JP2007127637A - 表面分析用分光装置と分析方法 - Google Patents

表面分析用分光装置と分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い感度で二次荷電粒子のスペクトル観測を行い、高品質の試料光学画像を生成できる荷電粒子分光装置を提供する。
【解決手段】一次粒子による分光装置(10)は、試料表面に対してほぼ垂直な試料観測と二次荷電粒子捕集を実現する。捕集チャンバ(22)は、放出された粒子を、第一の垂直軸(24)に沿って下流方向に集束させ、これによって荷電粒子の光学クロスオーバ地点(25)を画定する二次荷電粒子レンズ装置(20)と、レンズ装置の下流にあり、結像光(41)を受け取り、これを第二の垂直軸(42)から遠ざけるように反射して、表面の観測可能な画像を提供するよう構成された光反射光学素子(50)をクロスオーバ地点(25)またはその付近に配置し、貫通する穴(52)を有し、集束した粒子が、光学素子によってほぼ遮ぎられることなく、下流での分光分析を受けるために開口部を通過するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料の表面分析のための分光装置、光学的試料観測機能を有する分光装置、およびこれに対応する表面分析分光方法に関する。本発明は特に、ただし、これに限定されないが、X線光電子分光法またはオージェ電子分光法等、二次電子エネルギー分光法を用いた試料分析に関する。
試料表面の化学的および物理的分析には、一般に、イオン、電子、光子または原子といった粒子の一次ビームでその表面を励起し、同表面から放出される二次粒子を検出し、その特徴的なエネルギーまたは質量を測定することが必要となる。得られたエネルギーまたは質量スペクトルを使い、試料の化学もしくは元素組成に関する情報を捕集する。このような分析方式を使用する周知の方法が多数あり、その例が、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分光法(XPS)、紫外線光電子分光法(UPS)、二次イオン質量分析法(SIMS)である。
これらの技術の多くは、真空系の中で分析を行う。一次粒子ビーム発生器を使い、真空分析槽内に保持された分光装置の、試料が設置された分析エリア(analysis area)に向けて方向付けられた照射ビームを供給する。次に、試料表面から放出される二次荷電粒子が荷電粒子捕集レンズ装置によって集められ、二次荷電粒子はこのレンズ装置を通過して分光分析器の中に入り、ここでそのエネルギーまたは質量が測定される。
試料からの二次粒子のスペクトル観測に加え、光学顕微鏡を使い、試料表面を視覚的に観察できるようにするのが一般に望ましい。このような顕微鏡は、表面を視覚的に観測しながら、二次粒子を表面から捕集するように構成されている。あるいは、またはこれに加え、顕微鏡を使い、特に試料表面の小さな面積について分析を行う際、分析対象エリア(area of analysis)を特定し、画定する。視覚的観測とスペクトル観測を同時に行う能力は、システムのセットアップ中に特に望まれる。
20年以上にわたり、表面分析システムは、荷電粒子捕集レンズ装置を試料表面の法線上に、あるいはその付近に設置して製造されてきた。こうしたシステムの例には、米国デラウェア州のサーモ・エレクトロン社製のThermo VG ESCALABシステムや、イギリス、マンチェスターのクレイトス・アナリティカル社(株式会社島津製作所の子会社)製KRATOS ULTRA XPSシステム等がある。光学顕微鏡を備えるシステムの場合、光学顕微鏡は試料表面の法線に対し、一般的に45°の角度をつけて設置される。そして、試料表面の被験エリアを照明する別の光源が、光学顕微鏡の軸に対し、ある角度をつけて同様に設置される。
しかしながら、このような試料観測装置の構成から観測された画像の品質は一般に低く、試料画像の焦点が正確に合うのは視野の中心だけであり、縁辺に向かって焦点が合わなくなる。これは、試料の観測角度によるものである。さらに、試料表面が光源によって照明されると、試料表面の状態から影が形成され、同じ理由で画像品質が低下しうる。また、試料の高さが変化すると、試料上の分析位置も、光学顕微鏡で見た場合に、動いて見える。したがって、このような試料観測装置の構成は、分析位置の特定にとって望ましくない。
試料に対して垂直に光学観測を行う装置は、フランス、セデックス、クールブボアのカメカ社製電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)である。ただし、EPMAは、波長分散型X線微量分析(WDX)システムであり、二次粒子は荷電粒子ではなく、X線光子である。試料から顕微鏡に向かう光軸は、試料表面に対して垂直に、一次電子ビーム発生器に沿って設置される。一次ビームのプローブを形成する光学素子がきわめて細いビームを生成し、これは試料のすぐ上に配置される従来の顕微鏡のシュバルツシルト反射対物鏡の中心にある小さな穴を通過するよう構成されている。X線光子である二次粒子が、法線に対して約45°で捕集され、測定される。
カメカEPMAの場合、軸外X線捕集の利用が、特に軟X線放射についての感度の低下につながる。さらに、このシステムは、二次荷電粒子分析には使用できない。
試料表面に対して垂直に設置された光学顕微鏡を備える二次荷電粒子システムも知られている。たとえば、米国カリフォルニア州のサーフィス・サイエンス・インスツルメンツ社製SSI X−probeおよびS−probeシステムやサーモ・エレクトロン社製Thermo Thetaprobeがある。これらのシステムにおいて、荷電粒子捕集レンズ装置は通常、法線に対して55°の角度で設置されている。
上記のような試料観測装置の構成による視覚的観測の品質は改善されているものの、その代償として、SSI X−probeとS−probeシステムおよびThermo Thetaprobeシステムでは、二次荷電粒子の軸外捕集により、器具の分析感度が有意に低下している可能性がある。
一般に、研究室内の省スペースのために、数種類の異なる表面分析器が、マルチテクニックシステムとして一緒に設置されている。このようなシステムは、用途に応じて、同一の試料についていずれかひとつの表面分析モードあるいはいくつかの連続モードで操作される。
異なる分析モードごとに、固有の一次カラムと二次カラムが必要となる。光学カメラ、試料照明源、真空ポンプ、試料供給口等へのアクセスを含め、このようなマルチテクニックシステムの分析チャンバには多数のチャンバポートを備えなければならない。さらに、表面分析データの収集に関連するポートはすべて、試料分析エリアに向けられている必要がある。
したがって、各チャンバポートの実際の位置と構成は、チャンバ内を混み合いすぎた状態にすることなく、各機器のハードウェアを収容するという矛盾するニーズのバランスをとり、各機器の一次ビームカラムを好都合に設置し、各機器の二次ビームコラムを好都合に設置し、すべての分析器の共有ポートを好都合に設置するという問題といえる。
ESCALABシステムは、マルチテクニックシステムの一例であり、その一般的なチャンバ配置を図8に示す。下の表1は、この配置のポート割当を示す。
分析チャンバの機器ポートの構成を最適化するという面倒な問題を考慮し、別のさまざまな方法が提案されている。
ひとつの方法は、カメカ社製NanoSIMSシステムにおいて採用されているもので、試料のスペクトル観測と視覚的観測を別の場所で行う。NanoSIMSシステムでは、試料がスペクトル観測のための分析位置と、これと離れた光学的観測のための位置との間で移動される。
別の方法は、日本の神奈川県のアルバック・ファイ株式会社製QuantumとQuanteraシステムにおいて採用されており、分析チャンバが光学顕微鏡と完全に分離され、試料が分析チャンバに導入される前にCCD画像が顕微鏡の作業台上に記録される。
視覚的観測とスペクトル観測の両方をそれぞれ、光学顕微鏡の軸と捕集レンズ装置の軸を試料表面に対して垂直にして行うことができる一方で、この方法には、試料をスペクトル分析中に光学的に観測することができないという大きな不利点がある。さらに、試料の設置と移動のための座標系をきわめて精度の高いものとしなければならない。
米国特許第3,845,305A号明細書
したがって、高い感度で二次荷電粒子のスペクトル観測を行い、高品質の試料光学画像を生成できる荷電粒子分光装置を実現することが望まれる。本発明は、この希望に応えるために、改良された荷電粒子分光装置を提供することを目的としている。
本発明の第一の面によれば、試料表面に一次粒子を照射することによって試料表面を分析するための分光装置が提供され、この分光装置は、試料表面から二次荷電粒子と結像光(イメージライト: image light)を受け取る捕集チャンバを備え、この捕集チャンバは使用時に試料表面に対してほぼ垂直となる第一の軸を有しており、この捕集チャンバは、放出された二次荷電粒子の少なくとも一部を第一の軸に沿って下流方向に集束させ、荷電粒子の光学的クロスオーバ地点を画定するように構成された二次荷電粒子レンズ装置と、二次荷電粒子レンズ装置の下流に配置され、使用時に試料表面にほぼ垂直となる第二の軸を有し、試料表面から結像光を受け取り、この光を第二の軸から遠ざけるよう反射して、試料表面の観測可能な画像を提供するよう構成されている光反射光学素子とを備え、この光学素子は、荷電粒子光学クロスオーバ地点またはその付近に配置され、この光学素子は貫通する開口部を有し、集束された二次電荷粒子の少なくとも一部がこの開口部を通過し、光学素子によって実質的に遮られることなく、下流において分光装置による分析を受けることができるようになっている。
開口部、アパーチャまたは穴は、捕集チャンバ内の空虚な、あるいは遮られるもののない空間であり、たとえば、二次荷電粒子が捕集チャンバを通過し、分光分析器へと移動する際の通路として機能する。このように、二次荷電粒子は、試料表面からほぼ垂直に捕集され(つまり、分光装置の分析エリアにおいて使用される際、試料表面にほぼ垂直な第一の軸を中心に配列されて集束し)、このとき、機器の捕集効率は損なわれず、これと同時に垂直方向への試料観測を行うことができる(つまり、第二の軸を中心として設置された光学素子において結像光を受け取り、観測可能な画像を生成できる)。
二次荷電粒子を考えると、第一の軸は捕集軸と呼ばれ、結像光を考えると、第二の軸は対物光軸(オブジェクティブ・オプティカル・アクシス: objective optical axis)と呼ばれる。
第一と第二の軸は一致する(同軸である)ことが好ましいが、本発明の利点は、両軸の間に小さな角度があり、両軸が試料において交差しても得られる。さらにまた、軸は相互に平行でもよいが、横方向の分離部分は比較的小さくする。ただし、これには、試料から光学的に観測されるエリアが、分光装置による分析のために二次荷電粒子が放出されるエリアとほぼ同じことが条件となる。通常、分離部分は約200ミクロンを超えるべきではない。
対物光軸、つまり、光学素子が物体の分析エリアから直接発散される結像光を受け取る際に中心となる軸を、分析エリアにおいて使用時に試料表面に垂直に配置ことにより、最良の画像品質を得ることができる。さらに、分光装置が、分析エリアにおいて使用時に試料表面に対して垂直な方向に二次粒子を捕集する手段を備えることにより、計数率が最良となり、機器の感度も最大限に高いものとなる。特に、一次粒子の発生源が、試料表面に関して斜めの入射ビームを生成するよう配置されている場合、こうしたビームによってカバーされる面積は垂直の場合より大きく、その結果、試料表面の大きな面積が励起される。したがって、二次粒子計数率も高くなる。入射ビームは、約30°の仰角とすることが好ましい。上記の効果は、特にX線光電子分光分析において見られる。
さらに、対物光軸を試料表面に対して垂直に置くことにより、シリコンウェハ等の反射性の高い試料を見る場合に、照明源の明るい反射を避けることができる。垂直方向の光学画像生成では、これに対応して試料表面の垂直方向への照明が可能となり、その結果、有益な視覚的観測が可能となる。
対物光軸は、捕集軸と同軸とすることが好ましい。このような配置により、分析エリアに位置づけられた試料の上の分析対象エリアが、たとえば支持台等による試料の垂直移動におけるエラーの影響を受けなくなる。対物光軸と捕集レンズの両方を固定された同軸関係で配置して分光装置を構成することによって、光学的に観測されるもの(分析の光学エリア)と、分光装置により観測されるもの(分析の分光装置エリア)とが確実に対応するという利点が得られる。
捕集レンズ装置の作用を受けて、二次粒子が通過するように構成された開口部を設けることが有利である。すると、二次粒子は、開口部の下流へと、捕集軸を中心として配列され、たとえば分光分析器に向かって進行することができる。このため、二次粒子は、被験試料から分析台まで、複雑な経路をたどる必要がない。その代わりに、二次粒子は試料から分析器まで、捕集軸を中心として分散されたままでよく、捕集レンズ装置によって捕集され、開口部に向かって集束して、これを通過する。このように、試料からの二次粒子の捕集、分析と、その試料の光学画像の受取と観測を、二次粒子の捕集をそれほど妨げることなく、あるいは得られる光学画像の質を犠牲にすることなく、同時に行うことができる。
開口部は、光学素子の穴によって画定されることが好ましい。好ましい実施例において、開口部は、第一の軸にほぼ平行な側壁を有し、チャンバ内の光学素子がどの方向を向いているかにかかわらず、開口部から第一の軸に対して垂直な平面への投影の断面が均一となる。このように、二次荷電粒子は、開口部のほぼ全体を通過し、側壁が、影を作ることはない。これは、所期の用途に適した直径を有する高品質の光学素子の厚さが一般に10mmまたはそれ以上であるため、特に有利である。
光反射光学素子が、結像光を第二の軸から遠ざけ、捕集チャンバの外へ出すよう反射し、試料表面の観測可能な画像を提供するよう配置することが好ましい。
対物光軸に沿って鏡を配置し、分析エリアの物体から受けた光を対物光軸から遠ざけるよう方向を変え、方向を変えられた光が第三の結像光軸(イメージング・オプティカル・アクシス: imaging optical axis)を中心に配列されるようにすることが好ましい。このように、レンズや画像記録もしくは表示装置等の光学画像生成素子は、二次荷電粒子捕集レンズ装置から遠くに配置し、なるべく光学顕微鏡の素子が試料からの二次荷電粒子への障害とならないようにする。
鏡が穴を有し、これを開口部とすると有利である。鏡の穴は楕円形であることが望ましい。分析エリアで使用時に試料表面に対して斜めに鏡を配置した場合、穴を楕円形にすることは、その分析エリアと同一平面上の平面への投影を円形とし、穴を通る集束した二次粒子が通過する、効率のよい経路となるという点で有利である。
鏡を分光分析器への入口付近に設置し、二次荷電粒子が捕集チャンバの大部分を、鏡の集束力下で移動してから、実際に鏡に到達するようにすることが好ましい。これは、二次粒子ビームを狭める距離を長くするように捕集レンズ装置を設置し、ビームが鏡の穴を通過するのに比較的小さな断面積を持つようにするという利点を有する。このように、鏡の穴の面積は鏡の総面積に対して比較的小さく、画像強度の損失が比較的少ない。鏡に上記のような穴が存在しても、観測される光学画像の品質にはほとんど影響がないことを証明できる。
あるいは、鏡を捕集チャンバのさらに上流に設置してもよい。たとえば、鏡は、2枚のレンズの間に形成されるような、荷電粒子ビームの直径が極小となる荷電粒子光学クロスオーバの上に、またはその付近に設置できる。
単純な捕集レンズ装置において、二次荷電粒子が向けられる単焦点があり、これは通常、分光分析器への入口スロットにある。より複雑なレンズ装置が使用される場合、光学用語で中間集光点と呼ばれるもの、ビームの直径が極小の場所、(中間)荷電粒子光学クロスオーバがある。本明細書において、複合レンズ装置における中間集光点か、単純なレンズ装置の単焦点かを問わず、ビームの直径が極小の位置を指すのに、荷電粒子光学クロスオーバという用語を用いる。
捕集レンズ装置と鏡を捕集チャンバ内に設置し、顕微鏡の光学画像生成素子をチャンバの側壁に配置し、鏡から反射された結像光を受け取るようにすることが好ましい。側壁には、方向を変えられた結像光をチャンバの外に送るよう配置された光透過性を持つ窓を備えると有利である。すると、光は、拡大またはズーム機能を有するよう構成された複数の素子からなる光学装置によって、CCDカメラ等の画像表示または記録装置の上に集束される。
窓そのものをレンズ素子とすると有利である。これに加え、あるいはこれに代わり、鏡は、集束光学素子を形成するような形状とすることができる。
顕微鏡には、分析エリアに対して垂直に照明するための照明源を備えることが好ましい。光軸に対して45°に設置されたペリクル等の部分的反射素子を画像生成装置と鏡との間に設置し、軸から外れて配置された光源からの光を受け取るように配置してもよい。垂直に照明を当てることにより、観測される画像の品質が向上し、上記のような照明に関する多くの問題を回避もしくは改善できる。
顕微鏡にはさらに、分析エリア内の観測対象点を画定するのに使用する参照パターン発生器を設けることが好ましい。このような参照パターンは、分光装置の分析エリアに試料の位置あわせを行う上で有利となる。
チャンバは、多くの構成部品を従来の方法で溶接することによって製造できる。しかしながら、捕集チャンバは一体構造とすることが好ましい。これにより堅牢な構造となり、振動のない画像と安定した位置あわせを実現できる。これは、器具の良好な光学的性能を得る上で特に有利である。
本発明の別の面によれば、表面分析のための分光方法であって、試料の表面を照射し、表面からの二次荷電粒子を発散させるステップと、放出された二次粒子の少なくとも一部を、試料表面に対してほぼ垂直な第一の軸を中心に配置された捕集チャンバの中に捕集するステップと、捕集された二次粒子を、二次荷電粒子レンズ装置を使って第一の軸に沿って下流方向に集束させ、これによって荷電粒子光学クロスオーバ地点を画定するステップと、二次荷電粒子レンズ装置の下流に配置され、試料表面に対してほぼ垂直な第二の軸をほぼ中心として配置された光反射光学素子において、試料表面から放出された結像光を受け取るステップと、受け取った結像光を第二の軸から遠ざけるよう反射して、試料表面の観測可能な画像を提供するステップを含み、光学素子は、荷電粒子光学クロスオーバ地点またはその付近に設置され、この光学素子は、これを貫通する開口部を有し、集束した二次荷電粒子の少なくとも一部が開口部を通過して、光学素子によってほとんど遮られることなく、下流での分光装置による分析を受けるようになっていることを特徴とする方法を実現する。
本発明のさらに別の面によれば、表面分析分光の方法であって、捕集チャンバにおいて、a)二次荷電粒子レンズ装置を使い、試料表面から放出された二次荷電粒子を集束させ、集束した二次荷電粒子は二次荷電粒子レンズ装置の下流の荷電粒子光学クロスオーバ地点を画定し、試料表面に対してほぼ垂直な第一の軸をほぼ中心として配置され、荷電粒子光学クロスオーバ地点またはその付近に配置された開口部を通過する集束した二次荷電粒子を受け取り、受け取った二次粒子を分光学的に分析することと、b)開口部付近で、試料表面から放出された結像光を受け取り、受け取った結像光を結像して、表面の観測可能な画像を提供することを同時に行う方法を実現する。
その他の好ましい特徴と利点が、説明文中および本願の一部である従属請求の範囲に記載されている。
本発明は、さまざまな方法で実現でき、いくつかの実施例を、あくまでも非限定的な例として、付属の図面を参照しながら説明する。
図1において、試料60の表面分析に適した分光装置10が示されている。分光装置10は、本実施形態において図式的に示され、試料60の表面から放出される二次荷電粒子の軌道の例を示す。分光装置10は、真空捕集チャンバ22の中に配置された捕集レンズ装置20を備える。図示されていないが、明確を期すために、真空捕集チャンバ22は、試料も囲い込む真空チャンバの一部を形成する。
捕集レンズ装置20は、捕集軸24(捕集軸24は偶然、例として示した荷電粒子の軌道64のひとつと一致する)を中心として配置される。捕集レンズ装置20は、分光装置の分析エリア12に隣接する捕集チャンバ22の終端に位置づけられ、使用時に分析エリアに試料60が設置されたときに試料60の表面上の分析対象エリア62から放出された二次荷電粒子を受ける。
捕集チャンバ22の反対側の終端には、分光分析器30が設置されている。分光装置10の用途に応じて、分析器はここで受け取られる二次粒子の質量スペクトルまたはエネルギースペクトルのいずれかを生成するよう構成されている。
捕集チャンバ22の中で、その下流側の終端(つまり、分析器30の入口付近)に向かい、鏡50が配置されている。鏡50は、分光装置10の分析エリア12の法線に対して45°の角度に向けられ、光の方向を変えて捕集チャンバ22の外に出す。鏡50は、鏡50のほぼ中心に向かって配置された穴52を有し、二次荷電粒子が捕集チャンバ22を通過し、分光分析器30の中に進む経路を遮らないようになっている。
使用時に、一次ビーム発生器(図示せず)は、分析エリア12において一次粒子のビームを供給し、分析エリア12に位置する試料60の分析対象エリア62を照射する。試料表面を照射することにより、表面からの二次粒子の放出が刺激され、この二次粒子のエネルギーまたは質量が調査対象の試料の特徴である。
たとえば、XPSの場合、試料にはX線が照射され、これによって電子が放出される。分光分析器30により測定されるこれらの光電子の結合エネルギーは、表面上に存在する元素の特徴であり、また、それによって検出された元素の結合状態に関する情報も提供する。AESの場合、一次電子の集束ビームが試料表面に照射され、これによって試料表面上に含まれる原子から内殻電子が放出される。その結果生じる内殻正孔は、原子の緩和により、結合エネルギーの低い電子が形成された正孔の中に落ちることで再び埋められる。このような再励起プロセスによって解放されるエネルギーにより、X線またはオージェ電子のいずれかが放出される。これらのオージェ電子のエネルギーもやはり、それを発生させた元素の特徴であるため、試料表面に存在する元素の特定に使用できる。
試料60から放出される二次荷電粒子は、捕集レンズ装置20の力を受けて捕集チャンバ22の中に集められる。捕集レンズ装置20は、どのような設計のものでもよい。たとえば、分離電極形の設計で形成される静電レンズとすることができる。あるいは、静電レンズを湾曲させたメッシュで提供してもよい。さらにまた、捕集レンズ装置20には、分析エリア12の上下いずれかに設置した磁界レンズを使用してもよい。上記のレンズの種類を組み合わせることも可能である。好ましくは、レンズを、静電レンズと磁界レンズの素子を使った多素子構造とする。このレンズの設計は、当業界で周知である。
捕集レンズ装置20は、二次荷電粒子を集め、捕集チャンバ22の中に導き、粒子を収束させ、粒子が鏡50の穴52を通過して分光分析器30に届くようにする。捕集レンズ装置20の収束効果は、二次粒子が捕集チャンバ22または分析器30のいずれかの中の一点に集束させ、あるいは向かわせるものであってよい。また、収束効果は、二次粒子が、鏡50の穴52を通過するのに十分細いビームに集束させるものであってもよい。上記の方法のいずれかによって、捕集チャンバ22を通過し、分析器30に入るよう二次粒子を導き、あるいは制御しても、分光装置10の捕集効率に大きな影響を与えないことは、本発明の利点である。
図1は、二次粒子が、試料60の分析対象エリア62から幅広い角度で放出される例を示している。放出された粒子は、捕集軸24をほぼ中心として配列され、この捕集軸24は分析エリア12に対して垂直であり、したがって、分析エリア12に置かれた試料60の分析対象エリア62に対して垂直である。表面から放出された二次粒子の少なくとも一部が捕集レンズ装置20によって捕集され、本実施形態において、捕集レンズ装置20は、捕集チャンバ22の下流側の終端にある捕集軸24上の一点に向けて二次粒子を集束させる。捕集チャンバ22の中へと受けられた二次粒子のほぼ全部が、鏡50の穴52を通って分析器30へと方向付けられることに注意すべきである。
分光分析器30には、当業界で知られているさまざまな分析器を使用できる。たとえば、エネルギー分析と特にXPSまたはAESにおいて、分光分析器30はトロイダル静電分析器か静電円筒鏡型分析器のいずれかでよく、あるいは分光分析器30は、特にSIMSに用いる場合、飛行時間分析器でもよい。しかしながら、用途に応じて、どのようなエネルギーまたは質量分析器でも使用できる。
図2は分光装置10を示し、これは、捕集チャンバ22の中の、分光装置10の分析エリア12に隣接する第一の終端に設置された捕集レンズ装置20と、捕集チャンバ22の反対の下流側の終端に位置づけられる分光分析器30と、図1に示すように、捕集チャンバ22の下流側終端に向かって設置された、穴52を持つ鏡50を備える。分光装置10は光学顕微鏡40を有し、これは本実施形態において、2本の光軸を中心として配置される。対物光軸42は、分析エリア12から鏡50に向かって垂直に延び、鏡50は対物光軸42に対して45°の角度で設置されている。本実施形態において、鏡50は対物光軸42に中心を置く。結像光軸44が、鏡50の中心から対物光軸42に対して垂直に延びる。結像光軸44に沿って、2枚の結像レンズ45(結像レンズは一枚だけあるいは3枚以上でもよい)とCCDカメラ等の光学画像生成装置80が設置されている。結像光軸44の上にはまた、画像生成装置80と鏡50との中間に、部分的に反射し、部分的に透過する素子、つまりペリクル47が結像光軸44に対して45°で配置されている。結像光軸44に垂直に、ペリクル47と整列するように、光源46が配置されている。
捕集チャンバ22には、真空光学用窓28が備えられ、真空光学用窓28は光透過性を持ち、ここを通じて光が捕集チャンバ22の外へと出る。本実施形態において、必ずしもそうとは限らないが、捕集チャンバ22の側壁26に設けられた真空光学用窓28は、それ自体が光学レンズ素子45である。これには、顕微鏡の光学構成部品の数を減らし、したがって、コストを削減し、複雑さを低減するという利点がある。
使用時に、試料60の分析対象エリア62等の分析エリア12における物体から発散する結像光線41は、その入口開口部から捕集チャンバ22の中に進入し、鏡50に向かって進み、光線は一般に、対物光軸42を中心として配列される。広義では、鏡50に到達する結像光線41は、対物光軸42に対してほぼ垂直な方向に反射され、反射された結像光線41は結像光軸44をほぼ中心として配列される。
反射された結像光線41は、真空光学用窓28を通って捕集チャンバ22から出る。次に、結像光線41は多素子レンズ系を使い、画像生成装置80に向かって集束される。レンズ要素45は、イギリス、バッキンガムシャーのミルトン・ケインズにあるリノス・フォトニクス社製のものに代表される高品質のガラス光学素子を使用する。鏡50と画像生成装置80との間の光学レンズ系は、他の実施形態において、ズーム機能を搭載していてもよい。
画像生成装置80は、単純な接眼レンズでも、イギリス、バークシャーのブラックネルにあるパナソニック社製のようなCCDカメラでもよい。画像生成装置80は受け取った1枚または複数の画像を、好ましくは、コンピュータモニタ上のデータシステムディスプレイの一部をなす、関連するディスプレイスクリーンの上にリアルタイムで表示し、あるいは後で見るために画像を記録する。分光分析器30からのスペクトルデータの収集と同時に画像が観測されることが好ましい。
本実施形態は、必ずしもこれに限られないが、光源46は、試料60の分析エリア12に対して垂直に照明するよう配置されている。ペリクル47を使い、光源46から受けた照明光の一部は、鏡50に向かって反射され、今度は鏡50が光を分析エリア12に向けて反射し、そこに設置されている物体に垂直に照明を当てる。ペリクル47は、部分的に反射性を持ち、部分的に透過性を持つため、捕集チャンバ22から画像生成装置80に向かって進む結像光線41の少なくとも一部は、ペリクル47を通過し、分析エリア12における試料表面の観測可能な画像が得られる。
このような光学顕微鏡40を使用し、分光装置10の分析エリア12に置かれた試料60の表面上の観測対象点が、分光装置を使ってその観測対象点から放出される二次粒子のスペクトル観測を行うために選択される。試料60は、支持用可動台(図示せず)の上に置き、試料60を所望の分析方向に移動、回転もしくは傾斜することができる。分光装置の最適な性能を実現するために、対物光軸42と捕集軸24を同軸に配置し、試料60上の所望の位置がいったん選択されると、その後行われるスペクトル観測が、確実に試料60上のその観測対象点で実際に行われるようにする。
図3は、図2のものに似た分光装置10を図式的に示すが、試料60のスペクトル観測と光学観測の両方が同時に行われている実施形態を示している。光学レンズ45とその他の光学素子を鏡50の後または下流に配置するのは、これらの構成部品が捕集チャンバ22を通って移動する二次荷電粒子の通路を避けることを意味する。このように、分析エリア12に置かれた試料60を光学顕微鏡40で光学的に観測し、その一方で、二次荷電粒子を分光分析器30の中に効率的に捕集することができる。これは、荷電粒子の損失やこれに対する障害が避けられるからである。
図3に示す実施形態において、対物光軸42は捕集軸24と同軸であり、どちらも分光装置10の分析エリア12に対して垂直である。鏡50の穴52は、一般に、捕集軸24に中心を置き、二次荷電粒子がその軸を中心として集束または収束して、穴52を通過するようにする。試料60の表面の垂直観測と同じ表面からの二次荷電粒子の垂直捕集が同軸的に行われるのは、本発明の好ましい実施形態であり、これによって分光装置10のセットアップが単純となり、使用時には、光学画像が生成される場所と二次荷電粒子が放出される場所とがより確実に対応することになる。
図3において、鏡50は、分析器30への供給用スリットにおいて、クロスオーバ地点25の付近に設置され、二次荷電粒子が障害を受けたり、また偏向されたりすることなく、鏡50の穴52を通過し、結像光線41が鏡50の穴52の周辺部分で反射される。鏡50に穴52があっても、光学顕微鏡40によって得られる光学画像の品質にはほとんど影響を与えないことが証明できる。鏡50が、荷電粒子ビームの断面積が小さな位置(一般的には荷電粒子光学クロスオーバ25付近)またはその付近に設置されていると、穴25の面積は鏡50の総面積と比較して小さく、画像強度の損失が比較的少ない。鏡50は、特にクロスオーバが分析器への入口スロットまたはその付近にある場合、分光分析器30への入口に近いことが好ましい。しかしながら、クロスオーバが分析器の上流にある場合、鏡50はクロスオーバ地点25と分析器への入口との間のどこかにあればよい。実際に、鏡50は希望に応じて捕集チャンバ22の中のさらに上流に置くこともできるが、二次粒子が鏡50の穴52を通過するために集束または収束する距離である、試料60と鏡50との間の距離は比較的大きくすることが望ましい。
図4a,4bは、本発明のひとつの実施例による鏡50のそれぞれ平面略図と透視略図である。この実施例において、鏡50の形状は楕円形である。穴52の形状も楕円形であり、鏡50に関して中心合わせが行われている。鏡50は、長軸と短軸の比が1:1.414の楕円形で、円形の投影が45度で得られるように製造されていることが好ましい。鏡50の長軸は141mm、短軸は100mmである。この本実施形態において、穴52は鏡50の形状と数学的に相似であり、つまり、それに比例しており、長軸が56mm、短軸が40mmである。もちろん、鏡50とその穴52それぞれの形状や大きさの範囲は、正方形、長方形、多角形、円などと選択できるが、上記の寸法は、現時点で好ましい本発明の実施形態である。鏡50と穴52を楕円形に製作することは、鏡50の中心がほぼ軸上にあり、これに対して斜めに取り付けられているとき、その軸に垂直な平面への鏡50と穴52の投影は、一般に円または輪状に調整できる点で有利である。このように、穴52の中心が捕集軸24の上にあると、二次荷電粒子が穴の中を通過しやすくなる。なぜなら、集束または収束した二次粒子ビームに関する最も単純な断面形状は円であるからである。このような配置を図4bに大まかに示す。
たとえば、上記の寸法であり、その長軸が穴52の中心を通過する軸(捕集軸24や対物光軸42等)に対して45°の角度をなす楕円形の鏡50を取り付けることにより、以下のような投影の概寸が得られる。鏡50の長さと幅:100mm、穴の長さと幅:40mm。
どちらの場合も、鏡50の平面で考えても、鏡50の投影平面で考えても、鏡50の総面積のうち穴52が占める面積の割合は約16%である。この割合は、画像の強度にとって有意なものとは考えられない。事実、穴52の面積が鏡50の面積をより大きな割合で占めても、実現可能な画像強度が観測に十分な高さであれば、許容できるとみなされる。鏡の穴は、事実上、観測された画像の光学品質に影響を与えず、その強度に対してのみ影響がある。
これに対し、SIMIONソフトウェアを使った荷電粒子の光学的モデルに基づくと、この実施形態において、穴52の直径は約30mmより大きくあるべきであり、約40mmまたはそれ以上であるのが好ましい。
二次荷電粒子が鏡50の穴52の大きさまで集束または収束される距離は、捕集チャンバ22の中で比較的大きいため、穴52を通るよう二次粒子を導くために捕集レンズ装置20に印加されるポテンシャルは比較的小さくすることができる。捕集レンズ装置20に印加されるポテンシャルは、分析中の粒子のエネルギーに比例する。一般に、電圧は最大4000ボルトとなる。
次に、鏡50を結像光軸44の上に中心あわせし、これに対して45°の角度で設置した場合、その軸に対して垂直な平面への鏡50の投影も、上記の寸法を使うと、約100mmの長さとなる。真空光学用窓28とレンズ素子45の寸法も100mmの範囲とし、窓28に向かって鏡50によって反射された光の比較的大きな割合が、これを通過して画像装置80に到達するようにすることが好ましい。
鏡50は、金属または反射コートガラスで構成することができる。いずれの場合も、導電性コーティング、バッフル、メッシュまたはその他の手段を鏡50に設置し、穴52から遠ざけるよう粒子を偏向させることによって、鏡50の電気的絶縁表面が帯電し、二次荷電粒子の軌道を干渉するのを防止するべきである。このような検討事項は、当業界において知られている。
鏡50はフラットまたは平坦であることが好ましい。しかしながら、鏡50が集束用光学素子の機能も果たすことが望まれるいくつかの例において、鏡50は、円錐表面となるように研磨または機械加工できる。十分に高い品質を持つこのような大面積光学素子が最近、この用途に利用できるようになった。たとえば、軸外し放物面と円錐部分を有する鏡50は、レーザビームの偏向と集束に広く用いられており、たとえば、米国ペンシルバニア州のIT−IVインフラレッド社により製造されている。
図1から図3において、鏡50の穴52を画定する側壁は、鏡50のいずれの表面から垂直に延びるように描かれている。側壁をこのような向きにすることにより、穴52の加工が容易となり、その理由により有利である。しかしながら、現時点で好ましい実施形態において、穴52は、形成された側壁が捕集軸24にほぼ水平に延びるように鏡50に空けられる。この構成において、収束した二次粒子ビームは、穴52によって画定された開口部のほぼ全体を占めることができる。さらにまた、開口部52を画定する側壁は、下流方向に内側に傾斜するよう形成され、鏡50の光反射面における開口部の面積が、鏡50の反対側の暗い側の開口部の面積より大きくする。このような配置は、ビームが一般的に円錐状であることから、穴52の下流の地点に向かって集束する二次荷電粒子ビームにとって有利である。側壁と穴52の別の配置も、熟練の読者にとって明らかであろう。
上述の本発明による鏡50の実施形態は、捕集レンズ装置20が1枚または複数のメッシュ構造のレンズを取り入れている場合、特に有利である。このようなレンズは、捕集効率が高く、その一方で、分析エリア12における試料60の表面の良好な光学的観測を可能とする。おそらく、驚くべきことであるが、光学経路内にメッシュがあっても、光学画像の品質をほとんど劣化させないことがわかっている。なぜなら、メッシュの位置は、光学顕微鏡40の焦点面から十分に除かれているからである。
図5は、本発明による分光装置100のさらに別の実施形態の断面図であり、この分光装置100は、X線光電子分光分析を行うよう構成されている。XPS用としては、図5に示される装置が現時点で好ましい本発明の実施形態である。
分光装置100は、一般に長い形状の真空捕集チャンバ(122)、またはカラム(122)を備え、これはひとつまたは複数のポンプ(図示せず)によって空気を抜かれる。捕集チャンバ122は、一般に円筒形であり、その中心は、入口開口部121から出口開口部123までチャンバの中を延びる捕集軸124にある。
入口開口部121は、試料支持台アセンブリ102の上方に配置され、アセンブリ102はX,Y,Z方向に移動でき、回転軸と傾斜軸(図示せず)の各々を中心に回転もしくは傾斜することができる。試料支持台アセンブリ102は、分光観察のために試料160を支持するための表面となる。捕集チャンバ122の側壁126は、捕集軸124に対して斜めの角度をなし、その軸と試料支持台アセンブリ102またはその付近で交差する一次ビーム軸172に中心を置く長い形状の開口部127を有する。この交差点において捕集軸124にほぼ垂直な領域が、分光装置100の分析エリア112として画定される。
捕集チャンバ122の外側に、一次ビーム軸172に沿って、X線ビーム発生器(図示せず)が配置されている。X線ビーム発生器は、分光装置100の分析エリア112にX線の有向ビームを照射するよう構成される。
捕集チャンバ122の下流側終端において、出口開口部123は、捕集チャンバ122から受け取られる二次光電子のエネルギースペクトルを記録するよう構成された分光分析器(図示せず)へと続く。
捕集チャンバ122の中で、入口開口部の終端に向かい、静電メッシュレンズの形状の電子捕集レンズ装置120が設けられている。図5に示されるような、その最も単純な形状において、使用される捕集レンズは静電メッシュレンズだけである。しかしながら、別の実施形態では、レンズ素子をさらに加えることもできる。
捕集軸124と同軸で、分光装置100の分析エリア112に対して垂直に、対物光軸142が並ぶ。2本の軸124,142を中心として、鏡150が、これに対して約45°の角度に向くよう設置されている。前述のように、鏡150には、鏡150に関して中央に設けられた穴152がある。
鏡150の穴152において捕集軸124と対物光軸142と交差するのが結像光軸144であり、他の2本の軸に対して垂直に延びる。
結像光軸144を中心に、顕微鏡の鏡筒149、光学レンズ素子145およびCCDカメラ180があり、これらは鏡150とともに光学顕微鏡140を構成する。
捕集チャンバ122の、一次ビーム開口部127を有する側とは反対側の側壁126には、光透過性を有する窓128が備えられ、これは、周知の方法で側壁に減圧造型鋳造されている。顕微鏡の鏡筒149は、窓128の外に、これを囲むように側壁に取り付けられている。
この実施形態において、光学レンズ素子145は、窓128のいずれかの側に設置され、これらは、鏡150から反射された結像光を受け取り、CCDカメラ180に向けて集束させるよう構成されている。光学レンズ素子145の直径は、鏡150の垂直投影(つまり、結像光軸144に対して垂直な平面への鏡の投影)の高さとほぼ同じである。このように、鏡によって反射された光の大きな割合が、レンズ素子145によって受け取られ、CCDカメラ180の方向に伝送される。
顕微鏡の鏡筒149の中の、CCDカメラ180とレンズ素子145との間に、ペリクル147が設けられている。ペリクル147は、結像光軸144を中心に、これに対して約45°の角度で取り付けられている。ペリクル147は、本実施形態においては半反射鏡として用いられるごく薄い、透明な薄膜であり、二重反射の原因とならない。顕微鏡の鏡筒149の外部に取り付けられた光源146は、ペリクル147の上の顕微鏡の鏡筒149の窓から分光装置100の分析エリア112に照明光を供給し、ペリクル147は、光の一部を結像光軸144に沿って光学レンズ素子145に向け、光透過性を有する窓128を通って鏡150へと反射させ、鏡150は照明光を下方の分析エリアに向かって反射する。
分光装置100の機能は、それまでの図面に関して述べたものと同様であるが、これらについては特に、一次ビームがX線光子によって提供され、二次荷電粒子は光電子である。
分光装置100の好ましい実施例において、チャンバは、従来の方法で多数の構成部品から製作、溶接されるのではなく、剛性の一体鋳造の構成とされる(つまり、一体的に鋳造もしくは機械加工し、単体の完成部品を作る)。これにより、構造は非常に堅牢となり、分光装置の操作時に振動せず、安定した位置あわせが実現する。構成部品からチャンバを製造することも可能ではあるが、一体鋳造の構成では、分光装置の性能と得られる画像の品質が高まるため、好ましい。
いくつかの実施形態において、光学顕微鏡140の中に視覚基準を置き、ユーザが分光装置100の分析エリア112に置かれた試料160の表面上の観測対象点を画定する際の助けとすることも望ましい。これは、焦点板あるいは目盛付きレンズとも呼ばれるものによって実現され、これは、照準用十字線を有し、顕微鏡140の接眼レンズまたは観測側終端の付近に設置されるセルである。あるいは、照準用十字線、同心円状の輪または一列に並べたスポットのパターン発生器を内蔵した別個の光源を顕微鏡の光学素子に取り付けることもできる。
当業者にとって、本発明に多数の利点があることは明らかであろう。鏡を捕集チャンバの下流側終端に向けて設置することには、試料表面から放出される二次荷電粒子が集束または収束される比較的クリアな鏡筒(障害物がない)が得られるという利点がある。このように、捕集チャンバ内の鏡が原因となる障害が比較的小さくなる。なぜなら、二次粒子が鏡に到達する前に、すでに、鏡の穴を通過できるような細い、または細くなるビームに成形されているからである。当然のことながら、表面分析分光において試料から放出された二次粒子のエネルギー範囲を比較的大きくすることができるため、二次粒子が鏡等の光学構成部品のいずれかに到達する前に、捕集レンズ装置によって制御される距離を、比較的大きくすることは非常に望ましい。
当業者にとって明らかなように、上記の説明の中の教示を実現可能かつ望ましく組み合わせたものも本発明の一部であり、付属の特許請求範囲中に入るものとされる。さらに、上記の実施例に対してさまざまな変更や改変を加えたものも当業者にとって明白であり、これらも本発明の一部をなすものとする。
たとえば、上記の実施例は、i)二次荷電粒子が、捕集チャンバ22,122に沿って、この中を、分析エリアに対して垂直に延びる捕集軸24,124に沿って集束または収束され、ii)結像光は、やはり捕集チャンバ22,122に沿って、この中を、分析エリアに対して垂直に伸びる対物光軸42,142から、対物光軸42,142に対して垂直な結像光軸44,144へと方向が変えられる分光装置の構成を示した。図6,7に示された別の実施形態では、二次粒子が分光分析のために軸からはずれるよう偏向され、結像光は捕集チャンバの軸に沿ったままにされる。この別の配置でも、試料表面から発生する結像光を表面に対して垂直な光学素子で受け取り、それとともに表面から発生する二次荷電粒子を、表面に対して垂直な荷電粒子レンズ装置によって受け取り、制御することに関わる利点が得られる。
この実施形態において、結像光を迂回させ、二次粒子を捕集軸上で分析器の中に通過させる代わりに、対物光軸242を分析エリア212に対して垂直にし、CCDカメラ280または試料260の上に配置された接眼レンズまで延ばしている。軸に沿って静電メッシュ型荷電粒子鏡250を設置し、ほぼ図2,5において光学顕微鏡40,140がある場所に置かれた分析器230に向かって、二次電荷粒子を軸から外して偏向させる。基本的に、本実施形態においては、光学カメラと分光分析器の位置が交換されている。たとえば、貫通する穴を有する光学鏡を使い、光を軸から外して反射し、荷電粒子を軸に沿って通過させる代わりに、メッシュ鏡250に電圧を印加し、二次荷電粒子を軸から外し、分析器230の供給用スリットの中に進むよう偏向し、その一方で結像光を通過させ、軸242に沿って進ませる。荷電粒子鏡250の好ましい構造は、静電メッシュであり、これは鏡を通る光の経路を妨害しない。光学レンズアセンブリ245の位置と焦点距離は、必要な倍率が得られるように選択する。同軸的な照明は、光源246とペリクル247によって実現される。必要に応じて、他の光源を設置してもよい。
上記の実施形態において、捕集軸24,124,224を対物光軸42,142,242と同軸にすることが現時点で好ましい。しかしながら、本発明の利点は、これらの軸の間に小さな角度または小さな横方向の分離部分があっても実現できる。小さな角度がある場合、軸が試料と交差し、観測された二次粒子と結像光の両方が試料上の同じ位置から発生することが好ましい。したがって、二次荷電粒子を受け取るための荷電粒子レンズ装置と、結像光を受け取るための光学素子は、実質的に同じ軸を中心として配置されている構成は、本発明の範囲内に含められるものとする。
本発明による分光装置のひとつの実施形態と荷電粒子の軌道を示す略図である。 本発明による分光装置のひとつの実施形態および、光学顕微鏡とこれを通過する光線を示す略図である。 本発明による分光装置のひとつの実施形態および、二次粒子の軌道と結像光の光線の両方を示す略図である。 本発明による光学鏡のひとつの実施形態のそれぞれ平面略図と透視略図である。 本発明による光学鏡のひとつの実施形態のそれぞれ平面略図と透視略図である。 本発明による分光装置の別の実施形態であり、X線光電子分光分析用として意図されたものの断面図ある。 本発明による分光装置のさらに別の実施形態と荷電粒子の軌道を示す略図である。 本発明による分光装置のまた別の実施形態と光線の軌道を示す略図である。 先行技術によるマルチテクニック分析チャンバの平面図である。
符号の説明
10,100,210 分光装置、12,112,212 分析エリア、20,220 レンズ装置、22,122,222 捕集チャンバ、24,124,224 捕集軸、26,126 側壁、28,128 窓、30,230 分析器、40,140 光学顕微鏡、41 結像光線、42,142,242 対物光軸、44,144 結像光軸、45,145,245 光学レンズ素子、46,146,246 光源、47,147,247 ペリクル、50,150,250 鏡、52,152 穴、60,160,260 試料、62,162 分析対象エリア、64 荷電粒子の軌道、80 画像生成装置、102 試料支持台アセンブリ、120 真空捕集チャンバ、121 入口開口部、123 出口開口部、127 開口部、149 顕微鏡の鏡筒、172 一次ビーム軸、180,280 CCDカメラ。

Claims (20)

  1. 試料表面に一次粒子を照射することによって前記試料の表面を分析するための分光装置であって、
    前記試料表面からの二次荷電粒子と結像光を受け取る捕集チャンバを備え、前記捕集チャンバは使用時に前記試料表面にほぼ垂直な第一の軸を有し、前記捕集チャンバは、
    前記放出された二次荷電粒子の少なくとも一部を、前記第一の軸に沿って下流方向に集束させ、これによって荷電粒子光学クロスオーバ地点を画定するよう構成された二次荷電粒子レンズ装置と、
    前記二次荷電粒子レンズ装置の下流に設置され、使用時に前記試料表面にほぼ垂直となる第二の軸を有する光反射光学素子を備え、前記光学素子は、前記試料表面からの結像光を受け取り、この光を前記第二の軸から遠ざけるよう反射し、前記試料表面の観測可能な画像を提供するよう構成されており、
    前記光学素子は、前記荷電粒子光学クロスオーバ地点またはその付近に設置され、前記光学素子はこれを貫通する開口部を有し、前記集束した二次荷電粒子の少なくとも一部が、下流での分光学的分析を受けるために、前記光学素子による障害をほぼ受けることなく、前記開口部を通過することを特徴とする分光装置。
  2. 請求項1に記載の分光装置であって、
    前記光反射光学素子は、前記試料表面から結像光を直接受け取るよう構成されていることを特徴とする分光装置。
  3. 請求項1に記載の分光装置であって、
    前記開口部は、前記第一の軸にほぼ平行な側壁によって画定されることを特徴とする分光装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記光学素子は鏡であることを特徴とする分光装置。
  5. 請求項4に記載の分光装置であって、
    さらに、前記鏡を含み、前記第二の軸と平行でない第三の結像光軸を有する光学顕微鏡を備え、
    前記鏡は、前記試料の前記表面から発せられる結像光の方向を、前記第二の軸から遠ざけるように変え、前記光が前記第三の軸を中心に配列されるように構成されていることを特徴とする分光装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記開口部は楕円形であることを特徴とする分光装置。
  7. 請求項5または6のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記捕集チャンバは、前記第三の結像光軸をほぼ中心として配置された光透過性を有する窓を備える側壁を有し、前記鏡が結像光の方向を変え、前記窓から前記チャンバの外へと向かわせることを特徴とする分光装置。
  8. 請求項7に記載の分光装置であって、
    前記窓は光学レンズ素子であることを特徴とする分光装置。
  9. 請求項4から8のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記鏡は、集束素子として作用するような形状であることを特徴とする分光装置。
  10. 請求項5から9のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記光学顕微鏡はさらに、
    前記試料表面に照明光を供給する光源と、
    前記結像光学軸に対して斜めに配置され、前記光源からの照明光を受け取り、前記照明光の方向を変えて前記鏡に向かわせ、ほぼ垂直な照明が前記試料表面に供給されるよう構成された、部分的に反射する素子を備えることを特徴とする分光装置。
  11. 請求項5から10のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記顕微鏡はさらに、前記試料表面の観測対象点の画定において使用される参照パターン発生器を備えることを特徴とする分光装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記捕集チャンバは一体鋳造構造であることを特徴とする分光装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の分光装置であって、
    a)前記捕集レンズ装置が前記二次荷電粒子を、下流での処理のために前記開口部に向かって集束させることと、
    b)前記光学素子が前記試料の前記表面から結像光を受け取り、前記表面の観測可能な画像を提供すること
    を同時に行えるよう構成されていることを特徴とする分光装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の分光装置であって、さらに、
    前記試料表面を照射するための一次粒子源と、
    前記開口部の下流にあり、そこから、分光エネルギー分析または分光質量分析を行うために二次荷電粒子を受け取るよう構成された分光分析器と、
    を備えることを特徴とする分光装置。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の分光装置であって、
    前記第一と第二の軸はほぼ一致することを特徴とする分光装置。
  16. 表面分析分光の方法であって、
    試料の表面を照射し、前記表面から二次荷電粒子を放出させるステップと、
    前記放出された二次粒子の少なくとも一部を、前記試料表面に対してほぼ垂直な第一の軸を中心として配置された捕集チャンバ内に集めるステップと、
    前記捕集された二次粒子を、二次荷電粒子レンズ装置を使い、前記第一の軸に沿って下流方向に集束させ、荷電粒子光学クロスオーバ地点を画定するステップと、
    前記二次荷電粒子レンズ装置の下流に設置され、前記試料表面に対してほぼ垂直な第二の軸をほぼ中心として整列される光反射光学素子において、前記試料表面から放出された結像光を受け取るステップと、
    前記受け取った結像光を反射して、前記第二の軸から遠ざけ、前記試料表面の観測可能な画像を提供するステップを含み、
    前記光学素子は、前記荷電粒子光学クロスオーバ地点またはその付近に配置され、前記光学素子は、これを貫通する開口部を備え、前記集束した二次荷電粒子の少なくとも一部が、ほぼ前記光学素子によって遮られることなく、下流での分光学的分析のために前記開口部を通過するようになっていることを特徴とする方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    前記結像光は前記試料表面から直接受け取られることを特徴とする方法。
  18. 表面分析分光の方法であって、
    前記捕集チャンバにおいて、
    a)試料表面から放出された二次荷電粒子を、二次荷電粒子レンズ装置を使って集束させ、前記集束した二次荷電粒子は、前記二次荷電粒子レンズ装置の下流の荷電粒子光学クロスオーバ地点を画定し、前記集束した二次荷電粒子を、前記試料表面に対してほぼ垂直な第一の軸をほぼ中心として配置され、前記荷電粒子光学クロスオーバ地点またはその付近に位置づけられた開口部から受け取り、前記受け取った二次粒子を分光学的に分析するステップと、
    b)前記開口部周辺で、前記試料表面から放出された結像光を受け取り、前記受け取った結像光を結像して、前記表面の観測可能な画像を提供するステップを、
    同時に行うことを特徴とする方法。
  19. 試料の表面分析のための分光装置であって、
    一次粒子源による照射を受けるために試料の表面が設置される分析エリアと、
    前記試料の前記表面から放出される二次荷電粒子を受け取るための捕集チャンバを備え、前記捕集チャンバは、その中を通る第一の軸を有し、前記軸は前記分析エリアに対してほぼ垂直であり、前記捕集チャンバは、
    使用時に、前記試料の前記表面から受け取った結像光の少なくとも一部を、前記補修チャンバの下流側終端に向けて集束または収束させ、前記表面の観測可能な画像を提供する光学レンズ装置と、
    前記第一の軸をほぼ中心として配置され、使用時に、前記放出された二次荷電粒子の少なくとも一部を、軸外れの出口開口部に向けて集束または収束させ、前記集束または収束した二次荷電粒子の少なくとも一部が、下流での分光分析を受けるために前記開口部を通過するように構成された荷電粒子鏡を備えることを特徴とする分光装置。
  20. 請求項19に記載の分光装置であって、
    前記荷電粒子鏡はメッシュ素子であることを特徴とする分光装置。
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