JP4238953B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイール等の操作部材の操作によりアクチュエータの出力に応じて舵角を変化させる車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーブ走行時における速度超過やドライバーの運転ミス等により、車両がスピンやドリフトを起こした場合、ドライバーの意図に沿って車両を操舵することができなくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そのような不安定な車両挙動を防ぐため、舵角変化による車両の挙動変化に対応するヨーレート等の挙動指標の目標値を、ステアリングホイールの操作角等の操作入力値に応じて決定し、その目標挙動指標値と検出した実際の挙動指標値との偏差に応じて操舵用アクチュエータをフィードバック制御することが提案されている。
【0004】
そのような偏差に応じたフィードバック制御に際しては、その偏差に対応するフィードバック制御値を演算し、そのフィードバック制御値に応じた舵角変化が生じるように操舵用アクチュエータを制御している。一般に、そのような偏差に対するフィードバック制御値の演算出力動作は比例積分(PI)動作とされている。
【0005】
しかし、例えば車両が凍結路面のような車輪との間の摩擦係数が小さな路面を走行する場合にあっては、舵角の変化に車両挙動が追従しない。そのため、操作入力値に対応する目標挙動指標値と実際の挙動指標値との偏差をPI制御では低減できず、定常偏差が生じる。そのような定常偏差が生じるとフィードバック制御値が発散してしまう。
【0006】
そこで、その偏差に対するフィードバック制御値の演算出力動作を比例(P)動作としたり、そのフィードバック制御値を演算するに際して積分ゲインをかなり小さく設定したり、そのフィードバック制御値の大きさを制限することが考えられるが、そうすると、通常の路面を走行する場合における挙動指標の目標値への追従性が犠牲になるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題を解決することのできる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用操舵装置は、操作部材と、その操作部材の操作により駆動される操舵用アクチュエータと、その操舵用アクチュエータの動きを、その動きに応じて舵角が変化するように車輪に伝達する手段と、舵角変化による車両の挙動変化に対応する挙動指標値を時系列に求める手段と、その操作部材の操作量を含む操作入力値を時系列に検出する手段と、その検出した操作入力値に対応する目標挙動指標値を、その操作入力値と目標挙動指標値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、その目標挙動指標値と求めた挙動指標値との偏差を時系列に演算する手段と、その偏差に対応するフィードバック制御値を、その偏差とフィードバック制御値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、そのフィードバック制御値に応じた舵角変化が生じるように、前記操舵用アクチュエータを制御する手段と、挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が、予め定めた設定値以下か否かを判断する手段とを備え、前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が設定値を超える時は、前記偏差に対するフィードバック制御値の演算出力動作は比例積分動作とされ、前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が設定値以下である時は、前記フィードバック制御値の現在値が直前値と等しくされることを特徴とする。
本発明の構成によれば、操作入力値に対応する目標挙動指標値と求めた挙動指標値との偏差が演算され、その偏差に対応するフィードバック制御値が演算される。そのフィードバック制御値に応じた舵角変化が生じるように操舵用アクチュエータが制御されることで、その挙動指標値が目標挙動指標値に追従するように車両挙動が制御される。
その挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値は、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が高い場合は設定値を超え、その追従性が低い場合は設定値以下になる。その設定値は、その挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が設定値を超えれば、目標挙動指標値と求めた挙動指標値との偏差に対するフィードバック制御値の演算出力動作を比例積分(PI)動作としても、そのフィードバック制御値が発散することがないように設定すればよく、零でもよい。
その挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が設定値以下である時は、そのフィードバック制御値の現在値が直前値、すなわち、その現在値を演算する直前に演算したフィードバック制御値と等しくされる。換言すれば、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が低い場合、フィードバック制御値の演算出力動作として比例積分(PI)動作がなされることはない。これにより、比例(P)動作による定常偏差の拡大と、積分(I)動作によるフィードバック制御値の発散を防止できる。
その挙動指標値としては、車両のヨーレートや横加速度を採用できる。また、車両の横加速度をGy、車両のヨーレートをγ、横加速度加重比をK1、ヨーレート加重比をK2、車速をV、K1+K2=1として、D=K1・Gy+K2・γ・Vであらわされる値Dを挙動指標値としてもよい。
【0009】
本発明の車両用操舵装置において、その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、その操舵用アクチュエータの動きは車輪に伝達され、そのフィードバック制御値として舵角修正値が演算され、その目標挙動指標値に対応する舵角設定値を、その目標挙動指標値と舵角設定値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段が設けられ、舵角が舵角設定値と舵角修正値との和である目標舵角に対応するように、前記操舵用アクチュエータが制御されるのが好ましい。
この構成によれば、操作部材の操作による操舵用アクチュエータの動きを、その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、舵角が変化するようにその車輪に伝達するステアバイワイヤシステムにおいて、操作部材の操作量に応じた目標挙動指標値に対応する舵角設定値と、その目標挙動指標値と求めた挙動指標値との偏差に対応する舵角修正値との和である目標舵角に対応するように、操舵用アクチュエータを制御する。その舵角設定値は目標舵角におけるフィードフォワード項、その舵角修正値はフィードバック項に対応することから、フィードフォワード制御とフィードバック制御の統合制御が行われる。これにより、車両の舵角を操作部材の操作量に応じて変化させ、且つ、車両の挙動変化に応じて操舵用アクチュエータを制御することで車両挙動の最適化を図ることができる。
【0010】
その操作部材は回転操作されるものとされ、その操作部材の操作量は、車両のドライバーが操作部材に作用させる操作トルクとされ、その操作部材に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータが設けられ、検出した操作トルクと発生した反力トルクとの偏差の作用による操作部材の回転操作角を時系列に検出する手段と、その検出した回転操作角に応じた反力トルク設定値を、その回転操作角と反力トルク設定値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、前記求めた挙動指標値に対応する操作部材の挙動対応回転操作角を、その挙動指標値と挙動対応回転操作角との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、その検出した回転操作角と演算した挙動対応回転操作角との偏差に対応する反力トルク修正値を、その偏差と反力トルク修正値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、その反力トルクが反力トルク設定値と反力トルク修正値との和である目標反力トルクに対応するように、その操作用アクチュエータを制御する手段と、前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が、予め定めた第2設定値以下か否かを判断する手段とを備え、前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が第2設定値を超える時は、前記偏差に対する反力トルク修正値の演算出力動作は比例積分動作とされ、前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が第2設定値以下である時は、前記反力トルク修正値の現在値が直前値と等しくされるのが好ましい。
この構成によれば、操作部材の操作量として、ドライバーが操作部材に作用させる操作トルクを採用している。これにより、反力トルクにより操作部材の過剰な操作を抑制できるだけでなく、ドライバーが操作トルクを作用させてから舵角が変化するまでの間の遅れを低減できるので、ドライバーの操作に対する舵角変化の応答性が向上し、高車速域での急操舵に対しても車両姿勢の立て直しが容易になり走行安定性を向上できる。
さらに、車両の実際の挙動指標値に対応する挙動対応回転操作角と、検出した回転操作角との偏差に応じて反力トルク修正値を求め、その反力トルク修正値と、回転操作角に対応する反力トルク設定値との和を目標反力トルクとするので、反力トルクは実際の車両の挙動変化を反映したものとなる。これにより、急操舵に対する車両姿勢の立て直しがより容易になって走行安定性を向上でき、車両の運動特性がドライバーの操作トルクに対応したものとなり、操作トルクに応じた車両の操舵が可能になる。
その挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値は、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が高い場合は第2設定値を超え、その追従性が低い場合は第2設定値以下になる。その第2設定値は、その挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が第2設定値を超えれば、回転操作角と挙動対応回転操作角との偏差に対する反力トルク修正値の演算出力動作を比例積分(PI)動作としても、その反力トルク修正値が発散することがないように設定すればよく、零でもよい。
その挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が第2設定値以下である時は、反力トルク修正値の現在値が直前値、すなわち、その現在値を演算する直前に演算した反力トルク修正値と等しくされる。換言すれば、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が低い場合は、その反力トルク修正値の演算出力動作として比例積分(PI)動作がなされることはない。これにより、比例(P)動作による定常偏差の拡大と、積分(I)動作による反力トルク修正値の発散を防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1〜図5、図11を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
図1に示す車両用操舵装置は、ステアリングホイールを模した操作部材1と、その操作部材1の回転操作により駆動される操舵用アクチュエータ2と、その操舵用アクチュエータ2の動きを、その操作部材1を車輪4に機械的に連結することなく、その動きに応じて舵角が変化するように操舵用前方左右車輪4に伝達するステアリングギヤ3とを備える。
【0012】
その操舵用アクチュエータ2は、例えば公知のブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。そのステアリングギヤ3は、その操舵用アクチュエータ2の出力シャフトの回転運動をステアリングロッド7の直線運動に変換する運動変換機構を有する。そのステアリングロッド7の動きがタイロッド8とナックルアーム9を介して車輪4に伝達され、その車輪4のトー角が変化する。そのステアリングギヤ3は、公知のものを用いることができ、操舵用アクチュエータ2の動きを舵角が変化するように車輪4に伝達できれば構成は限定されない。なお、操舵用アクチュエータ2が駆動されていない状態では、車輪4がセルフアライニングトルクにより直進操舵位置に復帰できるようにホイールアラインメントが設定されている。
【0013】
その操作部材1は、車体側により回転可能に支持される回転シャフト10に連結されている。その操作部材1に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータ19が設けられている。その操作用アクチュエータ19は、その回転シャフト10と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。
【0014】
その操作部材1を直進操舵位置に復帰させる方向の弾力を付与する弾性部材30が設けられている。この弾性部材30は、例えば、回転シャフト10に弾力を付与するバネにより構成できる。上記操作用アクチュエータ19が回転シャフト10にトルクを付加していない時、その弾力により操作部材1は直進操舵位置に復帰する。
【0015】
操作入力値として、その操作部材1の操作量である回転操作角を時系列に検出する角度センサ11が設けられている。本実施形態では、その角度センサ11は上記回転シャフト10の回転角を時系列に検出する。
その操作部材1に車両のドライバーが作用させる操作トルクとして、その回転シャフト10により伝達されるトルクを時系列に検出するトルクセンサ12が設けられている。
車両の舵角を時系列に検出する舵角センサ13が、その舵角に対応するステアリングロッド7の作動量を時系列に検出するポテンショメータにより構成されている。
車速を時系列に検出する速度センサ14が設けられている。
車両の横加速度を時系列に検出する横加速度センサ15が設けられている。
車両のヨーレートを時系列に検出するヨーレートセンサ16が設けられている。
【0016】
その角度センサ11、トルクセンサ12、舵角センサ13、速度センサ14、横加速度センサ15、ヨーレートセンサ16は、コンピュータにより構成される制御装置20に接続される。その制御装置20は、駆動回路22、23を介して操舵用アクチュエータ2と操作用アクチュエータ19を制御する。
【0017】
図2は、車速が予め設定した車速以上である場合における第1実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。
この第1実施形態においては、車両の横加速度をGy、車両のヨーレートをγ、横加速度加重比をK1、ヨーレート加重比をK2、車速をV、K1+K2=1として、D=K1・Gy+K2・γ・Vの関係式であらわされる値Dが、舵角変化による車両の挙動変化に対応する挙動指標値とされる。その横加速度Gyは上記横加速度センサ15により、そのヨーレートγは上記ヨーレートセンサ16により、その車速Vは上記速度センサ14によりそれぞれ時系列に検出され、その関係式は制御装置20に記憶され、その検出値と関係式から挙動指標値Dが制御装置20により時系列に演算されることで求められる。なお、K1とK2の比率は、挙動指標値Dが舵角変化による車両の挙動変化に対応するように設定すればよく、例えばK1=K2=0.5といったように一定としてもよいし、舵角変化による車両の挙動変化に影響する車速等に応じて変化させてもよい。
【0018】
図2において、Thは操作トルクのトルクセンサ12による検出値、Tmは操作用アクチュエータ19が発生する反力トルク、Tm* は目標反力トルク、δhは操作トルクThと反力トルクTmとの偏差の作用による操作部材1の回転操作角の角度センサ11による検出値、δは舵角の舵角センサ13による検出値、δFFは舵角設定値、δFBは舵角修正値、δ* は目標舵角、Gyは横加速度の横加速度センサ15による検出値、γはヨーレートのヨーレートセンサ16による検出値、Vは車速の速度センサ14による検出値、Dは検出された横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vに基づき求められた車両100の挙動指標値、D* は目標挙動指標値、i* は操舵用アクチュエータ2の駆動電流の目標値、G1はδhに対するD* の調節部の伝達関数、G2はD* に対するδFFの調節部の伝達関数、G3はD* とDとの偏差に対するδFBの調節部の伝達関数、G4はδ* に対するi* の調節部の伝達関数、G5はδhに対するTm* の調節部の伝達関数である。
【0019】
その制御装置20は、角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに対応する目標挙動指標値D* を、回転操作角δhと目標挙動指標値D* との関係である伝達関数G1に基づき時系列に演算する。その伝達関数G1は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのδhに対するD* の調節部は比例制御要素であって、その比例ゲインは車速Vに比例するものとされる。これにより、KD1を比例定数として以下の式が成立する。
* =G1・δh=K1・Gy+K2・γ・V=KD1・V・δh
よって、操作部材1の回転操作角δhに対する車両のヨーレートγの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* が演算される。
その比例定数KD1は最適な制御を行えるように調整され、例えば4/3とされる。
なお、伝達関数G1を定数とすることにより、操作部材1の回転操作角δhに対する車両の横加速度Gyの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* を演算してもよい。
【0020】
その制御装置20は、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを、その目標挙動指標値D* と舵角設定値δFFとの関係である伝達関数G2に基づき時系列に演算する。その伝達関数G2は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その伝達関数G2は、舵角に対する横加速度の定常ゲインGD (v)の逆数とされ、δFF=D* /GD (v)となる。
そのゲインGD (v)は、SFをスタビリティファクタ、Lをホイールベースとして、次式により定義される。
D (v)=V2 /{(1+SF・V2 )L}
そのSF、Lは車両に固有の値であり、例えばSF=0.0011s2 /m2 、L=2.512mとされる。
【0021】
その制御装置20は、その演算した目標挙動指標値D* と、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dとの偏差(D* −D)を時系列に演算する。そして、その偏差(D* −D)に対応するフィードバック制御値として舵角修正値δFBを、その偏差(D* −D)と舵角修正値δFBとの関係である伝達関数G3に基づき時系列に演算する。その伝達関数G3は予め定められて制御装置20に記憶される。
その伝達関数G3は、後述のように通常の路面を車両が走行する場合はPI制御がなされるように(Kp+Ki/s)/GD (v)とされる。なお、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、sはラプラス演算子である。これにより以下の式が成立する。
δFB=(Kp+Ki/s)(D* −D)/GD (v)
そのKp、Kiは最適な制御を行えるように調整され、例えばKp=3、Ki=20とされる。
【0022】
その制御装置20は、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を時系列に演算する。よって、δ* =δFF+δFB、δFF=D* /GD (v)、D* =KD1・V・δhであるから、定常状態でδFB=0である時、目標舵角δ* と操作部材1の回転操作角δhとの関係は次式の通りとなる。
δ* ={KD1・V・/GD (v)}δh
【0023】
その制御装置20は、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を、その目標舵角δ* と目標駆動電流i* との関係である伝達関数G4に基づき時系列に演算する。その伝達関数G4は予め定められて制御装置20に記憶される。その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2が駆動される。これにより、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2が制御装置20により制御される。その目標舵角δ* は舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和であるから、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2が制御されることで、そのフィードバック制御値である舵角修正値δFBに応じた舵角変化が生じる。その伝達関数G4は、例えばKbをゲイン、Tbを時定数として、PI制御がなされるようにG4=Kb〔1+1/(Tb・s)〕とされ、そのゲインKbおよび時定数Tbは最適な制御を行えるように調整される。
【0024】
その制御装置20は、その角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに応じた目標反力トルクTm* を、その回転操作角δhと目標反力トルクTm* との関係である伝達関数G5に基づき演算する。その伝達関数G5は予め定められて制御装置20に記憶される。その反力トルクTmが目標反力トルクTm* に対応するように操作用アクチュエータ19が制御装置20により制御される。
本実施形態では、その回転操作角δhに対する目標反力トルクTm* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKtは車速に関わりなく一定とされる。
なお、反力トルクが過大になることがないように、目標反力トルクTm* の絶対値が予め定めた上限値、例えば10N・mを超えないようにしてもよい。
【0025】
図3は、車速が上記予め設定した車速Va未満である場合における第1実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この図3において、G6はδhに対するδ* の調節部の伝達関数であり、舵角修正値δFBは0とされる。他は図2と同様である。その予め設定する車速Vaは、その車速Va以上であれば求めた挙動指標値Dに基づき目標舵角δ* を適正に設定できるように定めればよく、例えば2.78m/sとされる。
制御装置20は、その角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに応じた目標舵角δ* を、その回転操作角δhと目標舵角δ* との関係である伝達関数G6に基づき演算する。その伝達関数G6は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのδhに対するδ* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKa(v)は車速Vの関数とされ、これにより以下の式が成立する。
δ* =Ka(v)・δh
また、その予め設定した車速Vaにおいては、その伝達関数G6に基づき求めた目標舵角δ* と、上記伝達関数G1、G2に基づき求めた舵角設定値δFFとを等しくしている。これにより以下の式が成立する。
δ* =δFF={KD1・Va・/GD (v)}δh=Ka(v)・δh
そのKa(v)の値は、例えば車速V=0m/sにおける値を設定し、V=2.78m/sにおける{KD1・Va・/GD (v)}の値との間を補間することにより求める。
【0026】
図4における実線は、車速が上記設定車速Va以上におけるKD1・V・/GD (v)と車速Vとの関係と、車速が上記設定車速Va未満におけるKa(v)と車速Vとの関係を示す。この図4においては、KD1=4/3、SF=0.0011s2 /m2 、L=2.512mとした。またKa(v)の値は、V=0m/sにおいて1.28とし、V=2.78m/sにおけるKD1・Va・/GD (v)の値との間を直線補間することにより求めた。
この場合、車速VがVaを超える一定値Vb=33.3m/sまでは、車速Vの増加に従ってKD1・V・/GD (v)が減少するが、その一定車速Vbを超えると車速Vの増加に従ってKD1・V・/GD (v)が増加する。そこで、その一定車速Vb以上では回転操作角δhに対する目標舵角δ* の定常ゲインの値を一定とし、その一定の定常ゲインとして一定車速VbでのKD1・V・/GD (v)の値を用い、車両挙動が不安定になるのを防止している。
【0027】
図5のフローチャートを参照して上記第1実施形態の制御装置20による制御手順を説明する。まず、制御サイクルの繰り返し回数nの初期値、各制御サイクルにおける挙動指標値Dの現在値Dn の初期値、各制御サイクルにおける舵角修正値δFBの現在値δFBn の初期値を、それぞれ零に設定する(ステップ1)。次に、各センサによる検出データを読み込む(ステップ2)。
【0028】
次に、検出した回転操作角δhに応じて目標反力トルクTm* を演算し(ステップ3)、その目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御する(ステップ4)。
【0029】
次に、車速Vが設定値Va以上か否かを判断する(ステップ5)。
【0030】
ステップ5において車速Vが設定値Va以上である場合、検出した回転操作角δhに応じて目標挙動指標値D* を演算し(ステップ6)、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを演算する(ステップ7)。
【0031】
次に、舵角修正値δFBの演算を行う(ステップ8)。その舵角修正値δFBの演算手順を図11のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御サイクルの繰り返し回数nの更新を行う(ステップ301)。
次に、直近に求めた挙動指標値Dを挙動指標値Dの現在値Dn とする(ステップ302)。
次に制御装置20は、挙動指標値Dの現在値Dn と直前値、すなわち現在値Dn を求める直前の制御サイクルにおいて求めた挙動指標値Dの値Dn-1 、との差の絶対値が、予め定めた設定値A以下か否かを判断する(ステップ303)。
ステップ303において挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が設定値Aを超える時は、上記目標挙動指標値D* と挙動指標値Dとの偏差に対する舵角修正値δFBの演算出力動作は比例積分(PI)動作とされる。すなわち、その目標挙動指標値D* と挙動指標値Dの現在値Dn との偏差(D* −Dn )に対応する舵角修正値δFBの現在値δFBn が、上記のように(Kp+Ki/s)/GD (v)とされた伝達関数G3に基づき演算出力される(ステップ304)。
ステップ303において挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が設定値A以下である時は、その舵角修正値δFBの現在値δFBn が直前値、すなわち、その現在値δFBn を演算する直前の制御サイクルにおいて演算した舵角修正値δFBの値δFBn-1 と等しくされる(ステップ305)。
これにより舵角修正値δFBとしての現在値δFBn が求められる。
【0032】
次に、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を演算する(ステップ9)。
【0033】
次に、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算し(ステップ10)、その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2を駆動することで、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2を制御する(ステップ11)。
【0034】
次に、制御を終了するか否かを、例えば車両のイグニッションスイッチがオンか否かにより判断し(ステップ12)、終了しない場合はステップ2に戻る。
【0035】
ステップ5において車速Vが設定値Va未満である場合、検出した回転操作角δhに応じて目標舵角δ* を演算し(ステップ13)、しかる後にステップ10において目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算する。
【0036】
上記構成によれば、操作入力値である操作部材1の回転操作角δhに対応する目標挙動指標値D* と求めた挙動指標値Dとの偏差に対応するフィードバック制御値として舵角修正値δFBが演算され、その舵角修正値δFBに応じた舵角変化が生じるように操舵用アクチュエータ2が制御されることで、その挙動指標値Dが目標挙動指標値D* に追従するように車両挙動が制御される。
その挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値は、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が高い場合は設定値Aを超え、その追従性が低い場合は設定値A以下になる。その設定値Aは、その挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が設定値Aを超えれば、目標挙動指標値D* と求めた挙動指標値Dとの偏差に対する舵角修正値δFBの演算出力動作を比例積分(PI)としても、その舵角修正値δFBが発散することがないように設定され、零でもよい。
その挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が設定値A以下である時は、その舵角修正値δFBの現在値δFBn が直前値、すなわち、その現在値δFBn を演算する直前に演算した舵角修正値δFBの値δFBn-1 と等しくされる。換言すれば、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が低い場合、その舵角修正値δFBの演算出力動作として比例積分(PI)動作がなされることはない。これにより、比例(P)動作による定常偏差の拡大と、積分(I)動作による舵角修正値δFBの発散を防止できる。
また、上記構成では、回転操作角δhに応じた目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFと、その目標挙動指標値D* と求めた挙動指標値Dとの偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBとの和である目標舵角δ* に対応するように、操舵用アクチュエータ2を制御する。その舵角設定値δFFは目標舵角δ* におけるフィードフォワード項に対応し、その舵角修正値δFBはフィードバック項に対応することから、フィードフォワード制御とフィードバック制御の統合制御が行われる。これにより、車両の舵角δを操作部材1の操作量に応じて変化させ、且つ、車両の挙動変化に応じて操舵用アクチュエータ2を制御することで車両挙動の最適化を図ることができる。
また、目標挙動指標値D* の演算に際して、操作部材1の操作量に対する車両のヨーレートγの比率が車速に関わらず一定とされることで操作性を向上することができる。
さらに、低車速域においてヨーレートγ、横加速度Gyが小さく車両の挙動指標値Dが殆ど発生しない場合は、回転操作角δhに応じて目標舵角δ* が定められ、中高車速域において車両の挙動指標値Dが大きくなる場合は、目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFと、その目標挙動指標値D* と実際の挙動指標値Dとの偏差(D* −D)に対応する舵角修正値δFBとの和が目標舵角δ* とされ、その目標舵角δ* に舵角が一致するように操舵用アクチュエータ2を制御する。そして、低車速域と中高車速域との境界(設定車速Va)で操舵用アクチュエータ2の制御量を等しくしたので、車両挙動が不安定になるのを防止できる。
【0037】
図 4、図6〜図8を参照して本発明の第2実施形態を説明する。
図6は、車速が予め設定した車速Va以上である場合における第2実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この第2実施形態においては、車両のドライバーが操作部材1に作用させる操作トルクThが操作部材1の操作量とされる。図6において、G11はThに対するD* の調節部の伝達関数である。他は図2と同様である。
【0038】
制御装置20は、トルクセンサ12により検出した操作部材1の操作トルクThに応じた目標挙動指標値D* を、操作トルクThと目標挙動指標値D* との関係である伝達関数G11に基づき演算する。その伝達関数G11は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのThに対するD* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインは車速Vに比例するものとされる。これにより、KD2を比例定数として以下の式が成立する。
* =G11・Th=K1・Gy+K2・γ・V=KD2・V・Th
よって、操作部材1の操作トルクThに対する車両のヨーレートγの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* が演算される。
その比例定数KD2は最適な制御を行えるように調整され、例えばπ/22.5とされる。
δ* =δFF+δFB、δFF=D* /GD (v)、D* =KD2・V・Thであるから、定常状態でδFB=0である時、目標舵角δ* と操作部材1の操作トルクThとの関係は次式の通りとなる。
δ* ={KD2・V・/GD (v)}Th
なお、伝達関数G11を定数とすることにより、操作部材1の操作トルクThに対する車両の横加速度Gyの比率が車速に関わらず一定となるように、目標挙動指標値D* を演算してもよい。
【0039】
図7は、車速が上記予め設定した車速Va未満である場合における第2実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この図7において、G12はThに対するδ* の調節部の伝達関数であり、舵角修正値δFBは0とされる。他は図6と同様である。
制御装置20は、そのトルクセンサ12より検出した操作部材1の操作トルクThに応じた目標舵角δ* を、その操作トルクThと目標舵角δ* との関係である伝達関数G12に基づき演算する。その伝達関数G12は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、そのThに対するδ* の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKb(v)は車速Vの関数とされ、次式が成立する。
δ* =Kb(v)・Th
また、その予め設定した車速Vaにおいては、その伝達関数G12に基づき求めた目標舵角δ* と、上記伝達関数G11、G2に基づき求めた舵角設定値δFFとを等しくしている。これにより以下の式が成立する。
δ* =δFF={KD2・Va・/GD (v)}Th=Kb(v)・Th
そのKb(v)の値は、例えば車速V=0m/sにおける値を設定し、V=2.78m/sにおけるKD2・Va・/GD (v)の値との間を補間することにより求める。
【0040】
図4における2点鎖線は、車速が上記設定車速Va以上におけるKD2・V・/GD (v)×10と車速Vとの関係と、車速が上記設定車速Va未満におけるKb(v)×10と車速Vとの関係とを示す。ここでは、KD2=π/22.5、SF=0.0011s2 /m2 、L=2.512mとした。Kb(v)の値は、V=0m/sにおいて0.134とし、V=2.78m/sにおけるKD2・Va・/GD (v)の値との間を直線補間により求めた。
この場合、車速VがVaを超える一定値Vb=33.3m/sまでは、車速Vの増加に従ってKD2・V・/GD (v)が減少するが、その一定車速Vbを超えると車速Vの増加に従ってKD2・V・/GD (v)が増加する。そこで、その一定車速Vb以上では操作トルクThに対する目標舵角δ* の定常ゲインを一定とし、その一定の定常ゲインとして一定車速VbでのKD2・V・/GD (v)の値を用い、車両挙動が不安定になるのを防止している。
【0041】
図8のフローチャートを参照して上記第2実施形態の制御装置20による制御手順を説明する。まず、制御サイクルの繰り返し数nの初期値、各制御サイクルにおける挙動指標値Dの現在値Dn の初期値、各制御サイクルにおける舵角修正値δFBの現在値δFBn の初期値を、それぞれ零に設定する(ステップ101)。次に、各センサによる検出データを読み込む(ステップ102)。
【0042】
次に、検出した回転操作角δhに応じて目標反力トルクTm* を演算し(ステップ103)、その目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御する(ステップ104)。
【0043】
次に、車速Vが設定値Va以上か否かを判断する(ステップ105)。
【0044】
ステップ105において車速Vが設定値Va以上である場合、検出した操作トルクThに応じて目標挙動指標値D* を演算し(ステップ106)、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを演算する(ステップ107)。次に、舵角修正値δFBの演算を行う(ステップ108)。この舵角修正値δFBの演算手順は第1実施形態と同様である。次に、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を演算する(ステップ109)。
【0045】
次に、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算し(ステップ110)、その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2を駆動することで、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2を制御する(ステップ111)。
【0046】
次に、制御を終了するか否かを、例えば車両のイグニッションスイッチがオンか否かにより判断し(ステップ112)、終了しない場合はステップ102に戻る。
【0047】
ステップ105において車速Vが設定値Va未満である場合、検出した操作トルクThに応じて目標舵角δ* を演算し(ステップ113)、しかる後にステップ110において目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算する。
他は第1実施形態と同様である。
【0048】
上記第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、操作部材1の操作量としてドライバーが操作部材1に作用させる操作トルクを採用している。これにより、反力トルクにより操作部材1の過剰な操作を抑制できるだけでなく、ドライバーが操作トルクを作用させてから舵角が変化するまでの間の遅れを低減できるので、ドライバーの操作に対する舵角変化の応答性が向上し、高車速域での急操舵に対しても車両姿勢の立て直しが容易になり走行安定性を向上できる。
【0049】
図9、図10、図12を参照して本発明の第3実施形態を説明する。
図9は、車速が予め設定した車速Va以上である場合における第3実施形態の制御装置20の制御ブロック線図を示す。この第3実施形態においては、第2実施形態と同様に、車両のドライバーが操作部材1に作用させる操作トルクThが操作部材1の操作量とされる。
また、その図9において、TFFは反力トルク設定値、δD は挙動対応回転操作角、TFBは反力トルク修正値、G13はδhに対するTFFの調節部の伝達関数、G14はDに対するδD の調節部の伝達関数、G15はδhとδD の偏差に対するTFBの調節部の伝達関数である。他は図6と同様である。
【0050】
その制御装置20は、その角度センサ11により検出した操作部材1の回転操作角δhに応じた反力トルク設定値TFFを、その回転操作角δhと反力トルク設定値TFFとの関係である伝達関数G13に基づき時系列に演算する。その伝達関数G13は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その回転操作角δhに対する反力トルク設定値TFFの調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインKtは車速に関わりなく一定とされ、TFF=Kt・δhとされる。
なお、反力トルクが過大になることがないように、反力トルク設定値TFFの絶対値が予め定めた上限値、例えば10N・mを超えないようにしてもよい。
【0051】
その制御装置20は、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dに対応する挙動対応回転操作角δD を、その挙動指標値Dと挙動対応回転操作角δD との記憶した関係である伝達関数G14に基づき時系列に演算する。その伝達関数G14は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その挙動指標値Dに対する挙動対応回転操作角δD の調節部は比例制御要素とされ、その比例ゲインは車速Vの関数Kδ(v)とされ、δD =Kδ(v)・Dとなる。
定常状態においてはD* =D、Th=Tm=TFFであり、D* =KD2・V・Th、TFF=Kt・δhであるから、以下の式が成立する。
D=KD2・V・Kt・δh
よって、操作部材1の回転操作角δhが車両の挙動に対応するためには、すなわちδD =δhとなるためには以下の式が成立しなければならない。
δh=δD =D/KD2・V・Kt=Kδ(v)・D
よって、Kδ(v)=1/KD2・Kt・Vであり、そのKD2、Ktは比例定数であるから、Kδ(v)は車速Vに反比例するものとされ、例えばKδ(v)=3/4Vとされる。
【0052】
その制御装置20は、その検出した回転操作角δhと演算した挙動対応回転操作角δD との偏差(δh−δD )を時系列に演算し、その偏差(δh−δD )に対応する反力トルク修正値TFBを、その偏差(δh−δD )と反力トルク修正値TFBとの関係である伝達関数G15に基づき時系列に演算する。その伝達関数G15は予め定められて制御装置20に記憶される。
本実施形態では、その伝達関数G15は、Ktpを比例ゲイン、Ktiを積分ゲインとして、PI制御がなされるように(Ktp+Kti/s)とされる。そのKtp、Ktiは最適な制御を行えるように調整され、例えばKtp=1、Kti=0.0005とされる。
【0053】
その制御装置20は、その反力トルク設定値TFFと反力トルク修正値TFBの和として目標反力トルクTm* を時系列に演算し、その反力トルクTmが目標反力トルクTm* に対応するように操作用アクチュエータ19が制御装置20により制御される。
【0054】
この第3実施形態において、車速が予め設定した車速未満である場合は反力トルク修正値TFBが零とされ、その制御ブロック線図は図7に示す第2実施形態と同様とされる。
【0055】
図10のフローチャートを参照して上記第3実施形態の制御装置20による制御手順を説明する。まず、制御サイクルの繰り返し回数nの初期値、各制御サイクルにおける挙動指標値Dの現在値Dn の初期値、各制御サイクルにおける舵角修正値δFBの現在値δFBn の初期値、各制御サイクルにおける反力トルク修正値TFBの現在値TFBn の初期値を、それぞれ零に設定する(ステップ201)。次に、各センサによる検出データを読み込む(ステップ202)。
【0056】
次に、車速Vが設定値Va以上か否かを判断する(ステップ203)。
【0057】
ステップ203において車速Vが設定値Va以上である場合、検出した回転操作角δhに応じて反力トルク設定値TFFを演算し(ステップ204)、横加速度Gy、ヨーレートγ、車速Vの検出値に基づき求めた挙動指標値Dに応じて挙動対応回転操作角δD を演算する(ステップ205)。
【0058】
次に、反力トルク修正値TFBの演算を行う(ステップ206)。その反力トルク修正値TFBの演算手順を図12のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御サイクルの繰り返し回数nの更新を行う(ステップ401)。
次に、直近に求めた挙動指標値Dを挙動指標値Dの現在値Dn とする(ステップ402)。
次に制御装置20は、挙動指標値Dの現在値Dn と直前値、すなわち、その現在値Dn を求める直前に求めた挙動指標値Dの値Dn-1 との差の絶対値が、予め定めた第2設定値A′以下か否かを判断する(ステップ403)。
ステップ403において挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が第2設定値A′を超える時は、回転操作角δhと挙動対応回転操作角δD との偏差に対する反力トルク修正値TFBの演算出力動作は比例積分(PI)動作とされる。すなわち、その回転操作角δhと挙動対応回転操作角δD との偏差に対応する反力トルク修正値TFBの現在値TFBn が、上記のように(Ktp+Kti/s)とされた伝達関数G15に基づき演算出力される(ステップ404)。
ステップ403において挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が第2設定値A′以下である時は、その反力トルク修正値TFBの現在値TFBn が直前値、すなわち、その現在値TFBn を演算する直前の制御サイクルにおいて演算した反力トルク修正値TFBの値TFBn-1 と等しくされる(ステップ405)。
これにより反力トルク修正値TFBとしての現在値TFBn が求められる。
【0059】
次に、その反力トルク設定値TFFと反力トルク修正値TFBとの和である目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御する(ステップ207)。
【0060】
次に、検出した操作トルクThに応じて目標挙動指標値D* を演算し(ステップ208)、その演算した目標挙動指標値D* に対応する舵角設定値δFFを演算する(ステップ209)。次に、舵角修正値δFBの演算を行う(ステップ210)。この舵角修正値δFBの演算手順は第1実施形態と同様である。次に、その舵角設定値δFFと舵角修正値δFBの和として目標舵角δ* を演算する(ステップ211)。
【0061】
次に、その演算した目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算し(ステップ212)、その目標駆動電流i* に応じて操舵用アクチュエータ2を駆動することで、舵角δが目標舵角δ* に対応するように操舵用アクチュエータ2を制御する(ステップ213)。
【0062】
次に、制御を終了するか否かを、例えば車両のイグニッションスイッチがオンか否かにより判断し(ステップ214)、終了しない場合はステップ202に戻る。
【0063】
ステップ203において車速Vが設定値Va未満である場合、検出した回転操作角δhに応じて目標反力トルクTm* を演算し(ステップ215)、その目標反力トルクTm* に反力トルクTmが対応するように操作用アクチュエータ19を制御し(ステップ216)、検出した操作トルクThに応じて目標舵角δ* を演算し(ステップ217)、しかる後にステップ212において目標舵角δ* に対応する操舵用アクチュエータ2の目標駆動電流i* を演算する。
他は第2実施形態と同様とされている。
【0064】
上記第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、車両の実際の挙動指標値Dに対応する挙動対応回転操作角δD と、検出した回転操作角δhとの偏差に応じて反力トルク修正値TFBを求め、その反力トルク修正値TFBと、回転操作角δhに対応する反力トルク設定値TFFとの和を目標反力トルクTm* とするので、反力トルクTmは実際の車両挙動変化を反映したものとなる。これにより、急操舵に対する車両姿勢の立て直しがより容易になって走行安定性を向上でき、車両の運動特性がドライバーの操作トルクに対応したものとなり、操作トルクに応じた車両の操舵が可能になる。
また、低車速域において車両の挙動指標値Dが殆ど発生しない場合は、回転操作角δhに応じた反力トルク設定値TFFに反力トルクが一致するように操作用アクチュエータ19を制御し、中高車速域において車両の挙動指標値Dが大きくなる場合は、その反力トルク設定値TFFと反力トルク修正値TFBとの和である目標反力トルクTm* に反力トルクTmが一致するように、操作用アクチュエータ19を制御することができる。よって、低車速域と中高車速域との境界で操作用アクチュエータ19の制御量を等しくし、且つ、車両の挙動変化に応じて操作用アクチュエータ19を制御することで、ドライバーの操作トルクThに応じて車両を操ることができる。
その挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値は、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が高い場合は第2設定値A′を超え、その追従性が低い場合は第2設定値A′以下になる。その挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が第2設定値A′を超えれば、回転操作角δhと挙動対応回転操作角δD との偏差に対する反力トルク修正値TFBの演算出力動作を比例積分(PI)動作としても、その反力トルク修正値が発散することがないように、その第2設定値A′が設定されればよく、零でもよい。
その挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が第2設定値A′以下である時は、反力トルク修正値TFBの現在値TFBn が直前値、すなわち、その現在値TFBn を演算する直前に演算した反力トルク修正値TFBの値TFBn-1 と等しくされる。換言すれば、舵角の変化に対する車両挙動の追従性が低い場合は、その反力トルク修正値TFBの演算出力動作として比例積分(PI)動作がなされることはない。これにより、比例(P)動作による定常偏差の拡大と、積分(I)動作による反力トルク修正値TFBの発散を防止できる。
【0065】
本発明は上記各実施形態に限定されない。
例えば、図13は第1実施形態の第1変形例における制御装置20の制御ブロック線図を示す。この第1変形例では、第1実施形態における横加速度加重比を零、ヨーレート加重比を1とすることで、挙動指標値としてDに代えてヨーレートγを採用し、比例制御要素とされたδhに対する目標ヨーレートγ* の調節部の比例ゲインを定数Kγa、例えば4/3とすることでγ* =G1・δh=Kγa・δhとする以外は第1実施形態と同様とされている。
また、図14は第1実施形態の第2変形例における制御装置20の制御ブロック線図を示す。この第2変形例の第1変形例との相違点は、舵角設定値δFFが零とされ、フィードフォワード制御とフィードバック制御の統合制御ではなく、目標舵角δ* がフィードバック制御値のみに対応するフィードバック制御が行われる点にある。他は第1変形例と同様とされている。
【0066】
図15は第2実施形態の変形例における制御装置20の制御ブロック線図を示す。この変形例では、第2実施形態における横加速度加重比を零、ヨーレート加重比を1とすることで、挙動指標値としてDに代えてヨーレートγを採用し、比例制御要素とされたThに対する目標ヨーレートγ* の調節部の比例ゲインを定数Kγb、例えばπ/22.5とすることでγ* =G11・Th=Kγb・Thとする以外は第2実施形態と同様とされている。
【0067】
図16は第3実施形態の変形例における制御装置20の制御ブロック線図を示す。この変形例では、第3実施形態における横加速度加重比を零、ヨーレート加重比を1とすることで、挙動指標値としてDに代えてヨーレートγを採用し、比例制御要素とされたThに対する目標ヨーレートγ* の調節部の比例ゲインを定数Kγb、例えばπ/22.5としてγ* =G11・Th=Kγb・Thとし、また、比例制御要素とされたγに対するδD の調節部の比例ゲインを定数Kδ、例えば3/4としてδD =Kδ・γとする以外は第3実施形態と同様とされている。
なお、上記各変形例の制御ブロック線図は車速が設定値以上である場合を示し、車速が設定値未満である場合は、対応する実施形態における制御ブロック線図の挙動指標値のDをγに置き換えたものとなる。
【0068】
本発明は操作部材と車輪とを機械的に連結した車両にも適用できる。また、目標挙動指標値を、操作部材の操作量以外に例えば車速を含んだ操作入力値に応じて演算してもよい。
【0069】
図17は、第1実施形態の制御装置20に、車両から切り離したオフライン状態で目標挙動指標値D* として所定の数値を入力した場合における、挙動指標値Dと舵角修正値δFBそれぞれの理論値と制御サイクルの繰り返し回数との関係の一例を示す。その理論値の演算式は実際の車両の走行データに基づき求めた。
図において実線L1は、目標挙動指標値D* に対応する。2点鎖線L2と破線L3は、挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が設定値A以下である時に、舵角修正値δFBの現在値δFBn を直前値δFBn-1 と等しくした実施例に係る挙動指標値Dと舵角修正値δFBとに対応する。2点鎖線L4と破線L5は、挙動指標値Dの現在値Dn と直前値Dn-1 との差の絶対値が設定値以下である時でも舵角修正値δFBの演算出力動作をPI動作とした比較例に係る挙動指標値Dと舵角修正値δFBとに対応する。
その実線L1で示す目標挙動指標値D* の数値は、51〜70回目の制御サイクルにおいては1サイクル毎に0.05ずつ増加させ、それ以外は1とした。また、挙動指標値Dの数値は1〜30回目と51〜60回目の制御サイクルにおいては一次フィルタをかけて0.6に出力制限することで定常偏差を発生させた。
この図より、その出力制限による定常偏差の発生時においては実施例の舵角修正値δFBが比較例の舵角修正値δFBよりも抑制されて発散が防止され、また、その出力制限の解除後にあっては挙動指標値Dの目標挙動指標値D* への追従性が実施例では比較例よりも向上しているのを確認できる。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、車両の挙動指標値の目標値からの偏差に応じて操舵用アクチュエータをフィードバック制御する場合に、低摩擦路等において生じる定常偏差の影響を抑制して追従性を向上でき、さらにステアバイワイヤシステムにおいて、車両の舵角を操作部材の操作量に応じて変化させて車両挙動の最適化を図ることができ、操作トルクに応じて車両を操ることができる車両用操舵装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の操舵装置の構成説明図
【図2】本発明の第1実施形態の操舵装置において設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図3】本発明の第1実施形態の操舵装置において設定車速未満である場合の制御ブロック線図
【図4】本発明の第1実施形態の操舵装置における回転操作角に対する目標舵角の定常ゲインと車速との関係と、第2実施形態の操舵装置における操作トルクに対する目標舵角の定常ゲインと車速との関係を示す図
【図5】本発明の第1実施形態の操舵装置の制御手順を示すフローチャート
【図6】本発明の第2実施形態の操舵装置において設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図7】本発明の第2実施形態の操舵装置において設定車速未満である場合の制御ブロック線図
【図8】本発明の第2実施形態の操舵装置の制御手順を示すフローチャート
【図9】本発明の第3実施形態の操舵装置において設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図10】本発明の第3実施形態の操舵装置の制御手順を示すフローチャート
【図11】本発明の実施形態の舵角修正値の演算手順を示すフローチャート
【図12】本発明の第3実施形態の反力トルク修正値の演算手順を示すフローチャート
【図13】本発明の第1実施形態の第1変形例における設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図14】本発明の第1実施形態の第2変形例における設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図15】本発明の第2実施形態の変形例における設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図16】本発明の第3実施形態の変形例における設定車速以上である場合の制御ブロック線図
【図17】目標挙動指標値として所定の数値を入力した場合における挙動指標値と舵角修正値の理論値と制御サイクルの繰り返し回数との関係の一例を示す図
【符号の説明】
1 操作部材
2 操舵用アクチュエータ
3 ステアリングギヤ
4 車輪
11 角度センサ
12 トルクセンサ
14 速度センサ
15 横加速度センサ
16 ヨーレートセンサ
19 操作用アクチュエータ
20 制御装置

Claims (3)

  1. 操作部材と、
    その操作部材の操作により駆動される操舵用アクチュエータと、
    その操舵用アクチュエータの動きを、その動きに応じて舵角が変化するように車輪に伝達する手段と、
    舵角変化による車両の挙動変化に対応する挙動指標値を時系列に求める手段と、
    その操作部材の操作量を含む操作入力値を時系列に検出する手段と、
    その検出した操作入力値に対応する目標挙動指標値を、その操作入力値と目標挙動指標値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、
    その目標挙動指標値と求めた挙動指標値との偏差を時系列に演算する手段と、
    その偏差に対応するフィードバック制御値を、その偏差とフィードバック制御値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、
    そのフィードバック制御値に応じた舵角変化が生じるように、前記操舵用アクチュエータを制御する手段と、
    挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が、予め定めた設定値以下か否かを判断する手段とを備え、
    前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が設定値を超える時は、前記偏差に対するフィードバック制御値の演算出力動作は比例積分動作とされ、
    前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が設定値以下である時は、前記フィードバック制御値の現在値が直前値と等しくされることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、その操舵用アクチュエータの動きは車輪に伝達され、
    そのフィードバック制御値として舵角修正値が演算され、
    その目標挙動指標値に対応する舵角設定値を、その目標挙動指標値と舵角設定値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段が設けられ、
    舵角が舵角設定値と舵角修正値との和である目標舵角に対応するように、前記操舵用アクチュエータが制御される請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. その操作部材は回転操作されるものとされ、
    その操作部材の操作量は、車両のドライバーが操作部材に作用させる操作トルクとされ、
    その操作部材に作用する反力トルクを発生する操作用アクチュエータが設けられ、
    検出した操作トルクと発生した反力トルクとの偏差の作用による操作部材の回転操作角を時系列に検出する手段と、
    その検出した回転操作角に応じた反力トルク設定値を、その回転操作角と反力トルク設定値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、
    前記求めた挙動指標値に対応する操作部材の挙動対応回転操作角を、その挙動指標値と挙動対応回転操作角との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、その検出した回転操作角と演算した挙動対応回転操作角との偏差に対応する反力トルク修正値を、その偏差と反力トルク修正値との記憶した関係に基づき時系列に演算する手段と、
    その反力トルクが反力トルク設定値と反力トルク修正値との和である目標反力トルクに対応するように、その操作用アクチュエータを制御する手段と、
    前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が、予め定めた第2設定値以下か否かを判断する手段とを備え、
    前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が第2設定値を超える時は、前記偏差に対する反力トルク修正値の演算出力動作は比例積分動作とされ、
    前記挙動指標値の現在値と直前値との差の絶対値が第2設定値以下である時は、前記反力トルク修正値の現在値が直前値と等しくされる請求項2に記載の車両用操舵装置。
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