JP2007182071A - アルミニウム合金と樹脂の複合体及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金と樹脂の複合体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子機器、家電機器等において、金属製筐体の良さと合成樹脂構造の良さを両立させ、生産性が高く量産性があり、形状、構造の設計が自由にできることが重要である。又、電子機器、家電機器のみに囚われず、各種部品、構造物での軽量高強度化に役立つものが求められる。
【解決手段】アルミニウム合金系状物を、侵食性水溶液に浸漬処理する方法で超微細凹部にて覆われた表面とするか、陽極酸化して超微細な孔の開口部で覆われた金属酸化物層化する。樹脂側は、耐衝撃性改良材をコンパウンドしたポリアミド樹脂とするか、脂肪族ポリアミドと芳香族ポリアミドの混合物とするか、芳香族ポリアミド同士の混合物として用意する。アルミニウム合金系状物を射出成形金型にインサートし、これの表面にポリアミド系樹脂組成物を射出して一体化した複合物を作る。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子機器の筐体、家電機器の筐体、構造用部品、機械部品等に用いられるアルミニウム合金と高強度樹脂の複合体とその製造方法に関する。更に詳しくは、各種機械加工で作られた軽金属合金形状物と熱可塑性合成樹脂を一体化した構造物に関し、各種電子機器、家電製品、医療機器、車両用構造部品、車両搭載用品、建築資材の部品、その他の構造用部品、外装用部品等に用いられる軽金属合金と樹脂の複合体とその製造方法に関する。
異種材質である金属と合成樹脂を接着剤で一体化する技術は、自動車、家庭電化製品、産業機器等の広い産業、及び技術分野から求められており、このために多くの接着剤が開発されている。この中には非常に優れた接着剤が提案されている。常温、又は加熱により機能を発揮する接着剤は、金属と合成樹脂を一体化する接合に使われ、この方法は現在では一般的な技術である。
しかしながら、接着剤を使用しないで、より合理的な接合方法がないか従来から研究されて来た。マグネシウム、アルミニウム及びその合金である軽金属合金類、ステンレス等の鉄合金類に対して、接着剤の介在なしで高強度のエンジニアリング樹脂を一体化する方法が提案されている。この中で、例えばアルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、これに樹脂成分を射出して接合する方法(以下、「射出接合」という。)は、現在のところ、アルミ合金とポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、「PBT」という。)、及びポリフェニレンサルファイド樹脂(以下、「PPS」という。)の組み合わせで、本出願人によって実用化が始まったばかりである。
この金属と合成樹脂との組み合わせで、射出接合が可能なことを示したのは本発明者等が知る限りでは前記発明が最初の発明である。本発明者等は水溶性アミン系化合物の水溶液にアルミ合金形状物を浸漬し、水洗し、乾燥してから射出成形金型にインサートし、PBT等を主成分とする熱可塑性合成樹脂組成物を射出した場合に特異的に接合力(本発明では、「固着力」ともいう)が上がることを発見したものである(特許文献1、2及び3参照)。その後、金属処理法への液処理の経験を積んで好ましい表面処理が安定してできるようになり、その結果、ポリアミド樹脂もアルミニウム合金に射出接合できることが分かった。この発明は特願2006−111137号で提案した。
本発明者等は、引き続き、使用するポリアミド系樹脂に関し、射出接合に対して適切な樹脂組成があるかにつき開発を続けた。その結果、特徴あるポリアミド樹脂コンパウンドが射出接合に適していることが解明された本発明に至った。
特開2003−200453号公報 特開2004−268936号公報 WO2004/041532号
前述したように、超微細凹部で覆われたアルミニウム合金の形状物を用意してこれを射出成形金型にインサートし、そこへポリアミド樹脂組成物を射出すると、アルミニウム合金部分と成形された樹脂成形物が接合した一体化物が得られることが分かっている。樹脂部分とアルミニウム合金部分との接合力を、ポリアミド系樹脂のコンパウンド、その他の工夫により、更に高めることができないか挑戦した。
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成する。
本発明の目的は、アルミニウム合金と主成分がポリアミド樹脂の熱可塑性合成樹脂組成物との接合強度を強くした、アルミ合金と樹脂の複合体及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、アルミニウム合金と主成分がポリアミド樹脂の熱可塑性合成樹脂組成物との接合するときに生産性が高い、アルミ合金と樹脂の複合体及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明の金属樹脂複合体1は、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する工程を経て電子顕微鏡観察で数平均内径10〜80nmの凹部で表面が覆われたアルミニウム合金部品と、
前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着され、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物部品とからなる。
本発明2の金属樹脂複合体は、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する工程を経て電子顕微鏡観察で数平均内径10〜80nmの凹部で表面が覆われたアルミニウム合金部品と、
前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着され、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合されたもの、及び/又は、前記脂肪族ポリアミド樹脂と前記芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品とからなる。
本発明3の金属樹脂複合体は、アンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン化合物の水溶液に浸漬する工程を経て電子顕微鏡観察で数平均内径10〜80nmの凹部で表面が覆われたアルミニウム合金部品と、
前記アルミニウム合金部品に射出成形で前記表面に固着され、異種の芳香族ポリアミドの群から選ばれた2種以上の芳香族ポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品とからなる。
本発明4の金属樹脂複合体は、陽極酸化法で形成され、電子顕微鏡観察による測定で開口部の数平均内径が10〜80nmである穴を有する表面で覆われたアルミニウム合金部品と、
前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着された、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物部品とからなる。
本発明5の金属樹脂複合体は、陽極酸化法で形成され、電子顕微鏡観察による測定で開口部の数平均内径が10〜80nmである穴を有する表面で覆われたアルミニウム合金部品と、
前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着された、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合された、又は、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品とからなる。
本発明6の金属樹脂複合体は、陽極酸化法で形成され、電子顕微鏡観察による測定で開口部の数平均内径が10〜80nmである穴を有する表面で覆われたアルミニウム合金部品と、
前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着された、異種の芳香族ポリアミドの群から選ばれた2種以上の芳香族ポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品とからなる。
本発明7の金属樹脂複合体は、本発明2又は5の金属樹脂複合体において、
前記脂肪族ポリアミド樹脂がナイロン6又はナイロン66であって、前記芳香族ポリアミド樹脂がフタル酸類と脂肪族ジアミンから合成した芳香族ナイロンであることを特徴とする。
本発明8の金属樹脂複合体は、本発明3又は6の金属樹脂複合体において、
前記異種の芳香族ポリアミドの群が、フタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、及びテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミドの群、であることを特徴とする。
本発明9の金属樹脂複合体は、本発明1〜8の金属樹脂複合体において、
前記熱可塑性合成樹脂組成物が、樹脂分組成100質量部に対して充填材1〜200質量部が含まれていることを特徴とする。
本発明10の金属樹脂複合体は、本発明9の金属樹脂複合体において、
前記充填材が、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、タルク、粘土、及びガラス粉から選ばれる1種以上の充填材であることを特徴とする。
本発明11の金属樹脂複合体の製造方法は、数平均内径10〜80nmの凹部で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする為の、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミンから選択される1種以上の水溶液への浸漬処理工程と、
該浸漬処理工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程とからなることを特徴とする。
本発明12の金属樹脂複合体の製造方法は、数平均内径10〜80nmの凹部で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする為の、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミンから選択される1種以上の水溶液への浸漬処理工程と、
該浸漬処理工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合された、又は、前記脂肪族ポリアミド樹脂と前記芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程とからなることを特徴とする。
本発明13の金属樹脂複合体の製造方法は、数平均内径10〜80nmの凹部で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする為の、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミンから選択される1種以上の水溶液への浸漬処理工程と、
該浸漬処理工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、フタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、及びテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミドの群から選ばれた2種以上のポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程とからなることを特徴とする。
本発明14の金属樹脂複合体の製造方法は、開口部の数平均内径が10〜80nmである孔で覆われたアルミニウム合金部品表面とする陽極酸化工程と、
該陽極酸化工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程とからなることを特徴とする。
本発明15の金属樹脂複合体の製造方法は、開口部の数平均内径が10〜80nmである穴で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする陽極酸化工程と、
前記陽極酸化工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合された、又は、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程とからなることを特徴とする。
本発明16の金属樹脂複合体の製造方法は、開口部の数平均内径が10〜80nmである穴で覆われたアルミニウム合金部品表面とする陽極酸化工程と、
該陽極酸化工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、フタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、及びテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミドの群から選ばれた2種以上のポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程とからなることを特徴とする金属樹脂複合体の製造方法。
以下、前述した各発明を構成する各要素について詳細に説明する。
〔アルミニウム合金部品〕
本発明で使用するアルミニウム合金部品の素材はアルミニウム合金である。アルミニウム合金部品は、アルミニウム合金の素材から機械加工により作られる。アルミニウム合金は、展伸用合金、鋳物用合金に大別される。一方、加工硬化のみにより硬さ、引張強さを高める非熱処理形合金と、熱処理により機械的性質を改善する熱処理合金にも大別できる。非熱処理形合金に属するアルミニウム合金は、Al−Mg系合金、Al−Mn系合金、Al−Mg−Mn系合金等があげられる。熱処理形合金に属するアルミニウム合金は、Al−Cu−Mg系合金、Al−Zn−Mg系合金、Al−Mg−Si系合金、及び耐熱アルミニウム合金等がある。鋳物用合金は、さらに金型・砂型・シェル鋳物用とダイ鋳物用等に分けられる。
このように、本発明に用いるアルミニウム合金は、多種類のものが知られ、JIS(日本工業規格)のA1000〜A7000番系として規格化されている。本発明で使用するアルミニウム合金部品は、原則としてこれらの公知のアルミニウム合金を使用する。本発明で使用するアルミニウム合金部品として加工前の素材形状としては、板状物、棒状、パイプ状の押し出し品等の中間アルミ材料、又、鋳造品等を用いる。これらの素材からアルミニウム合金部品を得るには、切断、切削、曲げ、絞り等の加工、即ち、鋸加工、フライス加工、放電加工、ドリル加工、プレス加工、研削加工、研磨加工等の機械加工により、所望の形状、構造に加工する。これらの機械加工により、部品の一部を構成する金属形状物に加工し、この金属形状物が射出成形でのインサート品となり、部品として必要な形状、構造の部分を構成する。
必要な形状、構造に加工されたアルミニウム合金部品は、接着すべき面が厚い酸化膜、水酸化膜等が形成されていないことが必要であり、長期間の自然放置で表面に錆の存在が明らかなものは研磨、ブラスト加工等で表面を除肉加工することが必要である。錆以外の汚れ、即ち、金属加工工程で付着した表面の油層、持ち運びで付着した指脂等は以下に述べる脱脂工程で除くようにする。
〔前処理工程〕
アルミニウム合金部品の表面には、加工油、指脂、切粉等が付着しており、また、サンドブラスト加工等による加工後でも微細な油滴や汚れが付いているため、脱脂、洗浄されるべきである。通常は、加工されたアルミニウム合金部品を公知の脱脂処理のための溶剤脱脂処理機に投入して処理する。又は油剤の付着が軽度の場合は、常法である市販されているアルミ合金用脱脂剤を溶解した水溶液に、数分浸漬して水洗する脱脂処理を最初に行う。更に、表面を化学的に削り取って清浄なアルミニウム面を出すために、40℃程度で数%濃度の薄い苛性ソーダ水溶液槽を準備して、この苛性ソーダ水溶液槽にアルミニウム合金部品を浸漬する。
又、別の槽に数%濃度の塩酸水溶液、硝酸水溶液、1水素2弗化アンモニウム水溶液等の酸性水溶液を、40℃程度として用意する。アルミ合金の種類によって使用する酸液が異なるが、これらの数種の溶液を用意しておけば異なるアルミニウム合金でも対応できる。苛性ソーダ水溶液に浸漬して水洗したアルミニウム合金形状物は、これら酸液に浸漬し、更に水洗して前処理工程を終える。
〔水溶性のアミン系化合物の水溶液への浸漬処理〕
前述した前処理工程が終了したアルミニウム合金部品は、水溶性のアミン系化合物の水溶液へ浸漬処理をする。この浸漬処理は、アンモニア、ヒドラジン、水溶性アミン化合物から選択される1以上の水溶液に浸漬して、アルミニウム合金部品の表面を超微細な凹凸を形成するためにエッチングをするものである。水溶性アミン化合物としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、アリルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アニリン等がある。
これらの水溶液はPH9〜10の弱塩基性に調整するのが好ましく、適当時間浸漬したアルミ合金は表面が超微細な凹凸にエッチングされ、電子顕微鏡で観察すれば10〜100nm直径の凹凸部で覆われた状況になる。水溶性アミン、又はヒドラジンの水溶液を使用する場合は、濃度1%〜30%の水溶液として、常温〜70℃で0.5分〜十数分が使用できる。アンモニア水を使用する場合は、濃度20%程度で常温下では十数〜数十分の浸漬時間で使用できる。浸漬後は水洗して温風乾燥する。アルミニウム合金は、前述した浸漬処理で表面が電子顕微鏡観察にて10万倍の測定で平均内径10〜80nmの微細凹部で覆われるようなものにするが、凹部内径の大きさについて詳細を述べる。なう、本発明でいう数平均内径とは、例えば200nm矩形の単位正方形をその電子顕微鏡写真上で区画し、その中に観察される凹部状物の直径を全てその写真上で測定し、その総計を測定した凹部の数で除したものである。
凹部内径が10nm未満の場合であるが、本発明者等が行った水溶性アミン系化合物の水溶液による多数のエッチング実験にも拘わらず、このような超微細な凹部で表面が覆われたものは見出せなかった。後述する陽極酸化でも本発明者等が行った実験では、全て10nm径以上の孔開口部内径となった。又、日本国内で販売されている最高レベルの解像度を備えた機種の電子顕微鏡(SEMタイプ)を使用したその表面の観察でも、5nm以下解像は周辺の振動によりて明確な観察が難しくなる領域でもある。要するに、凹部内径や陽極酸化による孔の開口部内径が10nm未満であっても、本発明が適用できると推定しているが、現段階では明確に確認できていない。それ故、本発明者等は、電子顕微鏡で明確に観察できた10nm以上の凹部について説明し、本発明の範囲とすることとしたものである。
又、水溶性アミン系化合物の水溶液へのアルミニウム合金部品の浸漬で、凹部の数平均内径で80nmを越えた凹部を形成した場合、製造された本発明の金属樹脂複合体の固着力は結果的に大きく劣るものとなるが、その理由を説明する。即ち、これら侵食性水溶液にアルミニウム合金部品を浸漬して表面を侵食した場合、本発明者等の電子顕微鏡での観察から以下が分かった。
最も現象が明快なアルミニウム合金のA5052(JIS規格)の例で述べると、水溶性アミン水溶液をPH10程度の弱塩基性に調整し、温度を50℃前後にして浸漬した場合、直ちに20〜40nm内径の凹部が発生し、1分程度でその凹部の深さが内径と同等レベルになる。そして、更に浸漬を続けると凹部の深さが腐食され深くなる、この腐食により凹部を形成する外周である縁部分も腐食されてしまい、平均して凹部の内径が更に大きくなる。
A5052片を20分ほど浸漬した後、これを水洗して乾燥し、この表面を電子顕微鏡観察すれば、表面から見える凹部の内径は約100nmと大きくなった。しかし更に詳細に凹部の中を観察すれば、ミミズが穴を掘った様に複雑な細かい凹部や溝状形状が錯綜しているのが判明した。本発明者らが行った、本発明で使用するポリアミド系樹脂との射出接合実験の結果によれば、凹部平均内径が80nmを境に接合力(本発明では、「固着力」ともいう。)が急減した。
即ち、弱塩基性水溶液へのA5052アルミ合金片の浸漬による化学エッチングでは、ほぼ平均内径80nmを境にして急速に射出接合での接合力が低下したのである。凹部径が大きくなるに従って急速に接合力が低下する理由として、本発明者らは前記した凹部内の複雑な形状が関係していると考えている。
即ち本発明で用いるポリアミド樹脂は、射出成形される成形条件下で金属側に形成されている超微細な凹部に侵入し、侵入した後に溶融したポリアミド樹脂が結晶化するものである。逆にいうと、侵入した溶融ポリアミド樹脂が結晶化するように、ポリアミド樹脂に添加する組成物、超微細な凹部の大きさ、射出成形条件等を調整し、設定したものである。
もし凹部の径と深さが超微細で且つこれが無数に金属表面を覆っているのであれば、凹部に入り込んでから結晶化したポリアミド樹脂と金属部分は無数のアンカー効果で支えられることになり、非常に強い接合力を生じると考えられる。さて80nm以上の大きな凹部を持つ表面の場合だが、樹脂の流れや結晶化や固化の動的な様子を想像することで接合力の弱くなる理由が明らかになる。即ち、アルミニウム合金表面に数十nm径の微細凹部を作る目的で浸漬した場合でも、浸漬時間が長すぎて凹部径が80nmを超えるまで続けると、前記した様に凹部内に再び小さな凹部の穴、又は貫通孔が種々の方向に多層的的形成される等、3次元的に非常に複雑な形状になる。
この様に深く侵食されたアルミニウム合金片をもし垂直に切断してその断面を見たとしたら、表面から100〜200nmの深さの部分があたかも虫食いされたかのような形状を有した層、言わば互いに穴、又は貫通孔が連通したスポンジ状の層が形成される。要するに、凹部径が80nm径まで大きくなるようにエッチングを進めると、アルミニウム合金片の表層はスポンジ層のようになり表層自体の機械的な強度が弱くなる。また、スポンジ層状にその表面が形成された場合、射出された樹脂は金属表面にある複雑に入り込んだ穴、又は貫通孔で形成された空間の最奥まで入り込むことは不可能である。
それは、最奥まで入り込む前に冷えて結晶化や固化が始まってしまうからである。射出した樹脂はスポンジの表面部分に食い込むことはできるが奥まで行けない。従って、アルミニニウム合金と樹脂を一体化後にせん断力、又はアルミニニウム合金から樹脂を剥がす方向の荷重をかけて破壊すると、機械的応力に弱い樹脂部分が破断せずに、先に樹脂が充填されていないアルミニニウム合金の表面のスポンジ層が破断する。このため、高い接合力を示すことができない。
〔アルミニウム合金/陽極酸化処理〕
形状化したアルミニウム合金部品を、陽極酸化法で表面処理する場合について述べる。市販のアルミニウム用脱脂剤を使用して脱脂し水洗して機械加工油や油脂を除いた後、アルカリエッチング、化学研磨等の前処理で表面を清浄にした後、酸性水溶液中の電解により表面に無数の微細孔を有した酸化アルミニウム層を形成する方法である。標準的なアルカリエッチング法は、10〜20%濃度の苛性ソーダ水溶液を50〜90℃とし、これに十秒〜数十秒浸漬して合金表面を溶かす方法である。水洗し、続いて化学研磨するのが普通である。化学研磨は、硝酸、リン酸、硫酸等の酸の高濃度水溶液を80〜100℃とし、ここへ数秒〜十数秒浸漬する方法である。
アルミニウム合金表面はこの両工程で数μm以上削られる。続いて陽極酸化であるが、よく知られているのは、アルミニウム合金を陽極として10〜20℃とした約10%濃度の硫酸水溶液中で通電してアルミニウムを酸化し、表面を丈夫で硬い酸化アルミニウム層で覆う方法である。通電性のない酸化アルミニウムで表面が覆われると、電気は通らなくなり酸化はそれで終了するはずだが、実際は通電し続けて酸化アルミニウム層の厚さは二十数μmにも達する。これは、十数〜数十nm径の無数の孔がこの酸化アルミニウム層の表面に開口しており、この孔を通じて通電し続けるからである。それは、この無数の孔があるアルミニウムやアルミニウム合金の陽極酸化物を染料を溶かした水溶液に浸漬すると、孔に染料が入り込んで染色されることからも伺える。
これを更に処理して封孔し、染料が逃げ出さないようにしたのが染色アルマイトである。凹部や孔が開いた部分自体は金属ではないが、金属以上に丈夫で硬い金属酸化物であれば、原理から言って本発明は当然有効である。即ち、本発明では、染色や封孔は行わない。又、陽極酸化を終了し、水洗したものを乾燥する場合も、低温で行う。乾燥時の温度を上げ過ぎると、開口部の酸化アルミニウムが水と反応し水酸化物になって開口部を変形させ孔を封じるおそれがある。乾燥温度は60〜70℃が好ましい。
〔熱可塑性合成樹脂組成物/樹脂分の組成/その一〕
以下、使用する熱可塑性合成樹脂組成物について述べる。本発明で用いられるポリアミド樹脂とは、アミノ酸、ラクタム、又はジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミドである。その主要構成成分の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等のアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン等の脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、及びアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるナイロンホモポリマー又はコポリマーを各々単独又は混合物の形で用いることができる。
本発明において、特に有用なポリアミド樹脂は、150℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れたポリアミド樹脂であり、具体的な例としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン56)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)及びこれらの混合物等が挙げられる。
ポリアミド樹脂として脂肪族ナイロン、芳香族ナイロンの双方が使用できる。脂肪族ナイロンとしてナイロン66、及びナイロン6が好ましい。芳香族ナイロンとして、フタル酸類とヘキサメチレンジアミンから合成したものが好ましい。更にこれらのポリアミド樹脂を成形加工性、相溶性等の必要特性に応じて共重合/混合物として用いることも実用上好適である。射出接合に使用する熱可塑性合成樹脂組成物として3種類に分類した。その一つは、ポリアミド樹脂を主成分、耐衝撃性改良材を従成分とするコンパウンドとすることである。樹脂分合計を100質量部としてポリアミド樹脂を70〜95質量部、耐衝撃性改良材を5〜20質量部含むのが好ましい。耐衝撃性改良材を用いることにより、金属樹脂複合体に必要な接合強度を得ることができる。耐衝撃性改良材とはポリアミド樹脂とアロイ化した際に耐衝撃性を改良する成分を言い、例えばオレフィン系化合物及び/又は共役ジエン系化合物を重合して得られる(共)重合体等が挙げられる。
上記(共)重合体としては、エチレン系共重合体、共役ジエン系重合体、共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重合体等が挙げられる。ここで、エチレン系共重合体とは、エチレンと他の単量体との共重合体、及び多元共重合体をさし、エチレンと共重合する他の単量体としては炭素数3以上のα−オレフィン、非共役ジエン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、α,β−不飽和カルボン酸及びその誘導体等の中から選択することができる。
炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルペンテン−1、オクテン−1等が挙げられ、プロピレン、ブテン−1が好ましく使用できる。非共役系ジエンとしては5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−クロチル−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−2−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−2−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−メチル−5−ビニルノルボルネン等のノルボルネン化合物、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、4,7,8,9−テトラヒドロインデン、1,5−シクロオクタジエン、1,4−ヘキサジエン、イソプレン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、11−トリデカジエン等が挙げられ、好ましくは5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等である。α,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸等が挙げられ、その誘導体としては、アルキルエステル、アリールエステル、グリシジルエステル、酸無水物、イミドを例として挙げることができる。
また、共役ジエン系重合体とは少なくとも1種以上の共役ジエンを構成成分とする重合体であり、例えば1,3−ブタジエンの如き単独重合体、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンから選ばれる1種以上の単量体の共重合体等が挙げられる。これらの重合体の不飽和結合の一部又は全部が水添により還元されているものも好ましく使用できる。
共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重合体とは共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素からなるブロック共重合体又はランダム共重合体であり、これを構成する共役ジエンの例としては前記の単量体が挙げられ、特に1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。芳香族ビニル炭化水素の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられ、中でもスチレンが好ましく使用できる。また、共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重合体の芳香環以外の二重結合以外の不飽和結合の一部又は全部が水添により還元されているものも好ましく使用できる。
更に、樹脂組成物中の上記耐衝撃性改良材の分散粒子径を微細に制御するために、更に種々の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体やビニル単量体をグラフト反応あるいは共重合して得られる(共)重合体も好ましく使用できる。耐衝撃性改良材に対してグラフト反応或いは共重合されている不飽和カルボン酸、及び/又はその誘導体、ビニル単量体の量は0.01〜20.00質量%が好ましい。グラフト反応或いは共重合に用いる不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸等が挙げられる。
また、それらの誘導体としては、アルキルエステル、グリシジルエステル、ジ−又はトリ−アルコキシシリル基を有するエステル、酸無水物又はイミド等が挙げられ、中でも、グリシジルエステル、ジ−又はトリ−アルコキシシリル基を有する不飽和カルボン酸エステル、酸無水物、イミドが好ましい。
不飽和カルボン酸又はその誘導体の好ましい例としては、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸ジグリシジルエステル、シトラコン酸ジグリシジルエステル、ブテンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテンジカルボン酸モノグリシジルエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸イミド、イタコン酸イミド、シトラコン酸イミド等であり、特にメタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸イミドが好ましく使用できる。
また、ビニル単量体例としてはスチレン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン化合物を例示することができ、これらの不飽和カルボン酸、又はその誘導体或いはビニル単量体は2種以上を併用してもよい。なお、これら不飽和カルボン酸、又はその誘導体或いはビニル単量体をグラフトさせる方法については公知の手法を用いることができる。
また、ポリアミド系エラストマーやポリエステル系エラストマーを用いることができる。これらの耐衝撃性改良材は2種以上併用することも可能である。このような耐衝撃性改良材の具体例としては、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、未水添又は水添スチレン/イソプレン/スチレントリブロック共重合体、未水添又は水添スチレン/ブタジエン/スチレントリブロック共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、及びこれら共重合体中のカルボン酸部分の一部、又は全てをナトリウム、リチウム、カリウム、亜鉛、カルシウムとの塩としたもの、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合体(「g」はグラフトを表す、以下同じ)、エチレン/メタクリル酸メチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−マレイミド共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−N−フェニルマレイミド共重合体、及びこれら共重合体の部分ケン化物、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/ビニルアセテート/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート共重合体、エチレン/ビニルアセテート/グリシジルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルエーテル共重合体、エチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/2,5−ノルボルナジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン−g−N−フェニルマレイミド共重合体、エチレン/ブテン−1−g−N−フェニルマレイミド共重合体、水添スチレン/ブタジエン/スチレン−g−無水マレイン酸共重合体、水添スチレン/イソプレン/スチレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン−g−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン−g−メタクリル酸グリシジル共重合体、水添スチレン/ブタジエン/スチレン−g−メタクリル酸グリシジル共重合体、ナイロン12/ポリテトラメチレングリコール共重合体、ナイロン12/ポリトリメチレングリコール共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリトリメチルグリコール共重合体等を挙げることができる。
この中で、エチレン/メタクリル酸共重合体、及びこれら共重合体のカルボン酸部分の一部又は全てをナトリウム、リチウム、カリウム、亜鉛、カルシウムとの塩としたもの、エチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体、水添スチレン/ブタジエン/スチレン−g−無水マレイン酸共重合体がさらに好ましく、エチレン/メタクリル酸共重合体及びこれら共重合体中のカルボン酸部分の一部、又は全てをナトリウム、リチウム、カリウム、亜鉛、カルシウムとの塩としたもの、エチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体が特に好ましい。
耐衝撃性改良材に加え、多官能性イソシアネート化合物やエポキシ樹脂の添加をすることで射出接合力が上がることが多く、これらは双方の相溶を進めているものとみられる。即ち、樹脂分合計100質量部に対し、更に多官能性イソシアネート化合物0.1〜6.0質量部、及び/又はエポキシ樹脂1〜25質量部を配合することは好ましい。
多官能性イソシアネート化合物は、市販の非ブロック型、ブロック型のものが使用できる。該多官能性非ブロック型イソシアネート化合物としては、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアネートフェニル)スルホン等が例示される。
また、この多官能性ブロック型イソシアネート化合物としては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有し、そのイソシアネート基を揮発性の活性水素化合物と反応させて、常温では不活性としたものであり、この多官能性ブロック型イソシアネート化合物の種類は特に規定したものではなく、一般的には、アルコール類、フェノール類、ε−カプロラクタム、オキシム類、活性メチレン化合物類等のブロック剤によりイソシアネート基がマスクされた構造を有する。この多官能性ブロック型イソシアネートとしては、例えば「タケネート(日本国東京都、三井化学ポリウレタン株式会社製)」等が挙げられる。
又、エポキシ樹脂としては、一般にビスフェノールA型、クレゾールノボラック型等として知られているエポキシ樹脂を用いることができ、該ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば「エピコート(ジャパンエポキシレジン社製)」等が挙げられ、該クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、「エピクロン(日本国東京都、大日本インキ化学工業社製)」等が挙げられる。
〔熱可塑性合成樹脂組成物/樹脂分の組成/その二〕
ポリアミド樹脂として、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂を単純混合されたものを主な樹脂分組成とする場合は、樹脂分合計100質量部として、脂肪族ポリアミド樹脂が10〜90質量部で、芳香族ポリアミド樹脂が90〜10質量部であることが好ましい。更に好ましくは、脂肪族ポリアミド樹脂が70〜90質量部であり、芳香族ポリアミド樹脂が30〜10質量部である。双方とも結晶性は高いが、異物が混ざり合うことで全体の結晶化速度が低下するものとみている。脂肪族ポリアミド樹脂として、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン56)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、及びこれらの混合物等が挙げられる。
芳香族ポリアミド樹脂として、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンから合成した芳香族ナイロン(ナイロン6I)、テレフタル酸類とヘキサメチレンジアミンから合成した芳香族ナイロン(ナイロン6T)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)及びこれらの混合物等が挙げられる。これらの脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂は上記の割合で混合し、溶融混練して用いることもできるし、それぞれの樹脂からなるペレットをドライブレンドして用いても良い。
脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものを主な樹脂分組成とする場合は、脂肪族ポリアミド樹脂成分と芳香族ポリアミド樹脂成分のブロックポリマー、一般的に共重合ナイロン(コポリマー)と言われているものを使用する。共重合される脂肪族ポリアミド樹脂成分としては、上記の脂肪族ポリアミド樹脂からなる成分を使用することができ、好ましくは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン12であり、更に好ましくはナイロン6、ナイロン66である。共重合される芳香族ポリアミド樹脂成分としては、上記の芳香族ポリアミド樹脂からなる成分をしようすることができる。
好ましい共重合ナイロンとしては、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6I)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)が挙げられる。
好ましい共重合ナイロンは6Iナイロン成分が入ったものであり、特に好ましい共重合ナイロンは、ヘキサメチレンアジパミド成分(ナイロン66成分)、ヘキサメチレンイソフタラミド成分(ナイロン6I成分)、およびカプロアミド成分(ナイロン6成分)からなる3元共重合体(ナイロン66/6I/6樹脂)であり、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の当モル塩、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の当モル塩、およびεカプロラクタムを重合缶内で加熱、重合することで得られる。その共重合比率は、配合原料の比率である。好ましい各繰返し構造単位の共重合割合は、ナイロン66成分が65〜90質量%、ナイロン6I成分が5〜30質量%、ナイロン6成分が1〜14質量%さらに好ましくは2〜12質量%であり、ナイロン6I成分/ナイロン6成分の共重合比1.0以上を同時に満たすことが好ましい。これらの共重合比は共重合体を製造する際の原料の割合を調整することにより、達成される。
また、ヘキサメチレンアジパミド成分(ナイロン66成分)、ヘキサメチレンテレフタラミド成分(ナイロン6T成分)、およびヘキサメチレンイソフタラミド成分(ナイロン6I成分)からなる3元共重合体(ナイロン66/6T/6I樹脂)も好ましく使用することができ、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の当モル塩、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の当モル塩、およびヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の当モル塩を重合缶内で加熱、重合することで得られる。その共重合比率は、配合原料の比率である。好ましい各繰返し構造単位の共重合割合は、ナイロン66成分が5〜15質量%、ナイロン6T成分が55〜65質量%、ナイロン6I成分が20〜30質量%である。
また、カプロアミド成分(ナイロン6成分)、ヘキサメチレンテレフタラミド成分(ナイロン6T成分)、およびヘキサメチレンイソフタラミド成分(ナイロン6I成分)からなる3元共重合体(ナイロン6/6T/6I樹脂)も好ましく使用することができ、ε−カプロラクタムと安息香酸の当モル塩、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の当モル塩、およびヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の当モル塩を重合缶内で加熱、重合することで得られる。その共重合比率は、配合原料の比率である。好ましい各繰返し構造単位の共重合割合は、ナイロン6成分が5〜15質量%、ナイロン6T成分が55〜65質量%、ナイロン6I成分が20〜30質量%である。
このような共重合比率の共重合ナイロンを使用することで、機械特性や耐熱特性を損なわずにAlとの接着性に適した固化特性を得ることができる。ナイロン6は、1〜10質量部が好ましく、更に好ましい範囲は3〜8質量部であり吸湿時の機械特性低下を抑制できる。さらに、ナイロン6Iとナイロン6との共重合比率を1.0以上とすることで、吸湿時の機械特性低下を抑制することができる。また、本発明で使用する共重合ナイロンはISO 307に従って測定した粘度数の値が70〜130ml/gのものが好ましく、更に好ましくは75〜110ml/gである。この範囲の共重合ナイロンを使用することで、機械特性を損なうことなく、アルミニウムとの良好な接着性を有した本発明に適した熱可塑性合成樹脂組成物を得る事ができる。
〔熱可塑性合成樹脂組成物/樹脂分の組成/その三〕
さらに本発明では、異種の芳香族ポリアミド樹脂の群から選ばれた2種以上の芳香族ポリアミドを主成分とする樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物を使用することができる。この場合、2種以上の芳香族ポリアミドは単純混合されたものであっても、分子的に結合されたものであっても良い。単純混合されたものを使用する場合は、前記の芳香族ポリアミド樹脂から2種以上を主成分とすることができ、好ましくは、フタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド樹脂、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド樹脂(ナイロン6I)、テレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド樹脂(ナイロン6T)からなる群から選ばれる2種以上を使用することができ、さらに好ましくは、ナイロン6Tと、ナイロン6Iとの組合せである。
この場合、樹脂分を合計100質量部として、ナイロン6Tが10〜90質量部、ナイロン6Iが10〜90質量部とすることが好ましい。更に好ましくは、ナイロン6Tが50〜80質量部、ナイロン6Iが20〜50質量部である。このような範囲とすることで、優れた耐熱特性を有し、アルミニウムとの接着性に適した熱可塑性合成樹脂組成物とすることができる。2種以上の芳香族ポリアミドが分子的に結合されたものを使用する場合も、単純混合の場合と同様な比率の共重合ナイロンを使用することが好ましい。
[熱可塑性合成樹脂組成物/充填材]
また、本発明の複合体は、アルミニウム合金部品と樹脂組成物部品の線膨張率差の調整、及び樹脂組成物部品の機械的強度を向上することを目的として、樹脂分合計100質量部に対し、更に充填剤1〜200質量部、より好ましくは10〜150質量部を含んでなる樹脂組成物部品であることが好ましい。
この充填剤としては繊維状充填剤、粒状充填剤、板状充填剤等の充填剤を挙げることができ、該繊維状充填剤としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられ、ガラス繊維の具体的な例示としては、平均繊維径が6〜14μmのチョップドストランド等が挙げられる。また、該板状、粒状充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、マイカ、ガラスフレーク、ガラスバルーン、炭酸マグネシウム、シリカ、タルク、粘土、炭素繊維やアラミド繊維の粉砕物等が挙げられる。
フィラーを含まない場合でも強固に接着し、金属に接着した樹脂成形物を取り去るには非常に強い力が必要である。しかしながら、成形された複合体を温度サイクル試験にかけると、フィラーを含まない樹脂の系ではサイクルを重ねることで急速に接着強度が低下する。これには二つの原因があり、一つは、線膨張率で金属形状物と熱可塑性合成樹脂組成物に大差があることによる。例えば、アルミニウム合金の線膨張率は金属の中では大きい方だが、それでも熱可塑性合成樹脂よりかなり小さい。フィラーの存在は熱可塑性合成樹脂組成物の線膨張率を下げ、アルミニウム合金の線膨張率、約2.5×10―5−1に近づける。
フィラーの種類とその含有率を選べば樹脂の線膨張率はアルミニウム合金等に近い値にでき、例えば、ガラス繊維40〜50%をナイロン66に含ませると線膨張率は2〜3×10−5−1に下がる。もう一つは、インサート成形後の金属形状物の冷却縮みと熱可塑性合成樹脂組成物の成形収縮の関係である。フィラーを含まないナイロン66の成形収縮率は0.6〜2.5%である。一方、アルミ合金の冷却縮み、例えば射出時から室温まで100℃程度冷えるとして、約0.2%は樹脂の成形収縮率よりずっと小さく差がある。射出成形金型から離型して時間が経ち樹脂の収縮が進むと、界面に内部歪が生じ僅かな衝撃で界面破壊が起こって剥がれてしまう。ナイロン66にガラス繊維40〜50%を混ぜると、成形収縮率は0.4〜0.6%程度に下がる。これでもアルミ合金の縮みよりかなり大きく、接合した場合でも接合面に大きな内部歪が残ってしまう。
従って、これほどの大量のフィラー含有も成形収縮率に関しては十分な満足度を与えない。そこで、接合面に大きな内部歪が残り難い形でアルミ合金とポリアミド組成物を射出接合することが設計としてまず必要である。しかしながら、設計結果が製品として使用に値するものであったか否かを具体的に確認する方法が必要である。その方法は意外と簡単である。即ち、射出接合を実施して数日間放置した後に破壊して一応満足できる強度を示した場合、接合強度は内部歪によって破断を引き起こそうとする力に一応は勝っていると言える。そのような一体化物は射出接合の後の数日以内に150〜170℃×1時間程度加熱し(アニールし)樹脂を軟化して内部歪を解消してみる。アニール処理をした一体化物を破壊試験してみて予期した強度が得られた場合、その設計は成功であり、その強度はポリアミドの吸水で樹脂部の膨潤による膨張がない限り長く続く。
〔成形/射出成形〕
射出成形金型を用意し、可動金型を開いてその一方に先ほどのアルミニウム合金形状物をインサートし、可動金型を閉め、前述した熱可塑性合成樹脂組成物を射出し、可動金型を開き離型する方法である。成形するときのこの熱可塑性合成樹脂組成物の射出条件について説明する。金型温度、射出温度は高い方が良い結果が得られるが無理に上げることはなく、前記の熱可塑性合成樹脂組成物を使う通常の射出成形時とほぼ同様の条件で十分な接合効果が発揮できる。接合力を上げるためには、むしろ金型温度を通常の樹脂のみの成形時より若干上げることが有効である。本発明者らの経験では、金型温度は140〜160℃とすれば接合力が高く安定した。従って、射出成形金型はこのような高温で使用することを前提に作るべきである。
〔作用〕
本発明によれば、アルミニウム合金形状物とポリアミド系樹脂組成物を、インサートを使った射出成形による手法で強固に接着することができる。この様なことが可能になった理由は、金属形状物を種々の方法で処理し、その表面を超微細な凹部や孔の開口部で覆う形状にしたこと、及び、コンパウンドの手段でポリアミド樹脂の物性を特殊化したことである。これら双方の措置により、表面処理を為した金属合金形状物を射出成形金型にインサートし、ここへポリアミド系樹脂組成物を射出することで金属と樹脂成形部分とを接合することができるようになった。本発明を使用することで、電子機器や家電機器の軽量化や、車載機器や部品の軽量化、その他多くの分野で部品、筐体の供給に役立つものとみている。
以上詳記したように、本発明を利用すれば、ポリアミド系樹脂組成物とアルミニウム合金形状物とを強固に射出接合でき、得られた一体化品は容易に剥がれることがない。従って、形状、構造上も機械的強度の上でも自由度の多い各種機器の筐体や部品、構造物等を作ることができる。本発明によって製造した筐体、部品、構造物は、軽量化や機器製造工程の簡素化に役立つものである。
以下、本発明の実施例を実験例に代えて詳記する。実施例で使用した共重合ポリアミド(ブロックポリマー)の製造法と粘度数の測定方法は以下のとおりである。
〔参考例1 共重合ポリアミド(ブロックポリマー)の製造方法〕
それぞれの共重合ポリアミドの原料となるジアミンと酸の等モル塩などの原料をそれぞれの質量比で反応器に投入し、投入した樹脂分全量と同量の純水を加え、重合缶内をNで置換した後、攪拌しながら加熱を開始し、缶内圧力を最大20kg/cmに調整しながら最終到達温度を270℃とし反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。得られたペレットは95℃熱水中で20時間処理し、未反応モノマーや低重合物を抽出除去した。抽出後のペレットは80℃で50時間以上乾燥した。
〔参考例2 粘度数の測定方法〕
ISO307標準方法に従って96%硫酸での粘度数測定を行った。
[実施例1]
市販の1.6mm厚のA5052アルミニウム合金板を購入した。18mm×45mmの長方形片多数に切断した。このアルミ合金片の端部に直径2mmφの穴をプレス機で開けた。塩ビ樹脂カバーの銅線を用意した。合金片10個の穴に銅線を通しつつ途中を曲げ、合金片同士がべったりとは接触せぬようにしつつ10個をぶら下げられるようにした。アルミ用脱脂材「NE−6(日本国東京都、メルテックス株式会社製)」15%を含む槽を用意し液温を75℃とした。この脱脂材水溶液に5分浸漬し、水洗した。続いて別の槽に1%濃度の塩酸水溶液を用意し液温を40℃とした。ここへ先ほどのアルミニウム合金片を1分間浸漬し水洗した。
続いて別の槽に1%苛性ソーダ水溶液を用意し、液温を40℃とした。ここへ先ほどの合金片を1分間浸漬し水洗した。続いて別の槽に1%塩酸水溶液を用意し、液温を40℃とした。ここへ先ほどの合金片を1分間浸漬し推薦した。続いて3.5%量の一水和ヒドラジン水溶液を60℃とした中に先ほどの合金片を1分間浸漬し、水洗し60℃×20分間温風乾燥機で乾燥した。アルミニウム合金片を銅線から外し、アルミ箔で包み、これをポリエチ袋に入れて封じた。翌日、電子顕微鏡「S−4800(日本国東京都、株式会社日立製作所製)」で、10万倍率で観察したところ20〜40nm径、数平均内径で25nmの凹部で表面全面が覆われていることを確認した。
一方、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからナイロン66成分として77質量%、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとから6Iナイロン成分として17質量%、ナイロン6成分として6質量%から成るブロックポリマーを参考例1の方法で合成した。得られた合成樹脂の参考例2記載の方法で測定した粘度数は85ml/gであり、溶融粘度は、フローテスター「CFT−500(日本国京都府、株式会社島津製作所製)にての温度270℃、荷重98.1N(10kgf)の条件下にて380ポイズであった。二軸押出機「TEM−35B(東芝機械株式会社製)」にて、ガラス繊維「RES03−TP91(日本板硝子株式会社製)」をサイドフィーダーから添加量が50質量%となるように供給しながら、シリンダー温度280℃で溶融混練してペレット化したポリアミド系樹脂組成物を得た。
アルミニウム合金片を保管して2日後、合金片を取り出し、油分等が付着せぬよう手袋で摘まんで射出成形金型にインサートした。射出成形金型の構造図を図1に示したが、図内で1はアルミニウム合金片、2は可動側型板、3は固定側型板、4は樹脂が射出されるキャビティー部、5はピンポイントゲート、6は接合面を示した。射出接合が為されると図2で示す一体化物が得られる。図2で1はアルミニウム合金片(1.6mm×45.0mm×18.0mm)、4は樹脂部(3mm×50mm×10mm)、5はピンポイントゲート、6は接合面(5mm×10mm)である。接合面の面積は0.5cmであった。金型を閉め、ガラス繊維50%含有の前記ナイロン系樹脂組成物を射出し、図2で示す一体化品を得た。
射出温度は260℃であり、金型温度は140℃であった。射出接合した約2時間後に150℃とした熱風乾燥機に入れて1時間置き、放冷した。その2日後に引っ張り試験機で10個のサンプル全てを引っ張り破断試験した。この試験ではせん断破断力が測定できる。その結果、平均したせん断破断力は26.0MPa(265kgf/cm)であった。
[比較例1]
樹脂組成物としてガラス繊維45%含むナイロン66である「アミランCM3001G45(日本国東京都、東レ株式会社製)」を使用した他は、実施例1と全く同様にして実験した。得られたアルミニウム合金片とナイロン66樹脂との一体化物のせん断破断力は平均で18.9MPa(193kgf/cm)であり、実施例1より低かった。
[実施例2]
ナイロン6「CM1010(東レ株式会社製)」を63質量%、エチレン−メタクリル酸共重合物のアイオノマー「ハイミラン1706(日本国東京都、三井デュポン・ポリケミカル株式会社製)7質量%をあらかじめブレンドしたあと、二軸押出機「TEM−35(日本国静岡県、東芝機械株式会社製)」にてガラス繊維「RES03−TP91(日本板硝子株式会社製)」をサイドフィーダーから添加量が30質量%となるように供給しながらシリンダー温度250℃で溶融混練してペレット化したポリアミド/エラストマー樹脂組成物を得た。得られたポリアミド/エラストマーのコンパウンド樹脂組成物を175℃で2時間乾燥した。この樹脂組成物を使用した他は全く実施例1と同様に実験を行った。アルミニウム合金片との一体化物サンプルを得、引っ張り破断試験をしてせん断破断力を測定したところ、10個の平均で24.6MPa(251kgf/cm)であった。
[比較例2]
樹脂組成物としてガラス繊維30%含むナイロン6である「アミランCM1011G30(東レ株式会社製)」を使用した他は実施例2と全く同様にして実験した。得られたアルミニウム合金片とナイロン6樹脂との一体化物のせん断破断力は平均で20.1MPa(205kgf/cm)であり、実施例2より著しく低かった。
[実施例3]
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンから成るナイロン66成分として12質量%、テレフタル酸とヘキサメチレンジアミンから成るナイロン6T成分として62質量%、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンから成るナイロン6I成分として26%質量%から成るポリマーを参考例1の方法で合成した。得られた合成樹脂の参考例2記載の方法で測定した粘度数は85ml/gであり、溶融粘度は、フローテスター「CFT−500(株式会社島津製作所製)」にての温度300℃、荷重10kgの条件下にて360ポイズであった。二軸押出機「TEM−35B(東芝機械株式会社製)」にて、ガラス繊維「RES03−TP91(日本国東京都、日本板硝子株式会社製)」をサイドフィーダーから添加量が30質量%となるように供給しながら、シリンダー温度300℃で溶融混練してペレット化したポリアミド樹脂組成物を得た。
この芳香族ナイロン系樹脂組成物を使用したことと射出温度を280℃とした他は全く実施例1と同様に実験を行った。アルミニウム合金片との一体化物サンプルを得、引っ張り破断試験をしてせん断破断力を測定したところ、10個の平均で25.5MPa(260kgf/cm)であった。
[実施例4]
テレフタル酸とヘキサメチレンジアミンから成るナイロン6T成分として70質量%、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンから成るナイロン6I成分として30%質量%から成るポリマーを参考例1の方法で合成した。得られた合成樹脂の参考例2記載の方法で測定した粘度数は90ml/gであり、溶融粘度は、フローテスター「CFT−500(株式会社島津製作所製)」にての温度300℃、荷重10kgの条件下にて380ポイズであった。二軸押出機「TEM−35B(東芝機械株式会社製)」にて、ガラス繊維「RES03−TP91(日本板硝子株式会社製)」をサイドフィーダーから添加量が30質量%となるように供給しながら、シリンダー温度300℃で溶融混練してペレット化したポリアミド樹脂組成物を得た。
この全芳香族ナイロン系樹脂組成物を使用したことと射出温度を290℃とした他は全く実施例1と同様に実験を行った。アルミニウム合金片との一体化物サンプルを得、引っ張り破断試験をしてせん断破断力を測定したところ、10個の平均で24.0MPa(245kgf/cm)であった。
[実施例5]
市販の1.6mm厚のA5052アルミ合金を18mm×45mmの長方形片多数に切断し、金属板1であるアルミニウム合金板とした。このアルミニウム合金板の端部に穴を開け、十数個に対し塩化ビニルでコートした銅線を通し、アルミニウム合金板同士が互いに重ならないように銅線を曲げて加工し、全てを同時にぶら下げられるようにした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス株式会社製)」7.5%を水に投入した後で75℃として加熱溶解し、前記のアルミニウム合金板を5分浸漬し、よく水洗した。
続いて別の槽に50℃とした10%苛性ソーダ水溶液を用意し、これに前記のアルミニウム合金板を0.5分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に90℃とした60%硝酸液を用意し、15秒浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に20℃とした5%硫酸水溶液を用意し、前記のアルミニウム合金の穴部に直流電源装置「ASR3SD−150−500(中央製作所製)」の陽極を結線し、陰極は槽に入れた鉛板に結線して5A/dmの電流密度になる定電流制御で陽極酸化した。40分陽極酸化して水洗し、60℃とした温風乾燥機に1時間入れて乾燥した。1日後、うち1個を電子顕微鏡によって観察し、数平均内径17nmの微細孔口が表面を覆っていることを確認した。
その2日後、残りのアルミニウム合金板を取り出し、油分等が付着せぬよう穴のある方を手袋で摘まみ140℃とした射出成形金型にインサートした。金型を閉じ実施例3で使用したときと同じ芳香族ナイロン系の樹脂組成物を射出温度280℃で射出した。金型温度は140℃であり、図2で示す一体化した複合体12個を得た。1日後、これらを引っ張り試験した。10個の平均のせん断破断力は25.5MPa(260kgf/cm)であった。
図1は、アルミニウム合金部品とポリアミド樹脂を主成分とする熱可塑性合成樹脂組成物部品との複合体を、製造を模式的に示した射出成形金型の断面図である。 図2は、アルミニウム合金部品とポリアミド樹脂を主成分とする熱可塑性合成樹脂組成物部品との複合体を、模式的に示した単体の外観図である。
符号の説明
1…アルミニウム合金部品
2…可動側型板
3…固定側型板
4…熱可塑性合成樹脂組成物部品
5…ピンポイントゲート
6…接合面
7…複合体

Claims (16)

  1. アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する工程を経て電子顕微鏡観察で数平均内径10〜80nmの凹部で表面が覆われたアルミニウム合金部品と、
    前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着され、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物部品と
    からなる金属樹脂複合体。
  2. アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する工程を経て電子顕微鏡観察で数平均内径10〜80nmの凹部で表面が覆われたアルミニウム合金部品と、
    前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着され、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合されたもの、及び/又は、前記脂肪族ポリアミド樹脂と前記芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品と
    からなる金属樹脂複合体。
  3. アンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン化合物の水溶液に浸漬する工程を経て電子顕微鏡観察で数平均内径10〜80nmの凹部で表面が覆われたアルミニウム合金部品と、
    前記アルミニウム合金部品に射出成形で前記表面に固着され、異種の芳香族ポリアミドの群から選ばれた2種以上の芳香族ポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品と
    から金属樹脂複合体。
  4. 陽極酸化法で形成され、電子顕微鏡観察による測定で開口部の数平均内径が10〜80nmである穴を有する表面で覆われたアルミニウム合金部品と、
    前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着された、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物部品と
    からなる金属樹脂複合体。
  5. 陽極酸化法で形成され、電子顕微鏡観察による測定で開口部の数平均内径が10〜80nmである穴を有する表面で覆われたアルミニウム合金部品と、
    前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着された、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合された、又は、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品と
    からなる金属樹脂複合体。
  6. 陽極酸化法で形成され、電子顕微鏡観察による測定で開口部の数平均内径が10〜80nmである穴を有する表面で覆われたアルミニウム合金部品と、
    前記アルミニウム合金部品の前記表面に射出成形で固着された、異種の芳香族ポリアミドの群から選ばれた2種以上の芳香族ポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物部品と
    からなる金属樹脂複合体。
  7. 請求項2又は5に記載の金属樹脂複合体において、
    前記脂肪族ポリアミド樹脂がナイロン6又はナイロン66であって、前記芳香族ポリアミド樹脂がフタル酸類と脂肪族ジアミンから合成した芳香族ナイロンであることを特徴とする金属樹脂複合体。
  8. 請求項3又は6に記載の金属樹脂複合体において、
    前記異種の芳香族ポリアミドの群が、フタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、及びテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミドの群であることを特徴とする金属樹脂複合体。
  9. 請求項1〜8から選択される1項に記載の金属樹脂複合体において、
    前記熱可塑性合成樹脂組成物が、樹脂分組成100質量部に対して充填材1〜200質量部が含まれていることを特徴とする金属樹脂複合体。
  10. 請求項9に記載の金属樹脂複合体において、
    前記充填材が、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、タルク、粘土、及びガラス粉から選ばれる1種以上の充填材であることを特徴とする金属樹脂複合体。
  11. 数平均内径10〜80nmの凹部で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする為の、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミンから選択される1種以上の水溶液への浸漬処理工程と、
    該浸漬処理工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程と
    からなる金属樹脂複合体の製造方法。
  12. 数平均内径10〜80nmの凹部で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする為の、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミンから選択される1種以上の水溶液への浸漬処理工程と、
    該浸漬処理工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合された、又は、前記脂肪族ポリアミド樹脂と前記芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程と
    からなる金属樹脂複合体の製造方法。
  13. 数平均内径10〜80nmの凹部で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする為の、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミンから選択される1種以上の水溶液への浸漬処理工程と、
    該浸漬処理工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、フタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、及びテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミドの群から選ばれた2種以上のポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程と
    からなる金属樹脂複合体の製造方法。
  14. 開口部の数平均内径が10〜80nmである孔で覆われたアルミニウム合金部品表面とする陽極酸化工程と、
    該陽極酸化工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、主成分がポリアミド樹脂で従成分が耐衝撃性改良材である樹脂分組成の熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程と
    からなる金属樹脂複合体の製造方法。
  15. 開口部の数平均内径が10〜80nmである穴で覆われたアルミニウム合金部品の表面とする陽極酸化工程と、
    前記陽極酸化工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が単純混合された、又は、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂が分子的に結合されたものが主な樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程と
    からなる金属樹脂複合体の製造方法。
  16. 開口部の数平均内径が10〜80nmである穴で覆われたアルミニウム合金部品表面とする陽極酸化工程と、
    該陽極酸化工程が為された前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、フタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミド、及びテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからのポリアミドの群から選ばれた2種以上のポリアミドを主成分とする樹脂分組成である熱可塑性合成樹脂組成物を射出して樹脂組成物部品として成形すると共にこれを前記アルミニウム合金部品の前記表面に接合する工程と
    からなる金属樹脂複合体の製造方法。
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