JP2008521640A - 酸基で変性されたアミノ基を有するポリマーを、湿し水又は湿し水濃縮物の製造に使用する方法、及びオフセット印刷用湿し水循環において使用する方法 - Google Patents

酸基で変性されたアミノ基を有するポリマーを、湿し水又は湿し水濃縮物の製造に使用する方法、及びオフセット印刷用湿し水循環において使用する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的少量の水の転写であっても安定した水膜が得られ、結果物に悪影響を及ぼすことなく必要量のイソプロパノール又はイソプロパノールの代替物を少なくとも実質的に減らすことができる、改善されたオフセット印刷用湿し水を提供すること。
【解決手段】酸基で変性されたアミノ基を有するポリマーをオフセット印刷用湿し水の製造に使用する方法。オフセット法を用いた印刷方法であって、酸基で変性されたアミノ基を有するポリマーを含む湿し水を使用することを特徴とする方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸基で変性されたアミノ基を含むポリマーをオフセット印刷用湿し水の製造に使用する方法に関する。さらに、酸基で変性されたアミノ基を含むポリマーを含む湿し水を用いたオフセット技術による印刷方法に関する。
オフセット印刷では、実質的に高さに差異がない印刷版が用いられる。オフセット印刷版の印刷部と非印刷部は、異なった湿潤特性、すなわち疎水性領域及び親水性領域を有する。オフセット印刷版は、通常は、適切な疎水性塗膜が付与された基板を有する。非印刷部では、親水性基板を露出させるために感光性層を除去する。オフセット印刷には、油性印刷インクが用いられる。ここで、印刷版の疎水性領域は印刷インクで湿らせることができ、親水性領域は印刷インクでは湿らせることができない。オフセット印刷技術のさらに詳細な説明は、例えば、非特許文献1に記載されている。
例えば、オフセット印刷版は、印刷工程のために印刷シリンダーに固定される。さらに二個のロール、いわゆるインクローラー及びいわゆるダンプニングローラーは、印刷シリンダーを接触させる。
いずれの印刷インクもインクローラーにより印刷版へ転写され、いわゆる湿し水がダンプニングローラーにより版表面に塗布される。湿し水は、種々の助剤が溶解した水を含む。湿し水は、一般的には、湿し水濃縮物を希釈することにより調製される。その後、必要であれば、さらに添加剤を水又は湿し水に別々に計量送給することもできる。
湿し水は、オフセット印刷インクの受容を妨げる安定した湿った薄膜を、印刷版の非印刷部分上に形成する機能を有する。これに関連して、湿し水及びインクを印刷版に塗布する際に、各プレートシリンダーの回転の間に初めに湿し水を塗布した後にインクを塗布するか、これを逆の順序で行うかどうかは重要なことではない。像様に塗布されるインクは、初めに印刷シリンダーからゴム胴へ、そこから紙へと印刷される。
ダンプニングローラーから、湿し水は、印刷版の印刷部分及び非印刷部分の双方に転写される。転写される湿し水の量は、ダンプニング装置中の供給ローラーの速度などで制御することができる。非印刷部分において、湿し水は、当該部分が親水性になるのを確実にする。印刷部分では、湿し水及び印刷インクから、インク−水エマルジョンが生じる。
オフセット印刷において精度良く印刷された複写物は、印刷版へ転写される湿し水の量に実質的にかなり左右される。
少な過ぎる湿し水が転写されると親水性部分が印刷インクを十分にはじかないため、非印刷部分も少なくとも部分的に印刷インクで濡れ、したがってインクが不適切な方法で紙に転写される。この印刷欠陥を印刷者はグリージング又は汚れと言う。多すぎる湿し水が転写されると、多すぎる水が印刷インクエマルジョンと混合するため、印刷インクの流動学的特性が不利に作用する。これは、例えば、カラー強度の低下や、インクがゴム胴又は紙へ印刷される問題などを示す。
撥ね付け作用が達成されるが多すぎることはないように十分な量の湿し水が転写された部位は、当業者により“水窓(water window)”と言われる。安定した印刷のために、水転写における小さい変化でさえ中断を招く印刷工程における望ましくない不具合をもたらさないように、水窓は可能な限り広くなければならない。
インクの過剰な乳化や、関連するカラー強度の低下などを回避するために、一般的には、可能な限り少量の湿し水で十分な撥ね付け作用が達成されることが望ましい。
水溶性薄膜形成コロイド又はポリマーが湿し水における助剤として用いられることが知られている。薄膜形成コロイド及び水溶性ポリマーは、印刷版の非印刷層上での安定した水膜の定着を促進させる機能を有し、このため印刷の間に一定した印刷品質が達成され、且つ装置が停止した場合に非常に多くのスタートアップ消耗なしで印刷を直ぐに再開することができる。さらに、アラビアゴムなどのポリマーは、印刷版の貯蔵及び保管の間、物理的損傷から版を保護するために役立つ。
特許文献1では、アラビアゴムを湿し水の調製に使用することが開示されている。特許文献2及び3では、アラビアゴム、でんぷん誘導体、アルギン酸塩、セルロース誘導体、及びこれらの変性物、ポリエチレングリコール及びそのコポリマー、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、及び無水マレイン酸及びポリビニルメチルエーテル由来のコポリマー、スチレンスルホン酸由来のポリマー又はポリビニルピロリドンを開示している。
さらに、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース又はこれらの組み合わせなどの、セルロース誘導体が用いられることが知られている。例えば、特許文献4、5、6又は7などがある。
湿し水に最も広く用いられているポリマーは、アラビアゴムである。アラビアゴムは、L−アラビノース、L−ラムノース、D−ガラクトース及びD−グルクロン酸など、種々の多糖類の混合物であり、種々のアカシアやミモザ亜種の樹液から樹脂として得られる。しかしながら、アラビアゴムの使用は、オフセット印刷版上に安定した湿潤薄膜を得るために、比較的多量の水を必要とする。さらに、アラビアゴムの不十分な部分は発泡特性と気泡安定性、強い天然色と比較的低い溶解性である。アラビアゴムは天然物であるので、様々な質のものが得られる。湿らせるのが不均一となり、したがって印刷欠陥が生じ得るので、しばしば新聞紙の印刷に用いられるいわゆるブラシ式又は遠心力式のダンプニング装置には、印刷版への塗布時の湿し水中でのフォームの形成及び安定化を避けることが絶対的に不可欠である。
上述したポリマーのうち他のポリマーは、印刷版及びゴム胴上に堆積物を残す負の特性を有する。これは、紙ごみ及びインク粒子の蓄積を招き、印刷版又はゴム胴の定期的な洗浄を必要とし、印刷工程における時間損失をもたらす。さらに、用いられる重合体は、印刷版、特に印刷付与部に対して如何なる有害な作用を及ぼしてはならない。
オフセット印刷用の湿し水は、通常は水に加えて、緩衝系、界面活性剤、消泡剤、殺生物剤及び腐食防止剤など、多くの全く異なる助剤をさらに含む。
さらに、短鎖アルコール、特にイソプロパノール、エタノール及びこれらの混合物が、助剤として一般的に用いられる。また、高沸点グリコールエーテルも、イソプロパノールの代わりになるものとして用いられる。湿し水は、30質量%以下のイソプロパノール又は他の短鎖アルコールを含み得る。イソプロパノールは、とりわけ湿し水の粘度を向上させる;これは多量の水を版へ転写するのを容易にする。さらに、これは、印刷インク中の水の乳化において、安定した乳化状態を達成するのに役立つ。しかしながら、印刷作業中の有機溶媒の放出は、通常は望ましくない。したがって、イソプロパノールの含有量が可能な限り少なく、全く含まないものであってもよい湿し水を供給するのが極めて望ましい。
DE19719936 EP1099566 EP1099567 JP−A02−292092 JP−A07−125472 JP−A2003−276357 JP−A2004−160869 RoemppLexikon"Lacke und Druckfarben",Georg Thieme Verlag,Stuttgart,New York 1998,167〜170ページ
したがって、本発明の目的は、比較的少量の水の転写であっても安定した水膜が得られ、結果物に悪影響を及ぼすことなく必要量のイソプロパノール又はイソプロパノールの代替物を少なくとも実質的に減らすことができる、改善されたオフセット印刷用湿し水を提供することである。
オフセット印刷用湿し水の調製への酸基で変性されたアミノ基を含むポリマーの使用を見出した。さらに、湿し水が酸基で変性されたアミノ基を含むポリマーを含むオフセット法を用いた印刷方法を見出した。
本発明については、特に下記について言及する:
本発明のオフセット印刷法用の湿し水の調製には、酸基で変性されたアミノ基を有するポリマーPが用いられる。ポリマーPは、直鎖状又は分岐状のポリマーであってもよい。
また、ポリマーPは、湿し水として使用するために希釈される湿し水濃縮物の調製のために用いられてもよく、又は循環している湿し水に用いられてもよい。
酸基で変性されたアミノ基は、下記一般式(I)、(II)及び(III)よりなる基から選択される構造単位である。
Figure 2008521640
前記構造単位は、(III)の場合のようにポリマー鎖の一部であってもよく、又は(I)若しくは(II)の場合のように側面の単位又は末端の単位として配置されてもよい。用語“ポリマー鎖”とは、ポリマー主鎖すなわちポリマーを形成する最も長い鎖、及びポリマー鎖のより短い又はより長い枝の双方を意味するものと解されるべきである。
ポリマー鎖は、共有結合により連続して配置された炭素原子からなるが、この炭素鎖はヘテロ原子、特に窒素、適切であれば酸素又は他の官能基によって中断されていてもよい。前記鎖は、N原子、適切であればO原子によって中断されているのが好ましい。
構造単位(I)、(II)及び/又は(III)に加えて、ポリマーは、他の官能基を含んでいてもよい。これらは、特に第1級、第2級及び/又は第3級アミノ基であってもよい。また、湿し水としての使用においていかなる不利な特性をも示さない他の官能基が存在していてもよい。ここで、エーテル基−O−及びOH基が特に挙げられる。アミノ基及び官能化されたアミノ基の他に、いかなる他の官能基又は少なくとも実質的にいかなる他の官能基も存在しないのが好ましい。
Z基は、酸基を有する構造単位であり、R1は、H又は直鎖状又は分岐状の好ましくは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基であり、任意に他の置換基又はヘテロ原子を有していてもよい。R1は、好ましくはHである。
酸基を有する構造単位Zは、一種以上の酸基R2を有していてもよい。好ましい酸基の例としては、特に、カルボキシル基−COOH、スルホ基−SO3H、及びリン酸基−PO32が挙げられるが、他の酸基が存在していてもよい。当該酸基は、好ましくは−COOH基である。酸基は自由酸として存在していてもよいが、前記酸の塩、特にアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩であってもよい。
酸基R2は、一般的に、架橋基Xを介して窒素原子と結合している。この場合、Zは一般式−XR2 n(式中、Xはn価の有機基であり、nは1以上の自然数である)で示される。nは、好ましくは1〜5、特に好ましくは1又は2である。
n価の有機基Xは、直鎖状又は分岐状の脂肪族、芳香族又は脂芳香族(araliphatic)基であってもよい。1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜5個、特に好ましくは1〜3個の炭素原子、最も特に好ましくは1又は2個の炭素原子を含む脂肪族基であるのが好ましい。二価の有機基が特に好ましい。特に好ましい基は、メチレン基又は1,2−エチレン基である。
好ましい構造単位Zの例としては、−CH2CH2SO3H、−CH2SO3H、−CH2CH2PO32、−CH2PO32、−CH2COOH、−CH2CH2COOH、−CH2(COOH)CH2−COOH、−CH2CH(CH3)COOH及び−CH2CH(CH2COOH)COOHが挙げられる。構造単位は、自由酸として、又はアルカリ金属塩などの塩の形態で存在していてもよい。さらに、これらはポリマーの酸基及び変性又は未変性のアミノ基を有する内塩の形態で存在していてもよい。−CH2COOH及び−CH2CH2COOHが特に好ましい。
用いられるポリマー中の変性されたアミノ基又は未変性のアミノ基の数は、湿し水に求められる特性に従って当業者によって決定される。しかしながら、前記数は、少なくとも湿し水に用いられる濃縮物においてポリマーが溶解して透明の溶液を与えるほどには高くなければならない。通常、ポリマー中の炭素原子と窒素原子との比は、6:1〜5:1、例えば、約4:1であるが、当該範囲に本発明が制限される意図はない。
湿し水の調製に用いられるポリマーPの重量平均MWは、湿し水に求められる特性に従って当業者によって選択される。通常、分子量MWは、500〜2000000g/mol、好ましくは1000〜1500000g/mol、特に好ましくは2000〜1200000g/mol、最も特に好ましくは10000〜1200000g/molであり、例えば、50000〜480000g/molが有用であることが示された。重量平均分子量は、光散乱法を用いて測定される。
上述したポリマー及びその調製は、原理上は公知である。例えば、EP−A490231及びWO97/40087などの文献が挙げられる。
本発明において用いられるポリマーPは、例えば、第1級及び/又は第2級アミノ基を有するポリマーを適切な試薬を用いて官能化することによって製造することができる。これにより存在するアミノ基の一部又は全部が転化され、これにより構造単位(I)、(II)及び/又は(III)に官能化される。官能化度は、1〜100%であり、好ましくは50〜100%、特に好ましくは70〜100%である。
原理上は、アミノ基を含む全ての種類のポリマーを変性のための出発材料として使用することができる。これらはアミノ基の他に、変性にいかなる作用も及ぼさず、悪影響のないものであれば他の官能基を有していてもよい。
例えば、ポリビニルアミンが、出発材料として好ましい。これは、ビニルアミンの単独重合体、又はビニルアミン及び他のコモノマーの共重合体であり得る。好ましいコモノマーとしては、例えば、モノエチレン性不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸など)、ビニルアミド(ビニルピロリドン及びビニルカプロタクタムなど)、さらにビニルイミダゾール、酢酸ビニル、オレフィン、ビニルアルコール、ビニルスルホン酸、及びビニルリン酸などが挙げられる。しかしながら、一般的に、コモノマーの量は、モノマーの全量に対して30質量%を超えるべきではない。ビニルアミン単独重合体が好ましい。
ポリプロピレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリエチレンイミン、又はプロピレンイミン及びエチレンイミンの共重合体などのポリアルキレンイミンがさらに好ましい。ポリエチレンイミンが好ましい。
アミノ基を有し、且つジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジアミノプロピレンエチレンジアミン、トリスアミノプロピルアミン及びポリエチレンイミンなどがモノマーによって相互に結合したポリアルキレンポリアミン単位を含むポリマーがさらに好ましい。例えば、ポリアミドイミンは、当該ポリアミドイミン単位をC4〜C10−ジカルボン酸と結合させることによって製造できる。好ましいジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、スベリン酸、セバシン酸若しくはテレフタル酸、又はこれらのエステル若しくは無水物などのこれらの誘導体が挙げられる。
ポリエーテルアミンは相当する方法において使用することができる。この種類の化合物は、例えば、DE−A2916356に記載されている。ポリエーテルアミンは、高温で当該ポリエーテルアミン単位をクロロヒドリンエーテルと縮合させることによって得られる。
また、適切な出発ポリマーがエチレンイミンと反応したポリマーを使用することもできる。ここで、ポリエチレンイミン単位を含むグラフトポリマーが形成する。好ましい出発材料は、例えば上述したポリアミドアミン、ポリエーテルアミン又はポリビニルアミンが挙げられる。
アミノ基を含むポリマーは、使用する前に変性されていてもよい。これらは、一部のアミノ基をアルキル化するために、アルキル化剤などと反応させることができる。好ましいアルキル化剤は、一般式R1−Br(R1は上記で規定したものである)で示される臭化アルキルである。
出発材料として使用させるポリマーPは、架橋されていてもよい。当然、これは部分架橋のみを含んでいてもよい。十分な割合のアミノ基が、常に残っていなければならない。架橋度は、いかなる負の特性を招くことなく、湿し水に求められる特性に応じて当業者により選択される。特に、ポリマーの十分な水溶性が維持されるべきである。一般的に、出発ポリマー中に存在する2%以下のアミノ基を、架橋剤と反応させるべきである。1%未満の窒素を架橋剤と反応させるのが好ましい。
一般的に、架橋剤は、ここで記載するように変性の前に実施するのが好ましい。しかしながら、変性後の特定の場合のみ架橋を実施することを除外する意図ではない。
好ましい架橋剤は、例えば、官能基としてハロヒドリン、グリシジル、アジリジン又はイソシアネート単位又はハロゲンを有する少なくとも二官能性の架橋剤が挙げられる。好ましい架橋剤の例としては、エピクロロヒドリンなどのエピハロヒドリン類、又は1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロプロパン、1,4−ジクロロブタン及び1,6−ジクロロヘキサンなどのα,ω−ジクロロアルカン又はビシナルジクロロアルカンが挙げられる。
少なくとも二価アルコールから出発して製造することができる架橋剤が、本発明を実施するために特に好ましい。例えば、グリセロール、エトキシル化又はプロポキシル化されたグリセロール、2〜15個のグリセロール単位を有するグリセロール、エトキシル化及び/又はプロポキシル化されたポリグリセロール及びポリアルキレングリコールが挙げられる。好ましいポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリブチレングリコール、及びC2−〜C4−アルキレンオキサイドのブロック共重合体が挙げられる。ポリアルキレングリコールの平均モル質量(MW)は、一般的に100〜6000、好ましくは300〜2000g/molである。
少なくとも2個のクロロヒドリン単位を有する架橋剤は、エピクロロヒドリンとの反応によって多官能アルコールから得ることができる。α,ω−ビス(エポキシド)は、塩基を用いた処理によって上記架橋剤から得ることができる。このような架橋剤のさらなる説明は、US4,144,123又はDE−A2916356などに記載されている。α,ω−ジクロロアルキレングリコールなどのα,ω−ジクロロエーテルは、EP−A0025515において記載される方法によって多官能ポリアルコキシアルコールから製造することができる。
ブロックイソシアネート基を有する架橋剤、例えば、2,2,3,6−テトラメチル−4−ピペリジノンでブロックされたトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどがさらに好ましい。これらの架橋剤は、例えばDE−A4028285などに開示されている。アジリジン単位を含み、ポリエーテル又は1,6−ビス−N−アジリジノヘキサンなどの置換された炭化水素に基づく架橋剤がさらに好ましい。
当然、相互に相溶性のある、多数の異なる架橋剤の混合物を使用することもできる。架橋剤として、エピハロヒドリン、好ましくはエピクロロヒドリン、α,ω−ビス(クロロヒドリン)ポリアルキレングリコールエーテル、ポリアルキレングリコールエーテルのα,ω−ビス(エポキシド)及び/又はポリアルキレングリコールのビスグリシジルエーテルを用いるのが特に好ましい。
架橋は、当業者に公知の方法によって達成することができる。一般的には、架橋は、10〜200℃、好ましくは30〜100℃の温度で達成される。反応は、通常、大気圧下で行われる。反応時間は、使用するアミノ基を有するポリマー及び架橋剤に基づいて決定される。通常は、反応時間は、0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間である。架橋は、通常は、水溶液中で実施される。
得られる生成物は、分離することができ、又は分離工程なしでZ基で直接変性することができる。
Z基による変性方法は、当業者に公知であり、例えばEP−A490231及びWO97/40087に開示されている。
前記ポリマーは、アミノ基を有し、水溶性であり、カルボキシルアルキル化されたポリマーを用いるのが最も特に好ましい。特に、これらはカルボキシルメチル化基又はカルボキシルエチル化基である。これらは、例えば、
a)アミノ基を有する水溶性ポリマーを、水溶液中で、少なくとも一種のアルデヒド、及びアルカリ金属シアン化物又はアルデヒドとアルカリ金属シアン化物とから得られるシアノヒドリンと反応させる(例えば、WO97/40087参照)、又は
b)アミノ基を有する水溶性ポリマーを、マイケル付加反応においてα,β−不飽和化合物と反応させる(例えば、DE4244194参照)などにより得ることができる。好ましいα,β−不飽和化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、ジメタクリル酸、アクリル酸エチル、アリル酢酸、ビニル酢酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メチレンマロン酸、オレイン酸及びリノール酸などのモノエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられるが、ビニルリン酸及びビニルスルホン酸なども挙げられる。
ポリビニルアミン及び/又はポリエチレンイミンを変性することにより得られるポリマーPも好ましく用いられる。
変性されたポリマーPは、変性及び適切であれば精製の後、分離することができる。通常、変性は水溶液中で実施するので、得られたポリマー溶液を、湿し水又は湿し水濃縮物の調製に直接使用することもできる。
湿し水に用いられる溶媒は、通常は水である。しかしながら、湿し水は、有機水混和性溶媒を含んでいてもよい。ここで、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、グリコール又はグリコールエステルなどの一価又は多価の低分子量アルコールが特に好ましい。好ましい有機成分は、イソプロパノールである。
しかしながら、循環している湿し水におけるこのような追加の溶媒の量は、使用する全ての溶媒の全量に対して、通常は30質量%以下とすべきである。前記濃度は、適切であれば、より高い濃度であってもよい。本発明により使用するポリマーの利点は、有機成分すなわち特にイソプロパノールの割合を、従来技術と比較して実質的に減少させることができる。有機溶媒の量は、使用する全ての溶媒の全量に対して、好ましくは15質量%未満である。特に、100℃以下の沸点を有する揮発性有機溶媒の量が、10質量%未満である。
本発明の好ましい実施形態において、イソプロパノールの割合は、10質量%未満、特に好ましくは5質量%未満、最も特に好ましくは4質量%未満、例えば約3質量%未満である。本発明のさらに好ましい実施形態において、湿し水はイソプロパノールを含まないものである。
しかしながら、当然、多数の異なるポリマーPの混合物を用いることもできる。湿し水において本発明により用いられるポリマーPの濃度は、所望の特性に従って当業者により決定される。通常は、10〜0.05g/l、好ましくは5〜0.1g/l、特に好ましくは2〜0.2g/lである。
好ましくは一種のみ又は複数のポリマーPが用いられる。しかしながら、湿し水は、特性を正確に調整するために他の第2ポリマーをさらに含んでいてもよい。しかしながら、このような第2ポリマーの量は、使用する全てのポリマーの全量に対して、原則として50質量%、好ましくは20質量%、特に好ましくは10質量%とすべきである。ポリマーPのみを用いるのが好ましい。
このような第2ポリマーの選択には、その使用がいかなる望ましくない特性を生じなければ、制限はない。好ましい第2ポリマーの例としては、アラビアゴム、高分子量ポリエチレングリコール、高分子量ポリプロピレングリコール、又はエチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体が挙げられる。当業者は、湿し水の所望の特性に応じて、原理上、好ましいポリマーから適切な選択をする。
本発明により用いられる湿し水は、さらに従来の添加剤を含んでいてもよい。
所望のpHに設定するために、従来の緩衝系を特に挙げることができる。例えば、有機カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、又はリン酸、これらのアルカリ金属塩との混合物、水溶性アミン、又はアミノアルコールなどの通常は弱酸と知られている酸が挙げられる。
使用する湿し水のpHは、通常は3〜9である。
他の添加剤の例としては、以下のものが挙げられる:
・表面張力を減少させるため、界面活性剤及び比較的短鎖のアルコール又はジオール;
・グリコール、グリコールエーテル及び/又はグリセロール;
・表面活性剤又は他の含有物により生じる気泡形成を減少させるための消泡剤;
・菌類、バクテリア又は酵母による攻撃を抑制又は防止するための殺生物剤;
・金属材料の腐食を回避するための腐食防止剤;
・カルシウム塩又はマグネシウム塩の沈殿又は沈着を回避するための錯化剤;
・乾燥促進剤;
・キシレンスルホン酸又はクメンスルホン酸よりなる群からの可溶化剤。
当業者は、湿し水の所望の特性に応じて、添加剤のなかから適切な選択をする。
湿し水は、溶媒中での成分の混合を介して簡単な方法において調製することができる。好ましくは、初めに湿し水濃縮物を調製し、次に特に使用する直前に、水及び必要であればイソプロパノールで希釈して使用に応じた濃度にする。本発明の湿し水は、従来のオフセット印刷法において使用する。従来のオフセット印刷法は、原則として、少なくとも下記工程を有する:
印刷シリンダー上にオフセット印刷版を取り付ける工程;
印刷シリンダーを回転させる工程;
湿し水をダンプニング装置を用いて印刷版へ転写する工程;
印刷インクをインク装置を用いて印刷版に転写する工程;
印刷版からの印刷インクを、印刷版に接触して回転しているゴム胴へ転写する工程;
ゴム胴からの印刷インクを、印刷シリンダーを通過して移送され且つこれと接触する印字媒体に転写する工程。
枚葉給紙のオフセット印刷及びロータリーオフセット印刷の双方を挙げることができる。当該方法は、原理上はフォームを製造し得るダンプニング装置の場合に特に有利である。これらは、新聞紙印刷すなわちコールドセットにおいてしばしば用いられるいわゆるブラシ式又は遠心力式のダンプニング装置である。
湿し水は、適切であれば、湿し水の濃縮物を用いて、これをその後に循環している湿し水に導入することにより、事前に調製することができる;しかしながら、一種以上のポリマーPを、好ましくは湿し水濃縮物の形態で、すでに満たされている循環している湿し水に計量充填することもできる。
本発明のアミノ基を有する変性されたポリマーPの使用は、かなりの改善をもたらす。かなり少ない水の転写であっても版を確実に湿らせ、印刷起動時又は中断後の起動浪費をかなり減らすことができる。
前記ポリマーは、困難を伴うことなく、特に湿し水濃縮物用の組成物中に混合することができる。これはいかなる発泡又は泡の安定化特性もない。水窓は商業的なポリマーの場合よりも大きく;これはより高い製品の信頼性を確実にする。ポリマーPは印刷版の印刷部分に不活性である。したがって、インク走行間の印刷版の高い安定性が確保される。
下記実施例は、本発明をより詳細に説明することを目的とする。
下記組成の湿し水濃縮物を実施例に使用した:
Figure 2008521640
実施例:
下記方法により調製できる変性ポリエチレンイミンを使用した:
196gのポリエチレンイミン(無水、MW=25000g/mol(Lupasol(登録商標)WF BASF AG社製))を、窒素下で、金属製スターラー及び還流冷却器を有する四つ口フラスコへ導入し、588gの脱塩水で25%に希釈した。混合物を撹拌しながら70℃に加熱し、当該温度で40mlの22%強度の架橋剤水溶液を迅速に添加した。架橋剤は、1500の平均モル質量を有するポリエチレングリコールのエピクロルヒドリンとの反応性生物である。添加終了後、混合物を70℃で5時間、撹拌した。その後、混合物を80℃に加熱し、当該温度で263.2gのアクリル酸を3時間かけて滴下した。添加終了後、溶液を80℃でさらに1時間、撹拌した。冷却後、粘性のある黄橙色であり、42%の固形成分含有量(2時間、減圧/120℃)及び17のK値(水中1%)を有する生成物の溶液が得られた。
得られた溶液を、さらに精製することなく湿し水濃縮物の調製に使用した。
比較例:
変性ポリエチレンイミンに代えて、アラビアゴム(Agum Z、Eggen社製)をポリマーとして使用した。
湿し水濃縮物を全ての成分の完全な混合によりそれぞれ調製した。
実施例のポリマーは、問題なく濃縮物に混合することができた。溶解性及び相溶性についての問題は見られなかった。
一方、アラビアゴムは水中であらかじめ膨潤させた後、希釈させなければならないか、比較的高価な“インスタント粉末(instant powder)”のアラビアゴムを使用しなければならない。
オフセット印刷実験:
印刷実験を、ハイデルバーガースピードマスター(Heidelberger Speedmaster)74Z 枚葉給紙の印刷機で実施した。使用した印刷版は、商業的に慣習のポジ型オフセット印刷版である。印刷は慣習のレッド印刷インク(K+E Novavit(登録商標)2F 700 Magenta)を用いて行った。湿し水(湿し水転写)の量は、ダンプニングローラーの回転速度により従来の方法で決定した。当該量は、相対的な単位で表した(ポテンショメーター設定 0=ダンプニングローラー装置の回転なし、100=設定可能な最大回転速度)。より高い値では、より多くの湿し水が印刷シリンダーへ転写された。
湿し水は、下記組成に従って上述した濃縮物から調製した。
Figure 2008521640
水窓の下限値の決定(いわゆる“フリーランニング(free−running)”)
水窓の下限値は、オフセット印刷版の親水性部が、それらがもはや印刷インクを受容することができず、したがって適切な印刷が可能なように、印刷中に十分に湿潤するのに必要な最小量の湿し水を最初に決定する。
Figure 2008521640
本発明のポリエチレンイミン誘導体を含む湿し水は、従来のアラビアゴムを含む湿し水よりも、非常に少ない水転写で版上に安定した水膜が得られることが明らかである。
水窓中の版上の水含有量
印刷実験において、インク中すなわち疎水性部中と、版上すなわち親水性部中との水の量を測定した。前記値は、いわゆるgraphometronic装置を用いて測定した。これは、NIRを用いた基準との関係において水含有量を測定する。
当該試験に用いられるオフセット印刷版は、高インク受容領域と低インク受容領域を有していた。“高インク受容領域”とは、印刷範囲の割合が当該部分において比較的多く、非印刷範囲の割合が比較的小さいことを意味する。逆に、“低インク受容領域”の場合は、印刷範囲の割合が当該部分において比較的小さく、非印刷範囲の割合が比較的大きい。
それぞれの場合において、高インク受容領域及び低インク受容領域における印刷部分中の水含有量を決定した。さらに、高インク受容及び低インク受容を有する印刷範囲付近における版上の非印刷部分の水含有量を決定した。
湿し水組成物の目的は、非印刷部分が高インク適用範囲の領域で囲まれていても、低いポテンショメーター設定でフリーランニングに十分である非印刷部分中の水含有量を生じさせることである。
低インク適用範囲の領域が、大きな非印刷部分の近傍に存在する印刷版の部分では、インクの過乳化がすぐに生る;これは、それ自身がタック及び粘度の損失だけでなく、色強度の損失を生じる。本実験において、高いポテンショメーター設定時に色強度損失のいかなる兆候もなかった。
測定結果を表1及び2に詳細に記載する。
Figure 2008521640
実施例及び比較例の双方とも、水転写の増加とともにgraphometronic決定によりインク中及び版上により多くの水が検出された。
この場合、固体領域の密度が1.6又は1.52の値を下回った後は、水転写はさらに増加しなかった。水の値が高いと、インク中の過剰に高い水の割合によってインク転写損失が生じた。
ポリマーPを用いた本発明では、水転写が低い度合いであっても版の非印刷部分上に必要量の水が得られ(設定17での実施例8.8と、設定29での比較例8.4)、当該量の水は版のフリーランニングに必要とされる。したがって、ポリマーは、少量の水が供給された部位であっても版上に安定した膜を作ることができる。
一方、低い水転写部位では、より多くの水が版(非印刷部分)及びインク中にあり、これは固体領域の密度のより大きな損失を招く。
プリンターには、初期値(ポテンショメーター設定)に対して利用できる広い水窓を有することが重要である。実施例の場合では、初期値に対して70%と大きく;比較例の場合にはたった40%であった。

Claims (19)

  1. オフセット印刷用の湿し水又は湿し水濃縮物の製造にポリマーを使用する方法であって、
    モノマーとして酸基で変性されたアミノ基を有する少なくとも一種のポリマーPが存在することを特徴とする方法。
  2. オフセット印刷用湿し水循環への添加剤としてポリマーを使用する方法であって、
    モノマーとして酸基で変性されたアミノ基を有する少なくとも一種のポリマーPが存在することを特徴とする方法。
  3. 酸基で変性されたアミノ基が、
    Figure 2008521640
    [式中、
    1がH又は直鎖状若しくは分岐状の、好ましくは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
    Zが一般式−XR2 n(式中、Xがn−価の有機基であり、nは1以上の自然数であり、R2は−COOH、−SOH3若しくは−PO32及び/又はこれらの塩よりなる群から選択される酸基である)で表される基を表す]
    よりなる群から選択される一般式で示される構造単位である請求項1又は2に記載の使用方法。
  4. Zが、−CH2SO3H、−CH2CH2SO3H、−CH2CH2PO32、−CH2PO32、−CH2COOH、−CH2CH2COOH、−CH(COOH)CH2−COOH、−CH2CH(CH3)COOH、−CH2CH(CH2COOH)COOH、及び/又はこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも一種の基である請求項3に記載の使用方法。
  5. Zが、CH2−COOH及び−CH2CH2COOHである請求項4に記載の使用方法。
  6. 使用するポリマーPがポリビニルアミン及び/又はポリエチレンイミンを変性することによって得られたものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用方法。
  7. 架橋されたポリビニルアミン及び/又はポリエチレンイミンが存在する請求項6に記載の使用方法。
  8. 湿し水中で100℃以下の沸点を有する揮発性有機溶媒の含有量が、15質量%未満である請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用方法。
  9. イソプロパノール、エタノール又はこれらの混合物を含まない湿し水が存在する請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用方法。
  10. 少なくとも下記工程:
    印刷シリンダー上にオフセット印刷版を取り付ける工程;
    印刷シリンダーを回転させる工程;
    湿し水をダンプニング装置を用いて印刷版へ転写する工程;
    印刷インクをインク装置を用いて印刷版に転写する工程;
    印刷版の印刷インクを、印刷版に接触して回転しているゴム胴へ転写する工程;
    ゴム胴の印刷インクを、印刷シリンダーを通過して移送され且つこれと接触する印字媒体に転写する工程
    を有するオフセット法を用いる印刷方法であって、
    使用する湿し水が
    水、及び
    酸基で変性されたアミノ基を含む少なくとも一種のポリマーP、
    を少なくとも含むことを特徴とする方法。
  11. 酸基で変性されたアミノ基が、
    Figure 2008521640
    [式中、
    1がH又は直鎖状若しくは分岐状の、好ましくは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
    Zが一般式−XR2 n(式中、Xがn−価の有機基であり、nは1より大きい又は1に等しい自然数であり、R2は−COOH、−SOH3若しくは−PO32及び/又はこれらの塩である)で表される基を表す]
    よりなる群から選択される一般式の構造単位である請求項10に記載の方法。
  12. Zが、−CH2CH2SO3H、−CH2SO3H、−CH2CH2PO32、−CH2PO32、−CH2COOH、−CH2CH2COOH、−CH(COOH)CH2−COOH、−CH2CH(CH3)COOH、−CH2CH(CH2COOH)COOH、及び/又はこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも一種である請求項11に記載の方法。
  13. Zが、CH2−COOH及び−CH2CH2COOHである請求項12に記載の方法。
  14. 使用するポリマーPがポリビニルアミン及び/又はポリエチレンイミンを変性することによって得られたものである請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 架橋されたポリビニルアミン及び/又はポリエチレンイミンが存在する請求項14に記載の方法。
  16. 湿し水中で100℃以下の沸点を有する揮発性有機溶媒の含有量が、15質量%未満である請求項9〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. イソプロパノール、エタノール又はこれらの混合物を含まない湿し水が存在する請求項9〜15のいずれか1項に記載の方法。
  18. ポリマーPを含む湿し水濃縮物を最初に調製し、これを希釈することにより湿し水を得る請求項9〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. ポリマーPを循環する湿し水に直接溶解させる請求項9〜17のいずれか1項に記載の方法。
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