JP4901099B2 - 強化用ガラス繊維およびそれを用いた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

強化用ガラス繊維およびそれを用いた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物 Download PDF

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本発明は、強化用ガラス繊維およびそれを用いた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
従来より、不飽和ポリエステル樹脂をマトリックス樹脂とし、補強材として強化用ガラス繊維を用いたSMC(シートモールディングコンパウンド)などの繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形材料および繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体が、住設機器分野などに広く使用されている。
住設機器分野のうちで浴槽や温水パネルなどでは、繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体を用いた場合、耐煮沸性および表面平滑性に優れ、かつ表面欠損のないことなどの特性が要求され、これらの要求性能を満足させるためには、不飽和ポリエステル樹脂に添加するためのガラス繊維に付着させる集束剤の選定が極めて重要とされている。
例えば、特許文献1では、ガラス繊維の処理皮膜(集束剤皮膜)がSMCの母体に含まれるスチレンに容易に溶解し、SMC中では、集束されていたガラス繊維束が成形体中ではフィラメント化された状態となり、成形体に対する補強効果は高いものの、SMCのプレス成形時に上記ガラスフィラメントが絡み合ってSMCの流動性を低下させ、成形されるFRP製品にSMCの流動性不足に起因する欠陥(強度むら、ピンホール、クラック、汚れなど)の問題を、ガラス繊維の処理皮膜が30%以上のスチレン不溶分を有するSMC用強化ガラス繊維を用いることにより解決している。
同様の趣旨で、特許文献2には、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、シランカップリング剤および潤滑剤からなり、スチレン溶解性が50質量%以上の集束剤で表面処理されたガラス繊維において、該ポリ酢酸ビニルエマルジョンが、粒径1μm未満の粒子を80〜90体積%と、粒径2.5〜100μmの粒子を10〜20体積%含むことが開示されている。
特開昭57−82146号公報 特開平9−12342号公報
しかしながら、前記特許文献1および特許文献2に記載された補強用ガラス繊維を用いた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体は、同特許文献2中に記載されたスチレン溶解性の低い集束剤を使用した場合に、SMCの成形時の流動性が向上する結果、確かに成形体における強度むら、ピンホール、クラック、汚れなどの欠点が改善されるものの、補強用ガラス繊維が束として成形体に残り易くなり、例えば、SMCを成形用材料として成形体とすると、SMCとしたときのガラス繊維束中へのマトリックス樹脂の含浸性が劣る場合があり、得られる成形体の耐煮沸性、機械的強度、白化やガラス目が見えるといった表面外観性に劣るといった問題を有しており、この問題は耐煮沸性などを要求特性とするバスタブ用とする場合に特に問題であった。
また、マトリックス樹脂である不飽和ポリエステルには、オルソフタル酸系、イソフタル酸系、ネオペンチルグリコール系、ビスフェノール系として挙げられるもののうち、全ての系の不飽和ポリエステルにおいて耐煮沸性を満たすものではなかった。
上記点に加えて、集束剤をガラス繊維に対して比較的多量に付与することにより、上記の問題が解決され易くなるが、一方で補強用ガラス繊維が高価となり、そのためにガラス繊維の集束剤が安価であることが望まれている。
従って、本発明の目的は、集束性および作業性に優れた強化用ガラス繊維であって、成形性、機械的強度、耐水性および耐熱水性などに優れ、特に前記外観欠点がなく、色調劣化や表面外観に優れた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体を実現できる強化用ガラス繊維と、かかる強化用ガラス繊維を用いた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、シランカップリング剤と酢酸ビニル系重合体と、ウレタン樹脂とを含むガラス繊維用集束剤が付着した強化用ガラス繊維であって、前記酢酸ビニル系重合体が、シラノール基含有酢酸ビニル系重合体とグリシジル基含有酢酸ビニル系重合体と、エチレン酢酸ビニル系重合体とを含有し、前記集束剤の付着量が集束剤を含む強化用ガラス繊維100質量部中において0.4〜0.8質量部であり、前記強化用ガラス繊維をスチレンに浸漬したときの前記集束剤のスチレンに対する溶解度が30質量%以下であることを特徴とする強化用ガラス繊維を提供する。
上記本発明においては前記集束剤が、エポキシ樹脂を含むこと;前記エポキシ樹脂が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂および/またはウレタン変性エポキシ樹脂であることが好ましい。
また、上記本発明においては前記シランカップリング剤が、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを含むことが好ましい。
また、本発明は、マトリックス樹脂としての不飽和ポリエステル樹脂と、強化剤としてのガラス繊維を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物において、前記強化用ガラス繊維が前記本発明の強化用ガラス繊維であり、該強化用ガラス繊維の含有量が15〜60質量%であること特徴とする繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供する。
本発明によれば、集束性および作業性に優れた強化用ガラス繊維であって、成形性、機械的強度、耐水性および耐熱水性などに優れ、特に外観欠点がなく、色調劣化や表面外観に優れた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体を実現できる強化用ガラス繊維と、かかる強化用ガラス繊維を用いた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。
次に発明を実施するための最良の形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明の主たる特徴は、ガラス繊維に付着させる集束剤の組成とその付着量にある。
本発明において集束剤を付着させるガラス繊維は、Eガラス等の通常樹脂補強用繊維に用いられるガラス組成を採用することができ、前記ガラス組成からなるガラスを、常法によりブッシングから引き出された平均径8〜18μmのガラス繊維モノフィラメントに対して液状の集束剤をアプリケーターにより付与して集束し、回転するマンドレル上に巻き取り、加熱および乾燥する既知の方法を用いることにより得ることができる。
集束剤が付与されたガラス繊維ストランドは加熱および乾燥される。加熱温度が低い程加熱に要する時間は大であり、加熱温度と加熱時間は相関連して定められる。例えば、好ましくは120〜150℃で8〜16時間加熱および乾燥するのが好適である。
加熱および乾燥されたガラス繊維ストランドは常法に従い、ケーキから引き出し、このガラス繊維ストランドを通常20〜75本の多数引揃えてロービングとする。また、場合により、このロービングを一旦円筒状に巻取った後、3〜50mmの長さに切断して使用される。この場合のガラス繊維ストランドは、切断不良などを起こすことなく良好に行われる。その結果、成形体中におけるガラス繊維の分散性が良好であり、その結果、優れた表面外観性や機械的強度を有するFRP成形体が製造できる。なお、引き出されたガラス繊維ストランドは、円筒状に巻き取ることなく、直接SMC製造工程に送り使用することもできる。
本発明で使用する集束剤のガラス繊維に対する付着量(イグロス)は、集束剤を含む強化用ガラス繊維の100質量部において0.4〜0.8質量部であり、好ましくは0.5〜0.7質量部である。上記付着量が0.4質量部未満であると、強化用ガラス繊維のカット時にガラス繊維が束の状態で分散するいわゆる散りが不十分となり、成形体中でのガラス繊維の分布が劣り好ましくない。また、成形体にガラスの色(緑)が浮き出てしまう(ガラスを白くコーティングしている集束剤量が足りなくなるため)ために成形体の外観が劣り、一方、上記付着量が0.8質量部を超えるとスチレン中で強化用ガラス繊維が開繊しないため、成形体中にガラス繊維束が残り、成形体の外観が劣り好ましくない。さらに経済的にも好ましくない。
上記集束剤は、集束剤が付着されたガラス繊維をスチレンに浸漬したときの当該集束剤のスチレンに対する溶解度が30質量%以下であり、好ましくは、5〜25質量%である。溶解度が30質量%を超えるとスチレン中での強化用ガラス繊維の集束性が劣り、強化用ガラス繊維のモノフィラメント化が生じ易くなり、成形時のSMCの流動性が劣り好ましくない。さらに成形体表面にガラスの色(緑)が浮き出でしまう(ガラスを白くコーティングしている集束剤が溶け出しすぎるため)ために成形体の外観が劣り好ましくない。
上記強化用ガラス繊維に付着している集束剤のスチレンに対する溶解度は、強化用ガラス繊維を20g採り、その10gの強熱減量をJIS R3420に基づいて測定し、その測定値をA%とし、残りの10gの強化用ガラス繊維をビーカーに入れた後、スチレンモノマー200mlを注ぎ、30分間放置した後、スチレンモノマーを強化用ガラス繊維から絞り、さらにスチレンを乾燥させた後、JIS R3420に基づいて強熱減量を測定し、その測定値をB%とし、[(A−B)/A]×100として算出したものである。
本発明で使用する集束剤は、シランカップリング剤と酢酸ビニル系重合体を含む。当該酢酸ビニル系重合体は、その骨格中に酢酸ビニルの構造が含まれていればよく、酢酸ビニル樹脂の他に、酢酸ビニルと、エチレン、アクリル酸、メタクリル酸、シラノール基含有シラン化合物、スチレンまたはグリシジルアクリレートなどとの共重合体を用いることができる。
酢酸ビニル系重合体は、特に限定されないが、スチレンに対する溶解度が35質量%以下、好ましくは30質量%以下であることが成形体の表面外観を向上させるために好ましい。例えば、酢酸ビニルのホモポリマー、またはコポリマー(酢酸ビニルと酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体であって、好ましくは、酢酸ビニルに由来する単量体単位を50質量%以上含有する)、若しくはこれらのホモポリマーまたはコポリマーと、他の重合体との混合物(好ましくは、酢酸ビニルに由来する単量体単位を50質量%以上含有する)が挙げられる。
ここで、上記酢酸ビニル系重合体のスチレンに対する溶解度とは、酢酸ビニル系重合体エマルジョンの皮膜をスチレンに所定時間浸漬した後のスチレンに溶出した酢酸ビニル系重合体の比率を示す。測定方法としては、まず、3cm×2cm、膜厚0.1mmの皮膜サンプルを作成する。皮膜サンプルの作成方法としては、まず、3cm×2cmの型枠に酢酸ビニル系重合体エマルジョンを、乾燥後の膜厚が0.1mmになるように入れる。その後、そのエマルジョンを室温で12時間乾燥し、さらに140℃で20分処理することにより、皮膜サンプルとなる。その作成した皮膜サンプルの重量(W1)を測定した後、スチレン100mlを入れたビーカーに1時間浸漬する。1時間が経過した後、ビーカー内を攪拌し、その後、予め100℃で1〜2時間乾燥し、デシケータ内で冷却したろ紙(アドバンテックス製No1)の重量(W2)を測定したもので濾過する。最後に、その濾過したろ紙を100℃で1時間乾燥し、重量(W3)を測定する。なお、酢酸ビニル系重合体のスチレンに対する溶解度は下記の式で計算される。
溶解度(質量%)=(1−(W3−W2)/W1)×100
これらのうち、酢酸ビニル系重合体は、シラノール基含有酢酸ビニル系重合体とグリシジル基含有酢酸ビニル系重合体と、エチレン酢酸ビニル系重合体とを含有することが好ましい。グリシジル基含有酢酸ビニル系重合体を含有することが強化用ガラス繊維を硬くするため、カット時の散りの良さや嵩高にし、スチレン中でも強化用ガラス繊維が硬さを保つため、SMCが柔らかくならない、いわゆるSMCに腰が出て、作業性が良好になるために好ましい。シラノール基含有酢酸ビニル系重合体を用いることは、グリシジル基含有酢酸ビニル系重合体に比べ、硬さの点では劣るものの、グリシジル基含有酢酸ビニル系重合体と同様にスチレンに対する溶解度が低く、さらにグリシジル基含有酢酸ビニル系重合体に比べ反応活性が高いために、マトリックス樹脂との相溶性(耐煮沸性や外観に良)のために好ましい。
エチレン酢酸ビニル系重合体を用いることは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリ酢酸ビニル(PVAc)に比べ、イオン解離する親水基が減ると考えられ、成形体の耐煮沸性に優れるので好ましい。
また、酢酸ビニル系重合体は、ビニルアルコール単位を含んでもよく、または、保護コロイドとしてのポリビニルアルコールにより安定化されていてもよい。また、ガラス繊維束に塗布する集束剤における酢酸ビニル系重合体の形態としては、自己乳化型の酢酸ビニル系重合体水分散体(エマルジョン)であってもよい。
前記集束剤がエポキシ樹脂を含むことが、ガラス繊維とマトリックス樹脂との相溶性も上がるため好ましい。前記エポキシ樹脂は、特に限定されず、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、またはウレタン変性エポキシ樹脂が挙げられ、このなかで、フェノールノボラック型エポキシ樹脂および/またはウレタン変性エポキシ樹脂が好ましい。フェノールノボラック型エポキシ樹脂はSMCに腰をもたせるために好ましく、ウレタン変性エポキシ樹脂はマトリックス樹脂との相溶性が上がるために成形体の外観が良くなるので好ましい。
上記エポキシ樹脂の使用量は、酢酸ビニル系重合体100質量部に対して5〜15質量部であることが好ましい。この値が5質量部未満であると、マトリックス樹脂との相溶性が劣り、この値が15質量部を越えると成形体の耐煮沸性が劣ることがあるために好ましくない。
前記集束剤にウレタン樹脂を含むことが、成形時におけるSMC中のガラス繊維束の流動性が良好になるので好ましい。ウレタン樹脂は、前記酢酸ビニル系重合体のスチレンモノマーによるガラス繊維の開繊を抑制し、繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形時のガラス繊維の流動性を向上させるため、成形体の外観欠点がなく良好となる。前記酢酸ビニル系重合体によるモノフィラメント開繊性と相俟って、成形体中にガラスモノフィラメントを均一に分散させるため、成形体の表面外観を良好にさせ、また、成形体の機械的強度、耐水性および耐煮沸性を向上させる。これは、ウレタン樹脂のゴム弾性が強化用ガラス繊維と不飽和ポリエステル樹脂との界面の緩衝剤的な役割を果たすためと考えられる。
ウレタン樹脂としては、特に限定されないが、ポリオール成分およびジイソシアネート成分を必須成分とし、必要により鎖伸長剤および/または架橋剤から誘導されてなる公知のものが使用できる。
上記ポリオール成分としては、例えば、ポリエステルポリオール(例えば、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリネオペンチルテレフタレートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなど);ポリエーテルポリオール[ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール類のエチレンオサイド(以下、EOと略記する)および/またはプロピレンオサイド(以下、POと略記する)付加物など]などが挙げられる。以上に挙げたもののうち、2種以上を混合して使用してもよい。このうちポリエステルポリオールは、エステル基構造を含有することから剛性のある比較的硬い皮膜が得られるためポリオール成分として好ましい。
ジイソシアネート成分としては、例えば、2,4’−若しくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−若しくは2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,3−若しくは1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;およびこれらのうち2種以上の混合物を挙げることができる。
中でも、脂肪族ジイソシアネートおよび脂環式ジイソシアネートは、水系において比較的安定で低反応性であり、また、無黄変タイプであるため、これを使用した集束剤を塗布した強化用ガラス繊維を含有する繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体の耐水試験後および耐煮沸試験後の色調変化(黄変)が小さくなるために好ましく、特にIPDIが好ましい。
必要により用いられる鎖伸長剤および/または架橋剤としては、数平均分子量が60〜500未満の活性水素含有化合物、例えば、多価アルコール[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパンなどの3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース、ショ糖などの4〜8価のアルコールなど]、多価フェノール類(ピロガロール、カテコール、ヒドロキノンなどの多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類など)、水、ポリアミン[脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなど)、脂環族ポリアミン(イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミンなど)、芳香族ポリアミン(4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)、芳香脂環族ポリアミン(キシリレンジアミンなど)、ヒドラジン若しくはその誘導体など]などが挙げられる。
また、ガラス繊維に塗布する集束剤におけるウレタン樹脂の形態としては、得られる繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体の耐熱水性を向上させるために、自己乳化型のウレタン樹脂水分散体(エマルジョン)であることが好ましい。特に、ポリオール成分としてエチレンオキシドが付加された自己乳化型のウレタン樹脂水分散体(エマルジョン)であることが好ましい。
本発明で使用する集束剤において、ウレタン樹脂の使用量は、酢酸ビニル系重合体100質量部に対して10〜20質量部であることが好ましい。この値が10質量部未満であると、SMCの流動性が低下するため、繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体の欠肉などが発生する。また、この値が20質量部を越えると成形時に強化用ガラス繊維が開繊し難くなるため、繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体の表面外観が劣るために好ましくない。
本発明で使用するシランカップリング剤は、特に限定されず、メトキシ基およびエトキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種のアルコキシ基と、アミノ基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子およびイソシアネート基よりなる群から選択される少なくとも一種の反応性官能基を有するシランカップリング剤が例示できるが、なかでも、アミノ基を有するアミノ系のカップリング剤またはアクリル基を有するアクリル系のカップリング剤が好ましく、両者を同時に用いることがさらに好ましい。また、アミノシランは、成形体の耐煮沸性を上げるためフェニル基を含むことが好ましく、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを含むことが最も好ましい。また、カップリング剤の添加量は、酢酸ビニル系重合体100質量部に対して1〜15質量部が好ましい。
本発明における集束剤はシランカップリング剤と酢酸ビニル系重合体と、ウレタン樹脂を必須成分とする他に、前記の如きエポキシ樹脂、前記以外の異種の樹脂成分を含有してもよく、また、難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、潤滑剤、帯電防止剤、pH調整剤などの添加剤を適宜含有することが可能である。
上記強化用ガラス繊維を包含させるマトリックス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂を用いる。当該不飽和ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、一般に不飽和ポリエステル樹脂として使用されているものはいずれも使用できる。例えば、飽和二塩基酸類(アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸など)、不飽和二塩基酸類(無水マレイン酸、フマル酸など)、ジオール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジシクロペンタジエンなどの脂肪族ジオール、ビスフェノール類の水酸基にエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加させて得られるジオールなど)とから得られるポリエステル鎖に、架橋剤として働くモノマー(スチレン、ジクロロスチレン、ジアリルフタレートなど)を添加したものが挙げられる。
本発明の繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物は、マトリックス樹脂が不飽和ポリエステル樹脂であり、補強材として、前記強化用ガラス繊維を15〜60質量%含むものである。強化用ガラス繊維の含有量が15質量%未満では成形体の強度低下となり、また、強化用ガラス繊維の含有量が60質量%を超えると成形体の表面にガラス目がきつくなり、成形体の表面外観が劣るので好ましくない。
本発明の繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いる成形体の製造方法としては、特に制限されず、SMC法、BMC法、プリフォーム法、スプレーアップ法、引き抜き法、フィラメントワインディング法などの成形方法が挙げられる。なかでも、本発明の強化用ガラス繊維の優れた性質を活かすことができるため、特にSMC法により成形することが好ましい。
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。なお、文中「部」または「%」とあるのは質量基準である。
(強化用ガラス繊維の製造)
繊維径13μmのガラス繊維を200本集束し、かつ集束剤を含むガラス繊維全量に対し集束剤の付着量を表1の通りとしたガラス繊維束を、実施例1〜5、比較例1〜3で調製した各集束剤を使用して作成し、該ガラス繊維束を48本束にし、強化用ガラス繊維を製造した。
この強化用ガラス繊維を長さ25mmに切断し、表2に示す組成のSMCのペーストに含浸させ、40℃で2日間熟成させた。なお、表2における不飽和ポリエステル樹脂は、フマール酸、マレイン酸、イソフタル酸およびポリエチレングリコールを原料として製造されたものである。
(スチレン溶解度)
スチレン溶解度は、前記強化用ガラス繊維を20g採り、その10gの強熱減量をJIS R3420に基づいて測定し、その測定値をA%とし、残りの10gの強化用ガラス繊維をビーカーに入れた後、スチレンモノマー200mlを注ぎ、30分間放置した後、スチレンモノマーを強化用ガラス繊維から絞りり、さらにスチレンを乾燥させた後、JIS R3420に基づいて強熱減量を測定し、その測定値をB%とし、[(A−B)/A]×100として算出した。これを5つ強化用ガラス繊維の平均を求めることで、ガラス繊維に付着している集束剤のスチレン溶解度とした。
(含浸性)
SMCシート作成時、任意の場所で巾30cmサンプリングする。全巾について、カッターナイフでシート上部を剥がし、ガラスに樹脂が浸透しているかどうかを確認する。
◎:完全に含浸している。
○:含浸していない部分が1cm角未満。
×:含浸していない部分が1cm角以上。
Figure 0004901099
Figure 0004901099
*:表1中の各成分の数値は、集束剤の固形分を100%とした時の%である。
Figure 0004901099
次いで、得られたSMCを使用し、表3に示す成形条件で成形し平板のSMC成形体を、表4に示す成形条件で成形しミニバスタブのSMC成形体を得た。
Figure 0004901099
Figure 0004901099
(SMC評価)
表1に示した各集束剤を使用して作成した強化用ガラス繊維および各強化用ガラス繊維を用いて上記の工程を経て得られたSMC成形体の評価を以下の通り行った。評価結果は表1に示す。
[煮沸性]
上記平板成形体を60mm×90mmに切り出して試験片とする。切り出した試験片を97℃の温水に浸し、これにより生じたフクレ数を数える。フクレ数が5以下までの浸水時間をそのサンプルの耐煮沸有効時間とする。
[流動性]
ミニバスタブ(成形法は別途記載済)成形時、樹脂が溶解し金型内圧力が上昇し始めた時間から、流動が終了し金型内圧力が安定するまでの時間を流動性(s)とする。なお、金型内圧力の計時変化は、ミニバスタブ金型に埋め込んだ圧力センサーにより測定を行なった。
[作業性(スティフネス)]
作業性(SMCシートの腰)は、スチレン侵食ストランドのスティフネスを測定することにより代替評価とした。ロービングの内側から100cmの試料を採取し、その試料を半分に切り、2本一体の試料を作成する。試料をスチレンモノマーに10秒浸し、その後絞りながら引き上げる。試験片の中央部をスティフネステスターのフックに吊下げ、測定する。
◎:スチレン侵食ストランドのスティフネス65mm以上。
○:スチレン侵食ストランドのスティフネス55mm以上65mm未満。
×:スチレン侵食ストランドのスティフネス55mm未満。
(SMC成形体の表面外観評価)
上記平板SMC成形体を目視にて評価した。
◎:目視によりガラス目が確認できない。
○:目視によりガラス目が殆ど確認できない。
×:目視によりガラス目が確認できる。
本発明によれば、集束性および作業性に優れた強化用ガラス繊維であって、成形性、機械的強度、耐水性および耐熱水性などに優れ、特に外観欠点がなく、色調劣化や表面外観に優れた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂成形体を実現できる強化用ガラス繊維と、かかる強化用ガラス繊維を用いた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. シランカップリング剤と酢酸ビニル系重合体と、ウレタン樹脂とを含むガラス繊維用集束剤が付着した強化用ガラス繊維であって、
    前記酢酸ビニル系重合体が、シラノール基含有酢酸ビニル系重合体とグリシジル基含有酢酸ビニル系重合体と、エチレン酢酸ビニル系重合体とを含有し、
    前記集束剤の付着量が集束剤を含む強化用ガラス繊維100質量部中において0.4〜0.8質量部であり、
    前記強化用ガラス繊維をスチレンに浸漬したときの前記集束剤のスチレンに対する溶解度が30質量%以下であることを特徴とする強化用ガラス繊維。
  2. 前記集束剤が、エポキシ樹脂を含む請求項に記載の強化用ガラス繊維。
  3. 前記エポキシ樹脂が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂および/またはウレタン変性エポキシ樹脂である請求項に記載の強化用ガラス繊維。
  4. 前記シランカップリング剤が、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを含む請求項1〜のいずれか1項に記載の強化用ガラス繊維。
  5. マトリックス樹脂としての不飽和ポリエステル樹脂と、強化剤としてのガラス繊維を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物において、前記強化用ガラス繊維が請求項1〜のいずれか1項に記載の強化用ガラス繊維であり、該強化用ガラス繊維の含有量が15〜60質量%であること特徴とする繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物。
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