JP3811857B2 - ガラス繊維用集束剤、オレフィン樹脂強化用ガラス繊維、および繊維強化成形用オレフィン樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

ガラス繊維用集束剤、オレフィン樹脂強化用ガラス繊維、および繊維強化成形用オレフィン樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン樹脂を強化するガラス繊維(以下単に「繊維」と略称する)用の集束剤、オレフィン樹脂強化用繊維、および繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン樹脂と繊維とを含む樹脂組成物は、繊維で強化された成形品を得るための組成物として広く使用されている。これらの組成物においては、オレフィン樹脂と繊維との馴染みを良好ならしめるために繊維表面に集束剤が附与される。
【0003】
繊維強化オレフィン樹脂組成物から成形される成形品は、オレフィン樹脂と繊維束切断物(チョップドストランド)とを直接混合して射出成形するか、あるいは両者を一旦押出機などにより混練および押出し、および切断してショートファイバーペレットとした後射出成形するか、あるいは繊維を引き揃えて溶融樹脂を含浸させて引き抜き、切断してロングファイバーペレットとし、このペレットを射出成形することによって製造される。
【0004】
しかしながら、オレフィン樹脂は化学構造上、分子鎖に極性基がなく、表面活性に乏しいため、上記ペレットを作成したとしても、繊維に対するオレフィン樹脂の密着性は劣り、成形品において期待される程の強度の向上は少ない。また、得られた組成物から繊維がほぐれて飛散し易いという欠点も有する。オレフィン樹脂を基本樹脂とした引抜き成形による繊維強化成形品用樹脂組成物においてはかかる問題があり、その改善が切望されていた。
【0005】
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1では、繊維に含浸するマトリックス樹脂としてオレフィン樹脂とともに特定の変性を行った変性オレフィン樹脂を併用することにより、ロングファイバーペレットとしたときに、繊維用集束剤による処理との相乗的効果が発現し、成形品の機械的強度などが飛躍的に向上することが提案されている。さらに、前記公報では、ガラス繊維の集束剤の成分として、変性オレフィン樹脂を用いることが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特許第2941320号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、集束剤の成分として変性オレフィン樹脂を用いた場合、変性オレフィン樹脂に水分散性をもたせて、繊維に付与する必要があり、変性オレフィン樹脂に中和剤を添加するか、または界面活性剤を添加する必要があり、この水分散性化または水溶性化の処理方法によっては、繊維表面に変性オレフィン樹脂が十分に付着せず、繊維の集束性が劣り、ペレットや成形品に毛羽が発生し、ショートファイバーペレットおよびロングファイバーペレットとして、成形した際の成形品の機械的強度が劣るといった問題を有していた。
【0008】
従って、本発明の目的は、マトリックス樹脂であるオレフィン樹脂と繊維とが強固に密着し、原料および成形品に毛羽立ちが発生せず、優れた強度の成形品を与える繊維用集束剤、オレフィン樹脂強化用繊維、および繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、少なくとも下記成分a)およびb)を含むことを特徴とするオレフィン樹脂強化用ガラス繊維(以下「ガラス繊維」を単に「繊維」という)用集束剤を提供する。
a)エチレンジアミンおよびモルホリンから選ばれる少なくとも1種で中和された酸変性のオレフィン樹脂、および
b)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
【0010】
上記酸変性オレフィン樹脂の数平均分子量は、5,000以上であることが好ましい。また、本発明においては、上記集束剤で処理された繊維束は、その全量に対して、上記集束剤が固形分として0.1〜2.0質量%付与されていることが好ましい。
【0011】
また、本発明は、上記集束剤で処理された繊維束の連続物を、クロスヘッドを通して引きながら、押出機からクロスヘッドに供給されるオレフィン樹脂の溶融物で含浸することを特徴とする長繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物の製造方法、および上記集束剤で処理された繊維束を切断してなるチョップドストランドと、オレフィン樹脂とを混練して押出し、これを切断することを特徴とする短繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物の製造方法を提供する。ここで、オレフィン樹脂がポリプロピレンであることが好ましい。
【0012】
本発明によれば、集束剤の主要成分である酸変性のオレフィン樹脂を特定のアミンで中和することによって、繊維の集束性が優れ、処理された繊維束の毛羽立ちが抑制され、また、該処理繊維を含有する樹脂組成物を成形した場合において成形品の機械的強度が向上する。かかる特定のアミンは、他の中和剤である比較的アルカリ性が強い水酸化ナトリウムや水酸化カリウムに比べ、酸基との反応性が低いため、集束剤を繊維に付着させた後に、酸基から上記アミンが解離し易く、上記アミンが遊離してフリーとなった酸基が、特定のシランカップリング剤と反応し、繊維の表面とマトリックス樹脂であるオレフィン樹脂との密着を良好にすると考えられる。
【0013】
上記本発明に対して、酸変性オレフィン樹脂を、水分散性または水溶性にする別の方法としては、酸変性オレフィン樹脂を界面活性剤を用いて乳化する方法も考えられるが、界面活性剤のみでは、酸変性オレフィン樹脂の親水性が劣るため、多量の界面活性剤を用いなければ、酸変性オレフィン樹脂を水中に均一に乳化あるいは分散させることが困難であり、多量の界面活性剤の使用は繊維とマトリックス樹脂との優れた密着性を阻害する。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明の集束剤は、エチレンジアミンおよびモルホリンから選ばれる少なくとも1種で中和された酸変性オレフィン樹脂とγ−アミノプロピルトリエトキシシランとを必須成分として含むことを特徴としている。
【0015】
本発明の集束剤に使用する酸変性オレフィン樹脂は、オレフィン樹脂をクロルスルホン化した後にスルホン基に変換させるか、直接スルホン化するか、さらにはオレフィン樹脂の製造時に、オレフィンに重合性不飽和カルンボン酸化合物またはその誘導体を共重合させるか、さらにはオレフィン樹脂に、付加重合性不飽和カルボン酸化合物またはその誘導体をグラフト重合させるなどの方法で得ることができる。
【0016】
上記の如く酸変性されるオレフィン樹脂としては、オレフィンの単独重合体および2種以上のオレフィンの共重合体から選ばれたものがいずれも使用可能であり、その具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。
【0017】
スルホン化された好ましいオレフィン樹脂としては、上記の如きオレフィン樹脂に塩素と二酸化イオウ、またはクロルスルホン酸を反応させクロルスルホン化し、これをスルホン基に変化させたもの、および直接スルホン化したオレフィン樹脂が挙げられる。より好ましいのはスルホン化ポリエチレンおよびスルホン化ポリプロピレンである。
【0018】
不飽和カルボン酸化合物またはその誘導体で変性された酸変性オレフィン樹脂としては、オレフィンの単独重合体または2種以上のオレフィンの共重合体、例えば、オレフィン樹脂として上記で例示した樹脂などに不飽和カルボン酸化合物またはその誘導体をグラフト重合したもの、オレフィンから選ばれた1種または2種以上の単量体と不飽和カルボン酸化合物またはその誘導体から選ばれた1種または2種以上をランダムまたはブロック共重合したもの、およびこれにさらに不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合したものが挙げられる。
【0019】
ここで、カルボン酸変性のために使用される不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。また、不飽和カルボン酸の誘導体としてはこれらの酸の無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩などがあり、その具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸モノアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、メタクリル酸ナトリウムなどを挙げることができる。これらの化合物のうちでフリーのカルボン酸基を有さないものは、重合後に加水分解などによりカルボン酸基を生成させる。
【0020】
上記の不飽和カルボン酸化合物およびその誘導体のうち、好ましいのはアクリル酸およびメタクリル酸のグリシジルエステルおよび無水マレイン酸であり、これらにより変性された好ましい酸変性オレフィン樹脂としては、エチレンおよび/またはプロピレンを主たる樹脂構成単位とするオレフィン樹脂に無水マレイン酸をグラフト重合することにより変性したもの、エチレンおよび/またはプロピレンを主体とするオレフィンと(メタ)アクリル酸グリシジルエステルまたは無水マレイン酸とを共重合することにより酸変性したものが挙げられる。
【0021】
かかる酸変性オレフィン樹脂は、その数平均分子量が5,000以上が好ましく、より好ましい数平均分子量は10,000以上であり、数平均分子量が15,000〜50,000であることが最も好ましい。数平均分子量が5,000未満では、ガラス繊維の集束性が低下するため不十分である。
【0022】
本発明は、以上の如き酸変性オレフィン樹脂を水溶性化または水分散性化させるためには、酸の基をエチレンジアミンおよびモルホリンから選ばれる少なくとも1種で中和するために、集束剤中にエチレンジアミンおよびモルホリンから選ばれる少なくとも1種が少なくとも含有されていることを必須とする。上記アミンの使用量は、酸変性オレフィン樹脂の酸の基を1当量とした場合、0.5〜1.5当量の割合で使用することが好ましく、さらに0.8〜1.2当量の割合で使用することが好ましい。
【0023】
本発明の集束剤に用いる酸変性オレフィン樹脂は、前記アミンの他に、中和剤として、集束剤の調合タンクや、集束剤を繊維束に付与させるアプリケータでの安定した水分散性または水溶性を得るために、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物を併用しても構わない。また、上記酸変性オレフィン樹脂は、適当な量の界面活性剤を併用して水分散性化または水溶性化させることができる。界面活性としては特に限定はない。上記酸変性オレフィン樹脂は、前記a)成分およびb)成分の合計質量に対し、50〜95質量%含有されていることが好ましく、70〜90質量%であることがより好ましい。前記値が50質量%未満であるとマトリックス樹脂との相溶性および成形品の機械的強度が劣り、一方、95質量%を超えると後述するシランカップリング剤の量が少なくなり好ましくない。
【0024】
本発明の集束剤は、前記酸変性オレフィン樹脂に加えて、γ−アミノプロピルトリエトキシシランを含有することを必須とする。該シランカップリング剤は、酸変性オレフィン樹脂と繊維との密着性を向上させ、かつ後にマトリックス樹脂であるオレフィン樹脂と繊維との密着性も向上させる作用を有する。
【0025】
記アミノシランは、集束剤中の酸変性ポリオレフィンとの反応性が特に高いと考えられ、繊維の集束性が向上し、また、樹脂との密着性を高め、機械的強度などが優れる点で好ましい。
【0026】
上記シランカップリング剤は、前記a)成分およびb)成分の合計質量に対して5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%で使用する。シランカップリング剤の使用量は低過ぎると繊維と集束剤の結合、および処理された繊維とマトリックス樹脂との密着性が不足し、一方、シランカップリング剤の使用量が多すぎると、最終的に得られる樹脂組成物が黄変着色するので好ましくない。
【0027】
前記集束剤は、前記a)成分およびb)成分の他に、樹脂成分として、例えば、さらに、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂などの樹脂またはその変性物、あるいはオレフィン樹脂系ワックスに代表されるワックス類などのオリゴマーを併用することが可能である。ただし、上記の樹脂やオリゴマーは、通常界面活性剤による水分散性化によって得られた水分散液、あるいは樹脂やオリゴマーの骨格中に存在するカルボン酸基やアミド基の中和や水和による水溶性化によって得られる水溶液といった形態で使用されるのが一般的である。さらに、集束剤に潤滑性能を付与するために、さらに潤滑剤を含有させることができる。
【0028】
上記潤滑剤としては、従来の集束剤に用いられているものが使用できる。例えば、キャデリンワックス、カルナウバワックス、木ろうなどの植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス、モンタンワックス、石油ワックスなどの鉱物系ワックス、脂肪酸アミド、および脂肪酸エステル系、芳香族エステル系、脂肪酸エーテル系、芳香族エーテル系の界面活性剤などが好ましく使用される。この潤滑剤は、多すぎると繊維とマトリックス樹脂との接着を妨げることになり、不足すれば充分な潤滑性能が得られないため、使用する場合は、集束剤全体に対して固形分として0.01〜0.5質量%程度添加するのが適当である。
【0029】
さらに、上記集束剤は、上記の成分以外に塩化リチウムやヨウ化カリウムなどの無機塩や、アンモニウムクロライド型やアンモニウムエトサルフェート型などの4級アンモニウム塩に代表される帯電防止剤、あるいは脂肪族エステル系、脂肪族エーテル系、芳香族エステル系、芳香族エーテル系の界面活性剤に代表される潤滑剤などを含んでいてもよい。
このような本発明の集束剤は、水分散液または水溶液の形態であり、その固形分濃度は通常0.01〜0.5質量%である。また、集束剤として前記a)成分およびb)成分の他に、他成分を添加した場合のa)成分およびb)成分の合計量は、a)成分およびb)成分を含む集束剤の固形分全量を100質量部としたとき、50質量部以上含有されていることが好ましい。
【0030】
本発明において上記集束剤によって処理される繊維については、モノフィラメントの平均径が6〜23μmであることが好ましく、より好ましくは10〜17μmである。モノフィラメントの平均径が6μm未満の場合は、後にマトリックス樹脂を含浸させてペレットとした場合にペレットがコスト高になり、23μmを超える場合は、上記ペレットが機械的物性が劣るために好ましくない。
【0031】
本発明の集束剤による繊維の処理方法については特に限定されるものではなく、いずれの処理方法であってもよい。
本発明の集束剤は、該集束剤が付与された繊維の全量に対し固形分として0.1〜2.0質量%付与されていることが好ましい。付与量が0.1質量%未満であると繊維の集束性が不十分で毛羽立ち易く、また、繊維とマトリックス樹脂との接着が劣り好ましくなく、一方、付与量が2.0質量%を越えるとマトリックス樹脂の含浸時における繊維束の解繊が不十分となり、マトリックス樹脂中で未解繊の繊維束が存在することによる欠点を生じさせるため好ましくない。
【0032】
本発明は、上記の集束剤で処理された繊維束の連続物を引きながら、オレフィン樹脂を主体とするマトリックス樹脂を繊維束に含浸させ、長繊維で強化されたオレフィン樹脂組成物(ロングファイバーペレット)を製造する場合、酸変性オレフィン樹脂を含有する集束剤で処理した繊維束の使用が、繊維による補強効果を高めるうえで特に有効である。
【0033】
一方、チョップドストランドなどの短繊維でオレフィン樹脂を強化する、いわゆるショートファイバーペレットの場合においては、エポキシ樹脂あるいはウレタン樹脂を含有してなる集束剤で処理したものが一般的に用いられ、また、その補強促進効果が認められているが、本発明において前記集束剤で処理したチョップドストランドなどの短繊維を用いても、ロングファイバーペレットの場合と同様に補強促進効果は認められる。
【0034】
次に、上記集束剤で処理された繊維束と該繊維束に含浸させるマトリックス樹脂とからなる長繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物について説明する。上記マトリックス樹脂としてはオレフィン樹脂を主体とするものが用いられる。特に好ましくはマトリックス樹脂としてオレフィン樹脂を主体とし、これと前記集束剤の主成分と同様な酸変性オレフィン樹脂を併用したものであり、これにより、前述した特定の集束剤で処理した繊維による補強効果を相乗的に高めることができ、成形品の機械的強度などが飛躍的に向上する。
【0035】
ここでマトリックス樹脂として用いるオレフィン樹脂としては、前記オレフィン樹脂と同様に、オレフィンの単独重合体および2種以上のオレフィンの共重合体から選ばれたものがいずれも使用可能である。これらのオレフィン樹脂は2種以上混合して使用してもよい。これらのオレフィン樹脂のうち、本発明においては、樹脂の押出加工性、成形性、得られた樹脂組成物の諸特性などから考えて、ポリエチレンもしくはポリプロピレンを主体とするものが好ましく、特に好ましくはポリプロピレンを主体とするものである。
【0036】
また、マトリックス樹脂として、かかるオレフィン樹脂と併用するのが好ましい変性オレフィン樹脂としては、前記酸変性オレフィン樹脂として詳述したものがいずれも使用できる。これらの酸変性オレフィン樹脂は2種以上混合して使用することも可能である。本発明において、集束処理した繊維束に含浸するマトリックス樹脂として、かかる酸変性オレフィン樹脂をオレフィン樹脂と併用する場合においては、オレフィン樹脂99〜40質量部に対し酸変性オレフィン樹脂を1〜60質量部の割合で用いるのが好ましく、これにより、前述した繊維の集束剤による処理の作用と相まって集束剤で処理した繊維束に対するマトリックス樹脂の含浸性および繊維との密着性が一段と良くなり、強度が飛躍的に向上した成形品を与える樹脂組成物が得られる。特に好ましい組成はオレフィン樹脂97〜80質量部に対して酸変性オレフィン樹脂3〜20質量部の割合である。
【0037】
また、本発明において、マトリックス樹脂としてオレフィン樹脂と酸変性オレフィン樹脂とを併用する場合においては、その主たる樹脂構成単位が同一である組合せとするのが好ましい。その具体例としては、主成分がポリエチレンで、副成分(酸変性オレフィン樹脂)がエチレンとメタクリル酸グリシジルの共重合体、あるいは無水マレイン酸をグラフトさせた酸変性エチレン・ブテン−1共重合体の組合せ、主成分がポリプロピレンであり、副成分が無水マレイン酸をグラフトさせた酸変性ポリプロピレンの組合せなどが挙げられる。また、オレフィン樹脂と併用するのが好ましい重合体の別の例としては、塩素化またはクロルスルホン化されたオレフィン樹脂が挙げられる。かかる樹脂の配合量などについては、上記酸変性オレフィン樹脂と同様である。
【0038】
本発明の長繊維強化オレフィン樹脂組成物は、前述した集束剤で処理した強化用繊維束の連続物を引きながら、該繊維束に上記マトリックス樹脂を含浸させて得られる。含浸方法は従来公知の方法でよく特に限定されない。得られた樹脂組成物中の強化用繊維の配合量は、5〜80質量%(組成物中)である。配合量が5質量%未満では繊維による補強効果は小さく、逆に80質量%を超えると樹脂組成物の調製あるいはその成形における加工性が著しく劣り、また、繊維量の増加によるさらなる強度向上も殆ど期待できない。補強効果と加工性などのバランスを考慮すると、好ましい繊維の配合量は20〜70質量%(組成物中)であり、特に好ましくは30〜65質量%(組成物中)である。
【0039】
また、本発明の長繊維強化オレフィン樹脂組成物は、強化用繊維が実質上全て2mm以上の長さを有し、且つ互いにほぼ平行な状態で配列していることが好ましい。繊維長が2mm未満では、かかる樹脂組成物を成形した時、成形品において十分な強度向上は期待できない。特に成形加工操作が容易な射出成形に供し、射出成形性を損なうことなく、優れた強度を保持した成形品を得るためには、樹脂組成物は長さ2〜50mmのペレット状(線材状)で、繊維がペレットと実質上同一長さで配列した線材状組成物とするのが好ましい。
【0040】
また、本発明のかかる樹脂組成物には、その目的および効果を大きく阻害しない範囲で他の熱可塑性樹脂の1種または2種以上を補助的に少量併用することも可能である。また、目的に応じ所望の特性を付与するため、一般に熱可塑性樹脂に添加される公知の物質、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤などの安定剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、染料や顔料などの着色剤、潤滑剤、可塑剤、結晶化促進剤、結晶核剤などをさらに配合することも可能である。また、ガラスフレーク、マイカ、ガラス粉、ガラスビーズ、タルク、クレー、アルミナ、カーボンブラック、ウォラストナイトなどの板状や粉粒状の無機化合物、ウィスカーなどを併用してもよい。
【0041】
本発明の長繊維強化オレフィン樹脂組成物の製造方法としては、引抜成形法がが好ましい。引抜成形法は、基本的には前記集束剤で処理された連続した強化用繊維束を引きながら、該繊維束に前記マトリックス樹脂を含浸するものであり、マトリックス樹脂のエマルジョン、サスペンジョンあるいは溶液を入れた含浸浴の中に繊維束を通してマトリックス樹脂を含浸する方法、マトリックス樹脂の粉末を繊維束に吹きつけるか、粉末を入れた槽の中を繊維束を通し、繊維にマトリックス樹脂粉末を付着させた後マトリックス樹脂を溶融し、繊維束中に含浸する方法、クロスヘッドの中を繊維束を通しながら押出機などからクロスヘッドにマトリックス樹脂を供給し、繊維束に含浸する方法などが知られているが、本発明においてはかかる公知の方法がいずれも利用できる。特に好ましいのはクロスヘッドを用いる方法である。
【0042】
また、これらの引抜成形におけるマトリックス樹脂の含浸操作は1段で行うのが一般的であるが、これを2段以上に分けて行ってもかまわない。特に繊維束に含浸させるマトリックス樹脂として、オレフィン樹脂と酸変性オレフィン樹脂を併用した場合には、これらを所定の割合で混合した溶融物を用いた1段の含浸操作で含浸する方法、含浸操作を2段以上にわけ、各含浸工程ではオレフィン樹脂と酸変性オレフィン樹脂との任意の割合としたマトリックス樹脂を繊維束に含浸し、最終的に所望の樹脂組成物とする方法などがいずれも可能である。
【0043】
また、本発明においては、かかる樹脂組成物を製造するにあたり、溶融混練法を用いることもできる。溶融混練法は、溶融状態のマトリックス樹脂と集束剤で処理した繊維束とを押出機で混練させる方法であり、2軸押出機でマトリックス樹脂を溶融し、途中のフィード口より集束剤で処理した繊維束を投入する方法と、2軸または単軸押出機で予めプリブレンドしたマトリックス樹脂と集束剤で処理した繊維束とを溶融混練させる方法がある。集束剤で処理した繊維束の形態としては連続した繊維束でも使用できるが、予め切断したタイプであるチョップドストランドが用いられることが多い。
【0044】
また、集束剤で処理した繊維束に含浸させるマトリックス樹脂としてオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸またはその誘導体を有機過酸化物とともに溶融混練したものを用い、集束剤で処理した繊維束の含浸を行うとともに、オレフィン樹脂の一部と不飽和カルボン酸またはその誘導体との反応を行わせてもよい。
【0045】
上記の如き引抜成形または混練成形を用いた本発明の樹脂組成物の製造方法において、繊維束に含浸させるための溶融マトリックス樹脂の温度は、180〜320℃とするのが好ましく、オレフィン樹脂としてポリプロピレンを主体とするものを用いる場合にあたっては上記温度は特に好ましい。
【0046】
以上の如くして得られる本発明の樹脂組成物の形状に制約はなく、ストランド状、シート状、平板状あるいはストランドを適当な長さに裁断したペレット状などの任意の形状が可能である。特に成形加工の容易な射出成形への適用のため、長さ2〜50mmの線材状組成物とするのが好ましい。また、かかる樹脂組成物を成形するにあたっては、これを成形した時、集束剤で処理した繊維が1mm以上の質量平均繊維長で分散した成形品とするのが好ましく、これにより高度の機械的強度を保持した成形品とすることができる。
【0047】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
γ−アミノプロピルトリエトキシシランを固形分として0.5質量%、およびマレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョン(数平均分子量15,000、エチレンジアミン中和物)を固形分で3.0質量%を用いて集束剤(水分散液)を調合し、13μm径の繊維表面に均一に塗布した。この繊維を集束させた後、長さ3mmに切断および乾燥してチョップドストランドを作製した。
【0048】
上記チョップドストランドの性状は、下記に定める方法で測定した。その測定結果を後記表1に示す。
・強熱減量(%):JISR3420に従う。
・ブレンド値(g):旭ファイバーグラス社測定法による測定。
3kgの試料を15分間Vブレンダーにて攪拌した際に発生した毛羽の量。
・モノフィラメント率(%):旭ファイバーグラス社測定法による測定。
チョップドストランドに含まれる細かいフィラメントの割合。
・嵩比重(−):旭ファイバーグラス社測定法による測定。自然落下嵩比重。
【0049】
次に、このチョップドストランド30質量部とポリプロピレン樹脂69質量部および無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂1質量部とを押出し機にて溶融混合して、線状に押出した後、冷却した後3mm長に切断し、短繊維強化ポリプロピレン樹脂ペレット(FR−PP)を作製し、射出成形機にて各種試験片を成形した。
【0050】
<集束性(総合評価)>
「評価方法」
(実施例1〜3、比較例1〜4(チョップドストランド))
ガラス繊維束および樹脂組成物の生産時の毛羽発生状況を考慮して、ブレンド値とモノフィラメント率の結果から毛羽の総合評価を行った。評価基準は下記の通りである。
【0051】
Figure 0003811857
【0052】
ブレンド値およびモノフィラメント率の評価において、
◎:どちらもレベル1を満たすもの
○:一方がレベル1、他方がレベル2
×:一方がレベル3、他方がレベル4
××:どちらもレベル4を満たすもの
【0053】
(実施例4、比較例5〜8(ロービング))
ガラス繊維束および樹脂組成物の生産時の毛羽発生状況を考慮して、ブレンド値とモノフィラメント率の結果から毛羽の総合評価を行った。評価基準は下記の通りである。
【0054】
Figure 0003811857
【0055】
「評価の内容」
◎:樹脂組成物の製造時にチョップドストランドまたはロービングの毛羽立ち
が殆ど確認されず、問題なく生産が可能なレベル。
○:樹脂組成物の製造時にチョップドストランドまたはロービングの毛羽立ち
が若干確認されるが、問題なく生産が可能なレベル。
×:樹脂組成物の製造時にチョップドストランドまたはロービングの毛羽立ちが発生しショートファイバーペレット成形においては、短時間でフィーダー等に毛羽玉が詰まり長時間連続して押し出し成形ができず、またロングファイバーペレットの成形においては、ロービングの糸切れが発生し生産
性の劣るレベル。
××:チョップドストランドまたはロービングの作製時に毛羽が発生し、チョップスドトランドの生産効率が劣り、ロービングでは糸もつれ等により
糸の繰り出しが困難なレベル。
【0056】
<FR−PP物性>
・引張り強度(MPa):JIS K 7113に従う。
・IZDO衝撃強度(kJ/m2):JIS K 7110に従う。
【0057】
(実施例2)
使用したマレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョンがモルホリン中和物である以外は実施例1と同じようにしてチョップドストランドを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表1に示す。
【0058】
(実施例3)
使用したマレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョンに用いられたポリプロピレン樹脂の数平均分子量が4,500である以外は実施例1と同じようにしてチョップドストランドを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表1に示す。
【0059】
(比較例1)
シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用した以外は、実施例3と同じようにしてチョップドストランドを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表1に示す。
【0060】
(比較例2)
使用したマレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョンが水酸化カリウム中和物である以外は実施例1と同じようにしてチョップドストランドを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表1に示す。
【0061】
(比較例3)
使用したマレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョンが水酸化カリウム中和物である以外は実施例3と同じようにしてチョップドストランドを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表1に示す。
【0062】
(比較例4)
シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用した以外は、比較例3と同じようにしてチョップドストランドを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表1に示す。
【0063】
Figure 0003811857
【0064】
(実施例4)
γ−アミノプロピルトリエトキシシランを固形分で0.5質量%、マレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョン(数平均分子量25,000、エチレンジアミン中和物)を固形分で3.0質量%を用いて集束剤(水分散液)を調合し、16μm径の繊維表面に均一に塗布した。この繊維を4,000本集束させた後、乾燥してロービングを作製した。ロービングの性状は、下記に定める方法で測定した。その測定結果を表2に示す。
・強熱減量(%):JISR3420に従う。
・ワインダー毛羽量(mg):旭ファイバーグラス社測定法による測定。
テンションをかけながら巻き取った時に発生した毛羽量。
【0065】
次に、ポリプロピレン樹脂95質量部と無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂5質量部を混合溶融させ、含浸ダイを用いて上記ロービングを溶融樹脂中に導入し、これを引き取りながら冷却し、6mm長に切断することによって、長繊維強化ポリプロピレン樹脂ペレットを作製し、射出成形機にて各種試験片を成形した。繊維含有率は40重量%とした。
【0066】
(比較例5)
シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用した以外は、実施例4と同じようにしてロービングを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表2に示す。
【0067】
(比較例6)
使用したマレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョンに用いられたポリプロピレン樹脂の数平均分子量が15,000であり、水酸化カリウム中和物である以外は実施例4と同じようにしてロービングを作製し、前記と同様にして評価を実施した。その測定結果を表2に示す。
【0068】
(比較例7)
使用したマレイン酸変性ポリプロピレンのエマルジョンに用いられたポリプロピレン樹脂の数平均分子量が4,500である以外は比較例6と同じようにしてロービングを作製し、前記と同様にして評価を実施した。その測定結果を表2に示す。
【0069】
(比較例8)
シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用した以外は、比較例7と同じようにしてロービングを作製し、前記と同様に評価を実施した。その測定結果を表2に示す。
【0070】
Figure 0003811857
【0071】
なお、繊維の集束剤として、アミン中和された酸変性のオレフィン樹脂を用いた実施例1〜4は、繊維の集束性は良好であり、毛羽立ちが見られなかったが、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いた比較例1、4、5および7〜8は繊維の集束性および機械的強度が劣った。一方、アミン中和がされていない酸変性のオレフィン樹脂を用いた比較例2〜4および比較例6〜8は、集束性が劣り毛羽の発生が多く見られるものであった。
【0072】
【発明の効果】
以上の如き本発明によれば、オレフィン樹脂と繊維とが強固に密着し、原料および成形品に毛羽立ちが発生せず、優れた強度の成形品を与える繊維用集束剤、オレフィン樹脂強化用繊維、および繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物を提供することができる。

Claims (6)

  1. 少なくとも下記成分a)およびb)を含むことを特徴とするオレフィン樹脂強化用ガラス繊維用集束剤。
    a)エチレンジアミンおよびモルホリンから選ばれる少なくとも1種で中和された酸変性のオレフィン樹脂、および
    b)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
  2. 前記酸変性オレフィン樹脂の数平均分子量が、5,000以上である請求項1に記載のガラス繊維用集束剤。
  3. 請求項1または2に記載のガラス繊維用集束剤が、該集束剤を含むガラス繊維全量に対して、固形分として0.1〜2.0質量%付与されていることを特徴とするオレフィン樹脂強化用ガラス繊維。
  4. 請求項1または2に記載の集束剤で処理されたガラス繊維束の連続物を、クロスヘッドを通して引きながら、押出機からクロスヘッドに供給されるオレフィン樹脂の溶融物で含浸することを特徴とする長繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の集束剤で処理されたガラス繊維束を切断してなるチョップドストランドと、オレフィン樹脂とを混練して線状に押出し、これを切断することを特徴とする短繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物の製造方法。
  6. オレフィン樹脂が、ポリプロピレンである請求項またはに記載の繊維強化成形品用オレフィン樹脂組成物の製造方法。
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