JP2007225601A - センサ用の保持クリップ - Google Patents

Abstract

【課題】保持フレームに２つのスプリングクリップを用いて装着可能な降雨センサが、ＥＰ１,２０２，８８５により知られている。このタイプのセンサの装着は、スプリングクリップを取り付け得るように、センサ用の比較的複雑な構造のハウジングが要求され、また、湾曲部分を設ける比較的複雑な製造工程のスプリングクリップが要求され、それゆえ製造が容易でない。更に、センサが保持フレームに保持されつつ２つのスプリングクリップが係合される必要があり、最終組立が比較的困難である。
【解決手段】センサの保持クリップ１６に関し、この保持クリップ１６は、センサを覆うことが可能なプレート２２と、センサの保持フレームに係合可能に構成された、少なくとも１つの保持アーム２６及び少なくとも１つのディテントアーム２８とを備え、保持クリップ１６は一体的に形成されている。
【選択図】図４

Description

本発明は、センサ、特に降雨センサを保持フレームに装着することが可能な保持クリップに関する。本発明は、また、自動車の窓ガラスに装着可能な保持フレームと、センサ、特に降雨センサと、及びセンサを保持フレームに装着可能な保持クリップとから成る組立部品に関する。

保持フレームに２つのスプリングクリップを用いて装着可能な降雨センサが、ＥＰ１,２０２，８８５により知られている。このタイプのセンサの装着は、スプリングクリップを取り付け得るように、センサ用の比較的複雑な構造のハウジングが要求され、また、湾曲部分を設ける比較的複雑な製造工程のスプリングクリップが要求され、それゆえ製造が容易でない。更に、センサが保持フレームに保持されつつ２つのスプリングクリップが係合される必要があり、最終組立が比較的困難である。

本発明の目的は、低い製造コスト及び信頼性のある装着により際立つ、保持クリップ、並びに、センサ及び保持クリップを備えた組立部品を提供することにある。

発明を解決するための手段

この目的を達成するために、本発明に係るセンサ用の保持クリップには、センサを覆うプレートと、センサ用の保持フレームに係合可能な少なくとも１つの保持アーム及び少なくとも１つのディテントアームと、を備え、保持クリップは一体的に形成されている。本発明は、センサを固定するための単一の構成要素、すなわち保持クリップのみを使用する基礎的な考え方に基づいている。後者は、保持フレームから離れて対向する大きな面にわったってセンサを取り囲み、滑らかな移動で、特に単一方向の移動で保持フレームに係合可能である。

本発明の有利な改善点はサブクレームで明らかになるであろう。

本発明は、添付の図面に図示された実施形態を用いて以下に記載されている。
図１及び２において、特に、自動車のウィンドスクリーンに装着される降雨センサであるセンサ１０が示されている。センサ１０はウィンドスクリーンに接着可能な保持フレーム１２の中に挿入されている。保持フレーム１２は、第１実施形態に係る保持クリップ１６を保持フレーム１２に確実に係合させる機能を有する全部で４つの当接部１４を有している。各当接部１４は、ブラケット１８と固定用横材２０とから成る。

保持クリップ１６（特に図３ないし図５参照）は、一体的なパンチ加工された湾曲薄板金属部品であり、プレート２２と、プレートの各側の湾曲端部２４と、２つの保持アーム２６と、２つのディテントアーム２８とを有する。

２つの保持アーム２６は、２つのディテントアームと同様に、プレート２２から離れて対向する自由端に湾曲脚部３０を有する。保持アーム２６は、真っ直ぐな外輪郭で形成される一方、ディテントアーム２８は各々の内側に凹部３２を有する。ウィング３４は、何れの場合も外側に設けられる。ウィング３４は、第一に、ディテントアーム２８を安定化させ、凹部３２があるにもかかわらず必要な強度が保証されるようにすることである。第二に、後述の予備組立の間、対応するディテントアームをディテントノーズ部の後方に引き寄せることを可能にすることである。

２つの平行な、スリット状のノッチ３６がプレート２２にパンチ加工され、それらの間にスプリング舌部３８が画成される。スプリング舌部３８は、前記プレートの面から、すなわち保持アーム２６及びディテントアーム２８が共に位置する側の方に向けられて、下方に向かって湾曲している（特に図４及び図５参照）。また、スプリング舌部３８には中心に開口４０が設けられる。

第１の装着ステップでは、保持クリップ１６がセンサ１０上に予備装着される。ここで、プレート２２はセンサの後側に配置され、保持アーム及びディテントアームがセンサ１０のハウジングの隅の概ね近傍において、ハウジングに沿って側方へ延びている。湾曲端部２４は、ここでは固定の機能を果たす。この位置決めは、センサ１０のプラグコネクタ４３を挿入可能な端部２４上の凹部によって更に改善される。さらに、センサ１０のハウジングには、スプリング舌部３８の開口４０に係合する固定用突起４２が設けられる。

２つのディテントアーム２８と共働可能な２つのディテントノーズ部４４が、センサ１０のハウジング上に設けられる。図６及び図７に示す予備装着状態では、ディテントノーズ部４４は、ディテントアーム２８を弾性的に偏向した状態で保持する。より正確には、ディテントアーム２８は、それらの脚部３０が保持アーム２６の方へ湾曲するように保持され、これにより、ディテントアーム２８の脚部と保持アーム２６の脚部との間の距離が、センサのハウジングの一側において減少される。図７から、ディテントノーズ部４４は、ここでは、ディテントアーム２８上の凹部３２の直下に係合することが分かる。

この予備装着状態では、センサ１０及び保持クリップ１６がフレーム１２に挿入され、保持アーム２６の脚部３０が、フレーム１２の一側のブラケット１８に係合する（図８及び図９参照）。固定用横材２０は、ここでは、予備固定の機能を果たし、保持アーム２６が横方向にすべることを防止する。ディテントノーズ部４４がディテントアーム２８を弾性的に偏向した状態で保持するので、ディテントアーム２８の脚部３０はそれらにと関連するブラケットを超えて移動可能であり、これにより、保持クリップ１６を有するセンサ１０は、図８に示す位置から図１０に示す位置に完全に下方に旋回可能である。

ディテントアーム２８が位置する保持クリップ１６のプレート２２の側部上に、矢印Ｐの方向で圧力が印加されると、プレート２２は、スプリング舌部３８の弾性的な圧力に抗して、センサ１０に向かって近づくように押圧される。そうすることで、凹部３２がディテントノーズ部４４の領域に到達するように、ディテントアーム２８がディテントノーズ部４４に対して移動する。これを通じて、ディテントアーム２８が自由になり、これにより、ディテントアーム２８は、それらの脚部３０が保持フレーム１２のブラケット１８の内側に位置する初期位置（図１２参照）へスナップ的に入り込む。ここで、センサ１０がその正しい位置に弾性的に作用しつつ、保持フレーム１２に正確に装着される。これは、図１１及び図１２のスプリング舌部を比較することで容易に分かる；図１２では、スプリング舌部は、図１１に示す初期位置から弾性的に偏向しており、センサを保持フレーム１２内へ押圧している。

図１３ないし図１５に、ディテントアーム２８と、センサ１０のハウジングのディテントノーズ部４４との間の相対的な移動を、明瞭化のために、再び示す。予備装着状態が図１３に示されており、そこでは、ディテントノーズ部４４が、ディテントアーム２８を偏向した状態で保持している。図１４では、ディテントノーズ部が凹部３２に進入することが可能な程度に、ディテントアーム２８がディテントノーズ部４４に対して相対的に下方に移動した状態において、ディテントアーム２８が示されている。図１５では、ディテントアーム２８が、その後、初期状態にはめ込まれた状態を示している。

本発明に係る保持クリップの特定の利点は、センサが、予備装着状態の保持クリップと共に、保持フレームが既に取り付けられた車両に供給されることである。次に、センサは、正確に規定された状態にある保持フレームと共に、簡単な手動による移動により保持フレームに挿入可能であり、それに対して押し入れることが可能であり、これにより、保持クリップが自動的に係合される。また、ディテントアームのスナップ的戻りは、係合が適切に行われた音の指標を与える。

図１６ないし図３０では、センサ１０が第２実施形態に係る保持クリップ１６と共に示されており、この保持クリップ１６によるセンサ１０の装着が示されている。同一の参照番号が第１実施形態で示した構成要素に対して使用されている。

第１及び第２実施形態の間の１つの差異は、第２実施形態では、２つのディテントアーム２８がプレート２２から直接出ているのではなく、その代わりにプレート２２に連結された連結横材２９から出ていることにある。

第１及び第２実施形態の間の他の差異は、第２実施形態では、２つのディテントアーム２８及び２つの保持アーム２６は湾曲脚部３０を持たず、何れの場合も、一般的フック形状の自由端を有している。僅かに拡巾された先端３１は、その後方に（保持アーム２６又はディテントアーム２８に向かって）くぼみ部が配置され、各保持アーム２６又はディテントアーム２８の自由端に設けられる。プレート２２からの距離は、くぼみ部の領域よりも拡巾先端３１の領域で小さい。

更に、第１及び第２実施形態の間の更に他の差異は、第２実施形態では、第１実施形態の脚部３０が反対方向に配向されているのとは異なり、保持アーム２６及びディテントアーム２８の先端３１が同一方向に配向されていることである。したがって、第２実施形態では、保持フレーム１２上の当接部１４は、第１実施形態では反対方向に開口されているのに代わり、同一方向に開放されていることである。

第１及び第２実施形態の間の更に注目する差異は、第２実施形態では、保持クリップ１６には、３つの側方舌部５０の形態で構成された装着補助部が設けられていることである。これらは、プレート２２の長手方向側に配置されている。２つの舌部５０は互いに対向して位置しており、３番目の舌部は、センサ１０のプラグコネクタ４３が配置される地点の反対側に位置している。各舌部は、センサガイド１０の突起５４が係合するガイドリンク５２を有している。ガイドリンク５２は、全体的にプレート２２に平行に延びており、前端でガイドピンを受けるくぼみ部を有し、それは、保持アーム２６又はディテントアーム２８の拡巾先端に向いている。概略的に言えば、ガイドリンク５２は、Ｌの短い脚がプレート２２から離れて下を向く水平“Ｌ”の形状を有している。

初期状態（図１８）では、保持クリップ１６は、センサ１０に予備装着されている。センサ１０のガイド突起５４は、保持クリップ１６のガイドリンク５２に係合しており、くぼみ部に位置している。スプリング舌部３８は、予備応力を受けていないか又は僅かに受けているのみである。

センサ１０は、第１のステップにおいて、図２０の矢印Ｐの方向で保持フレーム１２上に装着されることで、保持フレーム１２上に装着され、これにより、保持アーム２６又はディテントアーム２８の先端が当接部１４（図２０、２１、２５及び２８参照）の前部に配置される。センサ１０は、その時、既に最終位置にある。

保持クリップ１６は、次に第２のステップにおいて、図２２の矢印Ｐの方向へ保持フレーム１２に対して斜めに、即ち保持フレーム１２に対して下方かつ側方に押圧される。ここで、ガイドリンク５２及びガイド突起５４は、移動の方向を指示するのに役立つ。保持クリップ１６がセンサ１０及び保持フレーム１２に対して相対的に移動すると、保持アーム２６又はディテントアーム２８の拡巾先端が、当接部１４のブラケット１８の下方に位置する中間位置に到達する（図２６及び図２９参照）。この中間位置では、スプリング舌部３８は、最大程度まで予備応力がかけられている。

センサ１０及び保持フレーム１２に対する保持クリップ１６の更なる移動によって、拡巾先端３１は、ブラケット１８を通過して下方に滑り、これにより、それらが係合し、保持アーム２６又はディテントアーム２８の先端３１の後側のくぼみ部に位置するようになる。保持クリップ１６は、ここで、保持フレーム１２に確実に固定され、これにより、センサ１０も確実に装着される。予備応力状態は、約８０Ｎの保持力で概ね１ミリメータである。

第１実施形態に係る保持クリップにより保持フレームに装着されたセンサの斜視図である。 第１実施形態に係る保持クリップにより保持フレームに装着されたセンサの第２の斜視図である。 第１実施形態に係る保持クリップを湾曲して形成可能なパンチ加工部品の平面図である。 第１実施形態に係る湾曲保持クリップの斜視図である。 第１実施形態に係る湾曲保持クリップの更なる斜視図である。 第１実施形態に係る、センサに予備装着された保持クリップの斜視図である。 図６の拡大スケールでの詳細である。 第１実施形態に係る保持クリップによる保持フレームへのセンサの装着における第１ステップを示す。 拡大スケールで部分的に切断面で図８の詳細を示す。 第１実施形態に係る保持クリップによるセンサの装着における第２ステップを示す。 図１０の拡大スケールでの詳細である。 図１１の視点に対応する視点での装着の第３ステップを示す。 図１０の状態での第１実施形態に係る保持クリップのディテント舌部の拡大スケールでの図を示す。 図１３の視点に対応する視点での中間状態を示す。 図１２の状態でのディテントアームの拡大スケールでの表示である。 第２実施形態に係る保持クリップによる保持フレームに装着されたセンサの斜視図である。 第２実施形態に係る保持クリップにより保持フレームに装着されたセンサの斜視図である。 第２実施形態に係る、センサに予備装着された保持クリップの斜視図である。 保持フレームへのセンサの装着における第１ステップ前の、図１８のセンサ及び保持クリップを示す。 保持フレームへのセンサの装着における第１ステップの前の、図１８のセンサ及び保持クリップを示す。 拡大ビューで部分的に切断面で、図２０の組立の詳細を示す。 保持フレームへのセンサの装着における第２ステップの前の、図２０の組立部品である。 保持フレームへの装着における第２ステップの間における、中間位置でのディテントアームである。 第２装着ステップ後のディテントアームである。 保持フレームへの装着における第２ステップ前の、ディテントアームの１つを部分的に切断面で示す。 第２装着ステップの間における中間位置での図２５のディテントアームを示す。 第２装着ステップの後の、図２６のディテントアームを示す。 保持フレームへの装着における第２ステップ前の、保持アームの１つを部分的に切断面で示す。 第２装着ステップの間の中間位置での図２８の保持アームを示す。 第２装着ステップ後の、図２９の保持アームを示す。

Claims (18)

1. センサ（１０）の保持クリップ（１６）であって、
   前記センサを覆うことが可能なプレート（２２）と、
   少なくとも１つの保持アーム（２６）と、
   少なくとも１つのディテントアーム（２８）とを備え、
   前記保持アーム（２６）及び前記ディテントアーム（２８）は、それらがセンサ用の保持フレーム（１２）に係合可能に構成されており、前記保持クリップ（１６）は一体的に形成されている、保持クリップ。
2. 請求項１に記載の保持クリップであって、
   前記保持クリップ（１６）は、湾曲した薄板金属部品である、保持クリップ。
3. 請求項１又は２に記載の保持クリップであって、
   少なくとも１つのスプリング舌部（３８）が前記プレート（２２）に設けられ、前記スプリング舌部（３８）は前記プレートの平面から前記センサに向かって外方へ湾曲している、保持クリップ。
4. 請求項３に記載の保持クリップであって、
   前記スプリング舌部（３８）は、前記保持クリップ（１６）の前記プレート（２２）における２つの平行なノッチ（３６）により画成されている、保持クリップ。
5. 請求項３又は４に記載の保持クリップであって、
   前記センサ（１０）の固定突起（４２）のための開口（４０）が前記スプリング舌部（３８）に設けられている、保持クリップ。
6. 請求項１ないし５の何れかに記載の保持クリップであって、
   前記プレート（２２）には、前記センサを固定する機能を有する湾曲端部（２４）が設けられている、保持クリップ。
7. 請求項６に記載の保持クリップであって、
   前記保持アーム（２６）又は前記ディテントアーム（２８）は、前記プレート（２２）の前記湾曲端部（２４）に設けられている、保持クリップ。
8. 請求項６又は７に記載の保持クリップであって、
   前記湾曲端部（２４）には、前記センサのプラグコネクタ（４３）用の凹部が設けられている、保持クリップ。
9. 請求項１ないし６の何れかに記載の保持クリップであって、
   前記プレート（２２）には、取り付け補助部（５０）が設けられ、これにより、前記保持クリップ（１６）が前記センサ（１０）に連結可能である、保持クリップ。
10. 請求項９に記載の保持クリップであって、
    前記取り付け補助部は、側方舌部（５０）の方式で構成されている、保持クリップ。
11. 請求項９又は１０に記載の保持クリップであって、
    前記取り付け補助部は、前記センサ（１０）のガイド突起（５４）が係合可能であるガイドリンク（５２）を有している、保持クリップ。
12. 請求項１ないし１１の何れかに記載の保持クリップであって、
    ２つの保持アーム（２６）が前記プレートの一側に設けられ、２つのディテントアーム（２８）が反対側に設けられている、保持クリップ。
13. 請求項１ないし１１の何れかに記載の保持クリップであって、
    前記２つのディテントアーム（２８）は、共有連結横材（２９）で前記プレート（２２）に連結されている、保持クリップ。
14. 自動車の面に装着可能な保持フレーム（１２）と、
    特に降雨センサであり得るセンサ（１０）と、
    前記請求項１ないし１３の何れかに記載の保持クリップ（１６）と、
    から成る組立部品。
15. 請求項１４に記載の組立部品であって、
    前記センサ（１０）は固定突起（４２）を有する、組立部品。
16. 請求項１４又は１５に記載の組立部品であって、
    前記センサは、保持クリップ（１６）の前記ディテントアーム（２８）における凹部（３２）と共働するディテントノーズ部（４４）を有し、
    前記ディテントノーズ部は、前記ディテントアーム（２８）が前記保持フレーム（１２）上の当接部（１４）に挿入可能である予備装着状態で、前記ディテントアーム（２８）を保持することができ、前記センサ（１０）が前記保持フレームに装着された後に、前記ディテントアーム（２８）をディテント位置に拘束可能である、組立部品。
17. 請求項１４又は１５に記載の組立部品であって、
    前記センサは、装着舌部（５０）のガイドリンク（５２）に係合するガイド突起（５４）を備えている、組立部品。
18. 請求項１７に記載の組立部品であって、
    前記センサは、前記ガイド突起（５４）により前記保持クリップ（１６）に閉じ込め式に予備装着される、組立部品。

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