JP2008294056A - 磁気記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて簡素且つ小サイズの構成で、製造工程増及び製造コスト増を招くことなく、誤動作を防止して信頼性の高いデータ読み出しを実現し、更なる高集積化をも可能とする磁気記録装置を提供する。
【解決手段】参照素子30は、NiFe及びCoFeBの積層構造からなる下部磁化層31と、絶縁層32を介した、CoFeB、Ru、CoFe及びPtMnの積層構造からなる上部磁化層33とが順次積層されており、上部磁化層33は、磁化方向が例えば平行方向とされ、下部磁化層31は、磁化方向が上部磁化層33の磁化方向と直交する方向とされている。
【選択図】図4

Description

本発明は、反転磁化を利用して磁気記憶を行う磁気記憶装置に関する。
電源を断っても記憶が消失しない不揮発性メモリ素子の一つに、磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic random access memory:MRAM)がある。MRAMは、磁性体のスピンの方向によって抵抗値が変化することを利用したメモリデバイスである。MRAMは、磁気抵抗素子であるTMR及びこのTMRの上下に直交配線(ビット線及び書き込みワード線)を配置した複雑な構成により、データの書き込み及び読み取りを行う方式が主流とされている(例えば、特許文献1,2を参照)。
近時では、MRAMの更なる高密度化・大容量(Gbit超)化の要請が高まっており、これを実現するためにTMR膜の微小化が進められている。しかしながら、TMR膜が微小化すると、フリー層の反磁場が増加し、磁化反転に必要な電流が増大して消費電力が増加すること、合成磁場が隣接素子に影響を与えてしまうこと等の解決すべき課題がある。
これらの問題を解決する手法として、スピン偏極した電流(スピン電流)を注入する「スピン注入磁化反転方式」の技術が提案されている(非特許文献1を参照)。
しかしながら、当該技術において、現状では磁化反転に必要な電流密度は、例えば107 [A/cm2]程度と大きい。また、磁気メモリにおいても、より高密度なストレージメモリを目指すためには、フラッシュメモリ等で実現されているような多値化記録方式が将来不可欠となる。
そこで、Gbit超の大容量メモリを目指した新しいメモリ方式として、スピントランスファー効果による磁壁の電流駆動現象(非特許文献2を参照)を応用した磁壁移動型ストレージメモリが提案されている(特許文献3を参照)。
特開平11−317071号公報 特開2002−246566号公報 特開2006−237183号公報 スピン注入磁化反転の研究動向,屋上公二郎,鈴木義茂, 日本応用磁気学会Vol.28 No.9, 2004 Yamaguchi, Ono ; Physical Review Letters V92,Number.7 077205-1
しかしながら、上記の磁壁移動型ストレージメモリでは、データの読み取りに際して、誤動作を防止して信頼性の高いデータの読取部を設けようとすれば、その構成が複雑となって大サイズを要し、製造工程増及び製造コスト増を免れないという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、極めて簡素且つ小サイズの構成で、製造工程増及び製造コスト増を招くことなく、誤動作を防止して信頼性の高いデータ読み出しを実現し、更なる高集積化をも可能とする磁気記録装置を提供することを目的とする。
本発明の磁気記録装置は、複数の磁区が形成自在とされており、前記磁区の磁化方向に対応したデータを記録する磁性細線と、前記磁性細線に記録された前記データを読み出すデータ読出部とを含み、前記データ読出部は、前記磁性細線に形成された前記磁区の磁化方向を、抵抗値の変化に基づいて読み取る読取素子と、第1の方向に磁化された第1の磁化層と、前記第1の方向と交差する非平行の第2の方向に磁化された第2の磁化層とを有し、前記読取素子の抵抗値と参照される抵抗値を有する参照素子とを備える。
本発明の磁気記録装置は、複数の磁区が形成自在とされており、前記磁区の磁化方向に対応したデータを記録する磁性細線と、前記磁性細線に記録された前記データを読み出すデータ読出部とを含み、前記データ読出部は、前記磁性細線に形成された前記磁区の磁化方向を、抵抗値の変化に基づいて読み取る読取素子と、第1の方向に磁化された第1の磁化層と、磁壁が形成されており、当該磁壁を境界として相異なる第2の方向及び第3の方向に磁化された第2の磁化層とを有し、前記読取素子の抵抗値と参照される抵抗値を有する参照素子とを備える。
本発明によれば、極めて簡素且つ小サイズの構成で、製造工程増及び製造コスト増を招くことなく、誤動作を防止して信頼性の高いデータ読み出しを行い、更なる高集積化をも可能とする磁気記録装置が実現する。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[磁壁移動型ストレージメモリの構成]
本実施形態では、図1に示すようなメモリセルの基本構成を有する多値型の磁壁移動型ストレージメモリを提示する。
このメモリセルの基本構成は、不図示の基板の上方に、磁区の磁化方向に対応したデータを記録する磁性細線1と、磁性細線1に記録されたデータを読み出すデータ読出部の一部であり、磁性細線1上に接続された読取素子2と、磁性細線1にデータを書き込むデータ書込部であり、磁性細線1上に接続された書込素子3とを備えている。
磁性細線1は、強磁性材料、例えばNiFe及びCoFeBの積層構造からなり、基板表面(水平面)に平行に配設された例えば幅300nm以下の帯形状とされており、静磁気エネルギーが最小になるように複数の微小磁区11,12が形成自在とされ、磁区11,12の境界には磁壁(Domain Wall:DW)13が形成される。ここで、微小磁区11が矢印Mで示す方向(平行方向)、微小磁区12が矢印Nで示す方向(反平行方向)に磁化されたものである。なお、磁性細線1下に形成される下部電極については、ここでは図示を省略し、後述する製造方法において図示して説明する。
磁性細線1では、磁化困難方向及び磁化容易方向がその形状により制御され、長手方向に単一な微小磁区11,12が形成される。この磁性細線1にパルス電流を印加すると、伝導電子が磁壁13を横切る際に伝導電子のスピンは、s−d相互作用によって磁気モーメントに沿って回転する。この際、角運動量保存によって伝道電子のスピン角運動量は磁気モーメントへ吸収される。その結果、磁気モーメントは回転して磁壁13の移動が生じる。即ち、このスピントルク・トランスファー効果により、電流駆動によって磁壁を移動させることが可能となる。例えば、非特許文献2で示された実験結果によれば、例えばJ=1.2×1012A/cm2、0.5μs〜5μsのパルス電流により、3m/s程度の速度で磁壁13が移動することが、MFM測定から実証されている。このように、磁性細線1では、単一方向の微小磁区11,12の形成が可能であり、磁壁13(磁区11,12)を電流駆動で移動させることができる。この電流駆動を行うための磁壁移動電流であるパルス電流Ivは、不図示の配線から磁性細線1に供給される。
磁性細線1では、例えば1つの記録領域に1ビット("0"又は"1")のデータが記録される。ここで、図1の微小磁区11,12は、相異なる磁化方向で隣接して磁壁13が形成されているため、それぞれ1つの記録領域とされている。同一の磁化方向とされた記録領域が隣接する場合、両者間には磁壁13は形成させず、2つの記録領域からなる微小磁区が形成される。この一例として、同一の磁化方向(ここでは平行方向)とされた2つの記録領域からなる微小磁区を11aとして図示する。このようにして、1本の磁性細線1に多値のデータを記録することができる。
磁性細線1では、図示の例では読取素子2の右側部分がデータ蓄積領域1aとされており、読取素子2の左側部分は、データ蓄積領域1aにおける所望の記録領域のデータを読み取るために微小磁区11,12を移動させる際に、読取素子2を越えて移動した微小磁区11,12を保持するバッファ領域1b(一部を図示する。)とされている。なお、データの書き込み及び読み出しの効率を考慮すれば、磁性細線1の中央部分にデータ蓄積領域を、両端部分に一対のバッファ領域を配設するように構成することが好適である。
読取素子2は、磁性細線1の記録領域1aの一端上に形成されており、例えばMgOからなりトンネル絶縁膜として機能する絶縁層14と、例えばCoFeB、Ru、CoFe及びPtMnの積層構造からなり、磁化方向が固定(ここでは例えば平行方向に固定)されてなる固定磁化層15とが順次積層されて構成されている。読取素子2上には、上部電極16が積層されている。上部電極16の上面が読取電極4と接続されている。読取素子2は、磁性細線1と一体となっていわゆるTMR(Tunneling Magneto Resistance)の読取素子として機能する。
書込素子3は、磁性細線1の記録領域1aの他端上に形成されており、例えばMgOからなりトンネル絶縁膜として機能する絶縁層17と、例えばCoFeB、Ru、CoFe及びPtMnの積層構造からなり、磁化方向が固定(ここでは例えば平行方向に固定)されてなる固定磁化層18とが順次積層されて構成されている。書込素子3上には、上部電極19が積層されている。上部電極19の上面が書込電極5と接続されている。書込素子3は、磁性細線1と一体となっていわゆるTMRの書込素子として機能する。
ここで、読取素子2と書込素子3とでは、絶縁層14,17、固定磁化層15,18、上部電極16,19がそれぞれ同一層、即ち同一材料で同一層位置に形成されている。
上記のように構成された複数のメモリセルが、例えば複数の磁性細線1を並設するように配されることにより、メモリセルアレイ(不図示)が構成される。
記録されたデータを読み取る際には、磁壁移動電流として所定のパルス電流Ivを不図示のIv供給電極(製造方法において説明する。)から磁性細線1に供給し、所望の記録領域(単一或いは連続した複数の記録領域)を読取素子2の直下まで移動させ、読取電極4により読取素子2に読取電流を供給する。読取素子2の固定磁化層15は例えば平行方向に磁化されており、当該記録領域の磁化方向が平行方向である場合の読取素子2の抵抗値は、当該記録領域の磁化方向が反平行方向である場合の読取素子2の抵抗値よりも低くなる。このように、記録領域の磁化方向に対応した抵抗値を読取電圧Vspとして検出することにより、当該記録領域に対応した微小磁区の磁化方向をデータとして読み取る。この読み取り動作を経た後のデータ読み出し動作については後述する。
一方、データを書き込む際には、書込電極5からスピン電流を書込素子3に供給する。スピン電流の印加方向に対応して、書込素子3の直上に位置する磁性細線1の記録領域が平行方向又は反平行方向の方向に磁化される。磁化された記録領域は、磁壁移動電流として所定のパルス電流Ivを不図示のIv供給電極(製造方法において説明する。)から磁性細線1に供給することにより移動し、引き続き所望の記録領域が上記のように磁化されてゆく。
ここで、このメモリセルにおける記録容量を試算した結果を示す。
例えば、記録領域の長さを60nm、磁性細線1の長さを1.4mm(メモリ長1.4mm(トラック長))、磁性細線1の幅を50nm(隣接する磁性細線1の離間距離も50nmとする) とし、磁性細線1(読取素子2及び書込素子3が各磁性細線1上に形成された構造とする)を100000本形成した場合、メモリ部サイズを1.4mm×1.1mmで、1.2Gbit程度の大容量が実現される。
図1に示したメモリセルの基本構成の他の構成例を図2に示す。
このメモリセルでは、図1に示したメモリセルと同様の機能及び作用・効果を有するが、データ書込部の構成が異なる点で相違する。
このメモリセルでは、データ書込部が、磁性細線1に近接配置(絶縁層により電気的に離間されて配置)された書込配線6で構成されている。
データを書き込む際には、書込配線6に電流を印加することにより磁界を発生させ、この磁界により磁性細線1の記録領域を磁化する。当該電流の印加方向に対応して、書込素子3の直上に位置する磁性細線1の記録領域が平行方向又は反平行方向の方向に磁化される。磁化された記録領域は、磁壁移動電流として所定のパルス電流Ivを不図示の配線から磁性細線1に供給することにより移動し、引き続き所望の記録領域が上記のように磁化されてゆく。
磁壁移動型ストレージメモリのメモリセルでは、磁性細線に記録されたデータを読み出すために、読取素子2に対応した参照素子を設けることが必要である。
参照素子を含むデータ読出部の構成として考えられる一例を図3に示す。
本例におけるデータ読出部は、読取素子2に加えて、一対の参照素子20a,20bを有して構成される。
参照素子20aは、磁化方向が例えば平行方向とされてなる下部磁化層21aと、例えばMgOからなる絶縁層22aと、磁化方向が下部磁化層21aの磁化方向と同一の向き、ここでは平行方向とされてなる上部磁化層23aとが順次積層されて構成されている。
参照素子20bは、磁化方向が例えば平行方向とされてなる下部磁化層21bと、例えばMgOからなる絶縁層22bと、磁化方向が下部磁化層21bの磁化方向と逆向き、ここでは反平行方向とされてなる上部磁化層23bとが順次積層されて構成されている。
ここで、下部磁化層21a,21bが磁化方向を自在に変えられる磁化反転層から、上部磁化層23a,23bが磁化方向が固定されてなる磁化固定層からそれぞれ形成されている。
参照素子20aに、読取素子2と同様の読取電流Irを供給した場合における抵抗値は、読取素子2で磁性細線1の記録領域の磁化方向が平行方向である場合の抵抗値と同様である。一方、参照素子20bに、読取素子2と同様の読取電流Irを供給した場合における抵抗値は、読取素子2で磁性細線1の記録領域の磁化方向が反平行方向である場合の抵抗値と同様である。前者の抵抗値に対応した電圧をVl、後者の抵抗値に対応した電圧をVh(Vl<Vh)とする。
本例では、読取電流Irを供給する電流源24と、例えば入力電圧を1/2倍して出力する1/2電圧回路25を設け、参照素子20a,20bを直列接続してなる電圧(Vl+Vh)から参照電圧Vref≒1/2(Vl+Vh)を生成する。
例えば差動アンプ(不図示)を設け、読取素子2における読取電圧Vspと参照素子20a,20bにおける参照電圧Vrefとを、それぞれ差動アンプに入力して、差分値の正負から両者の大小を比較する。Vsp>Vrefであれば、磁性細線1の記録領域の磁化方向は反平行方向であり、Vsp<Vrefであれば、磁性細線1の記録領域の磁化方向は平行方向であると判定される。例えば、磁化方向が平行方向である場合をデータ"0"に、反平行方向である場合をデータ"1"に対応させた場合であれば、前者の場合にはデータ"1"が、後者の場合にはデータ"0"がそれぞれ読み出されることになる。
しかしながら本例の場合、2つの参照素子20a,20bが必要であり、更には参照素子20a,20bに専用の1/2電圧回路25を設ける必要もあるため、装置構成の複雑化及び大サイズ化を招き、製造工程増及び製造コスト増を免れないという問題が発生すると考えられる。
そこで本発明者は、上記の問題を解決すべく鋭意検討し、以下に示すようなデータ読出部に想到した。
本実施形態では、図1又は図2のメモリセルの基本構成に付随するデータ読出部として、以下の構成(1),(2)を開示する。便宜上、図1のメモリセルの基本構成を前提として説明する。
構成(1)
図4は、本発明の構成(1)におけるメモリセルのデータ読出部の構成要素である参照素子のみを示す概略斜視図である。
構成(1)におけるデータ読出部は、読取素子2に加えて、1つの参照素子30を有して構成される。
参照素子30は、例えばNiFe及びCoFeBの積層構造からなる下部磁化層31と、例えばMgOからなる絶縁層32を介した、例えばCoFeB、Ru、CoFe及びPtMnの積層構造からなる上部磁化層33とが順次積層されて構成されている。なお、下部磁化層31下に形成される下部電極、及び上部磁化層33上に形成される上部電極については、ここでは図示を省略し、後述する製造方法において図示して説明する。
上部磁化層33は、磁化方向が例えば平行方向とされている。これに対して下部磁化層31は、磁化方向が上部磁化層33の磁化方向と交差する非平行方向とされている。後述するように、下部磁化層31の磁化方向は、上部磁化層33の磁化方向と直交する方向であることが最も好ましい。従って以下では、上部磁化層33の磁化方向と直交する方向に磁化された下部磁化層31を例示する。
ここで、下部磁化層31が磁化方向を自在に変えられる磁化反転層から、上部磁化層33が磁化方向が固定されてなる磁化固定層からそれぞれ形成されており、磁性細線1と下部磁化層31、絶縁層14と絶縁層32、固定磁化層15と上部磁化層33がそれぞれ同一層、即ち同一材料で同一層位置に形成されている。
本発明者は、反転磁化層上に絶縁層を介して固定磁化層を積層した積層体を備えた磁気抵抗素子を用い、反転磁化層の磁化状態を平行方向から反平行方向となるまで磁化方向を回転(回転角:θ)させ、抵抗変化について調べた。その結果、図5に示すように、固定磁化層の磁化方向と反転磁化層の磁化方向とが同一(例えば共に平行方向)とされた場合の抵抗値Rlから、固定磁化層の磁化方向と反転磁化層の磁化方向とが逆方向(例えば前者が平行方向、後者が反平行方向)とされた場合の抵抗値Rhに到るまで、略なだらかに抵抗値が増加してゆくことが判った。
この結果を踏まえて考察すれば、例えば平行方向に磁化された上部磁化層33に対して、下部磁化層31を上部磁化層33の磁化方向と交差する非平行方向とすることにより、Rlより大きくRhよりも小さい抵抗値を有する参照素子30が実現する。この場合、読取素子2の参照素子として、最も安定且つ正確に機能させるためには、参照素子30の抵抗値をRlとRhとの中間値である1/2(Rl+Rh)程度とすれば良い。このとき、下部磁化層31の磁化方向は、上部磁化層33の磁化方向と略直交する方向となる。
参照素子30を作製するには、図6に示すように、下部磁化層31を、横幅が短辺、縦幅が長辺となる長方形状に形成する。一方、上部磁化層33を、横幅が長辺、縦幅が短辺となる長方形状に形成する。磁性層は、いわゆる形状磁気異向性により、その長手方向に沿って磁化され易い性質を有している(エネルギー状態が安定である)ため、上部磁化層33が例えば平行方向に磁化されるのに対して、下部磁化層31が上部磁化層33の磁化方向と略直交する方向に磁化される。ここで、下部磁化層31において、長手方向に沿った方向の磁化を確実に発現させることを考慮として、長辺を短辺の1.5倍以上となる長方形状に形成することが望ましい。
ここで図示のように、下部磁化層31と上部磁化層33とを、双方の長辺が非平行となるように共に長方形状に加工形成する場合、下部磁化層31の長辺と上部磁化層33の長辺とを直交させるように加工することが最も容易であり、確実に形成できると考えられる。即ち、プロセスの容易性・確実性を考慮しても、下部磁化層31が上部磁化層33の磁化方向と略直交する方向に磁化されるように、換言すれば参照素子30の抵抗値がRlとRhとの中間値である1/2(Rl+Rh)程度となるように形成することが最も優れていると言える。
図7は、本発明の構成(1)におけるメモリセルについて、データ読出部を中心とした主要部のみ示す概略斜視図である。
参照素子30に、読取素子2と同様の読取電流Irを供給した場合における抵抗値は、図5から、読取素子2で磁性細線1の記録領域の磁化方向が平行方向である場合の抵抗値Rlと、読取素子2で磁性細線1の記録領域の磁化方向が反平行方向である場合の抵抗値Rhとの中間値、1/2(Rl+Rh)程度となる。即ち構成(1)では、1つの参照素子30のみにより、参照電圧Vref≒1/2(Vl+Vh)が生成される。
ここでは、図3の例と同様に電流源24及び差動アンプ34を設け、読取素子2における読取電圧Vspと参照素子30における参照電圧Vrefをそれぞれ差動アンプ34に入力して、差分値の正負から両者の大小を比較する。Vsp>Vrefであれば、磁性細線1の記録領域の磁化方向は反平行方向であり、Vsp<Vrefであれば、磁性細線1の記録領域の磁化方向は平行方向であると判定される。例えば、磁化方向が平行方向である場合をデータ"0"に、反平行方向である場合をデータ"1"に対応させた場合であれば、前者の場合にはデータ"1"が、後者の場合にはデータ"0"がそれぞれ読み出されることになる。
構成(1)では、1つの参照素子30のみを設けることにより、図3の例のように参照素子専用の1/2電圧回路を設ける必要もなく、安定且つ正確に読取素子2で読み取られたデータを正確に判定することができる。
このように、構成(1)を適用した本実施形態によれば、極めて簡素且つ小サイズの構成で、製造工程増及び製造コスト増を招くことなく、誤動作を防止して信頼性の高いデータ読み出しを行い、更なる高集積化をも可能とする磁壁移動型ストレージメモリが実現する。
構成(2)
図8は、本発明の構成(2)におけるメモリセルのデータ読出部の構成要素である参照素子のみを示す概略斜視図である。
構成(2)におけるデータ読出部は、読取素子2に加えて、1つの参照素子40を有して構成される。
参照素子40は、例えばNiFe及びCoFeBの積層構造からなる下部磁化層41と、例えばMgOからなる絶縁層42を介し、例えばCoFeB、Ru、CoFe及びPtMnの積層構造からなる上部磁化層43とが順次積層されて構成されている。なお、下部磁化層41下に形成される下部電極、及び上部磁化層33上に形成される上部電極については、ここでは図示を省略し、後述する製造方法において図示して説明する。
上部磁化層43は、磁化方向が第1の方向、例えば平行方向とされてなる。これに対して下部磁化層41は、磁壁41cが形成されており、当該磁壁を境界として相異なる第2の方向及び第3の方向に磁化された第2の磁化層とを有している。後述するように、下部磁化層31は、磁壁が中央部分に形成され、第2の方向と第3の方向の一方が平行方向、他方が反平行方向であることが最も好ましい。従って以下では、第2の方向が平行方向、第3の方向が反平行方向とされた下部磁化層41を例示する。
ここで、下部磁化層41が磁化方向を自在に変えられる磁化反転層から、上部磁化層33が磁化方向が固定されてなる磁化固定層からそれぞれ形成されており、磁性細線1と下部磁化層41、絶縁層14と絶縁層42、固定磁化層15と上部磁化層43がそれぞれ同一層、即ち同一材料で同一層位置に形成されている。
本発明者は、第1の方向、例えば平行方向に磁化された上部磁化層33に対して、これと絶縁層42を介して対抗する下部磁化層41を磁壁で2つの領域に分割した構造、即ち各領域が互いに相反する磁化方向とすれば、抵抗値Rlよりも大きく、抵抗値Rhよりも小さい抵抗値が得られることを見出した。この場合、読取素子2の参照素子として、最も安定且つ正確に機能させるためには、参照素子30の抵抗値をRlとRhとの中間値である1/2(Rl+Rh)程度とすれば良い。このとき、下部磁化層41の磁化方向は、一方の領域が平行方向、他方の方向が反平行方向となる。
参照素子40を作製するには、図9に示すように、下部磁化層41及び上部磁化層43を、共に横幅が短辺、縦幅が長辺となる長方形状に形成する。ここで、下部磁化層41に磁壁を形成して2つの領域に分割するには、下部磁化層41を加工形成する際に、ネック状となるように一対の切り込みを形成し、当該ネックにより磁壁が形成され易くすれば良い。ここで図示のように、下部磁化層41の長辺の中央部分に対称となるように一対の切り込み41a,41bを形成することが最も容易であり、確実に形成できると考えられる。即ち、プロセスの容易性・確実性を考慮しても、下部磁化層41において、磁壁が中央部分に形成され、第2の方向と第3の方向の一方が平行方向、他方が反平行方向となるように、換言すれば参照素子40の抵抗値が最小値であるRlと最大値であるRhとの中間値、即ち1/2(Rl+Rh)程度となるように形成することが最も優れていると言える。
ここで、下部磁化層41において、磁壁を確実に形成することを考慮として、上記のネック部分における幅をそれ以外の部分における幅の95%以下とすることが望ましい。
図10は、本発明の構成(2)におけるメモリセルについて、データ読出部を中心とした主要部のみ示す概略斜視図である。
参照素子40に、読取素子2と同様の読取電流Irを供給した場合における抵抗値は、読取素子2で磁性細線1の記録領域の磁化方向が平行方向である場合の抵抗値Rlと、読取素子2で磁性細線1の記録領域の磁化方向が反平行方向である場合の抵抗値Rhとの中間値、1/2(Rl+Rh)程度となる。即ち構成(1)では、1つの参照素子40のみにより、参照電圧Vref≒1/2(Vl+Vh)が生成される。
ここでは、図3の例と同様に電流源24及び差動アンプ34を設け、読取素子2における読取電圧Vspと参照素子40における参照電圧Vrefをそれぞれ差動アンプ34に入力して、差分値の正負から両者の大小を比較する。Vsp>Vrefであれば、磁性細線1の記録領域の磁化方向は反平行方向であり、Vsp<Vrefであれば、磁性細線1の記録領域の磁化方向は平行方向であると判定される。例えば、磁化方向が平行方向である場合をデータ"0"に、反平行方向である場合をデータ"1"に対応させた場合であれば、前者の場合にはデータ"1"が、後者の場合にはデータ"0"がそれぞれ読み出されることになる。
構成(2)では、1つの参照素子40のみを設けることにより、図3の例のように参照素子専用の1/2電圧回路を設ける必要もなく、安定且つ正確に読取素子2で読み取られたデータを正確に判定することができる。
このように、構成(2)を適用した本実施形態によれば、極めて簡素且つ小サイズの構成で、製造工程増及び製造コスト増を招くことなく、誤動作を防止して信頼性の高いデータ読み出しを行い、更なる高集積化をも可能とする磁壁移動型ストレージメモリが実現する。
[磁壁移動型ストレージメモリの製造方法]
以下、本実施形態による多値型の磁壁移動型ストレージメモリの製造方法について説明する。
図11及び図12は、本実施形態による多値型の磁壁移動型ストレージメモリの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、図11(a)に示すように、シリコン基板51上に、絶縁膜52内に埋め込まれてなる下部電極53を形成する。
詳細には、シリコン基板51上に、例えばCVD法により絶縁膜52、ここではシリコン酸化膜を例えば膜厚200nm程度に堆積形成する。
次に、絶縁膜52をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工して各電極形成用の溝52aを形成し、各溝52aを埋め込むように、例えばスパッタ法により導電材料、ここではCuを例えば膜厚400nm程度に堆積する。そして、堆積したCuを絶縁膜52の表面が露出するまで化学機械研磨(CMP)法により研磨して平坦化し、各溝52aをCuで充填してなる下部電極53を形成する。
続いて、図11(b)に示すように、磁性細線1と、下部磁化層31又は下部磁化層41(以下、下部磁化層31(41)と記す。)とを形成する。
詳細には、下部磁性膜として、例えば膜厚30nm程度のNiFe及び膜厚2nm程度のCoFeBの積層構造を堆積形成する。そして、リソグラフィー及びドライエッチングにより、この下部磁性膜をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工する。即ち、メモリ形成領域50aと参照素子形成領域50bとで下部磁性膜を分断すると共に、メモリ形成領域50aではストライプ状の複数の磁性細線1を、例えば幅及びピッチが50nm程度のL&S(line and Space)となるように並設形成し、参照素子形成領域50bでは磁性細線1毎に対応するように下部磁化層31(41)を形成する。ここで、以下に示すように、構成(1)を形成する場合には下部磁化層31を、構成(2)を形成する場合には下部磁化層41をそれぞれ形成する。
構成(1)を形成する場合
ここで、参照素子形成領域50bに上述した構成(1)の参照素子30を形成する場合には、図6に示したように、下部磁化層31を例えば縦幅が200nm、横幅が100nmとなる長方形状となるように積層体を加工する。
上述のように、下部磁化層31は、形状磁気異向性により長手方向に磁化されるため、上部磁化層33の磁化方向に対して垂直方向に磁化を設定することが可能である。なお、下部磁化層31を上部磁化層33と同様の横長の長方形状に形成し、上部磁化層33の磁化方向が変更されない程度の弱い磁場で、上部磁化層33の磁化方向と直交する方向に磁化しても良い。
構成(2)を形成する場合
ここで、参照素子形成領域50bに上述した構成(2)の参照素子40を形成する場合には、図9に示したように、下部磁化層41を例えば縦幅が100nm、横幅が200nmとなる長方形であり、長辺の中央部分に対称となるように一対の切り込み41a,41bを有する形状に積層体を加工する。
ここで、切り込み41a,41bにより形成されるネック部分における幅をそれ以外の部分における幅の95%以下、ここでは90%(即ち90nm幅)程度に形成する。ネック部分には磁壁が形成され易く、下部磁化層41の加工形成後に、外部磁場の印加又は電流加熱により、当該ネック部分に磁壁を形成することができる。
続いて、図11(c)に示すように、磁性細線1と、下部磁化層31(41)とを覆うように、絶縁膜55、上部磁性膜56、及び導電膜57を順次積層する。
詳細には、絶縁膜55としては例えば膜厚1nm程度のMgOを、上部磁性膜56としては例えば膜厚2.3nm程度のCoFeB、膜厚0.8nm程度のRu、膜厚1.7nm程度のCoFe及び反強磁性層として膜厚100nm程度のPtMnの積層構造を、導電膜57としては例えば膜厚50nm程度のTaを順次形成する。
続いて、図12(a)に示すように、読取素子2、書込素子3、参照素子30(40)及び各上部電極16,19,58を形成する。
する。
詳細には、リソグラフィー及びドライエッチングにより、導電膜57、上部磁性膜56、及び絶縁膜55からなる積層体を加工する。このドライエッチングでは、磁性細線1の表面及び下部磁化層31(41)の表面をエッチングストッパーとして行う。
即ち、メモリ形成領域50aでは、磁性細線1上の各下部電極53の上方に相当する、読取素子2及び書込素子3の形成部分に積層体を残す。一方、参照素子形成領域50bでは、下部磁化層31(41)上に、下部磁化層31(41)よりも小サイズの横長の長方形状となるように積層体を残す。ここで、下部磁化層41を形成した場合、下部磁化層41の切り込み41a,41bに対応した部分が残らないように積層体を加工する。
以上により、メモリ形成領域50aでは、磁性細線1と、この磁性細線1上の下部電極53の上方に相当する部分に、絶縁層14及び固定磁化層15が順次積層されてなる読取素子2と、絶縁層17及び固定磁化層18が順次積層されてなる書込素子3とを備えたメモリ部分(メモリセルの基本構成)が形成される。ここで、読取素子2上には上部電極16が、書込素子3上には上部電極19がそれぞれ形成される。
一方、参照素子形成領域50bでは、下部磁化層31(41)と、この下部磁化層31(41)上に絶縁層32(42)を介して上部磁化層33又は上部磁化層43(以下、上部磁化層33(43)と記す。)が積層されてなる参照素子30又は参照素子40(以下、参照素子30(40)と記す。)が形成される。ここで、参照素子30(40)上には上部電極58が形成される。
続いて、図12(b)に示すように、層間絶縁膜59及びコンタクトプラグ60を形成する。
詳細には、例えばCVD法により絶縁膜、ここでは膜厚200nm程度のシリコン酸化膜を全面に形成し、層間絶縁膜59を形成する。
次に、上部電極16,19,58の各表面が露出するまで層間絶縁膜59をCMP法により研磨して平坦化する。
次に、リソグラフィー及びドライエッチングにより、磁性細線1の表面の一端を露出するように層間絶縁膜59を加工し、層間絶縁膜59にビア孔59aを形成する。
そして、例えばCVD法により、ビア孔59aの内壁面を覆うようにTiN膜を堆積してバリアメタル膜(不図示)を形成した後、CVD法により、バリアメタル膜を介してビア孔59aを埋め込むようにタングステン(W)膜を堆積する。層間絶縁膜59の表面が露出するまでW膜及びバリアメタル膜をエッチバック又はポリッシュバックし、バリアメタル膜を介してWでビア孔59aを充填し、磁性細線1と一端で電気的に接続されてなるコンタクトプラグ60を形成する。
続いて、図12(c)に示すように、読取電極4、書込電極5、Ir供給電極61、及びIv供給電極62を形成する。ここで、Ir供給電極61は、読取素子2に読取電極4から読取電流を供給するのと同時に参照素子30(40)に読取電流を供給するための電極である。Iv供給電極62は、磁性細線1に磁壁移動電流を供給するための電極である。
詳細には、コンタクトプラグ60及び上部電極16,19,58の各表面が露出する層間絶縁膜59上に、導電材料、ここではCuを膜厚200nm程度に堆積する。このCuをリソグラフィー及びドライエッチングにより加工し、露出したコンタクトプラグ60及び上部電極16,19,58の各表面上にこの順序で、Iv供給電極62、読取電極4、書込電極5、及びIr供給電極61を同時形成する。
しかる後、例えばCVD法により、読取電極4、書込電極5、Ir供給電極61、及びIv供給電極62を覆うように全面に絶縁膜、ここではシリコン酸化膜を膜厚400nm程度に堆積し、保護膜63を形成する。
以上の工程を経ることにより、図1に示すようなメモリセルの基本構成を有する、本実施形態による多値型の磁壁移動型ストレージメモリを完成させる。
なおここでは、図1に示すようなメモリセルの基本構成を有する磁壁移動型ストレージメモリの製造方法について例示したが、図2に示すようなメモリセルの基本構成を有する磁壁移動型ストレージメモリには、書込素子2を形成する代わりに、磁性細線1の上方で下部電極53の上方に位置整合する部位に、層間絶縁膜59内で磁性細線1と所定距離だけ離間するように、例えばCuを材料として書込配線6を形成すれば良い。他の工程は上記と同様である。
また、上記の実施形態では、読取素子2及び書込素子3として、TMR型のスピン注入素子を用いた場合を例示したが、GMR型の素子としても良い。
また、上記の実施形態では、磁性細線1及び下部磁化層31(41)として、NiFe及びCoFeBの積層構造により構成する場合を例示したが、これらの強磁性層としては、Co,Ni,Fe等の強磁性材料 又はこれらの合金(CoFe, NiFe, CoFeB等)からなる強磁性材料により構成しても良い。
また、固定磁化層15,18及び上部磁化層33(43)の反強磁性層として、PtMnにより構成する場合を例示したが、反強磁性層としては、IrMn,PdPtMn等の反強磁性材料により構成しても良い。
固定磁化層15,18及び上部磁化層33(43)の非磁性層をRuにより構成する場合を例示したが、これらの非磁性層としては、Rh,Cu,Al,Au等の非磁性材料により構成しても良い。
また、絶縁層14,17,32又は42をMgOにより構成する場合を例示したが、トンネル絶縁膜としては、AlOx,HfOx、TiOx、TaOx(1≦x≦2)等の絶縁材料により構成しても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、極めて簡素且つ小サイズの構成で、製造工程増及び製造コスト増を招くことなく、誤動作を防止して信頼性の高いデータ読み出しを行い、更なる高集積化をも可能とする磁壁移動型ストレージメモリが実現する。
本発明におけるメモリセルの基本構成を有する多値型の磁壁移動型ストレージメモリを示す概略斜視図である。 本発明におけるメモリセルの基本構成を有する多値型の磁壁移動型ストレージメモリの他の例を示す概略斜視図である。 参照素子を含むデータ読出部の構成として考えられる一例を示す模式図である。 本発明の構成(1)におけるメモリセルのデータ読出部の構成要素である参照素子のみを示す概略斜視図である。 反転磁化層上に絶縁層を介して固定磁化層を積層した積層体を備えた磁気抵抗素子を用い、反転磁化層の磁化状態を平行方向から反平行方向となるまで磁化方向を回転させ、抵抗変化について調べた結果を示す特性図である。 本発明の構成(1)におけるメモリセルのデータ読出部の構成要素である参照素子の一例を示す概略斜視図である。 本発明の構成(1)におけるメモリセルについて、データ読出部を中心とした主要部のみ示す概略斜視図である。 本発明の構成(2)におけるメモリセルのデータ読出部の構成要素である参照素子のみを示す概略斜視図である。 本発明の構成(2)におけるメモリセルのデータ読出部の構成要素である参照素子の一例を示す概略斜視図である。 本発明の構成(2)におけるメモリセルについて、データ読出部を中心とした主要部のみ示す概略斜視図である。 本実施形態による多値型の磁壁移動型ストレージメモリの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図11に引き続き、本実施形態による多値型の磁壁移動型ストレージメモリの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
符号の説明
1 磁性細線
1a データ蓄積領域
1b バッファ領域
2 読取素子
3 書込素子
4 読取電極
5 書込電極
6 書込配線
11,11a,12 微小磁区
13,41c 磁壁
14,17,22a,22b,32,42 絶縁層
15,18 固定磁化層
16,19,58 上部電極
20a,20b,30,40 参照素子
21a,21b,31,41 下部磁化層
23a,23b,33,43 上部磁化層
24 電流源
25 1/2電圧回路
34 差動アンプ
41a,41b 切り込み
50a メモリ形成領域
50b 参照素子形成領域
51 シリコン基板
52,55 絶縁膜
52a 溝
53 下部電極
56 上部磁性膜
57 導電膜
59 層間絶縁膜
59a ビア孔
60 コンタクトプラグ
61 Ir供給電極
62 Iv供給電極
63 保護膜

Claims (6)

  1. 複数の磁区が形成自在とされており、前記磁区の磁化方向に対応したデータを記録する磁性細線と、
    前記磁性細線に記録された前記データを読み出すデータ読出部と
    を含み、
    前記データ読出部は、
    前記磁性細線に形成された前記磁区の磁化方向を、抵抗値の変化に基づいて読み取る読取素子と、
    第1の方向に磁化された第1の磁化層と、前記第1の方向と交差する非平行の第2の方向に磁化された第2の磁化層とを有し、前記読取素子の抵抗値と参照される抵抗値を有する参照素子と
    を備えることを特徴とする磁気記録装置。
  2. 前記第2の磁化層は、前記第2の方向が前記第1の方向と直交するものであることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録装置。
  3. 前記第1の磁化層は、長辺が前記第1の方向である長方形状であるとともに、前記第2の磁化層は、長辺が前記第1の方向と直交する方向の長方形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録装置。
  4. 複数の磁区が形成自在とされており、前記磁区の磁化方向に対応したデータを記録する磁性細線と、
    前記磁性細線に記録された前記データを読み出すデータ読出部と
    を含み、
    前記データ読出部は、
    前記磁性細線に形成された前記磁区の磁化方向を、抵抗値の変化に基づいて読み取る読取素子と、
    第1の方向に磁化された第1の磁化層と、磁壁が形成されており、当該磁壁を境界として相異なる第2の方向及び第3の方向に磁化された第2の磁化層とを有し、前記読取素子の抵抗値と参照される抵抗値を有する参照素子と
    を備えることを特徴とする磁気記録装置。
  5. 前記第2の磁化層は、切り込みによる幅狭部位が形成されており、前記幅狭部位に前記磁壁が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の磁気記録装置。
  6. 前記第2の磁化層は、前記磁壁が中央部位に形成されており、前記第2の方向が前記第1の方向と平行であり、前記第3の方向が前記第1の方向と反平行であることを特徴とする請求項4又は5に記載の磁気記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009200123A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Nec Corp 磁気ランダムアクセスメモリ
JP2013191873A (ja) * 2013-05-21 2013-09-26 Nec Corp 磁気ランダムアクセスメモリ
WO2022021606A1 (zh) * 2020-07-29 2022-02-03 浙江驰拓科技有限公司 存储器以及存储器读取电路

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