JP2001274665A - 電圧駆動型素子の駆動方法および駆動回路 - Google Patents

電圧駆動型素子の駆動方法および駆動回路

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JP2001274665A
JP2001274665A JP2000086714A JP2000086714A JP2001274665A JP 2001274665 A JP2001274665 A JP 2001274665A JP 2000086714 A JP2000086714 A JP 2000086714A JP 2000086714 A JP2000086714 A JP 2000086714A JP 2001274665 A JP2001274665 A JP 2001274665A
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value
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mosfet
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Makoto Iwashima
誠 岩島
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MOSFETなど電圧駆動型素子の高いスイ
ッチング速度の利点を確保しつつ、主電流の変化によら
ずサージ電圧の増大やノイズを防止する。 【解決手段】 MOSFET10のゲートに第2のスイ
ッチSW2から第2の抵抗手段5を経て制御信号が印加
される。第2の抵抗手段4と並列に第1のスイッチSW
1に接続された第1の抵抗手段4が設けられている。第
1のスイッチは、第2のスイッチの切替えに基づいてオ
ンし、電圧検出部6がMOSFETの端子電圧が所定値
に達したことを検出したあと、電流検出部7で検出した
主電流値に応じて遅延回路8で設定した遅延時間後にオ
フする。これにより、MOSFETターンオフ切替え直
後は両抵抗手段による低い抵抗値でゲート電圧の変化速
度を高く保持し、その後端子電圧値と主電流値に応じて
適切なタイミングでゲート電圧の変化速度を緩和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧駆動型素子を
用いた電源回路においてサージ電圧やノイズを抑制する
ための電圧駆動型素子の駆動方法および駆動回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】MOSFET(MOS形電界効果トラン
ジスタ)やIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジス
タ)などの電圧駆動型素子は、各々MOSゲート構造あ
るいは絶縁ゲート構造を有し、そのスイッチング速度の
高いことを特徴として、高周波のインバータ装置やスイ
ッチング電源に使用されている。しかし、スイッチング
速度の高いことは、一面で、素子破壊を招くサージ電圧
や他の電子機器への妨害をもたらすノイズの発生を伴
う。
【0003】この対策として、単純一律にスイッチング
時の制御電圧の印加を緩やかにしてスイッチング速度を
緩和すると、スイッチング時間の増大に直結して利点を
失うとともに、スイッチング損失も増大して素子の発熱
の問題まで招くので、サージ電圧やノイズの発生にかか
わる期間だけスイッチング速度を緩和させる制御が求め
られている。
【0004】このような従来例として、例えば特開平6
−291631号公報に記載の駆動回路では、負荷に直
列に接続した電圧駆動型素子のゲートに第1、第2の抵
抗手段を並列に接続し、これらを素子にかかる電圧状態
に応じて制御することによりゲートに接続される抵抗値
を変化させ、適時にスイッチング速度を緩和するように
している。
【0005】すなわち、素子のターンオフあるいはター
ンオン直後において素子に流れる主電流が下降あるいは
上昇を開始するまでのいわゆるストレージ期間は、第
1、第2両方の抵抗手段を通して大きなゲート電流を流
して、ゲートの電圧除去あるいは印加の速度を高くして
おくが、つぎに、主電流下降あるいは主電流上昇の期間
には第2の抵抗手段だけを通して小さなゲート電流を流
し、ゲート端子への電圧除去あるいは印加の速度を緩や
かにすることにより、主電流の下降あるいは上昇速度、
すなわちdi/dtを低くしてサージ電圧やノイズを抑
制する。
【0006】ここで、主電流の下降あるいは上昇の開始
時については、その時点で素子の主電流の入出力にかか
わる第1、第2端子間の電圧(すなわち負荷との接続点
における電圧駆動型素子の端子電圧)が急変するのを利
用して、ターンオフ時には当該端子電圧が第1の所定電
圧値まで上昇した時点を検出し、ターンオン時には第2
の所定電圧まで下降した時点を検出して、主電流の下降
あるいは上昇の開始時としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電圧駆動型
素子においては、ターンオフ開始前あるいはターンオン
終了後の主電流が変化すると、スイッチング時に発生す
るサージ電圧やノイズの素子への影響は大きく変動する
ことが知られている。しかしながら、上記の駆動回路に
おいては、主電流の下降あるいは上昇の開始時期が、主
電流にかかわらず、電圧駆動型素子の端子電圧が一定の
所定値に到達した時としているので、上記の第1あるい
は第2の所定電圧値を過ぎて第1の抵抗手段が遮断され
た後のスイッチング特性は主電流の値によって大きく変
動することとなる。
【0008】結局、このスイッチング特性の変動により
サージ電圧やノイズが大きく変化して、耐圧値や規定値
を越えて素子破壊や他の電子機器への妨害が引き起こさ
れるほか、スイッチング時間が増大して高速スイッチン
グのメリットが阻害され、またスイッチング損失による
発熱などの問題から開放されないという問題がある。
【0009】したがって本発明は、上記の問題点に鑑
み、主電流の変化があっても適切にサージ電圧やノイズ
が抑制されるとともに、高いスイッチング速度の利点が
確保されるようにした電圧駆動型素子の駆動回路を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の電
圧駆動型素子の駆動方法は、負荷に直列にMOSゲート
構造または絶縁ゲート構造を有する電圧駆動型素子を設
け、該電圧駆動型素子のゲートに抵抗手段を介して制御
電圧を印加、除去することにより負荷を制御する電源回
路において、電圧駆動型素子を流れる主電流値と、電圧
駆動型素子の端子電圧値とに基づいて、抵抗手段の抵抗
値を変化させて、上記制御電圧の印加、除去におけるゲ
ートの電圧の上昇、下降の速度を変化させるものとし
た。
【0011】請求項2の発明は、負荷に直列にMOSゲ
ート構造または絶縁ゲート構造を有する電圧駆動型素子
を設け、該電圧駆動型素子のゲートに抵抗手段を介して
制御電圧を印加、除去することにより負荷を制御する電
源回路における電圧駆動型素子の駆動回路であって、抵
抗手段が互いに並列にゲートに接続された第1および第
2の抵抗手段からなるとともに、第1の抵抗手段に接続
され第1の制御手段により制御される第1のスイッチ
と、第2の抵抗手段に接続され第2の制御手段により制
御される第2のスイッチと、電圧駆動型素子の端子電圧
値を検出する電圧検出部と、電圧駆動型素子を流れる主
電流値を検出する電流検出部とを有し、第1の制御手段
は、第2の制御手段の制御信号に基づいて第1のスイッ
チをオンさせ、電圧検出部と電流検出部の出力に基づい
て第1のスイッチのオフを制御するものとした。
【0012】請求項3の発明は、とくに電圧検出部が電
圧駆動型素子の端子電圧値が所定値に達したか否かを検
出し、第1の制御手段が、主電流値に対応する遅延時間
を設定する遅延回路を含み、第1のスイッチをオフにす
る時期を、端子電圧値が上記所定値に達したあと、上記
遅延時間後とするものとしたものである。
【0013】請求項4の発明は、電圧検出部が電圧駆動
型素子の端子電圧値が所定値に達したか否かを検出する
とともに、該所定値が電流検出部で検出された主電流値
に逆対応して変化し、第1の制御手段が、第1のスイッ
チをオフにする時期を、端子電圧値が上記所定値に達し
たときとするものとしたものである。
【0014】請求項5の発明は、負荷に直列にMOSゲ
ート構造または絶縁ゲート構造を有する電圧駆動型素子
を設け、該電圧駆動型素子のゲートに抵抗手段を介して
制御電圧を印加、除去することにより負荷を制御する電
源回路における電圧駆動型素子の駆動回路であって、抵
抗手段が互いに並列にゲートに接続された第1および第
2の抵抗手段からなるとともに、第1の抵抗手段に接続
され第1の制御手段により制御される第1のスイッチ
と、第2の抵抗手段に接続され第2の制御手段により制
御される第2のスイッチと、電圧駆動型素子の端子電圧
値が所定値に達したか否かを検出する電圧検出部と、電
圧駆動型素子を流れる主電流値を検出する電流検出部と
を有し、第1の制御手段は、第2の制御手段の制御信号
に基づいて第1のスイッチをオンさせ、端子電圧値が前
記所定値に達したとき第1のスイッチをオフさせ、第2
の抵抗手段は、主電流値に対応してその抵抗値を変化さ
せるものとした。
【0015】
【発明の効果】請求項1の駆動方法では、電圧駆動型素
子の主電流値と端子電圧値とに基づいて抵抗手段の抵抗
値を変化させ、ゲート電圧の上昇、下降の速度を変化さ
せるものとしたので、例えば電圧駆動型素子のターンオ
フ切替え直後は抵抗値を低くしてゲート電圧の高い変化
速度を確保しながら、主電流値と端子電圧値とに基づい
て適切なタイミングでゲートの電圧の上昇、下降の速度
を緩めることにより、主電流値が小さい場合にはゲート
電圧の変化速度の高い期間を長く維持してスイッチング
時間の増大を抑え、逆に主電流値が大きい場合には高い
スイッチング速度の期間を早めに終了してサージ電圧の
増大を防止することができ、主電流値の変動にかかわら
ず安定したスイッチング特性が得られるという効果が得
られる。
【0016】請求項2の駆動回路は、抵抗手段として並
列の第1および第2の抵抗手段を備えるとともに、対応
して第1および第2のスイッチを備え、第1の制御手段
が、第2のスイッチ用の第2の制御手段の制御信号に基
づいて第1のスイッチをオンさせ、電圧検出部と電流検
出部の出力に基づいて第1のスイッチのオフを制御する
ので、例えば第2の制御手段による電圧駆動型素子のタ
ーンオフ切替え直後は両抵抗手段により抵抗値を低くし
てゲート電圧の高い変化速度を確保しながら、その後端
子電圧値と主電流値の大きさに応じて適切なタイミング
でゲート電圧の変化速度を緩めることにより、スイッチ
ング時間の増大あるいはサージ電圧の増大が防止され、
主電流値の変動にかかわらず安定したスイッチング特性
が得られる。
【0017】請求項3の発明は、第1のスイッチをオフ
にする時期を、電圧駆動型素子の端子電圧値が所定値に
達したあと、主電流値に対応する遅延時間後とするの
で、端子電圧値が所定値に達するまでは確実にゲート電
圧の変化速度が高く保持されるとともに、その後主電流
値に応じたタイミングでゲート電圧の変化速度が緩和さ
れる。遅延時間を主電流値に対応して変化させるので、
主電流値の変動にかかわらずサージ電圧の増大直前まで
ゲート電圧の変化速度を高く維持できる。
【0018】請求項4の発明は、電圧駆動型素子の端子
電圧値が所定値に達したときに第1のスイッチをオフに
するものとし、その所定値が主電流値に逆対応して変化
するものとしたので、例えば電圧駆動型素子のオン、オ
フ切替え直後は、主電流値が小さい場合上記所定値が高
くなり、第1のスイッチのオフ時期が延びてその間両抵
抗手段を通じてゲート電圧の変化速度が高く維持され、
スイッチング時間の増大が防止される。 また、主電流
値が大きい場合上記所定値は低くなり、第1のスイッチ
が早期にオフされてサージ電圧の増大が防止される。請
求項3の発明に比較して、遅延回路を要しないので、構
成が簡単となる。
【0019】請求項5の発明は、電圧駆動型素子の端子
電圧値が所定値に達したときに第1のスイッチをオフに
し、第2の抵抗手段が主電流値に対応してその抵抗値を
変化させるものとしたので、第1のスイッチのオフ後
は、主電流値が小さい場合上記抵抗値が低くなり、ゲー
ト電圧の変化速度が高く維持されてスイッチング時間の
増大が防止される。 また、主電流値が大きい場合抵抗
値は高くなって、ゲート電圧の変化速度が緩和され、サ
ージ電圧の増大が防止される。第1のスイッチオフ後の
とくに主電流の違いによってスイッチング特性が大きく
変動する領域において、ゲート電圧の変化速度が主電流
値の大きさに応じて調整されるから、スイッチング特性
安定化にひときわ有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例により説明する。図1は、第1の実施例を示す基本ブ
ロック図である。主電源VBに誘導性の負荷3と電圧駆
動型素子としてのMOSFET10が直列に接続されて
主電源回路が形成されている。負荷3には逆並列にフリ
ーホイールダイオード9が接続されている。また、MO
SFET10に対して直列に後述する電流検出部7が設
けられている。
【0021】MOSFET10のゲートには、互いに並
列に設けられた第1の抵抗手段4と第2の抵抗手段5の
各一端が接続されている。第1の抵抗手段4は第2の抵
抗手段5よりも低抵抗値に設定されている。第2の抵抗
手段5の他端は、第2のスイッチSW2を介して、制御
電源Vccまたはグランドに切替え接続されるようにな
っている。第1の抵抗手段4の他端は、第1のスイッチ
SW1を介して、第2の抵抗手段5の他端に接続可能と
なっている。
【0022】第1のスイッチSW1は第1の制御部1か
らの制御信号によってオンまたはオフし、第2のスイッ
チSW2は第2の制御部2からの制御信号によってオン
またはオフする。こうして、MOSFET10のオン、
オフの主制御は、第2の制御部2によって第2のスイッ
チSW2を介して行なわれる。
【0023】負荷3とMOSFET10の接続点にはM
OSFET10のドレイン・ソース間電圧、すなわち端
子電圧(以下、ドレイン電圧と呼ぶ)を検出する電圧検
出部6が接続され、電圧検出部6と第1の制御部1の間
に遅延回路8が設けられている。電圧検出部6は、ドレ
イン電圧が所定値より大きくなると出力がローレベルと
なり、ドレイン電圧が所定値以下になると出力がハイレ
ベルとなる。
【0024】電流検出部7は、MOSFET10のオン
期間にそのドレインに入力する電流(以下、ドレイン電
流と呼ぶ)を検出し、ドレイン電流値に比例した電圧を
遅延回路8へ出力するようになっている。遅延回路8
は、電圧検出部6からの入力を電流検出部7からの入力
電圧に反比例した遅延時間を加えて第1の制御部1へ出
力する。
【0025】第2の制御部2から第2のスイッチSW2
への制御信号は、同時に第1の制御部1にも入力される
ようになっている。第1の制御部1は、第2の制御部2
から出力される制御信号の切替わり時をトリガとして、
第1のスイッチSW1をオンさせる制御信号sw1on
を出力する。その後、第1の制御部1は、遅延回路8か
らの入力信号のハイレベルとローレベルの切替わり時を
トリガとして、第1のスイッチSW1をオフさせる制御
信号sw1offを出力する。
【0026】第2の制御部2から制御信号sw2off
を受けて、第2のスイッチSW2がオフすると、第2の
抵抗手段5は基準電位としてのグランドに接続される。
これにより、MOSFET10のゲートとソース間のゲ
ート容量Cgsに充電された電荷が第2の抵抗手段5を
通じて放電され、MOSFET10がターンオフする。
【0027】この際同時に、第1のスイッチSW1は第
1の制御部1から制御信号sw1onを受けてオンし、
第2の抵抗手段5に加えて第1の抵抗手段4を通じて
も、ゲート容量Cgsに充電された電荷が放電される。
これにより、ゲート容量Cgsの電荷は急速に放電され
る。それから、遅延回路8からの信号のハイレベルとロ
ーレベルの切替わりに応じて、第1のスイッチSW1は
第1の制御部1から制御信号sw1offを受けてオフ
し、これにより、ゲート容量Cgsの電荷の放電は緩や
かになる。
【0028】一方、第2の制御部2から制御信号sw2
onを受けて、第2のスイッチSW2がオンすると、第
2の抵抗手段5を通じて制御電源Vccからゲート容量
Cgsへ電荷が充電されて、MOSFET10がターン
オンする。この際同時に、第1のスイッチSW1は第1
の制御部1から制御信号sw1onを受けてオンし、第
2の抵抗手段5に加えて第1の抵抗手段4を通じても、
ゲート容量Cgsに電荷が充電される。これにより、ゲ
ート容量Cgsには電荷が急速に充電される。
【0029】その後、遅延回路8からの信号のハイレベ
ルとローレベルの切替わりに応じて、第1のスイッチS
W1は第1の制御部1から制御信号sw1offを受け
てオフし、これにより、ゲート容量Cgsの電荷の充電
は緩やかになる。以上のように、MOSFET10のタ
ーンオン、ターンオフの期間中にドレイン電圧が変化す
ることによって、ゲート容量Cgsの放電、充電速度が
変化し、さらにその変化のタイミングがドレイン電流値
によって変化する。
【0030】図2は上述した第1の実施例の具体的な回
路構成を示す。ここでは、MOSFET10は電流検出
端子を備えるものとする。第1の制御部1はEx−NO
R回路(エクスクルーシブNOR回路)11からなって
いる。第1の抵抗手段4は一端をMOSFET10のゲ
ートに接続した抵抗41、第2の抵抗手段5は同じく一
端をMOSFET10のゲートに接続した抵抗51から
なっている。
【0031】第1のスイッチSW1は、並列接続したP
chMOSFET(PチャンネルMOS形電界効果トラ
ンジスタ)15およびNchMOSFET(Nチャンネ
ルMOS形電界効果トランジスタ)16と、インバータ
17とからなる。
【0032】第2のスイッチSW2は、直列接続したP
chMOSFET25とNchMOSFET26とから
インバータ回路を形成しており、PchMOSFET2
5のドレインとNchMOSFET26のドレインとが
接続されている。
【0033】第1のスイッチSW1において、PchM
OSFET15とNchMOSFET16の各ソースは
抵抗41の他端に接続されている。NchMOSFET
16のゲートは、第1の制御部1のEx−NOR回路1
1の出力側に接続されている。また、PchMOSFE
T15のゲートは、インバータ17を介してEx−NO
R回路11の出力側に接続されている。これにより、第
1のスイッチSW1はアナログスイッチ回路を形成して
いる。
【0034】PchMOSFET15とNchMOSF
ET16の各ドレインは第2のスイッチSW2のPch
MOSFET25とNchMOSFET26のドレイン
に接続されている。抵抗51の他端もPchMOSFE
T25とNchMOSFET26のドレインに接続され
ている。
【0035】第2のスイッチSW2におけるPchMO
SFET25のソースは、制御電源Vccに接続されて
いる。PchMOSFET25とNchMOSFET2
6の各ゲートは第2の制御部2に接続されている。また
第2の制御部2は第1の制御部のEx−NOR回路11
の入力側の一方に接続されている。
【0036】電圧検出部6は、制御電源Vccとグラン
ド間に直列に接続された抵抗61、62と、これら両抵
抗の接続点Aにアノードを接続しMOSFET10のド
レインにカソードを接続したダイオード63を備えてい
る。電圧検出部6はさらに、直列接続したPchMOS
FET64とNchMOSFET65からなるインバー
タ回路を含んでいる。インバータ回路は、PchMOS
FET64とNchMOSFET65の各ゲートを接続
点Aに接続し、各ドレイン同士の接続点を遅延回路への
出力点としている。
【0037】電流検出部7は、MOSFET10の電流
検出端子とグランド間に接続された抵抗71と、電流検
出端子に一端が接続された抵抗72と、この抵抗72の
他端に接続されたコンデンサ73と、コンデンサ73と
抵抗72の接続点の電位を入力とするボルテージホロワ
75とを備える。ボルテージホロワ75の出力側が遅延
回路8に接続される。
【0038】遅延回路8は、NchMOSFET81、
82で構成される電流制限回路、PchMOSFET8
3、84で構成されるカレントミラー回路、ならびに電
圧検出部6のPchMOSFET64とNchMOSF
ET65からなるインバータ回路の出力に接続されたコ
ンデンサ85を備える。NchMOSFET82のソー
スはグランドに接続され、ドレインはNchMOSFE
T65のソースに接続されている。また、PchMOS
FET84のソースは制御電源Vccに接続され、ドレ
インはPchMOSFET64のソースの接続されてい
る。
【0039】また、NchMOSFET81のソースは
グランドに接続され、ドレインはPchMOSFET8
3のドレインと接続されている。PchMOSFET8
3のソースはPchMOSFET84のソースと同じく
制御電源Vccに接続されている。NchMOSFET
81とNchMOSFET82の各ゲートに、電流検出
部7のボルテージホロワ75の出力側が接続されてい
る。そして、コンデンサ85の端子電位が出力として第
1の制御部のEx−NOR回路11の入力側の他方に接
続入力されている。
【0040】上記構成において、電圧検出部6の接続点
Aの電圧は、MOSFET10がオン状態である場合に
は、そのオン電圧にダイオード63の順方向電圧降下分
を加えた値となる。この電圧を約1V程度に設定して、
論理レベルとしてローレベル(L)を得る。
【0041】つぎに、スイッチングの過渡時、MOSF
ET10のドレイン電圧が制御電源Vccの電圧より高
くなると、ダイオード63が逆バイアスによりオフ状態
となって、その結果、接続点Aの電圧は抵抗61と62
の分圧比で定まる値となる。ここで、抵抗61に対して
抵抗62の抵抗値を十分大きい値に設定することによ
り、接続点Aの電圧はほぼ制御電源Vccの電圧に等し
い値となり、これを論理レベルのハイレベル(H)とす
る。このときの制御電源Vccの電圧にほぼ等しい値を
Vd1とする。
【0042】電圧検出部6は、MOSFET10のドレ
イン電圧がVd1以上であるか否かを検出して、Pch
MOSFET64とNchMOSFET65からなるイ
ンバータ回路を通してHあるいはLの2値化した信号を
遅延回路8へ出力する。
【0043】一方、電流検出部7では、MOSFET1
0の電流検出端子に流れるドレイン電流に比例した電流
が抵抗71で電圧に変換される。この電圧は抵抗72と
コンデンサ73で形成されるローパスフィルタを通して
スイッチング周波数に応じた変化成分を除去され、ボル
テージホロワ75を通してMOSFET10オン時のド
レイン電流に比例した電圧を遅延回路8へ出力する。
【0044】遅延回路8では、電流検出部7からの電圧
値に応じてNchMOSFET82およびPchMOS
FET84の通過電流を変化させ、これによりコンデン
サ85の充放電速度が制御されて、上記電圧値に応じて
遅延したHあるいはLの信号を第1の制御部1へ送出す
る。
【0045】図3は上記構成におけるターンオフ時の動
作波形を示す。図の(1)はドレイン電流が小さい場
合、(2)はドレイン電流が大きい場合の波形を示して
いる。(a)は第2の制御部2が出力する制御信号、
(b)は第1の制御部1が出力する制御信号、(c)は
MOSFET10のドレイン電圧、(d)は電圧検出部
6の出力、(e)はMOSFET10のドレイン電流、
(f)は電流検出部7の出力、そして(g)は遅延回路
8の出力を示す。
【0046】まず、ドレイン電流が小さい(1)の場合
について説明する。第2の制御部2からの制御信号がs
w2on(L)からsw2off(H)へ変わると、第
2のスイッチSW2ではPchMOSFET25がオフ
となり、NchMOSFET26がオンとなる。制御信
号がsw2offへ変わった直後はMOSFET10の
ドレイン電圧Vdの値はVd1に比較して十分に低く、
接続点Aの電圧はローレベルである。したがって、電圧
検出部6の出力ならびに遅延回路8の出力はともにハイ
レベル(H)のままである。
【0047】Ex−NOR回路11は両入力にハイレベ
ルを受けてsw1on(H)を出力し、これにより、第
1のスイッチSW1でPchMOSFET15とNch
MOSFET16がオンする。こうして、第2の制御部
2からの制御信号がsw2off(H)へ変わると同時
に第1の制御部1の制御信号はsw1on(H)に変わ
り、アナログスイッチ回路の第1のスイッチSW1がオ
ンして、MOSFET10のゲート容量Cgsに蓄えら
れた電荷は並列接続の抵抗41、51および第2のスイ
ッチSW2のNchMOSFET26を経て急速に放電
される。
【0048】ゲート容量Cgsの放電が進んでMOSF
ET10のゲート電圧が低下するとともにドレイン電圧
Vdが上昇し、ドレイン電圧がVd1に達すると接続点
Aの電圧がハイレベル(H)へ変化する。この接続点A
の電圧変化によって、電圧検出部6の出力はローレベル
(L)に変化するが、ドレイン電流Idが小さいときは
電流検出部7の出力が低いために、コンデンサ85の放
電速度が小さく、遅延回路8の出力は電圧検出部6の出
力変化に対して大きな遅延時間D1をもってローレベル
へ変化する。
【0049】遅延回路8の出力がローレベルへ変化する
と、Ex−NOR回路11の出力ははsw1on(H)
からsw1off(L)のローレベルへ切替わる。この
ため、第1のスイッチSW1がオフして、ゲート容量C
gsに蓄えられた電荷は抵抗51から第2のスイッチS
W2のNchMOSFET26を経て緩やかに放電され
る。
【0050】つぎに、ドレイン電流が大きい(2)の場
合についても、基本的な動作は(1)の場合と同様であ
る。ただ、MOSFET10のドレイン電流Idが大き
いときは電流検出部7の出力が高いために、コンデンサ
85の放電速度が大きく、遅延回路8の出力は電圧検出
部6の出力変化に対して小さい遅延時間D2をもってロ
ーレベル(L)へ変化する点で相違している。これによ
り、第1のスイッチSW1のオフへの切替わりがドレイ
ン電流の小さい場合よりも早期に行なわれる。
【0051】これにより、ドレイン電流が小さい場合に
はゲート電圧の変化速度の高い期間を長く維持してスイ
ッチング時間の増大を抑え、逆にドレイン電流が大きい
場合には高いスイッチング速度の期間を早めに終了して
サージ電圧の増大を防止することができ、ドレイン電流
の変動にかかわらず安定したスイッチング特性が得られ
る。
【0052】なお、ターンオン時にはドレイン電圧およ
びドレイン電流の変化方向がターンオフ時と反対になる
が、動作は同様であるので、説明を省略する。また、本
実施例においては、第1の抵抗手段4と第2の抵抗手段
5とが発明の抵抗手段を構成している。また、第1の制
御部1と遅延回路8が第1の制御手段を、第2の制御部
2が第2の制御手段をそれぞれ構成している。
【0053】MOSFET10のゲート容量Cgsの急
速充放電中のドレイン電流の変化は当該ドレイン電流の
電流値Idに応じて大きく変動しているので、従来のよ
うにドレイン電圧の所定の一定値(例えばVd1)だけ
で決定されるタイミングで上記充放電速度を切替える
と、切替え後もその変動が残り、ドレイン電圧Vdの変
化やサージ電圧が変動する。これに対し本実施例は、上
述のように、MOSFET10のゲート容量Cgsの充
放電速度切替えのタイミングをドレイン電圧のみでな
く、ドレイン電流の大きさによって変化させるものとし
ているので、切替え後のドレイン電流Idの変化(di
/dt)が緩和され、その結果、ドレイン電流Idの大
きさにかかわらずドレイン電圧Vdの変化(dV/d
t)や負荷3および配線の有するインダクタンスの影響
で生じ得るサージ電圧の振れが効果的に抑えられ、安定
したスイッチング特性が得られるという効果を有する。
したがって、とくに負荷として、電圧駆動型素子を流れ
る主電流が時間的に大きく変化するモータを駆動制御す
る場合などに適用して有効である。
【0054】つぎに、第2の実施例について説明する。
この実施例は、独立の遅延回路を省き、電圧検出部に遅
延回路の機能を含ませたものである。図4は、第2の実
施例を示す基本ブロック図である。負荷3とMOSFE
T10の接続点にMOSFET10のドレイン電圧を検
出する電圧検出部6Aが接続され、電圧検出部6Aはさ
らに第1の制御部1に接続されている。MOSFET1
0に対して直列に接続された電流検出部7Aは、MOS
FET10のドレイン電流値に反比例した電圧を電圧検
出部6Aへ出力するようになっている。
【0055】電圧検出部6Aは、ドレイン電圧が所定値
より大きくなると出力がローレベルとなり、ドレイン電
圧が所定値以下になると出力がハイレベルとなる。しき
い値電圧としてのこの所定値は、電流検出部7Aの出力
電圧に比例した値に設定される。その他の基本構成は、
第1の実施例の図1に示したものと同じである。
【0056】図5は第2の実施例の具体的な回路構成を
示す。電圧検出部6Aは、電流検出部7Aの出力とグラ
ンド間に直列に接続された抵抗61、62と、これら両
抵抗の接続点Aにアノードを接続しMOSFET10の
ドレインにカソードを接続したダイオード63を備えて
いる。電圧検出部6Aはさらに、直列接続したPchM
OSFET64とNchMOSFET65からなるイン
バータ回路を含んでいる。
【0057】インバータ回路のPchMOSFET64
はそのソースを制御電源Vccに接続し、ドレインをN
chMOSFET65のドレインと接続している。ま
た、NchMOSFET65のソースはグランドに接続
されている。インバータ回路は、PchMOSFET6
4とNchMOSFET65の各ゲートを接続点Aに接
続し、各ドレイン同士の接続点を第1の制御部を構成す
るEx−NOR回路11の入力側に接続入力されてい
る。
【0058】電流検出部7Aは、MOSFET10の電
流検出端子とグランド間に接続された抵抗71と、電流
検出端子に一端が接続された抵抗72と、この抵抗72
の他端に接続されたコンデンサ73と、コンデンサ73
と抵抗72の接続点を反転入力に接続したオペアンプ7
6を備える。さらに制御電源Vccとグランド間に直列
接続した抵抗77、78を備え、抵抗77と抵抗78の
接続点がオペアンプ76の非反転入力に接続されてい
る。オペアンプ76の反転入力と出力側の間には抵抗7
9が設けられている。その他の具体的構成は、前実施例
における図2の構成と同じである。
【0059】電圧検出部6Aの接続点Aの電圧は、MO
SFET10がオン状態である場合には、そのオン電圧
にダイオード63の順方向電圧降下分を加えた値とな
る。この電圧を約1V程度に設定して、論理レベルとし
てローレベル(L)を得る。
【0060】つぎに、スイッチングの過渡時、MOSF
ET10のドレイン電圧が電流検出部7Aの出力電圧よ
り高くなると、ダイオード63が逆バイアスによりオフ
状態となって、その結果、接続点Aの電圧は抵抗61と
62の分圧比で定まる値となる。ここで、抵抗61に対
して抵抗62の抵抗値を十分大きい値に設定することに
より、接続点Aの電圧はほぼ電流検出部7Aの出力電圧
に等しい値となり、これを論理レベルのハイレベル
(H)とする。ここでは、このときの電流検出部7Aの
出力電圧にほぼ等しい値をVd2とする。なお、このV
d2の値は電流検出部7Aの出力の変化にしたがって変
動する。
【0061】上記構成において、電流検出部7Aでは、
MOSFET10の電流検出端子に流れるドレイン電流
に比例した電流が抵抗71で電圧に変換される。この電
圧は抵抗72とコンデンサ73で形成されるローパスフ
ィルタを通してスイッチング周波数に応じた変化成分を
除去され、続いてオペアンプ76を通じてMOSFET
10オン時のドレイン電流に反比例した電圧を電圧検出
部6Aへ出力する。
【0062】電圧検出部6Aでは、MOSFET10の
ドレイン電圧がVd2以上であるか否かを検出して、P
chMOSFET64とNchMOSFET65からな
るインバータ回路を通してHあるいはLの2値化した信
号をEx−NOR回路11へ出力する。
【0063】図6は上記構成におけるターンオフ時の動
作波形を示す。図の(1)はドレイン電流が小さい場
合、(2)はドレイン電流が大きい場合の波形を示して
いる。(a)は第2の制御部2が出力する制御信号、
(b)は第1の制御部1が出力する制御信号、(c)は
MOSFET10のドレイン電圧、(d)は電圧検出部
6Aの出力、(e)はMOSFET10のドレイン電
流、そして(f)は電流検出部7Aの出力を示す。
【0064】(1)、(2)のそれぞれにおいて、第2
の制御部2からの制御信号がsw2on(L)からsw
2off(H)へ変わると、第2のスイッチSW2では
PchMOSFET25がオフとなり、NchMOSF
ET26がオンとなる。制御信号がsw2offへ変わ
った直後はMOSFET10のドレイン電圧Vdの値は
Vd2に比較して十分に低く、接続点Aの電圧はローレ
ベルである。したがって、電圧検出部6Aの出力はハイ
レベル(H)のままである。
【0065】Ex−NOR回路11は両入力にハイレベ
ルを受けてsw1on(H)を出力し、これにより、第
1のスイッチSW1でPchMOSFET15とNch
MOSFET16がオンする。こうして、第1の実施例
の図3の(1)、(2)におけると同様に、第2の制御
部2からの制御信号がsw2off(H)へ変わると同
時に第1の制御部1(Ex−NOR回路11)の制御信
号はsw1on(H)に変わり、第1のスイッチSW1
がオンする。これにより、MOSFET10のゲート容
量Cgsに蓄えられた電荷は抵抗41、51の双方を経
て急速に放電される。
【0066】ゲート容量Cgsの放電が進んでMOSF
ET10のゲート電圧が低下するとともにドレイン電圧
Vdが上昇し、ドレイン電圧がVd2に達すると接続点
Aの電圧がハイレベル(H)へ変化する。この接続点A
の電圧変化によって、電圧検出部6Aの出力はローレベ
ル(L)に変化するが、図6の(1)のように、ドレイ
ン電流Idが小さいときは電流検出部7Aの出力が高い
ために、Vd2の値も大きくなり電圧検出部6Aの出力
がローレベルに変化するまでの時間D3が比較的長くな
る。すなわち、大きな遅延時間をもってローレベルへ変
化する。これにより、第1のスイッチSW1がオフし
て、ゲート容量Cgsに蓄えられた電荷は一方の抵抗5
1のみを経て緩やかに放電される。
【0067】一方、図6の(2)のように、ドレイン電
流Idが大きいときは電流検出部7Aの出力が低いため
に、Vd2の値も小さくなり電圧検出部6Aの出力はド
レイン電流Idが小さいときに比較して短い遅延時間で
ローレベルへ変化する。その他の動作については第1の
実施例と同様である。本実施例では、第1の抵抗手段4
と第2の抵抗手段5とが発明の抵抗手段を構成してい
る。また、第1の制御部1が第1の制御手段を、第2の
制御部2が第2の制御手段をそれぞれ構成している。
【0068】本実施例は以上のように構成され、MOS
FET10のゲート容量Cgsの充放電速度切替えのタ
イミングをドレイン電圧のみでなく、ドレイン電流の大
きさによって変化させるものとしているので、前実施例
と同じ効果を有する。また、前実施例に対して独立の遅
延回路が省かれているので、全体の回路構成が簡単であ
るという利点を有している。
【0069】つぎに、第3の実施例について説明する。
この実施例は、第1の実施例に対して遅延回路を省き、
抵抗手段を電流検出部の出力で制御するようにしたもの
である。図7は、第3の実施例を示す基本ブロック図で
ある。負荷3とMOSFET10の接続点にMOSFE
T10のドレイン電圧を検出する電圧検出部6が接続さ
れ、電圧検出部6はさらに第1の制御部1に接続されて
いる。MOSFET10に対して直列に接続された電流
検出部7Aは、MOSFET10のドレイン電流値に反
比例した電圧を第2の抵抗手段5Bへ出力するようにな
っている。
【0070】電圧検出部6は、ドレイン電圧が所定値よ
り大きくなると出力がローレベルとなり、ドレイン電圧
が所定値以下になると出力がハイレベルとなる。第2の
抵抗手段5Bは、電流検出部7Aの出力電圧に反比例し
て抵抗値が変化するようになっている。その他の基本構
成は、第1の実施例の図1に示したものと同じである。
【0071】図8は第2の実施例の具体的な回路構成を
示す。電流検出部7Aの具体的回路は、第2の実施例の
図5に示した電流検出部と同じである。第2の抵抗手段
5Bは、まず一端がMOSFET10のゲートに接続さ
れ他端が並列接続のPchMOSFET53とNchM
OSFET54を介して第2のスイッチSW2に接続さ
れた抵抗52を備える。第2の抵抗手段5Bはさらに、
電流検出部7Aの出力を非反転入力に接続したオペアン
プ55を備えるとともに、制御電源Vccとグランド間
に直列に設けた抵抗56、57を有する。
【0072】抵抗56と抵抗57の接続点はオペアンプ
55の反転入力に接続されている。オペアンプ55の反
転入力と出力側の間には抵抗58が設けられている。オ
ペアンプ55の出力側はPchMOSFET53のゲー
トに接続され、非反転入力がNchMOSFET54の
ゲートに接続されている。
【0073】これにより、電流検出部7Aの出力が大き
いときはPchMOSFET53およびNchMOSF
ET54の導通度合いが高くて、第2のスイッチSW2
とMOSFET10のゲート間の抵抗52を含む経路の
抵抗値を低下させる。逆に、電流検出部7Aの出力が小
さいときはPchMOSFET53およびNchMOS
FET54の導通度合いが低くて、第2のスイッチSW
2とMOSFET10のゲート間の抵抗52を含む経路
の抵抗値を増大させる。その他の具体的構成は、第1の
実施例における図2の構成と同じである。
【0074】図9は上記構成におけるターンオフ時の動
作波形を示す。図の(1)はドレイン電流が小さい場
合、(2)はドレイン電流が大きい場合の波形を示して
いる。(a)は第2の制御部2が出力する制御信号、
(b)は第1の制御部1が出力する制御信号、(c)は
MOSFET10のドレイン電圧、(d)は電圧検出部
6の出力、(e)はMOSFET10のドレイン電流、
(f)は電流検出部7Aの出力、そして(g)は第2の
抵抗手段5Bの抵抗値を示す。
【0075】第1の実施例におけると同様に、電圧検出
部6の接続点Aの電圧は、MOSFET10がオン状態
である場合に論理レベルとしてローレベル(L)を得
る。また、MOSFET10のドレイン電圧が制御電源
Vccの電圧より高くなりダイオード63がオフ状態と
なって、接続点Aの電圧がほぼ制御電源Vccの電圧に
等しいVd1となったときを論理レベルのハイレベル
(H)とする。
【0076】図9の(1)、(2)のそれぞれにおい
て、第2の制御部2からの制御信号がsw2on(L)
からsw2off(H)へ変わると、第2のスイッチS
W2ではPchMOSFET25がオフとなり、Nch
MOSFET26がオンとなる。制御信号がsw2of
fへ変わった直後はMOSFET10のドレイン電圧V
dの値はVd1に比較して十分に低く、接続点Aの電圧
はローレベルであるから、電圧検出部6の出力はハイレ
ベル(H)のままである。
【0077】これにより、第1の制御部(Ex−NOR
回路11)はsw1on(H)を出力し、第1のスイッ
チSW1がオンする。こうして、第2の制御部2からの
制御信号がsw2off(H)へ変わると同時に第1の
スイッチSW1がオンして、MOSFET10のゲート
容量Cgsに蓄えられた電荷は並列接続の第1の抵抗手
段(抵抗41)および第2の抵抗手段5Bから第2のス
イッチSW2を経て急速に放電される。
【0078】ゲート容量Cgsの放電が進んでMOSF
ET10のゲート電圧が低下するとともにドレイン電圧
Vdが上昇し、ドレイン電圧がVd1に達すると接続点
Aの電圧がハイレベル(H)へ変化する。この接続点A
の電圧変化によって、電圧検出部6の出力がローレベル
(L)に変化すると、第1の制御部1により第1のスイ
ッチSW1がオフされる。このあとは、ゲート容量Cg
sは2つの抵抗手段のうち第2の抵抗手段5Bのみを通
じて放電される。
【0079】この際、ドレイン電流Idが小さいとき
は、電流検出部7Aの出力が高いために、図9の(1)
のように、第2の抵抗手段5Bの抵抗値は低いので、放
電の度合いは比較的大きい。一方、ドレイン電流Idが
大きいときは、電流検出部7Aの出力が低いために、図
9の(2)のように、第2の抵抗手段5Bの抵抗値が高
いので、(1)の場合よりはゆっくりと放電される。
【0080】なお、第2の抵抗手段5Bの抵抗値は急速
放電の間もドレイン電流によって変化するが、第1の抵
抗手段が並列に機能しているので、その間の影響はほと
んどない。本実施例では、第1の抵抗手段4と第2の抵
抗手段5Bとが発明の抵抗手段を構成している。また、
第1の制御部1が第1の制御手段を、第2の制御部2が
第2の制御手段をそれぞれ構成している。
【0081】本実施例は以上のように構成されているの
で、第1の実施例と同様に、ドレイン電流Idの大きさ
にかかわらずドレイン電圧Vdの変化(dV/dt)や
負荷3および配線の有するインダクタンスの影響で生じ
得るサージ電圧の振れが効果的に抑えられる。そして、
第1のスイッチオフ後のとくに主電流の違いによってス
イッチング特性が大きく変動する領域において、ゲート
電圧の変化速度が主電流値の大きさに応じて調整される
から、スイッチング特性安定化にひときわ有効である。
また、独立の遅延回路が省かれているので、全体の回路
構成が簡単であるという利点も有している。
【0082】なお、各実施例の具体的回路では、電圧検
出部がMOSFETの端子電圧を当該MOSFETのド
レインと負荷の接続点から検出しているが、MOSFE
Tのドレイン電流の入出力にかかわる端子(ドレイン、
ソース)間の電圧が検出できれば、電圧検出部を直接ド
レインの端子に接続する構成に限定されない。
【0083】また、第1の実施例では第1のスイッチが
オフされる遅延時間がドレイン電流値に反比例し、第2
の実施例では電圧検出部6Aにおける所定値がドレイン
電流値に反比例するものとしているが、これらは厳密な
反比例に限定されることなく、ドレイン電流の変化に対
応して逆方向に変化すればよく、その度合いは負荷、作
動電圧、電流の組み合わせに対応して適宜設定すること
ができる。第3の実施例でも第2の抵抗手段5Bの抵抗
値がドレイン電流値に比例するものとしているが、同様
に、ドレイン電流の変化に対応して同方向に変化すれ
ば、正確な比例に限定されない。
【0084】さらに、各実施例では電圧駆動型素子とし
てMOSFETを用いた例について説明したが、本発明
は同じく電圧駆動型素子として絶縁ゲート構造を有する
IGBTを負荷の主電源回路に用いる場合にも同様に適
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す基本ブロック図で
ある。
【図2】第1の実施例の具体的な回路構成を示す図であ
る。
【図3】第1の実施例におけるターンオフ時の動作を示
す動作波形図である。
【図4】第2の実施例を示す基本ブロック図である。
【図5】第2の実施例の具体的な回路構成を示す図であ
る。
【図6】第2の実施例におけるターンオフ時の動作を示
す動作波形図である。
【図7】第3の実施例を示す基本ブロック図である。
【図8】第3の実施例の具体的な回路構成を示す図であ
る。
【図9】第3の実施例におけるターンオフ時の動作を示
す動作波形図である。
【符号の説明】
1 第1の制御部 2 第2の制御部 3 負荷 4 第1の抵抗手段 5、5B 第2の抵抗手段 6、6A 電圧検出部 7、7A 電流検出部 8 遅延回路 9 フリーホイールダイオード 10 MOSFET(電圧駆動型素子) 11 Ex−NOR回路 15、25 PchMOSFET 16、26 NchMOSFET 17 インバータ 41 抵抗 51、52、56、57、58 抵抗 53 PchMOSFET 54 NchMOSFET 55 オペアンプ 61、62 抵抗 63 ダイオード 64 PchMOSFET 65 NchMOSFET 71、72 抵抗 73 コンデンサ 75 ボルテージホロワ 76 オペアンプ 77、78、79 抵抗 81、82 NchMOSFET 83、84 PchMOSFET 85 コンデンサ SW1 第1のスイッチ SW2 第2のスイッチ VB 主電源 Vcc 制御電源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に直列にMOSゲート構造または絶
    縁ゲート構造を有する電圧駆動型素子を設け、該電圧駆
    動型素子のゲートに抵抗手段を介して制御電圧を印加、
    除去することにより負荷を制御する電源回路において、
    電圧駆動型素子を流れる主電流値と、電圧駆動型素子の
    端子電圧値とに基づいて、前記抵抗手段の抵抗値を変化
    させて、前記制御電圧の印加、除去における前記ゲート
    の電圧の上昇、下降の速度を変化させることを特徴とす
    る電圧駆動型素子の駆動方法。
  2. 【請求項2】 負荷に直列にMOSゲート構造または絶
    縁ゲート構造を有する電圧駆動型素子を設け、該電圧駆
    動型素子のゲートに抵抗手段を介して制御電圧を印加、
    除去することにより負荷を制御する電源回路における電
    圧駆動型素子の駆動回路であって、前記抵抗手段が互い
    に並列に前記ゲートに接続された第1および第2の抵抗
    手段からなるとともに、前記第1の抵抗手段に接続さ
    れ、第1の制御手段により制御される第1のスイッチ
    と、前記第2の抵抗手段に接続され、第2の制御手段に
    より制御される第2のスイッチと、電圧駆動型素子の端
    子電圧値を検出する電圧検出部と、前記電圧駆動型素子
    を流れる主電流値を検出する電流検出部とを有し、前記
    第1の制御手段は、第2の制御手段の制御信号に基づい
    て前記第1のスイッチをオンさせ、前記電圧検出部と電
    流検出部の出力に基づいて第1のスイッチのオフを制御
    することを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記電圧検出部は前記端子電圧値が所定
    値に達したか否かを検出し、前記第1の制御手段は、前
    記主電流値に対応する遅延時間を設定する遅延回路を含
    み、前記第1のスイッチをオフにする時期を、前記端子
    電圧値が前記所定値に達したあと、前記遅延時間後とす
    るものであることを特徴とする請求項2記載の電圧駆動
    型素子の駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記電圧検出部は前記端子電圧値が所定
    値に達したか否かを検出するとともに、前記所定値は前
    記電流検出部で検出された前記主電流値に逆対応して変
    化し、前記第1の制御手段は、前記第1のスイッチをオ
    フにする時期を、前記端子電圧値が前記所定値に達した
    ときとするものであることを特徴とする請求項2記載の
    電圧駆動型素子の駆動回路。
  5. 【請求項5】 負荷に直列にMOSゲート構造または絶
    縁ゲート構造を有する電圧駆動型素子を設け、該電圧駆
    動型素子のゲートに抵抗手段を介して制御電圧を印加、
    除去することにより負荷を制御する電源回路における電
    圧駆動型素子の駆動回路であって、前記抵抗手段が互い
    に並列に前記ゲートに接続された第1および第2の抵抗
    手段からなるとともに、前記第1の抵抗手段に接続さ
    れ、第1の制御手段により制御される第1のスイッチ
    と、前記第2の抵抗手段に接続され、第2の制御手段に
    より制御される第2のスイッチと、電圧駆動型素子の端
    子電圧値が所定値に達したか否かを検出する電圧検出部
    と、前記電圧駆動型素子を流れる主電流値を検出する電
    流検出部とを有し、前記第1の制御手段は、第2の制御
    手段の制御信号に基づいて前記第1のスイッチをオンさ
    せ、前記端子電圧値が前記所定値に達したとき第1のス
    イッチをオフさせ、前記第2の抵抗手段は、前記主電流
    値に対応してその抵抗値を変化させることを特徴とする
    電圧駆動型素子の駆動回路。
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