JP2001255463A - 走査型光学装置 - Google Patents

走査型光学装置

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JP2001255463A
JP2001255463A JP2000072506A JP2000072506A JP2001255463A JP 2001255463 A JP2001255463 A JP 2001255463A JP 2000072506 A JP2000072506 A JP 2000072506A JP 2000072506 A JP2000072506 A JP 2000072506A JP 2001255463 A JP2001255463 A JP 2001255463A
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scanning
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Eiji Yokoi
英司 横井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高いS/Nを有する走査型光学装置を提供す
る。 【解決手段】レーザ光源25,26と、レーザ光源2
5,26から出射されたレーザビームを標本8上に集光
する対物レンズ7と、集光されたレーザスポットを標本
8に対して相対的に走査する走査手段5a,5bと、標
本8から発する光を結像する結像光学系36と、対物レ
ンズ7の焦点位置と共役な位置に配置された共焦点絞り
11と、共焦点絞り11を通過した標本8からの光を検
出する複数の光検出装置42a〜42dと、共焦点絞り
11を通過した光束を空間的にスペクトル分解する分散
素子35と、スペクトル分解された光束の一部を受けて
複数の光検出装置42a〜42dの何れかに向けて偏向
させる波長選択手段18とを備えると共に、共焦点絞り
11と分散素子35の間に、アポダイゼーションフィル
タ34を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の蛍光を同時に
検出する走査型光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、蛍光検出装置は、医学及び生物
学を初め、その他の分野において生物組織や細胞上で蛍
光標識を施したタンパク質や遺伝子等を検出する目的で
広く使用されている。特に近年では、複数の蛍光色素で
染色した標本を一度に観察する多重蛍光検出が遺伝子の
解析や、細胞内構造の解明に威力を発揮している。
【0003】これら蛍光検出のための有効な手段とし
て、レーザ走査型顕微鏡(LSM)が知られている。図
11は従来の蛍光用LSMの代表的な光学系を説明する
為の概略構成図である。図11の蛍光用LSMでは、ま
ず、それぞれ異なる発振波長を有する3つのレーザ発振
器1a,1b,1cから射出されたそれぞれのレーザビ
ームは、レーザ結合用ダイクロイックミラー2a,2b
により共通の光軸上に結合される。結合されたレーザビ
ームは、その後、ビームエクスパンダー3を通り、適宜
なるビーム径に拡大されてダイクロイックミラー4で反
射され、ガルバノメータミラー等のX−Y走査光学系5
を介して偏向され、瞳リレーレンズ6、対物レンズ7を
介して集光されて、標本8上に照射して、標本8をレー
ザスポットで走査する。このとき標本8の蛍光色素で染
色された部位が励起され蛍光を発する。
【0004】レーザビームの照射により励起された標本
8からの蛍光は、対物レンズ7からダイクロイックミラ
ー4に至る経路を戻る。そして、ダイクロイックミラー
4を透過した蛍光は、分光用ダイクロイックミラー9a
で透過光と反射光とに分光される。
【0005】分光された蛍光のうち、分光用ダイクロイ
ックミラー9aで反射した一方の蛍光は、集光レンズ1
0aで集光され、共焦点絞り11aを通り、吸収フィル
タ12aを介して所望の第1の蛍光の波長のみが透過さ
せられた後、光検出器13aを介して第1の蛍光の強度
が検出される。このとき、共焦点絞り11aは、対物レ
ンズ7の焦点位置と光学的に共役な位置に配置されてお
り、レーザスポットが形成される位置で励起された蛍光
以外の光を遮断する。このため、得られた画像は非常に
コントラストが高く、更に、標本8と対物レンズ7との
間の距離を相対的に光軸方向に変えることにより、観察
部位の3次元像を得ることが可能になる。
【0006】他方、分光用ダイクロイックミラー9aを
透過した蛍光は、分光用ダイクロイックミラー9bで更
に透過光と反射光とに分光される。分光された蛍光のう
ち、分光用ダイクロイックミラー9bを反射した蛍光
は、集光レンズ10bで集光され、共焦点絞り11bを
通り、吸収フィルタ12bを介して所望の第2の蛍光の
波長のみが透過させられた後、光検出器13bを介して
第2の蛍光の強度が検出される。又、分光用ダイクロイ
ックミラー9bを透過した蛍光は、ミラー9cで反射し
集光レンズ10cで集光され、共焦点絞り11cを通
り、吸収フィルタ12cを介して所望の第3の蛍光の波
長のみが透過させられた後、光検出器13cを介して第
3の蛍光の強度が検出される。
【0007】以上述べた従来の蛍光用LSM光学系によ
れば、各レーザ発振器の3波長による3重励起蛍光の同
時検出が可能である。また、この従来の蛍光用LSM光
学系は、レーザ波長の変更、蛍光色素の種類や励起レー
ザ波長の数等、多重励起の状態が変わる毎に、ダイクロ
イックミラー4、分光用ダイクロイックミラー9、吸収
フィルタ13を最適な分光特性を有する光学フィルタに
変更して構成される。
【0008】しかし、このような光学フィルタを用いた
従来の蛍光用LSMには、次のような問題点がある。一
つは、製造上の制限があることから光学フィルタは自在
にその分光特性を決定できないため、検出できる蛍光光
量やS/Nに限界があることである。特に吸収フィルタ
は、励起光を完全に遮断する必要があるので、励起波長
近傍の最も蛍光強度が強い波長領域を十分に透過させ得
るような吸収フィルタを製造することは困難である。又
一つは、励起光波長、蛍光色素ごとに専用の高価な光学
フィルタを用意しなければならないため、様々な多重励
起を想定した場合にはフィルタ枚数の膨大化、装置構成
の複雑化と大型化が必須となることである。又一つは、
図11から明らかなように、多重蛍光の分光は複数の光
学フィルタを経由して行われるため、所望の蛍光が光検
出装置に到達するまでに相当の光量損出が生じてしまう
ことである。これらの問題点は、いずれも励起光と蛍光
の多重化が増すほど深刻である。
【0009】そこで、これらの問題点を改善するため、
光学フィルタを使わずに複数の蛍光波長を選択、検知す
る手段が開示されている。例えば、特表平9−5022
69号公報に記載の分光装置及び共焦点蛍光顕微鏡は、
プリズム等でスペクトル分解された光束を、第一のスリ
ット状のミラーを透過する第一の波長領域と反射する第
二の波長領域とに分光し、更に、第二の波長領域の光束
に対し、第二のスリット状ミラーのスリット位置とスリ
ット幅を制御して第二の波長領域を制限することで、任
意の2つの波長領域を選択、検出することができるよう
に構成されている。
【0010】又、特願平11−072544号には、共
焦点絞りを透過した蛍光をプリズム等でスペクトル分解
して、デジタルミラーデバイス(DMD)等の微小光偏
向素子アレイで受けるようにし、この微小光偏向素子の
1つ1つが各々複数の光検出装置に蛍光を受光させる光
偏向角度を有するように構成し、その偏向角度を任意に
選択することにより、励起波長や蛍光色素のさまざまな
組み合わせに対して常に最適な蛍光検出を行い、高いS
/Nをもって多重蛍光像を得ることができるようにした
走査型光学装置が提案されている。
【0011】また、対物レンズの瞳位置或いはその共役
位置にアポダイゼーションフィルタを備えたLSMは、
公知となっている。ここで、アポダイゼーションとは、
瞳を通る光束に振幅分布や位相分布を付加し、点像強度
分布の形状を変化させることによって、解像力の向上や
中低域のコントラストを強調する目的で使用される技術
であり、LSMに限らず広く応用されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空間的に波
長分解された光束から所望の蛍光の波長のみを選択する
場合、波長選択手段に到達する励起光の空間的なエネル
ギー分布を考慮することが必要となる。なぜなら、励起
光の照射によって発生する蛍光の発生効率は非常に低い
ので、標本で反射、散乱された励起光は蛍光に比べ非常
に強く、この励起光が蛍光に僅かでも混入するとバック
グラウンドノイズとして画像のS/Nを著しく低下させ
てしまうからである。
【0013】しかしながら、特表平9−502269号
公報、特願平11−072544号に記載された技術
は、励起光を取り除いて蛍光のみを分離検出する過程に
おける励起光の空間的広がりについて、十分な検討がな
されていない。その結果、蛍光と励起光の分離が不十分
なものとなり高いS/Nを得ることが困難となる。また
或いは、励起光が混入した蛍光光束を排除すると、シグ
ナルとなる蛍光光量が激減して、同じく高いS/Nを得
ることが困難となる。
【0014】一方、アポダイゼーションの技術は、瞳中
の光束に透過率分布を与えるものであるため、必然的に
光量的なロスを発生させる。特に、蛍光検出を目的とす
る装置の蛍光光束にアポダイゼーションを施すと、そも
そも微弱である蛍光を更にロスし、十分なシグナルを得
ることが出来ずS/Nを悪化させてしまうことになる。
よって、蛍光検出装置の蛍光光束にアポダイゼーション
を施すことには大きな問題があった。
【0015】本発明は、上記のような従来技術の問題点
に鑑みてなされたものであり、高いS/Nを有する走査
型光学装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
本第1の発明による走査型光学装置は、レーザ光源と、
レーザ光源から出射されたレーザビームを標本上に集光
する対物レンズと、集光されたレーザスポットを標本に
対して相対的に走査する走査手段と、前記標本から発す
る光を結像する結像光学系と、前記対物レンズの焦点位
置と共役な位置に配置された共焦点絞りと、該共焦点絞
りを通過した前記標本からの光を検出する複数の光検出
装置と、前記共焦点絞りを通過した光束を空間的にスペ
クトル分解する分散素子と、スペクトル分解された光束
の一部を受けて前記複数の光検出装置の何れかに向けて
偏向させる波長選択手段とを備えると共に、前記共焦点
絞りと分散素子の間に、アポダイゼーションフィルタを
備えたことを特徴とする。
【0017】また、本第2の発明による走査型光学装置
は、レーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザビ
ームを標本上に集光する対物レンズと、集光されたレー
ザスポットを標本に対して相対的に走査する走査手段
と、前記標本から発する光を結像する結像光学系と、前
記対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置された共焦
点絞りと、該共焦点絞りを通過した前記標本からの光を
検出する複数の光検出装置と、前記共焦点絞りを通過し
た光束を空間的にスペクトル分解する分散素子と、少な
くともスペクトル分解された方向に配列され、且つ該ス
ペクトル分解された光束の一部を受けて前記複数の光検
出装置の何れかに向けて偏向させる微小光偏向素子アレ
イとを備え、該各々の微小光偏向素子が、複数の光検出
装置に選択的に光束を受光させる複数の偏向角度を有し
ていると共に、前記共焦点絞りと分散素子の間に、アポ
ダイゼーションフィルタを備えたことを特徴とする。
【0018】また、本第3の発明による走査型光学装置
は、本第1の発明又は本第2の発明の構成に加えて、前
記共焦点絞りと前記分散素子の間に配置されて、前記共
焦点絞りを通過した光束を略平行光とするコリメートレ
ンズと、前記分散素子によりスペクトル分解された光束
を前記微小光偏向素子アレイ上に投影する集光レンズを
備えていると共に、該集光レンズで形成される波長毎の
集光スポットのサイドローブを、少なくともスペクトル
分解の方向に対して抑えるアポダイゼーションフィルタ
を備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、本発明の作用について説明
する。図1は、本第1の発明による走査型光学装置にお
ける波長分離の原理説明図である。最初に、光学素子2
2が光路中に配置されていない場合について説明する。
図1の走査型光学装置では、共焦点絞り11を通過した
光束14がコリメートレンズ15で略平行光束とされ、
分散素子16及び集光レンズ17を経てスペクトル毎に
波長選択手段18上に集光される。このときの励起光光
束19、蛍光光束20の各々の波長選択手段18上での
強度分布をそれぞれ19a,20aとして図2に示す。
図2において横軸は分散素子16により位置情報に変換
された波長を、縦軸は到達する光束の強度をそれぞれ表
わしている。ここで、励起光光束19は、波長域が非常
に狭いので(レーザの場合は単色)、19aに示すよう
に狭い強度分布、いわゆるエアリーパターンとなる。一
方、蛍光光束20は、波長域が広いので、波長ごとに形
成された強度の異なるエアリーパターンが重なり合った
ものとなり、20aに示すように広い強度分布となる。
【0020】波長選択手段18は到達した光束のうち励
起光を排除し、蛍光のみを検出できるようにするための
波長選択を行なうものであるが、このとき重要なのは、
検出すべき蛍光と排除すべき励起光の境界を示す波長で
ある分離波長21の決定である。なぜなら、検出される
蛍光画像のシグナルとなる蛍光光量とノイズとなる励起
光光量との比率、すなわちS/Nがこの分離波長21の
値によって決まるからである。蛍光を多く検出する(取
りこむ)には、分離波長21の値を励起波長に極力近づ
けることが望ましい。
【0021】しかしながら、従来は、この分離波長21
を十分に励起波長に近づけることができず、多くの蛍光
を取り込めなかった。波長選択手段18上に形成される
各波長毎のスポットは点ではなく、空間的なエネルギー
分布を持ち、蛍光波長と励起波長がそれぞれ広がりを持
ち、一部の波長領域において互いに重なるからである。
【0022】例えば、光束14が一様な振幅分布を有す
る場合、波長選択手段18上での励起光19aは図2に
示すように、最初に光強度がゼロになる位置までの距離
は小さい。しかしながら、その後何度か光強度を持った
りゼロになったりしながら減衰していく(この部分をサ
イドローブと呼ぶ)。したがって、最後に光強度がゼロ
になるまでに、励起光19aはスポットの中心から非常
に広い波長領域にわたって光強度分布(エネルギー分
布)を有することになる。このため波長選択手段18に
より到達した光束14から励起光19aを完全に分離す
るには、その強度中心から非常に離れた位置に分離波長
21を設定しなければ、励起光がバックグラウンドノイ
ズとなり画像のコントラストが低下してしまう。しかし
ながら、励起光の強度中心から非常に離れた位置に分離
波長21を設定したのでは、蛍光の多くを励起光ととも
に排除してしまうことになるので、S/Nの良い画像を
得ることは難しい。
【0023】そこで本第1の発明では、共焦点絞り11
と分散素子16との間にアポダイゼーションフィルタで
ある光学素子22を配置し、光束14に振幅変調を加
え、励起光のスポット19aの光強度分布を変化させ
て、励起光19aの光強度が広い波長領域にわたって分
布するのを抑えることによって、波長選択手段で行なう
分離波長21を励起波長に極力近づけることができるよ
うにした。その結果、検出する蛍光光量が増大しS/N
を飛躍的に向上させることが出来る。
【0024】図3(a)は図1の構成を用いて、一様な振
幅分布を有する光束14に、光束の最外径で1/eの振
幅となるようにトランケートされたガウシアンの振幅分
布を有するアポダイゼーションを施した場合と施さない
場合のスポット形状の一例を示すグラフである。図3
(a)において横軸はスポット中心からの距離(半径)
を、縦軸はスポット中心の強度を1としたときの相対強
度を、23はアポダイゼーションを施さない場合の光強
度分布を、24はアポダイゼーションを施した場合の光
強度分布をそれぞれ示している。なお、本グラフにおけ
る計算は波長488nm、NA0.1として行なったも
のである。図3(a)からわかるように、アポダイゼーシ
ョンを施した場合の光強度分布24は、アポダイゼーシ
ョンを施さない場合の光強度分布23に比べて最初に光
強度がゼロになる半径が大きい(図3(a)において最初
に光強度がゼロになる半径は、光強度分布23では3よ
りも若干小さく、光強度分布24では3よりも若干大き
い)。しかしながら、光強度分布23は光強度がゼロに
なった後に再び光強度を有するのに対し、光強度分布2
4は光強度がゼロになった後もずっとゼロのままであ
る。
【0025】また、図3(b)は図1の構成におけるアポ
ダイゼーションを施した場合と施さない場合の分離波長
21の位置における、蛍光に含まれる励起光光量をそれ
ぞれ計算し、両者を比較した結果を示すグラフである。
図3(b)において横軸は励起光のスポット中心からの距
離を、縦軸は波長選択手段上に到達する全励起光量を1
とした場合の相対光量を、23はアポダイゼーションを
施さない場合の励起光の光量プロファイルを、24はア
ポダイゼーションを施した場合の励起光の光量プロファ
イルをそれぞれ示している。図3(a),(b)より、アポダ
イゼーションを施すことによって明らかに励起光のサイ
ドローブが抑えられ、その結果、分離波長21を励起波
長側に近づけることができ、より多くの蛍光を検出する
ことが可能となることがわかる。
【0026】アポダイゼーションを施した場合、アポダ
イゼーションフィルタ22の振幅分布により、アポダイ
ゼーションフィルタ22を通る光束は、透過光量をロス
することになるが、アポダイゼーションフィルタ22を
介してロスする光量に比べて、波長選択手段で検出でき
る蛍光光量の増加量が著しく大きくなるため、結果的に
蛍光画像のシグナルは増大する。即ち、アポダイゼーシ
ョンという単独の技術だけでは、その透過率の為に単に
蛍光光量をロスしてしまうだけであるところを、本第1
の発明のように、分光方式を用いた蛍光検出装置とアポ
ダイゼーションとを組合せれば、最終的に蛍光光量を増
大させてS/Nを飛躍的に向上させることが出来る。
【0027】ところで、前記波長選択手段により決定さ
れる蛍光と励起光の分離波長は、ノイズとなる励起光光
量とシグナルとなる蛍光光量とで決まるS/Nが最大と
なる波長に容易に調整できることが要求される。なぜな
ら、蛍光波長やその発光効率は、蛍光色素や標本の状態
によって多様に変化するからである。また、アポダイゼ
ーションフィルタを介してS/Nを高めるように最適化
された蛍光と励起光との分離波長が正確に再現されて蛍
光画像が得られるように、波長選択を行う装置上での再
現性も重要である。
【0028】そこで、本第2の発明は波長選択手段とし
てスペクトル分解の方向に配列された微小光偏向素子ア
レイを備え、微小光偏向素子アレイ上に空間的に波長分
離された光束を、複数の蛍光波長各々の位置に対応する
微小光偏向素子が各蛍光を異なる光検出器に受光させる
角度に偏向させ、また同時に、励起波長に対応する微小
光偏向素子を前記蛍光を検出する光検出器に光が到達し
ない全く別の方向に光束を偏向させるように構成するこ
とで、励起波長を完全に排除して、多重化された蛍光を
分離し、各々を時間的に同時に検出することができるよ
うにした。
【0029】本第2の発明によれば、微小光偏向素子ア
レイでは波長情報が微小光偏向素子を1単位とする素子
の位置に対応するため、波長選択がデジタル的に行われ
ることになり、その再現性は極めて高いものとなる。ま
た本第2の発明によれば、高精度な稼動部や制御装置を
一切伴なうことなく、分離波長の変更が素子アレイに加
えるデジタル信号の制御のみで容易に行うことができ
る。
【0030】共焦点絞りを通過した光束が広がると、光
線角度を波長の関数としてスペクトル分離する場合に大
きな誤差を生じさせてしまう。このため、本第3の発明
のように、スペクトル分解手段への入射光束を、コリメ
ートレンズによって極力平行な光束にしておく必要があ
る。略平行光とされた光束は分散素子を経て、光線角度
を波長の関数としてスぺクトル分解されるが、本第3の
発明のように、スペクトル分解された光束を微小光偏向
素子アレイ上に集光させる集光レンズを配置すれば、ミ
ラーアレイ上の位置を光線角度の関数である波長に1対
1で対応させること、つまり、各々の波長毎に異なる位
置に集光スポットを形成させることができる。
【0031】ここで、波長選択手段上の励起光の広がり
はスペクトル分解の方向でのみS/Nに影響することか
ら、前記アポダイゼーションフィルタは、本第3の発明
のように、少なくともスペクトル分解の方向に対して各
波長の、特に励起光のスポット形状のサイドローブを押
さえる特性を有するように構成されていることが必要で
ある。これにより、検出できる蛍光の波長域を励起波長
側に広げることができ、高S/N化を実現することがで
きる。
【0032】標本上でレーザスポットを走査する手段と
しては、光偏向素子によって対物レンズへ入射する光束
の角度を変化させる方法が一般的に用いられている。こ
の場合、光偏向素子の振り中心と対物レンズの瞳位置と
が共役でないと、対物レンズから戻る軸外光束が光偏向
素子において振り中心からずれて反射されるため、その
後の光束が軸上光束と一致しなくなる、つまり走査に連
動して光束の軸が変動してしまうことになる。しかし、
このように変動している光束に対して定常的に適切なア
ポダイゼーションを行なうことは難しい。
【0033】そこで、本第4の発明の走査型光学装置と
して、前記走査手段が、前記対物レンズの瞳位置と共役
の位置にある少なくとも一つの光偏向素子を含み、且
つ、該光偏向素子による走査方向と、スペクトル分解の
方向を等しくするのが好ましい。
【0034】本第4の発明のように、スペクトル分解の
方向に角度変化を行なう走査用光偏向素子と対物レンズ
の瞳位置を一致させ、アポダイゼーションがS/N向上
に効果を発揮するスペクトル分解の方向には光束が変動
しない構成とすれば、走査範囲全体で共焦点絞り通過後
の光束に対して常に最適なアポダイゼーション効果が発
揮され、高いS/Nを有する画像を提供することが出来
る。
【0035】標本の光軸と垂直な面内で走査を行う場
合、少なくとも2つの走査手段が必要となる。蛍光画像
を得る場合は走査速度、光量ロスの点から、該走査手段
としては高速に偏向可能なスキャンミラーを用いること
が望ましい。また、対物レンズ瞳位置の共役位置近傍に
2つのスキャンミラーを近接配置すれば、スキャンミラ
ー間の瞳リレー光学系を省略して光量ロスを低減させる
ことができる。
【0036】そこで、本第5の発明による走査型光学装
置は、前記走査手段を近接した2つのスキャンミラーで
構成し、該スキャンミラーの一つを対物レンズの瞳位置
と共役な位置に配置するのが好ましい。
【0037】本第5の発明のように、2つのスキャンミ
ラーを対物レンズの瞳位置と共役にできない場合であっ
ても、その一つを対物レンズの瞳位置と共役な位置に配
置するように構成すれば、少なくともアポダイゼーショ
ンがS/N向上に効果を発揮するスぺクトル分解の方向
における光束の変動をなくして、走査範囲全体で高いS
/Nを有する画像を提供することができる。
【0038】また、本第6の発明の走査型光学装置とし
て、前記走査手段に連動して、アポダイゼーションの領
域を、光軸と垂直な面内で変動させるようにするのが好
ましい。
【0039】本第6の発明によれば、共焦点絞りを透過
する光束が走査によって変動する場合であっても、光軸
と垂直な面内における、アポダイゼーションフィルタと
該光束との相対的な位置を、少なくともスぺクトル分散
の方向に対して一定に保つことが出来る。よって、瞳位
置が互いに異なる様々な対物レンズを使用しても、走査
範囲内で常に高いS/Nを有する画像を提供することが
可能となる。
【0040】また、本第7の発明の走査型光学装置とし
て、前記アポダイゼーションフィルタを振幅変調が可能
な空間光変調素子で構成するのが好ましい。
【0041】本第7の発明のように、アポダイゼーショ
ンフィルタとして、液晶などの空間光変調素子を用いれ
ば、走査に伴なう光束の変動に追従して、フィルタリン
グを容易かつ高速に変化させることが出来る。また、対
物レンズの変更により光束径が変化しても、その装置状
態に適したフィルタ形状へ容易に対応させることが出来
る。
【0042】また、本第8の発明の走査型光学装置は、
前記アポダイゼーションフィルタを、前記スぺクトル分
解の方向にのみ、光束を振幅変調させるように構成した
ことを特徴とするものある。
【0043】波長選択手段上でのスポットのエネルギー
分布が蛍光検出時のS/Nに影響するのは、スペクトル
分解の方向に対してである。そこで本第8の発明のよう
に構成すれば、該スペクトル分解の方向のみにアポダイ
ゼーション効果を発揮させ、検出可能な蛍光波長領域を
励起波長側に広げて、多くの蛍光を得ることに加えて、
アポダイゼーションフィルタでの蛍光光量ロスを減らす
ことで、更にS/Nを向上させることができる。
【0044】共焦点絞りを通過した光束の、光束径や走
査に伴なう光軸の変位量は、使用する対物レンズ毎に異
なる。対物レンズを変更する度に、それに適したアポダ
イゼーションフィルタの状態を設定することは、非常に
面倒である。
【0045】そこで本第9の発明の走査型光学装置とし
て、対物レンズの情報を入力する入力部と、アポダイゼ
ーションフィルタの振幅形状や走査に伴なう変動量を記
憶しておく記憶部と、該入力情報に基づいて、アポダイ
ゼーシヨンの領域変化を前記走査手段に連動してコント
ロールするコントロール部とを備えるのが好ましい。
【0046】本第9の発明のように構成すれば、各対物
レンズに適したアポダイゼーションフィルタの特性、振
幅形状や走査に伴なう変動量を、入力部への簡単な入力
によって容易に再現することが可能となり、測定時の煩
雑な作業を軽減して操作性を快適化できる。また、測定
ミスを滅らし、強力なレーザビーム照射による標本への
ダメージや退色を最低限に抑えることができる。
【0047】また、本第10の発明の走査型光学装置と
して、前記走査手段と前記分散素子との間の走査に伴う
光軸の変位量を検出する光軸変位検出手段を備え、該検
出手段によって得られた情報に基づいて、前記走査手段
に連動してアポダイゼーションの領域を変動させるよう
にするのが好ましい。
【0048】本第10の発明における光軸変位検出手段
は、例えば共焦点絞りを通過した光束をダイクロイック
ミラーやハーフミラーなどで分岐させ、分岐させた光束
の位置変化を固体撮像素子等で検出するようにして構成
する。この場合、光束を分岐させる素子は挿脱自在に構
成し、蛍光検出時には光路から外れるようにすることが
望ましい。
【0049】本第10の発明のように構成すれば、光軸
変位検出手段の情報に基づき、光束に対して適切なアポ
ダイゼーションを施すことで、対物レンズ毎の瞳位置の
バラツキや、環境変化に対する装置のキャリブレーショ
ンを行うことができ、常に最高のS/Nをもって蛍光の
検出が可能となる。また、光軸変位検出手段を対物レン
ズのレボルバーと連動させれば、完全に自動化されたシ
ステムを構築できる。
【0050】また、本第11の発明の走査型光学装置と
して、レーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ
ビームを標本上に集光する対物レンズと、集光されたレ
ーザスポットを標本に対して相対的に走査する走査手段
と、前記標本から発する光を結像する結像光学系と、前
記対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置された共焦
点絞りと、該共焦点絞りを通った前記標本からの光を検
出する複数の光検出装置と、前記共焦点絞りを通過した
光束を空間的にスペクトル分解する分散素子と、スペク
トル分解された光束の一部を受けて前記複数の光検出装
置の何れかに向けて偏向させる波長選択手段とを備える
と共に、該対物レンズの瞳に入射するレーザビームの振
幅分布が略ガウシアン分布であり、且つ1/eで定義さ
れるビーム径が対物レンズの瞳径よりも小さくするのが
好ましい。
【0051】該対物レンズを経て標本に照射された励起
光は、標本で反射、散乱されて蛍光と同じ光路を経て該
波長選択手段上に集光される。この集光スポットの強度
分布は、標本で反射、散乱した励起光が形成する対物レ
ンズの瞳での振幅分布に依存する。これら標本からの反
射や散乱光は入射レーザビームの振幅分布をある程度保
持するため、入射レーザビームに適切な振幅分布を与え
ることにより、共焦点絞りを通過後の光束にアポダイゼ
ーションを加えるのと同様な作用をさせることができ
る。特に上述のように、光束にガウス分布の振幅を与え
ることは、集光スポットのサイドローブを低減させる効
果を有する。
【0052】但し、1/eで定義されるビーム径が対物
レンズの瞳径よりも大きな場合には、入射レーザビーム
は対物レンズの瞳で振幅分布がトランケートされ、更に
標本で散乱されることによって振幅の分布がぼかされる
結果、一様な分布に近づき、集光スポットのサイドロー
ブを低減させる効果がほとんど喪失されてしまう。
【0053】以下、本発明の実施例について説明する。第1実施例 図4は本発明の第1実施例にかかる走査型光学装置の概
略構成図である。本実施例の走査型光学装置は、488
nm、568nm、647nmの3波長を同時発振する
マルチラインKr−Arレーザ25と発振波長351n
mのArレーザ26をレーザ光源としている。各レーザ
を発振したレーザビームはファイバカップリングレンズ
28を経てシングルモードファイバ29を通り走査型光
学装置本体30に導入される。なお、マルチラインKr
−Arレーザ25から発振したレーザビームはレーザラ
インフィルタ27により上記3波長のうちの一つの波長
を励起波長として選択されている。走査型光学装置本体
30に導入されたレーザビームは、それぞれビームコリ
メートレンズ31を介して適宜なビーム径を有する平行
光束に変換された後、レーザ結合用ダイクロイックミラ
ー32を介してマルチラインKr−Arレーザ25と波
長351nmのArレーザ26とが混合される。
【0054】混合されたレーザビームは、励起用ダイク
ロイックミラー4で反射した後、第1のガルバノメータ
ミラー5aで紙面と垂直な面内で、また第2のガルバノ
メータミラー5bで紙面と平行な面内で各々偏向された
後、瞳リレーレンズ6、対物レンズ7を介して、標本8
上をレーザスポットとして走査する。
【0055】レーザビームの照射により励起された標本
8からの蛍光は、対物レンズ7からダイクロイックミラ
ー4に至る経路を戻り、ダイクロイックミラー4を透過
した後、集光レンズ10で集光され、共焦点絞り11を
通過する。共焦点絞りを通過した光束は、コリメートレ
ンズ33で平行光化され、透過型振幅変調液晶34で第
2のガルバノメータミラー5bの偏向方向と同じ方向に
対して振幅変調された後、プリズム35の分散作用によ
って、その波長情報がプリズム35からの出射角度に変
換され、集光レンズ36を経てミラーアレイ37上に各
波長毎に集光スポットを結ぶ。
【0056】このとき、プリズム35からの出射角度に
変換された波長情報はミラーアレイ37上の位置情報に
置き換えられ、ミラーアレイ37を構成する微小ミラー
素子38の位置がそのまま各波長に対応する。なお、分
散素子には、プリズム35の代わりに、グレーティン
グ、音響光学素子、ホログラフイック素子など他のスペ
クトル分解素子を使用しても良い。また、集光レンズ3
6は、シリンドリカルレンズなどスペクトル分解方向に
パワーを有するレンズで構成すれば、どのような光学系
にも置き換えが可能である。
【0057】ここで、透過型振幅変調液晶34に与えら
れる光束の振幅分布を、横軸を光軸からの距離、縦軸を
振幅として図5に示す。また、そのときのミラーアレイ
37上に形成されるスポットのエネルギー分布を、横軸
をスポット中心からの距離、縦軸を強度として図6に示
す。更にスポット中心からある距離離れた位置より外側
に含まれるエネルギーの分布を、横軸をスポット中心か
らの距離、縦軸をミラーアレイ37上に到達する全励起
光量を1とした場合の相対光量として図7に示す。図5
〜7中、al〜a8は光束半径をx(最大1)、振幅を
amp(最大1)として次の各式で定義された振幅分布
のアポダイゼーションを与えた場合の結果を示す。な
お、a1はアポダイゼーションフィルタとしての透過型
振幅変調液晶34が光路中に設けない場合を示してい
る。
【0058】 al,amp=1 a2,exp(−(2x)2) a3,x<0.5 amp=1,x≧0.5 amp=−x+1.5 a4,x<0.5 amp=1,x≧0.5 amp=−2x+2 a5,x<0.5 amp=1,x≧0.5 amp=−x2+1 a6,x<0.5 amp=1,x≧0.5 amp=−x3+1 a7,amp=−x3 a8,amp=−x4
【0059】図5〜7より、アポダイゼーションフィル
タとしての透過型振幅変調液晶34が光路中に無い場
合、つまり光束の振幅が一様である場合に比べて、透過
型振幅変調液晶34を設けてアポダイゼーションを施し
た場合には、いずれもスポットのサイドローブが抑えら
れ、励起光と蛍光の分離波長を励起波長側に近づけて、
多くの蛍光を取り込むことが可能であることが分かる。
【0060】対物レンズ7の変更を行なう場合には、入
力部39より、予めメモリー部40に記憶されている対
物レンズ選択情報を入力することにより、メモリー部4
0に記憶されていた対物レンズの瞳径や瞳位置の情報か
ら、コントロール部41がアポダイゼーションの領域を
その瞳径に適合する大きさに変更させるように透過型振
幅変調液晶34の状態を変化させる。また、対物レンズ
7の瞳位置と第2のガルバノメータミラー5bが共役な
位置にない場合には、予め記憶されていたガルバノメー
タミラーの振り角に対する光束の変動量と同じだけのア
ポダイゼーション領域の変位を透過型振幅変調液晶34
に再現させて、光軸とアポダイゼーションの中心とを常
に一致させることができるようになっている。
【0061】このときの透過型振幅変調液晶34の振幅
分布を図8に示す。図8中、b1〜b3は透過型振幅変
調液晶34の位置における光軸と垂直な面内での光束の
変動を、c1〜c3はb1〜b3の光束変動にそれぞれ
連動した透過型振幅変調液晶34の濃度分布を表し、X
軸、Y軸は各々第1、第2のガルバノメータミラー5
a、5bによる偏向方向を示し、分散の方向はY軸であ
る。X軸方向に対する光束変動に対してはアポダイゼー
ションを加えないことで、X軸方向の透過率の減少を防
ぎ、また、透過型振幅変調液晶34の制御を容易化して
いる。
【0062】微小ミラー素子38は各々がそこに入射し
た光束を光検出装置42a〜42dへ向けて反射する偏
向角と光トラップ43へ偏向する計5つの選択可能な反
射角度を有し、その角度選択は入力部39を介してコン
トロール部41からの電気信号で1素子単位で行うこと
ができるようになっている。また、レーザや蛍光色素に
対応する情報を入力部39へ入力すると、コントロール
部41がメモリー部40に記憶されている各微小ミラー
素子の角度状態を呼出し、いつでも最適な測定状態を再
現することが出来るようになっている。逆にある微小ミ
ラー素子の角度状態をメモリー部40へ記憶させること
もできるようになっている。
【0063】多重化された光束からの蛍光の分離は、各
レーザ波長に対応する微小ミラー素子が入射光を光トラ
ップ43へ向けて反射し、且つ蛍光波長に対応する微小
ミラー素子がその蛍光毎に別々の光検出装置42a〜4
2dへ向けて反射することで達成され、各光検出装置で
それぞれの光の強度が検出される。したがって、本実施
例によれば、多重化される蛍光色素の数に関係なく1度
の反射のみによって分光が行われる為、光量ロスを極め
て少なくすることができる。また、励起波長、蛍光色素
の変化に対しては、微小ミラー素子を波長の一つの単位
として適切にその反射角度、つまり所望の光検出装置を
選択することで、柔軟に対応することができる。
【0064】このように、本実施例の走査型光学装置に
よれば、光学フィルタを使用することなく、また高度な
位置再現精度が求められる機械駆動部を必要としない簡
易な構成で、励起波長や蛍光色素、対物レンズのさまざ
まな組み合わせに対しても非常に高いS/Nの蛍光画像
を得ることができる。
【0065】第2実施例 図9は本発明の第2実施例にかかる走査型光学装置の概
略構成図である。本実施例の走査型光学装置のレーザ光
源から共焦点絞りに至る光学的構成においては、対物レ
ンズ7が回転式電動レボルバー44に取り付けられてい
る他は実施例1と同様なので説明を省略する。本実施例
では、共焦点絞り11を透過した拡散光束をコリメート
レンズ33により平行光束とし、挿脱可能に配置された
ミラー45により光束を偏向して光軸変位検出器として
のCCDカメラ46へ入射させる。
【0066】CCDカメラ46は入力部39に対して対
物レンズの選択入力を行なうと、コントロール部41か
らの信号により、回転式電動レボルバー44が回転し
て、回転式電動レボルバー44に装着された指定の対物
レンズが光路中に配置され、一旦、標本走査を行なう。
この時、選択された対物レンズを使用する場合の、走査
に伴う光束の変位がCCDカメラ46を介して検出され
メモリー部40へ登録される。このデータを基にアポダ
イゼーションの領域と時間的変位量が決定され、コント
ロール部41からの信号によりアポダイゼーションフィ
ルタ47が制御される。このような操作が装置使用時に
自動的に行われるようにしたので、走査に伴うアポダイ
ゼーション位置での光束の位置の変動やその形状に対し
て、対物レンズの瞳位置の製造誤差や環境変化による装
置誤差に対する校正が常になされ、安定した高S/N蛍
光検出が可能となる。
【0067】その後、ミラー45が光路外に移動し、コ
リメートレンズ33により平行光束とされた光束は、ア
ポダイゼーションフィルタ47を経てプリズム35、集
光レンズ36を介して波長情報を波長選択スリット48
上の位置情報に変換されて各波長毎に集光される。
【0068】なお、本実施例のアポダイゼーションフィ
ルタ47は、図10に示すように、光束を透過させる部
分が輪帯状に形成されており、その半径方向にアポダイ
ゼーションとしての振幅が変化するように構成されてい
る。また、半径方向の振幅はその分布を保ったまま螺旋
状に回転中心からの距離を変化させてある。このアポダ
イゼーションフィルタ47をモータ部49によって回転
させることにより、アポダイゼーション領域を半径方向
にシフトさせて、走査に伴う光軸の変動に追従させるこ
とが可能である。対物レンズ毎に光束の変動幅が異なる
場合には、回転スピードを適切に調整することで対応す
ることが出来る。また、アポダイゼーションフィルタ4
7とモータ部49は共に回転ステージ50上にあり、ア
ポダイゼーションフィルタ47の向きを光束に対して傾
けることで光束径の違いに対応させることもできる。な
お、モータ部49の回転スピードや回転ステージ50の
傾き角は、メモリー部40に記録された対物レンズ毎の
光束検出結果に基づいて、コントロール部41によって
制御されている。
【0069】波長選択スリット48へ到達した光束は、
分離された波長の光軸を軸として互いにその光線角度が
異なり、圧電素子54によって波長分離方向に移動可能
なミラー48a,ミラー48bを介して、透過波長域と
2つの反射波長域の最大3波長領域の蛍光に分離され
る。このとき、2つの励起光はミラー48a,48bの
端部に設けられた励起光専用ミラー52を介して検出装
置51a〜51cとは別の方向に反射され、もう1つの
励起光はミラー48b上を移動可能な第2の励起光専用
ミラー53により同じく、検出装置51a〜51cとは
別の方向に反射される。波長選択スリット48を介して
透過又は反射された蛍光は、各々異なる検出装置51a
〜51cに投影され、光量が検出される。
【0070】以上説明したように、本発明による走査系
光学装置は、特許請求の範囲に記載された特徴のほかに
下記に示すような特徴も備えている。 (1)前記走査手段は、前記対物レンズの瞳位置と共役
の位置にある少なくとも一つの光偏向素子を含み、且
つ、該光偏向素子による走査方向と、スペクトル分解の
方向とが等しくなるようにしたことを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の走査型光学装置。
【0071】(2)前記走査手段を近接した2つのスキ
ャンミラーで構成し、該スキャンミラーの一つを対物レ
ンズの瞳位置と共役な位置に配置したことを特徴とする
上記(1)に記載の走査型光学装置。
【0072】(3)前記走査手段に連動して、アポダイ
ゼーションの領域を、光軸と垂直な面内で変動させるよ
うにしたことを特徴とする請求項1〜3、上記(1),
(2)のいずれかに記載の走査型光学装置。
【0073】(4)前記アポダイゼーションフィルタ
を、振幅変調が可能な空間光変調素子で構成したことを
特徴とする請求項1〜3、上記(1)〜(3)のいずれ
かに記載の走査型光学装置。
【0074】(5)前記アポダイゼーションフィルタ
を、前記スペクトル分解の方向にのみ、光束を振幅変調
させるように構成したことを特徴とする請求項1〜3、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載の走査型光学装
置。
【0075】(6)対物レンズの情報を入力する入力部
位と、アポダイゼーションフィルタの形状や走査に伴な
う変動量を記憶しておく記憶部と、該入力情報に基づい
て、アポダイゼーションの領域変化を前記走査手段に連
動してコントロールするコントロール部とを備えたこと
を特徴とする、請求項1〜3、上記(1)〜(5)のい
ずれかに記載の走査型光学装置。
【0076】(7)前記走査手段と前記分散素子との間
の走査に伴う光軸の変位量を検出する光軸変位検出手段
を備え、該検出手段によって得られた情報に基づいて、
前記走査手段に連動してアポダイゼーションの領域を変
動させるようにしたことを特徴とする、上記(4)〜
(6)のいずれかに記載の走査型光学装置。
【0077】(8)レーザ光源と、レーザ光源から出射
されたレーザビームを標本上に集光する対物レンズと、
集光されたレーザスポットを標本に対して相対的に走査
する走査手段と、前記標本から発する光を結像する結像
光学系と、前記対物レンズの焦点位置と共役な位置に配
置された共焦点絞りと、該共焦点絞りを通った前記標本
からの光を検出する複数の光検出装置と、前記共焦点絞
りを通過した光束を空間的にスペクトル分解する分散素
子と、スペクトル分解された光束の一部を受けて前記複
数の光検出装置の何れかに向けて偏向させる波長選択手
段とを備えると共に、該対物レンズの瞳に入射するレー
ザビームの振幅分布が略ガウシアン分布であり、且つ1
/eで定義されるビーム径が対物レンズの瞳径よりも小
さくなるようにしたことを特徴とする走査型光学装置。
【0078】
【発明の効果】以上、本発明によれば、蛍光光量のロス
を著しく低減して高いS/Nを有する走査型光学装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1の発明による走査型光学装置における波
長分離の原理説明図である。
【図2】本第1の発明における励起光光束、蛍光光束の
各々の波長選択手段上での強度分布を示すグラフであ
る。
【図3】(a)は図1の構成を用いて、一様な振幅分布を
有する光束14に、光束の最外径で1/eの振幅となる
ようにトランケートされたガウシアンの振幅分布を有す
るアポダイゼーションを施した場合と施さない場合のス
ポット形状の一例を示すグラフ、(b)は図1の構成にお
けるアポダイゼーションを施した場合と施さない場合の
分離波長21の位置における、蛍光に含まれる励起光光
量をそれぞれ計算し、両者を比較した結果を示すグラフ
である。
【図4】本発明の第1実施例にかかる走査型光学装置の
概略構成図である。
【図5】本実施例における透過型振幅変調液晶に与えら
れる光束の振幅分布を示すグラフである。
【図6】本実施例におけるミラーアレイ上に形成される
スポットのエネルギー分布を示すグラフである。
【図7】本実施例におけるスポット中心からある距離離
れた位置より外側に含まれるエネルギーの分布を示すグ
ラフである。
【図8】本実施例における光束変動に対するアポダイゼ
ーシヨン領域の追従の状態を示す図である。
【図9】本発明の第2実施例にかかる走査型光学装置の
概略構成図である。
【図10】本実施例のアポダイゼーションフィルタを示
す斜視図である。
【図11】従来の蛍光用レーザ走査型顕微鏡を示す概略
構成図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c レーザ発振器 2a,2b,2c,32 レーザ結合用ダイクロイ
ックミラー 3 ビームエクスパンダー 4,21 ダイクロイックミラー 5 X−Y走査光学系 5a 第1のガルバノメータミラー 5b 第2のガルバノメータミラー 6 瞳リレーレンズ 7 対物レンズ 8 標本 9a,9b 分光用ダイクロイックミラー 10,10a,10b,10c,17,36
集光レンズ 11,11a,11b,11c 共焦点絞り 12a,12b,12c 吸収フィルタ 13a,13b,13c,42a,42b,42c,4
2d,51a,51b,51c 光検出装置 14 光束 15,31,33 コリメートレンズ 16 分散素子 18 波長選択手段 19 励起光光束 19a 蛍光の強度分布 20 蛍光光束 20a 励起光の強度分布 21 分離波長 22,47 アポダイゼーションフィルタ 23 アポダイゼーション処理しない場合の計
算結果 24 アポダイゼーション処理した場合の計算
結果 25 マルチラインKr−Arレーザ 26 Arレーザ 27 レーザラインフィルタ 28 ファイバカップリングレンズ 29 シングルモードファイバ 30 走査型光学装置本体 34 透過型振幅変調液晶 35 プリズム 37 ミラーアレイ 38 微小ミラー素子 39 入力部 40 メモリー部 41 コントロール部 43 光トラップ 44 回転式電動レボルバー 45 ミラー 46 CCDカメラ 48 波長選択スリット 49 モータ部 50 回転ステージ 52,53 励起光専用ミラー 54 圧電素子 a1〜a8 アポダイゼーションフィルタの振幅分布 b1〜b8 光束変動 c1〜c8 透過型振幅変調液晶の濃度分布

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源と、レーザ光源から出射され
    たレーザビームを標本上に集光する対物レンズと、集光
    されたレーザスポットを標本に対して相対的に走査する
    走査手段と、前記標本から発する光を結像する結像光学
    系と、前記対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置さ
    れた共焦点絞りと、該共焦点絞りを通過した前記標本か
    らの光を検出する複数の光検出装置と、前記共焦点絞り
    を通過した光束を空間的にスペクトル分解する分散素子
    と、スペクトル分解された光束の一部を受けて前記複数
    の光検出装置の何れかに向けて偏向させる波長選択手段
    とを備えると共に、前記共焦点絞りと分散素子の間に、
    アポダイゼーションフィルタを備えたことを特徴とする
    走査型光学装置。
  2. 【請求項2】 レーザ光源と、レーザ光源から出射され
    たレーザビームを標本上に集光する対物レンズと、集光
    されたレーザスポットを標本に対して相対的に走査する
    走査手段と、前記標本から発する光を結像する結像光学
    系と、前記対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置さ
    れた共焦点絞りと、該共焦点絞りを通過した前記標本か
    らの光を検出する複数の光検出装置と、前記共焦点絞り
    を通過した光束を空間的にスペクトル分解する分散素子
    と、少なくともスペクトル分解された方向に配列され、
    且つ該スペクトル分解された光束の一部を受けて前記複
    数の光検出装置の何れかに向けて偏向させる微小光偏向
    素子アレイとを備え、該各々の微小光偏向素子が、複数
    の光検出装置に選択的に光束を受光させる複数の偏向角
    度を有していると共に、前記共焦点絞りと分散素子の間
    に、アポダイゼーションフィルタを備えたことを特徴と
    する走査型光学装置。
  3. 【請求項3】 前記共焦点絞りと前記分散素子の間に配
    置されて、前記共焦点絞りを通過した光束を略平行光と
    するコリメートレンズと、前記分散素子によりスペクト
    ル分解された光束を前記微小光偏向素子アレイ上に投影
    する集光レンズとを備えると共に、該集光レンズで形成
    される波長毎の集光スポットのサイドローブを、少なく
    ともスペクトル分解の方向に対して抑えるアポダイゼー
    ションフィルタを備えたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の走査型光学装置。
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