以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1)
本発明の一実施の形態の半導体装置およびその製造方法(製造工程)を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である半導体装置1の断面図(側面断面図)であり、図2は、封止樹脂7を透視したときの半導体装置1の平面透視図(上面図)であり、図3は半導体装置1の下面図(底面図、裏面図、平面図)である。図2および図3のA1−A1線の断面が、図1にほぼ対応する。また、図4は、本実施の形態の半導体装置1に使用されている放熱板4の断面図(側面断面図)であり、図5は、放熱板4の上面図(平面図)であり、図6は放熱板4の下面図(平面図)である。図5および図6のA2−A2線の断面が、図4にほぼ対応するが、図4と図1とは、同じ断面位置が示されている。また、図7は、本実施の形態の半導体装置1に使用されている配線基板2の上面図(平面図)である。なお、図7は、平面図であるが、配線基板2における貫通孔3の位置および形状が分かりやすいように、配線基板2およびその上面2aの接続端子17にハッチングを付してある。また、図2において、封止樹脂7を透視しても放熱板4で隠れて見えない配線基板2の貫通孔3の位置を、理解を簡単にするために点線で示してある。
図1〜図3に示される本実施の形態の半導体装置1は、樹脂封止型の半導体パッケージ形態の半導体装置である。
本実施の形態の半導体装置1は、配線基板2と、配線基板2の貫通孔3内に配置された放熱板4と、放熱板4上に搭載された半導体チップ5と、半導体チップ5の複数の電極5aと配線基板2の複数の接続端子17とを電気的に接続する複数のボンディングワイヤ6と、半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を含む配線基板2の上面2aを覆う封止樹脂7と、配線基板2の下面2bに設けられた複数の半田ボール8とを有している。
配線基板(基板、パッケージ基板、パッケージ用配線基板)2は、一方の主面である上面(第1の主面)2aと、上面2aとは反対側の主面である下面(裏面、第2の主面)2bとを有している。配線基板2の中央部付近には、配線基板2の上面2aから下面2bに到達する貫通孔3が設けられ、この貫通孔3内に放熱板4が配置されて固定されている。
放熱板(ヒートスプレッダ:Heat Spreader)4は、一方の主面である上面(表面、主面、チップ支持面)9aと、上面9aとは反対側の主面である下面9bとを有しており、放熱板4の上面9a上に半導体チップ5が搭載されている。従って、放熱板4の上面9aはチップ搭載面(半導体チップ5を搭載する面)である。放熱板4のチップ搭載面は、配線基板2の上面2aと略平行である。放熱板4の厚みt1は、配線基板2の厚みt2よりも厚く(すなわちt1>t2)、放熱板4の下部(下面9bを含む)は配線基板2の下面2bから突出している。ここで、放熱板4の厚みt1は、放熱板4の上面9a(チップ搭載面)から、放熱板4の下面9bまでの寸法(距離)に対応し、配線基板2の厚みt2は、配線基板2の上面2aから下面2bまでの寸法(距離)に対応する。また、放熱板4は、チップ搭載用の導体部(金属部)とみなすこともできる。
配線基板2の貫通孔3内に、配線基板2よりも厚い放熱板4を配置し、この放熱板4上に半導体チップ5を配置することで、半導体装置1の使用時に半導体チップ5で生じた熱を放熱板4に伝導させ、放熱板4の露出部(放熱板4の下面9b)から半導体装置1の外部に放熱することができる。放熱特性の向上のためには、放熱板4の厚みt1を厚くすることが有効であり、放熱板4の厚みt1を配線基板2の厚みt2よりも厚く(すなわちt1>t2)することで、半導体装置1の放熱特性を向上させることができる。例えば、配線基板2の厚みt2を0.2mm程度で放熱板4の厚みt1を0.6mm程度、または、配線基板2の厚みt2を0.6mm程度で放熱板4の厚みt1を1.2mm程度とすることができる。
放熱板4は、半導体チップ5で生じた熱を放熱するための部材であり、熱伝導性が高いことが好ましく、少なくとも配線基板2および封止樹脂7の熱伝導性(熱伝導率)よりも放熱板4の熱伝導性(熱伝導率)が高いことが必要である。導電性材料(特に金属材料)は熱伝導性も高いため、放熱板4は、導電性材料からなることが好ましく、金属材料で形成されていればより好ましい。放熱板4に、銅(Cu)または銅(Cu)合金のような銅(Cu)を主成分とする金属材料を用いれば、放熱板4の高い熱伝導性を得られ、加工(放熱板4の形成)もしやすいので、更に好ましい。
配線基板2の貫通孔3は、例えば矩形状の平面形状を有している。放熱板4のうち、貫通孔3内に位置する部分と、配線基板2の下面2bから下方に突出している部分(放熱板4の下部)とは、配線基板2の上面2aに平行な断面形状が、配線基板2の貫通孔3の平面形状とほぼ同じである。放熱板4の側面(側壁)10は、配線基板2の貫通孔3の内壁(側壁、側面)と接触(密着)している。また、放熱板4の下面9bも、配線基板2の貫通孔3の平面形状とほぼ同様の平面形状を有している。
放熱板4は、放熱板4の上面9aの周縁部(周辺部)において、放熱板4の側面10(配線基板2の貫通孔3の内壁に接する側面10)よりも外側(上面9aの中心から遠ざかる方向)に突出した突出部(迫り出し部、張り出し部、フック部)11を有しており、この突出部11は、貫通孔3外の配線基板2の上面2a上に位置し、突出部11の下面は配線基板2の上面2aに接触している。すなわち、放熱板4は、貫通孔3上から配線基板2の上面2a上側に突出して配線基板2の上面2a上に延在する突出部11を、放熱板4の上面9aの周縁部に有しており、この突出部11は、貫通孔3から配線基板2の上面2a上に迫り出している(張り出している)。この突出部11は、放熱板4と一体的に形成されており、放熱板4の一部とみなすことができる。
従って、半導体装置1において、配線基板2の上面2aに平行な平面で見たときに、放熱板4のうち突出部11以外の部分は、貫通孔3と平面的に重なる位置にあり、突出部11だけが、貫通孔3の外部(貫通孔3と平面的に重ならない位置、すなわち配線基板2に重なる位置)にある。理解を簡単にするために、図5において、配線基板2の貫通孔3内に放熱板3を配置したときの貫通孔3の平面位置を点線で示してある。
詳細は後述するが、放熱板4は、封止樹脂7形成前に配線基板2の上面2a側から貫通孔3に挿入して固定したものである。本実施の形態とは異なり、放熱板4に突出部11が無く、放熱板4のいずれ部分も、配線基板2の上面2aに平行な断面形状が貫通孔3の平面形状と同様であれば、配線基板2の上面2a側から放熱板4を貫通孔3に挿入した際に、配線基板2の貫通孔3から放熱板4が抜け落ちてしまう可能性がある。それに対して、本実施の形態では、放熱板4に突出部11を設けているので、配線基板2の上面2a側から放熱板4を貫通孔3に挿入した際に、放熱板4の突出部11が配線基板2の上面2aに引っ掛かることで、配線基板2の貫通孔3から放熱板4が抜け落ちてしまうのを防止することができ、放熱板4を配線基板2の貫通孔3内に留まらせることができる。
放熱板4の突出部11は、配線基板2の貫通孔3から放熱板4が抜け落ちてしまうのを防止するストッパとして機能するため、放熱板4の上面9aの周縁部(周辺部)の少なくとも一部に、突出部11を設ける必要がある。このため、放熱板4の上面9aの周縁部全体でなくとも、放熱板4の上面9aの周縁部の少なくとも一部に突出部11を設ければ、配線基板2の貫通孔3から放熱板4が抜け落ちてしまうのを防止することができる。但し、図6に示されるように、放熱板4の上面9aの周縁部(周辺部)全体に(鍔状または庇状に)突出部11を設ければ、配線基板2の貫通孔3内に放熱板4を安定して配置させることができる。このため、本実施の形態では、放熱板4において突出部11は、放熱板4の上面9aの周縁部の少なくとも一部に設け、より好ましくは、放熱板4の上面9aの周縁部(周辺部)全体に設ける。放熱板4の上面9aの周縁部(周辺部)全体に突出部11を設ける場合には、放熱板4において突出部11は好ましくは鍔状または庇状に形成される。
また、貫通孔3の内壁に接している放熱板4の側面10は、好ましくはテーパ(テーパー)形状を有している。換言すれば、放熱板4のうち貫通孔3内に位置する部分は、断面形状(放熱板4のチップ搭載面に対して垂直な断面の形状)がテーパ形状を有している。このため、突出部11を除いた部分の放熱板4の寸法(配線基板2の上面2aに平行な断面の寸法)は、下側よりも上側が若干大きくなっている。すなわち、放熱板4の下部の寸法L1よりも放熱板4の上部(突出部11を除く)の寸法L2が、若干大きくなっているのである(すなわちL2>L1)。
貫通孔3の内壁に接している放熱板4の側面10がテーパ形状を有しているため、この側面10は、放熱板4のチップ搭載面(上面2a)に対して垂直ではなく、垂直な方向から角度αだけ傾斜している(ここでα>0である)。すなわち、放熱板4の側面10の垂線(側面10に垂直な直線)は、放熱板4のチップ搭載面(上面2a)に対して平行ではなく、平行な方向から角度αだけ傾斜しているのである。また、放熱板4のチップ搭載面(上面9a)は、配線基板2の上面2aに略平行であるため、貫通孔3の内壁に接している放熱板4の放熱板4の側面10は、配線基板2の上面2aに対して垂直ではなく、垂直な方向から角度αだけ傾斜している。放熱板4の側面10のこの傾斜角度αは、好ましくは3〜30°程度である。
一方、放熱板4挿入前の配線基板2の貫通孔3の内壁は、配線基板2の上面2aに対して略垂直である。そして、放熱板4挿入前の配線基板2の貫通孔3の寸法L3を、放熱板4の下部の寸法L1と同程度かそれよりも若干大きくし(すなわちL1≦L3)、かつ放熱板4の上部(突出部11を除く)の寸法L2よりも小さくしておく(すなわちL3<L2)。これにより、半導体装置1の製造時に配線基板2の上面2a側から放熱板4を貫通孔3に挿入した際に、貫通孔3に放熱板4が押し込まれ、放熱板4の側面10のテーパ形状によって、放熱板4と配線基板2とを、かしめることができ、放熱板4を配線基板2に固定することができる。すなわち、半導体装置1の製造時に配線基板2の上面2a側から放熱板4を貫通孔3に挿入すると、放熱板4の側面10のテーパ形状によって配線基板の貫通孔3が横方向に押し広げられるので、その反作用により、配線基板2の貫通孔3の内壁が放熱板4の側面10に密着して押すような力を作用させ、それによって、放熱板4を配線基板2に固定することができる。これにより、封止樹脂7を形成するまで、放熱板4を配線基板2に固定することができ、半導体装置1の製造が容易になる。
半導体チップ5は、その厚さと交差する平面形状が矩形(四角形)であり、例えば、単結晶シリコンなどからなる半導体基板(半導体ウエハ)の主面に種々の半導体素子または半導体集積回路などを形成した後、必要に応じて半導体基板の裏面研削を行ってから、ダイシングなどにより半導体基板を各半導体チップ5に分離したものである。半導体チップ5は、互いに対向する表面(半導体素子形成側の主面、上面、第3の主面)5bおよび裏面(半導体素子形成側の主面とは逆側の主面、下面)5cを有し、半導体チップ5の表面5bが上方を向くように放熱板4の上面9a上に搭載(配置)され、半導体チップ5の裏面5cが放熱板4の上面9aに接着材(ダイボンド材、接合材、接着剤)14を介して接着され固定されている。配線基板2の貫通孔3および放熱板4の平面寸法は、それぞれ半導体チップ5の平面寸法よりも大きく、放熱板4上に搭載された半導体チップ5は、配線基板2の貫通孔3および放熱板4に平面的に内包されるように配置されている。接着材14としては、熱伝導性が高い接着材を用いることが好ましく、例えば半田や導電性のペースト材(導電性のペースト材として好ましいのは銀ペースト)などを用いることができる。半導体チップ5の表面には、複数の電極(ボンディングパッド、パッド電極、電極パッド、第3電極)5aが形成されており、電極5aは、半導体チップ5内部または表層部分に形成された半導体素子または半導体集積回路に電気的に接続されている。
配線基板2は、絶縁性の基材層(絶縁基板、コア材)16と、基材層16の上面および下面に形成された導体層(導体パターン、導体膜パターン、配線層)とを有している。配線基板2として、1つの絶縁層(基材層16)の上面および下面に導体層が形成された基板を用いても、あるいは複数の絶縁層(基材層)と複数の導体層(配線層)とが多層に亘って交互に形成(積層)されて一体化された多層配線基板(多層基板)を用いてもよいが、多層配線基板であれば、より好ましい。図1では、配線基板2の内部(基材層16の層間)の配線層については、図示を省略している。配線基板4の基材層16として、例えば、樹脂材料(例えばガラスエポキシ樹脂)などを用いることができる。
基材層16の上面および下面の導体層はパターン化されており、例えばめっき法で形成された銅薄膜などの導電性材料により形成することができる。基材層16の上面の導体層により、ボンディングワイヤ6を接続するための接続端子(電極、ボンディングリード、ボンディングパッド、パッド電極、第1電極)17やそれに接続された配線が配線基板2の上面2aに複数形成され、基材層16の下面の導体層により、半田ボール8を接続するための導電性のランド(電極、ランド電極、パッド、端子、第2電極)18が配線基板2の下面2bに複数形成されている。複数の接続端子17は、配線基板2の上面2aにおいて、貫通孔3の周囲に配置(形成)されており、複数のランド18は、配線基板2の下面2bにおいて、貫通孔3の周囲に配置(形成)されている。また、必要に応じて、ソルダレジスト層(図示せず)を配線基板2の上面2aおよび下面2b上に形成することもでき、この場合、配線基板2の上面2aおよび下面2bにおいて、接続端子17およびランド18はソルダレジスト層から露出され、他の導体層はソルダレジスト層で覆われる。
配線基板2の上面2aの配線(接続端子17が接続された配線)と下面2bのランド18とは、配線基板2(の基材層16)に形成された図示しないスルーホール内の導体などを介して電気的に接続されている。この配線とランド18とを接続する図示しないスルーホールは、貫通孔3に比べて平面寸法(配線基板2の上面2aおよび下面2bに平行な平面での寸法)が十分に小さい。
従って、半導体チップ5の複数の電極5aは、複数のボンディングワイヤ6を介して配線基板2の複数の接続端子17に電気的に接続され、更に配線基板2の配線(接続端子17が接続された配線)やスルーホール(図示せず)内の導体などを介して配線基板2の下面2bの複数のランド18に電気的に接続されている。ボンディングワイヤ(導電性ワイヤ)6は、導電性のワイヤ(接続部材)であり、例えば金線などの金属細線からなる。
複数のランド18は、配線基板2の下面2bにおいて、貫通孔3が無い領域(配線基板2の基材層16がある領域)にアレイ状に配置されており、各ランド18に半田ボール(ボール電極、半田バンプ、バンプ電極、突起電極)8が接続されている。このため、配線基板2の下面2bにおいて、貫通孔3が無い領域(配線基板2の基材層16がある領域)に、外部端子として複数の半田ボール8がアレイ状に配置されている。半田ボール8が配置された配線基板2の下面2aが、半導体装置1の下面となり、これが半導体装置1の実装面(実装基板に実装する側の主面)となる。従って、本実施の形態の半導体装置1は、BGA(Ball Grid Array package)形態の半導体装置である。半田ボール8は、半田材料からなり、半導体装置の1のバンプ電極(突起電極、半田バンプ)として機能し、半導体装置1の外部端子(外部接続用端子)として機能することができる。このため、配線基板2の複数のランド18上に複数の外部端子(ここでは半田ボール8)がそれぞれ形成されている。
放熱板4の厚みt1は、配線基板2の厚みt2よりも厚いため、放熱板4の下面9bは配線基板2の下面2bから突出しているが、放熱板4の下面9bは、半田ボール8の下端(ランド18に接続している側と反対側の端部、すなわち半田ボール8の先端)の位置よりも配線基板2の下面2b側に位置している。すなわち、半導体装置1を平坦面上に配置したときには、その平坦面には半田ボール8の下端が接し、放熱板4の下面9bは接しない。これにより、半導体装置1を実装基板に実装する際に、放熱板4が邪魔になるのを防止することができる。
半導体チップ5の複数の電極5aは、複数のボンディングワイヤ6を介して配線基板2の複数の接続端子17に電気的に接続され、更に配線基板2の配線やスルーホール(図示せず)内の導体などを介して配線基板2の複数のランド18および複数のランド18に接続された複数の半田ボール8に電気的に接続されている。
封止樹脂(封止樹脂部、樹脂封止部、封止部、封止体)7は、例えば熱硬化性樹脂材料などの樹脂材料などからなり、フィラーなどを含むこともできる。例えば、フィラーを含むエポキシ樹脂などを用いて封止樹脂7を形成することもできる。封止樹脂7は、配線基板2の上面2aおよび放熱板4の上面9a上に、半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を覆うように形成されており、封止樹脂7により、半導体チップ5およびボンディングワイヤ6が封止され、保護される。
また、封止樹脂7が配線基板2と放熱板4とにそれぞれ密着(接着)することで、配線基板2と放熱板4と封止樹脂7とが結合し、更に、放熱部4の突出部11が封止樹脂7と配線基板2とで挟まれることで、配線基板2と放熱板4と封止樹脂7との結合が強化される。
このように、本実施の形態の半導体装置1は、半導体チップ5が、配線基板2の貫通孔3内に配置された放熱板4上に搭載された半導体装置(半導体パッケージ)である。配線基板2の下面2aには、外部端子として半田ボール8が接合されるとともに、放熱板4が配線基板2の下面2aから露出されている。半導体チップ5の発熱は、接着材14を介して放熱板4に伝導され、放熱板4のうち、半導体装置1の下面(配線基板2の下面2a)側で露出された部分(放熱板4の下部)から、半導体装置1の外部に放熱させることができる。このため、本実施の形態の半導体装置1は、高放熱型の半導体装置(半導体パッケージ)である。
次に、本実施の形態の半導体装置1の製造方法を、図面を参照して説明する。図8は、本実施の形態の半導体装置1の製造工程を示す工程フロー図である。図9〜図26は、本実施の形態の半導体装置1の製造工程中の平面図または断面図である。図9〜図26のうち、図9、図11、図13、図15、図17、図19および図23は平面図(上面図)であり、図10、図12、図14、図16、図18、図20〜図22および図24〜図26は断面図である。なお、図10は、図9のA3−A3線の断面図に対応し、図12は、図11のA4−A4線の断面図に対応する。図14は、図12と同じ位置の断面が示されているが、図13と同じ工程段階に対応する。図16は、図12と同じ位置の断面が示されているが、図15と同じ工程段階に対応する。図18は、図12と同じ位置の断面が示されているが、図17と同じ工程段階に対応する。図20は、図10と同じ位置の断面が示されているが、図19と同じ工程段階に対応する。図24は、図10と同じ位置の断面が示されているが、図23と同じ工程段階に対応する。図25は、図10と同じ位置の断面が示されているが、図24よりも後の工程段階に対応する。図26は、図10と同じ位置の断面が示されているが、図25よりも後の工程段階に対応する。
なお、本実施の形態では、複数の配線基板2が一列にまたはアレイ状に繋がって形成された多数個取りの配線基板(配線基板母体)21を用いて個々の半導体装置1を製造する場合について説明する。
まず、図9および図10に示されるように、配線基板21を準備する(ステップS1)。この配線基板21は、上記配線基板2の母体であり、配線基板21を後述する切断工程で切断し、各半導体装置領域(基板領域、単位基板領域)22に分離したものが半導体装置1の配線基板2に対応する。配線基板21は、そこから1つの半導体装置1が形成される領域である半導体装置領域22が一列にまたはマトリクス状に複数配列した構成を有している。従って、配線基板21の各半導体装置領域22には上記貫通孔3が形成され、配線基板21の上面21a(後で配線基板2の上面2aとなる面、第1の主面)の各半導体装置領域22には、上記複数の接続端子17やそれに接続された配線が形成され、配線基板21の下面21b(後で配線基板2の下面2bとなる面、第2の主面)の各半導体装置領域22には、上記複数のランド18が形成されている。なお、図9(配線基板21の上面図)および図10(配線基板21の断面図)では、複数の半導体装置領域22が一列に配列して配線基板21が構成された例が示されている。
また、図11(フレーム31の上面図)および図12(フレーム31の断面図)に示されるように、放熱板4用のフレーム31を準備する(ステップS2)。フレーム31は、複数の放熱板4がフレーム枠(枠部)32に一体的に連結された構造を有している。すなわち、同方向に延在する2本のフレーム枠32の間に、複数の放熱板4が所定の間隔で配置され、各放熱板4の上部の四隅が連結部33を介してフレーム枠32と連結されている。フレーム31は、例えば、銅板などを金型で加工することなどにより形成することができる。また、フレーム31において、隣り合う放熱板4の間に、フレーム枠32同士を連結する連結部34が、フレーム31の補強のために設けられている。不要であれば、連結部34は省略することもできる。フレーム31においては、放熱板4、フレーム枠32、連結部33および連結部34は、同じ材料により一体的に形成されている。
なお、図11は、平面図であるが、フレーム31の形状が分かりやすいように、フレーム31にハッチングを付してある。また、図11では、放熱板4同士が分離しているように見えるが、実際には、図11から分かるように、連結部33およびフレーム枠32を介して、放熱板4同士は連結されている。
次に、フレーム31の各放熱板4の上面9a上に、半導体チップ5を接着材14を介して搭載して接合する(ステップS3)。ステップS3の半導体チップ5の接合工程は、次のようにして行うことができる。
すなわち、図13および図14に示されるように、フレーム31の各放熱板4の上面9a上に、半田(第1半田)14aを塗布する。それから、必要に応じてフレーム31の各放熱板4上の半田14aを攪拌してから、図15および図16に示されるように、フレーム31の各放熱板4の上面9a上に半導体チップ5を半田14aを介して搭載する。これらの工程、すなわち、フレーム31の各放熱板4の上への半田14aの塗布工程、半田14aの攪拌工程および放熱板4への半導体チップ5の搭載工程は、放熱板4を含むフレーム31全体を加熱しながら行い、放熱板4への半導体チップ5の搭載工程後にフレーム31を室温程度まで冷却する。これにより、半導体チップ5の搭載時には溶融状態であった半田14aが固化し、固化した半田14aによって、半導体チップ5が放熱板4に接合されて固定される。この固化した半田14aが、上記接着材14となる。
半田14aは、高融点半田を用いることが好ましく、少なくとも、後でランド18上に形成する外部端子(ここでは半田ボール8)に用いる半田(第2半田)の融点よりも高い融点を有する半田(第1半田)を、半田14aとして用いることが好ましい。これにより、後述するステップS8の半田ボール8接続工程や、完成した半導体装置1の実装工程(後述する配線基板41に半導体装置1を実装する工程)で、半田ボール8を溶融させても、半導体チップ5と放熱板4とを接合する半田14a(すなわち半田14aからなる接着材14)が溶融するのを防止できる。これにより、半導体チップ5と放熱板4との接合信頼性を向上させることができ、半導体チップ5から放熱板4への熱伝導性を向上して、半導体装置1の放熱性を向上させることができる。
次に、半導体チップ5が搭載されている各放熱板4を、フレーム31のフレーム枠32から切断して分離する(ステップS4)。すなわち、放熱板4とフレーム枠32との連結部33を切断することで、半導体チップ5が搭載されている各放熱板4を、フレーム31のフレーム枠32から分離する。図17よび図18に示されるように、半導体チップ5が搭載されている放熱板4が個片化される。
次に、図19および図20に示されるように、配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に、半導体チップ5が搭載されている放熱板4をそれぞれ配置する(ステップS5)。このステップS5を行う前に、上記ステップS1で配線基板21を準備しておく必要がある。このため、上記ステップS1の配線基板21の準備は、ステップS2の前、ステップS2と同時、ステップS2の後でステップS3の前、ステップS3と同時、ステップS3の後でステップS4の前、ステップS4と同時、あるいはステップS4の後でステップS5の前に行うこともできる。
ステップS5の配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置する工程を、図21および図22を参照してより詳細に説明する。図21および図22の断面図には、配線基板21のうちの1つの半導体装置領域22が示されている。
ステップS5では、図21に示されるように、配線基板21の上面21a側(配線基板2の上面2aに対応する側)から、半導体チップ5が搭載されている放熱板4を、配線基板21の貫通孔3に挿入する(差し込む)。すなわち、半導体チップ5が搭載されている放熱板4を、図21の矢印で示した方向35に、配線基板21の貫通孔3内に挿入するのである。
放熱板4は、上述のように、放熱板4の上面9aの周縁部において、放熱板4の側面から外側(上面9aの中心から遠ざかる方向)に突出する突出部11を有しており、ステップS5では、この突出部11が貫通孔3外の配線基板21の上面21a上に位置して突出部11の下面が配線基板21の上面21aに接するように、配線基板21の貫通孔3内に放熱板4が配置される。
本実施の形態とは異なり、放熱板4に突出部11が無く、放熱板4のいずれの断面(放熱板4の上面9aおよび下面9bに平行な断面)も配線基板21の貫通孔3の平面形状と同程度かそれ以下であれば、配線基板21の上面21a側から放熱板4を貫通孔3に挿入した際に、配線基板21の貫通孔3から放熱板4が抜け落ちてしまう可能性がある。
それに対して、本実施の形態では、放熱板4に突出部11を設けている。このため、図21のように配線基板21の上面21a側から放熱板4を貫通孔3に挿入すると、図22に示されるように、放熱板4の突出部11が配線基板21の上面21aに引っ掛かる。この突出部11がストッパとなることで、配線基板21の貫通孔3から放熱板4が下方すなわち方向35に抜け落ちてしまうのを防止することができる。従って、放熱板4を配線基板21の貫通孔3内に留まらせることができる。
また、上述のように、放熱板4の側面10は、テーパ形状を有している。一方、放熱板4挿入前の配線基板21の貫通孔3の内壁は、テーパ形状を有さず、配線基板21の上面21aに対して略垂直にしておく。これにより、図21および図22のように配線基板21の上面21a側から放熱板4を貫通孔3に挿入することで、放熱板4の側面10のテーパ形状によって、放熱板4と配線基板21とを、かしめることができ、放熱板4を配線基板21に固定することができる。
すなわち、ステップS5で配線基板21の上面21a側から放熱板4を貫通孔3に挿入すると、放熱板4の側面10が配線基板21の貫通孔3の内壁に接触し、放熱板4の側面10のテーパ形状によって配線基板21の貫通孔3の内壁が横方向に押し広げられ、その反作用により、配線基板21の貫通孔3の内壁によって放熱板4の側面10が締め付けられる。これにより、放熱板4が配線基板21に固定されるのである。
このため、図22に示されるように、ステップS5で配線基板21の貫通孔3内に放熱板4が配置(挿入)された状態において、貫通孔3の内壁に接している放熱板4の側面10は、配線基板21の貫通孔3の内壁に接触して密着するとともに、配線基板21の上面21aに垂直な方向に対して傾斜しており、この状態は、製造された半導体装置1でも維持される。
次に、図23および図24に示されるように、ワイヤボンディング工程を行って、半導体チップ5の各電極5aと、これに対応する配線基板21に形成された接続端子17とをボンディングワイヤ6を介して電気的に接続する(ステップS6)。すなわち、配線基板21の上面21aの各半導体装置領域22の複数の接続端子17と、その半導体装置領域22の貫通孔3内に配置された放熱板4上に接合(搭載)された半導体チップ5の複数の電極5aとを、複数のボンディングワイヤ6を介してそれぞれ電気的に接続する。
ワイヤボンディング工程の後、図25に示されるように、モールド工程(例えばトランスファモールド工程)による樹脂封止を行って封止樹脂7a(封止部)を形成し、半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を封止樹脂7aによって封止(樹脂封止)する(ステップS7)。
図25では、ステップS7のモールド工程において、配線基板21の上面21aの複数の半導体装置領域22を封止樹脂7aで一括して封止する一括封止を行っている。すなわち、配線基板21の上面21aの複数の半導体装置領域22上に半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を覆うように封止樹脂7aを形成する。この場合、封止樹脂7aは、配線基板21の上面21aの複数の半導体装置領域22を覆うように形成される。封止樹脂7aは、例えば熱硬化性樹脂材料などの樹脂材料などからなり、フィラーなどを含むこともできる。例えば、フィラーを含むエポキシ樹脂などを用いて封止樹脂7aを形成することができる。例えば、配線基板21上に配置した金型のキャビティ内に封止樹脂材料を注入し、この封止樹脂材料を加熱により硬化して封止樹脂7aを形成することができる。
上記ステップS5で配線基板21の貫通孔3に放熱板4を配置した後、ステップS7のモールド工程を行うまで、配線基板21は逆さまにすることなく、配線基板21の上面21aが上方を向いた状態を維持することが好ましい。すなわち、上記ステップS5で配線基板21の貫通孔3に放熱板4を配置した後、ステップS7のモールド工程を行うまで、配線基板21は、その上面21aを上方に向けておき、その下面21bが上方を向かないようにする。これにより、封止樹脂7aを形成する前に、放熱板4が配線基板21の貫通孔から外れてしまうのを、より的確に防止することができる。封止樹脂7aを形成することで、放熱板4と配線基板21とは封止樹脂7aで強固に結合されるので、封止樹脂7aを形成した後は、配線基板21の向きはどのような向きにしてもよい(配線基板21の下面21bを上方に向けてもよい)。
また、放熱板4の側面10がテーパ形状を有さない場合(すなわち上記α=0の場合)でも、放熱板4と配線基板21の結合力(固定力)は弱いが、ステップS5で配線基板21の貫通孔3に放熱板4を配置した後、ステップS7のモールド工程を行うまで、配線基板21は逆さまにせずに、配線基板21の上面21aが上方を向いた状態を維持すれば、放熱板4は、突出部11があることで配線基板21の貫通孔3内に留まることができる。このため、放熱板4の側面10がテーパ形状を有していない場合(すなわち、上記α=0の場合)でも、配線基板21の上面21a側から貫通孔3に放熱板4を挿入して半導体装置1を製造することが可能である。但し、放熱板4と配線基板21の結合力が弱いと、半導体装置の製造工程中(上記ステップS5〜S7)に放熱板4が配線基板21から外れたり、あるいはぐらついたりする可能性があるため、放熱板4と配線基板21の結合力をある程度高めることが好ましい。そこで、本実施の形態では、上述のように、放熱板4の側面10を傾斜させてテーパ形状とすることで、放熱板4と配線基板21とをかしめて、放熱板4と配線基板21の結合力(固定力)を高めることができ、放熱板4を配線基板21に固定して安定させることができる。これにより、半導体装置の製造工程中(上記ステップS5〜S7)に放熱板4が配線基板21から外れたりぐらついたりするのを防止することができるので、半導体装置を安定して製造することができる。このため、半導体装置の製造が容易になり、また半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
次に、図26に示されるように、配線基板21の下面21bのランド18に半田ボール8を接続(接合)する(ステップS8)。例えば、配線基板21の下面21bを上方に向け、配線基板21の下面21bの複数のランド18上に複数の半田ボール8を配置してフラックスなどで仮固定し、半田リフロー処理(リフロー処理、熱処理)を行って半田を溶融、再固化することで、半田ボール8と配線基板21の下面21bのランド18とを接合して電気的に接続することができる。その後、必要に応じて洗浄工程を行い、半田ボール8の表面に付着したフラックスなどを取り除くこともできる。このようにして、ステップS8おいて、半導体装置1の外部端子としての半田ボール8が配線基板21の下面21bのランド18上に形成される。
配線基板21の下面21bに接合された半田ボール8は、バンプ電極(半田バンプ)とみなすことができる。なお、本実施の形態では、半導体装置1の外部端子として半田ボール8をランド18に接合する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば半田ボール8の代わりに印刷法などによりランド18上に半田を供給して半導体装置1の外部端子としてのバンプ電極(半田バンプ)をランド18上に形成することもできる。また、半導体装置1の外部端子(ここでは半田ボール8)の材質には、鉛含有半田や鉛を含有しない鉛フリー半田のいずれを用いることもできるが、含有しない鉛フリー半田を用いればより好ましい。
次に、必要に応じてマーキングを行って、封止樹脂7aの表面に製品番号などのマークを付す(ステップS9)。例えば、レーザによりマーキングを行うレーザマークを行うことができるが、インクによりマーキングを行うインクマークを行うこともできる。また、ステップS8の半田ボール8の接続工程とステップS9のマーキング工程の順番を入れ換え、ステップS9のマーキング工程を行った後に、ステップS8の半田ボール8の接続工程を行うこともできる。不要であれば、ステップS9のマーキング工程を省略することもできる。
次に、配線基板21およびその上に形成された封止樹脂7aを各半導体装置領域22に切断(ダイシング)して分離(分割)する(ステップS10)。このように、切断・個片化を行うことで、上記図1〜図3に示されるような半導体装置1を製造することができる。各半導体装置領域22に切断され分離(分割)された配線基板21が配線基板2に対応し、各半導体装置領域22に切断され分離(分割)された封止樹脂7aが封止樹脂7に対応する。また、配線基板21の上面21aが配線基板2の上面2aとなり、配線基板21の下面21bが配線基板2の下面2bとなる。
上記図25および図26は、上記ステップS7のモールド工程において一括封止を行った場合であったが、上記ステップS7のモールド工程において、配線基板21の上面21aの各半導体装置領域22毎に封止樹脂7で封止する個別封止(分割封止)を行うこともできる。個別封止を行う場合を、図27〜図29を参照して説明する。
図27および図28は、本実施の形態の半導体装置1の他の製造工程中の断面図であり、それぞれ上記図25および図26に対応するものである。上記図25および図26は、ステップS7のモールド工程において一括封止を行った場合であったのに対し、図27および図28は、ステップS7のモールド工程において、配線基板21の上面21aの各半導体装置領域22毎に封止樹脂7で封止する個別封止を行った場合に対応する。また、図29は、ステップS7のモールド工程で個別封止を行った場合(図27および図28の場合)に製造された半導体装置1の断面図(側面断面図)であり、上記図1に対応するものである。
上記ステップS6のワイヤボンディング工程の後、ステップS7のモールド工程(樹脂封止工程)を行い、図27に示されるように、封止樹脂7を形成して半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を封止樹脂7によって封止(樹脂封止)する。この際、図27に示されるように、配線基板21の上面21aの各半導体装置領域22毎に封止樹脂7で個別に封止する個別封止(分割封止)を行う。すなわち、配線基板21の上面21aの各半導体装置領域22上に半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を覆うように封止樹脂7を形成する。この場合、封止樹脂7は、配線基板21の上面21aの各半導体装置領域22毎に形成される。封止樹脂7は、例えば熱硬化性樹脂材料などの樹脂材料などからなり、フィラーなどを含むこともできる。例えば、フィラーを含むエポキシ樹脂などを用いて封止樹脂7を形成することができる。例えば、配線基板21上に配置した金型のキャビティ内に封止樹脂材料を注入し、この封止樹脂材料を加熱により硬化して封止樹脂7を形成することができる。
次に、ステップS8で、図28に示されるように、配線基板21の下面21bのランド18に半田ボール8を接続(接合)する。ステップS8の半田ボール8の接続工程は、一括封止を行った場合(上記図25および図26の場合)と同様であるので、ここではその説明は省略する。
次に、必要に応じてステップS9のマーキングを行って、封止樹脂7の表面に製品番号などのマークを付す。ステップS9のマーキング工程は、一括封止を行った場合(上記図25および図26の場合)と同様であるので、ここではその説明は省略する。
次に、ステップS10の切断工程を行い、配線基板21を各半導体装置領域22に切断(ダイシング)して分離(分割)する。このように、切断・個片化を行うことで、図29に示されるような半導体装置1を製造することができる。各半導体装置領域22に切断され分離(分割)された配線基板21が配線基板2に対応し、配線基板21の上面21aが配線基板2の上面2aとなり、配線基板21の下面21bが配線基板2の下面2bとなる。なお、ステップS7で一括封止を行った場合(上記図25および図26の場合)には、ステップS10の切断工程で配線基板21およびその上の封止樹脂7aを切断するが、ステップS7で個別封止を行った場合(図27および図28の場合)には、ステップS10の切断工程で配線基板21を切断すればよく、封止樹脂7は切断しない。このため、ステップS7のモールド工程で形成された封止樹脂7が、切断されること無く、半導体装置1の封止樹脂7となる。
図29の半導体装置1は、配線基板2の上面2aの周縁部上に封止樹脂7が形成されておらず、配線基板2の上面2aの周縁部以外の領域上に封止樹脂7が形成されていること以外は、上記図1の半導体装置1とほぼ同様の構造を有しているので、その説明は省略する。なお、図29の半導体装置1の場合も、平面透視図は上記図2と同様になり、下面図は上記図3と同様になる。
上記図8〜図28を参照して説明した製造工程は、放熱板4上に半導体チップ5を搭載してから、半導体チップ5が搭載された放熱板4を配線基板21の貫通孔3内に配置していた。半導体装置1の他の製造工程として、放熱板4上に半導体チップ5を搭載する前に、放熱板4を配線基板21の貫通孔3内に配置し、その後、配線基板21の貫通孔3内に配置された放熱板4上に半導体チップ5を搭載することもできる。この場合を、図30〜図38を参照して説明する。
図30は、本実施の形態の半導体装置1の他の製造工程を示す工程フロー図である。図31〜図38は、本実施の形態の半導体装置1の他の製造工程中の平面図または断面図である。図31〜図38のうち、図31、図35および図37は平面図であり、図32〜図34、図36および図38は断面図である。なお、図32は、図31のA5−A5線の断面図に対応する。図31のA5−A5線の位置は、上記図9のA3−A3線の位置と同じである。図36は、図32と同じ位置の断面が示されているが、図35と同じ工程段階に対応する。図38は、図32と同じ位置の断面が示されているが、図37と同じ工程段階に対応する。
まず、ステップS1,S2で、配線基板21およびフレーム31を準備する。配線基板21を先に準備しても、フレーム31を先に準備しても、あるいは配線基板21およびフレーム31を同時に準備してもよい。
次に、ステップS3で、フレーム31の各放熱板4を、フレーム31のフレーム枠32から切断して分離してから、図31および図32に示されるように、ステップS5で、配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に放熱板4をそれぞれ配置する。上記図8〜図28を参照して説明した製造工程では、半導体チップ5が搭載された放熱板4を配線基板21の貫通孔3内に配置していたが、図31および図32では、半導体チップ5が搭載されていない放熱板4が、配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に配置される。
図33および図34は、それぞれ上記図21および図22に対応するものであり、配線基板21のうちの1つの半導体装置領域22が示されている。ステップS5では、図33に示されるように、配線基板21の上面21a側(配線基板2の上面2aに対応する側)から、放熱板4(半導体チップ5が搭載されていない放熱板4)を、配線基板21の貫通孔3内に挿入する(差し込む)。すなわち、放熱板4を、図33の矢印で示した方向35に、配線基板21の貫通孔3内に挿入し、図34の状態となる。
半導体チップ5が放熱板4上に搭載されていないこと以外、ステップS4の放熱板4の個片化とステップS5の配線基板21の貫通孔3内への放熱板4の配置は、上記図8〜図28を参照して説明した製造工程と同様にして行われるので、ここではその詳細な説明は省略する。
ステップS4で配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に放熱板4を配置した後、配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に配置された放熱板4の上面9a上に、半導体チップ5を接着材14を介して搭載して接合する(ステップS3a)。ステップS3aの半導体チップ5の接合工程は、次のようにして行うことができる。
すなわち、図35および図36に示されるように、配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に配置された放熱板4の上面9a上に、導電性のペースト材、好ましくは銀ペースト14bを塗布する。それから、図37および図38に示されるように、配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に配置された放熱板4の上面9a上に、半導体チップ5を銀ペースト14bを介して搭載する。その後、加熱処理などを行って、銀ペースト14bを硬化させる。これにより、半導体チップ5の搭載時にはペースト状態であった銀ペースト14bが硬化し、硬化した銀ペースト14bによって、半導体チップ5が放熱板4に接合されて固定される。この硬化した銀ペースト14bが、上記接着材14となる。
これ以降の工程は、上記図23〜図28を参照して説明した製造工程と同様である。すなわち、上記図23および図24のようにステップS6のワイヤボンディング工程を行い、上記図25または上記図27のようにステップS7の樹脂封止工程を行い、上記図26または上記図28のようにステップS9の半田ボール8接続工程を行い、必要に応じてステップS9のマーキング工程を行い、ステップS10の切断工程を行う。このようにして、上記図1または図29に示されるような半導体装置1が製造される。
樹脂基板からなる配線基板21は、金属材料からなるフレーム31(放熱板4)に比べて高温の熱処理への耐久性が低い。上記図8を参照して説明した製造工程では、ステップS5で配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置する前に、ステップS3で放熱板4上に半導体チップ5を接合しているため、ステップS3の半導体チップ5の接合工程の熱処理時には、配線基板21は加熱されない。このため、配線基板21の耐熱性を気にすることなく、ステップS3の半導体チップ5の接合工程の熱処理に高温の熱処理を行うことができる。従って、ステップS3の半導体チップ5の接合工程の熱処理に高温の熱処理を行う場合、例えば、ランド18上に形成する外部端子(ここでは半田ボール8)に用いる半田(第2半田)よりも高融点の半田14aを用いて半導体チップ5を放熱板4に接合する場合には、上記図8を参照して説明した製造工程を適用すれば、ステップS3の半導体チップ5の接合工程の半田リフロー時に配線基板21がダメージを受けないので、好適である。
すなわち、半田ボール8に鉛フリー半田を使用した場合の半導体装置1の実装時(後述の配線基板41への実装時)の半田リフロー温度は例えば220℃程度であり、半田ボール8に鉛含有半田を使用した場合の半導体装置1の実装時(後述の配線基板41への実装時)の半田リフロー温度は例えば180℃程度である。一方、半田14aに高温半田を用いた場合のステップS3での半田リフロー温度は、350〜400℃程度が望ましいが、このような高温には配線基板21が耐えられない可能性があるが、上記図8を参照して説明した製造工程では、ステップS5で配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置する前に、ステップS3で放熱板4上に半導体チップ5を接合しているため、半田リフロー時の配線基板21の耐久性の問題が無くなる。
また、接着材14として半田を用いれば、銀ペーストを用いる場合に比べて、接着材14の熱伝導性が高くなるため、半導体チップ5から放熱板4への熱伝導性をより高めて、半導体装置1の放熱性をより向上させることができる。
一方、上記図30を参照して説明した製造工程では、ステップS5で配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置した後に、ステップS3aで放熱板4上に半導体チップ5を接合しているため、ステップS3aの半導体チップ5の接合工程の熱処理時に、配線基板21は加熱される。このため、上記図30を参照して説明した製造工程を行う場合には、ステップS3aの半導体チップ5の接合工程の熱処理にあまり高温の熱処理を行なわないことが好ましく、上述のように、銀ペースト14bを用いて半導体チップ5を放熱板4に接合すれば、ステップS3aの半導体チップ5の接合工程の接着材(銀ペースト14b)の硬化用熱処理時に配線基板21がダメージを受けないので、好適である。
また、配線基板21と放熱板4(フレーム31)とを別々に準備してから、ステップS5で配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置する場合について説明したが、他の形態として、基板メーカー側でステップS5を行って、既に貫通孔3内に放熱板4が配置された状態の配線基板21を準備し、この状態の配線基板21を基板メーカーから受け取って、それ以降の工程を半導体装置メーカー側で行うこともできる。
半導体装置の放熱特性を向上させるためには、半導体チップ5を搭載する放熱板4の厚みを厚くすることが好ましいが、厚みを厚くするほど放熱板4の重さが重くなってしまう。それに対して、本実施の形態は、上述したように、放熱板4を配線基板21の上面21a(配線基板2の上面2a)側から貫通孔3に挿入し、突出部11が配線基板21の上面21a上に位置して突出部11の下面12が配線基板21の上面21aに接することにより、突出部11が放熱板4の自重を支える構成である。このため、たとえ放熱板4の厚みを厚くして放熱板4が重くなっても、放熱板4は突出部11でしっかりと支えられ、放熱板4が配線基板21から脱落してしまうのを防止することができる。従って、放熱板4の厚み(上記厚みt1)を厚く、好ましくは配線基板21の厚み(すなわち配線基板2の上記厚みt2)よりも厚くすることができ、それによって半導体装置の放熱特性を向上させることができる。このことは、以下の実施の形態2,4,5においても同様のことが言えるが、本実施の形態の突出部11と同様に作用するのは、以下の実施の形態2では突出部11aであり、以下の実施の形態4,5では、連結部33aである。
また、放熱板4を支えるために突出部11が配線基板21の上面21a上に位置して、突出部11の下面12が配線基板21の上面21aに接した状態で樹脂封止工程が行われるため、この状態(すなわち突出部11が配線基板21の上面21a上に位置して、突出部11の下面12が配線基板21の上面21aに接した状態)が、製造された半導体装置でも維持される。このことは、以下の実施の形態2,4,5においても同様のことが言えるが、本実施の形態の突出部11と同様に作用するのは、以下の実施の形態2では突出部11aであり、以下の実施の形態4,5では、連結部33aである。
また、放熱板4に働く自重は、放熱板4を配線基板21に固定する方向に作用するため、放熱板4の側面10のテーパ形状による放熱板4と配線基板21との固定力がそれほど強くなくとも、放熱板4を配線基板21に固定することができ、樹脂封止までの工程を的確に行うことができる。
また、本実施の形態で用いた放熱板4は、構造が単純なので、放熱板4(放熱板4を連結したフレーム31)の加工が容易であり、放熱板4(フレーム31)の製造コストを低減でき、それによって半導体装置の製造コストを低減できる。また、放熱板4を配線基板21の上面21a側から貫通孔3に挿入することで、放熱板4のテーパ形状によって放熱板4を配線基板21に固定できるため、簡単な作業で放熱板4を配線基板21に固定することができ、半導体装置の製造工程が容易になる。
次に、半導体装置1の実装について説明する。
図39は、本実施の形態の半導体装置1を配線基板41に実装した状態を示す断面図(側面断面図)である。
図39に示される配線基板(実装基板)41は、半導体装置1を実装するための実装基板であり、半導体装置1を実装する実装面である上面(表面、主面)41aに、半導体装置1の複数の半田ボール8をそれぞれ接続するための複数の基板側端子(端子、電極、パッド電極、導電性ランド)42を有している。なお、図39では、配線基板41の断面構造を簡略化して示しているが、配線基板41は、好ましくは、複数の絶縁体層(誘電体層、絶縁性の基材層)と複数の配線層(導体層、導体パターン層)とを積層して一体化した多層配線基板(多層基板)である。基板側端子42は、半導体装置1の外部端子である半田ボール8(バンプ電極)を接続するための端子であり、配線基板41の上面41a上に半導体装置1を搭載した際に、半田ボール8に対向する(平面的に重なる)位置に基板側端子42が配置されている。
半導体装置1を配線基板31に実装するには、配線基板41の複数の基板側端子42上に半田ペースト(この半田ペーストは半田リフローで半田ボール8と一体化する)を印刷法などで供給してから、半導体装置1の半田ボール8と配線基板41の基板側端子42の位置が整合するように配線基板41上に半導体装置1を搭載(配置)し、その後、半田リフロー処理を行う。
これにより、図39に示されるように、半導体装置1が配線基板41に実装(半田実装)され、半導体装置1が配線基板41に固定されるとともに、半導体装置1の外部端子としての複数の半田ボール8が、配線基板41の複数の基板側端子42にそれぞれ電気的に接続される。従って、半導体装置1内の半導体チップ5の複数の電極5aが、複数のボンディングワイヤ6と、配線基板2の複数の接続端子17および配線と、配線基板2のスルーホール(図示せず)内の導体およびランド18と、複数の半田ボール8とを介して、配線基板41の複数の基板側端子42に電気的に接続される。また、配線基板41の上面41aの半導体装置1搭載領域以外の領域に、必要に応じて半導体装置1以外の電子部品など搭載することもできる。なお、図39の場合は、半導体装置1の放熱板4は、配線基板41の基板側端子には接続されていない。
図39のように、半導体装置1の放熱板4を配線基板41の基板側端子に接続しない場合には、半導体装置1の半導体チップ2で生じた熱は、放熱板4を介して大気中に放熱される。
半導体装置の1の他の実装方法として、半導体装置1を配線基板41に実装した際に、半導体装置1の放熱板4を、配線基板41の基板側端子に接続することもできる。図40は、半導体装置1を配線基板41に実装した際に、半導体装置1の放熱板4を配線基板41の基板側端子に接続した場合の断面図(側面断面図)である。
図40に示される配線基板41は、上記図39の場合に比べて、上面41aに、半導体装置1の放熱板4を接続するための基板側端子(端子、電極)42aを更に有している。基板側端子42aは、半導体装置1の放熱板4を接続するための端子であり、配線基板41の上面41a上に半導体装置1を搭載した際に、放熱板4に対向する(平面的に重なる)位置に基板側端子42aが配置されている。放熱板4を接続するための基板側端子42aの平面寸法は、半田ボール8を接続するための基板側端子42の平面寸法よりも大きい。
半導体装置1を配線基板31に実装するには、配線基板41の複数の基板側端子42,42a上に半田ペーストを印刷法などで供給してから、半導体装置1の半田ボール8と配線基板41の基板側端子42の位置が整合するように配線基板41上に半導体装置1を搭載(配置)し、その後、半田リフロー処理を行う。基板側端子42上に供給していた半田ペーストは半田リフローで半田ボール8と一体化し、基板側端子42a上に供給していた半田ペーストは半田リフローで溶融・固化して半田43となる。
これにより、図40に示されるように、半導体装置1が配線基板41に実装(半田実装)され、半導体装置1が配線基板41に固定されるとともに、半導体装置1の外部端子としての複数の半田ボール8が、配線基板41の複数の基板側端子42にそれぞれ電気的に接続され、更に、半導体装置1の放熱板4(の下面9b)が配線基板41の基板側端子42aに半田43を介して接合されて電気的に接続される。基板側端子42は、グランド端子であることが好ましい。
図40のように、半導体装置1の放熱板4を配線基板41の基板側端子42aに半田43で接続した場合には、半導体装置1の半導体チップ2で生じた熱は、放熱板4および半田43を介して配線基板41に放熱される。放熱板4を配線基板41の基板側端子42aに半田43で接続することで、半導体装置1の放熱特性を、より向上させることができる。
図41は、半導体装置1を配線基板41に実装した状態を示す他の断面図(側面断面図)である。図41に示されるように、半導体チップ5の複数の電極5aのうちの電極5d(好ましくはグランド電位用の電極)をボンディングワイヤ6a(ボンディングワイヤ6のうちのボンディングワイヤ6a)を介して、放熱板4に電気的に接続することもできる。この場合、半導体装置1を配線基板41上に実装する際に、半導体装置1の放熱板4を配線基板41の基板側端子42aに半田42aで接続すれば、半導体チップ5の電極5dを、ボンディングワイヤ6a、放熱板4および半田43を介して、配線基板41の基板側端子42aに電気的に接続することができる。配線基板41の基板側端子42aをグランド端子としておけば、半導体装置1を配線基板41に実装することで、配線基板41の基板側端子42aから放熱板4および半導体チップ5の電極5dに、グランド電位(接地電位)を供給することができる。
図42は、半導体装置1の他の変形例(変形例の半導体装置)の断面図である。上記図1〜図3の半導体装置1では、放熱板4のチップ搭載面(半導体チップ5を搭載する面、上面9a)は、配線基板2の上面2aとほぼ同一平面上にあった。それに対して、図42の半導体装置(半導体装置1の変形例)では、放熱板4の上面9aを窪ませて、そこに半導体チップ5を搭載しており、放熱板4のチップ搭載面(半導体チップ5を搭載する面)が、配線基板2の上面2aよりも低くなっている。このため、上記図1〜図3の半導体装置1に比べて、図42の半導体装置(半導体装置1の変形例)は、半導体チップ5の上面の高さ位置が低くなり、ボンディングワイヤ6の最頂部の高さ位置が低くなるので、封止樹脂7の厚みを薄くすることができ、半導体装置をより薄型化することができる。このことは、以下の他の変形例の半導体装置や以下の実施の形態2,4,5の半導体装置においても適用することができる。
図43〜図45は、半導体装置1の更に他の変形例(変形例の半導体装置)の断面図(側面断面図)、平面透視図(上面図)および下面図(底面図、裏面図、平面図)である。図44には、封止樹脂7を透視したときの平面透視図が示されており、図44のA6−A6線の断面が図43の断面図にほぼ対応する。図45は下面図である。
上記図1〜図3の半導体装置1では、半導体装置1内に含まれる半導体チップは1つであり、その1つの半導体チップ5が配線基板2の貫通孔3内に配置された放熱板4上に搭載されていた。それに対して、図43〜図45の半導体装置は、半導体装置内に含まれる半導体チップは複数(ここでは2つ)であり、そのうちの1つの半導体チップ5が配線基板2の貫通孔3内に配置された放熱板4上に搭載され、半導体チップ5以外の半導体チップ5eは、放熱板4上ではなく、配線基板2の上面2a上に接着材14cを介して搭載して接合している。
すなわち、図43〜図45の半導体装置では、配線基板2の上面2aの貫通孔3が形成されていない領域に、半導体チップ5eが接着材14cを介して搭載されて接合され、この半導体チップ5eの上面の電極が配線基板2の上面2aの接続端子17とボンディングワイヤ6を介して電気的に接続され、封止樹脂7は、半導体チップ5,5eおよびその電極に接続されたボンディングワイヤ6を封止している。
図46は、半導体装置1の更に他の変形例(変形例の半導体装置)の平面透視図(上面図)であり、封止樹脂7を透視したときの平面透視図が示されている。
図43〜図45の半導体装置では、配線基板2の上面2aの貫通孔3が形成されていない領域に、1つの半導体チップ5eが接着材14cを介して搭載されて接合されていたが、図46の半導体装置は、配線基板2の上面2aの貫通孔3が形成されていない領域に、半導体チップ5eに加えて更にもう1つの半導体チップ5fが接着材を介して搭載されて接合されている。この半導体チップ5fの上面の電極が配線基板2の上面2aの接続端子17とボンディングワイヤ6を介して電気的に接続され、封止樹脂7は、半導体チップ5,5e,5fおよびその電極に接続されたボンディングワイヤ6を封止している。
図47は、半導体装置1の更に他の変形例(変形例の半導体装置)の断面図(側面断面図)である。図46の半導体装置では、半導体チップ5eと半導体チップ5fとは、互いに重ならないように、配線基板2の上面2aの異なる領域に配置されているが、図47の半導体装置は、半導体チップ5e上に半導体チップ5fが積み重ねられている。すなわち、図47の半導体装置では、配線基板2の上面2aの貫通孔3が形成されていない領域に、半導体チップ5eが接着材14cを介して搭載されて接合され、この半導体チップ5eの上面上に、半導体チップ5fが接着材14dを介して搭載されて接合されている。半導体チップ5eの上面の電極が配線基板2の上面2aの接続端子17とボンディングワイヤ6を介して電気的に接続され、半導体チップ5fの上面の電極が配線基板2の上面2aの接続端子17とボンディングワイヤ6を介して電気的に接続され、封止樹脂7は、半導体チップ5,5e,5fおよびその電極に接続されたボンディングワイヤ6を封止している。
また、配線基板2の上面2aの貫通孔3が形成されていない領域に配置する半導体チップの数は、3つ以上でもよく、また、積み重ねる半導体チップの数も3つ以上とすることもできる。
図43〜図45の半導体装置、図46の半導体装置、および図47の半導体装置のように、半導体装置内に含まれる半導体チップの数は複数にすることができる。放熱板4上に搭載する半導体チップ5は、その発熱を放熱板4によって放熱することができるので、発熱量が多い半導体チップを適用すれば、効果が大きい。このため、半導体装置内に含まれる半導体チップが複数の場合には、そのうちの最も発熱量が多い半導体チップ(ここでは半導体チップ5)を放熱板4上に搭載することが好ましい。そして、導体装置内に含まれる複数の半導体チップのうち、放熱板4上に搭載した半導体チップ5(発熱量が最も多い半導体チップ)よりも発熱量が少ない半導体チップ(ここでは半導体チップ5e,5f)は、配線基板2の上面2a(貫通孔3が形成されていない領域)上に配置する。これにより、放熱板4の数を最小限に抑えながら、発熱量の多い半導体チップで生じた熱を放熱板4から半導体装置1外部に放熱することができ、半導体装置の製造コストの低減と半導体装置の放熱特性の向上とを両立することができる。このことは、以下の実施の形態の半導体装置においても適用することができる。
また、図43〜図45の半導体装置、図46の半導体装置、および図47の半導体装置において、半導体チップ5e,5fは、揮発性メモリ(例えばDRAM)または不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ)が形成されたメモリチップとすることができ、半導体チップ5は、半導体チップ5e,5f(のメモリ)を制御するための制御回路が形成された制御用チップ(マイコン)とすることができる。この場合、図43〜図45の半導体装置、図46の半導体装置、および図47の半導体装置は、機能が異なる集積回路がそれぞれ形成された複数の半導体チップ5,5eまたは半導体チップ5,5e,5fを、放熱板4を含む配線基板2に搭載して1つのシステムを構成したSIP(System In Package)型の半導体装置とみなすことができる。メモリチップに比べて制御用チップは発熱量が多いため、発熱しやすい制御用チップ(ここでは半導体チップ5)を放熱板4上に搭載することで放熱性を向上し、メモリチップ(ここでは半導体チップ5e,5f)を配線基板2の上面2a(貫通孔3が形成されていない領域)に配置することで、放熱板4の数を最小限に抑えて半導体装置の製造コストを低減することができる。
(実施の形態2)
図48および図49は、本実施の形態2の半導体装置1aの断面図(側面断面図)であり、図50は、封止樹脂7を透視したときの半導体装置1aの平面透視図(上面図)であり、図51は半導体装置1aの下面図(底面図、裏面図、平面図)である。図50および図51のA7−A7線の断面が、図48にほぼ対応し、図50および図51のA8−A8線の断面が、図49にほぼ対応する。また、図52および図53は、半導体装置1aに使用されている放熱板4aの断面図(側面断面図)であり、図54は、半導体装置1aに使用されている放熱板4aの上面図(平面図)であり、図55は半導体装置1aに使用されている放熱板4aの下面図(平面図)である。図54および図55のA9−A9線の断面が、図52に対応し、図54および図55のA10−A10線の断面が、図53に対応するが、図52と図48とは同じ断面位置が示され、図53と図49とは同じ断面位置が示されている。また、図56は、半導体装置1aに使用されている配線基板2の断面図(側面断面図)であり、図57は、半導体装置1aに使用されている配線基板2の上面図(平面図)である。図57のA11−A11線の断面が、図56に対応するが、図56と図48とは同じ断面位置が示されている。なお、図57は、平面図であるが、配線基板2における貫通孔3の位置および形状が分かりやすいように、配線基板2およびその上面2aの接続端子17にハッチングを付してある。また、図50において、封止樹脂7を透視しても放熱板4aで隠れて見えない配線基板2の貫通孔3の位置を、理解を簡単にするために点線で示してある。
本実施の形態の半導体装置1aは、放熱板4aの形状と、配線基板2に対する放熱板4aのかしめ方(固定の仕方)以外は、上記実施の形態1の半導体装置1とほぼ同様の構成を有しているので、その説明は省略し、上記実施の形態1の半導体装置1と異なる点について主として説明する。
上記実施の形態1の半導体装置1と同様、本実施の形態の半導体装置1aでも、配線基板2の貫通孔3内に放熱板4aが配置され、放熱板4aの上面9a上に接着材14を介して半導体チップ5が搭載(接合)されている。放熱板4aは、上記実施の形態1の放熱板4に対応するものであり、放熱板4と同様の材料により形成されている。上記放熱板4の側面10はテーパ形状であったのに対して、本実施の形態の放熱板4aの側面10(貫通孔3の内壁に接している放熱板4の側面10)は、テーパ形状を有しておらず、配線基板2の貫通孔3内に放熱板4aが配置された状態において、貫通孔3の内壁に接している放熱板4aの側面10は、配線基板2の上面2aにほぼ垂直である(すなわち上記α=0,L1=L2である)。また、放熱板4a挿入前の配線基板2の貫通孔3の内壁は、配線基板2の上面2aに対して垂直である。このため、配線基板2の貫通孔3内に放熱板4aを配置したときに、配線基板2の貫通孔3の内壁と放熱板4aの側面10とは接触するが、放熱板4aの側壁10を利用して放熱板4aを配線基板2にかしめることはできない。その代わりに、本実施の形態では、放熱板4aに対し、上記実施の形態1と同様の突出部11に加えて、更に突出部11aと、突出部11aの下面12aに一体的に連結されかつ配線基板2の孔部15内に配置されたピン部(かしめ部、かしめ用ピン部、かしめピン、突起部、凸部)13とを設け、このピン部13によって放熱板4aを配線基板2にかしめている(固定している)。すなわち、放熱板4aの構造は、突出部11aおよびピン部13を設けたことと、側面10のテーパ(傾斜)を無くしたこと以外は、上記実施の形態1の放熱板4と同様である。突出部11,11aおよびピン部13は、放熱板4aと一体的に形成されており、放熱板4aの一部とみなすことができる。
また、図52では、ピン部13の上方において突出部11aの上面に窪みが形成されているが、この窪みはピン部13を形成することに伴い形成されたものであり、ピン部13の形成法によっては、ピン部13の上方において突出部11aの上面に窪みが形成されないようにすることもできる。
本実施の形態の半導体装置1aの配線基板2は、貫通孔3の近傍に、孔部15を設けたこと以外は、上記実施の形態1の半導体装置1の配線基板2と同様の構造を有している。孔部15は、配線基板2の上面2aから下面2bに到達する貫通孔であるが、放熱板4aの主部(突出部11,11aおよびピン部13以外の部分)を挿入するための貫通孔3に比べて、平面寸法が十分に小さい。配線基板2において、孔部15は、接続端子17やランド18を避けて配置されている。放熱板4aのピン部13は、配線基板2の孔部15内に固定されている。
放熱板4aは、放熱板4aの上面9aの周縁部(周辺部)において、放熱板4aの側面10(配線基板2の貫通孔3の内壁に接する側面10)よりも外側(上面9aの中心から遠ざかる方向)に突出した突出部(迫り出し部、張り出し部、フック部)11aを有しており、この突出部11aは、貫通孔3外の配線基板2の上面2a上に位置し、突出部11aの下面は配線基板2の上面2aに接触している。この突出部11aは、放熱板4の矩形状(矩形状の平面形状)の上面9aの角部に設ければ、接続端子17の配置の邪魔にならないので好ましく、放熱板4の矩形状の上面9aの四隅に設ければ、放熱板4と配線基板2の結合(かしめ)のバランスが取れるので更に好ましい。
すなわち、放熱板4aは、貫通孔3上から配線基板2の上面2a上側に突出して配線基板2の上面2a上に延在する突出部11,11aを、放熱板4の上面9aの周縁部に有しており、突出部11,11aは、貫通孔3上から配線基板2の上面2a上に迫り出し(張り出し)ているが、上面9aの四隅以外の突出部11に比べて、上面9aの四隅の突出部11aは、貫通孔3からより離れる位置まで配線基板2の上面2a上を延在している。換言すれば、放熱板4aにおいて、突出部11aは、放熱板4の上面9aの周縁部の四隅に設けられ、突出部11は、それ以外(突出部11aが形成された四隅以外)の放熱板4の上面9aの周縁部に鍔状または庇状に設けられており、突出部11aはピン部13を連結可能とするために、突出部11に比べて、貫通孔3からより離れる位置まで配線基板2の上面2a上を延在している。
突出部11,11aは、配線基板2の貫通孔3から放熱板4aが抜け落ちてしまうのを防止するストッパとして機能する。このため、放熱板4aの上面9aの周縁部(周辺部)の少なくとも一部に、突出部11,11aを設ける必要がある。従って、放熱板4aの上面9aの周縁部全体でなくとも、放熱板4aの上面9aの周縁部の少なくとも一部に突出部11,11aを設ければ、配線基板2の貫通孔3から放熱板4aが抜け落ちてしまうのを防止することができる。
また、放熱板4の突出部11と同様、本実施の形態の放熱板4aでも、突出部11が放熱板4aの上面9aの周縁部(周辺部)全体に(鍔状または庇状に)設けられており、配線基板2の貫通孔3内に放熱板4aを安定配置させることができるが、突出部11が無くとも突出部11aがあれば配線基板2の貫通孔3から放熱板4aが抜け落ちてしまうのを防止できる。このため、放熱板4aでは突出部11aのみを設けて突出部11の形成を省略することもできる。
放熱板4aのうち、貫通孔3内に位置する部分と、配線基板2の下面2bから下方に突出している部分(放熱板4の下部)とは、配線基板2の上面2aに平行な断面の形状が配線基板2の貫通孔3の平面形状とほぼ同じであり、放熱板4aの側面(側壁)10は、配線基板2の貫通孔3の側面(側壁)と接触している。また、放熱板4aの下面9bも、配線基板2の貫通孔3の平面形状とほぼ同様の平面形状を有している。
放熱板4aの突出部11,11aは、貫通孔3から配線基板2の上面2a上に迫り出して(張り出して)おり、突出部11の下面12と突出部11aの下面12aとは、配線基板2の上面2aに接触している。従って、半導体装置1aにおいて、配線基板2の上面2aに平行な平面で見たときに、放熱板4aのうち突出部11,11aおよびピン部13以外の部分は、貫通孔3と平面的に重なる位置にあり、突出部11,11aおよびピン部13だけが、貫通孔3の外部(貫通孔3と平面的に重ならない位置、すなわち配線基板2に重なる位置)にある。理解を簡単にするために、図54において、配線基板2の貫通孔3内に放熱板3を配置したときの貫通孔3の平面位置を点線で示してある。
上記実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、放熱板4aは、封止樹脂7形成前に配線基板2(配線基板21)の上面2a(上面21a)側から貫通孔3に挿入して固定したものである。放熱板4aに突出部11a(突出部11を設けた場合は突出部11a,11)を設けているので、配線基板2の上面2a(配線基板21の上面21a)側から放熱板4aを貫通孔3に挿入した際に、放熱板4aの突出部11(突出部11を設けた場合は突出部11a,11)が配線基板2の上面2a(配線基板21の上面21a)に引っ掛かることで、貫通孔3から放熱板4aが抜け落ちてしまうのを防止することができる。これにより、放熱板4aを配線基板2(配線基板21)の貫通孔3内に留まらせることができる。
図58は、本実施の形態の半導体装置1aを製造する場合に使用されるフレーム31の平面図(上面図)であり、上記実施の形態1の図11に対応するものである。なお、図58は、平面図であるが、フレーム31の形状が分かりやすいように、フレーム31にハッチングを付してある。
本実施の形態の半導体装置1aを製造するのに使用されるフレーム31においては、図58に示されるように、各放熱板4aとフレーム枠32とを連結する連結部33は、放熱板4aの突出部11aをフレーム枠33に連結するように、フレーム枠32と放熱板4aの突出部11aとの間に設けられている。上記ステップS4において、突出部11aが放熱板4a側に残るようにフレーム31の連結部33を切断することで、突出部11a(突出部11がある場合は突出部11も)を有する放熱板4aに個片化することができる。
本実施の形態の半導体装置1aの製造工程は、ステップS5の配線基板21の貫通孔3内に放熱板4aを配置する工程での、配線基板21に対する放熱板4aのかしめ方(固定の仕方)が異なる以外は、上記実施の形態1の半導体装置1の製造工程と同様である。このため、本実施の形態におけるステップS5の配線基板21の貫通孔3内に放熱板4aを配置する工程について、以下に説明する。
図59および図60は、本実施の形態の半導体装置1aの製造工程におけるステップS5の配線基板21の貫通孔3内に放熱板4aを配置する工程の説明図(断面図)であり、上記実施の形態1の図33および図34に対応するものである。なお、ここでは、上記図30〜図34を参照して説明した工程のように、半導体チップ5が搭載されていない放熱板4aを配線基板21の貫通孔3内に配置する場合について図示および説明するが、本実施の形態においても、上記図8、図19〜図22を参照して説明した工程のように、放熱板4a上に半導体チップ5を搭載(接合)してから、半導体チップ5が搭載された放熱板4aを配線基板21の貫通孔3内に配置することもできる。
図59に示されるように、本実施の形態の半導体装置1aを製造するのに使用される配線基板21は、放熱板4aのピン部13を挿入するための孔部15が設けられており、それ以外は、上記実施の形態1の配線基板21とほぼ同様の構成を有している。但し、図59および図60は、上記図50のA7−A7線の断面に対応するものであり、接続端子17は図中に現れず、また、ランド18は図面の簡略化のために図示を省略している。
上記実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、ステップS5の配線基板21の貫通孔3内に放熱板4aを配置する工程では、図59に示されるように、配線基板21の上面21a側(配線基板2の上面2aに対応する側)から、放熱板4aを配線基板21の貫通孔3内に挿入する(差し込む)。すなわち、放熱板4aを、図59の矢印で示した方向35に、配線基板21の貫通孔3内に挿入するのである。この際、放熱板4aの突出部11aの下面12aに設けられているピン部13を、配線基板21の孔部15に挿入する。
配線基板21の貫通孔3および孔部15は、放熱板4aを配線基板21の貫通孔3内に挿入したときに放熱板4aのピン部13が配線基板21の孔部15に挿入されるような位置に配置されている。このため、ステップS5で、放熱板4aの本体部(突出部11,11aとピン部13とを除く部分)を配線基板21の貫通孔3内に挿入するとともに、放熱板4aの突出部11aの下面12aに設けられたピン部13を、配線基板21の孔部15に挿入することができる。
放熱板4aには突出部11a(突出部11を設けた場合は突出部11も)を設けているため、図59のように配線基板21の上面21a側から放熱板4aを貫通孔3に挿入しかつピン部13を孔部15に挿入すると、図60に示されるように、放熱板4aの突出部11a(突出部11を設けた場合は突出部11も)が配線基板21の上面21aに引っ掛かる。この突出部11a(突出部11を設けた場合は突出部11も)がストッパとなることで、配線基板21の貫通孔3から放熱板4aが下方すなわち方向35に抜け落ちてしまうのを防止することができる。従って、放熱板4aを配線基板21の貫通孔3内に留まらせることができる。
このように、放熱板4aは、放熱板4aの上面9aの周縁部において、放熱板4aの側面から外側(上面9aの中心から遠ざかる方向)に突出する突出部11aを有しており、ステップS5では、この突出部11aが貫通孔3外の配線基板21の上面21a上に位置して突出部11aの下面12aが配線基板21の上面21aに接するように、配線基板21の貫通孔3および孔部15内に放熱板4aの本体部およびピン部13が配置される。
上記実施の形態1では、放熱板4の側面10をテーパ形状にすることで、放熱板4の貫通孔3内に配置された部分が、配線基板21の貫通孔3の内壁によって締め付けられるようにして、放熱板4を配線基板21にかしめている(固定している)。それに対して、本実施の形態では、放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)のに、放熱板4aの突出部11aの下面12aに設けられたピン部13を用いている。本実施の形態における、放熱板4aのピン部13を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)手法について説明する。
図61および図62は、放熱板4aのピン部13を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)第1の手法を示す説明図である。図63〜図66は、放熱板4aのピン部13を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)第2の手法を示す説明図である。図67〜図70は、放熱板4aのピン部13を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)第3の手法を示す説明図である。図61〜図70の各図において、(a)と(b)は同じ段階の断面図および平面図であるが、(b)の平面図は、配線基板21を下面21b側から見たときの孔部15近傍領域の平面図(下面図)に対応し、(b)の平面図のA12−A12線の断面が、(a)の断面図に対応する。なお、図61、図63および図67において、(b)は平面図であるが、図面を見やすくするために、配線基板21にハッチングを付してある。また、図62、図64および図68において、(b)は平面図であるが、図面を見やすくするために、配線基板21および放熱板4aのピン部13にハッチングを付してある。また、図65において、(b)は平面図であるが、図面を見やすくするために、ワッシャ状またはリング状の部材25にハッチングを付してある。また、図66の(b)の平面図において、押しつぶされたピン部13の底部13bで隠れている孔部15の位置を点線で示してある。また、図69において、(b)は平面図であるが、図面を見やすくするために、配線基板21、放熱板4aのピン部13、およびスリーブ26にハッチングを付してある。また、図70の(b)の平面図において、押しつぶされたピン部13の底部13bで隠れている孔部15の位置を点線で示してある。
本実施の形態において、放熱板4aのピン部13を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)第1の手法について図61および図62を参照して説明する。図61は、上記図59の状態に対応し、図62は、上記図60の状態に対応する。
第1の手法は、図61および図62に示されるように、放熱板4aのピン部13の側壁(側面)13aをテーパ形状にすることである。換言すれば、放熱板4aのピン部13の断面形状(配線基板21の孔部15に放熱板4aのピン部13を挿入したときに配線基板21の上面21aに対して垂直な断面の形状)がテーパ形状を有している。このため、ピン部13の寸法は、下方側よりも上方側(突出部11aの下面12aに近い側)が大きくなっている。すなわち、ピン部13の寸法は、先端部13bに近づくほど細く(小さく)なり、突出部11aに近づくほど太く(大きく)なっている。つまり、ピン部13は、先細りの形状である。一方、図61に示されるように、放熱板4aのピン部13挿入前の配線基板21の孔部15の内壁は、テーパ形状を有さず、配線基板21の上面21aに対して略垂直にしておく。そして、ピン部13挿入前の孔部15の寸法を、ピン部13の先端部(突出部11aの下面12aに接続している側とは反対側の端部)13bの寸法と同程度かそれよりも若干大きくし、かつピン部13の上部(突出部11aの下面12aに近い部分)の寸法よりも小さくしておく。
また、配線基板21の孔部15の平面形状(配線基板21の上面21aに平行な平面での形状)は、例えば円形状とすることができ、配線基板21の孔部15に放熱板4aのピン部13を挿入したときに配線基板21の上面21aに対して平行となる断面でのピン部13の形状(断面形状)は、貫通孔3と同様の形状、例えば円形状とすることができる。
ステップS5で、上記図59から図60のように放熱板4aの本体部(突出部11,11aとピン部13とを除く部分)を配線基板21の貫通孔3内に挿入すると、放熱板4aのピン部13は、図61から図62のように、配線基板21の孔部15に挿入され(押し込まれ)、ピン部13の側壁13aのテーパ形状によって、ピン部13と配線基板21とを、かしめる(固定する)ことができる。これにより、放熱板4aを配線基板21に固定することができる。
すなわち、ステップS5で放熱板4aのピン部13を孔部15に挿入すると、ピン部13の側壁13aが配線基板21の孔部15の内壁に接触し、ピン部13の側壁13aのテーパ形状によって配線基板21の孔部15の内壁が横方向に押し広げられ、その反作用により、配線基板21の孔部15の内壁によってピン部13の側壁13aが締め付けられる。これにより、ピン部13を配線基板21にかしめる(固定する)ことができ、放熱板4aが配線基板21に固定されるのである。
図62に示されるように、ステップS5で配線基板21の孔部15内に放熱板4aのピン部13が配置(挿入)された状態において、孔部15の内壁に接しているピン部13の側壁13aは、配線基板21の孔部15の内壁に接触して密着するとともに、配線基板21の上面21aに垂直な方向に対して傾斜しており、この状態は、製造された半導体装置1aでも維持される。
このような第1の手法を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)ことで、放熱板4aを配線基板21に固定できるのに加えて、さらに次のような利点を得られる。すなわち、配線基板21の孔部15内に放熱板4aのピン部13を挿入することで、放熱板4aを配線基板21に固定できるので、ステップS5で配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置して固定する工程が容易に行うことができる。このため、半導体装置の製造工程を簡略化でき、半導体装置の製造時間も低減できる。また、放熱板4aのピン部13を挿入する孔部15は、放熱板4aの主部を挿入する貫通孔3よりも小さくすることができる。テーパ形状の部材を配線基板21の孔を挿入することにより配線基板21の孔が押し広げられると、配線基板21に応力が生じる可能性があるが、本実施の形態では、孔部15の寸法を小さく(貫通孔3よりも小さく)することで、配線基板21に応力が生じる箇所を孔部15近傍に限定でき、配線基板21に対する負荷を低減することができる。
次に、本実施の形態において、放熱板4aのピン部13を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)第2の手法について、図63〜図66を参照して説明する。図63は、上記図59の状態に対応し、図64は、上記図60の状態に対応するが、第2の手法では、図64の後に、図65および図66の作業(工程)を順に行う。
図63に示されるように、第2の手法は、上記第1の手法とは異なり、放熱板4aのピン部13の側壁13aをテーパ形状にはしない。このため、ピン部13の寸法は、下方側と上方側(突出部11aの下面12aに近い側)とで同じである。第2の手法でも、上記第1の手法と同様に、放熱板4aのピン部13挿入前の配線基板21の孔部15の内壁は、テーパ形状を有さず、配線基板21の上面21aに対して略垂直にしておく。
また、配線基板21の孔部15の平面形状(配線基板21の上面21aに平行な平面での形状)は、例えば円形状とすることができ、ピン部13は、例えば円柱状とすることができるが、ピン部13挿入前の孔部15の寸法を、ピン部13の寸法と同程度かそれよりも若干大きくしておく。
ステップS5で、上記図59から図60のように放熱板4aの本体部(突出部11,11aとピン部13とを除く部分)を配線基板21の貫通孔3内に挿入すると、放熱板4aのピン部13は、図63から図64のように、配線基板21の孔部15に挿入される。ピン部13の側壁13aはテーパ形状を有していないので、この段階では、配線基板21の孔部15の内壁によってピン部13の側壁13aは締め付けられない。また、第2の手法では、孔部15に挿入する前のピン部13の長さを、配線基板21の厚みよりも長くしておくことで、図64のように、放熱板4aのピン部13が配線基板21の孔部15に挿入された段階で、ピン部13の先端部13bが配線基板21の下面21bから突出する。
放熱板4aのピン部13が配線基板21の孔部15に挿入された後、図65に示されるように、ピン部13における配線基板21の下面21bから突出する部分に、ワッシャ状またはリング状の部材(ワッシャ、リング、緩衝材)25をはめ込む(差し込む)。すなわち、ピン部13の先端部13bが貫通するように配線基板21の下面21b上にワッシャ状またはリング状の部材25を配置するのである。これにより、ワッシャ状またはリング状の部材25の穴内に、ピン部13の配線基板21の下面21bから突出する部分が配置される。
ワッシャ状またはリング状の部材25は、強度が必要なことと加工のしやすさの観点から、金属材料からなることが好ましい。また、放熱板4aと同じ材料でワッシャ状またはリング状の部材25を形成しておけば、ピン部13とワッシャ状またはリング状の部材25の熱膨張率が同じになるため、より好ましい。
また、第2の手法では、孔部15に挿入する前のピン部13の長さを、配線基板21の厚みとワッシャ状またはリング状の部材25の厚みとを足したものよりも長くしておくことで、図65のように、ピン部13にワッシャ状またはリング状の部材25をはめ込んだ段階で、ピン部13の先端部13bがワッシャ状またはリング状の部材25から突出する。
それから、図66に示されるように、ピン部13の配線基板21の下面21aから突出した部分、ここではワッシャ状またはリング状の部材25が配置されているため、ピン部13のワッシャ状またはリング状の部材25から突出した部分を、ツール(図示せず)などで押しつぶす。すなわち、ピン部13の先端部13bを、ツール(図示せず)などで押しつぶすのである。これにより、放熱板4aのピン部13と配線基板21とを、かしめる(固定する)ことができ、放熱板4aを配線基板21に固定することができる。
すなわち、ピン部13の先端部13bが押される(押しつぶされる)ことにより、配線基板21の孔部15内でピン部13が横方向に膨張して、ピン部13の側壁13aが配線基板21の孔部15の内壁に接触(密着)する。そして、ピン部13の横方向の膨張によって配線基板21の孔部15の内壁が横方向に押し広げられた反作用により、配線基板21の孔部15の内壁によってピン部13の側壁13aが締め付けられる。これにより、放熱板4aのピン部13を配線基板21にかしめる(固定する)ことができ、放熱板4aが配線基板21に固定されるのである。第2の手法では、ここまでの工程が、上記ステップS5で行われる。
このように、ステップS5によって、放熱板4aが配線基板21の貫通孔3内に配置され、かつ配線基板21の孔部15内に放熱板4aのピン部13が配置(挿入)されてかしめられる。この段階において、孔部15の内壁に接しているピン部13の側壁13aは、配線基板21の孔部15の内壁に接触して密着し、この状態は、製造された半導体装置1aでも維持される。
このような第2の手法を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)ことで、放熱板4aを配線基板21に固定できるのに加えて、さらに次のような利点を得られる。すなわち、配線基板21の孔部15内に放熱板4aのピン部13を挿入した後に、ピン部13を押しつぶして放熱板4aを配線基板21に固定できるので、放熱板4aを配線基板21に、より強固に固定することができる。このため、半導体の製造工程中(封止樹脂7を形成するまで)に放熱板4aが配線基板21の貫通孔3から外れてしまうのを、より的確に防止することができる。また、放熱板4aのピン部13を挿入する孔部15は、放熱板4aの主部を挿入する貫通孔3よりも小さくすることができる。配線基板21の孔部15内に挿入されたピン部13を押しつぶすことにより配線基板21に応力が生じる可能性があるが、孔部15の寸法を小さくすることで、配線基板21に応力が生じる箇所を孔部近傍に限定でき、配線基板21に対する負荷を低減することができる。また、ピン部13の先端部13bを、ツール(図示せず)などで押しつぶした際には、ワッシャ状またはリング状の部材25が緩衝材として機能するので、配線基板21(下面21bの孔部15近傍領域)にかかる負荷を低減することができる。
次に、本実施の形態において、放熱板4aのピン部13を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)第3の手法について、図67〜図70を参照して説明する。図67は、上記図59の状態に対応し、図68は、上記図60の状態に対応するが、第3の手法では、図68の後に、図69および図70の作業(工程)を順に行う。
図67に示されるように、第3の手法は、上記第2の手法と同様に、放熱板4aのピン部13の側壁13aをテーパ形状にはしない。このため、ピン部13の寸法は、下方側と上方側(突出部11aの下面12aに近い側)とで同じである。また、第3の手法でも、上記第1および第2の手法と同様に、放熱板4aのピン部13挿入前の配線基板21の孔部15の内壁は、テーパ形状を有さず、配線基板21の上面21aに対して略垂直にしておく。
また、配線基板21の孔部15の平面形状(配線基板21の上面21aに平行な平面での形状)は、例えば円形状とすることができ、ピン部13は、例えば円柱状とすることができるが、ピン部13挿入前の孔部15の寸法を、ピン部13の寸法よりも大きくしておき、後述のスリーブ26が挿入可能にしておく。
ステップS5で、上記図59から図60のように放熱板4aの本体部(突出部11,11aとピン部13とを除く部分)を配線基板21の貫通孔3内に挿入すると、放熱板4aのピン部13は、図67から図68のように、配線基板21の孔部15に挿入される。ピン部13の側壁13aはテーパ形状を有していないので、この段階では、配線基板21の孔部15の内壁によってピン部13の側壁13aは締め付けられない。また、第3の手法では、孔部15に挿入する前のピン部13の長さを、配線基板21の厚みよりも長くしておくことで、図68のように、放熱板4aのピン部13が配線基板21の孔部15に挿入された段階で、ピン部13の先端部13bが配線基板21の下面21bから突出する。
放熱板4aのピン部13が配線基板21の孔部15に挿入された後、図69に示されるように、ピン部が13挿入された孔部15内に、配線基板21の下面21b側から、スリーブ26を挿入する。スリーブ26は、管状または筒状の部材である。すなわち、スリーブ26の穴内にピン部13が配置(挿入)されるようにしながら、スリーブ26を配線基板21の孔部15内に配置する。このため、配線基板21の孔部15の内壁とピン部13の側壁13aとの間には、スリーブ26が介在することになる。このため、スリーブ26の外形寸法は、配線基板21の孔部15と同程度かわずかに小さい程度とし、スリーブ26の穴の寸法は、ピン部13と同程度か若干大きい程度にしておけばよい。
スリーブ26は、強度が必要なことと加工のしやすさの観点から、金属材料からなることが好ましい。また、放熱板4aと同じ材料でスリーブ26を形成しておけば、ピン部13とスリーブ26の熱膨張率が同じになるため、より好ましい。
それから、図70に示されるように、ピン部13の配線基板21の下面21aから突出した部分、すなわちピン部13の先端部13bを、ツール(図示せず)などで押しつぶす。これにより、放熱板4aのピン部13と配線基板21とを、かしめる(固定する)ことができ、放熱板4aを配線基板21に固定することができる。
すなわち、ピン部13の先端部13bが押しつぶされることにより、配線基板21の孔部15およびスリーブ26の外部でピン部13の先端部13bが横方向に膨張し、横方向に広がったピン部13の先端部13bと突出部11aとで、配線基板21やスリーブ26が上下に挟み込まれることで、放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)ことができ、放熱板4aが配線基板21に固定されるのである。第3の手法では、ここまでの工程が、上記ステップS5で行われる。また、ピン部13の先端部13bが押しつぶされても、配線基板21の孔部15内では、ピン部13の側壁と孔部15の内壁の間にスリーブ26が介在しており、ピン部13の横方向の膨張がスリーブ26によって制限され、このスリーブ26が緩衝材として機能することで、配線基板21の孔部15の内壁に負荷がかかるのを防止することができる。
このように、ステップS5によって、放熱板4aが配線基板21の貫通孔3内に配置され、かつ配線基板21の孔部15内に放熱板4aのピン部13が配置(挿入)されてかしめられる。この段階において、配線基板21の孔部15内において、孔部15の内壁とピン部13の側壁13aとの間にはスリーブ26が介在しており、この状態は、製造された半導体装置1aでも維持される。
このような第3の手法を用いて放熱板4aを配線基板21にかしめる(固定する)ことで、放熱板4aを配線基板21に固定できるのに加えて、さらに次のような利点を得られる。すなわち、配線基板21の孔部15内に放熱板4aのピン部13を挿入した後に、ピン部13を押しつぶして放熱板4aを配線基板21に固定できるので、放熱板4aが配線基板21の貫通孔3から外れにくくすることができる。また、ピン部13の先端部13bが押しつぶされても、配線基板21の孔部15内では、ピン部13の横方向の膨張がスリーブ26によって制限され、このスリーブ26が緩衝材として機能することで、配線基板21の孔部15の内壁に負荷がかかるのを防止することができる。このため、配線基板21に負荷がかかるのを防止できる。
また、第2および第3の手法は、配線基板21の貫通孔3内に配置してからピン部13の先端部13bを押しつぶす作業(工程)が必要であるため、上記図30〜図38を参照して説明した製造工程を適用すれば、放熱板4a上に半導体チップ5を搭載していない状態で、ピン部13の先端部13bを押しつぶすことができるため、ピン部13を押しつぶす作業が行いやすくなる。
また、本実施の形態2においても、上記実施の形態1のように放熱板4aの側面10をテーパ形状とすることもでき、この場合、ピン部13による固定に加えて更に放熱板4aの側面10のテーパ形状によって、放熱板4aを配線基板21に固定できるため、放熱板4aと配線基板21との固定力を更に強めることができ、製造工程の安定性を更に高めることができる。
図71は、半導体装置1aに使用されている配線基板2の変形例を示す上面図(平面図)であり、上記図57に対応するものである。なお、図71では、ハッチングは付していない。
図71に示されるように、配線基板2において(すなわち配線基板21においても)、貫通孔3の角部をなくして、四隅を丸くする(丸みを持たせる)こともできる。これは、上記実施の形態1の半導体装置1の配線基板2においても同様である。このようにすれば、放熱板4,4aを配線基板21(配線基板2)の貫通孔3内に配置(挿入)したことにより配線基板21(配線基板2)に生じる負荷を分散でき、半導体装置1,1aにおける配線基板2の信頼性をより向上させることができる。
(実施の形態3)
図72は、本実施の形態3の半導体装置1bの断面図(側面断面図)であり、上記実施の形態1の図1や上記実施の形態2の図48または図49に対応するものである。
図72に示されるように、本実施の形態の半導体装置1bは、放熱板4bが配線基板2の下面2b側に取り付けられ、配線基板2の貫通孔3の底部で露出する放熱板4bの上面9c上に半導体チップ5が搭載されている。すなわち、放熱板4bは、上記突出部11,11aに相当する部分を有しておらず、上面9cおよび下面9dを有する平板形状(平面形状が例えば矩形である平板形状)を有しており、放熱板4bの上面9cの周縁部近傍にピン部(かしめ部、かしめ用ピン部、かしめピン、突起部、凸部)13cが放熱板4bと一体的に設けられている。そして、配線基板2の下面2b上に、配線基板2の貫通孔3を平面的に内包するように放熱板4bが配置され、放熱板4bのピン部13cが配線基板2の孔部15内に配置され、このピン部13cによって放熱板4bが配線基板2に固定されている。これ以外の半導体装置1bの構成は、上記実施の形態1,2の半導体装置1,1aとほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。また、放熱板4bの材料については、上記実施の形態1,2の放熱板4,4aと同様である。
本実施の形態の半導体装置1bの製造工程は、上記ステップS5が異なる以外は、上記実施の形態1,2の半導体装置1,1aの製造工程と同様である。このため、本実施の形態において、上記ステップS5(配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置する工程)の代わりに行う工程について、以下に説明する。ここで、便宜上、本実施の形態において、上記ステップS5(配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置する工程)の代わりに行う工程を、以下ではステップS5a、あるいは、放熱板4bを配線基板21に固定する工程、と呼ぶものとする。
図73および図74は、本実施の形態の半導体装置1bの製造工程におけるステップS5aの放熱板4bを配線基板21に固定する工程の説明図(断面図)であり、上記実施の形態2の図59および図60に対応するものである。なお、ここでは、上記図30〜図34を参照して説明した工程のように、半導体チップ5が搭載されていない放熱板4bを配線基板21に固定する場合について図示および説明するが、本実施の形態においても、上記図8、図19〜図22を参照して説明した工程のように、半導体チップ5が搭載された放熱板4bを配線基板21に固定することもできる。
上記実施の形態1,2とは異なり、本実施の形態においては、上記ステップS5として行うステップS5aの配線基板21に放熱板4bを固定する工程では、図73に示されるように、配線基板21の下面21b側(配線基板2の下面2bに対応する側)から、放熱板4bを配線基板21に近づける。そして、図74に示されるように、放熱板4bの上面9cに設けられているピン部13cを配線基板21の孔部15に挿入する(差し込む)。すなわち、放熱板4bのピン部13cを、図73および図74の矢印で示した方向35aに、配線基板21の孔部15内に挿入するのである。そして、後述の図75〜図78に示される第4の手法または後述の図79〜図82に示される第5の手法を用いて、放熱板4bと配線基板21とを固定する。これにより、放熱板4bが配線基板2の下面2b側に取り付けられて固定され、放熱板4bは配線基板21の貫通孔3を平面的に内包し、配線基板2の下面2b側で、配線基板21の貫通孔3が放熱板4bで塞がれた状態となる。
本実施の形態における、放熱板4bのピン部13cを用いて放熱板4bを配線基板21に固定する手法(第4の手法および第5の手法)について説明する。
図75〜図78は、放熱板4bのピン部13cを用いて放熱板4bを配線基板21に固定する(かしめる)第4の手法を示す説明図(断面図)である。図79〜図82は、放熱板4bのピン部13cを用いて放熱板4bを配線基板21に固定する(かしめる)第5の手法を示す説明図(断面図)である。図75〜図78は、配線基板21の孔部15近傍領域の断面が示され、上記実施の形態2の図63〜図66の(a)に対応するものである。図79〜図82は、配線基板21の孔部15近傍領域の断面が示され、上記実施の形態2の図67〜図70の(a)に対応するものである。
本実施の形態において、放熱板4bのピン部13cを用いて放熱板4bを配線基板21に固定する第4の手法について、図75〜図78を参照して説明する。この第4の手法は、配線基板21の孔部15へのピン部13cの挿入方向が、反対であること以外は、上記実施の形態2で説明した第2の手法(図63〜図66に示される手法)と同様である。
本実施の形態で用いる第4の手法は、ピン部13cおよび孔部15の形状や寸法は上記実施の形態2の第2の手法(図63〜図66に示される手法)と同様であるので、ここではその説明は省略する。
ステップS5aで、上記図73に対応する図75から上記図74に対応する図76のように、配線基板21の下面21b側から放熱板4bのピン部13cを配線基板21の孔部15内に挿入し、配線基板21の上面21a(貫通孔3の周囲近傍領域の上面21a)に放熱板4bの上面9cを接触させる。この段階では、図76に示されるように、ピン部13cの先端部13dが配線基板21の上面21aから突出する。
ピン部13cが配線基板21の孔部15に挿入された後、図77に示されるように、ピン部13cにおける配線基板21の上面21aから突出する部分に、上記実施の形態2と同様のワッシャ状またはリング状の部材25をはめ込む(差し込む)。すなわち、ワッシャ状またはリング状の部材25の穴内に、ピン部13cの配線基板21の上面21aから突出する部分が配置されるようにする。また、第4の手法では、孔部15に挿入する前のピン部13cの長さを、配線基板21の厚みとワッシャ状またはリング状の部材25の厚みとを足したものよりも長くしておくことで、図77のように、ピン部13cにワッシャ状またはリング状の部材25をはめ込んだ段階で、ピン部13cの先端部13dがワッシャ状またはリング状の部材25から突出する。
ワッシャ状またはリング状の部材25は、強度が必要なことと加工のしやすさの観点から、金属材料からなることが好ましい。また、放熱板4bと同じ材料でワッシャ状またはリング状の部材25を形成しておけば、ピン部13cとワッシャ状またはリング状の部材25の熱膨張率が同じになるため、より好ましい。
それから、図78に示されるように、ピン部13cの先端部13dを、ツール(図示せず)などで押しつぶす。これにより、放熱板4bのピン部13cと配線基板21とを、かしめる(固定する)ことができ、放熱板4bを配線基板21に固定することができる。
すなわち、ピン部13cの13dが押される(押しつぶされる)ことにより、配線基板21の孔部15内でピン部13cが横方向に膨張して、ピン部13cの側壁が配線基板21の孔部15の内壁に接触(密着)する。そして、ピン部13cの横方向の膨張によって配線基板21の孔部15の内壁が横方向に押し広げられた反作用により、配線基板21の孔部15の内壁によってピン部13cの側壁が締め付けられる。これにより、放熱板4bのピン部13cを配線基板21にかしめる(固定する)ことができ、放熱板4bが配線基板21に固定されるのである。第4の手法では、ここまでの工程が、上記ステップS5に対応するステップS5aで行われる。
このように、ステップS5aによって、配線基板21の孔部15内に放熱板4bのピン部13cが配置(挿入)されてかしめられる。この段階において、孔部15の内壁に接しているピン部13cの側壁は、配線基板21の孔部15の内壁に接触して密着し、この状態は、製造された半導体装置1bでも維持される。
このような第4の手法を用いて放熱板4bを配線基板21にかしめる(固定する)ことで、放熱板4bを配線基板21に固定できるのに加えて、さらに次のような利点を得られる。すなわち、配線基板21の孔部15内に放熱板4bのピン部13cを挿入した後に、ピン部13cを押しつぶして放熱板4bを配線基板21に固定できるので、放熱板4bを配線基板21に強固に固定することができる。また、ピン部13cの先端部13dを、ツール(図示せず)などで押しつぶした際には、ワッシャ状またはリング状の部材25が緩衝材として機能するので、配線基板21(下面21bの孔部15近傍領域)にかかる負荷を低減することができる。
次に、本実施の形態において、放熱板4bのピン部13cを用いて放熱板4bを配線基板21に固定する第5の手法について、図79〜図82を参照して説明する。この第5の手法は、配線基板21の孔部15へのピン部13cの挿入方向が、反対であること以外は、上記実施の形態2で説明した第3の手法(図67〜図70に示される手法)と同様である。
本実施の形態で用いる第5の手法は、ピン部13cおよび孔部15の形状や寸法は上記実施の形態2の第3の手法(図67〜図70に示される手法)と同様であるので、ここではその説明は省略する。
ステップS5aで、上記図73に対応する図79から上記図74に対応する図80のように、配線基板21の下面21b側から放熱板4bのピン部13cを配線基板21の孔部15内に挿入し、配線基板21の上面21a(貫通孔3の周囲近傍領域の上面21a)に放熱板4bの上面9cを接触させる。この段階では、図80に示されるように、ピン部13cの先端部13dが配線基板21の上面21aから突出する。
ピン部13cが配線基板21の孔部15に挿入された後、図81に示されるように、ピン部が13c挿入された孔部15内に、配線基板21の上面21a側から、上記実施の形態2と同様のスリーブ26を挿入する。すなわち、スリーブ26の穴内にピン部13cが配置(挿入)されるようにしながら、スリーブ26を配線基板21の孔部15内に配置する。このため、配線基板21の孔部15の内壁とピン部13cの側壁との間には、スリーブ26が介在することになる。
スリーブ26は、強度が必要なことと加工のしやすさの観点から、金属材料からなることが好ましい。また、放熱板4bと同じ材料でスリーブ26を形成しておけば、ピン部13cとスリーブ26の熱膨張率が同じになるため、より好ましい。
それから、図82に示されるように、ピン部13cの先端部13dを、ツール(図示せず)などで押しつぶす。これにより、放熱板4bのピン部13cと配線基板21とを、かしめる(固定する)ことができ、放熱板4bを配線基板21に固定することができる。
すなわち、ピン部13cの先端部13dが押しつぶされることにより、配線基板21の孔部15およびスリーブ26の外部でピン部13cの先端部13dが横方向に膨張し、横方向に広がったピン部13の先端部13dと放熱板4b(の上面9c)とで、配線基板21やスリーブ26が上下に挟み込まれることで、放熱板4bを配線基板21にかしめる(固定する)ことができ、放熱板4bが配線基板21に固定されるのである。第5の手法では、ここまでの工程が、上記ステップS5aで行われる。
このように、ステップS5aによって、配線基板21の孔部15内に放熱板4bのピン部13cが配置(挿入)されてかしめられる。この段階において、配線基板21の孔部15内において、孔部15の内壁とピン部13cの側壁との間にはスリーブ26が介在しており、この状態は、製造された半導体装置1bでも維持されている。
このような第5の手法を用いて放熱板4bを配線基板21にかしめる(固定する)ことで、放熱板4bを配線基板21に固定できるのに加えて、さらに次のような利点を得られる。すなわち、ピン部13cの先端部13dが押しつぶされても、配線基板21の孔部15内では、ピン部13cの横方向の膨張がスリーブ26によって制限され、このスリーブ26が緩衝材として機能することで、配線基板21の孔部15の内壁に負荷がかかるのを防止することができる。このため、配線基板21に負荷がかかるのを防止できる。
図83は、本実施の形態3の変形例の半導体装置1b1の断面図(側面断面図)であり、図84および図85は、図83の半導体装置の製造工程におけるステップS5aの放熱板4b1を配線基板21に固定する工程の説明図(断面図)であり、それぞれ上記図72〜図74に対応するものである。図83〜図85の場合も、上記図72〜図82の場合と同様、配線基板21の下面21b側から、放熱板4b1を配線基板21に固定するが、固定する手法が上記図72〜図82の場合は放熱板4bのピン部13cを用いていたのに対して、図83〜図85の場合は、放熱板4b1の側面10のテーパ形状を用いる。なお、図84および図85では、ステップS5aにおいて、半導体チップ5が搭載された放熱板4b1を配線基板21に固定する場合について図示および説明するが、上記図73および図74のように、ステップS5aにおいて、半導体チップ5が搭載されてない放熱板4b1を配線基板21に固定することもできる。
図83に示される半導体装置1b1を製造するには、ステップS5aの配線基板21に放熱板4b1を固定する工程を、図84および図85のように行う。すなわち、図84に示されるように、配線基板21の下面21b側(配線基板2の下面2bに対応する側)から、半導体チップ5が搭載されている放熱板4b1を配線基板21に近づける。そして、図85に示されるように、配線基板21の下面21b側(配線基板2の下面2aに対応する側)から、半導体チップ5が搭載されている放熱板4b1を、配線基板21の貫通孔3に挿入する(差し込む)。すなわち、半導体チップ5が搭載されている放熱板4b1を、図84および図85の矢印で示した方向35aに、配線基板21の貫通孔3内に挿入するのである。
放熱板4b1は、放熱板4b1の上面9aの周縁部に、上記突出部11,11aのような突出部を有していないため、配線基板21の下面21b側から配線基板21の貫通孔3に挿入可能となっている。また、放熱板4b1は、放熱板4b1の下面9bの周縁部において、放熱板4b1の側面10よりも外側に突出した突出部(迫り出し部、張り出し部、フック部)11bを一体的に有しており、この突出部11bは、放熱板4b1を配線基板21の下面21b側から配線基板21の貫通孔3に挿入した際のストッパとして機能する。
また、放熱板4b1の側面10は、テーパ形状を有している。但し、放熱板4b1の側面10のテーパ形状は、上記実施の形態1の放熱板4の側面10のテーパ形状とは逆方向のテーパであり、放熱板4b1の寸法(配線基板2の上面2aに平行な断面の寸法)は、下側よりも上側が若干小さくなっている。一方、放熱板4b1挿入前の配線基板21の貫通孔3の内壁は、テーパ形状を有さず、配線基板21の上面21aに対して略垂直にしておく。
このため、図84および図85のように配線基板21の下面21b側から放熱板4b1を貫通孔3に挿入することで、放熱板4b1の側面10のテーパ形状によって、放熱板4b1と配線基板21とを、かしめることができ、放熱板4b1を配線基板21に固定することができる。すなわち、ステップS5aで配線基板21の下面21b側から放熱板4b1を貫通孔3に挿入すると、放熱板4b1の側面10が配線基板21の貫通孔3の内壁に接触し、放熱板4b1の側面10のテーパ形状によって配線基板21の貫通孔3の内壁が横方向に押し広げられ、その反作用により、配線基板21の貫通孔3の内壁によって放熱板4b1の側面10が締め付けられ、放熱板4b1が配線基板21に固定される。放熱板4b1の上面9aの周縁部には、上記突出部11のような突出部がないため、上記実施の形態1に比べて、下方(上記方向35)への上記突出部11のストッパ効果は無くなり、放熱板の抜け落ち防止効果は低下するが、放熱板4b1の側面10のテーパ形状による締め付けによって放熱板4b1を配線基板21に保持することができる。
このため、図85に示されるように、ステップS5aで配線基板21の貫通孔3内に放熱板4b1が配置(挿入)された状態において、貫通孔3の内壁に接している放熱板4b1の側面10は、配線基板21の貫通孔3の内壁に接触して密着するとともに、配線基板21の上面21aに垂直な方向に対して傾斜しており、この状態は、図83に示されるように、製造された半導体装置1b1でも維持される。
上記実施の形態1のステップS5の代わりに図84および図85のようなステップS5aを行うこと以外は、図83の半導体装置1b1の製造工程は、上記実施の形態1の半導体装置1の製造工程とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。放熱板4b1の側面10のテーパ形状によって、放熱板4b1と配線基板21とを、かしめて固定することにより、ステップS5aの後、上記ステップS7で樹脂封止を行うまで、配線基板21に放熱板4b1を保持(固定)することができる。
製造された図83の半導体装置1b1においては、放熱板4b1は、配線基板2の貫通孔3内に配置されるが、放熱板4b1の上面9aの周縁部に上記突出部11,11aに相当する部分は無いため、配線基板2の上面2a上に放熱板4b1は延在していない。また、放熱板4b1の下面9bの周縁部には突出部11bが設けられているが、この突出部11bは、貫通孔3外の配線基板2の下面2b上に位置し、突出部11bの上面は配線基板2の下面2bに接触している。このため、半導体装置1b1において、配線基板2の上面2aに平行な平面で見たときに、放熱板4b1のうち突出部11b以外の部分は、貫通孔3と平面的に重なる位置にあり、突出部11bだけが、貫通孔3の外部(貫通孔3と平面的に重ならない位置、すなわち配線基板2に重なる位置)にある。これ以外の半導体装置1b1の構成は、上記実施の形態1の半導体装置1とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。また、放熱板4b1の材料については、上記実施の形態1の放熱板4と同様である。
また、図83の半導体装置1b1は、放熱板4b1の上面9aの周縁部に上記突出部11,11aに相当する部分が無い分、配線基板21(配線基板2)において、接続端子17を貫通孔3(すなわち貫通孔3内に配置された放熱板4b1上の半導体チップ5)に近づけて配置することができる。このため、半導体装置の小型化(小面積化)に有利である。また、放熱板4b1の上面9aの周縁部に上記突出部11,11aに相当する部分が無いため、ボンディングワイヤ6が放熱板4b1に接触しにくくなる。
本実施の形態3の図72〜図82は、上記実施の形態2で説明した第2の手法および第3の手法と、ワッシャ状またはリング状の部材25またはスリーブ26を用いる点で類似し、本実施の形態3の図83〜図85は、上記実施の形態1と、放熱板の側面のテーパ形状を用いる点で類似しているが、本実施の形態3に比べて、上記実施の形態1,2および以下の実施の形態4,5は、更に次のような利点がある。
すなわち、上記実施の形態1,2および以下の実施の形態4,5では、配線基板21の貫通孔3内に放熱板4,4a,4cを配置した構造であるため、放熱板4,4a,4cの厚みを厚くすることができ、半導体装置の放熱特性をより向上させることができる。
また、本実施の形態3のように配線基板21の下面21b側から放熱板4b,4b1を配線基板21に固定した場合、放熱板4b,4b1の重み(放熱板4b,4b1に働く重力)は、放熱板4b,4b1が配線基板21から脱落するように作用する。このため、放熱板4bと配線基板21とをピン部13cによって固定する力や、放熱板4b1と配線基板21とを放熱板4b1の側面10のテーパ形状によって固定する力が弱ければ、半導体装置の製造工程中に配線基板21から放熱板4b,4b1が脱落(剥離)してしまう可能性があり、これは半導体装置の製造歩留まりを低下させる。
それに対して、上記実施の形態1,2および以下の実施の形態4,5では、配線基板21の上面側21aから配線基板21の貫通孔3に放熱板4,4a,4cを配置し、放熱板4,4a,4cの重み(放熱板4,4a,4cに働く重力)は、放熱板4,4aの突出部11,11aまたは後述の連結部33aで受けることができる。すなわち、上記実施の形態1,2および以下の実施の形態4,5では、突出部11,11aまたは後述の連結部33aが配線基板21の上面21a上に位置して突出部11,11aまたは後述の連結部33aの下面が配線基板21の上面21aに接することにより、突出部11,11aまたは後述の連結部33aが放熱板4,4a,4cの自重を支える構成となっている。このため、上記実施の形態1,2および以下の実施の形態4,5では、たとえ放熱板4,4a,4cを配線基板21に固定する力がそれほど強くなかった場合でも、半導体装置の製造工程中に配線基板21から放熱板4,4a,4cが外れてしまうのを防止することができる。また、上記実施の形態1,2および以下の実施の形態4,5では、放熱板4,4a,4cに働く重力は、かえって配線基板21から放熱板4,4a,4cが外れにくくするように作用するため、放熱板4,4a,4cを配線基板21に固定する力を大きくしすぎないですみ、この固定する力が配線基板21に作用する負荷を低減させることができる。なお、以下の実施の形態4,5では、配線基板21に対応するのは、配線基板21c,21d,2fである。
また、完成した半導体装置は、配線基板2の下面2bを実装基板(上記配線基板41に対応)側に向けて搭載することになるため、放熱板4,4a,4b,4b1,4cが配線基板2の貫通孔3内に、確実に固定されている必要がある。そのため、半導体装置の信頼性を考慮すると、本実施の形態3のように配線基板21の下面21b側から放熱板4b,4b1を配線基板21に固定するよりも、上記実施の形態1,2および後述の実施の形態4,5のように、配線基板21の上面21a側から、貫通孔3内に放熱板4,4a,4cを挿入する方が好ましい。なお、以下の実施の形態5では、配線基板2に対応するのは、配線基板2fである。
(実施の形態4)
上記実施の形態1,2では、個片化した放熱板4,4aを配線基板21の貫通孔3内に配置して半導体装置1,1aを製造していたが、本実施の形態では、複数の放熱板4cが連結された状態で樹脂封止工程まで行ってから、封止体を個片化することで、半導体装置1cを製造する。
図86は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す工程フロー図である。図87は、本実施の形態の半導体装置の製造に用いられるフレーム31aの上面図(平面図)であり、図88は、フレーム31aの下面図(平面図)、図89および図90は、フレーム31aの断面図である。図87および図88のA13−A13線の断面が図89に対応し、図87および図88のA14−A14線の断面が図90に対応する。なお、図87は、平面図であるが、フレーム31aの形状が分かりやすいように、フレーム31aにハッチングを付してある。また、図91および図92は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図(上面図)および断面図であり、図91は、図87に対応する平面領域が示され、図92は、図89に対応する断面が示されている。図93は、本実施の形態の半導体装置の製造工程に用いられる配線基板21cの上面図(平面図)であり、図94および図95は、配線基板21cの断面図である。図93のA15−A15線の断面が図94に対応し、図93のA16−A16線の断面が図95に対応する。また、図96〜図98は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図(上面図)または断面図であり、図96は、図87および図93に対応する平面領域が示され、図97は、図89および図94に対応する断面が示され、図98は、図90および図95に対応する断面が示されている。図99および図100は、フレーム31aのピン部13eを用いてフレーム31aを配線基板21cに固定する手法を示す説明図(断面図)である。また、図101〜図105は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図(上面図)または断面図である。図101と図102とは同じ工程段階であり、図101は図96に対応する平面領域が示され、図102は図97に対応する断面が示されている。図103と図104とは同じ工程段階であり、図103は図101に対応する平面領域が示され、図104は図102に対応する断面が示されている。図105は、図104に続く工程段階であり、図104に対応する断面が示されている。
また、図106および図107は、本実施の形態の半導体装置1cの断面図(側面断面図)であり、図108は、封止樹脂7を透視したときの半導体装置1cの平面透視図(上面図)である。図108のA17−A17線の断面が、図106にほぼ対応し、図108のA18−A18線の断面が、図107にほぼ対応する。また、図109は、半導体装置1cにおける配線基板2の下面図である。なお、図109は、平面図であるが、配線基板2の下面2bにおけるソルダレジスト層19の平面形状(パターン)が分かりやすいように、ソルダレジスト層19にハッチングを付してある。また、図103は、平面図であるが、理解を簡単にするために、封止樹脂7aにハッチングを付すとともに、封止樹脂7aの下に位置するフレーム31aの外形を点線で示してある。また、図103には、ステップS10bの切断工程の切断位置(切断ライン、ダイシングライン)DLが、二点鎖線で示されている。
半導体装置を製造するには、図87〜図90に示されるように、複数の放熱板4cが連結されたフレーム31aを準備する(ステップS2b)。フレーム31aは、複数の放熱板4cがフレーム枠32に一体的に連結された構造を有している。すなわち、所定の間隔を空けて同方向に(平行に)延在する2本のフレーム枠32の間に、複数の放熱板4cが所定の間隔(好ましくは等間隔)で一列に配置され、各放熱板4cがフレーム枠32と連結部(吊りリード)33aを介して連結されている。連結部33aは、後で半導体チップ5を搭載するための放熱板4cをフレーム枠32に吊る(保持する)吊りリードとみなすこともできる。
放熱板4cは、上記実施の形態1,2の放熱板4,4aに対応するものであり、放熱板4,4aと同様の材料により形成されている。放熱板4cは、突出部11,11aおよびピン部13を形成せず、放熱板4cの側面10のテーパ(傾斜)を無くし、かつ放熱板4cの寸法を配線基板21の貫通孔3の寸法よりも若干小さくしたこと以外は、上記実施の形態1,2の放熱板4,4aと同様の構造を有している。
フレーム31aにおいて、各連結部33aの一方の端部は放熱板4cに接続され、他方の端部は、フレーム枠32に接続されている。連結部33aは放熱板4cの上部に接続されており、連結部33aと放熱板4cとは一体的に形成されているので、放熱板4cの上面9aの周縁部において、放熱板4cの側面から外側に突出するように連結部33aが、フレーム枠32に達するまで延在している。このため、上記実施の形態2のフレーム31において、ピン部13を省略した突出部11aとそれに一体的に接続された連結部33とを足したものが、本実施の形態のフレーム31aにおける連結部33aに相当する。また、上記実施の形態2において、上記突出部11aを、上記ピン部13を設けずかつフレーム枠32に達するまで延長したものが、本実施の形態のフレーム31aにおける連結部33aに相当すると言うこともできる。
また、図87および図88に示されるように、放熱板4cの上面9aの四隅のそれぞれに連結部33aが接続されていれば、より好ましく、これにより、放熱板4cを安定してフレーム枠32に連結(保持)することができるとともに、後でフレーム31aを配線基板21cに固定したときに連結部33aと接続端子17bとが重なりにくくなる。また、同様の理由で、連結部33aの延在方向は、放熱板4cの上面9aの対角線方向が好ましい。
図88および図90に示されるように、フレーム枠32の下面32aには、ピン部(かしめ部、かしめ用ピン部、かしめピン、突起部、凸部)13eが、フレーム枠32と一体的に形成されている。ピン部13eは、後述するように、フレーム枠32と配線基板21とを固定するために使用される。フレーム31aにおいては、放熱板4c、フレーム枠32、連結部33aおよびピン部13eは、同じ材料により一体的に形成されている。フレーム31aは、例えば、銅板などを金型で加工することなどにより形成することができる。なお、図89の断面図では、放熱板4c同士が分離しているように見えるが、実際には、図87および図88から分かるように、連結部33aおよびフレーム枠32を介して、放熱板4c同士は連結されている。
フレーム31aを準備した後、図91および図92に示されるように、フレーム31aの各放熱板4cの上面9a上に、半導体チップ5を接着材14を介して接合する(ステップS3b)。ステップS3bの半導体チップ5の接合工程は、上記実施の形態1のステップS3の半導体チップ5の接合工程と同様にして行うことができるので、ここではその詳細な説明は省略する。
また、図93〜図95に示されるように、半導体装置製造用の配線基板21cを準備する(ステップS1b)。この配線基板21cは、上記実施の形態1,2の配線基板21に対応するものであるが、本実施の形態では、配線基板21cは、そこから1つの半導体装置1が形成される領域である半導体装置領域22が一列に複数配列(連結)した構成を有している。配線基板21cを後述する切断工程で切断し、各半導体装置領域(基板領域、単位基板領域)22に分離したものが後述する半導体装置1cの配線基板2に対応する。配線基板21cにおける各半導体装置領域22の構成は、上記実施の形態1における配線基板21の各半導体装置領域22構成とほぼ同様であり、配線基板21cの各半導体装置領域22には貫通孔3が形成され、配線基板21cの上面21aの各半導体装置領域22には、複数の接続端子17やそれに接続された配線が形成され、配線基板21の下面21bの各半導体装置領域22には、複数のランド18が形成されている。
また、本実施の形態の配線基板21cにおいては、上記実施の形態2の孔部15と同様の孔部15aが複数形成されているが、孔部15aの形成位置は、上記実施の形態2の孔部15とは異なっている。すなわち、本実施の形態の配線基板21cにおいては、後述するステップS5bでフレーム31aを配線基板21cに固定した際に、フレーム枠32の下面32aに設けたピン部13eと平面的に重なる位置に、孔部15aが形成されている。従って、配線基板21cの側端部近傍に孔部15aが形成されている。孔部15aは、配線基板21cの上面21aから下面21bに到達する貫通孔であるが、放熱板4cを挿入するための貫通孔3に比べて、平面寸法が十分に小さい。
次に、図96〜図98に示されるように、フレーム31aを配線基板21cに固定する(ステップS5b)。このステップS5bを行う前に、上記ステップS1bで配線基板21cを準備しておく必要がある。このため、上記ステップS1bの配線基板21cの準備は、ステップS2bの前、ステップS2bと同時、ステップS2bの後でステップS3bの前、ステップS3bと同時、あるいは、ステップS3bの後でステップS5bの前に行うこともできる。
上記実施の形態1,2では、フレーム31から各放熱板4,4aを分離し個片化してから、配線基板21の各貫通孔3内に放熱板4,4aを配置していたが、本実施の形態では、ステップS5bにおいて、複数の放熱板4cが連結された状態のフレーム31aを、配線基板21cに固定する。
すなわち、ステップS5bでは、配線基板21cの上面21a上にフレーム31aを位置合わせして配置し、フレーム31aの各放熱板4cを配線基板21cの上面21a側から配線基板21cの各貫通孔3内に挿入する(差し込む)とともに、フレーム31aの各ピン部13eを配線基板21cの各孔部15a内に挿入する(差し込む)。配線基板21cの貫通孔3および孔部15aは、フレーム31aの各放熱板4cが配線基板21cの各貫通孔3内に挿入されたときに、フレーム31aの各ピン部13eが配線基板21cの各孔部15aに挿入されるような位置に配置されている。
フレーム31aにおいては、各放熱板4cは連結部33aを介してフレーム枠32に接続されている。このため、ステップS5bで、配線基板21cの上面21a側からフレーム31aの各放熱板4cを各貫通孔3内に挿入しかつフレーム31aの各ピン部13eを各孔部15aに挿入すると、図96〜図98に示されるように、フレーム枠32と連結部33aとが配線基板21cの上面21aに重なるため、配線基板21cの貫通孔3から放熱板4cが下方に抜け落ちることはない。従って、放熱板4cを配線基板21cの貫通孔3内に留まらせることができ、配線基板21cの各貫通孔3内にフレーム31aの各放熱板4cが配置され、フレーム31aは、フレーム31aのピン13eによって配線基板21cに固定される。
すなわち、フレーム31aにおける各放熱板4cは、各放熱板4cの上面9aの周縁部において、各放熱板4cの側面から外側(上面9aの中心から遠ざかる方向)に突出する連結部33aを有しており、ステップS5bでは、この連結部33aが貫通孔3外の配線基板21cの上面21a上に位置して連結部33aの下面が配線基板21cの上面21aに接するように、配線基板21cの貫通孔3内に各放熱板4cが配置される。
ここで、フレーム31aと配線基板21cとは、上記実施の形態2の第1の手法と同様の手法により固定されている。すなわち、フレーム31aを配線基板21cに固定するのに、フレーム31aに設けられたピン部13eを用いている。
図99および図100は、フレーム31aのピン部13eを用いてフレーム31aを配線基板21cに固定する(かしめる)の手法を示す説明図(断面図)であり、上記実施の形態2の図61および図62の(a)に対応するものである。図99および図100には、配線基板21cの孔部15a近傍領域の断面図が示されている。
フレーム31aのピン部13eの形状は、上記実施の形態2の第1の手法におけるピン部13の形状と同様である。すなわち、図99に示されるように、フレーム31aのピン部13eの側壁(側面)13fはテーパ形状とされている。換言すれば、フレーム31aのピン部13eの断面形状(フレーム枠32の下面32aに対して垂直な断面の形状)がテーパ形状を有している。このため、ピン部13eの寸法は、先端部13gに近づくほど細く(小さく)なり、フレーム枠32に近づくほど太く(大きく)なっている。つまり、ピン部13eは、先細りの形状である。一方、図99に示されるように、フレーム31aのピン部13e挿入前の配線基板21cの孔部15aの内壁は、テーパ形状を有さず、配線基板21cの上面21aに対して略垂直である。そして、ピン部13e挿入前の孔部15aの寸法を、ピン部13eの先端部13gの寸法と同程度かそれよりも若干大きくし、かつピン部13の根元部(フレーム枠32に近い部分)の寸法よりも小さくしておく。
ステップS5bでは、図99から図100のように、フレーム31aのピン部13eが配線基板21cの孔部15aに挿入され(押し込まれ)、ピン部13eのテーパ形状によって、フレーム31aのピン部13eと配線基板21cとを、かしめる(固定する)ことができる。これにより、フレーム31aを配線基板21cに固定することができる。
すなわち、ステップS5bでフレーム31aのピン部13eを配線基板21cの孔部15aに挿入すると、ピン部13eの側壁13fが配線基板21cの孔部15aの内壁に接触して密着し、ピン部13eの側壁13fのテーパ形状によって配線基板21cの孔部15aの内壁が横方向に押し広げられ、その反作用により、配線基板21cの孔部15aの内壁によってピン部13eの側壁13fが締め付けられる。これにより、フレーム31aのピン部13eを配線基板21cにかしめる(固定する)ことができ、フレーム31aが配線基板21cに固定されるのである。
また、上記ステップS3b(半導体チップ5の接合工程)を、ステップS5b(フレーム31aを配線基板21cに固定する工程)の後で、後述するステップS6b(ワイヤボンディング工程)の前に行うこともできる。
ステップS5bでフレーム31aを配線基板21cに固定した後、図101および図102に示されるように、ワイヤボンディング工程を行って、半導体チップ5の各電極5aと、これに対応する配線基板21cに形成された接続端子17とをボンディングワイヤ6を介して電気的に接続する(ステップS6b)。すなわち、配線基板21cの上面21aの各半導体装置領域22の複数の接続端子17と、その半導体装置領域22の貫通孔3内に配置された放熱板4c上に接合(搭載)された半導体チップ5の複数の電極5aとを、複数のボンディングワイヤ6を介してそれぞれ電気的に接続する。
ワイヤボンディング工程の後、図103および図104に示されるように、モールド工程(例えばトランスファモールド工程)による樹脂封止を行って封止樹脂7a(封止部)を形成し、半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を封止樹脂7aによって封止(樹脂封止)する(ステップS7b)。
本実施の形態では、図103および図104に示されるように、ステップS7bのモールド工程において、配線基板21cの上面21aの複数の半導体装置領域22を封止樹脂7aで一括して封止する一括封止を行う。すなわち、配線基板21cの上面21aの複数の半導体装置領域22上に半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を覆うように封止樹脂7aを形成する。この場合、封止樹脂7aは、配線基板21cの上面21aの複数の半導体装置領域22を覆うように形成され、配線基板21cの上面21aに配置されていたフレーム31aも、フレーム枠32の一部を除いて封止樹脂7aで覆われる(封止され)。
上記ステップS5bで配線基板21cにフレーム31aを固定した後、ステップS7bのモールド工程を行うまで、配線基板21cは逆さまにすることなく、配線基板21cの上面21aが上方を向いた状態を維持することが好ましい。すなわち、上記ステップS5bで配線基板21cにフレーム31aを固定した後、ステップS7bのモールド工程を行うまで、配線基板21cは、その上面21aを上方に向けておき、その下面21bが上方を向かないようにする。これにより、封止樹脂7aを形成する前に、フレーム31aが配線基板21cから外れてしまうのを、より的確に防止することができる。封止樹脂7aを形成することで、フレーム31aと配線基板21cとは封止樹脂7aで強固に結合されるので、封止樹脂7aを形成した後は、配線基板21cの向きはどのような向きにしてもよい(配線基板21cの下面21bを上方に向けてもよい)。
次に、図105に示されるように、配線基板21cの下面21bのランド18に半田ボール8を接続(接合)する(ステップS8b)。それから、必要に応じてマーキングを行って、封止樹脂7aの表面に製品番号などのマークを付す(ステップS9b)。ステップS8bの半田ボール8の接続工程およびステップS9bのマーキング工程は、上記実施の形態1のステップS8の半田ボール8の接続工程およびステップS9のマーキング工程と同様にして行うことができるので、ここではその詳細な説明は省略する。ステップS8bの半田ボール8の接続工程を行ってからステップS9bのマーキング工程を行っても、ステップS9bのマーキング工程を行ってからステップS8bの半田ボール8の接続工程を行っても、あるいは、不要であればステップS9bのマーキング工程を省略してもよい。
次に、配線基板21cおよびその上に形成された封止樹脂7aを各半導体装置領域22に切断(ダイシング)して分離(分割)する(ステップS10b)。ステップS10bでは、上記図103に二点鎖線で示された切断位置(切断ライン、ダイシングライン)DLに沿って、配線基板21c、フレーム31aおよび封止樹脂7aが切断される。本実施の形態では、ステップS10bの切断工程は、ダイシングにより行われる。
このように、切断・個片化を行うことで、図106〜図109に示されるような半導体装置1cが製造される。各半導体装置領域22に切断され分離(分割)された配線基板21cが半導体装置1cの配線基板2に対応し、各半導体装置領域22に切断され分離(分割)された封止樹脂7aが半導体装置1cの封止樹脂7に対応する。
本実施の形態では、配線基板21cの上面21a上にフレーム31aを配置(固定)した状態で封止樹脂7aを形成しているため、ステップS10bで、配線基板21cおよびその上に形成された封止樹脂7aを切断する際に、フレーム31aも切断することになる。このステップS10bでは、図103に示されるように、フレーム枠32が半導体装置1cに含まれないように、配線基板21cおよびその上のフレーム31aおよび封止樹脂7aを切断する。すなわち、半導体装置領域22に含まれない余剰領域を配線基板21cの側端部に予め設けておき、ステップS5bでフレーム31aを配線基板21cに固定したときに、この余剰領域上にフレーム枠32が位置するようにしておく。そして、ステップS10bで配線基板21cの余剰領域を、その上のフレーム枠32および封止樹脂7aとともに切り落として除去することで、半導体装置1cには、フレーム枠32は含まれなくなる。フレーム31aのピン部13eはフレーム枠32に設けられ、配線基板21cの孔部15aは上記余剰領域に設けられていたので、ピン部13eと孔部15aは、製造された半導体装置1cには含まれない。
製造された半導体装置1cの構成について、主に上記実施の形態2の半導体装置1aと異なる点について説明する。
放熱板4cは、突出部11,11aおよびピン部13を形成せず、放熱板4cの側面10のテーパ(傾斜)を無くし、かつ放熱板4cの寸法を配線基板21c(配線基板2)の貫通孔3の寸法よりも若干小さくしたこと以外は、上記実施の形態1,2の放熱板4,4aとほぼ同様の構造を有している。本実施の形態の半導体装置1cでは、配線基板2の貫通孔3内に配置されている放熱板4cの側面(側壁)10aと配線基板2の貫通孔3の内壁との間が若干離れており、配線基板2の貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に封止樹脂7を構成する樹脂材料が(例えば50〜100μm程度の厚みで)介在している。その理由は次の通りである。
上記実施の形態1,2では、放熱板4,4aを個片化してから、個片化された放熱板4,4aをステップS5で配線基板21の複数の貫通孔3のそれぞれに挿入している。このため、放熱板4,4aの寸法と貫通孔3の寸法が一致していても、配線基板21の各貫通孔3内に放熱板4,4aを配置することは容易である。このため、放熱板4,4aの側面10は貫通孔3の内壁と接触し、樹脂封止工程において放熱板4,4aの側面10と貫通孔3の内壁との間に樹脂材料が流入しないようにすることができる。
それに対して、本実施の形態では、放熱板4cを個片化せずに、ステップS5bにおいて、複数の放熱板4cが連結部33aおよびフレーム枠32で連結された状態で、配線基板21cの複数の貫通孔3のそれぞれに放熱板4cを挿入する。このため、放熱板4cの寸法と貫通孔3の寸法が一致していると、互いに連結された複数の放熱板4cのそれぞれを配線基板21cの貫通孔3内に挿入しづらくなる。このため、本実施の形態では、放熱板4cの寸法(貫通孔3内に挿入される部分の平面寸法)を貫通孔3の寸法(平面寸法)よりも若干小さくしておく。これにより、複数の放熱板4cが互いに連結された状態で、配線基板21cの複数の貫通孔3のそれぞれに放熱板4cを挿入する場合であっても、配線基板21cの各貫通孔3内に放熱板4cを容易かつ的確に配置(挿入)することができるようになる。
本実施の形態では、放熱板4cの寸法が貫通孔3の寸法よりも若干小さいため、ステップS7bのモールド工程において、配線基板21cの貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に、封止樹脂7aを構成する樹脂材料が流れ込む。これにより、配線基板21c(配線基板2)の貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に封止樹脂7を構成する樹脂材料が介在することになるので、放熱板4cが更に強固に固定される。すなわち、ステップS7bのモールド工程において、配線基板21cの貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に、封止樹脂7aの一部が形成されるのである。
また、ステップS7bのモールド工程において、樹脂材料が流入する配線基板21cの貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間の隙間は、樹脂封止用金型のエアベント程度の隙間であり、例えば50〜100μm程度であり、この隙間には、封止樹脂7aを構成する樹脂材料中のフィラーは流入せずに液状樹脂が流入する。このため、半導体装置1cにおいて、封止樹脂7のうち、配線基板2の貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に介在する部分には、フィラーが含有されず、それ以外の部分(配線基板2の上面2a上、放熱板4cの上面上および半導体チップ5上の部分)には、フィラーが含有されている。
また、本実施の形態では、ステップS7bのモールド工程において、配線基板21cの貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に流れ込んだ樹脂材料が、配線基板21cの下面21a側に溢れ出てランド18上に付着してしまうのを防止するため、配線基板21cの下面21b(すなわち配線基板2の下面2b)に形成したソルダレジスト層19の形状を、以下のように工夫している。
配線基板2の上面2aおよび下面2bには、接続端子17およびランド18を露出するようなソルダレジスト層(半田レジスト層)が形成されている。図106、図107および図109には、配線基板2の下面2bに形成されたソルダレジスト層(半田レジスト層)19が図示されている。なお、配線基板2の上面2aにもソルダレジスト層が形成されているが、これについては図示を省略している。また、上記実施の形態1,2では、配線基板2の上面2aに形成されたソルダレジスト層および下面2bに形成されたソルダレジスト層ともに、図示を省略している。
配線基板2の下面2bにおいて、図109でハッチングが付された領域にソルダレジスト層19が形成されている。領域20は、配線基板2の下面2bにおいて、ソルダレジスト層19が形成されていない領域であり、配線基板2の基材層(上記基材層16)の下面が露出した領域である。
図109からも分かるように、本実施の形態では、配線基板2の下面2bにソルダレジスト層19が形成されているが、配線基板2の下面2bのソルダレジスト層19は、貫通孔3近傍に、貫通孔3の周囲を囲むように設けられた第1ソルダレジスト部19aと、第1ソルダレジスト部19aの周囲(外周)に位置する第2ソルダレジスト部19bとを有している。第1ソルダレジスト部19aと第2ソルダレジスト部19bとの間には、ソルダレジスト層19が形成されずに配線基板2の基材層(上記基材層16)が露出された領域(ダム領域)20が存在している。従って、第1ソルダレジスト部19aと第2ソルダレジスト部19bとは、領域20を挟んで離間している。配線基板2の下面2bに設けられた複数のランド18は、第2ソルダレジスト部19bに形成された開口から露出されている。第2ソルダレジスト部19bは、ランド18を露出するための開口部を有しており、この開口部からランド18用の導体パターンが露出されている。ランド18を露出するソルダレジスト層19の開口は、第2ソルダレジスト部19bに形成されており、第1ソルダレジスト部19aには形成されていない。
なお、配線基板2の下面2bにおけるソルダレジスト層19のパターン形状について図示および説明したが、配線基板21cをステップS10bで切断したものが配線基板2となるため、配線基板21cの下面21bにおけるソルダレジスト層のパターン形状も、配線基板2の下面2bにおけるソルダレジスト層19のパターン形状と同様である。
ステップS7bのモールド工程においては、配線基板21cの貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に流れ込んだ樹脂材料(モールド樹脂)が、配線基板21cの下面21b側に溢れ出てしまう可能性がある。それに対して、本実施の形態では、第1ソルダレジスト部19aと第2ソルダレジスト部19bとの間にソルダレジスト層19がなく配線基板21の基材層(上記基材層16)が露出した領域(ダム領域)20を設けたことにより、貫通孔3と放熱板4cとの隙間から配線基板21cの下面21b側に溢れ出た樹脂材料(モールド樹脂)が、領域20を越えて第2ソルダレジスト部19b上にまで広がってしまうのを防止することができる。このため、ステップS7bのモールド工程で配線基板21cの下面21bのランド18上に樹脂材料が付着するのを防止でき、ランド18と半田ボール8との接続の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、ステップS10bの切断工程を行うまで、複数の放熱板4cが連結部33aおよびフレーム枠32で連結されており、これをステップS10bで個片化している。このため、半導体装置1cでは、フレーム31aの連結部33aが、放熱板4cに接続されたまま、配線基板2の上面2a上に残存して封止樹脂7で封止された状態となっており、ステップS10bの切断面(すなわち半導体装置1cの側面)で連結部33aの切断面(端部)が露出している。上記実施の形態1,2では、放熱板4,4aの突出部11,11aが、配線基板21の貫通孔3から放熱板4,4aが落ちてしまうのを防止していたが、本実施の形態では、連結部33aが、この機能を有している。従って、半導体装置1cにおいて、放熱板4cに一体的に接続された連結部33aは、上記ピン部13が形成されていないことと、半導体装置1cの側面に達するまで配線基板2の上面2a上を延在していること以外は、上記実施の形態2の突出部11aと同様の構成を有したものとなっている。従って、半導体装置1cにおいて、放熱板4cは、放熱板4cの上面9aの周縁部(周辺部)において、放熱板4cの側面10よりも外側(上面9aの中心から遠ざかる方向)に突出した突出部である連結部33aを一体的に有しており、この連結部33aは、貫通孔3外の配線基板2の上面2a上に位置(延在)している。すなわち、半導体装置1cにおいて、放熱板4cは、貫通孔3から配線基板2の上面2a上側に突出して配線基板2の上面2a上を延在する(配線基板2の側面に達するまで延在する)連結部33aを、放熱板4cの上面9aの周縁部に一体的に有しており、連結部33aの下面は配線基板2の上面2aに接触している。
半導体装置1cの他の構成は、上記実施の形態1の半導体装置1とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
上記図86〜図105を参照して説明した製造工程では、ステップS5bでフレーム31aを配線基板21cに固定するのに、フレーム31aに設けたピン部13eを配線基板21cに設けた孔部15aに挿入する手法を用いていたが、他の形態として、ステップS5bにおいて、接着材を用いてフレーム31aを配線基板21cに固定することもできる。図110および図111は、接着材を用いてフレーム31aを配線基板21cに固定する手法を示す説明図(断面図)であり、上記図99および図100にそれぞれ対応するものである。
接着材を用いてフレーム31aを配線基板21cに固定する場合には、フレーム31aにはピン部13eを設けず、かつ配線基板21cに孔部15aに設けない。その代わりに、ステップS5bにおいて、図110に示されるように、配線基板21cの上面21a上に接着材51を予め塗布(配置)してから、その上にフレーム31aのフレーム枠32が位置するように、配線基板21cの上面21a上にフレーム31aを配置する。この際、フレーム31aの各放熱板4cは配線基板21cの上面21a側から配線基板21cの各貫通孔3内に挿入される。すなわち、配線基板21cの上面21aにおいて、フレーム31aの各放熱板4cを配線基板21cの各貫通孔3内に挿入したときにフレーム枠32が重なるような位置に、接着材51を塗布しておくのである。これにより、配線基板21cの上面21a側からフレーム31aの各放熱板4cが各貫通孔3内に挿入されるとともに、図111に示されるように、フレーム31aのフレーム枠32の下面32aが接着材51を介して配線基板21cの上面21aに接着されることで、フレーム31aが配線基板21cに固定される。また、接着材51として、DAF(ダイアタッチフィルム)のようなフィルム型の接着材を用いることもできる。
上記図86〜図105を参照して説明した製造工程では、後で半導体装置1c内に含まれない領域にピン部13eと孔部15aとを設けていたが、他の形態として、後で半導体装置1c内に含まれる領域にピン部13eと孔部15aとを設けることもでき、この場合の製造工程について、図112〜図124を参照して説明する。
図112は、本実施の形態の他の製造工程で用いられるフレーム31bの上面図(平面図)であり、図113は、図112のフレーム31bの下面図(平面図)、図114および図115は、図112のフレーム31bの断面図である。図112のA19−A19線の断面が図114に対応し、図112のA20−A20線の断面が図115に対応する。また、図116は、本実施の形態の他の製造工程に用いられる配線基板21dの上面図(平面図)であり、上記図93に対応するものである。また、図117〜図119は、本実施の形態の他の製造工程中の平面図(上面図)または断面図であり、図117は、図112および図116に対応する平面領域が示され、図118は、図114に対応する断面が示され、図119は、図115に対応する断面が示されている。図120および図121は、フレーム31bのピン部13eを用いてフレーム31bを配線基板21dに固定する手法を示す説明図(断面図)であり、図122および図123は、接着材51を用いてフレーム31bを配線基板21dに固定する手法を示す説明図(断面図)である。図124は、本実施の形態の他の製造工程において封止樹脂7aが形成された状態を示す平面図(上面図)であり、図117に対応する平面領域が示されている。また、図124は、平面図であるが、理解を簡単にするために、封止樹脂7aにハッチングを付すとともに、封止樹脂7aの下に位置するフレーム31bの外形を点線で示してある。また、図124には、ステップS10bの切断工程の切断位置(切断ライン、ダイシングライン)DLが、二点鎖線で示されている。
半導体装置を製造するには、ステップS2bで、図112〜図115に示されるように、複数の放熱板4cが連結されたフレーム31bを準備する。フレーム31bは、連結部33aに幅広部(アイランド部)33bを設けたことと、ピン部13eをフレーム枠32の下面ではなく幅広部33bの下面に設けたこと以外は、上記図86〜図105を参照して説明した製造工程で用いた上記フレーム31aと同様の構成を有している。フレーム31bの材料についても、上記フレーム31,31aと同様である。
幅広部33bは、連結部33aの途中に設けられており、連結部33aの幅を局所的に広くした部分である。従って、幅広部33bも連結部33aの一部とみなすことができ、連結部33aにおいて、幅広部33bの幅が、幅広部33b以外の領域の幅よりも広くなっており、この幅広部33bの下面にピン部13eが一体的に形成されている。また、連結部33aの全てに対して幅広部33bおよびピン部13eを設けなくとも、各放熱板4cに対して連結された複数(ここでは4本)の連結部33aのうち、少なくとも1つに対して、幅広部33bおよびピン部13eを設ければよい。但し、図112に示されるように、各放熱板4cに接続された4つの連結部33aのうち、放熱板4cを挟んで対角線方向に位置する2つの連結部に対して幅広部33bおよびピン部13eを設ければ、配線基板21dへのフレーム31bの固定しやすさと、固定力の強化を両立できるので、より好ましい。フレーム31aとフレーム31bとでピン部13eの位置は異なるが、ピン部13eの形状は同じであるので、ここではその説明は省略する。
また、ステップS1bで、図116に示されるように、半導体装置製造用の配線基板21dを準備するが、配線基板21dは、孔部15aの位置が異なる以外は、上記図86〜図105を参照して説明した製造工程で用いた上記配線基板21cと同様の構成を有している。すなわち、フレーム31aとフレーム31bとでピン部13eの位置を変えたことにともない、配線基板21cと配線基板21dとで孔部15aの位置が変えてある。配線基板21cでは、半導体装置領域22外の余剰領域(ステップS10bの切断工程で半導体装置1cに含まれなくなる領域)に孔部15aを形成していたのに対して、配線基板21dでは、各半導体装置領域22内に孔部15aを形成している。配線基板21cと配線基板21dとで孔部15aの位置は異なるが、孔部15aの形状は同じであるので、ここではその説明は省略する。
フレーム31bを準備した後、ステップS3bで、フレーム31bの各放熱板4cの上面9a上に、半導体チップ5を接着材14を介して接合するが、この工程は、上記図86〜図105を参照して説明した製造工程の場合と同様である。
次に、ステップS5bで、フレーム31bを配線基板21dに固定する。図117〜図119には、フレーム31bを配線基板21dに固定された状態が示されている。
ステップS5bでフレーム31bを配線基板21dに固定するが、この工程は、両者を固定するピン部13eおよび孔部15aの位置以外、上記図86〜図105を参照して説明した製造工程の場合と同様である。
すなわち、ステップS5bでは、配線基板21dの上面21a上にフレーム31bを位置合わせして配置し、フレーム31bの各放熱板4cを配線基板21dの上面21a側から配線基板21dの各貫通孔3内に挿入する(差し込む)とともに、フレーム31bの各ピン部13eを配線基板21dの各孔部15a内に挿入する(差し込む)。フレーム枠32と連結部33aとが配線基板21dの上面21aに重なるため、配線基板21dの貫通孔3から放熱板4cが下方に抜け落ちることはない。配線基板21dの貫通孔3および孔部15aは、フレーム31bの各放熱板4cが配線基板21dの各貫通孔3内に挿入されたときに、フレーム31bの各ピン部13eが配線基板21dの各孔部15aに挿入されるような位置に配置されている。
フレーム31bを配線基板21dに固定する原理は、上述したフレーム31aを配線基板21cに固定する場合と同様である。すなわち、図120に示されるように、フレーム31bの連結部33aの幅広部33bの下面に設けられたピン部13eもテーパ形状とされており、ステップS5bでは、図120から図121のように、フレーム31bのピン部13eが配線基板21dの孔部15aに挿入され(押し込まれ)、ピン部13eのテーパ形状によって、フレーム31bのピン部13eと配線基板21dとを、かしめる(固定する)ことができる。これにより、フレーム31bが配線基板21dに固定される。
また、フレーム31bを配線基板21dに固定するのに、フレーム31bに設けたピン部13eを配線基板21dに設けた孔部15aに挿入する手法を用いる場合について説明したが、他の形態として、ステップS5bにおいて、接着材を用いてフレーム31bを配線基板21dに固定することもできる。図122および図123は、接着材を用いてフレーム31bを配線基板21dに固定する手法を示す説明図(断面図)である。
接着材を用いてフレーム31bを配線基板21dに固定する場合には、フレーム31bにはピン部13eを設けず、かつ配線基板21dに孔部15aに設けない。その代わりに、ステップS5bにおいて、図122に示されるように、配線基板21dの上面21a上に接着材51を予め塗布(配置)してから、その上にフレーム31bの連結部33aの幅広部33bが位置するように、配線基板21dの上面21a上にフレーム31bを配置する。この際、フレーム31bの各放熱板4cは配線基板21dの上面21a側から配線基板21dの各貫通孔3内に挿入される。すなわち、配線基板21dの上面21aにおいて、フレーム31bの各放熱板4cを配線基板21dの各貫通孔3内に挿入したときに、フレーム31bの連結部33aの幅広部33bが重なるような位置に、接着材51を塗布しておくのである。これにより、配線基板21dの上面21a側からフレーム31bの各放熱板4cが各貫通孔3内に挿入されるとともに、図123に示されるように、フレーム31bの連結部33aの幅広部33bの下面が接着材51を介して配線基板21dの上面21aに接着されることで、フレーム31bが配線基板21dに固定される。
以降の工程は、上記図86〜図105を参照して説明した製造工程と同様である。すなわち、ステップS6bのワイヤボンディング工程、ステップS7bのモールド工程、ステップS8bの半田ボール8接続工程、ステップS9bのマーキング工程、およびステップS10bの切断工程を行う。
このステップS10bでは、上記図124に二点鎖線で示された切断位置(切断ライン、ダイシングライン)DLに沿って、配線基板21d、フレーム31bおよび封止樹脂7aが切断される。但し、上記図86〜図105を参照して説明した製造工程では、フレーム31aおよび配線基板21cにおいて、後で半導体装置1c内に含まれない領域(余剰領域)にピン部13eと孔部15aとを設けていたが、ここでは、フレーム31bおよび配線基板21dにおいては、後で半導体装置1c内に含まれる領域(半導体装置領域22)にピン部13eと孔部15aとを設けている。このため、図124と後述の図125および図126からも分かるように、幅広部33bおよびピン部13eと孔部15aとは、製造された半導体装置1cに含まれることになる。
図125および図126は、図112〜図124を参照して説明した製造工程で製造された場合の半導体装置1cの断面図および上面透視図(封止樹脂7を透視したもの)であり、それぞれ上記図107および図108にほぼ対応するものである。図112〜図124を参照して説明した製造工程で製造された図125および図126の半導体装置1cは、上記図86〜図105を参照して説明した製造工程で製造された上記図106〜図108の半導体装置1cと次の点で異なる。すなわち、図125および図126の半導体装置においては、配線基板2に孔部15aが存在し、連結部33aに幅広部33bが存在し、幅広部33bの下面に一体的に形成されたピン部13eが配線基板2の孔部15aに挿入(配置)された状態となっている。また、フレーム31bにおいてピン部13eを設けずに上記図122および図123に示すように接着材51を介してフレーム31bを配線基板21dに固定した場合には、図125および図126の半導体装置において、連結部33aに幅広部33bが存在するが、配線基板2に孔部15aは存在せず、幅広部33bと配線基板2の上面2aとが接着材51を介して接着されている。また、図125および図126の半導体装置の配線基板2(すなわち配線基板21d)においては、孔部15aは接続端子17やランド18を避けて配置されている。
半導体装置の放熱特性を向上させるためには、半導体チップ5を搭載する放熱板4cの厚みを厚くすることが好ましいが、厚みを厚くするほど放熱板4cの重さが重くなってしまう。それに対して、本実施の形態は、上述したように、互いに連結された複数の放熱板4cを配線基板21c,21dの上面21a側からそれぞれ貫通孔3に挿入し、連結部33aが配線基板21c,21dの上面21a上に位置して連結部33aの下面が配線基板21c,21dの上面21aに接することにより、連結部33aが放熱板4cの自重を支える構成である。このため、たとえ放熱板4cの厚みを厚くして放熱板4cが重くなっても、放熱板4cは連結部33aでしっかりと支えられ、放熱板4cが配線基板21c,21dから脱落してしまうのを防止することができる。従って、放熱板4cの厚み(上記厚みt1)を厚く、好ましくは配線基板21c,21dの厚み(すなわち配線基板2の上記厚みt2)よりも厚くすることができ、それによって半導体装置の放熱特性を向上させることができる。また、放熱板4cを支える連結部33aが配線基板21c,21dの上面21a上に位置して、連結部33aの下面が配線基板21c,21dの上面21aに接した状態で樹脂封止工程が行われるため、この状態が、製造された半導体装置1cでも維持されている。
また、本実施の形態4では、放熱板4cを個片化することなく、フレーム31a,31bと配線基板21c,21dとを一体化してステップS7bで樹脂封止した後にステップS10bの切断工程で封止体を個片化するため、上記実施の形態1,2と比べて、放熱板4cの個片化のための切断工程(上記ステップS4に相当する工程)を省略でき、製造工程を簡略化することができる。
また、本実施の形態4では、フレーム31aと配線基板21c(またはフレーム31bと配線基板21d)を一体化することで、加工上の搬送形態をフレーム31a(またはフレーム31b)支持型とすることが可能となる。このため、配線基板21c(または配線基板21d)の厚さに関わらず、加工上の搬送系の溝が一定な場合にも対応可能となる。更に、重量のある放熱板4cを保持しているフレーム31a(またはフレーム31b)を搬送系支持にすることで、放熱板4cの抜け落ちがより確実に防止される。
また、図112〜図126に示す製造工程および構造においては、連結部33aと配線基板21dとの接合部(ピン部13eまたは接着材51を介した接合部)が、製造された半導体装置1c内に残るため、製造された半導体装置1cにおいても、放熱板4cと配線基板2との接合保持を封止樹脂7の硬化固定だけに委ねることなく、重量のある放熱板4cの支え(保持、固定)を強化することができる。
(実施の形態5)
上記実施の形態4では、複数の放熱板4cが連結されたフレーム31bと多連の配線基板とを固定して半導体装置を製造していたが、本実施の形態では、複数の放熱板4cが連結されたフレーム31cに個片化された配線基板2fを固定して半導体装置を製造する。
図127は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す工程フロー図である。図128は、本実施の形態の半導体装置の製造に用いられるフレーム31cの上面図(平面図)であり、図129は、フレーム31cの下面図(平面図)、図130は、フレーム31cの断面図である。図128および図129のA21−A21線の断面が図130に対応する。なお、図128は、平面図であるが、フレーム31cの形状が分かりやすいように、フレーム31cにハッチングを付してある。また、図131および図132は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図(上面図)および断面図であり、図131は、図128に対応する平面領域が示され、図132は、図130に対応する断面が示されている。図133は、本実施の形態の半導体装置の製造に用いられる配線基板2fの上面図(平面図)である。また、図134〜図136は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図(上面図および下面図)または断面図であり、上面図である図134は、図128および図131に対応する平面領域が示され、下面図である図135は、図129に対応する平面領域が示され、断面図である図136は、図132に対応する断面が示されている。図137〜図140は、フレーム31cに配線基板2fを固定する手法を示す説明図(断面図)である。また、図141〜図145は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図(上面図および下面図)または断面図である。図141は断面図であり、図136に対応する断面が示されている。上面図である図142と下面図である図143と断面図である図144とは同じ工程段階(図141の後の工程段階)であり、図142は図134と同じ平面領域が示され、図143は図135と同じ平面領域が示され、図144は図136および図141に対応する断面が示されている。なお、図142には、理解を簡単にするために、封止樹脂7の下に位置するフレーム31cの外形を点線で示してある。また、図145は、図144の後の工程段階の断面図であり、図144に対応する断面が示されている。
半導体装置を製造するには、図128〜図130に示されるように、複数の放熱板4cが連結されたフレーム31cを準備する(ステップS2c)。
フレーム31cの構成は、以下の点以外は、上記実施の形態4のフレーム31bとほぼ同様である。すなわち、フレーム31cにおいては、フレーム枠32同士を連結する連結部34が、フレーム31cの補強のために設けられている。また、フレーム31cにおいては、放熱板4cとフレーム枠32とを連結する連結部33aのそれぞれに、上記フレーム31bと同様の幅広部(アイランド部)33bが設けられている。また、フレーム31cにおいては、幅広部33bの下面には上記ピン部13eは設けられていない。これ以外は、フレーム31cは、上記実施の形態4のフレーム31bと同様の構成を有し、フレーム31cの材料についても、上記フレーム31,31a,31bと同様である。
上記実施の形態4のフレーム31a,31bも同様であるが、フレーム31cは、単位領域(単位フレーム領域、半導体装置領域)23が一列に複数配列(連結)した構成を有している。この単位領域23は、1つの半導体装置(後述の半導体装置1e)を製造するのに使用される領域であり、1つの放熱板4cとそれに連結された4本の連結部33aとを有している。
また、フレーム31cにおいて、連結部33aの全てに対して幅広部33bを設けなくとも、各放熱板4cに対して連結された複数(ここでは4本)の連結部33aのうち、少なくとも1つに対して、幅広部33bを設ければよい。例えば、上記実施の形態4のフレーム31bと同様に、各放熱板4cに接続された4つの連結部33aのうち、放熱板4cを挟んで対角線方向に位置する2つの連結部に対して幅広部33b設けることもできる。但し、本実施の形態では、後述するように、フレーム31cの単位領域(1つの放熱板4cとそれに連結された4本の連結部33a)毎に、個片化された1つの配線基板2fを固定する必要があるため、図128および図129に示されるように、各放熱板4cに接続された4つの連結部33aの全てに対して幅広部33bを設ければ、フレーム31cの単位領域ごとに配線基板2fを的確かつ安定して固定できるので、より好ましい。
フレーム31cを準備した後、図131および図132に示されるように、フレーム31cの各放熱板4cの上面9a上に、半導体チップ5を接着材14を介して接合する(ステップS3c)。ステップS3cの半導体チップ5の接合工程は、上記実施の形態1のステップS3の半導体チップ5の接合工程と同様にして行うことができるので、ここではその詳細な説明は省略する。
また、図133に示されるように、配線基板2fを準備する(ステップS1c)。この配線基板2fは、上記実施の形態4で使用した配線基板21dを半導体装置領域22に分離したものにほぼ対応するが、配線基板2fには孔部15aは形成していない。すなわち、配線基板2fは、多連の配線基板ではなく、1つの配線基板2fから1つの半導体装置が製造される。配線基板2fの構成は、後述するソルダレジスト層19の形状以外は、上記実施の形態4の図106〜図108の半導体装置1cにおける配線基板2と同様の構成を有している。従って、配線基板2fには貫通孔3が形成され、配線基板2fの上面2aには、複数の接続端子17やそれに接続された配線が形成され、配線基板2fの下面2bには、複数のランド18が形成されている。
次に、図134〜図136に示されるように、フレーム31cに配線基板2fを固定する(ステップS5c)。このステップS5cを行う前に、上記ステップS1cで配線基板2fを準備しておく必要がある。このため、上記ステップS1cの配線基板2fの準備は、ステップS2cの前、ステップS2cと同時、ステップS2cの後でステップS3cの前、ステップS3cと同時、あるいは、ステップS3cの後でステップS5cの前に行うこともできる。
上記実施の形態4では、多連のフレーム31a,31bに多連の配線基板21c,21dを固定していたが、本実施の形態では、ステップS5cにおいて、複数の放熱板4cが連結された状態のフレーム31cに、複数の配線基板2fを固定する。フレーム31cの複数の単位領域23のそれぞれに、配線基板2fを固定するのである。
すなわち、ステップS5cでは、複数の配線基板2fを並べて配置しておき、その上にフレーム31cを位置合わせして配置し、フレーム31cの各放熱板4cを配線基板2fの上面2a側から配線基板2fの各貫通孔3内に挿入する(差し込む)とともに、配線基板2fをフレーム31cに固定する。
ここで、フレーム31cと配線基板2fとは、接着材を用いて固定される。図137および図138は、接着材を用いてフレーム31cを配線基板2fに固定する手法を示す説明図(断面図)である。
ステップS5cにおいて、配線基板2fの貫通孔3内にフレーム31cの放熱板4cを挿入する前に、図137に示されるように、配線基板2fの上面21a上に接着材51を予め塗布(配置)してから、その上にフレーム31cの連結部33aの幅広部33bが位置するように、配線基板2fの上面2a上にフレーム31cを配置する。この際、フレーム31cの各放熱板4cは複数の配線基板2fの各貫通孔3内に、配線基板2fの上面2a側から挿入される。すなわち、各配線基板2fの上面2aにおいて、フレーム31cの各放熱板4cを各配線基板2fの貫通孔3内に挿入したときに、フレーム31cの連結部33aの幅広部33bが重なるような位置に、接着材51を塗布しておくのである。これにより、配線基板2fの上面2a側からフレーム31cの各放熱板4cが各配線基板2fの貫通孔3内に挿入されるとともに、図138に示されるように、フレーム31cの連結部33aの幅広部33bの下面が接着材51を介して配線基板2fの上面2aに接着されることで、フレーム31cに配線基板2fが固定される。すなわち、フレーム31cの各単位領域23において、連結部33aの幅広部33bの下面が接着材51を介して配線基板2fの上面2aに接着されて固定されるのである。また、接着材51として、DAF(ダイアタッチフィルム)のようなフィルム型の接着材を用いることもできる。
このように、フレーム31cにおける各放熱板4cは、各放熱板4cの上面9aの周縁部において、各放熱板4cの側面から外側(上面9aの中心から遠ざかる方向)に突出する連結部33aを有しており、ステップS5cでは、この連結部33aが貫通孔3外の配線基板2fの上面2a上に位置して連結部33aの下面が配線基板2fの上面2aに接するように、配線基板2fの貫通孔3内に各放熱板4cが配置される。
また、ステップS5cにおいてフレーム31cと配線基板2fとを固定するのに、接着材51を用いる場合について説明したが、他の形態として、ステップS5cにおいて、フレーム31cに設けたピン部13eを配線基板2fに設けた孔部15aに挿入する手法を用いることもでき、図139および図140は、その説明図(断面図)である。この原理は、上記実施の形態4において、上記図120および図121を参照して説明した手法と同様である。すなわち、フレーム31cにおいても、上記実施の形態4のフレーム31bおよび配線基板21dと同様に、幅広部33bの下面にピン部13eを予め形成しておき、配線基板2fに孔部15aを予め形成しておく。そして、ステップS5cでは、図139に示されるように、フレーム31cの連結部33aの幅広部33bの下面に設けたピン部13e(テーパ形状を有するピン部13e)が、図140のように、配線基板2fの孔部15aに挿入され(押し込まれ)、ピン部13eのテーパ形状によって、フレーム31cのピン部13eと配線基板2fとを、かしめる(固定する)ことができる。これにより、フレーム31cと配線基板2fとが固定される。
また、上記ステップS3c(半導体チップ5の接合工程)を、ステップS5c(フレーム31cと配線基板2fを固定する工程)の後で、後述するステップS6c(ワイヤボンディング工程)の前に行うこともできる。
ステップS5cでフレーム31cに複数の配線基板2fを固定した後、図141に示されるように、ワイヤボンディング工程を行って、半導体チップ5の各電極5aと、これに対応する配線基板2fに形成された接続端子17とをボンディングワイヤ6を介して電気的に接続する(ステップS6c)。すなわち、各配線基板2fの上面21aの複数の接続端子17と、その配線基板2fの貫通孔3内に配置された放熱板4c上に接合(搭載)された半導体チップ5の複数の電極5aとを、複数のボンディングワイヤ6を介してそれぞれ電気的に接続する。
ワイヤボンディング工程の後、図142〜図144に示されるように、モールド工程(例えばトランスファモールド工程)による樹脂封止を行って封止樹脂7(封止部)を形成し、半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を封止樹脂7によって封止(樹脂封止)する(ステップS7c)。
本実施の形態では、図142〜図144に示されるように、ステップS7cのモールド工程において、フレーム31cの単位領域23毎に封止樹脂7で個別に封止する個別封止(分割封止)を行う。すなわち、フレーム31cの各単位領域23において、配線基板2fの上面2a上に、半導体チップ5およびボンディングワイヤ6を覆うように封止樹脂7を形成する。この場合、封止樹脂7は、フレーム31cの単位領域23毎に形成され、隣り合う単位領域23同士で、封止樹脂7は一体化していない。封止樹脂7は、例えば熱硬化性樹脂材料などの樹脂材料などからなり、フィラーなどを含むこともできる。例えば、フィラーを含むエポキシ樹脂などを用いて封止樹脂7を形成することができる。例えば、配線基板2fを固定したフレーム31cが配置された金型のキャビティ内に封止樹脂材料を注入し、この封止樹脂材料を加熱により硬化して封止樹脂7を形成することができる。
本実施の形態では、後述するように、配線基板2fの上面2aだけでなく、配線基板2fの側面も覆うように封止樹脂7が形成される。また、フレーム31cのフレーム枠32が封止樹脂7の外部に位置するように、封止樹脂7を形成する。
上記ステップS5cでフレーム31cと複数の配線基板2fとを固定した後、ステップS7cのモールド工程を行うまで、フレーム31cは逆さまにすることなく、配線基板2fの上面2aが上方を向いた状態を維持することが好ましい。すなわち、上記ステップS5cでフレーム31cと複数の配線基板2fとを固定した後、ステップS7cのモールド工程を行うまで、配線基板2fは、その上面2aを上方に向けておき(すなわちフレーム31cも上面を上方に向けておき)、その下面2bが上方を向かないようにする。これにより、封止樹脂7を形成する前に、フレーム31cから配線基板2fから外れてしまうのを、より的確に防止することができる。封止樹脂7を形成することで、フレーム31cと配線基板2fとは封止樹脂7で強固に結合されるので、封止樹脂7を形成した後は、どのような向きにしてもよい(配線基板2fの下面2bを上方に向けてもよい)。
次に、図145に示されるように、各配線基板2fの下面2bのランド18に半田ボール8を接続(接合)する(ステップS8c)。それから、必要に応じてマーキングを行って、封止樹脂7の表面に製品番号などのマークを付す(ステップS9c)。ステップS8cの半田ボール8の接続工程およびステップS9cのマーキング工程は、上記実施の形態1のステップS8の半田ボール8の接続工程およびステップS9のマーキング工程と同様にして行うことができるので、ここではその詳細な説明は省略する。ステップS8cの半田ボール8の接続工程を行ってからステップS9cのマーキング工程を行っても、ステップS9cのマーキング工程行ってからをステップS8cの半田ボール8の接続工程を行っても、あるいは、不要であればステップS9cのマーキング工程を省略してもよい。
次に、フレーム31cを切断する(ステップS10c)。すなわち、フレーム31cの封止樹脂7の側面から突出している部分を切断除去する。
図146および図147は、フレーム31cの切断工程の説明図(断面図)であり、図146は、ステップS10cの切断工程前、図147は、ステップS10cの切断工程後の断面図であり、フレーム31cの連結部33aに沿った断面図が示されている。
ステップS10cの切断工程の前には、図146に示されるように、隣り合う単位領域23の封止体24(配線基板5、放熱板4および半導体チップ5を封止樹脂7で封止した構造体)同士は、フレーム31cの一部(連結部33aおよびフレーム枠32)で連結されている。ステップS10cの切断工程では、金型によるプレスなどを用いて、封止体24の外部のフレーム31c(連結部33aのうち封止樹脂7で封止されていない部分、フレーム枠32および連結部34)を切断して除去する。これにより、図147に示されるような個片化された封止体24、すなわち半導体装置1eが得られる(製造される)。
このように、切断・個片化を行うことで、本実施の形態の半導体装置1eが製造される。
図148および図149は、本実施の形態の半導体装置1eの断面図(側面断面図)であり、図150は、封止樹脂7を透視したときの半導体装置1eの平面透視図(上面図)である。図151は、本実施の形態の半導体装置1eに使用されている配線基板2fの下面図である。図148〜図150は、上記実施の形態4の図106〜図109にそれぞれ対応するものである。図150のA22−A22線の断面が、図148にほぼ対応し、図150のA23−A23線の断面が、図149にほぼ対応する。また、図151は、平面図であるが、配線基板2fの下面2bにおけるソルダレジスト層19の平面形状(パターン)が分かりやすいように、ソルダレジスト層19にハッチングを付してある。
半導体装置1eの構成について、主に上記実施の形態4の図106〜図108の半導体装置1cと異なる点について説明する。
図148〜図150に示される半導体装置1eにおいては、連結部33aに幅広部33bが存在し、幅広部33bの下面が上記接着材51(図149では図示省略)を介して配線基板2fの上面2aに接着されている。また、封止樹脂7は、配線基板2fの上面2aだけでなく、配線基板2fの側面55上も覆うように形成されている。上記実施の形態4の図106〜図108の半導体装置1cでは、配線基板2の側面と封止樹脂7の側面とが同一面となり、放熱板4cに接続された連結部33aは、封止樹脂7の側面に到達するまで配線基板2の上面2a上を延在していた。それに対して、本実施の形態の半導体装置1eでは、配線基板2fは、上面2aだけでなく側面55も封止樹脂7で覆われている(すなわち露出していない)ため、放熱板4cに接続された連結部33aは、配線基板2fの上面2a上を延在し、更に配線基板2fの上面2aの端部を越えて封止樹脂7中で封止樹脂7の側面に到達するまで延在している。また、上記図139および図140を参照する手法でフレーム31cと配線基板2fとを固定した場合には、上記図125と同様に、配線基板2fに孔部15aが形成され、幅広部33bの下面に一体的に設けられたピン部13eがその孔部15a内に挿入(配置)された状態となる。更に、配線基板2fの下面2bに形成したソルダレジスト層19の形状を、以下で説明するように工夫している。これ以外は、本実施の形態の半導体装置1eの構造は、上記実施の形態4の図106〜図108の半導体装置1cと同様であるので、ここではその説明は省略する。
次に、配線基板2fの下面2bにおけるソルダレジスト層19の形状について、図151を参照して説明する。なお、配線基板2fの上面2aおよび下面2bには、接続端子17およびランド18を露出するようなソルダレジスト層が形成されているが、ここでは、配線基板2fの下面2bに形成されたソルダレジスト層19について図示および説明し、配線基板2fの上面2aに形成されたソルダレジスト層については図示および説明を省略する。
本実施の形態では、配線基板2fの上面2aだけでなく配線基板2fの側面55も封止樹脂7で覆う構造であるため、ステップS7cのモールド工程において、配線基板2fの側面55とモールド用金型との間が空いた構造になる。このため、モールド用金型と配線基板2fの下面2bの間に樹脂材料が侵入して、配線基板2fの下面2b上に樹脂バリが形成され、ランド18上に樹脂が付着しやすくなるため、配線基板2fの下面2bに形成したソルダレジスト層19の形状を、図151のようにしている。
配線基板2fの下面2bにおいて、図151でハッチングが付された領域にソルダレジスト層19が形成されている。領域20は、配線基板2fの下面2bにおいて、ソルダレジスト層19が形成されていない領域であり、配線基板2fの基材層(上記基材層16)の下面が露出した領域である。
本実施の形態においても、配線基板2fの下面2bにソルダレジスト層19が形成されている。本実施の形態では、図151に示されるように、配線基板2fの下面2bのソルダレジスト層19は、貫通孔3近傍に、貫通孔3の周囲を囲むように設けられた第1ソルダレジスト部19aと、第1ソルダレジスト部19aの周囲(外周)に位置する第2ソルダレジスト部19bと、第2ソルダレジスト部19bの更に周囲(外周)に位置する第3ソルダレジスト部19cとを有している。すなわち、第1ソルダレジスト部19aは、貫通孔3の周囲に形成され、第3ソルダレジスト部19cは、配線基板2fの下面2bの周縁部に形成され、第1ソルダレジスト部19aと第3ソルダレジスト部19cとの間に、第2ソルダレジスト部19bが形成されている。
第1ソルダレジスト部19aと第2ソルダレジスト部19bとの間には、ソルダレジスト層19が形成されずに配線基板2fの基材層(上記基材層16)が露出された領域(ダム領域)20が存在している。従って、第1ソルダレジスト部19aと第2ソルダレジスト部19bとは、領域20を挟んで離間している。また、第2ソルダレジスト部19bと第3ソルダレジスト部19cとの間には、ソルダレジスト層19が形成されずに配線基板2fの基材層(上記基材層16)が露出された領域(ダム領域)20が存在している。従って、第2ソルダレジスト部19bと第3ソルダレジスト部19cとは、領域20を挟んで離間している。
配線基板2fの下面2bに設けられた複数のランド18は、第2ソルダレジスト部19bに形成された開口から露出されている。第2ソルダレジスト部19bは、ランド18を露出するための開口部を有しており、この開口部からランド18用の導体パターンが露出されている。ランド18を露出するソルダレジスト層19の開口は、第2ソルダレジスト部19bに形成されており、第1ソルダレジスト部19aおよび第3ソルダレジスト部19cには形成されていない。
ステップS7cのモールド工程においては、上記実施の形態4で説明したように、配線基板2fの貫通孔3の内壁と放熱板4cの側面(側壁)10aとの間に流れ込んだ樹脂材料(モールド樹脂)が、配線基板2fの下面2b側に溢れ出てしまう可能性がある。それに対して、本実施の形態では、第1ソルダレジスト部19aと第2ソルダレジスト部19bとの間にソルダレジスト層19がなく配線基板2fの基材層(上記基材層16)が露出した領域(ダム領域)20を設けたことにより、貫通孔3と放熱板4cとの隙間から配線基板2fの下面2b側に溢れ出た樹脂材料(モールド樹脂)が、領域20を越えて第2ソルダレジスト部19b上にまで広がってしまうのを防止することができる。
更に、本実施の形態では、配線基板2fの側面55も封止樹脂7で覆う構造であるため、ステップS7cのモールド工程において、モールド用金型と配線基板2fの下面2bの間に樹脂材料が侵入しやすくなる可能性がある。
それに対して、本実施の形態では、第3ソルダレジスト部19cと第2ソルダレジスト部19bとの間にソルダレジスト層19がなく配線基板2fの基材層(上記基材層16)が露出した領域(ダム領域)20を設けている。これにより、配線基板2fの下面2bの外端部(側面55の下端)からモールド用金型と配線基板2fの下面2bの間に侵入しようとした樹脂材料(モールド樹脂)が、第3ソルダレジスト部19cと第2ソルダレジスト部19bとの間の領域20を越えて第2ソルダレジスト部19b上にまで広がってしまうのを防止することができる。
このため、ステップS7cのモールド工程で配線基板2fの下面2bのランド18上に樹脂材料が付着するのを防止でき、ランド18と半田ボール8との接続の信頼性を向上させることができる。
半導体装置の放熱特性を向上させるためには、半導体チップ5を搭載する放熱板4cの厚みを厚くすることが好ましいが、厚みを厚くするほど放熱板4cの重さが重くなってしまう。それに対して、本実施の形態は、上述したように、互いに連結された複数の放熱板4cを各配線基板2fの上面2a側から各配線基板2fの貫通孔3に挿入し、連結部33aが各配線基板2fの上面2a上に位置して連結部33aの下面が配線基板2fの上面2aに接することにより、連結部33aが放熱板4cの自重を支える構成である。このため、たとえ放熱板4cの厚みを厚くして放熱板4cが重くなっても、放熱板4cは連結部33aでしっかりと支えられ、放熱板4cが配線基板2fから脱落してしまうのを防止することができる。従って、放熱板4cの厚み(上記厚みt1)を厚く、好ましくは配線基板21c,21dの厚み(すなわち配線基板2の上記厚みt2)よりも厚くすることができ、それによって半導体装置の放熱特性を向上させることができる。また、放熱板4cを支える連結部33aが配線基板2fの上面2a上に位置して、連結部33aの下面が配線基板2fの上面2aに接した状態で樹脂封止工程が行われるため、この状態が、製造された半導体装置1eでも維持されている。
また、本実施の形態5では、個片(個別)化された配線基板2fを用いることで、良品である配線基板2fのみを使用することが可能となる。通常、配線基板の加工上、単位基板領域(上記半導体装置領域22に相当するもの)が一列または複数列で複数配列(連結)した構成を有する多連の配線基板では、これを構成する複数の単位基板領域が100%良品のみで構成されるとは限らず、多連の配線基板を構成する複数の単位基板領域の中に、欠陥を有する単位基板領域が存在することがしばしば発生する。そうした場合、多連の配線基板を用いて半導体装置を製造すると、欠陥を有する単位基板領域を含む複数の単位基板領域に対して、一連の加工を施さなければならず、半導体装置の製造後に、欠陥を有する単位基板領域から製造された半導体装置を除去することになるため、加工部材の無駄が発生する。しかしながら、本実施の形態では、個片(個別)化された配線基板2fを用いているため、欠陥を有する配線基板を予め除外し、欠陥を有さない配線基板2fのみを複数の放熱板4cが連結されたフレーム31cに取付けることが可能となり、加工部材を有効に使用することができる。
また、上記実施の形態4の図112〜図126に示す製造工程および構造と同様に、本実施の形態においても、連結部33aと配線基板2fとの接合部(ピン部13eまたは接着材51を介した接合部)が、製造された半導体装置1e内に残る。このため、製造された半導体装置1eにおいても、放熱板4cと配線基板2fとの接合保持を封止樹脂7の硬化固定だけに委ねることなく、重量のある放熱板4cの支え(保持、固定)を強化することができる。
(実施の形態6)
図152は、本実施の形態6の半導体装置1fの断面図(側面断面図)であり、上記実施の形態1の図1に対応するものである。
本実施の形態の半導体装置1fは、半導体チップ5の表面5b上に放熱板(ヒートスプレッダ:Heat Spreader)61が接着材62を介して搭載され、放熱板61の上面61aが封止樹脂7の上面7bから露出していること以外は、上記実施の形態1の半導体装置1とほぼ同様の構成を有しているので、その説明は省略し、上記実施の形態1の半導体装置1と異なる点について主として説明する。
本実施の形態の半導体装置1fでは、放熱板4上に搭載(配置)された半導体チップ5の表面5b上に、放熱板61が接着材(接合材)62を介して搭載(配置、接合)されている。このため、半導体チップ5は、放熱板61と放熱板4とで上下から挟まれた状態となっている。放熱板61が半導体チップ5の電極5aやボンディングワイヤ6と接触しないように、半導体チップ5の表面5bにおいて、電極5aよりも内側の領域上に放熱板61が配置されている。例えば、半導体チップ5の平面形状が矩形であれば、放熱板61の平面形状は、半導体チップ5よりも小さな矩形とすることができる。接着材62としては、熱伝導性が高い接着材を用いることが好ましく、例えば半田や導電性のペースト材(導電性のペースト材として好ましいのは銀ペースト)などを用いることができる。
放熱板61は、その上面61aが封止樹脂7の上面7bから露出しているが、この上面61aは、半導体チップ5の表面5bに対向する側とは反対側の面(主面)である。
放熱板61は、半導体チップ5で生じた熱を放熱するための部材であり、熱伝導性が高いことが好ましく、少なくとも封止樹脂7の熱伝導性(熱伝導率)よりも放熱板61の熱伝導性(熱伝導率)が高いことが必要である。導電性材料(特に金属材料)は熱伝導性も高いため、放熱板61は、導電性材料からなることが好ましく、金属材料で形成されていればより好ましい。放熱板61に、銅(Cu)または銅(Cu)合金のような銅(Cu)を主成分とする金属材料を用いれば、放熱板61の高い熱伝導性を得られ、加工(放熱板61の形成)もしやすいので、更に好ましい。また、放熱板61が放熱板4と同じ材料により形成されていれば、より好ましく、これにより、半導体チップ5を挟む放熱板61と放熱板4とが同じ熱膨張率を有することになるため、半導体チップ5に作用する熱応力を緩和することができ、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。このため、放熱板61および放熱板4が、共に銅(Cu)または銅(Cu)合金により形成されていることが最も好ましい。
本実施の形態の半導体装置1fは、上記実施の形態1の半導体装置1と同様、半導体チップ5の発熱は、接着材14を介して放熱板4に伝導され、放熱板4のうち、半導体装置1の下面(配線基板2の下面2a)側で露出された部分(放熱板4の下部)から、半導体装置1の外部に放熱させることができる。更に、本実施の形態の半導体装置1fでは、半導体チップ5の発熱は、接着材62を介して放熱板61にも伝導され、放熱板61のうち、封止樹脂7の上面7bから露出された部分(放熱板61の上面61a)から、半導体装置1fの外部に放熱させることができる。このように、本実施の形態の半導体装置1fは、下方と上方の両方から放熱することができるため、放熱特性を更に向上させることができる。
次に、本実施の形態の半導体装置1fの製造方法を、図面を参照して説明する。図153〜図158は、本実施の形態の半導体装置1fの製造工程中の断面図である。
上記実施の形態1と同様にして、上記図16と同じ図153の構造を得る。ここまでの工程(上記ステップS3まで)は、上記実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。図153は、上記図16と同じ領域の断面図であるため、図153の段階では、各放熱板4は個片ではなくフレーム31として一体化されている。
図153の構造が得られた後、フレーム31の各放熱板4上に搭載されている各半導体チップ5の表面5bに半田(半田ペースト)62aをノズル(図示しない)を介して塗布してから、図154に示されるように、各半導体チップ5の表面5b上に放熱板61を半田62aを介して搭載する。尚、ペースト状の半田62aの代わりに、シート状の半田を、印刷方式や転写方式などを用いて、半導体チップ5の表面5b上に供給してもよい。それから、半田リフロー工程(熱処理)を行うことで、各半導体チップ5の表面5bに放熱板61を半田62a(接着材62)を介して接合して固定することができる。この半田リフローによって溶融、固化した半田62aが、上記接着材62となる。また、この半田リフローの際に、半田62aだけでなく、上記半田14aを溶融、再固化させることもできる。
半田62aは、上記半田14aと同様に高融点半田を用いることが好ましく、少なくとも、後でランド18上に形成する外部端子(ここでは半田ボール8)に用いる半田の融点よりも高い融点を有する半田を、半田62aとして用いることが好ましい。これにより、ステップS8の半田ボール8接続工程や、完成した半導体装置1fの実装工程(上記配線基板41に半導体装置1fを実装する工程)で、半田ボール8を溶融させても、半導体チップ5と放熱板61とを接合する半田62a(すなわち半田62aからなる接着材62)が溶融するのを防止できる。これにより、半導体チップ5と放熱板62との接合信頼性を向上させることができ、半導体チップ5から放熱板62への熱伝導性を向上して、半導体装置1fの放熱性を向上させることができる。
以降の工程は、上記実施の形態1(ステップS4〜S10)とほぼ同様である。
すなわち、上記実施の形態1と同様に上記ステップS4の放熱板4の個片化を行ってから、上記実施の形態1と同様に上記ステップS5を行って、図155に示されるように、配線基板21の各半導体装置領域22の貫通孔3内に、放熱板61を搭載する半導体チップ5が搭載されている放熱板4をそれぞれ配置する。上記ステップS5については、上記実施の形態1で詳述したので、ここではその説明は省略する。
次に、上記実施の形態1と同様に上記ステップS6のワイヤボンディング工程を行って、図156に示されるように、半導体チップ5の各電極5aと、これに対応する配線基板21に形成された接続端子17とをボンディングワイヤ6を介して電気的に接続する。
次に、上記実施の形態1と同様に上記ステップS7のモールド工程を行って、図157に示されるように、封止樹脂7aを形成し、半導体チップ5、ボンディングワイヤ6および放熱板61を封止樹脂7aによって封止(樹脂封止)する。この際、放熱板61の上面61aが、封止樹脂7aの上面から露出するように、封止樹脂7aを形成する点が、上記実施の形態1とは異なる。
次に、上記実施の形態1と同様に上記ステップS8の半田ボールの接続工程を行って、図158に示されるように、配線基板21の下面21bのランド18に半田ボール8を接続(接合)する。
その後、上記実施の形態1と同様に上記ステップS9のマーキング工程およびステップS10の切断工程を行って、配線基板21およびその上に形成された封止樹脂7aを各半導体装置領域22に切断(ダイシング)して分離(分割)する。これにより、上記図152に示されるような半導体装置1fを製造することができる。
図153〜図158の製造工程では、図155の工程(ステップS5に対応)で配線基板21の貫通孔3内に放熱板4を配置する前に、図153の工程(ステップS3に対応)および図154の工程で、放熱板4上に半導体チップ5を接合し、半導体チップ5上に放熱板61を接合している。このため、配線基板21の耐熱性を気にすることなく、放熱板4と半導体チップ5の接合および半導体チップ5と放熱板61との接合のための熱処理に高温の熱処理を行うことができるという利点がある。放熱板4への半導体チップ5の接合や半導体チップ5への放熱板61の接合のための熱処理に高温の熱処理を行う場合、例えば、ランド18上に形成する外部端子(ここでは半田ボール8)に用いる半田よりも高融点の半田14a,62aを用いる場合には、図153〜図158を参照して説明した製造工程を適用すれば、高温の熱処理(半田リフロー)時に配線基板21がダメージを受けないので、好適である。また、接着材62として半田を用いれば、銀ペーストを用いる場合に比べて、接着材62の熱伝導性が高くなるため、半導体チップ5から放熱板61への熱伝導性をより高めて、半導体装置1fの放熱性をより向上させることができる。
半導体装置1fの製造工程の他の形態として、上記実施の形態1と同様にしてステップS6のワイヤボンディング工程までを行ってから、半導体チップ5の表面5b上に放熱板61を接合することもできる。その後、図157の工程および図158の工程と同様にモールド工程および半田ボールの接続工程を行ってから、上記ステップS9のマーキング工程およびステップS10の切断工程を行えばよい。
ステップS6のワイヤボンディング工程の後に、半導体チップ5の表面5b上に放熱板61を接合する工程を行なった場合には、放熱板61の平面形状を大きくしたとしても、放熱板61が無い状態でワイヤボンディングを行うため、ワイヤボンディング装置のキャピラリの動作に対して、放熱板61が邪魔になることがない。このため、放熱板61の寸法(平面形状)を大きくすることができるという利点がある。また、ステップS6のワイヤボンディング工程の後に、半導体チップ5の表面5b上に放熱板61を接合する工程を行なう場合には、銀ペーストなどの導電性ペースト型接着材を用いて放熱板61を半導体チップ5に接合すれば、この導電性ペースト型接着材の硬化用熱処理の温度は、配線基板21がダメージを受けるほど高くはないので、好適である。
また、本実施の形態においても、図157のモールド工程において、上記図27のように個別封止(分割封止)を行うこともできる。図159は、個別封止を行なった場合の半導体装置1fの断面図(側面断面図)である。図159の半導体装置1fは、配線基板2の上面2aの周縁部上に封止樹脂7が形成されておらず、配線基板2の上面2aの周縁部以外の領域上に封止樹脂7が形成されていること以外は、上記図152の半導体装置1fとほぼ同様の構造を有しているので、その説明は省略する。
図160は、図152の半導体装置1fの上面に更に放熱用フィン63が搭載された状態を示す断面図(側面断面図)であり、図161は、図159の半導体装置1fの上面に更に放熱用フィン63が搭載された状態を示す断面図(側面断面図)である。
図160および図161に示されるように、放熱用フィン(ヒートシンク)63が、半導体装置1fの上面上に搭載(配置)されている。半導体装置1fの上面は、封止樹脂7の上面7bと放熱板61の上面61aとにより形成されている。放熱用フィン63は、平面的にみて、放熱板61の上面61aの少なくとも一部と重なることが必要であるが、平面的にみて、放熱用フィン63が放熱板61の上面61aを内包すれば、より好ましい。
放熱用フィン63は、封止樹脂7の上面7bから露出する放熱板61の上面61aに取り付けられており、具体的には、半田などの接着材64を介して、放熱板61の上面61aに放熱用フィン63(の下面)が接合されて固定されている。半導体チップ5の熱を放熱板61を経由して放熱用フィン63から放熱させるためには、封止樹脂7の上面7bは放熱用フィン63と接合されていなくともよいが、放熱板61の上面61aは、放熱用フィン63と接合されている必要があり、放熱用フィン63と放熱板61とを接合する接着材64としては、熱伝導性が高い接着材(導電性の接着材)を用いることが好ましく、半田は好適である。他の形態として、熱伝導性が高い熱伝導性接着シート(図示せず)などを介して、放熱板61の上面61aに放熱用フィン63を接着して固定することもでき、この場合、放熱板61の上面61aおよび封止樹脂7の上面7bの両者に、熱伝導性接着シートを介して放熱用フィン63を接着して固定することもできる。
放熱用フィン63は、半導体装置1fの熱(半導体チップ5で生じた熱)を放熱するための部材であり、熱伝導性が高いことが好ましく、少なくとも封止樹脂7の熱伝導性(熱伝導率)よりも放熱用フィン63の熱伝導性(熱伝導率)が高いことが必要である。導電性材料(特に金属材料)は熱伝導性も高いため、放熱用フィン63は、導電性材料からなることが好ましく、金属材料で形成されていればより好ましい。放熱板61に、銅(Cu)または銅(Cu)合金のような銅(Cu)を主成分とする金属材料を用いれば、放熱用フィン63の高い熱伝導性を得られ、加工もしやすいので、更に好ましい。また、放熱用フィン63が放熱板61と同じ材料により形成されていれば、より好ましく、これにより、放熱用フィン63と放熱板61とが同じ熱膨張率を有することになるため、熱応力を緩和することができる。このため、放熱用フィン63、放熱板61および放熱板4が、共に銅(Cu)または銅(Cu)合金により形成されていることが最も好ましい。
図160または図161のように、半導体装置1fの上面に更に放熱用フィン63を取り付けた場合には、半導体チップ5から、接着材62を介して放熱板61にも伝導された熱を、放熱用フィン63から放熱させることができるため、放熱特性を更に向上させることができる。
本実施の形態は、上記実施の形態1〜5のいずれに対しても適用することができる。すなわち、上記実施の形態1〜5に示されたいずれの半導体装置(半導体装置1,1a,1b,1b1,1c,1e)においても、本実施の形態を適用して、半導体チップ5の表面5b上に放熱板61を接着材62を介して搭載し、放熱板61の上面61aを封止樹脂7の上面7bから露出させることができる。また、半導体装置の上面に更に放熱フィン63を取り付けることができる。また、上記実施の形態1〜5に示されたいずれの半導体装置の製造工程においても、本実施の形態を適用して、半導体チップ5の表面5b上に放熱板61を接着材62を介して搭載し、放熱板61の上面61aを露出するさように封止樹脂7,7aを形成することができる。このようにすることで、半導体チップ5の下方だけでなく、上方への放熱経路も確保できるため、半導体装置の放熱性を更に向上させることができる。
一例として、上記実施の形態3の半導体装置1bに本実施の形態を適用した場合を図162に示してある。図162に示される半導体装置は、半導体チップ5の表面5b上に放熱板61が接着材62を介して搭載され、放熱板61の上面61aが封止樹脂7の上面7bから露出していること以外は、上記実施の形態3の図72の半導体装置1bとほぼ同様の構成を有している。図162の半導体装置は、放熱板61を設けたことにより半導体チップ5の下方だけでなく、上方への放熱経路も確保できるため、上記実施の形態3の図72の半導体装置1bに比べて、放熱特性を更に向上させることができる。
(実施の形態7)
図163は、本実施の形態7の半導体装置1gの断面図(側面断面図)である。
本実施の形態の半導体装置1gは、放熱板4d(上記放熱板4に対応するもの)を配線基板2の貫通孔3内にかしめることにより配線基板2に固定する点では、前記実施の形態1と同様であるが、前記実施の形態1とは異なり、放熱板4dの側面(上面9aと下面9bとの間の面)10は傾斜しておらず、上面9a(又は下面9b)に対して垂直な面である。また、半導体装置1gにおいては、放熱板4dの一部(本実施の形態では上面9a)には、平面形状が矩形状(本実施の形態では四角形)からなる放熱板4dの各辺に沿って、溝71が形成されている。この溝71は、半導体装置1gを製造する際に、この溝71を冶具(後述の治具73)で叩く(プレスする、潰す)ことにより、配線基板2の貫通孔3内において放熱板4dの一部を水平方向に押し広げて、放熱板4dを配線基板2に固定するために用いられたものである。このように、放熱板4dの側面10と配線基板2の貫通孔3の内壁面との密着性が向上するため、放熱板4dを配線基板2に固定することができる。
また、密着性をより向上するためには、本実施の形態においても、前記実施の形態1のように、放熱板4dの上面9aの周縁部に上記突出部11を形成しておけば、放熱性を向上するために放熱板4dの厚さが増加して放熱板4dの重量が増加したとしても、配線基板2から放熱板4dが脱落する問題を防止できる。
次に、本実施の形態の放熱板4dのかしめ方法(固定方法)を、図面を参照して説明する。図164および図165は、本実施の形態における放熱板4dを配線基板2にかしめる(固定する)手法を示す断面図(説明図)である。
まず、図164に示すように、放熱板4dを配線基板2の貫通孔3内に配置する。このとき、図164に示すように、放熱板4dの上面9aの周縁部に突出部11が形成されていないため、図164に示すように、ステージ72上に配線基板2を配置してから、前記実施の形態と同様に、予め個片化を行って取得した放熱板4dを、配線基板2の貫通孔3内に配置する。
ここで、前述したように、放熱板4dは、完成した半導体装置1gをマザーボード(上記配線基板41に対応)上に搭載した際に、この放熱板4dもマザーボード(具体的には上記配線基板41の上記基板側端子42a)と電気的に接続できるように、配線基板2の厚さよりも厚くなっている。そのため、ステージ72において、放熱板4dに対応する位置に、溝(凹部)72aを形成しておくことが好ましい。
また、放熱板4dの外形寸法は、配線基板2の貫通孔3の内形寸法よりも小さい大きさであることが好ましい。これは、放熱板4dを貫通孔3内に挿入する際、放熱板4dの一部が配線基板2に接触して、配線基板2にクラックが生じる問題を抑制するためである。しかしながら、配線基板2に放熱板4dが接触しないように貫通孔3内に放熱板4dを挿入できるようであれば、貫通孔3の内形寸法と同じ大きさの放熱板4dを用いてもよい。
次に、図165に示すように、溝71の幅(放熱板4dの上面9a側の開口面積)W1よりも大きい先端部を有する冶具73を、図165の矢印74で示される方向(すなわち放熱板4dの上面9aから放熱板4dの下面9bに向かう方向)に、溝71に向かって降下させることで、この溝71を叩く。これにより、溝71が冶具73で押しつぶされた(押し広げられた)体積分だけ、水平方向に放熱板4dの一部が広がり、放熱板4dの側面10を配線基板2の貫通孔3の内壁面に密着させることができる。これにより、放熱板4dと配線基板2とを、かしめることができ、放熱板4dを配線基板2に固定することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施の形態1乃至7では、放熱板4,4a,4b,4c,4dの下部(下面9bを含む)が配線基板2の下面2bから突出しているものについて説明したが、これに限定されるものではなく、配線基板2の下面2bから突出せず、この下面2bと同一平面とした構成であってもよい。しかしながら、放熱板4,4a,4b,4c,4dが配線基板2の下面2bから突出していない場合、上記実施の形態1乃至7に比べ、放熱板4,4a,4b,4c,4dの厚さが薄くなり、さらには、配線基板2の下面2bから露出した放熱板4,4a,4b,4c,4dの全面と実装基板(上記配線基板41に相当するもの)とを電気的に接続することが困難となるため、上記実施の形態1乃至7に示した場合よりも放熱効果が低下する。
また、例えば、前記実施の形態1乃至3では、個片化を行うことで取得した放熱板4(または放熱板4aあるいは放熱板4b)を配線基板21の貫通孔3内に配置する構成について説明したが、複数の放熱板4(または複数の放熱板4aあるいは複数の放熱板4b)がリードフレームに固定された状態で、配線基板21の複数の貫通孔3内にそれぞれ配置し、固定してから、配線基板21及びリードフレームの分離を同時に行ってもよい。
また、例えば、前記実施の形態7では、放熱板4dの上面9aに溝71を形成しておき、この溝71内を冶具で叩く構成について説明したが、溝71を形成せず、放熱板4dの上面9aを直接、冶具で叩いて、水平方向に放熱板4dを押し広げても良い。