JPH07196874A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH07196874A
JPH07196874A JP35353593A JP35353593A JPH07196874A JP H07196874 A JPH07196874 A JP H07196874A JP 35353593 A JP35353593 A JP 35353593A JP 35353593 A JP35353593 A JP 35353593A JP H07196874 A JPH07196874 A JP H07196874A
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JP
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formula
group
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copolymer
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JP35353593A
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English (en)
Inventor
Tomohide Fujiguchi
智英 藤口
Akihiro Saito
明宏 斉藤
Hideyuki Itoi
秀行 糸井
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
Original Assignee
GE Plastics Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 薄く成形されても著しく優れた難燃性を有す
るポリカーボネート系樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)(化2)の構造単位の量は(化1)お
よび(化2)の構造単位の合計量の2〜90モル%を占
めるところの共重合ポリカーボネートまたはこれとポリ
カーボネート系樹脂 1〜99重量部ならびに(B)AB
S系樹脂および/またはSAN樹脂 99〜1重量部を含
み、かつ(A)および(B)の合計100 重量部に対し、
(C)リン酸エステル系化合物 1〜20重量部および
(D)ポリシロキサン‐ポリカーボネートブロック共重
合体 0.1 〜20重量部を含む難燃性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 (R4 、R5 はハロゲン原子または一価の炭化水素基、
Bは−O−、−S−、−SO−または−SO2 −等であ
り、R6 はC1〜10の炭化水素基もしくはそのハロゲ
ン化物等であり、p、qおよびnは0〜4の整数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート系の
樹脂を含む難燃化された樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】芳香
族ポリカーボネート系樹脂はその優れた物性の故にエン
ジニアリングプラスチックとして多用されているが、難
燃性が不足しているので、難燃性向上のために種々の試
みがなされている。なかでも、芳香族ポリカーボネート
樹脂およびABS系樹脂に、リン酸エステル系化合物を
配合した組成物は難燃性が高い。すなわち、UL94燃
焼試験V0,V1,V2において優れた成績をおさめ
る。この難燃性評価試験は、長さ127 mm、幅12.7 mm の
バー状の試料を用いて行われる。ところが、このような
樹脂組成物は、UL94の5V試験の角板試験において
は、角板(152×152 mm) の厚さが2.8 mm未満であると、
穴あきが起きて5VAの試験に不合格となる。同様に角
板(100×150 mm) を用いるCSA規格C22.2 No.0.6-M19
82の試験Aにおいても、試料の厚さが2.8 mm未満である
と穴あき等のために不合格になる。
【0003】また芳香族ポリカーボネート樹脂とABS
系樹脂とを含む樹脂組成物は、耐衝撃性および寸法精度
等の物性が優れており、自動車の内装・外装をはじめ、
OA機器のハウジング等に広く採用されている。ところ
が、特に各種機器のハウジング用途においては、近年に
おける機器のコストダウンや軽量化の要請に答えるた
め、薄肉化指向が強まりつつある。したがって、厚さが
薄いハウジングにおいて、UL94の5V試験およびC
SA試験に合格する芳香族ポリカーボネート系の樹脂組
成物が望まれている。
【0004】そこで本発明は、2.8 mmより薄い厚さに成
形されても、UL94の5V試験で5VA合格となり、
またCSA試験に合格するような優れた難燃性を有する
ポリカーボネート系の樹脂組成物を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の難燃性樹脂組成
物は、 (A)次式(化9):
【0006】
【化9】 および次式(化10):
【0007】
【化10】 (上記式中、R4 およびR5 はそれぞれ独立して、ハロ
ゲン原子または一価の炭化水素基であり、Bは−(R1
−)C(−R2 )− [ここで、R1 およびR2はそれ
ぞれ独立して水素原子または1価の炭化水素基であ
る]、−C(=R3 )− [ここでR3 は2価の炭化水
素基である]、−O−、−S−、−SO−または−SO
2 −であり、R6 は炭素数1〜10の炭化水素基もしく
はそのハロゲン化物またはハロゲン原子であり、p、q
およびnはそれぞれ独立して0〜4の整数である)で示
される構造単位を有し、かつ前記(化10)の構造単位
の量は(化9)および(化10)の構造単位の合計量の
2〜90モル%を占めるところの共重合ポリカーボネー
トまたはこれとポリカーボネート系樹脂 1〜99重量
部、ならびに (B)(b−1)(a) ゴム質重合体、(b) 芳香族ビニル
単量体成分および(c) シアン化ビニル単量体成分を、共
重合体の構成成分として含む共重合体、および/または (b−2)(b) 芳香族ビニル単量体成分および(c) シア
ン化ビニル単量体成分を、共重合体の構成成分として含
む共重合体 を99〜1重量部含み、かつ(A)および(B)の合計1
00重量部に対して、(C)リン酸エステル系化合物
1〜20重量部および(D)芳香族ポリカーボネートから
誘導されたブロックとジオルガノシロキサンから誘導さ
れたブロックとを有する共重合体 0.1 〜20重量部を含
むことを特徴とする。
【0008】本発明においては、(A)および(B)の
樹脂に、成分(C)および(D)を組合せたところに特
徴があり、(C)および(D)のいずれか1つでも欠け
ると、薄肉角板でUL94の5V試験とCSA試験の両
方に合格できない。
【0009】本発明においては、成分(A)は、上記し
た共重合ポリカーボネートまたはこれとポリカーボネー
ト系樹脂である。
【0010】本発明で使用する共重合ポリカーボネート
は、上記式(化9)および(化10)で示される構成単
位を有することが必要である。まず、(化9)で示され
る構成単位はジフェノール成分およびカーボネート成分
よりなる。ジフェノール成分を導入するために使用でき
るジフェノールを次式(化11)に示す。
【0011】
【化11】 上記式中、R4 、R5 、B、pおよびqは、先に示した
のと同義である。
【0012】本発明において有効なジフェノールとして
は、例えば、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-
ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノー
ルA)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,
2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒド
ロキシ-1- メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシ-t- ブチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-
ヒドロキシ-3- ブロモフェニル)プロパンなどのビス
(ヒドロキシアリール)アルカン類;1,1-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)シクロペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシ
アリール)シクロアルカン類;4,4'- ジヒドロキシジフ
ェニルエーテル、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフ
ェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル
類;4,4'- ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルフィドなど
のジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4'- ジヒド
ロキシジフェニルスルホキシド、4,4'- ジヒドロキシ-
3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシドなどのジヒドロ
キシジアリールスルホキシド類;4,4'- ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジメチル
ジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジアリールスル
ホン類などが挙げられるが、これらに限定されない。こ
れらを1種または2種以上組合せて使用することができ
る。これらのうちでは、特に2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパンが好ましい。
【0013】またカーボネート成分を導入するための前
駆物質としては、例えばジフェニルカーボネート、ジト
リールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネ
ート、m-クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジエチルカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネー
ト、ジシクロヘキシルカーボネートなどの炭酸ジエステ
ル、およびホスゲンなどのハロゲン化カルボニル化合物
等が挙げられる。これらを1種または2種以上組合せて
使用することができる。特にジフェニルカーボネートが
好ましい。
【0014】次に、上記式(化10)で示される構造単
位は、ジフェノール成分、レゾルシンおよび/または置
換レゾルシン成分ならびにカーボネート成分から成る。
ジフェノール成分の導入については、上記したのと同様
のジフェノールを使用できる。またカーボネート成分と
しては、上記した炭酸ジエステルまたはホスゲンを使用
できる。レゾルシンおよび/または置換レゾルシン成分
の導入のためには、次式(化12):
【0015】
【化12】 (ここで、R6 およびnは上記と同義である)で示され
る化合物を1種または2種以上組合せて使用することが
できる。このような化合物としては、例えばレゾルシ
ン、および3-メチルレゾルシン、3-エチルレゾルシン、
3-プロピルレゾルシン、3-ブチルレゾルシン、3-t-ブチ
ルレゾルシン、3-フェニルレゾルシン、3-クミルレゾル
シン、2,3,4,6-テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6-テ
トラブロモレゾルシンなどの置換レゾルシンが挙げられ
る。これらのうち特にレゾルシンが好ましい。
【0016】共重合ポリカーボネートは、(化9)(化
10)で示される上記した2種の構成単位を次の割合で
有している。すなわち、(化10)で示される構成単位
の量が、(化9)および(化10)の合計量の2〜90
モル%、好ましくは2〜40モル%である。(化10)
の量が2モル%より少ないとガラス転移温度(Tg)の
低下が不十分であるので、流動性の改良効果がみられな
い。また、90モル%より多いと従来のポリカーボネー
トと同等の優れた物性、例えば機械的強度、耐熱性等が
得られない。
【0017】共重合ポリカーボネートの重量平均分子量
は、通常10,000〜100,000 、好ましくは18,000〜40,000
である。ここでいう重量平均分子量とは、ポリカーボネ
ート用に補正されたポリスチレンを用いて、GPC(ゲ
ル浸透クロマトグラフィー)によって測定されたもので
ある。(また、メチレンクロリド中、25℃で測定した固
有粘度が、0.35〜0.65 dl/g であるものが好ましい。) 共重合ポリカーボネートは、公知のポリカーボネートの
製造方法、例えばホスゲンを用いる界面重合法、溶融重
合法等によって製造できる。特に溶融重合法は毒性物質
であるホスゲンや塩化メチレン等を用いないので、環境
衛生上好ましい。
【0018】溶融重合反応の際の温度、圧力等の条件は
任意であり、公知の慣用の条件を用いることができる。
具体的には、好ましくは80〜250 ℃、より好ましくは 1
00〜230 ℃、特に好ましくは 120〜190 ℃の温度で、好
ましくは0〜5時間、より好ましくは0〜4時間、特に
好ましくは0〜3時間、常圧下で、ジフェノールおよび
上記式(化12)で示される化合物と炭酸ジエステルと
を反応させる。次いで、反応系を減圧にしながら反応温
度を高めて、ジフェノールおよび上記式(化12)で示
される化合物と炭酸ジエステルとの反応を行い、最終的
には5mmHg以下、より好ましくは1mmHg以下の減圧下で
240〜320 ℃の温度で、ジフェノールおよび上記式(化
12)で示される化合物と、炭酸ジエステルとの反応を
行うのが好ましい。
【0019】上記のような重縮合反応は、連続式で行っ
ても良く、バッチ式で行っても良い。また、上記反応を
行う際に使用する反応装置は、槽型であっても、管型で
あっても、塔型であっても良い。
【0020】またこの溶融重合法によれば、得られる共
重合ポリカーボネートにおける構造単位(化10)が
(化9)および(化10)の合計の90モル%を超える
ような割合で、すなわちレゾルシンおよび/または置換
レゾルシンを、ジフェノール100モルに対して、90
モルを超えるような量で使用しても、他の方法、例えば
界面重合法等に比べて、色相、耐水性、耐熱性の優れた
共重合ポリカーボネートが得られる。
【0021】また、共重合ポリカーボネートは、その末
端がフェノールであっても十分な耐衝撃強度を有する
が、p-t-ブチルフェノール、イソノニルフェノール、イ
ソオクチルフェノール、m-またはp-クミルフェノール
(好ましくはp-クミルフェノール)、クロマニル化合
物、例えばクロマンのような、よりかさ高い末端基を導
入すると、より低温衝撃性が優れた共重合ポリカーボネ
ートを得ることができる。
【0022】成分(A)は、上記の共重合ポリカーボネ
ートと共に任意的に、ポリカーボネート系樹脂を含むこ
とができる。本発明において使用されるポリカーボネー
ト系樹脂は、公知のホスゲン法または溶融法により作ら
れた芳香族ポリカーボネートである(例えば特開昭63-2
15763 号公報および特開平2-124934号公報参照)。
【0023】成分(A)が共重合ポリカーボネートおよ
びポリカーボネート系樹脂の両方を含む場合には、両者
の配合比率は任意である。
【0024】次に成分(B)について述べる。(B)成
分は、(b−1)および/または(b−2)である。ま
ず、(b−1)は、(a) ゴム質重合体、(b) 芳香族ビニ
ル単量体成分および (c)シアン化ビニル単量体成分を含
む共重合体である。
【0025】本発明で使用される(a) ゴム質重合体とし
ては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン‐ブ
タジエンのランダム共重合体およびブロック共重合体、
該ブロック共重合体の水素添加物、アクリロニトリル‐
ブタジエン共重合体、ブタジエン‐イソプレン共重合体
などのジエン系ゴム、エチレン‐プロピレンのランダム
共重合体およびブロック共重合体、エチレン‐ブテンの
ランダム共重合体およびブロック共重合体、エチレンと
α‐オレフィンとの共重合体、エチレン‐メタクリレー
ト、エチレン‐ブチルアクリレートなどのエチレン‐不
飽和カルボン酸エステルとの共重合体、アクリル酸エス
テル‐ブタジエン共重合体、例えばブチルアクリレート
‐ブタジエン共重合体などのアクリル系弾性重合体、エ
チレン‐酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの
共重合体、エチレン‐プロピレン‐エチリデンノルボル
ネン共重合体、エチレン‐プロピレン‐ヘキサジエン共
重合体などのエチレン‐プロピレン非共役ジエンターポ
リマー、ブチレン‐イソプレン共重合体、塩素化ポリエ
チレンなどが挙げられ、これらを1種または2種以上で
使用する。好ましいゴム質重合体としてはエチレン‐プ
ロピレンゴム、エチレン‐プロピレン非共役ジエンター
ポリマー、ジエン系ゴムおよびアクリル系弾性重合体で
あり、特に好ましくはポリブタジエンおよびスチレン‐
ブタジエン共重合体であり、このスチレン‐ブタジエン
共重合体中のスチレン含有率は50重量%以下であること
が好ましい。
【0026】本発明で使用される (b)シアン化ビニル単
量体成分としては、例えばアクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等を挙げることができ、これらを1種または
2種以上使用する。
【0027】本発明で使用される (c)芳香族ビニル単量
体成分としては、例えばスチレン、α‐メチルスチレ
ン、o-,m- もしくはp-メチルスチレン、ビニルキシレ
ン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロ
モスチレン、ジブロモスチレン、フルオロスチレン、p-
tert- ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタ
レン等を挙げることができ、これらを1種または2種以
上使用する。好ましくはスチレン、α‐メチルスチレン
である。
【0028】本発明における成分(B)の(b−1)に
は、上記の成分(a),(b) および(c)の他に、(d) これら
の成分と共重合可能な単量体を本発明の目的を損なわな
い範囲で使用することができる。そのような共重合可能
な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸等のα,
β‐不飽和カルボン酸、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチル(メ
タ)アクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート等
のα,β‐不飽和カルボン酸エステル類;無水マレイン
酸、無水イタコン酸等のα,β‐不飽和ジカルボン酸無
水物類;マレイミド、N-メチルマレイミド、N-エチルマ
レイミド、N-フェニルマレイミド、N-o-クロロフェニル
マレイミド等のα,β‐不飽和ジカルボン酸のイミド化
合物類;等を挙げることができ、これらの単量体は1種
または2種以上で使用される。
【0029】成分(b−1)において、各成分(a),(b)
および(c) の組成比は特に制限はなく、用途に応じて各
成分が配合される。
【0030】成分(b−1)の共重合体としては、(a)
ゴム質重合体の存在下にその他の成分がグラフト共重合
したグラフト共重合体等が好ましく、さらに好ましくは
ABS樹脂(アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン
共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル‐エチレン
‐プロピレン‐スチレン共重合体)、ACS樹脂(アク
リロニトリル‐塩素化ポリエチレン‐スチレン共重合
体)、AAS樹脂(アクリロニトリル‐アクリル系弾性
重合体‐スチレン共重合体)である。
【0031】成分(b−1)の共重合体の製造法に関し
ては特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重
合、懸濁重合、乳化重合など通常公知の方法が用いられ
る。また、別々に共重合した樹脂をブレンドすることに
よって成分(b−1)を得ることも可能である。
【0032】次に、成分(B)の(b−2)は、(b) 芳
香族ビニル単量体成分および(c) シアン化ビニル単量体
成分を含む共重合体である。これらの具体例としては、
上記の(b−1)において(b) および(c) として示した
ものが挙げられ、これらの組成比は特に制限されず、用
途に応じて選択される。好ましい(b−2)としては、
SAN樹脂(スチレン‐アクリロニトリル共重合体)で
ある。また、成分(b−2)の共重合体の製造法につい
ても、上記の(b−1)と同様の方法が使用できる。
【0033】好ましい成分(B)としては、(a) ゴム質
重合体の存在下にその他の成分がグラフト共重合したグ
ラフト共重合体と(b−2)の共重合体とのブレンド物
である。
【0034】上記した成分(A)および(B)の配合比
率は、(A)1〜99重量部に対して(B)を99〜1
重量部、好ましくは(A)10〜95重量部に対して
(B)を90〜5重量部である。
【0035】本発明で使用する成分(C)リン酸エステ
ル系化合物としては、次式(化13):
【0036】
【化13】 (ここで、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独
立して、水素原子または有機基を表すが、R1 =R2
3 =R4 =Hの場合を除く。Xは2価以上の有機基を
表し、pは0または1であり、qは1以上、例えば30以
下の整数、rは0以上の整数を表す。)で示されるリン
酸エステル系化合物が挙げられる。しかし、これ等に限
定されるものではない。
【0037】上記式において、有機基とはたとえば、置
換されていてもいなくてもよいアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基等が挙げられる。また、置換されて
いる場合、置換基としては例えばアルキル基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、ハロゲン、アリール基、アリー
ルオキシ基、アリールチオ基、ハロゲン化アリール基等
が挙げられ、またこれ等の置換基を組合せた基(例えば
アリールアルコキシアルキル基等)またはこれ等の置換
基を酸素原子、イオウ原子、窒素原子等により結合して
組合せた基(例えば、アリールスルホニルアリール基
等)を置換基として用いてもよい。また、2価以上の有
機基とは上記した有機基から、炭素原子に結合している
水素原子の1個以上を除いてできる2価以上の基を意味
する。例えばアルキレン基、および好ましくは(置換)
フェニレン基、多核フェノール類例えばビスフェノール
類から誘導されるものが挙げられ、2以上の遊離原子価
の相対的位置は任意である。特に好ましいものとして、
ヒドロキノン、レゾルシノール、ジフェニロールメタ
ン、ジフェニロールジメチルメタン、ジヒドロキシジフ
ェニル、 p,p′- ジヒドロキシジフェニルスルホン、ジ
ヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
【0038】具体的なリン酸エステル系化合物の例とし
ては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフェ
ニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、
ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリス(クロロ
エチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホ
スフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、
ビス(2,3-ジブロモプロピル)-2,3- ジクロロプロピル
ホスフェート、トリス(2,3-ジブロモプロピル)ホスフ
ェートおよびビス(クロロプロピル)モノオクチルホス
フェート、R1 〜R4 がアルコキシ例えばメトキシ、エ
トキシおよびプロポキシ、または好ましくは(置換)フ
ェノキシ例えばフェノキシ、メチル(置換)フェノキシ
であるところのビスフェノールAビスホスフェート、ヒ
ドロキノンビスホスフェート、レゾルシンビスホスフェ
ート、トリオキシベンゼントリホスフェート等が挙げら
れ、好ましくはトリフェニルホスフェートおよび各種ビ
スホスフェートである。
【0039】上記の成分(C)は、成分(A)および
(B)の合計100 重量部に対して1〜20重量部、好まし
くは5〜15重量部添加する。成分(C)の量が上記の範
囲より少ないと本発明の効果が十分発揮されず、上記の
範囲より多いと耐熱性が損なわれる。
【0040】次に、本発明で使用する成分(D)は、芳
香族ポリカーボネートから誘導されたブロックとジオル
ガノシロキサンから誘導されたブロックとを有する共重
合体、すなわち、ポリシロキサン‐ポリカーボネートブ
ロック共重合体であり、当業者には良く知られている。
【0041】適したポリシロキサン‐ポリカーボネート
ブロック共重合体としては、例えばモラリ二世(MOLAR
I,Jr.) の米国特許第4,027,072 号明細書および同第4,1
23,588 号に、耐スポーリング性ラミネートの接着剤と
して有用であると開示されている化合物が挙げられる。
このようなポリシロキサン‐ポリカーボネートブロック
共重合体は、例えば次の平均式(化14)で表すことが
できる(このような共重合体を(D-1) と称する)。
【0042】
【化14】 式中、nは1〜約1000の整数であり、kは1〜約200 で
あり、iは約5〜約200 であり、k対iの比は約0.05〜
約3の範囲にあり、mは1以上であり、Yは次式(化1
5):
【0043】
【化15】 で示される基であり、Aは水素原子または次式(化1
6):
【0044】
【化16】 で示される基であり、各Ra はそれぞれ独立して、水素
原子、一価の炭化水素基および一価のハロゲン化炭化水
素基から選ばれる基であり、各Rb はそれぞれ独立し
て、一価の炭化水素基およびシアノアルキル基から選ば
れる基であり、Rcは一価の炭化水素基およびハロゲン
化炭化水素基から選ばれる基であり、Zは水素原子、低
級アルキル基およびハロゲン原子ならびにこれらの組合
せから選ばれる基である。
【0045】好ましい共重合体にあっては、iが約15〜
約90の平均値を有する。iがこの範囲内の平均値を有す
るとき、k対iの比が約0.067 〜約0.45であるのが好ま
しい。
【0046】Ra が表す一価の炭化水素基および一価の
ハロゲン化炭化水素基の例としては、アリール基、ハロ
ゲン化アリール基、例えばフェニル、クロロフェニル、
キシリル、トリルなど;アラルキル基、例えばフェニル
エチル、ベンジルなど;脂肪族、ハロ脂肪族および脂環
式基、例えばアルキル、アルケニル、シクロアルキル、
ハロアルキル、具体的にはメチル、エチル、プロピル、
クロロブチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。なか
でもメチル基が好ましい。Ra はすべて同じ基であって
も、異なっていてもよい。Rc は、水素原子を除いて上
記Ra に含まれるすべての基を包含し、好ましくはメチ
ル基である。Rc はすべて同じ基であっても、異なって
いてもよい。Rb は、水素原子を除いて上記Ra に含ま
れるすべての炭化水素基に加えて、シアノアルキル基、
例えばシアノエチル、シアノブチルなどの基を包含す
る。
【0047】Zは、水素原子、低級アルキル基、例えば
メチル、エチル、プロピル基等、ハロゲン原子、例えば
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれか、またはこ
れらの組合せであり、好ましくは水素原子である。
【0048】上記したポリシロキサン‐ポリカーボネー
トブロック共重合体は、ジオルガノポリシロキサンの反
復共重合体単位が、置換アリールオキシケイ素結合によ
り、二価フェノールと炭酸の前駆物質とのポリエステル
に結合された構成として記述することもできる。ここで
上記反復共重合体単位のそれぞれは、平均重量で約10〜
75%、好ましくは約40〜70重量%の上記ジオルガノシロ
キサンを包含する。
【0049】上記した共重合体(D-1) は、前述したモラ
リ二世の特許に記載された方法で製造することができ
る。
【0050】成分(D)として適した共重合体の別の例
としては、次式(化17):
【0051】
【化17】 (上記式中、R3 およびR4 はそれぞれ水素原子、ヒド
ロカルビル基、およびハロゲン原子で置換されたヒドロ
カルビル基の中から独立して選択され、好ましくはメチ
ル基である)で示される繰り返し単位を有するポリカー
ボネートブロック(I) と、次式(化18):
【0052】
【化18】 (上記式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子、ヒ
ドロカルビル基、およびハロゲン原子で置換されたヒド
ロカルビル基の中から独立して選択され(R1 がメチル
基であり、かつR2 がメチル基またはフェニル基である
のが好ましい)、Dは約10〜約120 の整数(好ましくは
40〜60の整数)であり、Yは水素原子、ヒドロカルビル
基、ヒドロカルビルオキシ基およびハロゲン原子の中か
ら選択される)で示される中断するポリシロキサンブロ
ック(II)とからなり、前記ポリカーボネートブロック
(I) の割合がコポリマーの約92〜96重量%であり、
前記ポリシロキサンブロック(II)のシロキサンの割合が
約4〜8重量%であるところのポリシロキサン‐ポリカ
ーボネートブロックコポリマーが挙げられる(このよう
な共重合体を(D-2) と称する)。
【0053】本明細書においてヒドロカルビル基とは、
親の炭化水素から水素原子を除去して得られる一価の残
基を意味する。ヒドロカルビル基の代表例は、炭素原子
数1〜25個のアルキル基、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オク
チル、ノニル、ウンデシル、デシル、ドデシル、オクタ
デシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ド
コシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシルおよ
びこれらの異性体、炭素原子数6〜25個のアリール
基、例えばフェニル、トリル、キシリル、ナフチル、ビ
フェニル、テトラフェニルなど、炭素原子数7〜25個
のアラルキル基、例えばベンジル、フェネチル、フェン
プロピル(フェニルプロピル)、フェンブチル(フェニ
ルブチル)、フェンヘキシル(フェニルヘキシル)、ナ
フトクチルなど、炭素原子数3〜8個のシクロアルキ
ル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ルなどである。
【0054】本明細書でアルキレンとは、親の炭化水素
の隣接しない炭素原子からそれぞれ1つずつ、合わせて
2つの水素原子を除去して得られる2価の残基を意味し
ており、炭素原子数3〜15個のアルキレン、例えば1,
3-プロピレン、1,4-ブチレン、1,5-ペンチレン、1,8-オ
クチレン、1,10- デシレンなどを包含する。
【0055】本明細書でハロゲン原子で置換されたヒド
ロカルビル基とは、上で定義したヒドロカルビル残基の
うち1個以上の水素原子がハロゲン(塩素、臭素、ヨウ
素、フッ素)原子で置換えられているものを意味する。
【0056】上記の共重合体は、例えば次のようにして
製造できる。すなわち、次式(化19):
【0057】
【化19】 (R3 およびR4 は前記と同義である)で示されるビス
フェノール化合物(III)および次式(化20)
【0058】
【化20】 (R1 、R2 、YおよびDは前記と同義である)で示さ
れるシロキサンジオール(IV)と反応させる。(IV)におい
て特に好ましいものは、R1 およびR2 が共にメチル基
であり、Yがフェノール性ヒドロキシに対してオルト位
のメトキシ基、Dが約45〜55であるものである。
【0059】好ましいビスフェノール化合物(III)を例
示すると、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
(すなわちビスフェノールA)、2,4'- ジヒドロキシジ
フェニルメタン、ビス- (2-ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス- (4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス-
(4-ヒドロキシ-5- ニトロフェニル)メタン、ビス-
(4-ヒドロキシ-2,6- ジメチル-3- メトキシフェニル)
メタン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,
2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス-(4-
ヒドロキシ-5- クロロフェニル)エタン、1,1-ビス-(2,
5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,3-ビス
(3- メチル-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビ
ス-(3-フェニル-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス-(3-イソプロピル-4- ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,
3-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2-ビス-
(4-ヒドロキシフェニル)ヘプタン、ビス- (4-ヒドロ
キシフェニル)フェニルメタン、ビス-(4-ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキシルメタン、1,2-ビス-(4-ヒドロキ
シフェニル)-1,2- ビス-(フェニル)プロパン、2,2-ビ
ス-(4-ヒドロキシフェニル)-1- フェニルプロパンなど
が挙げられる。
【0060】シロキサンブロックの前駆体として先に挙
げたシロキサンジオール(IV)はビスフェノールシロキサ
ンということができる。これらのビスフェノールシロキ
サンを製造するには、下記反応式にしたがって、アルケ
ニル置換基を含有するフェノール(VI)にポリオルガノシ
ロキサン(V) を付加させる。
【0061】
【化21】 (上記式中、R1 、R2 、YおよびDは前記と同義であ
る) この過程の本質的な特徴は1968年12月に発行され
たボーン(Vaughn)の米国特許第3,419,635 号明細書(援
用する)に記載されている。例えば、このボーン(Vaugh
n)の特許明細書の実施例8にはこの過程が例示されてい
るが、触媒量のクロロ白金酸‐アルコール錯体の存在下
90〜115℃で、末端が水素で停止されたポリジメチ
ルシロキサンがアリルフェノールに付加する。
【0062】特に好ましいポリシロキサンブロックは、
1 およびR2 が共にメチル基であり、Yがフェノール
性置換基に対してオルト位のメトキシ基であるようなビ
スフェノールポリシロキサン(IV)から製造される。これ
らは末端が水素で停止したポリシロキサンと2モル当量
のオイゲノール(4-アリル-2- メトキシフェノール)に
付加させることによって容易に製造される。この反応は
白金またはその化合物を触媒として存在させて行うのが
好ましい。
【0063】式(V) の末端が水素で停止したポリシロキ
サンは周知の組成物であり、その製法と共にボーン(Vau
ghn)の米国特許第3,419,634 号明細書および同第3,419,
635号明細書に記載されている。式(VI)のアリルフェノ
ールもまた、1940年にその製法と共にターベル(Tar
bell) の「化学概論(Chemical Reviews)」第27巻、第
495ffに記載されている。
【0064】式(VI)の特に好ましい化合物はオイゲノー
ルすなわち4-アリル-2- メトキシフェノールであり、こ
れは合成品または天然品として入手が容易であり、反応
性の高いビスフェノールポリシロキサン(IV)が得られる
ためである。ビスフェノールポリシロキサンとビスフェ
ノールを、上記のブロック共重合体に変換させるのは、
良く知られたポリカーボネート製造プロセスによって行
うことができ、例えば、カーボネート前駆体(有利な例
はホスゲン)を2価フェノールと反応させる米国特許第
4,018,750 号明細書および同第4,123,436 号明細書に記
載の方法によって、あるいは米国特許第3,154,008 号明
細書に開示されているようなエステル交換反応によっ
て、または当業者には周知のその他の方法によって実施
すればよい。ポリカーボネート樹脂を製造するのに好ま
しい方法は2価フェノールとカーボネート前駆体(ホス
ゲンが有利である)との界面重合である。
【0065】成分(D)は、成分(A)および(B)の
合計100 重量部に対して0.1 〜20重量部、好ましくは1
〜10重量部使用する。上記の範囲より少ないと発明の効
果が十分発揮されないが、上記の範囲より多くても特に
不都合はない。
【0066】本発明の樹脂組成物にはさらに、滴下防止
剤を含むことができる。そのような滴下防止剤として使
用することができるフッ素化ポリオレフィンは、商業的
にも入手できるし、あるいは公知の方法によって製造す
ることもできる。それは、たとえば、遊離基触媒(たと
えばペルオキシ二硫酸ナトリウム、カリウムまたはアン
モニウム)を使用しながら水性媒質中において 100〜10
00psi の圧力および0〜 200℃好ましくは20〜 100℃の
温度下でテトラフルオロエチレンを重合させることによ
って得られる白色の固体である。詳しくは、ブルベーカ
ー(Brubaker)の米国特許第 2,393,967号明細書を参照
されたい。不可欠ではないが、比較的大きな粒子たとえ
ば平均粒度 0.3〜 0.7mm(主として 0.5mm)の粒子の状
態にある樹脂を使用することが好ましい。これは0.05〜
0.5mmの粒度を有する通常のポリテトラフルオロエチレ
ン粉末よりも良好である。かかる比較的大きな粒度の物
質が特に好ましい理由は、それが重合体中に容易に分散
しかつ重合体同志を結合して繊維状材料を作る傾向を示
すことにある。かかる好適なポリテトラフルオロチレン
はASTMによればタイプ3と呼ばれるもので、実際にはデ
ュポン社(E.I.Dupont de Nemours and Company )から
テフロン6(Teflon 6)として商業的に入手し得る。あ
るいは、三井デュポンフロロケミカル社のテフロン30J
として商業的に入手し得る。フッ素化ポリオレフィン
は、成分(A) 100重量部に対して、好ましくは0.01〜
2重量部、より好ましくは0.05〜1.0 重量部使用する。
【0067】本発明の樹脂組成物には、上記の成分の他
に、その物性を損なわない限りにおいて、その目的に応
じて樹脂の混合時、成形時に、慣用の他の添加剤、例え
ば顔料、染料、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維など)、
充填剤(カーボンブラック、シリカ、酸化チタンな
ど)、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型
剤、結晶核剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を
添加することができる。
【0068】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
【0069】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例においては以下の成分を使用し
た。成分(A) RS−PC:以下のようにして製造した共重合ポリカー
ボネート;ビスフェノールA(日本ジーイープラスチッ
クス株式会社製)0.22キロモル、レゾルシン0.2
2キロモルおよびジフェニルカーボネート(エニィ社
製)0.44キロモルを、第1の槽型撹拌機(容量25
0リットル)に仕込み、140℃で溶融した。この温度
に保持しながら、得られた混合物を、ビスフェノールA
換算で毎時0.16キロモルの速度で、第2の槽型撹拌
機(容量50リットル)に送液した。第2の槽型撹拌機
の温度は180℃に保持した。
【0070】ここに触媒として、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシドを毎時0.04モルおよび水酸化ナト
リウムを毎時0.00016モル(1×10-6モル/モル
‐ビスフェノールA)添加し、滞留時間が30分間とな
るように時間を調整し、撹拌した。
【0071】次に、この反応液を、ビスフェノールA換
算で毎時0.16キロモルの速度で、第3の槽型撹拌機
(容量50リットル)に送液した。第3の槽型撹拌機の
温度は210℃、圧力は200mmHgであった。滞留時間
が30分間となるように時間を調整し、フェノールを抽
出除去しながら撹拌した。
【0072】次に、この反応液を、ビスフェノールA換
算で毎時0.16キロモルの速度で、第4の槽型撹拌機
(容量50リットル)に送液した。第4の槽型撹拌機の
温度は240℃、圧力は15mmHgであった。滞留時間が
30分間となるように時間を調整し、フェノールを抽出
除去しながら撹拌した。反応が定常になって得られた反
応物の極限粘度[η]は0.15dl/gであった。
【0073】次に、この反応物をギアポンプで昇圧し、
ビスフェノールA換算で毎時0.16キロモルの速度
で、遠心式薄膜蒸発機に送入し、反応を進めた。薄膜蒸
発機の温度および圧力はそれぞれ、270℃および2mm
Hgに制御した。反応物を、蒸発機下部よりギアポンプに
て、290℃および0.2mmHgに制御された二軸横型撹
拌重合槽(L/D=3、撹拌翼回転直径 220mm、内容
積80リットル)に、ビスフェノールA換算で毎時0.
16キロモルの速度(約40kg/ 時間)で送り込み、滞
留時間30分間にて重合させた。このときの生成物の極
限粘度[η]は0.49dl/gであった。生成物は、
次式(化22)および(化23)をモル比50:50で
有する共重合ポリカーボネートであった。以下ではこれ
をRS−PCと略記する。
【0074】
【化22】
【0075】
【化23】 PC:ビスフェノールAのポリカーボネート(商標;レ
キサン、日本ジーイープラスチックス株式会社製)、塩
化メチレン中、25℃で測定した固有粘度0.50dl/g成分(B) b−1:ABS樹脂、商標UX 050(ウベサイコン株式会
社製) b−2:SAN樹脂、商標SR 30B(ウベサイコン株式会
社製)成分(C) CR733S:商標、フェニルレゾルシンポリホスフェート、
大八化学株式会社製成分(D) PS‐PC−1:前記(D-1) に該当するポリシロキサン
‐ポリカーボネートブロック共重合体:ポリカーボネー
トブロックはビスフェノールAのポリカーボネートであ
り、ポリシロキサンブロックにおけるジフェノール構造
部分がビスフェノールA構造を有しており、かつポリシ
ロキサンはジメチルポリシロキサンである。また、ポリ
ジメチルシロキサンの長さは、前記式(化14)におい
てi=10であり、ポリジメチルシロキサンブロックの
量が共重合体全体の約45重量%である。 PS‐PC−2:次のようにして製造したブロック共重
合体(前記(D-2) に該当); (1) オイゲノールでキャッピングしたポリジメチルシロ
キサン流体の調製 オクタメチルシクロテトラシロキサン(8.3kg、2
8.0モル)、テトラメチルジシロキサン(330g、
2.46モル)およびフィルトロール(Filtrol)20
(86g、1重量%、ハーショウ/フィルトロール・ク
レー・プロダクツ(Harshaw/Filtrol Clay Products)
製)を12リットルフラスコ内で一緒にし、2時間45
℃に加熱した。温度を100℃に上げ、混合物を5時間
急速に撹拌した。混合物を放冷した後、セライト濾過助
剤のプラグを通して濾過した。粗生成物に、オイゲノー
ル(774g、4.72モル)とカールシュタット白金
触媒(1.57g、10ppm Pt)の混合物を40g/
分の割合で加えた。FTIRスペクトル中のシロキサン
水素の消失によって反応の完了を確認した。200℃、
1.5トルで作動する下降薄膜蒸発機を使用して反応生
成物をストリッピングして揮発物を除去した。単離され
た物質は粘度が25℃で100センチストークスであ
り、重合度が49シロキサン単位である淡褐色の油であ
った。この物質はさらに精製することなく使用した。 (2) コポリマー組成物の調製 ビスフェノールA(90.7kg、398モル)、D49
オイゲノールでキャッピングしたポリジメチルシロキサ
ン流体(5.9kg、1.5モル、シロキサン5重量
%)、トリエチルアミン(1.1リットル)、フェノー
ル(1.3kg、13.9モル)およびグルコン酸ナトリ
ウム(150g)を水(200 リットル)およびジクロロ
メタン(250リットル)と、1000リットルの反応
器内で合わせた。この2相混合物を激しく撹拌し、50
%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10にし
た。反応pHを10.0〜10.5の範囲に維持しなが
ら、30分にわたってホスゲン(45.3kg、458モ
ル)を加えた。反応混合物を窒素でパージした後、ジク
ロロメタン(200リットル)を追加して加え、有機相
を塩水相から液/液遠心によって分離した。この有機相
を、相/相接触により1%塩酸と水で洗浄し、液/液遠
心分離することによって処理した。ジクロロメタン溶液
から水蒸気沈殿させることによって樹脂を白色の顆粒
(95kg)として単離した。この物質の特性を標準的な
分析法によって決定した。IV=0.47、ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(ポリカーボネートの分
子量に対してK因子を使用するポリスチレン標準)Mw
=26808、Mn=12479、分散=2.15、メ
ルトフロー=6.5g/10分、 1H−NMRによるシ
ロキサン含量は5重量%であった。任意成分 テフロン30J :商標、ポリテトラフルオロエチレン、三
井デュポンフルオロケミカル社製実施例1〜2および比較例1〜2 各成分を表1に示す割合(重量比)で混合し、280 ℃、
100rpm に設定した1軸押出機(65mm)で押出し、ペレ
ットを作成した。次いで、このペレットを、設定温度28
0 ℃、金型温度80℃で射出成形した。得られた成形品に
ついてアイゾット衝撃強度を測定し、難燃性の評価を行
った。結果を表1に示す。
【0076】なお、樹脂組成物の評価試験は、以下のよ
うにして行った。 (1) アイゾット衝撃強度(Kg-cm/cm) ASTM D 256に従って、厚み 1/8 インチ、ノッチ付で測
定した。 (2) 難燃性試験UL94/V0,VI,VII試験 5個の試験棒をアンダーライターズラボラトリーズイン
コーポレーションのブレチン94”材料分類のための燃
焼試験”(以下、UL−94という)に示される試験方
法にしたがって、厚み1/16インチで試験した。この試験
方法により、供試材料を、5個の試料の結果に基づいて
UL−94 V−0、V−IおよびV−IIのいずれか
の等級に評価した。UL−94についての各Vの等級の
基準は概略次の通りである。 V−0:点火炎を取り除いた後の平均火炎保持時間が5
秒以下であり、かつ全試料とも脱脂綿に着火する微粒炎
を落下しない。 V−I:点火炎を取り除いた後の平均火炎保持時間が25
秒以下であり、かつ全試料とも脱脂綿に着火する微粒炎
を落下しない。 V−II:点火炎を取り除いた後の平均火炎保持時間が
25秒以下であり、かつこれらの試料が脱脂綿に着火する
微粒炎を落下する。
【0077】また、UL−94は全試験棒が特定のV等
級に合格しなければ、その等級に分類してはならない旨
を規定している。この条件を満たさない場合には、その
5個の試験棒は最も成績の悪い1個の試験棒の等級を与
えられる。例えば1個の試験棒がV−IIに分類された
場合には、5個の全試験棒に対する等級はV−IIであ
る。UL94/5V試験(5インチフラムテスト) まず試験A(バー試験)を行った。試験Aに不合格の場
合は5V不合格と判定した。試験Aに合格の場合には次
に、試験B(角板試験)を行った。試験Bに合格の場合
は5VAと判定し、試験Bに不合格の場合は5VBと判
定した。なお、試験Bに合格しても試験Aに不合格の場
合は5V不合格と判定される。なお、いずれの試験にお
いても、厚みは2.5mmであった。CAS試験 CSA規格C22.2 No.0.6 −M1982にしたがって、厚み
2.5mmの試験片について、試験A(127 mmフレーム試
験)を行った。
【0078】
【表1】 CSA 試験は、○が合格、×が不合格を表す。
【0079】
【発明の効果】本発明により、薄く成形されても難燃性
が著しく優れたポリカーボネート系樹脂組成物を提供す
ることができる。よって、本発明の樹脂組成物は、工業
的に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/10 LRY

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次式(化1): 【化1】 および次式(化2): 【化2】 (上記式中、R4 およびR5 はそれぞれ独立して、ハロ
    ゲン原子または一価の炭化水素基であり、Bは−(R1
    −)C(−R2 )− [ここで、R1 およびR2はそれ
    ぞれ独立して水素原子または1価の炭化水素基であ
    る]、−C(=R3 )− [ここでR3 は2価の炭化水
    素基である]、−O−、−S−、−SO−または−SO
    2 −であり、R6 は炭素数1〜10の炭化水素基もしく
    はそのハロゲン化物またはハロゲン原子であり、p、q
    およびnはそれぞれ独立して0〜4の整数である)で示
    される構造単位を有し、かつ前記(化2)の構造単位の
    量は(化1)および(化2)の構造単位の合計量の2〜
    90モル%を占めるところの共重合ポリカーボネートま
    たはこれとポリカーボネート系樹脂 1〜99重量部、な
    らびに (B)(b−1)(a) ゴム質重合体、(b) 芳香族ビニル
    単量体成分および(c) シアン化ビニル単量体成分を、共
    重合体の構成成分として含む共重合体、および/または (b−2)(b) 芳香族ビニル単量体成分および(c) シア
    ン化ビニル単量体成分を、共重合体の構成成分として含
    む共重合体 を99〜1重量部含み、かつ(A)および(B)の合計1
    00重量部に対して、(C)リン酸エステル系化合物
    1〜20重量部および(D)芳香族ポリカーボネートから
    誘導されたブロックとジオルガノシロキサンから誘導さ
    れたブロックとを有する共重合体 0.1 〜20重量部を含
    む難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(A)において、式(化1)および
    (化2)中のBが−(R1 −)C(−R2 )− (R1
    およびR2 は上記と同義である)で示される請求項1記
    載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(B)において、(b−1)がAB
    S樹脂、AES樹脂、ACS樹脂およびAAS樹脂から
    選択され、かつ(b−2)がSAN樹脂である請求項1
    または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 成分(C)リン酸エステル系化合物が、
    次式(化3) 【化3】 (ここで、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独
    立して、水素原子または有機基を表すが、R1 =R2
    3 =R4 =Hの場合を除く。Xは2価以上の有機基を
    表し、pは0または1であり、qは1以上の整数、rは
    0以上の整数を表す。)で示される化合物である請求項
    1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成分(D)が、次式(化4) 【化4】 {式中、nは1〜約1000の整数であり、kは1〜約200
    であり、iは約5〜約200 であり、k対iの比は約0.05
    〜約3の範囲にあり、mは1以上であり、Yは次式(化
    5): 【化5】 で示される基であり、Aは水素原子または次式(化
    6): 【化6】 で示される基であり、各Ra はそれぞれ独立して、水素
    原子、一価の炭化水素基および一価のハロゲン化炭化水
    素基から選ばれる基であり、各Rb はそれぞれ独立し
    て、一価の炭化水素基およびシアノアルキル基から選ば
    れる基であり、Rcは一価の炭化水素基およびハロゲン
    化炭化水素基から選ばれる基であり、Zは水素原子、低
    級アルキル基およびハロゲン原子ならびにこれらの組合
    せから選ばれる基である}で示される共重合体である請
    求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 成分(D)が、次式(化7): 【化7】 (上記式中、R3 およびR4 はそれぞれ水素原子、ヒド
    ロカルビル基、およびハロゲン原子で置換されたヒドロ
    カルビル基の中から独立して選択される)で示される繰
    り返し単位を有するポリカーボネートブロック(I) と、
    次式(化8): 【化8】 (上記式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子、ヒ
    ドロカルビル基、およびハロゲン原子で置換されたヒド
    ロカルビル基の中から独立して選択され、Dは約10〜12
    0 の整数であり、Yは水素原子、ヒドロカルビル基、ヒ
    ドロカルビルオキシ基およびハロゲン原子の中から選択
    される)で示される中断するポリシロキサンブロック(I
    I)とからなり、前記ポリカーボネートブロック(I) の割
    合が約92〜96重量%であり、前記ポリシロキサンブ
    ロック(II)のシロキサンの割合が約4〜8重量%である
    ところのポリシロキサン‐ポリカーボネートブロックコ
    ポリマーである請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 さらに滴下防止剤を含む請求項1〜6の
    いずれか1項記載の樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005526154A (ja) * 2002-03-19 2005-09-02 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 樹脂組成物、その製造方法並びに該組成物から製造された物品
US7851529B2 (en) * 2002-08-26 2010-12-14 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Polycarbonate resin composition and molded article

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