JP2009203427A - エポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低溶融粘度で硬化物のガラス転移温度が高く、かつ、樹脂成分自体で優れた難燃性を発現させることのできるエポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及び半導体装置を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂(A)が下記一般式1
Figure 2009203427

で表される構造を有し、かつ、該一般式1中n=0体の含有率が70〜93%であり、かつ、GPC測定におけるn=0体のピーク面積(X)と、n=0体のピークとn=1体のピークとの間に出現する、全てのピークの総面積(Y)との比率(Y/X)が0.07以下となるものであることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は得られる硬化物は、耐熱性や密着性誘電特性、硬化反応時の硬化性に優れ、半導体封止材、プリント回路基板、レジストインキ材料、アンダーフィルなどの液状封止材、導電性ペーストなどの接着剤、液晶シール材、フレキシブル基板用カバーレイ、ビルドアップ用接着フィルム、複合材料、塗料、注型用途等に好適に用いる事が出来るエポキシ樹脂組成物、及びその硬化物に関する。
エポキシ樹脂及びその硬化剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物は、電気絶縁性、高耐熱性、耐湿性、寸法安定性等の諸物性に優れる点から半導体封止材やプリント回路基板、ビルドアップ基板、レジストインキ等の電子部品、導電ペースト等の導電性接着剤やその他接着剤、アンダーフィルなどの液状封止材、液晶シール材、フレキシブル基板用カバーレイ、ビルドアップ用接着フィルム、複合材料用マトリックス、塗料、フォトレジスト材料、顕色材料等で広く用いられている。これらの中でも半導体やプリント配線基板などのエレクトロニクス材料分野においては、封止材や基板材料等として用いられており、これらの分野における技術革新に伴って高性能化への要求が高まっている。
例えば半導体パッケージは、小型化・薄型化の観点からFBGA、PoP、ウエハレベルCSPが開発され、高機能・高密度実装化のためパッケージは3次元化,SiP化など内部構造が非常に複雑化している。これらパッケージ(エリアアレイ型パッケージ)では、パッケージの片面にチップを搭載しチップとパッケージ基板上の導体パターンを金の細線ワイヤーで結線後、トランスファー成形によりエポキシ樹脂組成物を用いて封止するため、エポキシ樹脂組成物の粘度が高い場合には成形時にワイヤ−の変形が生じ易くなるため、一般に粘度の低い材料が求められていた。しかしながら、低粘度のエポキシ樹脂組成物は、通常、硬化物のガラス転移点が低く、成形後の反りが生じ易いものであった。そのため、高機能・高密度実装化のためパッケージ用樹脂材料としては、低粘度であって、かつ、硬化物において高ガラス転移温度を示す樹脂組成物が求められていた。
このような低粘度であって、かつ、硬化物において高ガラス転移温度を示す樹脂材料としては、1,1’−ビ−2−(2,3−エポキシプロポキシ)ナフチルを主剤とするエポキシ樹脂組成物が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、前記した1,1’−ビ−2−(2,3−エポキシプロポキシ)ナフチルを主剤とするエポキシ樹脂組成物は、低溶融粘度で硬化物のガラス転移温度は高いものの難燃性が十分ではなく、近年要求されているグリーン材として使用できないものであった。即ち、エポキシ樹脂組成物を封止材料として使用する場合、UL−94V−0クラスの高い難燃性が要求されているところ、近年の環境・安全への取り組みのなかで、ダイオキシン発生が懸念されるハロゲン系難燃剤や、発ガン性が疑われているアンチモン化合物を用いない非ハロゲン系の難燃材料が強く求められている。これに対して前記エポキシ樹脂組成物は、難燃性において十分な性能を有しておらず、UL−94V−0クラスの難燃性を発現させるには、従来のハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物の使用が避けられないものであった。
特開平6−184131号公報(第2−4頁)
本発明が解決しようとする課題は、低溶融粘度で硬化物のガラス転移温度が高く、かつ、樹脂成分自体で優れた難燃性を発現させることのできるエポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及び半導体装置を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、1,1’−ビナフトール類とエピハロヒドリンとを反応させて得られるエポキシ樹脂であって、繰り返し構造を有しない所謂n=0体の含有量が70質量%〜93質量%の範囲であって、かつ、GPC測定における所謂n=0体のピークとn=1体のピークとの間に検出される不純物のピーク面積の量を所定割合以下に制限することによって、低溶融粘度・高ガラス転移温度を有しながらも優れた難燃性を発現させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明はエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂(A)が下記一般式1
Figure 2009203427

(式中、R及びRは、それぞれ独立的に水素原子、メチル基、エチル基、又はフェニル基を表し、nは0〜10の整数である。)
で表される構造を有するものであって、かつ、GPC測定による該一般式1中n=0の分子構造を有する化合物のエポキシ樹脂(A)中の含有率が70〜93質量%であり、かつ、GPC測定において、一般式1中n=0の化合物のピーク面積(X)と、一般式1中n=0の化合物のピークとn=1の化合物のピークとの間に出現する全てのピークの総面積(Y)との比率(Y/X)が0.07以下となるものであることを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関する。
本発明は、更に、前記エポキシ樹脂組成物を用いることを特徴とする半導体封止材料に関する。
本発明は、更に、前記半導体封止材料を用いることを特徴とする半導体装置に関する。
本発明によれば、低溶融粘度で硬化物のガラス転移温度が高く、かつ、樹脂成分自体で優れた難燃性を発現させることのできるエポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及び半導体装置を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるエポキシ樹脂(A)は、下記一般式1
Figure 2009203427

(式中、R及びRは、それぞれ独立的に水素原子、メチル基、エチル基、又はフェニル基を表し、nは0〜10の整数である。)
で表される構造を有するものであって、かつ、GPC測定による該一般式1中n=0の分子構造を有する化合物のエポキシ樹脂(A)中の含有率が70〜93質量%であり、かつ、GPC測定において、一般式1中n=0の化合物のピーク面積(X)と、一般式1中n=0の化合物のピークとn=1の化合物のピークとの間に出現する全てのピークの総面積(Y)との比率(Y/X)が0.07以下となるものである。
本発明では前記一般式1で表されるエポキシ樹脂中、n=0の化合物体の含有量を増加させ、且つ、n=0の化合物のピークとn=1の化合物のピークとの間に出現する低分子量不純物の含有量を所定値以下に低減させることで、規則正しい樹脂構造を有する硬化物が得られ、優れた難燃性を発現させることができる。すなわち、単純にn=0の化合物の含有量を高くしても、比率(Y/X)が0.07を越える場合には、硬化物の架橋構造の規則性が崩れ高い難燃性が得られず、また、比率(Y/X)の値を低減すべく高分子量化を図っても却ってn=0の化合物の含有量が低くなってしまい、やはり、優れた難燃性を発現させることはできない。更に、n=0が93質量%を越える組成物は硬化性が著しく劣り、高い成形サイクルが求められる半導体封止材用には使用できないものとなる。
このような観点から、本発明では、該一般式1中n=0の分子構造を有する化合物のエポキシ樹脂(A)中の含有率が70〜93質量%であって、かつ、前記比率(Y/X)の値が0.07〜0.01の範囲であることが特に好ましい。
ここで、GPCの測定条件は、排除限界分子量400,000で理論段数16,000/30cm(粒子径5μm,7.8mmI.D.)のカラムと、排除限界分子量60,000で理論段数16,000/30cm(粒子径5μm,7.8mmI.D.)のカラムと排除限界分子量10,000で理論段数16,000/30cm(粒子径5μm,7.8mmI.D.)のカラム2本とをつないだカラムを用い、テトラヒドロフランを溶媒として1ml/分の流速で用い、且つ検出器にRIを用いて測定するものである。なお、前記したn=0の化合物の含有量もこのGPCの測定により導出することができる。
前記一般式1で表されるエポキシ樹脂(A)は、具体的には、下記の構造のものが挙げられる。
Figure 2009203427
上記した各エポキシ樹脂のなかでも特に難燃性に優れ、高ガラス転移点となる点から構造式a1で表されるものが好ましい。
前記一般式1中、nは0〜10の整数であるが、難燃性の点から0〜5の整数であることが好ましい。また、一般式1中のnはその平均が0.04〜0.5の範囲であることがやはり難燃性の点から好ましい。
また、エポキシ樹脂(A)はICI粘度計で測定した150℃における溶融粘度が0.1〜2.0dPa・sの範囲であるのものが、硬化物の難燃性に優れる点から好ましい。また、硬化性の点からエポキシ当量は217〜300g/eq.の範囲であることが好ましい。
また、前記した一般式1中n=0の化合物のピークとn=1の化合物のピークとの間に出現する、ピークを構成する低分子量不純物は、例えば前記化合物a1の場合であれば下記の化合物が挙げられる。
Figure 2009203427
上記したエポキシ樹脂(A)は、1,1'−ビ−2−ナフトール、そのメチル置換体、エチル置換体、又はフェニル置換体(以下、「ビナフトール類」と略記する。)と、エピハロヒドリンとを反応させることによって得ることができる。
本発明では、エポキシ樹脂(A)中の含有率を70〜93質量%の範囲に調節し、かつ、前記比率(Y/X)の値を0.07以下に調節するためにビナフトール類のフェノール性水酸基とエピハロヒドリンの反応モル比率、反応温度、反応触媒として用いるアルカリ金属水酸化物の濃度と使用割合,併用する溶媒種類と使用量、反応触媒、反応時間(予備付加)等の各種条件を適宜制御すればよく、具体的には、下記1)〜5)の条件を満足する方法により製造することが好ましい。
1)ビナフトール類のフェノール性水酸基とエピハロヒドリンの反応モル比率:ビナフトール類のフェノール性水酸基1モルに対して1.1〜7.0モル
2)反応温度:40℃〜60℃
3)アルカリ金属水酸化物の使用量:ビナフトール類のフェノール性水酸基1モルに対して0.95〜1.3モル
4)溶剤の使用量:5質量%〜40質量%
5)反応時間:2〜5時間
ここで、使用し得るエピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、β-メチルエピクロルヒドリンが挙げられ、アルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
また、アルカリ金属水酸化物を水溶液として用いる場合には、40質量%〜50質量%水溶液であることが望ましい。
エポキシ樹脂(A)の具体的な製造方法としては、ビナフトール類と所定量のエピハロヒドリンとの溶解混合物にアルカリ金属水酸化物を添加し、または添加しながら上記の温度条件下に、好ましくは2〜5時間反応させる方法、またこの方法により得られたエポキシ樹脂を更に触媒下で1,1'−ビ−2−ナフトールを反応させる方法などを挙げることができる。
前記アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用してもよく、その場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分液し水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に戻す方法でもよい。
また、上記方法によって一旦ビナフトール類のハロヒドリンエーテル化物を得、次いで、これにアルカリ金属水酸化物の固体または水溶液を加え、再び20〜120℃で1〜10時間反応させ脱ハロゲン化水素(閉環)させる方法でもよい。
また、この反応においては反応を円滑に進行させるためにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒などを用いて反応を行うことが好ましい。
前記アルコール類、ケトン類、エーテル類を溶媒として使用する場合のその使用量としては、エピハロヒドリンの量に対し通常5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%である。また非プロトン性極性溶媒を用いる場合はエピハロヒドリンの量に対し通常5〜100質量%、好ましくは10〜60質量%である。
これらの反応で得られた反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下、110〜250℃、圧力10mmHg以下でエピハロヒドリンや溶媒などを除去することによって、エポキシ樹脂(A)を得ることができる。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、エピハロヒドリンを回収した後に得られるエポキシ樹脂を再びトルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて更に反応させて閉環を確実なものにすることもできる。この場合、アルカリ金属水酸化物の使用量は用いるエポキシ樹脂中に残存する加水分解性塩素1モルに対して、通常0.5〜10モル、好ましくは1.2〜5.0モルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜3時間である。反応速度の向上を目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合のその使用量としては、用いるエポキシ樹脂に対して0.1〜3.0質量%の範囲が好ましい。反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に、加熱減圧下トルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤を留去することにより高純度のエポキシ樹脂(A)を得ることができる。
前記エポキシ樹脂(A)としては、単独で用いることもできるが、本発明の特性を損なわない範囲においてその他のエポキシ樹脂を併用しもよい。この場合、前記エポキシ樹脂(A)が全エポキシ樹脂成分100質量部中、30質量部以上となる割合で含有されていることが好ましく、特に50質量部以上となる割合で含有されていることが好ましい。
前記その他のエポキシ樹脂としては、特に制限されるものではなく、種々のエポキシ樹脂を用いることができるが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂,ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂,レゾルシン型エポキシ樹脂,ハイドロキノン型エポキシ樹脂,カテコール型エポキシ樹脂,ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂,テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、硫黄含有エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等の2官能型エポキシ樹脂、トリグリシジルシソシアヌレート、メトキシナフタレン変性アラルキル型エポキシ樹脂、メトキシナフタレン変性ノボラック樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂,テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂,フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(通称ザイロック樹脂のエポキシ化物)、ナフトールホルムアルデヒド縮合型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂,芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール樹脂のエポキシ化物)、ビフェニル変性ナフトール型エポキシ樹脂(ビスメチレン基でナフトール核が連結された多価ナフトール樹脂のエポキシ化合物)、アルコキシ基含有ノボラック型エポキシ樹脂、アルコキシ基含有フェノールアラルキル樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。また,前記エポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。これらのエポキシ樹脂の中でも、特に低粘度である点では、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂が好ましく、難燃性に優れる点では、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明の硬化剤(B)としては、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体等のアミン系化合物;ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等のアミド系化合物;無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系化合物;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、トリフェニロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂等の多価フェノール化合物;フェノールベンズアルデヒド樹脂、ナフトールベンズアルデヒド樹脂、フェノールナフトアルデヒド樹脂、ナフトールナフトアルデヒド樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミンやベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)等;
その他下記一般式2
Figure 2009203427

(一般式2中、Xはベンゼン骨格、ナフタレン骨格であり、Arベンゼン骨格、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格であり、Rは同一でも異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、又はフェニル基である。)
で表されるアラルキル型フェノール樹脂、
フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(p)、
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(b)、及び
メチレン基、アルキリデン基、芳香族炭化水素構造含有メチレン基、下記構造式
Figure 2009203427

(式中、Arベンゼン骨格、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格であり、Rは同一でも異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、又はフェニル基である。)
で表されるアラルキル基から選択される2価の炭化水素基(x)
の各構造部位を有しており、かつ、前記フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(p)及び前記アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(b)が、前記メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(x)を介して結合した構造を分子構造内に有するアルコキシ基含有フェノール樹脂
が挙げられる。
これらのなかでも、硬化物の難燃性が飛躍的に高い組成物を得ることができるとともに、樹脂組成物が低粘度で硬化性に優れ、且つ、硬化物としたときに高ガラス転移温度、低線膨張率、熱時低弾性率の特性全てを兼備させることができる点からアミノトリアジン変性フェノール樹脂、一般式2で表されるフェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂が好ましい。
かかる一般式2で表されるフェノール樹脂としては、下記構造式B1〜B5
Figure 2009203427

(上記各式中、lは、繰り返し単位の平均で0.1〜5の範囲である。)
で表される構造のものが挙げられる。
また、前記アルコキシ基含有フェノール樹脂を構成するフェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(p)は、具体的には、下記構造式p1〜p4で表される構造のものが挙げあれる。
Figure 2009203427
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(b)は、下記構造式b1〜b4が挙げられる。
Figure 2009203427

上掲した構造のうちナフタレン骨格上に他の構造部位との結合位置を二つ以上有するものは、それらの結合位置は同一核上であってもよいし、或いは、それぞれ異核上にあってもよい。
また、2価の炭化水素基(x)を構成するアルキリデン基としては、エチリデン基、1,1−プロピリデン基、2,2−プロピリデン基、ジメチレン基、プロパン−1,1,3,3−テトライル基、n−ブタン−1,1,4,4−テトライル基、n−ペンタン−1,1,5,5−テトライル基が挙げられる。また、芳香族炭化水素構造含有メチレン基は、下記x1〜x3の構造のものが挙げられる。
Figure 2009203427
更に、2価の炭化水素基(x)を構成するアラルキル基としては、下記構造式x4〜x7で表されるものが挙げられる。
Figure 2009203427
前記した前記アルコキシ基含有フェノール樹脂は、各構造部位(p)、(b)及び(x)の上記各具体例で示した構造の任意の組み合わせを採り得る。例えば、フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(p)、アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(b)、およびメチレン基等(x)の各構造単位をそれぞれ、「P」、「B」、「X」で表した場合、下記構造部位A1
Figure 2009203427
であらわされる構造部位を必須として分子構造内に含むものであるが、更に具体的には、下記構造式A2及びA3で表される構造、
Figure 2009203427
下記構造式A4又はA5
Figure 2009203427

で表される構造を繰り返し単位とするノボラック構造の分子末端に、下記構造式A6
Figure 2009203427
で表される構造を有する構造、その他下記構造式A7〜A8
Figure 2009203427

で表される構造を繰り返し単位とする交互共重合体構造が挙げられる。
本発明においては、前記フェノール樹脂は、上記のように各種の構造をとり得るが、その分子末端に前記構造式A6で表される構造を有することが、エポキシ樹脂硬化物の誘電正接を著しく低減できることができる点から好ましい。
また、前記アルコキシ基含有フェノール樹脂は、ICI粘度計で測定した150℃における溶融粘度が0.1〜5.0dPa・sの範囲であるのものが、成形時の流動性や硬化物の耐熱性などが優れる点で好ましい。
前記硬化剤(B)は、単独で用いることもできるが、本発明の特性を損なわない範囲においてその他の公知公用の硬化剤と併用して使用することもできる。この時、前記硬化剤(B)が全硬化剤中100質量部中、30質量部以上含有されていることが好ましく、特に50質量部以上含有されていることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物における硬化剤(B)の配合量としては、特に制限されるものではないが、得られる硬化物の機械的物性等が良好である点から、エポキシ樹脂(A)及び必要に応じて併用されるその他のエポキシ樹脂とのエポキシ基の合計1当量に対して、硬化剤中の活性基が0.5〜1.5当量になる量が好ましい。
また、必要に応じて本発明のエポキシ樹脂組成物に硬化促進剤を適宜併用することもできる。前記硬化促進剤としては種々のものが使用できるが、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。特に半導体封止材料用途として使用する場合には、硬化性、耐熱性、電気特性、耐湿信頼性等に優れる点から、リン系化合物ではトリフェニルフォスフィン、第3級アミンでは1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン(DBU)が好ましい。
以上詳述した本発明のエポキシ樹脂組成物は、当該樹脂自体が優れた難燃性付与効果を有するものである為、従来用いられている難燃剤を配合しなくても、硬化物の難燃性が良好である。しかしながら、より高度な難燃性を発揮させるために、例えば半導体封止材料の分野においては、封止工程での成形性や半導体装置の信頼性を低下させない範囲で、実質的にハロゲン原子を含有しない非ハロゲン系難燃剤(C)を配合してもよい。
かかる非ハロゲン系難燃剤(C)を配合したエポキシ樹脂組成物は、実質的にハロゲン原子を含有しないものであるが、例えばエポキシ樹脂に含まれるエピハロヒドリン由来の5000ppm以下程度の微量の不純物によるハロゲン原子は含まれていても良い。
前記非ハロゲン系難燃剤(C)としては、例えば、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機系難燃剤、有機金属塩系難燃剤等が挙げられ、それらの使用に際しても何等制限されるものではなく、単独で使用しても、同一系の難燃剤を複数用いても良く、また、異なる系の難燃剤を組み合わせて用いることも可能である。
前記リン系難燃剤としては、無機系、有機系のいずれも使用することができる。無機系化合物としては、例えば、赤リン、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム類、リン酸アミド等の無機系含窒素リン化合物が挙げられる。
また、前記赤リンは、加水分解等の防止を目的として表面処理が施されていることが好ましく、表面処理方法としては、例えば、(i)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、硝酸ビスマス又はこれらの混合物等の無機化合物で被覆処理する方法、(ii)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン等の無機化合物、及びフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の混合物で被覆処理する方法、(iii)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン等の無機化合物の被膜の上にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で二重に被覆処理する方法等が挙げられる。
前記有機リン系化合物としては、例えば、リン酸エステル化合物、ホスホン酸化合物、ホスフィン酸化合物、ホスフィンオキシド化合物、ホスホラン化合物、有機系含窒素リン化合物等の汎用有機リン系化合物の他、9,10−ジヒドロ−9−オキサー10−ホスファフェナントレン=10−オキシド、10−(2,5−ジヒドロオキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン=10−オキシド、10−(2,7−ジヒドロオキシナフチル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン=10−オキシド等の環状有機リン化合物、及びそれをエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の化合物と反応させた誘導体等が挙げられる。
それらの配合量としては、リン系難燃剤の種類、エポキシ樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100質量部中、赤リンを非ハロゲン系難燃剤として使用する場合は0.1〜2.0質量部の範囲で配合することが好ましく、有機リン化合物を使用する場合は同様に0.1〜10.0質量部の範囲で配合することが好ましく、特に0.5〜6.0質量部の範囲で配合することが好ましい。
また前記リン系難燃剤を使用する場合、該リン系難燃剤にハイドロタルサイト、水酸化マグネシウム、ホウ化合物、酸化ジルコニウム、黒色染料、炭酸カルシウム、ゼオライト、モリブデン酸亜鉛、活性炭等を併用してもよい。
前記窒素系難燃剤としては、例えば、トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物、フェノチアジン等が挙げられ、トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物が好ましい。
前記トリアジン化合物としては、例えば、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メロン、メラム、サクシノグアナミン、エチレンジメラミン、ポリリン酸メラミン、トリグアナミン等の他、例えば、(i)硫酸グアニルメラミン、硫酸メレム、硫酸メラムなどの硫酸アミノトリアジン化合物、(ii)フェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール等のフェノール類と、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ホルムグアナミン等のメラミン類およびホルムアルデヒドとの共縮合物、(iii)前記(ii)の共縮合物とフェノールホルムアルデヒド縮合物等のフェノール樹脂類との混合物、(iv)前記(ii)、(iii)を更に桐油、異性化アマニ油等で変性したもの等が挙げられる。
前記シアヌル酸化合物の具体例としては、例えば、シアヌル酸、シアヌル酸メラミン等を挙げることができる。
前記窒素系難燃剤の配合量としては、窒素系難燃剤の種類、エポキシ樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100質量部中、0.05〜10質量部の範囲で配合することが好ましく、特に0.1〜5質量部の範囲で配合することが好ましい。
また前記窒素系難燃剤を使用する際、金属水酸化物、モリブデン化合物等を併用してもよい。
前記シリコーン系難燃剤としては、ケイ素原子を含有する有機化合物であれば特に制限がなく使用でき、例えば、シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーン樹脂等が挙げられる。
前記シリコーン系難燃剤の配合量としては、シリコーン系難燃剤の種類、エポキシ樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100質量部中、0.05〜20質量部の範囲で配合することが好ましい。また前記シリコーン系難燃剤を使用する際、モリブデン化合物、アルミナ等を併用してもよい。
前記無機系難燃剤としては、例えば、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩化合物、金属粉、ホウ素化合物、低融点ガラス等が挙げられる。
前記金属水酸化物の具体例としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ジルコニウム等を挙げることができる。
前記金属酸化物の具体例としては、例えば、モリブデン酸亜鉛、三酸化モリブデン、スズ酸亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン等を挙げることができる。
前記金属炭酸塩化合物の具体例としては、例えば、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸鉄、炭酸コバルト、炭酸チタン等を挙げることができる。
前記金属粉の具体例としては、例えば、アルミニウム、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、ニッケル、銅、タングステン、スズ等を挙げることができる。
前記ホウ素化合物の具体例としては、例えば、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸、ホウ砂等を挙げることができる。
前記低融点ガラスの具体例としては、例えば、シープリー(ボクスイ・ブラウン社)、水和ガラスSiO−MgO−HO、PbO−B系、ZnO−P−MgO系、P−B−PbO−MgO系、P−Sn−O−F系、PbO−V−TeO系、Al−HO系、ホウ珪酸鉛系等のガラス状化合物を挙げることができる。
前記無機系難燃剤の配合量としては、無機系難燃剤の種類、エポキシ樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100質量部中、0.05〜20質量部の範囲で配合することが好ましく、特に0.5〜15質量部の範囲で配合することが好ましい。
前記有機金属塩系難燃剤としては、例えば、フェロセン、アセチルアセトナート金属錯体、有機金属カルボニル化合物、有機コバルト塩化合物、有機スルホン酸金属塩、金属原子と芳香族化合物又は複素環化合物がイオン結合又は配位結合した化合物等が挙げられる。
前記有機金属塩系難燃剤の配合量としては、有機金属塩系難燃剤の種類、エポキシ樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100質量部中、0.005〜10質量部の範囲で配合することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて無機質充填材を配合することができる。前記無機質充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ等が挙げられる。前記無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いることが好ましい。前記溶融シリカは破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は難燃性を考慮して、高い方が好ましく、エポキシ樹脂組成物の全体量に対して65質量%以上が特に好ましい。また導電ペーストなどの用途に使用する場合は、銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤、離型剤、イオントラップ剤、顔料、乳化剤等の種々の配合剤を添加することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記した各成分を均一に混合することにより得られる。本発明のエポキシ樹脂、硬化剤、更に必要により硬化促進剤の配合された本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易に硬化物とすることができる。該硬化物としては積層物、注型物、接着層、塗膜、フィルム等の成形硬化物が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物が用いられる用途としては、半導体封止材料、積層板、ビルドアップ基板用層間絶縁材料、ダイアタッチ剤、アンダーフィル、グラブットプ材、TCP用液状封止材、導電性接着剤、液晶シール材、フレキシブル基板用カバーレイ、レジストインキなどの電子回路基板等に用いられる樹脂組成物、また本エポキシ樹脂は屈折率が高いため,光導波路や光学フィルムなどの光学用材料、樹脂注型材料、複合材料、接着剤、絶縁塗料等のコーティング材料等が挙げられ、これらの中でも半導体封止材料に好適に用いることができる。
半導体封止材用に調製されたエポキシ樹脂組成物を作製するためには、エポキシ樹脂と硬化剤、充填剤等の配合剤とを必要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合して溶融混合型のエポキシ樹脂組成物を得ればよい。その際、充填剤としては、通常シリカが用いられるが、その充填率はエポキシ樹脂組成物100質量部当たり、充填剤を30〜95質量%の範囲が用いることが好ましく、中でも、難燃性や耐湿性や耐ハンダクラック性の向上、線膨張係数の低下を図るためには、70質量部以上が特に好ましく、それらの効果を格段に上げるためには、80質量部以上が一層その効果を高めることができる。半導体パッケージ成形としては、該組成物を注型、或いはトランスファー成形機、射出成形機などを用いて成形し、さらに50〜200℃で2〜10時間に加熱することにより成形物である本発明の半導体装置を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をプリント回路基板用組成物に加工するには、例えばプリプレグ用樹脂組成物とすることができる。該エポキシ樹脂組成物の粘度によっては無溶媒で用いることもできるが、有機溶剤を用いてワニス化することでプリプレグ用樹脂組成物とすることが好ましい。前記有機溶剤としては、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド等の沸点が160℃以下の極性溶剤を用いることが好ましく、単独でも2種以上の混合溶剤としても使用することができる。得られた該ワニスを、紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布などの各種補強基材に含浸し、用いた溶剤種に応じた加熱温度、好ましくは50〜170℃で加熱することによって、硬化物であるプリプレグを得ることができる。この時用いる樹脂組成物と補強基材の質量割合としては、特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20〜60質量%となるように調製することが好ましい。また該エポキシ樹脂組成物を用いて銅張り積層板を製造する場合は、上記のようにして得られたプリプレグを、常法により積層し、適宜銅箔を重ねて、1〜10MPaの加圧下に170〜250℃で10分〜3時間、加熱圧着させることにより、銅張り積層板を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をレジストインキとして使用する場合には、例えば該エポキシ樹脂を硬化剤としてカチオン重合触媒を用い、更に、顔料、タルク、及びフィラーを加えてレジストインキ用組成物とした後、スクリーン印刷方式にてプリント基板上に塗布した後、レジストインキ硬化物とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物からビルドアップ用接着フィルムを製造する方法は、例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物を、支持フィルム上に塗布し樹脂組成物層を形成させて多層プリント配線板用の接着フィルムとする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をビルドアップ用接着フィルムに用いる場合、該接着フィルムは、真空ラミネート法におけるラミネートの温度条件(通常70℃〜140℃)で軟化し、回路基板のラミネートと同時に、回路基板に存在するビアホール或いはスルーホール内の樹脂充填が可能な流動性(樹脂流れ)を示すことが肝要であり、このような特性を発現するよう上記各成分を配合することが好ましい。
ここで、多層プリント配線板のスルホールの直径は通常0.1〜0.5mm、深さは通常0.1〜1.2mmであり、通常この範囲で樹脂充填を可能とするのが好ましい。なお回路基板の両面をラミネートする場合はスルーホールの1/2程度充填されることが望ましい。
上記した接着フィルムを製造する方法は、具体的には、ワニス状の本発明のエポキシ樹脂組成物を調製した後、支持フィルム(Y)の表面に、このワニス状の組成物を塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥させてエポキシ樹脂組成物の層(X)を形成させることにより製造することができる。
形成される層(X)の厚さは、通常、導体層の厚さ以上とする。回路基板が有する導体層の厚さは通常5〜70μmの範囲であるので、樹脂組成物層の厚さは10〜100μmの厚みを有するのが好ましい。
なお、本発明における層(X)は、後述する保護フィルムで保護されていてもよい。保護フィルムで保護することにより、樹脂組成物層表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができる。
前記した支持フィルム及び保護フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、更には離型紙や銅箔、アルミニウム箔等の金属箔などを挙げることができる。なお、支持フィルム及び保護フィルムはマッド処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。
支持フィルムの厚さは特に限定されないが、通常10〜150μmであり、好ましくは25〜50μmの範囲で用いられる。また保護フィルムの厚さは1〜40μmとするのが好ましい。
上記した支持フィルム(Y)は、回路基板にラミネートした後に、或いは加熱硬化することにより絶縁層を形成した後に、剥離される。接着フィルムを加熱硬化した後に支持フィルム(Y)を剥離すれば、硬化工程でのゴミ等の付着を防ぐことができる。硬化後に剥離する場合、通常、支持フィルムには予め離型処理が施される。
次に、上記のようして得られた接着フィルムを用いて多層プリント配線板を製造する方法は、例えば、層(X)が保護フィルムで保護されている場合はこれらを剥離した後、層(X)を回路基板に直接接するように、回路基板の片面又は両面に、例えば真空ラミネート法によりラミネートする。ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。またラミネートを行う前に接着フィルム及び回路基板を必要により加熱(プレヒート)しておいてもよい。
ラミネートの条件は、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力を好ましくは1〜11kgf/cm2(9.8×104〜107.9×104N/m2)とし、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートすることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を導電ペーストとして使用する場合には、例えば、微細導電性粒子を該エポキシ樹脂組成物中に分散させ異方性導電膜用組成物とする方法、室温で液状である回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物からビルドアップ基板用層間絶縁材料を得る方法としては例えば、ゴム、フィラーなどを適宜配合した当該硬化性樹脂組成物を、回路を形成した配線基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる。その後、必要に応じて所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって、凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する。前記めっき方法としては、無電解めっき、電解めっき処理が好ましく、また前記粗化剤としては酸化剤、アルカリ、有機溶剤等が挙げられる。このような操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして形成することにより、ビルドアップ基盤を得ることができる。但し、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行う。また、銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170〜250℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
本発明の硬化物を得る方法としては、一般的なエポキシ樹脂組成物の硬化方法に準拠すればよいが、例えば加熱温度条件は、組み合わせる硬化剤の種類や用途等によって、適宜選択すればよいが、上記方法によって得られた組成物を、室温〜250℃程度の温度範囲で加熱すればよい。成形方法などもエポキシ樹脂組成物の一般的な方法が用いられ、特に本発明のエポキシ樹脂組成物に特有の条件は不要である。
次に本発明を実施例、比較例により具体的に説明するが、以下において「部」及び「%」は特に断わりのない限り質量基準である。尚、軟化点、150℃における溶融粘度及びGPC測定は以下の条件にて測定した。
軟化点:JIS K7234
150℃における溶融粘度:ASTM D4287に準拠
GPC:
装置 東ソー株式会社製 HLC−8220 GPC
カラム:東ソー株式会社製 TSK−GEL G2000HXL+G2000HXL+G3000HXL+G4000HXL
溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :1ml/min
検出器:RI
合成例1 〔エポキシ樹脂(A−1)の合成〕
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、1,1'−ビ−2−ナフトール143g(1.0モル)、エピクロルヒドリン555g(6.0モル)、n−ブタノール53g、テトラエチルベンジルアンモニウムクロライド2.3gを仕込み溶解させた。55℃に昇温した後、共沸する圧力まで減圧して、49%水酸化ナトリウム水溶液82g(1.0モル)を5時間かけて滴下した。その後、同条件で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸によって留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離し、水層を除去し、油層を反応系内に戻しながら、反応を行った。その後、未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留によって留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン550gとn−ブタノール55gとを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液15gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のpHが中性となるまで水150gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し、精密濾過を経た後に、溶媒を減圧下で留去してエポキシ樹脂(A−1)180gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は59℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は0.3dPa・s、エポキシ当量は222g/eq.であった。
合成例2 〔エポキシ樹脂(A−2)の合成〕
合成例1において、エピクロルヒドリン370g(4.0モル)を用いる以外は合成例1と同様にしてエポキシ樹脂178gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は59℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は0.4dPa・s、エポキシ当量は225g/eq.であった。
合成例3 〔エポキシ樹脂(A−3)の合成〕
合成例1において、エピクロルヒドリン111g(1.2モル)を用いる以外は合成例1と同様にしてエポキシ樹脂171gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は76℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は1.2dPa・s、エポキシ当量は287g/eq.であった。
比較合成例1 〔エポキシ樹脂(A−4)の合成〕
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、1,1'−ビ−2−ナフトール286g(1.0モル)、エピクロルヒドリン925g(10モル)をいれ溶解する。それに80℃で20%NaOH440g(2.2モル)を3時間かけて攪拌しながら滴下し、さらに30分間攪拌を続けてその後静置した。下層の食塩水を棄却し、エピクロルヒドリンを150℃で蒸留回収した後、粗樹脂にMIBK600gを加え、さらに水250gを加え80℃にて水洗した。そして下層の水洗水を棄却した後、脱水、濾過を経てMIBKを150℃で脱溶剤してエポキシ樹脂(A−4)374gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は61℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は0.4dPa・s、エポキシ当量は223g/eq.であった。
比較合成例2〔エポキシ樹脂(A−5)の合成〕
温度計,攪拌機をとりつけたフラスコに、合成例1で得られたエポキシ樹脂A−1 222gと1,1'−ビ−2−ナフトール54gを入れ100℃で加熱溶融した。それにトリフェニルホスフィン0.1gを加えた後、150℃まで2時間で昇温した後,150℃で7時間しエポキシ樹脂(A−5)を265gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は106℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は31dPa・s、エポキシ当量は450g/eq.であった。
比較合成例3〔エポキシ樹脂(A−6)の合成〕
温度計、コンデンサ−、油水分離器を取り付けたフラスコに1,1'−ビ−2−ナフト−ル200g、エピクロルヒドリン750g、トルエン35g、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル75gを加えて110mmHgの減圧下、58〜60℃の温度に保ちながら49質量%水酸化ナトリウム55.3gを4時間で滴下し反応を行った。反応中、エピクロルヒドリンを水と共沸させて、油水分離器を通して水を系外へ除去した。反応終了後、5mmHg、170℃なる条件でエピクロルヒドリン及び溶剤を回収し、メチルイソブチルケトン350gを加え生成物を溶解した。その後10質量%水酸化ナトリウム30gを加えて、85℃で2時間反応させ、250gの水を加えて副生した食塩を溶解し、静置して下層の食塩水を分離除去した。リン酸溶液にて中和後水洗液が中性になるまで樹脂溶液を水洗し、瀘過した。5mmHg、170℃なる条件下でメチルイソブチルケトンを除去し目的とする樹脂250gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は57℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は0.4dPa・s、エポキシ当量は215g/eq.であった。
合成例1〜3及び比較合成例4〜6で得られたエポキシ樹脂の分析結果を、表1にまとめた。
Figure 2009203427

実施例1〜11と比較例1〜5
表2〜3に示す配合に従い、2本ロールを用いて100℃の温度で10分間溶融混練して目的の組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物について、下記手法によりゲルタイムを測定し、硬化性を試験した。また、これを180℃で10分間プレス成形し、その後180℃で5時間さらに硬化せしめた後に、UL−94試験法に準拠した厚さ1.6mmの試験片を作成し、下記方法により、硬化物の物性を確認した。
得られた硬化物の物性は表2〜4にまとめた。尚、実施例及び比較例に用いた材料は表5,6の通りである。
ゲルタイム: エポキシ樹脂組成物0.15gを175℃に加熱したキュアプレート(サーモ・エレクトリック社製)上に載せ、ストップウォッチで計時を開始する。棒の先端にて試料を均一に攪拌し、糸状に試料が切れてプレートに残るようになった時、ストップウォッチを止める。この試料が切れてプレートに残るようになるまでの時間をゲルタイムとした。
ガラス転移温度:粘弾性測定装置(レオメトリック社製 固体粘弾性測定装置RSAII、二重カレンチレバー法;周波数1Hz、昇温速度3℃/min)を用いて測定した。
熱時弾性率:粘弾性測定装置(レオメトリック社製 固体粘弾性測定装置RSAII、二重カレンチレバー法;周波数1Hz、昇温速度3℃/min)を用いて測定し、得られたチャートの貯蔵弾性率を測定した。
線膨張係数:
硬化物を約5mm各の試験片とし、熱機械分析装置(TMA:セイコーインスツルメント社製SS−6100)を用いて、圧縮モードで熱機械分析を行った。(測定架重:88.8mN、昇温速度:3℃/分で2回、測定温度範囲:室温から250℃)2回目の測定におけるガラス領域(40〜60℃)における線膨張係数を測定した。
難燃性:UL−94試験法に準拠し、厚さ1.6mmの試験片5本を用いて、燃焼試験を行った。









Figure 2009203427

















Figure 2009203427














Figure 2009203427

なお、表2乃至表4に記載した配合成分の詳細は下記表の通りである。
Figure 2009203427

本発明のエポキシ樹脂組成物を用いた実施例1〜4及び9〜11では、難燃剤を配合しなくても、得られる硬化物において充分な難燃性を発現すると共に、半導体封止材料、とくにエリアアレイ型の半導体装置に好適に用いることができることを確認した。しかしながら、比較例1〜5は充分な難燃性を示さず、比較例4は十分な難燃性を示さないばかりか硬化速度が遅い。これらの比較例から明らかなように、比較例で用いたエポキシ樹脂組成物では、その硬化物の性能において十分に満足できるレベルではないことを確認した。
また、非ハロゲン系難燃剤を配合して得られた実施例5〜8においても、得られる硬化物の難燃性と速硬化性に優れることを確認した。
図1は合成例1で得られたエポキシ樹脂(A−1)のGPCチャート図である。 図2は合成例2で得られたエポキシ樹脂(A−2)のGPCチャート図である。 図3は合成例3で得られたエポキシ樹脂(A−3)のGPCチャート図である。

Claims (8)

  1. エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂(A)が下記一般式1
    Figure 2009203427


    (式中、R及びRは、それぞれ独立的に水素原子、メチル基、エチル基、又はフェニル基を表し、nは0〜10の整数である。)
    で表される構造を有するものであって、かつ、GPC測定による該一般式1中n=0の分子構造を有する化合物のエポキシ樹脂(A)中の含有率が70〜93質量%であり、かつ、GPC測定において、一般式1中n=0の化合物のピーク面積(X)と、一般式1中n=0の化合物のピークとn=1の化合物のピークとの間に出現する全てのピークの総面積(Y)との比率(Y/X)が0.07以下となるものであることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が217〜300g/eq.である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 硬化剤(B)が、下記一般式2
    Figure 2009203427

    (一般式2中、Xはベンゼン骨格、ナフタレン骨格であり、Arベンゼン骨格、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格であり、Rは同一でも異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、又はフェニル基であり)
    で表されるアラルキル型フェノール樹脂である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 硬化剤(B)が、
    フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(p)、
    アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(b)、及び
    メチレン基、アルキリデン基、芳香族炭化水素構造含有メチレン基、下記構造式
    Figure 2009203427

    (式中、Arベンゼン骨格、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格であり、Rは同一でも異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、又はフェニル基である。)
    で表されるアラルキル基から選択される2価の炭化水素基(x)
    の各構造部位を有しており、かつ、前記フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(p)及び前記アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(b)が、前記メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(x)を介して結合した構造を分子構造内に有するアルコキシ基含有フェノール樹脂である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 更に非ハロゲン系難燃剤(C)を含有する請求項1〜3記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 更に無機充填材(D)を含有する請求項1〜5記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 請求項6記載のエポキシ樹脂組成物を用いることを特徴とする半導体封止材料。
  8. 請求項7記載の半導体封止材料を用いることを特徴とする半導体装置。
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