JPH1090182A - 有機物の分析装置 - Google Patents
有機物の分析装置Info
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- JPH1090182A JPH1090182A JP8266691A JP26669196A JPH1090182A JP H1090182 A JPH1090182 A JP H1090182A JP 8266691 A JP8266691 A JP 8266691A JP 26669196 A JP26669196 A JP 26669196A JP H1090182 A JPH1090182 A JP H1090182A
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- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Abstract
て、1μm以下の領域であっても測定を可能とし、又有
機物の識別、同定精度の向上を図るものである。 【解決手段】有機物を含んだ試料に電子線を照射する為
の照射部と、該試料から発する蛍光のスペクトルを検出
する為のスペクトル検出部と、特定の有機物に電子線を
照射した時の蛍光の基準スペクトルの形状を記憶してお
く為の記憶部と、この記憶された前記基準スペクトルと
前記検出されたスペクトルとの形状の比較により試料の
有機物の識別・同定を行う判断部とを有し、光よりエネ
ルギの高い電子線を照射し分析を行うことで、試料から
は紫外線領域でも広範囲のスペクトルの蛍光が発せら
れ、該蛍光より得られた測定スペクトルパターンと予め
記憶させておいた基準スペクトルパターンとの形状比較
をし、有機物の識別・同定を行う。
Description
の試料に電子線を照射し、試料から発せられる蛍光を分
光して試料の分析を行う有機物の試料分析装置に関する
ものである。
気共鳴法(NMR)、赤外分光法、ラマン分光法、紫外
線励起蛍光分光法、ESCA(XPS)法等が知られて
いる。
の識別・同定方法に関しては日立評論 VOL.73
No.9(1991.9)の「顕微蛍光法による微小有
幾異物分析装置」に記載されている方法が知られてい
る。
気共鳴法(NMR)、赤外分光法、ラマン分光法、紫外
線励起蛍光分光法、ESCA(XPS)法では、試料上
で測定可能な領域が、核磁気共鳴法(NMR)では10
0μm以上、赤外分光法では7μm以上、紫外線励起蛍
光分光法では1μm以上、ラマン分析法では1μm以
上、ESCA(XPS)法では10μm以上であり、い
ずれの方法も1μm以下の微少領域での有機物分析を行
うことができないという欠点を有していた。
の識別・同定方法に関しては上記文献に見られる様に、
紫外線を照射して発する蛍光の波長域が狭く、例えば3
60nmの紫外線で照射しても、発する蛍光は450n
m近傍からの蛍光に限られ、有機物の特定に必要な情報
が制限されるという問題点を有していた。
領域であっても測定が可能であり、而も有機物の特定に
必要な情報が多く得られる様にし、有機物の識別・同定
精度の向上を図るものである。
だ試料に電子線を照射する為の照射部と、該試料から発
する蛍光のスペクトルを検出する為のスペクトル検出部
と、特定の有機物に電子線を照射した時の蛍光の基準ス
ペクトルの形状を記憶しておく為の記憶部と、この記憶
された前記基準スペクトルと前記検出されたスペクトル
との形状の比較により試料の有機物の識別・同定を行う
判断部とを有する有機物の試料分析装置に係り、又前記
スペクトルの形状の比較は、少なくとも、スペクトルの
ピークの数、各ピーク位置の波長、ピークの半値幅、各
ピーク値の差又は比の各要素の比較により行う有機物の
試料分析装置に係り、又更に前記スペクトルの形状の比
較は、電子線照射による電子線損傷によるスペクトル形
状の変化も考慮して比較する有機物の分析装置に係るも
のであり、本発明では電子線を照射し、この電子線で発
する蛍光を分析することにより有機物の識別・同定を行
うもので、1μm以下の領域であっても測定が可能で、
ごく微小な領域での測定を可能とし、又光よりエネルギ
の高い電子線を照射し分析を行うので、試料からは紫外
線領域でも広範囲のスペクトルの蛍光が発せられ、多く
の情報が得られ、有機物の識別・同定の精度が向上す
る。
実施の形態を説明する。
料支持部2が設けられ、該試料支持部2は水平方向X−
Yの2方向に移動可能であると共に上下方向に昇降可能
である。前記試料支持部2に対して楕円曲面の集光ミラ
ー3が設けられ、該集光ミラー3を挾み前記試料支持部
2に対峙させ電子銃を含む電子光学系4が配設される。
前記集光ミラー3には前記電子光学系4からの電子線が
通過できる様に通過孔5が形成されている。尚、電子光
学系4には、電子光学系の他に、電子線集束の為の集束
レンズ、走査の為の偏向コイル等があるが図示は省略す
る。
に対向し、該集光ミラー3の反射光軸上に射出窓が設け
られ、該射出窓には凹レンズ6が蛍光の透過と真空シー
ルの2つの役割の為設けられている。前記真空試料室1
の外部、前記集光ミラー3の反射光軸上に前記凹レンズ
6側より反射光学素子7、絞り8、分光器9が配設さ
れ、該分光器9に対峙し該分光器9の出射面上にマルチ
チャンネル検出器10を配設する。該マルチチャンネル
検出器10は多数の光電素子を直線上に並べたラインセ
ンサ、或は多数の光電素子を2次元的に配設した面受光
センサを具備している。該マルチチャンネル検出器10
からの検出信号はスペクトル検出部13に入力され、該
スペクトル検出部13の検出結果は比較判断部14に入
力される。又該比較判断部14にはスペクトル記憶部1
5が接続され、該スペクトル記憶部15には比較の基準
となるスペクトルパターン、即ち種々の有機物について
事前に検出したのスペクトルパターンが、予め基準スペ
クトルパターンとして設定入力されている。又、蛍光分
析の為の分光器9及びマルチチャンネル検出器10とは
別に、電子線照射により発するX線のスペクトルを検出
する為の分析器を用意しておき、X線のスペクトルを併
用することにより、元素の違いの情報が追加され、より
識別・同定が正確になる。即ち、高分子でも、S,Fや
Si,Clを含む材料もあり、又、毛髪やふけの様な生
体高分子では、Cl,Ca,S,K,Na等が検出で
き、識別・同定により有効となる。その場合には、前記
スペクトル記憶部15には、予め、各物質に対応した蛍
光の基準スペクトルと特性X線の基準スペクトルとを記
憶しておき、測定された蛍光スペクトルとX線スペクト
ルの各スペクトルを、それぞれスペクトル記憶部15に
記憶された各スペクトルと比較して、物質の識別・同定
を行うものである。前記比較判断部14の判断結果は表
示装置16に表示される。
射出端面がナイフエッヂ状であり、円柱を入射端面から
射出端面に向かって一方向に漸次偏平としたプリズム、
或は中空体である。前記反射光学素子7がプリズムであ
る場合は、少なくとも前記試料11から発せられる蛍光
を透過可能な材料であり、入射端面、射出端面を除き表
面には反射層がコーティング、例えばアルミニウムが蒸
着されている。又、反射光学素子7が中空体である場合
は内壁面に反射層、例えばアルミ蒸着層を形成したもの
である。前記絞り8には前記反射光学素子7の射出端面
と略同じ大きさのスリット孔が穿設されている。
置に関しては、測定光束12の入射位置と入射端面とが
合致していればよく、測定光束12の光軸と反射光学素
子7の光軸は厳密には一致していなくてもよく、反射光
学素子7の配置については厳しい精度が要求されること
はない。
とで前記試料11より蛍光が発せられ、該蛍光は前記集
光ミラー3により集光され、前記凹レンズ6に向かって
反射される。前記集光ミラー3で集光反射された蛍光、
即ち測定光束12は前記凹レンズ6を透過することで測
定光束12の広がり角度が小さくなり、集光点が延ばさ
れる。
2は、該反射光学素子7の漸次偏平化される面で複数回
反射されることにより、前記射出端面より射出される。
而して、前記反射光学素子7の入射端面の形状、面積を
前記凹レンズ6を通して入射される測定光束12の状態
に合わせて決定すれば、前記反射光学素子7の入射端面
より入射した測定光束12は全て射出端面より無駄なく
射出される。前記絞り8を通過することで測定光束12
周囲の外乱光が除去され、測定光束12は全て前記分光
器9に有効に入射させることができる。
光された各光束は前記マルチチャンネル検出器10の異
なる受光素子上に集光される。該マルチチャンネル検出
器10の各受光素子は、分光された各波長の光強度に対
応した信号を前記スペクトル検出部13に出力し、該ス
ペクトル検出部13はスペクトル検出部13の検出結果
から全波長の出力値である測定スペクトルパターンを前
記比較判断部14に出力する。該比較判断部14は測定
スペクトルパターンを一旦前記スペクトル記憶部15に
記憶させる。
には各物質毎に電子線を照射した際の基準スペクトルパ
ターンが設定入力されている、前記測定スペクトルパタ
ーンと設定されている基準スペクトルパターンとをパタ
ーンマッチング等の手法により比較して測定スペクトル
パターンに対応した有機物の識別・同定を行う。
段により、直接、測定スペクトルパターンと基準スペク
トルパターンとの比較を行う代わりに、各物質毎に下記
に示す様な各要素をテーブルの形で記憶しておき、この
各要素について比較することにより有機物の識別・同定
を行う様に簡易に構成してもよい。
ルの高ピーク値を◎で示し、ピーク値のレベルが小さく
なっている順序に従い、中ピーク値を○マーク、低ピー
ク値を△マークで示す。
によりダメージを受けても半値幅の変化が少ないことを
確かめている。又、スペクトルパターンのピーク数、ピ
ーク波長が類似する有機物でも、各ピークの半値幅には
明瞭な違いがあり、この半値幅の要素をも加味すること
により、より高精度で有機物を識別・同定することがで
きる。
示す。この比により、ピークの数、ピーク波長が類似す
る有機物であっても、この比の要素をも加味することに
より、より高精度に有機物を識別・同定することができ
る。
検出し、この蛍光スペクトルに基づき上記の要素を各有
機物で検出し、上記の要素をそれぞれ基準スペクトルの
要素と比較すると、スペクトルパターンが近似する有機
物であっても明瞭に識別・同定をすることができること
を実験的に確かめている。上記各要素で比較すれば、基
準スペクトルパターンを記憶するスペクトル記憶部15
の容量も小さくでき、且、比較部での比較演算も容易に
行うことができ、有機物の識別・同定をより短時間で実
行することができる。
は電子線によるダメージがあり、その後更に電子線を照
射して得られる測定スペクトルパターンは、先に得た測
定スペクトルパターンに対して変化を示す。この電子線
の照射により生じるスペクトルの変化をも記憶してお
き、この記憶されたスペクトル変化も比較すると更に有
機物の識別・同定を高精度に行うことができる。
例と、その各要素の検出結果を図2〜図7に示す。
の測定スペクトルパターンと2回目のダメージを受けた
測定スペクトルパターンとの比較を容易にする為、蛍光
強度のスケールを適宜変えてある。
ルを示しており、測定スペクトルパターンのピークの
数、ピーク値、ピーク値の半値幅、ピーク値の比は以下
の通りである。
おり、測定スペクトルパターンのピークの数、ピーク
値、ピーク値の半値幅、ピーク値の比(次のピーク値/
最初のピーク値)は以下の通りである。
おり、実線は最初の測定スペクトルパターン、破線は2
回目の測定スペクトルパターンを示している。最初の測
定スペクトルパターンのピークの数、ピーク値、ピーク
値の半値幅、ピーク値の比は以下の通りである。
値、ピーク値の半値幅、ピーク値の比、ダメージによる
変化は以下の通りである。 ピークの数 1 ピーク値 ◎ ピーク値の波長(nm) 510 ピーク値の半値幅 130 ピーク値の比 ダメージによる変化 最初と2回目のスペクト
ルの変化は、最初の2つのピーク値がなくなり、代わり
に長波長側に1つのピーク値が現れる。
ており、実線は最初の測定スペクトルパターン、破線は
2回目の測定スペクトルパターンを示している。最初の
測定スペクトルパターンのピークの数、ピーク値、ピー
ク値の半値幅、ピーク値の比は以下の通りである。
値、ピーク値の半値幅、ピーク値の比、ダメージによる
変化は以下の通りである。 ピークの数 1 ピーク値 ◎ ピーク値の波長(nm) 519 ピーク値の半値幅 115 ピーク値の比 ダメージによる変化 最初と2回目のスペクト
ルの変化は、最初の2つのピーク値がなくなり、代わり
に長波長側に1つのピーク値が現れる。
おり、実線は最初の測定スペクトルパターン、破線は2
回目の測定スペクトルパターンを示している。最初の測
定スペクトルパターンのピークの数、ピーク値、ピーク
値の半値幅、ピーク値の比は以下の通りである。
値、ピーク値の半値幅、ピーク値の比、ダメージによる
変化は以下の通りである。 ピークの数 2 ピーク値 ○ △ ピーク値の波長(nm) 309 481 ピーク値の半値幅 46 71.5 ピーク値の比 15.2 ダメージによる変化 最初と2回目のスペクトルの変化は、最初のス ペクトルのピーク値が低下し、481nmの波 長で2つ目のピークが現れる。
ペクトルを示しており、実線は最初の測定スペクトルパ
ターン、破線は2回目の測定スペクトルパターンを示し
ている。最初の測定スペクトルパターンのピークの数、
ピーク値、ピーク値の半値幅、ピーク値の比は以下の通
りである。
値、ピーク値の半値幅、ピーク値の比、ダメージによる
変化は以下の通りである。 ピークの数 1 ピーク値 ○ ピーク値の波長(nm) 355.8 ピーク値の半値幅 92.8 ピーク値の比 ダメージによる変化 最初と2回目のスペクト
ルの変化は、最初のスペクトルの第1のピーク値が低下
し、最初のスペクトルの第2のピーク値が消える。
クトルパターンを前記スペクトル記憶部15に記録さ
せ、該基準スペクトルパターンと試料11に電子線を照
射して得られた測定スペクトルパターンをパターンマッ
チングによる比較、或はピークの数、ピーク値、ピーク
値の波長、ピーク値の半値幅、ピーク値の比、ダメージ
による変化等のスペクトルの要素を比較することで試料
の識別・同定が行える。
による試料分析を行うので極微小な領域での分析が可能
となると共に電子線は光に比較してエネルギが高く、照
射した試料からは紫外線領域でも広範囲のスペクトルの
蛍光が得られ、有機物の識別・同定が高精度で可能とな
るという優れた効果を発揮する。
ホンのスペクトル線図である。
ル線図である。
だ試料に電子線を照射する為の照射部と、該試料から発
する蛍光のスペクトルを検出する為のスペクトル検出部
と、特定の有機物に電子線を照射した時の蛍光の基準ス
ペクトルの形状を記憶しておく為の記憶部と、この記憶
された前記基準スペクトルと前記検出されたスペクトル
との形状の比較により試料の有機物の識別・同定を行う
判断部とを有する有機物の試料分析装置に係り、又前記
スペクトルの形状の比較は、少なくとも、スペクトルの
ピークの数、各ピーク位置の波長、ピークの半値幅、各
ピーク値の差又は比の各要素の比較により行う有機物の
試料分析装置に係り、又更に前記スペクトルの形状の比
較は、電子線照射による電子線損傷によるスペクトル形
状の変化も考慮して比較する有機物の分析装置に係るも
のであり、又更に前記記憶部には、特定の物質に電子線
を照射した時発生する特性X線の基準スペクトルをも記
憶する様にした有機物の分析装置に係るものであり、本
発明では電子線を照射し、この電子線で発する蛍光を分
析することにより有機物の識別・同定を行うもので、1
μm以下の領域であっても測定が可能で、ごく微小な領
域での測定を可能とし、又光よりエネルギの高い電子線
を照射し分析を行うので、試料からは紫外線領域でも広
範囲のスペクトルの蛍光が発せられ、多くの情報が得ら
れ、有機物の識別・同定の精度が向上する。
Claims (3)
- 【請求項1】 有機物を含んだ試料に電子線を照射する
為の照射部と、該試料から発する蛍光のスペクトルを検
出する為のスペクトル検出部と、特定の有機物に電子線
を照射した時の蛍光の基準スペクトルの形状を記憶して
おく為の記憶部と、この記憶された前記基準スペクトル
と前記検出されたスペクトルとの形状の比較により試料
の有機物の識別・同定を行う判断部とを有することを特
徴とする有機物の分析装置。 - 【請求項2】 前記スペクトルの形状の比較は、少なく
とも、スペクトルのピークの数、各ピーク位置の波長、
ピークの半値幅、各ピーク値の差又は比の各要素の比較
により行う請求項1記載の有機物の分析装置。 - 【請求項3】 前記スペクトルの形状の比較は、電子線
照射による電子線損傷によるスペクトル形状の変化も考
慮して比較する請求項2記載の有機物の分析装置。
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