JP2007283926A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インターミディエイトシャフト両端の自在継手に十字継手を用いて搭載性の向上を図りつつ、同インターミディエイトシャフトに設けられた伝達比可変装置の作動に伴う両十字継手間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動を抑えて良好な操舵フィーリングを確保することのできる車両用操舵装置を提供すること。
【解決手段】EPSECU18は、インターミディエイトシャフト11に設けられたギヤ比可変アクチュエータ7の作動に伴う同インターミディエイトシャフト11両端の十字継手12a,12b間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動を補償すべくEPSアクチュエータ17の作動を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、所謂インターミディエイト型の伝達比可変装置を備えた車両用操舵装置に関するものである。
従来、ステアリング操作に基づく入力軸の回転にモータ駆動に基づく回転を上乗せして出力軸に伝達することによりステアリングと転舵輪との間の伝達比を可変可能な伝達比可変装置を備えた車両用操舵装置がある。そして、こうした車両用操舵装置には、その伝達比可変装置がステアリングシャフトの中間軸(インターミディエイトシャフト)に設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
通常、インターミディエイトシャフトは、自在継手を介してステアリング側のコラムシャフト及びラック&ピニオン側のピニオンシャフトに連結され、これらコラムシャフト及びピニオンシャフトに対してそれぞれ所定の相対折れ角をなして配置される。ここで、周知のように、自在継手として広く用いられる十字継手(クロスジョイント)では、その連結する2軸間の相対折れ角が大きくなることにより、回転角速度変動及びそれに伴うトルク変動が生ずる。そのため、インターミディエイトシャフト両端の自在継手に十字継手を用いる場合は、こうした回転角速度変動及びトルク変動を互いに打ち消すように両者の回転位相を設定する必要がある。
ところが、インターミディエイトシャフトに伝達比可変装置を設けた車両用操舵装置では、同伝達比可変装置の作動に伴い両十字継手に設定された相対的な回転位相が変化することによって、上記トルク変動の問題が表面化するという問題がある。このため、こうした所謂インターミディエイト型の伝達比可変装置を備えた車両用操舵装置では、そのインターミディエイトシャフト両端の自在継手として、上記トルク変動の問題が生じない等速継手(ダブルカルダンジョイント等)を用いるのが一般的である。
特開2005−247214号公報
しかしながら、こうした等速継手は、構造が複雑であることから概して高コストであり、また大型であるためその搭載性に難がある。特に、車両においては、その限られた車両空間をより有効に活用することが重要な課題であることから、操舵装置本体の搭載性向上の観点からインターミディエイトシャフト両端の自在継手は小型であることが望ましく、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
尚、特許文献1には、操舵系に設けられた2台の駆動モータについて、負荷状態に起因するモータ特性変動を補償する構成が開示されているものの、上記伝達比可変装置の作動に伴う両十字継手間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動の問題は言及されておらず、上記課題を何ら解決するものではない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、インターミディエイトシャフト両端の自在継手に十字継手を用いて搭載性の向上を図りつつ、同インターミディエイトシャフトに設けられた伝達比可変装置の作動に伴う両十字継手間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動を抑えて良好な操舵フィーリングを確保することのできる車両用操舵装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、両端が十字継手を介して回転伝達可能に連結されたインターミディエイトシャフトに設けられステアリング操作に基づく入力軸の回転にモータ駆動に基づく回転を上乗せして出力軸に伝達することによりステアリングと転舵輪との間の伝達比を可変可能な伝達比可変装置を備えた車両用操舵装置であって、操舵系に前記ステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助手段と、該操舵力補助手段の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記伝達比可変装置の作動に伴う両十字継手間の回転位相のずれに起因するトルク変動を補償すべく前記操舵力補助手段の作動を制御すること、を要旨とする。
上記構成によれば、インターミディエイトシャフト両端の自在継手に十字継手を用いて搭載性の向上を図りつつ、トルク変動を抑えて良好な操舵フィーリングを確保することができる。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記ステアリングの操舵角及び前記モータ駆動により上乗せされた回転角に基づいて前記トルク変動を補償するための補償制御成分を演算すること、を要旨とする。
上記構成によれば、操舵状態に応じて適切なトルク変動補償を行うことができる。
請求項3に記載の発明は、前記操舵力補助手段は、電動パワーステアリング装置であること、を要旨とする。
上記構成によれば、精密なアシスト力制御が可能であることから、より適切なトルク変動補償を行うことができる。
本発明によれば、インターミディエイトシャフト両端の自在継手に十字継手を用いて搭載性の向上を図りつつ、同インターミディエイトシャフトに設けられた伝達比可変装置の作動に伴う両十字継手間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動を抑えて良好な操舵フィーリングを確保することが可能な車両用操舵装置を提供することができる。
以下、本発明をインターミディエイト型の伝達比可変機能を備えた車両用操舵装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の車両用操舵装置1の概略構成図である。同図に示すように、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラック&ピニオン機構4を介してラック5に連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラック&ピニオン機構4によりラック5の往復直線運動に変換される。そして、このラック5の往復直線運動により転舵輪6の舵角、即ち転舵角が可変することにより、車両の進行方向が変更される。
本実施形態の車両用操舵装置1は、ステアリング2の舵角(操舵角)に対する転舵輪6の伝達比(ギヤ比)を可変させる伝達比可変装置としてのギヤ比可変アクチュエータ7と、該ギヤ比可変アクチュエータ7の作動を制御するIFSECU8とを備えている。
詳述すると、ステアリングシャフト3は、一端にステアリング2が設けられたコラムシャフト9と、ラック&ピニオン機構4を構成するピニオンシャフト10と、これらを接続する中間軸としてのインターミディエイトシャフト11とからなる。インターミディエイトシャフト11の両端には、自在継手として十字継手12a,12bが設けられており、同インターミディエイトシャフト11は、コラムシャフト9及びピニオンシャフト10に対し、これらの十字継手12a,12bを介して回転伝達可能、且つそれぞれ所定の相対折れ角を有して連結されている。そして、ギヤ比可変アクチュエータ7は、このインターミディエイトシャフト11の途中に設けられている。
尚、本実施形態では、インターミディエイトシャフト11とコラムシャフト9及びピニオンシャフト10との間の相対折れ角は、各十字継手12a,12bが等速伝達可能な範囲(約7°程度)を超えて大きく設定されている。このため、各十字継手12a,12bは、初期状態(ギヤ比可変アクチュエータ7の非作動時)において、その大きな相対折れ角に起因するトルク変動が相殺されるように、一方のトルク変動量がプラス側のピークとなる位置において、他方のトルク変動量がマイナス側のピークとなるように、それぞれの回転位相が設定されている。
図2に示すように、インターミディエイトシャフト11は、入力軸としての第1シャフト13と出力軸としての第2シャフト14とからなり、ギヤ比可変アクチュエータ7は、第1シャフト13及び第2シャフト14を連結する差動機構15と、該差動機構15を駆動するモータ16とを備えて構成されている。そして、ギヤ比可変アクチュエータ7は、コラムシャフト9から伝達されたステアリング操作に伴う第1シャフト13の回転(操舵角θs)に、モータ駆動に基づく回転(ACT回転角θvg)を上乗せして第2シャフト14に伝達することにより、ラック&ピニオン機構4を構成するピニオンシャフト10の回転(ピニオン角θp)を増速(又は減速)する。
つまり、図3(a)(b)に示すように、ギヤ比可変アクチュエータ7は、ステアリング操作に基づく転舵輪6の舵角(ステア転舵角θts)にモータ駆動に基づく転舵輪の舵角(ACT角θta)を上乗せすることにより、操舵角θsに対する転舵輪6の転舵角θtの比率、即ち伝達比(ギヤ比)を可変させる。そして、IFSECU8は、モータ16に対する駆動電力の供給を通じてギヤ比可変アクチュエータ7を制御し、これにより操舵角θsと転舵角θtとの間の伝達比(ギヤ比)を制御する(伝達比可変制御)。
尚、この場合における「上乗せ」とは、加算する場合のみならず減算する場合をも含むものと定義し、以下同様とする。また、「操舵角θsに対する転舵角θtのギヤ比」をオーバーオールギヤ比(操舵角θs/転舵角θt)で表した場合、ステア転舵角θtsと同方向のACT角θtaを上乗せすることによりオーバーオールギヤ比は小さくなる(転舵角θt大、図3(a)参照)。そして、逆方向のACT角θtaを上乗せすることによりオーバーオールギヤ比は大きくなる(転舵角θt小、図3(b)参照)。
また、図1に示すように、車両用操舵装置1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助手段としての電動パワーステアリング装置を構成するEPSアクチュエータ17と、該EPSアクチュエータ17の作動を制御する制御手段としてのEPSECU18とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ17は、その駆動源であるモータ22がラック5に設けられた所謂ラックアシスト型のEPSアクチュエータであり、モータ22が発生するアシストトルクは、ボール螺子機構(図示略)を介してラック5に伝達される。そして、EPSECU18は、このモータ22が発生するアシストトルクを制御することにより、操舵系に付与するアシスト力を制御する(パワーアシスト制御)。
本実施形態では、上記のギヤ比可変アクチュエータ7を制御するIFSECU8、及びEPSアクチュエータ17を制御するEPSECU18は、車内ネットワーク(CAN:Controller Area Network)23を介して接続されており、該車内ネットワーク23には、車両状態量を検出するための複数のセンサが接続されている。具体的には、車内ネットワーク23には、ステアリングセンサ24、トルクセンサ25、及び車速センサ26が接続されており、これら各センサにより検出される操舵角θs、操舵トルクτ、及び車速Vは、車内ネットワーク23を介してIFSECU8及びEPSECU18に入力される。そして、IFSECU8及びEPSECU18は、車内ネットワーク23を介して相互通信を行うことにより、上記の伝達比可変制御及びパワーアシスト制御を統合的に実行する。
次に、本実施形態の車両用操舵装置の電気的構成及び制御態様について説明する。
図4に示すように、IFSECU8は、モータ制御信号を出力するマイコン31と、モータ制御信号に基づいてモータ16に駆動電力を供給する駆動回路32とを備えている。尚、同図に示す各制御ブロックは、IFSECU8(EPSECU18)に備えられたマイコン31(41)が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。
マイコン31は、ギヤ比可変制御演算部33及び微分ステア制御演算部34を備えており、ギヤ比可変制御演算部33には、操舵角θs及び車速Vが入力され、微分ステア制御演算部34には、車速V及び操舵速度ωsが入力される。そして、ギヤ比可変制御演算部33は、車速Vに応じてギヤ比(伝達比)を可変させるための制御目標成分であるギヤ比可変指令角θgr*を演算し、微分ステア制御演算部34は、操舵速度ωsに応じて車両の応答性を向上させるための制御目標成分である微分ステア指令角θls*を演算する。
ギヤ比可変制御演算部33及び微分ステア制御演算部34により演算されたギヤ比可変指令角θgr*及び微分ステア指令角θls*は、加算器35へと入力される。そして、この加算器35において、これらギヤ比可変指令角θgr*及び微分ステア指令角θls*が重畳されることによりギヤ比可変アクチュエータ7の制御目標量である目標ACT回転角θvg*が演算される。
また、マイコン31には、モータ16に設けられた回転角センサ36の出力するモータ回転角θm_vgが入力されるようになっており、加算器35において演算された目標ACT回転角θvg*は、そのモータ回転角θm_vgに基づき演算されるACT回転角θvgとともに、位置制御演算部38に入力される。そして、位置制御演算部38は、指令値である目標ACT回転角θvg*と実際値であるACT回転角θvgとの偏差に基づくフィードバック演算により電流指令εを演算してモータ制御信号出力部39に出力する。
そして、モータ制御信号出力部39は、電流指令εに基づき生成されたモータ制御信号を駆動回路32に出力し、そのモータ制御信号に基づく駆動電力がモータ16に供給されることにより、同モータ16、即ちギヤ比可変アクチュエータ7の作動が制御されるようになっている。
一方、EPSECU18もまた、上記IFSECU8と同様に、モータ制御信号を出力するマイコン41と、モータ制御信号に基づいてモータ22に駆動電力を供給する駆動回路42とを備えている。
マイコン41は、操舵系に付与するアシスト力の制御目標として電流指令値Iq*を演算するアシスト力演算部43を備えており、同アシスト力演算部43には、上記トルクセンサ25及び車速センサ26により検出された操舵トルクτ及び車速Vが入力される。そして、アシスト力演算部43は、これら操舵トルクτ及び車速Vに基づきパワーアシスト制御の制御目標となる電流指令値Iq*を演算する。
また、マイコン41には、電流センサ44により検出されたモータ22に通電される実電流値I_ps、及びモータ22に設けられた回転角センサ45の出力するモータ回転角θm_psが入力されるようになっており、アシスト力演算部43において演算された電流指令値Iq*は、これら実電流値I_ps及びモータ回転角θm_psとともに、モータ制御信号出力部46に入力される。そして、モータ制御信号出力部46は、検出されたモータ22の実電流値I_psを電流指令値Iq*に追従させるべく電流フィードバック制御を行うことによりモータ制御信号を生成する。
尚、本実施形態では、モータ22には、三相(U,V,W)の駆動電力により回転するブラシレスモータが採用されており、電流センサ44は、これらの各相電流値(Iu,Iv,Iw)を上記実電流値I_psとしてモータ制御信号出力部46に出力する。そして、モータ制御信号出力部46は、検出された各相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q座標系のd,q軸電流値に変換(d/q変換)することにより、上記の電流フィードバック制御を行う。
即ち、アシスト力演算部43は、電流指令値Iq*としてq軸電流指令値をモータ制御信号出力部46に出力し、モータ制御信号出力部46は、このq軸電流指令値に上記d/q変換により算出されたq軸電流値を追従させるべくフィードバック制御演算を行うことにより、各相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)を算出する。そして、モータ制御信号出力部46は、この各相電圧指令値に基づき生成されたモータ制御信号を駆動回路42に出力し、そのモータ制御信号に基づく駆動電力がモータ22に供給されることにより、同モータ22、即ちEPSアクチュエータ17の作動が制御されるようになっている。
(トルク変動補償制御)
次に、本実施形態の車両用操舵装置におけるトルク変動補償制御の態様について説明する。
上述のように、インターミディエイトシャフト11両端の自在継手として十字継手12a,12bを用いた場合に生ずるトルク変動の問題は、一方のトルク変動量がプラス側のピークとなる位置において、他方のトルク変動量がマイナス側のピークとなるように、両者間の相対的な回転位相を予め設定することで解決することが可能である。しかしながら、インターミディエイトシャフト11に設けられたギヤ比可変アクチュエータ7を作動させることで、同インターミディエイトシャフト11両端の十字継手12a,12b間の回転位相は、モータ駆動に基づくACT回転角θvgの分だけ変化することになり、これにより上記トルク変動の問題が表面化することになる。
この点を踏まえ、本実施形態の車両用操舵装置1では、EPSECU18は、上記のようなギヤ比可変アクチュエータ7の作動に伴う両十字継手12a,12b間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動を補償すべくEPSアクチュエータ17の作動を制御する。そして、トルク変動による増加分又は減少分をEPSアクチュエータ17の発生するアシスト力にて相殺することにより良好な操舵フィーリングを確保するように構成されている。
詳述すると、図4に示すように、本実施形態では、マイコン41のアシスト力演算部43は、操舵トルクτ及び車速Vに基づいて電流指令値Iq*の基礎的成分である基本アシスト制御量Ias*を演算する基本アシスト力演算部47に加え、上記トルク変動の補償成分であるトルク変動補償量Itf*を演算するトルク変動補償演算部48を備えている。本実施形態では、トルク変動補償演算部48には、ステアリングセンサ24により検出された操舵角θs及びIFSECU8側からACT回転角θvgが入力されるようになっており、同トルク変動補償演算部48は、これら操舵角θs及びACT回転角θvgに基づいてトルク変動補償量Itf*を演算する。そして、アシスト力演算部43は、このトルク変動補償量Itf*を基本アシスト制御量Ias*に重畳した値を電流指令値Iq*としてモータ制御信号出力部46に出力する。
即ち、図5に示すように、ギヤ比可変アクチュエータ7の作動に伴い両十字継手12a,12b間の相対的な回転位相が変化した場合、これら両十字継手12a,12bを回転させるために必要とされる要求トルクTjdは、同図中実線の波形Lに示される基礎トルクT0(±T0)から、破線に示される波形Mのように、その値が所定の変動率(トルク変動率:±α%)の範囲で操舵角θsに応じて正弦波状に変動することになる。そして、図6に示すように、その変動幅を決定するトルク変動率αは、両十字継手12a,12b間の相対的な回転位相の変化量、つまりACT回転角θvgに応じて、該ACT回転角θvgの絶対値が90°又は270°となるときに最大(αmax)となる絶対値正弦波状(α=|Asinθvg|)に変化する。従って、操舵角θs及びACT回転角θvgから、両十字継手12a,12b間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動を相殺するために必要なアシスト力、即ち補償成分であるトルク変動補償量Itf*を演算することができる。尚、本実施形態では、トルク変動補償演算部48は、操舵角θs及びACT回転角θvg、並びにトルク変動率αが相互に関連付けられた三次元マップを有しており、この三次元マップを参照して、入力された操舵角θs及びACT回転角θvgに対応するトルク変動率αを算出することによりトルク変動補償量Itf*を演算する。そして、アシスト力演算部43は、このトルク変動補償量Itf*を基本アシスト制御量Ias*に重畳した値を電流指令値Iq*とする。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)ギヤ比可変アクチュエータ7の作動に伴う両十字継手12a,12b間の相対的な回転位相の変化に起因するトルク変動をアシスト力により補償することで、インターミディエイトシャフト両端の自在継手に十字継手を用いて搭載性の向上を図りつつ、トルク変動を抑えて良好な操舵フィーリングを確保することが可能な車両用操舵装置を提供することができる。
(2)更に、操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助手段として電動パワーステアリング装置(EPS)を用いることで精密なアシスト力制御が可能となり、これにより適切なトルク変動補償を行うことができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、トルク変動補償演算部48は、操舵角θs及びACT回転角θvg、並びにトルク変動率αが相互に関連付けられた三次元マップを有することとしたが、より直接的に、トルク変動率αに代えて、トルク変動補償量Itf*を関連付けたマップを用いる構成としてもよい。
・本実施形態では、アシスト力演算部43がトルク変動補償量Itf*を含む電流指令値Iq*を出力することによりトルク変動補償を行う構成としたが、電流制御におけるフィードバックゲインを調整する等、その他の方法を用いる構成としてもよい。
・本実施形態では、操舵力補助手段としてラックアシスト型の電動パワーステアリング装置を用いたが、アシスト力を任意に制御可能なものであれば、例えば、流量可変バルブ式(VFC)等の油圧パワーステアリング装置を用いる構成であってもよい。
車両用操舵装置の概略構成図。 伝達比可変装置の作用説明図。 (a)(b)伝達比可変制御の作用説明図。 車両用操舵装置の制御ブロック図。 両十字継手間の相対的な回転位相の変化に伴うトルク変動を説明する波形図。 ACT回転角とトルク変動の関係を示す波形図。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、4…ラック&ピニオン機構、5…ラック、6…転舵輪、7…ギヤ比可変アクチュエータ、9…コラムシャフト、10…ピニオンシャフト、11…インターミディエイトシャフト、12a,12b…十字継手、13…第1シャフト、14…第2シャフト、15…差動機構、16…モータ、17…EPSアクチュエータ、18…EPSECU、43…アシスト力演算部、47…基本アシスト力演算部、48…トルク変動補償演算部、Iq*…電流指令値、Ias*…基本アシスト制御量、Itf*…トルク変動補償制御量、θs…操舵角、θvg…ACT回転角、Tjd…要求トルク、T0…基礎トルク、α…トルク変動率。

Claims (3)

  1. 両端が十字継手を介して回転伝達可能に連結されたインターミディエイトシャフトに設けられステアリング操作に基づく入力軸の回転にモータ駆動に基づく回転を上乗せして出力軸に伝達することによりステアリングと転舵輪との間の伝達比を可変可能な伝達比可変装置を備えた車両用操舵装置であって、
    操舵系に前記ステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助手段と、該操舵力補助手段の作動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記伝達比可変装置の作動に伴う両十字継手間の回転位相のずれに起因するトルク変動を補償すべく前記操舵力補助手段の作動を制御すること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記制御手段は、前記ステアリングの操舵角及び前記モータ駆動により上乗せされた回転角に基づいて前記トルク変動を補償するための補償制御成分を演算すること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用操舵装置において、
    前記操舵力補助手段は、電動パワーステアリング装置であること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
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