JP2009283598A - 積層電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Shunsuke Takeuchi
俊介 竹内
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章博 元木
Makoto Ogawa
誠 小川
Toshiyuki Iwanaga
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Abstract

【課題】電子部品本体外表面に、直接にめっきにより形成された外部端子電極を備えた積層電子部品であって、内部の水分などを熱処理により効率よく排出することが可能で、特性の低下を招きにくく、耐用性に優れた積層電子部品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】外部端子電極1,2が、内部導体(内部電極)41,42の露出部と接続するように電子部品本体外表面上に直接めっきにより形成される下地めっき膜1a,2aを含む構成とし、かつ、下地めっき膜1a,2aを構成する金属粒子の平均粒径を0.5μm以下にする。
外部端子電極が、下地めっき膜上に形成された、1層以上の上層めっき膜1b(2b)、1c(2c)を備えた構成とする。
上層めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径を0.5μm以下にする。
下地めっき膜を構成する金属粒子をCu粒子とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、積層電子部品およびその製造方法に関し、詳しくは、内部導体と接続する外部端子電極が、電子部品本体の外表面上に、直接にめっきを施す工程を経て形成される積層電子部品およびその製造方法に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ、デジタルオーディオ機器等の小型携帯電子機器の市場が拡大している。これらの携帯電子機器では、小型化が進んでいる一方で、高性能化も同時に進んでいる。これらの携帯電子機器には多数の積層セラミック電子部品が搭載されているが、これらの積層セラミック電子部品についても、小型化、高性能化が要求されており、例えば、積層セラミックコンデンサにおいては、小型・大容量化が要求されている。
積層セラミックコンデンサを小型・大容量化する手段としては、セラミック層を薄層化することが有効であり、最近では、セラミック層の厚みが3μm以下のコンデンサが実用化されている。そして、現在、さらなる薄層化が指向されているが、セラミック層を薄層化すればするほど、内部電極間の短絡が生じやすくなるため、品質確保が難しくなるという課題がある。
別の手段としては、内部電極の有効面積を広くすることが有効である。しかし、積層セラミックコンデンサを量産する際には、セラミックグリーンシートの積層ずれ、カットずれを考慮して、内部電極とセラミック素体側面とのサイドマージンや、内部電極とセラミック素体端面とのエンドマージンをある程度確保する必要がある。したがって、内部電極の有効面積を広げようとすると、所定のマージンを確保するために、セラミック層の面積を広くする必要がある。しかし、定められた製品の寸法規格内でセラミック層の面積を広げることには限界があり、また、外部端子電極の厚みがセラミック層の面積を広げることの妨げとなる。
従来、積層セラミックコンデンサの外部端子電極は、セラミック素体端部に導電性ペーストを塗布し、焼き付けることにより形成されてきた。導電性ペーストの塗布方法としては、ペースト槽にセラミック素体端部を浸漬して引き上げる方法が主流であるが、この方法では、導電性ペーストの粘性が影響して、セラミック素体端面中央部に導電性ペーストが厚く付着しやすい。このため、外部端子電極が部分的に厚くなり(具体的には30μmを超える)、その分だけセラミック層の面積を小さくせざるを得なかった。
これを受けて、外部端子電極を直接めっきにより形成する方法が提案されている。この方法によれば、セラミック素体端面における内部電極の露出部を核としてめっき膜が析出し、めっき膜が成長することにより、隣り合う内部電極の露出部どうしが接続される。そして、この方法によれば、従来の導電性ペーストによる方法に比べて、薄くフラットな電極膜を形成することが可能になる(特許文献1参照)。
国際公開第2007/049456号パンフレット
しかしながら、電子部品本体(セラミック素体)の外表面上に、直接にめっきにより外部端子電極を形成するようにした場合において、外部端子電極となるめっき膜を構成する金属粒子の平均粒径が、例えば1μm以上に大きくなると、粒界に形成される隙間(水分などが排出される経路)の数が少なくなり、電子部品本体内部の水分、水素分子、水素イオンなどを排出、除去する目的で熱処理を行った場合にも、それらが電子部品本体内部が残留しやすくなり、使用時間の経過とともに絶縁抵抗値などの特性が低下するなど、信頼性の低下を招くという問題点がある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、電子部品本体外表面に、直接にめっきにより形成された外部端子電極を備えた積層電子部品であって、特性の低下を招きにくく、耐用性に優れた積層電子部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の積層電子部品は、
複数の機能層が積層されてなる電子部品本体と、
前記電子部品本体内部に形成され、かつ、前記電子部品本体外表面に露出部を有する内部導体と、
前記電子部品本体外表面上に、前記内部導体と導通し、かつ、前記内部導体の前記露出部を被覆するように形成された外部端子電極と、
を備え、
前記外部端子電極は、前記内部導体の前記露出部を被覆するように、前記電子部品本体外表面上に直接めっきにより形成された下地めっき膜を含み、
前記下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径が0.5μm以下であることを特徴としている。
前記外部端子電極は、前記下地めっき膜上に形成された、1層以上の上層めっき膜をさらに含むことを特徴としている。
また、前記上層めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径は0.5μm以下であることが好ましい。
また、前記下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径は、前記下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径以下であることが好ましい。
また、前記下地めっき膜を構成する金属粒子がCu粒子であることが望ましい。
また、本発明の積層電子部品の製造方法は、
複数の機能層が積層されてなる電子部品本体と、前記電子部品本体内部に形成され、かつ、一部が前記電子部品本体外表面に露出した露出部を有する内部導体と、前記電子部品本体外表面上に、前記内部導体と導通し、かつ、前記内部導体の前記露出部を被覆するように形成された外部端子電極とを備えた積層電子部品の製造方法において、
前記電子部品本体に前記外部端子電極を形成する工程が、前記電子部品本体外表面に、前記内部導体の前記露出部を被覆するように、金属粒子の平均粒径が0.5μm以下の下地めっき膜を、直接めっきにより形成する工程を含むとともに、
前記下地めっき膜を形成した後の段階で、前記電子部品本体に熱処理を施す工程を備えていること
を特徴としている。
なお、前記熱処理工程における温度は、150〜500℃とすることが好ましい。
複数の機能層が積層されてなる電子部品本体と、電子部品本体内部に形成され、かつ、一部が電子部品本体外表面に露出した露出部を有する内部導体と、内部導体と導通し、かつ、内部導体の露出部を被覆するように形成された外部端子電極とを備えた積層電子部品において、外部端子電極が、内部導体の露出部を被覆するように、電子部品本体外表面上に直接めっきにより形成された下地めっき膜を備えるとともに、下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径を0.5μm以下としているので、その後に熱処理を行うことにより、電子部品本体内の水分、水素分子、水素イオンなどを効率よく排出、除去して、信頼性の高い積層電子部品を得ることが可能になる。
すなわち、下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径が0.5μmを越えると、電子部品本体内の水分などが外部に排出される経路が少なくなり、熱処理を行った場合にも水分などの除去が困難になるが、下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径を0.5μmとした場合、水分などの排出経路を確保することが可能になり、電子部品本体内部の水分などを効率よく外部に排出することが可能になる。
なお、下地めっき膜を形成するにあたっては、電子部品本体の表面に平均粒径が0.5μm以下のストライクめっきを施した後、その上に金属粒子の平均粒径が0.5μm以下の厚付けめっき膜を形成する方法、電子部品本体の表面に金属粒子の平均粒径が0.5μm以下のストライクめっき膜を形成して、それをそのまま下地めっき膜とする方法、あるいは、電子部品本体の表面を前処理した後、直接、金属粒子の平均粒径が0.5μm以下となるように厚付けめっき膜を形成する方法などを適用することができる。ただし、下地めっき膜の形成方法や膜構成などに特別の制約はない。
また、下地めっき膜上に、さらに、1層以上の上層めっき膜を備えた構成とした場合、上層めっき膜の種類を適切に選択して、下地めっき膜に組み合わせることにより、水分などの除去容易性を確保しつつ、外部端子電極にはんだ濡れ性や、はんだバリアー機能などの特性を付与することが可能になり、さらに特性の良好な積層電子部品を得ることが可能になる。
なお、通常、上層めっき膜の最外層を構成するめっき膜の構成材料としては、実装形態に応じて適切な金属材料が選ばれる。例えば、積層電子部品がはんだ実装されるものである場合にはSn、ワイヤボンディング実装されるものである場合にはAu、基板埋め込み用途のものである場合にはCuなどを用いることができる。
また、本発明の積層電子部品の製造方法は、電子部品本体に外部端子電極を形成する工程で、電子部品本体外表面に、内部導体の露出部を被覆するように、金属粒子の平均粒径が5.0μm以下の下地めっき膜を、直接めっきにより形成するようにしているので、平均粒径が0.5μmを超える場合に比べて、粒界に形成されることになる隙間、すなわち、水分などの排出経路を十分に確保することが可能になり、結果として、積層電子部品の耐湿信頼性を向上させることができる。
また、下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径を、下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径以下とするが好ましいが、これは、コンデンサ本体内部から水分などが除去される際に、下地めっき膜から上層めっき膜に向かうにしたがって蒸発の駆動力が低下するが、上層めっき膜の金属粒子を小さくしておくことにより水分などが排出される経路を増やすことが可能になり、水分などの除去を促進できることによる。
また、上層めっき膜が複数のめっき膜により構成される場合は、上層になるにしたがって次第に金属粒子が小さくなるように各めっき膜を形成することが好ましい。
また、本発明において、下地めっき膜を構成する金属粒子はCu粒子であることが望ましいが、これは、成膜性が良好である(伸びやすい)、耐酸化性に優れている、内部電極の接合性が良好である(特にNiとの拡散が良好である)、緻密性が高い(再結晶化温度が低い)などの理由による。
また、本発明の積層電子部品の製造方法は、電子部品本体に外部端子電極を形成する工程で、電子部品本体外表面に、内部導体の露出部を被覆するように、金属粒子の平均粒径が0.5μm以下の下地めっき膜を、直接めっきにより形成するようにしているので、粒界に形成されることになる水分などの排出経路を増やして、電子部品本体内部の水分などを効率よく排出することが可能になり、信頼性の高い積層電子部品を効率よく製造することが可能になる。
また、熱処理工程における温度を150〜500℃とすることにより電子部品本体内の水分などを効率よく排出させることが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
以下に本発明の実施の形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
実施形態1
この実施形態1では、積層電子部品として、1層のCuめっき膜層からなる一対の外部端子電極を備えた、2端子型の積層セラミックコンデンサを例にとって説明する。
図1は本発明の実施形態1にかかる積層セラミックコンデンサの外観構成を示す斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3はこの積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを示す図、図4は、外部端子電極と内部電極の接続部分などの要部を拡大して示す図である。
この積層セラミックコンデンサは、互いに対向する第1の主面11および第2の主面12と、互いに対向する第1の側面21および第2の側面22と、互いに対向する第1の端面31および第2の端面32と、を有する直方体形状のコンデンサ本体10を備えており、コンデンサ本体10は積層された複数の誘電体層50を備えている。
そして、第1の端面31には第1の外部端子電極1が形成され、第2の端面32には第2の外部端子電極2が形成されている。第1の外部端子電極1と第2の外部端子電極2とは、電気的に絶縁されている。
また、第1の主面11および第2の主面12上には、第1の表面導体13および第2の表面導体14が形成されており、第1の表面導体13は第1の外部端子電極11の折返し部分を補助し、第2の表面導体14は第2の外部端子電極12の折返し部分を補助する。第1,第2の表面導体13,14は、第1,第2の側面21,22にも形成され得る。第1,第2の外部端子電極11,12の折返し部分を長くする必要がない場合は、第1,第2の表面導体13,14が形成される必要はない。
また、図2に示すように、コンデンサ本体10の内部には、誘電体層50を介して互いに対向するように、第1の内部電極41および第2の内部電極42が配置されている。図3に示すように、第1の内部電極41は第1の端面31まで引出され第1の外部端子電極1と電気的に接続されている。第2の内部電極2は第2の端面32まで引出され第2の外部端子電極2と電気的に接続されている。
第1の外部端子電極1(第2の外部端子電極2)は、図4に示すように、Cuめっき膜ならなる下地めっき膜1a(2a)と、上層めっき膜を構成する、Niめっき膜からなる上層第1めっき膜1b(2b)と、Snめっき膜からなる上層第2めっき膜1c(2c)とを備えている。
なお、図4は、コンデンサ本体10の第1の端面31に形成された第1の外部端子電極1と、第1の内部電極41との接続部分などの要部を示しているが、第2の外部端子電極2(図1,2参照)と第2の内部電極42との接続部分は、図4とは左右対称になるだけであることから、第2の外部端子電極2を構成する下地めっき膜2a、上層第1めっき膜2b、上層第2めっき膜2c、第2の内部電極42なども、括弧書きで示している。
図4に示すように、この実施形態1の積層セラミックコンデンサの外部端子電極1(2)は、下地めっき膜1a(2a)と、上層第1めっき膜1b(2b)と、上層第2めっき膜1c(2c)とからなる3層構造を有している。
そして、上記下地めっき膜1a(2a)、上層第1めっき膜1b(2b)、および上層第2めっき膜1c(2c)を構成する金属粒子の平均粒径は0.5μm以下とされている。
この実施形態1では、下地めっき膜1a(2a)は、コンデンサ本体10の端面31(32)に直接形成されたCuストライクめっき膜と、その上に形成されたCu厚付けめっき膜から形成されている。ただし、下地めっき膜1a(2a)は、Cuストライクめっき膜のみから形成することも可能であり、また、Cuストライクめっき膜を備えていないコンデンサ本体10の端面に直接形成されたCu厚付けめっき膜のみから形成することも可能である。ただし、いずれの場合も下地めっき膜1a(2a)を構成するめっき膜のうちに、Cu粒子の平均粒径が0.5μmを超えるめっき膜が存在すると、そのめっき膜において水分などが通過する経路が少なくなり、水分などが排出されにくくなるため、下地めっき膜1a(2a)を構成する各めっき膜(Cuストライクめっき膜、Cu厚付けめっき膜)を構成するCu粒子の平均粒径は0.5μm以下とすることが必要である。
なお、このことは上層第1めっき膜1b(2b)、および上層第2めっき膜1c(2c)についても当てはまることであり、上層めっき膜を構成する各めっき膜についても、それを構成する金属粒子の平均粒径は0.5μm以下とすることが必要である。
なお、下地めっき膜および上層めっき膜は、例えば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiおよびZnからなる群より選ばれる1種の金属または当該金属を含む合金のめっき膜からなるものであることが好ましい。
この実施形態1の積層セラミックコンデンサにおいて、Cuめっき膜からなる下地めっき膜1a(2a)は、水分などの外部への排出を促進する機能を果たす。
また、Niめっき膜からなる上層第1めっき膜1b(2c)は、はんだバリアの機能を果たす。
さらに、Snめっき膜からなる上層第2めっき膜1c(2c)は、はんだ濡れ性を担保する機能を果たす。
本発明において、上層めっき膜の最外層を構成するめっき膜(実施形態1では上層第2めっき膜1c(2c))の構成材料としては、実装形態に応じて適切な金属材料が選ばれる。例えば、製品(ここでは積層セラミックコンデンサ)がワイヤボンディング実装されるものである場合にはAu、基板埋め込み用途のものである場合にはCuなどを用いることができる。
この積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層、内部導体である第1および第2の内部電極、外部端子電極の構成材料や厚みなどの好ましい条件について、以下に説明する。
[誘電体層]
誘電体層を構成する材料としては、例えば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、CaZrO3などの主成分からなる誘電体セラミックを用いることができる。また、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものを用いてもよい。
また、焼成後の誘電体層の厚みは1〜10μmであることが好ましい。
[内部電極]
内部電極を構成する材料としては、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどを用いることができる。
焼成後の内部電極の厚みは0.5〜2.0μmであることが好ましい。
[外部端子電極]
外部端子電極を構成する下地めっき膜は、例えば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiおよびZnからなる群から選ばれる1種の金属または当該金属を含む合金からなるめっき膜であることが好ましい。
下地めっき膜の厚みは、1〜10μmであることが好ましい。
また、外部端子電極を構成する上層めっき膜の構成材料としては、実装形態に応じて適切な金属材料が選ばれる。
例えば、はんだ実装される積層セラミック電子部品の場合には、はんだバリア機能を果たすめっき膜を形成することが可能な材料(例えばNi)や、はんだ濡れ性にすぐれためっき膜を形成することが可能な材料(例えばSn)などが用いられる。
また、積層電子部品が、例えば、ワイヤボンディング実装されるものである場合にはAuが用いられ、基板埋め込み用途のものである場合にはCuなどが用いられる。
次に、この実施形態1の積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
(1)まず、セラミックグリーンシートと、内部電極用導電性ペーストを準備する。セラミックグリーンシートや導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれるが、公知の有機バインダや有機溶剤を適宜選択して用いることが可能である。
(2)それから、セラミックグリーンシート上に、例えば、スクリーン印刷などにより所定のパターンで導電性ペーストを印刷し、内部電極パターンを形成する。
(3)内部電極パターンの印刷されたセラミックグリーンシートが所定枚数積層され、その上下に内部電極パターンや内部導体パターンなどの印刷されていない外層用セラミックグリーンシートを所定枚数積層されたマザー積層体が得られるように、各セラミックグリーンシートを所定の順序で積層し、マザー積層体を作製する。マザー積層体は、必要に応じて、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着される。
(4)次に、未焼成のマザー積層体を所定のサイズにカットし、未焼成のコンデンサ本体を切り出す。
(5)それから、切り出した未焼成のコンデンサ本体を焼成する。焼成温度は、セラミックグリーンシートを構成するセラミックの種類や内部電極の構成材料にもよるが、通常は、900〜1300℃で焼成することが好ましい。
(6)必要に応じて、バレル研磨などの研磨処理を施し、内部電極の露出部の面出しを行う。このとき、同時に面取りも行われ、コンデンサ本体の稜部や角部に丸みが形成される。また、必要に応じて、撥水処理を施し、内部電極露出部と誘電体層との隙間からのめっき液浸入を防止するための前処理を行う。
(7)コンデンサ本体にめっき処理を施し、図4に示すように、第1、第2の内部電極41,42の露出部上に金属粒子を析出させて、下地めっき膜1a,2aを形成する。
なお、第1,第2の表面導体13,14(図2参照)を形成する場合は、あらかじめ最外層のセラミックグリーンシート上に表面導体パターンを印刷して、セラミック素体と同時焼成してもよく、また、焼成後のセラミック素体の主面上に表面導体を印刷してから焼き付けてもよい。
下地めっき膜1a、2aを形成するにあたっては、コンデンサ本体10の端面に直接Cuストライクめっき膜を形成し、その上に、Cu電解めっきによりCu厚付けめっきを施すことにより、下地めっき膜1a、2aを形成する。なお、このとき、下地めっき膜1a、2aの本体であるCu厚付けめっき膜の、Cu粒子の平均粒径が0.5μm以下になるようにする。
なお、ここでは、Cuストライクめっき膜を形成した後に、その上にCu厚付けめっきを施すことにより、下地めっき膜1a、2aを形成しているが、場合によっては、Cuストライクめっき膜を形成することなく、コンデンサ本体の端面にCu厚付けめっきを行って、下地めっき膜を形成することも可能である。
この実施形態1の場合のように、下地めっき膜(Cu厚付けめっき膜)を構成するCu粒子の平均粒径を0.5μm以下とすることにより、コンデンサ本体内の水分などの外部への排出を促進させることが可能になる。
なお、コンデンサ本体内の水分などの外部への排出経路を十分に確保するためには、上記Cuストライクめっき膜およびCu厚付けめっき膜を構成するCu粒子の平均粒径を0.5μm以下とすることが必要である。
(8)その後、さらにNi電解めっき、および、Sn電解めっきを行い、下地めっき膜1a(2a)上に、Niめっき膜からなる上層第1めっき膜1b(2b)と、Snめっき膜からなる上層第2めっき膜1c(2c)を形成する。このとき、上層第1めっき膜1b(2b)および上層第2めっき膜1c(2c)についても、それらを構成する金属粒子の平均粒径を0.5μm以下にして、コンデンサ本体内の水分などの外部への排出経路が確保されるようにする。
(9)次に、外部端子電極の形成されたコンデンサ本体を、300℃、2hrの条件で熱処理する。このとき、電子部品本体内部の水分などが排出され、信頼性の高い積層セラミックコンデンサが得られることになる。
上記の工程を経て、図1,図2に示すような積層セラミックコンデンサが製造される。上記の製造方法において、外部端子電極を形成するためのめっき方法としては、電解めっき法、無電解めっき法のどちらを採用してもよいが、無電解めっきの場合、めっき析出速度を向上させようとすると、触媒などによる前処理が必要となり、工程が複雑化するので、通常は、電解めっきを用いることが好ましい。
また、めっき工法としては、例えば、コンデンサ本体をバレルに入れ、回転させながらめっきを行うバレルめっきを用いることが好ましいが、他の工法を用いることも可能である。
実施形態2
図5は、実施形態2の積層セラミックコンデンサの要部を拡大して示す図である。この実施形態2の積層セラミックコンデンサは、第1(および第2)の外部端子電極1(2)が、下地めっき膜1a(2a)のみから形成されていることを除いて、各部の構成や構成材料などは、上記実施形態1の積層セラミックコンデンサの場合と同様である。
なお、図5は、コンデンサ本体10の第1の端面31に形成された第1の外部端子電極1と、第1の内部電極41との接続部分などの要部を示しているが、第2の外部端子電極2(図1,2参照)と第2の内部電極42との接続部分は、図5とは左右対称になるだけであることから、第2の外部端子電極2を構成する下地めっき膜2aや、第2の内部電極42なども、括弧書きで示している。
この実施形態2の積層セラミックコンデンサも上記実施形態1の積層セラミックコンデンサの製造方法に準じる方法により製造することができる。
ただし、外部端子電極を形成する工程において、下地めっき膜上に、上層めっき膜を形成する工程は不要である。
実施形態3
図6は本発明の実施形態3にかかる積層セラミックコンデンサを示す図である。この実施形態3の積層セラミックコンデンサは、コンデンサ本体10がダミー内部電極D(D1,D2)を備えていることを除いて、上記実施形態1の積層セラミックコンデンサと同様に構成されている。図6において、図2と同一符号を付した部分は同一部分または相当する部分を示している。
この積層セラミックコンデンサにおいて、ダミー電極Dとして、第1の端面31に引出された第1のダミー内部電極D1と、第2の端面32に引出された第2のダミー内部電極D2とが配設されている。なお、第1および第2のダミー内部導体D1,D2は、誘電体層50間に配設された各内部電極41,42と同一平面に配設されているとともに、内部電極が形成されている領域よりも積層方向外側の、内部電極が形成されていない外層部分にも配設されている。
この実施形態3の積層セラミックコンデンサも、上記実施形態1の積層セラミックコンデンサの製造方法に準じる方法により製造することができる。
ただし、この実施形態3の積層セラミックコンデンサを製造する場合には、セラミックグリーンシートとして、必要に応じて、内部電極パターンとダミー内部電極パターンが形成された機能層部分用のセラミックグリーンシートと、ダミー内部電極パターンのみが形成された外層部分用のセラミックグリーンシートを用意し、所定の順序で積層することになる。なお、内部電極パターンとダミー内部電極パターンのいずれもが形成されていないセラミックグリーンシートを介在させることも可能である。
実施形態4
図7は本発明の実施形態4にかかるアレイタイプの積層セラミックコンデンサ(コンデンサアレイ)を示す図、図8は内部電極の配設パターンを説明する図である。この実施形態4のアレイタイプの積層セラミックコンデンサは、図7に示すように、互いに対向する第1の主面11および第2の主面12と、互いに対向する第1の側面21および第2の側面22と、互いに対向する第1の端面31および第2の端面32と、を有する直方体形状のコンデンサアレイ本体10Aを備えている。
そして、コンデンサアレイ本体10Aの第1の端面31には複数の第1の外部端子電極101が形成され、第2の端面32には複数の第2の外部端子電極102が形成されている。なお、第1の外部端子電極101と第2の外部端子電極102とは、電気的に絶縁されている。
また、コンデンサアレイ本体10Aの内部には、図8に示すように、誘電体層50を介して互いに対向するように、複数の第1の内部電極141a,141b,141c,141d、および、複数の第2の内部電極142a,142b,142c,142dが配置されている。すなわち、第1の内部電極141a,141b,141c,141d、および、第2の内部電極142a,142b,142c,142dは、同一平面についてみると、コンデンサアレイ本体10の長手方向に沿って交互に形成されており、積層方向についてみると、第1の内部電極141と第2の内部電極142が誘電体層50を介して対向するように配設されている。そして、図8に示すように、各第1の内部電極141a,141b,141c,141dは第1の端面31まで引出されて、第1の外部端子電極101と電気的に接続され、各第2の内部電極142a,142b,142c,142dは第2の端面32まで引出され第2の外部端子電極102と電気的に接続されている。
この実施形態4のアレイタイプの積層セラミックコンデンサにおいては、各第1の内部電極141と各第2の内部電極142とが誘電体層50を挟んで対向することにより形成される4つのコンデンサ部C1,C2,C3,C4が、コンデンサアレイ本体10の長手方向に沿って形成されている。
そして、この実施形態4のアレイタイプの積層セラミックコンデンサにおいても、各外部端子電極は、実施例1の場合と同様に構成されており、下地めっき膜と、上層めっき膜を構成する、Niめっき膜からなる上層第1めっき膜と、Snめっき膜からなる上層第2めっき膜とを備えている。
この実施形態4の積層セラミックコンデンサ(コンデンサアレイ)も、上記実施形態1の積層セラミックコンデンサの製造方法に準じる方法により製造することができる。ただし、内部電極の形状に対応する内部電極パターンを配設したセラミックグリーンシートを用いること、外部端子電極を各内部電極の各露出部を覆うように、コンデンサアレイ本体の外表面に形成することなどが必要になる。
実施形態5
図9は本発明の実施形態5にかかる、多端子タイプの、低ESL型積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを示す図である。
この実施形態5の積層セラミックコンデンサにおいて、第1の内部電極41は複数(この実施形態5では4個)の引出し部41a,41b,41c,41dを有し、第2の内部電極42も複数(この実施形態5では4個)の引出し部42a,42b,42c,42d)を有している。
なお、第1の側面21、第2の側面22それぞれにおいて、第1の内部電極41の引出し部41a,41b,41c,41dと第2の内部電極42の引出し部42a,42b,42c,42dは、図9に示すように、互いに噛み合うような態様で、すなわち、平面的にみると、
(a)第1の内部電極41の一つの引出し部41bが、第2の内部電極42の引出し部42a,42bの間に位置し、
(b)第1の内部電極41の他の一つの引出し部41cが、第2の内部電極42の引出し部42c,42dの間に位置し、
(c)第2の内部電極42の一つの引出し部42aが、第1の内部電極41の引出し部41a,41bの間に位置し、
(d)第2の内部電極42の他の一つの引出し部42dが、第1の内部電極41の引出し部41c,41dの間に位置する
ような態様で配置されている。
この積層セラミックコンデンサにおいても、特に図示しないが、外部端子電極はコンデンサ本体の側面に露出した、第1および第2の内部電極の引出し部(露出部)を覆うように形成されることになる。
この実施形態5の積層セラミックコンデンサにおいても、外部端子電極を上記実施形態1の場合と同様に構成することが可能である。また、この積層セラミックコンデンサも、上記実施形態1の積層セラミックコンデンサの製造方法に準じる方法により製造することができる。ただし、内部電極の形状に対応する内部電極パターンを配設したセラミックグリーンシートを用いること、外部端子電極を各内部電極の各露出部を覆うように、コンデンサ本体の側面に形成することなどが必要になる。
以下に、本発明の実施例を示して、本発明をより具体的に説明する。
上記実施形態1の積層セラミックコンデンサの製造方法に準じる方法により、下記の規格の積層セラミックコンデンサを作製した。
1)寸法:
長さ:L=2.0mm、
幅:W=1.25mm、
高さ:T=1.25mm
2)誘電体層の構成材料:チタン酸バリウム系誘電体セラミック
3)内部電極の構成材料:主成分:Ni
4)積層数:416層(誘電体層の厚み:1.9μm)
5)定格電圧:6.3V
6)静電容量:10μF
ただし、外部端子電極については、以下に説明するように、コンデンサ本体に、直接めっきを行って、以下の下地めっき膜を備えた外部端子電極を形成した。
<外部端子電極の構成>
(a)下地めっき膜
Cuストライクめっき膜と、その上にCu電解めっきにより形成されるCu厚付けめっき膜を備えている。下地めっき膜の目標厚みは10μmである。
以下に、外部端子電極の形成条件について、詳しく説明する。
<めっき浴>
(1)下地めっき膜の形成に用いるめっき浴
(a)下地めっき膜を構成するCuストライクめっき膜を形成するにあたっては、以下の条件のめっき浴を用いた。
ピロリン酸銅 :14g/L、
ピロリン酸 :120g/L、
しゅう酸カリウム :10g/L
粒径制御剤(アンモニウム系添加剤):適量(表1参照)
pH :8.5
温度 :25℃
そして、Cuストライクめっき膜を構成する金属粒子(Cu粒子)の粒径制御のために、アンモニウム系添加剤を、表1の条件1〜5に示すような範囲で変化させて、Cuストライクめっき膜を構成するCu粒子の平均粒径を表1に示すような範囲で変化させた。
Figure 2009283598
(b)また、下地めっき膜を構成するCu厚付けめっき膜を形成するにあたっては、以下の条件のめっき浴を用いた。
めっき浴成分 :上村工業社製、ピロブライトプロセス
粒径制御剤(アンモニウム系添加剤):適量(表2参照)
pH :8.8
温度 :55℃
そして、Cu厚付けめっき膜を構成する金属粒子(Cu粒子)の粒径制御のために、アンモニウム系添加剤を、表2の条件6〜10に示すような範囲で変化させて、Cu厚付けめっき膜を構成するCu粒子の平均粒径を表2に示すような範囲で変化させた。
Figure 2009283598
<めっき工法、めっき条件など>
めっき工法 :水平回転バレルめっき
バレル回転数 :10rpm
導電性メディア寸法:直径1.8mm(導電性メディア)
電流密度×時間
Cuストライクめっき:0.11A/dm2×60min
Cu(厚付け)めっき:0.30A/dm2×60min
なお、この実施例では、各めっき膜を電解めっきの方法で形成するようにしているが、めっき膜の形成方法に特別の制約はなく、可能であれば、無電解めっきの方法でめっき膜(例えば、Cu無電解めっき膜、Ni−P無電解めっき膜、Ni−B無電解めっき膜)を形成することも可能である。ただし、無電解めっきの場合、内部電極種が触媒活性を有さない場合には触媒活性化処理を施す必要がある。
そして、上述の表1,表2の条件のうち、所定の条件を適用して、Cuストライクめっき膜およびCu厚付けめっき膜を構成する金属粒子(Cu粒子)が、表3に示すような平均粒径を有する下地めっき膜を形成した。
それから、下地めっき膜が形成されたコンデンサ本体を300℃で2hr熱処理することにより、表3の試料番号1〜11の各試料(積層セラミックコンデンサ)を作製した。
<特性の評価>
それから、上述のようにして作製した各試料1〜11について、高温負荷試験を行い、各試料の信頼性を調べた。
なお、試験条件は、以下の通りである。
温度 :125℃
印加電圧:12.6V(定格電圧:2WV)
試験時間:2000hr
そして、高温負荷試験後の抵抗を測定し、絶縁抵抗値が1MΩ以下に低下したものを不良としてカウントし、以下の式により不良率を算出した。
不良率(%)=(不良としてカウントされた試料の数/全試料数)×100
その結果を表3に併せて示す。なお、図3において、試料番号に*印を付した試料は、下地めっき膜を構成するCuストライクめっき膜およびCu厚付けめっき膜のいずれか一方を構成するCu粒子の平均粒径が0.5μmを超える試料である。
なお、試験に供した各試料の数(N)は100個である。
Figure 2009283598
表3に示すように、Cuストライクめっき膜と、Cu厚付けめっき膜のいずれか一方が、Cu粒子の平均粒径:0.5μm以下という要件を満たさない試料4,5,8,9,10では不良の発生が認められた。
これに対し、Cuストライクめっき膜と、Cu厚付けめっき膜のいずれもが、Cu粒子の平均粒径:0.5μm以下という要件を満たす試料番号1,2,3,6,7,11の各試料の場合、不良の発生は認められず、高い信頼性を備えていることが確認された。
なお、上記実施例では、積層セラミックコンデンサを例にとって説明したが、本発明は、積層セラミックコンデンサに限られるものではなく、積層チップインダクタ、積層チップサーミスタなど、電子部品本体内に内部導体が配設され、この内部導体と導通するように電子部品本体の表面に外部端子電極が配設された構造を有する種々の積層電子部品に適用することが可能である。
また、上記実施例では、電子部品本体を構成する材料が誘電体セラミックである場合を例にとって説明したが、電子部品本体を構成する材料は、誘電体セラミックに限らず、圧電体セラミック、半導体セラミック、磁性体セラミックなどであってもよい。また、樹脂を含んだものであってもよい。
本発明は、さらにその他の点においても上記実施形態や実施例に限定されるものではなく、内部導体や外部端子電極の構成材料、外部端子電極の形成方法、外部端子電極を構成する上層めっき膜の構成材料や層数、形成方法などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本発明によれば、直接、めっきにより形成された外部端子電極を備えた積層電子部品の信頼性を向上させることが可能になる。したがって、本発明は、電子部品本体内に内部導体が配設され、この内部導体と導通するように、電子部品本体の表面に直接めっきにより外部端子電極が配設された構造を有する種々の積層電子部品に広く適用することができる。
本発明の実施形態1にかかる積層電子部品(積層セラミックコンデンサ)の外観構成を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明の実施形態1にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを説明する図である。 本発明の実施形態1にかかる積層セラミックコンデンサの要部構成を拡大して示す図である。 本発明の実施形態2にかかる積層セラミックコンデンサの要部構成を拡大して示す図である。 本発明の実施形態3にかかる積層セラミックコンデンサの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態4にかかるアレイタイプの積層セラミックコンデンサ(コンデンサアレイ)の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態4にかかるアレイタイプの積層セラミックコンデンサの、複数の内部電極の配設パターンを説明する図である。 本発明の実施形態5にかかる、多端子タイプの低ESL型積層セラミックコンデンサを示す図である。
符号の説明
1 第1の外部端子電極
2 第2の外部端子電極
1a,2a 下地めっき膜
1b,2b 上層第1めっき膜
1c,2c 上層第2めっき膜
10 コンデンサ本体
10A コンデンサアレイ本体
11 第1の主面
12 第2の主面
13 第1の表面導体
14 第2の表面導体
21 第1の側面
22 第2の側面
31 第1の端面
32 第2の端面
41 第1の内部電極
42 第2の内部電極
41a,41b,41c,41d 第1の内部電極の引出し部
42a,42b,42c,42d 第2の内部電極の引出し部
50 誘電体層
101 第1の外部端子電極
102 第2の外部端子電極
141a,141b,141c,141d 第1の内部電極
142a,142b,142c,142d 第2の内部電極
C1,C2,C3,C4, コンデンサ部
D ダミー内部電極
1 第1のダミー内部電極
2 第2のダミー内部電極

Claims (7)

  1. 複数の機能層が積層されてなる電子部品本体と、
    前記電子部品本体内部に形成され、かつ、前記電子部品本体外表面に露出部を有する内部導体と、
    前記電子部品本体外表面上に、前記内部導体と導通し、かつ、前記内部導体の前記露出部を被覆するように形成された外部端子電極と、
    を備え、
    前記外部端子電極は、前記内部導体の前記露出部を被覆するように、前記電子部品本体外表面上に直接めっきにより形成された下地めっき膜を含み、
    前記下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径が0.5μm以下であることを特徴とする、積層電子部品。
  2. 前記外部端子電極は、前記下地めっき膜上に形成された、1層以上の上層めっき膜をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の積層電子部品。
  3. 前記上層めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径が0.5μm以下であることを特徴とする、請求項2記載の積層電子部品。
  4. 前記下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径が、前記下地めっき膜を構成する金属粒子の平均粒径以下であることを特徴とする、請求項2に記載の積層電子部品。
  5. 前記下地めっき膜を構成する金属粒子がCu粒子であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の積層電子部品。
  6. 複数の機能層が積層されてなる電子部品本体と、前記電子部品本体内部に形成され、かつ、一部が前記電子部品本体外表面に露出した露出部を有する内部導体と、前記電子部品本体外表面上に、前記内部導体と導通し、かつ、前記内部導体の前記露出部を被覆するように形成された外部端子電極とを備えた積層電子部品の製造方法において、
    前記電子部品本体に前記外部端子電極を形成する工程が、前記電子部品本体外表面に、前記内部導体の前記露出部を被覆するように、金属粒子の平均粒径が0.5μm以下の下地めっき膜を、直接めっきにより形成する工程を含むとともに、
    前記下地めっき膜を形成した後の段階で、前記電子部品本体に熱処理を施す工程を備えていること
    を特徴とする、積層電子部品の製造方法。
  7. 前記熱処理工程における温度が150〜500℃であることを特徴とする、請求項6記載の積層電子部品の製造方法。
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