JP4013868B2 - 蛍光検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、化学、工業、臨床、バイオ分野などの分野で使用される分析装置に関し、特に試料を特定の波長の励起光で励起し、発生した蛍光を測定する蛍光測定装置に関するものである。
スライドガラス、ゲル又は膜上に保持され、蛍光物質にてラベル化されたタンパク質などの対象物を含む微小領域(数μm〜数十μm)の蛍光を検出するには、測定しようとする領域に励起光を照射し、その励起光により励起されて対象物から発生する蛍光を検出する。そのような測定では、励起光として主にレーザ光が用いられている。
一例として、レーザ光源から発したレーザ光を試料に照射し、そのレーザ光の照射により励起された試料から発した蛍光を、共焦点光学系を通して結像させ、分光して検出するようにしたレーザ顕微鏡がある。そこでは励起光学系は光束を小さくするためのピンホールや、集光して試料上に照射するための集光レンズを用いて構成されている。
そのようなレーザ顕微鏡として、異なる波長を有する複数のレーザ光を発するレーザ光源と、このレーザ光源から発せられる各波長のレーザ光から特定波長のレーザ光を選択するレーザ光選択手段と、このレーザ光選択手段により選択されたレーザ光を走査して試料に照射する手段と、この照射手段により照射されたレーザ光により励起された試料が発した蛍光を通過させる如く試料の面と共役な位置に設置され蛍光の波長に対応した開口径に切換え可能な共焦点ピンホールと、この共焦点ピンホールの開口径を蛍光の波長にあわせて切換え制御する制御装置とを備えた走査型レーザ顕微鏡が提案されている(特許文献1参照。)。
そのような蛍光測定装置では、必要な波長ごとにレーザ光源が設置され、それらは共通した光学系により試料に集光されて照射されるように構成されている。
特開平11−271636号公報
励起光としてレーザ光を使用し、光学系としてレンズを使用した光学系を使用した従来の装置では、次のような問題がある。
(1)励起波長が限られるため、使用する蛍光物質が制限される。また、必要な励起波長が複数である場合には、使用する波長ごとにレーザ装置が必要になる。
(2)複数のレーザを用いる場合、共通したレンズ系を通るため色収差が生じる。
(3)また、上記(2)の色収差により、1つの波長で焦点をあわせると、他の波長では焦点がボケる。そのためため蛍光検出の解像度が劣る。
(4)また、上記(2)の色収差により、1つの波長で焦点をあわせると、他の波長では焦点がボケ、検出しようとする微小領域以外のところにも強い励起光が照射されることになる。その結果、蛍光物質の褪色が生じ、正確な蛍光定量ができない。
一方、励起光としてレーザ光に替えて白色光を用いることが考えられる。白色光からはいろいろな波長が得られるが、波長あたりの光量が少ないので、単に光源を白色光源に替えただけでは、十分な検出感度を確保することはできない。
また、多波長を扱う場合、共通のレンズ系を使用すれば色収差に起因する問題は依然として残る。
そこで、本発明は、励起波長選択の自由度を大きくするとともに、検出感度を上げ、色収差に起因する問題を解決することのできる蛍光検出装置を提供することを目的とするものである。
本発明の蛍光検出装置は、白色光源と、白色光源から出た光を分光する励起側分光手段と、レンズを含まず鏡を組み合わせてなる結像光学系を含み励起側分光手段により分光された光を励起光として試料に照射する励起光学系と、レンズを含まず鏡を組み合わせてなる結像光学系を含み励起光により励起された試料から発生した蛍光を集光する蛍光光学系と、蛍光光学系により集光された蛍光を分光する蛍光側分光手段と、蛍光側分光手段により分光された蛍光を検出する検出器とを備えている。
励起光学系と蛍光光学系は共通の結像光学系を備えたものとすることができる。
その際、励起光学系と蛍光光学系とは一部の光路を共通にしており、その共通の光路とそれぞれの光路との分岐位置に励起光と蛍光を分離するハーフミラー又はダイクロイックミラーを備えて励起光と蛍光を分離する光学系とすることができる。
励起光学系は試料面上に一方の焦点をもつ共焦点光学系を構成しているものとすることができる。その際、その励起光学系で試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置にピンホールを配置してもよい。
蛍光光学系も試料面上に一方の焦点をもつ共焦点光学系を構成しているものとすることができる。その際、蛍光光学系で試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置にピンホールを配置してもよい。
また、励起光学系と蛍光光学系は試料面上に一方の焦点を共通にもつ共焦点光学系を構成しており、かつ試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点を共通の焦点としているものとすることができる。その際、共通の焦点の位置にピンホールを配置してもよい。
励起光学系は光源からの白色光又は分光された励起光を、試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置に結像する第2の光学系を備えることができ、その光学系もレンズを含まず鏡を組み合わせてなる結像光学系とすることができる。
その第2の光学系は分光に影響のない小さい角度で光を射出するように配置するのが好ましい。
本発明において、「焦点」の語は、結像光学系に光軸に平行な光線が入射したとき光線が収斂あるいはそこから光線が発散していくように見える点であると定義される狭義の焦点に限らず、光軸に対し傾斜した角度で結像光学系に光線が入射し結像している場合には、その結像点も含めて焦点と呼ぶ。
結像光学系として、シュワルツ鏡のほか、ウォルタ鏡や楕円面鏡、放物面鏡などを用いることができる。
シュワルツ鏡は、図2に示されるように、大きな凹面主鏡26と小さな凸面副鏡28を対向させたものであり、凹面主鏡26の中央には凸面副鏡28で反射された光束が通る孔が開けられている。これは双曲面と楕円鏡との組合わせからなり、それぞれの焦点の一方a(又はb)を光源、他方b(又はa)を集光点とするものである。シュワルツ鏡は像を縮小したり拡大したりすることができ、また平行光(完全な平行光のみならず、平行光に近い擬似平行光も含む。以下の記述においても同じ。)も出すことができる。
ウォルタ鏡は双曲面鏡と楕円面鏡とを組み合わせたミラーである。双曲面鏡の右側焦点から出た発散光は双曲面鏡を反射後、左側焦点から出た発散光のように振る舞う。一方、楕円面鏡では左側焦点から出た発散光は楕円面鏡を反射した後、右側焦点に集光する。したがって、双曲面鏡の左側焦点と楕円面鏡の左側焦点を一致させることにより、双曲面鏡の右側焦点から出た発散光は双曲面鏡、楕円面鏡と反射した後、楕円面鏡の右側焦点に集光する。(なお、ここで、右側、左側というのは説明の便宜上定めているだけで、左右を入れ替えても同じである。)
楕円面鏡は楕円面の一方の焦点から出た発散光を他方の焦点に集光させるように作用する。
放物面鏡は平行光を一点に集光したり、逆に一点から出た発散光を平行光に変換するように作用する。
白色光源は紫外から赤外に及ぶ波長範囲内の光を発生ものである。白色光源としては、キセノンランプのほか、水銀キセノンランプ、ハロゲンランプなどを用いることができる。
励起側分光手段はグレーティング、プリズム及び分光フィルターのうちのいずれかである。
蛍光側分光手段もグレーティング、プリズム及び分光フィルターのうちのいずれかである。
励起光学系は励起側分光手段により分光された光を集光して光束密度をあげるために鏡を組み合わせてなる結像光学系をさらに備えることができる。
本発明の蛍光検出装置では、光源として白色光源を使用し、励起光を試料に照射する励起光学系にも試料から発生した蛍光を集光する蛍光光学系にも、レンズを含まず鏡を組み合わせてなる結像光学系を備えた。そのため、白色光を分光することによりどの波長でも選択できるようになる。励起光学系も蛍光光学系もレンズを使用しないので色収差をなくするか抑えることができ、解像度が劣ることがなく、また色収差がなくなるか抑えられることにより波長ごとに焦点を調整するような機構が不要で光学系が小型で簡単なものになる。
励起光学系と蛍光光学系が共通の結像光学系を備えたものとすれば、光学系が簡単になる。
励起光学系と蛍光光学系の一方又は両方が試料面上に一方の焦点をもつ共焦点光学系を構成しているものととすれば、光学系が簡単になる。
励起光学系で試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置にピンホールを配置すれば、そのピンホールにより、試料の検出領域以外のところに強い励起光が照射されて蛍光物質の褪色が生じるのを防ぐことができるので、正確な蛍光測定を行なうのに好都合である。
蛍光光学系で試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置にピンホールを配置すれば、そのピンホールにより、試料の所定領域のみの蛍光を検出するようにすることができるので、蛍光測定の解像度を向上させるのに好都合である。
励起光学系が光源からの光を試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置に結像する第2の光学系を備えた場合には、励起光密度を高めることができる。
その第2の光学系が分光に影響のない小さい角度で光を射出するように配置すれば、結像光学系の数を少なくすることができる。
次に、図面を参照して実施例について詳細に説明する。
図1(A)は第1の実施例の光学系を概略的に表したものである。
2は白色光源としてのキセノンランプである。光源2からの光を励起側分光器4に集めるために、光源2に関し分光器4とは反対側に凹面ミラー6が配置されている。
分光器4で分光されて所定の波長とされた励起光の光量を多く利用するために、レンズを用いず鏡を組み合わせてなる結像光学系としてのシュワルツ鏡8が配置され、励起光はそのシュワルツ鏡8により集光され、位置24に結像する。
位置24の励起光の像を一方の焦点とし、試料面上に他方の焦点を結ぶ励起光学系としての共焦点光学系を構成するために、レンズを用いず鏡を組み合わせてなる結像光学系としてのシュワルツ鏡10,14が配置されている。シュワルツ鏡10,14の間の光路上には光路を90°折り曲げるハーフミラー12が配置されている。シュワルツ鏡10は焦点24からの励起光を平行光として射出し、シュワルツ鏡14はシュワルツ鏡10からの平行光とされた射出光をハーフミラー12を介して受光し、試料面16の所定の領域の焦点に集光して照射する。
シュワルツ鏡14は試料面16が励起光の照射により励起されて発生する蛍光を集光し平行光にして射出する役目も果たしている。シュワルツ鏡14とともに蛍光光学系としての共焦点光学系を構成するために、ハーフミラー12を挟んでシュワルツ鏡18が配置されている。ハーフミラー12は励起光を反射するとともに、シュワルツ鏡14から射出した蛍光を透過させる。シュワルツ鏡18は蛍光側分光器20の入口に焦点19をもち、分光器20の入口に蛍光を集光して入射させる。
22はPMT(光電子増倍管)又はシリコンフォトダイオードなどの検出器である。
この実施例では、光源2からの白色光は凹面ミラー6により励起側分光器4に集められ、分光器4で分光されて所定の波長の励起光となる。その励起光はシュワルツ鏡8により集光され、位置24に結像される。結像された励起光はシュワルツ鏡10に集光され平行光としてハーフミラー12に射出される。励起光はハーフミラー12で反射されてシュワルツ鏡14に入射し、シュワルツ鏡14によって試料面16の所定の領域に集光されて照射される。励起光により励起されて試料面16から発生した蛍光は、同じシュワルツ鏡14により集光され、平行光とされてハーフミラー12を透過し、シュワルツ鏡18により集光されて蛍光側分光器20に入射する。蛍光は分光器20で分光され、検出器22で検出される。
後の実施例においても同様であるが、ハーフミラー12に替えてダイクロイックミラーを使用していもよい。ダイクロイックミラーは、励起光波長成分を反射し、それよりも長波長の蛍光を透過させる特性をもったものを使用する。
図1(B)は図1(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡、楕円面鏡又は放物面鏡に置き換えた実施例を表わす。9はウォルタ鏡又は楕円面鏡でシュワルツ鏡8に替わるもの、11,15及び19は放物面鏡でシュワルツ鏡10,14及び18にそれぞれ替わるものである。
図1(B)の実施例の動作は図1(A)の実施例の動作と同じである。
図3(A)は第2の実施例を表わしたものであり、図1(A)の実施例において、励起光学系の焦点24の位置にピンホール34を配置し、蛍光光学系の焦点19の位置にピンホール36を配置したものである。
共焦点光学系をなす励起光学系において、焦点24は試料面16上の焦点と共役な関係にあるので、その焦点24の位置にピンホール34を配置することにより、試料面16に照射される励起光スポットの大きさを制限することができ、試料面16において検出しようとする微小領域以外の部分が励起光で照射されるのを防ぐことができる。
一方、共焦点光学系をなす蛍光光学系においても、焦点19は試料面16上の焦点と共役な関係にあるので、その焦点19の位置にピンホール36を配置することにより、試料面16上の所定の微小領域以外からの蛍光が分光器20に入射するの排除して所定領域のみの蛍光を検出することができ、その結果として蛍光検出の解像度を向上させることができる。
図3(B)は図3(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡、楕円面鏡又は放物面鏡に置き換えた実施例を表わす。ウォルタ鏡又は楕円面鏡9はシュワルツ鏡8に替わるもの、放物面鏡11,15及び19はシュワルツ鏡10,14及び18にそれぞれ替わるものである。
図3(B)の実施例の動作は図3(A)の実施例の動作と同じである。
図4(A)は第3の実施例を表わす。図1(A)の実施例と比較すると、シュワルツ鏡10はシュワルツ鏡8で集光された励起光の像からの光を受光し、分光(ハーフミラー12に替えてダイクロイックミラーを使用した場合の分光特性)に影響のない小さい角度で射出し、ハーフミラー12の手前の位置に結像24aを結ぶように配置されている。また、シュワルツ鏡14はシュワルツ鏡10から射出された励起光をハーフミラー12での反射を介して集光し、試料面16に像を結ぶように配置されている。シュワルツ鏡14は試料面16から発生する蛍光を集光して分光に影響のない小さい角度で射出し、ハーフミラー12を透過して分光器20の入口付近に像19を結ぶ。この実施例では、位置24a,試料面16上の点及び位置19は結像点であり、狭義の焦点ではないが、これらの点も焦点と呼ぶ。
この実施例ではシュワルツ鏡14は励起光学系と蛍光光学系に共通の共焦点光学系を構成している。焦点24aは励起光学系における試料面16上の焦点と共役な関係にある焦点であり、焦点19は蛍光光学系における試料面16上の焦点と共役な関係にある焦点である。
図4の実施例では、分光に影響のない小さい角度でハーフミラー12に入射させるようにシュワルツ鏡10,14を配置したことにより、試料への照射面積、光量、蛍光検出の解像度などを減少させることなく、図1の実施例で使用されているシュワルツ鏡18を省いてシュワルツ鏡の数を1つ少なくしている。シュワルツ鏡の数が少なくなると、光学系を小さくすることができ、光軸調整も容易になり、コスト低下につながる。
図4(B)は図4(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡又は楕円面鏡に置き換えた実施例を表わす。9,13及び17はウォルタ鏡又は楕円面鏡であり、シュワルツ鏡8,10及び14にそれぞれ替わるものである。
図4(B)の実施例の動作は図4(A)の実施例の動作と同じである。
図5(A)は第4の実施例を表わす。この実施例は、図4(A)の実施例において、励起光学系の焦点24aの位置に励起光スポットの大きさを制限するピンホール34を配置し、蛍光光学系の焦点19の位置に蛍光検出の解像度を向上させるピンホール36を配置したものである。
図5(B)は図5(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡又は楕円面鏡に置き換えた実施例を表わす。ウォルタ鏡又は楕円面鏡9,13及び17はシュワルツ鏡8,10及び14にそれぞれ替わるものである。
図5(B)の実施例の動作は図5(A)の実施例の動作と同じである。
図6(A)は第5の実施例を表す。この実施例でも、シュワルツ鏡10,14は分光に影響のない小さい角度でハーフミラー12に光を入射させるように配置されているが、図4(A)の実施例と比較すると、シュワルツ鏡10,14による結像の位置が異なっている。図6(A)の実施例では、シュワルツ鏡10から射出された励起光がハーフミラー12で反射された後に位置40に結像するようにシュワルツ鏡10が配置されている。また、シュワルツ鏡14は、像40からの励起光を集光して試料面16上に結像するとともに、試料面16から発生した蛍光を励起光の像と同じ位置40に結像するように配置されている。蛍光はその結像点40からハーフミラー12を透過して分光器20へ入射する。
この実施例でもシュワルツ鏡14は励起光学系と蛍光光学系に共通の共焦点光学系を構成しているが、試料面16上の焦点と共役な関係にある焦点40は励起光学系の焦点であるとともに蛍光光学系の焦点を兼ねている。
この実施例においても、焦点40の位置にピンホール42を配置することができる。このピンホール42は励起光スポットの大きさを制限するとともに、蛍光検出の解像度を上げる作用をし、共通の焦点40の位置に1つ配置するだけですむ利点がある。
ピンホールの数が少なくなると、光学系が小さくなり、光軸調整も容易になり、コスト低下にもなる。
図6(B)は図6(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡又は楕円面鏡に置き換えた実施例を表わす。ウォルタ鏡又は楕円面鏡9,13及び17はシュワルツ鏡8,10及び14にそれぞれ替わるものである。
図6(B)の実施例の動作は図6(A)の実施例の動作と同じである。
以上の実施例は分光手段としてグレーティングを用いた分光器を使用している。それに対し、図7以降の実施例又は参考例においては分光手段として分光フィルタを使用する。グレーティングは波長精度が高い利点があり、分光フィルタは検出感度を高める上で利点がある。
図7(A)は参考例を表わす。光源2から発生する白色光はシュワルツ鏡10により集光され、平行光として射出される。その射出された光は励起光を選択する分光フィルタ44を透過して波長が選択されて励起光となる。励起光はハーフミラー12で反射され、シュワルツ鏡14で試料面16に集光されて照射される。試料面16から発生した蛍光はシュワルツ鏡14で集光され、平行光となってハーフミラー12を透過し、蛍光を選択するための分光フィルタ46を透過してシュワルツ鏡18に入射し、集光されて検出器22に入射する。
この参考例では、シュワルツ鏡10とシュワルツ鏡14により励起光学系の共焦点光学系を構成しており、光源12の像が試料面16上に結ばれる。蛍光光学系においてはシュワルツ鏡14とシュワルツ鏡18により共焦点光学系を構成しており、試料面16上の蛍光像が検出器22の入口に結ばれる。検出器22の入口付近の蛍光の焦点位置には蛍光検出の解像度を上げるためのピンホール36が配置されている。
図7(B)は図7(A)の光学系におけるシュワルツ鏡を放物面鏡に置き換えた参考例を表わす。放物面鏡11,15及び19はシュワルツ鏡10,14及び18にそれぞれ替わるものである。
図7(B)の参考例の動作は図7(A)の参考例の動作と同じである。
図8(A)は第6の実施例を表わす。図7(A)の参考例と比較すると、励起光学系において試料の検出領域以外のところに強い励起光が照射されるのを防ぐために、励起光学系の共役な焦点位置に光源の像を形成し、その位置にピンホール34を設けることができる構成になっている点で異なる。この実施例では、光源2からの白色光がシュワルツ鏡8bにより集光され、平行光として射出されてシュワルツ鏡8c入射し、シュワルツ鏡8cにより焦点24の位置に結像する。その焦点24を経た白色光はシュワルツ鏡10に入射し、シュワルツ鏡10で平行光とされた後は、図7(A)の実施例と同じ光学系によって光学フィルタ44で波長が選択されて励起光となり、ハーフミラー12からシュワルツ鏡14をへて試料面16に集光して照射される。試料面16からの蛍光はシュワルツ鏡14、ハーフミラー12を経て、分光フィルタ46で波長選択され、シュワルツ鏡18により集光され、ピンホール36を経て検出器22に入射する。
励起光学系においてはシュワルツ鏡10とシュワルツ鏡14により共焦点光学系を構成しており、試料面16上の焦点と共役な関係にある焦点24の位置に励起光スポットの大きさを制限するためのピンホール34が配置されている。
図8(B)は図8(A)の光学系におけるシュワルツ鏡を放物面鏡に置き換えた実施例を表わす。放物面鏡9b,9c,11,15及び19はシュワルツ鏡8b,8c,10,14及び18にそれぞれ替わるものである。
図8(B)の実施例の動作は図8(A)の実施例の動作と同じである。
図9(A)は第7の実施例を表す。この実施例では、光源2からの白色光がシュワルツ鏡10で集光され、平行光となって光学フィルタ44を透過し、励起波長が選択される。その励起光はハーフミラー12で反射され、シュワルツ鏡50によって焦点40に結像する。結像した励起光は、シュワルツ鏡52とシュワルツ鏡14によって試料面16に集光されて試料を照射する。試料16からの蛍光はシュワルツ鏡14,52により焦点40に蛍光像を結ぶ。蛍光はシュワルツ鏡により集光され、平行光となってハーフミラー12を透過し、蛍光を選択する光学フィルタ46を経て検出器22に入射して検出される。
この実施例ではシュワルツ鏡14とシュワルツ鏡52により励起光学系と蛍光光学系の共通の共焦点光学系を構成しており、試料面16上の焦点と共役な位置に両光学系に共通の焦点40をもっている。
この実施例では励起光スポットの大きさを制限するとともに、蛍光検出の解像度を上げるために、共通の焦点40にピンホール42を1つ配置するだけですむ。
図9(B)は図9(A)の光学系におけるシュワルツ鏡を放物面鏡に置き換えた実施例を表わす。放物面鏡11,15,51及び53はシュワルツ鏡10,14,50及び52にそれぞれ替わるものである。
図9(B)の実施例の動作は図9(A)実施例動作と同じである。
図10(A)は第8の実施例を表わす。この実施例では光源2からの白色光がシュワルツ鏡10により集光され、分光に影響のない小さい角度で射出されてハーフミラー12の手前の位置24に光源の像を結ぶようにシュワルツ鏡10が配置されている。光源からの光が、その後、光学フィルタ44を経て励起光が選択され、ハーフミラー12で反射されてシュワルツ鏡14に入射し、集光されて試料面16に照射されるようにシュワルツ鏡14が配置されている。試料面16からの蛍光はシュワルツ鏡14で集光され、小さい角度で射出され、ハーフミラー12を透過して光学フィルタ46で蛍光が選択された後、検出器22の入口の近くの位置19に結像する。その後検出器22に入射して検出される。
シュワルツ鏡14は励起光学系と蛍光光学系で共通の共焦点光学系を構成している。励起光学系において試料面16上の焦点に共役な焦点24には励起光スポットの大きさを制限するピンホール34が配置され、蛍光光学系の共役な焦点19には蛍光検出の解像度を向上させるピンホール36が配置されている。
図10(B)は図10(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡又は楕円面鏡に置き換えた実施例を表わす。ウォルタ鏡又は楕円面鏡13及び17はシュワルツ鏡10及び14にそれぞれ替わるものである。
図10(B)の実施例の動作は図10(A)の実施例の動作と同じである。
図11(A)は第9の実施例を表わす。この実施例ではシュワルツ鏡10から小さい角度で射出した光源2からの光が、ハーフミラー12で反射された後に位置40に結像するようにシュワルツ鏡10が配置されている。シュワルツ鏡10とハーフミラー12の間の光路上に励起光を選択する光学フィルタ44が配置されている。位置40に結像した励起光が、シュワルツ鏡14を経て試料面16上に集光して照射されるようにシュワルツ鏡14が配置されている。試料面16からの蛍光はシュワルツ鏡14で集光され、励起光の像と同じ位置40に結像した後、ハーフミラー12を透過して光学フィルタ46で蛍光波長が選択された後、検出器22に入射して検出される。
この実施例では励起光学系と蛍光光学系で共焦点光学系の共役な焦点40が共通した位置にあり、その位置にピンホール42を配置することにより、1つのピンホール42が励起光スポットの大きさの制限と蛍光検出の解像度向上の両方の機能を果たすことができる。
図11(B)は図11(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡又は楕円面鏡に置き換えた実施例を表わす。ウォルタ鏡又は楕円面鏡9及び17はシュワルツ鏡10及び14にそれぞれ替わるものである。
図11(B)の実施例の動作は図11(A)の実施例の動作と同じである。
図10(A),(B)、図11(A),(B)の実施例では、ハーフミラー12への入射角を分光に影響のない小さい角度にすることにより、シュワルツ鏡、ウォルタ鏡、楕円面鏡又は放物面鏡の数を減らしている。
図12(A)は光源からの白色光の受光光量を増加させるための励起光学系の一部を示したものである。光源2に関しシュワルツ鏡8fとは反対側に凹面ミラー6を配置して光源2からの白色光を集光してシュワルツ鏡8fに入射させ、シュワルツ鏡8fでさらに小さい像に結像した後、シュワルツ鏡10に入射させる。その後、図11と同様に、シュワルツ鏡10により分光に影響のない小さい角度で射出される。その後の光学系は図11(A)と同じである。
この実施例では、シュワルツ鏡8fと10の間の共焦点24の位置にも励起光スポットの大きさを制限するピンホール34を配置することができる。
図12(B)は図12(A)の光学系におけるシュワルツ鏡をウォルタ鏡又は楕円面鏡に置き換えた実施例を表わす。ウォルタ鏡又は楕円面鏡9f及び13はシュワルツ鏡8f及び10にそれぞれ替わるものである。
図12(B)の実施例の動作は図12(A)の実施例の動作と同じである。
本発明は化学、工業、臨床、バイオ分野などの分野において、試料を特定の波長の励起光で励起し、発生した蛍光を測定することにより試料を分析するために利用することができ、特に平面上に存在する試料の分析に適する蛍光測定装置として利用することができる。
(A),(B)は第1の実施例を示す概略構成図である。 実施例で使用するシュワルツ鏡を示す概略正面図である。 (A),(B)は第2の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第3の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第4の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第5の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は参考例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第6の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第7の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第8の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第9の実施例を示す概略構成図である。 (A),(B)は第10の実施例を示す概略構成図である。
符号の説明
2 白色光源としてのキセノンランプ
4,20 分光器
6 凹面ミラー
8,10,14,18,8b,8c,8f,50,52 シュワルツ鏡
9,9f,13,17 ウォルタ鏡又は楕円面鏡
9b,9c,11,15,19,51,53 放物面鏡
12 ハーフミラー
16 試料面の焦点
19,24,24a,40 共役な焦点
22 検出器
34,36,42 ピンホール
44,46 フィルタ

Claims (9)

  1. 白色光源と、
    前記白色光源から出た光を分光する励起側分光手段と、
    レンズを含まず鏡を組み合わせてなる結像光学系を含み前記励起側分光手段により分光された光を励起光として試料に照射する励起光学系と、
    レンズを含まず鏡を組み合わせてなる結像光学系を含み前記励起光により励起された試料から発生した蛍光を集光する蛍光光学系と、
    前記蛍光光学系により集光された蛍光を分光する蛍光側分光手段と、
    前記蛍光側分光手段により分光された蛍光を検出する検出器とを備え
    前記励起光学系は試料面上に一方の焦点をもつ共焦点光学系を構成しており、
    かつ前記励起光学系は光源からの白色光又は分光された励起光を、試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置に結像する第2の光学系を備え、その光学系もレンズを含まず鏡を組み合わせてなる結像光学系であることを特徴とする蛍光検出装置。
  2. 前記励起光学系と蛍光光学系は前記結像光学系を共通のものとして備えている請求項1に記載の蛍光検出装置。
  3. 前記励起光学系で試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置にピンホールが配置されている請求項に記載の蛍光検出装置。
  4. 前記蛍光光学系は試料面上に一方の焦点をもつ共焦点光学系を構成している請求項1からのいずれかに記載の蛍光検出装置。
  5. 前記蛍光光学系で試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点の位置にピンホールが配置されている請求項に記載の蛍光検出装置。
  6. 前記励起光学系と蛍光光学系は試料面上に一方の焦点を共通にもつ共焦点光学系を構成しており、かつ試料面上の焦点と共役な関係にある他方の焦点を共通の焦点としている請求項2に記載の蛍光検出装置。
  7. 前記共通の焦点の位置にピンホールが配置されている請求項に記載の蛍光検出装置。
  8. 前記結像光学系はシュワルツ鏡、ウォルタ鏡、楕円面鏡及び放物線鏡のうちの少なくとも1つを含んでいる請求項1からのいずれかに記載の蛍光検出装置。
  9. 前記励起光学系と蛍光光学系とは一部の光路を共通にしており、その共通の光路とそれぞれの光路との分岐位置に励起光と蛍光を分離するハーフミラー又はダイクロイックミラーを備えている請求項1からのいずれかに記載の蛍光検出装置。
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