JP4453939B2 - F2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線レーザー、特に波長157nmのF2エキシマレーザの透過材料として好適に使用できる光学用シリカガラス部材に関し、紫外線用の光学系を構成する、例えばF2エキシマレーザー用のレンズ、ウィンドウ、フィルター、ビームスプリッター、フォトマスクなどの光学部材に適したF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光を用いてウェハー上に集積回路パターンを描画する光リソグラフィー技術は、電子線やX線を用いる技術に比較してコスト面で優れていることから、集積回路を製造するための露光装置に広く用いられている。
近年、LSIの微細化、集積化に伴い、リソグラフィー技術においてはより線幅の短い微細な描画技術が要求されており、光源である光の短波長化が進められている。
従来は、線幅0.4〜0.5μmのパターン形成を可能にする波長365nmのi線や、線幅0.25〜0.35μmのパターン形成を可能にする波長248.3nmのKrFエキシマレーザーを用いた露光装置が実用的に使われており、最近では、線幅0.13〜0.2μmのパターン形成を可能にする波長193.4nmのArFエキシマレーザーを用いた露光装置も開発されはじめている。
【0003】
さらに、ArFの次世代のリソグラフィ技術として、電子ビーム直描技術、X線等倍露光技術、F2エキシマレーザー露光技術が検討されており、この中で電子ビーム直描技術はそのスループットに、X線等倍露光技術にはマスク作成に深刻な技術的課題があり、光を利用するリソグラフィー技術であるF2エキシマレーザー露光技術は同様のArF露光技術の延長にあるという点で次世代の露光技術として最も注目されている。
【0004】
従来のKrF、ArF等のエキシマレーザー用の光学材料としては、透過率、耐レーザー性、均質性等の観点からシリカガラス、特に高純度の合成シリカガラスが用いられてきた。高純度のシリカガラスはKrF、ArFの波長領域で高い光透過性を示し、また、耐レーザー性は製造条件の最適化によって十分高められ、KrFまたはArFエキシマレーザー用の光学材料として、特に投影レンズなど使用可能なものが得られている。
【0005】
しかしながら、F2エキシマレーザー用の光学材料としては、その発振波長が157nmとArFよりもさらに短いため、KrF、ArF用の従来の合成シリカガラスでは、十分な透過率が得られず使用できなかった。これまでは使用できる光学材料は蛍石(フッ化カルシウム)しかなく、そのため露光装置の設計上の大きな制約となっていた。
一方、シリカガラスの157nmに対する透過率の向上にはフッ素をシリカガラス中にドープすることで大幅に改善されることが知られている。特開平4−19510号にはシリカガラス中にフッ素をドープすることにより、155〜400nmの広い波長領域にわたって構造欠陥による吸収を軽減、若しくは、ほとんど消失させることができ、さらに、高エネルギー紫外線を長期にわたって照射しても構造欠陥が生じないようにする方法が示されている。
【0006】
また、特開平8−67530号には、シリカガラスにフッ素を1mol%以上及びOH基濃度10ppm以上ドープすることで、ArFエキシマレーザーに対する安定性を向上せしめる技術が開示されているが、同公報には同時に、F2エキシマレーザー波長領域である157nm付近の紫外線透過率が大幅に改善されていることが示されている。
さらに、特開平8−75901号には、フッ素と水素をドープすると共にOH基の濃度を制御することにより、真空紫外域の透過率及び耐紫外線性に優れた合成シリカガラスの製造方法を提供している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、より短波長であるF2エキシマレーザーに対する耐性は、単にフッ素を含有させるだけでは十分ではなく、照射に伴う欠陥の生成が十分に抑制されない。また、F2レーザー用の高精度な透過材料、とりわけリソグラフィー用の部材として好適に使用するためには、上記レーザーに対する高透過性や耐性といった特性に加えて、一般的な光学特性、即ち、脈理がない(少なくとも一方向に脈理がない、より好ましくは三方向全てに脈理がない)こと、低い複屈折量であること、均質性が高い(Δnが1×10−5以下である)ことを同時に満たさなければならない。
【0008】
特にフッ素のシリカガラス中への存在は、屈折率の低下に結びつくために、光学材料としてもっとも重要な特性である均一な屈折率分布を得るためには、フッ素濃度が均一になるよう分布させなければならない。このため一般的に、フッ素をドープする方法として多孔質母材(いわゆる「スート法」と呼ばれる合成石英の製造方法において「スート体」等と呼ばれる多孔質のシリカガラス体であり、その実体はシリカガラス微粒子の堆積体であるが、本件においては全て「多孔質母材」と記すこととする)に対して気相中で熱処理をする方法、または多孔質母材を作成するときに、同時に火炎中にフッ素化合物を導入する方法等があるが、いずれにしても多孔質母材中への均一なフッ素のドープは難しく、最終的に焼結したシリカガラスには大きなフッ素の濃度勾配がついていることが多く、均質性、言い換えれば屈折率分布変動が非常に悪くなることが多い。
【0009】
また、フッ素をドープすることにより、酸素欠乏欠陥が誘起され易くなり透過率の低下を引き起こし、エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材を用いる場合に極めて重大な欠陥となるため、この酸素欠乏欠陥を十分に低減する必要がある。
本発明者は、特に照射する紫外線をF2エキシマレーザーとした場合、F2エキシマレーザー照射時のシリカガラスの物性とダメージ挙動を検討した結果、高い透過性やレーザー耐性を維持しつつ、一般的な光学用部材として要求される上記物性を、総合的に満足させたF2エキシマレーザー用シリカガラスとしてふさわしいシリカガラスの製造方法を見出し、本発明に至ったものである。
【0010】
即ち、本発明は、前記シリカガラスをF2エキシマレーザー用透過用光学部材に好適に使用するために、前記F2エキシマレーザーに対する耐性及び透過性を高いレベルで維持するとともに、脈理がなく、均質性や複屈折というー般的な光学特性を高いレベルで維持することが可能なエキシマレーザー透過用光学シリカガラスの提供を目的とする。
本発明の他の目的は、F2エキシマレーザー照射に対する耐レーザー性が高く、脈理が無く、均質性が高く、且つ複屈折量の小さくするとともに、F2エキシマレーザーの発振波長である157nmでの光透過率を高くする事が可能な、F2エキシマレーザー用シリカガラス部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決するために、シリカガラス中に、ある規定以上のフッ素濃度とある規定以下のSi−OH基濃度を維持させ、熱的、機械的均質化処理、熱アニール処理を施すことにより上記の特性を満たすことを見出した。
より具体的には、フッ素を含有する各種合成シリカガラスのF2エキシマレーザー照射耐性とF2エキシマレーザーに対する透過特性を研究した結果、前記の特性を満たすためには、シリカガラス中に、ある規定量以上のフッ素濃度とある規定以下のSi−OH基濃度を維持しなければいけないことを見出した。即ち、フッ素濃度が0.1〜2.0mol%(およそ320〜6400ppm)、好ましくは0.7〜2.0mol%、Si−OH基濃度が5ppm以下、好ましくは1ppm以下のフッ素含有シリカガラスにおけるF2エキシマレーザー耐性及び透過性が非常に高いことを見出した。
【0012】
請求項1記載の発明はかかる知見に基づくものであり、珪素を含む化合物を気相中で火炎加水分解し、得られたシリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積させて多孔質母材を構成した後、透明ガラス化して得られた透明ガラス体を用いて形成されるエキシマレーザー透過用光学シリカガラスにおいて、
前記多孔質母材を生成した後、透明ガラス化する前に、透明ガラス化工程の間に塩素含有化合物と酸素の混合ガス雰囲気下800〜1200℃で熱処理をしてOH基低減処理と酸素欠乏欠陥除去処理を行い、OH基低減処理と酸素欠乏欠陥除去処理を行った後に、フッ素原子を含む化合物ガス雰囲気下800〜1300℃で熱処理しフッ素をドープするフッ素ドープ処理を時系列的に組み合せて実施することにより、フッ素濃度を0.1〜2.0mol%、OH基の濃度を5ppm以下としたことを特徴とする。
【0013】
本発明を具体的に説明するに、シリカガラス中には、酸素過剰型の欠陥であるパーオキシリンケージ(Si−O−O−Si)や溶存酸素分子、酸素欠乏欠陥であるSi−Si結合や酸素空孔(Si・・Si)などの構造欠陥、また、その他OH基、H2O等が存在し、これらの影響でF2エキシマレーザーの発振波長である157nmという短波長領域では透過率が低下するが、フッ素をドープすることにより、シリカガラス中の構造欠陥が終端し、ArFエキシマレーザーなどの高エネルギー紫外線レーザーに対する安定性が向上するため、157nmでの透過率が向上する。
【0014】
しかしながら、そのようなシリカガラスにおいてもF2エキシマレーザー照射によりE’センター(イープライムセンター)が誘起され、このE’センター生成による光吸収は、紫外吸収端に影響し157nmにおける透過率を低下させ、ひいてはF2エキシマレーザー照射に対するレーザー耐性を低下させる原因となる。
このE’センターの生成抑制には、フッ素を適切な濃度ドープすると同時に、7.6eV(163nm)に吸収を有する酸素欠乏欠陥を十分に低減する必要がある。よって、含有させるフッ素量としては、0.1〜2.0mol%の範囲が好適で、特に0.7mol%から2.0mol%の範囲が好ましい。
【0015】
また、前記多孔質母材において、Si−OHの効果的な低減とともに、酸素欠乏欠陥の生成を抑えるために、フッ素をドープする熱処理の前段階で、塩素を含む化合物雰囲気中で熱処理する必要がある。特に前記塩素を含む化合物ガスを、酸素ガス中に希釈して用いることが好ましい。
Si−OH基は、従来ArFエキシマレーザーに対する安定性を増すと考えられてきたが、F2エキシマレーザー照射では誘起欠陥の1つであるNBOHC(Non−Bridged Oxygen Hole Center)が生成していることから、F2エキシマレーザー照射による欠陥生成の原因と考えられている。またSi−OH構造自体が真空紫外領域に吸収帯をもつため、157nmの透過率を悪化させる。しかしながら、完全なSi−OHの除去を行うための高濃度の塩素を含む化合物ガス中での熱処理は、酸素欠乏欠陥の生成を生じ易くさせる。
【0016】
酸素欠乏欠陥が生成すると、7.6eV(163nm)に吸収バンドが生じるため、157nmの透過性に多大な影響を与える。従って、該熱処理は酸素欠乏欠陥の生成し難い条件で、かつ、十分にSi−OHの除去を行える条件を選択する必要がある。このためには、塩素を含む化合物ガスと酸素ガスを適量に混合して熱処理を行うと効果的であり、酸素以外の不活性ガスなどと塩素を含む化合物との混合ガスによっても同様に、Si−OHの除去処理は可能であるが、酸素欠乏欠陥の生成を抑えるために混合するガスとしては酸素が効果的である。すなわち、塩素を含む雰囲気ガスでSi−OHを十分に除去しつつ、酸素ガスの存在によって酸素欠乏欠陥の生成を抑制する、ということが同時に達成できる。
【0017】
実際に、OH基を10ppm以上含有するシリカガラスに157nm波長のF2エキシマレーザーを照射した場合、215nm吸収ピークのE’センターの生成と同時に、強い260nm吸収ピークのNBOHCの生成が確認された。それと同時にOH基の3680cm−1における赤外吸収ピークは、約26cm−1低波数側にシフトし、そのピーク強度も約6%減少した。
これは、従来のKrF、ArF照射の時には見られなかった現象であり、従来のKrF(5.0eV)、ArF(6.4eV)程度の光子エネルギーでは殆ど影響を受けなかったが、F2(7.9eV)の高エネルギー線によって、Si−OHのO‐H間の結合が切断されて、NBOHCが生成したためと考えられる。従って前記知見から勘案するに、実際のF2エキシマレーザー用の透過材料として好適な耐レーザー性を得るためには、Si−OH基の含有量を少なくとも5ppm以下、好ましくは1ppm以下にすることが好ましいことが理解できる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明をより具体的に特定し、前記透明ガラス体に熱的、機械的均質化処理を施すことによりフッ素濃度分布を0.002mol%とすることを特徴とするF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラスを提案する。
【0019】
一般的に、シリカガラスにフッ素をドープすることにより屈折率が低下するため、均質性の高いシリカガラスを得るには、いかにフッ素のドープを均一に行うかということが重要となる。しかしながら、多孔質母材の雰囲気熱処理による一般的なフッ素ドープ処理では、該多孔質母材への均一なフッ素のドープは非常に困難で、結果的にシリカガラス中に大きなフッ素濃度分布が生じてしまう。
フッ素濃度分布の原因となる多孔質母材の嵩密度の不均一、透明ガラス化時のフッ素の外部拡散等は、フッ素ドープ処理の加熱条件や雰囲気条件を制御することにより、ある程度の緩和は可能であるが、前記条件を選択した場合、処理時間が長くなりすぎて生産性が極端に悪くなる等の弊害が生じてしまうことが多く、また、完全に均一にフッ素をドープすることは不可能である。
【0020】
さらに、リソグラフィー装置に使用される光学部材は、露光装置のレンズのように直径200mmを超えるサイズのものもあり、シリカガラス中のフッ素濃度を均一にすることは、非常に困難である。
【0021】
そこで請求項2記載の発明では、2次的な均質化処理を施すことによって、このような大きなシリカガラスであっても、極めて均一な屈折率分布を達成することが可能となる。
【0022】
前述の2次的な均質化処理として、熱的、機械的均質化処理を施されたシリカガラスは、フッ素濃度も均一になるために屈折率分布は平坦となり、且つ脈理も除去されるため、F2エキシマレーザー透過用光学部材に好適なシリカガラスとなる。ー般的なリソグラフィー用の光学部材では、屈折率分布は少なくとも1×10−5以下の分布変動が要求されるため、フッ素濃度分布は0.002mol%(およそ濃度分布巾が6ppm)以下ということが導き出される。
これが請求項2記載の発明の要旨である。
【0023】
さらに、請求項3記載の発明おいては、フッ素濃度の均一化に加えて 前記透明ガラス体を熱アニール処理を施すとともに、その徐冷工程において、徐冷点より600℃まで5℃/時間以下の徐冷温度で徐冷することにより、波長633nmにおける複屈折量を0.5nm/cm以下に設定したことを特徴とするF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材を提案する。
【0024】
より具体的には、前記シリカガラス部材をF2エキシマレーザー透過用光学部材として用いるためには、該ガラス中の複屈折量を低減させることも重要なことである。
そしてこのような高精度な複屈折の測定は、He−Neレーザー(波長633nm)によりエリプソメーター等を用いて計測したリタデーション(Δnd)から複屈折量Sを次式により算出する。
S=(Δnd)/試料の厚さ …1)
前記リタデーション(Δnd)とは複屈折による偏光の光路差であり、そして前記1)式によれば、例えば厚さ5cmの試料でリタデーションが10nmと計測された場合は、複屈折量Sはリタデーシヨンを厚さで割って2nm/cmと算出される。
【0025】
このような場合、10nmのリタデーションは測定波長である633nmとの関係から、10/633=0.0158λとなり、光学的にはあまり問題の無い値であるが、使用波長が157nmの場合には0.063λと4倍以上になり、問題が生じる範囲となる。
従って光弾性定数の波長依存性のため、633nmで計測される複屈折量が157nmの光に対しては、より大きな複屈折を与える事があるため、F2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材の場合は深刻な問題となる。
【0026】
この問題を解消するには、前記シリカガラスに複屈折量を低減するための前記徐冷工程に基づく熱アニール処理を施すとよい。即ち請求項2記載の前記均質化処理に加えて、請求項3記載の熱アニール処理を施すことにより、F2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材として実用的な、脈理が無く、均質性が高く、且つ複屈折量の小さい光学部材を得ることが出来る。
【0027】
また、本発明は、前記多孔質母材に施されるOH基低減処理と酸素欠乏欠陥除去処理、フッ素ドープ処理とを同時又は時系列的に組み合せて制御してF2エキシマレーザー発振波長である157nmにおける内部透過率を、厚さ10mmの試料において70%以上にした。
【0028】
これは、フッ素濃度、OH基濃度、フッ素濃度分布、酸素欠乏欠陥の抑制を適正に行うことにより、吸収端を長波長側にシフトさせ、F2エキシマレーザー発振波長である157nmにおける内部透過率を、厚さ10mmの試料において70%以上にしたことにより、より安定したF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材、特にフォトマスク用基板を得ることを可能とするものである。
【0029】
また、前記請求項1記載のエキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材を得るための好適な製造方法として請求項5記載の発明として、珪素を含む化合物を気相中で火炎加水分解し、得られたシリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積させて多孔質母材を形成した後、該多孔質母材を1400〜1500℃で加熱し、透明ガラス化して得られた透明ガラス体によりエキシマレーザー透過用光学シリカガラスを製造する方法において、
前記多孔質母材の製造工程と、透明ガラス化工程の間に、塩素含有化合物と酸素の混合ガス雰囲気下800〜1200℃で熱処理する第一の工程と、
前記第一の工程の後、フッ素原子を含む化合物ガス雰囲気下800〜1300℃で熱処理しフッ素をドープする第二の工程とを介在させたことを特徴とするF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材の製造方法を提供する。
【0030】
前記第二の工程における、フッ素含有シリカガラスのような濃度でフッ素をドープする具体的な手法として、多孔質母材をフッ素含有化合物ガス雰囲気中で、加熱をしながらフッ素を添加する方法が一般的であり、かかる方法は、高温で分解してシリカガラスと反応するフッ素化合物、例えばSiF4、CF4、SF6等のガスを、そのまま、又は窒素やAr、Heなどの不活性ガス、又は酸素ガスと適量混合して、適当な熱処理条件を選択し、シリカガラス中にドープされるフッ素の濃度をコントロールするものである。
【0031】
そして前記工程の場合、フッ素ドープ処理時の熱処理温度は、処理される多孔質母材の大きさや嵩によって多少異なるが、800℃〜1300℃程度が好ましい。
けだし、800℃以下では前記多孔質母材に対するフッ素のドーピングが十分でなかったり、処理に時間がかかり過ぎ、一方、1300℃以上では炉材からの不純物の拡散による汚染などが問題となり、透過率やレーザー耐性等に悪影響を及ぼしたり、フッ素ドープ処理のための炉心管がシリカガラスで形成されているために、炉心管の損傷のおそれが生じるため処理温度としては適さない。
【0032】
ところで、前記シリカガラスはスート法で製造されるために、前記多孔質母材中には水酸基(Si−OH基)が多く含まれるが、かかるSi−OH基は、前記フッ素ドープのための熱処理だけで激減するが、F2エキシマレーザー透過用部材として用いるにはまだ不十分である。この場合フッ素ドープ処理とSi−OH基低減の熱処理を兼ね備えた条件を設定(請求項1記載の発明はかかる場合も含む)することも可能であるが、前記熱処理条件の、より高濃度且つより高温度条件で熱処理した場合、酸素欠乏欠陥が生成する可能性が高くなり、163nmに吸収バンドが出現して透過率の悪化を引き起こし、また、F2エキシマレーザー耐性も悪化する。
【0033】
従って、高いフッ素濃度を維持しつつ、安全に、且つ酸素欠乏欠陥を生成させることなく効率的にSi−OHを除去するには、フッ素ドープ処理の前にSi−OH基除去工程を設け、酸素及び塩素を含む化合物の混合ガス雰囲気下で熱処理することが効果的である。
前記熱処理条件は、処理する多孔質母材のサイズや嵩密度によって多少異なるが、処理温度としては800℃〜1200℃、塩素を含む化合物としてCl2、SiCl4、Si(CH3)Cl3等、高温で分解し、シリカガラス中のSi−OH基と反応するものであればどのようなものでも構わない。
【0034】
尚、157nmにおける透過率測定は、真空紫外分光高度計により、精密に研磨した厚さ10mmの試料の反射損失を含む見かけの透過率Tを測定し、157nmでの理論透過率(反射損失を差し引いた透過率)T0との比率から内部透過率Tiを算出する。
即ち、R:反射率、及びn:屈折率とすると、
R=(n−1)2/(n+1)2
T0=(1−R)2
Ti=T/T0
で求められる。
【0035】
さて、フッ素を含むシリカガラスの屈折率は、フッ素濃度により屈折率が変るために、内部透過率の算出は、その都度屈折率を測定する必要があるが、157nm領域の屈折率の正確な測定は非常に困難である。このため本発明においてはフッ素濃度が0.1mol%〜2.0mol%の範囲内のシリカガラスの屈折率を、それぞれ1.689〜1.677の範囲とし、これを用いて内部透過率の計算を行った。F2エキシマレーザー用の透過材料として例えばフォトマスク用基板に用いる場合、厚さ10mmでの見かけの透過率は61.1%以上、好ましくは69.8%以上であればよい。
【0036】
さらに、更に請求項2記載のフッ素濃度分布を0.002mol%以下にするために、請求項6記載の発明において、前記透明ガラス化工程により得られた透明ガラス体を加熱軟化させた状態で機械的変形力に基づく均質化処理を施し、少なくとも一方向の脈理除去をする第三の工程を設けたことを特徴としている。
【0037】
前記透明ガラス体の均質化処理は耐火炉中で、1800℃以上の高温に長時間保持するのがー般的であるが、このような均質化処理においては炉材、治貝及び雰囲気からの不純物による汚染が起こり、F2エキシマレーザー耐性や透過性に悪影響を及ぼす可能性がある。
したがって、耐火炉を使用しない、例えば持開平7‐267662号公報に記載の均質化処理方法が好ましい。前記均質化処理は、透明ガラス体の長手方向の両端を支持部材で支持し、その支持端を結ぶ軸を中心に回転させながら、合成シリカガラスインゴットにバーナーで溶融帯域を形成し、支持軸方向に加圧し溶融帯域で外方に突出させ、次いでその側面を支持体に支持した後、前と同様の均質化処理を施す。
【0038】
このような手法で、熱的、機械的に均質化処理して得られたシリカガラスは、フッ素濃度も均一になるために屈折率分布は平坦となり、脈理も除去されるため、F2エキシマレーザー用の光学部材として好適なものとなる。また均貿化処理するフッ素含有透明ガラス体の処理量を変え、成型処理を併用することにより、平坦な屈折率分布を維持した、各種形状及びサイズのシリカガラス部材を作ることができる。
【0039】
更に請求項3記載の発明を効果的に達成するために、請求項7記載の発明において、前記第三の工程の後、該シリカガラスを徐冷点以上に加熱した後の徐冷点よりの冷却速度を5℃/時間以下に保持し、該徐冷の終点を600℃とする熱アニール処理をする第四の工程を具えたことを特徴とする。
【0040】
かかる熱アニール処理による熱処理条件は、要求される複屈折量によって変えれば良いが、例えば、633nmの波長での複屈折量を0.5nm/cm以下とする代表的な条件として、熱アニール処理工程における徐冷点(1150℃)からの冷却速度を5℃/時間以下に設定し、且つ徐冷の終点温度を600℃以下に設定するといったものが挙げられる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図2に示すフローチャート図に従って、本発明のF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材の製造手順の概略を説明する。
【0042】
まず(S1)にて、珪素を含む化合物を気相中で火炎加水分解し、得られたシリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積させて多孔質母材を形成する。
次に、前記多孔質母材を加熱し、透明ガラス化する前に、後記する第一及び第二の処理工程を行う。
即ち(S2)にて、前記多孔質母材を塩素含有化合物と酸素の混合ガス雰囲気下800〜1200℃で熱処理する(第一の工程)。
その後(S3)にて、フッ素原子を含む化合物ガス雰囲気下800〜1300℃で熱処理しフッ素をドープする(第二の工程)。
【0043】
前記第一及び第二の処理工程を行った後の多孔質母材を1400〜1500℃で加熱し、透明ガラス化し(S4)透明ガラス体を得る。
その後、(S5)にて前記透明ガラス体に熱的、機械的均質化処理を施し、脈理除去をする(第三の工程)。
次に(S6)にて、第三の工程終了後のシリカガラスを徐冷点まで加熱し、冷却速度を5℃/時間以下に保持し徐冷の終点を600℃とする熱アニール処理をする(第四の工程)。
かかる製造手順により本発明の目的を達成しうるF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材を得ることが出来る。
【0044】
[実施例1]
メチルトリメトキシシラン[CH3Si(OCH3)3]等のシラン系ガスを、気体化させた原料ガスを酸水素火炎バーナーに導入し、火炎加水分解反応によって生成されたシリカガラス微粒子を、速度20.0rpmで回転している基体2上に堆積させ、多孔質母材1を形成した。かかる多孔質母材の製造装置は公知である。
尚、本実施形態で形成された該多孔質母材1は、重量4800g、密度0.302g/cm3であった。
【0045】
次に図3に示すように、前記多孔質母材1を基体2を介して昇降機6に固設して、外周側にカーボン加熱ヒータ4が囲撓されている炉心管3内に前記シリカガラス母材1を下降させながら、炉心管3の下端に設けた処理ガス導入用のノズル5より導入したCl20.1リットル/分とO20.4リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比Cl2:O2:He=1:4:70)を導入する。
この結果前記混合ガス雰囲気下で、カーボン加熱ヒータ4により、カーボンヒーター4により1050℃で加熱し、2.5mm/分で下降させながら、シリカガラス母材1下側より徐々に、第一の熱処理工程である脱水(脱−OH基)処理を行った。
【0046】
その後前記炉心管3内を不活性ガスで置換して第一の工程の処理ガスを排気した後、再び炉心管3内に前記シリカガラス母材1を下降させながら、SiF40.4リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4:He:=2:35)の混合ガス雰囲気下、1250℃で加熱し、2.5mm/分で下降させ、第二の熱処理工程であるフッ素ドープ処理を行った。
【0047】
さらにまた、前記炉心管3内を不活性ガスで置換して第一処理工程の処理ガスを排気した後、再び炉心管3内に前記シリカガラス母材1を下降させながら、SiF40.4リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4:He=2:85)の混合ガス雰囲気中で、1480℃で加熱、1.0mm/分で下降させる事により透明ガラス化を行う。
【0048】
得られた透明ガラス体を基体から切り離し、持開平7‐267662号公報に基づく第三の工程である均質化処理を行う。
即ち、かかる均質化処理は、切り離された該棒状透明ガラス体に、長手方向両端部に支持部材を固定する。該支持部材を加工用旋盤のチャックに取付け、回転させながら該棒状透明ガラス体を局部加熱し、その局部加熱により軟化した溶融帯域を支持部材を介して、相互の回転方向および回転数を相違させる。
【0049】
そして前記棒状シリカガラスをさらに加熱、軟化させながら、支持部材を介して、回転軸方向に圧縮する事により、ボール状の透明ガラス体を形成する。該ボール状透明ガラス体を支持部材より切り離した後、軸を90度回転させて、再度支持部材を介して固定する。この支持部材をチャックに取り付け、回転させながら該ボール状ガラス全体をバーナーで加熱、軟化させてチャックの間隔を広げ、第二の軸方向に延伸して棒状透明ガラス体とする。
【0050】
前記第二の軸を中心に回転させながら、該棒状透明ガラス体を局部加熱し、溶融帯城を支持部材を介して相互の回転方向および回転数を相違させ、三方向に均質な棒状シリカガラスを得る。該棒状シリカガラスを回転させながら、さらに加熱、軟化させて溶融帯域を形成し、回転軸方向に圧縮する事により、直径およそ130mm、全長およそ200mmのラグビーボール状のシリカガラスの素塊を得た。
以上の工程により三方向に脈理のないシリカガラスを得ることができる。
【0051】
さらに、前記均質化処理した合成シリカガラスを、電気炉内で、1150℃で20時間保持した後、冷却速度1℃/時間で550℃まで徐々に冷却する第四の工程で熱アニール処理を行った。
このようにして処理された実施例1のシリカガラスのOH基濃度、フッ素濃度、633nmの波長で測定した複屈折量、脈理、F2レーザー照射前後の157nmにおける透過率、レーザ‐耐性、屈折率分布を図1の表図左欄に示す。
【0052】
[実施例2]
基本的には実施例1と同様であるが、第二の工程であるフッ素ドープ処理工程と透明ガラス化工程が異なる。
即ち、本実施例のフッ素ドープ処理工程(S3)は、SiF40.05リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4:He=1:140)の混合ガス雰囲気下で、1100℃で加熱、2.5mmで下降させ、フッ素ドープを行った。
また透明ガラス化工程(S4)は、SiF40.05リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4=He=1:140)の混合ガス雰囲気下で、1480℃で加熱し、1.0mmで前記炉心管内を下降させて透明ガラス化を行った。
【0053】
その後、実施例1と同様の条件でシリカガラスを作成した。このシリカガラスのOH基濃度、フッ素濃度、633nmの波長で測定した複屈折量、脈理、F2レーザー照射前後の157nmにおける透過率、レーザー耐性、屈折率分布を図1に示す。
【0054】
[比較例1]
比較例1は第一の工程、第二の工程、透明ガラス化工程、を夫々実施例1と異ならせて後記処理を行ったものである。
先ず、メチルトリメトキシシランを気体化させた原料ガスを酸水素火炎加水分解し、多孔質母材1を作成した。
これを第一の工程(Si−OH基除去工程)で、He7.01リットル/分の雰囲気下、1050℃で加熱し、2.5mm/分で下降させ、脱水処理を行った。
その後第二の工程で、SiF40.2リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4:He=1:35)の混合ガス雰囲気下で、1250℃で加熱、2.5mm/分で下降させ、フッ素ドープ処理を行った。
【0055】
また透明ガラス化工程で、SiF40.2リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4:He=1:35)の混合ガス雰囲気下で、1480℃で加熱、1.0mm/分で下降させながら透明ガラス化を行った。
その後、実施例1と同様の均質化処理および熱アニール処理を行った。このシリカガラスのOH基濃度、フッ素濃度、633nmの波長で測定した複屈折量、脈理、F2レーザー照射前後の157nmにおける透過率、し一ザー耐性、屈折率分布を図1に示す。
【0056】
[比較例2]
比較例2は、第二の工程を行なわず、第一の工程、透明ガラス化工程及び第四の工程を、を夫々実施例1と異ならせて後記処理を行ったものである。
先ず、メチルトリメトキシシランを気体化させた原料ガスを酸水素火炎加水分解し、多孔質母村1を作成した。
これを図3に示すように、Cl20.1リットル/分とO20.4リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比Cl2:O2:He=1:4:70)の混合ガス雰囲気下、1100℃で加熱し、2.5mm/分で下降させ、脱水処理を行った。
その後透明ガラス化工程で、He7.0リットル/分の雰囲気下で、1500℃で加熱、1.0mm/分で下降させて透明ガラス化した。
その後、実施例1と同様の均貿化処理を行った。
【0057】
さらに第四の工程で、このシリカガラスを電気炉内で1150℃で20時間保持した後、冷却速度2℃/時間で900℃まで冷却した。
このシリカガラスのOH基濃度、フッ素濃度、633nmの波長で測定した複屈折量、脈理、F2レーザー照射前後の157nmにおける透過率、レーザー耐性、屈折率分布を図1に示す。
【0058】
[比較例3]
比較例3は、第一の工程、第二の工程の加熱処理温度及び透明ガラス化工程を前記実施例1と異ならせ、又第四の工程を設けずに後記処理を行ったものである。
先ず、メチルトリメトキシシランを気体化させた原料ガスを酸水素火炎加水分解し、多孔質母材1を作成した。
これを第一の工程で、Cl20.1リットル/分とO20.4リットル/分とHe7.01リットル/分(体積比Cl2:O2:He=1:4:70)の混合ガス雰囲気下、1100℃で加熱し、2.5mm/分で下降させて脱水処理を行った。
その後第二の工程で、SiF40.05リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4:He=1:35〕の混合ガス雰囲気下1050℃で加熱、4.0mm/分で下降させ、フッ素ドープ処理を行った。
【0059】
また透明ガラス化工程で、SiF40.05リットル/分とHe7.0リットル/分(体積比SiF4:He=1:140)の混合ガス雰囲気下1480℃で加熱、1.0mm/分で下降させる事により透明ガラス化を行った。
その後、実施例1と同様の均質化処理を行った。しかし熱アニール処理は行わなかった。このシリカガラスのOH基濃度、フッ素濃度、633nmの波長で測定した複屈折量、脈理、F2レーザー照射前後の157nmにおける透過率、レーザー耐性、屈折率分布を図1に示す。
【0060】
なお、前記実施例1〜2、比較例1〜3の図1に示す物性値は、以下の測定方法で求めた値である。
1)Si−OH基濃度
フーリエ変換赤外線吸収スペクトル測定による、Si−OHのOH伸縮振動(波数3670cm−1)の吸収強度より算出した。測定機器は、パーキンエルマー社製1720×分光光度計を使用した。算出式は、
OH基濃度(ppm)=100×(3670cm−1の吸収バンドの吸光度)/厚さ(cm)
2)フッ素濃度
ラマン散乱スペクトル測定法により、ラマンシフト800cm−1のSiO2のバンド強度と945cm−1のSi−F伸縮振動のバンド強度の比率から算出した。J.Material Sci.,28(1993)2738−2744記載の方法で、使用した測定機器は日本分光製NR−1100、使用したArイオンレーザー波長は488nmである。
【0061】
3)157nmにおける透過率
直径30mm×厚さ10mmの両面光学研磨(表面粗さは、RMS値で3オングストローム以下)を施した試料を、真空紫外分光光度計によって見かけの透過率を測定した。測定機器は、日本分光製VUV−200真空紫外分光光度計を使用した。
4)屈折率分布の測定
フィゾー型干渉計による測定法である。直径60mm×厚さ10mmの試料の厚さ10mmあたりの屈折率分布を、HB−Neレーザーの波長で測定した。
【0062】
5)複屈折の測定
He−Neレーザーの波長633nmで測定した。測定機器は、オーク製作所製複屈折測定装置、AOR−200を使用した。
6)脈理
直交ニコル偏光板を用いて、目視により確認した。
7)F2エキシマレーザー耐性
3)項と同様の試料にF2エキシマレーザーを照射し、照射前後の真空紫外スペクトルを3)項の測定と同様に測定し、波長157nmの透過率の変化からしーザー耐性を評価した。照射は、N2ガスパージされた箱の中で行い、レーザーを直接試料に照射した。照射条件は、パルスあたりのエネルギー密度が8mJ/cm2(3.2W/cm2)、繰り返し周波数400Hz、照射数3.5E+5パルスで行った。
【0063】
一般的に、光学材料として実用的な安定性をもつには、本発明のF2エキシマレーザーをパルスあたり10mJ/cm2のエネルギー密度で、3E+5パルス照射後、波長157nmにおける透過率低下が、厚さ10mmあたり5ポイント以下である事が必要である。これは、実際の使用における透過エネルギーが0.1mJ/cm2であると想定した場合、3E+7〜3E+9パルスの間の透過率低下に相当し、交換可能な光学部品として満足できる耐久性を保証するためである。
【0064】
図1に示したデータから、SiF4ガス雰囲気下でフッ素ドープ処理、を行い、OH基濃度1ppm未満、フッ素濃度1.8mol%にして、熱的、機械的均質化処理を施した実施例1においては、157nmにおける透過率も良く、また、レーザー照射後の透過率の低下も見られず、均質性の優れたシリカガラスが得られた。
【0065】
実施例2では、フッ素ドープ処理において、実施例1より低温度、少流量のSiF4ガスで行い、OH基濃度1ppm未満、フッ素濃度は実施例1より低濃度の0.2mol%とし、実施例1と同様な均貿化処理を施す事により、均質性の良いシリカガラスが得られた。
透過率、レーザー耐性共に、従来のフッ素ドープを行わない光学用のシリカガラスよりは良いものの、実施例1と比較すると見劣りするものとなったが、フォトマスク用基板としては利用可能である。従ってレンズ等の適用は実施例1の方が適していると考えられる。
【0066】
比較例1のガラスは、Cl2ガスを用いずにフッ素ドープ前に熱処理を行った後、SiF4ガス雰囲気下でフッ素ドープをする事により、OH基が6ppm残留した。これは、SiF4ガスによる緩やかな脱水が行われたためと考えられる。
フッ素濃度は1.0mol%として、実施例1と同様に均質化処理及びアニール処理を施す事により、均質性の良いシリカガラスが得られたが、OH基が残留しているため、157nmにおける透過率は30%と低い値を示し、この値ではマスク用基板としての利用も不可能である。また、レーザーの照射により、波長215nm、260nmに吸収のピークが現れ、透過率もさらに低下した。この事より、しーザー耐性も良くない結果となった。
【0067】
比較例2のガラスは、Cl2ガスを用いて脱水処理を行ったが、フッ素ドープ処理を行わず透明ガラス化し、次いで実施例1と同様に均質化処理およびアニール処理を行った。OH基濃度は1ppm以下とした。このガラスは、フッ素を含有しないため、波長163nmに吸収を持つ酸素欠乏欠陥を有しており、157nmにおける透過率は低く、レーザー照射後も透過率が著しく低下した。また、アニール後の冷却速度を実施例1に比べて大にしたため、複屈折量は高くなった。
【0068】
比較例3のガラスは、Cl2ガスを用いて脱水処理を行ったが、実施例1よりもSiF4ガスの少流量、低温度、且つ加熱時の下降速度を大の条件でフッ素ドープを行い、透明ガラス化時のSiF4ガスの流量も少ない条件で行った。OH基濃度は1ppm以下だが、フッ素濃度は低く、0.05mol%とした。また、均質化処理およびアニール処理を行わなかった。フッ素を微量含有するため、透過率、レーザー耐性共にー概に悪いとは言い切れないが、脈理が存在し、複屈折量も高く、屈折率分布の良くないものとなった。
このためサブミクロン単位の細巾の線形描画が不可能となるとともに直径200mmを超えるサイズのものを形成する事が極めて困難である。
【0069】
【発明の効果】
以上記載した如く本発明によれば、フッ素濃度とSi−OH基濃度を制御し、又、熱アニール処理と均質化処理を施すことにより、F2エキシマレーザーにおける光透過性や耐レーザー性が高く、脈理がない、且つ複屈折量が低く高い均質性という光学的特性を総合的に満足させたシリカガラスを得ることが可能となるため、F2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材として有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例及び比較例の各物性を示す表図である。
【図2】 本発明の基本的なF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材の製造手順を示すフローチャート図である。
【図3】 本発明の脱水処理及びフッ素ドープ処理、透明ガラス化処理工程に使用する炉の概略図である。
【符号の説明】
1 多孔質母材
2 透明ガラス棒
3 シリカガラス管
4 カーボンヒータ
5 ガス注入ノズル
6 昇降機
Claims (7)
- 珪素を含む化合物を気相中で火炎加水分解し、得られたシリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積させて多孔質母材を構成した後、透明ガラス化して得られた透明ガラス体を用いて形成されるエキシマレーザー透過用光学シリカガラスにおいて、
前記多孔質母材を生成した後、透明ガラス化する前に、透明ガラス化工程の間に塩素含有化合物と酸素の混合ガス雰囲気下800〜1200℃で熱処理をしてOH基低減処理と酸素欠乏欠陥除去処理を行い、OH基低減処理と酸素欠乏欠陥除去処理を行った後に、フッ素原子を含む化合物ガス雰囲気下800〜1300℃で熱処理しフッ素をドープするフッ素ドープ処理を組み合せて実施することにより、フッ素濃度を0.1〜2.0mol%、OH基の濃度を5ppm以下としたことを特徴とするF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材。 - 前記透明ガラス体に熱的、機械的均質化処理を施すことによりフッ素濃度分布を0.002mol%以下にしたことを特徴とする請求項1記載のF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材。
- 前記透明ガラス体に熱アニール処理を施すとともに、その徐冷工程において、徐冷点より600℃まで5℃/時間以下の徐冷温度で徐冷することにより、波長633nmにおける複屈折量を0.5nm/cm以下に設定したことを特徴とする請求項1又は2記載のF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材。
- 前記多孔質母材にOH基低減処理と酸素欠乏欠陥除去処理、フッ素ドープ処理とを同時又は時系列的に組み合せて制御してF2エキシマレーザー発振波長である157nmにおける内部透過率を、厚さ10mmの試料において70%以上にしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材。
- 珪素を含む化合物を気相中で火炎加水分解し、得られたシリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積させて多孔質母材を形成した後、該多孔質母材を1400〜1500℃で透明ガラス化して得られた透明ガラス体によりエキシマレーザー透過用光学シリカガラスを製造する方法において、
前記多孔質母材の製造工程と、透明ガラス化工程の間に塩素含有化合物と酸素の混合ガス雰囲気下800〜1200℃で熱処理する第一の工程と、
前記第一の工程の後、フッ素原子を含む化合物ガス雰囲気下800〜1300℃で熱処理しフッ素をドープする第二の工程とを介在させたことを特徴とするF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材の製造方法。 - 前記透明ガラス化工程により形成された透明ガラス体を加熱軟化させた状態で機械的変形力に基づく均質化処理を施し、少なくとも一方向の脈理除去をする第三の工程を設けたことを特徴とする請求項5記載のF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材の製造方法。
- 前記第三の工程の後、該透明ガラス体を徐冷点以上に加熱した後の徐冷点よりの冷却速度を5℃/時間以下に保持し、該徐冷の終点を600℃とする熱アニール処理をする第四の工程を具えたことを特徴とする請求項6記載のF2エキシマレーザー透過用光学シリカガラス部材の製造方法。
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