JP4355874B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるステアバイワイヤシステムを採用した車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアバイワイヤシステムを採用した車両用操舵装置においては、ステアリングホイールを模した回転操作部材の操作量により操舵用アクチュエータの動きを、その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、舵角が変化するようにその車輪に伝達している。
【0003】
従来、その操作部材の操作量に対応する目標舵角を決定し、舵角が目標舵角になるように操舵用アクチュエータを制御している。また、舵角変化による車両の挙動変化に対応するヨーレートの目標値を操作部材の操作量に応じて決定し、検出した車両のヨーレートが目標ヨーレートになるように目標舵角を決定し、舵角が目標舵角になるように操舵用アクチュエータを制御することも提案されている。さらに、ステアリングホイールと車輪とが機械的に連結された通常の車両と同様の操舵フィーリングをドライバーに模擬的に付与するため、操作部材に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータを設け、操作部材の操作量に応じた反力トルクを付与している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
操作部材の操作量に対応する目標舵角を決定する場合、実際の車両挙動を反映することができないため、車両挙動を最適化する制御ができない。
【0005】
実際の車両のヨーレートに応じて目標舵角を決定する場合、低車速域ではヨーレートが殆ど発生しないために操舵用アクチュエータを適正に制御することができない。そこで、低車速域では操作部材の操作量に応じて目標舵角を決定して操舵用アクチュエータを制御し、中高車速域では実際の車両のヨーレートに応じて目標舵角を決定して操舵用アクチュエータを制御することが考えられるが、低車速域と中高車速域との境界において操舵用アクチュエータの制御量が急変するため、車両挙動が不安定になってしまう。
また、従来の構成では操作部材の操作に対する舵角変化の応答性が十分ではなかった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決することのできる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用操舵装置は、操作部材と、その操作部材の操作により駆動される操舵用アクチュエータと、その操舵用アクチュエータの動きを、その操作部材を輪に機械的に連結することなく、その動きに応じて舵角が変化するようにその輪に伝達する手段と、舵角変化による車両の挙動変化に対応する挙動指標値を求める手段と、その操作部材の操作量を検出する手段と、その検出した操作量に応じた目標挙動指標値を、その操作量と目標挙動指標値との記憶した関係に基づき演算する手段と、その演算した目標挙動指標値に対応する舵角設定値を、その目標挙動指標値と舵角設定値との記憶した関係に基づき演算する手段と、その目標挙動指標値と前記求めた挙動指標値との偏差に対応する舵角修正値を、その偏差と舵角修正値との記憶した関係に基づき演算する手段と、舵角が舵角設定値と舵角修正値との和である目標舵角に対応するように、前記操舵用アクチュエータを制御する手段とを備え、その操作部材の操作量に対する車両のヨーレートまたは横加速度の比率が車速に関わらず一定となるように、前記目標挙動指標値が演算されることを特徴とする。
本発明の構成によれば、操作部材の操作量に応じた目標挙動指標値に対応する舵角設定値と、その目標挙動指標値と求めた挙動指標値との偏差に対応する舵角修正値との和である目標舵角に対応するように、操舵用アクチュエータを制御する。その舵角設定値は目標舵角におけるフィードフォワード項、その舵角修正値はフィードバック項に対応することから、フィードフォワード制御とフィードバック制御の統合制御が行われる。これにより、車両の舵角を操作部材の操作量に応じて変化させ、且つ、車両の挙動変化に応じて操舵用アクチュエータを制御することで車両挙動の最適化を図ることができる。
その挙動指標値としては、車両のヨーレートや横加速度を採用できる。また、車両の横加速度をGy、車両のヨーレートをγ、横加速度加重比をK1、ヨーレート加重比をK2、車速をV、K1+K2=1として、D=K1・Gy+K2・γ・Vであらわされる値Dを挙動指標値としてもよい。
【0008】
また、ステアリングホイールと輪とが機械的に連結された車両においては、ステアリングホイールの操作量に対する舵角の比は一定であるから、ステアリングホイールの操作量に対するヨーレートおよび横加速度の定常ゲインは、車速が増加する程に増大する。
これに対して上記構成によれば、操作部材の操作量に対する車両のヨーレートまたは横加速度の比率を車速に関わらず一定とすることで、操作性を向上することができる。
【0009】
その操作部材は回転操作されるものとされ、その操作部材の操作量は、車両のドライバーが操作部材に作用させる操作トルクとされ、その操作部材に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータが設けられ、検出した操作トルクと発生した反力トルクとの偏差の作用による操作部材の回転操作角を検出する手段と、その検出した回転操作角に応じた目標反力トルクを、その回転操作角と目標反力トルクとの記憶した関係に基づき演算する手段と、その反力トルクが目標反力トルクに対応するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備えるのが好ましい。
操作部材の操作量として、操作トルクと反力トルクとの偏差に対応する回転操作角を採用する場合、その反力トルクにより操作部材の過剰な操作を抑制できるが、ドライバーが操作トルクを作用させてから操作部材の回転操作角が生じるまでの間に遅れが生じる。その遅れにより操作部材の操作に対する舵角変化の応答性が低下する。
これに対して上記構成によれば、操作部材の操作量として、ドライバーが操作部材に作用させる操作トルクを採用している。これにより、反力トルクにより操作部材の過剰な操作を抑制できるだけでなく、ドライバーが操作トルクを作用させてから舵角が変化するまでの間の遅れを低減できるので、ドライバーの操作に対する舵角変化の応答性が向上し、高車速域での急操舵に対しても車両姿勢の立て直しが容易になり走行安定性を向上できる。
【0010】
あるいは、その操作部材は回転操作されるものとされ、その操作部材の操作量は、車両のドライバーが操作部材に作用させる操作トルクとされ、その操作部材に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータが設けられ、検出した操作トルクと発生した反力トルクとの偏差の作用による操作部材の回転操作角を検出する手段と、その検出した回転操作角に応じた反力トルク設定値を、その回転操作角と反力トルク設定値との記憶した関係に基づき演算する手段と、前記求めた挙動指標値に対応する操作部材の挙動対応回転操作角を、その挙動指標値と挙動対応回転操作角との記憶した関係に基づき演算する手段と、その検出した回転操作角と演算した挙動対応回転操作角との偏差に対応する反力トルク修正値を、その偏差と反力トルク修正値との記憶した関係に基づき演算する手段と、その反力トルクが反力トルク設定値と反力トルク修正値との和である目標反力トルクに対応するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備えるのが好ましい。
この構成によれば、操作部材の操作量として、ドライバーが操作部材に作用させる操作トルクを採用している。これにより、反力トルクにより操作部材の過剰な操作を抑制できるだけでなく、ドライバーが操作トルクを作用させてから舵角が変化するまでの間の遅れを低減できるので、ドライバーの操作に対する舵角変化の応答性が向上し、高車速域での急操舵に対しても車両姿勢の立て直しが容易になり走行安定性を向上できる。
さらに、車両の実際の挙動指標値に対応する挙動対応回転操作角と、検出した回転操作角との偏差に応じて反力トルク修正値を求め、その反力トルク修正値と、回転操作角に対応する反力トルク設定値との和を目標反力トルクとするので、反力トルクは実際の車両の挙動変化を反映したものとなる。これにより、急操舵に対する車両姿勢の立て直しがより容易になって走行安定性を向上でき、車両の運動特性がドライバーの操作トルクに対応したものとなり、操作トルクに応じた車両の操舵が可能になる。
この場合、予め設定した車速未満では反力トルク修正値を零とするのが好ましい。
これにより、低車速域において車両の挙動指標値が殆ど発生しない場合でも、回転操作角に応じた反力トルク設定値に反力トルクが一致するように操作用アクチュエータを制御し、中高車速域において車両の挙動指標値が大きくなる場合は、その反力トルク設定値と反力トルク修正値との和である目標反力トルクに反力トルクが一致するように、操作用アクチュエータを制御することができる。よって、低車速域と中高車速域との境界で操作用アクチュエータの制御量が急変することがなく、且つ、車両の挙動変化に応じて操作用アクチュエータを制御することで、ドライバーの操作トルクに応じて車両を操ることができる。
【0011】
予め設定した車速未満では、その検出した操作部材の操作量に応じた目標舵角を、その操作部材の操作量と目標舵角との記憶した関係に基づき演算すると共に、舵角修正値を零とするのが好ましい。
これにより、低車速域においてヨーレートや横加速度が小さく車両の挙動指標値が殆ど発生しない場合は、操作トルクに応じて目標舵角が定められ、中高車速域において車両の挙動指標値が大きくなる場合は、目標挙動指標値に対応する舵角設定値と、目標挙動指標値と実際の挙動指標値との偏差に対応する舵角修正値との和が目標舵角とされ、その目標舵角に舵角が一致するように操舵用アクチュエータを制御できる。そして、低車速域と中高車速域との境界で操舵用アクチュエータの制御量を等しくし、車両挙動が不安定になるのを防止できる。
【0012】
その挙動指標値として、車両の横加速度をGy、車両のヨーレートをγ、車速をV、横加速度加重比をK1、ヨーレート加重比をK2、K1+K2=1とした場合に、D=K1・Gy+K2・γ・Vであらわされる値Dが求められ、その目標挙動指標値と舵角設定値との記憶される関係は、舵角に対する挙動指標値の伝達関数の逆関数に対応するものとされ、その舵角に対する挙動指標値の伝達関数は、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答に対応するように、車両の横加速度とヨーレートと舵角と車速とを未知数として含む予め求められた運動方程式に基づき、そのK1およびK2の中の少なくとも一方を含むように導出されているのが好ましい。
これにより、目標挙動指標値と舵角設定値との関係が、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答特性に対応する伝達関数の逆関数に対応するので、その過渡応答の速応性および安定性をフィードフォワード制御により向上し、操舵フィーリングや車両挙動の安定性を向上できる。
【0013】
その目標挙動指標値と挙動指標値との偏差と舵角修正値との記憶される関係は、舵角に対する挙動指標値の前記伝達関数の逆関数に対応するものとされているのが好ましい。
これにより、目標挙動指標値と挙動指標値との偏差と舵角修正値との関係が、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答特性に対応する伝達関数の逆関数に対応するので、その過渡応答の速応性および安定性をフィードバック制御により向上し、操舵フィーリングや車両挙動の安定性を向上できる。
【0014】
そのK1およびK2は、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答が車速に関わらず予め求めた一定の応答に対応するように、車速の関数とされているのが好ましい。これにより、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答を、規範とする応答に対応させ、その過渡応答特性の改善を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図7を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
図1に示す車両用操舵装置は、ステアリングホイールを模した操作部材1と、その操作部材1の回転操作により駆動される操舵用アクチュエータ2と、その操舵用アクチュエータ2の動きを、その操作部材1を車輪4に機械的に連結することなく、その動きに応じて舵角が変化するように操舵用前方左右車輪4に伝達するステアリングギヤ3とを備える。
【0016】
その操舵用アクチュエータ2は、例えば公知のブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。そのステアリングギヤ3は、その操舵用アクチュエータ2の出力シャフトの回転運動をステアリングロッド7の直線運動に変換する運動変換機構を有する。そのステアリングロッド7の動きがタイロッド8とナックルアーム9を介して車輪4に伝達され、その車輪4のトー角が変化する。そのステアリングギヤ3は、公知のものを用いることができ、操舵用アクチュエータ2の動きを舵角が変化するように車輪4に伝達できれば構成は限定されない。なお、操舵用アクチュエータ2が駆動されていない状態では、車輪4がセルフアライニングトルクにより直進操舵位置に復帰できるようにホイールアラインメントが設定されている。
【0017】
その操作部材1は、車体側により回転可能に支持される回転シャフト10に連結されている。その操作部材1に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータ19が設けられている。その操作用アクチュエータ19は、その回転シャフト10と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。
【0018】
その操作部材1を直進操舵位置に復帰させる方向の弾力を付与する弾性部材30が設けられている。この弾性部材30は、例えば、回転シャフト10に弾力を付与するバネにより構成できる。上記操作用アクチュエータ19が回転シャフト10にトルクを付加していない時、その弾力により操作部材1は直進操舵位置に復帰する。
【0019】
その操作部材1の回転操作角として、その回転シャフト10の回転角を検出する角度センサ11が設けられている。
その操作部材1に車両のドライバーが作用させる操作トルクとして、その回転シャフト10により伝達されるトルクを検出するトルクセンサ12が設けられている。
車両の舵角を検出する舵角センサ13が、その舵角に対応するステアリングロッド7の作動量を検出するポテンショメータにより構成されている。
車速を検出する速度センサ14が設けられている。
車両の横加速度を検出する横加速度センサ15が設けられている。
車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ16が設けられている。
【0020】
その角度センサ11、トルクセンサ12、舵角センサ13、速度センサ14、横加速度センサ15、ヨーレートセンサ16は、コンピュータにより構成される制御装置20に接続される。その制御装置20は、駆動回路22、23を介して操舵用アクチュエータ2と操作用アクチュエータ19を制御する。
【0021】
図2は、車速が予め設定した車速以上である場合における第1実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この第1実施形態においては、上記角度センサ11により検出される回転操作角が操作部材1の操作量とされる。
また、車両の横加速度をGy、車両のヨーレートをγ、横加速度加重比をK1、ヨーレート加重比をK2、車速をV、K1+K2=1として、D=K1・Gy+K2・γ・Vの関係式であらわされる値Dが、舵角変化による車両の挙動変化に対応する挙動指標値とされる。その横加速度Gyは上記横加速度センサ15により、そのヨーレートγは上記ヨーレートセンサ16により、その車速Vは上記速度センサ14によりそれぞれ検知され、その関係式は制御装置20に記憶され、その検出値と関係式から挙動指標値Dが制御装置20により演算される。なお、K1とK2の比率は、挙動指標値Dが舵角変化による車両の挙動変化に対応するように設定すればよく、例えばK1=K2=0.5といったように一定としてもよいし、舵角変化による車両の挙動変化に影響する車速等に応じて変化させてもよい。
【0022】
図2において、Thは操作トルクのトルクセンサ12による検出値、Tmは操作用アクチュエータ19が発生する反力トルク、Tm* は目標反力トルク、δhは操作トルクThと反力トルクTmとの偏差の作用による操作部材1の回転操作角の角度センサ11による検出値、δは舵角の舵角センサ13による検出値、δFFは舵角設定値、δFBは舵角修正値、δ* は目標舵角、Gyは横加速度の横加速度センサ15による検出値、γはヨーレートのヨーレートセンサ16による検出値、Vは車速の速度センサ14による検出値、Dは検出された横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vに基づき求められた車両100の挙動指標値、D* は目標挙動指標値、i* は操舵用アクチュエータ2の駆動電流の目標値、G1はδhに対するD* の調節部の伝達関数、G2はD* に対するδFFの調節部の伝達関数、G3はD* とDとの偏差に対するδFBの調節部の伝達関数、G4はδ* に対するi* の調節部の伝達関数、G5はδhに対するTm* の調節部の伝達関数である。
【0023】
その制御装置20は、角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに応じた目標挙動指標値D* を、回転操作角δhと目標挙動指標値D* との関係である伝達関数G1に基づき演算する。その伝達関数G1は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのδhに対するD* の調節部は比例制御要素であって、その比例ゲインは車速Vに比例するものとされる。これにより、KD1を比例定数として以下の式が成立する。
* =G1・δh=K1・Gy+K2・γ・V=KD1・V・δh
よって、操作部材1の回転操作角δhに対する車両のヨーレートγの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* が演算される。
その比例定数KD1は最適な制御を行えるように調整され、例えば4/3とされる。
なお、伝達関数G1を定数とすることにより、操作部材1の回転操作角δhに対する車両の横加速度Gyの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* を演算してもよい。
【0024】
その制御装置20は、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを、その目標挙動指標値D* と舵角設定値δFFとの関係である伝達関数G2に基づき演算する。その伝達関数G2は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その伝達関数G2は、舵角に対する横加速度の定常ゲインGD (v)の逆数とされ、δFF=D* /GD (v)となる。
そのゲインGD (v)は、SFをスタビリティファクタ、Lをホイールベースとして、次式により定義される。
D (v)=V2 /{(1+SF・V2 )L}
そのSF、Lは車両に固有の値であり、例えばSF=0.0011s2 /m2 、L=2.512mとされる。
【0025】
その制御装置20は、その演算した目標挙動指標値D* と、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dとの偏差(D* −D)を演算し、その偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBを、その偏差(D* −D)と舵角修正値δFBとの関係である伝達関数G3に基づき演算する。その伝達関数G3は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その伝達関数G3は、Kpを比例ゲイン、Kiを積分ゲイン、sをラプラス演算子として、PI制御がなされるように(Kp+Ki/s)/GD (v)とされる。これにより以下の式が成立する。
δFB=(Kp+Ki/s)(D* −D)/GD (v)
そのKp、Kiは最適な制御を行えるように調整され、例えばKp=3、Ki=20とされる。
【0026】
その制御装置20は、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を演算する。よって、δ* =δFF+δFB、δFF=D* /GD (v)、D* =KD1・V・δhであるから、定常状態でδFB=0である時、目標舵角δ* と操作部材1の回転操作角δhとの関係は次式の通りとなる。
δ* ={KD1・V・/GD (v)}δh
【0027】
その制御装置20は、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を、その目標舵角δ* と目標駆動電流i* との関係である伝達関数G4に基づき演算する。その伝達関数G4は予め定められて制御装置20に記憶される。その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2が駆動される。これにより、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2が制御装置20により制御される。
その伝達関数G4は、例えばKbをゲイン、Tbを時定数として、PI制御がなされるようにG4=Kb〔1+1/(Tb・s)〕とされ、そのゲインKbおよび時定数Tbは最適な制御を行えるように調整される。
【0028】
その制御装置20は、その角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに応じた目標反力トルクTm* を、その回転操作角δhと目標反力トルクTm* との関係である伝達関数G5に基づき演算する。その伝達関数G5は予め定められて制御装置20に記憶される。その反力トルクTmが目標反力トルクTm* に対応するように操作用アクチュエータ19が制御装置20により制御される。
本実施形態では、その回転操作角δhに対する目標反力トルクTm* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKtは車速に関わりなく一定とされる。
なお、反力トルクが過大になることがないように、目標反力トルクTm* の絶対値が予め定めた上限値、例えば10N・mを超えないようにしてもよい。
【0029】
図3は、車速が上記予め設定した車速Va未満である場合における第1実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この図3において、G6はδhに対するδ* の調節部の伝達関数であり、舵角修正値δFBは0とされる。他は図2と同様である。その予め設定する車速Vaは、その車速Va以上であれば求めた挙動指標値Dに基づき目標舵角δ* を適正に設定できるように定めればよく、例えば2.78m/sとされる。
制御装置20は、その角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに応じた目標舵角δ* を、その回転操作角δhと目標舵角δ* との関係である伝達関数G6に基づき演算する。その伝達関数G6は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのδhに対するδ* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKa(v)は車速Vの関数とされ、これにより以下の式が成立する。
δ* =Ka(v)・δh
また、その予め設定した車速Vaにおいては、その伝達関数G6に基づき求めた目標舵角δ* と、上記伝達関数G1、G2に基づき求めた舵角設定値δFFとを等しくしている。これにより以下の式が成立する。
δ* =δFF={KD1・Va・/GD (v)}δh=Ka(v)・δh
そのKa(v)の値は、例えば車速V=0m/sにおける値を設定し、V=2.78m/sにおける{KD1・Va・/GD (v)}の値との間を補間することにより求める。
【0030】
図4における実線は、車速が上記設定車速Va以上におけるKD1・V・/GD (v)と車速Vとの関係と、車速が上記設定車速Va未満におけるKa(v)と車速Vとの関係を示す。この図4においては、KD1=4/3、SF=0.0011s2 /m2 、L=2.512mとした。またKa(v)の値は、V=0m/sにおいて1.28とし、V=2.78m/sにおけるKD1・Va・/GD (v)の値との間を直線補間することにより求めた。
この場合、車速VがVaを超える一定値Vb=33.3m/sまでは、車速Vの増加に従ってKD1・V・/GD (v)が減少するが、その一定車速Vbを超えると車速Vの増加に従ってKD1・V・/GD (v)が増加する。そこで、その一定車速Vb以上では回転操作角δhに対する目標舵角δ* の定常ゲインの値を一定とし、その一定の定常ゲインとして一定車速VbでのKD1・V・/GD (v)の値を用い、車両挙動が不安定になるのを防止している。
【0031】
図5のフローチャートを参照して上記第1実施形態の制御装置20による制御手順を説明する。まず、各センサによる検出データを読み込む(ステップ1)。
【0032】
次に、検出した回転操作角δhに応じて目標反力トルクTm* を演算し(ステップ2)、その目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御する(ステップ3)。
【0033】
次に、車速Vが設定値Va以上か否かを判断する(ステップ4)。
【0034】
ステップ4において車速Vが設定値Va以上である場合、検出した回転操作角δhに応じて目標挙動指標値D* を演算し(ステップ5)、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを演算し(ステップ6)、その演算した目標挙動指標値D* と、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dとの偏差(D* −D)を演算し、その偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBを演算し(ステップ7)、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を演算する(ステップ8)。
【0035】
次に、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算し(ステップ9)、その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2を駆動することで、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2を制御する(ステップ10)。
【0036】
次に、制御を終了するか否かを、例えば車両のイグニッションスイッチがオンか否かにより判断し(ステップ11)、終了しない場合はステップ1に戻る。
【0037】
ステップ4において車速Vが設定値Va未満である場合、検出した回転操作角δhに応じて目標舵角δ* を演算し(ステップ12)、しかる後にステップ9において目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算する。
【0038】
上記構成によれば、回転操作角δhに応じた目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFと、その目標挙動指標値D* と求めた挙動指標値Dとの偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBとの和である目標舵角δ* に対応するように、操舵用アクチュエータ2を制御する。その舵角設定値δFFは目標舵角δ* におけるフィードフォワード項に対応し、その舵角修正値δFBはフィードバック項に対応することから、フィードフォワード制御とフィードバック制御の統合制御が行われる。これにより、車両の舵角δを操作部材1の操作量に応じて変化させ、且つ、車両の挙動変化に応じて操舵用アクチュエータ2を制御することで車両挙動の最適化を図ることができる。
また、目標挙動指標値D* の演算に際して、操作部材1の操作量に対する車両のヨーレートγの比率が車速に関わらず一定とされることで操作性を向上することができる。
さらに、低車速域においてヨーレートγ、横加速度Gyが小さく車両の挙動指標値Dが殆ど発生しない場合は、回転操作角δhに応じて目標舵角δ* が定められ、中高車速域において車両の挙動指標値Dが大きくなる場合は、目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFと、その目標挙動指標値D* と実際の挙動指標値Dとの偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBとの和が目標舵角δ* とされ、その目標舵角δ* に舵角が一致するように操舵用アクチュエータ2を制御する。そして、低車速域と中高車速域との境界(設定車速Va)で操舵用アクチュエータ2の制御量を等しくしたので、車両挙動が不安定になるのを防止できる。
【0039】
図6〜図8を参照して本発明の第2実施形態を説明する。
図6は、車速が予め設定した車速Va以上である場合における第2実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この第2実施形態においては、車両のドライバーが操作部材1に作用させる操作トルクThが操作部材1の操作量とされる。図6において、G11はThに対するD* の調節部の伝達関数である。他は図2と同様である。
【0040】
制御装置20は、トルクセンサ12により検出した操作部材1の操作トルクThに応じた目標挙動指標値D* を、操作トルクThと目標挙動指標値D* との関係である伝達関数G11に基づき演算する。その伝達関数G11は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのThに対するD* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインは車速Vに比例するものとされる。これにより、KD2を比例定数として以下の式が成立する。
* =G11・Th=K1・Gy+K2・γ・V=KD2・V・Th
よって、操作部材1の操作トルクThに対する車両のヨーレートγの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* が演算される。
その比例定数KD2は最適な制御を行えるように調整され、例えばπ/22.5とされる。
δ* =δFF+δFB、δFF=D* /GD (v)、D* =KD2・V・Thであるから、定常状態でδFB=0である時、目標舵角δ* と操作部材1の操作トルクThとの関係は次式の通りとなる。
δ* ={KD2・V・/GD (v)}Th
なお、伝達関数G11を定数とすることにより、操作部材1の操作トルクThに対する車両の横加速度Gyの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* を演算してもよい。
【0041】
図7は、車速が上記予め設定した車速Va未満である場合における第2実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この図7において、G12はThに対するδ* の調節部の伝達関数であり、舵角修正値δFBは0とされる。他は図6と同様である。
制御装置20は、そのトルクセンサ12より検出した操作部材1の操作トルクThに応じた目標舵角δ* を、その操作トルクThと目標舵角δ* との関係である伝達関数G12に基づき演算する。その伝達関数G12は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのThに対するδ* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKb(v)は車速Vの関数とされ、次式が成立する。
δ* =Kb(v)・Th
また、その予め設定した車速Vaにおいては、その伝達関数G12に基づき求めた目標舵角δ* と、上記伝達関数G11、G2に基づき求めた舵角設定値δFFとを等しくしている。これにより以下の式が成立する。
δ* =δFF={KD2・Va・/GD (v)}Th=Kb(v)・Th
そのKb(v)の値は、例えば車速V=0m/sにおける値を設定し、V=2.78m/sにおけるKD2・Va・/GD (v)の値との間を補間することにより求める。
【0042】
図4における2点鎖線は、車速が上記設定車速Va以上におけるKD2・V・/GD (v)×10と車速Vとの関係と、車速が上記設定車速Va未満におけるKb(v)×10と車速Vとの関係とを示す。ここでは、KD2=π/22.5、SF=0.0011s2 /m2 、L=2.512mとした。Kb(v)の値は、V=0m/sにおいて0.134とし、V=2.78m/sにおけるKD2・Va・/GD (v)の値との間を直線補間により求めた。
この場合、車速VがVaを超える一定値Vb=33.3m/sまでは、車速Vの増加に従ってKD2・V・/GD (v)が減少するが、その一定車速Vbを超えると車速Vの増加に従ってKD2・V・/GD (v)が増加する。そこで、その一定車速Vb以上では操作トルクThに対する目標舵角δ* の定常ゲインを一定とし、その一定の定常ゲインとして一定車速VbでのKD2・V・/GD (v)の値を用い、車両挙動が不安定になるのを防止している。
【0043】
図8のフローチャートを参照して上記第2実施形態の制御装置20による制御手順を説明する。まず、各センサによる検出データを読み込む(ステップ101)。
【0044】
次に、検出した回転操作角δhに応じて目標反力トルクTm* を演算し(ステップ102)、その目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御する(ステップ103)。
【0045】
次に、車速Vが設定値Va以上か否かを判断する(ステップ104)。
【0046】
ステップ104において車速Vが設定値Va以上である場合、検出した操作トルクThに応じて目標挙動指標値D* を演算し(ステップ105)、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを演算し(ステップ106)、その演算した目標挙動指標値D* と、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dとの偏差(D* −D)を演算し、その偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBを演算し(ステップ107)、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を演算する(ステップ108)。
【0047】
次に、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算し(ステップ109)、その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2を駆動することで、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2を制御する(ステップ110)。
【0048】
次に、制御を終了するか否かを、例えば車両のイグニッションスイッチがオンか否かにより判断し(ステップ111)、終了しない場合はステップ101に戻る。
【0049】
ステップ104において車速Vが設定値Va未満である場合、検出した操作トルクThに応じて目標舵角δ* を演算し(ステップ112)、しかる後にステップ109において目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算する。
他は第1実施形態と同様である。
【0050】
上記第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、操作部材1の操作量としてドライバーが操作部材1に作用させる操作トルクを採用している。これにより、反力トルクにより操作部材1の過剰な操作を抑制できるだけでなく、ドライバーが操作トルクを作用させてから舵角が変化するまでの間の遅れを低減できるので、ドライバーの操作に対する舵角変化の応答性が向上し、高車速域での急操舵に対しても車両姿勢の立て直しが容易になり走行安定性を向上できる。
【0051】
図9、図10を参照して本発明の第3実施形態を説明する。
図9は、車速が予め設定した車速Va以上である場合における第3実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この第3実施形態においては、第2実施形態と同様に、車両のドライバーが操作部材1に作用させる操作トルクThが操作部材1の操作量とされる。
また、その図9において、TFFは反力トルク設定値、δD は挙動対応回転操作角、TFBは反力トルク修正値、G13はδhに対するTFFの調節部の伝達関数、G14はDに対するδD の調節部の伝達関数、G15はδhとδD の偏差に対するTFBの調節部の伝達関数である。他は図6と同様である。
【0052】
その制御装置20は、その角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに応じた反力トルク設定値TFFを、その回転操作角δhと反力トルク設定値TFFとの関係である伝達関数G13に基づき演算する。その伝達関数G13は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その回転操作角δhに対する反力トルク設定値TFFの調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKtは車速に関わりなく一定とされ、TFF=Kt・δhとされる。
なお、反力トルクが過大になることがないように、反力トルク設定値TFFの絶対値が予め定めた上限値、例えば10N・mを超えないようにしてもよい。
【0053】
その制御装置20は、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dに対応する挙動対応回転操作角δD を、その挙動指標値Dと挙動対応回転操作角δD との記憶した関係である伝達関数G14に基づき演算する。その伝達関数G14は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その挙動指標値Dに対する挙動対応回転操作角δD の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインは車速Vの関数Kδ(v)とされ、δD =Kδ(v)・Dとなる。
定常状態においてはD* =D、Th=Tm=TFFであり、D* =KD2・V・Th、TFF=Kt・δhであるから、以下の式が成立する。
D=KD2・V・Kt・δh
よって、操作部材1の回転操作角δhが車両の挙動に対応するためには、すなわちδD =δhとなるためには以下の式が成立しなければならない。
δh=δD =D/KD2・V・Kt=Kδ(v)・D
よって、Kδ(v)=1/KD2・Kt・Vであり、そのKD2、Ktは比例定数であるから、Kδ(v)は車速Vに反比例するものとされ、例えばKδ(v)=3/4Vとされる。
【0054】
その制御装置20は、その検出した回転操作角δhと演算した挙動対応回転操作角δD との偏差(δh−δD )を演算し、その偏差(δh−δD )に対応する反力トルク修正値TFBを、その偏差(δh−δD )と反力トルク修正値TFBとの関係である伝達関数G15に基づき演算する。その伝達関数G15は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その伝達関数G15は、Ktpを比例ゲイン、Ktiを積分ゲインとして、PI制御がなされるように(Ktp+Kti/s)とされる。そのKtp、Ktiは最適な制御を行えるように調整され、例えばKtp=1、Kti=0.0005とされる。
【0055】
その制御装置20は、その反力トルク設定値TFFと反力トルク修正値TFBの和として目標反力トルクTm* を演算し、その反力トルクTmが目標反力トルクTm* に対応するように操作用アクチュエータ19が制御装置20により制御される。
【0056】
この第3実施形態において、車速が予め設定した車速未満である場合は反力トルク修正値TFBが零とされ、その制御ブロック線図は図7に示す第2実施形態と同様とされる。
【0057】
図10のフローチャートを参照して上記第3実施形態の制御装置20による制御手順を説明する。まず、各センサによる検出データを読み込む(ステップ201)。
【0058】
次に、車速Vが設定値Va以上か否かを判断する(ステップ202)。
【0059】
ステップ202において車速Vが設定値Va以上である場合、検出した回転操作角δhに応じて反力トルク設定値TFFを演算し(ステップ203)、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dに応じて挙動対応回転操作角δD を演算し(ステップ204)、その回転操作角δhと挙動対応回転操作角δD との偏差(δh−δD )に対応する反力トルク修正値TFBを演算し(ステップ205)、その反力トルク設定値TFFと反力トルク修正値TFBとの和である目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御する(ステップ206)。
【0060】
次に、検出した操作トルクThに応じて目標挙動指標値D* を演算し(ステップ207)、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを演算し(ステップ208)、その演算した目標挙動指標値D* と、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dとの偏差(D* −D)を演算し、その偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBを演算し(ステップ209)、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を演算する(ステップ210)。
【0061】
次に、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算し(ステップ211)、その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2を駆動することで、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2を制御する(ステップ212)。
【0062】
次に、制御を終了するか否かを、例えば車両のイグニッションスイッチがオンか否かにより判断し(ステップ213)、終了しない場合はステップ201に戻る。
【0063】
ステップ202において車速Vが設定値Va未満である場合、検出した回転操作角δhに応じて目標反力トルクTm* を演算し(ステップ214)、その目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御し(ステップ215)、検出した操作トルクThに応じて目標舵角δ* を演算し(ステップ216)、しかる後にステップ211において目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算する。
他は第2実施形態と同様とされている。
【0064】
上記第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、車両の実際の挙動指標値Dに対応する挙動対応回転操作角δD と、検出した回転操作角δhとの偏差に応じて反力トルク修正値TFBを求め、その反力トルク修正値TFBと、回転操作角δhに対応する反力トルク設定値TFFとの和を目標反力トルクTm* とするので、反力トルクTmは実際の車両挙動変化を反映したものとなる。これにより、急操舵に対する車両姿勢の立て直しがより容易になって走行安定性を向上でき、車両の運動特性がドライバーの操作トルクに対応したものとなり、操作トルクに応じた車両の操舵が可能になる。
また、低車速域において車両の挙動指標値Dが殆ど発生しない場合は、回転操作角δhに応じた反力トルク設定値TFFに反力トルクが一致するように操作用アクチュエータ19を制御し、中高車速域において車両の挙動指標値Dが大きくなる場合は、その反力トルク設定値TFFと反力トルク修正値TFBとの和である目標反力トルクTm* に反力トルクTmが一致するように、操作用アクチュエータ19を制御することができる。よって、低車速域と中高車速域との境界で操作用アクチュエータ19の制御量が急変することがなく、且つ、車両の挙動変化に応じて操作用アクチュエータ19を制御することで、ドライバーの操作トルクThに応じて車両を操ることができる。
【0065】
図11は第1実施形態の変形例における制御装置20の制御ブロック線図を示す。この変形例では、第1実施形態における横加速度加重比を零、ヨーレート加重比を1とすることで、挙動指標値としてDに代えてヨーレートγを採用し、比例制御要素とされたδhに対するγ* の調節部の比例ゲインを定数Kγa、例えば4/3とすることでγ* =G1・δh=Kγa・δhとする以外は第1実施形態と同様とされている。
図12は第2実施形態の変形例における制御装置20の制御ブロック線図を示す。この変形例では、第2実施形態における横加速度加重比を零、ヨーレート加重比を1とすることで、挙動指標値としてDに代えてヨーレートγを採用し、比例制御要素とされたThに対するγ* の調節部の比例ゲインを定数Kγb、例えばπ/22.5とすることでγ* =G11・Th=Kγb・Thとする以外は第2実施形態と同様とされている。
図13は第3実施形態の変形例における制御装置20の制御ブロック線図を示す。この変形例では、第3実施形態における横加速度加重比を零、ヨーレート加重比を1とすることで、挙動指標値としてDに代えてヨーレートγを採用し、比例制御要素とされたThに対するγ* の調節部の比例ゲインを定数Kγb、例えばπ/22.5としてγ* =G11・Th=Kγb・Thとし、また、比例制御要素とされたγに対するδD の調節部の比例ゲインを定数Kδ、例えば3/4としてδD =Kδ・γとする以外は第3実施形態と同様とされている。
なお、上記各変形例の制御ブロック線図は車速が設定値以上である場合を示し、車速が設定値未満である場合は対応する実施形態における制御ブロック線図の挙動指標値のDをγに置き換えたものとなる。
【0066】
図14〜図25を参照して本発明の第4実施形態を説明する。なお、上記第1〜第3実施形態と同様部分は同一符号で示し、相違点のみを説明する。
上記各実施形態では、目標挙動指標値D* と舵角設定値δFFとの関係に対応する伝達関数G2を、舵角に対する横加速度の定常ゲインの逆数としている。また、目標挙動指標値D* と挙動指標値Dとの偏差(D* −D)と舵角修正値δFBとの関係に対応する伝達関数G3を、比例積分(PI)制御がなされるように定めている。すなわち、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBとは、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答特性を考慮して設定されたものではない。そのため、舵角変化後に車両挙動が定常状態になるまでの間における操舵フィーリングや車両挙動の安定性の向上を十分に図ることができない場合がある。
【0067】
そこで本第4実施形態では、第1〜第3実施形態における目標挙動指標値D* と舵角設定値δFFとの関係に対応する伝達関数G2と、目標挙動指標値D* と挙動指標値Dとの偏差(D* −D)と舵角修正値δFBとの関係に対応する伝達関数G3とを、その過渡応答特性を考慮して設定し、他の構成は第1〜第3実施形態と同様するものである。
【0068】
まず、舵角δに対する挙動指標値Dの伝達関数GD (s)を求め、この求めた伝達関数の逆関数1/GD (s)を、D* に対するδFFの伝達関数G2に対応するものとしている。その伝達関数GD (s)は、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答に対応するように、車両の横加速度Gyとヨーレートγと舵角δと車速Vとを未知数として含む予め求められた運動方程式に基づき、そのK1およびK2の中の少なくとも一方を含むように導出されている。一例として、タイヤの横すべり角とコーナリングフォースとが比例するタイヤ線形領域の車両運動においては、前後左右の4車輪を車体中心における前後2車輪とみなす二輪車モデルを用いる場合、以下の運動方程式が成立する。もちろん、運動方程式はこれに限定されるものではない。
V・γ(s)=δ(s)・V・Gr ・(1+Tr s)/(1+2ζs/ωn +s2 /ωn 2
Gy(s)=δ(s)・V・Gr ・(1+Ty1s+Ty22 )/(1+2ζs/ωn +s2 /ωn 2
また、D=K1・Gy+K2・γ・Vであるから、伝達関数GD (s)は次式となる。
D (s)=D(s)/δ(s)=V・Gr ・{1+(K1・Ty1+K2・Tr )s+K1・Ty22 }/(1+2ζs/ωn +s2 /ωn 2
なお、ここではGD (s)はK1、K2を含むが、K1+K2=1であるので、何れか一方のみを含む式にできる。
そのTr 、Ty1、Ty2は時定数であって、Lf を前輪車軸と車両重心との距離、Lr を後輪車軸と車両重心との距離、Iz を車両慣性モーメント、Kr を後輪のコーナリングパワーとして次式により求められる。
r =m・Lf ・V/2L・Kr
y1=Lr /V
y2=Iz /2L・Kr
r は舵角に対するヨーレートの定常ゲインで次式により求められる。
r =V/{(1+SF・V2 )・L}
また、ωn は車両の自然角周波数、ζは減衰比で、Kf を前輪のコーナリングパワー、mを車両質量として次式により求められる。
ωn =(2L/V)・{Kf ・Kr ・(1+SF・V2 )/(m・Iz )}1/2 ζ={m・(Lf 2 ・Kf +Lr 2 ・Kr )+Iz ・(Kf +Kr )}/2L/{m・Iz ・Kf ・Kr ・(1+SF・V2 )}1/2
よって、伝達関数G2は次式により示される。
G2=1/GD (s)=(1/VGr )・(1+2ζs/ωn +s2 /ωn 2 )/{1+(K1・Ty1+K2・Tr )s+K1・Ty22
なお、その伝達関数GD (s)の式によれば、K1+K2=1であるので、K1の値は定常ゲインに影響しないので、車速に関わらずハンドル角に対してヨーレートを一定に保つことができる。
【0069】
図14は、上記伝達関数GD (s)におけるδのステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と挙動指標値Dとの関係を表す。ここでは、車速Vを一定値(16.7m/s)とし、K1を0から1まで0.25ステップで変化させた。なお、m=1500kg、Iz =1950kg・m2 、Kf =54430N/rad、Kr =64770N/rad、L=2.515m、Lf =1.023m、Lr =1.492m、SF=0.0014s2 /m2 とした。
【0070】
図15の(1)〜(4)は、上記伝達関数GD (s)におけるδのステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と挙動指標値Dとの関係を表す。各図においては、K1を一定値とし、車速Vを8.33m/s、11.1m/s、16.7m/s、22.2m/s、33.3m/s、41.7m/s、50.0m/sとした。図15の(1)ではK1=0.5とし、図15の(2)ではK1=0.1とし、図15の(3)ではK1=1としてD=Gyの応答結果を示し、図15の(4)ではK1=0とてD=V・γの応答結果を示した。他は図14で示す応答シミュレーションと同様とした。
【0071】
図14、図15の(1)〜(4)より、舵角δの変化に対する挙動指標値Dの時間的な変化は車速およびK1とK2の値に応じて大きく異なる。すなわち、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答特性に対して、応答初期においてはGyが支配的であり、その後はγが支配的となり、K1を小さくすると低速域での応答の初期値は抑制されるが高速域でのオーバーシュートは強調される。よって、上記第1〜第3実施形態において、K1を適当に小さく設定してフィードバック制御による補償を行うことで、舵角変化に対する横加速度とヨーレートの過渡応答において、低車速での速応性を確保しつつ高車速での安定性を改善できる。このようなフィードバック制御における応答性の改善に対して、本第4実施形態では、フィードフォワード制御における応答性の改善を図り、また、フィードバック制御における応答性の改善も併せて行うことでフィードフォワード制御とフィードバック制御との統合制御の優位性を生かした応答性の改善を行い、さらに、そのK1、K2の値の適正化で応答性の一層の改善を図るものである。
【0072】
図16の(1)〜(3)は、図17に示すシミュレーションモデルにおいて、D* のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と挙動指標値Dとの関係を表す。ここでは、D* に対するδFFの伝達関数G2を、本第4実施形態との比較のために、第1実施形態と同様に1/GD (v)とした。なお、そのシミュレーションモデルでは、δFFに対するδの伝達関数を時定数0.1(sec)の一次遅れ系1/(0.1s+1)で近似した。車速Vを8.33m/s、16.7m/s、33.3m/s、50m/sとした。図16(1)ではK1=0.5とし、図16(2)ではK1=1としてD=Gyの応答結果を示し、図16(3)ではK1=0としてD=V・γの応答結果を示した。
【0073】
図18の(1)〜(4)、図19の(1)〜(4)は、図17に示すシミュレーションモデルにおいて伝達関数G2を上記GD (s)の逆関数とした場合における、D* のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角δ、挙動指標値D、横加速度Gy、ヨーレートγとの関係を表す。ここでは、車速Vを8.33m/s、16.7m/s、33.3m/s、50m/sとし、図18の(1)〜(4)ではK1=0.5とし、図19の(1)〜(4)ではK1=0.25とした。
【0074】
図18の(1)〜(4)、図19の(1)〜(4)に示す応答結果によれば、δ、Gy、γの動的変化は車速毎に互いに異なるが、Dの動的変化は車速に関わらず一定となるのが確認される。また、図16の(1)〜(3)に示す応答結果に比べて速応性と安定性が改善されている。さらに、K1=0.25とした場合、K1=0.5とする場合よりも、Gyおよびγの低車速での速応性とγの高車速でのオーバーシュートが改善されている。
【0075】
さらに、K1およびK2は、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答が車速Vに関わらず予め求めた一定の応答に対応するように、車速Vの関数とされている。本実施形態では、図19の(4)に示すV=33.3m/sでのγのシミュレーションモデルを規範とし、各車速でのγの過渡応答が規範とした車速での過渡応答に可及的に一致するように、K1を次式で示す車速Vの関数とした。
K1=−0.0002205(V−33.3)2 +0.245
このVとK1との関係を図20に示す。この場合、V=8.33m/sでK1は0.10、V=16.7m/sでK1は0.19、V=33.3m/sでK1は0.25、V=50.0m/sでK1は0.19に補正される。
【0076】
その補正されたK1の値を用いて得た応答シミュレーションの結果を図21の(1)〜(4)に示す。D* のステップ入力に対して、図21の(1)はδ、図21の(2)はD、図21の(3)はGy、図21の(4)はγの、上記各車速での応答シミュレーション結果を示す。
【0077】
図21の(1)〜(4)に示す応答結果によれば、上記補正したK1の値を用いた過渡応答では図19の(1)〜(4)に示す応答結果に比べて、γについては略同等の応答特性が得られ、しかも全ての車速域においてGyの速応性が改善されている。
【0078】
また、第4実施形態においては、目標挙動指標値D* と挙動指標値Dとの偏差(D* −D)に対するδFBの伝達関数G3を、舵角δに対する挙動指標値Dの上記伝達関数GD (s)の逆関数に対応するものとしている。
【0079】
図22の(1)〜(4)、図23の(1)〜(4)は、図24に示すシミュレーションモデルにおけるD* のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角δ、挙動指標値D、横加速度Gy、ヨーレートγとの関係を表す。そのシミュレーションモデルにおいては、伝達関数G2は上記のように伝達関数GD (s)の逆関数とし、さらに、K1を上記のように車速Vの関数として補正した。そして、偏差(D* −D)に対するδFBの伝達関数G3は比例制御要素とし、その比例ゲインを図22の(1)〜(4)で示す応答では1とし、図23の(1)〜(4)で示す応答では0.05とした。なお、そのシミュレーションモデルでは、δ* に対するδの伝達関数を時定数0.1(sec)の一次遅れ系1/(0.1s+1)で近似し、それ以外は第1実施形態におけるD* に対するDの制御を示すブロック線図部分と同様とされている。車速Vは8.33m/s、16.7m/s、33.3m/s、50.0m/sとした。
図22の(2)、(3)より、伝達関数G3の比例ゲインが大きいと高車速域ではオーバーシュートが大きくなる。図23の(2)、(3)より、伝達関数G3の比例ゲインを小さくするとオーバーシュートを抑制できるが、この場合の応答特性は(D* −D)に対するδFBの調節部を設けない図21で示す応答結果と同等になり、フィードバック制御を行なう優位性を十分に生かすことができない。
【0080】
そこで、上記のようにフィードフォワード制御とフィードバック制御の統合制御の優位性を生かした応答性の改善を行うため、(D* −D)に対するδFBの伝達関数G3を、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答特性を考慮して設定している。すなわち、図24に示すシミュレーションモデルにおいて、δ* に対するδの伝達関数をGa とすると、次式が成立する。
{G2・D* +G3・(D* −D)}Ga ・GD (s)=D
これをDについて解くと次式となる。
D=D* ・(G2+G3)・Ga ・GD /(G3・Ga ・GD (s)+1)
* からDへの規範とする伝達関数D/D* をGとおくと、G2=1/GD (s)であるから、次式が成立する。
G=(1+GD (s)・G3)・Ga /(G3・Ga ・GD (s)+1)
これをG3について解くと次式となる。
G3=(G−Ga )/{Ga ・GD (s)・(1−G)}
ここで、Gを時定数Ta の一次遅れ系1/(Ta ・s+1)、Ga を時定数Tb の一次遅れ系1/(Tb ・s+1)とすると、G3は次式となる。
G3=(Tb /Ta −1)/GD (s)
a =Tb /2の場合、
G2=G3=1/GD (s)となる。すなわち、伝達関数G3が伝達関数GD (s)の逆関数に対応する。
【0081】
図25の(1)〜(4)は、図24のシミュレーションモデルにおいて、G2=G3=1/GD (s)とし、上記のようにK1を車速Vの関数として補正した場合の、D* のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角δ、挙動指標値D、横加速度Gy、ヨーレートγとの関係を表す。車速Vは8.33m/s、16.7m/s、33.3m/s、50.0m/sとした。なお、比較のために、(D* −D)に対するδFBの調節部のない図17で示すシミュレーションモデルにおいて、車速を8.33m/sとした時の応答シミュレーション結果を破線で示し、車速を50.0m/sとした時の応答シミュレーション結果を一点鎖線で示す。
【0082】
図25の(1)〜(4)で示される過渡応答においては、立ち上がり時の応答が速く、高速域でのDおよびγのオーバーシュートが抑制され、速応性、安定性ともに改善されている。
【0083】
上記第4実施形態によれば、第1〜第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、目標挙動指標値D* と舵角設定値δFFとの関係が、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答特性に対応する伝達関数GD (s)の逆関数に対応するので、その過渡応答の速応性および安定性をフィードフォワード制御により向上できる。また、目標挙動指標値D* と挙動指標値Dとの偏差(D* −D)と舵角修正値δFBとの関係が、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答特性に対応する伝達関数GD (s)の逆関数に対応するので、その過渡応答の速応性および安定性をフィードバック制御により向上できる。さらに、K1およびK2を車速Vの関数とし、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答を車速に関わらず予め求めた一定の応答に対応させることで、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答を、規範とする応答に対応させ、その過渡応答特性の改善を図ることができる。よって、操舵フィーリングや車両挙動の安定性を向上できる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、ステアバイワイヤシステムにおいて、低車速域から中高車速域に亘り車両挙動を不安定にすることなく、車両の舵角を操作部材の操作量に応じて変化させることができ、車両挙動の最適化を図ることができ、操作性を向上することができ、高車速域での急操舵に対しても車両姿勢の立て直しが容易で走行安定性を向上でき、操作トルクに応じて車両を操ることができ、さらに、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答の速応性および安定性を向上し、操舵フィーリングや車両挙動の安定性を向上できる車両用操舵装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の操舵装置の構成説明図
【図2】本発明の第1実施形態の操舵装置において設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図3】本発明の第1実施形態の操舵装置において設定車速未満である場合の制御ブロック線図
【図4】本発明の第1実施形態の操舵装置における回転操作角に対する目標舵角の定常ゲインと車速との関係と、第2実施形態の操舵装置における操作トルクに対する目標舵角の定常ゲインと車速との関係を示す図
【図5】本発明の第1実施形態の操舵装置の制御手順を示すフローチャート
【図6】本発明の第2実施形態の操舵装置において設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図7】本発明の第2実施形態の操舵装置において設定車速未満である場合の制御ブロック線図
【図8】本発明の第2実施形態の操舵装置の制御手順を示すフローチャート
【図9】本発明の第3実施形態の操舵装置において設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図10】本発明の第3実施形態の操舵装置の制御手順を示すフローチャート
【図11】本発明の第1実施形態の変形例における設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図12】本発明の第2実施形態の変形例における設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図13】本発明の第3実施形態の変形例における設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図14】本発明の第4実施形態の舵角に対する挙動指標値の伝達関数において、K1を変化させた場合の舵角のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と挙動指標値との関係を表す図
【図15】(1)〜(4)はそれぞれ、本発明の第4実施形態の舵角に対する挙動指標値の伝達関数において、車速を変化させた場合における舵角のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と挙動指標値との関係を表す図
【図16】(1)〜(3)は、図17に示すシミュレーションモデルを用い、目標挙動指標値に対する舵角設定値の伝達関数を本発明の第1実施形態と同様とし、車速を変化させた場合における目標挙動指標値のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と挙動指標値との関係を表す図
【図17】シミュレーションモデルを示す図
【図18】(1)〜(4)は、図17に示すシミュレーションモデルを用い、K1=0.5とし、車速を変化させた場合における目標挙動指標値のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角、挙動指標値、横加速度、ヨーレートとの関係を表す図
【図19】(1)〜(4)は、図17に示すシミュレーションモデルを用い、K1=0.25と、車速を変化させた場合における目標挙動指標値のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角、挙動指標値、横加速度、ヨーレートとの関係を表す図
【図20】車速とK1との関係を示す図
【図21】(1)〜(4)は、図17に示すシミュレーションモデルを用い、K1を車速の関数とし、車速を変化させた場合における目標挙動指標値のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角、挙動指標値、横加速度、ヨーレートとの関係を表す図
【図22】(1)〜(4)は、図24に示すシミュレーションモデルを用い、目標挙動指標値と挙動指標値との偏差に対する舵角修正値の伝達関数を比例制御要素とし、その比例ゲインを1とし、車速を変化させた場合における目標挙動指標値のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角、挙動指標値、横加速度、ヨーレートとの関係を表す図
【図23】(1)〜(4)は、図24に示すシミュレーションモデルを用い、目標挙動指標値と挙動指標値との偏差に対する舵角修正値の伝達関数を比例制御要素とし、その比例ゲインを0.05とし、車速を変化させた場合における目標挙動指標値のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角、挙動指標値、横加速度、ヨーレートとの関係を表す図
【図24】別のシミュレーションモデルを示す図
【図25】(1)〜(4)は、本発明の第4実施形態において、図24に示すシミュレーションモデルを用い、車速を変化させた場合における目標挙動指標値のステップ入力に対する応答シミュレーション結果を示す時間と舵角、挙動指標値、横加速度、ヨーレートとの関係を表す図
【符号の説明】
1 操作部材
2 操舵用アクチュエータ
3 ステアリングギヤ
4 車輪
11 角度センサ
12 トルクセンサ
14 速度センサ
15 横加速度センサ
16 ヨーレートセンサ
19 操作用アクチュエータ
20 制御装置

Claims (8)

  1. 操作部材と、
    その操作部材の操作により駆動される操舵用アクチュエータと、
    その操舵用アクチュエータの動きを、その操作部材を輪に機械的に連結することなく、その動きに応じて舵角が変化するようにその輪に伝達する手段と、
    舵角変化による車両の挙動変化に対応する挙動指標値を求める手段と、
    その操作部材の操作量を検出する手段と、
    その検出した操作量に応じた目標挙動指標値を、その操作量と目標挙動指標値との記憶した関係に基づき演算する手段と、
    その演算した目標挙動指標値に対応する舵角設定値を、その目標挙動指標値と舵角設定値との記憶した関係に基づき演算する手段と、
    その目標挙動指標値と前記求めた挙動指標値との偏差に対応する舵角修正値を、その偏差と舵角修正値との記憶した関係に基づき演算する手段と、
    舵角が舵角設定値と舵角修正値との和である目標舵角に対応するように、前記操舵用アクチュエータを制御する手段とを備え
    その操作部材の操作量に対する車両のヨーレートまたは横加速度の比率が車速に関わらず一定となるように、前記目標挙動指標値が演算される車両用操舵装置。
  2. その操作部材は回転操作されるものとされ、
    その操作部材の操作量は、車両のドライバーが操作部材に作用させる操作トルクとされ、その操作部材に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータが設けられ、
    検出した操作トルクと発生した反力トルクとの偏差の作用による操作部材の回転操作角を検出する手段と、
    その検出した回転操作角に応じた目標反力トルクを、その回転操作角と目標反力トルクとの記憶した関係に基づき演算する手段と、
    その反力トルクが目標反力トルクに対応するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備える請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. その操作部材は回転操作されるものとされ、
    その操作部材の操作量は、車両のドライバーが操作部材に作用させる操作トルクとされ、その操作部材に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータが設けられ、
    検出した操作トルクと発生した反力トルクとの偏差の作用による操作部材の回転操作角を検出する手段と、
    その検出した回転操作角に応じた反力トルク設定値を、その回転操作角と反力トルク設定値との記憶した関係に基づき演算する手段と、
    前記求めた挙動指標値に対応する操作部材の挙動対応回転操作角を、その挙動指標値と挙動対応回転操作角との記憶した関係に基づき演算する手段と、
    その検出した回転操作角と演算した挙動対応回転操作角との偏差に対応する反力トルク修正値を、その偏差と反力トルク修正値との記憶した関係に基づき演算する手段と、
    その反力トルクが反力トルク設定値と反力トルク修正値との和である目標反力トルクに対応するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備える請求項1に記載の車両用操舵装置。
  4. 予め設定した車速未満では反力トルク修正値を零とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  5. 予め設定した車速未満では、その検出した操作部材の操作量に応じた目標舵角を、その操作部材の操作量と目標舵角との記憶した関係に基づき演算すると共に、舵角修正値を零とする請求項1〜の中の何れかに記載の車両用操舵装置。
  6. その挙動指標値として、車両の横加速度をGy、車両のヨーレートをγ、車速をV、横加速度加重比をK1、ヨーレート加重比をK2、K1+K2=1とした場合に、D=K1・Gy+K2・γ・Vであらわされる値Dが求められ、
    その目標挙動指標値と舵角設定値との記憶される関係は、舵角に対する挙動指標値の伝達関数の逆関数に対応するものとされ、
    その舵角に対する挙動指標値の伝達関数は、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答に対応するように、車両の横加速度とヨーレートと舵角と車速とを未知数として含む予め求められた運動方程式に基づき、そのK1およびK2の中の少なくとも一方を含むように導出されている請求項1〜の中の何れかに記載の車両用操舵装置。
  7. その目標挙動指標値と挙動指標値との偏差と舵角修正値との記憶される関係は、舵角に対する挙動指標値の前記伝達関数の逆関数に対応するものとされている請求項に記載の車両用操舵装置。
  8. そのK1およびK2は、舵角変化に対する車両挙動の過渡応答が車速に関わらず予め求めた一定の応答に対応するように、車速の関数とされている請求項またはに記載の車両用操舵装置。
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