JP4114039B2 - 合成石英ガラス部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エキシマレーザー用、特にArFエキシマレーザー用に使用されるレンズ、プリズム、ミラー、窓材等の光学用素材として好適な、屈折率の均質性に優れ、複屈折が小さく、かつ使用に際して光透過率変化の少ないエキシマレーザー用合成石英ガラス部材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
超LSIの高集積化に伴う露光パターンの微細化が進み、回路パターンを半導体ウエハー上に描画するリソグラフィー装置においても露光光源はより短波長化が求められてきている。この結果、露光装置の光源として、従来のi線(波長365nm)からKrFエキシマレーザー(波長248nm)が主流となり、近年ではArFエキシマレーザー(波長193nm)の実用化が始まっている。
【0003】
このような光源の短波長化に伴い、露光装置に使用されるレンズ、ウインドウ、プリズム等の光学部品についても、より高精度なものが求められてきている。特にArFエキシマレーザーに関しては、屈折率の均質性に加えて複屈折の低減が極めて重要な課題である。
特に、合成石英ガラスの場合、波長200nmより短波長の光に対しては光弾性係数の一定性が崩れ、急激に大きくなることが測定されていて、波長193nmでは波長633nmにおける光弾性係数の1.5倍程度に増加する。このために、解像度に対する複屈折の影響が従来以上に大きくなり、屈折率の均質性と同様、極限に近いレベルでの複屈折の低減が必要となってきている。
【0004】
従来から、屈折率分布の均一性Δnを決定する合成石英ガラス中のパラメーターとしては、OH基濃度、塩素濃度、仮想温度がよく知られている。
特開平2−239127号公報には、これらの分布形を適当に組み合わせることにより、屈折率分布を1×10-6のレベルにまで低減する技術が開示されている。しかしながら、これらのパラメータの分布形の組み合わせによっては、屈折率分布を低減することが可能であっても、複屈折については全く考慮をしていないために、KrF用の光学部材としては満足できるものであっても、複屈折に対する要求が厳しいArF用途には不適切な場合が生じることが判った。
【0005】
また、前記特開平2−239127号公報では、OH基濃度や仮想温度の値として合成石英ガラス部材のある一点の値について考慮されている。しかし、屈折率分布や複屈折分布、特に複屈折分布については、使用方向やオフ軸方向といった目的とする方向におけるこれらのパラメーターの分布については検討されていなかった。そこで、本発明者らはこれらのパラメーターを検討した結果、目的とする方向で平均化し、その平均値の分布として制御する必要があることが判った。
【0006】
一方、ArFやKrFのエキシマレーザー光は非常に強いエネルギーを持った光であるために、合成石英ガラス光学部材に対してE*センターと呼ばれる欠陥を生じさせ、問題となるが、合成石英ガラス中に一定以上の濃度の水素が存在すると、この欠陥を生じにくくなり、いわゆるレーザー耐久性が向上することが知られている。
KrFエキシマレーザーに比べてArFエキシマレーザー光は、数倍強烈なダメージを合成石英ガラスに与えるため、特にArF用途の合成石英ガラスには、KrF用途の合成石英ガラスに対して数倍の水素濃度が必要であるが、本発明者らの検討の結果、2×1017分子/cm3以上の水素は屈折率の均質性に影響を及ぼすことが判った。
【0007】
特開平3−88743号公報には、高均質性とレーザー耐久性を兼ね備えた石英ガラス光学体として、OH基濃度分布、塩素濃度分布、仮想温度分布を適切に組み合わせることで、屈折率分布を低減し、なおかつ水素分子含有量を5×1016分子/cm3にすることで適切な特性を得る技術が開示されているが、3×1017分子/cm3以上の水素濃度は屈折率分布に影響を与えるために、このような高濃度の水素分子濃度を有する合成石英ガラスの場合には、水素分子濃度分布をOH基分布や仮想温度分布と同様に考慮して分布形を選択する必要があることがわかった。
【0008】
更に、ArF用途の合成石英ガラスの場合、特開平6−16449号公報に示されるように塩素はエキシマレーザーによる劣化を助長する場合があるために、塩素濃度が20ppm以下の合成石英ガラスがより好ましいことが判ってきたが、塩素は屈折率分布に多大な影響を及ぼすために、これを微量しか含有しない、あるいは全く含有しない合成石英ガラスの場合では、前記特開平2−239127号公報に示されるような分布形の規定では望ましい効果を得られない場合が生じることがわかった。
【0009】
本発明は上記事情を改善するためになされたもので、エキシマレーザー用、特にArFエキシマレーザー用として好適で、屈折率の均質性に優れ、複屈折が小さく、しかも光透過率変化の少ない合成石英ガラス部材を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、以下のように合成石英ガラス体の物性を制御することで、エキシマレーザー用、特にArFエキシマレーザーを光源とする露光装置の光学用石英ガラス光学部材に好適な、屈折率の均質性と低い複屈折性を有し、かつArFエキシマレーザーの長期の照射に耐え得る石英ガラス材料を得ることができることを見出した。
【0011】
即ち、下記(1)〜(6)の特性を備えた合成石英ガラス部材が、屈折率の均質性、低複屈折性を有し、光透過率変化が少なく、これが特にArFエキシマレーザーを光源とする露光装置に用いられる光学部材として好適であること、またこの場合、屈折率分布として測定波長633nmの光において1×10-6以下、複屈折率として最大値が同じく波長633nmの光での測定値として1nm/cm以下とし、ArFエキシマレーザー光の照射に対して十分な耐久性を有するため必要な水素濃度として2×1017分子/cm3以上3×1018分子/cm3以下を有すること、更には略円柱形状を有する塩素を実質的に含まない合成石英ガラス部材とすることが好ましいことを知見し、本発明をなすに至った。
【0012】
従って、本発明は、下記の合成石英ガラス部材を提供する。
請求項1:
直径150〜380mm、厚さ50〜150mmの略円柱形状を有する合成石英ガラス部材において、
(1)使用方向及びオフ軸方向の脈理グレードがAクラスであること、
(2)使用方向のOH基濃度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が30ppm以下であり、使用方向の仮想温度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が20℃以下であること、
(3)オフ軸方向のOH基濃度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が40ppm以下であり、オフ軸方向の仮想温度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が30℃以下であること、
(4)合成石英ガラスの使用方向における波長633nmの光に対する屈折率分布Δnが1×10-6以下であり、オフ軸方向の屈折率分布Δnが3×10-6以下であること、
(5)オフ軸方向に平均化した際の使用方向のOH基濃度分布の分布形が、回転対称で、かつ上に凸の変曲点を1つ有する分布形であり、かつOH基濃度分布における回転対称軸で最大値を与える変曲点が1つの略4次曲線状又は略2次曲線状であり、しかも該回転対称軸が円柱形状の回転対称軸と一致していること、
(6)オフ軸方向に平均化した際の使用方向の仮想温度分布の分布形が、回転対称で、かつ上に凸の変曲点を1つ有する分布形であり、かつ仮想温度分布における回転対称軸で最大値を与える変曲点が1つの略4次曲線状又は略2次曲線状であり、しかも該回転対称軸が円柱形状の回転対称軸と一致していること
を特徴とする合成石英ガラス部材。
請求項2:
オフ軸方向に平均化した際の使用方向の水素分子濃度分布の分布形が回転対称で、かつ上に凸の変曲点を1つ有する分布形であり、かつ水素分子濃度分布における回転対称軸で最大値を与えるなだらかな曲線状であり、平均水素分子濃度の最大値が最低値の3倍未満であることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラス部材。
請求項3:
含有される塩素濃度が20ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の合成石英ガラス部材。
請求項4:
使用方向及びオフ軸方向の複屈折の最大値がガラス体の最外部で与えられ、その値が1.5nm/cm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材。
請求項5:
使用方向の複屈折を与える応力が使用方向の最外周において最大で、かつ円周方向に引っ張り応力であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材。
【0013】
なお、本発明において、語句は以下のように定義する。
[使用方向及びオフ軸方向]
露光装置に用いられる光学部材は、扁平なレンズ形状を有するものが最も一般的である。この場合、図1(A)の合成石英ガラス部材10において、光が透過する面を見込む方向を使用方向、使用方向と垂直な方向をオフ軸方向と呼ぶ。なお、図1(B)は使用方向から見た石英ガラス部材10、図1(C)はオフ軸方向から見た石英ガラス部材10の一例をそれぞれ示す。
【0014】
この場合、使用方向は、図1(A)における矢印A方向、即ち円柱の軸方向、オフ軸方向は、矢印B方向、即ちA方向に対し垂直方向であるが、例えば「使用方向のOH基濃度の分布」、「使用方向の仮想温度の分布」とは、図1(A)における矢印C方向、即ち直径方向におけるOH基濃度分布、仮想温度(FT)分布をいう。一方、「オフ軸方向のOH基濃度の分布」、「オフ軸方向の仮想温度の分布」とは、矢印D方向、即ち厚さ方向におけるOH基濃度分布、FT分布をいう。
【0015】
[オフ軸方向に平均化]
例えば使用方向のOH基濃度をオフ軸方向に平均化するとは、図2に示したように、略円柱状石英ガラス部材10を、その中心点を通るオフ軸方向において使用方向に沿って薄くスライスして薄い石英板12を作製し、この石英板12のOH基濃度を使用方向に測定し、使用方向の位置とOH基濃度を相対させる。このような測定を石英板全部について行い、同じ使用方向の位置に関して、使用方向にそれぞれのOH基濃度を平均化することをオフ軸方向に平均化するという。
例えば、図3において、OHx=-4の場合、そのオフ軸方向の平均値は、
AVERAGE(OHx=-4)=(OH-41+OH-42+OH-43+OH-44+OH-45+OH-46)/6
で求められる。
一方、使用方向に平均化する場合は、厚さ方向の同じ位置に関してオフ軸方向に平均化する操作をいう。
【0016】
[脈理のグレード]
脈理のグレードは米国ミリタリー規格(MIL−G−174B規格)に測定方法を含めて詳細に規定されており、このグレードが光学ガラス一般の脈理に広く用いられているので、本発明においても同基準に従った脈理グレードを適用している。即ち、グレードAとは一般的な脈理フリーである。
【0017】
[インゴットの成長面及び長手方向]
インゴットは断面が円形で細長い回転対称な円柱形状であるが、この断面(円形)を成長面、回転対称軸方向を長手方向と呼ぶ。
【0018】
[略2次曲線状]
分布形状が2次曲線状とは、略円柱状石英ガラス部材の特定の方向に断面をとった場合のOH基濃度、水素濃度、仮想温度の分布形状が、縦軸を濃度又は温度(Y)、横軸を位置(X)として、X,Yの2次式で表されることを示す。
X,Yの2次式とは、一般的にはAX2+BY2+CXY+DX+EY+F=0(A,B,C,D,E,Fは定数)であるが、本発明においてはY=AX2+Bと簡素化された放物線を表す。
また、略2次曲線状とは、ある位置における計測値(平均値)が、前述の2次曲線で規定される計算値に比べて最大値−最小値の±15%以内の範囲にあることを意味する。
図4に2次曲線式:Y=AX2+B(この場合A=−2×103,B=800)の場合の2次近似式値と略2次曲線状とする場合の実際の値を示す。この図ではXの値域(−100〜100)において2次曲線から求まる最大値が800、最小値が780なので、略2次曲線状と認めるための許容誤差は±3である。
【0019】
[略4次曲線状]
分布形状が4次曲線状とは、略円柱状合成石英ガラス部材の特定の方向に断面をとった場合のOH基濃度、水素濃度、仮想温度の分布形状が、縦軸を濃度(Y)、横軸を位置(X)として、X,Yの4次式で表されることを示す。
X,Yの4次式とは、本発明においては回転対称軸が中心軸と一致するためにY=AX4+BX2+Cと簡素化された曲線で表されるものとする。
また、略4次曲線状とは、ある位置における計測値(平均値)が、前述の4次曲線で規定される計算値に比べて最大値−最小値の±15%以内の範囲にあることを意味する。
【0020】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の合成石英ガラス部材は、直径150〜380mm、特に180〜320mm、厚さ50〜150mm、特に50〜100mmの略円柱形状を有するもので、
▲1▼使用方向及びオフ軸方向の脈理グレードがAクラスであること、
▲2▼使用方向のOH基濃度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が30ppm以下、好ましくは20ppm以下であり、使用方向の仮想温度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が20℃以下、好ましくは10℃以下であること、
▲3▼オフ軸方向のOH基濃度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が40ppm以下、好ましくは30ppm以下であり、オフ軸方向の仮想温度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が30℃以下、好ましくは20℃以下であること、
▲4▼合成石英ガラスの使用方向における波長633nmの光に対する屈折率分布Δnが1×10-6以下であり、オフ軸方向の屈折率分布Δnが3×10-6以下、好ましくは2×10-6以下であること
が必要である。
【0021】
上記▲2▼において、OH基濃度の平均値の最大値と最小値の差が30ppmより大きい場合、また仮想温度の平均値の最大値と最小値の差が20℃より大きい場合、合成石英ガラス部材の使用方向に対する複屈折の低減を図ることが難しい。
上記▲3▼において、OH基濃度の平均値の最大値と最小値の差が40ppmより大きい場合、また仮想温度の平均値の最大値と最小値の差が30℃より大きい場合、合成石英ガラス部材のオフ軸方向に対する複屈折の低減を図ることが難しい。
上記▲4▼において、使用方向の屈折率分布Δnが1×10-6より大きと、リソグラフィーレンズとして収差が大きくなり、オフ軸方向の屈折率分布Δnが3×10-6より大きいと、曲率の大きなリソグラフィーレンズに使用することが適さなくなる。なお、この場合、本発明の合成石英ガラス部材の屈折率分布は、波長633nmの光における測定値である。
【0022】
また、本発明において、合成石英ガラス部材は、オフ軸方向のOH基濃度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値が700〜1000ppm、特に750〜950ppmであり、かつ使用方向のOH基濃度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値が700〜1000ppm、特に750〜950ppmであることが好ましく、オフ軸方向の仮想温度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値が850〜980℃、特に900〜950℃であり、かつ使用方向の仮想温度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値が850〜980℃、特に900〜950℃であることが好ましい。
【0023】
OH基濃度を使用方向及びオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値が700ppm未満では、レーザー照射初期に急激な吸収の増加を生じてしまう場合があり、1000ppmを超えると、OH基濃度の最大値と最小値との差を小さくすることが困難となり、また均質化に手間を要する場合がある。仮想温度を使用方向及びオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値が980℃より高いと、レーザー照射初期に吸収が生じ易く、850℃より低いと、徐冷操作に時間がかかり過ぎるために内部透過率が低下する場合がある。
【0024】
更に、本発明の合成石英ガラス部材は、使用方向にとった水素濃度の平均値の分布が、最小値が2×1017〜1×1018分子/cm3、特に3×1017〜5×1017分子/cm3であり、最大値が5×1017〜3×1018分子/cm3、特に1×1018〜2×1018分子/cm3であることが好ましい。最小値が2×1017分子/cm3未満では、レーザー照射における長期安定性の確保が難しく、最大値が3×1018分子/cm3を超えると、レーザー照射初期に急激なダメージが生成し、193.4nmのレーザー光の透過率が低下してしまう場合がある。
【0025】
更に、本発明の合成石英ガラス部材は、高い屈折率の均質性と低い複屈折を達成するためにオフ軸方向に平均化した際の使用方向のOH基濃度分布の分布形が回転対称でかつ上に凸の変曲点を持たない分布形であり、かつOH基濃度分布における回転対称軸で最大値を与える変曲点が1つの略4次曲線状又は略2次曲線状であり、しかも該回転対称軸が円筒形状の回転対称軸と一致していることが好ましく、また、オフ軸方向に平均化した際の使用方向のOH基濃度分布と組み合わせて高い屈折率の均質性と低い複屈折を達成するため、オフ軸方向に平均化した際の使用方向の仮想温度分布の分布形が回転対称でかつ上に凸の変曲点を持たない分布形であり、かつ仮想温度分布における回転対称軸で最大値を与える略2次曲線状であることが好ましく、更に、上記OH基濃度分布と仮想温度分布を組み合わせて高い屈折率の均質性と低い複屈折を達成するため、使用方向に平均化した際の水素分子濃度分布の分布形が回転対称でかつ上に凸の変曲点を持たない分布形であり、かつ水素分子濃度分布における回転対称軸で最大値を与える略2次曲線状であり、平均水素分子濃度の最大値が最低値の3倍未満であることが好ましい。
【0026】
なお、OH基濃度分布、仮想温度分布、水素分子濃度分布における回転対称軸で最大値を与える略2次曲線状からずれる場合、例えば変曲点を有する4次曲線状の場合には、屈折率分布がなだらかでない、いわゆるクセが生じてしまい、Δnは良好でもレンズとしては不適切なものになってしまうおそれがある。
【0027】
本発明において、合成石英ガラス部材は、含有される塩素濃度が20ppm以下、特に5ppm以下であることが好ましく、塩素濃度が20ppmより高いと、193nmにおける紫外線透過率として内部透過率99.7%以上を確保することが困難となる場合が生じる。なお、合成石英ガラス部材は、アルカリ金属、特にNaが20ppb以下であることが好ましい。
【0028】
更に、本発明の合成石英ガラス部材は、使用方向及びオフ軸方向の複屈折の最大値がガラス体の最外部で与えられ、その値が0〜1.5nm/cm、より好ましくは0〜1.0nm/cmであることが好ましく、更に使用方向の複屈折を与える応力が使用方向の最外周において最大で、かつ円周方向に引っ張り応力であることが好ましい。なお、この複屈折率値は、波長633nmの光での測定値である。複屈折率値が1.5nm/cmより大きいと、特に193.4nmの複屈折量が大きくなりすぎて、光学材料として適さない場合がある。
【0029】
次に、上記のような合成石英ガラス部材を製造する方法について説明すると、一般的に、合成石英ガラスを製造する方法には、シリカ原料を火炎加水分解して得られるシリカ微粒子を溶融しつつ堆積成長する直接法と、シリカ原料を火炎加水分解して得られるシリカ微粒子を堆積成長した後、透明ガラス化するスート法という2つの製造方法があり、いずれの方法でもよいが、高純度のシリコーン化合物の蒸気を直接酸水素火炎中に導入し、これを火炎加水分解させてシリカ微粒子を生成させ、直接回転する石英ガラスなどの耐熱性基体上に堆積・溶融ガラス化させる方法が好適である。
【0030】
この場合、原料のシリカ原料化合物としては有機ケイ素化合物を用い、かつ塩素を含有しない下記一般式(1)、(2)又は(3)で示されるシラン化合物、シロキサン化合物が好適に用いられる。
【0031】
(R1)nSi(OR2)4-n (1)
(式中、R1,R2は同一又は異種の脂肪族一価炭化水素基を示し、nは0〜3の整数を示す。)
【0032】
【化1】
(式中、R3は水素原子又は脂肪族一価炭化水素基を示し、mは1以上、特に1又は2である。また、pは3〜5の整数である。)
【0033】
成長面での溶融ガラス化温度は、成長面で温度分布を有しており、この時の最低温度は1800℃以上、好ましくは2000℃以上であり、上限は2500℃以下、特に2400℃以下が好ましい。
【0034】
なお、シラン化合物、水素等の可燃性ガス、酸素等の支燃性ガスを供給するバーナーは、通常と同様に、中心部が多重管、特に三重管又は五重管バーナーが用いられる。
【0035】
本発明においては、このようにして得られたインゴットを均質化し、成型、アニール処理することにより、合成石英ガラス部材を得ることができる。この場合、OH基濃度分布は特に均質化に影響され、仮想温度分布は特にアニール処理に影響され、従って上述したOH基濃度分布を与えるように、数回繰り返して均質化処理を行い、また上述した仮想温度分布を与えるように、十分なアニール処理を行うことにより、本発明の合成石英ガラス部材を得ることができる。
【0036】
なお、合成石英ガラスの均質化方法として効果的な方法は、特開平7−267662号公報に開示された帯域溶融法をインゴットの成長方向とそれと垂直な方向に施す方法が最も効率的で有効な方法である。この方法の長所は、インゴットの溶融部分を機械的に攪拌するために効率のよい均質化を行うことができるため、例えばOH基濃度の分布を低減できること、均質化に際して石英ガラスインゴットをバーナーの火炎以外には接触させず処理を行うために、不純物の外部からの拡散が少なく、紫外線透過率の低下が少ないこと等が挙げられる。
【0037】
また、アニール処理は、加熱時の炉から汚染を防止する目的で均質化処理が終わった合成石英ガラス成型体を合成石英ガラスの容器に入れた状態で、合成石英ガラスの徐冷温度(1120℃)以上の高温に十分な時間保持(例えば24時間以上)した後、合成石英ガラス成型体の外周と内部でなるべく温度差が生じないよう、ゆっくりと徐冷を行う。徐冷速度は一般的には、10℃/時間以下であるが、徐冷速度が速すぎると合成石英ガラス成型体の仮想温度分布が20℃あるいは30℃を超えてしまう場合がある。一方、徐冷速度が遅すぎると水素分子が石英ガラス成型体から外部拡散してしまう場合があるので、適当な徐冷速度に設定することが重要である。
【0038】
徐冷が必要なのは、合成石英ガラス成型体の仮想温度が固定される程度の温度までであるので、例えば800℃程度に炉の温度が下がったら、炉の通電を停止し、比較的早い速度で全体を冷却することによって、全体の工程時間を短縮することができる。
【0039】
ここで、これらの熱処理によりオフ軸方向に平均化した合成石英ガラス成型体の使用方向における仮想温度分布の回転対称軸を合成石英ガラス成型体の中心軸と一致させるために、合成石英ガラス成型体及び合成石英ガラス容器は回転対称軸を持つ回転対称体であることが好ましい。また、合成石英ガラス容器に合成石英ガラス成型体を設置する場合、容器と成型体の隙間が均等であるように極力注意を払うことが好ましい。更に、合成石英ガラス成型体及び合成石英ガラス容器を炉内に設置する際にも、炉の発熱体から合成石英ガラス容器までの距離をなるべく均等にする等の注意を払うことが望まれる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、下記例で、OH基濃度、透過率、複屈折、仮想温度、水素分子濃度の測定方法は以下の通りである。
OH基濃度:
赤外分光光度法(具体的には、フーリエ変換赤外分光光度法にて波数4522cm-1の吸光係数より求める。但し、換算式としてOH基濃度(ppm)=4522cm-1における吸光係数×4400を用いる)により測定した。
透過率:
紫外分光光度法により測定した。
複屈折:
複屈折測定装置(具体的には、米国Hinds Instruments社製複屈折測定装置(EXICOR 350AT))を用いて測定した。
仮想温度:
レーザーラマン分光光度法(具体的には、The American Physical Society,Vol.28 No.6 pp.3266〜3271,September,1983に示される方法)により測定した。
水素分子濃度:
レーザーラマン分光光度法(具体的には、Zhurnal Priklandnoi Spektroskopii Vol.46 No.6 pp.987〜991,1987に示される方法)により測定した。使用機器は日本分光工業製NR−1000、浜松ホトニクス社製R943−02ホトマルを用い、ホトンカウント法にて測定を行った。アルゴンレーザーラマン分光光度法による水素分子濃度の測定は検出器の感度曲線によっては値が変わってしまうことがあるので、標準試料を用いて値を校正する必要がある。
【0041】
[実施例1]
テトラメトキシシランを酸素水素の火炎中にArガスをキャリアとして導入し、火炎加水分解して、回転する石英ガラスターゲット上に堆積し、直径130mm、長さ1000mmの石英ガラスインゴットを得た。この際、火炎の酸素水素比、テトラメトキシシランの供給量及び酸素と水素ガスとの比を適当に設定することで、インゴット中に含まれる水素濃度及び水素濃度分布を最大値3〜4×1018分子/cm3の範囲で、かつインゴットの回転対称軸において水素濃度分布が最大値を与える回転対称な分布形を有する分布であるように形成した。
【0042】
このようにして作製した合成石英ガラスインゴットの両端を旋盤に把持した合成石英ガラス棒(足場管)に溶接し、一方の端部を酸水素バーナーで強熱し、溶融帯域を形成した後、左右のチャックの回転数を変えて、溶融帯域に剪断応力を与えることで合成石英ガラスインゴットを均質化しつつ、バーナーを一方の端部から他方の端部まで移動させることでインゴット成長面内のOH基濃度及び水素濃度を均質化した(帯域溶融法による均質化)。
帯域溶融法による均質化を合成石英ガラスインゴットの全長に亘り1往復した状態で端部を切り出し、成長面内のOH基濃度の平均値及び分布形を測定した。結果を表1に示す。
表1中の分布形は成長面内の使用方向のOH基濃度分布を示すが、最大値を与えるのは回転対称軸(表中の図では1点鎖線で表示)ではなく、それより若干外周方向にずれた位置となる。このため、分布形を関数近似した場合、変曲点が3つ存在する略4次曲線となっている。
【0043】
【表1】
【0044】
帯域溶融法による均質化を再度合成石英インゴットの全長に亘り1往復した。このため、当該合成石英インゴットにおいては合計2往復の均質化を行ったことになる。均質化処理が終了後、合成石英インゴットの端部を取り出し、成長面内の使用方向のOH基濃度の平均値及び分布形を測定した。測定結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
次いで、該合成石英ガラスインゴットを旋盤上で軸方向に圧縮し、外径φ200mm、長さ400mmの略円柱状に成型した後、足場管から切り離し、成型炉内で内寸200×300×400mmの成型用高純度グラファイト型内にセットし、炉温度を1800℃に昇温し、1時間保持後、炉の通電を停止し、自然冷却して、合成石英ガラス体を200×200×300mmの合成石英ガラス棒に成型した。
得られた合成石英ガラス棒の外表面をOH基濃度の低い部分及びグラファイトからの汚染を除去する目的で深さ5mm研削して除去し、更に50重量%フッ酸で1時間エッチングを行った。その結果、合成石英ガラス棒は190×190×290mmとなった。
フッ酸洗浄後の合成石英ガラス棒の使用方向(長さ290mmの方向)の両端を旋盤に把持した合成石英ガラス足場管に再度溶接し、合成石英ガラス棒全体を十分に溶融加熱しながら、旋盤の左右のチャック間隔を拡大しつつ、左右の回転数に若干の差異を持たせて回転させることで、円筒形への成型と延伸を同時に行い、外径φ100mm、長さ1330mmの合成石英ガラスインゴットにした後、帯域溶融法にて1往復の均質化処理を行った。
成型後、第1往復目の均質化処理後、合成石英ガラスインゴットの端部を切り出し、使用方向と垂直な面内のOH基濃度の平均値及びOH分布形を測定した。測定結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】
均質化処理の終わった合成石英ガラスインゴットを旋盤上で軸方向に圧縮し、外径φ200mm、長さ330mmの略円柱状に成型した後、足場管から切り離し、成型炉内で内寸φ320mm×400mmの成型用高純度グラファイト型内にセットし、炉温度を1800℃に昇温、1時間保持後炉の通電を停止し自然冷却して、合成石英ガラス体をφ320mm×130mmの合成石英ガラス円盤に成型した。
得られた合成石英ガラス棒の外表面をグラファイトからの汚染を除去する目的で深さ10mm研削して除去し、更に50重量%フッ酸で1時間エッチングを行った。その結果、合成石英ガラス棒はφ300mm×110mmとなった。
得られた合成石英ガラス円盤を外径φ400mm、内径φ304mm、高さ140mm、深さ130mmの合成石英ガラス容器に入れ、更に厚さ10mmの合成石英ガラス板で蓋をして、電気炉内に縦置きに設置し、1150℃で40時間保持後、冷却速度2℃/hrで920℃まで徐冷し、920℃にて24時間保持後、炉の通電を停止し、室温まで冷却した(徐冷処理)。
徐冷処理を行った合成石英ガラス円盤は徐冷による不純物の影響を排除するため外周から半径方向に10mm、厚さ方向にそれぞれ10mmずつ研削を行った結果、外径φ280mm、厚さ90mmとなった。
得られた合成石英ガラス円盤の屈折率の均質性を使用方向及びオフ軸方向について測定を行った。更に、使用方向及びオフ軸方向の複屈折率を測定した。
また、該合成石英ガラス部材より試験片を切り出して、波長193.4nmの紫外線に対する内部透過率、金属不純物濃度、OH基濃度、水素分子濃度、仮想温度を測定した。また、シュリーレン装置を用い、米国ミリタリー規格(MIL−G−174B規格)に準じる方法で試料に関して使用方向及びオフ軸方向の脈理測定を行った。
表4に測定して得られた193.4nmの紫外光に対する内部透過率及び金属不純物濃度を示す。
【0049】
【表4】
【0050】
表5に得られた合成石英ガラス円盤の使用方向及びオフ軸方向における波長633nmの光に対するΔn、複屈折の最大値、脈理のグレードを示す。なお、複屈折の最大値は最外周(半径130mmの円周部分)で与えられ、その部分の応力方向は円周方向に引っ張り応力であった。
【0051】
【表5】
【0052】
表6に合成石英ガラス円盤の使用方向におけるオフ軸方向に平均化したOH基濃度、仮想温度(FT)、水素濃度の最大値と最小値の差(Δ)を示す。
また、図5、図6にそれぞれOH基濃度の平均値、仮想温度の平均値の使用方向の分布を示す。
【0053】
【表6】
【0054】
表7に実施例1の合成石英ガラス円盤のオフ軸方向における使用方向に平均化したOH基濃度、仮想温度、水素濃度の最大値と最小値の差(Δ)を示す。
また、図7、図8にそれぞれOH基濃度の平均値、仮想温度の平均値のオフ軸方向の分布を示す。
【0055】
【表7】
【0056】
[比較例1]
実施例1と同様に合成石英ガラスインゴットを作製し、帯域溶融法で1方向目の均質化及び3方向目の均質化処理を一回ずつ行った。
得られた成型体のオフ軸方向に平均化した使用方向のOH基濃度分布、同仮想温度分布を表8に示す。また、表9に使用方向に平均化したオフ軸方向のOH基濃度分布、同仮想温度分布を示す。
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】
表10にオフ軸方向に平均化した使用方向のOH基濃度及び仮想温度の最大値と最小値の差△OHと△FT、及び使用方向の屈折率分布Δnと複屈折の最大値を示す。
【0060】
【表10】
【0061】
表11に使用方向に平均化したオフ軸方向のOH基濃度及び仮想温度の最大値と最小値の差△OHと△FT、及び使用方向の屈折率分布Δnと複屈折の最大値を示す。
【0062】
【表11】
【0063】
【発明の効果】
本発明の合成石英ガラス部材は、特にArFエキシマレーザー用として複屈折が少なく、また屈折率の均質性に優れ、光透過率変化の少ないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】使用方向及びオフ軸方向の意味を説明した図であって、(A)は合成石英ガラス部材の一例の斜視図、(B)は同例の使用方向から見た図、(C)は同例のオフ軸方向から見た図である。
【図2】オフ軸方向に平均化するという意味を説明した図であって、合成石英板を得るためのスライス態様を示す斜視図である。
【図3】同石英板を用いて使用方向におけるOH基濃度をオフ軸方向に平均化する場合の説明図である。
【図4】2次曲線状の意味を説明した図である。
【図5】実施例1で得られた合成石英ガラス部材の使用方向におけるOH基濃度の平均値分布図である。
【図6】実施例1で得られた合成石英ガラス部材の使用方向における仮想温度の平均値分布図である。
【図7】実施例1で得られた合成石英ガラス部材のオフ軸方向におけるOH基濃度の平均値分布図である。
【図8】実施例1で得られた合成石英ガラス部材のオフ軸方向における仮想温度の平均値分布図である。
【符号の説明】
10 ガラス部材
12 石英板
Claims (5)
- 直径150〜380mm、厚さ50〜150mmの略円柱形状を有する合成石英ガラス部材において、
(1)使用方向及びオフ軸方向の脈理グレードがAクラスであること、
(2)使用方向のOH基濃度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が30ppm以下であり、使用方向の仮想温度をオフ軸方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が20℃以下であること、
(3)オフ軸方向のOH基濃度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が40ppm以下であり、オフ軸方向の仮想温度を使用方向に平均化した際の平均値の最大値と最小値の差が30℃以下であること、
(4)合成石英ガラスの使用方向における波長633nmの光に対する屈折率分布Δnが1×10-6以下であり、オフ軸方向の屈折率分布Δnが3×10-6以下であること、
(5)オフ軸方向に平均化した際の使用方向のOH基濃度分布の分布形が、回転対称で、かつ上に凸の変曲点を1つ有する分布形であり、かつOH基濃度分布における回転対称軸で最大値を与える変曲点が1つの略4次曲線状又は略2次曲線状であり、しかも該回転対称軸が円柱形状の回転対称軸と一致していること、
(6)オフ軸方向に平均化した際の使用方向の仮想温度分布の分布形が、回転対称で、かつ上に凸の変曲点を1つ有する分布形であり、かつ仮想温度分布における回転対称軸で最大値を与える変曲点が1つの略4次曲線状又は略2次曲線状であり、しかも該回転対称軸が円柱形状の回転対称軸と一致していること
を特徴とする合成石英ガラス部材。 - オフ軸方向に平均化した際の使用方向の水素分子濃度分布の分布形が回転対称で、かつ上に凸の変曲点を1つ有する分布形であり、かつ水素分子濃度分布における回転対称軸で最大値を与えるなだらかな曲線状であり、平均水素分子濃度の最大値が最低値の3倍未満であることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラス部材。
- 含有される塩素濃度が20ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の合成石英ガラス部材。
- 使用方向及びオフ軸方向の複屈折の最大値がガラス体の最外部で与えられ、その値が1.5nm/cm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材。
- 使用方向の複屈折を与える応力が使用方向の最外周において最大で、かつ円周方向に引っ張り応力であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材。
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