JPH07207085A - 耐衝撃性樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性樹脂組成物

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JPH07207085A
JPH07207085A JP6013103A JP1310394A JPH07207085A JP H07207085 A JPH07207085 A JP H07207085A JP 6013103 A JP6013103 A JP 6013103A JP 1310394 A JP1310394 A JP 1310394A JP H07207085 A JPH07207085 A JP H07207085A
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JP
Japan
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component
formula
resin composition
rubber
weight
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Application number
JP6013103A
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English (en)
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Tomohide Fujiguchi
智英 藤口
Akihiro Saito
明宏 斉藤
Hideyuki Itoi
秀行 糸井
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
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GE Plastics Japan Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L25/00Compositions of, homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L25/02Homopolymers or copolymers of hydrocarbons
    • C08L25/04Homopolymers or copolymers of styrene
    • C08L25/08Copolymers of styrene
    • C08L25/12Copolymers of styrene with unsaturated nitriles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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    • C08L51/085Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds on to polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L55/00Compositions of homopolymers or copolymers, obtained by polymerisation reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, not provided for in groups C08L23/00 - C08L53/00
    • C08L55/02ABS [Acrylonitrile-Butadiene-Styrene] polymers

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 低温衝撃強度が優れた樹脂組成物。 【構成】 (A)(1)式および(2)式で示される構
造単位を有する共重合ポリカーボネートまたはこれとポ
リカーボネート系樹脂 1〜99重量部ならびに(B)S
AN系樹脂99〜1 重量部に、(A)+(B)=100重
量部に対して(C)ABS系樹脂0.5 〜40重量部およ
び(D)ポリオルガノシロキサンおよびポリアルキル
(メタ)アクリレートを含む複合ゴムにビニル系単量体
がグラフトしてなる複合ゴム系グラフト共重合体0.5 〜
40重量部を含む樹脂組成物。 (式中、R4 、R5 はハロゲン原子または一価の炭化水
素基、Bは−(R1 −)C(−R2 )− [R1 、R2
は水素原子または1価の炭化水素基]、−C(=R3
− [R3 は2価の炭化水素基]、−O−、−S−、−
SO−または−SO2 −であり、R6 は炭素数1〜10
の炭化水素基もしくはそのハロゲン化物またはハロゲン
原子、p、q、nは0〜4の整数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温における耐衝撃性
に優れたポリカーボネート系の樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
カーボネート樹脂は、耐熱性、耐衝撃性等に優れること
から種々の用途に用いられているが、成形加工温度が高
く、流動性が悪いこと、衝撃強度の厚み依存性が大きい
等の欠点を有している。
【0003】そこで、ポリカーボネート樹脂にABS
(アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン)系樹脂を
ブレンドし、これらの問題点を解決しようとする試みが
なされている(特公昭38-15225号公報、特公昭48-12170
号公報、特公昭57-21530号公報、特公昭58-46269号公報
等)。
【0004】また、ポリカーボネート樹脂に、ポリオル
ガノシロキサンゴム成分およびポリアルキル(メタ)ア
クリレートゴムを含む複合ゴムにビニル系単量体がグラ
フトしてなる複合ゴム系グラフト共重合体をブレンドす
ると、耐衝撃性に優れた樹脂組成物が得られることも知
られている(特開昭64-79257号公報)。
【0005】しかしながら、上記のいずれの樹脂組成物
においても、低温における耐衝撃性が十分ではなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、低温
における耐衝撃性が改善されたポリカーボネート系の樹
脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の構
造を有するポリカーボネート系樹脂に、特定の2種類の
ゴムを組合せて添加すると、それぞれを単独で添加した
ときには予測できなかった程著しく耐衝撃性を、特に低
温における耐衝撃性を改善できることを見出し、本発明
に至った。
【0008】すなわち本発明は、(A)次式(化3):
【0009】
【化3】 および次式(化4):
【0010】
【化4】 (上記式中、R4 およびR5 はそれぞれ独立して、ハロ
ゲン原子または一価の炭化水素基であり、Bは−(R1
−)C(−R2 )− [ここで、R1 およびR2はそれ
ぞれ独立して水素原子または1価の炭化水素基であ
る]、−C(=R3 )− [ここでR3 は2価の炭化水
素基である]、−O−、−S−、−SO−または−SO
2 −であり、R6 は炭素数1〜10の炭化水素基もしく
はそのハロゲン化物またはハロゲン原子であり、p、q
およびnはそれぞれ独立して0〜4の整数である)で示
される構造単位を有し、かつ前記(化4)の構造単位の
量は(化3)および(化4)の構造単位の合計量の2〜
90モル%を占めるところの共重合ポリカーボネートま
たはこれとポリカーボネート系樹脂1〜99重量部、なら
びに (B)(a) 芳香族ビニル単量体成分および(b) シアン化
ビニル単量体成分を、共重合体の構成成分として含む共
重合体99〜1重量部を含み、かつ、(A)および(B)
の合計100重量部に対して、 (C)(a) 芳香族ビニル単量体成分、(b) シアン化ビニ
ル単量体成分および(c)ゴム質重合体を、共重合体の構
成成分として含む共重合体0.5 〜40重量部ならびに
(D)ポリオルガノシロキサンおよびポリアルキル(メ
タ)アクリレートを含む複合ゴムにビニル系単量体がグ
ラフトしてなる複合ゴム系グラフト共重合体0.5 〜40重
量部を含む耐衝撃性樹脂組成物を提供するものである。
【0011】本発明においては、上記の成分(C)およ
び(D)を組合せて、上記の特定構造を有する共重合ポ
リカーボネートに添加することに特徴を有する。両者を
組合せて添加すると、それぞれ単独で添加したときには
予測できないほど、樹脂組成物の低温における耐衝撃性
が高くなる。
【0012】本発明においては、成分(A)は、上記し
た共重合ポリカーボネートまたはこれとポリカーボネー
ト系樹脂である。
【0013】本発明で使用する共重合ポリカーボネート
は、上記式(化3)および(化4)で示される構成単位
を有することが必要である。まず、(化3)で示される
構成単位はジフェノール成分およびカーボネート成分よ
りなる。ジフェノール成分を導入するために使用できる
ジフェノールを次式(化5)に示す。
【0014】
【化5】 上記式中、R4 、R5 、B、pおよびqは、先に示した
のと同義である。
【0015】本発明において有効なジフェノールとして
は、例えば、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-
ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノー
ルA)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,
2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒド
ロキシ-1- メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシ-t- ブチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-
ヒドロキシ-3- ブロモフェニル)プロパンなどのビス
(ヒドロキシアリール)アルカン類;1,1-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)シクロペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシ
アリール)シクロアルカン類;4,4'- ジヒドロキシジフ
ェニルエーテル、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフ
ェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル
類;4,4'- ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルフィドなど
のジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4'- ジヒド
ロキシジフェニルスルホキシド、4,4'- ジヒドロキシ-
3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシドなどのジヒドロ
キシジアリールスルホキシド類;4,4'- ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジメチル
ジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジアリールスル
ホン類などが挙げられるが、これらに限定されない。こ
れらを1種または2種以上組合せて使用することができ
る。これらのうちでは、特に2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパンが好ましい。
【0016】またカーボネート成分を導入するための前
駆物質としては、例えばジフェニルカーボネート、ジト
リールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネ
ート、m-クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジエチルカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネー
ト、ジシクロヘキシルカーボネートなどの炭酸ジエステ
ル、およびホスゲンなどのハロゲン化カルボニル化合物
等が挙げられる。これらを1種または2種以上組合せて
使用することができる。特にジフェニルカーボネートが
好ましい。
【0017】次に、上記式(化4)で示される構造単位
は、ジフェノール成分、レゾルシンおよび/または置換
レゾルシン成分ならびにカーボネート成分から成る。ジ
フェノール成分の導入については、上記したのと同様の
ジフェノールを使用できる。またカーボネート成分とし
ては、上記した炭酸ジエステルまたはホスゲンを使用で
きる。レゾルシンおよび/または置換レゾルシン成分の
導入のためには、次式(化6):
【0018】
【化6】 (ここで、R6 およびnは上記と同義である)で示され
る化合物を1種または2種以上組合せて使用することが
できる。このような化合物としては、例えばレゾルシ
ン、および3-メチルレゾルシン、3-エチルレゾルシン、
3-プロピルレゾルシン、3-ブチルレゾルシン、3-t-ブチ
ルレゾルシン、3-フェニルレゾルシン、3-クミルレゾル
シン、2,3,4,6-テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6-テ
トラブロモレゾルシンなどの置換レゾルシンが挙げられ
る。これらのうち特にレゾルシンが好ましい。
【0019】共重合ポリカーボネートは、(化3)(化
4)で示される上記した2種の構成単位を次の割合で有
している。すなわち、(化4)で示される構成単位の量
が、(化3)および(化4)の合計量の2〜90モル
%、好ましくは2〜60モル%、より好ましくは2〜4
0モル%である。(化4)の量が少なすぎるとガラス転
移温度(Tg)の低下が不十分であり、流動性の改良効
果がみられない。また、多すぎると従来のポリカーボネ
ートと同等の優れた物性、例えば機械的強度、耐熱性等
が得られない。
【0020】共重合ポリカーボネートの重量平均分子量
は、通常10,000〜100,000 、好ましくは18,000〜40,000
である。ここでいう重量平均分子量とは、ポリカーボネ
ート用に補正されたポリスチレンを用いて、GPC(ゲ
ル浸透クロマトグラフィー)によって測定されたもので
ある。また、メチレンクロリド中、25℃で測定した固有
粘度が、0.35〜0.65 dl/g であるものが好ましい。
【0021】共重合ポリカーボネートは、公知のポリカ
ーボネートの製造方法、例えばホスゲンを用いる界面重
合法、溶融重合法等によって製造できる。特に溶融重合
法は毒性物質であるホスゲンや塩化メチレン等を用いな
いので、環境衛生上好ましい。
【0022】溶融重合反応の際の温度、圧力等の条件は
任意であり、公知の慣用の条件を用いることができる。
具体的には、好ましくは80〜250 ℃、より好ましくは 1
00〜230 ℃、特に好ましくは 120〜190 ℃の温度で、好
ましくは0〜5時間、より好ましくは0〜4時間、特に
好ましくは0〜3時間、常圧下で、ジフェノールおよび
上記式(化6)で示される化合物と炭酸ジエステルとを
反応させる。次いで、反応系を減圧にしながら反応温度
を高めて、ジフェノールおよび上記式(化6)で示され
る化合物と炭酸ジエステルとの反応を行い、最終的には
5mmHg以下、より好ましくは1mmHg以下の減圧下で 240
〜320 ℃の温度で、ジフェノールおよび上記式(化6)
で示される化合物と、炭酸ジエステルとの反応を行うの
が好ましい。
【0023】上記のような重縮合反応は、連続式で行っ
ても良く、バッチ式で行っても良い。また、上記反応を
行う際に使用する反応装置は、槽型であっても、管型で
あっても、塔型であっても良い。
【0024】またこの溶融重合法によれば、得られる共
重合ポリカーボネートにおける構造単位(化4)が(化
3)および(化4)の合計の90モル%を超えるような
割合で、すなわちレゾルシンおよび/または置換レゾル
シンを、ジフェノール100モルに対して、90モルを
超えるような量で使用しても、他の方法、例えば界面重
合法等に比べて、色相、耐水性、耐熱性の優れた共重合
ポリカーボネートが得られる。
【0025】また、共重合ポリカーボネートは、その末
端がフェノールであっても十分な耐衝撃強度を有する
が、p-t-ブチルフェノール、イソノニルフェノール、イ
ソオクチルフェノール、m-またはp-クミルフェノール
(好ましくはp-クミルフェノール)、クロマニル化合
物、例えばクロマンのような、よりかさ高い末端基を導
入すると、より低温衝撃性が優れた共重合ポリカーボネ
ートを得ることができる。
【0026】成分(A)は、上記の共重合ポリカーボネ
ートと共に任意的に、ポリカーボネート系樹脂を含むこ
とができる。本発明において使用されるポリカーボネー
ト系樹脂はそれ自体公知であり、ホスゲン法または溶融
法により作られた芳香族ポリカーボネートである(例え
ば特開昭63-215763 号公報および特開平2-124934号公報
参照)。
【0027】成分(A)が共重合ポリカーボネートおよ
びポリカーボネート系樹脂の両方を含む場合には、両者
の配合比率は任意であり、例えば共重合ポリカーボネー
ト90〜10重量部に対してポリカーボネート系樹脂1
0〜90重量部の割合で使用する。
【0028】また、成分(A)は、塩化メチレン中、25
℃で測定した固有粘度が、0.32〜0.65 dl/g で
あるものが好ましい。
【0029】次に成分(B)は、(a) 芳香族ビニル単量
体成分および(b) シアン化ビニル単量体成分を含む共重
合体である。(a) 芳香族ビニル単量体成分としては、例
えばスチレン、α‐メチルスチレン、o-,m- もしくはp-
メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレ
ン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモ
スチレン、フルオロスチレン、p-tert- ブチルスチレ
ン、エチルスチレン、ビニルナフタレン等を挙げること
ができ、これらを1種または2種以上使用する。好まし
くはスチレン、α‐メチルスチレンである。
【0030】(b) シアン化ビニル単量体成分としては、
例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げ
ることができ、これらを1種または2種以上使用する。
これらの組成比は特に制限されず、用途に応じて選択さ
れる。
【0031】(a)/(b) の組成比は特に限定されないが、
(B)成分中において好ましくは(a) が95〜50重量
%、(b) が5〜50重量%であり、さらに好ましくは
(a) が92〜65重量%、(b) が8〜35重量%であ
る。
【0032】(B)の好ましい例としては、SAN樹脂
(スチレン‐アクリロニトリル共重合体)が挙げられ
る。
【0033】成分(B)の共重合体の製造法に関しては
特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重合、
懸濁重合、乳化重合など通常公知の方法が用いられる。
また、別々に共重合した樹脂をブレンドすることによっ
て得ることも可能である。
【0034】上記した成分(A)および(B)の配合比
率は、(A)1〜99重量部に対して(B)を99〜1
重量部、好ましくは(A)10〜99重量部に対して
(B)を90〜1重量部である。
【0035】次に成分(C)について述べる。(C)は
(a) 芳香族ビニル単量体成分、(b)シアン化ビニル単量
体成分および(c) ゴム質重合体を含む共重合体である。
(a)芳香族ビニル単量体成分および(b) シアン化ビニル
単量体成分については、前記した成分(B)において示
したものが挙げられる。(c) ゴム質重合体としては、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン、スチレン‐ブタジエン
のランダム共重合体およびブロック共重合体、該ブロッ
ク共重合体の水素添加物、アクリロニトリル‐ブタジエ
ン共重合体、ブタジエン‐イソプレン共重合体などのジ
エン系ゴム、エチレン‐プロピレンのランダム共重合体
およびブロック共重合体、エチレン‐ブテンのランダム
共重合体およびブロック共重合体、エチレンとα‐オレ
フィンとの共重合体、エチレン‐メタクリレート、エチ
レン‐ブチルアクリレートなどのエチレン‐不飽和カル
ボン酸エステルとの共重合体、アクリル酸エステル‐ブ
タジエン共重合体、例えばブチルアクリレート‐ブタジ
エン共重合体などのアクリル系弾性重合体、エチレン‐
酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合
体、エチレン‐プロピレン‐エチリデンノルボルネン共
重合体、エチレン‐プロピレン‐ヘキサジエン共重合体
などのエチレン‐プロピレン非共役ジエンターポリマ
ー、ブチレン‐イソプレン共重合体、塩素化ポリエチレ
ンなどが挙げられ、これらを1種または2種以上で使用
する。好ましいゴム質重合体としてはエチレン‐プロピ
レンゴム、エチレン‐プロピレン非共役ジエンターポリ
マー、ジエン系ゴムおよびアクリル系弾性重合体であ
り、特に好ましくはポリブタジエンおよびスチレン‐ブ
タジエン共重合体であり、このスチレン‐ブタジエン共
重合体中のスチレン含有率は50重量%以下であることが
好ましい。
【0036】成分(C)には、上記の成分(a),(b) およ
び(c) の他に、(d) これらの成分と共重合可能な単量体
を本発明の目的を損なわない範囲で使用することができ
る。そのような共重合可能な単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸等のα,β‐不飽和カルボン酸、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2-エチル(メタ)アクリレート、2-エチル
ヘキシルメタクリレート等のα,β‐不飽和カルボン酸
エステル類;無水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,
β‐不飽和ジカルボン酸無水物類;マレイミド、N-メチ
ルマレイミド、N-エチルマレイミド、N-フェニルマレイ
ミド、N-o-クロロフェニルマレイミド等のα,β‐不飽
和ジカルボン酸のイミド化合物類;等を挙げることがで
き、これらの単量体は1種または2種以上で使用され
る。
【0037】成分(C)の共重合体としては、(c) ゴム
質重合体の存在下にその他の成分がグラフト共重合した
グラフト共重合体等が好ましく、さらに好ましくはAB
S樹脂(アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン共重
合体)、AES樹脂(アクリロニトリル‐エチレン‐プ
ロピレン‐スチレン共重合体)、ACS樹脂(アクリロ
ニトリル‐塩素化ポリエチレン‐スチレン共重合体)、
AAS樹脂(アクリロニトリル‐アクリル系弾性重合体
‐スチレン共重合体)である。
【0038】成分(C)において、各成分(a),(b) およ
び(c) の組成比は特に制限はなく、用途に応じて各成分
が配合される。また、成分(C)の共重合体の製造法に
ついても、上記の(B)と同様の方法が使用できる。
【0039】上記の成分(C)は、成分(A)および
(B)の合計100 重量部に対して0.5〜40重量部、好ま
しくは1〜30重量部添加する。成分(C)の量が上記
の下限より少ないと、本発明の効果が発揮されず、上記
の上限より多いと剛性が低下する。
【0040】次に、本発明で使用する成分(D)は、ポ
リオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)
アクリレートゴム成分とが交互に絡み合って複合一体化
されている構造を有する複合ゴムに、1種または2種以
上のビニル系単量体がグラフト重合されてなる複合ゴム
系グラフト共重合体である。
【0041】このような複合ゴム系グラフト共重合体の
製造は、例えば特開昭64-79257号公報明細書等に記載さ
れた方法を用いることができる。
【0042】このような複合ゴムは、乳化重合法によっ
て製造するのが適している。まずポリオルガノシロキサ
ンゴムのラテックスを調製し、次にアルキル(メタ)ア
クリレートゴムの合成用単量体をポリオルガノシロキサ
ンゴムラテックスのゴム粒子に含浸させてから、アルキ
ル(メタ)アクリレートゴムの合成用単量体を重合させ
るのが好ましい。
【0043】ポリオルガノシロキサンゴム成分は、例え
ば以下に示すオルガノシロキサンおよび架橋剤(I)を
用いて乳化重合により調製することができ、その際、さ
らにグラフト交叉剤(I)を併用することができる。
【0044】オルガノシロキサンとしては、例えば、ジ
メチルシロキサン等の鎖状オルガノシロキサンが挙げら
れる。また、3員環以上、好ましくは3〜6員環の各種
の環状オルガノシロキサンを用いることもできる。例え
ばヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシ
クロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキ
サン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチ
ルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテ
トラフェニルシクロテトラシロキサン、オクタフェニル
シクロテトラシロキサン等が挙げられる。これらのオル
ガノシロキサンを単独でまたは2種以上混合して用いる
ことができる。これらの使用量は、好ましくはポリオル
ガノシロキサンゴム成分中50重量%以上、さらに好ま
しくは70重量%以上である。
【0045】架橋剤(I)としては、3官能性または4
官能性のシラン系架橋剤、例えばトリメトキシメチルシ
ラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシシ
ラン、テトラエトキシシラン、テトラ-n- プロポキシシ
ラン、テトラブトキシシラン等を用いることができる。
特に4官能性の架橋剤が好ましく、この中でもテトラエ
トキシシランが特に好ましい。架橋剤は単独で用いても
よく、また2種以上併用してもよい。架橋剤の使用量は
ポリオルガノシロキサンゴム成分中0.1〜30重量%
が好ましい。
【0046】グラフト交叉剤(I)としては、次式:
【0047】
【化7】 CH2 =C(R2 )−COO−(CH2 p −SiR1 n (3-n)/2 (I−1)
【0048】
【化8】 CH2 =CH−SiR1 n (3-n)/2 (I−2) または
【0049】
【化9】 HS−(CH2 p −SiR1 n (3-n)/2 (I−3) (上記式中、R1 は低級アルキル基、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基等またはフェニル基を表し、R2
は水素原子またはメチル基を表し、nは0、1または2
を表し、pは1〜6の整数を表す)で示される単位を形
成し得る化合物が用いられる。上記式(I−1)の単位
を形成し得る(メタ)アクリロイルオキシシロキサンは
グラフト効率が高いため、有効なグラフト鎖を形成する
ことが可能であり、高い耐衝撃性を発現するという点で
有利である。なお、式(I−1)の単位を形成し得るも
のとしてメタクリロイルオキシシロキサンが特に好まし
い。メタクリロイルオキシシロキサンの具体例として
は、β‐メタクリロイルオキシエチルジメトキシメチル
シラン、γ‐メタクリロイルオキシプロピルメトキシジ
メチルシラン、γ‐メタクリロイルオキシプロピルジメ
トキシメチルシラン、γ‐メタクリロイルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ‐メタクリロイルオキシプロ
ピルエトキシジエチルシラン、γ‐メタクリロイルオキ
シプロピルジエトキシメチルシラン、δ‐メタクリロイ
ルオキシブチルジエトキシメチルシラン等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよく、また2種以上併用し
てもよい。グラフト交叉剤の使用量は、好ましくはポリ
オルガノシロキサンゴム成分中0〜10重量%である。
【0050】このポリオルガノシロキサンゴム成分のラ
テックスの製造は、例えば米国特許第2891920 号明細
書、同第3294725 号明細書等に記載された方法を用いる
ことができる。本発明の実施では、例えばオルガノシロ
キサンと架橋剤(I)および所望によりグラフト交叉剤
(I)の混合溶液とを、アルキルベンゼンスルホン酸、
アルキルスルホン酸等のスルホン酸系乳化剤の存在下
で、例えばホモジナイザー等を用いて水と剪断混合する
方法により製造することが好ましい。アルキルベンゼン
スルホン酸はオルガノシロキサンの乳化剤として作用す
ると同時に重合開始剤ともなるので好適である。この
際、アルキルベンゼンスルホン酸の金属塩、アルキルス
ルホン酸の金属塩等を併用すると、グラフト重合を行う
際にポリマーを安定に維持するのに効果があるので好ま
しい。
【0051】次に、上記複合ゴムを構成するポリアルキ
ル(メタ)アクリレートゴム成分は、以下に示すアルキ
ル(メタ)アクリレート、架橋剤(II)およびグラフト
交叉剤(II)を用いて合成することができる。
【0052】アルキル(メタ)アクリレートとしては、
例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プ
ロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、2-エチル
ヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートおよび
ヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレ
ート、n-ラウリルメタクリレート等のアルキルメタクリ
レートが挙げられ、特にn-ブチルアクリレートの使用が
好ましい。
【0053】架橋剤(II)としては、例えばエチレング
リコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメ
タクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリレー
ト、1,4-ブチレングリコールジメタクリレート等が挙げ
られる。
【0054】グラフト交叉剤(II)としては、例えばアリ
ルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート等が挙げられる。アリルメタクリレ
ートは架橋剤として用いることもできる。これら架橋剤
およびグラフト交叉剤は単独で用いてもよく、また2種
以上併用しても良い。これら架橋剤およびグラフト交叉
剤の合計の使用量は、好ましくはポリアルキル(メタ)
アクリレートゴム成分中0.1〜20重量%である。
【0055】ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成
分の重合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム等のアルカリの水溶液の添加により中和され
たポリオルガノシロキサンゴム成分のラテックス中へ上
記アルキル(メタ)アクリレート、架橋剤およびグラフ
ト交叉剤を添加し、ポリオルガノシロキサンゴム粒子へ
含浸させた後、通常のラジカル重合開始剤を作用させて
行う。重合の進行と共にポリオルガノシロキサンゴムの
架橋網目に相互に絡んだポリアルキル(メタ)アクリレ
ートゴムの架橋網目が形成され、実質上分離できない、
ポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メ
タ)アクリレートゴム成分との複合ゴムのラテックスが
得られる。なお、本発明の実施に際しては、この複合ゴ
ムとしてポリオルガノシロキサンゴム成分の主骨格がジ
メチルシロキサンの繰り返し単位を有し、ポリアルキル
(メタ)アクリレートゴム成分の主骨格がn-ブチルアク
リレートの繰り返し単位を有する複合ゴムが好ましく用
いられる。
【0056】この様にして乳化重合により調製された複
合ゴムは、ビニル系単量体とグラフト共重合可能であ
る。この複合ゴムをトルエンにより90℃で12時間抽
出して測定したゲル含量は80重量%以上であると好ま
しい。
【0057】また難燃性、耐衝撃性、外観等のバランス
を満足させるためには、上記の複合ゴムにおけるポリオ
ルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アク
リレートゴム成分の割合は、前者が3〜90重量%に対
して後者が97〜10重量%であるのが好ましく、ま
た、複合ゴムの平均粒子径は0.08〜0.6μmであ
るのが好ましい。
【0058】上記の複合ゴムにグラフト重合させるビニ
ル系単量体としては、スチレン、α‐メチルスチレン、
ビニルトルエン等の芳香族アルケニル化合物;メチルメ
タクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート等のメ
タクリル酸エステル;メチルアクリレート、エチルアク
リレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステ
ル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン
化ビニル化合物等の各種ビニル系単量体が挙げられ、こ
れらを単独でまたは2種以上組合せて用いることができ
る。特に好ましいビニル系単量体はメチルメタクリレー
トである。ビニル系単量体は、上記した複合ゴム30〜
95重量%に対して5〜70重量%の割合で含まれると
好ましい。
【0059】複合ゴム系グラフト共重合体(D)は、上
記ビニル系単量体を上記の複合ゴムのラテックスに加
え、ラジカル重合技術によって一段または多段で重合さ
せて得られる複合ゴム系グラフト共重合体ラテックス
を、塩化カルシウムまたは硫酸マグネシウム等の金属塩
を溶解した熱水中に投入し、塩析、凝固することにより
分離、回収することができる。
【0060】このような複合ゴム系グラフト共重合体
(D)は、例えば三菱レイヨン株式会社より、メタブレ
ンS−2001として商業的に入手可能である。
【0061】成分(D)は、成分(A)および(B)の
合計100 重量部に対して0.5 〜40重量部、好ましくは1
〜30重量部使用する。上記の下限より少ないと、本発
明の効果が発揮されず、上記の上限より多いと剛性が低
下する。
【0062】本発明の樹脂組成物には、上記の成分の他
に、その物性を損なわない限りにおいて、その目的に応
じて樹脂の混合時、成形時に、慣用の他の添加剤、例え
ば顔料、染料、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維など)、
充填剤(カーボンブラック、シリカ、酸化チタンな
ど)、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型
剤、結晶核剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防止剤、難
燃剤等を添加することができる。
【0063】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
【0064】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例においては以下の成分を使用し
た。成分(A) RS−PC:以下のようにして製造した共重合ポリカー
ボネート;ビスフェノールA(日本ジーイープラスチッ
クス株式会社製)0.22キロモル、レゾルシン0.2
2キロモルおよびジフェニルカーボネート(エニィ社
製)0.44キロモルを、第1の槽型撹拌機(容量25
0リットル)に仕込み、140℃で溶融した。この温度
に保持しながら、得られた混合物を、ビスフェノールA
換算で毎時0.16キロモルの速度で、第2の槽型撹拌
機(容量50リットル)に送液した。第2の槽型撹拌機
の温度は180℃に保持した。
【0065】ここに触媒として、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシドを毎時0.04モルおよび水酸化ナト
リウムを毎時0.00016モル(1×10-6モル/モル
‐ビスフェノールA)添加し、滞留時間が30分間とな
るように時間を調整し、撹拌した。
【0066】次に、この反応液を、ビスフェノールA換
算で毎時0.16キロモルの速度で、第3の槽型撹拌機
(容量50リットル)に送液した。第3の槽型撹拌機の
温度は210℃、圧力は200mmHgであった。滞留時間
が30分間となるように時間を調整し、フェノールを抽
出除去しながら撹拌した。
【0067】次に、この反応液を、ビスフェノールA換
算で毎時0.16キロモルの速度で、第4の槽型撹拌機
(容量50リットル)に送液した。第4の槽型撹拌機の
温度は240℃、圧力は15mmHgであった。滞留時間が
30分間となるように時間を調整し、フェノールを抽出
除去しながら撹拌した。反応が定常になって得られた反
応物の極限粘度[η]は0.15dl/gであった。
【0068】次に、この反応物をギアポンプで昇圧し、
ビスフェノールA換算で毎時0.16キロモルの速度
で、遠心式薄膜蒸発機に送入し、反応を進めた。薄膜蒸
発機の温度および圧力はそれぞれ、270℃および2mm
Hgに制御した。反応物を、蒸発機下部よりギアポンプに
て、290℃および0.2mmHgに制御された二軸横型撹
拌重合槽(L/D=3、撹拌翼回転直径 220mm、内容
積80リットル)に、ビスフェノールA換算で毎時0.
16キロモルの速度(約40kg/ 時間)で送り込み、滞
留時間30分間にて重合させた。このときの生成物の極
限粘度[η]は0.49dl/gであった。生成物は、
次式(化10)および(化11)をモル比50:50で
有する共重合ポリカーボネートであった。以下ではこれ
をRS−PCと略記する。
【0069】
【化10】
【0070】
【化11】 ポリカーボネート系樹脂:ビスフェノールAのポリカー
ボネート(商標;レキサン121 、日本ジーイープラスチ
ックス株式会社製)、以下ではPCと略記することがあ
る。成分(B) SAN樹脂、商標SR 30B(ウベサイコン株式会社製)成分(C) ABS樹脂、商標UX 050(ウベサイコン株式会社製)成分(D) メタブレン S−2001:商標、メチルメタクリレー
ト‐ブチルアクリレート‐ジメチルシロキサンコポリマ
ー、三菱レイヨン株式会社製実施例1および比較例1〜4 各成分を表1に示す割合(重量比)で混合し、250 ℃、
150rpm に設定した2軸押出機(30mm)で押出し、ペレ
ットを作成した。次いで、このペレットを、設定温度25
0 ℃、金型温度60℃で射出成形した。得られた成形品に
ついてアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表1に示
す。
【0071】なお、アイゾット衝撃強度(kg・cm/cm )
は、ASTM D 256に従って、厚み 1/8 インチ、ノッチ付
で、23℃および−40℃において測定した。なお、そ
れぞれの温度における測定(n=5)について延性破壊
率(%)を求めた。
【0072】
【表1】
【0073】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は低温における耐衝
撃性が優れているので、広い用途に使用でき、工業的に
有用性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55/02 LME LMF 69/00 LPN

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次式(化1): 【化1】 および次式(化2): 【化2】 (上記式中、R4 およびR5 はそれぞれ独立して、ハロ
    ゲン原子または一価の炭化水素基であり、Bは−(R1
    −)C(−R2 )− [ここで、R1 およびR2はそれ
    ぞれ独立して水素原子または1価の炭化水素基であ
    る]、−C(=R3 )− [ここでR3 は2価の炭化水
    素基である]、−O−、−S−、−SO−または−SO
    2 −であり、R6 は炭素数1〜10の炭化水素基もしく
    はそのハロゲン化物またはハロゲン原子であり、p、q
    およびnはそれぞれ独立して0〜4の整数である)で示
    される構造単位を有し、かつ前記(化2)の構造単位の
    量は(化1)および(化2)の構造単位の合計量の2〜
    90モル%を占めるところの共重合ポリカーボネートま
    たはこれとポリカーボネート系樹脂1〜99重量部、なら
    びに (B)(a) 芳香族ビニル単量体成分および(b) シアン化
    ビニル単量体成分を、共重合体の構成成分として含む共
    重合体99〜1重量部を含み、かつ、(A)および(B)
    の合計100重量部に対して、 (C)(a) 芳香族ビニル単量体成分、(b) シアン化ビニ
    ル単量体成分および(c)ゴム質重合体を、共重合体の構
    成成分として含む共重合体0.5 〜40重量部ならびに (D)ポリオルガノシロキサンおよびポリアルキル(メ
    タ)アクリレートを含む複合ゴムにビニル系単量体がグ
    ラフトしてなる複合ゴム系グラフト共重合体0.5〜40重
    量部を含む耐衝撃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(A)において、式(化1)および
    (化2)中のBが−(R1 −)C(−R2 )− (R1
    およびR2 は上記と同義である)で示される請求項1記
    載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(A)において、式(化2)の構造
    単位の量が式(化1)および(化2)の構造単位の合計
    量の2〜60モル%を占める請求項1または2記載の樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 成分(B)が、SAN樹脂である請求項
    1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成分(C)が、ABS樹脂、AES樹
    脂、ACS樹脂およびAAS樹脂から選択される請求項
    1〜4のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 成分(D)が、ポリオルガノシロキサン
    ゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分
    とが交互に絡み合って複合一体化されている構造を有す
    る複合ゴムに、1種または2種以上のビニル系単量体が
    グラフト重合されてなる複合ゴム系グラフト共重合体で
    ある請求項1〜5のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 成分(D)において、ポリオルガノシロ
    キサンが、鎖状ポリオルガノシロキサンである請求項6
    記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 成分(D)において、ポリアルキル(メ
    タ)アクリレートがポリn-ブチルアクリレートである請
    求項6または7記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 成分(D)の複合ゴムにおいて、ポリオ
    ルガノシロキサンゴム成分3〜90重量%に対してポリ
    アルキル(メタ)アクリレートゴム成分が97〜10重
    量%の割合で含まれる請求項6〜8のいずれか1項記載
    の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 成分(D)において、ビニル系単量体
    がメタクリル酸もしくはアクリル酸のエステルである請
    求項6〜9のいずれか1項記載の樹脂組成物。
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