JP3568626B2 - 走査型光学顕微鏡 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は単一以上の蛍光検出光学系と蛍光観察光学系を具備した走査型光学顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
<第1従来例>
従来、蛍光観察が可能な走査型光学顕微鏡として、米国特許4997242号明細書に開示されており、これは単一波長のレーザ光源を用いて単一、あるいは二つの蛍光観察を行うもので、図7はその第1従来例を説明するための図である。図7に示すように、レーザ発振器24から射出されたレーザビームは、以下に述べる光学走査部材25により走査される。
【0003】
すなわち、ビームスプリッタ23により反射され、第1ガルバノメータスキャナを構成するガルバノメータ46aと平面鏡35a、および凹面鏡42a,42bならびにガルバノメータスキャナを構成するガルバノメータ46bと平面鏡35bにより2次元走査したのち顕微鏡を通して標本上に照射される。これによって標本に発した蛍光は逆の光路をたどり、ビームスプリッタ32を通過したのち、単一蛍光時はフォトマルチプライヤ30へ、また二つの蛍光時はビームスプリッタ32により分光され、各々フォトマルチプライヤ30、フォトマルチプライヤ34によって検出される。なお、以上述べた構成以外に、接眼レンズ27、アイリス用ダイヤフラム31,33を備えている。
【0004】
このような構成のものにおいて、図示しない標本からの蛍光は、接眼レンズ27、平面鏡35b、凹面鏡42a,42bを反射した後、平行光線となり、平面鏡35aで反射され、アイリス用ダイヤフラム31,33を通過してフォトマルチプライヤ30,34で検出される。
【0005】
以上述べた第1従来例の結像光学系は、ダイヤフラム31,33から凹面鏡42aまでの光路を大きくとることによって、共焦点効果が得られる。対物レンズが焦点位置の時に標本からの蛍光は、凹面鏡42aからフォトマルチプライヤ34までの間で平行光線になるので、フォトマルチプライヤ34に導かれる光ビーム直径は、ダイヤフラム31,33の直径で決定される。
【0006】
<第2従来例>
図8に示すように、レーザ光源1からのレーザビームは、適宜なるビーム直径に拡大するための光学系であるビームエキスパンダ2を通り、ビーム直径を拡大した後、レーザ波長を選択するためのレーザラインフィルタ3でレーザ波長を選択してダイクロイックミラー4で反射され、ガルバノミラー等のXーY走査光学系5でXY偏光され、瞳レンズ6、顕微鏡7を介してレーザビームは標本19上に照射され、標本19をビーム走査することになる。
【0007】
これにより励起された標本19からの蛍光は、顕微鏡7からのダイクロイックミラー4に至る経路を戻り、ダイクロイックミラー4を通過した光は、ダイクロイックミラー64で分光され、一方は結像レンズ71を通り、共焦点絞り74を通って光検出器15で検出される。
【0008】
同様に、他方はダイクロイックミラー65で分光され、結像レンズ72を通り、共焦点絞り75を通って光検出器14で検出され、またダイクロイックミラー65を通過した蛍光は、ミラー66で反射され、結像レンズ73を通り、共焦点絞り76を通って光検出器13で検出される。
【0009】
以上述べた第2従来例は、結像レンズ71の焦点距離fと共焦点絞り74へ光検出器15までの距離lを適当に設定することにより、光検出器15の受光領域に標本19からの蛍光を導くことができる。同様に、結像レンズ72,73の焦点距離fと共焦点絞り75,76へ光検出器14,13までの距離lを適当に設定することにより、光検出器14,13の受光領域に標本19からの蛍光を導くことができる。
【0010】
<第3従来例>
図9は図8を以下のように構成したものである。すなわち、図8のダイクロイックミラー64,65と光検出器15,14の間にそれぞれ配設されている結像レンズ71,72と共焦点絞り74,75ならびにミラー66と光検出器13の間に配設されている結像レンズ73と共焦点絞り76を設けず、ダイクロイックミラー4と64の間に結像レンズ77と共焦点絞り78を設けたものである。
【0011】
このように第3従来例のように構成にすると、図8と同様な機能が得られると共に、図8の従来例に比べて装置が簡単になり、コストダウンとなる。
<第4従来例>
また、従来、蛍光検出が可能な走査型光学顕微鏡として、米国特許5127730号明細書に開示されており、これは複数の波長のレーザ光源を用いて、2つの蛍光を検出するもので、図10はその第4従来例を説明するための図である。レーザ光源50として、488nm,568nm,647nmのレーザ光を同時発振するKr−Arレーザ光源50を用いている。
【0012】
レーザ光源50より発振された3つの波長のレーザ光51は、励起フィルタ52のデュアルバンドパスフィルタ52aで488nmと568nmの2つとなり、デュアルダイクロイックミラー54により図の下方の対物レンズ(図示せず)を介して蛍光標本55に導かれる。標本55から蛍光として発光された2種類の波長は、前記対物レンズ、デュアルダイクロイックミラー54を透過し反射鏡56で反射され、フィルタブロック57に導かれる。そして、フィルタブロック57に有する測光用ダイクロイックミラー57aにより、1つ1つの波長に分光されフィルタ57bおよび57cをそれぞれ介してフォトマルチプライヤ(PMT)58及び59により検出される。
【0013】
このように、図10に示す走査型光学顕微鏡によれば、複数の波長を発振するマルチラインレーザ光源を組み合わせて、2重励起観察を行うことができる。
<第5従来例>
一方、第5従来例には、3つの蛍光を検出する走査型光学顕微鏡が開示され、図11はこれを説明するための図である。レーザ光源160より発振された488nmと514nmのレーザビーム161は、エクスターナルフィルタ162により、どちらか1つの波長のみが透過される。
【0014】
そして、ビームスプリッタ163により、図示下方に反射されXYスキャニングユニット164を通り、光学顕微鏡内の接眼レンズ166および対物レンズ167を通り標本165に集光される。この場合、標本165面はスキャニングユニット164で、標本165面を2次元に走査される。すると、標本165より発光した蛍光は、対物レンズ167、接眼レンズ166、スキャニングユニット164を通る。
【0015】
そして、ビームスプリッタ163を透過し、2波長測光の場合はビームスプリッタ168により分光され、この一方はフォトマルチプライヤ174に導かれ、ビームスプリッタ168の他方の分光はビームスプリッタ169により分光され、この一方はフィルタ172を介してフォトマルチプライヤ173により検出され、ビームスプリッタ169の分光の他方はフィルタ170を介してフォトマルチプライヤ171により検出される。
【0016】
このようにして標本165に適宜、照射されたレーザ光161からの蛍光はビームスプリッタ163を通過し、ビームスプリッタ168及び169により分光され、各々、フォトマルチプライヤ171,173,174によって検出される。
【0017】
近年、蛍光観察においては、単染色のみならず、多重染色が多用されている。もとより蛍光染色は細胞、組織内の特定対象を可視化(特異性)する為に行う。故に多重染色時は各々の染色部位が明確な色の差、即ち蛍光波長の違いとして標識されなければならない。
【0018】
ところで蛍光染色には極めて多種の方法があり、多重染色を行うと蛍光波長に部分的な重なり部分(クロスオーバ部分)が生じることがあり、図12はそれを示している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
前述した第1従来例では、凹面鏡42a,42bからダイアフラム31,33までの光路長を、共焦点効果を得るために、大きく取らねばならないので、装置が大型化する。さらに第1従来例を小型化するために、図7のミラー100a,100b,100cのように反射させねばならないが、これは光量をロスする原因になる。
【0020】図8の第2従来例では、各チャンネルに共焦点絞り74〜76および結像レンズ71,72,73を必要とするので、装置が複雑になり、コスト高となる。図9の第3従来例では、ダイクロイックミラー64,65を配置し、3チャンネル構成となっているので、光検出器14は15よりも光路長が大きくなり、また光検出器13は14よりも光路長が大きくなる。従って、光検出器13,14の受光領域に光ビームが完全に導かれなくなる。
【0021】
図9の第3従来例では、光検出器15,14,13の受光領域にロスなく標本19からの蛍光を導くには、結像レンズ77の焦点距離fを大きくしなければならない。しかし、焦点距離fを大きくすると、装置が大型化するという欠点がある。
【0022】
また図10の第4従来例または図11の第5従来例では、これら多重染色による複数の蛍光波長を分割する手段として、ビームスプリッタ(ダイクロイックミラー)54または163を使用し、更に検出する蛍光波長を限定する為に、様々な種類のシャープカットフィルタやバンドパスフィルタ52a,52b,52c、57a,57b,57cまたは168,169,170,172を使用する必要がある。これらは使用するレーザ波長や蛍光染色に合わせ、その都度準備する必要もある。
【0023】
一般的に、これらの波長依存性のあるフィルタ類52a〜52c、57a〜57c、168〜170,172は非線形性であり、蛍光波長のクロスオーバを取り除こうとすると、蛍光量のかなりの部分を検出する前に捨て去ることとなる。このことにより、検出のS/Nが落ちる。また染色の種類によっては蛍光波長のクロスオーバが大きいものも存在する。従って、前述した第4従来例または第5従来例では該検出そのものが不可能となる。
【0024】
本発明の第1の目的は前記不具合を解消し、多重染色時の各々の蛍光波長を検出するための波長依存性のあるフィルタ類を使用することなく、S/Nの良い検出を行うことができる走査型光学顕微鏡を提供することにある。
【0025】
本発明の第2の目的は前記不具合を解消し、標本を反射して得られる蛍光を光検出器にロスなく導くことができ、しかも小型で安価となる走査型光学顕微鏡を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に対応する発明は、少なくとも単一波長のレーザビームを射出するレーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザビームを標本に対して走査する走査手段と、前記レーザ光源と走査手段との間に配置され、前記レーザ光源からのレーザビームと前記標本からの光とを分離する分離光学系と、前記分離光学系で分離された前記標本からの光が集光する位置に配置された共焦点絞りと、前記共焦点絞りを通過した標本からの光を複数の波長に分けるグレーティングと、前記グレーティングにより分光された前記標本からの光を検出する光検出器と、この光検出器と前記グレーティングの間に配置され、幅を変化させることにより当該光検出器で検出される光の波長範囲を変更可能なスリットと、を具備したことを特徴とする走査型光学顕微鏡である。
【0027】
前記目的を達成するため、請求項2に対応する発明は、次のようにしたものである。すなわち、前記レーザ光源は、少なくとも二波長以上のレーザビームを出射することを特徴とする請求項1記載の走査型光学顕微鏡である。
前記目的を達成するため、請求項3に対応する発明は、次のようにしたものである。すなわち、前記走査型光学顕微鏡は、さらに、前記共焦点絞りを通過した光を平行光にする平行光変換光学系を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の走査型光学顕微鏡である。
前記目的を達成するため、請求項4に対応する発明は、次のようにしたものである。すなわち、前記平行光変換光学系は凹レンズと凸レンズの組合せで構成したことを特徴とする請求項3記載の走査型光学顕微鏡である。
【0029】
【作用】
請求項1に対応する発明によれば、少なくとも単一波長のレーザビームを標本に照射し標本からの光が少なくとも1個のグレーティングにより分光され、かつ分光された標本からの光を光検出器によって検出できるので、S/Nが良い検出ができる。
【0030】
請求項2に対応する発明によれば、二波長以上のレーザビームを標本に照射し、標本からくる蛍光が測光分離手段により分離され、光検出器によって検出されるので、請求項1に対応する発明に比べて更に多様な蛍光波長の分離ができる。さらに、請求項3に対応する発明によれば、平行光変換光学系によって共焦点絞りを通過した光を平行光に変換しているので、全光量がロスなく、光検出器に入射でき、かつ光検出器を光学上の制約を受けることなく自由に配置できる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
<第1実施例>
図1は本発明の走査型光学顕微鏡の第1実施例の光学系を示す図である。本実施例は、レーザ光源1は単一波長例えば488nmのレーザビームを出射し、標本19に照射する。レーザ光源1からのレーザ光は、後述するレーザ光源手段および測光分離手段に導かれる。レーザ光源手段はビームエクスパンダ2、ダイクロイックミラー4、X−Y走査光学系5、瞳投影レンズ6、顕微鏡7を順次介して標本19に導くように構成されている。
【0033】
また測光分離手段は、標本19からの蛍光をダイクロイックミラー4にて分離したのち、共焦点光学系8、グレーティング9、幅を変更可能なスリット10,11,12、集光レンズ16,17,18、光検出器13,14,15からなっている。
【0034】
このような構成のものにおいて、標本19から発した蛍光は、顕微鏡7から共焦点光学系8を通過したのち、グレーティング9に至る。勿論この時、共焦点光学系8をバイパスさせることも可能である。グレーティング9に至った蛍光はその波長に合わせ、0次〜n次光に分けられる。これらの各次光には各々スリット10,11,12、集光レンズ16,17,18、光検出器13,14,15が対応する。各々、スリット10,11,12の幅を変化させることで、検出する各々の蛍光波長範囲が変更可能となる。
【0035】
以上述べた第1実施例によれば、測光分離手段としてダイクロイックミラー、シャープカットフィルタ、パンドパスフィルタ等の波長依存性のあるフィルタ類を使用することがないので、多重染色時の蛍光クロスオーバのないS/Nのよい検出が可能になる。
【0036】
<第2実施例>
図2は、本発明の第2実施例の光学系を示す図であり、前述の第1実施例のビームエクスパンダ2とダイクロイックミラー4の間の光路上に、新たにダイクロイックミラー22およびレーザラインフィルタ3を設け、さらにダイクロイックミラー22には、単一あるいは複数波長同時発振レーザ光源20からのレーザ光をビームエクスパンダ2に拡大して照射する構成ように構成されている。これ以外のダイクロイックミラー4で反射された後、検出器13,14,15に至るまでの構成は第1実施例と同一である。
【0037】
レーザ光源20としては、488nm、568nmのArーKrレーザ光源、351nmのArレーザ光源を組合わせたものを用いる。
以上述べた第2実施例も、前述の第1実施例と同様な作用効果が得られる。すなわち、レーザ光源1,20からの二波長以上のレーザビームを標本19に照射し、標本19からくる蛍光がグレーティング9により分離され、光検出器13,14,15によって検出されるので、S/Nが良く、第1実施例に比べて更に多様な蛍光波長の分離ができる。
【0038】
<第3実施例>
図3は、本発明の第3実施例の光学系を示す図であり、前述の第1実施例のレーザ光源1を、例えば351nm,458nm,488nm,514.5nmのマルチラインArレーザ光源からなる複数波長同時発振レーザ光源21に変更し、ビームエクスパンダ2とダイクロイックミラー4の間に、レーザラインフィルタ3を設けたものであり、これ以外の構成は前述の第1実施例と同一である。
【0039】
第3実施例によれば、レーザ光源21からの二波長以上のレーザビームを標本19に照射し、標本19からくる蛍光がグレーティング9により分離され、光検出器13,14,15によって検出されるので、S/Nが良く、第1実施例に比べて更に多様な蛍光波長の分離ができる。
【0040】
<第4実施例>
図4は、本発明の第4実施例の光学系を示す図であり、図1の実施例と異なる点は、以下のように構成したものである。すなわち、標本19からの反射光を集光する結像レンズ61と、結像レンズ61の結像位置に配置された共焦点絞り62と、この共焦点絞り62を通過する発散光(拡がり角をもつビーム)を平行光線にするコリメート光学系63と、このコリメート光学系63の後方に配置され、所定の分光特性で標本19からの蛍光を分光する2個のダイクロイックミラー64,65と、ダイクロイックミラー65の後方に配置され、ダイクロイックミラー65から得られる分光を反射して光検出器13に導くミラー66を設けたものである。
【0041】
このような構成のものにおいて、コリメート光学系63により、共焦点絞り62を通過した光(拡散光)は平行光に変換される。従って、共焦点絞り62を通過した後の光を所定の波長毎に分光して異なる複数の波長の光をそれぞれの光検出器15,14ならびに13によって測光することができる。
【0042】
この場合、共焦点絞り62からどのような距離に光検出器15,14,13を配置しても、測定光束はコリメート光学系63により平行光に変換されることから、全光量がロスなく、ダイクロイックミラー64,65、ミラー66を介して光検出器15,14ならびに13に入射する。従って、ダイクロイックミラー64,65、光検出器15,14ならびに13は、光学上の制約を受けることなく、自由に配置できる。
【0043】
<第5実施例>
図5は、本発明の第4実施例の光学系を示す図であり、図4のコリメート光学系63を、以下のようなコリメート光学系67としたものである。すなわち、コリメート光学系67は、片面が平面の凸レンズ、片面が球面上の凸レンズとし、かつこの凸レンズの平面側の面に図示しない蒸着膜にピンホールを形成したものである。
【0044】
このように構成することにより、コリメート光学系67を通過した光ビームは平行光線になり、ダイクロイックミラー64,65で分光され、光検出器15,14ならびに13に受光領域から外れることなく導かれる。
【0045】
コリメート光学系67は、共焦点絞りを兼ねているので、小型でかつ安価にできる。
<第6実施例>
図6(a)は、本発明の第6実施例の光学系を示す図であり、図5の実施例のコリメート光学系67を、凸レンズ67aと凹レンズ67bの組み合わせたものとし、測光分離手段はグレーティング9で構成し、さらに光の幅を変更可能なスリット10,11,12、集光レンズ16,17,18、光検出器13,14,15から構成したものである。
【0046】
このような構成のものにおいて、図示しない標本から発した蛍光は、図示しない顕微鏡、瞳投影レンズ、XーY走査光学系、ダイクロイックミラーを通過し、結合レンズ61、共焦点絞り62、コリメート光学系67を通ってグレーティング9に至る。蛍光は、その波長に合わせ、0次〜n次光に分けられる。これらの各次元には、各々スリット10〜12、集光レンズ16〜18、光検出器13〜15が対応する。各々、スリット10〜12の幅を変化させることで、検出する各々の蛍光波長範囲が変更可能となる。
【0047】
第6実施例では、コリメート光学系67を、凸レンズ67aと凹レンズ67bの組み合わせたものとすることにより、目的のビーム直径にするのに小型化ができる。これは、図6(b)に示すように、コリメート光学系67として凸レンズのみで構成した場合に比べてである。
なお、ビーム直径は、グレーティング9の格子間隔に対して十分に大きくする必要がある。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、測光分離手段として波長依存性のあるフィルタ類を使用することなく、多重染色時の蛍光クロスオーバのないS/Nのよい蛍光検出の可能な走査型光学顕微鏡を提供できる。
また、本発明によれば、標本を反射して得られる蛍光を光検出器にロスなく導くことができ、しかも小型で安価となる走査型光学顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型光学顕微鏡の第1実施例を示す図。
【図2】本発明の走査型光学顕微鏡の第2実施例を示す図。
【図3】本発明の走査型光学顕微鏡の第3実施例を示す図。
【図4】本発明の走査型光学顕微鏡の第4実施例を示す図。
【図5】本発明の走査型光学顕微鏡の第5実施例を示す図。
【図6】本発明の走査型光学顕微鏡の第6実施例を示す図。
【図7】第1従来例を示す図。
【図8】第2従来例を示す図。
【図9】第3従来例を示す図。
【図10】第4従来例を示す図。
【図11】第5従来例を示す図。
【図12】蛍光のクロスオーバを示す図。
【符号の説明】
1…単一波長発振レーザ光源、2…ビームエクスパンダ、4…ダイクロイックミラー、5…XY走査光学系、6…瞳上投影レンズ、7…顕微鏡、8…共焦点光学系、9…グレーティング、10,11,12…可変スリット、13,14,15…光検出器、16,17,18…集光レンズ、19…標本、21,29…レーザ光源、61…結像レンズ、62…共焦点絞り、63,67…コリメータ光学系、64,65…ダイクロイックミラー、66…ミラー。
Claims (4)
- 少なくとも単一波長のレーザビームを射出するレーザ光源と、
前記レーザ光源からのレーザビームを標本に対して走査する走査手段と、
前記レーザ光源と走査手段との間に配置され、前記レーザ光源からのレーザビームと前記標本からの光とを分離する分離光学系と、
前記分離光学系で分離された前記標本からの光が集光する位置に配置された共焦点絞りと、
前記共焦点絞りを通過した標本からの光を複数の波長に分けるグレーティングと、
前記グレーティングにより分光された前記標本からの光を検出する光検出器と、
この光検出器と前記グレーティングの間に配置され、幅を変化させることにより当該光検出器で検出される光の波長範囲を変更可能なスリットと、
を具備したことを特徴とする走査型光学顕微鏡。 - 前記レーザ光源は、少なくとも二波長以上のレーザビームを射出することを特徴とする請求項1記載の走査型光学顕微鏡。
- 前記走査型光学顕微鏡は、さらに、前記共焦点絞りを通過した光を平行光にする平行光変換光学系を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の走査型光学顕微鏡。
- 前記平行光変換光学系は凹レンズと凸レンズの組み合わせで構成したことを特徴とする請求項3記載の走査型光学顕微鏡。
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