JP2003238195A - 合成石英ガラス部材 - Google Patents

合成石英ガラス部材

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Hiroyuki Nishimura
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  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 成長方向に沿って周期的に脈理を有する
合成石英ガラスインゴットを均質化して得られる下記特
性の合成石英ガラス部材。 (i)使用方向及びオフ軸方向の脈理グレードが米国ミ
リタリー規格でAクラス (ii)使用方向及びオフ軸方向のOH基濃度をそれぞ
れオフ軸方向及び使用方向に平均化した際の平均値が7
00〜1000ppm (iii)使用方向及びオフ軸方向の仮想温度をそれぞ
れオフ軸方向及び使用方向に平均化した際の平均値が8
50〜980℃ (iv)合成石英ガラスの使用方向における波長633
nmの光に対する屈折率分布Δnが1×10-6以下 【効果】 本発明によれば、ArFエキシマレーザー用
として好適な、透過率が良好で、レーザーの照射に際し
て劣化の少ない合成石英ガラス部材を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザー
用、特にArFエキシマレーザー用途に使用されるレン
ズ、プリズム、ミラー、窓材等の光学用素材として好適
な、透過率のよい、レーザーの照射に際して劣化の少な
い合成石英ガラス部材に関する。
【0002】
【従来の技術】超LSIの高集積化に伴う露光パターン
の微細化が進み、回路パターンを半導体ウエハー上に描
画するリソグラフィー装置においても露光光源はより短
波長化が求められてきている。この結果、露光装置の光
源として、従来のi線(波長365nm)からKrFエ
キシマレーザー(波長248nm)が主流となり、近年
ではArFエキシマレーザー(波長193nm)の実用
化が始まっている。
【0003】このような光源の短波長化に伴い、露光装
置に使用されるレンズ、ウインドウ、プリズム等の光学
部品についても、より高精度なものが求められてきてい
る。特にArFエキシマレーザーに関しては、屈折率の
均質性、レーザーに対する透過率の向上、散乱の低減及
びエキシマレーザーの照射に対する安定性等、極めて重
要な課題が多数存在している。
【0004】屈折率の均質性Δnは、これらの課題の中
でも最も重要でかつ達成が困難なものである。石英ガラ
スの屈折率分布には、OH基濃度及びその分布が大きな
影響を持っている。即ち、OH基濃度は10ppmで石
英ガラスの屈折率分布を1×10-6低減すると言われて
いて、Δn=1×10-6の合成石英ガラス部材を得るた
めには、単純に計算するとOH基濃度の分布が僅か10
ppmという極めて高均質な合成石英ガラス体が必要に
なる。
【0005】一般的に、合成石英ガラスを製造する方法
には、シリカ原料を火炎加水分解して得られるシリカ微
粒子を溶融しつつ堆積成長する直接法と、シリカ原料を
火炎加水分解して得られるシリカ微粒子を堆積成長した
後、透明ガラス化するスート法という2つの製造方法が
あるが、これらどの方法によってもこのような高均質な
合成石英ガラス体を直接得ることは技術的に極めて困難
である。このため、より高均質な合成石英ガラス体を得
るために、前述した方法で得られた石英ガラスインゴッ
トを均質化処理することが必要になる。
【0006】石英ガラスの均質化方法として効果的な方
法は、特開平7−267662号公報に開示された帯域
溶融法をインゴットの成長方向とそれと垂直な方向に施
す方法が最も効率的で有効な方法である。この方法の長
所はインゴットの溶融部分を機械的に攪拌するために効
率のよい均質化を行うことができるため、例えばOH基
濃度の分布を低減できること、均質化に際して石英ガラ
スインゴットをバーナーの火炎以外には接触させず処理
を行うために、不純物の外部からの拡散が少なく、紫外
線透過率の低下が少ないこと等が挙げられる。
【0007】一般的に帯域溶融法による均質化処理は、
例えばOH基濃度の均質化の場合は、まず均質化以前の
OH基濃度のばらつきが大きいほど均質化の効率は悪く
なり、次にOH基濃度自体が大きいほど効率が悪くな
る。特にOH基濃度が高いとOH基濃度のばらつきも大
きくなるのが普通なので、均質化の効率は更に悪くな
る。このため均質化処理として好ましいOH基濃度は1
000ppm以下である。
【0008】ArFエキシマレーザー露光装置に用いら
れる光学素子用途の合成石英ガラス部材において屈折率
の均質性Δnと同様に重要な特性に紫外線の透過率とレ
ーザー照射に対する安定性がある。
【0009】紫外線に対する透過率は、使用波長である
波長193nmの光に対する透過率が最も重要である
が、石英ガラスの場合、この波長領域の光に対する透過
率は不純物の含有量によって低下する。この不純物の代
表的なものはNa等のアルカリ金属とCu、Fe等の金
属元素である。合成石英ガラスの場合、原料であるシラ
ン類、シリコーン類の純度が極めて高純度のものを使用
することにより、得られた石英ガラス中に含まれるこれ
ら金属不純物の濃度を感度のよい検出装置で測定しても
検出不可能なレベル(<1ppb)まで低減することが
可能であるが、Na、Cuについては石英ガラスに対す
る拡散係数が比較的大きいために、均質化処理や熱処理
によって、外部から拡散し、混入することが多く、これ
らの処理はそのような汚染が生じにくいように特に注意
が必要である。
【0010】石英ガラスのエキシマレーザー照射に対す
る安定性は、ArFエキシマレーザーの場合、KrFエ
キシマレーザーに比べて5倍位ダメージが入り易いと言
われており、非常に重要な要素である。
【0011】石英ガラスにArFエキシマレーザーが照
射された場合生じる現象として、Si−O−Siの結合
がレーザー光の非常に強いエネルギーによって開裂し、
E’センター(イープライムセンター)と呼ばれる常磁
性欠陥が生成し、215nmの吸収が生じる現象、石英
ガラスの網目構造が再配列してガラス密度が上昇するレ
ーザーコンパクションと呼ばれる現象がよく知られてい
る。前者の現象は石英ガラスの193nmに対する透過
率の低下をもたらすし、後者は屈折率の上昇と複屈折の
増大といった、露光装置としては好ましくない光学的特
性変化をもたらす。
【0012】このような石英ガラスのレーザー照射に対
する安定性を向上するためには、石英ガラスの固有欠陥
を低減すると同時に、石英ガラス中の水素濃度をあるレ
ベル以上にすることが極めて効果的であることが知られ
ている。
【0013】石英ガラス中に存在する固有欠陥とは、石
英ガラスを構成するSi−O−Si構造に対して酸素が
過不足しているもの、例えば酸素欠損欠陥(Si−S
i:245nmに吸収を有する)や、酸素過多欠陥(S
i−O−O−Si:177nmに吸収を有する)が有名
であるが、光学用途の合成石英ガラスの場合、このよう
な欠陥が、少なくとも分光測定で測定できるレベルにあ
るものは最初から除外されているので、より微妙な欠
陥、例えば極度に伸縮したり、圧縮したSi−O−Si
結合であるとか、Si−O−Si結合角が安定領域から
外れた状態等が問題になると言われている。
【0014】特開平7−61823号公報には、これら
不安定構造を取り除くための手段として、直接法による
合成石英の成長速度を2mm/時間以下に低減する方法
が開示されている。この方法は有効な手段であると思わ
れるが、成長速度が非常に遅いため、生産性が悪く経済
的に問題がある。また、一般的な製造条件として考えた
場合、成長速度が遅い条件は、得られた石英中のOH基
濃度が高くなる傾向があることが経験的に知られてい
る。特開平7−61823号公報には実施例として2例
の開示があるが、いずれの例示においても得られた合成
石英ガラスのOH基濃度は1200ppmであり、10
00ppmを大幅に超えている。
【0015】前述したように、OH基は石英ガラスの屈
折率に対する影響が大きいため、より均一な屈折率分布
を得ようとする場合には、OH基濃度は低い方が好まし
い。特開平7−61823号公報の場合、得られる石英
ガラス体に対して均質化処理を施すことは予定されてい
ないが、より屈折率の均一性を高めるために後処理とし
て均質化処理を行うような場合には、OH基濃度が10
00ppm以下であることが好ましく、1000ppm
を超えるような場合、処理の効率が低下するために均質
化処理に時間がかかり、結果として外部からの不純物の
拡散が増大し、透過率が低下したり、石英ガラス中に含
まれる水素濃度が低減したりするといった問題を生じ
る。
【0016】石英ガラス中の水素分子がエキシマレーザ
ー照射によって石英ガラスにダメージが入ることを阻害
することは特開平1−212247号公報に示されて以
来、熱心に研究されていてよく知られている事実であ
る。
【0017】石英ガラス中に水素分子を適量含有させる
方法には2通りある。一つは石英ガラスインゴットの成
長時に燃焼ガスである水素やプロパンと酸素の比率を適
当に調節することにより、成長インゴット中に水素分子
を含有させる方法である。この方法であれば、石英ガラ
スインゴット中の溶存水素分子量を0〜2×1019分子
/cm3程度の範囲で調整することが可能である。
【0018】もう一つの方法は、石英ガラス体を水素雰
囲気中で熱処理することにより水素分子を熱拡散する方
法である。この方法は水素分子濃度を厳密に制御できる
という利点を有するが、一方で危険な水素ガスを用いる
ため、爆発の危険性を伴うこと、安全対策等の設備費用
がかかり経済的な負担が大きいこと、熱処理になるため
に不純物拡散の危険性があり、透過率が低下し易いこと
等が不利な点として挙げられる。
【0019】石英ガラスの屈折率分布に影響を与え、A
rFエキシマレーザーに対する安定性を左右する重要な
因子に仮想温度がある。仮想温度とはガラスに特有の概
念で、溶融状態にあるガラスが冷却に伴い分子の自由度
を失って固体化する温度で、具体的な物理量としては石
英ガラスの密度に対応している。
【0020】石英ガラスの仮想温度分布は、OH基濃度
分布と同様に石英ガラスの屈折率分布を決定する主要な
因子なので、OH基濃度分布と仮想温度分布を適切に組
み合わせることにより石英ガラス体の屈折率分布Δnを
1×10-6以下にする方法が特開平2−102139号
公報、特開平2−239127号公報に開示されてい
る。
【0021】一方で、仮想温度はArFエキシマレーザ
ー照射時の石英ガラスの透過率変化に大きな影響を及ぼ
すことが本発明者らの研究により明らかにされた。その
詳細な説明は後述するが、石英ガラスの耐レーザー性能
を向上するためには、石英ガラスに存在する固有欠陥と
水素濃度と石英ガラスの仮想温度が重要な要素であるこ
とが判った。
【0022】前述の特開平2−102139号公報、特
開平2−239127号公報では、屈折率分布を平坦化
することに注目しているために仮想温度の分布について
は適正範囲の開示があるものの、仮想温度のレーザー耐
久性にかかわる部分は知らなかったために、仮想温度自
体についての記述は認められず、屈折率分布の向上とレ
ーザー耐久性の向上という本発明の課題を同時に解決す
るものではない。
【0023】特開平5−58667号公報には石英ガラ
スの仮想温度を800〜1000℃の範囲に制御するこ
とにより石英ガラスの耐エキシマレーザー特性が向上す
る旨の記載がある。しかしながら、特開平5−5866
7号公報は、本文中の記載からも明かなように、KrF
エキシマレーザーを対象としていて、ArFエキシマレ
ーザーを対象としていないために仮想温度範囲がより広
範であり、ArFエキシマレーザー露光装置の光学部材
を構成するための石英ガラス材料としては、仮想温度の
最適化が必要であった。
【0024】
【特許文献1】特開平7−267662号公報
【特許文献2】特開平7−61823号公報
【特許文献3】特開平1−212247号公報
【特許文献4】特開平2−102139号公報
【特許文献5】特開平2−239127号公報
【特許文献6】特開平5−58667号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情を改
善するためになされたもので、エキシマレーザー用、特
にArFエキシマレーザー用として好適に用いられ、透
過率が良好で、レーザーの照射に際して劣化の少ない合
成石英ガラス部材を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、下記(i)〜(iv)の特性を有する合成石英ガ
ラス部材が、エキシマレーザー用、特にArFエキシマ
レーザー用として用いられて、良好な透過率を有し、し
かも劣化の少ない光学部材を与えることを知見し、本発
明をなすに至った。
【0027】従って、本発明は、下記の合成石英ガラス
部材を提供する。 請求項1:成長方向に沿って周期的に脈理を有する合成
石英ガラスインゴットを均質化して得られる、直径15
0〜380mm、厚さ50〜150mmの略円柱形状を
有する塩素を実質的に含有しない合成石英ガラス部材で
あって、(i)使用方向及びオフ軸方向の脈理グレード
が米国ミリタリー規格(MIL−G−174B規格)で
Aクラスであること、(ii)使用方向及びオフ軸方向
のOH基濃度をそれぞれオフ軸方向及び使用方向に平均
化した際の平均値が700〜1000ppmであるこ
と、(iii)使用方向及びオフ軸方向の仮想温度をそ
れぞれオフ軸方向及び使用方向に平均化した際の平均値
が850〜980℃であること、(iv)合成石英ガラ
スの使用方向における波長633nmの光に対する屈折
率分布Δnが1×10-6以下であることを特徴とする合
成石英ガラス部材。 請求項2:ArFエキシマレーザーをパルス当たりエネ
ルギー密度2mJ/cm2、周波数200Hzで30,
000パルス照射した時のレーザー光の透過率が、レー
ザー照射前の透過率を100%とした場合の98.0%
以上、2×106パルス照射した時のレーザー光の透過
率が97.5%以上であることを特徴とする請求項1記
載の合成石英ガラス部材。 請求項3:使用方向にとった水素分子濃度の平均値が、
2×1017〜3×1018分子/cm3であることを特徴
とする請求項1又は2記載の合成石英ガラス部材。 請求項4:合成石英ガラスインゴットにおける脈理が成
長方向に周期的に分布しており、かつその密度が成長方
向で1cm当たり1本以上であることを特徴とする請求
項1乃至3のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材。 請求項5:合成石英ガラスインゴットの成長方向に周期
的に分布する脈理が、石英ガラスインゴットの成長中に
シリカ原料化合物の供給を停止した部分に存在すること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の合成
石英ガラス部材。 請求項6:成長方向に周期的に脈理を有する合成石英ガ
ラスインゴットを成長方向及び成長方向に垂直な方向に
繰り返し均質化して得られる請求項1乃至5のいずれか
1項記載の合成石英ガラス部材。
【0028】なお、本発明において、語句は以下のよう
に定義する。 [使用方向及びオフ軸方向]露光装置に用いられる光学
部材は、扁平なレンズ形状を有するものが最も一般的で
ある。この場合、図1(A)の合成石英ガラス部材20
において、光が透過する面を見込む方向を使用方向、使
用方向と垂直な方向をオフ軸方向と呼ぶ。なお、図1
(B)は使用方向から見た石英ガラス部材20、図1
(C)はオフ軸方向から見た石英ガラス部材20の一例
をそれぞれ示す。
【0029】この場合、使用方向は、図1(A)におけ
る矢印A方向、即ち円柱の軸方向、オフ軸方向は、矢印
B方向、即ちA方向に対し垂直方向であるが、例えば
「使用方向のOH基濃度の分布」、「使用方向の仮想温
度の分布」とは、図1(A)における矢印C方向、即ち
直径方向におけるOH基濃度分布、仮想温度(FT)分
布をいう。一方、「オフ軸方向のOH基濃度の分布」、
「オフ軸方向の仮想温度の分布」とは、矢印D方向、即
ち厚さ方向におけるOH基濃度分布、FT分布をいう。
【0030】[オフ軸方向に平均化]例えば使用方向の
OH基濃度をオフ軸方向に平均化するとは、図2に示し
たように、略円柱状石英ガラス部材20を、その中心点
を通るオフ軸方向において使用方向に沿って薄くスライ
スして薄い石英板22を作製し、この石英板22のOH
基濃度を使用方向に測定し、使用方向の位置とOH基濃
度を相対させる。このような測定を石英板全部について
行い、同じ使用方向の位置に関して、使用方向にそれぞ
れのOH基濃度を平均化することをオフ軸方向に平均化
するという。例えば、図3において、OHx=-4の場合、
そのオフ軸方向の平均値は、 AVERAGE(OHx=-4)=(OH-41+OH-42+O
-43+OH-44+OH-4 5+OH-46)/6 で求められる。一方、使用方向に平均化する場合は、厚
さ方向の同じ位置に関してオフ軸方向に平均化する操作
をいう。
【0031】[脈理のグレード]脈理のグレードは米国
ミリタリー規格(MIL−G−174B規格)に測定方
法を含めて詳細に規定されており、このグレードが光学
ガラス一般の脈理に広く用いられているので、本発明に
おいても同基準に従った脈理グレードを適用している。
即ち、グレードAとは一般的な脈理フリーである。
【0032】[インゴットの成長面及び長手方向]イン
ゴットは断面が円形で細長い回転対称な円柱形状である
が、この断面(円形)を成長面、回転対称軸方向を長手
方向と呼ぶ。
【0033】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の合成石英ガラス部材は、成長方向に沿って周期
的に脈理を有する合成石英ガラスインゴットを均質化し
て得られる、直径150〜380mm、特に180〜3
20mm、厚さ50〜150mm、特に50〜100m
mの略円柱形状を有する塩素を実質的に含有しない合成
石英ガラス部材であって、(i)使用方向及びオフ軸方
向の脈理グレードがMIL−G−174B規格でAクラ
スであること、(ii)使用方向及びオフ軸方向のOH
基濃度をそれぞれオフ軸方向及び使用方向に平均化した
際の平均値が700〜1000ppmであること、(i
ii)使用方向及びオフ軸方向の仮想温度をそれぞれオ
フ軸方向及び使用方向に平均化した際の平均値が850
〜980℃であること、(iv)合成石英ガラスの使用
方向における波長633nmの光に対する屈折率分布Δ
nが1×10-6以下であることを特徴とする。
【0034】OH基濃度が700ppm未満では、レー
ザー照射における初期耐性が劣化し、1000ppmを
超えると、屈折率の均質性が低下する上、インゴットの
製造コストが高くなる。仮想温度が850℃未満では、
アニールが長時間になり、水素濃度を管理し難い上、水
素濃度分布が大きくなり、980℃を超えると、レーザ
ー照射における初期耐性が劣化する。また、Δnが1×
10-6より大きいと、リソグラフィーレンズとして収差
が大きくなり、不適当である。
【0035】本発明の合成石英ガラス部材は、上述した
ように、成長方向に沿って周期的に脈理を有する合成石
英ガラスインゴットを均質化して得られるもので、この
点につき詳述すると、例えばArFエキシマレーザー露
光装置に用いられる合成石英ガラス光学部材用の石英ガ
ラス材料について、実用レベルのArFエキシマレーザ
ー照射に対する安定性を得るためには、酸素欠損欠陥
(Si−Si)や酸素過多欠陥(Si−O−O−Si)
等、化学式で表される欠陥の存在はもともと問題外で、
極度に伸縮したり、圧縮したSi−O−Si結合である
とか、Si−O−Si結合角が安定領域から外れた状態
という極めて微妙な欠陥を治癒する必要があることは上
述した通りである。また、そのために知られている手法
として、石英ガラス合成時の成長速度を2mm/時間以
下と極端に遅く設定して、非常にゆっくりと成長を行う
方法があるが、その方法には生産性という経済的な問題
とOH基濃度が1000ppmを超えてしまうという2
つの問題があることも上述した通りである。
【0036】これに対し、本発明者らは、このような問
題を解決する方法として、合成石英ガラスインゴットを
比較的早い成長速度で成長させる代わりに、定期的に原
料の供給を停止し、インゴットの成長端を酸水素等の火
炎であぶってやることにより、意識的に成長方向に周期
的な脈理を形成する方法が有効であることを見出した。
脈理とはガラスの屈折率が短い距離で大きく変化してい
る部分であり、脈理部分にはOH基濃度の急激な変化や
密度の急激な変化があると言われていて、構造上の急激
な変化点である。石英ガラスを成長する際にこのような
構造上の不連続点を意識的に作製することにより、その
部分に前述したような極度に伸縮したり、圧縮したSi
−O−Si結合であるとか、Si−O−Si結合角が安
定領域から外れた状態という極めて微妙な欠陥を集中さ
せることによって、脈理と脈理の間の層の結合の安定化
が図れることが判ったものである。
【0037】この脈理と脈理の間の層の安定性を確保す
るためには、脈理の密度が非常に重要であるが、インゴ
ットの成長方向1cm当たり少なくとも1本、好ましく
は1〜4本の範囲であることが判った。そして、このよ
うに脈理を意識的に作製することにより、インゴットを
より高速で成長させることが可能となったものである。
元来、インゴットの成長速度はインゴットの径と非常に
密接な関係があるが、このような方法を採ることによ
り、直径140mmのインゴットの場合、1時間当たり
10〜20mm程度の成長速度で成長した場合でも、均
質化処理を施し、徐冷操作を行った後の石英ガラス体に
対する測定において、成長速度が2mm/時間以下の合
成石英ガラスと比べて何ら遜色のないレーザー耐久性を
有することが判明した。
【0038】また、このように成長速度が相対的に速い
合成石英ガラスの製造条件では、OH基濃度は相対的に
低くなるので、前述の成長速度において得られた石英ガ
ラス体のOH基濃度を1000ppm以下と、帯域溶融
法による均質化処理が最も効率のよいOH基濃度範囲に
調整すると同時に、レーザー耐久性を得るために必要な
水素濃度を確保することが容易となった。
【0039】このような脈理を有する合成石英ガラスイ
ンゴットの製造方法について説明すると、シリカ原料化
合物を酸水素火炎によって気相加水分解又は酸化分解し
てシリカ微粒子をターゲット上に堆積させると共に、こ
れを溶融ガラス化して合成石英ガラスインゴットを製造
するに際し、上記シリカ原料化合物の供給を所定時間間
隔毎に停止して、このシリカ原料化合物の供給停止に対
応するインゴット部分に脈理を形成させる。
【0040】この場合、原料のシリカ原料化合物として
は有機ケイ素化合物を用い、かつ塩素を含有しない下記
一般式(1)、(2)又は(3)で示されるシラン化合
物、シロキサン化合物が好適に用いられる。 (R1nSi(OR24-n (1) (式中、R1,R2は同一又は異種の脂肪族一価炭化水素
基を示し、nは0〜3の整数を示す。)
【0041】
【化1】 (式中、R3は水素原子又は脂肪族一価炭化水素基を示
し、mは1以上、特に1又は2である。また、pは3〜
5の整数である。)
【0042】ここで、R1,R2,R3の脂肪族一価炭化
水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n
−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のア
ルキル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロ
アルキル基、ビニル基、アリル基等の炭素数2〜4のア
ルケニル基等が挙げられる。
【0043】具体的に上記一般式(1)で示されるシラ
ン化合物としては、Si(OCH34、Si(OCH2
CH34、CH3Si(OCH33等が挙げられ、一般
式(2)、(3)で示されるシロキサン化合物として
は、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロト
リシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、
デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。そ
して、酸水素火炎を形成する石英製バーナーに原料のシ
ラン又はシロキサン化合物、水素、一酸化炭素、メタ
ン、プロパン等の可燃性ガス、酸素等の支燃性ガスの各
々を供給する。
【0044】ここで、合成石英ガラスインゴットを製造
する装置は、竪型又は図4に示すような横型のいずれも
使用することができる。
【0045】本発明の合成石英ガラスインゴットの波長
193.4nmでの内部透過率は、99.70%以上で
あることが好ましい。これはこの合成石英ガラスインゴ
ットが最終的に光学部材として使用される際に、この時
の使用波長が例えばArFエキシマレーザーの場合、波
長193.4nmでの透過率が内部透過率で99.70
%以上必要とされる場合があるからである。内部透過率
が99.70%未満であると、ArFエキシマレーザー
光が合成石英ガラス部材を通過した時に光エネルギーが
吸収されて熱エネルギーに変化し、これによりガラスの
密度変化をきたし、更に屈折率変化をも生じるおそれが
ある。例えば光源がArFエキシマレーザー光とする露
光装置のレンズ材に使用した場合に、レンズ材の光の屈
折率変化で像面がゆがむ等の不具合を引き起こしてしま
う場合がある。
【0046】そのために上記の如く、バーナーに供給す
るシリカ原料化合物と酸素との混合比は、酸素量論量の
1.3倍モル以上、特に好ましくは2.0倍から3.0
倍の範囲であることが好ましい。また、このバーナーに
供給するシリカ原料化合物(シラン又はシロキサン化合
物)、水素が必要とする酸素量論量に対する実酸素量の
モル比は、0.6〜1.3、特に0.7〜0.9の範囲
とすることが好ましい。
【0047】成長面でのガラス化温度は、成長面で温度
分布を有しており、この時の最低温度が1800℃以
上、好ましくは2000℃以上(なお、上限は2500
℃以下、好ましくは2400℃以下である)にすること
によって、合成石英ガラスの波長193.4nmでの内
部透過率を99.70%以上に保つ領域を広げることが
可能になる。この成長面の溶融ガラス化温度に大きく寄
与するのが上記の如く酸水素等のガスバランスである。
更に本発明においては、脈理をシリカの成長方向に沿っ
て周期的に分布させる際、原料フィードを停止した時の
成長面の溶融面温度は、溶融面の高温部の領域がより広
がる方向になる結果、通常の原料フィード時の温度分布
よりも最高と最低の温度差がより小さくなる傾向にあ
る。これにより、脈理と脈理の間の層の結合の安定化が
図られると共に、内部透過率も99.70%以上の領域
を広げることが一層可能になる。
【0048】即ち、本発明者らは、成長面の溶融ガラス
化温度と透過率との関係において、溶融面温度が波長2
00nmより短波長、特にはArF(193.4nm)
の波長での透過率に影響を与えることを知見した。つま
り、溶融面温度がより高温であれば、内部透過率も9
9.70%以上を維持できる。また、同様にこの条件範
囲内で合成石英ガラス中に含有される水素分子含有量も
3×1018分子数/cm 3以上に保つことが可能にな
り、エキシマレーザー照射時の長期的安定性(透過率劣
化抑制)も十分維持できる。上記比が0.6未満の場
合、シリカ微粒子の成長面の温度が低下してシリカの成
長が困難になり、波長193.4nmでの内部透過率が
99.70%未満になってしまうおそれがある。これ
は、シリカ原料化合物と酸素との量論比が1.3を下回
った場合も同様である。
【0049】なお、シラン化合物、水素等の可燃性ガ
ス、酸素等の支燃性ガスを供給するバーナーは、通常と
同様に、中心部が多重管、特に三重管又は五重管バーナ
ーを用いることができる。このようなガス条件下でシリ
カ原料の供給を断続することにより、脈理を形成するこ
とができる。この場合、上記シリカ原料化合物を10〜
60分、より好ましくは20〜50分供給する毎に、こ
の供給時間に対し1/20〜1、より好ましくは1/1
0〜1/5の間、シリカ原料化合物の供給を停止するよ
うにすることが好ましい。なお、脈理の強さは、シリカ
原料供給の停止時間に関係し、停止時間が長い方が脈理
は強く見える。この停止時間が60分より長いとシリカ
の昇華が進み、シリカの成長速度が下がり、生産性が低
下するおそれがある。
【0050】このようにシリカ原料の供給を例えば40
分継続した後、一旦シリカ原料の供給を停止し、5分間
酸水素火炎にてシリカ成長面を照射、溶融する。その
後、再度シリカ原料の供給を開始し上記操作を繰り返
す。この操作をシーケンサーにより自動的にバルブ制御
して周期的に繰り返しながら合成石英ガラスインゴット
を作製する。
【0051】この方法により作製されたインゴットは、
シリカ成長方向に対して垂直な方向からみて脈理が1c
m当たりの長さの中に約1本以上の割合で分布している
ことが好ましく、また、この脈理の形状は、成長面の中
心軸に対して軸対称に外周部へ向かって弓型の形状であ
ることが好ましい。更に、このようにして得られた合成
石英ガラスインゴットの脈理の強度は、米国ミリタリー
規格におけるB級、C級又はD級程度であることが好ま
しい。
【0052】この場合、前述の周期的に脈理を有する合
成石英ガラスインゴットは、当然脈理が存在するため
に、そのままではArFエキシマレーザー露光装置の光
学部材用の石英ガラス材料としては使用することができ
ないので、均質化、好ましくは帯域溶融法により3方向
に均質化することが適切である。
【0053】この均質化方法は、特開平7−26766
2号公報に開示される方法が最も好ましい。この方法を
採用することで、インゴットに存在していた意識的に形
成した脈理を完全に除去することが可能で、得られた合
成石英ガラス体の脈理を使用方向及びオフ軸方向に米国
ミリタリー規格(MIL−G−174B規格)で最高グ
レードのAクラスにすることが可能である。
【0054】次いで、均質化したインゴットは、成型、
徐冷を行って、本発明に係る合成石英ガラス部材を製造
する。即ち、まず3方向に均質化した合成石英ガラス体
は、レンズ等光学素子が取り易いように略円柱状に成型
される(成型工程)。成型工程は、例えば所定の内径を
有する高純度グラファイトの型内に均質化を終えた石英
ガラス体を載置して、グラファイト型ごと電気炉にて1
800℃以上の高温に加熱し、石英ガラス体を熱変形し
て希望する略円柱状に成型する。この工程において最も
重要なことは成型時の汚染である。グラファイトは高純
度な素材を用いるのが必要であるが、それでも石英ガラ
スの紫外線の透過率を低下させるに十分な不純物を有し
ていることが多いので、成型条件を選択してなるべく不
純物の移動が少ないように成型を行わなければならな
い。成型条件として適切な条件は、石英ガラスが高温で
成型型に接触している時間を短くすることであるので、
成型温度は高めに設定しかつ石英ガラスに荷重をかけて
迅速に成型したほうが汚染は少ない。
【0055】得られた成型体は成型工程でグラファイト
と接触した外周部を研削して除去する。除去すべき石英
ガラスの最外層はグラファイトの純度や成型条件によっ
ても異なるが、1〜15mm、好ましくは5〜10mm
の範囲である。最外層の不純物を有する層を除去しない
で次工程の徐冷工程に進んでしまうと、長時間の熱処理
により不純物が石英ガラス体の奥深くまで拡散し、合成
石英ガラス体全体の紫外線透過率を低下させる場合があ
る。
【0056】得られた合成石英ガラス成型体は、徐冷工
程により仮想温度の設定と水素濃度の調整及び歪除去を
行う。合成石英ガラスの仮想温度の設定は、石英ガラス
体を高温に保持して石英ガラス体内にある仮想温度の分
布を一度均一化した後、石英ガラス体を徐冷することに
より行うことができる。仮想温度を均一化するためには
一定以上の温度と時間が必要であるが、1150℃以上
の高温であれば20時間程度の保持時間で比較的大きな
石英ガラス体であっても十分にガラス体内の仮想温度の
ばらつきを均一化することができると考えられる。ま
た、1150℃という温度は合成石英ガラスの徐冷点を
超えているので、この操作と引き続く徐冷操作により石
英ガラスの歪も除去することが可能である。
【0057】ただ、注意しなくてはならない点は水素濃
度の設定である。合成石英ガラス中の水素の拡散は11
50℃ではかなり早いので、保持時間を長くしすぎると
水素分子濃度が低減してしまい、エキシマレーザーの照
射に対して十分な安定性を維持する濃度以下になってし
まう。レーザーに対する安定性を確保するためには、水
素分子濃度として、最低でも2×1017分子/cm3
上必要なので、徐冷工程における保持温度、保持時間及
び冷却速度は徐冷を開始する以前の石英ガラス成型体中
の水素分子濃度と成型体形状から慎重に選択する必要が
ある。
【0058】本発明の目的とする合成石英ガラス部材に
おいて、十分なレーザー耐久性を維持するためには、合
成石英ガラス部材の水素分子濃度は2×1017分子/c
3以上であることが必要であるが、そのような水素分
子濃度を最終的に確保する場合、インゴットの水素分子
濃度は1×1018分子/cm3以上、好ましくは3×1
18分子/cm3以上あることが必要である。但し、こ
の数値は石英ガラスインゴットを合成する際に必要な水
素分子を石英ガラス中に含有せしめる方法を選択した場
合である。工業的には合成石英ガラスインゴットを合成
する際に必要な水素分子を石英ガラス中に含有せしめる
方法が、安全性と経済性の双方から好ましい。
【0059】一方で、合成石英ガラスインゴットを形成
する際にあまりに多量の水素を含有するような条件、即
ちシリカ微粒子を生成する火炎を還元性に偏らせると、
成長する合成石英ガラス中に多数の還元性欠陥(例えば
Si−H)が生じてしまい、エキシマレーザーの照射直
後に急激な透過率低下を生じることがある。このような
欠陥が壊れて生じるE’センターはエキシマレーザーを
長期に照射した場合に生じるE’センターとは性質が若
干異なり、レーザーの照射を止めると急激に消失するの
で、エキシマレーザーの照射中に合成石英ガラスの透過
率を測定しなくてはその正確な値がわからない。
【0060】このような還元性欠陥は、合成石英ガラス
中の存在量が実際にレーザーを照射しなくては把握でき
ないので、還元性欠陥が生じ易い成長条件で生成する合
成石英ガラスにおける量が把握し易い別の物性値で推定
する方法が簡便である。その最も代表的な物性がOH基
濃度と水素分子濃度である。即ち、成長条件が還元性に
なるとOH基濃度は低下し、水素分子濃度が増加するの
で、これらの濃度を測定することにより、間接的にでは
あるが、得られた合成石英インゴット中に含まれる還元
性欠陥の濃度を推定することが可能である。
【0061】このような尺度でOH基濃度を見た場合、
従来はOH基濃度が1000ppmを超えないと還元性
欠陥が生成していることが多いと考えられていた。しか
し、本発明に示されるように、合成石英ガラスの成長時
に定期的に原料の供給を停止し、周期的に脈理を形成す
る方法により合成石英ガラスインゴットの成長を行った
結果、OH基濃度が700ppm以上、好ましくは80
0ppm以上あれば、還元性欠陥はその生成は僅少で、
後述するように仮想温度を適正に設定することにより、
ArFエキシマレーザー照射初期に見られる急激な透過
率低下を実用上差し支えない範囲に抑制することが可能
であることが判った。
【0062】このようなArFエキシマレーザー照射初
期に現れる透過率変化はレーザーの照射エネルギーと照
射周波数に依存する。即ち、ArFエキシマレーザーの
照射エネルギーが高いほど吸収量が大きくなり、周波数
が高いほど吸収量が増大する。本発明者らが検討した結
果、例えば実際のArFエキシマレーザー露光装置に用
いられているレーザーのエネルギー密度(0.05mJ
/cm2とする)と周波数(1kHzとする)の場合に
はArFエキシマレーザーをパルス当たりエネルギー密
度2mJ/cm2、周波数200Hzで30,000パ
ルス照射した時のレーザー光の透過率が98.0%以
上、好ましくは99.0%以上、更に好ましくは99.
3%以上であれば、実用上問題とならないとの結論に達
した。
【0063】一方で、ArFエキシマレーザーを長期に
照射した場合現れる透過率変化は、レーザーの照射エネ
ルギーの2乗に反比例して小さくなることが知られてい
る。このため実用上問題とならない吸収の程度は、パル
ス当たりエネルギー密度2mJ/cm2、周波数200
Hzで2×106パルス照射した時のレーザー光の透過
率が97.5%以上、好ましくは98.0%以上、更に
好ましくは98.5%以上である。このような透過率を
達成するため重要な因子は石英ガラス中の水素分子濃度
で、5×1017分子/cm3以上、好ましくは1×10
18分子/cm3以上であれば上記数値は達成できること
がわかった。
【0064】同様に、インゴットに水素分子を3×10
18分子/cm3以上含有させるためには合成石英ガラス
の成長条件を還元性雰囲気にする必要が生じ、従来の成
長方法であれば許容値を超える還元性欠陥が生じていた
が、本発明のように周期的に脈理を有する製法によった
場合には、そのような高濃度な水素分子を含有する場合
にも還元性欠陥の生成を抑制することが可能であること
がわかった。実際には還元性欠陥を生成せずに達成でき
る水素分子濃度の上限は5×1018分子/cm 3で、こ
の合成石英ガラスインゴットに均質化等の必要な熱処理
を施して得られる最終的な水素分子濃度は3×1018
子/cm3程度であることが判った。逆に、これ以上の
水素分子濃度が最終の合成石英ガラス部材に含有されて
いる場合には還元性欠陥が生じている可能性があるの
で、合成石英ガラス部材に含まれる水素分子濃度の適正
範囲は使用方向にとった平均値として2×1017分子/
cm3以上、3×1018分子/cm3以下であり、好まし
くは5×1017分子/cm3以上、2×1018分子/c
3以下である。
【0065】徐冷工程によって石英ガラスの屈折率の均
質性とレーザー耐久性に大きな影響を及ぼす仮想温度を
設定することができるが、特にレーザー耐久性に着目し
て仮想温度の最適範囲を選択する。先に、本発明に示さ
れるように合成石英インゴット成長時に周期的に脈理を
形成することで、得られる合成石英ガラスインゴット中
のOH基濃度が700ppm程度、水素分子濃度が5×
1018分子/cm3程度の成長条件でも実際の使用で差
し支えないレベルのレーザー耐久性を得られると述べた
が、実際には仮想温度を適正な範囲に設定することが重
要である。
【0066】仮想温度を適切に設定することにより、合
成石英ガラス中の還元性欠陥濃度自体が低減するのか、
あるいは還元性欠陥がエキシマレーザー光により開裂す
る速度が変化するのかは明確には判らないが、仮想温度
が1000℃以上ある場合、仮想温度以外は全く同じ物
性を有する石英ガラスであっても、より大きなArFエ
キシマレーザー照射直後の吸収を示すことが判った。正
確にはある程度の量の還元性欠陥を有する合成石英ガラ
スであっても、仮想温度を1000℃以下、好ましくは
980℃以下、更に好ましくは950℃以下にすること
により、エキシマレーザー照射初期に見られる急激な透
過率変化を実用レベルに低減することが可能であること
を見出した。
【0067】このようなレーザー照射初期の急激な透過
率変化は石英ガラスの仮想温度が低いほど好ましいので
あるが、仮想温度を低く設定するためには冷却速度を指
数的に遅くする必要があるために、現実的には限界があ
る。熱処理に伴って合成石英ガラスから失われる水素分
子濃度や石英ガラス中に拡散してくる不純物の影響を考
慮すると、設定される仮想温度の下限値は850℃が適
当である。なお、合成石英ガラス部材は、アルカリ金
属、特にNaが20ppb以下であることが好ましい。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、ArFエキシマレーザ
ー用として好適な、透過率が良好で、レーザーの照射に
際して劣化の少ない合成石英ガラス部材を提供できる。
【0069】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。なお、下記例で、OH基濃度、透過率、複屈折、脈
理の周期及び強度、仮想温度、水素分子濃度の測定方法
は以下の通りである。 OH基濃度:赤外分光光度法(具体的には、フーリエ変
換赤外分光光度法にて波数4522cm-1の吸光係数よ
り求める。但し、換算式としてOH基濃度(ppm)=
4522cm-1における吸光係数×4400を用いる)
により測定した。 透過率:紫外分光光度法により測定した。 複屈折:複屈折測定装置(具体的には、米国Hinds
Instruments社製複屈折測定装置(EXI
COR 350AT))を用いて測定した。 仮想温度:レーザーラマン分光光度法(具体的には、T
he American Physical Soci
ety,Vol.28 No.6 pp.3266〜3
271,September,1983に示される方
法)により測定した。 脈理:シュリーレン装置を用い、米国ミリタリー規格
(MIL−G−174B規格)に準じて測定した。 水素分子濃度:レーザーラマン分光光度法(具体的に
は、Zhurnal Priklandnoi Spe
ktroskopii Vol.46 No.6 p
p.987〜991,1987に示される方法)により
測定した。使用機器は日本分光工業製NR−1000、
浜松ホトニクス社製R943−02ホトマルを用い、ホ
トンカウント法にて測定を行った。アルゴンレーザーラ
マン分光光度法による水素分子濃度の測定は検出器の感
度曲線によっては値が変わってしまうことがあるので、
標準試料を用いて値を校正する必要がある。
【0070】[実施例]メチルトリメトキシシランを石
英ガラス製バーナーに供給し、酸水素火炎にて火炎加水
分解を行い、シリカ微粒子を生成させ、これを回転して
いる石英ガラスターゲット上に堆積すると同時に溶融ガ
ラス化して、合成石英ガラスインゴットを得た。
【0071】この場合、図4に示したように、回転する
支台1上に石英ガラス製ターゲット2を取り付ける一
方、原料蒸発器3内に入れたメチルトリメトキシシラン
4にアルゴンガス5を導入し、このアルゴンガス5にメ
チルトリメトキシシラン4の蒸気を随伴させ、かつこれ
に酸素ガス6を混合した混合ガスを石英ガラス製バーナ
ー7の中心ノズルに供給すると共に、このバーナー7に
は、更に上記混合ガスを中心にして順次内側から外側に
酸素ガス8、水素ガス9、水素ガス10、酸素ガス11
を供給し、バーナー7から上記原料メチルトリメトキシ
シラン、酸水素火炎12をターゲット2に向けて噴出し
て、シリカ微粒子13をターゲット2に堆積させ、同時
に溶融透明ガラス化させて合成石英ガラスインゴット1
4を得た。このときの製造条件を表1に示す。
【0072】なお、合成石英ガラスインゴットのサイズ
は140mmφ×1000mmであった。また、該合成
石英ガラスインゴットの成長に際しては、原料供給時間
50分に1回の割合で10分間原料供給を停止する操作
を繰り返すことで1cm当たり1.25本の脈理を形成
した。脈理の強度はMIL−G−174B規格に照らし
てBグレードであった。
【0073】
【表1】
【0074】得られた合成石英ガラスインゴットからな
るべく脈理を含まないようにサンプルを切り出し、水素
分子濃度、OH基濃度、193.4nmの紫外光に対す
る内部透過率、ArFエキシマレーザーを照射した際の
193.4nmの透過率変化を測定した。なお、ArF
エキシマレーザーを照射した際の透過率変化はレーザー
照射を行いながら測定を行った。ArFエキシマレーザ
ーの照射条件はパルス当たりエネルギー密度が2mJ/
cm2で、周波数は200Hz、30,000パルスで
あった。測定されたインゴットの諸特性を表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】なお、表2中の193.4nmの内部透過
率は、実際に測定された波長193.4nmの紫外光に
対する透過率を石英ガラスの193.4nmの光に対す
る理論透過率(90.85%)で除した内部透過率であ
る。
【0077】得られた合成石英ガラスインゴットの両端
を旋盤に把持した合成石英ガラス棒(足場管)に溶接
し、延伸してから、一方の端部を酸水素バーナーで強熱
し溶融帯域を形成した後、左右のチャックの回転数を変
えて、溶融帯域に剪断応力を与えることで石英ガラスイ
ンゴットを均質化しつつ、バーナーを一方の端部から他
方の端部まで移動させることでインゴット成長面内のO
H基濃度及び水素濃度を均質化した(帯域溶融法による
均質化)。この操作をインゴットの全長に亘り4回繰り
返して(2往復)インゴット全体を均質化した。
【0078】次いで、該インゴットを旋盤上で軸方向に
圧縮し、外径φ200mm、長さ400mmの略円柱状
に成型した後、足場管から切り離し、成型炉内で内寸2
00×200×400mmの成型用高純度グラファイト
型内にセットし、炉温度を1800℃に昇温、1時間保
持後炉の通電を停止し自然冷却して、石英ガラス体を2
00×200×300mmの合成石英ガラス棒に成型し
た。得られた合成石英ガラス棒の外表面をグラファイト
からの汚染を除去する目的で深さ5mm研削して除去
し、更に50%フッ酸で1時間エッチングを行った。そ
の結果、合成石英ガラス棒は190×190×290m
mとなった。
【0079】フッ酸洗浄後の合成石英ガラス棒の長手方
向(長さ290mmの方向)の両端を旋盤に把持した合
成石英ガラス足場管に再度溶接し、合成石英ガラス棒全
体を十分に溶融加熱しながら、旋盤の左右のチャック間
隔を拡大しつつ、左右の回転数に若干の差異を持たせて
回転させることで、円筒形への成型と延伸を同時に行
い、外径φ100mm、長さ1330mmの石英ガラス
インゴットにした後、帯域溶融法にて1往復の均質化処
理を行った。
【0080】次いで、該インゴットを旋盤上で軸方向に
圧縮し、外径φ200mm、長さ300mmの円柱状に
成型した後に足場管から切り離し、成型炉内で、内寸3
10mm、高さ300mmの成型用高純度グラファイト
ルツボ内にセットした。炉温度を1800℃に昇温、1
時間保持後炉の通電を停止し自然冷却をして、直径31
0mm、厚さ120mmの石英ガラス円盤を得た。得ら
れた円盤状石英ガラス体の外表面をグラファイトからの
汚染を除去する目的で、深さ5mm研削して除去し、5
0%フッ酸で1時間エッチングを行うことにより、直径
300mm、厚さ110mmの石英ガラス体円盤を得
た。
【0081】得られた合成石英円盤を外径φ400m
m、内径φ304mm、高さ140mm、深さ130m
mの合成石英ガラス容器に入れ、更に厚さ10mmの合
成石英板で蓋をして、電気炉内に縦置きに設置し、11
50℃で40時間保持後、冷却速度2℃/hrで920
℃まで徐冷し、920℃にて24時間保持後、炉の通電
を停止し、室温まで冷却した(徐冷処理)。徐冷処理を
行った合成石英ガラス円盤は徐冷による不純物の影響を
排除するため外周から半径方向に20mm、厚さ方向に
それぞれ10mmずつ研削を行った結果、外径φ260
mm、厚さ90mmとなった。
【0082】得られた合成石英ガラス部材の屈折率の均
質性を使用方向及びオフ軸方向に測定を行った。更に、
使用方向及びオフ軸方向の複屈折率を測定した。また、
該合成石英ガラスより試験片を切り出して、波長19
3.4nmの紫外線に対する透過率、金属不純物濃度、
OH基濃度、水素分子濃度、仮想温度を測定した。ま
た、シュリーレン装置を用い、MIL−G−174B規
格に準じる方法で厚さ10mmの試料に関して使用方向
及びオフ軸方向の脈理測定を行った。
【0083】表3に測定して得られた193.4nmの
紫外光に対する内部透過率及び金属不純物濃度を示す。
【表3】
【0084】表4に得られた合成石英ガラス円盤の使用
方向及びオフ軸方向のΔn、複屈折率の最大値、脈理の
グレードを示す。
【表4】
【0085】表5及び表6に得られた合成石英ガラス円
盤の水素分子濃度と仮想温度を示す。
【表5】
【表6】
【0086】表7にArFエキシマレーザー照射した際
の透過率を示す。
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】使用方向及びオフ軸方向の意味を説明した図で
あって、(A)は合成石英ガラス部材の一例の斜視図、
(B)は同例の使用方向から見た図、(C)は同例のオ
フ軸方向から見た図である。
【図2】オフ軸方向に平均化するという意味を説明した
図であって、石英板を得るためのスライス態様を示す斜
視図である。
【図3】同石英板を用いて使用方向のOH濃度をオフ軸
方向に平均化する場合の説明図である。
【図4】合成石英ガラスの製造装置の一例を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 支台 2 石英ガラス製ターゲット 3 原料蒸発器 4 メチルトリメトキシシラン 5 アルゴンガス 6 酸素ガス 7 バーナー 8 酸素ガス 9 水素ガス 10 水素ガス 11 酸素ガス 12 酸水素火炎 13 シリカ微粒子 14 合成石英ガラス 20 ガラス部材 22 石英板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 代田 和雄 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社合成技術研究所内 (72)発明者 藤ノ木 朗 福島県郡山市田村町金屋字川久保88番地 信越石英株式会社石英技術研究所内 (72)発明者 西村 裕幸 福島県郡山市田村町金屋字川久保88番地 信越石英株式会社石英技術研究所内 (72)発明者 島川 貴行 福井県武生市北府2丁目13番60号 信越石 英株式会社武生工場内 Fターム(参考) 4G014 AH00 4G062 AA04 BB02 DA08 DB01 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM02 NN01 NN16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成長方向に沿って周期的に脈理を有する
    合成石英ガラスインゴットを均質化して得られる、直径
    150〜380mm、厚さ50〜150mmの略円柱形
    状を有する塩素を実質的に含有しない合成石英ガラス部
    材であって、(i)使用方向及びオフ軸方向の脈理グレ
    ードが米国ミリタリー規格(MIL−G−174B規
    格)でAクラスであること、(ii)使用方向及びオフ
    軸方向のOH基濃度をそれぞれオフ軸方向及び使用方向
    に平均化した際の平均値が700〜1000ppmであ
    ること、(iii)使用方向及びオフ軸方向の仮想温度
    をそれぞれオフ軸方向及び使用方向に平均化した際の平
    均値が850〜980℃であること、(iv)合成石英
    ガラスの使用方向における波長633nmの光に対する
    屈折率分布Δnが1×10-6以下であることを特徴とす
    る合成石英ガラス部材。
  2. 【請求項2】 ArFエキシマレーザーをパルス当たり
    エネルギー密度2mJ/cm2、周波数200Hzで3
    0,000パルス照射した時のレーザー光の透過率が、
    レーザー照射前の透過率を100%とした場合の98.
    0%以上、2×106パルス照射した時のレーザー光の
    透過率が97.5%以上であることを特徴とする請求項
    1記載の合成石英ガラス部材。
  3. 【請求項3】 使用方向にとった水素分子濃度の平均値
    が、2×1017〜3×1018分子/cm3であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の合成石英ガラス部材。
  4. 【請求項4】 合成石英ガラスインゴットにおける脈理
    が成長方向に周期的に分布しており、かつその密度が成
    長方向で1cm当たり1本以上であることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1項記載の合成石英ガラス部
    材。
  5. 【請求項5】 合成石英ガラスインゴットの成長方向に
    周期的に分布する脈理が、石英ガラスインゴットの成長
    中にシリカ原料化合物の供給を停止した部分に存在する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の
    合成石英ガラス部材。
  6. 【請求項6】 成長方向に周期的に脈理を有する合成石
    英ガラスインゴットを成長方向及び成長方向に垂直な方
    向に繰り返し均質化して得られる請求項1乃至5のいず
    れか1項記載の合成石英ガラス部材。
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