JP2010184860A - エキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法 - Google Patents

エキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】真空焼結炉内において、シリカ原料化合物を酸水素火炎により気相加水分解又は酸化分解して得られるシリカ微粒子をターゲット上に堆積させて多孔質シリカ母材を作製し、これをガラス化した後、熱間成型、アニール処理及び水素ドープ処理する合成石英ガラスの製造方法であって、上記多孔質シリカ母材のガラス化において、
(a)400℃以上900℃未満の全温度域において、真空度を20.0Pa以下に保持する工程と、
(b)900℃以上1100℃未満の全温度域において、真空度を10.0Pa以下に保持する工程と、
(c)1100℃以上透明ガラス化温度までの全温度域において、真空度を3.0Pa以下に保持する工程と
を含むことを特徴とするエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
【効果】本発明によれば、エキシマレーザ照射時の透過率の安定性の高い、構造欠陥の少ないエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、エキシマレーザ、特にArFエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法に関する。
周知のように、近年の半導体集積回路の高集積化はめざましい。この傾向に伴い、半導体素子製造時のリソグラフィプロセスでの露光光源の短波長化が進み、現在ではKrFエキシマレーザ(248.3nm)からArFエキシマレーザ(193.4nm)を使用する光リソグラフィが主流である。今後、更なる微細化のため、高NA化のための液浸技術の導入とともに、製造時のスループットを向上させるため、光源となるArFエキシマレーザの高出力化が進むと思われる。
このような光源の短波長化やレンズの高NA化に伴い、露光装置に使用されるレンズ、ウィンドウ、プリズム、フォトマスク用合成石英ガラス等の光学部品には、より高精度なものが求められている。特にArFエキシマレーザに関しては、高い紫外線透過性、透過性の高い均一性、エキシマレーザ照射に対する透過率の安定性及び均一性、更に偏光照明の採用によっては、面内の複屈折の低減等、重要な課題が多数存在する。
紫外線に対する透過率は、例えばArFエキシマレーザでは、使用波長である波長193.4nmの光に対する透過率が最も重要であるが、合成石英ガラスの場合、この波長領域の光に対する透過率は、不純物の含有量によって低下する。この不純物の代表的なものはNa等のアルカリ金属とCu、Fe等の金属元素である。合成石英ガラスの場合、原料であるシラン類、シリコーン類として、極めて高純度のものを使用することにより、得られた合成石英ガラス中に含まれるこれら金属不純物の濃度を感度のよい検出装置で測定しても検出不可能なレベル(<1ppb)まで低減することが可能であるが、Na、Cuについては、合成石英ガラスに対する拡散係数が比較的大きいために、熱処理によって、外部から拡散し、混入することが多く、これらの処理は、そのような汚染が生じにくいように特に注意が必要である。
また、上記不純物以外にも、合成石英ガラス中に存在する構造欠陥も透過率に影響を与えることが知られている。この欠陥とは、合成石英ガラスを構成するSi−O−Si構造に対して酸素が過不足しているもの、例えば酸素欠損型欠陥(Si−Si:245nmに吸収を有する)や、酸素過多型欠陥(Si−O−O−Si:177nmに吸収を有する)が有名であるが、紫外線用途の合成石英ガラスの場合、このような欠陥が、少なくとも一般的な分光測定で測定できるレベルにあるものは最初から除外されている必要がある。
酸素欠損型欠陥、酸素過多型欠陥といった石英ガラス中の構造欠陥は、300nm以下の透過率を低下させるばかりでなく、エキシマレーザ照射時の石英ガラスの安定性を低減させる原因ともなる。特にArFエキシマレーザの場合、KrFエキシマレーザに比べて5倍程度、石英ガラスへのダメージが大きいと言われており、露光装置用レンズ等に使用するに際しては、非常に重要なファクターとなる。
合成石英ガラスにArFエキシマレーザが照射された場合に生じる現象として、酸素欠損型欠陥がレーザ光の非常に強いエネルギーによって開裂し、E’センター(イープライムセンター)と呼ばれる常磁性欠陥が生成し、215nmの吸収が生じる現象がある。これは合成石英ガラスの193.4nmに対する透過率低下をもたらす。更にE’センターの生成等は、石英ガラスの網目構造の再配列を引き起こし、結果として、密度、屈折率が上昇するレーザコンパクションと呼ばれる現象を生じることとしても知られている。
このような合成石英ガラスのレーザ照射に対する安定性を向上させるためには、上記に記載したように合成石英ガラスの固有欠陥を低減すると同時に、合成石英ガラス中の水素分子濃度をあるレベル以上にすることが極めて効果的であると知られている。また、エキシマレーザ照射による合成石英ガラスへのダメージを合成石英ガラス中の水素分子が阻害することは、特開平1−212247号公報(特許文献1)に示されて以来、熱心に研究されていて、よく知られている事実である。
一方、近年ではレーザコンパクションとは逆に、石英ガラスの密度、屈折率が低下するレーザレアファクションと呼ばれる現象が問題となっている。レーザレアファクションは、石英ガラス中のOH基が原因と考えられているため、ArFエキシマレーザ用、特に偏光光源を使用する液浸リソグラフィにおいて使用する石英ガラスには、低OH基濃度の合成石英ガラスを使用することが好適とされている。
低OH基濃度の合成石英ガラスを製造する方法としては、一般的にシリカ原料を火炎加水分解して得られるシリカ微粒子を堆積成長した後、減圧下で加熱透明ガラス化するスート法もしくは間接法と言われる方法がとられる。
スート法を採用した低OH基濃度であり、かつ酸素欠損型欠陥といった構造欠陥を有さず、コンパクション及びレアファクションの発生を抑制したArFエキシマレーザ用合成石英ガラスに関しても、例えば特開2003−221245号公報(特許文献2)、特開2005−179088号公報(特許文献3)等に開示されている。
特開平9−059034号公報(特許文献4)には、高純度ケイ素化合物から気相化学反応により石英ガラス多孔体を合成し、酸素含有雰囲気中で熱処理を施した後、真空下で透明ガラス化することにより、低OH基濃度で酸素欠乏欠陥の少ない石英ガラスが得られることが示されている。
特開2005−067913号公報(特許文献5)には、スート法においてシリカ微粒子を合成するに際し、H2とO2との比が2.0〜3.0の範囲にすることが酸素欠乏型欠陥及び酸素過多型欠陥の生成を抑制するために必要となる旨が示されている。しかし、スート法(VAD法)により低OH基濃度合成石英ガラスを製造するに際し、上記の特許文献の方法によっても必ずしも構造欠陥の少ない合成石英ガラスは得られないことが分かった。
特開平1−212247号公報 特開2003−221245号公報 特開2005−179088号公報 特開平9−059034号公報 特開2005−067913号公報 特開2008−063181号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、エキシマレーザ照射時の透過率の安定性の高い、構造欠陥の少ないエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、スート法(VAD法)によりエキシマレーザ用合成石英ガラスを製造するに際し、合成石英ガラス中の構造欠陥、特に酸素欠損型欠陥の生成を抑制するためには、多孔質シリカ母材を真空ガラス化するときの真空度の制御が重要であることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、以下のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法を提供する。
請求項1:
真空焼結炉内において、シリカ原料化合物を酸水素火炎により気相加水分解又は酸化分解して得られるシリカ微粒子をターゲット上に堆積させて多孔質シリカ母材を作製し、これをガラス化した後、熱間成型、アニール処理及び水素ドープ処理する合成石英ガラスの製造方法であって、上記多孔質シリカ母材のガラス化において、
(a)400℃以上900℃未満の全温度域において、真空度を20.0Pa以下に保持する工程と、
(b)900℃以上1100℃未満の全温度域において、真空度を10.0Pa以下に保持する工程と、
(c)1100℃以上透明ガラス化温度までの全温度域において、真空度を3.0Pa以下に保持する工程と
を含むことを特徴とするエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
請求項2:
多孔質シリカ母材のガラス化において、真空焼結炉の炉外の湿度を60%RH以下に保つことを特徴とする請求項1記載のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
請求項3:
エキシマレーザがArFエキシマレーザである請求項1又は2記載のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
請求項4:
ArFエキシマレーザの周波数が4kHz以上である請求項3記載のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
本発明によれば、エキシマレーザ照射時の透過率の安定性の高い、構造欠陥の少ないエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法を提供することができる。
実施例1における昇温プログラム及び炉内の真空度を示すグラフである。 実施例2における昇温プログラム及び炉内の真空度を示すグラフである。 比較例1における昇温プログラム及び炉内の真空度を示すグラフである。 比較例2における昇温プログラム及び炉内の真空度を示すグラフである。 比較例3における昇温プログラム及び炉内の真空度を示すグラフである。 比較例4における昇温プログラム及び炉内の真空度を示すグラフである。
本発明の製造方法は、真空焼結炉内において、シリカ原料化合物を酸水素火炎により気相加水分解又は酸化分解して得られるシリカ微粒子をターゲット上に堆積させて多孔質シリカ母材を作製し、これをガラス化した後、熱間成型、アニール処理及び水素ドープ処理する合成石英ガラスの製造方法であって、上記多孔質シリカ母材のガラス化において、
(a)400℃以上900℃未満の全温度域において、真空度を20.0Pa以下に保持する工程と、
(b)900℃以上1100℃未満の全温度域において、真空度を10.0Pa以下に保持する工程と、
(c)1100℃以上透明ガラス化温度までの全温度域において、真空度を3.0Pa以下に保持する工程と
を含むことを特徴とする。この真空焼結炉としては、容量が0.01〜15m3程度のものを使用することが好ましい。
まず、多孔質シリカ母材のガラス化について説明すると、一般に、多孔質シリカ母材のガラス化は、真空焼結炉にて、油回転ポンプ,メカニカルブースターポンプといった減圧ポンプによる減圧下で行われる。減圧下でガラス化する第一の理由としては、減圧下でガラス化することにより石英ガラス中に気泡が残留しないようにするためである。第二の理由としては、合成石英ガラスの低OH基化のため、多孔質シリカ母材がガラス化する前に減圧により脱OHを容易にするためである。
ところで、真空焼結炉の真空度は各炉によって差異が見られる。この差異は油回転ポンプ、メカニカルブースターポンプの性能に依存するのではなく、各真空焼結炉の密閉性に依存する場合が多い。近年の合成石英ガラス部材の大型化や生産性向上のために、大型(100mmφ×200mmL〜400mmφ×2000mmL)の多孔質シリカ母材をガラス化したり、一度に1本乃至複数本(2〜5本)の多孔質シリカ母材をガラス化するため、それに呼応して真空焼結炉も大型化する傾向にある。そのため、併せて真空焼結炉の開放扉も大型化、熱電対の使用本数も増える傾向にある。真空焼結炉の開放扉、熱電対といった部位はその構造上、真空度を下げる原因部位となりやすく、密閉性の差が各真空焼結炉の真空度の差となっている。
したがって、真空度の低い真空焼結炉では、多孔質シリカ母材のガラス化中に、炉内にごく微量ながら大気が侵入しているものと思われる。
大気の真空焼結炉内への侵入は、窒素及び酸素の侵入と同時に大気中の水分の侵入を引き起こし、炉内のカーボンヒータ、カーボン製部材と以下のような反応を起こし、H2ガスを発生させると思われる。
2O + C → CO + H2 式(1)
発生するH2ガスはごく微量と予想され、その一部は真空ポンプによって炉外に排出される。しかし、多孔質シリカ母材の比表面積が大きいことや、表面活性が高く、更に高温に保たれているため、H2ガスの一部は、多孔質シリカ母材と容易に下記のような反応を起こし、Si−H結合を発生させると思われる。
2 + Si−O−Si → Si−OH + Si−H 式(2)
多孔質シリカ母材中に発生したSi−H結合は、更に高温に曝され、透明ガラス化するに際して更に以下の反応により酸素欠損型欠陥(Si−Si結合)を発生するものと思われる。
2Si−H → Si−Si + H2 式(3)
この場合、式(1)によって発生したH2ガスは、多孔質シリカ母材とすぐに式(2)の反応をするため、多孔質シリカ母材の表面で式(2)の反応を起こしやすい。そのため、酸素欠損型欠陥は、合成石英ガラスのインゴット外周部で多く、インゴット中央部に向かって減少する傾向にある。なお、合成石英ガラス中の酸素欠損型欠陥の有無は、300nm以下の波長の紫外線を照射した場合の390nm近傍の蛍光の有無により調べることができる。
上記式(3)の反応は、炉内温度が比較的低温であっても進行する。本発明者らの検討において、400℃以上で進行することを確認した。そこで、本発明においては、多孔質シリカ母材のガラス化工程中、400℃以上900℃未満の全温度域においては真空度を20.0Pa以下に維持する。真空度は、より好ましくは15.0Pa以下の真空度であり、更に好ましくは10.0Pa以下の真空度であり、最も好ましくは5.0Pa以下の真空度に保つ。上記式(3)の反応による酸素欠損型欠陥の生成を抑制する必要があるためである。真空度の下限値は特に制限されないが、通常、0.0001Pa以上、特に0.001Pa以上である。
なお、ガラス化のための昇温前の多孔質シリカ母材には、多量の水分が吸着している。吸着した水分も、炉外から侵入する水分と同様に酸素欠損型欠陥の原因となる。そのため、多孔質シリカ母材のガラス化に際しては、400℃未満の温度域、例えば150〜350℃で30分〜6時間程度保持し、吸着した水分を脱離することが有効である。また、一定温度で保持することで炉内の真空度を高めることができる上においても有効である。
加えて、多孔質シリカ母材のガラス化工程中、900℃以上1100℃未満の全温度域における真空度を10.0Pa以下に保ち、ガラス化する。より好ましくは5.0Pa以下の真空度であり、更に好ましくは2.5Pa以下の真空度に保つ。なお、この場合も真空度の下限値は特に制限されないが、通常、0.0001Pa以上、特に0.001Pa以上である。
更に多孔質シリカ母材のガラス化工程中、1100℃以上透明ガラス化温度までの全温度域における真空度を3.0Pa以下に維持する。より好ましくは1.0Pa以下の真空度であり、更に好ましくは0.5Pa以下の真空度に保ち、ガラス化する。ここで、透明ガラス化温度とは、多孔質シリカ母材のガラス化工程における最高温度を意味し、通常、1350〜1450℃である。なお、真空度の下限値は特に制限されないが、通常、0.0001Pa以上、特に0.001Pa以上である。
上記式(3)の反応は、炉内温度が高温であるほど容易に進行し、石英ガラス中に酸素欠損欠陥を発生しやすくなる。したがって、炉内温度が高温になるほど炉内への微量の水分の侵入をより抑制するため、高い真空度に維持することが望まれる。
かかる点からしても、本発明のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法においては、真空焼結炉の炉外の湿度を60%RH以下に保つことが好ましい。より好ましくは50%RH以下に保つ。湿度は低い方が好ましいが、通常、10%RH以上、特に20%RH以上である。
真空焼結炉の炉内への大気の侵入を完全に無くすことは困難である。可能であっても大規模な設備が必要となり、コスト面から不利である。炉内に侵入する大気中の湿度が高いほど石英ガラス中に酸素欠損型欠陥を生成しやすくなる。そこで、炉外の湿度を低く保持することで、石英ガラス中の酸素欠損型欠陥の発生を抑制でき、コスト面からも非常に有効な手段である。
このように高い真空度を維持し、また炉外の湿度を低く保って合成石英ガラスを製造する本発明の製造方法においては、真空焼結炉の減圧ポンプからの排出ガス中のCO濃度を10ppm以下にすることができる。CO濃度を低濃度に維持することは合成石英ガラス製造時の安全性を確保する意味においても重要である。
次に、本発明のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法についてより具体的に説明すると、本発明の製造方法は、シリカ原料化合物を酸水素火炎によって気相加水分解又は酸化分解して得られるシリカ微粒子をターゲット上に堆積して多孔質シリカ母材を作製し、これを高温炉にて溶融ガラス化して合成石英ガラスインゴットを製造する方法(所謂スート法、特にはVAD法)である。更に、得られたインゴットを熱間成型及びアニール処理した後、水素ドープ処理して合成石英ガラスを得ることができる。
この場合、原料のシリカ化合物としては、高純度な有機ケイ素化合物を用い、好ましくは下記一般式(1)又は(2)で示されるシラン化合物、下記一般式(3)又は(4)で示されるシロキサン化合物が好適に用いられる。
nSiX4-n (1)
(式中、Rは水素原子又は脂肪族一価炭化水素基を示し、Xは塩素、臭素等のハロゲン原子又はアルコキシ基、nは0〜4の整数である。)
(R1nSi(OR24-n (2)
(式中、R1,R2は同一又は異種の脂肪族一価炭化水素基を示し、nは0〜3の整数である。)
Figure 2010184860

(式中、R3は水素原子又は脂肪族一価炭化水素基を示し、mは1以上の整数、特に1又は2である。また、pは3〜5の整数である。)
ここで、R,R1,R2,R3の脂肪族一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等の炭素数2〜4のアルケニル基等が挙げられる。
具体的に上記一般式(1)、(2)で示されるシラン化合物としては、SiCl4、CH3SiCl3、Si(OCH34、Si(OCH2CH34、CH3Si(OCH33等が挙げられ、上記一般式(3)、(4)で示されるシロキサン化合物としては、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
そして、酸水素火炎を形成する石英製バーナーに原料のシラン又はシロキサン化合物、水素、一酸化炭素、メタン、プロパン等の可燃性ガス、酸素等の支燃性ガスの各々を供給する。
なお、シラン化合物、水素等の可燃性ガス、酸素等の支燃性ガスを供給するバーナーは、通常と同様に、多重管、特に四重管又は六重管バーナーを用いることができる。これは、作製する多孔質シリカ母材の密度をより均一にするには、バーナーをより多重にして形成する酸水素火炎をより大きくして多孔質シリカ母材堆積面全体を加熱することがより好ましいからである。
ガラス中のOH基量を均一に下げるには、多孔質シリカ母材の焼結度の指標となるかさ密度を0.3〜0.7g/cm3の範囲にすることが好ましく、更には0.4〜0.6g/cm3の範囲にすることが好ましい。
なお、多孔質シリカ母材を製造する装置は、竪型又は横型でもいずれも使用することができる。
作製した多孔質シリカ母材は、上記の真空度を保って真空焼結炉内で透明ガラス化し、合成石英ガラスインゴットを得るが、石英ガラスのレアファクション現象を抑制するためにOH基濃度を下げることが好ましい。OH基濃度の低減方法は、例えば、特開2008−063181号公報記載の方法を採用することができる。
この場合、本発明の合成石英ガラスのOH基濃度は、5ppm以上40ppm以下であることが好ましい。より好ましくは5ppm以上30ppm以下である。OH基濃度が5ppm未満では耐エキシマレーザ性を維持することができない場合があり、40ppmを超えるとレアファクション現象を引き起こす原因となる場合がある。
得られた合成石英ガラスインゴットから、所望の形状、表面状態にするため、
(i)温度1700〜1900℃の範囲で所望の形状に熱間成型し、
(ii)熱間成型した合成石英ブロックを温度1000〜1300℃の範囲でアニールし、
(iii)アニールした合成石英ガラスブロックを必要により所望の厚みでスライスし、
(iv)必要に応じて、スライスした合成石英ガラス基板を研摩する
という各工程を経て加工し、
(v)合成石英ガラスを水素雰囲気中、温度200〜500℃の範囲で大気圧以上の圧力下で一定時間熱処理する
ことによって、耐エキシマレーザ性を強化することができる。
更に、熱間成型の方法について詳述すると、先述したようにして製造した合成石英ガラスインゴットの表面に付着した不純物や表面近傍に存在する泡を円筒研削機等で除去した後、表面に付着した汚れ等をフッ酸中でエッチングし、純水でよく洗い流し、クリーンブース等で乾燥させる。次に、所望の形状にするための熱間成型を実施する。次いで、真空溶解炉で、高純度カーボン材等の型材に合成石英ガラスインゴットを仕込み、炉内雰囲気をアルゴン等の不活性ガス下で大気圧よりも若干の減圧で温度1700〜1900℃の範囲において30〜120分間保持して、円柱状のインゴットを所望の形状の合成石英ガラスブロックにする。合成石英ガラスインゴットの表面を清浄して熱間成型することは、ArFエキシマレーザ(193.4nm)に対する内部透過率(ガラス厚:10mmのとき)を99%以上に維持する上において重要である。
更にアニール処理を大気圧炉内で大気中又は窒素等の不活性ガス雰囲気下で温度1000〜1300℃の範囲内において少なくとも5時間以上保持した後、数時間以上(通常10〜200時間)かけて歪点温度付近までゆっくりと冷却する。これにより合成石英ガラスブロック中の複屈折(25℃、以下同じ。)を20nm/cm以下に抑えることができる。この複屈折は、最高温度と歪点付近までの冷却速度及び電源をOFFにする温度を調整することによって、例えば2nm/cm以下まで抑えることが可能である。
上記合成石英ガラスブロックの水素処理は、これを炉内に据えて、炉内雰囲気温度を200〜500℃の範囲、好ましくは300〜400℃の範囲で設定し、炉内窒素雰囲気とした中での水素濃度20〜100%内、炉内圧を大気圧以上、特に0.2〜0.9MPaの炉内圧で10〜200時間保持してガラスブロック中に水素分子の形で導入する。これら諸条件は、ガラスブロック中へ導入する水素分子濃度の設定値に合わせて選択すればよい。
なお、処理温度は、200℃よりも低いと所望の水素分子濃度を得るのに石英ガラス中への拡散速度が低くなって処理時間が長くなり、生産性の面で不利になる場合がある。また、500℃を超えた場合は、ArFエキシマレーザ照射時の初期吸収が増大し、また合成石英ガラスの複屈折が上昇してしまう不具合を発生する場合がある。更に高温炉内とした場合は炉材からガラス中への不純物拡散も懸念される。
上述の方法で作製された本発明の合成石英ガラスは、高い内部透過率を有し、コンパクション、レアファクションや酸素欠損型欠陥といった構造欠陥によるエキシマレーザ照射による物性の変化が少ないため、エキシマレーザ用、特にArFエキシマレーザ用の光学部材、例えば露光装置に使用されるレンズ、ウィンドウ、プリズム、フォトマスク用合成石英ガラス等の光学部品として好適である。
特にArFエキシマレーザの周波数が4kHz以上、更には6kHz以上といった過酷な条件下で使用される光学部材として好適である。
以下、実施例と比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例で、内部透過率、複屈折、水素分子濃度、酸素欠損型欠陥の有無の測定方法は以下の通りである。
内部透過率:紫外分光光度法(具体的には、VARIAN社製透過率測定装置(Cary400))により測定した。
複屈折:複屈折測定装置(具体的には、UNIOPT社製複屈折測定装置(ABR−10A))を用いて測定した。
水素分子濃度:レーザラマン分光光度法(具体的には、Zhurnal Priklandnoi Spektroskopii Vol.46 No.6 pp.987〜991,1987に示される方法)により測定した。使用機器は日本分光(株)製NRS−2100を用い、ホトンカウント法にて測定を行った。アルゴンレーザラマン分光光度法による水素分子濃度の測定は検出器の感度曲線によっては値が変わってしまうことがあるので、標準試料を用いて値を校正した。
酸素欠損型欠陥の有無:分光蛍光光度計(具体的には、(株)日立ハイテクノロジーズ製分光蛍光光度計(F−4500))を用い、248nmを励起光源として測定した。
[実施例1]
多孔質シリカ母材の作製
特開2001−316122号公報に記載のバーナーを使用した。具体的には、中心管ノズル(第1ノズル)と、これを取り囲むよう同心円上に配設された第2リング管(第2ノズル)と、第2リング管を取り囲む第3リング管(第3ノズル)と、第3リング管を取り囲む第4リング管(第4ノズル)とを有する四重管バーナーを用いた。
中心管ノズル(第1ノズル)に原料としてトリクロロメチルシラン4000g/hr及び窒素1.6Nm3/hrを供給した。第2ノズルに酸素2Nm3/hr及び窒素0.3Nm3/hrを供給した。第3ノズルに水素10Nm3/hrを供給した。第4ノズルに酸素6Nm3/hrを供給した。竪型炉内に設置した当該バーナーからの酸水素炎により原料ガスを酸化又は燃焼分解させてシリカ微粒子を生成させ、これを回転している石英製ターゲット上に堆積し、多孔質シリカ母材を作製した。得られた多孔質シリカ母材は250mmφ×1000mmLの寸法、かさ密度は0.45g/cm3であった。
多孔質シリカ母材の透明ガラス化
作製した多孔質シリカ母材を油回転ポンプ及びメカニカルブースターポンプを減圧ポンプとして用いた加熱源にカーボンヒータを有する1100mmφ×2300mmLの真空焼結炉内に設置、透明ガラス化し、150mmφ×600mmLの透明な合成石英ガラスインゴットを得た。この時の昇温プログラム及び炉内の真空度を図1に示す。また、透明ガラス化時の炉外の湿度は40%RHを保持した。減圧ポンプからの排気ガス中のCO濃度は1ppm以下であった。この場合、15〜35時間の間は温度1095℃に維持し、45〜65時間の間は温度1235℃に維持した。
酸素欠損型欠陥の有無
得られた合成石英ガラスインゴットの先端側及び石英製ターゲット側より一辺が12mm四角の棒状のサンプルを切り出し、6面を研磨、洗浄した後、それぞれのサンプルのインゴット中央部及び外周部の分光蛍光光度計による蛍光測定(励起/照射波長:235nm、測定波長:390nm)を実施し、酸素欠損型欠陥の有無を確認した。結果を表1に示す。
合成石英ガラスインゴットの熱間成型及びアニール処理
蛍光測定用サンプルを切り出した後の合成石英ガラスインゴットの表面を円筒研削機にて表面を研削した後、表面清浄のため、50質量%フッ酸溶液中に浸漬させた後、純水槽内で洗い流し、クリーンブース内で乾燥させた。
乾燥させたインゴットを予め真空下1800℃で加熱純化した高純度カーボン製型材の中に設置し、アルゴンガス雰囲気下1780℃で40分間加熱し、熱間成型した。その後、更にアニール処理として1200℃で2時間保持した後、1000℃まで2℃/hrの速度で冷却し、160mm×160mm×200mmLの合成石英ガラスブロックを作製した。
水素ドープ処理
当該合成石英ガラスブロックを約7mm厚さにスライスし、純化処理した石英ガラス管内に設置し、380℃、水素濃度20vol%、0.2MPaで100時間水素ドープ処理した。処理後の合成石英ガラス基板中の水素分子濃度を表1に示す。
当該の合成石英ガラス基板の波長193.4nmに対する内部透過率分布及びOH基濃度分布、複屈折値(25℃における基板内最大値)を測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1と同様に作製した多孔質シリカ母材を実施例1と同一の真空焼結炉を用い、同一の昇温プログラムで透明ガラス化した。この時、メカニカルブースターポンプの出力を意図的に下げて、炉内の真空度を低下させた。昇温プログラム及び炉内の真空度を図2に示す。この時、炉外の湿度は40%RHを保持した。減圧ポンプからの排気ガス中のCO濃度は1ppm以下であった。
更に実施例1と同様の蛍光測定、熱間成型及びアニール処理、水素ドープ処理を施した合成石英ガラス基板の波長193.4nmに対する内部透過率分布及びOH基濃度分布、複屈折値(基板内最大値)及び水素分子濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様に作製した多孔質シリカ母材を実施例1とは異なる真空度が上がりにくい真空焼結炉を用いて透明ガラス化した。昇温プログラムは実施例1と同一のものを用いた。この時、真空焼結炉には実施例1と同一の能力を有する減圧ポンプを使用した。昇温プログラム及び炉内の真空度を図3に示す。炉外の湿度は40%RHを保持した。減圧ポンプからの排気ガス中のCO濃度は1〜15ppmで推移していた。
更に実施例1と同様の蛍光測定、熱間成型及びアニール処理、水素ドープ処理を施した合成石英ガラス基板の波長193.4nmに対する内部透過率分布及びOH基濃度分布、複屈折値(基板内最大値)及び水素分子濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1と同様に作製した多孔質シリカ母材を実施例1と同一の真空焼結炉及び減圧ポンプを用い、同一の昇温プログラムで透明ガラス化した。この時、室温から1000℃まで意図的に炉外の大気をわずかに流入させた。昇温プログラム及び炉内の真空度を図4に示す。炉外の湿度は40%RHを保持した。減圧ポンプからの排気ガス中のCO濃度は1〜15ppmで推移していた。
更に実施例1と同様の蛍光測定、熱間成型及びアニール処理、水素ドープ処理を施した合成石英ガラス基板の波長193.4nmに対する内部透過率分布及びOH基濃度分布、複屈折値(基板内最大値)及び水素分子濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同様に作製した多孔質シリカ母材を実施例1と同一の真空焼結炉及び減圧ポンプを用い、同一の昇温プログラムで透明ガラス化した。この時、室温から600℃まで意図的に炉外の大気をわずかに流入させた。昇温プログラム及び炉内の真空度を図5に示す。炉外の湿度は40%RHを保持した。減圧ポンプからの排気ガス中のCO濃度は1〜15ppmで推移していた。
更に実施例1と同様の蛍光測定、熱間成型及びアニール処理、水素ドープ処理を施した合成石英ガラス基板の波長193.4nmに対する内部透過率分布及びOH基濃度分布、複屈折値(基板内最大値)及び水素分子濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例4」
実施例1と同様に作製した多孔質シリカ母材を実施例1と同一の真空焼結炉及び減圧ポンプを用い、同一の昇温プログラムで透明ガラス化した。この時、室温から600℃まで意図的に炉外の大気をわずかに流入させた。昇温プログラム及び炉内の真空度を図6に示す。炉外の湿度を制御しなかったため、65%RHから70%RHで推移していた。減圧ポンプからの排気ガス中のCO濃度は1〜15ppmで推移していた。
更に実施例1と同様の蛍光測定、熱間成型及びアニール処理、水素ドープ処理を施した合成石英ガラス基板の波長193.4nmに対する内部透過率分布及びOH基濃度分布、複屈折値(基板内最大値)及び水素分子濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2010184860

Claims (4)

  1. 真空焼結炉内において、シリカ原料化合物を酸水素火炎により気相加水分解又は酸化分解して得られるシリカ微粒子をターゲット上に堆積させて多孔質シリカ母材を作製し、これをガラス化した後、熱間成型、アニール処理及び水素ドープ処理する合成石英ガラスの製造方法であって、上記多孔質シリカ母材のガラス化において、
    (a)400℃以上900℃未満の全温度域において、真空度を20.0Pa以下に保持する工程と、
    (b)900℃以上1100℃未満の全温度域において、真空度を10.0Pa以下に保持する工程と、
    (c)1100℃以上透明ガラス化温度までの全温度域において、真空度を3.0Pa以下に保持する工程と
    を含むことを特徴とするエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
  2. 多孔質シリカ母材のガラス化において、真空焼結炉の炉外の湿度を60%RH以下に保つことを特徴とする請求項1記載のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
  3. エキシマレーザがArFエキシマレーザである請求項1又は2記載のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
  4. ArFエキシマレーザの周波数が4kHz以上である請求項3記載のエキシマレーザ用合成石英ガラスの製造方法。
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