JP2008539170A - 親和性リガンド - Google Patents

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Abstract

固相を含む親和性マトリックスおよびこの固相に結合したペプチド結合を含む親和性リガンドを開示し、ここで、ペプチド結合を含む親和性リガンドは、下記のリガンド群から選択される:a)式X1X2X3X4を含むペプチドであって、X1からX4 はアミノ酸残基であり、少なくともX1からX4 の2個がW、YまたはFであるペプチド;b)式X5X6X7X8を含むペプチドであって、X5 からX8 はアミノ酸残基であり、少なくともX5 からX8 の1個がWであり、そして、少なくともX5 からX8 の1個がEまたはDであるペプチド;および、c)R、K、EおよびDからなる群のアミノ酸モノマーおよびY、FおよびWからなる群のアミノ酸モノマーからなるポリ−アミノ酸であって、好ましくは、poly-KY、poly-KF、poly-KW、poly-RY、poly-RF、poly-RW、poly-EY、poly-DY、poly-EF、poly-EW、poly-DFおよびpoly-DWであるポリ−アミノ酸、ただし、a)およびb)に記載したペプチドは、最大、35アミノ酸残基長を有し、c)に記載したポリ−アミノ酸は、最小、20アミノ酸残基長を有する。

Description

本発明は、親和性精製技術および材料、とりわけ、親和性クロマトグラフィーに関するもの、ならびに、そのような技術における使用のための特異的新規リガンドに関する。より特には、ペプチド親和性クロマトグラフィーを用いて、変性条件下で封入体として発現したNpro、Npro変異体およびNpro融合タンパク質、または、高凝集傾向を有するタンパク質を捕捉および精製することに向けられる。
親和性クロマトグラフィーは、夾雑で複雑な混合物からある化合物を特異的に単離するための最も有効な技術の1つである。抗体は、それらの高選択性および高親和性のため、親和性リガンドとしてうまく適用されている。これらの親和性マトリックスの欠点は、支持マトリックスから生成物中への抗体の溶出を生じ得る、それらの相対的な不安定性にある。さらに、生物医薬品産業において一般的な手順であるアルカリ緩衝液を用いた再生は、不可逆的変性および結合効率のロスを生じ得る。短いペプチドは、親和性リガンドとして抗体と置き換えることを可能にする。これらの小分子は、高い化学的安定性、高い効率、高い選択性、低価格を提供し、それらは通常、毒性がない。これらの特徴は、とりわけ、生物薬剤学的環境で適用するとき、タンパク質リガンドを超えた有利なものとして考えられる。標的分子に対して向けられたペプチドリガンドは、コンビナトリアルペプチドライブラリーまたは生物学的ライブラリーから単離できる。化学的に合成されたコンビナトリアルライブラリーは、pin-合成(synthesis)、teabag、SPOTなどを含み;生物学的ライブラリーは、ファージディスプレイ技術、バクテリアディスプレイ、リボソーム技術などを含む。
他方で、多くのタンパク質は、生理学的な条件下で高い凝集傾向を示し、または、それらに固有の生物学的活性が、例えば、プリオンタンパク質またはアミロイドペプチドで仮定されているような凝集である。これらのタンパク質を研究するためは、それらを、極端なpH(酸または塩基)を有する水溶液の存在で界面活性剤の添加により、および、例えば、アセトニトリル、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ピリジンなどのような有機溶媒の添加により、カオトロピック条件下で可溶化しなければならない。溶解/精製後の研究をさらに行うために、タンパク質が、それらの活性において害を与えられるか否かが、不可能ではないにしても、しばしば問題となる。
親和性クロマトグラフィーで適用される一般的な材料は、通常、潜在的な結合パートナーと、コスモトロピックまたは生理学的ではあるが、カオトロピックではない条件下で結合している。したがって、親和性精製成分は、しばしば、カオトロピック条件を適用することにより、親和性クロマトグラフィー材料から溶出される。
したがって、本発明の目的は、カオトロピック条件下で親和性パートナーに結合できる、親和性リガンドまたは親和性材料を提供することである。好ましくは、この材料は、カオトロピック条件を用いて、試料または出発物質からのタンパク質の親和性精製、とりわけ、変性条件下で封入体として発現するNpro、Npro−変異体、Npro融合タンパク質または生理学的な条件下で高い凝集傾向を示すタンパク質の親和性精製において使用できる。
したがって、本発明は、固相およびこの固相に結合するペプチド結合を含む親和性リガンドを含む親和性マトリックスを提供し、ここで、ペプチド結合を含む親和性リガンドは、下記のリガンド群から選択される:
a)式X1X2X3X4を含むペプチドであって、X1からX4 はアミノ酸残基であり、少なくともX1からX4 の2個がW、YまたはFであるペプチド;
b)式X5X6X7X8を含むペプチドであって、X5 からX8 はアミノ酸残基であり、少なくともX5 からX8 の1個がWであり、そして、少なくともX5 からX8 の1個がEまたはDであるペプチド;および、
c)R、K、EおよびDからなる群のアミノ酸モノマーおよびY、FおよびWからなる群のアミノ酸モノマーからなるポリ−アミノ酸であって、好ましくは、poly-KY、poly-KF、poly-KW、poly-RY、poly-RF、poly-RW、poly-EY、poly-DY、poly-EF、poly-EW、poly-DFおよびpoly-DWであるポリ−アミノ酸、
ただし、a)およびb)に記載したペプチドは、最大、35アミノ酸残基長を有し、c)に記載したポリ−アミノ酸は、最小、20アミノ酸残基長を有する。
好ましくは、a)およびb)に記載したペプチドは(本明細書ではまた、“オリゴペプチド”と呼ぶ)、5〜12、とりわけ、6〜8のアミノ酸残基長を有する。好ましくは、少なくとも1個の正に荷電したアミノ酸が、これらのオリゴペプチド中に存在する。c)に記載したポリ−アミノ酸は、好ましくは、少なくとも35アミノ酸残基、より好ましくは、少なくとも50アミノ酸残基、とりわけ、少なくとも、100アミノ酸残基長を有する。特に好ましいポリ−アミノ酸は、例えば、培養培地に関する商業的に利用できるポリ−アミノ酸であり、例えば、poly-KW、4:1 (MW 20.000−50.000 Da; SIGMA 製品番号 P9285)、poly-KY、4:1 (MW 20.000−50.000 Da; SIGMA 製品番号 P4695)またはpoly-KF、1:1 (MW 20.000−50.000 Da; SIGMA 製品番号 P3150)である。
本発明に記載した親和性リガンドは、化学的に修飾され、とりわけアセチル化され、エステル化され、アミド化され、酸化され、還元されているか、またはリンカー分子と共に提供され得る。
親和性リガンドは、好ましくは、共有結合により固体マトリックスに結合している。本発明に記載した親和性リガンドおよびマトリックスは、本明細書に記載したオートプロテアーゼ分子に高い親和性を有し、とりわけ、封入体として発現し得るNpro、その誘導体およびその融合タンパク質に結合する。特に、これらのリガンドまたは親和性マトリックスは、カオトロピック条件下および、また、コスモトロピック条件下(非カオトロピック、生理学的、正常)で、Npro、その誘導体およびその融合タンパク質に結合する(少なくとも、例えば、融合タンパク質のNpro部分に結合する)。本発明に記載した親和性リガンドは、変性条件下で選択的に、Npro、その誘導体およびその融合タンパク質に結合するそれらの能力に関して、高い程度の特異性を発揮する。本発明の範囲内では、そのような親和性リガンドは、自己タンパク質分解機能を発揮する本発明に記載した融合ポリペプチドの部分に対して向けられる。
固相材料に関して、すでに本分野で適用されているすべての材料が適当である。好ましくは、固相は、クロマトグラフィー材料、とりわけ、セルロース、アガロース、アクリルアミド、ポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)またはエチレングリコール−メタクリル酸塩コポリマーに基づく支持体、マイクロタイタープレート、ニトロセルロース膜、マイクロチップ、ガラスプレートまたは金属被膜支持体からなる群から選択される。
本発明にしたがって、さまざまな型の固相支持体、例えば、セルロース、アガロース(セファロースまたはマクロ−プレップゲル)、デキストラン(Sephadexゲル)、アクリルアミド(Sephacryl、Trisacrylゲル)、シリカ(TSK、SW ゲル)、ポリ(スチレン-ジビニルベンゼン) (SourceまたはPorosゲル)、エチレングリコール-メタクリル酸塩コポリマー(Toyopearl HW、TSK、PW、fractogel EMD ゲル)または混合物、特に、アガロースおよびデキストラン(Superdex gel)の混合物に基づく支持体を使用し得る。ヒトまたは家畜への使用のために承認された支持体は、the competent American authorities(食品医薬品局(FDA))または欧州連合機関(European Union agencies)により、特に選択される。さらに、選択される支持体は、本発明に記載した親和性リガンドに結合、好ましくは、共有結合により結合しなければならない(支持体は、官能化されたと言われる)。固相マトリックスは、マトリックス骨格として、タンパク質および他のバイオ分子の固相分離に適用できる、それ自体が任意の天然または合成および有機または無機の材料を含み得る(例えば、アガー−アガーおよびアガロースのような天然または合成多糖;セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのようなセルロースエーテル;デンプン;グアーガム、およびアラビアゴム、ガティガム、トラガカントガム、ローカストビーンガム、キサンタンゴムのようなガム;ペクチン;ムチン;デキストラン;キチン;キトサン;アルギン酸塩;カラギナン;ヘパリン;ゼラチン;ポリアミド(例えば、ポリアクリルアミドおよびポリメタクリルアミド)のような合成ポリマー;ポリイミド;ポリエステル;ポリエーテル;ポリビニルアルコールおよびポリスチレンのようなポリビニル化合物;ポリアルケン;シリカ材料(例えば、アモルファスシリカおよび石英を含む、シリコンジオキシド)のような無機材料;シリカ;金属ケイ酸塩、制御された微細孔ガラスおよびセラミックス;金属酸化物および硫化物、またはこれらの天然または合成および有機または無機材料の組合せ)。
マトリックス骨格は、好ましくは、アガー−アガー、アガロース、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのようなセルロースエーテル、ポリ(meth)アクリル-アミド、ポリビニルアルコール、シリカ、および制御された微細孔ガラスのようなポリアミドから選択される。
とりわけ、マトリックス骨格として興味のある固相材料は、例えば、アガーまたはアガロースビーズ、例えば、SepharoseおよびSuperoseビーズ(Pharmacia Biotech, Sweden)ならびにBiogel A (Biorad, USA); Sephadex(Pharmacia Biotech)のようなデキストラン基底ビーズ; Perloza セルロース(Secheza, Czechoslovakia)のようなセルロース基底ビーズおよび膜; SephacrylおよびSuperdex(Pharmacia Biotech)のような混合ビーズ;Fractogel(Toso-Haas, USA)のような合成有機ポリマーのようなビーズ; POROS media(Perceptive Biosystems, USA)、Bio-Rex、Bio-Gel PおよびMacro Prep(Biorad)、HEMAおよびSeparon(TESSEK)ならびにHyper DおよびTrisacryl media(BioSepra, USA)、EnzacrylおよびAzlactone(3M, USA);制御された微細孔ガラス、PROSEP(Bioprocesing, England)およびSpherocil、BioSepraのようなシリカ材料のビーズ;ならびに、ACTI-DISK、ACTI-MODおよびCycloSep(Arbor Technologies, USA)のようなビーズまたは膜の形態での被覆シリカ合成物である。
典型的には、固相マトリックス骨格、および結果として生じる機能性固相マトリックスは、例えば、不規則形状粒子または球状ビーズ、膜またはシート、成型表面(moulded surfaces)、または棒状の形態であり得る。固相材料は、さらに、タンパク質に対して充分にまたは部分的に透過的であるか、または完全に非透過的であり得る。本発明の特に興味のある態様では、マトリックスは、不規則または球状ビーズの形態であり、大きさは、1-10000 μm、好ましくは 10-1000 μm; 高性能用途のために、例えば、10-60 μm 、および、調製目的のために、例えば、50-500 μm、好ましくは 50-300 μmの範囲内にある。
特定の興味あるマトリックスの形態は、集合体の形態での密度制御マトリックスであり、密度制御粒子を含む。これらの集合体は、とりわけ、流動化または拡張ベッド(bed)クロマトグラフィーおよび非密封カラム中の異なったバッチ式クロマトグラフィー技術、例えば、撹拌タンク中の単バッチ式吸着のための大規模操作で適用できる。
本発明に記載した親和性リガンドは、本発明に記載した親和性リガンドおよび固相材料間の直接の化学反応によるか、または、マトリックス骨格とリガンドとの結合を可能にする、それ自体が既知の適当な試薬を用いた固相材料またはリガンドの前活性化により、この目的のために適用できるそれ自体既知の任意の型の共有結合により、固相材料に結合し得る。そのような適当な活性化試薬の例は、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、アリル−グリシジルエーテル;ブタンジオールジグリシジルエーテルのようなビス−エポキシド;ジ−クロロ−プロパノール、ジビニル、スルホンのようなハロゲン置換脂肪族化合物;カルボニルジイミダゾール;グルタルジアルデヒド;のようなアルデヒド;キノン;シアノゲンブロマイド; ナトリウム−メタ−過ヨウ素酸塩のような過ヨウ素酸塩;カルボジイミド;シアヌルクロライドのようなクロロ−トリアジン; トシルクロライドおよびトレシルクロライドのようなスルホニルクロライド; N−ヒドロキシスクシンイミド;2−フルオロ−1−メチルピリジニウムトルエン−4−スルホン酸塩;オキサゾロン;マレイミド; ピリジルジスルフィド;およびヒドラジドある。これらの中で、スペーサー基SP1が単結合とは異なっている活性化試薬、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、アリル−グリシジルエーテル;ビス−エポキシド;ハロゲン置換脂肪族化合物;ジビニルスルホン;アルデヒド;キノン;シアノゲンブロマイド;クロロ−トリアジン;オキサゾロン;マレイミド;ピリジルジスルフィド;およびヒドラジドが、好まれる。
とりわけ興味深い活性化試薬は、エピクロロヒドリン、アリル−グリシジルエーテル−およびブタンジオールジグリシジルエーテル(butanedioldiglycidylether)のようなエポキシ化合物であると考えられている。
本発明の範囲内のペプチド親和性クロマトグラフィーに関して、ペプチドリガンドの固定化のために使用される任意のマトリックスを使用できる。好ましくは Fractogel epoxy (M)(Merck, Darmstadt, Germany)、または等しく好ましい、“モノリスクロマトグラフィー培地(monolithic chromatography medium)” CIM−epoxyを使用する。リガンドを、化学的に活性化したクロマトグラフィーマトリックスの骨格上に、直接、固定化するか、またはスペーサーもしくはリンカーにより固定化し得る。後者の場合には、スペーサーがクロマトグラフィーマトリックスと結合し、その後、該スペーサーは、リガンドの結合を可能にするために化学的に活性化される。好ましくは、Fractogel epoxy材料は、スペーサーと組み合わせて使用される。
本発明の特に好ましい態様では、スペーサーをクロマトグラフィーマトリックスのジアミノジプロピルアミン (DADPA)との反応、および続いて無水コハク酸(SA)との反応により産生する。生じたスペーサーの末端カルボキシル基を化学的に活性化し、好ましくは、末端アミノ基に結合する。リガンドを、それが含む官能基により、マトリックスまたはスペーサーに固定する。ペプチドリガンドの場合には、そのような官能基は、アミノ基、カルボキシル基または基質であり得る。本発明の範囲内で、アミノ結合によるペプチドのマトリックスまたはスペーサー上への固定は、特に好ましい。
好ましくは、本発明に記載した親和性マトリックス、とりわけ、親和性クロマトグラフィー材料として提供されたものは、上記a)およびb)で定義したとおりのオリゴペプチドリガンドを表すか、または、上記c)で定義したとおりのポリ−アミノ酸を表す。
本明細書で使用するとき、“オリゴペプチド”なる用語は、少なくとも3個のアミノ酸を含む、タンパク質化合物のことを言う。通常、そのようなオリゴペプチドは、35アミノ酸までの長さを有し、好ましくは、4〜20アミノ酸残基長を有する。
したがって、本発明の好ましい態様では、親和性クロマトグラフィー系は、5〜12アミノ酸長、より好ましくは、6〜8アミノ酸長で、とりわけ、トリプトファン残基を含むオリゴペプチドリガンドを利用し、リガンドは、カオトロピック条件下で、選択的に、自己タンパク質分解機能を発揮する融合ポリペプチドの部分に結合し、そして、コスモトロピック条件下に向かう変化の間、結合を維持する。
親和性クロマトグラフィーのこの形態は、あるポリペプチドの他のポリペプチドへの、特異的な結合を利用する(既知の例については、抗体から)。オリゴペプチドは、同様に
、親和性リガンドとして利用できる。これらの分子は、高い化学的安定性、高い効率、高い選択性、低価格を提供し、それらは通常、毒性がない。これらの特徴は、とりわけ、生物薬剤学的工程で適用されるとき、有利であると考えられる。標的分子に対して向けられたペプチドリガンドは、当業者に既知の方法で、コンビナトリアルペプチドライブラリーまたは生物学的ライブラリーから単離できる。本発明との関連で、ペプチドリガンドのスクリーニングは、カオトロピック条件下で行われる。
本発明に記載したこれらの親和性リガンドは、例えば、4 M ウレアのような変性条件下で、特異的に、NProおよびNPro−融合タンパク質(およびその変異体か、または変異体を含むタンパク質)に結合する能力により特徴づけられることが分かった。
当業者に既知のペプチド合成に関する方法が、本発明に属するオリゴペプチドリガンドの調製のために適している。好ましくは、ペプチドリガンドを、Ruiwu Liu, et al. Experimental Hematology 31 (2003)に記載されたSPOT合成、PIN合成、teabag合成、mixおよびsplit方法、またはJoseph A. Buettner et al., Int. J. Peptide Protein Res. 47 (1996), 70-83に記載されたPELICAN方法により産生する。いくつかリンカー化学を、第1アミノ酸を結合するのに適用できる。本発明のある好ましい態様では、リガンドを別々に産生し、その後、クロマトグラフィーマトリックスに固定化した。本発明の他の好ましい態様では、ペプチドリガンドを、直接、クロマトグラフィーマトリックス上で合成する。
オリゴペプチドリガンドは、高い程度の特異性を発揮する。本発明の範囲内で合成したオリゴペプチドは、変性条件下で、選択的に、Npro、Npro誘導体およびその融合ポリペプチドに結合するそれらの能力により特徴づけられる。本発明の範囲内で、そのようなオリゴペプチドリガンドは、自己タンパク質分解機能を発揮する、発明に記載した融合ポリペプチドの部分に向けられる。
本発明のさらなる好ましい態様では、オリゴペプチドリガンドが、VSIFEW、AVSIEWY、AVSFIWY、VSFIWYK、ASRFWYA、AFYTWYA、AFYRWYK、AFYRWY、AFYRWYA、AVSIFEWY、AVSRNWY、ASRFWY、AFYRWYAA、AFYRWY、ASRFWYAA、AFYRWYAAおよびAFYSWYAAからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する。
本発明の範囲内で、オリゴペプチドリガンドを、遊離N末端か、または、例えば、アシル化(アセチル化)により封鎖が達成される封鎖N末端で使用し得る。
本発明の最も好ましい態様は、配列番号5に記載したCSFVの天然型Nproの誘導体(この変異体のアミノ酸配列は、53から57残基まで配列モチーフ“EDDIE”を有しているので(野生型、“RGDIR”の代わりに)、この変異体(およびこのモチーフを含む他の変異体)を、本明細書では“EDDIE”変異体と呼ぶ)を、ASRFWYA、AFYTWYA、AFYRWYK、AFYRWYおよびAFYRWYAからなる群から選択される、オリゴペプチドリガンドと組み合わせて使用する。
したがって、好ましい親和性リガンドは、VSDDWY、VSEDWY、VSIDWY、VSYDWY、VSVDWY、VSWDWY、VSYDWY、VSFDWY、VSDEWY、VSEEWY、VSIEWY、VSYEWY、VSVEWY、VSWEWY、VSYEWY、VSFEWY、DDDDWY、DDEDWY、DDIDWY、DDYDWY、DDVDWY、DDWDWY、DDYDWY、DDFDWY、VSIFWE、FSIFEW、WSIFEW、VSLIWY、VSLIDW、VSLIEW、VSLIWE、FSLEEW、VSDLDW、VSDLEW、VSYIDW、VSYIWE (これらすべてのペプチドは、pH 5.5でNproに結合する)、VSIDWY、VSIEWY、VSIWWY、VSIIWY、VSYIWY、VSVIWY、VSFIWY、VSFIWE、VSIFEW、VSIFWE、FSIFEW、WSIFEW、VSLIWY、VSLIDW、VSLIEW、VSLIWE、FSLIEW、WSLIEW、FSYFEW、FSFYEW、WSFYEW、FSYIEW、WSYIEW (これらすべてのペプチドは、pH 7.3でNproに結合する)、AFYTWYA、AFYRWYK、AFYRWY、AFYRWYA、AFFRWYA、AFGRWYA、AFHRWYA、AFIRWYA、AFLRWYA、AFMRWYA、AFNRWYA、AFPRWYA、AFQRWYA、AFRRWYA、AFSRWYA、AFTRWYA、AFVRWYA、AFYRWYA、AFYFWYA、AFYGWYA、AFYLWYA、AFYMWYA、AFYNWYA、AFYPWYA、AFYTWYA、AFYVWYA、AFYWWYA、AFYYWYA、AKWFRYA、VSRNWY、ASRNWYA、ASRFWYA、FSRNWYA、VFRNWYA、VWRNWYA、VYRNWYA、VSRAWYA、VSRFWYA、VSRWWYA、VSRYWYA、VSRNFYA、VSRNYYA、VSRNWFA、VSRNWWA (これらすべてのペプチドは、アミノ酸残基53〜57でEDDIEモチーフを有するNpro変異体に対して、特に高い親和性を有する)、Ac-AFYTWYAK、Ac-AFYRWYKK、Ac-AFYRWYK、Ac-AFYRWYAK、Ac-AFFRWYAK、Ac-AFGRWYAK、Ac-AFHRWYAK、Ac-AFIRWYAK、Ac-AFLRWYAK、Ac-AFMRWYAK、Ac-AFNRWYAK、Ac-AFPRWYAK、Ac-AFQRWYAK、Ac-AFRRWYAK、Ac-AFSRWYAK、Ac-AFTRWYAK、Ac-AFVRWYAK、Ac-AFYRWYAK、Ac-AFYFWYAK、Ac-AFYGWYAK、Ac-AFYLWYAK、Ac-AFYMWYAK、Ac-AFYNWYAK、Ac-AFYPWYAK、Ac-AFYTWYAK、Ac-AFYVWYAK、Ac-AFYWWYAK、Ac-AFYYWYAK、Ac-AKWFRYAK、Ac-VSRNWYK、Ac-ASRNWYAK、Ac-ASRFWYAK、Ac-FSRNWYAK、Ac-VFRNWYAK、Ac-VWRNWYAK、Ac-VYRNWYAK、Ac-VSRAWYAK、Ac-VSRFWYAK、Ac-VSRWWYAK、Ac-VSRYWYAK、Ac-VSRNFYAK、Ac-VSRNYYAK、Ac-VSRNWFAK、Ac-VSRNWWAK、YWKA、Ac-YWKAK、YKYA、Ac-YKYAK、YWRA、Ac-YWRAK、ARWY、Ac-ARWYK、YWRA、Ac-YWRAK(これらすべてのペプチドは、N末端アセチル化およびC末端リシン化により基質への固定化能力を改善した)
からなる群から選択される。
本発明に記載した親和性マトリックスの特別な特徴は、ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)または、Npro変異体、およびNpro融合タンパク質に、特異的に結合することである。これらのタンパク質の本マトリックスへの結合は、非常に効率的であり、タンパク質は、通常、また、非カオトロピック条件下で結合する。したがって、本発明に記載したマトリックスは、カオトロピックおよび非カオトロピック条件下の両方で、固相および親和性リガンドに、ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)または、Npro変異体、およびNpro融合タンパク質が効率的に結合できるように、特異的に設計されている。
他の局面では、本発明は、液体出発調製物からのタンパク質の親和性結合のための方法に関するものであり、ここで、該タンパク質を、カオトロピック条件下で、本発明に記載した親和性マトリックスと接触させ、それにより、該タンパク質は、該マトリックスに結合し、該液体出発調製物から分離される。
“コスモトロープ(kosmotrope)(常態−マーカー)”および“カオトロープ(chaotrope)(障害−マーカー)”なる用語は、もともとは、それぞれ、安定なまたは不安定な溶質、タンパク質および膜のことを言う。後に、それらは、それぞれ、水の構成を増加または減少させる、明らかに相関した特性のことを言う。そのような特性は、調べる状況、決定方法または溶媒和殻に依存して変わり得る。コスモトロープのために使用する別の用語は、“補償溶質(compensatory solute)”であり、これは、それらが、浸透圧ストレス細胞で高塩濃度の有害な影響(水の天然水素結合ネットワークを破壊する)を補償することが分かったからである。水素結合の程度および強さの両方は、溶質により、独立して、変化し得るが、これらのちどちらかは、常態形成(order making)の測定として使用され得るか、使用される。しかしながら、最も重要なのは、質的水素結合の程度に対する影響である。コスモトロープの常態化作用(ordering effect)は、それらの拡散回転により分散(confused)し得て、水和したカオトロープよりも周囲のバルク(bulk)水で、より無秩序な、より広範囲におよぶ無秩序接合領域を作り出す。たいていのコスモトロープは、水の大規模なネット構造を生じない。
イオン性コスモトロープ(すなわち、それらを非イオン性コスモトロープと区別する“抗カオトロープ”)は、主に、周囲の水分子の指向および極性配置のため、非イオン性コスモトロープとは別に処理するべきである。一般に、イオン動態は、Hofmeister seriesと平行である。低い荷電密度を有する大(Large)一価イオン(例えば、SCN、H2PO4 、HSO4 、HCO3 、I、Cl、NO3 、NH4 、Cs、K、(NH2)3C (グアニジン)および(CH3)4N (テトラメチルアンモニウム)イオン;水自身よりも水と弱い相互作用を示し、したがって、周囲の水の水素結合にほとんど干渉しない)は、カオトロープであり、一方で、高い荷電密度を有する小(small)または多価イオンは、コスモトロープ(例えば、SO4 2−、HPO4 2−、Mg2+、Ca2+、Li、Na、H、OHおよびHPO4 2−、水自身よりも水と強い相互作用を示し、したがって、水−水水素結合を破壊することができる)である。一価カオトロピックイオンの半径は、カチオンに関しては1.06Åよりも大きく、アニオンに関しては1.78Åよりも大きい。したがって、水分子間の水素結合は、イオン性カオトロープよりもイオン性コスモトロープの直近でより壊れやすい。この結論を補強するために、ハライドイオンF、Cl、BrおよびIの周辺の水の水素結合構造に関するラマン分光研究は、水性水素結合の全量が増大したイオンサイズと共に増加することを示し、HDO:D2OでのIR研究は、これらのハライドイオン周辺のゆっくりとした水素結合再配置を示し、これは、増大したサイズと共によりゆっくりになることを示した。溶質が、その周囲の水素結合のいくつかを強くし得て(構造形成;例えば、コスモトロピックカチオンが、内殻水分子により提供される水素結合を強くする)、一方で、同時に、いくつかの他の水素結合を破壊する(構造破壊;例えば、コスモトロピックカチオンは、内殻水分子により受け入れた水素結合を弱める)ことは合理的である。他の因子は等しく、水分子は、双性イオンおよびカチオンアミノ酸間の差異によって示されたとおり、非正味電荷を有する分子によってよりも正味電荷を有する分子で、より強く維持される。
弱い水和イオン(カオトロープK、Rb、Cs、Br、I、guanidinium)は、強いイオン水和から弱いイオン水和への遷移が生じると共に、強い水−水相互作用により、弱い水和表面に“押しこまれ”得て、そこでは、イオン−水水和の強度は、バルク溶液中の水−水相互作用の強度と、だいたい等しくなる(Naが強い側の境界に、そして、Clが弱い側の境界に存在する)。2つの重要なカオトロープ(グアニジンおよびチオシアネートイオン)に関する中性子回折研究は、それらの非常に弱い水和を示しており、それらが優先的に、水よりもタンパク質と相互作用するという示唆を支持する。コスモトロープとは対照に、前者の低い荷電密度のため、イオン性および非イオン性カオトロープの特性間でほとんど有意な差はない。
塩による生物学的巨大分子の最適安定化は、カオトロピックカチオンとコスモトロピックアニオンの混合物を必要とする。
カオトロープは、水の水素結合ネットワークを破壊し、より構造的に自由な巨大分子を可能にし、タンパク質伸張および変性を促す。コスモトロープは、水のオーダーを増加させる安定化溶質であり(例えば、多価アルコール、トレハロース、トリメチルアミンN−オキシド、グリシンベタイン、エクトイン、プロリンおよび様々な他の双性イオン)、一方で、カオトロープは、弱い水素結合を作りだし、水のオーダーを減少させ、表面張力および不安定な巨大分子構造を増加させる(例えば、高濃度でのグアニジンクロライドおよびウレア)。最近の研究は、ウレアが水素結合および疎水性相互作用を弱めるが、グルコースは、コスモトロープとして作用し、これらの特性を高めることを示した。したがって、ウレア分子が最適な水和以下であるとき(約6−8 moles 水/mole ウレア)、ウレア水素(urea hydrogen)は、十分な水の不存在下で、それ自身およびタンパク質に結合し、より疎水的になり、したがって、よりタンパク質のさらなるサイトと相互作用できるようになり、その結果、局在化した脱水変性(dehydration-led denaturation)を生じる。グアニジンは、その縁の周りに弱い水素結合を形成し得る平面イオンであるが、強く維持される、通常見られる第4級構造アルギニン−カルボン酸塩“塩”結合に類似したタンパク質カルボン酸塩との水素結合イオン対を構築し得る。また、グアニジンは、タンパク質変性を可能にするための、類似タンパク質表面と相互作用し得る、かなりの疎水性表面を所有している。両方の変性剤は、疎水性サイト間の滑りにより、タンパク質膨張および破壊を引き起こし、その結果、変性を完成するために、水素結合水に引きずられる。一般に、溶質のコスモトロピック/カオトロピックな性質は、しばしば必然的に高濃度で、水の物理的な容積特性から決定される。構造の程度の変化は、例えば、NMRまたは振動分光学を用いて発見され得る。タンパク質−安定化溶質(コスモトロープ)は、水素結合の程度を増加させ(プロトンおよび17O スピン−格子緩和時間を減少させる)、一方で、NMR化学シフトは、増加(弱い結合、例えば、双性イオンコスモトロープ、トリメチルアミン N−オキシドを示す)または減少(強い結合、例えば、ポリヒドロキシコスモトロープ、トレハロースを示す)し得る。トレハロースは、タンパク質安定剤(NH4)2SO4がより低い程度までなるので、化学的シフトおよび緩和時間の減少を示し、一方で、Naclは化学的シフトの減少のみを示し、そして、タンパク質不安定剤は、緩和時間の増加および化学的シフトの減少を示す。振動分光学は、ほとんど5200 cm−1 (v2+v3組合せ)に近いIR波長を使用し得て、水素結合がより強いとき、より長波長(小さい波数)にシフトする。
最も重要なコスモトロープの1つは、非還元糖α,α−トレハロースである。おそらく、トレハロースが、変旋光の欠如のために、または、他の一般的な非還元ジサッカライド、スクロースが、フラン環の欠如のために、還元糖よりもずっと静的な構造を有していることに注目すべきである。
したがって、“カオトロピック条件”なる用語は、とりわけ、調製物の水性層に1層以上を含む調製物で、液体出発調製物(それは、例えば、溶液、懸濁液、エマルジョン、2または3層液体システムなどであり得る)の性質に基づき、個々に評価されなければならない。本発明に記載した好ましいカオトロピック条件は、ウレア濃度が1から7M、とりわけ、2から6Mに相当するものである(好ましくは、8.0g NaCl、0.2g KCl、1.44g Na2HPO4、0.24g KH2PO4 、A. dest.で1000 mlに、HClでpH 7.4、のような緩衝塩溶液)。カオトロピック条件の対応(およびカオトロピシティの減少(“より低い”(“lower”)または“より少ない”(“less)カオトロピック条件))は、容易に、上記した方法によりおよびHofmeisterシリーズの教示を適用することにより決定し得る。出発液体への様々な物質の添加を、結合に関する最適の結合/非凝集条件を提供するために、個々のケースで調べなければならない。例えば、還元剤の使用は、0.05から50 mMのジチオスレイトール(DTT)、とりわけ0.1から10 mMのDTTの量に相当するように最適化されるべきである。さらに、また、界面活性剤の添加は、上記したとおり、出発調製物のカオトロピシティに影響し得る。
好ましくは、マトリックスに結合するタンパク質は、該マトリックスに結合している間に、さらに加工される。そのようなさらなる加工は、好ましくは、化学的な誘導体化、複雑化、分解など、とりわけ、(自己触媒的部分を有する融合タンパク質の場合には)自己タンパク質分解であり得る。このさらなる加工は、好ましくは、また、出発物質においてよりもカオトロピックではない条件下で実行され得る。通常、これらのさらなる加工段階のための最適な条件は、親和性マトリックスに結合したタンパク質の親和性リガンドに対する親和性を保つ必要性とのバランス(balanced)で、加工反応自身のための最適条件に依存している。
結合および所望により加工されたタンパク質を可溶性形態で提供するために、タンパク質または(自己タンパク質分解部分および標的タンパク質部分を含む融合タンパク質として提供されるならば)少なくとも融合タンパク質の標的タンパク質部分を、再び、担体から溶出しなければならない。これは、多くの方法によって成すことができる。自己タンパク質分解部分を有する融合タンパク質の場合には、溶出は、自己タンパク質分解反応により行う。この場合には、オートプロテアーゼ部分は、親和性マトリックスに結合したままである。他の場合には、マトリックスに結合したタンパク質または該加工タンパク質は、好ましくは、低いカオトロピシティを有する溶出緩衝液を液体出発調製物として適用したときでさえ、マトリックスに保持される。好ましくは、少なくとも融合タンパク質の自己タンパク質分解部分は、マトリックスに結合して維持される。
他の場合には、タンパク質を親和性マトリックスに維持し、例えば、固定化酵素を提供するために固相として使用できる。非共有結合ではあるが、にもかかわらず強固なタンパク質の固相への結合のために、固定化酵素は、固定化タンパク質が酵素活性を有しているならば、産業上の工程で、とりわけ、(酵素的、触媒的に)活性な表面を提供することにより利用できる。
本発明の好ましい態様にしたがって、タンパク質は、自己タンパク質分解部分および非カオトロピック条件下で、該自己タンパク質分解部分により自己タンパク質分解的に切断できる、対象タンパク質からなる部分を含む、異種組み換えポリペプチドであり、とりわけ、自己タンパク質分解部分が、変性条件下で封入体として発現する、ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)または、Npro変異体、およびNpro融合タンパク質である融合タンパク質である。
上記したとおりの方法の好ましい態様にしたがって、融合ポリペプチドは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含み、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加え、少なくとも1個の塩基性アミノ酸残基が、酸性アミノ酸残基で置換されている。
さらに好ましくは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を提供し、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加え、さらに少なくとも1個の下記アミノ酸が置換されている: H5、K16、N35、R53、G54、R57、L143、K145およびR150。好ましい例は、下記アミノ酸が置換されている誘導体である: アルギニン(R)53がグルタミン酸(E)、グリシン(G)54がアスパラギン酸(D)、アルギニン(R)57がグルタミン酸(E)、そしてロイシン(L)143がグルタミン(Q)。
したがって、他の局面では、本発明は、さらに好ましくは、上記したとおりの方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、SFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含み、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加え、下記アミノ酸が置換されている:アルギニン(R)53がグルタミン酸(E)、グリシン(G)54がアスパラギン酸(D)、アルギニン(R)57がグルタミン酸(E)、そしてロイシン(L)143がグルタミン(Q)。
本発明の他の好ましい態様では、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体は、下記のアミノ酸配列を含む:
配列番号3
Figure 2008539170
したがって、他の局面では、本発明はまた、上記したとおりの方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、配列番号3に記載した配列を有するCSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含む。
また他の局面では、本発明は、天然型ペスチウイルスのNproと比較して、減少した凝集性およびより中性のpIに加え、さらなる高められた溶解性を示す天然型ペスチウイルスのNpro誘導体に関する。
溶解性は、上記したとおり決定される。
したがって、本発明は、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体に関するものであり、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加えて、少なくとも1個の疎水性アミノ酸残基が、親水性残基で置換されている。
したがって、他の局面では、本発明はまた、上記したとおりの方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含み、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加えて、少なくとも1個の疎水性アミノ酸残基が、親水性残基で置換されている。
本発明内の好ましいものは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体であり、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加え、さらに、下記アミノ酸の少なくイトも1個が置換されている: V24、A27、L32、G54、L75、A109、V114、V121、L143、I155およびF158。好ましい例は、下記アミノ酸がスレオニン(T)で置換されている誘導体である: アラニン(A)109、バリン(V)114、イソロイシン(I)155およびフェニルアラニン(F)158。
したがって、他の局面では、本発明は、好ましくは、上記したとおりの方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含み、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加え、下記アミノ酸はスレオニン(T)で置換されている:アラニン(A)109、バリン(V)114、イソロイシン(I)155およびフェニルアラニン(F)158。本発明の範囲内にある他のより好ましいCSFVのオートプロテアーゼNproの誘導体は、下記アミノ酸配列を含む:
配列番号4
Figure 2008539170
したがって、他の局面では、本発明は、より好ましくは、上記したとおりの方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、配列番号4に記載した配列を有するCSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含む。
さらに、本発明内のより好ましいものは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体であり、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加え、下記アミノ酸が置換されている:アラニン(A)109、バリン(V)114、イソロイシン(I)155およびフェニルアラニン(F)158がスレオニン(T)、アルギニン(R)53がグルタミン酸(E)、グリシン(G)54がアスパラギン酸(D)、アルギニン(R)57がグルタミン酸(E)、およびロイシン(L)143がグルタミン(Q)。
したがって、他の局面では、本発明は、さらにより好ましくは、上記したとおりの方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含み、ここで、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加えて、下記アミノ酸が置換されている:アラニン(A)109、バリン(V)114、イソロイシン(I)155およびフェニルアラニン(F)158がスレオニン(T)、アルギニン(R)53がグルタミン酸(E)、グリシン(G)54がアスパラギン酸(D)、アルギニン(R)57がグルタミン酸(E)、およびロイシン(L)143がグルタミン(Q)。
最も好ましくは、本発明に記載したCSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体は、下記アミノ酸配列を含む:
配列番号5
Figure 2008539170
したがって、ほかの最も好ましい局面ではまた、本発明は、上記したとおりの方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、配列番号5に記載した配列を有するCSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含む。
他の等しく好ましい局面では、本発明は、上記したとおりの異種タンパク質の産生のための方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、配列番号5に記載した配列を有するCSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含み、ここで、アスパラギン(N)35がスレオニン(T)で置換されているのに加えて、スレオニン(T)158がセリン(S)で置換されている。
他の好ましい局面では、本発明は、上記したとおりの異種タンパク質の産生のための方法に関するものであり、ここで、融合ポリペプチドは、配列番号32に記載した配列を有するCSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体を含み、ここで、アラニン(a)28がグルタミン酸(E)で置換されているのに加えて、セリン(S)71がフェニルアラニン(F)で置換されており、そしてアルギニン(R)150がヒスチジン(H)で置換されている。
本発明で記載した方法において好ましいのは、プロインスリンの産生のために、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体が、プロインスリンの少なくとも最初の3個のアミノ酸を含むタンパク質と、より好ましくは、プロインスリンと、さらにより好ましくは、ヒトプロインスリンと、最も好ましくは、組み換えヒトプロインスリンとの融合で使用される。
本発明に記載した好ましいものは、CSFVのオートプロテアーゼNpro誘導体が、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加えて、少なくとも1個の下記アミノ酸が置換されている:アルギニン(R)53、グリシン(G)54、アルギニン(R)57、スレオニン(T)109、114、155、158およびロイシン(L)143。本発明に記載したCSFVの好ましいオートプロテアーゼNpro誘導体は、上記したとおりの少なくとも1個のシステイン残基の置換に加えて、少なくとも1個の下記アミノ酸が置換されている:アルギニン(R)53がグルタミン酸(E)、グリシン(G)54がアスパラギン酸(D)、アルギニン(R)57がグルタミン酸(E)、スレオニン(T)109、114、155、158がセリン(S)、およびロイシン(L)143がグルタミン(Q)またはアスパラギン(N)またはアスパラギン酸(D)またはセリン(S)またはヒスチジン。
他の態様では、とりわけ、融合タンパク質が、また、本発明に記載した親和性マトリックスに非カオトロピック条件下で結合するとき、融合タンパク質の自己タンパク質分解部分は、不活性であるか、または非切断形態で提供される。その後、その自己タンパク質分解特性のためではなく、その親和性特性のためにのみ使用される;にもかかわらず、また、(それら自身か、または融合タンパク質の標的分子部分への結合のために)、本発明に記載した親和性マトリックスに結合しているとき、(非カオトロピックな条件下(生理学的に“正常な”条件下)においてさえ)自己タンパク質分解活性を示さない、それらCSFVのNpro 誘導体は、また、“自己タンパク質分解”(部分)と呼ばれる。
好ましくは、自己タンパク質分解部分は、
配列番号1(Npro
Figure 2008539170
配列番号2
Figure 2008539170
配列番号3
Figure 2008539170
配列番号4
Figure 2008539170
配列番号5(“EDDIE”−変異体)
Figure 2008539170
配列番号6
Figure 2008539170
配列番号7
Figure 2008539170
配列番号8
Figure 2008539170
および、
配列番号9
Figure 2008539170
からなる群から選択される。
多くのタンパク質は、生理学的な条件下で高い凝集傾向を示し、または、それらに固有の生物学的活性が、例えば、プリオンタンパク質またはアミロイドペプチドに関して要求される凝集である。このタンパク質を研究するためは、それらを、極端なpH(酸または塩基)を有する水溶液の存在で界面活性剤の添加により、および、例えば、アセトニトリル、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ピリジンなどのような有機溶媒の添加により、カオトロピック条件下で可溶化しなければならない。高い凝集傾向を示すアミロイドペプチドは、多くの疾患に関与している。主なアミロイドーシスおよび関与するタンパク質またはペプチドの要約(中枢神経系に影響する状態を、イタリックで記述している):
Figure 2008539170
他のクラスのタンパク質、膜タンパク質は、いわゆる膜二重層と関連している。生物学的膜は、外界とのインターフェースとして、細胞間のインターフェースとして、および細胞内コンパートメントの境界として、重要な機能を果たしている。したがって、生物学的膜は、多くの疾患、例えば、高インスリン血、腎性糖尿病尿崩症、うっ血性心不全、肝硬変、嚢胞性線維症、高血圧および低血圧、肺浮腫、癲癇ならびに白内障と関連している。配列遺伝子の約30%が、膜タンパク質をコードしている。しかしながら、界面活性剤溶解性膜タンパク質から、X線解析に適した三次元(3D)結晶を産生するのが困難なので、可溶性タンパク質の3000個の独特の結晶構造と比較して、膜タンパク質では、独特の30個の構造のみが、原子分解により解決されている。タンパク質データベースに寄託されている67個の膜タンパク質のうち、52個が細菌起源であり、このことは、細菌膜タンパク質が、植物または動物の膜タンパク質よりも、容易に、産生され、精製され、および結晶化されることを示している。現在の挑戦は、より高等な生物からの膜タンパク質の構造を解決すること、およびそれらの機能、動力学およびリガンドとの相互作用を研究することである。膜タンパク質は、多くの様々な疾患で重要な薬剤標的を構成する。好ましくは、これらのタンパク質(“標的タンパク質”)は、親和性マトリックスに融合タンパク質として結合する。標的タンパク質が固定形態で提供されるか、またはさらに使用されるならば、融合分子の自己タンパク質分解部分は、不活性または非切断形態で提供される。次いで、自己タンパク質分解部分のみを、また、非カオトロピック条件下で、親和性マトリックス上に標的タンパク質を固定化するために、親和性ハンドルまたはタグとして使用する。
ヒトでの変異型クロイツフェルト・ヤコブ病およびヒツジでのスクレピーのようなプリオン疾患は、脳での、PrPSc、すなわち、異常なアミロイドタンパク質の沈着により特徴づけられる。PrPCのコンフォメーションを変えることにより、PrPScは、感染したヒトおよび動物の脳内で増殖し、神経変性および死を引き起こす。何年にもわたって、基礎研究および診断で使用するための、PrPCのみ、またはPrPCおよびPrPScの両方を認識する多くの抗体が開発されてきた。しかしながら、PrPSc特異的抗体は、まだ明らかになっていない。
膜タンパク質(膜貫通タンパク質(統合タンパク質)):ベータ−バレル(ベータ-バレル)膜タンパク質は、グラム陰性菌、ミトコンドリアおよびクロロプラストの外膜に生じる。β−バレル膜タンパク質の膜貫通配列は、α−ヘリカル膜タンパク質のそれらよりも疎水的ではない(そのことが、おそらく、完全に異なったフォールディングおよび膜アセンブリー経路がこれら2個のクラスの膜タンパク質に関して進化してきた主な理由である)。いくつかのβ−バレル膜タンパク質は、自然発生的に、インビトロで、脂質二重層モデル膜中にリフォールドされ得る。脂質およびタンパク質シャペロンは、おそらく、適当な標的膜へのそれらのアセンブリーを助けるが、それらはまた、インビボでこの能力を有し得る。重要な他の膜タンパク質は、スーパー抗原である。
本方法は、通常は、(生理学的条件の下で)高い凝集傾向を有し、それ故、標準的な方法、とりわけ、親和性精製技術によっては精製できない、精製した(および、所望により固定化した)、無傷のタンパク質を提供するのにすばらしく適している。本発明に記載した親和性マトリックスは、カオトロピック条件下でタンパク質に結合する能力を有するので、本方法は、そのような困難なタンパク質、とりわけ、ヒト疾患に関連するタンパク質を親和的に精製するのに使用される。したがって、本発明の好ましい態様では、本親和性マトリックスに結合するタンパク質は、生理学的な条件下で高い凝集傾向を示すタンパク質またはタンパク質の部分(とりわけ、Aβペプチド、Tauプリオンタンパク質、α−シヌクレイン、Tau、ADanペプチド、ABriペプチド、シスタチンC、Aβペプチド、スーパーオキシドジスムターゼ、アトロピン1、ハンチントン、アタキシン、アンドロゲン受容体、TATA box−結合タンパク質、Ig軽鎖、血清アミロイドA、Transthyretin、Transthyretin、β2−ミクログロブリン、アポリポタンパク質A−1、ゲルソリン、Pro−isletアミロイドポリペプチド、プロカルシトニン、心房性ナトリウム利尿因子、リゾチーム、インスリン、フィブリノーゲン、完全長タンパク質または特異的断片、からなる群から選択されるタンパク質、変異体、変異型またはそのポリQ伸張)であるか、または含む。
本発明の好ましい態様にしたがって、本方法は、異種ポリペプチドの調製のために使用され、それは、本発明に記載した親和性マトリックスへの結合を行うことを含む。好ましくは、そのような工程はさらに、該ポリペプチドの精製を含む。
本発明の好ましい態様では、対象異種ポリペプチドの親和性結合に関する方法を提供し、ここで、該ポリペプチドは、ペスチウイルスオートプロテアーゼNproまたはその誘導体の融合ポリペプチドとして発現しており、ここで、該融合ポリペプチドを、カオトロピック条件下で、そのような条件下でペスチウイルスオートプロテアーゼNproまたはその誘導体に特異的に結合する能力を発揮するペプチドと接触させ、ここで、該ペプチドは、固相に結合する。
本発明に記載した親和性リガンド(親和性マトリックス)は、カオトロピック条件下で、選択的に、ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro (Npro)またはNpro変異体および前者2つのNpro融合ポリペプチドに結合する特性を有し、この特異的結合を、コスモトロピック条件下への変化の間、維持する。本発明に記載した親和性リガンドの特徴的な特性は、カオトロピック条件下での、タンパク質、とりわけ、Npro、Npro変異体、融合ポリペプチドおよび高度に凝集したタンパク質へのそれらの結合特異性である。この特徴により、本発明に記載した親和性リガンドは、カオトロピック条件下で特異的なタンパク質の結合を必要とする任意の種類の実験設定で役立つものとなる。さらに、特異的な結合は、コスモトロピック条件下への変化の間、維持され得る。当然に、上記したようなペプチドは、変性標的分子の結合ならびにそのタンパク質のリフォールディングおよび再天然化(renaturisation)の間に結合の維持を必要とする実験設定で、使用できるということになる。したがって、上記したペプチドは、例えば、変性条件下で、通常は、ペプチド親和性クロマトグラフィーを用いて、Nproを捕捉および精製するという例のために、または、カオトロピック条件下でのリガンドおよびタンパク質の相互作用を含む、親和性精製または親和性アッセイの他の形態のために使用できる。
例えば、高い凝集傾向を有するタンパク質は、NproまたはNpro-変異体と融合し、次いで、その融合タンパク質を精製するか、または生抽出物を、カオトロピック条件下で発現により提供し、本発明に記載した親和性リガンドで覆われた(固定化した)表面でインキュベートする。その後、カオトロピック条件を、さらなる反応工程または解析に適した条件に変える。例えば:
A. カオトロピック条件は、生理学的緩衝液により交換でき、次いで、免疫学的反応が、タンパク質のあるドメインに向けられた抗体または抗体断片を用いて行われる。この戦略により、高い凝集傾向を有するタンパク質の免疫学的反応を可能にする。
B. カオトロピック条件は、交換され、次いで、特異的な化学反応がタンパク質構造を修飾するために行われる。実施例は、アミノ酸側鎖の特異的酸化、リン酸または硫酸の付加、天然または合成ポリマーの付加(例えば、PEG化)、タンパク質分子をn−分枝化(n-branch)するためのペプチド鎖の付加、生理学的溶液または緩衝液に不可溶であるタンパク質への染料の付加である。
C. NproまたはNpro変異体へのタンパク質の融合による、膜タンパク質の単分子再構成。分子ハンドルは、融合タンパク質に対する本発明に記載の親和性リガンドを用いて固定化され、4Mウレアの存在で結合する。ウレアは、その後、界面活性剤および脂質二重層により除去される。
融合ポリペプチドのクロマトグラフィー系への結合が達成されると、非結合夾雑成分を容易にカラムから洗浄できる。そのような夾雑化合物は、例えば、封入体中に取り込まれるか、または吸着し、溶解後のポリペプチド溶液中に残存する、宿主細胞ポリペプチドおよび核酸ならびに酵素学的な細胞破壊から生じる残渣成分であり得る。洗浄後、融合ポリペプチドのみがカラムに結合したままであり、その結果、次の段階は精製された系で行われる。
融合ポリペプチドの結合は、カオトロピックで不活性な条件下で設立される。リフォールディングを誘導するためには、条件をコスモトロピックに変える。
好ましい態様では、融合ポリペプチドのリフォールディングの段階は、緩衝液交換によって、カオトロピックからコスモトロピック条件への変化により行われる。
緩衝液を、あるいは段階的に、または即時に、カオトロピック条件に変えることが出来る。本発明の1つの好ましい態様では、カオトロピック緩衝液とコスモトロピック緩衝液の交換は、栓(plug)として緩衝液を適用することにより、即時に行われる。本発明の他の等しく好ましい態様では、緩衝液の交換は、段階的に行われる。
融合ポリペプチドのカラムへの結合および/またはリフォールディングならびに該融合ポリペプチドの切断は、緩衝液交換が温度調節により伴われるならば、促進され得る。例えば、これは、冷/熱ジャケットにより導入できる。したがって、好ましい態様では、冷/熱ジャケットは、温度調節のために適用され;より好ましくは、緩衝液は、その適用前に、望む温度である。このようにして、そのような温度調節は、達成される。
封入されたベッド(bed)中の条件の変化で、融合ポリペプチドはリフォールドし始め、自己タンパク質分解機能を発揮する部分が活性化する。結果として、対象C末端融合ポリペプチドは、自己タンパク質分解部分の特異性によって定義された、異なった部分で切断され、それにより、対象ポリペプチドの相同なN末端を産生する。融合ポリペプチドのリフォールディングのために必要とされる時間に依存して、コスモトロピック緩衝液を用いた流動段階の速度は、すべてのカオトロピック緩衝液を封入ベッドから置き換えないとき、減少または停止する。リフォールディングの完成後、対象の遊離ポリペプチドは、さらにコスモトロピック緩衝液を与えることにより、封入ベッドから洗浄される。融合タンパク質のN末端自己タンパク質分解部分および非切断融合ポリペプチドは、クロマトグラフィー材料を再生するために、慣用的な手段、例えば、高塩濃度、pH変化またはNaOHにより溶出される。再生のために、吸着剤からオートプロテアーゼを除去する緩衝液を用いて、封入ベッドを洗浄する。これらの緩衝液は、酸性もしくはアルカリ性溶液、または、有機溶媒を含む。出発緩衝液/カオトロピック緩衝液を用いた再平衡化後、封入ベッドを次のサイクルのために準備する。
他方で、正しいリフォールディングが、例えば、融合タンパク質の自己タンパク質分解部分および標的タンパク質部分間の適当なリンカーによるか、または、不活性化変異体、例えば、自己タンパク質分解活性を有さないか、または減少した活性を有するオートプロテアーゼ変異体による、自己触媒的に不活性のままである融合タンパク質を提供し得る。トリペプチドリンカー(アミノ酸1、2および3)は、2つの部分の間で提供され得て、自己タンパク質分解切断を妨害するために、位置1および、好ましくはまた、位置2および3において、塩基性(R、K、H)、酸性(D、E)、巨大(large)疎水性(V、L、I、M)または芳香族性アミノ酸(F、Y、W)を有する。不活性オートプロテアーゼ誘導体の例は、
Figure 2008539170
Figure 2008539170
および、
Figure 2008539170
である。
そのような態様で、標的タンパク質は、“天然様”構造を有するが、当然に、望まない凝集のリスクがない固定化機能活性化形態で提供され得る。そのような固定化、または捕捉標的タンパク質を、免疫学的、内因性、蛍光アッセイまたは他の生理学的もしくは薬学的に興味ある分子との相互作用アッセイに関する科学的研究のために使用し得る。
必要ならば、切断率は望むほど高くないので、再生段階の間にカラムから洗浄される非切断融合ポリペプチドを、本発明に記載したクロマトグラフィー工程の他の循環に再び入れることが出来る。
対象の遊離ポリペプチドを、所望により、部分的または完全にリフォールドされた状態で、それぞれの緩衝液の選択により取得できる。本発明の範囲内で、排水中の対象ポリペプチドは、部分的または完全にリフォールドされた状態である。本発明のある実施態様では、融合ポリペプチドの自己タンパク質分解活性部分のリフォールデッィングは、完全であり得るが、一方で、対象ポリペプチドは、部分的にフォールドされていない。この状態は、例えば、対象ポリペプチドが、非常に複雑なコンフォメーション、例えば、二量化もしくは三量化を有するときに起こり得て、または、補欠分子族もしくは補因子を含み得る。そのような対象ポリペプチドは、完全なリフォールディングのために、特定の条件を必要とし得る。したがって、そのような場合には、フォールディングは、分離した段階で完成し得て、そこでは、特別な条件、例えば、通常、リフォールディングの間に添加され得るプロトン強度およびpHまたは完全な界面活性剤の除去が発生し得る。
本発明の範囲内で、条件は、融合ポリペプチドがカラムに吸着したまま、任意の状態に変え得る。
本発明はまた、本発明に記載した使用のための、上記に記載したとおりのオリゴペプチドリガンドおよびCSFVのNproの誘導体を開示する。本発明はまた、本発明に記載した上記したとおりのオリゴペプチドおよびCSFVのNpro誘導体の使用に関する。
他の局面では、本発明は、親和性結合、とりわけ、ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)または、Npro変異体、およびNpro融合タンパク質の結合のための、上記したとおりの親和性リガンドの使用に関する。
本発明の他の局面は、変性条件下で封入体として発現するペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)、またはNpro変異体、およびNpro融合タンパク質の結合のための、親和性リガンドまたは親和性マトリックスに関ものであり、好ましくは、一般に、a)およびb)で上記したリガンド(とりわけ、上記したこれらのオリゴペプチドの特定の態様)、または、変性条件下で封入体として発現するペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)、またはNpro変異体、およびNpro融合タンパク質の結合のための、親和性マトリックス(好ましくは、一般に、本明細書に定義したマトリックス)である。
本発明は、下記実施例に準拠して記載しているが、それらは、単なる例示であり何ら制限するものではない。特に、実施例は、本発明の好ましい態様に関する。
実施例1−親和性クロマトグラフィー
1.1.1 クロマトグラフィー装置
実施例1でのクロマトグラフィーの稼働は、aeKTA 100 Explorer chromatography system (Amersham Biosciences)で行われる。調製ペプチド親和性吸着剤を、HR 5カラム(5 mm i.d., Amersham Biosciences)にパックする。ゲル容積は、およそ1mlである。
1.1.2 オリゴペプチドリガンドの調製
実施例1で使用するオリゴペプチドリガンドを、下記の方法で産生する:
固相ペプチド合成は、Fmoc−保護化アミノ酸(Bachem, Bubendorf, Switzerland)の1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール/N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(HOBt/DCC)−活性化を用いて、433Aペプチド合成機(Applied Biosystems, Vienna, Austria)で行う。ペプチドを4−ヒドロキシメチル−フェノキシメチル−コポリスチレン−1% ジビニルベンゼンレジン(HMPレジン、Wangレジン)上で合成する。側鎖のための保護基は、チロシン、セリンおよびスレオニンのためにtert−ブチル(t−Bu)、グルタミン酸およびアスパラギン酸のためにOtBu、リシンおよびトリプトファンのためにtert−ブトキシカルボニル(Boc)、およびシステイン、ヒスチジン、アスパラギンおよびグルタミンのためにtrityl(Trt)である。第1アミノ酸4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)のカップリング後、触媒として使用する。第1アミノ酸のカップリング後、キャッピング段階を安息香酸無水物を用いて達成する。Fmoc基の脱保護は、20%ピペリジンを用いて行う。側鎖脱保護およびレジンからの切断は、95%トリフルオロ酢酸(TFA)、2.5%水および2.5%トリイソプロピルシラン(TIS)を含む、切断混合物を用いた反応により行う。ジクロロメタン(DCM)での洗浄後、粗ペプチドを、繰り返したエーテル沈殿によって精製し、その後、凍結乾燥を行う。ペプチドをさらに、5-50% アセトニトリル対水(0.1% TFA)の5−50%直線勾配を用いて、30ml/分、P3500ポンプ(Amersham Biosciences, Uppsala, Sweden)を用いたLuna 15μC18(2) 250×21.2 mmカラム(Phenomenex, Torrence, CA, USA)で、RP−HPLCにより精製する。均一性および同一性を、マトリックス支援レーザー脱離イオン化−質量分析の飛行時間により評価する(ThermoBioanalysis, Hempstead, UK)。
1.1.3 親和性マトリックスの調製
実施例1で使用する親和性マトリックスを、下記の方法で調製する:
10 gのFractogel epoxy(M) (Merck, Darmstadt, Germany)を、50 mlの1 M ジアミノジプロピルアミン(DADPA)と、室温で48時間、反応させる。反応後、ゲルを50 mlの10mM HClで1回および50 mlの水で3回、洗浄する。ゲルを水で再懸濁し、0.1 M NaOHの添加によりpHを7.0に調製し、2 gの無水コハク酸を添加する。穏やかに撹拌しながら30分たった後、10 M NaOHの添加によりpHを7.0に調製し、もう2 gの無水コハク酸を添加する。もう30分撹拌した後、ゲルを、50 ml 0.1 M NaOH、50 ml リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、50 mlの水で3回および20 % エタノールで洗浄する。真空乾燥後、ゲルを4℃で貯蔵する。
1.1.4 カルボキシ基の活性化およびペプチドの固定化:
実施例1に記載した親和性マトリックスを、下記の方法で活性化する:
1 gのウエットFractogelを、1.1.3章で記載したとおりにDADPA−SAスペーサーで修飾し、5 mlのアセトニトリルで2回洗浄する。活性化は、アセトニトリル中に溶解した3 mlの0.1 M スクシンイミジル−トリクロロエチル炭素塩および0.1 M トリエチルアミンで、3時間行った。次に、ゲルを、アセトニトリルおよび1 mM HClで洗浄する。ペプチドAFYRWYAを、3 mg/mlの濃度でPBS中に溶解した。5 mlのペプチド溶液を、素早くゲルに添加し、24時間反応させた。ペプチドVSFIWYKを、0.1 M トリエチルアミンを含むジメチルホルムアミド(DMF)中に溶解した。5 mlのペプチド溶液を、素早くゲルに添加し、24時間反応させた。結合産物を、結合前後における試料のRP-HPLC により決定する。
CIM-epoxy上のペプチドの固定化:
ペプチドを、0.15 M NaClを含む100 mM Na2CO3緩衝液pH 10.0に溶解する。CIM-diskを、製造者により提供されたカートリッジに載せ、ペプチド溶液を、室温で48時間、P1ポンプ(Amersham Biosciences)を用いた循環様式で、ディスクを介して注入する。結合産物は、結合前後における試料のRP-HPLCにより決定する。結合後、残りのエポキシ基は、0.5 M エタノールアミン、pH 10.0で、48時間、妨害される。
1.1.5 融合ポリペプチドの発現
6×His-タグを有するN−末端オートプロテアーゼNproおよびC−末端融合GFPmut3.1を含む融合ポリペプチドを発現する組み換え E. coli HMS 174 (DE3)を、10 lの発酵槽で培養する。融合ポリペプチドは、下記のアミノ酸配列を含む:
Figure 2008539170
細菌宿主細胞、すなわち発現株を、それ自体が既知の微生物学的慣例に従い育てる。株は、一般に、栄養培地で単一コロニーから出発して育てられるが、また、凍結保存懸濁液(細胞バンク)を使用することも可能である。株は、一般に、さらなる使用のための十分なバイオマスを取得するために、多段操作で育てられる。
小規模では、これは、振盪フラスコ内で行い得て、たいていの場合には、複合培地(例えば、LB broth)を使用できる。しかしながら、また、限定培地(例えば、クエン酸培地)も使用できる。育てるために、(単一コロニーまたは冷凍培養からの細胞懸濁液で植菌された)宿主株の小用量プレカルチャーを培養し、この培養のための温度は、一般に、後の発現結果のために重要ではないので、通常、相対的に高い温度で操作することが可能である(例えば、30℃または37℃)。主な培養は大容量に設定され(例えば、500ml)、そこでは、特に、十分な通気を保証する必要がある(内容量に対して大容量のフラスコ、高速回転)。発現が、不可溶性封入体の形態で起こることを意図しているので、たいていの場合、主な培養は、相対的に高い温度で行われる(例えば、30℃または37℃)。誘導系は、特に、封入体を産生するのに適している(例えば、trp、lac、tacまたはphoAプロモーターを用いて)。後期対数増殖期に到達後(通常、振盪フラスコ中、0.5から1.0の光学的濃度で)、これらの場合には、誘導物質(例えば、インドールアクリル酸(indoleacrylic acid)、イソプロピル β−D−チオガラクトピラノシド=IPTG)を添加し、そしてインキュベーションを1〜5時間続ける。この時間の間に、たいていのNpro融合ポリペプチドは、細菌細胞質に封入体として沈着する。生じた細胞を収集し、さらに加工する。
大規模では、多段階システムが複数のバイオリアクター(発酵槽)を構成しており、それは、工程のプロセス制御工学を改善できるようにするために、この場合には、限定した栄養培地を使用することが好まれる。さらに、特定の栄養物を計量することにより(fed batch)、バイオマスおよび生成物形成を大いに増加させることが可能となる。あるいは、その工程は、撹拌フラスコに類似している。例えば、初期段階発酵槽および主要段階発酵槽を使用し、培養温度は、撹拌フラスコのそれに類似して選択される。初期段階発酵槽は、一般に、単一コロニーまたは振盪フラスコ中の冷凍培養から成長した、いわゆる接種材料を用いて接種される。十分な通気および十分な誘導因子濃度をまた、発酵槽中、および、とりわけその主要段階で確保しなければならない。しかしながら、ある場合には、誘導段階は、振盪フラスコと比較して、極めて長く為されなければならない。生じた細胞を再び、さらなる工程に送達する。
1.1.6 封入体の単離
収集後、細胞(850 g湿重量)を、2500 mlの50 mM Tris/HCl、5 mM EDTA、1 %Triton X−100、pH 8.0に懸濁する。冷却した懸濁液を、細胞を破砕するために、800バールで3回、APV-2000高圧ホモジナイザー(Invensys)を通過させる。通過の間、懸濁液を氷上で冷却し、Ultraturraxを用いて破砕する。ホモジネートを低速(JLA 10.500、7500 rpm、30分)で遠心分離し、組み換え融合ポリペプチドを含む封入体を取得する。
1.1.7 封入体の安定化
ペレットを、50 mM Tris/HCl、5 mM EDTA、1 %Triton X-100、pH 8.0で懸濁し、遠心分離する。この段階を繰り返す。水洗浄段階後、ペレットを水で懸濁する。取得した封入体懸濁液を、さらなる使用のため20 ℃で貯蔵する。封入体懸濁液を、室温で、50 mM Tris/HCl、10 M ウレア、50 mM DTT、pH 7.3 で1:5に希釈する。不可溶成分は、遠心分離により除去される。約15 mg/mlのポリペプチド濃度が得られる。ポリペプチド溶液は、約2 mg/mlのポリペプチド濃度に達するように、50 mM Tris/HCl、100 mM NaCl、4 M ウレア、pH 7.3で希釈する。
1.1.8 クロマトグラフィーカラムへの融合ポリペプチドの結合
0.5 mlのポリペプチド溶液を、Fractogel-DADPA-SA-VSFIWYK (0.5×5 cm)マトリックスに適用し、それにより、それぞれのペプチドの調製およびカップリングが、上記したとおり(1.1.2および1.1.3)行われる。カラムは、50 cm/hの直線流速で、50 mM Tris/HCl、100 mM NaCl、4 M ウレア、pH 7.3で平衡化される。流速を、試料注入後、150 cm/hまで増やす。
1.1.9 非結合夾雑物質の洗浄
非結合成分を、平衡緩衝液の5カラム容積で洗浄する。リフォールディング緩衝液、具体的には、0.5 M Tris/HCl、2 mM EDTA、3 % グリセロール、5 mM DTT、pH 7.3への緩衝液交換は、4.5カラム容積で行う。
1.1.10 リフォールディング、切断および溶出
カオトロピックからコスモトロピックへ条件を変えた後、融合ポリペプチドは、流れを止めることにより、クロマトグラフィーレジンで25時間リフォールドされる。活性化オートプロテアーゼは、C−末端融合GFPmut3.1を切断する。流速50cm/hのリフォールディング緩衝液を用いた次の溶出は、精製した本来のGFPmut3.1を生じ、蛍光測定およびSDS-PAGEにより確認される。
1.1.11 再生
クロマトグラフィーレジンの再生は、流速50cm/hで、0.1 M NaOHで行う。
実施例2−親和性マトリックスの調製
2.1 ペプチド親和性マトリックスの調製
チオール基を有するマトリックス(Fractogel-DADPA-IT)の上に、ヨード酢酸無水物で誘導体化された、C末端リシンを介した結合を有するペプチド親和性マトリックスの調製
300 mgのN-アセチル化ペプチド、Ac-AFYRWYAKを、65μlのジイソプロピルエチルアミンを含む3 mlのジメチルホルムアミド (DMF)で溶解した。次いで、溶液を氷上で冷却した。その後、130 mgのヨード酢酸無水物を1.5 mlのDMFで溶解し、ペプチド溶液に加えた。反応は、1 mlのギ酸を加えることにより、1分後に、終結した。次いで、最終DMF濃度の30%まで、溶液を水で希釈した。その後、溶液を、以前に上記したとおり、調製RP-HPLCにより精製した。フラクションを凍結乾燥し、質量分析により解析した。10 gのFractogel-DADPAを、上記したとおり調製した。その後、ゲルをPBS緩衝液で3回洗浄した。次いで、ゲルを、PBS緩衝液で溶解した10 mg/mlのimminothiolan (IT)と、2時間反応させた。250 mgのペプチド−ヨード酢酸−誘導体を、30%のDMFを含むpH 6.0、15 mlの20 mM MES緩衝液で溶解した。次いでこの溶液を、3時間ゲルと反応させた。結合産物は、RP-HPLCとの結合前後で試料を解析することにより決定した。ゲル上の残ったチオール基を、1 mg/mlのヨードアセトアミド溶液で2時間、妨害した。そこで調製されたマトリックスは、Fractogel-DADPA-IT-AFYRWYAKと呼ぶ。
2.2 ポリ(リシン、トリプトファン)リガンドを有する、親和性マトリックスの調製
10 gのFractogelepoxyを、結合緩衝液、すなわち、150 mMナトリウムクロライドおよび10 mMトリエチルアミンを含む、20 mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH 11.0)で3回洗浄した。100 mgのポリ(リシン、トリプトファン)を、10 mlの結合緩衝液に4:1 (PolyKW, Sigma)で溶解し、48時間、ゲルと反応させた。結合効率は、結合前後での、ポリ(リシン、トリプトファン)溶液の280 nmにおける吸光度を測定することにより決定した。次いで、ゲルを0.5 M エタノールアミンと反応させ、残りのエポキシ基を妨害した。そこで調製されたマトリックスは、Fractogel-polyKWと呼ぶ。
あるいは、上記の手順を、Actigel B Ultraflow 4 epoxyを用いて実行する。そこで、調製したマトリックスをActigel-polyKWと呼ぶ。
さらに、上記の手順を、Epoxy Sepharose 6Bを用いて実行する。そこで、調製したマトリックスをSepharose-polyKWと呼ぶ。
実施例3: 親和性クロマトグラフィー
3.1 NproEDDIE-6His封入体抽出物NproEDDIE-6Hisの精製:
Figure 2008539170
50 mM Tris、100 mM NaCl、4 M ウレア、10 mM α−モノチオグリセロール(MTG)、pH 7.3中、夾雑NproEDDIE-6His封入体抽出物を、先に50 mM Tris、100 mM NaCl、4 M ウレア、pH 7.3で平衡化したFractogel-DADPA-IT-AFYRWYAK (0.5×5 cm)に、それぞれ25および150 cm/hの直線流速で載せる。約2 mg/mlのタンパク質濃度で、5 mlの量の試料を適用した。150 cm/hの直線流速で平衡化緩衝液の5カラム容積(CV)を用いて非結合成分を洗浄した後、50 mM Tris、1 M NaCl、8 M ウレア、pH 7.3の10 CVを用いた溶出を、同じ流速条件下で行った。カラムの再生を、0.2 M NaOHの10 CVを用いて行った。宿主細胞化合物の欠損は、SDS-PAGEにより確認した。
3.2 NproEDDIE-6His封入体抽出物の精製
50 mM Tris、100 mM NaCl、4 M ウレア、10 mM MTG、pH 7.3 中の夾雑なNproEDDIE−6His封入体抽出物を、直線流速がそれぞれ25および150 cm/hで、50 mM Tris、100 mM NaCl、4 M ウレア、pH 7.3で先に平衡化したFractogel−ポリ−KW (0.5×5 cm)に載せた。約2 mg/mlのタンパク質濃度で、5 mlの量の試料を適用した。150 cm/hの直線流速で平衡化緩衝液の5カラム容積(CV)を用いて非結合成分を洗浄した後、50 mM Tris、1 M NaCl、8 M ウレア、pH 7.3の10 CVを用いた溶出を、同じ流速条件下で行った。カラムの再生を、0.2 M NaOHの10 CVを用いて行った。宿主細胞化合物の欠損は、SDS-PAGEにより確認した。
3.3 NproEDDIE-6His封入体抽出物の精製
GFPmut3.1産生E. coli HMS 174 (DE3)細胞ホモジネートでスパイクした(spiked)夾雑なNproEDDIE-6His封入体抽出物の親和性クロマトグラフィーを、上記したとおりのFractogel-DADPA-IT-AFYRWYAKで行った。流れて、溶出した試料を収集し、SDS-PAGEにより標的タンパク質および混入内容物に関して、解析した。
実施例4−検出系
この検出系は、Npro-EDDIEに結合する、共有結合で固定化されるか、または膜上で合成されたペプチドリガンドによる、Npro-EDDIE融合タンパク質のための一般的な検出系を表している。融合タンパク質は、ペプチドを含む膜に結合し、融合パートナーは、その内因的な特徴、例えば、GFPの自家蛍光、融合パートナーに対する抗体、融合パートナーの結合特性により検出できる。(本発明に記載した親和性マトリックスの好ましい例として)この膜は特に、水溶液に溶解しないか、または少しだけ溶解し、検出するのが困難なタンパク質を結合するのに適している。好ましくは、ウレアは、本発明に記載したそのようなタンパク質を溶解するために使用する。
本発明に記載したオートプロテアーゼを使用する場合には、その活性を、例えば、リンカー、不活性変異体または不活性緩衝液または緩衝液成分により阻害し得る(望む時間ポイントで添加し得る)。
固定ペプチドAFRWYAを有する膜を(ここで、は、20個のタンパク質遺伝子アミノ酸のそれぞれを表す)、50 mM Tris、300 mM NaCl、4 M ウレア、12.5 mM ジチオスレイトール(DTT)、pH 7.3 中、1 mg/mlの濃度で、夾雑6×His−NproEDDIE−GFPmut3.1封入体抽出物と共に、1時間、インキュベートした。インキュベーション緩衝液で5分洗浄後、条件を1 M Tris、0.25 M スクロース、2 mM EDTA、10 mM DTT、pH 7.3に変えて、融合GFPmut3.1のリフォールディングを可能にした。ペプチドスポット上のGFP蛍光を、315、350および400 Vの異なった光電子増倍管電圧で、488 nmの励起波長および520 nmの放射で、Typhoon scanner (Amersham Biosciences)を用いて検出した。
実施例5−ビオチン化抗Nproペプチド
この検出系は、ビオチン化ペプチドを膜結合NPro-EDDIE融合タンパク質と結合することによる、Npro-EDDIE融合タンパク質のための一般的な検出系を表している。検出は、ストレプトアビジン-西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体を用いて行われる。
Npro-EDDIEおよびC末端融合ポリペプチドを含む融合タンパク質のE.coliでの過剰発現は、Npro-EDDIEに対して向けられた標識ペプチドにより検出される:細胞ホモジネートを、10 M ウレアを含む溶液を用いたE. coli発酵もろみ液の処理により調製する。ホモジネートを、ニトロセルロース膜にスポットする。その後、膜を乾燥し、リン酸緩衝液中、3 %リゾチームで1時間、妨害する。次いで、膜を、10μg/mlのAFYRWYAK−ビオチン−複合体を含む溶液で1時間、インキュベートする。1 M 塩化ナトリウムを含むPBS中に溶解したストレプトアビジン−HPOを15分間加え、その後、インキュベーション緩衝液で3回洗浄し、次いで、Super シグナル(商標) West Pico chemiluminescence detection system (Pierce, Rockford, IL, USA)およびLumiImager(商標)(Boehringer, Mannheim, Germany)で検出した。
実施例6−Npro変異体融合タンパク質の調製
10 mlの
−上記したとおりのIBから抽出した、融合タンパク質6HisNPro-SGT-GFPmut.3.l溶液
−上記したとおりのIBから抽出した、6HisNPro溶液、および
−上記したとおりのIBから抽出した、6HisNPro-EDDIE溶液
を、50 mM Tris、100 mM NaCl、4 M ウレア緩衝液pH 7.3で、各々先に平衡化した、
−Fractogel-DADPA-SA-VSIFEWカラム
−Fractogel-DADPA-SA-AVSIEWYカラム
−Fractogel-DADPA-SA-AVSFIWYカラム、および
−Fractogel-DADPA-SA-VSFIWYKカラム
に載せた。ロード後、カラムを、15カラム容積の平衡化緩衝液で洗浄した。溶出は、500 mM NaClを加えた、平衡化緩衝液で行った。クロマトグラフィーの間に収集したフラクションをSDS-PAGEで解析し、BSAおよびリゾチームをコントロールタンパク質として使用する。
封入体の調製:
6His-タグを有するN−末端オートプロテアーゼNproおよびGFPmut3.1を含む、融合タンパク質を発現している組み換え E. coli HMS 174 (DE3)(上記1.1.5を参照のこと)を、10 l発酵槽で培養した。収集後、細胞(850 g 湿重量)を500 mlの50 mM Tris、5 mM EDTA、I %Triton X-100、pH 8.0で懸濁した。冷却した懸濁液を、細胞を破砕するために、800バールで3回、APV-2000高圧ホモジナイザー(Invensys)を通過させる。通過の間、懸濁液を氷上で冷却し、Ultraturraxを用いて破砕する。ホモジネートを低速(JLA 10.500、7500 rpm、30分)で遠心分離し、組み換え融合ポリペプチドを含む封入体を取得する。ペレットを、50 mM Tris/HCl、5 mM EDTA、1 %Triton X-100、pH 8.0で懸濁し、遠心分離する。この段階を繰り返す。水洗浄段階後、ペレットを水で懸濁する。8.9 % の乾燥質量を有する580 mlの封入体懸濁液を取得し、さらなる使用のため−20 ℃で貯蔵する。封入体懸濁液を、室温で、50 mM Tris/HCl、10 M ウレア、50 mM DTT、pH 7.3 で1:5に希釈する。不可溶成分は、遠心分離により除去される。約15 mg/mlのタンパク質濃度が得られる。ポリペプチド溶液は、約2 mg/mlのタンパク質濃度に達するように、50 mM Tris/HCl、100 mM NaCl、4 M ウレア、pH 7.3で希釈する。

Claims (18)

  1. 固相およびこの固相に結合するペプチド結合を含む親和性リガンドを含む親和性マトリックスであって、ペプチド結合を含む親和性リガンドが、下記のリガンド群:
    a)式X1X2X3X4を含むペプチドであって、X1からX4 はアミノ酸残基であり、少なくともX1からX4 の2個がW、YまたはFであるペプチド;
    b)式X5X6X7X8を含むペプチドであって、X5 からX8 はアミノ酸残基であり、少なくともX5 からX8 の1個がWであり、そして、少なくともX5 からX8 の1個がEまたはDであるペプチド;および、
    c)R、K、EおよびDからなる群のアミノ酸モノマーおよびY、FおよびWからなる群のアミノ酸モノマーからなるポリ−アミノ酸であって、好ましくは、poly-KY、poly-KF、poly-KW、poly-RY、poly-RF、poly-RW、poly-EY、poly-DY、poly-EF、poly-EW、poly-DFおよびpoly-DWであるポリ−アミノ酸、
    ただし、a)およびb)に記載したペプチドは、最大、35アミノ酸残基長を有し、c)に記載したポリ−アミノ酸は、最小、20アミノ酸残基長を有する、
    から選択される、親和性マトリックス。
  2. a)およびb)に記載したペプチドが、5〜12、とりわけ6〜8アミノ酸残基長を有する、請求項1に記載の親和性マトリックス。
  3. 親和性リガンドが化学的に修飾され、とりわけアセチル化され、エステル化され、アミド化され、酸化され、還元されているか、またはリンカー分子と共に提供される、請求項1または2に記載の親和性マトリックス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の親和性マトリックスであり、ここで、固相がクロマトグラフィー材料、とりわけ、セルロース、アガロース、アクリルアミド、ポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)またはエチレングリコール−メタクリル酸塩コポリマーに基づく支持体、またはマイクロタイタープレート、ニトロセルロース膜、マイクロチップ、ガラスプレートまたは金属被膜支持体からなる群から選択されるマトリックス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の親和性マトリックスであって、親和性リガンドが、
    Figure 2008539170
    からなる群から選択される、マトリックス。
  6. 親和性リガンドが固相と共有結合している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の親和性マトリックス。
  7. 液体出発調製物からのタンパク質の親和性結合に関する方法であって、該タンパク質を、請求項1〜6のいずれか1項に記載の親和性マトリックスとカオトロピック条件下で接触させ、それにより該タンパク質が該マトリックスに結合し、そして、該液体出発調製物から分離される、方法。
  8. マトリックスに結合した該タンパク質が、該マトリックスに結合したままさらに加工される、請求項7に記載の方法。
  9. マトリックスに結合した該タンパク質または該加工タンパク質が、好ましくは、液体出発調製物として低カオトロピシティを有する溶出緩衝液を適用することにより、マトリックスから溶出される、請求項7または8に記載の方法。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法であって、該タンパク質が、自己タンパク質分解部分、および該自己タンパク質分解部分により非カオトロピック条件下で、自己タンパク質分解的に切断できる対象タンパク質からなる部分を含む、異種組み換えポリペプチド、とりわけ自己タンパク質分解部分が、ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)または、Npro変異体である融合タンパク質、および変性条件下で封入体として発現するNpro融合タンパク質である、方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、該自己タンパク質分解部分が、
    配列番号1
    Figure 2008539170
    配列番号2
    Figure 2008539170
    配列番号3
    Figure 2008539170
    配列番号4
    Figure 2008539170
    配列番号5
    Figure 2008539170
    配列番号6
    Figure 2008539170
    配列番号7
    Figure 2008539170
    配列番号8
    Figure 2008539170
    および、
    配列番号9
    Figure 2008539170
    からなる群から選択される、方法。
  12. 請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法であって、ここで、該タンパク質が、生理学的な条件下で高い凝集傾向を有するタンパク質またはタンパク質の部分であるか、または含み、ここで、とりわけ、タンパク質が、Aβペプチド、Tauプリオンタンパク質、α−シヌクレイン、Tau、ADanペプチド、ABriペプチド、シスタチン C、Aβペプチド、スーパーオキシドジスムターゼ、アトロピン 1、ハンチントン、アタキシン、アンドロゲン受容体、TATA box−結合タンパク質、Ig軽鎖、血清アミロイドA、Transthyretin、Transthyretin、β2−ミクログロブリン、アポリポタンパク質A-1、ゲルソリン、Pro−isletアミロイドポリペプチド、プロカルシトニン、心房性ナトリウム利尿因子、リゾチーム、インスリン、フィブリノーゲン、完全長タンパク質または特異的断片からなる群から選択されるタンパク質、変異体、変異型またはそのポリQ伸張である、方法。
  13. 請求項7に記載した結合を行うことを含む、異種ポリペプチドの製造方法。
  14. さらに該ポリペプチドの精製を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 対象異種ポリペプチドの親和性結合に関する方法であって、該ポリペプチドが、ペスチウイルスオートプロテアーゼNproまたはその誘導体の融合ポリペプチドとして発現しており、そして、ここで、該融合ポリペプチドを、カオトロピック条件下で、そのような条件下でペスチウイルスオートプロテアーゼNproまたはその誘導体への特異的な結合を発揮するペプチドと接触させ、そして、ここで、該ペプチドが固相に結合する、方法。
  16. 親和性精製、とりわけ、ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro (Npro)またはNpro変異体、およびNpro融合タンパク質の結合に関する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の親和性リガンドの使用。
  17. ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)またはNpro-変異体、およびNpro融合タンパク質の結合に関する親和性リガンドであり、好ましくは、リガンドが、請求項1a)およびb)、2ならびに5で定義したとおりである、リガンド。
  18. ペスチウイルスのオートプロテアーゼNpro(Npro)またはNpro-変異体、およびNpro融合タンパク質の結合に関する親和性マトリックスであり、好ましくは、請求項1〜6に記載のマトリックス。
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