JP2008162471A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作反力の検出分解能を向上でき、これにより、反力アクチュエータを精度良く制御して、操舵フィーリングの向上を図れる車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】この車両用操舵装置は、ステアリングホイール1に操作反力を付与するための反力アクチュエータ19を備えている。この装置は、さらに、ステアリングホイール1の操舵角δhを検出する角度センサ11と、操舵角δhに応じて反力アクチュエータ19を制御する制御装置20と、ステアリングホイール1に付与される操舵トルクTh(操作反力に等しい)を検出するトルクセンサ12とを含む。制御装置20は、操舵角δhが舵角中点を含む所定範囲内の値のときは、操舵トルクThに基づいて反力アクチュエータ19をフィードバック制御する。操舵角δhが前記所定範囲外の値のときは、操舵トルクThをフィードバックせずに反力アクチュエータ19をオープンループ制御によって駆動する。
【選択図】図2

Description

この発明は、パワーステアリング装置やステア・バイ・ワイヤシステムなどの車両用操舵装置に関し、とくに、ステアリングホイールその他の操向用操作部材に対して操作反力を与える反力アクチュエータが備えられた車両用操舵装置に関する。
車両用操舵装置の一例は、電動モータが発生する操舵補助力を舵取り機構に与える電動パワーステアリング装置である。電動パワーステアリング装置は、運転者がステアリングホイールに加える操舵トルクに応じて電動モータを駆動する制御装置を備えている。この構成により、操舵トルクに応じた適切な操舵補助力が発生されるようになっている。
車両用操舵装置の他の例は、ステアリングホイールと舵取り機構との機械的な結合をなくし、ステアリングホイールの操舵角をセンサによって検出するとともに、そのセンサの出力に応じて制御される操舵用アクチュエータの駆動力を舵取り機構に伝達するようにしたステア・バイ・ワイヤシステムである(特許文献1)。ステア・バイ・ワイヤシステムでは、ステアリングホイールの操舵角に対する舵取り車輪の転舵角の比(転舵角比)を自由に定めることができる。また、操舵用アクチュエータの制御による操舵角制御をステアリングホイールの操作とは独立して行うことができ、これにより、操舵制御による車両挙動安定化制御を行うこともできる。
転舵角比を変更することができる車両用操舵装置は、ステア・バイ・ワイヤシステムだけではない。たとえば、ステアリングホイールと舵取り機構との間に、回転伝達比を変更できる可変伝達比ユニットを介在させた可変ギヤ比ステアリングシステムにおいても、転舵角比の可変制御が可能である(特許文献2)。
ステア・バイ・ワイヤシステムでは、ステアリングホイールと舵取り機構との機械的な結合がないので、車輪からのセルフアライニングトルクによる操作反力がステアリングホイールに伝わらない。そこで、ステアリングホイールに操作反力を与える反力アクチュエータが備えられる。この反力アクチュエータは、ステアリングホイールの操舵角と、ステアリングホイールに加えられる操舵トルク(操作反力に等しい)とに基づいて制御される。より具体的には、操舵角に基づいて目標操舵トルクが設定され、この目標操舵トルクと実際の操舵トルクとが一致するように、反力アクチュエータがフィードバック制御される。
このフィードバック制御のために、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサが備えられる。トルクセンサが出力するアナログトルク信号は、マイクロコンピュータのアナログ/ディジタル入力ポートに供給され、ディジタルトルク信号に変換されてマイクロコンピュータ内に取り込まれる。マイクロコンピュータは、操舵角に基づいて目標操舵トルクを演算するとともに、トルクセンサからのフィードバックを受けながら、反力アクチュエータを制御する。
特開2001−191937号公報 特開2006−2805号公報 特開2004−42829号公報 特開2003−63434号公報
ところが、マイクロコンピュータのアナログ/ディジタル入力ポートの入力電圧範囲は、予め決まっているので、検出トルク範囲が広く、したがって、トルクセンサの出力変動範囲が広い場合には、トルク検出精度、すなわち、トルク検出分解能が悪くなる。そのため、反力アクチュエータの制御性が悪くなり、操舵フィーリングの向上が阻害される。
より具体的に説明すると、最大操舵角付近では、大きな操作反力をステアリングホイールに付与して、端当て感を運転者に伝達する必要がある。また、舵角中点付近では、セルフアライニングトルクは小さいはずであるから、微小な操作反力をステアリングホイールに付与する必要がある。そのため、全舵角範囲に渡って反力アクチュエータのフィードバック制御を行うためには、トルクセンサの全出力範囲をマイクロコンピュータのアナログ/ディジタル入力ポートの入力電圧範囲に割り当てなければならない。その結果、ディジタル信号に変換された後のトルク信号は、低分解能の信号とならざるを得ない。
ステア・バイ・ワイヤシステムに限らず、パワーステアリング装置や可変ギヤ比ステアリングシステムにおいても、操作反力の制御のために反力アクチュエータを付設することができる。この場合には、ステア・バイ・ワイヤシステムにおける前述の問題と同様の問題に遭遇することになる。
そこで、この発明の目的は、操作反力の検出分解能を向上することができ、これにより、反力アクチュエータを精度良く制御して、操舵フィーリングの向上を図ることができる車両用操舵装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、操作部材(1)に操作反力を付与するための反力アクチュエータ(19)を備えた車両用操舵装置であって、前記操作部材の操舵状態を検出するための操舵状態検出手段(11)と、この操舵状態検出手段によって検出される操舵状態に応じて前記反力アクチュエータを制御する反力制御手段(20,32)と、前記操作部材に付与される操作反力を検出する操作反力検出手段(12)とを含み、前記反力制御手段は、中点を含む所定範囲内の操舵状態が前記操舵状態検出手段によって検出されるときは、前記操作反力検出手段によって検出される操作反力に基づいて前記反力アクチュエータをフィードバック制御する一方で、前記所定範囲外の操舵状態が前記操舵状態検出手段によって検出されるときは、前記操作反力検出手段によって検出される操作反力をフィードバックせずに前記反力アクチュエータを制御するオープンループ制御を行うものである、車両用操舵装置である。なお、括弧内の数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、中点を含む所定範囲内の操舵状態に対しては、操作反力検出手段によって検出される操作反力に基づいて反力アクチュエータがフィードバック制御される一方で、前記所定範囲外の操舵状態に対しては、オープンループ制御が行われる。したがって、操作反力検出手段の出力は、前記中点を含む所定範囲内の操舵状態に対応する範囲についてのみ意味があり、この範囲外の操舵状態においては、操作反力検出手段の出力は反力アクチュエータの制御にフィードバックされない。
そこで、操作反力検出手段の出力信号をディジタル信号に変換して、反力制御手段を構成するマイクロコンピュータ(20)に取り込む際に、反力アクチュエータの制御にフィードバックされる出力範囲に関してのみディジタル信号に変換すれば十分である。このようにすることによって、操作反力検出手段の出力範囲全体をディジタル信号に変換していた従来技術に比較して、反力アクチュエータの制御にフィードバック制御される出力範囲を高分解能でディジタル信号化することができる。その結果、反力アクチュエータの制御精度が高くなり、制御性を向上して、操舵フィーリングを改善することができる。
一方、前記所定範囲外の操舵状態に関しては、操作反力が大きくなる範囲であることから、操作反力をさほど高精度に制御すべき必要性は少ない。したがって、前記所定範囲外の操舵状態のときの操舵フィーリングが悪化することもない。
請求項2記載の発明は、前記操舵状態検出手段が、操舵角を検出する操舵角検出手段(11)を含む、請求項1記載の車両用操舵装置である。この構成によれば、操舵角中点付近の所定の操舵角範囲内では、操作反力検出手段の出力に基づいて反力アクチュエータがフィードバック制御される。これにより、操作反力が微小な操舵角範囲では、反力アクチュエータの高精度制御が行われる結果、操舵フィーリングが向上される。一方、前記所定の操舵角範囲外では、反力アクチュエータの制御はオープンループ制御となるが、このような操舵角範囲では、反力アクチュエータから大きな操作反力が発生されることになるため、フィードバック制御をしなくとも、操舵フィーリングが悪化することはない。こうしていずれの操舵角においても、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
請求項3記載の発明は、前記操作反力検出手段が、前記操作部材に加えられる操舵トルクを検出するトルク検出手段(12)を含む、請求項1または2記載の車両用操舵装置である。この構成によれば、操作反力として、操作部材に加えられる操舵トルクが検出される。これにより、運転者が操作部材に加えている操舵トルクを操作反力として検出できるので、反力アクチュエータをより適切に制御することができる。
請求項4記載の発明は、前記反力制御手段は、前記操作反力検出手段の出力信号をアナログ/ディジタル変換するアナログ/ディジタル変換手段(40)を含み、このアナログ/ディジタル変換手段によってディジタル信号に変換された操作反力信号に基づいて前記反力アクチュエータをフィードバック制御するものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用操舵装置である。
この構成において、アナログ/ディジタル変換手段の入力信号範囲に対して、操作反力検出手段の出力範囲のうち、反力アクチュエータのフィードバック制御に適用される所定出力範囲を割り当てておけばよい。これにより、前記所定出力範囲の信号を高分解能でディジタル信号に変換することができる。そして、このような高分解能ディジタル信号に基づいて反力アクチュエータのフィードバック制御を行うことによって、反力アクチュエータを高精度に制御することができ、優れた操舵フィーリングを実現することができる。
より具体的には、前記反力制御手段は、前記操作反力検出手段の出力信号を受け付ける入力ポート(26)と、この入力ポートに接続された前記アナログ/ディジタル変換手段(40)とを有するマイクロコンピュータ(20)であってもよい。この構成により、マイクロコンピュータの入力信号範囲に操作反力検出手段の意味のある出力範囲を割り当てることによって、とくに中点付近の所定範囲の操舵状態に関して、反力アクチュエータを高精度に制御できる。これにより、操舵フィーリングを向上できる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る車両用操舵装置の構成を説明するための図解図であり、ステア・バイ・ワイヤシステムの構成が示されている。この車両用操舵装置は、車両の操向のために運転者が操作する操作部材としてのステアリングホイール1と、ステアリングホイール1の回転操作に応じて駆動される操舵用アクチュエータ2と、操舵用アクチュエータ2の駆動力を舵取り車輪としての前方左右車輪4に伝達するステアリングギヤ3とを備えている。ステアリングホイール1と、操舵用アクチュエータ2等を含む舵取り機構5との間には、ステアリングホイール1に加えられた操舵トルクが舵取り機構5に機械的に伝達されるような機械的な結合はなく、ステアリングホイール1の操作量(操舵角または操舵トルク)に応じて操舵用アクチュエータ2が駆動制御されることによって、車輪4が転舵されるようになっている。
操舵用アクチュエータ2は、例えば公知のブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。ステアリングギヤ3は、操舵用アクチュエータ2の出力シャフトの回転運動をステアリングロッド7の直線運動(車両左右方向の直線運動)に変換する運動変換機構を有する。ステアリングロッド7の動きがタイロッド8およびナックルアーム9を介して車輪4に伝達され、車輪4のトー角(転舵角)が変化する。ステアリングギヤ3は、公知のものを用いることができ、操舵用アクチュエータ2の動きを舵角が変化するように車輪4に伝達できれば構成は限定されない。なお、操舵用アクチュエータ2が駆動されていない状態では、車輪4がセルフアライニングトルクにより直進操舵位置に復帰できるようにホイールアラインメントが設定されている。
ステアリングホイール1は、車体側に回転可能に支持された回転シャフト10に連結されている。この回転シャフト10には、ステアリングホイール1に作用する反力トルクを発生する反力アクチュエータ19が設けられている。この反力アクチュエータ19は、回転シャフト10と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。
車体と回転シャフト10との間には、ステアリングホイール1を直進操舵位置に復帰させる方向の弾力を付与する弾性部材30が設けられている。この弾性部材30は、たとえば、回転シャフト10に弾力を付与するバネにより構成できる。反力アクチュエータ19が回転シャフト10にトルクを付加していないとき、ステアリングホイール1は、弾性部材30の弾力により、直進操舵位置に復帰する。
ステアリングホイール1の操舵角(回転角)δhを検出するために、回転シャフト10の回転角を検出する角度センサ11(操舵角検出手段)が設けられている。また、車両の運転者がステアリングホイール1に作用させる操舵トルクTh(実質的に操作反力に等しい。)を検出するために、回転シャフト10により伝達されるトルクを検出するトルクセンサ12(トルク検出手段)が設けられている。さらに、車両の舵角(舵取り機構5の転舵角)δを検出するための舵角センサ13が、当該舵角に対応するステアリングロッド7の作動量を検出するポテンショメータにより構成されている。また、車速Vを検出する速度センサ14、車両の横加速度Gyを検出する横加速度センサ15、および車両のヨーレートγを検出するヨーレートセンサ16が設けられている。
これらの角度センサ11、トルクセンサ12、舵角センサ13、速度センサ14、横加速度センサ15およびヨーレートセンサ16は、マイクロコンピュータにより構成される制御装置20にそれぞれ接続されている。制御装置20は、駆動回路22,23を介して、操舵用アクチュエータ2および反力アクチュエータ19を制御するようになっている。
図2は、制御装置20の制御ブロック図を示す。ステアリングホイール1には、運転者が操舵トルクThを加え、反力アクチュエータ19が反力トルクTmを加える。トルクセンサ12が出力するアナログトルク信号は、制御装置20の入力ポート26から当該制御装置20内のA/D(アナログ/ディジタル)変換部40に入力されてディジタルトルク信号に変換され、このディジタル信号の形態で制御装置20に取り込まれて、その内部での演算に用いられる。
ステアリングホイール1の操作量としての操舵角δhは角度センサ11によって検出されて、制御装置20に入力される。また、当該車両用操舵装置が搭載された車両100の横加速度Gy、ヨーレートγおよび車速Vが、それぞれ、横加速度センサ15、ヨーレートセンサ16および速度センサ14から制御装置20に入力されるようになっている。制御装置20は、所定のプログラムを実行することによってソフトウェア的に実現される機能処理部として、目標転舵角演算部31と、反力制御部32と、目標電流演算部33とを備えている。目標転舵角演算部31は、操舵角δh、横加速度Gy、ヨーレートγおよび車速V、ならびに伝達関数G1に基づいて、目標転舵角δ*を求める。反力制御部32は、操舵角δhに基づいて、目標反力トルクTm*を求め、この目標反力トルクに基づいて反力アクチュエータ19を制御する。目標電流演算部33は、目標転舵角δ*および伝達関数G2に基づいて操舵用アクチュエータ2に供給すべき目標電流値i*を演算する。
制御装置20は、目標電流演算部33によって求められる目標電流値i*に対応する電流を駆動回路22から操舵用アクチュエータ2に供給する。その結果、車両100の挙動が変化する。また、制御装置20は、目標反力トルクTm*に応じて、駆動回路23を介して、反力アクチュエータ19を制御する。
反力制御部32は、目標反力トルク演算部35と、偏差演算部36と、ゲイン調整部37と、切り換え部38と、電流制御部39とを有している。目標反力トルク演算部35は、操舵角δhにゲインK1を乗じて目標反力トルクTm*を演算する。偏差演算部36は、目標反力トルクTm*とA/D変換部40からのディジタル信号で表される操舵トルクThとの偏差ε(=Tm*−Th)を求める。ゲイン調整部37は、この偏差εに対してゲインK2を乗じる。切り換え部38は、角度センサ11によって検出される操舵角δhに基づいて、ゲイン調整された偏差K2・εと目標反力トルクTm*とのいずれかを選択して、電流制御部39に与える。電流制御部39は、切り換え部38から与えられる値に対応した目標駆動値(たとえば目標電流値)を定め、反力アクチュエータ19の実際の駆動値(たとえば電流値)が当該目標駆動値となるようにフィードバック制御(電流フィードバック制御)する。
切り換え部38が、ゲイン調整部37の出力を選択するときは、操舵トルクThが反力アクチュエータ19の制御のためにフィードバックされる。すなわち、反力アクチュエータ19は、実際の操作反力が目標反力トルクTm*に一致するようにフィードバック制御される。一方、切り換え部38が、目標反力トルク演算部35が出力する目標反力トルクTm*を選択するときには、操舵トルクThをフィードバックすることなく反力アクチュエータ19が制御される。すなわち、反力アクチュエータ19の制御形態は、オープンループ制御となる。
図3(a)は操舵角δhと目標反力トルク演算部35が演算する目標反力トルクTm*との関係を示す図であり、図3(b)は操舵角δhと切り換え部38の切り換え動作との関係を示す図である。切り換え部38は、操舵角δhの絶対値が所定値α(>0。たとえば、α=180°)以下の中央範囲では、ゲイン調整部37の出力を選択する。したがって、この中央範囲では、反力アクチュエータ19は、操舵トルクThに基づいてフィードバック制御される。一方、切り換え部38は、操舵角δhの絶対値が前記所定値αを超える範囲では、目標反力トルク演算部35の出力を選択する。したがって、この範囲では、反力制御のための操舵トルクThのフィードバック制御は行われず、反力アクチュエータ19はオープンループ制御によって駆動される。
一方、目標反力トルク演算部35は、前記中央範囲では、操舵角δhの絶対値の増加に応じて比較的緩やかに(この実施形態ではリニアに)増加するように目標反力トルクTm*を設定する。そして、前記所定値αを超える範囲では、操舵角δhの絶対値の増加に応じて比較的急峻に増加するように目標反力トルクTm*を設定する。より具体的には、この実施形態においては、操舵角δhの絶対値が前記所定値αよりも若干大きな操舵角δhに対応する転換点50までは、操舵角δhの絶対値の増加に対する目標反力トルクTm*の増加は緩慢であるが、この転換点50を超える大きな絶対値の操舵角δhに対しては、目標反力トルクTm*が急激に増加するようになっている。
前記所定値αは、全操舵角範囲の両端付近(いわゆる端当て付近)よりも小さく設定されている。より具体的には、±α以内の操舵角範囲が、全操舵角範囲の75%程度となるように、前記所定値αが定められている。
反力アクチュエータ19のフィードバック制御のために用いられる操舵トルクThの範囲ΔThは、前記中央範囲に対応する。したがって、このトルク範囲ΔThに関してのみ、トルクセンサ12の出力が制御装置20に取り込まれれば十分である。
そこで、この実施形態では、前記トルク範囲ΔThが、A/D変換部40の全入力電圧範囲に対応付けられている。このような対応付けは、たとえば、トルクセンサ12の出力信号を増幅するセンサアンプ(図示せず)のゲインを適切に調節することによって行うことができる。
したがって、A/D変換部40は、トルク範囲ΔThのアナログトルク信号に関してのみ、そのアナログトルク信号に対応するディジタルトルク信号に変換する。その結果、全トルク範囲ΔAのアナログトルク信号をディジタルトルク信号に変換する場合に比較して、トルク範囲ΔThに関しては、格段に分解能の高いディジタルトルク信号が制御装置20に取り込まれることになる。
以上のように、この実施形態によれば、操舵角δhが中央範囲の値のときは、高分解能で取り込まれた操舵トルクThに基づいて反力アクチュエータ19がフィードバック制御される。これにより、反力アクチュエータ19が高精度に制御されることになるから、操舵フィーリングを向上することができる。一方、操舵角δhが所定値αを超える範囲の値のときは、操舵トルクThはフィードバックせずに、オープンループ制御によって反力アクチュエータ19が駆動される。端当て付近では、目標反力トルクTm*が大きいので、この範囲では微妙な反力制御はあまり意味がない。したがって、所定値αを超える範囲の操舵角δhに対するオープンループ制御には、操舵フィーリングを悪化させることなく、制御を簡単にできるという利点がある。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、ステア・バイ・ワイヤシステムを例にとったが、同様な制御は、操舵角と転舵角との関係が可変な可変ギヤ比型操舵装置に対しても適用することができる。この場合、ステアリングホイールと舵取り車輪との間は、必ずしも機械的に切り離されている必要はなく、たとえば、可変伝達比ユニットを介して両者間が機械的に結合されていてもよい。また、電動パワーステアリング装置、電動ポンプ式パワーステアリング装置および油圧式パワーステアリング装置などでも、ステアリングホイールに与える反力を制御する構成に対して、この発明を適用することが可能である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の構成を説明するための図解図である。 前記車両用操舵装置の制御ブロック図である。 (a)は操舵角と目標反力トルクとの関係を示す図であり、(b)は操舵角と制御態様切り換えとの関係を示す図である。
符号の説明
1…ステアリングホイール、2…操舵用アクチュエータ、11…角度センサ、12…トルクセンサ、20…制御装置、26…入力ポート、32…反力制御部、35…目標反力トルク演算部、36…偏差演算部、37…ゲイン調整部、38…切り換え部、39…電流制御部、40…A/D変換部

Claims (4)

  1. 操作部材に操作反力を付与するための反力アクチュエータを備えた車両用操舵装置であって、
    前記操作部材の操舵状態を検出するための操舵状態検出手段と、
    この操舵状態検出手段によって検出される操舵状態に応じて前記反力アクチュエータを制御する反力制御手段と、
    前記操作部材に付与される操作反力を検出する操作反力検出手段とを含み、
    前記反力制御手段は、中点を含む所定範囲内の操舵状態が前記操舵状態検出手段によって検出されるときは、前記操作反力検出手段によって検出される操作反力に基づいて前記反力アクチュエータをフィードバック制御する一方で、前記所定範囲外の操舵状態が前記操舵状態検出手段によって検出されるときは、前記操作反力検出手段によって検出される操作反力をフィードバックせずに前記反力アクチュエータを制御するオープンループ制御を行うものである、車両用操舵装置。
  2. 前記操舵状態検出手段が、操舵角を検出する操舵角検出手段を含む、請求項1記載の車両用操舵装置。
  3. 前記操作反力検出手段が、前記操作部材に加えられる操舵トルクを検出するトルク検出手段を含む、請求項1または2記載の車両用操舵装置。
  4. 前記反力制御手段は、前記操作反力検出手段の出力信号をアナログ/ディジタル変換するアナログ/ディジタル変換手段を含み、このアナログ/ディジタル変換手段によってディジタル信号に変換された操作反力信号に基づいて前記反力アクチュエータをフィードバック制御するものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用操舵装置。

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