JP2010066770A - 光学要素およびその製法 - Google Patents

光学要素およびその製法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010066770A
JP2010066770A JP2009211309A JP2009211309A JP2010066770A JP 2010066770 A JP2010066770 A JP 2010066770A JP 2009211309 A JP2009211309 A JP 2009211309A JP 2009211309 A JP2009211309 A JP 2009211309A JP 2010066770 A JP2010066770 A JP 2010066770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
conversion
light
optical element
conversion layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2009211309A
Other languages
English (en)
Inventor
Rolando Ferrini
フェリニ ロランド
Urs Fuerholz
ヒューホルツ ウルス
Olivier Nicolet
ニコレット オリビエ
Marc Pauchard
ポーチャード マーク
Juliette Perrenoud
ペレノード ジュリエット
Libero Zuppiroli
ズピロリ リベロ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ilford Imaging Switzerland GmbH
Original Assignee
Ilford Imaging Switzerland GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ilford Imaging Switzerland GmbH filed Critical Ilford Imaging Switzerland GmbH
Publication of JP2010066770A publication Critical patent/JP2010066770A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/22Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/02Diffusing elements; Afocal elements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】入射光の量に対して望ましい方向に放射させる光の量を増加させた光学要素を提供する。
【解決手段】支持体(1)と光学転換層(3)との間に位置する少なくとも1つの中間層(2)を含む、および/または散乱中心(4)が光学転換層(3)および/または中間層(2)に存在する透明な支持体(1)、並びに1つの波長の光を吸収し他の波長の光を放射する物質を含む少なくとも1つの透明な光学転換層(3)からなる光学要素であって、好ましくは、中間層(2)は、ミクロ多孔性およびメソ多孔性であり、支持体(1)、中間層(2)および光学転換層(3)は可撓性であり、光学要素は可撓性のフォイルの形であり、散乱中心は、特定の平均粒子サイズを有するPbS、TiO、SiO、Al、AlOOH、ZrO、ZnO、SnO、インジウム錫オキシドの混合酸化物、中空のミクロスフェアまたはエロゾル粒子である。
【選択図】図5

Description

本発明は、光学要素に関する。特に、本発明は、光学の応用のための可撓性の材料に関し、それらは、層集合物中に少なくとも1つの光転換層(散乱吸収およびホトルミネセンスにより入射光のスペクトル組成を変化できる)を含む。
光転換層は、光源のスペクトル組成を変化させる必要があるときはいつでも、使用される。光の或るスペクトル成分を吸収または反射する光フィルターとは対照的に、光転換層は、光の吸収されたエネルギーの一部を転換しそしてそれをより高い波長で再び放射する。そのため、低い波長の光をより高い波長の光へ転換できる。転換層は、この目的のために、光スペクトルの少なくとも一部を吸収しそして蛍光または燐光によりそれを転換できる1つ以上の転換色素を含む。
光転換のこの方法は、例えば、ヒトの眼により見ることのできる(400nmと700nmとの間の光の波長の)発光体の生成または改変に使用される。このような発光体は、例えば部屋の照明、広告および警備標識の照明、またはLCDスクリーンおよび携帯電話のバックグラウンド発光のためにヒトの眼で見ることのできる光が必要なときはいつでも、使用される。
このような発光体の周知の例は、蛍光管であり、それは、ヒトの眼には見えない紫外線の放射を生じ、光転換層により400nmと700nmとの間の波長を有する光に転換される。光転換層は、蛍光管の内部表面に直接適用され、そして無機の蛍光体(phosphor)のみが転換色素として使用される。これらの層のさらなる性質は、それらが紫外線に対して不浸透性である必要がありそして可視光線を強く散乱する必要があることである。それゆえ、それらは透明ではなく、不透明である。
さらなる例は、白色光を発するダイオードであり、例えば、青色光は、例えば特許文献1に記載されたような、転換色素により緑黄色の光へ一部転換される。光転換層は、また警備標識に使用され、例えば、ヒトの眼には見えない紫外線を可視光へ転換する。このような警備標識は、紫外線ランプの下でのみ見える。
光転換層は、また食品の製造に使用され、例えば、光転換層は、植物の成長が加速されるやり方で、太陽光または人工光を転換する。
光転換層は、また、例えば非常出口を示すために使用されるように、暗がりで自己発光の燐光の域の光スペクトルを変化するのに使用される。
すべての転換層は、光の能率的な転換および望ましい方向への転換された光の放射という同じ目的を有する。この目的のために、光源および光の転換による転換色素の励起は、非常に能率的でなければならない。励起された転換色素は、転換層の内側の内部の光源である。転換された光は、次に、層から引き出されねばならない。発された光の量と吸収された光の量との比は、外部蛍光効率とよばれる。転換層の機能を最適にするために、個々の段階(励起、転換、抽出)が可能な限り独立して最適にされるのが有利であろう。
透明なポリマーに埋め込まれたミクロメートルの範囲の粒子サイズを有する無機の蛍光体は、例えば、特許文献2または3に記述されているような広く使用されている転換層で用いられている。
粒子とポリマーとの間の屈折率および粒子サイズの差により、これらの文献に記載されているように、この方法で製造された転換層は、不透明でありそして可視光をかなり散乱する。これは、転換色素による吸収および発光の別々の調節をかなり阻害するかまたは防ぐことすらする。使用された蛍光体は、しばしば非常に高い量子収率を有するが、転換層による光転換の外部効率は、多量の転換された光が転換層から逃れることができないか、または望ましくない方向へ放射されるために、かなり悪化する。
1つより多い転換色素が使用されるとき、さらに問題が生ずる。転換層における光の伝搬の挙動は、使用される波長に依存する。そのため、転換層の光学的性質は、使用される転換色素に調節されねばならない。異なる転換色素による励起光の吸収および発された放射に対するレシプロフィルター作用が、注意深く調節されなければならないことも必要になる。
この目的を達成するために、異なる転換色素を含む多層系が開発されてきており、得られた転換フィルムの光学的性質は、選択的に調節できる。
特許文献4または5に例えば記載された多層系は、強い散乱のために光学的性質の非常に制限された調節のみを可能にする。特に、2つの転換色素を含む転換層の順序のみが、転換効率を高めるために使用されるに過ぎない。また、光の散乱の挙動および光のカップリングアウトは、せいぜい僅かに調節されるに過ぎない。
上記の無機の蛍光体の代わりに有機の色素を用いることにより、光の適度の散乱を有するに過ぎない透明な転換層が製造できる。このような層は、特許文献6に記載されている。
有機の蛍光色素の使用に加えて、殆ど透明な層の製造のための高い屈折率を有するポリマー例えばポリイミドと組み合わせた無機の蛍光体の使用は、特許文献7に記載されている。必要な透明性は、ポリマーおよび転換色素の屈折率の調節により得られる。ほとんど透明な層はこの方法で製造できるが、層中の転換色素の分散は、粒子サイズにより限定される。そのため、層は、転換色素を混ぜたミクロメートルのオーダーの層のゾーンおよび不活性な透明のポリマーの同様に大きなゾーンからなり、これらの層の非常に不均一な吸収および発光の挙動を導く。
特許文献8は、20nmと800nmとの間のサイズを有する無機の蛍光体の粒子の製造を記述している。このような粒子は、粒子が使用される光の波長に対して小さく、そのため散乱がかなり低下するために、透明な転換層の製造に非常に適しているだろう。
しかし、もしこのような転換層が使用されるならば、多層中の転換光がシャフティングにより捕捉されそして横方向へ主に放射されるという問題が生ずる。これは、上記の用途では望ましくない。
低い屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の使用によってシャフティングによる横方向への放射の一部抑制は、特許文献9に記載されている。
特許文献7では、多層の使用が記載されており、透明な転換フィルムに基づいて、光のカップリングアウトが、補助的光学要素の使用により、本発明によって調節される。この文献に記載された材料および製造方法は、コストの点およびこのような転換層フィルムの大量生産の点からみて適していない。
WO2006/127030 特開平11−199781 US2007/0031685 EP1480278 WO2006/114077 EP1422282 WO2005/100016 WO2005/051846 EP1492389
本発明の目的は、入射光の量に対して望ましい方向に放射される光の量を増加させた光学要素を提供することである。
この目的は、本発明の光学要素により達成される。特に、この目的は、或る波長の光を吸収し他の波長の光を発する物質を含む少なくとも1つの透明な光学転換層および透明な支持体を有する光学要素により達成され、この光学要素は、支持体と光学転換層との間に位置する少なくとも1つの補助層の存在、そして補助層または光学転換層中の散乱中心の存在を特徴とする。
本発明の1つの態様によれば、光学要素はミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層を含む。
好ましくは、支持体、中間層および光学転換層は可撓性であり、そのため光学要素は可撓性のフォイルの形を有する。
本発明の1つの態様では、光学要素は、支持体、第1の中間層およびその上の第1の転換層、およびその上の第2の中間層およびその上の第2の転換層からなる。
本発明の他の態様では、光学要素は、第2の転換層の上に、第3の中間層およびその上の第3の転換層を含む。
本発明のさらなる態様では、光学要素は、第1の中間層の上に直接接触している2つの転換層を含む。
光学要素は、また直接接触している2つの転換層により隔てられている第1および第2の中間層を含む。
さらに、光学要素は、第2の転換層の上に、これらの転換層の間の中間層なしに、第3の転換層を含む。
好ましくは、散乱中心が1つ以上の光学転換層中に組み込まれている上記の光学要素では、これらの散乱中心は、それぞれ200nmと10000nmとの間の平均粒子サイズを有するPbS、TiO、SiO、Al、AlOOH、ZrO、ZnO、SnO、インジウム錫オキシドの混合酸化物、中空のミクロスフェアまたはエロゲル粒子からなる群から選ばれる粒子の少なくとも1種からなる。
同様に、散乱中心が1つ以上の光学転換層中に組み込まれている上記の光学要素では、これらの散乱中心は、中間層と同じ材料であるが異なる孔サイズ分布のものか、またはそれぞれ200nmと10000nmとの間の平均粒子サイズを有するPbS、TiO、SiO、Al、AlOOH、ZrO、ZnO、SnO、インジウム錫オキシドの混合酸化物、中空のミクロスフェアまたはエロゲル粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子である。
光学要素は、支持体へ適用される抗反射層、接着層、接着層上のリリース層、またはストリッピング層のような補助層を含む。
光学要素は、中間層または中間層および/または転換層または転換層、転換色素を含む。
光学要素には、光学要素例えばフレネルレンズ、マイクロレンズ、ポリマースフェアまたは補助層(さらに光の抽出を改善しそして放射光の配分に影響する)が、最上の転換層の上に設けられる。
光学要素は、以下のプロセス段階からなるプロセスにより製造できる。1)可撓性の透明な支持体を用意し、コーティングにより、0−100℃好ましくは15−60℃の温度ですべての必要な成分を含む中間層材料のコロイド状水性分散物を適用する。2)コーティングにより、0−100℃好ましくは15−60℃の温度ですべての必要な成分を含む転換層のほぼ水性のコーティング溶液を適用する。3)空気、赤外線放射、マイクロウエーブまたは熱接触またはこれらの混合により、1つの層を生ずる各コーティング段階後或いはいくつかまたはすべての層のコーティング後、被覆された層を乾燥する。
すべての態様とともにフォイルが励起光に影響する転換フォイルを概略的に示す。 すべての態様とともに転換された光が放射する転換フォイルを概略的に示す。 吸収、透過、反射およびシャフティングの測定のための測定構成を示す。 発せられた蛍光の放射の測定用の測定構成を示す。 本発明による転換フォイルの最小の単位を示す。 いくつかの転換層を有する転換フォイルの異なる態様を示す。 2つの転換フォイルの想定された透過および反射の値を示す。 波長450nmの励起光に対する、転換色素なしの参照転換フォイルの転換層中のTiO散乱中心の濃度の影響を示す。 波長450nmの励起光に対する、転換色素なしの参照転換フォイルの転換層中のSiO散乱中心の濃度の影響を示す。 波長450nmの励起光に対する、組み込まれた転換色素を有する転換層中のTiO散乱中心の濃度の影響を示す。 波長450nmの励起光に対する、組み込まれた転換色素を有する転換層中のSiO散乱中心の濃度の影響を示す。 前方の方向の放射された蛍光に対する、組み込まれた転換色素を有する転換層中のTiOおよびSiO散乱中心の濃度の影響を示す。 蛍光効率に対する組み込まれた転換色素を有する転換層中のTiOおよびSiO散乱中心の濃度の影響を示す。 転換層の種々の表面の粗さを有する2つのサンプルの前方の方向に放射された蛍光を示す。 原子間力顕微鏡により測定された図14のサンプルの粗さのプロフィルを示す。 前方の方向に放射された蛍光の強度に対する、ミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層の層の厚さの影響を示す。 吸収、転換層の蛍光および蛍光抽出効率に対する、いくつかのサンプルのミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層中の組み込まれた散乱中心の影響を示す。 図17のサンプルの測定された蛍光スペクトルを示す。 ミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層の存在または不存在下で前方の方向に放射された蛍光の強度に対する、転換層中へ組み込まれたTiO散乱中心の濃度の影響を示す。
以下において、本発明は、図面および例を用いて説明される。この記載では、IUPACによる孔度の説明が使用される。
それらの孔のサイズに関する多孔性の材料の分類は、ミクロ多孔性は<2nmであり、メソ多孔性は2−50nmであり、マクロ多孔性は>50nmである。孔度が特定されていない場合には、孔のサイズが知られていないか、または孔度が、ミクロ多孔性、メソ多孔性またはマクロ多孔性のすべての範囲に及ぶ。たとえもし孔度が特定されていても、これは、材料がまた特定されていない孔度を有する少量の化合物を含むことを排除するものではない。材料は、孔の体積対全体積の比が4%より低い場合では、「非多孔性」であると定義される。
図1は、その上へ強度l=1で単色光が衝突した転換フォイルの概略図であり、そしてそれは、この光が転換フォイルにより、どのように影響されるか、すべての態様を示す。原則は、衝突光の合計が励起光と吸収光との合計と同じでなければならないことであり、衝突光を1とすると、1=R(λ)+R(λ)+T(λ)+T(λ)+A(λ)+W(λ)であり、ただしR(λ)は指向反射であり、R(λ)は散乱反射であり、T(λ)は指向透過であり、T(λ)は散乱透過であり、A(λ)は吸収でありそしてW(λ)はフォイル中のシャフティングである。
図2は、転換された光が転換フォイルにより、どのように放射されるか、すべての態様の概略図である。Eは前方の方向の発光であり、Eは後方の方向の発光であり、Eは側面の方向の発光である。
図3aは、透過の測定のための測定構成であり、図3bは、反射の測定のための測定構成である。矢印は励起光を示し、球は統合する球であり、サンプルによる発光は統合されそして検出器Dの上に導かれる。サンプルは、光源(例えば450nmの平均波長を有する)により放射され、そしてサンプルによるこの光の減衰が測定される。統合球は、すべての二面角で透過した光(SREF(Aex)または(SKF(λex))を集める。サンプルの透過は、この信号を、サンプルなしの乱されない光源の信号(SLED(λex))により除することにより決定される。サンプルの反射は、サンプルの反射された光(SREF(Aex)または(SKF(λex))を測定し、そしてそれを、理想的な散乱反射器の反射された光SLED(λex)により除することにより決定される。この方法により、組み込まれた転換色素を有するかまたは有しないサンプルの透過および反射の値が決定される。評価の値は、衝突時の波長が零に等しいという前提の下、組み込まれた転換色素のない比較サンプルの反射および透過の測定値から計算できる。
REF(λ)=1−TREF(λ)−AREF(λ) (ただし、AREF(λ)=0である)
組み込まれた転換色素を有するサンプルの値は、評価の値が組み込まれた転換色素なしの対応する参照サンプルと同じであるとの前提の下、サンプルの反射および透過の測定値から計算できる。
KF(λ)=1−TKF(λ)−RKF(λ)−WKF(λ)
(ただし、WKF(λ)=WREF(λ)である)。
図4は、発光した蛍光の測定のための測定構成を示す。放射する励起光に比べて高い波長を有する、転換フォイルによる転換光(Svor(λem)またはSruck(λem))が測定され、そして励起波長での放射光SLED(λex)の強度で除される。もし転換フォイルが統合球の前に置かれるならば、前方の方向に放射される蛍光の強度が得られる。もし転換フォイルが統合球の他の側面に置かれるならば、後方の方向へ放射される蛍光の強度が得られる。
図5は、本発明による転換フォイルの最小の単位を示し、それは、透明な可撓性の支持体(1)、支持体へ直接適用されたミクロ多孔性およびメソ多孔性の層(2)、(2)の上に直接適用された転換層(3)、および層(2)および(3)中に本発明により導入された散乱中心(4)からなる。本発明によれば、散乱中心(4)は、両方の層に存在するか、または2つの層(2)および(3)のうちの1つにのみ存在する。
図6a−6eは、図5に示される最小の単位から形成された、いくつかの転換層を有する転換フォイルの異なる態様を示す。
(a)第1の転換層(3a)の上の第2の転換層(3b)を有する態様。
(b)第1の転換層(3a)上の第2の中間層(2b)およびその上の第2の転換層(3b)を有する態様。
(c)第1の転換層(3a)上の第2の転換層(3b)、その上の第2の中間層(2b)およびその上の第3の転換層(3c)を有する態様。
(d)第1の転換層(3a)の上の第2の中間層(2b)、その上の第2の転換層(3b)およびその上の第3の転換層(3c)を有する態様。
(e)第1の転換層(3a)の上の第2の中間層(2b)、その上の第2の転換層(3b)、その上の第3の中間層(2c)およびその上の第3の転換層(3c)を有する態様。
すべての転換層および中間層は、これらの層の記述された性質により制限される、異なる厚さおよび組成を有することができる。
図7は、例7の転換フォイルの指向測定されたT(λ)、散乱透過T(λ)、全透過Ttot(λ)、指向した反射R(λ)、散乱反射R(λ)および全反射Rtot(λ)を示し、波長450nmの光について1つは組み込まれたTi0散乱中心がなく(例7−A)そして他の1つはそれを有する(例7−B)。
図8は、強度1で垂直に衝突する波長450nmの青色光の光分布に対する、転換色素のない参照転換フォイル(例1−Aから例1−D)の転換層中のTiO散乱中心の濃度の影響を示す。
図9は、強度1で垂直に衝突する波長450nmの青色光の光分布に対する、転換色素のない参照転換フォイル(例2−Aから例2−D)の転換層中のSiO散乱中心の濃度の影響を示す。
図10は、強度1で垂直に衝突する波長450nmの青色光の光分布に対する、組み込まれた転換色素を有する転換層(例1−Eから例1−H)中のTiO散乱中心の濃度の影響を示す。
図11は、強度1で垂直に衝突する波長450nmの青色光の光分布に対する、組み込まれた転換色素を有する転換層(例2−Eから例2−H)中のTiO散乱中心の濃度の影響を示す。
図12は、前方の方向へ放射された蛍光の強度に対する、組み込まれた転換色素を有する転換層(例1−Eから1−H、それぞれ例2−Eから2−H)中のTiOまたはSiOの散乱中心の濃度の影響を示す。
図13は、蛍光抽出効率(吸収により除される、前方の方向へ放射された蛍光の強度)に対する、組み込まれた転換色素を有する転換層(例1−Eから1−H、それぞれ例2−Eから2−H)のTiOまたはSiOの散乱中心の濃度の影響を示す。
図14は、転換層の異なる表面粗さを有する2つのサンプルの前方の方向に放射された蛍光を示す(例6−Aおよび6−B)。
図15は、原子間力顕微鏡により測定されたサンプル6−Aおよび6−Bの粗さのプロフィルを示す。
図16は、前方の方向へ照射された蛍光(図3−Aから3−D)の強度に対する、いくつかの転換フォイルのミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層の層の厚さの影響を示す。
図17は、前方の方向へ放射された蛍光(例4−Aから4−C)の相対強度、吸収および相対蛍光抽出効率に対する、いくつかのサンプルのミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層の組み込まれた散乱中心の影響を示す。
図18は、図17の例4−Aから4−Cの測定された蛍光スペクトルを示す。
最後に、図19は、ミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層のない(例5−Aから5−C)そしてミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層のある(例5−Dから5−F)、前方の方向へ放射された蛍光の強度に対する、転換層中へ組み込まれたTiO散乱中心の濃度の影響を示す。
前述したように、本発明の目的は、最大の転換効率を有する光スペクトルの透過または適合のために可撓性の転換フォイルを提供することである。
光源および本発明の転換された波長のスペクトル域は、200−2000nm、好ましくは200−700nmにある。本発明による転換フォイルは、光効率を転換しそして前方の方向へ転換された光を能率的に放射するために、他の光学層とともに多層系の1つ以上の転換層を有する。転換フォイルは、優れた機械的可撓性を有しそして多量かつ大きな面積で安価なコストで本発明により製造できる。その上、それは、好適な層の組成および好適な層のアセンブリを最適化することにより、吸収、光転換および空間放射を最適化するのに優れている。
驚くべきことに、本発明者は、このような転換フォイルが、低い回折率および本発明により組み込まれた散乱中心を有する薄い転換層、ミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の組み合わせにより得ることができることを見いだした。
より良く理解するために、光源の光に対する転換フォイルの影響の短い説明をする。単純化のために、単色光源(例えば450nmの波長を有する青色光)が、標準化された強度1で指向された方法でフォイルを放射するものとする。光の分布は、以下のやり方で概略的に示される。
上記の図1に関し、転換フォイルは、波長λを有する衝突光の空間の光分布に影響し、吸収により光の強度を減衰する。それは、以下の通りと思われる。
l=R(λ)+R(λ)+T(λ)+T(λ)+A(λ)+W(λ)
(ただし、R(λ)は指向された反射であり、R(λ)は散乱反射であり、T(λ)は指向された透過であり、T(λ)は散乱透過であり、A(λ)は吸収であり、W(λ)はフォイルの評価である)。
光の正確な分布は、転換フォイルの光学的性質に依存する。
転換フォイルが、転換色素を含まず本質的に透明である場合、周知の現象が生ずる。転換フォイルが周囲(大気)と比べて高い反射率を有するために、フォイルは、導波体として働く。放射光は、或る条件下では、この導波体とカップリングして、その結果、放射光のその部分を側面の方向へフォイルから離す。
転換色素が放射光の一部を吸収しそしてそれを再び放射する場合、それは内部の光源として働く。放射された光は、後方の方向(光源に向う)、前方の方向または側面の方向へ向かうか、またはそれは他の転換色素により吸収される。側面の方向への光の放射は、透明な転換フォイルでは非常に周知であり、そしてそれはこれらフォイルの導波性の結果である。側面の方向への光のこの放射は、光の放射がフィルムへ垂直な方向であることが望ましい場合に、非常に困ることである。図2は、放射された光の空間の分布を概略的に示す。Eは、前方の方向への発光であり、Eは、後方の方向への発光であり、そしてEは、側面の方向への発光である。
本発明による転換フォイルにより、図1および2に示されている光の部分が同時に影響することが可能になり、これは、後方反射により励起光の大きな部分を失うことなく、吸収を高め、ラフティング(rafting)を抑制しそして前方の方向への光の抽出を増大させることを意味する。これは、以下「転換効率の増大」とよばれる。
原則として、放射された光の空間の分布は影響され、そして転換効率は、転換層の厚さを薄くし、そのためそれは最早良好な導波体ではなくなることにより、そしてそれを透明な支持体から光学的に引き離すことにより、増大する。もし低い屈折率を有する中間層が転換層と支持体との間に導入されるならば、ラフティングは低下し、そしてフォイルに対して垂直な方向に放射する蛍光はかなり増加する。低い屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層は、このような中間層として非常に好適である。
散乱中心の意味のある導入は、放射された光の空間の分布に影響しそして転換効率を増大させる他の態様である。散乱粒子の導入は、散乱中心の2つの種類に導かれる。まず、光は、もし粒子と周囲の層の材料との間に屈折率の相違が存在しそして粒子が対応する光の波長より小さくないならば、層の粒子により直接散乱される。第2に、粒子の導入は、層の表面の粗さを増大させ、表面での光の散乱を増大させる。層中の直接散乱は、指向された透過の一部を低下させそして散乱透過および反射の一部を増大させる。光の散乱は、転換フォイル中の光路が延長され、再び吸収を増大させるという結果を有する。散乱は、同時にラフティングを抑制しそしてフォイルからの光の抽出を上昇させる。
放射させた光の空間の分布に影響しそして転換効率を増大させる特に好ましい態様は、記述された2つの作用の組み合わせであり、転換層は、中間層により透明な支持体から光学的に隔離され、そして散乱中心は転換層中へ本発明により直接導入される。
放射された光の空間の分布に影響しそして転換効率を増大する他の特に好ましい態様は、転換層の外側への散乱中心の導入である。これは、例えば、支持体から光学的に転換層を隔離する低屈折率を有する中間層中への散乱中心の導入により行われる。この方法において、蛍光抽出効率は、かなり増大する。これは、前方の方向へ放射される励起光の強度が、前方の方向に放射される転換光の強度を低下させることなく減少しなければならない場合に興味がある。この場合、散乱中心は、後方の方向へ励起光の一部および前方の方向へ転換光の増加した部分を散乱させそしてこの方法で前方の方向へ放射される光の色バランスに影響する。
放射された光の空間の分布に影響しそして転換効率を増大させる他の態様は、転換層の屈折率と周囲の大気の屈折率との間の屈折率を有する、転換層の上の補助層の導入である。この層は、周囲の大気への境界層での反射を低下させ、そしてこのやり方で光抽出を増大させる。このような層は、非常に周知でありそして抗反射層として使用される。このような層は、例えばUS4759990およびUS4583822に記載されている。
転換効率の補助的な増大の態様は、透明な支持体の上への低屈折率を有する抗反射層の導入である。
さらに、放射された光の空間の分布はなお影響され、そして転換効率は、例えば特許出願WO2007/011154およびWO01/41225、またはM.Guillaumee、M.Liley、R.PuginおよびR.P.Stanleyの「Scattering of light by a sub−monolayer of randomly packed dielectric microspheres giving color effect in transmission」Proceedings of SPIE 6988、698811(2008)の論文に記載されているように、光学要素例えばミクロレンズ、フレネルレンズまたはポリマー球を転換層の表面に設けることにより増大する。
以下において、本発明は、種々の態様で使用されるすべての層、並びにそれらの組成および製法について詳述される。
本発明による転換フォイルの最小の単位から説明を始めることとし、図5は、透明な可撓性の支持体(1)、支持体へ直接適用された、少なくとも1つのミクロ多孔性およびメソ多孔性の層(2)、およびその上に直接適用された、散乱中心を本発明により導入した少なくとも1つの転換層を示す。これらの3つの層は以下に詳述される。中間層および転換層は、散乱中心を有するかまたは有することなく記述される。
記述される態様の多さから見て、1つの層の記述される態様のすべてが他の層の態様のすべてと組み合わされることを理解すべきである。
(可撓性の支持体)
写真業界で使用される広範囲の可撓性の支持体が、本発明による材料に好適である。本発明による材料の製造のために、写真材料の製造に使用されるすべての支持体が使用でき、例えばセルロースエステル例えば三酢酸セルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロースまたは酢酸/酪酸セルロース、ポリエステル例えばポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、ポリエーテル、ポリ塩化ビニルおよびポリビニルスルホンが挙げられる。ポリエステルフィルム支持体、特にポリエチレンテレフタレート例えばDuPont Teijin Filmsにより製造されるCronar(商標)またはポリエチレンナフタレートがそれらの寸法安定性の点から好ましい。
アクリロニトリル、ブタジエンおよびスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンケトン、ポリメチルメタクリレート、ポリオキシメチレンおよびポリスチレンも使用できる。
このような支持体特にポリエステルが使用されるとき、下塗り層は、支持体への層の結合を改善するために、まず有利に適用される。この目的に有利な下塗り層は、写真業界で周知であり、そして例えば塩化ビニリデン、アクリロニトリルおよびアクリル酸のターポリマー、または塩化ビニリデン、メチルアクリレートおよびイタコン酸のターポリマーを含む。下塗り層の使用の代わりに、支持体の表面は、コロナ放電またはコロナ/エロゾル処理にコーティングプロセスの前にかけられる。
すべてのこれらの可撓性の支持体は、ほとんど透明でかつ電導性の層である。適用される金属層またはインジウム錫オキシドの層を有するプラスチック支持体が好ましい。
(ミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層)
本発明による材料のミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層は、低屈折率を有し、無機のナノ粒子を含み、2−60μm好ましくは5−50μmより好ましくは20−40.0μmの乾燥厚さを有する。
低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層は、無機のナノ粒子を含み、任意に、少量の結合剤および他の成分を含む。これらは、乾燥後、規定された測定可能な孔体積を有する。孔体積は、例えば、BET法の使用により測定される。孔体積の測定のためのBET法は、S.Brunauer、P.H.EmmetおよびI.Tellerにより「Adsorption of Gasses in Multimolecular Layers」Journal of the American Chemical Socity、60、309−319(1938)に記載されている。
簡略化された方法で、孔は周知の密度を有する好適な溶媒により満たされ、そして孔体積は層の重量の増加から直接測定される。本発明によるミクロ多孔性およびメソ多孔性の層に関するこの方法で測定された孔体積は、0.1−2.5mL/gであり、ここで無機のナノ粒子を含むミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の単位重量が参考にされる。
本発明による転換フォイルのミクロ多孔性およびメソ多孔性の層に関してこの方法で測定された0.2−2.5mL/gの孔体積が好ましく、特に好ましいのは、0.4−2.5mL/gの孔体積である。
無機のナノ粒子を含むミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の屈折率は、孔度により影響される。孔度の増加は、屈折率を低下させる。理論的に、1.00(大気)と使用される無機のナノ粒子の屈折率との間の屈折率のすべての値は、無機のナノ粒子としてSiOが使用される場合では、例えば1.45の値に調節できる。1.05と1.40との間の実際に使用される屈折率のすべての関係する値は、このやり方で達成できる。
屈折率の有効な値は、ナノ粒子の網状構造の屈折率の値と気体を満たした孔の屈折の値との体積平均合計をとることにより、大略計算できる。
例えば、1.45の屈折率を有するSiOナノ粒子から主としてなる0.80容量%の孔度を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層および1.00の屈折率を有する大気は、1.09の有効な屈折率を有する。
無機のナノ粒子を含みかつ低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層のコーティング溶液を適用した後、これらのナノ粒子の三次元網状構造は、乾燥中徐々に形成される。この網状構造の隙間は、使用される溶媒、それぞれの分散剤および他の任意に使用される成分により満たされる。乾燥段階の後期において、使用される溶媒、分散剤のそれぞれは、もし十分に少量の添加物例えば結合剤が使用されたならば、除かれ、凝集物の内およびそれらの間の隙間は保存され、そして気体が満たされた孔が、ナノ粒子の網状構造に生ずる。この三次元の網状構造は、固相および気相という2相からなり、ミクロメートル以下の範囲の構造を有する。
これらの構造のサイズを本発明により調節することにより、散乱は影響し、それによりまた本発明による層の透明性が影響される。これらの作用は、例えば、透明なポリマー支持体上の層中の光透過を特徴とする。
天然、沈降またはフューム金属酸化物、金属酸化物/水酸化物および天然または合成のゼオライトは、低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の製造のための無機のナノ粒子として使用できる。SiOまたはAl、TiO、ZnO、ZrOおよびSnOまたはインジウム錫オキシドの混合酸化物が金属酸化物として使用できる。AlOOHは、例えば金属酸化物/水酸化物として使用できる。これらの化合物のすべての混合物を使用できる。
550nmの波長で1.70より低い屈折率を有する無機のナノ粒子が好ましい。特に好ましい無機のナノ粒子は、沈降またはヒューム酸化シリシウム、酸化アルミニウム、酸化/水酸化アルミニウムおよびゼオライト類、ゼオライトベータ、ZSM−5、モルデナイト、LTA(リンデタイプA)、フォージャサイトおよびLTL(リンデタイプL)である。
上記のゼオライトの公式な構造の記述は、例えば、C.Barlocher,W.M.MeierおよびD.H.Olsonによる書籍「Atlas of Zeolite Framework Types」5版、Elsevier(2001)ISBN 0−444−50701−9にリストされている。
無機のナノ粒子(一次粒子)のサイズは、造影法例えば高解像透過電子顕微鏡または走査型電子顕微鏡により測定できる。
無機のナノ粒子(一次粒子)の平均粒径は、好ましくは5−200nmであり、特に好ましくは10−60nmのサイズ範囲である。無機のナノ粒子は、好ましくは、狭い粒子サイズの分布を有し、一次粒子の少なくとも90%は前述の平均直径の2倍より小さい直径を有し、そして上述の平均粒子直径の3倍より大きい直径を有する一次粒子は実際には存在しない。
無機のナノ粒子は、好ましくは、測定可能なBET孔体積を有する緩い凝集物(二次粒子)として存在する。
2つの異なるタイプの特に好ましい二酸化シリシウムが使用でき、初めの1つは、湿式法でつくられた沈降二酸化シリシウムであり、第2のものは気相の反応でつくられたフューム二酸化シリシウムである。
沈降二酸化シリシウムは、酸による珪酸ナトリウムのメタセシスにより、またはそれをイオン交換樹脂の層に通すことにより、二酸化シリシウムソルの加熱および熟成によりまたは二酸化シリシウムゾルのゲル化により、例えば湿式法で、二酸化シリシウムゾルとして製造できる。
ヒューム二酸化シリシウムは、一般に、フレーム熱分解、例えば水素および酸素の存在下四塩化珪素を燃焼することにより製造される。このようなヒューム二酸化シリシウムの例は、DEGUSSA AG、Frankfurt/Main、ドイツから市販されているAerosil(商標)200(2.0のpHの値で等電点を有するSiO)である。この物質は、データシートによれば、約200m/gの比BET表面積、および約12nmの一次粒子のサイズを有する。他のサンプルは、Cabot Corporation、Billerica、米国から市販されているCAB−O−SIL(商標)M−5である。この物質は、データシートによれば、約200m/gの比BET表面積、および約12nmの一次粒子のサイズを有する。凝集物は、0.2−0.3μmの長さを有する。
最高20nmの一次粒子の平均サイズおよび少なくとも150m/gの比BET表面積を有するヒューム二酸化シリシウムが、本発明では好ましく使用される。
同様に好ましいゼオライトベータは、NanoScape AG、Munich、ドイツから30nmの平均サイズのナノ粒子の形で市販されている。他のナノ結晶性ゼオライト(一次粒子の平均サイズが括弧で示されている)ZSM−5(70−100nm)、モルデナイト(500nm)、LTA(90nm)、フォージャサイト(80nm)およびLTL(50nm)も、同じ源から市販されている。
酸化/水酸化アルミニウムは、例えば、金属酸化物/水酸化物として使用できる。とくに好ましいのはシュードベーマイトである。
酸化/水酸化アルミニウムは、好ましくは、例えば特許DE3823895に記載されているように、酸の完全な存在下ゾル・ゲルプロセスで製造される。好ましい酸化アルミニウムはγ−酸化アルミニウムである。
無機のナノ粒子の表面は、存在するかもしれない一次粒子の凝集物をより小さい単位へ破壊しそしてそれらを安定化するために、変性される。分散された粒子のサイズは、これらのナノ粒子を含むミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の透明性にかなり影響する。表面の変性は、また使用される結合剤および/または溶媒、それぞれの分散剤とナノ粒子の表面との融合性を改善できる。このような変性は、変化しない正に電荷したまたは負に電荷した表面をもたらす。
正に電荷した表面を得るための二酸化シリシウムの表面変性の好ましい方法は、例えば特許出願DE10020346に記載されているようなポリアルミニウムヒドロオキシクロリドによる処理である。アルミニウムクロロヒドレートによるヒューム二酸化シリシウムの表面変性は、特許出願WO00/20221に記載されている。
二酸化シリシウムの表面変性の他の好ましい方法は、例えば特許出願EP0663620に記載されているようなアミノ有機シランによる処理である。
二酸化シリシウムの表面変性の特に好ましい方法は、特許出願EP1655348に記載されており、二酸化シリシウムの表面は、少なくとも1つのアミノ有機シランおよび三価のアルミニウムの化合物の反応生成物により処理される。
少なくとも1つのアミノ有機シランおよび三価のアルミニウムの化合物の反応生成物による表面の変性のための三価のアルミニウムの好ましい化合物は、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、蟻酸アルミニウムおよびアルミニウムクロロヒドレートである。
三価のアルミニウムの化合物の量は、典型的な例では、二酸化シリシウムの量に対して0.1−20重量%である。0.5−10重量%の値が好ましい。
少なくとも1つのアミノ有機シランおよび三価のアルミニウムの化合物の反応生成物による表面変性のための特に好ましいアミノ有機シランは、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、(3−トリエトキシシリルプロピル)−ジエチレントリアミン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−トリエトキシシリルプロピル)−ジエチレントリアミンおよびこれらの混合物である。
それぞれのアミノ有機シラン、アミノ有機シランの混合物の全量は、典型的な例では、二酸化シリシウムの量に対して0.1−20重量%である。0.5−10重量%の値が好ましい。
三価のアルミニウムの化合物(例えばアルミニウムクロロヒドレート)とアミノ有機シランとの重量比は、好ましくは、pHの望ましい値が、2つの化合物が混合されたとき、得られるように選ばれる。0.1−2.0のモル比が好ましい。特に好ましいのは、アルミニウム原子の数およびアミノ有機シランのアミノ基の数を考慮にいれて、0.4−1.5のモル比である。
20nm以下の一次粒子のサイズを有するヒューム二酸化シリシウムは、三価のアルミニウムの化合物(例えばアルミニウムクロロヒドレート)と少なくとも1つのアミノ有機シランとの反応生成物による表面変性のために、特に好ましい。
高いせん断速度での分散は、二酸化シリシウムの表面上の反応生成物の等しい分布を生ずる。その上、分散物のレオロジー的挙動が改善される。
無機のナノ粒子を含みかつ低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層は、2−60m/g、好ましくは5−50m/g、より好ましくは10−30.0m/gの量で無機のナノ粒子を含む。
ミクロ多孔性およびメソ多孔性の層に存在する結合剤の量は、望ましい孔度を達成するために十分に少なくなければならないが、可撓性の支持体へしっかり接着する機械的に安定な脆くないコーティングを得るために十分に多くなければならない。無機のナノ粒子の量に対して60重量%以内の量が使用され、好ましいのは、低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層中の無機のナノ粒子の全量に対して、0.5−40重量%の量である。特に好ましいのは、低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層中の無機のナノ粒子の全量に対して、10−30重量%の量である。
無機のナノ粒子を含みかつ低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層に好適な結合剤は、一般に、水溶性の親水性のポリマーである。
合成、天然または変性天然ポリマー、例えば完全または一部加水分解されたポリビニルアルコールまたは酢酸ビニルおよび他のモノマーのコポリマー、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、(メタ)アクリルアミドのホモポリマーまたはコポリマー、ポリビニルアセタール、ポリウレタン並びに澱粉、セルロースまたは変性セルロース例えばヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびゼラチンが使用できる。すべてのこれらのポリマーは、また混合物として使用できる。
無機のナノ粒子を含みかつ低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層に特に好適な結合剤は、変性および非変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびこれらの混合物である。
架橋剤と反応する可能性のある基を有する上記のポリマーは、架橋または硬化されて、本質的に水不溶の層を形成する。このような架橋結合は、共有またはイオン性の何れかである。層の架橋または硬化は、層の物理的性質、例えば液体吸収能、液体への露出下のそれらの寸法安定性、蒸気または温度の変化または層の損傷および脆さに対するそれらの抵抗性の変性を可能にする。
架橋剤または硬化剤は、架橋される水溶性のポリマーのタイプに応じて選択される。
有機の架橋剤および硬化剤は、例えば、アルデヒド(例えばホルムアルデヒド、グリオキザールまたはグルタールアルデヒド)、N−メチロール化合物(例えばジメチロール尿素またはメチロールジメチルヒダントイン)、ジオキサン(例えば2,3−ジヒドロキシジオキサン)、反応性ビニル化合物(例えば1,3,5−トリスアクロリルヘキサヒドロ−s−トリアジンまたはビス−(ビニルスルホニル)エチルエーテル)、反応性ハロゲン化合物(例えば2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン)、エポキシド、アジリジン、カルバモイルピリジニウム化合物または上記の架橋剤の2つ以上の混合物を含む。
無機の架橋剤または硬化剤は、例えば、クロミウムアルム、アルミニウムアルム、硼酸、ジルコニウム化合物またはチタノセンを含む。
層は、また紫外線、電子ビーム、X線または熱の影響の下、層を架橋する反応性物質を含むことができる。
これらのポリマーは、水不溶性の天然または合成の高分子量化合物、特にアクリレート格子またはスチレンアクリレート格子を有するものとブレンドできる。
(転換層)
関心のある吸収および放出のバンド(200−2000nm、好ましくは200−700nm)を有する転換色素は、以下に詳述される。
この記述では、転換色素は、始めの波長の電磁気放射を吸収し、その後より高い波長の電磁気放射を放出する化合物である。
本発明で有用な関心のある転換色素の例は、ポリマーまたは油中に組み込まれる可溶性の化合物である。
(有機蛍光色素)
これらの色素のほとんど無制限の集まりがある。それらの例は、ペリレン(例えば会社BASF、Ludwigshafen、ドイツからの商品名Lumogenの下周知の色素、Lumogen F240 Orange、Lumogen F305 Red、Lumogen F083 Yellow、Lumogen F850 Green)、会社Neelikon Food Dyes and Chemicals Ltd.Munbai、India、インドからのYellow 172、並びに色素例えばクマリン(例えばCoumarin 6,Coumarin 7、Coumarin 30、Coumarin 153、Basic Yellow 51)、ナフタルイミド(例えばSolvent Yellow 11、Solvent Yellow 116)、Fluorol 7GA、ピリジン(例えばピリジン 1)、ピロメテン(例えばPyrromethene 546、Pyrromethene 567)、ウラニン、ローダミン(例えばRhodamine 110,Rhodamine B、Rhodamine 6G、Rhodamine 3B、Rhodamine 101、Sulphorhodamine 101、Sulphorhodamine 640、Basic Violet 11、Basic Red 2)、シアニン(例えばフタロシアニン、DCM)、スチルベン(例えばBis−MSB、DPS)(多くの業者から市販されている)である。いくつかの他の色素、例えば酸性色素、塩基性色素、直接色素および分散色素は、目的とする用途について十分に高い蛍光量子収率を示す限り、使用できる。
以下のものも使用できる。
(発光有機金属複合体)
(蛍光デントリマー)
(シクロデキストリンを有する有機色素複合体)
本発明にとり他の関心のある転換色素の例は、ポリマー中に分散された固体粒子である。
このような転換色素の例は、無機蛍光体のミクロ粒子であり、その屈折率は、無機蛍光体の使用されるポリマーまたはナノ粒子と同じ域にある。これらポリマーまたはナノ粒子は、一般式A12:Ce(ただし、AはY、GdまたはTbであり、XはAlまたはGaであり、例えばYAl12:Ce)、式Y12:Ce(ただし、XはAlまたはSiであり、AはNまたはOである)、または式(Y,Ga)(Al、Ga)12;Ceのセリウムドープガメット(gamet)、ZnS:Cuオルソシリケート、好ましくは式XSiO:Eu(ただし、XはSr,BaまたはCaである)、ニトリド、式XSi:Eu(ただし、XはSr,BaまたはCaである)のオキシニトリドシリケート、ニトリドシリケート(例えば、CaSi:Eu、SrSi:EuおよびCaAlSiN:Eu)、イオン性蛍光体(例えばSrGaSi:Eu2+、(Sr,Ca)Si:Eu2+、CaSiAlN:Eu2+、SrSi:Eu2+またはSrS:Eu2+)、La:Eu、LaS:Eu、(BaMgAl)1012:Eu、YS:Eu、YVO:Eu、Sm、SrGa:Eu2+、(BaSr)SiO:Eu,M(ただし、MはHo、Er,CeまたはYである)、Ca10(POCl:Eu2+、Sr(POCl:Eu、または特許出願WO2005/051846に記載されたような蛍光体である。
他の例は、無機の量子ドット例えばCdSe、CdS、CdTe、InP、InAs、GaAs、GaN、Si、ZnSe、ZnTe、ZnS、PbSeおよびこれらの混合物またはこれらの混合した多層粒子である。
このタイプの他の使用可能な転換色素は、無機・有機ハイブリッド材料、例えば金属酸化物粒子中に組み込まれた有機色素、例えばミクロ多孔性およびメソ多孔性の材料例えばMCM−5またはゼオライト例えばLTLおよびZSM−5中のSiO、TiOである。
色素ドープポリマー粒子も使用され、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、アクリロニトリル、ポリメタクリレート例えばメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エチレンとアクリル酸とのコポリマー、並びにパラフィンワックス(例えばLawter Int.ベルギーから市販されているPolysperse)の粒子、ラテックスまたはワックスがある。これらの化合物の混合物も使用され、そしてポリマー例えばポリスチレンおよびアクリレート、エチレンとアクリレートとのコポリマー、スチレンとアクリロニトリルとのコポリマーも使用される。ラテックスの粒子サイズは、20−5000nm、好ましくは40−1000nmそして最も好ましくは50−500nmの範囲にある。ポリマー例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)、PMA(ポリメタクリレート)、PS(ポリスチレン)または特許出願WO03/064557に記載されたような粒子も使用できる。
本発明にとり他の好適な転換色素の例は、他のポリマーと混合できる発光ポリマー、例えば蛍光有機半導体ポリマー(例えばMEH−PPV(ポリ[2−メトキシ−5−2′−エチル−ヘキシルオキシ]−1,4−フェニレンビニレン))、CN−PPV(シアノ−ポリフェニレンビニレン)、L−PPV(梯子型ポリ(パラ−フェニレン))およびSuperyellow)または固定した蛍光有機色素または有機金属複合体である。
上記の転換色素のすべては、単一の化合物または好適な組み合わせとして使用できる。
(転換層の第1の態様)
転換層の製造の第1の態様において、転換色素は、フィルム形成ポリマー中へ組み込まれる。好適なポリマーの例は、合成、天然または変性天然のポリマー、例えば完全または一部加水分解されたポリビニルアルコールまたは酢酸ビニルと他のモノマーとのコポリマー、変性ポリビニルアルコール、(メタ)アクリレート化ポリブタジエン、(メタ)アクリルアミドのホモポリマーまたはコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、並びに澱粉、セルロースまたは変性セルロース例えばヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびゼラチンまたはこれらの混合物である。
好ましい合成ポリマーは、変性ポリビニルアルコール、ポリウレタン、(メタ)アクリレート化ポリブタジエン、(メタ)アクリルアミドのコポリマー、およびポリアクリロニトリルまたはこれらの混合物である。
この層は、また、低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層について上記したように、他の好適な添加物例えば可塑剤または表面活性化合物を含むことができ、それは硬化または架橋できる。
(転換層の第2の態様)
ミクロ多孔性およびメソ多孔性の層は、外側から近づくことのできる高いかつ架橋した孔体積を有するため、転換層は、また高い蒸気圧を有する溶媒中またはポリマーへ架橋できるモノマー中の転換色素の溶液により、このような層の孔を満たすことによって達成できる。これは、二次元で行われ、そしてそれは異なる転換色素により例えば同じ層、ゾーンを配置する可能性を開くものである。この方法では、パターン(例えば種々のカラーピクセル)は、周知の方法例えばインクジェット、オフセット印刷またはセリグラフを使用して生成できる。
(転換層の第3の態様)
このような転換層の製造の他の態様は、架橋できる好適なフィルム形成性ポリマー結合剤を使用して水中油型のエマルションの使用である。転換色素は、油相に溶解または分散される。それにより、また水溶液中に溶解または分散できない転換色素が使用できる。このようなエマルションの製造およびこれらのエマルションから誘導される層の製造は、カラーフィルムの製造のために写真業界で周知であり、例えば、Pierre Glafkidesの「Chimie et Physique photographiques」2巻、5版、Editions de l′usine nouvelle、Paris(1987)ISBN2−281−32025−1および写真における他の標準的な書籍に記述されている。
(転換層の第4の態様)
このような転換層の製造の他の態様は、結合剤とともに水分散性、熱可塑性、色素ドープポリマーの粒子の使用である。結合剤は、硬化できる上記の水溶性のポリマーの1つである。このような転換層は、次に粒子をシールするために加熱エンボスされる。ポリマーフィルムは、もし必要ならば、加圧下加熱処理により、層に適用後、補助段階で生ずる。加圧下のこの次の加熱処理は、例えば、乾燥段階中或る時間熱可塑性ポリマーのガラス転移温度に層が達するかまたはそれを越える場合必要ではない。
加圧下の次の加熱処理は、また所望の構造例えばミクロレンズ、フレネルレンズ、ピラミッドまたは他の幾何学的形状を刷り込むために使用できる。
水分散可能な熱可塑性ポリマーは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、アクリロニトリル、ポリメタクリレート例えばメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エチレンとアクリル酸とのコポリマー、並びにパラフィンワックス(例えばLawter Int.ベルギーから市販されているPolysperse)の粒子、ラテックスまたはワックスがある。これらの化合物の混合物も使用され、そしてポリマー例えばポリスチレンおよびアクリレート、エチレンとアクリレートとのコポリマーも使用される。ラテックスの粒子サイズは、20−5000nm、好ましくは40−1000nmそして最も好ましくは50−500nmの範囲にある。ガラス転移温度は、30−170℃、好ましくは50−110℃、最も好ましくは60−90℃である。
ラテックス粒子を含む層が製造中透明なフィルムを形成しない場合では、ラテックス粒子はシールされて、写真またはインクジェット用の印刷紙のラミネーション中使用される条件下、当業者に周知の装置を使用してフィルムを形成する。例えば、GBC European Films Group,Kerkrade、オランダから市販されているラミネーターGBC 3500 Proが使用できる。この装置は、約27cm/分の製造速度で120℃の温度で、加熱処理に特に好適である。
水分散可能な熱可塑性ポリマーは、またいくつかのシェルから形成され、例えば、外側のシェルおよび芯は、種々の程度の膨潤または種々のガラス転移温度を有する。
ポリマーの粒子またはポリマーラテックスは、電荷のない表面を有するか、または正または負の表面の電荷を有する。
ポリマー粒子は、水溶性の結合剤、例えば上記の結合剤、好ましくはポリビニルアルコールまたは種々のポリビニルアルコールの混合物と混合できる。好ましいのは、少なくとも26mPasecの粘度および少なくとも70%の加水分解度を有するポリビニルアルコールである。
本発明の他の態様では、水中に分散されそして適用される紫外線により架橋されるポリマー粒子が使用できる。その後、非多孔性のポリマーの層が、加圧下の熱処理および/または紫外線による放射により形成されるが、それは、M.M.G.Antonisse、P.H.BindaおよびS.Udding−Louwrierにより「Application of UV−curable powder coatings on paperlike substrates」American Ink Maker、79(5)、22−26(2001)に記載されている。
(組み込まれた散乱中心を有する転換層)
本発明の他の態様では、転換層は、さらに、散乱中心として働く化合物を含む。その目的のために、問題の波長範囲(200−2000nm、好ましくは200−700nm)の転換層の製造に使用される材料よりも高い屈折率を有する無機の化合物が使用される。低屈折率を有しかつ無機の化合物を含むミクロ多孔性およびメソ多孔性の層とは対照的に、使用されるポリマーに対する無機化合物の部分は、どんな孔も形成されないように少なく保たれる。層は、全体積に対する孔体積の比が4%より低い場合には、「非多孔性」であると定義される。
転換層中のこのような散乱中心の例は、PbS、TiO、SiO、Al、AlOOH、ZrO、ZnO、SnOまたはインジウム錫オキシドの混合酸化物である。
使用される粒子または凝集物のサイズおよび量は、所望の効果が達成されるやり方で選ばれる。本発明の好ましい態様では、これらの無機のナノ粒子(一次粒子)の平均粒子直径は、好ましくは、200−10000nmである。特に好ましいのは、400−3000nmのサイズ範囲である。
このような粒子が添加される場合には、転換層との粒子の融和性を改善する添加物は、任意に、表面変性剤として添加できる。
本発明の他の好ましい態様では、散乱中心は、転換層に使用されるポリマーより低い屈折率を有する化合物、例えば気泡、中空のミクロスフェアまたはエロゾル粒子、Cabot Corporation,Tuscola,例えば米国から商品名Nanogel(商標)の下市販されている粒子である。
本発明の他の好ましい態様では、転換色素は、強く光を屈折する散乱中心をさらに含むミクロ多孔性およびメソ多孔性の層中に組み込まれる。散乱効率は、散乱粒子と空気との間の最大の比により増大する。この態様では、転換層は、また抽出層として働く。
(組み込まれた散乱中心を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層)
ミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層は、固体の1つと気体の1つの2つの相互に浸透している相の三次元網状構造からなる。網状構造は、ミクロメートル以下の範囲の構造を有する。ミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層中の散乱は、例えば、より大きい粒子、凝集物または同じ材料の他の形態(例えば棒または小板の構造を有する)をもつ粒子により孔の構造の形態を本発明により調節することによって影響され、そのため均質な孔のサイズの分布を乱し、それゆえ散乱中心として働く。
散乱は、また、より高い屈折率を有する追加の散乱粒子の本発明による組み込みにより生ずる。これは、例えば、PbS、TiO、SiO、Al、AlOOH、ZrO、ZnO、SnOまたはインジウム錫オキシドの混合酸化物の組み込みにより行われる。凝集物の使用した粒子のサイズおよび量は、所望の効果が得られるやり方で選ばれる。好ましいサイズは、200−10000nmであり、特に好ましいのは400−3000nmのサイズである。このような粒子が添加された場合では、ミクロ多孔性およびメソ多孔性の相との粒子の融和性を改善する添加物は、任意に添加され、例えば表面変性剤がある。
(層の製造)
本発明による層は、一般に、すべて必要な成分を含む水溶液または水性分散物から可撓性の支持体の上へ適用または被覆される。多くの場合、湿潤剤は、コーティング挙動および層の平坦さを改善するために、これらのコーティング溶液へ添加される。これらの表面活性化合物は、本発明では必須ではないとされているが、それにもかかわらず、それらは本発明の重要な部分を形成する。
無機のナノ粒子を含みかつ低屈折率を有する層の脆さを防ぐために、可塑剤例えばグリセロールが添加できる。
本発明による材料は、低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層および転換層を含む少なくとも1つの多層の集合物、またはいくつかのこのような多層を有し、層の順序、層の配向、層の厳密な組成およびそれらの厚さは、これらの材料の用途に依存する。いくつかの多層集合物の場合、それらは、可撓性の支持体へ次から次に適用されるか、または同時に適用される。
光学的な用途へのこのような可撓性の材料の製造のための本発明の第1の態様では、無機のナノ粒子および結合剤そして任意に他の成分を含むミクロ多孔性およびメソ多孔性の層は、まず可撓性の支持体へ適用される。これらの無機のナノ粒子および結合剤そして任意に他の成分の水性のコロイド状の分散物は、0−100℃、好ましくは15−60℃の温度で可撓性の支持体へ適用される。被覆された可撓性の支持体は、次に乾燥される。転換層は、0−100℃好ましくは15−60℃の温度ですべての必要な成分を含む水溶液を適用することにより、第2の段階で被覆された可撓性の支持体へ適用される。被覆された可撓性の支持体は次に乾燥される。
本発明の他の態様では、他の層アセンブリは、上記の方法の1つを用いて、層アセンブリにより既に被覆された可撓性の支持体へ適用できる。
本発明の好ましい態様では、すべての層は支持体へ同時に適用される。
本発明の好ましい態様では、2つの多層は可撓性の支持体へ適用され、層の順序は以下の通りである。可撓性の支持体、低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層、第1の転換層、次に他の転換色素を有する第2の転換層、そしてその上に低屈折率を有する第2のミクロ多孔性およびメソ多孔性の層。
本発明の他の態様では、低屈折率を有しかつ無機のナノ粒子を含むミクロ多孔性およびメソ多孔性の層および転換層をそれぞれ含む多層は、可撓性の支持体へ同時に適用される。次に、被覆された層が乾燥される。
乾燥は、大気、赤外線放射、マイクロウエーブ放射、接触乾燥(乾燥エネルギーは、媒体の加熱された表面からの熱伝導によってのみ材料へ伝えられる)またはこれらの方法の組み合わせにより行われる。
乾燥は、好ましくは、層の温度が乾燥中100℃好ましくは60℃を越えない条件で、気体混合物好ましくは空気中で行われる。
コーティング溶液は、種々の方法により可撓性の支持体へ適用される。コーティング方法は、すべての周知のコーティング方法を含み、例えばグラビアコーティング、ロールコーティング、ロッドコーティング、スリットコーティング、押し出しコーティング、ドクターブレードコーティング、カスケードコーティング、カーテンコーティングおよび他の通常のコーティング法を含む。可撓性の支持体が固体の表面へ固定される場合、浸漬コーティングまたはスピンコーティングも使用できる。
コーティング速度は、使用されるコーティングプロセスに依存し、そして広く変化できる。30−2000m/分好ましくは50−500m/分の速度でのカーテンコーティングは、本発明による材料の製造のための好ましいコーティングプロセスである。
上記のすべての多層は、1つ以上の層中に、さらなる成分例えば他の発光または光吸収化合物を含むことができる。
以下において、本発明の他の好ましい態様が示される。転換層(3)は、同じ層中に1つより多い転換色素を含む。転換層(3)は、エネルギー移動を可能にする少なくとも2つの転換色素を含む。
転換層(3)は、いくつかの層(3a、3b)からなる(図6a参照)。すべての転換層および中間層は、規定された性質の限定内で異なる厚さおよび組成のものである。異なる転換層(3a)と(3b)との間に、低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層(2)が存在する(図6b参照)。すべての転換層および中間層は、規定された性質の限定内で異なる厚さおよび組成のものである。
第1の転換層(3a)の上に、第2の転換層(3b)、その上に第2の中間層(2b)および第3の転換層(3c)がある(図6c参照)。すべての転換層および中間層は、規定された性質の限定内で異なる厚さおよび組成のものである。
本発明の他の好ましい態様では、第1の転換層(3a)の上に、第2の中間層(2b)、その上に第2の転換層(3b)、そしてその上に第3の転換層(3c)がある(図6d参照)。規定された性質の限定内で異なる厚さおよび組成のものである。
第1の転換層(3a)の上に、第2の中間層(2b)、その上に第2の転換層(3b)、その上に第3の中間層(2c)そしてその上に第3の転換層(3c)がある(図6e参照)。すべての転換層および中間層は、規定された性質の限定内で異なる厚さおよび組成のものである。
すべての多層は、1つ以上の層中に、例えば他の発光または光吸収化合物のような他の成分を含むことができる。
さらに、支持体の他の面へ抗反射層を適用できる。
(ミクロ多孔性およびメソ多孔性の抗反射層)
ミクロ多孔性およびメソ多孔性の層は、抗反射層として、支持体へ適用でき、それは上記のミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層と同様な組成を有する。反射率および層の厚さの点で、このような抗反射層の最適な組成は、例えば特許EP1022587に記載されている。
(ミクロ多孔性およびメソ多孔性の光抽出層)
補助層は、光抽出を要する最上の転換層へ適用される。光抽出層として、上記のミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層と同様な組成を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層が用いられる。層の反射率は、無機の粒子の選択により調節できる。層の孔度を変えることにより屈折率を調節することもできる。これは、使用される結合剤の量を変えることにより達成できる。屈折率は、転換層の平均屈折率と周囲の屈折率との間にある。550nmの波長で1.1と1.5との間の屈折率が好ましい。転換層の屈折率から周囲の屈折率へ徐々に移行することを行う、屈折率の勾配を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の順序を用いることもできる。同様な光抽出層の操作の態様は、例えば特許出願US2007/0241355またはUS2006/0278883に記載されている。
(表面構造物を有する転換層)
構造物は、任意に、光抽出および光分布に影響する最上の転換層へ適用される。このような構造物は、インクジェット印刷、写真平板、オフセット印刷、レーザーマーキングを用いるかまたは加熱エンボスにより適用できる。転換層が一部熱可塑性ポリマーからなる場合、このような構造物は、最上の転換層中へ直接エンボスされる。これらの構造物の種々の態様およびそれらの性質は、以下の特許出願WO2007/011154またはWO01/41225に記載されている。好適な層を別につくりそしてそれを転換層へラミネートすることもできる。
他の機能を有する1つ以上の補助層(例えば発光層、電導性層、反射層、保護層、機械的安定のための層またはストリッピング層)は、任意に、支持体と層との間または層の頂部へ適用できる。
支持体の上にストリッピング層が存在し、他の支持体フォイル、ガラスの上への支持体上の多層の移動を可能にする。この場合、逆の順序で層を配置するのが合理的であり、それによりそれらは新しい支持体の上に本発明による順序で存在することになる。
転換フォイルの後の積層または結合を可能にする層は、支持体の裏面へ適用できる。
このやり方で、転換層を有する転換フォイルの面は、他の材料へ積層される。
本発明は、本発明の範囲を決して制限することなく、以下の実施例により詳述される。
(実施例)
以下において、本発明による光学要素の層の組成物および製造の7つの実施例が詳述される。測定結果は、図7−19(W,T,RおよびAは図1の記述において規定されたのと同じである)で示され、そして結果の説明でさらに論じられる。
(転換層中の散乱中心としてのTiO粒子)
表1にリストされた組成を有し、転換層中に色素PDP(ペリレンジカルボン酸ジイソブチルエステル)およびTiO散乱中心を組み込んだ転換層は、以下の方法で製造された。
まず、必要量のPDB(ABCR GmbH and Co.KG.Karlsruhe,ドイツ)を含む油エマルションを製造した。転換色素は、トリクレシルホスフェート(TKP)油(Lanxess Germany GmbH、Leverkusen、ドイツから商品名Disflammolで市販されている)および酢酸エチルの混合物中へ溶解し、そして激しく攪拌しつつ60℃の温度で、ナトリウムジイソプロピルナフタレンスルホネート(Nease Corporation、Harisson、米国からNaxan DILとして市販されている)を含むゼラチン(ゼラチンGelita,Gelita AG、Eberbach、ドイツから市販されている)の水溶液へ加えた。酢酸エチルを減圧で蒸留して除いた。油滴を超音波処理により1μmの典型的なサイズへ減らした。
同時に、TiOの種々の分散物を製造した。Kronos AV(Kronos International、Inc.Leverkusen、ドイツから市販されている)を、脱ミネラル水中で非常に高いせん断速度で分散した。
コーティング溶液の製造では、油エマルションおよびTiOの分散物を混合しそして脱ミネラル水により希釈した。表1にリストされる組成(乾燥状態)を有するコーティング溶液を、好適なMeyerバーコーターの助けにより、字入り(subbed)透明なポリエステル支持体Cronar(商標)742(Dupont Teijin Films、ルクセンブルグから市販されている)へ適用し、そして40℃の温度で乾燥した。
Figure 2010066770
(転換層中の散乱中心としてSiO粒子)
表2にリストされている組成(乾燥状態)を有しかつ転換層中にPDPおよびSiO散乱中心を組み込んだ転換層を実施例1のように製造した。Grace Davision GmbH and Co.KG.Reinach、スイスから市販されているSylord C803を、SiOの分散物の製造のために使用した。
Figure 2010066770
(転換層と透明な支持体との間の光学中間層としてのミクロ多孔性およびメソ多孔性の層)
低屈折率および表3−1にリストされた組成(乾燥状態)を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層を、透明な字入りポリエステル支持体Cronar(商標)742に適用した。
Figure 2010066770
AP−3は、CCIC、大阪、日本からCataloid AP−3として市販され、そしてMowiol 5698は、Clariant AG、Muttenz、スイスから市販されている。硬化剤は、Schweizerhalle Chemie AG、Basel、スイスから市販されている硼酸である。
表3−2にリストされている組成(乾燥状態)を有するポリマー層を、層3A、3B、3Cおよび3Dへ適用した。
Figure 2010066770
メチルヒドロキシセルロースは、Hercules International GmbH、Schafthausen、スイスからCulminal MHPC−50として市販されている。Acros OrganicsからのCoumarin 334は、Fisher Scientific、Wohlen、スイスから市販されている。
Figure 2010066770
(ミクロ多孔性およびメソ多孔性の層の散乱)
実施例4−Aにおいて、転換層(PDB 0.05g/m、TKP 5g/m、ゼラチン 8.9g/m)を透明なポリエステル支持体Cronar(商標)742の上にコーティングした。
実施例4−Bでは、同じ転換層を、透明なポリエステル支持体Cronar(商標)742上に既にコーティングしたミクロ多孔性およびメソ多孔性の層(CAB−O−SIL M−5 19g/m、Mowiol 4088 5g/m)上にコーティングした。
実施例4−Cでは、同じ転換層を、透明なポリエステル支持体Cronar(商標)742上に既にコーティングしたミクロ多孔性およびメソ多孔性で光を強く散乱する層(CAB−O−SIL M−5 10.5g/m、Mowiol 5698 4g/m、Kronos AV 2g/m)上にコーティングした。
Mowiol 4088およびMowiol 5698は、Clariant AG、Muttenz、スイスから市販されている。CAB−O−SIL M−5は、Cabot GmbH、Rheinfelden,ドイツから市販されている。
Figure 2010066770
(転換層中のミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層と散乱中心との組み合わせ)
表5による種々のレベルの散乱中心を有する転換層(PDB 0.04g/m、TKP 8g/m、ゼラチン 8g/m)を、透明なポリエステル支持体Cronar(商標)742上に直接コーティングするか、または同じ支持体上に既にコーティングされたミクロ多孔性およびメソ多孔性の層(CAB−O−SIL M−5 5.2g/m、Mowiol 4088 0.6g/m)上にコーティングするかの何れかでコーティングした。薄い保護層(ゼラチン 2g/m)を最後にすべての層の上にコーティングした。
Figure 2010066770
(表面の粗さによる光抽出)
5μmの厚さを有しかつ表6−1にリストされた組成(乾燥状態)を有するポリマー層を、字入り透明なポリエステル支持体Cronar(商標)742に適用した。
Figure 2010066770
顔料は、ゼオライトLTL結晶(長さ70nm)からなり、15%の近づきうる内部の孔体積は色素PDBで満たされていた。中性の色素によりゼオライト結晶を満たす方法は、M.Pauchard、A.DevauxおよびG.Calzaferriにより、「Dye−loaded Zeolite L Sandwiches as Artificial Antenna Systems for Light Transport」Chemistry−A European Journal,6,3456−3470(2000)に記述されている。
ゼオライトLTLは、NanoScape AG,Planegg−Martinried,ドイツから市販されている。
実施例6−Bでは、4.02g/mのMHPCからなるポリマー層がこの層に適用された。
得られたサンプルの組成は、表6−2にリストされる。
Figure 2010066770
(転換層中のミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層と散乱中心との組み合わせ)
表7にリストされた組成(乾燥状態)を有する転換層を、字入り透明なポリエステル支持体Cronar(商標)742に直接適用した。
Figure 2010066770
(テスト方法)
図3は、転換フォイルの全透過および全反射を測定するのに使用される測定の構成を示す。散乱部分と指向部分との区別は、指向部分が検出器へ衝突することを防ぐかどうかでなされる。
同じ組成を有するが転換色素のない参照サンプルの助けにより、ラフティングおよび吸収が計算される。参照サンプルの吸収が零に等しくそしてラフティングがサンプルと参照サンプルで同じであると仮定される。
図4は、蛍光の性質を測定するのに使用される測定の構成を示す。
波長450nmの青色光発光LEDまたはレーザー光線が、励起光源として使用された。
(結果)
散乱中心を本発明により組み込むことは、放射された光の空間の分布に影響しそして転換効率を増大させるかもしれないということである。散乱は、指向された透過の量を減らしそして散乱透過および反射の部分を増大させる。図7は、転換層中の導入された散乱を有するか(実施例7−B)または有しない(実施例7−A)サンプルの光(波長450nmを有する青色LED光源の)の分布を示す。
図7は、散乱の導入が、わずか約5%全透過を減少させそしてわずか約5%全反射を増大させることを示す。しかし、散乱透過の部分は、指向された透過に比べて約19%増大する。指向された反射は、それが支持体の表面で反射により支配されるために、殆ど変化しない。散乱中心の本発明による導入は、それゆえ、好ましくそして本発明による散乱透過の部分が増大することを可能にする。
光の散乱は、また、吸収を増大させる転換フォイルの光路の長さの増大へ導く。
図8および9は、いかにこのバランスが散乱中心の本発明による組み込みにより影響されるかを明らかに示す。
図8および9は、450nmの波長で転換色素を含まない(それゆえ吸収は零に等しい)転換フォイルのTiO散乱中心(実施例1−Aから1−D)、それぞれSiO散乱中心(実施例2−Aから2−D)による、全透過(T(λ)+T(λ))、全反射(R(λ)+R(λ))、吸収A(λ)およびラフティングW(λ)の挙動を示す。散乱中心の濃度の増加によりいかに透過が減少し反射が増加することが、明らかに分かる。ラフティングは、また、散乱中心が導波体中への励起光のカップリングインに有利であるため、わずかに増大する。TiOの効果は、粒子と周囲のフィルムとの間の屈折率の相違がSiOよりも大きいために、より顕著である。
図10および11は、衝突する青色光を吸収できる転換色素を含む同様なサンプルを示す(実施例1−Eから1−H,それぞれ実施例2−Eから2−H)。転換色素の量は、すべてのサンプルで同じである。
吸収が透過および反射を犠牲にして増大することが明らかに分かる。吸収が、散乱中心の組み込みにより同じ量の転換色素で増大することも分かる。この効果は、しかし、比較的早く飽和に達する。吸収は、SiOに比べて、TiO散乱中心の場合顕著に、より増大する。
図12は、同じ2つのサンプルのシリーズ(実施例1−Eから1−H、それぞれ実施例2−Eから2−H)の前方の方向(E)の転換色素により発される光の蛍光発色を示す。
散乱中心の本発明による組み込みが、両者の場合に、放射された転換された蛍光の強度の増大を導くことが分かる。これは、増大した吸収により一部説明できる。しかし、効果は、吸収による前の場合と同じく、飽和へ比較的早く達する。放射された蛍光の強度は、SiOに比べて、TiO散乱中心の場合に顕著に、より増大する。
図13は、吸収された放射の量により除された前方の方向に放射された蛍光の強度である、同じ2つのサンプルのシリーズの蛍光抽出効率の挙動を示す。
蛍光抽出効率が散乱の増大とともに増加し、次に飽和に達することを明らかに示す。2つのシリーズの最大に達した蛍光抽出効率の差は、それほど大きいものではない。
これらの実施例は、散乱中心の本発明による組み込みが、或る量まで、転換効率すなわち前方の方向への光の吸収および放射を増大させることを示す。
粒子の組み込みは、2つの種類の散乱中心を生じさせる。1つには、もし粒子と周囲の層の材料との間に屈折率の差が存在するならば、そしてもし粒子が散乱されるべき光の波長より大きいならば、光は層中の粒子により直接散乱される。一方、粒子の組み込みが表面の粗さを増大させるならば、表面での光の散乱を増大させる。
図14は、前方の方向に放射された蛍光に対するサンプルの表面の粗さの効果を示す(実施例6−Aおよび6−B)。サンプルは、粒子および周囲の層が同じ屈折率を有し、粒子による直接散乱を防ぐようなやり方で選ばれる。それゆえ、前方の方向へ放射される蛍光の増大に働くのは、増大した表面の粗さに過ぎない。参考例では、表面はポリマーのオーバー層により平らにされた。前方の方向へ放射される蛍光の強度は、このサンプルでは半分になった。
図15は、原子間力顕微鏡により測定された2つのサンプルの粗さのプロフィルを示す。これは、転換層の粗い表面が蛍光抽出をかなり増大できることを示す。
もし転換層が十分に薄く作られて、それが良好な導波体では最早なくそして透明な支持体から転換層を光学的に隔離するならば、そしてもし低屈折率を有する中間層が転換層と支持体との間に存在するならば、ラフティングが弱くなりそしてフォイルに対して垂直な方向へ放射される蛍光はかなり増大する。
図16は、この挙動を説明するサンプルのシリーズ(実施例3−Aから3−D)を示す。この場合、中間層は低屈折率を有するミクロ多孔性およびメソ多孔性の層である。前方の方向への蛍光の放射は、ファクター>2でシリーズ(実施例3−Aから3−D)で増大する。効果のサイズは、層の厚さおよび中間層の屈折率に依存する。屈折率が低ければ低いほどそして層が厚ければ厚いほど、効果は大きくなる。それにもかかわらず、ときには飽和してしまう。
放射された光の空間の分布に影響する他の態様は、支持体から転換層を隔離する低屈折率を有する中間層への散乱中心の組み込みである。
図17は、このような中間層を有するサンプルシリーズの挙動を示す(実施例4−Aから4−D)。
図17は、低屈折率を有する中間層(実施例4−B)が、このような層のないサンプル(実施例4−A)に比べて、前方の方向へ放射された蛍光および蛍光抽出効率を増大させることを確証する(図16の結果も参照)。吸収は変化しないままである。中間層へのTiO散乱中心の組み込み(実施例4−C)は、前方の方向へ放射された転換色素の蛍光の僅かな増大を生じさせる。転換層の前の外部の散乱も励起光の反射の増加を生じさせるため、サンプル中の吸収は約50%低下する。しかし、反射の増加は、また、蛍光抽出効率がほとんど2倍になることに関係がある。それは、中間層中の散乱が、後方の方向に放射された光の一部が前方の方向へ再指向されるからである。
図18は、サンプル(実施例4−Aから4−C)の測定された蛍光スペクトルを示す。
図18は、中間層中への散乱中心の組み込みが、転換された光の蛍光強度を減らすことなく、転換された光に比べて、励起光の部分を選択的に減らすことを示す。これは、励起光の強度が、転換層の前の選択性吸収フィルターの導入により減る場合には、起こらないだろう。この場合、転換された蛍光は、同じ程度に低下されるだろう。しかし、もし励起光の強度が散乱中心の組み込みにより低下されるならば(実施例4−C)、蛍光抽出効率は、同時に増大し、従って損失を相殺するだろう。
放射された光の空間の分布に影響しそして転換効率を増大する他の態様は、支持体からの転換層の光学的隔離および転換層中への散乱中心の本発明による組み込みである。
図19は、前方の方向へ放射された蛍光が、散乱または中間層のみが使用される場合に比べて、2つの手段の組み合わせにより本発明による材料において改善されることを示す。散乱およびミクロ多孔性およびメソ多孔性の中間層の使用の同時の導入は、転換フォイルの性質を最適にする可能性を生じさせ、同時に、全転換効率を増大する。2つの手段の組み合わせは、それゆえ、転換層中へ高い濃度の散乱中心を直接組み込むことが不利であるかまたは困難な場合でも、前方の方向に放射される高い強度の蛍光を得ることを可能にする。
1 支持体
2 中間層
2a 第1の中間層
2b 第2の中間層
2c 第3の中間層
3 転換層
3a 第1の転換層
3b 第2の転換層
3c 第3の中間層
4 散乱中心

Claims (15)

  1. 透明な支持体(1)、並びに1つの波長の光を吸収し他の波長の光を放射する物質を含む少なくとも1つの透明な光学転換層(3)からなる光学要素であって、支持体(1)と光学転換層(3)との間に位置する少なくとも1つの中間層(2)を含む、および/または散乱中心(4)が光学転換層(3)および/または中間層(2)に存在することを特徴とする光学要素。
  2. 中間層(2)がミクロ多孔性およびメソ多孔性である請求項1の光学要素。
  3. 支持体(1)、中間層(2)および光学転換層(3)が可撓性であり、光学要素が可撓性のフォイルの形である請求項1または2の光学要素。
  4. 支持体(1)の上の第1の中間層(2a)、その上の第1の転換層(3a)、その上の第2の中間層(2b)およびその上の第2の転換層(3b)が存在する請求項1−3の何れか1つの項の光学要素。
  5. 第2の転換層(3b)の上に第3の中間層(2c)が存在し、その上に第3の転換層(3c)が存在する請求項4の光学要素。
  6. 中間層(2)の上に2つの転換層(3a、3b)が直接接触して存在する請求項1−3の何れか1つの項の光学要素。
  7. 直接接触している2つの転換層(3a、3b)により分離されている第1および第2の中間層(2a、2b)が存在する請求項1−3の何れか1つの項の光学要素。
  8. 第2の転換層(3b)の上に、その間の中間層なしに、第3の転換層(3c)が存在する請求項4の光学要素。
  9. 散乱中心が1つの転換層または複数の転換層中へ組み込まれる場合、散乱中心が、それぞれ200−10000nmの平均粒子サイズを有するPbS、TiO、SiO、Al、AlOOH、ZrO、ZnO、SnO、インジウム錫オキシドの混合酸化物、中空のミクロスフェアまたはエロゾル粒子からなる群の少なくとも1つから選択される粒子である請求項1−8の何れか1つの項の光学要素。
  10. 散乱中心が1つの中間層または複数の中間層中へ組み込まれる場合、散乱中心が、中間層と同じ材料であるが異なる孔サイズ分布を有する粒子からなるか、またはそれぞれ200−10000nmの平均粒子サイズを有するPbS、TiO、SiO、Al、AlOOH、ZrO、ZnO、SnO、インジウム錫オキシドの混合酸化物、中空のミクロスフェアまたはエロゾル粒子からなる群の少なくとも1つから選択される粒子からなる請求項1−9の何れか1つの項の光学要素。
  11. 光学要素が、支持体上の抗反射層、接着層、接着層上のリリース層またはストリッピング層をさらに含む請求項1−10の何れか1つの項の光学要素。
  12. 中間層および/または転換層が転換色素を含む請求項1−11の何れか1つの項の光学要素。
  13. 最上の転換層に、フレネルレンズ、ミクロレンズ、ポリマースフェアまたは他の層の光学要素を設けて、光抽出および放射された光の分布をさらに改善する請求項1−12の何れか1つの項の光学要素。
  14. 1つ以上の層が、発光化合物または光吸収化合物をさらに含む請求項1−13の何れか1つの項の光学要素。
  15. 可撓性の支持体を用意し、コーティングにより0−100℃好ましくは15−60℃の温度ですべての必要な成分を含む中間層の水性のコロイド状分散物を適用する工程、
    コーティングにより0−100℃好ましくは15−60℃の温度ですべての必要な成分を含む転換層のほぼ水性のコーティング溶液を適用する工程、
    1つの層を生成する各コーティング工程後、またはいくつかまたはすべての層のコーティング後、空気、赤外線放射、マイクロウエーブまたは熱接触またはこれらの組み合わせにより、コーティングされた層を乾燥する工程
    からなることを特徴とする請求項1−14の何れか1つの項の光学要素の製造方法。
JP2009211309A 2008-09-12 2009-09-14 光学要素およびその製法 Ceased JP2010066770A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP08164280A EP2164302A1 (de) 2008-09-12 2008-09-12 Optisches Element und Verfahren zu seiner Herstellung

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010066770A true JP2010066770A (ja) 2010-03-25

Family

ID=40242779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009211309A Ceased JP2010066770A (ja) 2008-09-12 2009-09-14 光学要素およびその製法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8350233B2 (ja)
EP (1) EP2164302A1 (ja)
JP (1) JP2010066770A (ja)
CN (1) CN101673799B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018523256A (ja) * 2015-05-04 2018-08-16 オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングOsram Opto Semiconductors GmbH 変換部品の製造方法およびオプトエレクトロニクス照明装置

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100214282A1 (en) 2009-02-24 2010-08-26 Dolby Laboratories Licensing Corporation Apparatus for providing light source modulation in dual modulator displays
JP4717148B1 (ja) * 2010-05-28 2011-07-06 株式会社スズデン 照明器具および照明器具の製造方法
JP2012025870A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Akita Univ 紫外線遮蔽および可視光増強方法、該方法を実現可能な紫外線遮蔽および可視光増強材料
DE102010034923A1 (de) * 2010-08-20 2012-02-23 Osram Opto Semiconductors Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Schichtverbunds aus einer Lumineszenzkonversionsschicht und einer Streuschicht
WO2012042415A1 (en) * 2010-09-28 2012-04-05 Koninklijke Philips Electronics N.V. Light conversion layer comprising an organic phosphor combination
US9370915B2 (en) * 2010-12-07 2016-06-21 Basf Se Composite material
TWI550581B (zh) 2010-12-17 2016-09-21 杜比實驗室特許公司 用於影像顯示之方法及設備、電腦可讀儲存媒體、及計算裝置
JP2014514716A (ja) * 2011-04-12 2014-06-19 アーケマ・インコーポレイテッド Oled素子のための内部光学的取り出し層
US8986842B2 (en) 2011-05-24 2015-03-24 Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) Color conversion films comprising polymer-substituted organic fluorescent dyes
WO2013082597A1 (en) * 2011-12-02 2013-06-06 President And Fellows Of Harvard College Photonic balls containing a microstructure of core-shell particles exhibiting angularly-independent structural color
EP2626447A1 (en) * 2012-02-07 2013-08-14 ILFORD Imaging Switzerland GmbH Nanoporous layers for optical applications
KR102118309B1 (ko) 2012-09-19 2020-06-03 돌비 레버러토리즈 라이쎈싱 코오포레이션 양자점/리모트 인광 디스플레이 시스템 개선
RU2744992C2 (ru) 2013-03-08 2021-03-18 Долби Лабораторис Лайсэнзин Корпорейшн Способы для дисплея с двойной модуляцией с преобразованием света
KR20140118534A (ko) * 2013-03-29 2014-10-08 삼성디스플레이 주식회사 도너기판 및 이를 이용한 전사패턴 형성방법
JP6087872B2 (ja) * 2013-08-12 2017-03-01 富士フイルム株式会社 光学フィルム、バリアフィルム、光変換部材、バックライトユニットおよび液晶表示装置
JP6441956B2 (ja) 2014-03-26 2018-12-19 ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション 各種ディスプレイにおけるグローバル光補償
WO2016028994A1 (en) 2014-08-21 2016-02-25 Dolby Laboratories Licensing Corporation Techniques for dual modulation with light conversion
US10727380B2 (en) * 2014-11-18 2020-07-28 PlayNitride Inc. Wavelength converting film and manufacturing method thereof
JP6563750B2 (ja) 2014-12-26 2019-08-21 日東電工株式会社 塗料およびその製造方法
JP6604781B2 (ja) * 2014-12-26 2019-11-13 日東電工株式会社 積層フィルムロールおよびその製造方法
JP6599699B2 (ja) 2014-12-26 2019-10-30 日東電工株式会社 触媒作用を介して結合した空隙構造フィルムおよびその製造方法
JP6612563B2 (ja) 2014-12-26 2019-11-27 日東電工株式会社 シリコーン多孔体およびその製造方法
KR101777596B1 (ko) * 2015-01-06 2017-09-13 코닝정밀소재 주식회사 양자점 복합체 및 이를 포함하는 광전소자
JP6713871B2 (ja) 2015-07-31 2020-06-24 日東電工株式会社 光学積層体、光学積層体の製造方法、光学部材、画像表示装置、光学部材の製造方法および画像表示装置の製造方法
JP6713872B2 (ja) 2015-07-31 2020-06-24 日東電工株式会社 積層フィルム、積層フィルムの製造方法、光学部材、画像表示装置、光学部材の製造方法および画像表示装置の製造方法
JP6892744B2 (ja) 2015-08-24 2021-06-23 日東電工株式会社 積層光学フィルム、積層光学フィルムの製造方法、光学部材、および画像表示装置
JP7152130B2 (ja) 2015-09-07 2022-10-12 日東電工株式会社 低屈折率層、積層フィルム、低屈折率層の製造方法、積層フィルムの製造方法、光学部材および画像表示装置
WO2017147816A1 (en) * 2016-03-02 2017-09-08 Materion Corporation Optically enhanced light converter
US10401535B2 (en) * 2016-07-25 2019-09-03 Apple Inc. Electronic devices having transparent crystalline structures with antireflection coatings
EP3505503B1 (en) * 2017-12-27 2020-04-08 Schott Ag Optical converter
US11579013B2 (en) 2018-03-06 2023-02-14 Halliburton Energy Services, Inc. Flexible integrated computational elements for optical analysis
WO2020013865A1 (en) 2018-07-13 2020-01-16 Halliburton Energy Services, Inc. Thin film multivariate optical element and detector combinations, thin film optical detectors, and downhole optical computing systems
ES2749195B2 (es) * 2018-09-19 2021-11-29 Inst Oftalmologico Fernandez Vega Lente oftalmica para conversion espectral de la luz y metodo para fabricarla
NL2023498B1 (en) * 2019-07-12 2021-02-04 Physee Group B V Optical structures comprising luminescent materials for plant growth optimization

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002090723A (ja) * 2000-09-12 2002-03-27 Seiko Epson Corp 液晶装置および電子機器
JP2002124387A (ja) * 2000-10-19 2002-04-26 Sharp Corp キャリア注入型発光素子
JP2004207136A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Nitto Denko Corp 面光源及びこれを用いた表示装置
JP2007133173A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Nippon Shokubai Co Ltd 光拡散シートおよび複合光拡散板、ならびにそれらを用いたバックライトユニット
WO2008011919A1 (de) * 2006-07-28 2008-01-31 Ilford Imaging Switzerland Gmbh Flexible materialien fuer optische anwendungen
JP2008533211A (ja) * 2003-06-26 2008-08-21 イルフォード イメージング スウィツアランド ゲーエムベーハー 光学増強材料

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4583822A (en) 1984-10-31 1986-04-22 Rockwell International Corporation Quintic refractive index profile antireflection coatings
US4759990A (en) 1985-11-27 1988-07-26 Yen Yung Tsai Composite optical element including anti-reflective coating
DE3823895C1 (ja) 1988-07-14 1989-12-21 Condea Chemie Gmbh, 2212 Brunsbuettel, De
US5411787A (en) 1993-10-19 1995-05-02 Minnesota Mining And Manufacturing Company Water based transparent image recording sheet
US6210858B1 (en) 1997-04-04 2001-04-03 Fuji Photo Film Co., Ltd. Anti-reflection film and display device using the same
JP3956457B2 (ja) 1998-01-08 2007-08-08 日亜化学工業株式会社 色変換シート及びそれを用いた発光装置
JP4704564B2 (ja) 1998-10-02 2011-06-15 キャボット コーポレイション シリカ分散体、コーティング組成物、及び記録媒体
US6773771B1 (en) 1999-04-27 2004-08-10 Mitsubishi Paper Mills Limited Ink-jet recording sheet
KR100700993B1 (ko) 1999-12-03 2007-03-30 크리, 인코포레이티드 향상된 광 적출 구조체를 갖는 발광 다이오드 및 그 제조 방법
JP2001250963A (ja) * 2000-03-03 2001-09-14 Tdk Corp 太陽電池
JP2003064135A (ja) 2001-08-30 2003-03-05 Idemitsu Kosan Co Ltd 色変換材料組成物及びそれを用いた色変換膜
DE10203907A1 (de) 2002-01-31 2003-08-21 Karlsruhe Forschzent Fluoreszierende Nanoteilchen und deren Herstellung
US7087936B2 (en) 2003-04-30 2006-08-08 Cree, Inc. Methods of forming light-emitting devices having an antireflective layer that has a graded index of refraction
KR100691143B1 (ko) 2003-04-30 2007-03-09 삼성전기주식회사 다층 형광층을 가진 발광 다이오드 소자
JP4213989B2 (ja) * 2003-05-08 2009-01-28 富士フイルム株式会社 防眩性フィルムの製造方法
EP1636853A4 (en) * 2003-06-12 2007-04-04 Sirica Corp STATIONARY NON-BALANCE DISTRIBUTION FREE CARRIER AND PHOTOENENERGY UPGRADING THEREFORE
FR2862631B1 (fr) 2003-11-24 2007-05-11 Univ Claude Bernard Lyon Procede de preparation d'une poudre submicronique, nanostructuree, de sesquioxyde, oxohydroxyde, hydroxyde ou oxyde mixte de terre rare
EP1735149A2 (de) 2004-04-16 2006-12-27 Lucea AG Lichtemittierendes paneel und optisch wirksame folie
EP1655348A1 (de) 2004-10-13 2006-05-10 ILFORD Imaging Switzerland GmbH Aufzeichnungsmaterial für den Tintenstrahldruck
KR100682928B1 (ko) * 2005-02-03 2007-02-15 삼성전자주식회사 양자점 화합물을 포함하는 에너지 변환막 및 양자점 박막
DE102005019376A1 (de) 2005-04-26 2006-11-02 Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH Lumineszenzkonversions-LED
JP2008541477A (ja) 2005-05-20 2008-11-20 クリー, インコーポレイティッド 高効率の白色発光ダイオード
US20070018186A1 (en) 2005-07-19 2007-01-25 Lg Chem, Ltd. Light emitting diode device having advanced light extraction efficiency and preparation method thereof
KR100723681B1 (ko) 2005-08-03 2007-05-30 (주)케이디티 실리콘을 이용한 확산시트 및 그의 제조방법
US8089083B2 (en) 2006-04-13 2012-01-03 Avago Technologies General Ip (Singapore) Pte. Ltd. System and method for enhancing light emissions from light packages by adjusting the index of refraction at the surface of the encapsulation material
US7923054B2 (en) * 2006-04-19 2011-04-12 Gore Enterprise Holdings, Inc. Functional porous substrates for attaching biomolecules

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002090723A (ja) * 2000-09-12 2002-03-27 Seiko Epson Corp 液晶装置および電子機器
JP2002124387A (ja) * 2000-10-19 2002-04-26 Sharp Corp キャリア注入型発光素子
JP2004207136A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Nitto Denko Corp 面光源及びこれを用いた表示装置
JP2008533211A (ja) * 2003-06-26 2008-08-21 イルフォード イメージング スウィツアランド ゲーエムベーハー 光学増強材料
JP2007133173A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Nippon Shokubai Co Ltd 光拡散シートおよび複合光拡散板、ならびにそれらを用いたバックライトユニット
WO2008011919A1 (de) * 2006-07-28 2008-01-31 Ilford Imaging Switzerland Gmbh Flexible materialien fuer optische anwendungen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018523256A (ja) * 2015-05-04 2018-08-16 オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングOsram Opto Semiconductors GmbH 変換部品の製造方法およびオプトエレクトロニクス照明装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8350233B2 (en) 2013-01-08
CN101673799B (zh) 2013-03-27
US20100102251A1 (en) 2010-04-29
CN101673799A (zh) 2010-03-17
EP2164302A1 (de) 2010-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010066770A (ja) 光学要素およびその製法
KR101795141B1 (ko) 염료 복합체, 광전환 필름, 및 이를 포함하는 전자소자
US8884507B2 (en) Reflective nanofiber lighting devices
CN101501533B (zh) 用于光学用途的挠性材料
JP6487605B2 (ja) 太陽−空模倣照明システムのための層状パネル構造
WO2010120900A1 (en) Stimulated lighting devices
CN107111028A (zh) 光学膜及光学膜的制造方法
JP2009166478A (ja) 変色性積層体
KR102095544B1 (ko) 레이저 열전사 필름
JP2010002825A (ja) 近赤外線吸収能を有する反射防止材
US20200290390A1 (en) Ink jet recording medium and image recording method
WO2019181368A1 (ja) 光散乱体、光散乱体形成用組成物、シート状積層体、投影スクリーン、光拡散シート及び光エンハンサー内蔵照明装置
US11072721B2 (en) Ink jet printing method
KR20200126830A (ko) 레이저 전사 필름
KR20210123836A (ko) 레이저 전사 필름
KR102346654B1 (ko) 레이저 전사 필름
WO2015060305A1 (ja) 近赤外線遮蔽体及び近赤外線遮蔽フィルム
US20230191825A1 (en) Thin film, method of producing the thin film, and product comprising the thin film
KR20220081166A (ko) 레이저 전사 필름
Revaux et al. YAG: Ce nanoparticle based converter layer for white LEDs
JP2019001020A (ja) 電飾用インクジェット記録媒体
JP2004050509A (ja) 記録材、記録材及び記録物の製造方法、電飾看板の使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120228

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120228

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120306

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120326

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120329

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120424

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130401

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130404

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130507

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130528

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130528

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130702

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20131126