JP2764550B2 - 長繊維強化材及びガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

長繊維強化材及びガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物

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JP2764550B2 JP32955694A JP32955694A JP2764550B2 JP 2764550 B2 JP2764550 B2 JP 2764550B2 JP 32955694 A JP32955694 A JP 32955694A JP 32955694 A JP32955694 A JP 32955694A JP 2764550 B2 JP2764550 B2 JP 2764550B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長繊維強化材及びガラ
ス繊維強化ポリアミド樹脂組成物に関するものであり、
更に詳しくは、機械的物性、特に耐熱性、耐水性、耐溶
剤性が良好で、自動車用ラジエータータンク部品やクー
リングファン等に好適に使用することのできるガラス繊
維強化ポリアミド樹脂組成物、及び、このポリアミド樹
脂組成物の製造に使用して好適な長繊維強化材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性樹脂の機械的強度を
向上させる手段として、ガラス繊維等の強化用繊維を配
合することが知られており、一般には、チョップドスト
ランド等の短い繊維と熱可塑性樹脂を混合し、この混合
樹脂を押出機で押し出すことによりペレット化し、これ
を射出成形することによる繊維強化された熱可塑性樹脂
の製造が行なわれている。
【0003】又、ナイロン66のようなポリアミド樹脂
は、他の熱可塑性樹脂と比較して高温下での機械的強度
が高く、しかも経済性に富むため、これをガラス繊維等
で強化したポリアミド樹脂は、自動車のエンジン周辺の
部品によく用いられいてるが、例えばラジエータータン
クの部品に用いられる場合、ポリアミド樹脂は吸水性に
も富んでいるため、特に高温下で水及び不凍液に曝され
ることにより、分子量低下が生じ、従ってガラス繊維強
化ポリアミド樹脂といえども、機械的強度の大幅な低下
は避けられない。
【0004】そこで、ガラス繊維とマトリックス樹脂で
あるポリアミド樹脂との界面の接着性を向上させること
により、繊維強化ポリアミド樹脂の耐熱性や耐溶剤性を
向上させるために、ガラス繊維処理剤側からのアプロー
チが行なわれ、いくつかの提案がなされている(例え
ば、特公昭61−37308号公報、特公平4−666
5号公報や特開平6−128481号公報を参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マトリ
ックス樹脂であるポリアミド樹脂との接着向上を考慮さ
れた処理剤が施されたガラス繊維であっても、ガラス繊
維強化ポリアミド樹脂を製造する際に用いられる押出機
内での混練中に繊維が折損するため、機械的強度の改善
にも自ずと制約が存在しており、同時に、押出工程、射
出成形工程と2回の熔融混練工程を経ると、マトリック
ス樹脂であるポリアミド樹脂に熱劣化が生じ、分子量低
下が起こり、耐熱水性、耐溶剤性には好ましくない影響
が現れてしまう。
【0006】本発明の目的は、上記のような従来技術が
有していた欠点を解消し、機械的物性、特に耐熱性、耐
水性、耐溶剤性が良好で、自動車用ラジエータータンク
部品、クーリングファンやコネクター等に好適に使用す
ることのできるガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、
及び、このポリアミド樹脂組成物の製造に使用して好適
な長繊維強化材を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジ
カルボン酸と1種類以上の不飽和単量体との共重合体及
びシラン系カップリング剤からなる処理剤により表面処
理を施したガラス繊維束に、ポリアミド樹脂を熔融して
含浸させてなることを特徴とする長繊維強化材、及び、
不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン酸と1種
類以上の不飽和単量体との共重合体及びシラン系カップ
リング剤からなる処理剤により表面処理を施したガラス
繊維束に、ポリアミド樹脂を熔融して含浸させた後、適
宜の長さに切断した長繊維強化材と、ポリアミド樹脂と
を、混合し或いは単独で直接射出成形してなることを特
徴とするガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物を提供す
るものである。
【0008】以下に本発明について具体例を挙げて更に
詳細に説明する。
【0009】本発明で使用するガラス繊維束は、ブッシ
ングから紡糸されるガラス繊維よりなるもので、このガ
ラス繊維の直径は6乃至23μmであり、一繊維束中に
100乃至4000本のガラス繊維を含むが、更にはガ
ラス繊維の直径が9乃至13μで、一繊維束中に100
0乃至2000本のガラス繊維を含むものが好ましい。
【0010】尚、ガラス繊維径が6μ未満になると、成
形品の衝撃強度が低下する傾向にあり、又、ガラス繊維
径が23μを超えると、成形品中でガラス繊維の端面部
での応力が高くなり、成形品の引張強度、曲げ強度が低
下する傾向にある。
【0011】本発明では上記ガラス繊維束の表面を、不
飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン酸と1種類
以上の不飽和単量体との共重合体及びシラン系カップリ
ング剤からなる処理剤により処理するが、この処理剤に
用いる不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン酸
としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、ク
ロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、メサコン酸を例示することが
できる。
【0012】又、前記共重合体のための不飽和単量体と
しては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、スチレ
ン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、ブタジエン、イ
ソプレン、クロロプレン及びアクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル等を例示することができ、中でもエチ
レン、プロピレン、イソブチレン、スチレン、ブタジエ
ンが好ましい。尚、これらの単量体を2種類以上併用し
てもよい。
【0013】本発明で使用する処理剤のための共重合体
は、平均分子量1000以上であることが好ましく、不
飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン酸と不飽和
単量体との割合は特に制限されないが、得られる共重合
体をアルカリ性の水性媒体に可溶とするには、不飽和モ
ノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン酸を好ましくは3
0から75モル%用いるのがよく、このような割合の共
重合体はアルカリ水性媒体に可溶であって、その水性媒
体に用いたアルカリ性物質(アルカリ金属化合物、アン
モニア、アミン類)によってその塩となる。
【0014】不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカル
ボン酸の割合が30モル%未満になると、得られる共重
合体の親水度が低下し、このようなものに対しては乳化
剤を併用し、エマルジョンの形にして、ガラス繊維の表
面処理を行なうことができるが、マトリックス樹脂との
接着が低下し、成形品の機械的強度が低下してしまい、
一方、75モル%を超えた場合は、成形品の機械的強度
の更なる向上は観察されず、逆に中和剤に用いられるア
ルカリ性物質が多くなり耐水性を損なう結果となる。
【0015】本発明で使用する処理剤のためのシラン系
カップリング剤としては、従来よりガラス繊維の表面処
理に用いられたシラン系カップリング剤がいずれも使用
でき、具体的にはγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−N’−
β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシランの
ようなアミノシラン類や、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシランのようなエポキシシラ
ン類、ビニルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニ
ルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシランのようなビニルシラン類、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン等を挙げることができる。尚、これらカップ
リング剤は2種類以上を用いることもできる。
【0016】上記処理剤における不飽和モノカルボン酸
或いは不飽和ジカルボン酸と1種類以上の不飽和単量体
との共重合体と、シラン系カップリング剤との使用割合
は、広範囲にわたって変更し得るが、通常は、例えば前
者100重量部に対し、後者0.01乃至10重量部の
割合で用いることが好ましい。
【0017】本発明で使用する処理剤を製造するには、
上記不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン酸と
1種類以上の不飽和単量体との共重合体と、シラン系カ
ップリング剤とを、例えば水性媒体中で混和し、更に必
要に応じて乳化剤、潤滑剤、帯電防止剤等の助剤を加え
ればよく、本発明では、このようにして製造された処理
剤を、ガラス繊維に対しその紡糸直後に塗布することに
より、表面処理を施すものである。尚、本発明で使用す
る処理剤の塗布量としては、固形分で0.3乃至2重量
%がという範囲(従って、ガラス繊維が99.7乃至9
8重量%となる)を好ましいものとして例示することが
できる。
【0018】そして、上記のように不飽和モノカルボン
酸或いは不飽和ジカルボン酸と1種類以上の単量体との
共重合体とシラン系カップリング剤からなる処理剤で処
理されたガラス繊維は、巻き取られ、好ましくは巻き取
られた形状のまま乾燥される。乾燥についての温度や時
間は任意ではあるが、余分な水分が除去される条件で行
なうのがよい。
【0019】次に乾燥されたガラス繊維束を、以下のよ
うに熔融したポリアミド樹脂で含浸し、長繊維強化材を
製造する。
【0020】即ち、ガラス繊維束は、押出機が取り付け
られた含浸ダイ中を引き抜かれ、その間に熔融したポリ
アミド樹脂が含浸されるのであり、含浸ダイの中には数
本のチョークバーが設置され、ガラス繊維束がそこを通
過される際に開繊される。
【0021】一方、押出機より270℃乃至320℃で
可塑化され熔融されたポリアミド樹脂が送りこまれ、開
繊したガラス繊維束に含浸され、そしてポリアミド樹脂
を含浸したガラス繊維束は、含浸ダイ出口でダイス等に
より余分なポリアミド樹脂をしごかれ、冷却される。
尚、ポリアミド樹脂の可塑化温度は、含浸量及び含浸の
度合に応じた粘度に合わせる必要がある。
【0022】本発明で目的とする長繊維強化材を製造す
るためには、上記の温度範囲で充分であるが、最終製品
におけるガラス繊維の分散性をより向上させるために
は、300℃乃至320℃が好適であり、長繊維強化材
のガラス含有率は、20〜90重量%、更には40〜7
5重量%が好ましい。
【0023】尚、長繊維強化材のガラス含有率が90重
量%を超えると、ポリアミド樹脂の含浸が不充分となり
やすく、マトリックス樹脂との混合後、直接射出成形の
際、ガラス繊維の分散が劣り、一方、長繊維強化材のガ
ラス含有率が20重量%未満では、現状のガラス繊維強
化熱可塑性樹脂製品のガラス含有率から考えて実用性が
少なく、更に、コスト面に好ましくない影響が現れる。
【0024】冷却された長繊維強化材は、ペレタイザー
により4.5〜14mmの長さに切断されるが、切断長
が4.5mm未満では、長繊維強化材が縦に割れやすく
なり、毛羽立ち等の問題が生じる。一方、14mmを超
えると、マトリックス樹脂と混合して使用する場合、マ
トリックス樹脂との分級が著しくなり、最終製品でのガ
ラス含有率にバラツキが生じる。
【0025】切断された長繊維強化ポリアミド樹脂は、
マトリックス樹脂であるポリアミド樹脂と混合撹拌され
た後、或いはそのまま混合されずに単独で、直接射出成
形されるのである。マトリックス樹脂となるポリアミド
樹脂としては、ガラス繊維束の含浸に用いたポリアミド
樹脂と必ずしも同じものを用いる必要はないが、射出成
形品の機械的強度のより一層の向上を望むならば、含浸
に用いるポリアミド樹脂とマトリックス樹脂で用いるポ
リアミド樹脂が同じものであることが好ましい。
【0026】長繊維強化材とマトリックス樹脂との配合
量は、成形品中のガラス含有率が5〜60重量%の範囲
で選択される。成形品中のガラス含有率が5重量%未満
であると、ガラス繊維の補強効果は、明確ではなく、6
0重量%を超えると、ガラス繊維の補強効果は更なる向
上は見られず、経済性或いは重量化等の点で好ましくな
い影響が現れる。
【0027】
【作用】本発明においては、共重合体に含まれる不飽和
モノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン酸のカルボキシ
ル基により、ガラス繊維表面と、マトリクス樹脂である
ポリアミド樹脂との界面での接着が良好となり、熔融混
練押出し工程を経ないで直接射出成形した場合には、一
層成形品中のガラス繊維長が従来のペレット化成形品よ
りも長くなると考えられる。
【0028】従って、熱水或いは有機溶剤でマトリック
ス樹脂であるポリアミド樹脂が劣化し、分子量が低下し
ても、ガラス繊維長が長くなった分、補強効果が向上
し、耐熱水性、耐溶剤性に優れたガラス繊維強化ポリア
ミド樹脂組成物を得ることができるのである。
【0029】以下に実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0030】
【実施例】
実施例1 マレイン酸とエチレンよりなる分子量10000の共重
合体10重量%とγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン1重量%よりなる処理剤を、直径10μmのガラス繊
維1000本よりなる繊維束に、固形分で1重量%付着
するように塗布した。巻き取られたガラス繊維束を12
0℃で4時間乾燥した後、含浸ダイ中で300℃の温度
で熔融したナイロン66樹脂を含浸させ、ペレタイザー
で切断して、ガラス含有率60重量%、長さ6mmの長
繊維強化材を製造した。この長繊維強化材をナイロン6
6樹脂とガラス含有率30重量%になるよう配合し、可
塑化温度280℃で直接射出成形を行なって試験片を作
成した。
【0031】比較例1 マレイン酸とエチレンよりなる分子量10000の共重
合体10重量%とγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン1重量%よりなる処理剤を、直径10μmのガラス繊
維1000本よりなる繊維束に、固形分で1重量%付着
するように塗布し、実施例1と同様に乾燥を施した。こ
れを長さ6mmに切断し、ナイロン66樹脂とガラス含
有率30重量%になるよう配合し、可塑化温度280℃
で直接射出成形を行ない、射出成形試験片を得た。
【0032】比較例2 マレイン酸とエチレンよりなる分子量10000の共重
合体10重量%とγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン1重量%よりなる処理剤を、直径10μmのガラス繊
維1000本よりなる繊維束に、固形分で1重量%付着
するように塗布し、実施例1と同様に乾燥を施した。こ
れを長さ6mmに切断し、ナイロン66樹脂とガラス含
有率30重量%になるよう配合し、二軸押出機により3
00℃でペレットを作成した。このペレットを可塑化温
度280℃で射出成形を行ない、射出成形試験片を得
た。
【0033】比較例3 マレイン酸とエチレンよりなる分子量10000の共重
合体10重量%とγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン1重量%よりなる処理剤を、直径10μmのガラス繊
維1000本よりなる繊維束に、固形分で1重量%付着
するように塗布し、実施例1と同様に乾燥を施した。こ
のガラス繊維束を、含浸ダイ中で270℃の温度で熔融
したマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を含浸させ、ガ
ラス含有率60重量%、長さ6mmの長繊維強化材を製
造した。この長繊維強化材を、ナイロン66樹脂とガラ
ス含有率30重量%になるよう配合し、可塑化温度28
0℃で直接射出成形を行ない、射出成形試験片を得た。
【0034】比較例4 イソホロンイソシアネートとポリブチレンアジペートよ
りなるポリウレタン10重量とγ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン1重量%よりなる処理剤を、直径10μ
mのガラス繊維1000本よりなる繊維束に、固形分で
1重量%付着するように塗布し、実施例1と同様に乾燥
を施した。このガラス繊維束を、含浸ダイ中で300℃
の温度で熔融したナイロン66樹脂を含浸させ、ガラス
含有率60重量%、長さ6mmの長繊維強化材を製造し
た。この長繊維強化材を、ナイロン66樹脂とガラス含
有率30重量%になるよう配合し、可塑化温度280℃
で直接射出成形を行ない、射出成形試験片を得た。
【0035】試験例1 これらの試験片についてASTM−D638号の方法に
より引張強度を、ASTM−D780号の方法により曲
げ強度及び弾性率を、ASTM−D256号の方法によ
りIzod衝撃強度を測定した。
【0036】試験例2 これらの試験片について、圧力釜内で、市販のラジエー
ター用不凍液を水で1:1に希釈した液中に浸漬し、温
度130℃で500時間加熱した。これをASTM−D
638号の方法により引張強度を測定した。
【0037】
【表1】
【0038】以上の結果により、実施例1のガラス繊維
強化ポリアミド樹脂組成物は、比較例1〜4のものより
機械的強度優れていることがわかった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の長繊維強
化材は、不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカルボン
酸と不飽和単量体との共重合体及びシラン系カップリン
グ剤による処理剤によりガラス繊維が処理されているた
め、ガラス繊維と、マトリックス樹脂であるポリアミド
樹脂による成形品においてはそれらの接着性が向上し、
熔融混練押出し工程を経ないで、直接射出成形した場
合、成形品中のガラス繊維の繊維長が長くなり、機械的
強度、特に耐熱水性、耐溶剤性に優れた成形品を与える
ことができ、このため、自動車エンジン回りの部品やラ
ジエータータンク部品等に使用される成形材料として有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:08 309:08 C08L 77:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 5/04 - 5/08 B29B 11/16 D06M 15/263

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカ
    ルボン酸と1種類以上の不飽和単量体との共重合体及び
    シラン系カップリング剤からなる処理剤により表面処理
    を施したガラス繊維束に、ポリアミド樹脂を熔融して含
    浸させてなることを特徴とする長繊維強化材。
  2. 【請求項2】 共重合体は、その平均分子量が1000
    以上のものである請求項1に記載の長繊維強化材。
  3. 【請求項3】 共重合体は、アルカリ水性媒体に可溶の
    ものである請求項1又は2に記載の長繊維強化材。
  4. 【請求項4】 共重合体は、不飽和モノカルボン酸或い
    は不飽和ジカルボン酸の割合が30乃至75モル%のも
    のである請求項1乃至3のいずれかに記載の長繊維強化
    材。
  5. 【請求項5】 処理剤による表面処理は、ガラス繊維に
    対し、付着後のガラス繊維における付着量が固形分とし
    て0.3乃至2重量%となるように施される請求項1乃
    至4のいずれかに記載の長繊維強化材。
  6. 【請求項6】 ガラス含有率が20〜90重量%である
    請求項1乃至5のいずれかに記載の長繊維強化材。
  7. 【請求項7】 不飽和モノカルボン酸或いは不飽和ジカ
    ルボン酸と1種類以上の不飽和単量体との共重合体及び
    シラン系カップリング剤からなる処理剤により表面処理
    を施したガラス繊維束に、ポリアミド樹脂を熔融して含
    浸させた後、適宜の長さに切断した長繊維強化材と、ポ
    リアミド樹脂とを、混合し或いは単独で直接射出成形し
    てなることを特徴とするガラス繊維強化ポリアミド樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】 ガラス含有率が5〜60重量%である請
    求項7に記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
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