JP3863536B2 - 磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気抵抗素子を備えた磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法に関する。
近年、半導体メモリの一種として、トンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magneto-resistance)効果を利用した磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)が提案されている。
このMRAMのメモリセルでは、ビット線とワード線との交点に、情報記憶素子としてのMTJ(Magnetic Tunneling Junction)素子が設けられている。そして、データを書き込む場合は、選択ビット線及び選択ワード線にそれぞれ電流を流し、これらの電流による合成磁界で選択ビット線及び選択ワード線の交点に位置する選択セルのMTJ素子にデータが書き込まれる。一方、データを読み出す場合は、選択セルのMTJ素子に読み出し電流を流し、このMTJ素子の磁化状態の抵抗変化によって“1”、“0”データが読み出される。
このようなMRAMにおいて、データ書き込みの際、選択ビット線及び選択ワード線の一方により選択された半選択セルにまで書き込み電流磁界が影響を及ぼしてしまい、半選択セルに誤書き込みが生じるというディスターブ問題が発生することがある。このディスターブ問題を回避することは、MRAM開発の最重要課題の一つであると考えられている。しかし、MTJ素子の形状等はアステロイド特性に敏感に影響するため、素子の微細化によりアステロイド特性への影響はさらに大きくなってしまう。このため、微細化とともに半選択セルの誤書き込みが増加し、ディスターブ問題が深刻化する可能性がある。このような問題を回避するためには、半選択セルに誤書き込みが生じないように書き込み電流を大きくする必要が出てきてしまう。尚、弱結合させた積層記録層を用いたトグル方式のMRAMがあるが、この方式でも、書き込み電流値が大きくなってしまう。
本発明は、書き込み電流の低減を図ることが可能な磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法を提供する。
本発明は、前記課題を解決するために以下に示す手段を用いている。
本発明の第1の視点による磁気ランダムアクセスメモリは、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の書き込み配線と、前記第1及び第2の書き込み配線間の前記第1及び第2の書き込み配線の交点に設けられた磁気抵抗素子と、前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層とを具備する磁気ランダムアクセスメモリであって、前記磁気抵抗素子は、強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、無通電時に前記第1又は第2の方向を向く磁化容易軸を有する記録層と、前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第1の応力を与える第1の強磁性層と、前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第2の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第2の応力を与える第2の強磁性層と、前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層とを有する。
本発明の第2の視点による磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の書き込み配線と、前記第1及び第2の書き込み配線間の前記第1及び第2の書き込み配線の交点に設けられた磁気抵抗素子と、前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層とを具備する磁気ランダムアクセスメモリであって、前記磁気抵抗素子は、強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、無通電時に前記第1又は第2の方向を向く磁化容易軸を有する記録層と、前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第1の応力を与える第1の強磁性層と、前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第2の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第2の応力を与える第2の強磁性層と、前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層とを有し、前記磁気抵抗素子にデータを書き込む際、前記第1及び第2の書き込み配線に第1及び第2の書き込み電流をそれぞれ流すことで、前記第1及び第2の書き込み電流により第1及び第2の磁界がそれぞれ発生し、前記第1及び第2の磁界が前記第1及び第2の強磁性層にそれぞれ印加することで、前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転し、前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転することで生じた磁歪による前記第1及び第2の応力が前記記録層に与えられることで、前記記録層の磁化が回転する。
本発明によれば、書き込み電流の低減を図ることが可能な磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法を提供できる。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子の記録層の上下に非磁性層を介して強磁性層をそれぞれ設け、強磁性層の磁歪を記録層に伝えるといった磁歪相互作用でトグル書き込みを行うものである。
(1)構造
図1は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの概略的な平面図を示す。図2は、図1のII−II線に沿った磁気ランダムアクセスメモリの断面図を示す。図3は、本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリにおける各層の磁化方向の図を示す。以下に、第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について説明する。
図1及び図2に示すように、メモリセルは、書き込み及び読み出し配線として機能するビット線(BL)11がY方向に延在され、書き込み配線として機能するワード線(WL)12がX方向に延在され、マトリックス形状になっている。ビット線11及びワード線12間のビット線11及びワード線12の交点であるP領域には、磁気抵抗素子であるMTJ素子10の少なくとも一部10bが設けられている。そして、MTJ素子10の一端はビット線11と電気的に接続され、MTJ素子10の他端は下部電極層13と電気的に接続されている。下部電極層13は、コンタクト14を介して、読み出し用のスイッチング素子であるMOSFET15に電気的に接続されている。このMOSFET15のゲート電極は読み出しワード線として機能する。
MTJ素子10は、上部強磁性層30と、非磁性層31と、記録層(フリー層)32と、トンネルバリア層(非磁性層)33と、第1の固定層(ピン層)34と、反強磁性層35と、第2の固定層36と、非磁性層37と、下部強磁性層38とで形成されている。そして、MTJ素子10は、第1の部分10aと第2の部分10bと第3の部分10cとからなる。第1の部分10aは、上部強磁性層30で構成され、第2の部分10bは、非磁性層31と記録層32とで構成され、第3の部分10cは、トンネルバリア層33と第1の固定層34と反強磁性層35と第2の固定層36と非磁性層37と下部強磁性層38とで構成されている。このようなMTJ素子10では、記録層32と上部強磁性層30との間には非磁性層31が設けられ、記録層32と下部強磁性層38との間には非磁性層33,37が設けられている。
ビット線11及びワード線12の周囲の少なくとも一部は、磁性層からなる第1及び第2のヨーク層21,22でそれぞれ囲まれている。例えば、第1のヨーク層21は、ビット線11の上面(ビット線11のMTJ素子10に対向する面と反対側の面)と、ビット線11の両側面とに形成されている。第2のヨーク層22は、ワード線12の下面(ワード線12のMTJ素子10に対向する面と反対側の面)と、ワード線12の両側面とに形成されている。そして、第1及び第2のヨーク層21,22は、長手方向(Y方向)に向く磁化容易軸を有しており、この磁化容易軸は一軸異方性の特性を有する。
このようなメモリセルでは、記録層32、上部強磁性層30及び下部強磁性層38が大きな絶対値の磁歪定数を有することで、磁歪相互作用を用いたデータ書き込みを行う。ここで、磁歪定数の絶対値は、例えば10−6以上である。また、磁歪定数には正負があり、磁歪定数が正の場合は引っ張り応力(ストレス)がかかった方向に磁化が向き易く、磁歪定数が負の場合は引っ張り応力がかかった方向に対して90°回転した方向に磁化が向き易い。
磁歪相互作用によるデータ書き込みでは、上部強磁性層30に生じた磁歪による第1の応力を記録層32に伝え、さらに、下部強磁性層38に生じた磁歪による第2の応力も記録層32に伝える。この際、第1及び第2の応力は、同程度の大きさであることが望ましい。
また、記録層32の磁化を上記第1及び第2の応力により回転させ易くするために、上部強磁性層30の膜厚T1、下部強磁性層38の膜厚T2、記録層32の膜厚T3は、式(1)の関係を満たすことが望ましい。
T1,T2>T3…(1)
また、記録層32の一軸異方性によるエネルギーAと上記第1及び第2の応力による合成エネルギーBとの比は、式(2)の関係を満たすのが望ましい。このエネルギーの大きさは、記録層32及び非磁性層31,33,37の材料や膜厚を変化させることで調整できる。
エネルギーA:エネルギーB=1:2…(2)
また、上部強磁性層30及び下部強磁性層38の幅は、ビット線11及びワード線12の幅と同じか、ビット線11及びワード線12の幅よりも大きいことが望ましい。
また、第1のヨーク層21及びビット線11は上部強磁性層30に接触している。第2のヨーク層22及びワード線12は下部強磁性層38には接触しないが、第2のヨーク層22及びワード線12と下部電極層13との距離Dは狭くなっている。
図3に示すように、記録層32は、MTJ素子10の第2の部分10bにおける平面形状の長手方向を向く磁化容易軸を有している。この磁化容易軸は、一軸異方性の特性を有する。
また、第1の部分10aは、ビット線11と同様にY方向に延在しており、第2の部分10bは、島状の長方形状をしており、第3の部分10cは、第2の部分10bより大きく、下部電極層13と同じ平面形状となっている。従って、第1乃至第3の部分10a,10b,10cは、それぞれ異なる平面形状となっている。
このようなMTJ素子10において、各層の磁化方向は次のように規定されている。第1及び第2の固定層34,36の磁化は、ワード線12の延在方向(X方向)とほぼ平行な向きに固定されている。そして、無通電時、記録層32の磁化は、ワード線12の延在方向(X方向)とほぼ平行な方向を向き、上部強磁性層30の磁化は、ビット線11の延在方向(Y方向)とほぼ平行な方向を向き、下部強磁性層38の磁化は、ワード線12の延在方向(X方向)とほぼ平行な方向を向く。
換言すると、無通電時、上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁化が直交するように両者の磁化方向は90°ずれており、記録層32の磁化は上部強磁性層30及び下部強磁性層38の一方の磁化と平行又は反平行な向きとなる。本実施形態の場合、無通電時の記録層32の磁化は、下部強磁性層38の磁化と平行又は反平行な向きに設定されている。尚、記録層32の磁化は、無通電時にビット線11の延在方向(Y方向)とほぼ平行な方向を向くようにすることも可能である。
尚、下部強磁性層38の平面形状における長手方向はビット線11の延在方向(Y方向)であるため、無通電時の平面形状に起因する下部強磁性層38の磁化方向はY方向であるとも考えられる。しかし、本実施形態では、下部強磁性層38が非磁性層37を介して第2の固定層36に対向するように配置されているため、非磁性層37の材質や膜厚を調整することにより、下部強磁性層38及び第2の固定層36間で弱い磁気結合状態を作ることができる。このため、無通電時における下部強磁性層38の磁化方向は、その平面形状によらずに、第2の固定層36の磁化方向に対して平行又は反平行(X方向)となるように設定することが可能である。
(2)材料
MTJ素子10を構成する各層や第1及び第2のヨーク層21,22は、次のような材料を用いて形成するのが望ましい。
記録層32及び固定層34,36は、例えば、Fe,Co,Ni又はそれらの合金、スピン分極率の大きいマグネタイト、CrO2,RXMnO3-y(R;希土類、X;Ca,Ba,Sr)等の酸化物の他、NiMnSb,PtMnSb等のホイスラー合金等で形成される。尚、これら磁性体には、強磁性を失わないかぎり、Ag,Cu,Au,Al,Mg,Si,Bi,Ta,B,C,O,N,Pd,Pt,Zr,Ir,W,Mo,Nb等の非磁性元素が多少含まれていてもよい。
トンネルバリア層33は、例えば、Al23,SiO2,MgO,AlN,Bi23,MgF2,CaF2,SrTiO2,AlLaO3等の様々な誘電体で形成される。
上部強磁性層30及び下部強磁性層38は、例えば、Fe,Co,Ni又はそれらの合金、スピン分極率の大きいマグネタイト、CrO2,RXMnO3-y(R;希土類、X;Ca,Ba,Sr)等の酸化物の他、NiMnSb,PtMnSb等のホイスラー合金等で形成される。
非磁性層31,37は、例えば、Ru,Al23,SiO2,MgO,AlN,Bi23,MgF2,CaF2,SrTiO2,AlLaO3等の様々な誘電体等で形成される。
反強磁性層35は、例えば、Fe−Mn、Pt−Mn、Pt−Cr−Mn、Ni−Mn、Ir−Mn、NiO、Fe23等で形成される。
第1及び第2のヨーク層21,22は、例えば、NiFe、CoFe、アモルファス−CoZrNb、FeNx、FeAlSi等で形成される。
(3)書き込み/読み出し動作
第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける書き込み/読み出し動作について説明する。尚、ここでは、記録層32の磁化容易軸はワード線12の延在方向(X方向)とほぼ平行であるとする。また、説明の簡便のために、記録層32、上部強磁性層30及び下部強磁性層38の3層が、全て正の磁歪定数を持つものとする。勿論、前記3層のうちいずれかの層が負の磁歪定数を持ってもよく、その場合は、以下で述べる説明において、適宜90°回転したものを考えればよい。
(a)書き込み動作
図4乃至図9は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける書き込み動作の説明図を示す。
本実施形態は、選択セルにデータを書き込む前にその選択セルのデータを読み出す、いわゆるトグル書き込みである。従って、選択セルに任意のデータを書き込む場合、その選択セルのデータを読み出した結果、任意のデータが既に書き込まれていた場合は書き込みを行わず、任意のデータと異なるデータが書き込まれていた場合はデータを書き換えるために書き込みが行われる。例えば、選択セルに“0”データを書き込む場合、その選択セルのデータを読み出した結果、“0”データのときは書き込みが行われず、“1”データのときだけ書き込みが行われる。同様に、選択セルに“1”データを書き込む場合、その選択セルのデータを読み出した結果、“1”データのときは書き込みが行われず、“0”データのときだけ書き込みが行われる。
上記確認サイクルの後、選択セルにデータを書き込む必要がある場合は、2本の書き込み配線を順にONし、先にONした書き込み配線を先にOFFしてから、後にONした書き込み配線をOFFする。例えば、ワード線12をONして書き込み電流I2を流す→ビット線11をONして書き込み電流I1を流す→ワード線12をOFFして書き込み電流I2を流すのをやめる→ビット線11をOFFして書き込み電流I1を流すのをやめるという4サイクルの手順となる。
このような書き込み動作について、以下に具体的に説明する。
(確認サイクル)
まず、選択セルのMTJ素子10にどのようなデータが書き込まれているかを確認する。従って、通常のMRAMと同様、MOSFET15をONし、ビット線11からMTJ素子10に読み出し電流を流すことにより、MTJ素子10の磁化抵抗を読み取る。すなわち、“0”データが書き込まれている場合、記録層32及び固定層34,36の磁化は例えば平行状態となるので、低抵抗状態となる。また、“1”データが書き込まれている場合、記録層32及び固定層34,36の磁化は例えば反平行状態となるので、高抵抗状態となる。従って、“1”、“0”データの書き込まれた状態による磁気抵抗の違いを読み取ることで、MTJ素子10に書き込まれたデータの判別を行う。
その結果、選択セルに任意のデータが既に書き込まれていた場合は書き込みを行わず、任意のデータと異なるデータが書き込まれていた場合はデータを書き換えるために書き込みが行われる。
(初期状態)
上記確認サイクルの結果、書き込み動作が必要となるのは、(1)選択セルに“0”データを書き込みたいときに、“1”データが書き込まれていた場合、(2)選択セルに“1”データを書き込みたいときに、“0”データが書き込まれていた場合である。
従って、初期状態では、MTJ素子10に“1”データが書き込まれている場合は、固定層34,36の磁化は0°の方向を向き、記録層32の磁化は180°の方向を向き、両者の磁化方向が反平行状態となっている(図4(a)の磁化模式図参照)。一方、MTJ素子10に“0”データが書き込まれている場合は、固定層34,36の磁化は0°の方向を向き、記録層32の磁化も0°の方向を向き、両者の磁化方向が平行状態となっている(図4(a)の磁化模式図参照)。
また、初期状態は、図4に示すように、ビット線11及びワード線12はともにOFFしており、両者には書き込み電流I1,I2は流れていない無通電状態となっている。この初期状態では、上部強磁性層30の磁化の向きは90°の方向であるとし、下部強磁性層38の磁化の向きは0°の方向であるとする。
この初期状態では、図5に示すように、上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁気エネルギーは、同じ振幅で90°位相がずれており、−180°、−90°、0°、90°、180°で極値を持つ。また、記録層32の一軸異方性の磁気エネルギーは、−180°、−90°、0°、90°、180°で極値を持つ。また、初期状態では、上部強磁性層30の磁歪により記録層32にかかる第1の応力と下部強磁性層30の磁歪により記録層32にかかる第2の応力とが打ち消し合うため、第1及び第2の応力の合成応力は0となる。このため、記録層32の受ける磁気エネルギーは、一軸異方性の磁気エネルギーと同様な極値をとる。
(第1サイクル)
次に、第1サイクルは、図4に示すように、ビット線11はOFF状態のままで書き込み電流I1は流さずに、ワード線12をONして書き込み電流I2を流す。この状態では、上部強磁性層30の磁化は90°の方向を向いたままであるが、下部強磁性層38の磁化は回転して90°の方向を向くため、両者は同じ方向を向く。
すなわち、ワード線12に流れる書き込み電流I2により発生した磁界が、第2のヨーク層22により下部強磁性層38に導かれる。その結果、下部強磁性層38の磁化は90°回転するので、下部強磁性層38の磁気エネルギーの位相は90°ずれる(図6参照)。これにより、上部強磁性層32の磁気エネルギーと下部強磁性層38の磁気エネルギーとは同じ曲線を描き(上部強磁性層30の磁化と下部強磁性層38の磁化が同じ方向を向き)、記録層32にかかる第1及び第2の応力は足し合わされるので、90°及び−90°の方向に増大した合成応力が記録層32にかかる(図4の磁化模式図(b)参照)。このため、合成応力のかかった方向(90°及び−90°の方向)に記録層32の磁化が90°回転する(図4の磁化模式図(b)参照)。
(第2サイクル)
次に、第2サイクルは、図4に示すように、ワード線12に書き込み電流I2を流したまま、ビット線11もONして書き込み電流I1を流す。この状態では、下部強磁性層38の磁化は90°の方向を向いたままであり、上部強磁性層30の磁化は回転して180°の方向を向く。
すなわち、ビット線11に流れる書き込み電流I1により発生した磁界が、第1のヨーク層21により上部強磁性層30に導かれる。その結果、上部強磁性層30の磁化は90°回転するので、上部強磁性層30の磁気エネルギーの位相は90°ずれる(図7参照)。これにより、上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁気エネルギーは、同じ振幅で90°位相がずれた状態になり、第1及び第2の応力はつり合うので合成応力は0となる。その結果、記録層32の磁化は、初期状態と180°異なる方向を向く(図4の磁化模式図(c)参照)。
(第3サイクル)
次に、第3サイクルは、図4に示すように、ビット線11に書き込み電流I1を流したまま、ワード線12をOFFして書き込み電流I2を流すのをやめる。この状態では、上部強磁性層30の磁化は180°の方向を向いたままであり、下部強磁性層38の磁化はもとの安定状態である0°の方向に戻る。
すなわち、ワード線12に流れる書き込み電流I2により発生していた磁界がなくなり、下部強磁性層38の磁化に磁界が印加されなくなるので、下部強磁性層38の磁化はもとの安定な0°の方向に戻ろうする。従って、下部強磁性層38の磁化は90°回転し、下部強磁性層38の磁化エネルギーの位相は90°ずれる(図8参照)。これにより、上部強磁性層32の磁気エネルギーと下部強磁性層38の磁気エネルギーとは同じ曲線を描き(上部強磁性層30の磁化と下部強磁性層38の磁化が逆方向を向き)、記録層32にかかる第1及び第2の応力は足し合わされるので、0°及び180°の方向に増大した合成応力が記録層32にかかる(図4の磁化模式図(d)参照)。このため、合成応力のかかった方向(0°及び180°の方向)に記録層32の磁化は向いたままである(図4の磁化模式図(d)参照)。
(第4サイクル)
次に、第4サイクルは、図4に示すように、ワード線12と同様に、ビット線11をOFFして書き込み電流I1を流すのをやめる。この状態では、下部強磁性層38の磁化は0°の方向を向いたままであり、上部強磁性層30の磁化はもとの安定状態である90°の方向に戻る。
すなわち、ビット線11に流れる書き込み電流I1により発生していた磁界がなくなり、上部強磁性層30の磁化に磁界が印加されなくなるので、上部強磁性層30の磁化はもとの安定な90°の方向に戻ろうする。従って、上部強磁性層30の磁化は90°回転し(図4の磁化模式図(e)参照)、上部強磁性層30の磁化エネルギーの位相は90°ずれる(図9参照)。これにより、上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁気エネルギーは、同じ振幅で90°位相がずれた状態になり、第1及び第2の応力はつり合うので合成応力は0となる。従って、記録層32の磁化は、回転せずに、0°及び180°の方向に向いたままである(図4の磁化模式図(e)参照)。このような結果、MTJ素子10に“0”データ又は“1”データが書き込まれる。尚、図9の第4サイクルは、図5の初期状態の磁化エネルギーの状態と同じになる。
以上のように、ビット線11及びワード線12に書き込み電流I1,I2を流した際に,上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁化の向きが、初期状態から45°以上(望ましくは90°近く)回転するようにしておくと、上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁歪効果により、記録層32に歪みが生じ、この歪みにより、磁歪の逆効果によって記録層32の磁化を回転させることができ、上記のような4サイクルで、記録層32の磁化を0°→180°又は180°→0°というように回転することができる。
尚、“0”データを書き込む場合と“1”データを書き込む場合は、書き込み電流I1,I2の流す向きは同じでよい。
(b)読み出し動作
図10及び図11は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける“1”、“0”データの書き込まれた状態を模式的に示す。
MTJ素子10に“0”データが書き込まれている場合、例えば、図10に示すように、記録層32の磁化の向きは、固定層34,36の磁化の向きに対して平行状態となっている。一方、MTJ素子10に“1”データが書き込まれている場合、例えば、図11に示すように、記録層32の磁化の向きは、固定層34,36の磁化の向きに対して反平行状態となっている。
このような状態において、書き込まれたデータを読み出す場合は、通常のMRAMと同様、MOSFET15をONし、ビット線11からMTJ素子10に読み出し電流を流すことにより、MTJ素子10の磁化抵抗を読み取る。すなわち、“0”データが書き込まれている場合、記録層32及び固定層34,36の磁化は平行状態であるので、低抵抗状態となる。また、“1”データが書き込まれている場合、記録層32及び固定層34,36の磁化は反平行状態であるので、高抵抗状態となる。従って、“1”、“0”データの書き込まれた状態による磁気抵抗の違いを読み取ることで、MTJ素子10に書き込まれたデータの判別を行う。
尚、MTJ素子10に読み出し電流を流す際、ワード線12にも電流を流し、下部強磁性層38の磁化を回転させることで、MTJ素子10の抵抗を増減させ、これを感知することにより、自己リファレンス読み出しを行うことも可能である。
上記第1の実施形態によれば、記録層32の上下に非磁性層31,33,37を介して上部強磁性層30及び下部強磁性層38をそれぞれ設け、記録層32、上部強磁性層30及び下部強磁性層38が大きな磁歪定数を有している。これにより、データ書き込みの際、書き込み電流I1,I2による磁界によって生じた上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁歪による第1及び第2の応力を記録層32に伝えることで、記録層32の磁化を回転させている。
このようなデータ書き込みにおいて、ビット線11の周囲に設けられたヨーク層21と上部強磁性層30とで閉じた磁気回路を形成し、ワード線12の周囲に設けられたヨーク層22と下部強磁性層38とで狭い幅を有する磁気回路を形成している。従って、これらの磁気回路により、書き込み電流I1,I2により発生した磁界を上部強磁性層30及び下部強磁性層38に導くことができる。このため、比較的小さな書き込み電流I1,I2で上部強磁性層30及び下部強磁性層38の磁化を回転させることができるので、書き込み電流I1,I2の低減を図ることができる。
また、上記磁気回路により、書き込み電流I1,I2により発生した磁界を効率よく上部強磁性層30及び下部強磁性層38に導くことが可能となるため、ディスターブ(半選択セルの誤書き込み)を抑制することができる。
また、記録層32と上部強磁性層30及び下部強磁性層38との磁歪相互作用により、記録層32にデータを書き込むことで、電流磁界により記録層32に直接データを書き込む場合と比べて、素子端部のラフネスに起因した記録層32の反転ばらつきを小さくできる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態におけるMTJ素子の第3の部分の構造を変形させたものである。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの概略的な断面図を示す。以下に、第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について説明する。
図12に示すように、第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、MTJ素子10の第3の部分10cである。この第3の部分10cは、記録層32側から、トンネルバリア層33、下部強磁性層38、非磁性層37、固定層34、反強磁性層35で構成されている。従って、記録層32と上部強磁性層30との間には非磁性層31が設けられ、記録層32と下部強磁性層38との間には非磁性層(トンネルバリア層)33が設けられた構造になっている。
上記構造においても、第1の実施形態と同様に、上部強磁性層30に生じた磁歪による第1の応力を記録層32に伝え、さらに、下部強磁性層38に生じた磁歪による第2の応力も記録層32に伝えることで、磁歪相互作用によるデータ書き込みが行われる。
そして、固定層34の磁化は、ワード線12の延在方向(X方向)とほぼ平行な向きに固定されている。そして、無通電時、記録層32の磁化は、ワード線12の延在方向(X方向)とほぼ平行な方向を向き、上部強磁性層30の磁化は、ビット線11の延在方向(Y方向)とほぼ平行な方向を向き、下部強磁性層38の磁化は、ワード線12の延在方向(X方向)とほぼ平行な方向を向く。
尚、下部強磁性層38の平面形状における長手方向はビット線11の延在方向(Y方向)であるため、無通電時の平面形状に起因する下部強磁性層38の磁化方向はY方向であるとも考えられる。しかし、本実施形態では、下部強磁性層38が非磁性層37を介して固定層34に対向するように配置されているため、非磁性層37の材質や膜厚を調整することにより、下部強磁性層38及び固定層34間で弱い磁気結合状態を作ることができる。このため、無通電時における下部強磁性層38の磁化方向は、その平面形状によらずに、固定層34の磁化方向に対して平行又は反平行(X方向)となるように設定することが可能である。
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第2の実施形態では、下部強磁性層38と記録層32とはトンネルバリア層33のみで隔てられており、下部強磁性層38によって生じた応力は、第1の実施形態と比べて、より直接的に記録層32に作用する。このため、下部強磁性層38が磁歪の逆効果により発生すべき応力は、記録層32により確実に伝えられ、信頼性の高い書き込み動作を実現できる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、層間絶縁膜に起因する磁歪がMTJ素子に与える影響を緩和するために、MTJ素子の周囲に隙間を設けたものである。
図13は、本発明の第3の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの概略的な断面図を示す。以下に、第3の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について説明する。
図13に示すように、第3の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、MTJ素子10の周囲に設けられた層間絶縁膜40内に隙間41を形成している点である。この隙間41は、層間絶縁膜40内のどこに形成してもよいが、MTJ素子10の付近、特に記録層32の近くに形成することが望ましい。
上記第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、さらに、MTJ素子10周囲の層間絶縁膜40内に隙間41を設けることで、層間絶縁膜40による応力がMTJ素子10に与える影響を緩和することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、書き込み配線による応力がMTJ素子に与える影響を緩和するために、強磁性層と書き込み配線との間に金属膜を設けたものである。
図14は、本発明の第4の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの概略的な断面図を示す。以下に、第4の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について説明する。
図14に示すように、第4の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、上部強磁性層30とビット線11との間に金属膜43を設けた点である。この金属膜43は、例えば、アルミ等の柔らかい金属材で形成されることが望ましい。
上記第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、さらに、上部強磁性層30とビット線11との間に金属膜43を設けることで、ビット線11による応力がMTJ素子10に与える影響を緩和することができる。
その他、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のように種々に変形することが可能である。
(1)上記各実施形態におけるメモリセルは、1MTJ+1Tr(トランジスタ)構造であったが、これに限定されない。例えば、読み出し用のスイッチング素子として、トランジスタの代わりにダイオードを用いた構造でもよい。また、セル毎に読み出し用のスイッチング素子を用いないクロスポイント構造でもよい。
(2)上記各実施形態における記録層32及び固定層34,36は、単層構造であったが、積層構造にしてもよい。また、上記各実施形態における固定層36は、単層構造であったが、弱結合した積層ピン構造にしてもよい。
(3)上記各実施形態における書き込み動作において、4サイクルで書き込みが行われていたが、各サイクルをオーバーラップさせてサイクル数を減少させることも可能である。例えば、第1サイクルと第2サイクルとを同時に行ってもよい。
さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す概略的な平面図。 図1のII−II線に沿った磁気ランダムアクセスメモリの断面図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリにおける各層の磁化方向を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込みを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込みの初期状態を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込みの第1サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込みの第2サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込みの第3サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込みの第4サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ読み出しを示す模式図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ読み出しを示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す概略的な断面図。 本発明の第3の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す概略的な断面図。 本発明の第4の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す概略的な断面図。
符号の説明
10…MTJ素子、10a…第1の部分、10b…第2の部分、10c…第3の部分、11…ビット線、12…ワード線、13…下部電極層、14…コンタクト、15…MOSFET、21…第1のヨーク層、22…第2のヨーク層、30…上部強磁性層、31,37…非磁性層、32…記録層、33…トンネルバリア層、34,36…固定層、35…反強磁性層、38…下部強磁性層、40…層間絶縁膜、41…隙間、43…金属膜、I1…ビット線に流れる書き込み電流、I2…ワード線に流れる書き込み電流。

Claims (5)

  1. 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
    前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の書き込み配線と、
    前記第1及び第2の書き込み配線間の前記第1及び第2の書き込み配線の交点に設けられた磁気抵抗素子と、
    前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、
    前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層と
    を具備する磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記磁気抵抗素子は、
    強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、無通電時に前記第1又は第2の方向を向く磁化容易軸を有する記録層と、
    前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第1の応力を与える第1の強磁性層と、
    前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第2の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第2の応力を与える第2の強磁性層と、
    前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、
    前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層と
    を有することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  2. 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
    前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の書き込み配線と、
    前記第1及び第2の書き込み配線間の前記第1及び第2の書き込み配線の交点に設けられた磁気抵抗素子と、
    前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、
    前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層と
    を具備する磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記磁気抵抗素子は、
    強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、無通電時に前記第1又は第2の方向を向く磁化容易軸を有する記録層と、
    前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第1の応力を与える第1の強磁性層と、
    前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第2の方向と平行に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層に磁歪による第2の応力を与える第2の強磁性層と、
    前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、
    前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層と
    を有し、
    前記磁気抵抗素子にデータを書き込む際、
    前記第1及び第2の書き込み配線に第1及び第2の書き込み電流をそれぞれ流すことで、前記第1及び第2の書き込み電流により第1及び第2の磁界がそれぞれ発生し、
    前記第1及び第2の磁界が前記第1及び第2の強磁性層にそれぞれ印加することで、前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転し、
    前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転することで生じた磁歪による前記第1及び第2の応力が前記記録層に与えられることで、前記記録層の磁化が回転する
    ことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法。
  3. 前記第1及び第2の書き込み配線を順にONし、前記第1及び第2の書き込み配線のうち先にONした方から順にOFFする
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法。
  4. 前記記録層、前記第1及び第2の強磁性層は、絶対値が10−6以上の磁歪定数を有することを特徴とする請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法。
  5. 前記第1又は第2の非磁性層は、トンネルバリア層であることを特徴とする請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法。
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