JP2002234998A - 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
長繊維強化ポリアミド樹脂組成物及びその成形品Info
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Abstract
下で吸水しても剛性・衝撃強度等の機械的強度がより優
れた長繊維強化ポリアミド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 下記の成分(A)及び(B)を含有し、
成分(A)/(B)の重量比が20/80〜95/5で
ある長繊維強化ポリアミド樹脂組成物。 (A):ポリアミド樹脂(C)80〜50重量%とポリ
オレフィン樹脂(D)20〜50重量%とをブレンドして
なり、MFR(230℃、21.2N)が1〜70g/
10min.である樹脂ブレンド物 (B):重量平均繊維長が2mm以上である繊維
Description
れ、耐熱性に優れ、実用環境での剛性・衝撃強度などの
機械的強度に優れた長繊維強化ポリアミド樹脂組成物に
関する。
れ、比重も小さいため、汎用樹脂として広く利用されて
いる。しかし、機械的強度、耐熱性等の面では必ずしも
十分とは言えず、その用途もかなり制約されたものとな
っている。かかる欠点を改善し、熱可塑性樹脂の剛性・
衝撃強度等の機械的強度を向上させる手段として、フィ
ラーやガラス繊維等を配合することが知られている。工
業的にも、チョップドストランド等のガラスの短繊維を
結晶性熱可塑性樹脂と混合して混練機で造粒したガラス
繊維強化熱可塑性樹脂が製造されている。
下、一般的には0.5mm以下であり、しかも押出機で
の混練中に更に繊維が折損することが避けられない上記
の如き短繊維強化熱可塑性樹脂では、機械的強度の改善
にも自ずと制約があり、より高度の機械的強度の要求に
対しては充分応えることができない。
しく高めることが試みられ、特開平5−9380号公報
には、プルトルージョン成形法を応用し、連続した繊維
束を引きながら、溶融したポリアミド樹脂を含浸し、全
体の5〜80重量%の実質上平行に配列した繊維を含有
させる方法で製造した長繊維強化ポリアミド樹脂組成物
の製造法が記載されている。また、特開平3−1211
46号公報には、同様にしてプルトルージョン成形法を
用い、長繊維強化ポリオレフィン樹脂組成物の製造法が
記載されている。これらのプルトルージョン成形法を用
いて製造した長繊維強樹脂組成物により、剛性・衝撃強
度等の機械特性は改良された。しかし、自動車のエンジ
ンルーム内の部品など、耐熱性への要求水準が高い部品
への適用を考えた場合、長繊維強化ポリオレフィン樹脂
では耐熱性が不十分であり、長繊維強化ポリアミド樹脂
では実用環境下での吸水による剛性・衝撃強度等の機械
特性の低下という問題があった。
明が解決しようとする課題は、加工性・耐熱性を損なう
ことなく、実用環境下で吸水しても、剛性・衝撃強度な
どの機械的強度がより優れた長繊維強化ポリアミド樹脂
組成物を提供することにある。
状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、ポリアミド樹脂にポ
リオレフィン樹脂を特定量配合することにより上記の課
題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至
った。すなわち、本発明は、下記の成分(A)及び
(B)を含有し、成分(A)/(B)の重量比が20/
80〜95/5である長繊維強化ポリアミド樹脂組成物
に係るものである。 (A):ポリアミド樹脂(C)80〜50重量%とポリ
オレフィン樹脂(D)20〜50重量%とをブレンドして
なり、MFR(230℃、21.2N)が1〜70g/
10min.である樹脂ブレンド物 (B):重量平均繊維長が2mm以上である繊維
脂(C)80〜50重量%とポリオレフィン樹脂(D)2
0〜50重量%とをブレンドしてなり、MFR(230
℃、21.2N)が1〜70g/10min.である樹
脂ブレンド物である。
は1〜70g/min.であり、好ましくは1〜50g
/10min.であり、さらに好ましくは1〜30g/
10min.である。MFRが低すぎると長繊維強化ポ
リアミド樹脂の製造及び成形が困難になり、MFRが高
すぎると剛性、衝撃強度等の機械的強度が低下する。
(A)はポリアミド樹脂(C)80〜50重量%とポリ
オレフィン系樹脂(D)20〜50重量%とをブレンドし
てなり、ポリアミド樹脂の割合が多すぎると、実用環境
では吸水による剛性、衝撃強度等の機械的強度が低下
し、ポリアミド樹脂の割合が少なすぎると、耐熱性が低
下する。
ては、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイ
ロン11,ナイロン12、ナイロン6・10,ナイロン
6・12等があげられるが、これに限定されるものでは
なく、周知のポリアミド樹脂がいずれも使用できる。ま
た、これらの樹脂をブレンドしてもかまわない。さらに
芳香族ポリアミド樹脂も使用できる。たとえばポリヘキ
サメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)の如き芳
香族成分を含有するコポリアミド樹脂である。かかる芳
香族成分を含有するコポリアミド樹脂は芳香族アミノ酸
及び/又は芳香族ジカルボン酸、たとえば、パラアミノ
メチル安息香酸、パラアミノエチル安息香酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸などを主要構成成分とする溶融重合
が可能なポリアミド樹脂を意味する。ポリアミド樹脂の
他の構成成分となるジアミンはヘキサメチレンジアミ
ン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミ
ン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチ
レンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレ
ンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタ
ン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス
(3−メチル,4−アミノシクロヘキシル)メタン、
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4
−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどを使用する
ことができる。ポリアミド樹脂(C)として好ましいの
は、ナイロン6、ナイロン66であり、特に好ましいに
はナイロン6である。通常、ポリアミド樹脂はアミノ基
とカルボニル基の末端基を有するが、本発明で用いるポ
リアミド樹脂(C)の末端基の好ましいアミノ基量は4
0〜80mEq/kgであり、末端基の好ましいカルボ
キシル基量は10〜120mEq/kgである。末端基
濃度が低すぎる場合は剛性・衝撃強度等の機械的強度が
低下する場合があり、末端基濃度が高すぎる場合は長繊
維強化ポリアミド樹脂の製造及び成形が困難になる場合
がある。また、アミノ基とカルボキシル基の好ましい末
端基量の比は、(アミノ基の末端基量)/(カルボニル
基の末端基量)<1である。
としては、ポリプロピレン樹脂(F)、エチレン単独重
合体又はエチレン−α−オレフィンランダム共重合体等
のポリエチレン樹脂があげられる。これらの樹脂をブレ
ンドしてもかまわないし、さらには変性ポリオレフィン
樹脂(E)、ゴム等が配合されたものであってもよい。
ポリオレフィン樹脂(D)として好ましいのは、ポリプ
ロピレン樹脂(F)である。
(E)とは、オレフィンの単独重合体又は二種以上のオ
レフィン共重合体に、不飽和カルボン酸及び/又はその
誘導体をグラフト重合したもの、オレフィンから選ばれ
た1種又は2以上と不飽和カルボン酸及び/又はその誘
導体を共重合したものである。
ン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。また不
飽和カルボン酸の誘導体としては、これらの酸無水物、
エステル、アミド、イミド、金属塩等があり、その具体
例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジ
ル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチ
ルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジ
メチルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、
マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸
モノアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、メタ
クリル酸ナトリウム等があげることができる。また、ク
エン酸、リンゴ酸のようにポリプロピレンにグラフトす
る工程で脱水して不飽和カルボン酸を生じるものを用い
てもよい。これらの不飽和カルボン酸及びその誘導体の
うち、好ましいのはアクリル酸及びメタクリル酸のグリ
シジルエステル及び無水マレイン酸であり、これにより
変性された好ましい変性ポリオレフィン樹脂(E)とし
ては、エチレン及び/又はプロピレンを主たるポリマー
構成単位とするポリオレフィン系樹脂に無水マレイン酸
をグラフト重合することにより変性したもの、エチレン
及び/又はプロピレンを主体とするオレフィンとメタク
リル酸グリシジルエステル又は無水マレイン酸とを共重
合することにより変性したものがあげられる。また、本
発明において用いられる変性ポリオレフィン樹脂(E)
は、ポリマー構成単位の0.1〜10重量%が上記のご
とき不飽和カルボン酸又はその誘導体からなるものが好
ましく、特にこれらの成分がランダム共重合あるいはブ
ロック共重合によりポリマー鎖中に導入される場合には
3〜10重量%、グラフト重合による場合には0.1〜
10重量%が好ましい。不飽和カルボン酸又はその誘導
体の含量が少なすぎると、衝撃強度、疲労特性等の機械
的強度が低下し、多すぎると剛性等の機械的強度が低下
する場合がある。
は、プロピレン単独重合体又はエチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム
共重合体、プロピレンブロック共重合体があげられる。
また、これらの重合体をブレンドしてもかまわない。ポ
リプロピレン樹脂(F)として好ましいのは、プロピレン
ブロック共重合体である。というのも、衝撃強度が向上
するからである。前述のα−オレフィンの具体例として
は、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、2−メチ
ル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセ
ン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−
ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−
ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチ
ル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセ
ン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、
トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、
1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘ
キセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプ
テン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−
ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブ
テン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−
ドデセン等をあげることができる。この中でも1−ブテ
ン,1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテンのα−
オレフィンを好ましく用いることができる。
ては、樹脂同士あるいは樹脂と固体もしくは液体の添加
物を混合するための公知の各種方法が採用可能である。
好ましい例としては、成分(A)の各成分の全部もしく
はいくつかを組み合わせて別々にヘンシェルミキサー、
リボンブレンダー、ブレンダー等により混合して均一な
混合物とした後、該混合物を溶融混練する等の方法を挙
げることができる。溶融混練の手段としては、バンバリ
ーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラ
フ、一軸又は二軸の押出機等の従来公知の混練手段が広
く採用可能である。特に好ましいのは、一軸又は二軸押
出機を用い、予め十分に予備混合したポリオレフィン樹
脂、不飽和カルボン酸化合物及び/又はその誘導体、パ
ーオキサイド化合物を押出機の第1供給口より供給し、
第2供給口よりポリアミド樹脂を供給して混練を行う方
法である。
できるものであれば種類に特に制約はなく、例えばガラ
ス繊維、炭素繊維、金属繊維、芳香族ポリアミド繊維が
何れも使用できる。繊維含有量は、5〜80重量%であ
り、好ましくは10〜75重量%であり、さらに好まし
くは20〜70重量%である。繊維の含有量が過少であ
ると剛性、衝撃強度等の機械的強度への十分な補強効果
がえられず、一方繊維の含有量が過多であると長繊維強
化ポリアミド樹脂の製造及び成形が困難になる。
り、好ましくは3〜50mmである。繊維長が短すぎる
と、本発明における樹脂組成物を成形した時に剛性、衝
撃強度等の機械的強度の十分な向上は期待できない。ま
た、繊維長が長すぎると、製造及び成形が著しく困難と
なる場合がある。なお、上記の繊維長は、樹脂組成物中
の長さである。
維が実質上全て2mm以上の長さを有しかつ互いにほぼ
平行な状態で配列していることが好ましい。特に成形加
工操作が容易な射出成形に供し、射出成形性を損なうこ
となく優れた強度を保持した成形品を得るためには、樹
脂組成物は長さ2〜50mmのペレット状で、繊維がペ
レットと実質上同一の長さで配列した組成物とするのが
好ましい。
的、効果を大きく阻害しない範囲で他の熱可塑性樹脂の
一種又は二種以上を併用することや造核剤や結晶化促進
剤を配合することが可能である。また、目的に応じ所望
の特性を付与するため、一般に熱可塑性樹脂に添加され
る公知の物質、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、中和
剤、紫外線吸収等の安定剤、気泡防止剤、難燃剤、難燃
助剤、分散剤、帯電防止剤、滑剤、シリカ等のアンチブ
ロッキング剤、染料や顔料等の着色剤、可塑剤等をさら
に配合することも可能である。また、ガラスフレーク、
マイカ、ガラス粉、ガラスビーズ、タルク、クレー、ア
ルミナ、カーボンブラック、ウォルスナイト等の板状、
粉粒状の無機化合物あるいはウィスカー等を適当量併用
してもよい。
造するにあたり、プルトルージョン成形法が用いられ
る。プルトルージョン成形法は、基本的には連続した繊
維束を引きながら樹脂を含浸するものであり、樹脂のエ
マルジョン、サスペンジョンあるいは溶液を入れた含浸
液の中を繊維束を通し含浸する方法、樹脂の粉末を繊維
束に吹き付けるか粉末を入れた槽の中を繊維束を通し繊
維に樹脂を付着させたのち樹脂を溶融して含浸する方
法、クロスヘッドの中を繊維束を通しながら押出機等か
らクロスヘッドに樹脂を供給し含浸する方法等が知られ
ているが、本発明においてはかかる公知の方法がいずれ
も利用できる。特に好ましいのがはクロスヘッドを用い
る方法である。また、これらのプルトルージョン成形法
における樹脂の含浸操作は1段で行うのが一般的である
が、これを2段以上に分けて行ってもかまわない。
成物の形状に制約はなく、ストランド状、シート状、平
板状あるいはストランドを適当な長さに裁断したペレッ
ト状等任意の形状が可能である。特に成形加工の容易な
射出成形への適用のため、長さ2〜50mmのペレット
状組成物にするのが好ましい。
可能であるが、特に汎用的な射出成形に供した場合、成
形品中において繊維が重量平均繊維長1mm以上で分散
した成形品とするのが好ましく、これにより高度の機械
的強度を保持した成形品とすることができる。
らは単なる例示であり、本発明を逸脱しない限りこれら
実施例に限定されるものではない。実施例における評価
用サンプルの製造方法について以下に示す。 (1) マトリックス樹脂の製造方法 予め十分に予備混合したポリプロピレン樹脂、無水マレ
イン酸、パーオキサイド化合物を二軸押出機の第1供給
口より供給し、第2供給口よりポリアミド樹脂と酸化防
止剤を供給し、混練を行った。用いた二軸押出機は、シ
リンダ−径=65mm、 L/D=37であった。シリ
ンダー温度は240℃に設定し、スクリュー回転数は3
00rpmであった。用いたポリプロピレン樹脂とポリ
アミド樹脂の種類と配合比率は、表1に示した。樹脂1
00重量部に対して、無水マレイン酸の添加量は0.2
重量部、パーオキサイド化合物の1,3ビス (t−ブ
チル パーオキシジイソプロピル)ベンゼンの添加量は
0.024重量部、酸化防止剤の商品名GSY−P10
1(吉富ファインケミカル社製)の添加量は0.05部
であった。なお、1,3ビス (t−ブチル パーオキ
シジイソプロピル)ベンゼンは、ポリプロピレン樹脂の
パウダーで濃度8重量%に希釈して二軸押出機に供給し
た。 (2)長繊維ペレットの製造方法 上記の方法で得られたマトリックス樹脂を用い、特開平
3−121146号公報に記載されている方法により製
造した。なお、含浸温度は340℃、引取速度は6mで
行い、用いたガラス繊維の繊維径は13μであった。 (3)評価用サンプルの製造方法 得られた長繊維ペレットは下記条件で成形した。評価用
サンプルの射出成形は、下記の住友重機械工業株式会社
製成形機を使用した。 型締力 :180t スクリュー :長繊維深溝スクリュー スクリュー径 :45mm スクリューL/D:12 成形は、下記の条件でサンプルを成形した。 シリンダー温度:280℃[マトリックス樹脂がポリアミド樹脂を含む場合] 250℃[マトリックス樹脂がポリプロピレン樹脂の場合] 金型温度 :50℃ 背圧 :0MPa 得られたサンプルは、成形直後にアルミが内貼されてい
る袋にいれ、袋の入り口をヒートシールして測定まで2
3℃で保管した。これは吸湿による物性低下を防止する
ためである。
ついて以下に示す。 (1)MFR 含浸に用いるマトリックス樹脂を140℃、5時間真空
乾燥した後、JISK7210に準拠し、温度230
℃、荷重21.2Nで測定した。 (2)曲げ弾性率 JIS K7203に準拠して測定した。 (3)IZOD衝撃強度 JIS K7110に準拠して測定した。 (4)熱変形温度 ASTM D648の方法に準拠し、荷重182.6N
にて測定した。 さらに、実用環境では吸水による物性への影響があるの
で、吸水による物性への影響を評価するため、得られた
サンプルを23℃、湿度95%、120時間で調製した
後、上記測定を行い、吸水後の物性を評価した。なお、
実施例と比較例に用いたサンプルの樹脂の種類を表1に
示した。
た組成のポリアミド樹脂/ポリプロピレン樹脂=70/
30のブレンド物であるマトリックス樹脂を製造した。
用いたポリアミド樹脂とポリプロピレン樹脂の組成は表
3、4に示し、製造したマトリックス樹脂のMFRは表
5に示した。このマトリックス樹脂を用い、特開平3−
121146号公報に記載されている方法により、ガラ
ス繊維含有量40重量%、ペレット長9mmのペレット
を作成した。さらに得られたペレットを射出成形して得
たサンプルの曲げ弾性率、IZOD衝撃強度、熱変形温
度を表6に示した。また、吸水後の物性評価として、得
られたサンプルを23℃、湿度95%、120時間で調
製した後、曲げ弾性率、IZOD衝撃強度を測定し、表
7に示した。
−10−4を射出成形して得たサンプルの曲げ弾性率、
IZOD衝撃強度、熱変形温度を表6に示した。また、
吸水後の物性評価として、得られたサンプルを23℃、
湿度95%、120時間で調製した後、曲げ弾性率、I
ZOD衝撃強度を測定し、表7に示した。
PG4005−3を射出成形して得たサンプルの曲げ弾
性率、曲げ強度、IZOD衝撃強度を表6に示した。ま
た、吸水後の物性評価として、得られたサンプルを23
℃、湿度95%、120時間で調製した後、曲げ弾性
率、IZOD衝撃強度を測定し表7に示した。
脂住友化学製SPAN51G4−2を射出成形して得た
サンプルの曲げ弾性率、IZOD衝撃強度を表6に示し
た。また、吸水後の物性評価として、得られたサンプル
を23℃、湿度95%、120時間で調製した後、曲げ
弾性率、IZOD衝撃強度を測定し、表7に示した。
N)
工性・耐熱性を損なうことなく、実用環境下で吸水して
も剛性・衝撃強度等の機械的強度がより優れた長繊維強
化ポリアミド樹脂組成物を提供することができた。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記の成分(A)及び(B)を含有し、
成分(A)/(B)の重量比が20/80〜95/5で
ある長繊維強化ポリアミド樹脂組成物。 (A):ポリアミド樹脂(C)80〜50重量%とポリ
オレフィン樹脂(D)20〜50重量%とをブレンドして
なり、MFR(230℃、21.2N)が1〜70g/
10min.である樹脂ブレンド物 (B):重量平均繊維長が2mm以上である繊維 - 【請求項2】 ポリオレフィン樹脂(D)は一部又はその
すべてが不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された
変性ポリオレフィン樹脂(E)である請求項1記載の長
繊維強化ポリアミド樹脂組成物。 - 【請求項3】 成分(A)のMFR(230℃、21.
2N)が1〜50g/10min.である請求項1又は
2記載の長繊維強化ポリアミド樹脂組成物。 - 【請求項4】 ポリオレフィン樹脂(D)がポリプロピレ
ン樹脂(F)である請求項1〜3記載のいずれか一請求項
に記載の長繊維強化ポリアミド樹脂組成物。 - 【請求項5】 ポリプロピレン樹脂(F)がプロピレンブ
ロック共重合体である請求項4記載の長繊維強化ポリア
ミド樹脂組成物。 - 【請求項6】 樹脂中において、成分(B)が実質上そ
の全てが2mm以上の長さを有し、かつ互いにほぼ平行
な状態で配列していることを特徴とする請求項1〜5記
載のいずれか一の請求項に記載の長繊維強化ポリアミド
樹脂樹脂組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜6記載のいずれか一の請求項
に記載の長繊維強化ポリアミド樹脂組成物を用いて成形
し、成分(B)の重量平均繊維長が1mm以上である成
形品。 - 【請求項8】 ポリアミド樹脂(C)のアミノ基の末端
基量が40〜80mEq/kgであり、アミノ基とカル
ボキシル基の末端基量が下記式(1)で表される請求項
1〜7記載のいずれか一の請求項に記載の長繊維強化ポ
リアミド樹脂樹脂組成物。 (アミノ基の末端基量)/(カルボニル基の末端基量)<1 (式1)
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