JP2008513586A - レゾルシノール−ケトン反応生成物由来のリン酸エステル難燃剤 - Google Patents

レゾルシノール−ケトン反応生成物由来のリン酸エステル難燃剤 Download PDF

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Abstract

フラバン及びスピロジクロマン化合物と、オキシ塩化リン、ジクロロリン酸モノフェニル、又はクロロリン酸ジフェニル化合物との反応により製造された、フラバン基剤の及びスピロジクロマン化合物基剤のリン酸エステルを開示する。フラバン及びスピロジクロマン化合物を、レゾルシノールと脂肪族アセトンとの反応により合成することができる。そのようなリン酸エステルは、難燃剤として使用することができる。
【選択図】なし

Description

(発明の技術分野)
本発明は、フラバン基剤の及びスピロジクロマン化合物基剤のリン酸エステルを含有する難燃剤、それらの合成方法及びそれらの用途、特に高分子材料を含有する組成物又は製品中の難燃剤としてのそれらの用途に関する。
(発明の背景)
プラスチック、エラストマー及び熱硬化性樹脂のようなポリマーは、壁、天井、家具、床仕上材、布地、電子回路、車両及び電気製品などの広範な用途において大量に使用されている。ほとんどのポリマーは可燃性であるので、これらの各用途において耐火性(fire safety)は重要である。一般にポリマーの耐火性は、ポリマーへの難燃剤の混入により向上することができる。難燃剤は、材料の火災及び熱に耐える能力又は燃焼に抵抗する能力を改善するために材料に添加された化合物からなる。難燃剤は、火災危険のリスクを低下するよう様々な方法で機能することができる。ひとつの方法において、これらは、発火温度を上昇することができる。別の方法において、これらは、燃焼率、火炎拡散、又は有毒ガス及び煙の発生を減少することができる。リン系難燃剤は、ポリマーの易燃性を低下し、かつ有毒ガス及び煙の発生を減少することができる。
アルミナ三水和物、水酸化マグネシウム、ハロゲン化された化合物(例えば、塩素化、フッ素化及び臭素化された化合物)、リン化合物(例えば、リン酸エステル)、酸化アンチモン、メラミン誘導体、並びにホウ酸及び他のホウ素化合物を含む、多くの様々な種類の難燃剤が存在する。2003年に世界中で販売された難燃剤は、23.5億ポンド(10.7億kg)に達した。世界中での難燃剤の販売は、2008年には28.2億ポンド(12.8億kg)に増大すると予測されている。全ての難燃剤の中で、ふたつの非常に一般的な種類は、リン系難燃剤及びハロゲン系難燃剤である。ハロゲン系難燃剤をめぐる環境及び健康の懸念のために、欧州の多くの国は、いくつかの特定のハロゲン系難燃剤の禁止を検討している。従って、ハロゲン系難燃剤の使用を抑制しかつリン系難燃剤のような他の難燃剤に移行する傾向がある。現在市販されているリン系難燃剤のいくつかの例は、リン酸エステル型難燃剤、例えばレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)(RDP)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、モノマー芳香族リン酸エステル化合物(例えばリン酸トリフェニル及びリン酸トリクレジル)などを含む。一般に、レゾルシノールを基剤とするリン酸エステル難燃剤、例えばRDPにはメタ-フェニレン連結が存在するために、これは、ビスフェノールAを基剤とするリン酸エステル難燃剤に勝るいくつかのより望ましい特性を有する。
ポリカーボネート(PC)及びポリフェニレンオキシド(PPO)のようないくつかの周知のポリマーは、多種多様な産業上の用途を有する。それらの衝撃強さ特性を向上するために、これらはアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン ターポリマー(ABS)及び耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)と配合されることが多い。ABS及びHIPSポリマーは、主に炭化水素基剤の物質であるので、これらは一般に失火の状況において燃焼する傾向がある。ハロゲン化された難燃剤が、ABS及びHIPSポリマーと共に広範に使用されているが、リン酸エステル型難燃剤は、PC/ABS及びPPO/HIPSブレンドに適していることが証明されている。レゾルシノール基剤のリン酸エステル、例えばRDPは、難燃剤として、PC/ABS及びPPO/HIPSブレンドに広範に使用されることは周知である。RDPは、PC/ABS及びPPO/HIPSブレンドのメルトフロー特性及び加工性を向上し、かつチャー形成特性を増強することができる。同様に、他のレゾルシノール基剤のリン酸エステル難燃剤も、ポリマーのメルトフロー特性及び加工性を向上し得るが、該ポリマーの易燃性は低下する。
一般に、PC/ABS及びPPO/HIPSブレンドにおいて使用される難燃剤は、主にレゾルシノール及びビスフェノール-Aを基剤にした芳香族リン酸エステルである。これらの難燃剤は、適切な難燃性及び他の機械的特性をPC/ABS及びPPO/HIPSへ提供し得るが、該レゾルシノール及びビスフェノール-Aリン酸エステルよりも、より良いメルトフロー及び加熱撓み性能を提供することができる改善された難燃剤の必要性が常に存在する。前述の必要性に合致し得る新規難燃剤が、本願明細書において開示されている。
本発明は、レゾルシノール-ケトン反応生成物由来のリン酸エステル難燃剤を提供する。
(発明の要旨)
望ましい難燃性、メルトフロー及び加熱撓み性能を有する新規難燃剤を、本明細書中に開示する。
ひとつの態様において、難燃剤は、下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する:
Figure 2008513586
(式中、Z1、Z2及びZ3は独立して、-OH又はリン酸エステル基であり;並びに、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
一部の実施態様において、前記リン酸エステル基は、下記式を有する:
Figure 2008513586
(式中、R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR5及びR6が-O-P(=O)(-O-)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
別の態様において、前記難燃剤は、下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する:
Figure 2008513586
(式中、Z4及びZ5の各々は、リン酸エステル基であり;並びに、R7、R8、R9及びR10の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
望ましい難燃性、メルトフロー及び加熱撓み性能を有する難燃剤を製造する新規方法も、本願明細書中に開示する。
ひとつの態様において、式(I)の難燃剤の製造方法は:
下記式を有するレゾルシノールフラバン化合物を:
Figure 2008513586
下記式を有する少なくとも1種のクロロリン酸化合物:
Figure 2008513586
と、触媒又は酸受容体の存在下で反応させる工程を含む:
(式中、Z1、Z2及びZ3は独立して、-OH又はリン酸エステル基であり;並びに、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルであり;
R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR1及びR2が-O-P(=O)(-Cl)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに、
アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
別の態様において、式(III)の難燃剤を調製する方法は:
下記式を有するレゾルシノールスピロジクロマン化合物を:
Figure 2008513586
下記式を有する少なくとも1種のクロロリン酸化合物:
Figure 2008513586
と、触媒又は酸受容体の存在下で反応させる工程を含む:
(式中、Z4及びZ5の各々は独立して、リン酸エステル基であり;並びに、R7、R8、R9及びR10の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルであり;
R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR1及びR2が-O-P(=O)(-Cl)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
別の態様において、リン酸エステル基が式(II)により表される式(I)の難燃剤の製造方法は、下記式の化合物を:
Figure 2008513586
少なくとも1種のヒドロキシル化合物と、触媒の存在下で反応させる工程を含む。
別の態様において、リン酸エステル基が式(II)により表される式(III)の難燃剤の製造方法は、下記式の化合物を:
Figure 2008513586
少なくとも1種のヒドロキシル化合物と、触媒の存在下で反応させる工程を含む。
ポリマー及び式(I)又は式(III)の難燃剤を含有する新規難燃剤組成物、並びにこの難燃剤組成物を含有する製品も、本願明細書中に開示する。
(発明の詳細な説明)
以下の説明において、本願明細書に記載された全ての数値は、語句「約」又は「およそ」と結びつけて使用されるかどうかにかかわらず、概数である。これらは、1%、2%、5%、又は時には10〜20%変動してもよい。下限RL及び上限RUを伴う数値範囲で記載されている場合、その範囲内に収まるあらゆる数値が具体的に明らかにされている。特に範囲内の下記の数値が具体的に明らかにされている:R=RL+k*(RU-RL)、ここでkは、1%の増分を伴う、1%から100%までの範囲の変数であり、すなわちkは1%、2%、3%、4%、5%、...、50%、51%、52%、...、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%である。更に、先に定義されたふたつのR値により規定される任意の数値範囲も、具体的に開示する。
本発明の実施態様は、ポリカーボネート(PC)、ポリ(フェニレンオキシド)(PPO)、ポリエステル(例えばPET及びPBT)、ポリカーボネート及びアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン ターポリマー(PC/ABS)ブレンド、ポリ(フェニレンオキシド)及び耐衝撃性ポリスチレン(PPO/HIPS)ブレンド、並びにその他のポリマーなどの高分子材料を含有する組成物又は製品において難燃剤として機能することができる、新規フラバン基剤の及びスピロジクロマン化合物基剤のリン酸エステルを提供する。このような新規フラバン基剤の及びスピロジクロマン化合物基剤のリン酸エステルは、プラスチック及び他の高分子系において、難燃剤として使用することができ、及びそれらの流動性を改善することができる。これらの新規難燃剤は、レゾルシノール(二リン酸)エステル(RDP)のようなレゾルシノール基剤のリン酸エステルと比べ、増強されたメルトフロー特性及び加工性を有することができる。フラバン基剤の及びスピロジクロマン化合物基剤のリン酸エステルを調製するための合成法も提供されている。
本願明細書に明らかにされたリン酸エステル化合物は、新規であり、及び様々な産業上の用途において有効かつ効率的難燃剤として使用される可能性がある。
ひとつの実施態様において、本発明は、下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する難燃剤を提供する:
Figure 2008513586
(式中、Z1、Z2及びZ3は独立して、-OH又はリン酸エステル基であり;並びに、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
別の実施態様において、本発明は、下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する難燃剤を提供する:
Figure 2008513586
(式中、Z4及びZ5の各々は独立して、リン酸エステル基であり;並びに、R7、R8、R9及びR10の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
式(I)及び(III)の化合物中の各リン酸エステル基は、下記式を有する:
Figure 2008513586
(式中、R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR5及びR6が-O-P(=O)(-O-)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。置換アルキル基の非限定的例は、4ニトロフェニル)エチルのようなアラルキルを含む。置換アリール基の非限定的例は、ハロゲン化アリール、例えば2,4-ジクロロフェニル及びアルキル化アリール、例えば2-メチルフェニル、4-メチルフェニル、及び3,5-ジメチルフェニルを含む。
一部の実施態様において、式(II)の化合物のリン酸エステル基のR5及びR6の各々は、R5及びR6が-O-P(=O)(-O-)-O-断片と共に複素環基を形成する場合は、独立して複素環基の一部である。この複素環基は、置換又非置換であってよい。そのような複素環基の非限定的例は、下記式である。
Figure 2008513586
一部の実施態様において、R5及びR6の各々は、独立してアリールである。特定の実施態様において、R5及びR6の各々は、独立してフェニルである。別の実施態様において、リン酸エステル基は、下記式を有するラジカルからなる群から選択される。
Figure 2008513586
本願明細書に使用される用語「アルキル」又は「アルキル基」は特に指定されない限りは、飽和された、分枝していない又は分枝した脂肪族炭化水素から水素原子を取り除くことに由来する、一般式CnH2n+1 を有する一価の基を意味し、ここでnは整数であり、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜8である。アルキル基の例は、(C1C8)アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、ブチル、イソブチル、tブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルを含むが、これらに限定されるものではない。より長いアルキル基は、ノニル基及びデシル基を含む。アルキル基は、非置換であるか、又は1個以上の適当な置換基により置換することができる。更にアルキル基は、分枝又は非分枝であることができる。
本願明細書に使用される用語「ヘテロアルキル」又は「ヘテロアルキル基」は特に指定されない限りは、少なくとも1個のメチレン基が、O、S、もしくはNR(ここでRはH又は有機基である。) のようなヘテロ原子又はヘテロ-基により交換された、アルキル基由来の一価の基を意味する。
本願明細書に使用される用語「シクロアルキル」又は「シクロアルキル基」は特に指定されない限りは、炭素原子及び水素原子を含む、非-芳香族、単環式又は多環式環から水素原子を取り除くことによる、シクロアルカンに由来する一価の基を意味する。シクロアルキル基の例は、(C3-C7)シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチル、並びに飽和された環式及び二環式テルペン、及び(C3-C7)シクロアルケニル基、例えばシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、及びシクロヘプテニル、並びに不飽和の環式及び二環式テルペンを含むが、これらに限定されるものではない。シクロアルキル基は、非置換であるか、又は1もしくは2個の適当な置換基により置換することができる。更にシクロアルキル基は、単環式又は多環式であることができる。
本願明細書に使用される用語「ヘテロシクロアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル基」は特に指定されない限りは、環炭素原子から水素原子を取り除くことによる、単環式又は多環式ヘテロシクロアルカンに由来する一価の基を意味する。ヘテロシクロアルキル基の非限定的例は、オキシラン、チイラン、アジリジン、オキセタン、チエタン、アゼチジン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、2-ピロリジノン、2,5-ピロリジンジオン、ジヒドロ-2(3H)-フラノン、ジヒドロ-2,5-フランジオン、ジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、3-アミノジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、ピペリジン、2-ピペリジノン、2,6-ピペリジンジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、ジヒドロ-2H-ピラン-2,6(3H)-ジオン、及びテトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オンを含む。ヘテロシクロアルキル基は、非置換であるか、又は1個以上の適当な置換基により置換することができる。更にヘテロシクロアルキル基は、単環式又は多環式であることができる。
本願明細書に使用される用語「アリール」又は「アリール基」は特に指定されない限りは、水素原子を除去することによる、単環式又は多環式芳香族炭化水素に由来する有機ラジカルを意味する。アリール基の非限定的例は、フェニル、ナフチル、ベンジル、又はトラニル基、セキシフェニレン、フェナントレニル、アントラセニル、コロネニル(coronenyl)、及びトラニルフェニルを含む。アリール基は、非置換であるか、又は1個以上の適当な置換基により置換することができる。更にアリール基は、単環式又は多環式であることができる。
本願明細書に使用される用語「ヘテロアリール」又は「ヘテロアリール基」は特に指定されない限りは、水素原子を除去することによる、単環式又は多環式芳香族ヘテロ環に由来する有機ラジカルを意味する。ヘテロアリール基の非限定的例は、フリル、チエニル、ピロリル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、プリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、ペタジニル、キノリニル、イソキノリニル、ペリミジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、アクリジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、アンチリジニル、プリニル、プテリジニル、アロキサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フェノキサチイニル、ジベンゾ(1,4)ジオキシニル、及びチアントレニルを含む。ヘテロアリール基は、非置換であるか、又は1個以上の適当な置換基により置換することができる。更にヘテロアリール基は、単環式又は多環式であることができる。
本願明細書に使用される用語「アルケニル」又は「アルケニル基」は特に指定されない限りは、その中に1個以上の二重結合を有する、一価の、分枝していない又は分枝した炭化水素鎖を意味する。アルケニル基の二重結合は、別の不飽和基に共役しないか又は共役することができる。適当なアルケニル基は、(C2-C8)アルケニル基、例えばビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2-エチルヘキセニル、2-プロピル-2-ブテニル、4-(2-メチル-3-ブテニル)-ペンテニルを含むが、これらに限定されるものではない。アルケニル基は、非置換であるか、又は1もしくは2個の適当な置換基により置換することができる。更にアルケニル基は、分枝しているか又は分枝していないことができる。
本願明細書に使用される用語「アルキニル」又は「アルキニル基」は特に指定されない限りは、その中に1個以上の三重結合を有する、一価の、分枝していない又は分枝した炭化水素鎖を意味する。アルキニル基の三重結合は、別の不飽和基に共役しないか又は共役することができる。適当なアルキニル基は、(C2-C8)アルキニル基、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニル、4-メチル-1-ブチニル、4-プロピル-2-ペンチニル、及び4-ブチル-2-ヘキシニルを含むが、これらに限定されるものではない。アルキニル基は、非置換であるか、又は1もしくは2個の適当な置換基により置換することができる。更にアルキニル基は、分枝しているか又は分枝していないことができる。
本願明細書に使用される用語「複素環」又は「複素環基」は特に指定されない限りは、環内に少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、B、Siなど)を有する、単環式又は多環式(例えば二環式、三環式など)の環状化合物のいずれかを意味する。複素環基は、芳香族又は非-芳香族であることができる。
本願明細書に使用される化合物又は化学部分を説明するために使用される用語「置換された」は特に指定されない限りは、その化合物又は化学部分の少なくとも1個の水素原子が、第二の化学部分により交換されることを意味する。第二の化学部分は、その化合物の望ましい活性に有害に作用しない望ましい置換基のいずれかであることができる。置換基の例は、本願明細書に明らかにされた例証的化合物及び実施態様において認められるものに加え、ハロゲン;アルキル;ヘテロアルキル;アルケニル;アルキニル;アリール;ヘテロアリール;ヒドロキシル;アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;オキソ;ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル);単環式又は縮合したもしくはしていない多環式であることができる炭素環式シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル)、又は単環式又は縮合したもしくはしていない多環式であることができるヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル又はチアジニル);炭素環式又は複素環、単環式又は縮合したもしくはしていない多環式アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチオフェニル又はベンゾフラニル);アミノ(第1級、第2級又は第3級);-O-低級アルキル;-O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;-CO2CH3;-CONH2;OCH2CONH2;-NH2;-SO2NH2;-OCHF2;-CF3;-OCF3;NH(アルキル);N(アルキル)2;NH(アリール);N(アルキル)(アリール);-N(アリール)2;-CHO;-CO(アルキル);-CO(アリール);-CO2(アルキル);及び、-CO2(アリール)であり;並びに、そのような部分は任意に、縮合-環構造又は架橋、例えば-OCH2O-により、置換することもできる。これらの置換基は任意に、そのような群から選択される置換基により、更に置換され得る。本願明細書中に開示された全ての化学基は、特に指定されない限りは、置換され得る。
改善された易燃性を有する難燃剤組成物は、少なくとも1種のポリマーへの少なくとも1種の式(I)の難燃剤の添加により配合することができる。ポリマーの非限定的例は、ポリカーボネート(PC)、ポリ(フェニレンオキシド)(PPO)、ポリエステル(例えば、PET及びPBT)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン ターポリマー(ABS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリアリレート及びそれらの組合せ又はブレンド、例えばポリカーボネート及びアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン ターポリマー(PC/ABS)ブレンド並びにポリ(フェニレンオキシド)及び耐衝撃性ポリスチレン(PPO/HIPS)ブレンドである。一部の実施態様において、この難燃剤組成物は、リン酸エステル(例えばRDP)、アルミナ三水和物、水酸化マグネシウム、ハロゲン化化合物、酸化アンチモン、メラミン誘導体、並びにホウ酸及び他のホウ素化合物などの、当該技術分野において公知の少なくとも第二の難燃剤を更に含有する。別の実施態様において、難燃剤組成物は、リン酸エステル、アルミナ三水和物、水酸化マグネシウム、ハロゲン化化合物、酸化アンチモン、メラミン誘導体、ホウ酸及び他のホウ素化合物、並びにそれらの組合せからなる群から選択することができる、当該技術分野において公知の第二の難燃剤を実質的に含まない。本願明細書において使用され、特に指定されない限り化合物又は添加剤を「実質的に非含有」である組成物とは、その組成物が化合物又は添加剤を約20重量%未満、より好ましくは約10重量%未満、更により好ましくは約5重量%未満、及び最も好ましくは約3重量%未満を含むことを意味する。
任意に、難燃剤組成物は、少なくとも1種の添加剤、例えば増量剤、ファイバー、充填剤、カップリング剤、架橋剤、可塑剤、耐衝撃性改善剤、相溶化剤、粘着防止剤、防曇剤、老化防止剤、抗酸化剤、UV安定剤、オゾン劣化防止剤、酸掃去剤、加工助剤、界面活性剤、滑剤、可塑化剤、離型剤及び不粘着剤、成核剤、帯電防止剤、スリップ剤、化学発泡剤、蛍光増白剤、流動化剤、防臭剤、剥離剤、着色剤、例えば色素及び顔料など、並びに抗微生物剤、例えば殺菌剤などを、更に含有することができる。前述の添加剤の一部は、Zweifelらの著書「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications(シンシナティ, オハイオ州)、第5版(2001);John Murphyの著書「Additives for Plastics Handbook」、Elsevier Science Pub. Co.,(ニューヨーク, ニューヨーク州)第2版(2001)に説明されており、これらは両方とも全体が本願明細書に参照として組入れられている。一部の実施態様において、難燃剤組成物は、添加剤を実質的に含まない。
この難燃剤組成物は、押出、射出成形、回転成形、及び成形などの公知の高分子加工により商品を調製するために、使用することができる。一般に押出は、そこでポリマーが溶融及び圧縮される高温及び高圧の領域を通ってスクリューに沿ってポリマーが連続して噴射され、最後に押出型を押し通されるプロセスである。ポリマーの押出は、C. Rauwendaalの著書「Polymer Extrusion」Hanser Publishers、(ニューヨーク, ニューヨーク州)(1986);及び、M.J. Stevensの著書「Extruder Principals and Operation」Elsevier Applied Science Publishers(ニューヨーク, ニューヨーク州)(1985)に説明されており、これらは両方とも全体が本願明細書に参照として組入れられている。
射出成形は、様々な用途のための様々なプラスチック部品の製造にも広範に使用される。一般に射出成形は、所望の形状及びサイズの部品を形成するために、ポリマーが溶融され、及び望ましい形状の逆である押型へ高圧で射出されるプロセスである。この押型は、鋼鉄及びアルミニウムのような金属により製造することができる。ポリマーの射出成形は、Beaumontらの著書「Successful Injection Molding: Process, Design, and Simulation」Hanser Gardner Publications(シンシナティ, オハイオ州)、(2002)に説明されており、これは全体が本願明細書に参照によって組入れられている。
成形は一般に、所望の形状及びサイズの部品を形成するために、ポリマーが溶融され、望ましい形状の逆である押型へ入れられるプロセスである。成形は、無圧又は圧力の補助により行うことができる。ポリマーの成形は、Hans-Georg Eliasの著書「An Introduction to Plastics」Wiley-VCH(Weinhei, 独国)161-165頁(2003)に説明されており、これは本願明細書に参照として組入れられている。
回転成形は、中空のプラスチック製品を作製するために一般に使用されるプロセスである。追加の成形後操作を使用することにより、複雑な構成部品を、他の成形及び押出技術と同じ位効果的に作製することができる。回転成形は、加熱、溶融、造形、冷却の工程の全てが、ポリマーが押型に配置された後に生じ、従って余分の圧力が二次成形時に加えられない点が、他の加工処理法とは異なる。ポリマーの回転成形は、Glenn Beallの著書「Rotational Molding : Design, Materials & Processing」Hanser Gardner Publications(シンシナティ, オハイオ州)(1998)に説明されており、これはその全体が本願明細書に参照として組入れられている。
一般にポリマーを含む製品は、そのポリマー及び式(I)の難燃剤を少なくとも1種含有する難燃剤組成物を含み得る。有用な商品の非限定的例は、プラスチック製品、織物、木材及び紙製品、接着剤及び封止剤、並びにゴム製品、航空宇宙部品、自動車部品、ワイヤ、ケーブル、建築材、インテリア及び家具用材料、電気器具、電子部品、コンピュータ、及び事務機器を含む。一部の実施態様において、これらの製品は、難燃剤組成物の押出により調製される。別の実施態様において、該製品は、難燃剤組成物の射出成形により調製される。更なる実施態様において、該製品は、難燃剤組成物の成形により調製される。追加の実施態様において、該製品は、難燃剤組成物の回転成形により調製される。
ひとつの実施態様において、式(I)を有する難燃剤は、下記式を有するレゾルシノールフラバン化合物を:
Figure 2008513586
下記式を有する少なくとも1種のクロロリン酸化合物:
Figure 2008513586
と反応させることにより、入手することができるか又は入手可能であり得る:
(式中、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル又はアリールであり;
R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR5及びR6が-O-P(=O)(-Cl)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、及び複素環基の各々は、置換又は非置換である。)。
別の実施態様において、式(III)の難燃剤は、下記式を有するレゾルシノールスピロジクロマン化合物を:
Figure 2008513586
下記式を有する少なくとも1種のクロロリン酸化合物:
Figure 2008513586
と、触媒又は酸受容体の存在下で反応させることにより、入手することができる:
(式中、R7、R8、R9及びR10の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルであり;
R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR1及びR2が-O-P(=O)(-Cl)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
本願明細書に使用される用語「反応させる」などは特に指定されない限りは、ひとつの反応体、試薬、溶媒、触媒、反応基などを、別の反応体、試薬、溶媒、触媒、反応基などと接触させることを意味する。反応体、試薬、溶媒、触媒、反応基などを、個々に、同時に又は個別に添加することができ、及び任意の順番で添加することができる。これらは、熱の存在又は非存在下で添加することができ、並びに任意に不活性大気下で添加することができる。「反応」は、現場形成又は反応基が同じ分子内に存在する場合には分子内反応を意味する。
式(V)の化合物を用いた式(IV)又は式(VI)の化合物のリン酸化は、塩化マグネシウムのような触媒又は酸受容体のいずれかにより促進することができる。リン酸化は、溶媒、好ましくは式(V)の化合物のクロロ基と反応しない不活性有機溶媒中で起こり得る。適当な不活性有機溶媒の非限定的例は、芳香族炭化水素(例えばトルエン、ベンゼン、及びキシレン)、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、エーテル、ケトン、ジメチルホルムアミド、トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン及びそれらの組合せからなる群から選択される。一部の実施態様において、該溶媒はトルエン又は塩化メチレンである。
当業者に公知のリン酸化触媒は、式(IV)又は式(VI)と式(V)との間の反応のために使用することができる。リン酸化触媒の非限定的例は、塩化マグネシウム、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、及び二塩化亜鉛を含む。一部の実施態様において、塩化マグネシウム-触媒されるリン酸化の溶媒は、トルエンであり、反応温度は、約35℃よりも高く、好ましくは約55℃よりも高く、より好ましくは約75℃よりも高く、最も好ましくは約100℃よりも高い。この反応生成物は、水又は塩基性水溶液、例えば水酸化ナトリウム溶液、炭酸ナトリウム溶液、炭酸水素ナトリウム溶液、もしくは水酸化カリウム溶液を用いて、完了後の反応混合物を洗浄することにより精製することができる。触媒の量は、反応体の総質量を基に、0.1重量%〜10重量%の範囲であることができる。反応温度は、25℃よりも高く、50℃よりも高く、75℃よりも高く、100℃よりも高く、120℃よりも高く、140℃よりも高いか、又は150℃よりも高いことができる。
塩化水素を中和することができる任意の化合物を、式(IV)又は式(VI)と式(V)との間の反応のために使用することができる。酸受容体は、有機塩基であることができる。適当な有機塩基の非限定的例は、アミン(例えば、トリメチルアミン、トエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリフェニルアミン、1,8ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン)、1アルキルピペリジン、例えば1-エチルピペリジン、1-アルキルピロリジン、例えば1-メチルピロリジン、ピリジン、及びそれらの組合せを含む。他の適当なアミンは、トリアルキルアミン、例えばトリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリドデシルアミン、トリ(トリデシル)アミン、トリペンタデシルアミン、トリヘキサデシルアミン、トリヘプタデシルアミン、トリオクタデシルアミン、トリノナデシルアミン、トリエイコシルアミン、トリ(テトラクロロドデシル)アミン、トリヘキサクロロヘプタデシルアミン、低級アルキルで置換されたピリジン誘導体(例えば2,6-ルチジン及び2,4,6-コリジン)、2,2,6,6-N-ペンタメチルピペリジン、N,N-ジメチルアニリン、及びジイソプロピル-N-エチルアミン又はそれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。一部の実施態様において、酸受容体はトリエチルアミンである。別の実施態様において、トリエチルアミン-促進リン酸化のための溶媒は塩化メチレンであり、その反応温度は、50℃より低い、好ましくは35℃より低い、より好ましくは約20℃〜約25℃である。酸受容体の量は、式(V)のクロロリン酸1モル当たり1.0〜1.5モルの範囲であることができる。
式(V)のクロロリン酸の式(VI)の化合物に対するモル比は、約10:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約6:1よりも大きく、約5:1よりも大きく、約4:1よりも大きく、約3:1よりも大きく、又は2:1よりも大きいかもしくは等しい。特定の実施態様において、式(V)のクロロリン酸の式(VI)の化合物に対するモル比は、2:1よりも大きいかもしくは等しい。式(V)のクロロリン酸の式(IV)の化合物に対するモル比は、約10:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約6:1よりも大きく、約5:1よりも大きく、約4:1よりも大きく、又は約3:1よりも大きいかもしくは等しい。特定の実施態様において、式(V)のクロロリン酸の式(IV)の化合物に対するモル比は、3:1よりも大きいかもしくは等しい。一部の実施態様において、式(IV)、式(VI)の化合物又は式(V)のクロロリン酸が過剰に使用される場合、過剰な未反応の反応体は、水及び/又は水性の塩基性溶液及び/又は酸性溶液の組合せにより、抽出又は分離することができる。
式(V)のクロロリン酸は、式(IV)又は式(VI)の化合物の芳香族ヒドロキシル基と反応することができる任意のクロロリン酸であることができる。適当な式(V)のクロロリン酸の非限定的例は、2-クロロ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン、クロロリン酸ジメチル、クロロリン酸ジエチル、2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-オキシド、o-フェニレンホスホロクロリデート、クロロリン酸ジフェニル、クロロリン酸ビス(2-メチルフェニル)、クロロリン酸ビス(4-メチルフェニル)、クロロリン酸ビス(3,5-ジメチルフェニル)、クロロリン酸ビス(2,6-ジメチルフェニル)、クロロリン酸ビス(2,4-ジクロロフェニル)、及びクロロリン酸ビス[2-(4-ニトロフェニル)エチル]を含み、これらは全てAldrich Chemicals(ミルウォキー、ウィスコンシン州)などの商業的供給業者から入手可能である。特定の実施態様において、式(V)のクロロリン酸は、クロロリン酸ジフェニルである。
あるいは、式(I)の化合物は、下記式の化合物を:
Figure 2008513586
少なくとも1種のヒドロキシル化合物と、触媒の存在下で反応することにより得ることができる。
同様に、式(III)の化合物は、下記式の化合物を:
Figure 2008513586
少なくとも1種のヒドロキシル化合物と、触媒の存在下で反応することにより得ることができる。
式(I)又は式(III)の調製のためのヒドロキシル化合物は、モノヒドロキシル化合物又は、ポリオール、例えばジオール、トリオール、テトラオールなどであることができる。一部の実施態様において、ヒドロキシル化合物は、モノヒドロキシル化合物である。適当なモノヒドロキシル化合物の非限定的例は、モノヒドロキシル芳香族アルコール、例えばフェノール、2-メチルフェノール、4-メチルフェノール、3,5-ジメチルフェノール、2,4-ジクロロフェノール、及びモノヒドロキシル脂肪族アルコール、例えば2-(4-ニトロフェニル)エタノール、メタノール、及びエタノールを含み、これらは全てAldrich Chemicals(ミルウォーキ, ウィスコンシン州)などの商業的供給業者から入手することができる。モノヒドロキシル化合物の式(VII)の化合物に対するモル比は、約1000:1よりも大きく、約100:1よりも大きく、約10:1よりも大きく、約9:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約7:1よりも大きく、又は約6:1よりも大きいかもしくは等しい。モノヒドロキシル化合物の式(IX)の化合物に対するモル比は、約1000:1よりも大きく、約100:1よりも大きく、約10:1よりも大きく、約9:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約7:1よりも大きく、約6:1よりも大きく、約5:1よりも大きく、又は4:1よりも大きいかもしくは等しい。
別の実施態様において、式(I)又は式(III)の調製のためのヒドロキシル化合物はジオールである。ジオールは、式(VII)又は式(IX)の化合物のクロロリン酸基と反応し、-O-P(=O)(-O-)-O-断片を含む複素環を形成することができる。適当なジオールの非限定的例は、1,2-ジヒドロキシベンゼン、4-メチル-1,2-ベンゼンジオール、3-メチル-1,2-ベンゼンジオール、3-フルオロ-1,2-ベンゼンジオール、4-クロロ-1,2-ベンゼンジオール、3,4-ジヒドロキシベンゾニトリル、3,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド、3-メトキシ-1,2-ベンゼンジオール、1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、及びエチレングリコールを含み、これらは全てAldrich Chemicals(ミルウォーキ, ウィスコンシン州)などの商業的供給業者から入手することができる。ジオールの式(VII)の化合物に対するモル比は、約1000:1よりも大きく、約100:1よりも大きく、約10:1よりも大きく、約9:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約7:1よりも大きく、約6:1よりも大きく、約5:1よりも大きく、約4:1よりも大きく、又は3:1よりも大きいかもしくは等しい。ジオールの式(IX)の化合物に対するモル比は、約1000:1よりも大きく、約100:1よりも大きく、約10:1よりも大きく、約9:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約7:1よりも大きく、約6:1よりも大きく、約5:1よりも大きく、約4:1よりも大きく、約3:1よりも大きく、又は2:1よりも大きいかもしくは等しい。
式(VII)の化合物は、式(IV)のレゾルシノールフラバン化合物を:
Figure 2008513586
オキシ塩化リン(POCl3)と、触媒の存在下で反応させることにより得ることができる:
(式中、ここでR1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルである。)。
直前の反応において使用されるPOCl3の式(IV)の化合物に対するモル比は、約100:1よりも大きく、約50:1よりも大きく、約10:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約6:1よりも大きく、約5:1よりも大きく、約4:1よりも大きく、又は3:1よりも大きいかもしくは等しいことができる。特定の実施態様において、POCl3の式(IV)の化合物に対するモル比は、約3:1よりも大きいかもしくは等しい。一部の実施態様において、式(IV)の化合物又はPOCl3が過剰に使用される場合、過剰な未反応の反応体は、水性の塩基性溶液又は水により、抽出又は分離することができる。
同様に、式(IX)の化合物は、式(VI)のレゾルシノールスピロジクロマン化合物を:
Figure 2008513586
オキシ塩化リン(POCl3)と、触媒又は酸受容体の存在下で反応させることにより得ることができる:
(式中、R7、R8、R9及びR10の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルである。)。
直前の反応において使用されるPOCl3の式(VI)の化合物に対するモル比は、約100:1よりも大きく、約50:1よりも大きく、約10:1よりも大きく、約8:1よりも大きく、約6:1よりも大きく、約5:1よりも大きく、約4:1よりも大きく、約3:1よりも大きく、又は2:1よりも大きいかもしくは等しいことができる。特定の実施態様において、POCl3の式(VI)の化合物に対するモル比は、約2:1よりも大きいかもしくは等しい。一部の実施態様において、式(VI)の化合物又はPOCl3が過剰に使用される場合、過剰な未反応の反応体は、水性の塩基性溶液又は水により、抽出又は分離することができる。
式(IV)又は式(VI)とPOCl3との間の反応は、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、ベンゼン、及びキシレン)、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、エーテル、及びケトンなどの、不活性有機溶媒中で起こることができる。好ましい溶媒は、トルエン又は塩化メチレンである。ひとつの実施態様において、溶媒は塩化メチレンである。別の実施態様において、溶媒はトルエンである。
当業者に公知のあらゆるリン酸化触媒を、式(IV)又は式(VI)とPOCl3との間の反応のために使用することができる。リン酸化触媒の非限定的例は、塩化マグネシウム、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、及び二塩化亜鉛を含む。一部の実施態様において、塩化マグネシウム-触媒されたリン酸化のための溶媒はトルエンであり、及び反応温度は約35℃よりも高く、好ましくは約55℃よりも高く、より好ましくは約75℃よりも高く、最も好ましくは約100℃よりも高い。この反応生成物は、水又は塩基性水溶液、例えば水酸化ナトリウム溶液、炭酸ナトリウム溶液、炭酸水素ナトリウム溶液、もしくは水酸化カリウム溶液を用いて、完了後の反応混合物を洗浄することにより精製することができる。触媒の量は、反応体の総質量を基に、0.1重量%〜10重量%の範囲であることができる。反応温度は、25℃よりも高く、50℃よりも高く、75℃よりも高く、100℃よりも高く、120℃よりも高く、140℃よりも高いか、又は150℃よりも高いことができる。
塩化水素を中和することができるあらゆる化合物を、式(IV)又は式(VI)とPOCl3との間の反応のために使用することができる。この酸受容体は有機塩基であることができる。適当な有機塩基のの非限定的例は、アミン(例えば、トリメチルアミン、トエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリフェニルアミン、1,8ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン)、1アルキルピペリジン、例えば1-エチルピペリジン、1-アルキルピロリジン、例えば1-メチルピロリジン、ピリジン、及びそれらの組合せを含む。他の適当なアミンは、トリアルキルアミン、例えばトリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリドデシルアミン、トリ(トリデシル)アミン、トリペンタデシルアミン、トリヘキサデシルアミン、トリヘプタデシルアミン、トリオクタデシルアミン、トリノナデシルアミン、トリエイコシルアミン、トリ(テトラクロロドデシル)アミン、トリヘキサクロロヘプタデシルアミン、低級アルキルで置換されたピリジン誘導体(例えば2,6-ルチジン及び2,4,6-コリジン)、2,2,6,6-N-ペンタメチルピペリジン、N,N-ジメチルアニリン、及びジイソプロピル-N-エチルアミン又はそれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。一部の実施態様において、酸受容体は、トリエチルアミンである。別の実施態様において、トリエチルアミン-促進したリン酸化のための溶媒は、塩化メチレンであり、反応温度は、約50℃よりも低い、好ましくは約35℃よりも低い、より好ましくは約20℃〜約25℃である。
本願明細書の開示を基に、当業者は、式(I)及び式(III)に示されたものに加え、他のフラバン及びスピロジクロマンリン酸エステルを、少なくとも2個の芳香族ヒドロキシ基を有する他の芳香族化合物、例えばヒドロキノン、1,2-ジヒドロキシベンゼン、1,2,3-トリヒドロキシベンゼン、1,2,4-トリヒドロキシベンゼン、1,3,5-トリヒドロキシベンゼン、ビスフェノール-A、ビスフェノール-F、ビスフェノール-C及びビフェノールから得ることができることを認識することができる。例えばヒドロキノン基剤のフラバンリン酸エステルは、同様の条件下で、下記スキームに従い、及びレゾルシノール基剤のフラバンリン酸エステルについて本願明細書中に開示された手法で得ることができる。
Figure 2008513586
あるいは、ヒドロキノン基剤のフラバンリン酸エステルは、同様の条件下、及びレゾルシノール基剤のフラバンリン酸エステルについて本願明細書において明らかにされた手法で、化合物(X)と式(V)とを、触媒又は酸受容体存在下で反応させることにより、得ることができる。
同様に、ヒドロキノン基剤のスピロジクロマンリン酸エステルは、同様の条件下で、下記スキームに従い、及びレゾルシノール基剤のスピロジクロマンリン酸エステルについて本願明細書中に開示された手法で得ることができる。
Figure 2008513586
あるいは、ヒドロキノン基剤のスピロジクロマンリン酸エステルは、同様の条件下、及びレゾルシノール基剤のスピロジクロマンリン酸エステルについて本願明細書において明らかにされた手法で、化合物(XIII)と式(V)とを、触媒又は酸受容体存在下で反応させることにより、得ることができる。
下記実施例は、本発明の例証的実施態様を示している。全ての数値は概数である。数値範囲が示された場合は、言及された範囲の外側の実施態様も、本発明の範囲内に収まることがあることは理解されなければならない。各実施例に説明された具体的詳細は、本発明に必要な特徴として解釈されるものではない。
(実施例)
(レゾルシノールフラバン化合物の合成)
下記反応スキームに従い、レゾルシノールとアセトンとの反応は、2,4,4-トリメチル-2',4',7-トリヒドロキシフラバンを生成することができる。
Figure 2008513586
2,4,4-トリメチル-2',4',7-トリヒドロキシフラバンの調製に使用される合成手法を、以下に概説する。
(実施例1)
レゾルシノール(1486.5g, 13.5モル)、37%HCl(444g, 4.5モル)及び水(1500ml)を、機械式撹拌子、温度計、添加用漏斗、及び還流冷却器を備えた、5L丸底フラスコに入れた。内容物を、攪拌し、50℃に加熱した。アセトン(261.5g, 4.5モル)を、1.5時間かけて滴下した。この温度を、60℃に上昇し、3時間維持した。生成物を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、白色粉末609.5gを得た。分析は、反応生成物中91(面積)%が2,4,4-トリメチル-2',4',7-トリヒドロキシフラバン化合物であることを示した。
(実施例2-7)
実施例1において使用した合成手法に従い、様々なモル比のレゾルシノール;アセトン、水(溶媒)及び塩酸(触媒)を使用し生成したフラバン化合物を、表1に示す。
Figure 2008513586
実施例2から7の結果から、比較的高純度のフラバン化合物を、レゾルシノールとアセトンとの反応から合成することができた。これらのフラバン化合物は、本発明の実施態様に従うリン酸エステル化合物の合成のために、直接使用することができる。
(レゾルシノールフラバン化合物のリン酸エステルの合成)
リン酸エステル化合物を、反応においてクロロリン酸ジフェニル(DPCP)を使用し合成し、下記反応を基にした。
(2,4,4-トリメチル-2',4',7-トリヒドロキシフラバンを使用するリン酸エステルの合成)
Figure 2008513586
フラバン基剤のリン酸エステル化合物の調製において使用した手法を、以下に概説する。
(実施例8)
実施例1のフラバン化合物(215.0g, 0.7モル)、クロロリン酸ジフェニル(97.6%;539.4g, 1.96モル)、及び塩化メチレン(2.0L)を、機械式撹拌子、温度計、添加用漏斗、CaCl2チューブを備えた還流冷却器、及び加熱マントルを備えた、5Lの丸底フラスコに投入した。内容物を、35〜40℃で攪拌した。塩化メチレン(800ml)に溶解したトリエチルアミン(99.5%;199.3g, 1.96モル)の溶液を、2.6時間かけて35〜40℃で滴下した。この温度を、更に4時間維持した。この混合物を、35℃の水で7回洗浄した。塩化メチレンを、回転蒸留器(28''Hgの真空)を用い、95℃で除去した。生成物(679.2g)は、黄色の半固形物であった。13C-NMR分析は、82モル%の芳香族C-O-P炭素、及び18モル%(芳香族C-OH炭素+レゾルシノール性エーテル炭素)を示し、これは所望の生成物と一致した。生成物は、リンを9.1重量%含有し、100℃での粘度580cps及び80℃での密度1.25を有した。
(実施例9)
実施例1のフラバン化合物(216.5g, 0.7モル)、クロロリン酸ジフェニル(97.6%;539.4g, 1.96モル)、及び塩化メチレン(2.0L)を、機械式撹拌子、温度計、添加用漏斗、CaCl2チューブを備えた還流冷却器、及び加熱マントルを備えた、5Lの丸底フラスコに投入した。内容物を、35〜40℃で攪拌した。塩化メチレン(800ml)に溶解したトリエチルアミン(99.5%;199.3g, 1.96モル)の溶液を、2.1時間かけて35〜40℃で滴下した。この温度を、更に4.2時間維持した。この混合物を、35℃の水、2%NaOH、0.7%NaOH、及び更に2回の水で洗浄した。塩化メチレンを、回転蒸留器(28''Hgの真空)を用い、95℃で除去した。生成物(685.9g)は、黄色の半固形物であった。13C-NMR分析は、84モル%の芳香族C-O-P炭素、及び16モル%(芳香族C-OH炭素+レゾルシノール性エーテル炭素)を示し、これは所望の生成物と一致した。最終のリン酸エステル物質は、リンを9重量%含有した。
(実施例10から17)
実施例8及び9で概説した合成手法に従う、フラバン化合物から得たリン酸エステル化合物を、実施例10から17に示している。データは、表2にまとめている。
Figure 2008513586
実施例8に説明された低温溶液法に加え、以下に説明される高温法も、レゾルシノールのフラバン誘導体からのリン酸エステルの合成に使用した。この方法において、以下に示したように、クロロリン酸ジフェニルは、フラバンと、塩化マグネシウム触媒及びヘプタン溶媒の存在下で反応した。
(フラバン化合物由来のリン酸エステル-塩化マグネシウム触媒)
Figure 2008513586
この調製に使用した手法を、以下に概説する。
(実施例18)
実施例1のフラバン化合物(6.44g, 0.02モル)、クロロリン酸ジフェニル (97.6%;16.5g, 0.06モル)、及びヘプタン(30ml)を、機械式撹拌子、温度計、窒素投入口、還流冷却器、苛性液トラップ、及び加熱マントルを備えた、200mlの丸底フラスコに投入した。内容物を、N2掃流下で10分間攪拌した。MgCl2 (0.16g)を反応混合物へ添加した後、温度を95℃に上昇した。HCl気体の発生が停止する(およそ6.3時間)まで、この温度を95℃に維持した。ヘプタンを蒸留除去した。生成物(21.4g)は、粘稠な液体であった。FT-IR分析は、生成物に下記の構造が存在することを確認した:ヒドロキシル、アルキル炭化水素、アリール環、アリール-O、P=O、P-O-C、及び一置換ベンゼン環。13C-NMRは、80モル%芳香族C-O-P炭素、及び20モル%(芳香族C-OH炭素+レゾルシノール性エーテル炭素)を示し、これは所望の生成物と一致した。
本実施例において、クロロリン酸ジフェニルは、アセトン溶媒の存在下で、フラバン化合物及びトリエチルアミンを含有する反応混合物へ添加された。
(実施例19)
実施例1のフラバン化合物(6.14g, 0.02モル)、トリエチルアミン(99.5%;5.7g, 0.056モル)及びアセトン(80ml)を、機械式撹拌子、温度計、添加用漏斗、CaCl2チューブを備えた還流冷却器、及び加熱マントルを備えた、250ml丸底フラスコに投入した。アセトン(40ml)に溶解したクロロリン酸ジフェニル (97.6%; 15.4g, 0.056モル)溶液を、50分間かけて55℃で滴下した。その温度は更に55℃で3.5時間維持した。混合物を真空で濾過し、沈殿を除いた。アセトンを、有機相から、95℃及び28''Hg真空で除去した。生成物を、塩化メチレンに再度溶解し、35〜40℃の水で7回洗浄した。塩化メチレンを、95℃で、回転蒸発器(28''Hg真空)を用いて除去した。生成物(18.4g)は、半固形の物質であった。13C-NMR分析は、生成物が84モル%の芳香族C-O-P炭素、及び16モル%(芳香族C-OH炭素+レゾルシノール性エーテル炭素)を有することを示した。
トリエチルアミン又はクロロリン酸ジフェニルのフラバン化合物への添加の順番とは関わりなく、生成されたリン酸エステル物質は、NMR分析を基に同様の分子構造を有した。
(実施例20)
実施例1のフラバン化合物(6.44g, 0.02モル)、クロロリン酸ジ(2,6-キシリル)(326.4g/Cl;19.6g, 0.06モル)、及び塩化メチレン(100ml)を、機械式撹拌子、温度計、添加用漏斗、CaCl2チューブを備えた還流冷却器、及び加熱マントルを備えた、500ml丸底フラスコに投入した。塩化メチレン(50ml)に溶解したトリエチルアミン(99.5%;6.7g, 0.066モル)溶液を、1時間かけて20〜25℃で滴下した。この温度は更に4時間維持した。混合物を、水で3回洗浄した。塩化メチレンを、90℃で、回転蒸発器(28''Hg真空)を用いて除去し、生成物27.7gを得た。13C-NMR分析は、所望のC-O-P結合の形成を示し、及びリン酸エステル構造の形成を確認した。
クロロリン酸ジフェニルに加え、オキシ塩化リンも、実施例1で得られたレゾルシノール基剤のフラバン誘導体由来のリン酸エステル化合物の合成に使用することができ、下記のスキームを基にすることができる。
Figure 2008513586
(熱安定性のデータ)
実施例8の2,4,4-トリメチル-2',4',7-トリヒドロキシフラバン誘導体から得られたリン酸エステル化合物の熱安定性を、温度範囲25℃〜700℃のスキャン率10℃/分で、大気下での、熱重量分析(TGA)により測定した。結果は、表3に示している。
Figure 2008513586
(ポリマー加工及び試験)
(実施例21)
実施例9に説明された難燃剤を、PC/ABSポリマーへ、2種の異なるローディングで、Coperion ZSK-30二軸押出機において添加し、各々、実施例21(a)及び21(b)を得た。使用したPC/ABSブレンドは、あらゆる難燃剤を含まないが、市販のBAYBLEND(登録商標)FR2010と同じPC/ABSターポリマーを含有するように特別に配合したブレンドであった。当業者は、BAYBLEND(登録商標)FR2010(Bayer Material Science(ピッツバーグ, ペンシルバニア州))は、その中に混入された難燃剤を有することを認めるであろう。二軸押出機は、およそ55〜65g/分の流量で操作し、及びバレル温度プロファイルは、以下であった(フィードからノズル方向へ):190、240、240、245、250、257℃。難燃剤は、加熱された貯蔵庫及びチューブ、Zenithギアポンプ、及び液体添加ノズルからなる、液体添加システムを使用し添加した。液体添加システムは、103℃で維持した。難燃剤は、液体射出ノズルを通して押出機に120psi(827kPa)で添加した。難燃剤含有ペレットを、乾燥し、フィードからノズルまで下記の温度プロファイルを使用してArburg Allrounder射出成型機を用い、試験試料片へ成形した:243、253、258、265℃。金型温度は、190°F(87.8℃)であった。試料片は、23℃及び湿度50%で、40時間よりも長く状態調節した。この試料のリン含量、加熱撓み温度、メルトフローインデックス、ノッチ付きIZOD衝撃強さ、引張強さ及び引張弾性、曲げ弾性、及び易燃性を、評価した。結果は、比較例(対照1及び2)の結果と共に、表4に示している。
(比較例1(対照1))
市販のBAYBLEND(登録商標)FR2010 PC/ABSの試験試料片を、実施例21に説明したように、射出成形した。この試料について、加熱撓み温度、メルトフローインデックス、ノッチ付きIZOD衝撃強さ、引張及び曲げ特性を評価した。結果を表4に列記している。
(比較例2(対照2))
レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)である市販の難燃剤FYROLFLEX(登録商標)RDP(Akzo Nobel Functional Chemicals LLC)を、実施例21において行ったように二軸押出機において、特別に配合されたPC/ABSブレンドに添加した。その後試験試料片を、射出成形した。対照1及び2並びに実施例21(a)及び21(b)のリン含量、加熱撓み及び変形温度、メルトフローインデックス、ノッチ付きIZOD衝撃強さ、引張強さ及び引張弾性、曲げ弾性、及び易燃性を、評価した。結果を表4に列記している。
対照1及び2並びに実施例4(a)及び4(b)の各々のリン含量は、以下の分光光度法により測定した。試料を、硫酸及び硝酸による処理により分解し、その後希酸中で煮沸し、試料中のリン酸基をオルトリン酸に転換した。オルトリン酸は、酸性溶液中でモリブデン酸アンモニウム及びバナジン酸アンモニウムと複合体を形成する。オルトリン酸量及びその結果のリン含量は、Beckman UV/可視分光光度計(モデルDU, Beckman Coulter, Inc.(Fullerton, カリフォルニア州)より入手)により波長470nmで分光学的に測定した。
各試料の264psi線維応力での加熱撓み温度は、ASTM D648により測定した。各試料のメルトフローインデックスは、ASTM D1238により測定した。各試料のノッチ付きIZOD衝撃強さは、ASTM D256により測定した。各試料の引張強さ及び引張弾性は、ASTM D638により測定した。各試料の曲げ弾性は、ASTM D790により測定した。各試料の易燃性は、Underwriters Laboratories UL-94垂直燃焼試験により測定した。前記標準試験法は全て、本願明細書に参照として組入れられている。
Figure 2008513586
本発明の実施態様のリン酸エステル化合物は、対照化合物よりもより低いリンローディングで、より高いメルトフロー、加熱撓み温度及びより良い燃焼特性を示した。
(レゾルシノールスピロクロマン化合物の合成)
酸性触媒存在下での、レゾルシノールとアセトンとの反応から、スピロジクロマン化合物を合成することができる。AMBERLYST(登録商標)15触媒(Aldrich Chemicals, ミルウォーキー, ウィスコンシン州)の使用により、この化合物は、良好な収量で得られ、これは下記反応を基にした。
Figure 2008513586
この合成において使用した手法は、以下に示す。
(実施例22)
レゾルシノール(30.0g, 0.27モル)、アセトン(23.5g, 0.405モル)、AMBERLYST(登録商標)15(50g)、及びトルエン(300ml)を、機械式撹拌子、温度計、及びCaCl2チューブを備えた還流冷却器を備えた、500mlの4つ首丸底フラスコに投入した。内容物を攪拌し、85℃に加熱し、6.5時間放置した。溶液を濾過し、AMBERLYST(登録商標)15を除去した。トルエンを、回転蒸発器により、95℃及び28''Hg真空で除去した。最終生成物(41.8g)は、白色結晶性粉末であった。13C NMR分析は、所望の生成物の構造と一致し、スピロジクロマン型構造89重量%(実施例24に示された)、フラバン型構造7重量%(実施例1に示された)、及び未反応のレゾルシノール4重量%であることを示した。
調製されたスピロジクロマン化合物を、精製し、目標のリン酸エステル化合物の合成に使用した。共-反応体としてクロロリン酸ジフェニル又はオキシ塩化リンを使用し、以下に図示したように、リン酸エステルを得ることができる。
Figure 2008513586
Figure 2008513586
(レゾルシノールスピロジクロマン化合物のリン酸エステルの合成)
レゾルシノール及びアセトンの反応から得られたスピロジクロマン化合物を、対応するリン酸エステル化合物の合成において、単離することなく、直接使用することができる。用いた手法を以下に示す。
(実施例23)
レゾルシノール(198.2g, 1.8モル)、アセトン(156.9g, 2.7モル)、Amberlyst 15 (330.0g)、及びトルエン(1.8L)を、機械式撹拌子、温度計、及びCaCl2チューブを備えた還流冷却器を備えた、4L樹脂ケトルに投入した。内容物を攪拌し、85℃に加熱し、9.5時間放置した。溶液を濾過し、AMBERLYST 15を除去した。有機画分を、反応ケトルに戻した。Dean-Stark収集器を、ケトルに装着した。反応器の内容物を還流加熱し、1.5時間維持し、残存する水を除去した。この反応器を室温に冷却し、トリエチルアミン(99.5%;199.3g, 1.96モル)をケトルに添加した。トルエン(360ml)に溶解したクロロリン酸ジフェニル(97.6%;539.4g, 1.96モル)を、25〜35℃で1.1時間かけて滴下した。この内容物を40℃に加熱し、4時間維持した。内容物を、機械式撹拌子、温度計、及び還流冷却器を備えた、5Lの3-首分液フラスコに移した。有機相を、最初に水400gで、引き続き5%NaOHの400g、2%NaOHの400gで、及び追加の水2回で洗浄し、これらは全て40℃であった。トルエンを、回転蒸発器を用い、95℃及び28''Hg真空で除去した。生成物は(585.6g)、淡黄色半固形の物質であった。13C-NMR分析は、芳香族フェノール性C-O-P炭素47モル%、芳香族レゾルシノール性C-O-P炭素29モル%、及び芳香族C-O-Rアリールエーテル炭素24モル%を示した。未反応のC-OH炭素は検出されなかった。FT-IR分析は、下記の構造を示した:アルキル及びアリール炭化水素、アリール-O、P=O、P-O-C、及び一置換芳香族構造。この分析結果は、この反応スキームにおいて提唱されたリン酸エステル構造の形成を確認した。最終生成物は、リン含量7.1重量%を示した。
(熱安定性のデータ)
実施例23のスピロジクロマンを基剤にしたリン酸エステルの熱安定性を、TGA法により決定し、結果を、表5に示す。
Figure 2008513586
表5の結果から、実施例23のスピロジクロマンリン酸エステルは、レゾルシノール基剤のリン酸エステル(RDP)よりも、より高度の熱安定性を示した。
(ポリマー加工及び試験)
(実施例24)
実施例23に説明された難燃剤を、実施例21の特別に配合されたPC/ABSブレンドへ、2種の異なるローディングで、Coperion ZSK-30二軸押出機において添加し、各々、実施例24(a)及び24(b)を得た。二軸押出機は、およそ55〜65g/分の流量で操作し、及びバレル温度プロファイルは、以下であった(フィードからノズル方向へ):190、240、240、245、250、257℃。難燃剤は、加熱された貯蔵庫及びチューブ、Zenithギアポンプ、及び液体添加ノズルからなる、液体添加システムを使用し添加した。液体添加システムは、105℃で維持した。難燃剤は、液体射出ノズルを通して押出機に120psi(827kPa)で添加した。難燃剤含有ペレットを、乾燥し、フィードからノズルまで下記の温度プロファイルを伴うArburg Allrounder射出成型機を用い、試験試料片へ成形した:243、253、258、265℃。金型温度は、190°F(87.8℃)であった。試料は、23℃及び湿度50%で、40時間よりも長く状態調節した。これらの結果を、比較例(対照1及び2)の結果と共に、表6に示している。
Figure 2008513586
前記結果を基に、本発明の実施態様の難燃剤は、市販の重要なPC/ABS樹脂ブレンドの加熱撓み温度及びメルトフロー特性を改善した。これらの特性は、PC/ABS及び他の高分子材料の、経済的生産及び用途に重要である。
本発明は、限られた数の実施態様に関して説明されているが、ひとつの実施態様の具体的特徴は、本発明の他の実施態様に帰すべきものではない。単独の実施態様は、本発明の全ての態様を代表するものではない。一部の実施態様において、組成物又は方法は、本願明細書において言及されない多くの化合物又は工程を含み得る。別の実施態様においては、組成物又は方法は、本願明細書に列挙されない化合物又は工程を含まないか、もしくは実質的に無関係である。説明された実施態様からの変動及び修飾が存在する。いくつかの作業又は工程を含む難燃剤の製造法が、説明されている。これらの工程又は作業は、特に記載されない限りは、いずれの配列又は順番で実践されてもよい。最後に、本願明細書に明らかにされた全ての数値は、用語「約」又は「およそ」が数値を説明するために使用されるかどうかにかかわらず、概数を意味するように解釈されるべきである。例えば米国特許第6,784,234号;第6,632,442号;第6,630,524号;第6,610,765号;第6,552,131号;第6,448,316号;第6,350,804号;第6,316,579号;第6,204,313号;第6,174,942号;第6,111,016号;第6,083,428号;第6,075,158号;第5,869,184号;第5,864,004号;第5,206,281号;第5,204,304号;及び、第4,246,169号は、修飾を伴う又は伴わずに、本発明の実施態様で使用することができる様々な組成物及び方法を開示している。従って前述の特許、更には本願明細書に引用された他の特許、本願明細書及び雑誌の参考文献は全て、それらの全体が本願明細書に参照として組入れられている。添付された「特許請求の範囲」は、本発明の範囲内に収まる、これらの修飾及び変動を対象とすることが意図されている。

Claims (53)

  1. 下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する、難燃剤:
    Figure 2008513586
    (式中、Z1、Z2及びZ3の各々は独立して、OH又はリン酸エステル基であり;並びに、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
  2. 前記リン酸エステル基が、下記式を有する、請求項1記載の難燃剤:
    Figure 2008513586
    (式中、R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR5及びR6が-O-P(=O)(-O-)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
    アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
  3. R5及びR6の各々は独立して、アリールである、請求項2記載の難燃剤。
  4. R5及びR6の各々は独立して、フェニルである、請求項3記載の難燃剤。
  5. 前記リン酸エステル基が、下記式を有するラジカルからなる群から選択される、請求項1記載の難燃剤:
    Figure 2008513586
  6. 下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する、難燃剤:
    Figure 2008513586
    (式中、Z4及びZ5の各々は、リン酸エステル基であり;並びに、R7、R8、R9及びR10の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
  7. 前記リン酸エステル基が、下記式を有する、請求項6記載の難燃剤:
    Figure 2008513586
    (式中、R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR5及びR6が-O-P(=O)(-O-)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
    アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
  8. R5及びR6の各々は独立して、アリールである、請求項7記載の難燃剤。
  9. R5及びR6の各々は独立して、フェニルである、請求項8記載の難燃剤。
  10. 前記リン酸エステル基が、下記式を有するラジカルからなる群から選択される、請求項6記載の難燃剤:
    Figure 2008513586
  11. 下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する難燃剤の製造方法であって:
    Figure 2008513586
    下記式を有するレゾルシノールフラバン化合物を:
    Figure 2008513586
    下記式を有する少なくとも1種のクロロリン酸化合物:
    Figure 2008513586
    と、触媒又は酸受容体の存在下で反応させることによる、前記方法:
    (式中、Z1、Z2及びZ3の各々は独立して、OH又はリン酸エステル基であり;並びに、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルであり;
    R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR1及びR2が-O-P(=O)(-Cl)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
    アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
  12. 前記反応が、不活性有機溶媒中で起こる、請求項11記載の方法。
  13. 前記不活性有機溶媒が、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、エーテル、及びケトンからなる群から選択される、請求項12記載の方法。
  14. 前記触媒が、塩化マグネシウム、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、及び二塩化亜鉛である、請求項11記載の方法。
  15. 前記不活性有機溶媒が、トルエンである、請求項14記載の方法。
  16. 前記反応の温度が、100℃よりも高い、請求項15記載の方法。
  17. 前記酸受容体が、有機塩基である、請求項11記載の方法。
  18. 前記有機塩基が、トリエチルアミンである、請求項17記載の方法。
  19. 前記不活性有機溶媒が、塩化メチレンである、請求項18記載の方法。
  20. 前記反応の温度が、35℃よりも低い、請求項19記載の方法。
  21. 少なくとも下記式を有するリン酸エステル化合物を少なくとも1種含有する難燃剤の製造方法であって:
    Figure 2008513586
    下記式を有するレゾルシノールスピロジクロマン化合物を:
    Figure 2008513586
    下記式を有する少なくとも1種のクロロリン酸化合物:
    Figure 2008513586
    と、触媒又は酸受容体の存在下で反応させることによる、前記方法:
    (式中、Z4及びZ5の各々は、リン酸エステル基であり;並びに、R7、R8、R9及びR10の各々は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルであり;
    R5及びR6の各々は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであるか、又はR1及びR2が-O-P(=O)(-Cl)-O-断片と共に複素環基を形成する場合には、複素環基の一部であり;並びに
    アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基の各々は、置換又は非置換である。)。
  22. 前記反応が、不活性有機溶媒中で起こる、請求項21記載の方法。
  23. 前記不活性有機溶媒が、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、エーテル、及びケトンからなる群から選択される、請求項22記載の方法。
  24. 前記触媒が、塩化マグネシウム、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、及び二塩化亜鉛である、請求項21記載の方法。
  25. 前記不活性有機溶媒が、トルエンである、請求項24記載の方法。
  26. 前記反応の温度が、100℃よりも高い、請求項25記載の方法。
  27. 前記酸受容体が、有機塩基である、請求項21記載の方法。
  28. 前記有機塩基が、トリエチルアミンである、請求項27記載の方法。
  29. 前記不活性有機溶媒が、塩化メチレンである、請求項28記載の方法。
  30. 前記反応の温度が、35℃よりも低い、請求項29記載の方法。
  31. 下記式の化合物を:
    Figure 2008513586
    少なくとも1種のヒドロキシル化合物と、触媒の存在下で反応させる工程を含む、難燃剤の製造方法。
  32. 式(VII)の化合物が、下記式の化合物とオキシ塩化リンとを、触媒の存在下で反応させることにより製造される、請求項31記載の方法:
    Figure 2008513586
    (式中、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
  33. 前記反応が、不活性有機溶媒中で起こる、請求項32記載の方法。
  34. 前記触媒が、アミン、1-アルキルピペリジン、1-アルキルピロリジン、ピリジン、イミダゾール、及びそれらの組合せからなる群から選択される有機塩基である、請求項32記載の方法。
  35. 前記触媒が、塩化マグネシウム、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、及び二塩化亜鉛である、請求項32記載の方法。
  36. R5及びR6の各々は独立して、アリールである、請求項31記載の方法。
  37. R5及びR6の各々は独立して、フェニルである、請求項36記載の方法。
  38. 下記式の化合物を、少なくとも1種のヒドロキシル化合物と、触媒の存在下で反応させる工程を含む、請求項7記載の難燃剤の調製法:
    Figure 2008513586
  39. 式(IX)の化合物が、下記式の化合物とオキシ塩化リンとを、触媒の存在下で反応させることにより製造される、請求項31記載の方法:
    Figure 2008513586
    (式中、R7、R8、R9及びR10の各々は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルである。)。
  40. 前記反応が、不活性有機溶媒中で起こる、請求項39記載の方法。
  41. 前記触媒が、アミン、1-アルキルピペリジン、1-アルキルピロリジン、ピリジン、イミダゾール、及びそれらの組合せからなる群から選択される有機塩基である、請求項39記載の方法。
  42. 前記触媒が、塩化マグネシウム、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、及び二塩化亜鉛である、請求項39記載の方法。
  43. R5及びR6の各々は独立して、アリールである、請求項36記載の方法。
  44. R5及びR6の各々は独立して、フェニルである、請求項43記載の方法。
  45. ポリマー、及び請求項1又は6記載の難燃剤を含有する、難燃剤組成物。
  46. 前記ポリマーが、ポリカーボネート、ポリ(フェニレンオキシド)、ポリアリレート、ポリメタクリレート、ポリエステル、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン ターポリマー、耐衝撃性ポリスチレン、及びそれらの組合せ又はブレンドからなる群から選択される、請求項45記載の難燃剤組成物。
  47. 前記難燃剤組成物が更に、増量剤、ファイバー、充填剤、カップリング剤、架橋剤、可塑剤、耐衝撃性改善剤、相溶化剤、粘着防止剤、防曇剤、老化防止剤、抗酸化剤、UV安定剤、オゾン劣化防止剤、酸掃去剤、加工助剤、界面活性剤、滑剤、可塑化剤、離型剤及び不粘着剤、成核剤、帯電防止剤、スリップ剤、化学発泡剤、蛍光増白剤、流動化剤、防臭剤、剥離剤、着色剤、及び抗微生物剤からなる群から選択される添加剤を少なくとも1種含有する、請求項45記載の難燃剤組成物。
  48. 前記難燃剤組成物が、添加剤を実質的に含有しない、請求項45記載の難燃剤組成物。
  49. 請求項45記載の難燃剤組成物を含有する製品。
  50. 前記製品が、プラスチック製品、織物、木材及び紙製品、接着剤及び封止剤、並びにゴム製品、航空宇宙部品、自動車部品、ワイヤ、ケーブル、建築材、インテリア及び家具用材料、電気器具、電子部品、コンピュータ、及び事務機器からなる群から選択される、請求項49記載の製品。
  51. 前記ポリマーが、ポリカーボネート、ポリ(フェニレンオキシド)、ポリアリレート、ポリメタクリレート、ポリエステル、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン ターポリマー、耐衝撃性ポリスチレン、及びそれらの組合せ又はブレンドからなる群から選択される、請求項49記載の製品。
  52. 前記難燃剤組成物が更に、増量剤、ファイバー、充填剤、カップリング剤、架橋剤、可塑剤、耐衝撃性改善剤、相溶化剤、粘着防止剤、防曇剤、老化防止剤、抗酸化剤、UV安定剤、オゾン劣化防止剤、酸掃去剤、加工助剤、界面活性剤、滑剤、可塑化剤、離型剤及び不粘着剤、成核剤、帯電防止剤、スリップ剤、化学発泡剤、蛍光増白剤、流動化剤、防臭剤、剥離剤、着色剤、及び抗微生物剤からなる群から選択される添加剤を少なくとも1種含有する、請求項49記載の製品。
  53. 前記難燃剤組成物が、実質的に添加剤を含有しない、請求項49記載の製品。
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