JP2009200123A - 磁気ランダムアクセスメモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】MRAMにおけるリファレンスセルの初期設定が不要となる技術を提供すること。
【解決手段】磁気ランダムアクセスメモリ10は、メモリセルMCと、データ読み出し時にリファレンスレベルを生成するために参照されるリファレンスセルRCとを備える。メモリセルMCは、抵抗値が第1値と第2値の間で切り換わる第1磁気抵抗素子100を含む。一方、リファレンスセルRCは、抵抗値が第1値と第2値の間の第3値に固定された第2磁気抵抗素子150を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM: Magnetic Random Access Memory)に関する。特に、本発明は、メモリセルとリファレンスセルを備えるMRAMに関する。
MRAMは、高集積・高速動作の観点から有望な不揮発性メモリである。MRAMにおいては、TMR(Tunnel MagnetoResistance)効果などの「磁気抵抗効果」を示す磁気抵抗素子が利用される。その磁気抵抗素子には、例えばトンネルバリヤ層が2層の強磁性層で挟まれた磁気トンネル接合(MTJ; Magnetic Tunnel Junction)が形成される。その2層の強磁性層は、磁化方向が固定された磁化固定層(ピン層)と、磁化方向が反転可能な磁化自由層(フリー層)を含む。
磁化固定層と磁化自由層の磁化方向が“反平行”である場合のMTJの抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなることが知られている。MRAMは、このMTJをメモリセルとして用い、その抵抗値の変化を利用することによってデータを不揮発的に記憶する。例えば、反平行状態はデータ“1”に対応付けられ、平行状態はデータ“0”に対応付けられる。メモリセルに対するデータの書き込みは、磁化自由層の磁化方向を反転させることによって行われる。
典型的なデータ書き込み方式は、所望の方向の磁界を磁化自由層に印加する「磁界書き込み方式」である。この場合、MTJ近傍に書き込み配線が設けられ、その書き込み配線に書き込み電流が流される。書き込み電流によって誘起される書き込み磁界は磁化自由層に印加され、その書き込み磁界の方向に応じて磁化自由層の磁化方向が反転する。
また近年、メモリセルの微細化に伴う書き込み電流の増加を抑制することができる書き込み方式として、「スピン注入(spin transfer)方式」が提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。スピン注入方式によれば、磁化自由層と磁化固定層との間にスピン偏極電流(spin-polarized current)が注入され、伝導電子のスピンと磁気モーメントとの間の直接相互作用によって磁化自由層の磁化方向が反転する(スピン注入磁化反転:Spin Transfer Magnetization Switching)。非特許文献2では、0.2mAの書き込み電流でのスピン注入磁化反転が実証されている。非特許文献3では、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜を用いることにより書き込み電流を更に低減できることが報告されている。
更に、特許文献2及び特許文献3には、スピン注入磁化反転を応用した「磁壁移動方式」が提案されている。磁壁移動方式によれば、磁化自由層は、磁化固定層と対向する磁化反転領域と、磁化反転領域の両サイドに設けられた磁化固定領域を含む。磁化自由層内の磁化反転領域と磁化固定領域との間には磁壁が形成される。データ書き込み時、書き込み電流は磁化自由層内を面内方向に流れ、スピン注入により磁化反転領域の磁化方向が反転する。これは、磁壁が磁化反転領域の一端から他端へ移動することに相当する(電流駆動磁壁移動:Current-Driven Domain Wall Motion)。つまり、磁化自由層では磁壁が移動し、その磁壁の位置によってMTJの抵抗値、すなわち記録データが変化する。その意味で、磁壁移動方式の磁化自由層は、磁壁移動層あるいは磁化記録層と参照される場合もある。非特許文献4では、垂直磁化膜の場合0.05mA程度の書き込み電流で電流駆動磁壁移動が可能であることが報告されている。
特開2005−93488号公報 特開2005−191032号公報 国際公開WO/2007/020823 J. C. Slonczewski, Current-driven excitation of magnetic multilayers, Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 159, L1-L7, 1996. T. Kawahara et al., 2Mb Spin-Transfer Torque RAM (SPRAM) with Bit-by-Bit Bidirectional Current Write and Parallelizing-Direction Current Read, 2007 IEEE International Solid-State Circuits Conference, Session 26, 26.5. M. Nakayama et al., Spin transfer switching in TbCoFe/CoFeB/MgO/CoFeB/TbCoFe magnetoresistive tunneling junctions with perpendicular magnetic anisotropy, 52nd Magnetism and Magnetic Materials Conference, November 2007, BB-09. S. Fukami et al, Micromagnetic analysis of current driven domain wall motion in nano-strips with perpendicular magnetic anisotropy, 52nd Magnetism and Magnetic Materials Conference, November 2007, FE-06.
本願発明者は次の点に着目した。
図1は、一般的なMRAMの構成を概略的に示している。MRAM1のメモリセルアレイ2は、マトリックス状に配置された複数のセルを有している。より詳細には、セルには、データ記録用のメモリセルMCと、データ読み出し時にリファレンスレベルを生成するために参照されるリファレンスセルRC0、RC1が含まれる。メモリセルMC、リファレンスセルRC0及びRC1は、同一の構造の磁気抵抗素子を有している。
メモリセルMCにはデータ“0”あるいはデータ“1”が格納される。メモリセルMCの磁気抵抗素子の抵抗値は、データ“0”の場合R0であり、データ“1”の場合R1である。リファレンスセルRC0はデータ“0”に設定されており、その磁気抵抗素子の抵抗値はR0である。一方、リファレンスセルRC1はデータ“1”に設定されており、その磁気抵抗素子の抵抗値はR1である。このようなリファレンスセルRC0、RC1の設定は、メモリセルMCに対するデータ書き込みと同様の方法で行われ、そのための専用のセットコントローラ4が設けられている。
データ読み出し時、読み出し対象のメモリセルMCに加えて、リファレンスセルRC0、RC1に読み出し電流が流される。読み出し回路3は、メモリセルMCを流れる読み出し電流に基づいて、メモリセルMCの記録データに応じた読み出しレベルを生成する。また、読み出し回路3は、リファレンスセルRC0、RC1のそれぞれを流れる読み出し電流に基づいて、抵抗値R0とR1の中間抵抗値に対応するリファレンスレベルを生成する。そして、読み出し回路3は、読み出しレベルをリファレンスレベルと比較することによって、メモリセルMCの記録データを判定する。
以上に説明されたように、MRAM1のデータ読み出し時、相補データが記録された2種類のリファレンスセルRC0、RC1が用いられる。そのために、MRAM1の回路製造後、セットコントローラ4を用いてリファレンスセルRC0、RC1のそれぞれに相補データを書き込む必要がある。このような初期設定工程は、製造時間と製造コストの増大を招く。また、初期設定用のセットコントローラ4を設けることは、MRAM1の面積の増大を招く。
本発明の1つの目的は、MRAMにおけるリファレンスセルの初期設定が不要となる技術を提供することにある。
本発明の第1の観点において、磁気ランダムアクセスメモリが提供される。その磁気ランダムアクセスメモリは、メモリセルと、データ読み出し時にリファレンスレベルを生成するために参照されるリファレンスセルとを備える。メモリセルは、抵抗値が第1値と第2値の間で切り換わる第1磁気抵抗素子を含む。一方、リファレンスセルは、抵抗値が第1値と第2値の間の第3値に固定された第2磁気抵抗素子を含む。
本発明の第2の観点において、磁気ランダムアクセスメモリが提供される。その磁気ランダムアクセスメモリは、第1磁気抵抗素子を含むメモリセルと、第2磁気抵抗素子を含むリファレンスセルとを備える。第1磁気抵抗素子は、磁化方向が固定された第1磁化固定層と、磁化方向が第1磁化固定層の磁化方向と平行あるいは反平行となる磁化反転領域を少なくとも含む第1磁化自由層と、第1磁化固定層と磁化反転領域に挟まれた第1非磁性層とを有する。一方、第2磁気抵抗素子は、磁気異方性の方向が第1方向に平行な磁化領域を少なくとも含む第2磁化自由層と、磁化方向が第1方向と直交する第2方向に固定された第2磁化固定層と、第2磁化固定層と磁化領域に挟まれた第2非磁性層とを有する。第1磁化固定層、第1磁化自由層、第2磁化固定層及び第2磁化自由層は、面内磁気異方性を有する。
本発明の第3の観点において、磁気ランダムアクセスメモリが提供される。その磁気ランダムアクセスメモリは、第1磁気抵抗素子を含むメモリセルと、第2磁気抵抗素子を含むリファレンスセルとを備える。第1磁気抵抗素子は、磁化方向が固定された第1磁化固定層と、磁壁が移動する第1磁化自由層と、第1磁化固定層と第1磁化自由層に挟まれた第1非磁性層とを有する。一方、第2磁気抵抗素子は、所定の位置に磁壁が形成された第2磁化自由層と、磁化方向が固定され上記所定の位置とオーバーラップする第2磁化固定層と、第2磁化固定層と第2磁化自由層に挟まれた第2非磁性層とを有する。
本発明によれば、リファレンスセルの磁気抵抗素子は、メモリセルの磁気抵抗素子とは異なる構造を有している。リファレンスセルの磁気抵抗素子の抵抗値は、データ“0”とデータ“1”の中間レベルに固定されている。従って、相補データが記録された2種類のリファレンスセルは不要であり、リファレンスセルの初期設定も不要となる。その結果、製造時間が短縮され、製造コストが削減される。また、初期設定用のコントローラも不要となるため、MRAMの面積が削減される。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係るMRAMを説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係るMRAM10の構成を概略的に示している。MRAM10のメモリセルアレイ20は、マトリックス状に配置された複数のセルを有している。より詳細には、セルには、データ記録用のメモリセルMCと、データ読み出し時にリファレンスレベルを生成するために参照されるリファレンスセルRCが含まれる。
メモリセルMCには、データ“0”あるいはデータ“1”が格納される。このメモリセルMCは第1磁気抵抗素子を含んでおり、その第1磁気抵抗素子の抵抗値は記録データに応じてR0とR1の間で切り換わる。例えば、データ“0”の場合、第1磁気抵抗素子の抵抗値はR0であり、データ“1”の場合、その抵抗値はR0より大きいR1である。一方、リファレンスセルRCは、第1磁気抵抗素子と異なる構造を有する第2磁気抵抗素子を含んでいる。その第2磁気抵抗素子の抵抗値は、上記R0とR1の間の中間値(以下、「R0.5」と参照される)に固定されている。つまり、第2磁気抵抗素子は、その抵抗値が単独でR0.5となるようにあらかじめ形成されている。
データ読み出し時、読み出し対象のメモリセルMCとリファレンスセルRCに読み出し電流が流される。読み出し回路30は、メモリセルMCを流れる読み出し電流に基づいて、メモリセルMCの記録データに応じた読み出しレベルを生成する。また、読み出し回路3は、リファレンスセルRCを流れる読み出し電流に基づいて、中間抵抗値R0.5に対応するリファレンスレベルを生成する。そして、読み出し回路30は、読み出しレベルをリファレンスレベルと比較することによって、メモリセルMCの記録データを判定する。
このように、本実施の形態によれば、相補データが記録された2種類のリファレンスセルではなく、抵抗値がR0.5に固定された一種類のリファレンスセルRCが用いられる。リファレンスセルRCは抵抗値がR0.5となるようにあらかじめ形成されており、リファレンスセルRCの初期設定工程は不要である。その結果、製造時間が短縮され、製造コストが削減される。また、初期設定用のコントローラも不要となるため、MRAM10の面積が削減される。
また、読み出し回路30は、相補データが記録された2種類のリファレンスセルを参照して、抵抗値R0とR1の中間抵抗値に対応するリファレンスレベルを算出する必要はない。リファレンスレベルは、抵抗値がR0.5に固定された一種類のリファレンスセルRCを参照することによって直接的に得られる。従って、回路構成が単純になり、MRAM10の面積が削減される。
更に、既出の図1では、2種類のリファレンスセルRC0、RC1のそれぞれを配置するために2列必要であった。一方、図2では、1種類のリファレンスセルRCを配置するために1列で十分である。リファレンスセルのための領域が1列分不要となるため、メモリセルアレイの面積が削減される。特に小規模アレイの場合には、面積削減効果が顕著となる。
また、図1で示されたMRAM1と比較して、本実施の形態に係るMRAM10は、SRAM(Static RAM)との互換性が向上している。それは、SRAMでは、2種類のリファレンスセルに相補データを書き込んだり、R0とR1の中間値と比較してメモリ状態を判定することはないからである。
尚、磁気抵抗素子に限らず、抵抗値がR0.5に固定された素子であれば何でもリファレンスセルRCに適用され得る。例えば、抵抗値がR0.5であるポリシリコン抵抗を形成することが考えられる。但し、メモリセルMCとリファレンスセルRCが同様の構造を含んでいることが、製造プロセスの観点からは好ましい。従って、磁気抵抗素子がリファレンスセルRCに適用されることが好適である。以下、抵抗値がR0.5に固定された磁気抵抗素子を実現するための様々な例を詳しく説明する。
1.第1の実施の形態
1−1.基本構成
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るメモリセルMC及びリファレンスセルRCの構造を示している。
メモリセルMCは、第1磁気抵抗素子100を含んでいる。第1磁気抵抗素子100は、磁化固定層110、トンネルバリヤ層120及び磁化自由層130を有している。磁化固定層110及び磁化自由層130は強磁性層であり、その材料としてはFe、Co、Niが挙げられる。一方、トンネルバリヤ層120は非磁性層であり、例えばAl膜やMgO膜等の薄い絶縁膜である。トンネルバリヤ層120は磁化固定層110と磁化自由層130に挟まれており、それら磁化固定層110、トンネルバリヤ層120及び磁化自由層130によってMTJが形成されている。
磁化固定層110及び磁化自由層130は面内磁気異方性を有している。このうち磁化固定層110の磁化方向は、面内の一方向に固定されている。例えば図3において、磁化固定層110の磁化方向は+Y方向に固定されている。このような磁化方向の固定は、例えば、磁化固定層110に反強磁性体層を隣接させることによって可能である。また、磁化が反平行結合した積層膜(積層フェリ結合膜)を磁化固定層110に適用することもできる。一方、磁化自由層130(磁化反転領域)の磁化方向は反転可能であり、磁化固定層110の磁化方向と平行あるいは反平行となる。図3において、磁化自由層130の磁化容易軸はY方向と平行であり、磁化自由層130の磁化方向は+Y方向あるいは−Y方向となり得る。特に図3では、磁化自由層130の平面形状は楕円形であり、その楕円形の長軸がY方向に沿っている。
磁化自由層130の磁化方向が+Y方向の場合、すなわち、磁化固定層110と磁化自由層130の磁化方向が平行の場合、第1磁気抵抗素子100の抵抗値は“R0”である。一方、磁化自由層130の磁化方向が−Y方向の場合、すなわち、磁化固定層110と磁化自由層130の磁化方向が反平行の場合、第1磁気抵抗素子100の抵抗値は“R0”より大きい“R1”である。たとえば、抵抗値“R0”はデータ“0”に対応付けられ、抵抗値“R1”はデータ“1”に対応付けられる。
一方、リファレンスセルRCは、第1磁気抵抗素子100と異なる第2磁気抵抗素子150を含んでいる。第2磁気抵抗素子150は、磁化固定層160、トンネルバリヤ層170及び磁化自由層180を有している。磁化固定層160及び磁化自由層180は強磁性層であり、その材料としてはFe、Co、Niが挙げられる。一方、トンネルバリヤ層170は非磁性層であり、例えばAl膜やMgO膜等の薄い絶縁膜である。トンネルバリヤ層170は磁化固定層160と磁化自由層180に挟まれており、それら磁化固定層160、トンネルバリヤ層170及び磁化自由層180によってMTJが形成されている。
磁化固定層160及び磁化自由層180は面内磁気異方性を有している。このうち磁化固定層160の磁化方向は、面内の一方向に固定されている。例えば図3において、磁化固定層160の磁化方向は+Y’方向に固定されている。このような磁化方向の固定は、第1磁気抵抗素子100の磁化固定層110の場合と同様に可能である。
本実施の形態によれば、磁化自由層180(磁化領域)の磁化容易軸は、磁化固定層160の磁化方向と直交している。図3で示された例では、磁化自由層180の磁化容易軸はX’方向に平行である。特に図3では、磁化自由層180の平面形状は楕円形であり、その楕円形の長軸がX’方向に沿っている。その結果、磁化自由層180の磁化方向はX’方向と平行となり、磁化固定層160の磁化方向と直交する。従って、第2磁気抵抗素子150の抵抗値は、上記R0とR1の間の中間値“R0.5”となる。このように、磁化自由層180は、その磁化容易軸が磁化固定層160の磁化方向と直交するように形成される。つまり、第2磁気抵抗素子150は、抵抗値がR0.5となるようにあらかじめ形成されている。
また、図4に示されるような第2磁気抵抗素子150も可能である。図4の例では、磁化自由層180の磁化容易軸はY’方向に平行であり、磁化固定層160の磁化方向は+X’方向に固定されている。この場合でも、磁化自由層180の磁化方向と磁化固定層160の磁化方向が直交し、R0.5が実現される。
尚、第1磁気抵抗素子のX−Y−Z座標系と第2磁気抵抗素子のX’−Y’−Z’座標系とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。つまり、X軸、Y軸、及びZ軸は、それぞれX’軸、Y’軸及びZ’軸と平行であってもよいし、平行でなくてもよい。例えば、X軸はY’軸と平行であり、Y軸はX’軸と反平行であり、Z軸はZ’軸と平行であってもよい。このことは、後に説明される実施の形態でも同様である。
また、図3及び図4で示された例において、第1磁気抵抗素子100の各層と第2磁気抵抗素子150の各層は同じ層に形成されていることが好適である。具体的には、磁化固定層110と磁化固定層160は同じ層に形成され、トンネルバリヤ層120とトンネルバリヤ層170は同じ層に形成され、磁化自由層130と磁化自由層180は同じ層に形成される。この場合、Z軸とZ’軸が平行であることが好適である。
データ読み出し時には、各MTJを貫通するように読み出し電流が流される。メモリセルMCに関しては、磁化固定層110と磁化自由層130との間に読み出し電流が流される。これにより、記録データ(R0あるいはR1)に応じた読み出しレベルが生成される。リファレンスセルRCに関しては、磁化固定層160と磁化自由層180との間に読み出し電流が流される。これにより、R0.5に応じたリファレンスレベルが生成される。読み出しレベルとリファレンスレベルとを比較することにより、メモリセルMCの記録データが判別される。
本実施の形態において、メモリセルMCに対するデータ書き込み方式として以下のものが考えられる。
1−2.磁界書き込み型
図5は、本実施の形態が磁界書き込み型に適用された場合を示している。磁界書き込み型の場合、メモリセルMCの第1磁気抵抗素子100の近傍に書き込み配線140が設けられる。データ書き込み時、書き込み配線140には書き込み電流が流れ、その書き込み電流により発生する磁界が磁化自由層130に印加される。磁化自由層130に印加される磁界は、磁化固定層110の磁化方向と平行あるいは反平行な成分を含む。
図5の例では、磁化固定層110の磁化方向は+Y方向に固定されている。また、X方向に延在する書き込み配線140が第1磁気抵抗素子100の上方に設けられており、書き込み電流は書き込みデータに応じて+X方向あるいは−X方向に流れる。具体的には、データ“1”の書き込み時、第1書き込み電流IW1が−X方向に流れ、−Y方向の磁界が磁化自由層130に印加される。その結果、磁化自由層130の磁化方向が−Y方向に向く。一方、データ“0”の書き込み時、第2書き込み電流IW2が+X方向に流れ、+Y方向の磁界が磁化自由層130に印加される。その結果、磁化自由層130の磁化方向が+Y方向に向く。
1−3.スピン注入型
図6は、第1の実施の形態がスピン注入型に適用された場合を示している。スピン注入型の場合、データ書き込み時の書き込み電流もMTJを貫通するように流される。つまり、書き込み電流は、トンネルバリヤ層120を通して磁化固定層110と磁化自由層130との間に流れる。
図6の例では、磁化固定層110の磁化方向は+Y方向に固定されている。また、端子T110、T130が磁化固定層110及び磁化自由層130のそれぞれに電気的に接続されている。データ“1”の書き込み時、第1書き込み電流IW1が端子T110から端子T130に流れる。この場合、磁化固定層110と同じスピン状態を有する電子が、磁化自由層130から磁化固定層110に移動する。スピントランスファーにより、磁化自由層130の磁化方向が−Y方向に反転する。一方、データ“0”の書き込み時、第2書き込み電流IW2が端子T130から端子T110に流れる。この場合、磁化固定層110と同じスピン状態を有する電子が、磁化固定層110から磁化自由層130に移動する。スピントランスファーにより、磁化自由層130の磁化方向が+Y方向に反転する。
1−4.磁壁移動型
図7は、第1の実施の形態が磁壁移動型に適用された場合のメモリセルMC及びリファレンスセルRCの構造を示している。磁壁移動型の場合、磁化自由層には磁壁が形成され、書き込みデータに応じて磁壁が移動する。
メモリセルMCにおいて、第1磁気抵抗素子100の磁化自由層130は、第1磁化固定領域131、第2磁化固定領域132、及び第1磁化固定領域131と第2磁化固定領域132の間をつなぐ磁化反転領域133を含んでいる。第1磁化固定領域131は磁化反転領域133の境界B1に接続され、第2磁化固定領域132は磁化反転領域133の境界B2に接続されている。図7において、第1磁化固定領域131、第2磁化固定領域132及び磁化反転領域133は直線状に形成されている。また、境界B1に隣接してノッチ134が形成され、境界B2に隣接してノッチ135が形成されている。
磁化固定層110は、磁化自由層130のうち磁化反転領域133とオーバーラップしており、磁化固定層110とトンネルバリヤ層120と磁化反転領域133によってMTJが形成される。図7の例において、磁化固定層110の磁化方向は+X方向に固定されている。
磁化自由層130において、磁化反転領域133の磁化方向は反転可能であり、磁化固定層110の磁化方向と平行あるいは反平行となる。図7において、磁化反転領域133の磁化容易軸はX方向と平行であり、磁化反転領域133の磁化方向は+X方向あるいは−X方向となり得る。一方、第1磁化固定領域131及び第2磁化固定領域132の磁化方向は共に、磁化反転領域133へ向かう方向、あるいは、磁化反転領域133から離れる方向に固定されている。図7の例では、第1磁化固定領域131の磁化方向は磁化反転領域133(境界B1)へ向かう+X方向に固定されており、第2磁化固定領域132の磁化方向は磁化反転領域133(境界B2)へ向かう−X方向に固定されている。つまり、第1磁化固定領域131と第2磁化固定領域132の磁化は、逆方向に固定されている。磁化の固定は、静磁結合や交換結合により実現可能である。
磁化反転領域133の磁化方向が+X方向の場合、境界B2に磁壁が形成される。このとき、磁化反転領域133と磁化固定層110の磁化方向は平行であり、第1磁気抵抗素子100の抵抗値は“R0”である。つまり、境界B2に磁壁が位置している状態がデータ“0”に相当する。一方、磁化反転領域133の磁化方向が−X方向の場合、境界B1に磁壁が形成される。このとき、磁化反転領域133と磁化固定層110の磁化方向は反平行であり、第1磁気抵抗素子100の抵抗値は“R1”である。つまり、境界B1に磁壁が位置している状態がデータ“1”に相当する。ノッチ134、135はそれぞれ、境界B1、B2に磁壁を安定的に留めるために形成されている。
リファレンスセルRCの第2磁気抵抗素子150は、第1磁気抵抗素子100とほぼ同じ構造を有している。つまり、第2磁気抵抗素子150の磁化自由層180は、第1磁化固定領域181、第2磁化固定領域182、及び第1磁化固定領域181と第2磁化固定領域182の間をつなぐ磁化領域183を含んでいる。第1磁化固定領域181は磁化領域183の境界B3に接続され、第2磁化固定領域182は磁化領域183の境界B4に接続されている。図7において、第1磁化固定領域181、第2磁化固定領域182及び磁化領域183は直線状に形成されている。また、境界B3に隣接してノッチ184が形成され、境界B4に隣接してノッチ185が形成されている。
磁化自由層180において、磁化領域183の磁化容易軸はX’方向と平行であり、磁化領域183の磁化方向は+X’方向あるいは−X’方向である。第1磁化固定領域181及び第2磁化固定領域182の磁化方向は共に、磁化領域183へ向かう方向、あるいは、磁化領域183から離れる方向に固定されている。図7の例では、第1磁化固定領域181の磁化方向は磁化領域183(境界B3)へ向かう+X’方向に固定されており、第2磁化固定領域182の磁化方向は磁化領域183(境界B4)へ向かう−X’方向に固定されている。つまり、第1磁化固定領域181と第2磁化固定領域182の磁化は、逆方向に固定されている。磁化の固定は、静磁結合や交換結合により実現可能である。
磁化固定層160は、磁化自由層180のうち磁化領域183とオーバーラップしており、磁化固定層160とトンネルバリヤ層170と磁化領域183によってMTJが形成される。第2磁気抵抗素子150と第1磁気抵抗素子100の差は、磁化固定層の磁化方向である。つまり、第2磁気抵抗素子150において、磁化固定層160の磁化方向は、磁化領域183の磁化容易軸と直交する方向に固定されている。図7の例では、磁化固定層160の磁化方向は+Y’方向に固定されている。これにより、第2磁気抵抗素子150の抵抗値は、上記R0とR1の間の中間値“R0.5”となる。
図8は、磁壁移動型の場合のデータ書き込みを示している。磁壁移動型の場合、書き込み電流は、MTJを貫通する方向ではなく、磁化自由層130内を平面的に流れる。そのため、端子T131、T132が、磁化自由層130の第1磁化固定領域131及び第2磁化固定領域132のそれぞれに電気的に接続されている。
データ“0”からデータ“1”への遷移時、第1書き込み電流IW1が端子T131から端子T132に流れる。この場合、磁化反転領域133には第2磁化固定領域132から電子(スピン電子)が注入される。スピントランスファーにより、電子の移動方向と一致して、磁壁は境界B2から境界B1へ移動し、磁化反転領域133の磁化方向が−X方向に反転する。一方、データ“1”からデータ“0”への遷移時、第2書き込み電流IW2が端子T132から端子T131に流れる。この場合、磁化反転領域133には第1磁化固定領域131から電子(スピン電子)が注入される。スピントランスファーにより、電子の移動方向と一致して、磁壁は境界B1から境界B2へ移動し、磁化反転領域133の磁化方向が+X方向に反転する。このように、書き込み電流IW1、IW2は磁化自由層130内を流れ、その磁化自由層130内の磁壁が境界B1と境界B2との間を移動する(電流駆動磁壁移動:Current-Driven Domain Wall Motion)。
図9は、磁壁移動型の場合のメモリセルMCとリファレンスセルRCの変形例を示している。本変形例によれば、磁化自由層130の第1磁化固定領域131、第2磁化固定領域132及び磁化反転領域133は、U字状に形成されている。この場合でも、第1磁化固定領域131及び第2磁化固定領域132の磁化方向は共に、磁化反転領域133へ向かう方向、あるいは、磁化反転領域133から離れる方向に固定されている。但し、U字状の場合、第1磁化固定領域131と第2磁化固定領域132の磁化方向は同じになる。図9の例では、第1磁化固定領域131の磁化方向は磁化反転領域133(境界B1)へ向かう−Y方向に固定されており、第2磁化固定領域132の磁化方向も磁化反転領域133(境界B2)へ向かう−Y方向に固定されている。尚、磁化の固定は、静磁結合や交換結合の他、形状磁気異方性によっても実現可能である。
リファレンスセルRCに関しても同様である。磁化自由層180の第1磁化固定領域181、第2磁化固定領域182及び磁化領域183は、U字状に形成されている。この場合でも、第1磁化固定領域181及び第2磁化固定領域182の磁化方向は共に、磁化領域183へ向かう方向、あるいは、磁化領域183から離れる方向に固定されている。その他は、既出の図7で示された例と同じである。磁化固定層160の磁化方向と磁化領域183の磁化方向が互いに直交するため、第2磁気抵抗素子150の抵抗値は“R0.5”となる。
2.第2の実施の形態
2−1.基本構成
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るメモリセルMC及びリファレンスセルRCの構造を示している。第2の実施の形態では、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜が用いられる。垂直磁化膜は、Fe、Co、Niのうちから選択される少なくとも一つ以上を含むことが望ましい。さらに、PtやPdを含むことで垂直磁気異方性を安定化することができる。これに加えて、B、C、N、O、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Smなどを添加することによって、所望の磁気特性が発現されるように調整することができる。好適な垂直磁化膜としてCo−Pt−Crの合金が例示される。
メモリセルMCは、第1磁気抵抗素子200を含んでいる。第1磁気抵抗素子200は、磁化固定層210、トンネルバリヤ層220及び磁化自由層230を有している。トンネルバリヤ層220は磁化固定層210と磁化自由層230に挟まれており、それら磁化固定層210、トンネルバリヤ層220及び磁化自由層230によってMTJが形成されている。
磁化固定層210及び磁化自由層230は垂直磁気異方性を有している。このうち磁化固定層210の磁化方向は一方向に固定されている。一方、磁化自由層230(磁化反転領域)の磁化方向は反転可能であり、磁化固定層210の磁化方向と平行あるいは反平行となる。例えば図10において、磁化固定層210の磁化方向は+Z方向に固定されており、磁化自由層230の磁化方向は+Z方向あるいは−Z方向となり得る。磁化自由層230の磁化方向が+Z方向の場合、すなわち、磁化固定層210と磁化自由層230の磁化方向が平行の場合、第1磁気抵抗素子200の抵抗値は“R0”である。一方、磁化自由層230の磁化方向が−Z方向の場合、すなわち、磁化固定層210と磁化自由層230の磁化方向が反平行の場合、第1磁気抵抗素子200の抵抗値は“R1”である。
一方、リファレンスセルRCは、第1磁気抵抗素子200と異なる第2磁気抵抗素子250を含んでいる。第2磁気抵抗素子250は、磁化固定層260、トンネルバリヤ層270及び磁化自由層280を有している。トンネルバリヤ層270は磁化固定層260と磁化自由層280に挟まれており、それら磁化固定層260、トンネルバリヤ層270及び磁化自由層280によってMTJが形成されている。
磁化固定層260及び磁化自由層280は垂直磁気異方性を有している。但し、本実施の形態によれば、磁化固定層260と磁化自由層280のいずれか一方の磁化が、何らかの手段によって面内方向に向けられる。何らかの手段としては、垂直磁化膜の厚さを薄くして、垂直磁気異方性を劣化させることが考えられる。あるいは、面内磁気異方性を有する強磁性膜または反強磁性膜を隣接させることが考えられる。
例えば図10において、面内磁気異方性を有する面内磁化膜290(例:反強磁性膜)が磁化自由層280に隣接して形成されている。面内磁化膜290は、磁化自由層280と反強磁性的あるいは強磁性的に結合している。その結果、磁化自由層280(磁化領域)の磁化が面内方向を向く。図10の例では、磁化自由層280の磁化方向は+X’方向である。一方、磁化固定層260の磁化方向は+Z’方向に固定されている。すなわち、第2磁気抵抗素子250において、磁化自由層280の磁化方向と磁化固定層260の磁化方向が互いに直交している。従って、第2磁気抵抗素子250の抵抗値は、上記R0とR1の間の中間値“R0.5”となる。
また、図11において、面内磁気異方性を有する面内磁化膜290(例:反強磁性膜)が磁化固定層260に隣接して形成されている。面内磁化膜290は、磁化固定層260と反強磁性的あるいは強磁性的に結合している。その結果、磁化固定層260の磁化が面内方向を向く。図11の例では、磁化固定層260の磁化方向は+X’方向である。一方、磁化自由層280の磁化方向は−Z’方向である。すなわち、第2磁気抵抗素子250において、磁化自由層280の磁化方向と磁化固定層260の磁化方向が互いに直交している。従って、第2磁気抵抗素子250の抵抗値は、上記R0とR1の間の中間値“R0.5”となる。
尚、図10及び図11で示された例において、第1磁気抵抗素子200の各層と第2磁気抵抗素子250の各層は同じ層に形成されていることが好適である。具体的には、磁化固定層210と磁化固定層260は同じ層に形成され、トンネルバリヤ層220とトンネルバリヤ層270は同じ層に形成され、磁化自由層230と磁化自由層280は同じ層に形成される。この場合、Z軸とZ’軸が平行であることが好適である。
データ読み出し時には、各MTJを貫通するように読み出し電流が流される。メモリセルMCに関しては、磁化固定層210と磁化自由層230との間に読み出し電流が流される。これにより、記録データ(R0あるいはR1)に応じた読み出しレベルが生成される。リファレンスセルRCに関しては、磁化固定層260と磁化自由層280との間に読み出し電流が流される。これにより、R0.5に応じたリファレンスレベルが生成される。読み出しレベルとリファレンスレベルとを比較することにより、メモリセルMCの記録データが判別される。
本実施の形態において、メモリセルMCに対するデータ書き込み方式として以下のものが考えられる。
2−2.スピン注入型
図12は、第2の実施の形態がスピン注入型に適用された場合を示している。端子T210、T230が磁化固定層210及び磁化自由層230のそれぞれに電気的に接続されている。データ“1”の書き込み時、第1書き込み電流IW1が端子T210から端子T230に流れる。この場合、磁化固定層210と同じスピン状態を有する電子が、磁化自由層230から磁化固定層210に移動する。スピントランスファーにより、磁化自由層230の磁化方向が−Z方向に反転する。一方、データ“0”の書き込み時、第2書き込み電流IW2が端子T230から端子T210に流れる。この場合、磁化固定層210と同じスピン状態を有する電子が、磁化固定層210から磁化自由層230に移動する。スピントランスファーにより、磁化自由層230の磁化方向が+Z方向に反転する。
2−3.磁壁移動型
図13は、第2の実施の形態が磁壁移動型に適用された場合のメモリセルMC及びリファレンスセルRCの構造を示している。
メモリセルMCにおいて、第1磁気抵抗素子200の磁化自由層230は、第1磁化固定領域231、第2磁化固定領域232、及び第1磁化固定領域231と第2磁化固定領域232の間をつなぐ磁化反転領域233を含んでいる。第1磁化固定領域231は磁化反転領域233の境界B1に接続され、第2磁化固定領域232は磁化反転領域233の境界B2に接続されている。磁化固定層210は、磁化自由層230のうち磁化反転領域233とオーバーラップしており、磁化固定層210とトンネルバリヤ層220と磁化反転領域233によってMTJが形成される。図13の例において、磁化固定層210の磁化方向は+Z方向に固定されている。
磁化自由層230において、磁化反転領域233の磁化方向は反転可能であり、磁化固定層210の磁化方向と平行あるいは反平行となる。一方、第1磁化固定領域231及び第2磁化固定領域232の磁化方向は、互いに逆向きに固定されている。図13の例では、第1磁化固定領域231の磁化方向は+Z方向に固定されており、第2磁化固定領域232の磁化方向は−Z方向に固定されている。磁化反転領域233の磁化方向が+Z方向の場合、境界B2に磁壁が形成される。このとき、磁化反転領域233と磁化固定層210の磁化方向は平行であり、第1磁気抵抗素子200の抵抗値は“R0”である。一方、磁化反転領域233の磁化方向が−Z方向の場合、境界B1に磁壁が形成される。このとき、磁化反転領域233と磁化固定層210の磁化方向は反平行であり、第1磁気抵抗素子200の抵抗値は“R1”である。
リファレンスセルRCにおいて、第2磁気抵抗素子250の磁化自由層280は、第1磁化固定領域281、第2磁化固定領域282、及び第1磁化固定領域281と第2磁化固定領域282の間をつなぐ磁化領域283を含んでいる。第1磁化固定領域281は磁化領域283の境界B3に接続され、第2磁化固定領域282は磁化領域283の境界B4に接続されている。磁化固定層260は、磁化自由層280のうち磁化領域283とオーバーラップしており、磁化固定層260とトンネルバリヤ層270と磁化領域283によってMTJが形成される。
図13において、既出の図10の場合と同様に、面内磁化膜290が磁化自由層280のうち少なくとも磁化領域283に隣接している。その結果、少なくとも磁化領域283の磁化が面内方向を向く。図13の例では、磁化領域283の磁化方向は+X’方向である。一方、磁化固定層260の磁化方向は+Z’方向に固定されている。つまり、第2磁気抵抗素子250において、磁化領域283の磁化方向と磁化固定層260の磁化方向が互いに直交している。従って、第2磁気抵抗素子250の抵抗値は“R0.5”となる。
図14は別の例を示している。図14において、既出の図11の場合と同様に、面内磁化膜290が磁化固定層260に隣接して形成されている。その結果、磁化固定層260の磁化が面内方向を向く。図14の例では、磁化固定層260の磁化方向は+X’方向である。一方、磁化自由層280において、磁化領域283の磁化方向は+Z’方向あるいは−Z’方向である。つまり、第2磁気抵抗素子250において、磁化領域283の磁化方向と磁化固定層260の磁化方向が互いに直交している。従って、第2磁気抵抗素子250の抵抗値は“R0.5”となる。尚、図14において、第1磁化固定領域281及び第2磁化固定領域282の磁化方向は逆向きに固定されていてもよい。
図15及び図16は、第1磁気抵抗素子200あるいは第2磁気抵抗素子250の平面形状の例を示している。磁化自由層230(磁化自由層280)は、図15に示されるように直線状に形成されてもよいし、図16に示されるようにU字状に形成されてもよい。
図17は、磁壁移動型の場合のデータ書き込みを示している。端子T231、T232が、磁化自由層230の第1磁化固定領域231及び第2磁化固定領域232のそれぞれに電気的に接続されている。データ“0”からデータ“1”への遷移時、第1書き込み電流IW1が端子T231から端子T232に流れる。この場合、磁化反転領域233には第2磁化固定領域232から電子が注入される。スピントランスファーにより、磁壁は境界B2から境界B1へ移動し、磁化反転領域233の磁化方向が−Z方向に反転する。一方、データ“1”からデータ“0”への遷移時、第2書き込み電流IW2が端子T232から端子T231に流れる。この場合、磁化反転領域233には第1磁化固定領域231から電子が注入される。スピントランスファーにより、磁壁は境界B1から境界B2へ移動し、磁化反転領域233の磁化方向が+Z方向に反転する。このように、書き込み電流IW1、IW2は磁化自由層230内を流れ、その磁化自由層230内の磁壁が境界B1と境界B2との間を移動する。
3.第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態は、磁壁移動型に適用される。既出の実施の形態で説明されたように、磁壁移動型の場合、メモリセルMCの磁化自由層中で磁壁が移動する。そして、磁壁の位置によって抵抗値“R0”あるいは“R1”が決まる。第3の実施の形態では、リファレンスセルRCの磁化自由層において、抵抗値が“R0.5”となる位置に磁壁が形成される。
図18は、本実施の形態に係るメモリセルMC及びリファレンスセルRCの断面構造の一例を示している。図18で示される例では、面内磁気異方性を有する面内磁化膜が用いられる。
メモリセルMCは、第1磁気抵抗素子300を含んでいる。第1磁気抵抗素子300は、磁化固定層310、トンネルバリヤ層320及び磁化自由層330を有している。トンネルバリヤ層320は磁化固定層310と磁化自由層330に挟まれている。
磁化自由層330は、第1磁化固定領域331、第2磁化固定領域332、及び第1磁化固定領域331と第2磁化固定領域332の間をつなぐ磁化反転領域333を含んでいる。第1磁化固定領域331は磁化反転領域333の境界B1に接続され、第2磁化固定領域332は磁化反転領域333の境界B2に接続されている。磁化固定層310は、磁化自由層330のうち磁化反転領域333とオーバーラップしており、磁化固定層310とトンネルバリヤ層320と磁化反転領域333によってMTJが形成される。図18の例において、磁化固定層310の磁化方向は+X方向に固定されている。
磁化自由層330において、磁化反転領域333の磁化方向は反転可能であり、磁化固定層310の磁化方向と平行あるいは反平行となる。一方、第1磁化固定領域331及び第2磁化固定領域332の磁化方向は共に、磁化反転領域333へ向かう方向、あるいは、磁化反転領域333から離れる方向に固定されている。磁化の固定は、静磁結合や交換結合により実現可能である。図18の例では、第1磁化固定領域331の磁化方向は磁化反転領域333(境界B1)へ向かう方向に固定されており、第2磁化固定領域332の磁化方向は磁化反転領域333(境界B2)へ向かう方向に固定されている。磁化反転領域333の磁化方向が+X方向の場合、境界B2に磁壁が形成される。このとき、磁化反転領域333と磁化固定層310の磁化方向は平行であり、第1磁気抵抗素子300の抵抗値は“R0”である。一方、磁化反転領域333の磁化方向が−X方向の場合、境界B1に磁壁が形成される。このとき、磁化反転領域333と磁化固定層310の磁化方向は反平行であり、第1磁気抵抗素子300の抵抗値は“R1”である。
一方、リファレンスセルRCは、第1磁気抵抗素子300と異なる第2磁気抵抗素子350を含んでいる。第2磁気抵抗素子350は、磁化固定層360、トンネルバリヤ層370及び磁化自由層380を有している。トンネルバリヤ層370は磁化固定層360と磁化自由層380に挟まれており、それら磁化固定層360、トンネルバリヤ層370及び磁化自由層380によってMTJが形成されている。
本実施の形態によれば、磁化自由層380内の所定の位置B3には磁壁が形成されている。より詳細には、磁化自由層380は、所定の位置B3を挟んで対向する第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382を含んでいる。第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382の磁化方向は共に、位置B3へ向かう方向、あるいは、位置B3から離れる方向に固定されている。その結果、第1磁化固定領域381と第2磁化固定領域382との境界である位置B3に、磁壁が形成される。図18の例では、第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382の磁化方向は共に、位置B3へ向かう方向に固定されている。尚、磁化の固定は、静磁結合や交換結合により実現可能である。
磁化固定層360の磁化方向は、面内の一方向に固定されている。例えば図18において、磁化固定層360の磁化方向は+X’方向に固定されている。更に、本実施の形態によれば、磁化固定層360は、磁化自由層380中の上記所定の位置B3とオーバーラップするように形成されている。つまり、磁化固定層360は、第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382の両方にまたがっている。図18の例では、磁化固定層360の磁化方向は、第1磁化固定領域381の磁化方向と平行である一方、第2磁化固定領域382の磁化方向と反平行である。その結果、第2磁気抵抗素子350の抵抗値は“R0.5”となる。このように、磁化自由層380中の磁化固定層360と重なる位置に磁壁を形成することにより“R0.5”が実現される。
図19は、本実施の形態に係るメモリセルMC及びリファレンスセルRCの断面構造の他の例を示している。図19で示される例では、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜が用いられる。
メモリセルMCの第1磁気抵抗素子300の磁化状態は次の通りである。磁化固定層310の磁化方向は+Z方向に固定されている。磁化自由層330において、磁化反転領域333の磁化方向は反転可能であり、磁化固定層310の磁化方向と平行あるいは反平行となる。第1磁化固定領域331及び第2磁化固定領域332の磁化方向は、互いに逆向きに固定されている。図19の例では、第1磁化固定領域331の磁化方向は+Z方向に固定されており、第2磁化固定領域332の磁化方向は−Z方向に固定されている。磁化反転領域333の磁化方向が+Z方向の場合、境界B2に磁壁が形成される。一方、磁化反転領域333の磁化方向が−Z方向の場合、境界B1に磁壁が形成される。
リファレンスセルRCの第2磁気抵抗素子350の磁化状態は次の通りである。磁化固定層360の磁化方向は+Z’方向に固定されている。磁化自由層380において、第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382の磁化方向は、互いに逆向きに固定されている。図19の例では、第1磁化固定領域381の磁化方向は+Z’方向に固定されており、第2磁化固定領域332の磁化方向は−Z’方向に固定されている。その結果、第1磁化固定領域381と第2磁化固定領域382との境界である位置B3に、磁壁が形成される。
図19においても、磁化固定層360は、磁化自由層380中の磁壁位置B3とオーバーラップするように形成されている。従って、第2磁気抵抗素子350の抵抗値は“R0.5”となる。
尚、図18及び図19で示された例において、第1磁気抵抗素子300の各層と第2磁気抵抗素子350の各層は同じ層に形成されていることが好適である。具体的には、磁化固定層310と磁化固定層360は同じ層に形成され、トンネルバリヤ層320とトンネルバリヤ層370は同じ層に形成され、磁化自由層330と磁化自由層380は同じ層に形成される。この場合、Z軸とZ’軸が平行であることが好適である。
データ読み出し時には、各MTJを貫通するように読み出し電流が流される。メモリセルMCに関しては、磁化固定層310と磁化自由層330との間に読み出し電流が流される。これにより、記録データ(R0あるいはR1)に応じた読み出しレベルが生成される。リファレンスセルRCに関しては、磁化固定層360と磁化自由層380との間に読み出し電流が流される。これにより、R0.5に応じたリファレンスレベルが生成される。読み出しレベルとリファレンスレベルとを比較することにより、メモリセルMCの記録データが判別される。
メモリセルMCに対するデータ書き込み方法は、既出の実施の形態で説明されたものと同じである。図18で示された例の場合、データ書き込みは既出の図8の場合と同じである。図19で示された例の場合、データ書き込みは既出の図17の場合と同じである。
図20及び図21は、図18あるいは図19で示されたメモリセルMCの第1磁気抵抗素子300の平面形状の例を示している。図20において、磁化自由層330は直線状に形成されている。この場合、第1磁化固定領域331及び第2磁化固定領域332の磁化方向は互いに逆向きになる。図21において、磁化自由層330はU字状に形成されている。磁化自由層330がU字状であり且つ面内磁気異方性を有する場合、第1磁化固定領域331及び第2磁化固定領域332の磁化の固定に形状磁気異方性を利用することができ、好適である。
図22及び図23は、図18あるいは図19で示されたリファレンスセルRCの第2磁気抵抗素子350の平面形状の例を示している。図22において、磁化自由層380は直線状に形成されている。この場合、第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382の磁化方向は互いに逆向きになる。また、位置B3に磁壁を安定的に留めるために、位置B3に隣接してノッチ384が形成されている。図23において、磁化自由層380の第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382はV字状に形成されている。第1磁化固定領域381と第2磁化固定領域382は、境界B3を挟んで対称的に形成されることが望ましい。磁化自由層380がV字状であり且つ面内磁気異方性を有する場合、第1磁化固定領域381及び第2磁化固定領域382の磁化の固定に形状磁気異方性を利用することができ、好適である。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
図1は、一般的なMRAMの構成を示す概略図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るMRAMの構成を示す概略図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係るメモリセル及びリファレンスセルの構造の一例を示している。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係るメモリセル及びリファレンスセルの構造の他の例を示している。 図5は、第1の実施の形態が磁界書き込み型に適用された場合を示している。 図6は、第1の実施の形態がスピン注入型に適用された場合を示している。 図7は、第1の実施の形態が磁壁移動型に適用された場合のメモリセル及びリファレンスセルの構造を示している。 図8は、磁壁移動型の場合のデータ書き込みを示している。 図9は、第1の実施の形態が磁壁移動型に適用された場合のメモリセル及びリファレンスセルの変形例を示している。 図10は、本発明の第2の実施の形態に係るメモリセル及びリファレンスセルの構造の一例を示している。 図11は、本発明の第2の実施の形態に係るメモリセル及びリファレンスセルの構造の他の例を示している。 図12は、第2の実施の形態がスピン注入型に適用された場合を示している。 図13は、第2の実施の形態が磁壁移動型に適用された場合のメモリセル及びリファレンスセルの構造の一例を示している。 図14は、第2の実施の形態が磁壁移動型に適用された場合のメモリセル及びリファレンスセルの構造の他の例を示している。 図15は、第2の実施の形態におけるメモリセル及びリファレンスセルの平面形状の一例を示している。 図16は、第2の実施の形態におけるメモリセル及びリファレンスセルの平面形状の他の例を示している。 図17は、磁壁移動型の場合のデータ書き込みを示している。 図18は、本発明の第3の実施の形態に係るメモリセル及びリファレンスセルの断面構造の一例を示している。 図19は、本発明の第3の実施の形態に係るメモリセル及びリファレンスセルの断面構造の他の例を示している。 図20は、第3の実施の形態におけるメモリセルの平面形状の一例を示している。 図21は、第3の実施の形態におけるメモリセルの平面形状の他の例を示している。 図22は、第3の実施の形態におけるリファレンスセルの平面形状の一例を示している。 図23は、第3の実施の形態におけるリファレンスセルの平面形状の他の例を示している。
符号の説明
MC メモリセル
RC リファレンスセル
10 MRAM
20 メモリセルアレイ
30 読み出し回路
100,200,300 第1磁気抵抗素子
110,210,310 磁化固定層
120,220,320 トンネルバリヤ層
130,230,330 磁化自由層
131,231,331 第1磁化固定領域
132,232,332 第2磁化固定領域
133,233,333 磁化反転領域
134,135 ノッチ
140 書き込み配線
150,250,350 第2磁気抵抗素子
160,260,360 磁化固定層
170,270,370 トンネルバリヤ層
180,280,380 磁化自由層
181,281,381 第1磁化固定領域
182,282,382 第2磁化固定領域
183,283 磁化領域
184,185 ノッチ
290 面内磁化膜

Claims (17)

  1. 抵抗値が第1値と第2値の間で切り換わる第1磁気抵抗素子を含むメモリセルと、
    前記メモリセルからのデータ読み出し時にリファレンスレベルを生成するために参照されるリファレンスセルと
    を備え、
    前記リファレンスセルは、抵抗値が前記第1値と前記第2値の間の第3値に固定された第2磁気抵抗素子を含む
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  2. 請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁気抵抗素子は、
    磁化方向が固定された第1磁化固定層と、
    磁化方向が前記第1磁化固定層の磁化方向と平行あるいは反平行となる磁化反転領域を少なくとも含む第1磁化自由層と、
    前記第1磁化固定層と前記磁化反転領域に挟まれた第1非磁性層と
    を有し、
    前記第2磁気抵抗素子は、
    磁化容易軸が第1方向に平行な磁化領域を少なくとも含む第2磁化自由層と、
    磁化方向が前記第1方向と直交する第2方向に固定された第2磁化固定層と、
    前記第2磁化固定層と前記磁化領域に挟まれた第2非磁性層と
    を有し、
    前記第1磁化固定層、前記第1磁化自由層、前記第2磁化固定層及び前記第2磁化自由層は、面内磁気異方性を有する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  3. 請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記磁化領域の平面形状の長軸方向は前記第1方向である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  4. 請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁気抵抗素子は、
    磁化方向が固定された第1磁化固定層と、
    磁化方向が前記第1磁化固定層の磁化方向と平行あるいは反平行となる磁化反転領域を少なくとも含む第1磁化自由層と、
    前記第1磁化固定層と前記磁化反転領域に挟まれた第1非磁性層と
    を有し、
    前記第2磁気抵抗素子は、
    磁化方向が第1方向である磁化領域を少なくとも含む第2磁化自由層と、
    磁化方向が前記第1方向と直交する第2方向に固定された第2磁化固定層と、
    前記第2磁化固定層と前記磁化領域に挟まれた第2非磁性層と
    を有する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  5. 請求項4に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化固定層、前記第1磁化自由層、前記第2磁化固定層及び前記第2磁化自由層は、垂直磁気異方性を有し、
    前記第2磁化自由層の前記磁化領域は、面内磁気異方性を有する強磁性膜または反強磁性膜と隣接しており、
    前記第1方向は面内方向である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  6. 請求項4に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化固定層、前記第1磁化自由層、前記第2磁化固定層及び前記第2磁化自由層は、垂直磁気異方性を有し、
    前記第2磁化固定層は、面内磁気異方性を有する強磁性膜または反強磁性膜と隣接しており、
    前記第2方向は面内方向である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  7. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記メモリセルへのデータ書き込み時に書き込み電流が流れる書き込み配線を更に備え、
    前記書き込み電流により発生する磁界は前記第1磁化自由層に印加され、
    前記第1磁化自由層における前記磁界は、前記第1磁化固定層の磁化方向と平行あるいは反平行な成分を含む
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  8. 請求項2乃至6のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記メモリセルへのデータ書き込み時、前記第1非磁性層を通して前記第1磁化固定層と前記第1磁化自由層との間に書き込み電流が流れる
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  9. 請求項2乃至6のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化自由層は、更に、
    前記磁化反転領域の第1境界に接続され、磁化方向が第3方向に固定された第1磁化固定領域と、
    前記磁化反転領域の第2境界に接続され、磁化方向が第4方向に固定された第2磁化固定領域と
    を含み、
    前記第1磁化自由層中の前記第1境界あるいは前記第2境界に磁壁が形成され、
    前記メモリセルへのデータ書き込み時、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間に書き込み電流が流れ、前記第1磁化自由層において前記磁壁が前記第1境界と前記第2境界との間を移動する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  10. 請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁気抵抗素子は、
    磁化方向が固定された第1磁化固定層と、
    磁化方向が前記第1磁化固定層の磁化方向と平行あるいは反平行となる磁化反転領域を含む第1磁化自由層と、
    前記第1磁化固定層と前記磁化反転領域に挟まれた第1非磁性層と
    を有し、
    前記第1磁化自由層は、更に、
    前記磁化反転領域の第1境界に接続され、磁化方向が第3方向に固定された第1磁化固定領域と、
    前記磁化反転領域の第2境界に接続され、磁化方向が第4方向に固定された第2磁化固定領域と
    を含み、
    前記第1磁化自由層中の前記第1境界あるいは前記第2境界に磁壁が形成され、
    前記メモリセルへのデータ書き込み時、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間に書き込み電流が流れ、前記第1磁化自由層において前記磁壁が前記第1境界と前記第2境界との間を移動し、
    前記第2磁気抵抗素子は、
    所定の位置に磁壁が形成された第2磁化自由層と、
    磁化方向が固定され、前記所定の位置とオーバーラップする第2磁化固定層と、
    前記第2磁化固定層と前記第2磁化自由層に挟まれた第2非磁性層と
    を有する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  11. 請求項10に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第2磁化自由層は、前記所定の位置を挟んで対向する第3磁化固定領域と第4磁化固定領域を含み、
    前記第3磁化固定領域の磁化方向は第5方向に固定され、前記第4磁化固定領域の磁化方向は第6方向に固定されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  12. 請求項11に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化固定層、前記第1磁化自由層、前記第2磁化固定層及び前記第2磁化自由層は、面内磁気異方性あるいは垂直磁気異方性を有しており、
    前記第3方向と前記第4方向は逆方向であり、
    前記第5方向と前記第6方向は逆方向である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  13. 請求項11に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化固定層、前記第1磁化自由層、前記第2磁化固定層及び前記第2磁化自由層は、面内磁気異方性を有しており、
    前記第3方向及び前記第4方向は共に、前記磁化反転領域へ向かう方向、又は、前記磁化反転領域から離れる方向であり、
    前記第5方向及び前記6方向は共に、前記所定の位置へ向かう方向、又は、前記所定の位置から離れる方向である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  14. 請求項11乃至13のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第2磁化自由層において、前記第3磁化固定領域と前記第4磁化固定領域はV字状に形成されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  15. 請求項2乃至14のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化固定層と前記第2磁化固定層は同じ層に形成され、
    前記第1磁化自由層と前記第2磁化自由層は同じ層に形成され、
    前記第1非磁性層と前記第2非磁性層は同じ層に形成された
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  16. 第1磁気抵抗素子を含むメモリセルと、
    第2磁気抵抗素子を含み、前記メモリセルからのデータ読み出し時にリファレンスレベルを生成するために参照されるリファレンスセルと
    を備え、
    前記第1磁気抵抗素子は、
    磁化方向が固定された第1磁化固定層と、
    磁化方向が前記第1磁化固定層の磁化方向と平行あるいは反平行となる磁化反転領域を少なくとも含む第1磁化自由層と、
    前記第1磁化固定層と前記磁化反転領域に挟まれた第1非磁性層と
    を有し、
    前記第2磁気抵抗素子は、
    磁化容易軸が第1方向に平行な磁化領域を少なくとも含む第2磁化自由層と、
    磁化方向が前記第1方向と直交する第2方向に固定された第2磁化固定層と、
    前記第2磁化固定層と前記磁化領域に挟まれた第2非磁性層と
    を有し、
    前記第1磁化固定層、前記第1磁化自由層、前記第2磁化固定層及び前記第2磁化自由層は、面内磁気異方性を有する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  17. 第1磁気抵抗素子を含むメモリセルと、
    第2磁気抵抗素子を含み、前記メモリセルからのデータ読み出し時にリファレンスレベルを生成するために参照されるリファレンスセルと
    を備え、
    前記第1磁気抵抗素子は、
    磁化方向が固定された第1磁化固定層と、
    磁壁が移動する第1磁化自由層と、
    前記第1磁化固定層と前記第1磁化自由層に挟まれた第1非磁性層と
    を有し、
    前記第2磁気抵抗素子は、
    所定の位置に磁壁が形成された第2磁化自由層と、
    磁化方向が固定され、前記所定の位置とオーバーラップする第2磁化固定層と、
    前記第2磁化固定層と前記第2磁化自由層に挟まれた第2非磁性層と
    を有する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
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