JP2008088412A - パーフルオロポリエーテル−ポリオルガノシロキサン共重合体及びそれを含む表面処理剤 - Google Patents
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Abstract
Description
(式中、R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基、Q1はCH2CH2CH2又はCH2CH2NHCH2CH2CH2、hは1〜4の整数、iは2又は3である。)
しかしながら、この化合物は、パーフルオロポリエーテル基の部分が、ヘキサフルオロプロピレンオキサイド(HFPO)の2〜5量体と短いため、上記パーフルオロポリエーテル基の持つ特徴を十分に出すことができなかった。
(式中、X3は加水分解性基、R5は低級アルキル基、R6は水素原子又は低級アルキル基、Q2はCH2CH2CH2又はCH2CH2NHCH2CH2CH2、eは6〜50の整数、fは2又は3、c及びdはそれぞれ1〜3の整数。)
−CjF2jO−
ここで、jは1以上、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4の整数であり、複数のパーフロロポリエーテルブロックを含む場合には、jが互いに異なっていてよい。
−CF2O−
−CF2CF2O−
−CF2CF2CF2O−
−CF(CF3)CF2O−
−CF2CF2CF2CF2O−
−CF2CF2CF2CF2CF2CF2O−
−C(CF3)2O−
(式中、Yはそれぞれ独立にF又はCF3基、rは2〜6の整数、dは1〜3の整数、m、nはそれぞれ0〜200の整数であり、m+n=2〜200、sは0〜6の整数であり、各繰り返し単位の配列はランダムであってよい)
−CF2(OC2F4)m(OCF2)nOCF2− (6)
(式中、m=0〜50、n=0〜50、及びm+n=2〜60の整数である。)
―(Rf−Q)h−(W−Q−Rf−Q)g−W−(Q−Rf)i− (2)
式中、Qは炭素数2〜12の2価の連結基であり、酸素原子及び/又は窒素原子を、例えばアミド、エーテル、エステル結合等の形で、含んでいてよい。例えば、下記の基が挙げられ、ここで、各基の左端がRfに右端がWに結合される。
−Rf−Q−W−Q−Rf− (2−1)
g=1であり、h=i=0である下記式(2−2)の主鎖構造、
−W−Q−Rf−Q−W− (2−2)
g=1であり、h=i=1である下記式(2−3)の主鎖構造、
―Rf−Q−W−Q−Rf−Q−W−Q−Rf− (2−3)
がより好ましい。
−Q(Z)k−
ここで、Zはシルアルキレン基を含んでいてよいケイ素原子1〜8の2価のオルガノシロキサン残基である。kは1または0であり、kが1のとき、該Zのケイ素原子に式(1)で表される基の炭素原子が結合されている。
まず、Rfの両側に不飽和基を有する基Q’を備えた化合物を、Wを誘導するためのオルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、両末端にSiH結合を有するものと、定法に従い、付加反応触媒、例えば白金化合物、の存在下で付加反応させる。
2(Q’RfQ’) + HWH → Q’RfQWQRfQ’
上式において、Q’は、例えば下記で示す不飽和基を含む基である。
(R1、X、a、yについては上述のとおりであり、zは2y−1である)
上記Zを誘導するための、オルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、末端にSiH結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、定法に従い付加反応させて、加水分解性基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用意する。
ZQを介して式(1)の基が結合された、下記式で表される共重合体を得ることができる。
Q’RfQ’ + 2HWH → HWQRfQWH
末端の水素原子に、下記化合物
の不飽和基を付加反応させて、式(1)の基を導入すればよい。
反応容器に、下記式(I)で示される両末端に不飽和結合を有するパーフルオロポリエーテル30gと、
m−キシレンヘキサフロライド150gを入れて90℃に加熱撹拌した。得られた混合物に、触媒(ビニルシロキサン変性塩化白金酸)のトルエン溶液0.0442g(Pt単体として1.1×10-7モルを含有)を滴下して90℃で6時間熟成した。次いで、下記式(III)に示すテトラメチルジシロキサン(HM)とビニルトリメトキシシラン(VMS)との1:1付加反応物(HM−VMS)2.5gを滴下して90℃で2時間熟成した後、溶剤及び未反応のペンタメチルジシロキサン及びHM−VMSを減圧溜去した後、白濁の液体パーフルオロポリエーテル―ポリジメチルシロキサン共重合体(共重合体1)32.5gを得た。
なお上記HM−VMSは、下記の方法で調製した。
反応容器に、テトラメチルジシロキサン(HM)40gとトルエン40gとを混合し、80℃に加熱した。ビニルトリメトキシシラン(VMS)44.2gと塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液2g(Pt単体として1.1×10-7モルを含有)の混合物をゆっくりと滴下した。得られた混合物を、蒸留精製し、1:1付加反応物(HM−VMS)84gを得た。
実施例1で、式(II)で示されるポリジメチルシロキサンがn=40であるものに代えて、n=18のポリジメチルシロキサンを用いた以外は同様の方法で共重合体2を合成した。
実施例1で、式(II)で示されるポリジメチルシロキサンがn=40の替わりに、n=8のポリジメチルシロキサンを用いた以外は同様の方法で共重合体3を合成した。
実施例1で、式(II)で示されるポリジメチルシロキサンがn=40の替わりに、n=1のポリジメチルシロキサンを用いた以外は同様の方法で共重合体4を合成した。
実施例1で、式(II)で示されるポリジメチルシロキサンがn=40の替わりに、n=145のポリジメチルシロキサンを用いた以外は同様の方法で共重合体5を合成した。
反応容器に、下記式(I)で示される両末端に不飽和結合を有するパーフルオロポリエーテル25gと、
m−キシレンヘキサフロライド40gを入れて90℃に加熱撹拌した。触媒(ビニルシロキサン変性塩化白金酸)のトルエン溶液0.0442g(Pt単体として1.1×10-7モルを含有)を滴下して90℃で2時間熟成した。次いで、減圧ストリップを行った。その後、両末端にα-不飽和結合を有するポリジメチルシロキサン50gとm−キシレンヘキサフロライド150gを入れて90℃に加熱撹拌した。触媒(ビニルシロキサン変性塩化白金酸)のトルエン溶液0.0442g(Pt単体として1.1×10-7モルを含有)を滴下して90℃で6時間熟成し、上記式(III)に示すテトラメチルジシロキサン(HM)とビニルトリメトキシシラン(VMS)との1:1付加反応物(HM−VMS)5.6gを滴下して90℃で2時間熟成した後、溶剤及び未反応のペンタメチルジシロキサン及びHM−VMSを減圧溜去した後、白濁の液体パーフルオロポリエーテル―ポリジメチルシロキサンブロック共重合体(共重合体6)35.3gを得た。
反応容器に、下記式(I)で示される両末端に不飽和結合を有するパーフルオロポリエーテル25gと、
m−キシレンヘキサフロライド40gを入れて90℃に加熱撹拌した。触媒(ビニルシロキサン変性塩化白金酸)のトルエン溶液0.0442g(Pt単体として1.1×10-7モルを含有)を滴下して90℃で2時間熟成した。次いで、減圧ストリップを行った。その後、上式(I)で示される両末端にα-不飽和結合を有するパーフルオロポリエーテル50gとm−キシレンヘキサフロライド100gを入れて90℃に加熱撹拌した。ビニルシロキサン変性塩化白金酸のトルエン溶液0.0442g(Pt単体として1.1×10-7モルを含有)を滴下して90℃で6時間熟成し、上記式(III)に示すHM−VMS5.6gを滴下して90℃で2時間熟成した。次いで、溶剤及び未反応のペンタメチルジシロキサン及びHM−VMSを減圧溜去することによって、白濁の液体パーフルオロポリエーテル―ポリジメチルシロキサンブロック共重合体(重合体7)52.3gを得た。
共重合体1〜7の各20重量部と、ジイソプロピルエーテル80重量部を混合して、ジイソプロピルエーテルへの溶解性を評価した。結果を表1に示す。同表において、「A」は完全に溶解して透明の溶液になったことを、「B」は、完全に溶解せずに白濁したことを示す。
合成に用いた化合物のケイ素含有量から、合成物のケイ素含有量を算出した。
共重合体1〜7を、夫々、エチルパーフロロブチルエーテル(HFE−7200、住友3M社製)に溶解して、0.3wt%溶液を調製した。共重合体5と6は、AK225(旭硝子社製)に溶解させて表面処理剤とした。
スライドガラスを各表面処理剤に10秒間浸漬後、150mm/minの速度で引き上げ、25℃、湿度40%の雰囲気下で24時間放置し、硬化被膜を形成させた。得られた硬化被膜につき、下記評価を行なった。
7人のパネラーにより、ベンコット(旭化成社製)で硬化被膜の表面を擦った際の感触を、下記比較化合物1で処理した表面と比べた下記評価基準により評価した。
A :感触が特に優れている。
B :感触がよい。
C :同等の感触である。
D :感触が悪い。
ラビングテスターを用いて、以下の条件で硬化被膜を擦った後、上述と同様の方法で、感触を評価した。磨耗後であっても良好な感触を示すものは耐摩耗性に優れる。
評価環境条件:25℃、湿度40%
擦り材:試料と接触するテスターの先端部(1.5cm×1.5cm)に不織布を8枚重ねて包み、輪ゴムで固定した。
荷重:1kg
擦り距離(片道):4cm
擦り速度:500cm/分
回数:2000往復
共重合体1〜7に代えて、比較化合物1〜5を用いた他は、実施例1と同様の方法で表面処理剤を作り、同様に評価した。
これに対して、本発明の共重合体は、溶解性、感触共に優れ、なかでも1、2、5及び6は、シロキサン単位を多く含み、溶解性に非常に優れた。
Claims (12)
- パーフルオロポリエーテル-ポリオルガノシロキサン共重合体重量に対して、ケイ素を3〜30重量%で含む、請求項1に記載のパーフルオロポリエーテル-ポリオルガノシロキサン共重合体。
- 前記パーフロロポリエーテルブロックと、ポリオルガノシロキサンブロックが、連結基Qを介して、下記式(2)に示すように結合された主鎖を有する、請求項1または2に記載のパーフルオロポリエーテル−ポリシロキサン共重合体。
−(Rf−Q)h−(W−Q−Rf−Q)g−W−(Q−Rf)i− (2)
(式中、Rfは前記パーフロロポリエーテルブロックであり、Wは前記ポリオルガノシロキサンブロックであり、Qは酸素原子及び/又は窒素原子を含んでいてよい炭素数2〜12の2価の連結基であり、gは0〜10の整数であり、h、iは夫々0または1である) - 式(2)において、g=0または1であり、h=i=1である、請求項3記載のパーフルオロポリエーテル−ポリシロキサン共重合体。
- 式(2)において、g=1であり、h=i=0である、請求項3記載のパーフルオロポリエーテル−ポリシロキサン共重合体。
- 式(2)において、h=i=1又はh=i=0であり、前記式(1)で表される基が、前記パーフロロポリエーテルブロックの炭素原子または前記ポリオルガノシロキサンブロックのケイ素原子に、下記式で表される2価の基を介して結合されている請求項3又は4記載のパーフルオロポリエーテル−ポリシロキサン共重合体。
−Q(Z)k−
(Qは前記2価の連結基であり、Zはシルアルキレン基を含んでいてよいケイ素原子1〜8の2価のオルガノポリシロキサン残基であり、kは0または1であり、kが1であるときには、Zのケイ素原子に式(1)で表される基が結合されている)
- 前記パーフロロポリエーテルブロックが下記式(6)で示される請求項7記載のパーフルオロポリエーテル−ポリシロキサン共重合体。
−CF2(OC2F4)m(OCF2)nOCF2− (6)
(式中、m=0〜50、n=0〜50及びm+n=2〜60の整数である。) - Qが、下記式で表される基である、請求項1〜9のいずれか1項記載のパーフロロポリエーテル−ポリオルガノシロキサン共重合体。
−CH2OCH2CH2CH2−
- 式(1)において、Xが炭素数1〜10のアルコキシ基である請求項1〜10のいずれか1項記載のパーフロロポリエーテル−ポリオルガノシロキサン共重合体。
- 請求項1〜11のいずれか1項記載のパーフロロポリエーテル−ポリオルガノシロキサン共重合体及び/又はその部分加水分解縮合物を含む表面処理剤。
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