JP2008171862A - 磁気抵抗効果素子及びmram - Google Patents

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Abstract

【課題】スピン注入方式の磁気抵抗効果素子に対する書き込み電流を低減すること。
【解決手段】磁気抵抗効果素子1は、固定磁化MP1を有する第1磁化固定層13と、非磁性層14を介して第1磁化固定層13に接続された第1磁化自由層15と、固定磁化MP2を有する第2磁化固定層23と、非磁性層24を介して第2磁化固定層23に接続された第2磁化自由層25と、磁化自由層15、25の間に介在する中間配線層50とを備える。磁化自由層15、25の磁化容易軸はX方向に沿っている。固定磁化MP1、MP2は、X方向に沿った向きに固定されている。磁化自由層15、25は、中間配線層50を介して磁気的に結合している。中間配線層50は、磁化自由層15、25とオーバラップする第1領域R1から所定の方向に延びている。その所定の方向は、X方向に直角なY方向の成分を少なくとも含んでいる。
【選択図】図4

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子、及び磁気抵抗効果素子をメモリセルとして用いる磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM: Magnetic Random Access Memory)に関する。特に、本発明は、スピン注入方式に基づくMRAM、及びそのMRAMで用いられる磁気抵抗効果素子に関する。
MRAMは、高集積・高速動作の観点から有望な不揮発性メモリである。MRAMにおいては、TMR(Tunnel MagnetoResistance)効果などの磁気抵抗効果を示す「磁気抵抗効果素子」が、メモリセルとして利用される。磁気抵抗効果素子には、例えばトンネルバリヤ層が2層の強磁性体層で挟まれた磁気トンネル接合(MTJ: Magnetic Tunnel Junction)が形成される。その2層の強磁性体層は、磁化の向きが固定された磁化固定層(ピン層:pinned layer)と、磁化の向きが反転可能な磁化自由層(フリー層:free layer)から構成される。
磁化固定層と磁化自由層の磁化の向きが“反平行”である場合のMTJの抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなることが知られている。室温でのMR比(=ΔR/R)は、数10〜数100%になる。MRAMのメモリセルは、その抵抗値の変化を利用することによってデータを不揮発的に記憶する。データの読み出しは、MTJを貫通するように読み出し電流を流し、MTJの抵抗値を測定することにより行なわれる。一方、データの書き込みは、磁化自由層の磁化の向きを反転させることによって行われる。
代表的なデータ書き込み方式として、「電流磁界方式」が知られている。電流磁界方式によれば、磁気抵抗効果素子の近傍に配置された書き込み配線に書き込み電流が流される。そして、その書き込み電流により発生する書き込み磁界が磁化自由層に印加され、それにより磁化自由層の磁化の向きが変化させられる。電流磁界方式では、磁化自由層の磁化反転に必要な反転磁界は、磁気抵抗効果素子のサイズにほぼ反比例して大きくなる。つまり、メモリセルが微細化されるにつれて、書き込み電流が増加してしまうという問題点がある。
微細化に伴う書き込み電流の増加を抑制することができるデータ書き込み方式として、スピン注入(spin transfer)を利用した「スピン注入方式」が提案されている(非特許文献1参照)。スピン注入方式によれば、磁化自由層にスピン偏極電流(spin-polarized current)が注入され、その電流を担う伝導電子のスピントルクと導体の磁気モーメントとの間の直接相互作用によって磁化が反転する(スピン注入磁化反転)。
図1は、スピン注入磁化反転を説明するための図である。図1において、磁気抵抗効果素子は、磁化自由層101、磁化固定層103、及び磁化自由層101と磁化固定層103に挟まれた非磁性層であるトンネルバリヤ層102を備えている。ここで、磁化の向きが固定された磁化固定層103は、スピンフィルターとしての役割を果たす。磁化自由層101と磁化固定層103の磁化の向きが平行である状態は、データ“0”に対応付けられ、それらが反平行である状態は、データ“1”に対応付けられている。
図1で示されるスピン注入磁化反転は、CPP(Current Perpendicular to Plane)方式により実現され、書き込み電流はMTJを貫通するように流される。具体的には、データ“0”からデータ“1”への遷移時、書き込み電流は磁化固定層103から磁化自由層101へ流れ、電子は磁化自由層101から磁化固定層103に移動する。このとき、スピンフィルターとしての磁化固定層103の磁化と反対方向のスピンを有する電子は、磁化固定層103により反射される。磁化固定層103の磁化と同方向のスピンを有する電子が磁化自由層101から磁化固定層103に移動し、スピントランスファー(スピン角運動量の授受)効果により、磁化自由層101の磁化が反転する。一方、データ“1”からデータ“0”への遷移時、書き込み電流は磁化自由層101から磁化固定層103へ流れ、電子は磁化固定層103から磁化自由層101に移動する。このとき、磁化固定層103の磁化と同方向のスピンを有する電子が、磁化固定層103から磁化自由層101に注入される。その結果、スピントランスファー効果により、磁化自由層101の磁化が反転する。
このように、スピン注入方式では、スピン偏極電子の移動によりデータの書き込みが行われる。書き込み電流の方向により、磁化自由層101の磁化の向きを規定することが可能である。ここで、書き込み(磁化反転)の閾値は電流密度に依存することが知られている。従って、メモリセルサイズが縮小されるにつれ、磁化反転に必要な書き込み電流が減少する。メモリセルの微細化に伴って書き込み電流が減少するため、スピン注入方式は、MRAMの大容量化の実現にとって重要である。
スピン注入方式に基づくMRAMは、特許文献1や特許文献2にも記載されている。
特許文献1に記載された磁気抵抗効果素子は、情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層を有する。その記憶層の上下に、それぞれ中間層を介して磁化固定層が設けられ、それぞれの中間層がいずれも絶縁層から成る。記憶層の上下の磁化固定層において、それぞれ記憶層に最も近い強磁性層の磁化の向きは、互いに反対向きである。積層方向に電流を流すことにより、記憶層の磁化の向きが変化して、記憶層に対して情報の記録が行われる。記憶層の上下2つの中間層は、面積抵抗値に有意差があり、面積抵抗値の高い方の中間層の磁気抵抗変化率が面積抵抗値の低い方の中間層の磁気抵抗変化率よりも大きい。
特許文献2に記載された磁気抵抗効果素子は、第1ピン層、フリー層、第1ピン層とフリー層との間に位置する非磁性スペーサ層、第2ピン層、及び第2ピン層とフリー層との間に位置するバリア層とを備える。第1ピン層は、第1方向に固定された第1磁化を有する。フリー層は、第2磁化を有する。第2ピン層は、第2方向に固定された第3磁化を有する。バリア層の厚さは、トンネリングを可能にするように設計されている。第1方向は第2方向と反対である。フリー層の第2磁化の向きは、書き込み電流が磁気抵抗効果素子を流れるときにスピントランスファーによって変わる。
以上に説明された従来のスピン注入方式のMRAMによれば、読み出し電流だけでなく書き込み電流もMTJを貫通して流れるように設計が行なわれる。従って、MTJに含まれるトンネルバリヤ層が劣化しやすい。更に、データ読み出し時に、誤ってデータ書き込みが行われる可能性がある。すなわち、読み出し電流の値がデータ書き込みの閾値よりも十分小さくない限り、その読み出し電流が磁化自由層の磁化を反転させてしまう恐れがある。そのようなリスクを低減するために、読み出し電流を小さくすることや、データ書き込みの閾値を大きくすることが考えられる。しかしながら、読み出し電流が小さくなるにつれ、読み出し信号の品質(SN比など)は劣化し、高速且つ正確なデータ読み出しが困難になる。また、書き込みの閾値を大きくすることは、消費電力やトランジスタのサイズの観点から好ましくない。
特許文献3には、スピン注入方式に基づく3端子型の磁気抵抗効果素子が記載されている。
図2は、3端子型の磁気抵抗効果素子の一例を示している。この磁気抵抗効果素子は、第1配線層111、第1反強磁性層112、第1磁化固定層113、第1トンネルバリヤ層114、磁化自由層130、第2トンネルバリヤ層124、第2磁化固定層123、第2反強磁性層122、及び第2配線層121が順番に積層された積層構造を有している。磁化固定層113、123の磁化は、それぞれ反強磁性層112、122によって−X方向に固定されている。磁化自由層130はX方向に延びており、その磁化容易軸はX方向に沿っている。磁化自由層130の磁化は、反転可能であり、+X方向あるいは−X方向を向く。また、磁化自由層130は、上記積層構造と異なる領域において第3配線層131とつながっている。
図2に示された構成において、データ書き込み時、書き込み電流は第2配線層121と第3配線層131との間に流される。そして、第2磁化固定層123と磁化自由層130との間のスピントランスファーにより、磁化自由層130の磁化が反転する。一方、データ読み出し時、読み出し電流は第1配線層111と第3配線層131との間に流される。そして、第1磁化固定層113と磁化自由層130を含むMTJの抵抗値が検出される。このように、データ書き込みとデータ読み出しは、別々の電流経路で実現される。従って、トンネルバリヤ層の劣化が抑制される。また、書き込み特性と読み出し特性を別々に設計することによって、データ読み出し時の誤書込みを防止することが可能となる。
図3は、3端子型の磁気抵抗効果素子の他の例を示している。この磁気抵抗効果素子は、第1配線層111、第1反強磁性層112、第1磁化固定層113、第1トンネルバリヤ層114、第1磁化自由層115、中間配線層150、第2磁化自由層125、第2トンネルバリヤ層124、第2磁化固定層123、第2反強磁性層122、及び第2配線層121が順番に積層された積層構造を有している。磁化固定層113、123の磁化は、それぞれ反強磁性層112、122によって−X方向に固定されている。磁化自由層115、125の磁化容易軸はX方向に沿っており、それらの磁化は反転可能であり、+X方向あるいは−X方向を向く。また、磁化自由層115、125は互いに静磁結合しており、一方の磁化が反転すると、他方の磁化も反転する。中間配線層150は、X方向に延びており、上記積層構造と異なる領域において第3配線層131とつながっている。
図3に示された構成において、データ書き込み時、書き込み電流は第2配線層121と第3配線層131との間に流される。そして、第2磁化固定層123と第2磁化自由層125との間のスピントランスファーにより、第2磁化自由層125の磁化が反転する。第2磁化自由層125の磁化が反転すると、第1磁化自由層115の磁化も反転する。一方、データ読み出し時、読み出し電流は第1配線層111と第3配線層131との間に流される。そして、第1磁化固定層113と第1磁化自由層115を含むMTJの抵抗値が検出される。このように、データ書き込みとデータ読み出しは、別々の電流経路で実現される。従って、トンネルバリヤ層の劣化が抑制される。また、書き込み特性と読み出し特性を別々に設計することによって、データ読み出し時の誤書込みを防止することが可能となる。
特開2006−93432号公報 特表2005−535125号公報 特開2005−116888号公報 M. Hosomi et al., "A Novel Nonvolatile Memory with Spin Torque Transfer Magnetization Switching: Spin-RAM", International Electron Devices Meeting (IEDM), Technical Digest, pp.459-562, 2005.
本願発明者は、次の点に着目した。すなわち、特許文献3に記載された技術によれば、書き込み電流を十分に低減することができない。例えば図2で示された構成では、磁化自由層130のうち、第3配線層131の方向に延伸している部分でのスピン散乱により、スピン注入効率が低下する。これは、書き込み電流の増大を招く。また、図3で示された構成では、スピン注入効率は低下しないものの、第2磁化自由層125の磁化に加えて第1磁化自由層115の磁化をも間接的とはいえ反転させる必要がある。従って、単一の磁化自由層の場合(図1参照)と比較した場合、書き込み電流が増加してしまう。
本発明の目的は、スピン注入方式に基づく新たな磁気抵抗効果素子及びMRAMを提供することにある。
本発明の他の目的は、データ読み出し時の誤書き込みを防止することができる磁気抵抗効果素子及びMRAMを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、書き込み電流を低減し、消費電力を削減することができる磁気抵抗効果素子及びMRAMを提供することにある。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の第1の観点において、スピン注入方式の磁気抵抗効果素子(1)が提供される。その磁気抵抗効果素子(1)は、第1固定磁化(MP1)を有する第1磁化固定層(13)と、第1非磁性層(14)を介して第1磁化固定層(13)に接続され第1反転磁化(MF1)を有する第1磁化自由層(15)と、第2固定磁化(MP2)を有する第2磁化固定層(23)と、第2非磁性層(24)を介して第2磁化固定層(23)に接続され第2反転磁化(MF2)を有する第2磁化自由層(25)と、第1磁化自由層(15)と第2磁化自由層(25)との間に介在する中間配線層(50)と、を備えている。第1磁化自由層(15)及び第2磁化自由層(25)の磁化容易軸は第1方向(X)に沿っている。第1固定磁化(MP1)と第2固定磁化(MP2)は、第1方向(X)に沿った向きに固定されている。第1磁化自由層(15)と第2磁化自由層(25)は、中間配線層(50)を介して磁気的に結合している。
本発明によれば、中間配線層(50)は、第1磁化自由層(15)及び第2磁化自由層(25)とオーバラップする第1領域(R1)から所定の方向(Y,S,T,U,V)に延びている。その所定の方向は、第1方向(X)に直角な第2方向(Y)の成分を少なくとも含んでいる。例えば、第2磁化固定層(23)から中間配線層(50)を見た場合、その所定の方向は、第2磁化固定層(23)の磁化の向きから時計回りに0度より大きく180度より小さい方向である。好適には、その所定の方向は、第2磁化固定層(23)の磁化の向きから時計回りに90度の方向である。
このように構成された磁気抵抗効果素子(1)において、データ書き込みは次のように行われる。データ書き込み時、書き込み電流(IW1,IW2)は、第2磁化自由層(25)の第2反転磁化(MF2)がスピントランスファーによって反転するように、中間配線層(50)と第2磁化固定層(23)との間に流される。このとき、中間配線層(50)を流れる書き込み電流(IW1,IW2)により発生する磁界(B1,B2)は、第2磁化自由層(25)において少なくとも第1方向(X)に沿った成分を含み、第2反転磁化(MF2)の反転をアシストする。書き込み電流(IW1,IW2)により発生するアシスト磁界(B1,B2)が磁化反転をアシストするため、その書き込み電流(IW1,IW2)自体の大きさを低減することが可能となる。すなわち、消費電力を削減することが可能となる。
第1磁化自由層(15)と第2磁化自由層(25)は中間配線層(50)を介して磁気的に結合しているため、第2反転磁化(MF2)が反転すると、同時に第1磁化自由層(15)の第1反転磁化(MF1)も反転する。データ読み出し時には、読み出し電流(IR)が、中間配線層(50)と第1磁化固定層(13)との間に流される。そして、第1磁化自由層(15)と第1磁化固定層(13)を含むMTJの抵抗値が検出される。このように、データ書き込みとデータ読み出しは、別々の電流経路で実現される。従って、非磁性層の劣化が抑制される。また、データ読み出し時の誤書込みを防止することが可能となる。更に、書き込み特性と読み出し特性を別々に設計することができるため、書き込み特性と読み出し特性をそれぞれ最適化することが可能となる。
第1磁化自由層(15)と第2磁化自由層(25)は、第1反転磁化(MF1)と第2反転磁化(MF2)が互いに逆向きになるように磁気的に結合していることが好適である。それは、データ書き込み時の上記アシスト磁界(B1,B2)の向きが、中間配線層(50)を挟んで逆向きになるからである。すなわち、アシスト磁界(B1,B2)は、第1磁化自由層(15)及び第2磁化自由層(25)のそれぞれにおいて第1方向(X)に沿った互いに逆向きの成分を含み、第1反転磁化(MF1)と第2反転磁化(MF2)の両方の反転をアシストすることができる。その結果、書き込み電流(IW1,IW2)がより低減される。
本発明の第2の観点において、スピン注入方式のMRAMが提供される。そのMRAMは、アレイ状に配置された複数の磁気メモリセル(1)を備える。複数の磁気メモリセルの各々は、上述の磁気抵抗効果素子(1)を有する。
本発明によれば、スピン注入方式に基づく新たな磁気抵抗効果素子及びMRAMが提供される。本発明に係る磁気抵抗効果素子及びMRAMによれば、データ読み出し時の誤書き込みを防止することが可能となる。更に、書き込み電流を低減し、消費電力を削減することが可能となる。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子及びMRAMを説明する。
1.第1の実施の形態
1−1.基本構造
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子(磁気メモリセル)1の構造を示す斜視図である。本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子1は、第1配線層11、第1反強磁性層12、第1磁化固定層13、第1トンネルバリヤ層14、第1磁化自由層15、中間配線層50、第2磁化自由層25、第2トンネルバリヤ層24、第2磁化固定層23、第2反強磁性層22、及び第2配線層21が順番に積層された積層構造を有している。第1配線層11、第1反強磁性層12、第1磁化固定層13、第1トンネルバリヤ層14、及び第1磁化自由層15は、第1積層構造10を構成している。一方、第2磁化自由層25、第2トンネルバリヤ層24、第2磁化固定層23、第2反強磁性層22、及び第2配線層21は、第2積層構造20を構成している。中間配線層50は、第1積層構造10と第2積層構造20との間に介在している。
本明細書において、上述の各層の積層方向がZ方向として定義される。また、Z方向に直角な平面がXY平面として定義される。X方向、Y方向、Z方向は、互いに直交している。図5A及び図5Bは、図4に示された磁気抵抗効果素子のXZ側面図及びYZ側面図である。
図5Aに示されるように、第1配線層11上に第1反強磁性層12が形成されており、第1反強磁性層12上に第1磁化固定層13が形成されている。第1磁化固定層13上には、第1トンネルバリヤ層14を介して第1磁化自由層15が形成されている。第1磁化自由層15上には中間配線層50が形成されており、その中間配線層50上には第2磁化自由層25が形成されている。つまり、中間配線層50は、第1磁化自由層15と第2磁化自由層25との間に介在している。第2磁化自由層25上には、第2トンネルバリヤ層24を介して第2磁化固定層23が形成されている。第2磁化固定層23上には第2反強磁性層22が形成されており、第2反強磁性層22上には第2配線層21が形成されている。
磁化固定層(ピン層)13、23は強磁性層を含んでおり、その磁化の向きは固定されている。例えば図5Aにおいて、第1磁化固定層13の磁化(第1固定磁化MP1)は、隣接する第1反強磁性層12によって−X方向に固定されている。また、第2磁化固定層23の磁化(第2固定磁化MP2)も、隣接する第2反強磁性層22によって−X方向に固定されている。第1固定磁化MP1及び第2固定磁化MP2は、X方向に沿って互いに逆向きに固定されていてもよい。また、反強磁性層12、22を用いる代わりに、保持力の十分大きい材料で磁化固定層13、23が形成されていてもよい。尚、磁化固定層13、23の各々は、複数の強磁性層が非磁性層を介して磁気的に結合した積層構造を有していてもよい。その場合、例えば、隣接する強磁性層同士は非磁性層を介して反強磁性的に結合している。これにより、漏れ磁界が低減され、また、固定磁化もより強固となる。
磁化自由層(フリー層)15、25は強磁性層を含んでおり、その磁化の向きは可変である。より詳細には、磁化自由層15、25の磁化容易軸はX方向に沿っており、それらの磁化は反転可能である。第1磁化自由層15の磁化(第1反転磁化MF1)は、+X方向あるいは−X方向を向く、すなわち、第1固定磁化MP1と反平行あるいは平行となることが許される。第2磁化自由層25の磁化(第2反転磁化MF2)は、+X方向あるいは−X方向を向く、すなわち、第2固定磁化MP2と反平行あるいは平行となることが許される。更に、磁化自由層15、25は、中間配線層50を介して磁気的に結合している。従って、第1反転磁化MF1及び第2反転磁化MF2の一方が反転すると、他方も反転する。例えば、磁化自由層15、25は互いに静磁結合しており、第1反転磁化MF1及び第2反転磁化MF2は互いに逆向きとなる。尚、磁化自由層15、25の磁気異方性は、材料に依存する結晶磁気異方性、歪誘導異方性、平面形状に依存する形状磁気異方性のいずれか、または、それらの組み合わせにより決定される。また、磁化自由層15、25は、複数の強磁性層が非磁性層を介して磁気的に結合した積層構造を有していてもよい。
トンネルバリヤ層14、24は、非磁性層である。例えば、トンネルバリヤ層14、24は、絶縁膜で形成されている。第1磁化固定層13と第1磁化自由層15は、トンネルバリヤ層14を介して接続されている。これにより、第1積層構造10中に1つのMTJが形成される。また、第2磁化固定層23と第2磁化自由層25は、トンネルバリヤ層24を介して接続されている。これにより、第2積層構造20中に別のMTJが形成される。
図5Bに示されるように、第1積層構造10及び第2積層構造20は、第1領域R1に形成されている。そして、中間配線層50は、その第1領域R1において第1積層構造10及び第2積層構造20とオーバラップしている。更に、中間配線層50は、その第1領域R1から+Y方向に延びている。すなわち、中間配線層50は、長手方向がY方向である平面形状を有している。また、中間配線層50は、第1領域R1から+Y方向に位置する第2領域R2において、第3配線層31に接続されている。図5Bにおいて、第3配線層31は、第1領域R1と異なる第2領域R2の中間配線層50上に形成されている。
各層の材料は、例えば次の通りである。配線層11、21、31、及び中間配線層50は、Al、Cuなどの金属で形成される。反強磁性層12、22は、FeMn、IrMn、PtMnなどで形成される。磁化固定層13、23、磁化自由層15、25中の強磁性体層は、Co,Fe,及びNiから選択される少なくとも1種類の元素を含んでいる。例えば、磁化固定層13、23、磁化自由層15、25の強磁性体層は、CoFe、NiFe、NiFeCo、CoFeBなどで形成される。非磁性層であるトンネルバリヤ層14、24としては、Al膜、SiO膜、MgO膜、AlN膜等の絶縁膜が例示される。後に示されるデータ書き込みで使用されるトンネルバリヤ層(24)は、Cuなどの非磁性金属層であってもよい。
第1配線層11、第2配線層21、及び第3配線層31は、次に説明されるように、書き込み電流や読み出し電流を磁気抵抗効果素子1に供給するために用いられる。つまり、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子1は、3端子型である。
1−2.動作
(データ書き込み)
図6は、本実施の形態に係るデータ書き込みを説明するための概念図である。第1磁化自由層15の第1反転磁化MF1の向きが−X方向である状態、つまり、その向きが第1固定磁化MP1の向き(−X方向)と平行である「平行状態」が、データ“0”に対応付けられている。この平行状態では、第2磁化自由層25の第2反転磁化MF2の向きは、+X方向である。一方、第1磁化自由層15の第1反転磁化MF1の向きが+X方向である状態、つまり、その向きが第1固定磁化MP1の向き(−X方向)と反平行である「反平行状態」が、データ“1”に対応付けられている。この反平行状態では、第2磁化自由層25の第2反転磁化MF2の向きは、−X方向である。第1積層構造10中のMTJの抵抗値は、平行状態(データ“0”)において比較的小さく、反平行状態(データ“1”)において比較的大きい。
データ“1”の書き込み時、書き込み電流IW1が、第3配線層31から第2配線層21に流される。つまり、書き込み電流IW1は、第3配線層31から中間配線層50に流れ込み、更に、中間配線層50から第2積層構造20中のMTJを通って第2配線層21に流れる。この場合、電子は、第2磁化固定層23から第2磁化自由層25に移動する。具体的には、−X方向のスピンを有する電子が、第2磁化固定層23から第2磁化自由層25に注入される。第2磁化固定層23と第2磁化自由層25との間のスピントランスファーの結果、第2磁化自由層25の第2反転磁化MF2が+X方向から−X方向に反転する。第2反転磁化MF2が反転すると、第1磁化自由層15の第1反転磁化MF1も−X方向から+X方向に反転する。このようにして、反平行状態(データ“1”)が実現される。
ここで、中間配線層50中を平面的に流れる書き込み電流IW1によって、磁界B1が発生していることに留意されたい。書き込み電流IW1は中間配線層50中を−Y方向に流れるため、磁界B1は、中間配線層50の上側においては−X方向の成分を含み、その下側においては+X方向の成分を含んでいる。データ書き込み時、スピン注入と同時に、その磁界B1が磁化自由層15、25に印加される。第2磁化自由層25において、磁界B1は−X方向の成分を含んでおり、その方向は第2反転磁化MF2の反転方向に一致している。言い換えれば、第2磁化自由層25に印加される磁界B1は、第2反転磁化MF2の反転をアシストしている。その意味で、書き込み電流IW1によって発生する磁界B1を、「アシスト磁界」と呼ぶこともできる。一方、第1磁化自由層15において、アシスト磁界B1は+X方向の成分を含んでおり、その方向は第1反転磁化MF1の反転方向に一致している。つまり、アシスト磁界B1は、第1反転磁化MF1の反転をもアシストしている。
一方、データ“0”の書き込み時、書き込み電流IW2が、第2配線層21から第3配線層31に流される。つまり、書き込み電流IW2は、第2配線層21から第2積層構造20中のMTJを通って中間配線層50に流れ込み、更に、中間配線層50から第3配線層31に流れる。この場合、電子は、第2磁化自由層25から第2磁化固定層23に移動する。具体的には、+X方向のスピンを有する電子はスピンフィルターとしての第2磁化固定層23により反射され、−X方向のスピンを有する電子が第2磁化自由層25から第2磁化固定層23に移動する。第2磁化固定層23と第2磁化自由層25との間のスピントランスファーの結果、第2磁化自由層25の第2反転磁化MF2が−X方向から+X方向に反転する。第2反転磁化MF2が反転すると、第1磁化自由層15の第1反転磁化MF1も+X方向から−X方向に反転する。このようにして、平行状態(データ“0”)が実現される。
この場合も、中間配線層50中を平面的に流れる書き込み電流IW2によって、アシスト磁界B2が発生している。書き込み電流IW2は中間配線層50中を+Y方向に流れるため、アシスト磁界B2は、中間配線層50の上側においては+X方向の成分を含み、その下側においては−X方向の成分を含んでいる。データ書き込み時、スピン注入と同時に、そのアシスト磁界B2が磁化自由層15、25に印加される。磁化自由層15、25において、アシスト磁界B2の方向は磁化反転方向に一致している。すなわち、アシスト磁界B2は、第2反転磁化MF2及び第1反転磁化MF1の反転をアシストする。
このように、本実施の形態によれば、スピン注入と同時に、アシスト磁界(B1,B2)が第2磁化自由層25に印加される。その結果、第2反転磁化MF2が反転しやすくなる。従って、書き込み電流(IW1,IW2)の大きさを従来よりも小さくすることが可能となる。言い換えれば、アシスト磁界によるアシストがあるため、書き込み電流を小さくしたとしても、データ書き込みは十分に実現される。また、中間配線層50の上下で、アシスト磁界の向きは逆となるため、第1反転磁化MF1と第2反転磁化MF2も、互いに逆向きになるように磁気結合していることが好適である。それにより、アシスト磁界が、第1反転磁化MF1と第2反転磁化MF2の両方の反転をアシストするようになる。結果として、書き込み電流を更に低減することが可能となる。
(データ読み出し)
図7は、本実施の形態に係るデータ読み出しを説明するための概念図である。データ読み出し時、読み出し電流IRは、第3配線層31から第1配線層11に流される、あるいは、第1配線層11から第3配線層31に流される。図7においては、読み出し電流IRは、読み出し電流IRは、第3配線層31から中間配線層50に流れ込み、更に、中間配線層50から第1積層構造10中のMTJを通って第1配線層11に流れる。これにより、第1積層構造10中のMTJの抵抗値を検出することが可能となる。例えば、読み出し電流IRに応じた電圧と所定の基準電圧との比較を行うことにより、MTJの抵抗値の大小を検出することができる。その結果、当該磁気抵抗素子(磁気メモリセル)1に記憶されているデータが“0”か“1”かをセンスすることができる。
以上に説明されたように、図6及び図7で示された例では、一方の第1積層構造10がデータ読み出しに用いられ、他方の第2積層構造20がデータ書き込みに用いられる。すなわち、データ書き込みとデータ読み出しは、別々の電流経路で実現される。従って、トンネルバリヤ層14、24の劣化が抑制される。また、データ読み出し時の誤書込みを防止することが可能となる。更に、書き込み特性と読み出し特性を別々に設計することができるため、書き込み特性と読み出し特性をそれぞれ最適化することが可能となる。
1−3.中間配線層の方向
中間配線層50の延伸方向は、上述の例における+Y方向に限られない。一般化して言えば、中間配線層50を流れる書き込み電流により発生するアシスト磁界(B1,B2)が、第2反転磁化MF2の反転を促すようなX成分を少なくとも含んでいればよい。そのために、中間配線層50の延伸方向は、少なくとも+Y方向に沿った成分を含んでいればよい。
図8は、第2積層構造20がデータ書き込みに用いられる場合の、中間配線層50の延伸方向の様々な例を示している。図8は、+Z方向から見た場合の、すなわち、第2積層構造20から中間配線層50を見た場合のXY平面形状を示している。上述の通り、アシスト磁界が磁化反転をアシストするためには、中間配線層50の延伸方向が少なくとも+Y方向に沿った成分を含んでいればよい。従って、Y方向に延びる中間配線層50aだけでなく、S方向に延びる中間配線層50bやT方向に延びる中間配線層50cの場合でも、同様の効果が得られる。一般化すれば、中間配線層50の延伸方向は、データ書き込みに用いられる第2積層構造20から中間配線層50を見た場合、第2固定磁化MP2の向き(−X方向)から時計回りに0度より大きく180度より小さい方向であればよい(0度<θ<180度)。但し、アシスト効率の観点から言えば、図4〜図6で示されたように、中間配線層50の延伸方向が約90度であることが好ましい。
また、中間配線層50の延伸方向は、第1積層構造10と第2積層構造20のうちどちらをデータ書き込みに使用するかにも依存する。
図9は、第1積層構造10がデータ書き込みに用いられ、第2積層構造20がデータ読み出しに用いられる場合の、磁気抵抗効果素子1の構造例を示している。この場合、中間配線層50は、第1領域R1から−Y方向に延びている。データ読み出し時、読み出し電流IRは、第2配線層21と第3配線層31との間に流される。データ書き込み時、書き込み電流は、第1配線層11と第3配線層31との間に流される。具体的には、データ“1”の書き込み時、書き込み電流IW1は、第1配線層11から第3配線層31に流される。一方、データ“0”の書き込み時、書き込み電流IW2は、第3配線層31から第1配線層11に流される。これにより、図6で示された例と同様に、アシスト磁界B1、B2が磁化反転をアシストするようになる。
図10は、第1積層構造10がデータ書き込みに用いられる場合の、中間配線層50の延伸方向の様々な例を示している。この場合、アシスト磁界が磁化反転をアシストするためには、中間配線層50の延伸方向が少なくとも−Y方向に沿った成分を含んでいればよい。従って、−Y方向に延びる中間配線層50dだけでなく、U方向に延びる中間配線層50eやV方向に延びる中間配線層50fの場合でも、同様の効果が得られる。一般化すれば、中間配線層50の延伸方向は、データ書き込みに用いられる第1積層構造10から中間配線層50を見た場合(−Z方向から見た場合)、第1固定磁化MP1の向き(−X方向)から時計回りに0度より大きく180度より小さい方向であればよい(0度<θ<180度)。但し、アシスト効率の観点から言えば、図9で示されたように、中間配線層50の延伸方向が約90度であることが好ましい。
以上に説明されたように、第1積層構造10と第2積層構造20のいずれがデータ書き込みに用いられてもよい。いずれの場合でも、データ書き込みに用いられる磁化固定層から中間配線層50を見たとき、中間配線層50の延伸方向が、当該磁化固定層の磁化の向きから時計回りに0度より大きく180度より小さい方向であればよい。尚、ここでの延伸方向とは、第1領域R1から第2領域R2への方向を意味する。中間配線層50は、第1積層構造10と第2積層構造20の間を通り抜けて、第2領域R2と逆側にも延びていてもよい。逆側に延びる部分は、動作に何ら影響を及ぼさない。また、磁化固定層が複数の強磁性層が非磁性層を介して磁気的に結合した積層構造を有する場合、延伸方向の基準となる磁化の向きは、磁化自由層に最も近い強磁性層の磁化の向きである。
1−4.変形例
図11は、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の変形例を示すYZ側面図である。図11において、既出の構成と同じ構成には同じ符号が付されている。本変形例に係る磁気抵抗効果素子1aは、第2領域R2において、第3積層構造30を有している。その第3積層構造30は、中間配線層50上に順番に形成された第3磁化自由層35、第3トンネルバリヤ層34、第3磁化固定層33、第3反強磁性層32、及び第3配線層31を含んでいる。つまり、中間配線層50は、第2領域R2において、それら層32〜35を介して第3配線層31に接続されている。
これら層32〜35は、データ書き込み、データ読み出しには寄与しない。それは、第2積層構造20と第3積層構造30とで電子の流れが逆であるからである。第3積層構造30におけるスピントランスファーは、アシスト磁界によって相殺されるため、第3磁化自由層35の磁化が反転する確率は極めて低い。仮に、第3磁化自由層35の磁化が反転したとしても、それはデータ読み出し用の第1磁化自由層15の第1反転磁化MF1に影響を及ぼさない。それは、第3磁化自由層35は、データ読み出し用の第1磁化自由層15から離れているからである。
第3積層構造30は、第2積層構造20を形成する工程と同じ工程で同時に形成される。すなわち、第3磁化自由層35、第3トンネルバリヤ層34、第3磁化固定層33、第3反強磁性層32、及び第3配線層31の厚さは、それぞれ第2磁化自由層25、第2トンネルバリヤ層24、第2磁化固定層23、第2反強磁性層22、及び第2配線層21の厚さと同じである。既出の図5Bで示された構造の場合、第2配線層21と第3配線層31を別々の工程で形成する必要があるが、本変形例の場合、第2配線層21と第3配線層31を同じ工程で同時に形成することが可能である。つまり、配線の形成が容易になるという追加的な効果が得られる。
図12は、他の変形例を示すYZ側面図である。本変形例に係る磁気抵抗効果素子1bは、第2領域R2において、第3積層構造30に加えて第4積層構造40を有している。その第4積層構造40は、第4配線層41、第4反強磁性層42、第4磁化固定層43、第4トンネルバリヤ層44、及び第4磁化自由層45を含んでいる。第4積層構造40は、第1積層構造10を形成する工程と同じ工程で同時に形成される。第4積層構造40は、データ書き込み、データ読み出しには寄与しない。
図12に示された構造によれば、中間配線層50は、第2領域R2において、上記第3磁化自由層35と第4磁化自由層45に挟まれている。つまり、第3磁化自由層35と第4磁化自由層45は、中間配線層50を介して磁気的に結合している。第3磁化自由層35の磁化と第4磁化自由層45の磁化は、互いに反対向きである。第3磁化自由層35の磁化と第4磁化自由層45の磁化は互いに打ち消しあうため、それらの磁化の他の領域に対する影響が、図11の場合と比較して更に低減される。
1−5.回路構成
図13は、本実施の形態に係るMRAMの構成の一例を示す回路図である。MRAMは、アレイ状に配置された複数の磁気メモリセル1を備えている。各磁気メモリセル1が、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子を含んでいる。第1配線層11は、ワード線WL2に接続され、第2配線層21は、ワード線WL1に接続されている。また、第3配線層31は、ビット線BLに接続されている。複数のワード線WL1は、第1ワードドライバ2に接続されている。複数のワード線WL2は、第2ワードドライバ3に接続されている。複数のビット線BLは、ビットドライバ4に接続されている。
データ書き込み時、第1ワードドライバ2とビットドライバ4は、対象セルにつながるワード線WL1とビット線BLを選択する。その結果、対象セルの第2配線層21と第3配線層31との間に書き込み電流IW1、IW2が流れる。データ読み出し時、第2ワードドライバ3とビットドライバ4は、対象セルにつながるワード線WL2とビット線BLを選択する。その結果、対象セルの第1配線層11と第3配線層31との間に読み出し電流IRが流れる。
2.第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態において、他の3端子型の磁気抵抗効果素子が提案される。第2の実施の形態に係るMRAMの各磁気メモリセルは、以下に示される磁気抵抗効果素子を含んでいる。
2−1.構造
図14は、第2の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子(磁気メモリセル)の構成を示すXZ側面図である。本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子は、読み出し部60、第1書き込み部70、第2書き込み部80、及び磁化自由層90を備えている。磁化自由層90は、読み出し部60上に形成されている。第1書き込み部70及び第2書き込み部80のそれぞれは、第1領域R1及び第2領域R2の磁化自由層90上に形成されている。
磁化自由層90の磁化容易軸はX方向に沿っている。磁化自由層90の磁化は、反転可能であり、+X方向あるいは−X方向を向くことが許される。磁化自由層90の磁気異方性は、材料に依存する結晶磁気異方性、歪誘導異方性、平面形状に依存する形状磁気異方性のいずれか、または、それらの組み合わせにより決定される。
読み出し部60は、第1配線層61、第1反強磁性層62、第1磁化固定層63、及び第1トンネルバリヤ層64を備えている。これらのうち第1トンネルバリヤ層64が磁化自由層90に接触している。第1磁化固定層63の磁化は、第1反強磁性層62によって−X方向に固定されている。第1磁化固定層63は、第1トンネルバリヤ層64を介して磁化自由層90に接続されており、これにより「読み出しMTJ」が形成される。
第1書き込み部70は、第1領域R1に設けられている。この第1書き込み部70は、第2配線層71、第2反強磁性層72、第2磁化固定層73、及び第2トンネルバリヤ層74を備えている。これらのうち第2トンネルバリヤ層74が磁化自由層90に接触している。第2磁化固定層73の磁化は、第2反強磁性層72によって−X方向に固定されている。第2磁化固定層73は、第2トンネルバリヤ層74を介して磁化自由層90に接続されており、これにより「第1書き込みMTJ」が形成される。
第2書き込み部80は、第2領域R2に設けられている。この第2書き込み部80は、第3配線層81、第3反強磁性層82、第3磁化固定層83、及び第3トンネルバリヤ層84を備えている。これらのうち第3トンネルバリヤ層84が磁化自由層90に接触している。第3磁化固定層83の磁化は、第3反強磁性層82によって、第2磁化固定層73と逆の+X方向に固定されている。第3磁化固定層83は、第3トンネルバリヤ層84を介して磁化自由層90に接続されており、これにより「第2書き込みMTJ」が形成される。
磁化固定層63、73、83、及び磁化自由層90の各々は、複数の強磁性層が非磁性層を介して磁気的に結合した積層構造を有していてもよい。また、読み出し部60の配置は、図14に示されたものに限られない。例えば、図15に示されるように、読み出し部60は、第1領域R1から第2領域R2にわたって形成されていてもよい。
各層の材料は、例えば次の通りである。配線層61、71、81は、Al、Cuなどの金属で形成される。反強磁性層62、72、82は、FeMn、IrMn、PtMnなどで形成される。磁化固定層63、73、83、磁化自由層90中の強磁性体層は、Co,Fe,及びNiから選択される少なくとも1種類の元素を含んでいる。例えば、磁化固定層63、73、83、磁化自由層90の強磁性体層は、CoFe、NiFe、NiFeCo、CoFeBなどで形成される。非磁性層であるトンネルバリヤ層64、74、84としては、Al膜、SiO膜、MgO膜、AlN膜等の絶縁膜が例示される。後に示されるデータ書き込みで使用されるトンネルバリヤ層(74、84)は、Cuなどの非磁性金属層であってもよい。
2−2.動作
(データ書き込み)
データ書き込みには、第1書き込み部70と第2書き込み部80が用いられる。データ書き込み時、書き込み電流IWは、第2配線層71と第3配線層81との間に流される。第1書き込み部70の磁化固定層73と第2書き込み部80の磁化固定層83は、それぞれ反対向きの固定磁化を有しており、反対向きのスピン偏極電子を供給するための供給源として機能する。
磁化自由層90の磁化の向きが+X方向である場合を考える。その磁化の向きを−X方向に反転させたいとき、書き込み電流IWは、第3配線層81から第2配線層71に流される。この時、電子は、第2磁化固定層73から磁化自由層90に移動し、また、磁化自由層90から第3磁化固定層83に移動する。具体的には、第1領域R1において、−X方向のスピンを有する電子が、第2磁化固定層73から磁化自由層90に注入される。一方、第2領域R2において、−X方向のスピンを有する電子はスピンフィルターとしての第3磁化固定層83により反射され、+X方向のスピンを有する電子が磁化自由層90から第3磁化固定層83に移動する。磁化自由層90と磁化固定層73、83との間のスピントランスファーの結果、磁化自由層90の磁化が+X方向から−X方向に反転する。
次に、磁化自由層90の磁化の向きが−X方向である場合を考える。その磁化の向きを+X方向に反転させたいとき、書き込み電流IWは、第2配線層71から第3配線層81に流される。この時、電子は、第3磁化固定層83から磁化自由層90に移動し、また、磁化自由層90から第2磁化固定層73に移動する。具体的には、第2領域R2において、+X方向のスピンを有する電子が、第3磁化固定層83から磁化自由層90に注入される。一方、第1領域R1において、+X方向のスピンを有する電子はスピンフィルターとしての第2磁化固定層73により反射され、−X方向のスピンを有する電子が磁化自由層90から第2磁化固定層73に移動する。磁化自由層90と磁化固定層73、83との間のスピントランスファーの結果、磁化自由層90の磁化が−X方向から+X方向に反転する。
このように、本実施の形態によれば、第1領域R1と第2領域R2の両方において、磁化反転を促すスピントランスファーが発生する。それは、第2磁化固定層73の磁化と第3磁化固定層83の磁化が反対向きに固定されているからである。第1領域R1と第2領域R2の両方において磁化反転を促進するスピントランスファーが発生するため、磁化自由層90の磁化が全体として反転しやすくなる。すなわち、書き込み電流IWの大きさを従来よりも小さくすることが可能となる。
(データ読み出し)
データ読み出しには、読み出し部60が用いられる。データ読み出し時、読み出し電流IRは、第2、第3配線層71、81から第1配線層61に流される、あるいは、第1配線層61から第2、第3配線層71、81に流される。これにより、読み出しMTJの抵抗値を検出することが可能となる。例えば、読み出し電流IRに応じた電圧と所定の基準電圧との比較を行うことにより、読み出しMTJの抵抗値の大小を検出することができる。その結果、当該磁気抵抗素子(磁気メモリセル)に記憶されているデータが“0”か“1”かをセンスすることができる。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、読み出し部60が形成する読み出しMTJがデータ読み出しに用いられ、書き込み部70、80が形成する書き込みMTJがデータ書き込みに用いられる。すなわち、データ書き込みとデータ読み出しは、別々の電流経路で実現される。従って、トンネルバリヤ層64、74、84の劣化が抑制される。また、データ読み出し時の誤書込みを防止することが可能となる。更に、書き込み特性と読み出し特性を別々に設計することができるため、書き込み特性と読み出し特性をそれぞれ最適化することが可能となる。
図1は、従来のスピン注入方式に基づくデータ書き込みを説明するための概念図である。 図2は、スピン注入方式に基づく、従来の3端子型の磁気抵抗効果素子の一例を示す側面図である。 図3は、スピン注入方式に基づく、従来の3端子型の磁気抵抗効果素子の他の例を示す側面図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の構造を示す斜視図である。 図5Aは、図4に示された磁気抵抗効果素子のXZ側面図である。 図5Bは、図4に示された磁気抵抗効果素子のYZ側面図である。 図6は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子に対するデータ書き込みを説明するための概念図である。 図7は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子に対するデータ読み出しを説明するための概念図である。 図8は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子に含まれる中間配線層の延伸方向を示すXY平面図である。 図9は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の他の構造を示す斜視図である。 図10は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子に含まれる中間配線層の延伸方向を示すXY平面図である。 図11は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の変形例を示すYZ側面図である。 図12は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の他の変形例を示すYZ側面図である。 図13は、第1の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子を有するMRAMの構成例を示す回路図である。 図14は、本発明の第2の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の構造を示す側面図である。 図15は、第2の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の変形例を示す側面図である。
符号の説明
1 磁気抵抗効果素子(磁気メモリセル)
2 第1ワードドライバ
3 第2ワードドライバ
4 ビットドライバ
10 第1積層構造
11 第1配線層
12 第1反強磁性層
13 第1磁化固定層
14 第1トンネルバリヤ層
15 第1磁化自由層
20 第2積層構造
21 第2配線層
22 第2反強磁性層
23 第2磁化固定層
24 第2トンネルバリヤ層
25 第2磁化自由層
30 第3積層構造
31 第3配線層
32 第3反強磁性層
33 第3磁化固定層
34 第3トンネルバリヤ層
35 第3磁化自由層
40 第4積層構造
41 第4配線層
42 第4反強磁性層
43 第4磁化固定層
44 第4トンネルバリヤ層
45 第4磁化自由層
50 中間配線層
60 読み出し部
61 第1配線層
62 第1反強磁性層
63 第1磁化固定層
64 第1トンネルバリヤ層
70 第1書き込み部
71 第2配線層
72 第2反強磁性層
73 第2磁化固定層
74 第2トンネルバリヤ層
80 第2書き込み部
81 第3配線層
82 第3反強磁性層
83 第3磁化固定層
84 第3トンネルバリヤ層
90 磁化自由層
MF1 第1反転磁化
MF2 第2反転磁化
MP1 第1固定磁化
MP2 第2固定磁化

Claims (9)

  1. 向きが固定された第1固定磁化を有する第1磁化固定層と、
    第1非磁性層を介して前記第1磁化固定層に接続され、反転可能な第1反転磁化を有する第1磁化自由層と、
    向きが固定された第2固定磁化を有する第2磁化固定層と、
    第2非磁性層を介して前記第2磁化固定層に接続され、反転可能な第2反転磁化を有する第2磁化自由層と、
    前記第1磁化自由層と前記第2磁化自由層との間に介在する中間配線層と
    を備え、
    前記第1磁化自由層及び前記第2磁化自由層の磁化容易軸は第1方向に沿っており、
    前記第1固定磁化と前記第2固定磁化は、前記第1方向に沿った向きに固定されており、
    前記第1磁化自由層と前記第2磁化自由層は、前記中間配線層を介して磁気的に結合しており、
    前記中間配線層は、前記第1磁化自由層及び前記第2磁化自由層とオーバラップする第1領域から所定の方向に延びており、
    前記所定の方向は、前記第1方向に直角な第2方向の成分を少なくとも含んでいる
    磁気抵抗効果素子。
  2. 請求項1に記載の磁気抵抗効果素子であって、
    前記第2磁化固定層から前記中間配線層を見た場合、
    前記所定の方向は、前記第2磁化固定層の磁化の向きから時計回りに0度より大きく180度より小さい方向である
    磁気抵抗効果素子。
  3. 請求項1に記載の磁気抵抗効果素子であって、
    前記第2磁化固定層から前記中間配線層を見た場合、
    前記所定の方向は、前記第2磁化固定層の磁化の向きから時計回りに90度の方向である
    磁気抵抗効果素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子であって、
    データ書き込み時、
    書き込み電流は、前記第2磁化自由層の前記第2反転磁化がスピントランスファーによって反転するように、前記中間配線層と前記第2磁化固定層との間に流され、
    且つ、
    前記中間配線層を流れる前記書き込み電流により発生する磁界は、前記第2磁化自由層において少なくとも前記第1方向に沿った成分を含み、前記第2反転磁化の反転をアシストする
    磁気抵抗効果素子。
  5. 請求項4に記載の磁気抵抗効果素子であって、
    前記第1磁化自由層と前記第2磁化自由層は、前記第1反転磁化と前記第2反転磁化が互いに逆向きになるように磁気的に結合しており、
    前記データ書き込み時、前記磁界は、前記第1磁化自由層及び前記第2磁化自由層のそれぞれにおいて前記第1方向に沿った互いに逆向きの成分を含む
    磁気抵抗効果素子。
  6. 請求項4又は5に記載の磁気抵抗効果素子であって、
    データ読み出し時、
    前記中間配線層と前記第1磁化固定層との間に読み出し電流が流される
    磁気抵抗効果素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子であって、
    前記中間配線層は、前記第1領域から前記所定の方向に位置する第2領域において、配線層と接続されている
    磁気抵抗効果素子。
  8. 請求項7に記載の磁気抵抗効果素子であって、
    前記中間配線層は、前記第2領域において、第3磁化自由層、第3非磁性層、及び第3磁化固定層を介して前記配線層に接続されており、
    前記第3磁化自由層、前記第3非磁性層、及び前記第3磁化固定層の厚さは、それぞれ前記第2磁化自由層、前記第2非磁性層、及び前記第2磁化固定層の厚さと同じである
    磁気抵抗効果素子。
  9. アレイ状に配置された複数の磁気メモリセルを具備し、
    前記複数の磁気メモリセルの各々は、請求項1乃至8のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子を有する
    MRAM。
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