JP2009141690A - ドライバ回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドライバ回路には、IGBT43のゲート電圧波形を設定するスロープ設定回路13を設け、スロープ設定回路13の出力電圧V*をオペアンプ14の非反転入力端子に入力するとともに、抵抗15、16にて分圧された電圧Vgsfをオペアンプ14の反転入力端子に入力し、スロープ設定回路13の出力電圧V*と、抵抗15、16にて分圧された分圧電圧Vgsfとの偏差に比例した出力電圧Voutをオペアンプ14から出力させて、IGBT43のゲート端子に入力する。
【選択図】 図1
Description
図6は、従来のドライバ回路の概略構成を示す回路図である。
図6において、Pチャンネル電界効果型トランジスタ41とNチャンネル電界効果型トランジスタ42とは直列接続され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ41のソースは電源電圧Vccに接続されるとともに、Nチャンネル電界効果型トランジスタ42のソースはグランド電位に接続されている。そして、Pチャンネル電界効果型トランジスタ41およびNチャンネル電界効果型トランジスタ42のドレインはIGBT43のゲートに共通に接続されるとともに、Pチャンネル電界効果型トランジスタ41およびNチャンネル電界効果型トランジスタ42のゲートには、駆動信号が共通に入力される。なお、この駆動信号としては、ロウレベルとハイレベルとの間を遷移する信号を用いることができ、ロウレベルは0V、ハイレベルは電源電圧Vccに設定することができる。
また、例えば、特許文献1には、ターンオン時の期間を初期I、中期II、後期IIIの3つに分類し、各期間I〜IIIで下記のようにドライブ能力を調整することで、IGBT43の損失およびノイズを低減しつつ、ドライブ能力を向上させる方法が開示されている。
(I)ドライブ能力(出力電流)を高め、電圧の立ち上がりの遅れを小さくする。
(II)ドライブ能力を下げ、IGBT43のドレイン電流の立ち上がりの傾き(dIc/dt)を小さくし、ノイズを低減する。
(III)ドライブ能力を高め、IGBT43の損失を小さくする。
従って、図6の方法では、ノイズと損失についてトレードオフの関係があり、室温と高温でノイズと損失とを解析しながら設計を行う必要があり、設計に大変な労力がかかるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、パワーデバイスのゲートにコンデンサと抵抗の直列回路を接続することなく、損失およびノイズを低減するとともに、ドライブ能力を向上させることが可能なドライバ回路を提供することである。
これにより、トリガ入力を契機として、定電流源を介して絶縁ゲート型デバイスをターンオンすることが可能となるとともに、ターンオン時における各期間ごとにドライブ能力を調整することができる。このため、絶縁ゲート型デバイスのゲート容量が大きい場合においても、損失およびノイズを低減するとともに、ドライブ能力を向上させることが可能となる。
これにより、抵抗の値と基準電圧で定まる定電流を増幅しながら絶縁ゲート型デバイスをターンオンすることができ、ターンオン時において高温時のノイズと損失を抑えながら、室温時においてもノイズと損失を抑えることができる。
これにより、ターンオン時に定電流源を介して絶縁ゲート型デバイスのゲートに電流を流入させたり、ターンオフ時に絶縁ゲート型デバイスのゲートから電流を流出させたりすることができる。
これにより、ドライバ回路の電源電圧が変化した場合においても、それに比例するようにスロープ設定回路の出力電圧の上限値を変化させることが可能となり、絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧波形を任意に調整することができる。
これにより、ターンオン時の初期においては、ドライブ能力を高め、電圧の立ち上がりの遅れを小さくすることができる。また、ターンオン時の中期においては、ドライブ能力を下げ、絶縁ゲート型デバイスのドレイン電流の立ち上がりの傾きを小さくし、ノイズを低減することができる。また、ターンオン時の後期においては、ドライブ能力を高め、絶縁ゲート型デバイスの損失を小さくすることができる。この結果、部品点数の増大を抑制しつつ、絶縁ゲート型デバイスの損失およびノイズを低減するとともに、ドライブ能力を向上させることが可能となる。
これにより、抵抗とコンデンサの値によって決まる時定数に従ってスロープ設定回路の出力電圧を増加させることができ、スロープ設定回路にて設定されるゲート電圧の設定値を指数関数的に増加させることができる。
これにより、ターンオン時の初期においては、ドライブ能力を高め、電圧の立ち上がりの遅れを小さくすることができる。また、ターンオン時の中期においては、ドライブ能力を下げ、絶縁ゲート型デバイスのドレイン電流の立ち上がりの傾きを小さくし、ノイズを低減することができる。また、ターンオン時の後期においては、ドライブ能力を高め、絶縁ゲート型デバイスの損失を小さくすることができる。この結果、部品点数の増大を抑制しつつ、絶縁ゲート型デバイスの損失およびノイズを低減するとともに、ドライブ能力を向上させることが可能となる。
これにより、コンデンサに蓄積される電荷量に従ってスロープ設定回路の出力電圧を増加させることができ、スロープ設定回路にて設定されるゲート電圧の設定値を線形増加させることができる。
これにより、絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧波形を選択することが可能となり、絶縁ゲート型デバイスの特性にバラツキがある場合においても、絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧波形を最適化することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るドライバ回路の概略構成を示す回路図である。
図1において、ドライバ回路には、IGBT43のゲート電圧波形を設定するスロープ設定回路13が設けられている。ここで、スロープ設定回路13は、例えば、トリガ入力を契機として、指数関数的に電圧が増加するゲート電圧波形または電圧が線形増加するゲート電圧波形を出力することができる。
また、ドライバ電源電位Vccと接地電位GNDとの間には、抵抗10および抵抗11が直列に接続されている。そして、オペアンプ12の非反転入力端子は、抵抗10、11の接続点に接続されている。また、オペアンプ12の反転入力端子は、オペアンプ12の出力端子に接続され、ボルテージフォロワーが構成されている。
ここで、抵抗10、11にて分圧された電圧をオペアンプ12を介してスロープ設定回路13の電源端子に入力することで、ドライバ電源電位Vccが変化した場合においても、それに比例するようにスロープ設定回路13の出力電圧V*の上限値を変化させることが可能となり、IGBT43のゲート電圧波形を任意に調整することができる。
R10/R11=R15/R16
従って、スロープ設定回路13の出力電圧V*の波形と、IGBT43のゲート/ソース間電圧Vgsの波形とは相似の関係となる。
そして、スロープ設定回路13の出力電圧V*が立ち上がると、IGBT43がターンオンし、IGBT43のゲートに充電電流が流れ、IGBT43のゲート電位が上昇することで、IGBT43は導通状態になる。
図2において、Pチャンネル電界効果型トランジスタ101、Pチャンネル電界効果型トランジスタ102およびNチャンネル電界効果型トランジスタ104は直列接続されている。また、Pチャンネル電界効果型トランジスタ100、101は並列接続され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ100、101のゲートはPチャンネル電界効果型トランジスタ101のドレインに共通接続され、カレントミラーが構成されている。
図3において、図2の抵抗105とコンデンサ106の値をそれぞれR、Cとすると、図2のスロープ設定回路13の出力電圧V*は、以下の式に従って指数関数的に立ち上がることができる。
V*=Vs(1−e−t/(CR))
また、図2の抵抗105を省略することで、以下の式に示すように、図1のスロープ設定回路13の出力電圧V*を線形増加させることができる。
V*=kt
ただし、kは定数である。
図4において、Pチャンネル電界効果型トランジスタ2およびNチャンネル電界効果型トランジスタ3は直列接続されている。また、Pチャンネル電界効果型トランジスタ1、2は並列接続され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ1、2のゲートはPチャンネル電界効果型トランジスタ2のドレインに共通接続され、カレントミラーが構成されている。
そして、Nチャンネル電界効果型トランジスタ3に電流が流れると、Pチャンネル電界効果型トランジスタ2にもその電流が流れる。そして、Pチャンネル電界効果型トランジスタ1、2によるカレントミラー動作によって、Pチャンネル電界効果型トランジスタ2に流れる電流の比例倍の電流が、抵抗4を介してPチャンネル電界効果型トランジスタ1に流れる。
そして、Pチャンネル電界効果型トランジスタ2にV0/R4の比例倍の電流が流れると、Pチャンネル電界効果型トランジスタ2、7によるカレントミラー動作によって、Pチャンネル電界効果型トランジスタ7にもV0/R4の比例倍の定電流Igが流れ、IGBT43のゲートに流入する。
図5において、図4のドライバ回路に図1のドライバ回路が付加されていない場合、IGBT43のゲートには、ターンオン時に定電流Igのみが流入する。このため、ターンオン時の初期Iにおいて立ち上がっていたゲート/ソース間電圧Vgsは、図5の一点鎖線で示すように、中期IIおよび後期IIIにおいて飽和するようになり、後期IIIにおけるドライブ能力が低下する。
このため、ターンオン時の初期Iにおいて立ち上がっていたゲート/ソース間電圧Vgsは、図5の実線で示すように、中期IIおよび後期IIIにおいても飽和させることなく立ち上げることができ、後期IIIにおけるドライブ能力を向上させることができる。
3、6、8、104 Nチャンネル電界効果型トランジスタ
4、10、11、15、16、105 抵抗
5、12、14 オペアンプ
9 定電圧源
13 スロープ設定回路
43 IGBT
103 定電流源
106 コンデンサ
Claims (11)
- 絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧波形を設定するスロープ設定回路と、
前記絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧の検出値と、前記スロープ設定回路にて設定されたゲート電圧の設定値との偏差に基づいて、前記絶縁ゲート型デバイスのゲートを駆動するオペアンプとを備えることを特徴とするドライバ回路。 - 定電流を発生させる定電流源と、
ターンオン時に前記定電流源を介して絶縁ゲート型デバイスのゲートを電源電位側に接続するとともに、ターンオフ時に前記絶縁ゲート型デバイスのゲートをグランド電位側に接続する切り替え回路と、
前記絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧波形を設定するスロープ設定回路と、
前記絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧の検出値と、前記スロープ設定回路にて設定されたゲート電圧の設定値との偏差に基づいて、前記絶縁ゲート型デバイスのゲートを駆動するオペアンプとを備えることを特徴とするドライバ回路。 - 前記切り替え回路は、トリガ入力に基づいて前記絶縁ゲート型デバイスのゲートを電源電位側に接続し、
前記スロープ設定回路は、前記トリガ入力に基づいて前記ゲート電圧波形を発生させることを特徴とする請求項2記載のドライバ回路。 - 前記定電流源は、
ドレイン側に抵抗が接続された第1トランジスタと、
前記第1トランジスタとカレントミラー構成され、抵抗の値と基準電圧で定まる定電流を発生させる第2トランジスタと、
前記第2トランジスタとカレントミラー構成され、前記絶縁ゲート型デバイスのゲートにドレインが接続された第3トランジスタとを備えることを特徴とする請求項2または3記載のドライバ回路。 - 前記第2トランジスタと直列接続された第4トランジスタと、
前記抵抗に電流が流れるように前記第4トランジスタをスイッチングする第5トランジスタとを備えることを特徴とする請求項4記載のドライバ回路。 - 前記ドライバ回路の電源電圧に比例した値に基づいて、前記スロープ設定回路の出力電圧の上限値を設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のドライバ回路。
- 前記スロープ設定回路にて設定されるゲート電圧波形は、電圧が指数関数的に増加することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のドライバ回路。
- 前記スロープ設定回路は、
定電流を発生させる定電流源と、
前記定電流源にて発生された電流に比例する電流を発生させるカレントミラー回路と、
前記スロープ設定回路の出力端子に接続された抵抗とコンデンサとの直列回路と、
前記カレントミラー回路にて発生された電流をトリガ入力を契機として前記直列回路に導くスイッチング素子とを備えることを特徴とする請求項7記載のドライバ回路。 - 前記スロープ設定回路にて設定されるゲート電圧波形は、電圧が線形増加することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のドライバ回路。
- 前記スロープ設定回路は、
定電流を発生させる定電流源と、
前記定電流源にて発生された電流に比例する電流を発生させるカレントミラー回路と、
前記スロープ設定回路の出力端子に接続されたコンデンサと、
前記カレントミラー回路にて発生された電流をトリガ入力を契機として前記コンデンサに導くスイッチング素子とを備えることを特徴とする請求項9記載のドライバ回路。 - 前記スロープ設定回路は、
前記絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧波形の設定値を指数関数的に増加させる第1の電圧波形設定部と、
前記絶縁ゲート型デバイスのゲート電圧波形の設定値を線形増加させる第2の電圧波形設定部と、
前記第1の電圧波形設定部にて設定されたゲート電圧波形または前記第2の電圧波形設定部にて設定されたゲート電圧波形のいずれか一方を選択して出力する電圧波形選択部とを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のドライバ回路。
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