JP2000253823A - 菓子及びその製造方法 - Google Patents

菓子及びその製造方法

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JP2000253823A
JP2000253823A JP11060344A JP6034499A JP2000253823A JP 2000253823 A JP2000253823 A JP 2000253823A JP 11060344 A JP11060344 A JP 11060344A JP 6034499 A JP6034499 A JP 6034499A JP 2000253823 A JP2000253823 A JP 2000253823A
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baked
oily
cream
food
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Tsutomu Takayama
強 高山
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Morinaga and Co Ltd
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Morinaga and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状焼き菓子と油脂性食品とを複合して
なる菓子であって、食べるときに破片等が飛散すること
なく、手で持ってもベタ付かず、しかも油脂性食品本来
の柔らかさも保持された菓子及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 1枚の厚さが2.0〜10.0mmのシ
ート状焼き菓子11の表面の少なくとも一部に、厚さが
1〜15mmの油脂性食品12を被覆し、この油脂性食
品12の表層を500〜1200℃の熱源の直火で1〜
10秒焼成して、手で持ってもベタ付かない程度に熱変
性させ、油脂性食品の内部は本来の柔らかさを保つよう
にする。シート状焼き菓子11としては、ウエファーシ
ート、薄く焼いたパイ及びケーキ、メレンゲ、クラッカ
ー、プレッツェルからなる群より選ばれた少なくとも一
種が好ましい。油脂性食品12としては、チョコレー
ト、チョコレートクリーム、チーズクリーム、ピザクリ
ームからなる群より選ばれた少なくとも一種が#好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばウエファー
シート等のシート状焼き菓子の表面に油脂性食品を被覆
させた菓子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チョコレートは、カカオマス、糖類、粉
乳、ココアバター、乳化剤、香料等を混合し、微粒化、
精練した後、必要に応じてテンパリングし、成形して得
られる菓子であって、約28℃以上になると軟化し、更
に、約33℃以上になると融解する特性を有している。し
たがって、手で持った場合に、体温で融解し、手に付着
しやすく、食べづらいという問題点があった。また、例
えば、焼き菓子の生地に包含させた場合、熱変性して、
チョコレートの原形、風味、食感等が損なわれてしまう
という問題を有している。
【0003】チョコレートの表面を改質する方法として
は、特公昭55−9174号に、チョコレート生地等の
油脂性菓子生地を80℃以上300℃以下で数秒より数
十分間加熱して固化させることにより、融点以上の温度
に放置してもベタついたり、形が壊れたりすることな
く、手指を汚さずに食することができるようにした耐熱
性に優れた油脂性菓子の製造方法が開示されている。
【0004】しかしながら、特公昭55−9174号に
開示された方法で得られる加熱固化されたチョコレート
等の油脂性菓子は、80℃以上300℃以下で数秒より
数十分間加熱することによって、硬くてボソボソとした
食感になってしまうという問題点があった。
【0005】また、特開平10−210934号にはチ
ョコレートに気泡を含有させて成形し焼成することによ
り、融点以上の温度に放置してもベタついたり、形が壊
れたりすることなく、手指を汚さずに食することができ
るようにした耐熱性に優れた油脂性菓子の製造方法が開
示されている。
【0006】しかしながら、特開平10−210934
号に開示された方法で得られるチョコレートも気泡によ
り火の通りが良くなった状態で200〜270℃で1〜
10分焼成するため熱変性した層が大きくなってしまっ
た。
【0007】一方、チーズはタンパク質、脂質、カルシ
ウム、ビタミン、ミネラル等の各種栄養素をバランス良
く含んでいる。そのため、近年、良質のカルシウム源と
して特に注目されており、その需要も年々増加してい
る。消費形態もそのまま食する以外にグラタン、ピザ、
トースト等のトッピング、あるいはチーズフォンデュ等
の調理に使用され、消費量も増加しいる。しかし、手に
付着しやすくそのままでは食べにくかった。また、ピ
ザ、トースト等のトッピングに使用すると内部まで過度
に加熱されチーズの軟らかな食感が損なわれるという問
題があった。
【0008】チーズの改良法としては、チーズを薄い層
となし可及的速やかに加熱することでチーズスナック状
にすることにより手につかず食べやすいチーズ食品を製
造する方法が特開昭55−150844号に開示されて
いる。
【0009】しかしながら、特開昭55−150844
号では、140℃以上300℃以下でこげないように加
熱するため、多数の気泡が生じ内部まで熱変成してしま
うという問題があった。
【0010】また、特開平10−234299号には、
クッキング温度40℃以上で調製したナチュラルチーズを
原料チーズに対し、20重量%(以下、特に記載しない限
り%は重量%を示す) 以上使用し、安定剤及び溶融塩を
一定の割合で添加し、加熱乳化することにより、加熱し
ない状態では、ガム様の弾力のある食感を有し、加熱し
たときには、溶融せずに、保形性を保持し、モチ様の延
伸性を呈し、焼くことによりモチ様の焦げ目、皮膜形
成、膨らみ等、モチ特有の機能特性を有するチーズを得
ることが開示されている。
【0011】しかしながら、特開平10−234299
号では、特殊なチーズを利用する必要がありコストがか
かるなど問題があった。
【0012】また、いずれの場合もチーズはO/W型の
乳化物であり、焼き菓子に塗布すると水分移行が生じる
ため、焼き菓子の食感が損なわれ、時間の経過によって
商品価値を減少させるという問題があった。
【0013】一方、例えばウエファーシート、薄く焼い
たパイ及びケーキ、メレンゲ、クラッカー、プレッツェ
ルなどのシート状の焼き菓子は、ソフトでサク味があっ
て、美味しく食べやすいものであるが、食べるときに破
片等がぼろぼろと落ちて周囲を汚しやすいという欠点が
あった。
【0014】また、これらのシート状焼き菓子でチョコ
レートやクリームの層を挟んだ製品も知られているが、
表面が焼き菓子のシートであるため、上記問題点を解決
することができなかった。
【0015】更に、上記シート状焼き菓子の表面をチョ
コレートやクリームの層で被覆した製品も知られている
が、手で持ったときに、チョコレートやクリームが熱で
溶けてベタ付くという問題点があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、シート状焼き菓子と油脂性食品とを複合してな
る菓子であって、食べるときに破片等が飛散することな
く、手で持ってもベタ付かず、しかも油脂性食品本来の
柔らかさも保持された菓子及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の菓子は、1枚の厚さが2.0〜10.0m
mのシート状焼き菓子の表面の少なくとも一部に、厚さ
が1〜15mmの油脂性食品が被覆されており、この油
脂性食品の表層が焼成されて手で持ってもベタつかない
程度に熱変性しており、かつ、前記油脂性食品の内部は
油脂性食品本来の柔らかさを保っていることを特徴とす
る。
【0018】また、本発明の菓子の製造方法は、1枚の
厚さが2.0〜10.0mmのシート状焼き菓子の表面
の少なくとも一部に、油脂性食品を厚さ1〜15mmで
被覆し、この油脂性食品の表層を400〜1200℃の
熱源を用いて直火で1〜10秒間焼成して熱変性させる
ことを特徴とする。
【0019】本発明の菓子によれば、シート状焼き菓子
の表面が油脂性食品で被覆されているので、食べるとき
に破片等が飛散することが防止される。また、油脂性食
品の表層が焼成されて手で持ってもベタつかない程度に
熱変性しているので食べやすく、しかも油脂性食品の内
部は油脂性食品本来の柔らかさを保っているので、油脂
性食品本来の風味を味わうことができる。
【0020】また、本発明の菓子の製造方法によれば、
油脂性食品の表層を400〜1200℃の熱源を用いて
直火で1〜10秒間焼成して熱変性させることにより、
油脂性食品の表層は手で持ってもベタつかない程度に熱
変性させることができると共に、厚さ1〜15mmの比
較的薄い層であってもその内部は油脂性食品本来の柔ら
かさを保持した状態に焼成することができる。
【0021】なお、菓子類の一般的な焼成手段であるオ
ーブン等で焼成した場合には、厚さ1〜15mmの油脂
性食品の場合、上記のように表層のみを熱変性させ、内
部は柔らかい状態に保つことは困難である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明でいうシート状焼き菓子と
は、小麦粉を主原料の一つとして、砂糖などの糖類、バ
タ−、マーガリン、ショートニングなどの油脂、膨張
剤、イースト、乳製品、卵などの原料と適量の水分を加
えてドウを調製し、焼成して得られるシート状の菓子類
を総称し、具体的にはウエファーシート、薄く焼いたパ
イ及びケーキ、メレンゲ、クラッカー、プレッツェルな
どが挙げられ、特にウエファーシートが好ましい。この
シート状焼き菓子は、ソフトでサク味のある食感を強調
するため、1枚の厚さが2.0〜10.0mmとされ
る。厚さが上記よりも薄いと、取り扱い中に破損しやす
くなり、また歯ごたえも乏しく、厚さが上記よりも厚い
と、ソフトでサク味のある食感が損なわれる傾向があ
る。
【0023】上記焼き菓子の原料としては、従来から使
用されきたものが自由に使用される。例えば、小麦粉、
加工澱粉等のデンプン質原料のほかに、糖類としては、
砂糖、グルコース、異性化糖、マルトース、水飴など、
油脂としては、バター、マーガリン、ショートニング、
サラダ油など、乳製品としては、牛乳、練乳、粉乳、ホ
エイ、チーズなど、卵製品としては、生、冷凍、或は乾
燥した全卵、卵黄、卵白、膨張剤としては、重炭酸アン
モニウム、重曹、イーストなど、香料としては、バニラ
フレーバー、ミルクフレーバーなどが例示できる。これ
らの原料の使用割合としても、従来の割合から適宜選択
して決めればよい。
【0024】本発明でいう油脂性食品とは、チョコレー
トなどの油脂中にその他成分が分散した食品、及び、チ
ョコレートクリーム、チーズクリーム、ピザクリームな
どのW/O型の乳化食品である。なお、クリームとして
は水性と油性があるが、本発明においては油脂中に水成
分が乳化された油性クリームが用いられる。クリームの
比重は1.15〜0.60の範囲のものが好ましい。ま
た、本発明で用いる油脂性食品は、油脂分25〜50重
量%、水分3重量%未満、乳固形分5〜30重量%の組
成を有するものが好ましい。
【0025】油脂性食品の一つであるチョコレートとし
ては、例えば、純チョコレート生地、準チョコレート生
地、その他の一般的に用いられているチョコレート生地
を採用することができる。例えば、カカオマス及び/又
はココア10〜40重量%、糖類20〜50重量%、粉乳5〜30
重量%、ココアバター及び/又はココアバター代用脂20
〜50重量%、乳化剤0〜1重量%、香料0〜1重量%等
の配合からなる原料を用いて、常法により調製されたも
のが好ましく用いられる。また、ホワイトチョコレー
ト、ミルクチョコレート、ビターチョコレートなど、味
も自由に選択できる。
【0026】上記において、糖類としては、例えば、砂
糖に、必要に応じて乳糖等の他の糖類や、糖アルコール
などを配合したものが好ましく用いられる。また、粉乳
としては、例えば全脂粉乳、脱脂粉乳等を用いることが
できる。乳化剤としては、レシチン等が好ましく用いら
れる。
【0027】また、ココアバター及び/又はココアバタ
ー代用脂としては、ココアバター等のテンパリング型油
脂を用いることもできるが、ヤシ油、パーム核油を原料
としたハードバター、エライジン酸を構成脂肪酸とする
トランス型ハードバター等のノンテンパリング型の油脂
を用いることも可能である。
【0028】一方、チーズにはソフトタイプ、セミハー
ドタイプ、ハードタイプが存在する。チーズは本来O/
W乳化物であり、焼き菓子に塗布すると水分移行が生じ
て焼き菓子のサク味が損なわれてしまう。そこで、本発
明の油脂性食品として使用する場合には、ショートニン
グなどの油脂に混ぜ込むことによりチーズクリームにす
る。すなわち、本発明でいうチーズクリームとは、チー
ズパウダーをショートニング等の油脂に分散させたもの
である。チーズは特に油脂の含有量が多いハードタイプ
の方が好まれる。
【0029】なお、チーズパウダーの代わりにピザ味の
調味料、野菜片などを油脂に混ぜ込むことでピザクリー
ムとすることもできる。また、それ以外の調味料も利用
できる。
【0030】本発明では、シート状焼き菓子の表面の少
なくとも一部に油脂性食品の層を被覆する。この場合、
油脂性食品の被覆層の厚さは、好ましくは1〜15m
m、更に好ましくは1〜10mmとする。油脂性食品の
被覆層が上記よりも厚いと、サク味が損なわれる傾向が
あり、上記よりも薄いと、油脂性食品の被覆層全体が熱
変性して、油脂性食品本来の食感や、風味が損なわれる
傾向がある。
【0031】シート状焼き菓子への油脂性食品の被覆方
法は、スプレッダー、どぶ漬け、スプレーなどにより塗
布する方法や、シート状焼き菓子をセンターにしてモー
ルドする方法等を採用することができる。また、複数枚
のシート状焼き菓子を上記油脂性食品の層を介して接合
し、その最外層のシート状焼き菓子の更に外側に油脂性
食品の層を被覆してもよい。
【0032】こうして油脂性食品の被覆層を形成したシ
ート状焼き菓子の前記油脂性食品の表面を、400〜1
200℃の熱源を用いて直火で1〜10秒、好ましくは
1〜5秒の短時間で焼成する。なお、上記の温度となる
熱源としては、例えばバーナやヒータが用いられる。ま
た、上記熱源と油脂性食品の表面との距離は、10〜1
50mmとすることが好ましい。更に、前記油脂性食品
の表面が好ましくは120〜250℃、より好ましくは
180〜200℃となるように焼成することが好まし
い。この高温短時間の加熱により、表面は香ばしく、固
くなるので手に付かなくなる。また、短時間であるため
内部には熱が伝わらず、油脂性食品特有の柔らかい食感
を保持させることが可能になる。
【0033】なお、上記熱源の温度が400℃よりも低
いと、熱による変性が不充分となり手につきやすくな
る。また、変性を十分にするためには長時間を要し、経
済的でない。一方、1200℃よりも高いと、焦げて炭
化しやすいという問題がある。また、焼成時間が1秒未
満では、熱による変性が不充分で手で触るとやわらかく
なるという問題があり、10秒を超えると、焦げて炭化
しやすいという問題がある。更に、熱源と油脂性食品の
表面との距離が10mm未満では、焼色を調整すること
が困難であるという問題があり、150mmを超える
と、熱による変性が不充分となるという問題がある。更
に、油脂性食品の表面の温度が120℃未満では、焼色
がでにくいという問題があり、250℃を超えると、焦
げ臭が発生するという問題がある。
【0034】焼成後、丸刃、ワイヤー、ギロチンカッタ
ー等で、棒状、四角、長方形などの形にカットして包装
し製品に仕上げることができる。また、カットしてから
焼成することもできる。カット後に焼くことでカット時
に生じた切り屑による汚れを防ぎ、焼くことで切り口の
角が取れて奇麗な外見にすることができる。また、片面
に油脂性食品を塗布し、塗布した油脂性食品の表面を焼
いたウエハース同士で油脂性食品をサンドすることもで
きる。
【0035】なお、例えばウエファーシートとケーキと
いうような異なるシート状焼き菓子を組合せたり、チョ
コレートとチーズクリームというような異なる油脂性食
品を組合せて、一つの菓子を作ることもできる。
【0036】
【実施例】実施例1 下記表1に示す配合によりバッター(粘度3000〜4
500ポイズ、温度18〜22℃)を調製し、このバッ
ターを170〜180℃で2分30秒焼成して、厚さ
3.0mmのウエファーシートを製造した。また、下記
表2に示す配合により、チーズクリームを調製した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】図1に示すように、上記ウエファーシート
11の両面に、上記チーズクリーム12を厚さ5mmと
なるようにスプレッダーによりそれぞれ塗布した。そし
て、チーズクリーム2の表面を800℃のヒータの直火
で3秒焼成した。なお、このときのヒータとチーズクリ
ーム2の表面との距離は40mm、チーズクリーム2の
表面温度は180〜200℃であった。こうして、本発
明の菓子10を製造した。
【0040】比較例1 上記実施例1において、チーズクリーム12の表面を焼
成しない以外は、実施例1と同様にして菓子を製造し
た。
【0041】試験例1 上記実施例1及び比較例1について、手で持ったときの
ベタ付き感と、食べたときの食感、風味とを、5名のパ
ネラーによって試験した。その結果を表3に示す。な
お、表3において、ベタ付き感は、4…ベタ付き感全く
なし、3…ベタ付き感ほとんどなし、2…ややベタ付く
感じ、1…ベタ付くという基準で評価し、食べたときの
食感は、ソフトでサク味があり、チーズ本来の香ばしい
風味があるものを良好として、4…大変良好、3…良
好、2…普通、1…悪いという基準で評価した。評価は
5名のパネラーの平均で表した。
【0042】
【表3】
【0043】実施例2 実施例1と同様にして厚さ3.0mmのウエファーシー
トを製造した。また、下記表4の配合により、チョコレ
ート液を調製した。
【0044】
【表4】
【0045】まず、図2におけるウエファーシート11
aの片面に上記チョコレート液を塗布してチョコレート
層13aを形成した。同様にウエファーシート11bの
片面にもチョコレート層13bを形成した。そして、各
ウエファーシート11a、11bに塗布したチョコレー
ト層13a、13bの表面を800℃のヒータの直火で
3秒焼成した。なお、このときのヒータとチーズクリー
ム2の表面との距離は40mm、チーズクリーム2の表
面温度は180〜200℃であった。
【0046】次に、図2に示すように、このウエファー
シート11a、11bのチョコレート層13a,13b
のない面どうしを内側にして、前記チョコレート液から
なるチョコレート層13cをサンドすることにより、菓
子20を製造した。
【0047】比較例2 実施例2において、チョコレート層13a、13bの表
面を焼成しない以外は実施例2と同様にして、菓子を製
造した。
【0048】試験例2 上記実施例2及び比較例2について、手で持ったときの
ベタ付き感と、食べたときの食感、風味とを、前記試験
例1と同様にして、5名のパネラーによって試験した。
その結果を表5に示す。
【0049】
【表5】
【0050】実施例3 実施例1と同様にして厚さ3.0mmのウエファーシー
トを製造した。また、下記表6の配合により、チョコレ
ート液を調製した。そして、実施例1と同様に、上記ウ
エファーシートの両面に、上記チョコレート液を厚さ5
mmとなるようにスプレッダーによりそれぞれ塗布し
た。そして、チョコレート層の表面を800℃のヒータ
の直火で3秒焼成した。なお、このときのヒータとチョ
コレート層の表面との距離は40mm、チョコレート層
の表面温度は180〜200℃であった。こうして、本
発明の菓子を製造した。
【0051】
【表6】
【0052】比較例3 実施例3において、チョコレート層の表面を焼成しない
以外は、実施例3と同様にして菓子を製造した。
【0053】比較例4 実施例3において、オーブン炉内の温度を200℃に調
整して5分間焼成して菓子を製造した。
【0054】試験例3 上記実施例3及び比較例3、4について、手で持ったと
きのベタ付き感と、食べたときの食感、風味とを、前記
試験例1と同様にして、5名のパネラーによって試験し
た。その結果を表7に示す。
【0055】
【表7】
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シート状焼き菓子の表面の少なくとも一部に油脂性食品
を被覆させ、油脂性食品の表面を直火で焼成して熱変性
させることにより、表面が硬く、内部は柔らかい油脂製
品で一部又は全面を覆われ、手で食べても手が汚れず、
食べるときに破片等が飛散することが防止される、ソフ
トでサク味のある新規な食感の焼き菓子を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による菓子の一実施形態を示す斜視図
【図2】 本発明による菓子の他の実施形態を示す斜視
【符号の説明】
10、20 菓子 11、11a、11b ウエファーシート 12 チーズクリーム 13a、13b、13c チョコレート層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の厚さが2.0〜10.0mmのシ
    ート状焼き菓子の表面の少なくとも一部に、厚さが1〜
    15mmの油脂性食品が被覆されており、この油脂性食
    品の表層が焼成されて手で持ってもベタつかない程度に
    熱変性しており、かつ、前記油脂性食品の内部は油脂性
    食品本来の柔らかさを保っていることを特徴とする菓
    子。
  2. 【請求項2】 前記シート状焼き菓子が、ウエファーシ
    ート、薄く焼いたパイ及びケーキ、メレンゲ、クラッカ
    ー、プレッツェルからなる群より選ばれた少なくとも一
    種である請求項1記載の菓子。
  3. 【請求項3】 前記油脂性食品が、チョコレート、チョ
    コレートクリーム、チーズクリーム、ピザクリームから
    なる群より選ばれた少なくとも一種である請求項1又は
    2記載の菓子。
  4. 【請求項4】 複数枚の前記シート状焼き菓子が前記油
    脂性食品の層を介して接合され、更に、最外層のシート
    状焼き菓子の外側も前記油脂性食品で覆われており、こ
    の最外層の油脂性食品の表層が焼成されて手で持っても
    ベタつかない程度に熱変性しており、かつ、前記最外層
    の油脂性食品の内部は油脂性食品本来の柔らかさを保っ
    ている請求項1〜3のいずれか1つに記載の菓子。
  5. 【請求項5】 前記油脂性食品が、チーズクリーム又は
    ピザクリームである請求項1〜4のいずれか1つに記載
    の菓子。
  6. 【請求項6】 1枚の厚さが2.0〜10.0mmのシ
    ート状焼き菓子の表面の少なくとも一部に、油脂性食品
    を厚さ1〜15mmで被覆し、この油脂性食品の表層を
    400〜1200℃の熱源を用いて直火で1〜10秒間
    焼成して熱変性させることを特徴とする菓子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記熱源と前記油脂性食品の表層との距
    離を10〜150mmとする請求項6記載の菓子の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記油脂性食品の表面温度が120〜2
    50℃となるように焼成する請求項6又は7記載の菓子
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記シート状焼き菓子として、ウエファ
    ーシート、薄く焼いたパイ及びケーキ、メレンゲ、クラ
    ッカー、プレッツェルからなる群より選ばれた少なくと
    も一種を用いる請求項6〜8のいずれか1つに記載の菓
    子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記油脂性食品として、チョコレー
    ト、チョコレートクリーム、チーズクリーム、ピザクリ
    ームからなる群より選ばれた少なくとも一種を用いる請
    求項6〜9のいずれか1つに記載の菓子の製造方法。
  11. 【請求項11】 複数枚のシート状焼き菓子を油脂性食
    品の層を介して接合し、更に、最外層のシート状焼き菓
    子の外側も前記油脂性食品で被覆し、この最外層の油脂
    性食品の表層を焼成して熱変性させる請求項6〜10の
    いずれか1つに記載の菓子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記油脂性食品として、チーズクリー
    ム又はピザクリームを用いる請求項6〜11のいずれか
    1つに記載の菓子の製造方法。
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