、そのようにして、3層構造を有する複数テクスチャーの食品を形成してもよい。より多くの層を交互に組み合わせ、空気を混入した成形乳製品材料層または食品材料層のいずれかで終わることにより、空気を混入した成形乳製品材料と食品材料との組合せを形成することもできる。
代替実施形態において、空気を混入した成形乳製品材料を、食品材料の層により完全または部分的にコーティングして、一種のコア/シェル構造を形成する。
さらに別の実施形態は、複数テクスチャーの食品が、空気を混入した成形乳製品材料を、食品材料のプレフォームシート層と、冷蔵温度まで冷却するとき、すなわち冷凍空気混入乳製品材料と接触させるときのみ、規定された形状を呈する別の異なる食品材料の層との間に堆積させるような構造を有する場合を企図し得る。
好ましい実施形態において、複数テクスチャーの食品は、空気非混入クリームチーズまたは空気非混入プロセスチーズである食品材料の層によりコーティングされた空気混入クリームチーズまたは空気混入プロセスチーズである、本発明の空気混入乳製品材料のコアを含む。本実施形態において、コアおよびシェルはいずれも、同じ乳製品材料もしくは同じ種類の乳製品材料、すなわちクリームチーズもしくはプロセスチーズのいずれかに基づくものであってよく、またはそれらは、異なる乳製品材料もしくは異なる種類の乳製品材料、すなわちクリームチーズベースのものおよびプロセスチーズベースのものであってよい。
好ましい実施形態において、本発明の複数テクスチャーの食品のコアおよび空気非混入乳製品材料のシェルからなる空気混入乳製品材料は、例えば、クリームチーズベースの製品は0.98〜0.99、プロセスチーズベースの製品は0.96〜0.98とほぼ同じ(すなわち2%以内)水分活性を有する。
本発明の複数テクスチャーの食品において、空気混入乳製品材料は、空気混入および成形後に加えられた1種または複数のテクスチャー成分、例えば、果物、野菜、ハーブ、スパイス、穀物および菓子類の小片を含有していてもよい。適切な果物の例としては、リンゴ、ナシ、イチゴ、ラズベリー、ブルーベリー、クランベリー、カラント、ブラックベリー、チェリー、モモ、ネクタリン、アプリコット、バナナ、キーウィ、パイナップル、パパイヤおよびマンゴが挙げられる。適切な野菜の例としては、ビーツ、ニンジン、セロリ、ナス、カボチャ(squash)、カボチャ(pumpkin)、コショウ、ヒラマメおよびマッシュルームが挙げられる。穀物としては、全粒粉もしくは砕粒粉または小麦粉ベースの材料が挙げられ、それらは、砂糖、酸、増粘剤および香料などの他の成分を最大50重量%含むことができる。菓子類としては、バラ状のチョコレート、例えばチップ、削ったものまたは刻んだものが挙げられる。
一般に、本発明の複数テクスチャーの食品は、貯蔵中2〜10℃の温度で保存されることが好ましい冷蔵品である。より高い温度は、製品の保存寿命を実質的に低下させる可能性がある。製品は、3〜8℃の温度で貯蔵されるのが好ましい。最適な味およびテクスチャーを得るために、製品が摂取時に若干高い温度を有するようにすることは有益となり得る。
製品の設計および成分に応じて、複数テクスチャーの食品は、例えば12〜17℃の温度で摂取されるのが最適であろう。
以下、その非限定的な例により、図面を参照しながら、本発明をさらに説明する:
本発明の3層多重テクスチャー食品の断面概略図である。 本発明の別の多重テクスチャー食品の断面概略図である。 本発明の方法の例示的な実施形態のフローチャートである。 実施例1と同じデュアルテクスチャーの製品と、空気非混入クリームチーズ材料とを比較したスパイダー図である。
図1および2において、空気を混入した成形乳製品材料(2)は、食品材料(1、3)の層の間に堆積している。図1において、食品材料(1)は、空気を混入した成形乳製品材料(2)を包含する2つの別の層を形成している一方で、図2において、食品材料(3)は、空気を混入した成形乳製品材料(2)をコーティングする連続層を形成している。
<水分活性の測定>
材料試料の水分活性(aw値)を、AquaLab Model XC−2装置を用いて、製造者指示書に従って20℃で決定する。装置の直線のオフセットを、一方は試料より大きいaw値を有し、他方は試料より小さいaw値を有する2つの公知の塩基準に対して確認する。2つの連続する値が、0.003未満異なるまで、試料のaw値を繰り返し測定する。材料のaw値は、これら2つの連続する値の平均である。蒸留水のaw値は、1.000±0.003である。
<オーバラン>
「オーバラン」とは、空気混入材料における空気量を示している。それは、空気混入時の材料の体積のパーセント増加である。
粒子を空気混入材料に加える場合、その体積は計算に含まれない。
<スティーブンス硬度>
スティーブンス硬度を測定するために、約20〜25cm2の表面(4つの測定値を考慮)および2〜4cmの厚さを有する食品試料を、容器内またはプレート上に配設する。試料を解凍後48時間測定し、平衡化のために8〜10℃の温度で貯蔵する。浸透力を絶えず測定しながら、Stevens LFRA Texture Analyzerを用いて、円錐(45°)プローブを、2mm/秒の速度で10mmの深さまで試料に押し込む。スティーブンス硬度は、グラムでのピーク浸透力として得られる。報告された食品のスティーブンス硬度は、4つの測定値の平均であり、相対標準偏差(変動係数)は、10%以下である。
(実施例1−デュアルテクスチャーを有するクリームチーズベースの食品)
コア/シェルタイプのデュアルテクスチャーのクリームチーズ製品を、クリーム状の空気混入コアおよびスライス可能なシェルで調製する。
コアとシェル両方のために、クリームチーズカードを、分離機または限外濾過法を用いて、最先端加工により調製する。カードは、乾燥物質約30%、脂肪約20%およびpH4.7を有する。最終生成物のテクスチャーは、ゼラチン、ガムまたはデンプンなどの増粘剤を加えることにより変更できるため、カードは柔軟な組成を有する。
空気混入コアを調製する元となる乳製品材料は、以下の組成を有する:
乳製品材料を得るために、分離機から得たチーズカードを、Stephanクッカー/ミキサー(容量40リットル)に加える。上記に列挙した添加剤を加え、高せん断(1500rpm)で混合する。優しく擦り取り、かつ300rpmで低せん断混合を続けながら、ミキサーの内容物の間接加熱を開始する。温度を76℃まで上げ、2分間維持する。得られた熱いチーズミックスを、150barで作動するホモジナイザーからポンプで押し出し、Stephanクッカー/ミキサーに戻す。その後、チーズミックスを、やはり優しく擦り取り、かつ300rpmで低せん断混合し続けながら、氷水で間接的に冷却する。最終的に、チーズミックスを、10℃まで予冷し、Gramフリーザーのタンクに移す。
空気非混入シェルを調製する元となる食品材料は、以下の組成を有する乳製品材料である:
食品材料を得るために、分離機から得たチーズカードを、Stephanクッカー/ミキサーに加える。上記に列挙した添加剤を加え、高せん断(1500rpm)で混合する。優しく擦り取り、かつ300rpmで混合を続けながら、ミキサーの内容物の間接加熱を開始する。温度を76℃まで上げ、2分間維持する。得られた熱いチーズミックスを、150barで作動するホモジナイザーからポンプで押し出し、70℃にて貯蔵タンクで保持する。
6×10cmの長円形の形状で、150mlの容量を有するカップ(型)に、自動充填ライン上で70℃にて液状食品材料約60mlを予め充填する。
乳製品材料の冷凍、空気混入および成形は、ミックス流量約65リットル/時、オーバラン約50%および粘度最大100%に設定し、7cm×4cmの長円形の押出成形ストランドを製造するノズルを備えたGramフリーザー押出機GIF400において複合ステップとして行われる。ポンプ押出を開始し、予冷したチーズミックスを、1〜2barのゲージ圧でGramフリーザー押出機に供給する。押出成形乳製品材料は、−5℃の温度に達するまでは、廃棄または再利用される。その時、厚さ2.0cmの長円形のスライスを、自動ワイヤカッターを有するノズル出口にて押出成形ストランドから切断し、それを自動充填ライン上のカップ内に予め充填した液状食品材料層上に堆積させる。第2の充填ステップにおいて、食品材料中で乳製品材料をコーティングし、空気混入乳製品材料のコアおよび空気非混入食品(乳製品)材料のシェルを形成するために、熱い食品材料もう50mlを空気混入乳製品材料の上に充填する。カップをアルミホイルのフタで密閉し、貯蔵温度(冷蔵庫)まで冷却する。
上記で使用した食品材料および空気混入乳製品材料は各々0.99の水分活性を有していた。空気混入乳製品材料のスティーブンス硬度は、48時間後に別に測定したとき30であった。
本実施例の広範な代替実施形態において、カップは、液状食品材料を予め充填する前に紙シートで覆われ、ここで紙シートは、その端が、シェルおよびコア材料を充填するときに、カップの上縁を超えて広がらないように形が整えられ、したがってアルミニウムホイルのフタでカップを閉じて密閉できる。
コア/シェルタイプのデュアルテクスチャーのクリームチーズ製品は、コアの空気混入テクスチャーにより、摂取時に独特のクリーミーな感じをもたらしながら、堅いシェルテクスチャーにより、スライスできることが判明している。
空気非混入クリームチーズ材料と比較した、実施例1と同じであるが、10%の空気混入を用いたコア/シェルタイプのデュアルテクスチャーのクリームチーズ製品の官能試験の結果を図4に示す。図4は、消費者が、本発明の空気混入製品をそれほど硬くなく、より軽い味であると感知したことを示している。
(実施例2aおよび2b−デュアルテクスチャーを有するプロセスチーズ食品)
コア/シェルタイプのデュアルテクスチャーのプロセスチーズ製品を、容器内でまたは持ち運びできるスナックバーとしてのいずれかで、クリーム状の空気混入コアおよびスライス可能なシェルで調製する。
コアとシェル両方のために、プロセスチーズを、チェダーチーズおよびゴーダチーズから調製するが、最終生成物の所望のテクスチャーおよび味の要件に応じて任意のナチュラルチーズが使用できる。
空気混入コアを調製する元となる乳製品材料は、以下の組成を有する:
乳製品材料を得るために、細かくしたチーズシュレッドを、Stephanクッカー/ミキサー(容量40リットル)に加える。バターを加え、高せん断(1000rpm)で30秒間混合および切断する。水を除く残りの材料(粉末)すべてを加え、1分間混合する。水を上部に徐々に加え、2分間混合する。優しく擦り取り、かつ300rpmで混合し続けながら、ミキサーの内容物の間接加熱を開始する。温度を85℃まで上げ、2分間維持する。得られた熱いチーズミックスを、150barで作動するホモジナイザーからポンプで押し出し、Stephanクッカー/ミキサーに戻す。その後、チーズミックスを、再び優しく擦り取り、かつ300rpmで混合し続けながら、氷水で間接的に冷却する。最終的に、チーズミックスを、10℃まで予冷し、Gramフリーザーのタンクに移す。
空気非混入シェルを調製する元となる食品材料は、以下の組成を有する乳製品材料である:
食品材料を得るために、細かくしたチーズシュレッドを、Stephanクッカー/ミキサーに加える。バターを加えて、高せん断(1000rpm)で60秒間混合する。水を除く残りの材料(粉末)すべてを加え、1分間混合する。水を上部に徐々に加え、2分間混合する。優しく擦り取り、かつ混合(300rpm)し続けながら、ミキサーの内容物の間接加熱を開始する。温度を85℃まで上げ、2分間維持する。得られた熱いチーズミックスを、液状で注入可能な状態を保つために70℃まで冷却し、この温度を維持する。
(実施例2a−容器)
直径9cmで、200mlの容量を有する円形の容器(型)に、自動充填ライン上で70℃にて液状食品材料約120mlを予め充填する。
乳製品材料の冷凍、空気混入および成形は、ミックス流量約65リットル/時間、オーバラン約50%および粘度最大100%に設定され、直径6cmの円形の押出成形ストランドを製造するノズルを備えたGramフリーザー押出機GIF400において複合ステップとして行う。ポンプ押出を開始し、予冷したチーズミックスを、1〜2barのゲージ圧でGramフリーザー押出機に供給する。押出成形乳製品材料は、−5℃の温度に達するまでは、廃棄または再利用される。その時、厚さ2.0cmの円形のスライスを、自動ワイヤカッターを有するノズル出口にて押出成形ストランドから切断し、それを自動充填ライン上の円形容器内に予め充填した液状食品材料層上に堆積させる。食品材料中で乳製品材料をコーティングし、空気混入乳製品材料のコアおよび空気非混入食品(乳製品)材料のシェルを形成するために、空気混入乳製品材料を、用具を用いて液状食品材料中に徐々に押し出す。円形容器をアルミホイルのフタで密閉し、貯蔵温度(冷蔵庫)まで冷却する。
プロセスチーズの水分活性は0.97であり、空気混入乳製品材料のスティーブンス硬度は40であった。
(実施例2b)(持ち運びできるスナックバー)
10cm×3cm×3cmの寸法および凹面の底を有する小型のパン形状のトレーまたは型に、自動充填ライン上で70℃にて液状食品材料をその体積の1/3まで予め充填する。
乳製品材料の冷凍および空気混入を実施例2aのように行うが、円形ノズルは1.5cmの直径を有する。成形ステップにおいて、長さ8cmのスティック(トレー体積の約1/3になる)を、ギロチンナイフでノズル出口にて押出成形ストランドから切断し、冷凍トンネルに移し、それを−18℃まで冷却する。冷凍したスティックを、自動充填ライン上のトレー内に予め充填した食品材料上に堆積させる。次いで、液状食品材料を、完全にコーティングするように各トレー内に堆積した冷凍スティックの上に充填する。トレーをアルミニウムホイルのフタで密閉し、貯蔵温度(冷蔵庫)まで冷却する。
乳製品材料の水分活性は0.97であった。空気混入乳製品材料のスティーブンス硬度は、スティックの厚さが減少したため、製品上で直接測定できなかった。しかし、実施例2aのようになると推定された。
本実施例のさらなる変形形態において、スナックバーは、型内で製造され、型から取り出され、フローラップの調整気相包装材(MAP)で包装される。
コア/シェルタイプのデュアルテクスチャーのプロセスチーズ製品は、コアの空気混入テクスチャーにより、摂取時に独特のクリーミーな感じをもたらしながら、硬いシェルテクスチャーにより、スライスできるか、または持ち運びできるスナックバーとして食べることが判明している。
(実施例3−持ち運びできるパンおよびチーズスナックバー)
8cm×5cm×0.5cmの大きさを有する、低温殺菌されたしっとりしたパン、例えばライ麦パン(aw=0.96)のスライスを、10×6×4cmの大きさを有するプラスチック包装トレーに置く。
実施例1の乳製品材料を使用するが、グリセロール約3重量%を加えることにより水分活性awを0.97まで低下させる。乳製品材料の冷凍および空気混入を実施例1のように行う。成形ステップにおいて、フリーザー出口のノズルは、7.5cm×4.5cmの開口部を有する。厚さ1.5cmのスライスに切断ワイヤで自動的に切断する。空気混入乳製品材料の冷凍スライスを、トレー内のパンのスライスの上に堆積させる。次いで、自動充填ラインにより、低温殺菌されたしっとりしたパンの別のスライスを、空気混入乳製品材料の冷凍スライスの上に堆積させ、サンドイッチスナックを形成する。包装用トレーに不活性ガスを流し、調整気相を生成し、アルミニウムホイルのフタで密閉する。得られた生成物は、冷蔵温度で貯蔵および摂取される長持ちするパンおよびチーズサンドイッチスナックである。

Claims (15)

  1. 空気混入乳製品材料の製造方法であって、
    (1)乳製品材料を提供するステップと、
    (2)前記乳製品材料を−2℃以下の温度まで冷却することにより、それを冷凍するステップと、
    (3)前記冷凍乳製品材料に空気を混入するステップと、
    (4)前記空気を混入した冷凍乳製品材料を成形するステップと、
    (4')前記成形した空気混入冷凍乳製品材料を任意選択により解凍するか、または解凍させるステップと
    を含み、
    前記空気混入乳製品材料は、5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性(aw)を有することを特徴とする方法。
  2. 複数テクスチャーの食品の製造方法であって、
    (1)乳製品材料を提供するステップと、
    (2)前記乳製品材料を−2℃以下の温度まで冷却することにより、それを冷凍するステップと、
    (3)前記冷凍乳製品材料に空気を混入するステップと、
    (4)前記空気を混入した冷凍乳製品材料を成形するステップと、
    (5)前記成形した空気混入冷凍乳製品材料を、ステップ(3)で得られた前記空気混入乳製品材料ではない食品材料の1つまたは複数の層の上または間に堆積させるステップと
    を含み、
    前記空気混入乳製品材料が、5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性(aw)を有することを特徴とする方法。
  3. 前記乳製品材料は、クリームチーズ、プロセスチーズ、カードおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記冷凍乳製品材料は、10〜150%の範囲のオーバランまで空気が混入されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記冷凍乳製品材料の冷凍、空気混入および成形は、連続フリーザー押出機内で行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記食品材料は、空気非混入クリームチーズ、空気非混入プロセスチーズ、穀物、パン、ビスケット、ワッフル、スポンジケーキ、チョコレートおよびそれら2種以上の混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の複数テクスチャーの食品の製造方法。
  7. ステップ(5)において、前記成形した空気混入冷凍乳製品材料は、加熱することにより液化した空気非混入クリームチーズまたは空気非混入プロセスチーズでコーティングされ、次いで冷却されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記空気混入乳製品材料は、空気混入クリームチーズおよび空気混入プロセスチーズから選択されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性(aw)を有することを特徴とする空気混入乳製品材料。
  10. 複数テクスチャーの食品であって、
    −5〜10℃の範囲の温度で20以上のスティーブンス硬度、および0.90以上の水分活性(aw)を有する空気混入乳製品材料のコアと、
    −前記空気混入乳製品材料ではない食品材料のシェルと
    を含むことを特徴とする食品。
  11. 前記空気混入乳製品材料は、空気混入クリームチーズ、空気混入プロセスチーズ、空気混入カードおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の空気混入乳製品材料または請求項10に記載の食品。
  12. 前記空気混入乳製品材料は、10〜150%の範囲のオーバランを有することを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載の空気混入乳製品材料または食品。
  13. 前記食品材料は、空気非混入クリームチーズおよび空気非混入プロセスチーズ、またはそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の食品。
  14. 前記食品材料は、5〜10℃の範囲の温度で少なくとも100のスティーブンス硬度を有することを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の食品。
  15. 前記空気混入乳製品材料は、空気混入クリームチーズおよび空気混入プロセスチーズから選択されることを特徴とする請求項13または14に記載の食品。
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