JP2003185927A - 走査型レーザー顕微鏡 - Google Patents
走査型レーザー顕微鏡Info
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Abstract
数の励起波長による各々の観察の時間的遅れを抑制でき
る走査型レーザー顕微鏡する。 【解決手段】 複数の蛍光色素で標識された試料10を
励起するための複数の異なる波長域からなるレーザー光
2a、2bを対物レンズ9を介して集光して試料10上
を走査し、試料10からの蛍光を複数の波長域に分岐す
るとともに、各波長域の蛍光をそれぞれ異なる共焦点絞
り15a、15bを介して光検出器17a、17bに導
き、同時に光検出を行う走査型レーザー顕微鏡であっ
て、それぞれのレーザー光を対物レンズ9に対して異な
る角度で入射させ、対物レンズ9により試料10上で形
成されるレーザースポットが一致しないように照射す
る。
Description
蛍光蛋白で標識された試料を複数の励起波長を用いて励
起し、各励起波長に対応して発生する複数の蛍光を同時
に検出する走査型レーザー顕微鏡に関するものである。
れた試料を複数の励起波長で励起して、発生した複数の
蛍光を複数の光検出器で検出する走査型光学顕微鏡とし
て、特許公報第2824462号に開示されたものが知
られている。
成を示している。この場合、488nm、568nm、
647nm等の波長を同時発振するクリプトンアルゴン
レーザー501から発した多波長レーザー光を励起フィ
ルタブロック502に入射して特定の励起波長を抽出す
る。励起フィルタブロック502では、3種類の励起フ
ィルタ503a、503b、503cを選択的に光路上
に配置することにより励起波長を切り換える。このうち
の励起フィルタ503aは、488nmと568nmを
透過させるもので、図11(a)の上段(二帯域励起)
553a、553bにその透過特性を示している。ま
た、励起フィルタ503bは、488nmの波長のみを
透過させるもので、図11(a)の中段(488DF1
0)551にその透過特性を示している。さらに励起フ
ィルタ503cは、568nmの波長のみを透過させる
もので、図11(a)の下段(568DF10)552
にその透過特性を示している。
つの励起フィルタで抽出した励起波長をフィルタブロッ
ク508に入射して検体505側へ反射させる。このフ
イルタブロック508は、2色ダイクロイックミラー5
04を有していて、この2色ダイクロイックミラー50
4で、488nmおよび568nmの励起光を反射さ
せ、第1、第2の試薬で多重染色した検体505に照射
する。2色ダイクロイックミラー504は図11(b)
の符号555に示す透過特性を有しており、488nm
のラインにより励起される第1の試薬から発せられた蛍
光の500〜540nmの波長範囲と、568nmのラ
インにより励起される第2の試薬から発せられた蛍光の
585〜650nmの波長範囲とを透過させる。
フィルタブロック509に入射させる。フィルタブロッ
ク509では、ダイクロイックミラー521により50
0〜540nmの光を反射させ検出器506に入射し、
また、585〜650nmの光を透過させ検出器507
に入射する。ここでは、488nmと568nmの反射
光をバリアフィルタ522、523によりカットしてい
る。
ロイックミラー521の特性を図11(c)の上段(5
61)に、バリアフィルタ522、523の特性を図1
1(c)の中段(562)、下段(563)に示してい
る。
ロック502の励起フィルタ503aが光路中にある時
は、2色ダイクロイックミラー504により、488n
m、568nmのレーザー波長が図中下方に反射され、
検体505に照射される。すると、この波長により励起
される検体505に染色されている第1の試薬から発せ
られた蛍光のうち500〜540nmの範囲および第2
の試薬から発せられた蛍光の585〜650nmの範囲
がフィルタブロック508の2色ダイクロイックミラー
504を透過する。また、フィルタブロック509のダ
イクロイックミラー521により500〜540nmの
光は反射して検出器506で検出され、585〜650
nmの光は透過して検出器507で検出される。
り、検体505上を2次元的に走査し、各走査位置での
検出光を電気信号に変換し、図示しないモニタ上に2次
元像として表示することになる。この時、それぞれの検
出器506、507により検出された信号を色分けして
一つのモニタに表示することにより、第1の試薬と第2
の試薬のそれぞれから発せられた蛍光を識別することが
可能となる。
では、第1の試薬の発する蛍光の波長500〜540n
mの範囲を検出しているが、第1の試薬が、例えばFI
TCの場合、このFITCの発する蛍光波長の範囲は5
00〜600nm以上まで分布しているので、長波長側
蛍光は、第1の試薬の発する蛍光として検出されるだけ
でなく、第2の試薬の発する蛍光(585〜650n
m)を検出すべき検出器507に混入されてしまう。こ
の現象を一般に蛍光クロストークといい、2重染色標本
を観察する場合に短波長側の蛍光が長波長側の蛍光にか
ぶることになり、精度の高い標本観察が難しくなるとい
う問題が生じる。
全に除去するため、励起フィルタ503bを光路に入
れ、488nmのレーザ波長のみを用いて第1の試薬の
発する蛍光のみを検出器506で検出して観察を行い、
次いで、励起フィルタ503cを光路に入れ、568n
mのレーザ波長のみを用いて第2の試薬の発する蛍光の
みを検出器507で検出して観察を行うことが考えられ
る。
察する時は、検出器507側にも第1の試薬の蛍光が混
入してくる(585nm以上の長波長側)ので、検出器
507側の検出機能を停止するか、フィルタブロック5
09のダイクロイックミラー521を全反射ミラーに変
更して、すべての蛍光を検出器506側に反射させる必
要が生じ、さらに、568nmの観察時は、フィルタブ
ロック509のダイクロイックミラー521を取り去
り、空穴にしておかなけれぱならないなど、顕微鏡の構
成が複雑になるばかりか、標本観察のための操作が極め
て面倒なものになってしまう。
を2回に分けて行うと、2つの観察の間に時間的遅れを
生じるため、標本に動きなどがある場合、この時間的な
遅れにより正確な標本観察ができなくなる。
である共焦点効果(光軸方向に分解能を持つ)を利用し
て、一平面走査観察後、ステージを移動させるなどして
焦点面を標本の厚さ方向に所定量ずらし、さらに一平面
走査観察を行い、再び焦点面を所定量動かして一平面走
査観察を行うという工程を繰り返し、厚さのある標本の
断層像の観察も可能にしており、通常、このような観察
をXYZ観察といい、焦点面の移動と、走査の繰り返し
作業を、1つのコンピュータにより制御するようになっ
ている。しかしながら、このようなXYZ観察を行うも
ので、上述した488nmと568nmによる観察を2
回に分けて行うと、488nmで一連の観察を行った
後、568nmで一連の観察を行うことになり、焦点移
動回数が増えるのに応じて、さらに時間的な遅れが大き
くなってしまう。また、焦点面移動機能の位置再現性が
悪いと、488nmと568nmの場合で、別の平面を
観察してしまうことにもなる。
で、蛍光クロストークを除去できるとともに、複数の励
起波長による各々の観察の時間的な遅れを抑制すること
のできる走査型レーザー顕微鏡を提供することを目的と
する。
複数の蛍光色素や蛍光蛋白で標識された試料を励起する
ための複数の異なる波長域からなるレーザー光を発生す
るレーザー光源と、前記レーザー光源より発生されるレ
ーザー光を集光して前記試料上にレーザスポットを形成
する対物レンズと、前記レーザー光を複数の波長域ごと
に前記対物レンズに対して異なる角度で入射させ、前記
対物レンズにより前記試料上に形成されるレーザースポ
ットをずらして照射させる照射手段と、前記対物レンズ
により試料上に形成されるレーザースポットを走査する
走査手段と、前記試料からの蛍光を複数の波長域ごとに
分光する蛍光分光手段と、前記蛍光分光手段で分光され
た各波長域の蛍光をそれぞれ異なる共焦点絞りを介して
同時に検出する光検出手段とを具備したことを特徴とし
ている。
明において、前記光検出手段で検出された前記試料から
の各波長域の蛍光をそれぞれ画像化し、位置補正すると
ともに、各画像を合成可能とした位置補正手段を有する
ことを特徴としている。
記載の発明において、前記照射手段は、前記レーザー光
源より発生されるレーザー光をスペクトル分解するスペ
クトル分解手段を有することを特徴としている。
いずれかに記載の発明において、前記照射手段は、前記
レーザー光源より発生される複数の波長域ごとのレーザ
ー光を対物レンズのほぼ瞳中心に投影するための瞳投影
手段を有することを特徴としている。
より試料上に形成されるレーザースポットをずらして照
射できるので、試料を観察する際に、一方の蛍光が他方
の蛍光にかぶる現象、所謂、蛍光クロストークを回避す
ることができる。
光画像を重ね合わせることができ、多重標識蛍光画像を
クロストークを生じさせることなく得ることができる。
手段でのレーザー光をスペクトル分解を利用してレーザ
ービームの角度差を与えるようにしたので、レーザー光
源として多波長発振レーザーを使用した場合でも、さら
に簡単な構成により本発明を実現できる。
に従い説明する。
の実施の形態が適用されるの走査型レーザー顕微鏡の概
略構成を示している。
で、レーザー光源1aは、488nmの発振線を有する
アルゴンレーザー、レーザー光源1bは、543nmの
発振線を有するヘリウムネオンレーザーからなってい
る。
ザービーム2a、2bは、照射手段の一部を構成するミ
ラー3a、3bで偏向され、励起用ダイクロイックミラ
ー4に入射される。この場合、ミラー3a、3bで偏向
されるレーザービーム2a、2bは、波長域に応じて励
起用ダイクロイックミラー4に入射される入射角度差が
θに設定されている。
nm、543nmの光を反射し、それ以外の波長を透過
するような特性を有するもので、これにより、レーザー
ビーム2a、2bは、それぞれ反射され、走査手段とし
てのX−Y走査装置5に入射する。
Y走査ミラー5b、X走査ミラー5aをY走査ミラー5
bに投影するためのリレーレンズ5cを有しており、こ
れらX走査ミラー5a、Y走査ミラー5bは、図示しな
い制御手段によりラスター走査が行われる。
所定の入射角度差θに設定されているので、X走査ミラ
ー5aの同じ場所6aで反射され、リレーレンズ5cに
よりY走査ミラー5bに投影され、同じ場所6bでさら
に反射される。そして、X-Y走査装置5で光偏向され
たレーザービームは、瞳投影レンズ7、結像レンズ8を
透過して対物レンズ9に入射する。
ミラー5bは、照射手段の一部を構成する瞳投影手段と
して、瞳投影レンズ7、結像レンズ8により対物レンズ
9の瞳9aのほぼ中心に投影させるように設定されてお
り、これにより、対物レンズ9の瞳9aには、レーザー
ビーム2a、2bが同軸に入射する。そして、対物レン
ズ9を出射したレーザービーム2a、2bは、試料10
上に所定距離Lだけずれたレーザースポット11a、1
1bとして照射される。
Cの蛍光色素で染色されているものとすると、それぞ
れ、レーザービーム2a、2bで励起され、FITC、
TRITCが有する波長特性の蛍光を発する。
路を逆にもどり、励起用ダイクロイックミラー4を透過
し、それぞれ蛍光光束12a、12bとなって、蛍光分
光手段としての蛍光分光用ダイクロイックミラー13に
入射する。
550nmよりも短い波長の光を反射し、これよりも長
い波長の光を透過するような特性を有するものである。
これにより、図2に示すように500nm〜600nm
の波長範囲の蛍光を発するFITCについては、500
nm〜550nmの蛍光光束12a1は蛍光分光用ダイ
クロイックミラー13で反射し、これよりも長い波長の
蛍光光束12a2(図2のハッチング部分)は蛍光分光
用ダイクロイックミラー13を透過する。そして、蛍光
分光用ダイクロイックミラー13を反射したFITCの
蛍光光束12a1は、共焦点レンズ14a、共焦点絞り
15aを通過し、505nmから530nmの光のみを
透過するバンドパスフィルタ16aで制限されて光検出
手段としての第1の光検出器17aで検出され、FIT
Cの蛍光光束12a1による蛍光画像が取得される。
10からの自家蛍光や、試料10からのレーザー光の反
射光を完全に除去する目的で光路に挿入されている。
0nmの波長範囲の蛍光を発するTRITCについて
は、蛍光光束12bが蛍光分光用ダイクロイックミラー
13を透過する。この場合、前述したように蛍光光束1
2aの一部の長波長部分の蛍光光束12a2も蛍光分光
用ダイクロイックミラー13を透過しているので、これ
らの蛍光光束12b、12a2は、ミラー18で反射さ
れ、共焦点レンズ14bを透過して共焦点絞り15bに
入射する。
Cの蛍光光束12bのみが通過するように位置調整され
ており、これにより、FITCの蛍光光束12a2は、
共焦点絞り15bで遮断され、TRITCの蛍光光束1
2bのみが共焦点絞り15bを通過し、560nm〜6
00nmの光のみを透過するバンドパスフィルタ16b
で制限されて他の光検出手段としての第2の光検出器1
7bで検出され、TRITCの蛍光光束12bによる蛍
光画像が取得される。
2a2は、共焦点絞り15bにより遮断されるので、第
2の光検出器17bで検出されることがなくなり、FI
TC/TRITCの2重染色試料を観察する際に、FI
TC蛍光がTRITC蛍光にかぶる現象、所謂、蛍光ク
ロストークを確実に回避することができる。
bは、試料10からの自家蛍光や、試料10からのレー
ザー光の反射光を完全に除去する目的で光路に挿入され
ている。
ザービーム2a、2bをミラー3a、3bで偏向し、励
起用ダイクロイックミラー4に入射する際のレーザービ
ーム2a、2bの入射角度差θの設定方法について説明
する。
すると、レーザースポット11a、11bのスポット径
ΦA、ΦBは、それぞれ次のように表わされる。
ン ΦB=1.22×0.543/NAミクロン また、対物レンズ9の焦点距離をF、瞳投影倍率(結像
レンズ8の焦点距離/瞳投影レンズ7の焦点距離)をK
とすると、レーザースポット11aと11bの間のず
れ、つまり、レーザースポット11aと11bのそれぞ
れの中心の間の距離Lは、 L=F×SIN(θ/K) で表わされ、 L=(ΦA+ΦB)/2 となる。これにより入射角度差θは、 θ=K×SIN−1((ΦA+ΦB)/2F) で計算される値に設定すればよいことになる。
る値に正確に設定する必要はなく、これよりも大きな値
であった方が望ましい。なぜなら試料中でレーザービー
ムが散乱するので、計算上のスポット径よりも実際は大
きくなるからである。また対物レンズ9は、実際には収
差を有しており、計算上のスポット径よりも大きくなる
からである。さらに、θの値は、上式により求められる
値よりも小さな値であっても効果がまったく無い訳では
なく、少なくとも従来と比較して蛍光クロストークを軽
減することはできる。
度差θの設定方向について述べる。
ー5aが1ライン走査を行った後、Y走査ミラー5bが
1ステヅプだけ移動して、これを順次繰返すラスター走
査が行われる。すなわち、X方向の走査の方が高速に行
われる。
の入射角度差θは、X方向に設定されている。こうすれ
ば、試料10上のある一点をレーザービーム2a、2b
が横切る時問差を最小にすることが可能となるので、生
きた細胞や組織の機能探索、例えば細胞内のカルシウム
イオン濃度の変化など、速い事象変化を観察するような
場合に、FITC蛍光とTRITC蛍光に対して取得さ
れる2枚の画像の時間差を極めて小さくでき、この結
果、精度の高い観察を行うことができる。
な場合は、レーザービーム2a、2bの入射角度差θを
Y方向に設定することもできる。
置補正を行う位置補正手段について説明する。
は、第1の試薬(FITC)と第2の試薬(TRIT
C)を励起するための各レーザービーム(488nmの
発振線と543nmの発振線)は、試料上の同じ位置に
レーザースポットを結んでいるので、図4(a)に示す
FITCの蛍光画像と、同図(b)に示すTRITCの
蛍光画像を単純に重ねあわせ、合成することによって、
同図(c)に示すようなFITCとTRITCの2重標
識蛍光画像を得ることができる。
微鏡では、試料10上でのそれぞれのレーザースポット
11a、11bの位置がX走査方向に離れているので、
例えば、これらレーザースポット11a、11bを試料
10上で左から右方向にX走査すると、レーザースポッ
ト11aの方がレーザースポット11bよりも先に試料
10の同じ場所を横切るようになる。これにより、図5
(a)に示すFITCの蛍光画像と同図(b)に示すTR
ITCの蛍光画像は、X方向に相対的に位置ずれを有す
るものとしてそれぞれ得られる。
走査ミラー5aの振り角をα、X方向の画像ピクセル数
をNとした場合、 M=N×θ/α だけ両画像を相対的にシフトすれば、同図(c)に示す
ようにFITCの蛍光画像とTRITCの蛍光画像を重
ね合わせることができ、FITCとTRITCの2重標
識蛍光画像をクロストークを生じさせることなく得るこ
とができる。
の蛍光画像とTRITCの蛍光画像の重なり合わない部
分を省いて表示させれば、さらに良好な2重標識蛍光画
像が得られる。
蛍光色素で標識された試料10を励起するための複数の
異なる波長域からなるレーザー光を対物レンズ9に対し
て異なる角度で入射させ、対物レンズ9により試料10
上に形成されるレーザースポット11a、11bをずら
して照射するようにしたので、試料を観察する際に、一
方の蛍光が他方の蛍光にかぶる現象、所謂、蛍光クロス
トークを確実に回避することができる。
らミラー3a、3bで偏向されるレーザービーム2a、
2bを調整する機構を付け加えるだけで、それ以外は従
来のものと基本構成を変える必要がないので、極めて構
成が簡単で、しかも安価にして蛍光クロストークを回避
することができる。
スポット11a、11bのずれ方向は、高速走査方向
(X方向)に設定されているので、ビーム走査の時間差
が小さくでき、複数の励起波長による各々の観察の時間
的な遅れを抑制できるとともに、例えば生きた試料の時
間経過観察のように速い事象変化を観察する場合にも有
利にできる。
形態を説明する。
査型レーザー顕微鏡の概略構成を示すもので、図1と同
一部分には同符号を付している。
m、515nm、568nmの他、多波長の発振線を有
するクリプトンアルゴンレーザーからなっている。
むレーザービームは、AOTF21に入射される。AO
TF21は、各発振線に対して選択フィルターとして働
くもので、各発振線に対応するRF電圧を選択的に印加
することによって、発振線を任意の組合せで選択可能に
している。
515nm、568nmの発振線に対応するRF電圧が
印加されており、このAOTF21により選択された発
振線がレーザービーム22としてスペクトル分解手段で
あるスペクトル分解ユニット23に入射する。このスペ
クトル分解手段は、第1の実施の形態の照射手段の一部
に該当するものである。
光路に挿入されている状態を示しているが、光路に対し
選択的に挿脱可能になっている。
3a、23bとプリズム23cを有しており、レーザー
ビーム22は、プリズム23cにより458nm、51
5nm、568nmの各ビームが、それぞれレーザービ
ーム24a、24b、24cに分散される。
4cは、励起用ダイクロイックミラー4に入射される。
励起用ダイクロイックミラー4は、458nm、515
nm、568nmの光を反射し、それ以外の波長を透過
するような特性を有するもので、これによりレーザービ
ーム24a、24b、24cは反射され、X-Y走査装
置5に入射する。
Y走査ミラー5b、X走査ミラー5aをY走査ミラー5
bに投影するためのリレーレンズ5cを有しており、こ
れらX走査ミラー5a、Y走査ミラー5bは、図示しな
い制御手段によりラスター走査が行われる。
b、24cは、プリズム23cの働きにより、レーザー
ビーム2aと2bの入射角度差をθ1、レーザービーム
2bと2cの入射角度差をθ2の設定に設定されてお
り、これによりX走査ミラー5aのほぼ同じ場所6aで
反射され、リレーレンズ5cによりY走査ミラー5bに
投影され、ほぼ同じ場所6bで反射される。そして、X
-Y走査装置5で光偏向されたレーザービームは、瞳投
影レンズ7、結像レンズ8を透過して対物レンズ9に入
射する。
査ミラー5bは、瞳投影レンズ7、結像レンズ8により
対物レンズ9の瞳9aに略投影されるように設定されて
おり、これにより、対物レンズ9の瞳9aには、レーザ
ービーム24a、24b、24cがほぼ同軸に入射す
る。そして、対物レンズ9を出射したレーザービーム2
4a、24b、24cは、試料10上に、それぞれ所定
距離ずつ離れたレーザースポット11a、11b、11
cとして照射される。
EYFP、DsRedが遺伝子発現した細胞であるとす
ると、それぞれレーザービーム24a、24b、24c
で励起され、ECFP、EYFP、DsRedがそれぞ
れ有する波長特性の蛍光を発する。
各蛍光は、光路を逆にもどり、励起用ダイクロイックミ
ラー4を透過し、それぞれ蛍光光束12a、12b、1
2cとして第1の蛍光分光用ダイクロイックミラー13
aに入射する。
3aは、515nmよりも短い波長の光を反射し、これ
よりも長い波長の光を透過するような特性を有するもの
である。これにより、図7中aに示すように460nm
〜625nmの波長範囲の蛍光を発するECFPについ
ては、460nm〜515nmのECFP蛍光光束12
a1は、第1の蛍光分光用ダイクロイックミラー13a
で反射し、これよりも長い波長の蛍光光束12a2は、
第1の蛍光分光用ダイクロイックミラー13aを透過す
る。そして、第1の蛍光分光用ダイクロイックミラー1
3aを反射したECFPの蛍光光束12a1は、共焦点
レンズ14aを透過し、制御装置25により位置調整さ
れる光軸に垂直な焦点面内で移動可能な共焦点絞り15
aを通過し、さらに470nmから500nmの光のみ
を透過するバンドパスフィルタ16aで制限されて第1
の光検出器17aで検出され、ECFP蛍光光束12a
1による蛍光画像が取得される。
10からの自家蛍光や、試料10からのレーザー光の反
射光を完全に除去する目的で光路に挿入されている。
nm〜625nmの波長範囲の蛍光を発しており、ま
た、DsRedは、図7中cに示す570nm〜680
nmの波長範囲の蛍光を発しているので、EYFPの蛍
光光束12bとDsRedの蛍光光束12cは、第1の
蛍光分光用ダイクロイックミラー13aを透過する。こ
の場合、前述したようにECFPの蛍光光束12aの一
部の長波長部分の蛍光光束12a2も第1の蛍光分光用
ダイクロイックミラー13aを透過しているので、これ
らの蛍光光束12b、12cおよび12a2は、それぞ
れ第2の蛍光分光用ダイクロイックミラー13bに入射
する。
3bは、570nmよりも短い波長の光を反射し、これ
よりも長い波長の光を透過するような特性を有するもの
である。これにより、ECFPの長波長部分の蛍光光束
12a2のうち515nm〜570nmの範囲のECF
Pの蛍光光束12a3は、第2の蛍光分光用ダイクロイ
ックミラー13bで反射し、これよりも長い波長のEC
FPの蛍光光束12a4は、第2の蛍光分光用ダイクロ
イックミラー13bを透過する。
515nm〜570nmの波長部分は、蛍光光束12b
1として第2の蛍光分光用ダイクロイックミラー13b
で反射し、これよりも長波長部分のEYFPの蛍光光束
12b2は、第2の蛍光分光用ダイクロイックミラー1
3bを透過し、さらにDsRedの蛍光光束12cも、
第2の蛍光分光用ダイクロイックミラー13bを透過す
る。
a3(ECFPの515nm〜570nmの範囲の蛍光
光束)とEYFPの蛍光光束12b1(EYFPの51
5nm〜570nmの範囲の蛍光光束)は、第2の蛍光
分光用ダイクロイックミラー13bで反射され、共焦点
レンズ14bを透過する。
2b1は、制御装置25により位置調整される光軸に垂
直な焦点面内で移動可能な共焦点絞り15bを通過し、
さらに525nm〜560nmの光のみを透過するバン
ドパスフィルタ16bで制限されて第2の光検出器17
bで検出され、EYFP蛍光光束12b1による蛍光画
像が取得される。
焦点絞り15bにより遮断され、これによりECFPの
蛍光光束12a3は、第2の光検出器17bで検出され
ることはない。
10からの自家蛍光や、試料10からのレーザー光の反
射光を完全に除去する目的で光路に挿入されている。
ミラー13bを透過したECFPの蛍光光束12a4
(ECFPの570nmより長波長の蛍光光束)、EY
FPの蛍光光束12b2(EYFPの570nmより長
波長の蛍光光束)およびDsRedの蛍光光束12c
は、それぞれミラー18で反射され、共焦点レンズ14
cに入射する。
12cは、制御装置25により位置調整される光軸に垂
直な焦点面内で移動可能な共焦点絞り15cを通過し、
さらに580nm〜650nmの光のみを透過するバン
ドパスフィルタ16cで制限されて第3の光検出器17
cで検出され、DsRedの蛍光光束12cによる蛍光
画像が取得される。
EYFPの蛍光光束12b2は、共焦点絞り15cによ
り遮断され、これにより、これら蛍光光束12a4、1
2b2は、第3の光検出器17cで検出されることはな
い。
0からの自家蛍光や、試料10からのレーザー光の反射
光を完全に除去する目的で光路に挿入されている。
DsRedの各蛍光蛋白を遺伝子発現させた試料10を
観察するようなときにも、ECFP蛍光が、EYFP蛍
光やDsRed蛍光にかぶる、あるいはEYFP蛍光が
DsRed蛍光にかぶる現象、所謂、蛍光クロストーク
を確実に回避することができる。
は、スペクトル分解ユニット23が光路に挿入された場
合に、制御装置25により上述したような位置調整が行
われ、スペクトル分解ユニット23が光路から外された
場合は、制御装置25によりレーザースポット11bと
共役な位置に位置調整が行われる。
レーザービーム24aと24bの入射角度差θ1および
レーザービーム24bと24cの入射角度差θ2のそれ
ぞれの設定方法について説明する。
ス部材の分散は、可視波長域では一般的に短波長の方が
大きく、また、試料でのレーザースポットは長波長の方
が大きいので、入射角度差はθ2を満足させるように設
定してやればよい。つまり、図6に示すレーザースポッ
ト11bと11cの間の距離L、つまり、レーザースポ
ット11aと11bのそれぞれの中心の間の距離Lを基
準に設定すればよい。
すると、レーザースポット11b、11cのスポット径
ΦB、ΦCは、それぞれ次のように表わされる。
ン ΦC=1.22×0.568/NAミクロン また、対物レンズの焦点距離をF、瞳投影倍率(結像レ
ンズ8の焦点距離/瞳投影レンズ7の焦点距離)をKと
すると、レーザースポット11bと11cのそれぞれの
中心の間の距離Lは L=F×SIN(θ2/K) で表わされ、 L=(ΦB+ΦC)/2 となる。これにより入射角度差θ2は、 θ2=K×SIN−1((ΦB+ΦC)/2F) で計算される値に設定すればよいことになる。
れる値に正確に設定する必要はなく、これよりも大きな
値であった方が望ましい。なぜなら試料中でレーザービ
ームが散乱するので、計算上のスポット径よりも実際は
大きくなるからである。また、対物レンズ9は、実際に
は収差を有しており、計算上のスポット径よりも大きく
なるからである。さらにθ2の値は、上式により求めら
れる値よりも小さな値であっても効果がまったく無い訳
ではなく、少なくとも蛍光クロストークが軽減すること
はできる。
満足するように、かつ、レーザービーム24a、24
b、24cがX走査ミラー5aのほぼ同じ場所に照射さ
れるように、つまり、対物レンズ9の瞳9aにほぼ同軸
に入射するように設定してやればよい。
4cの入射角度差θ1、θ2の設定方向については、第
1の実施の形態で述べたように、X方向(光束走査方
向)に設定するのが望ましいことに変わりはない。ま
た、取得した画像の位置補正についても第1の実施の形
態で述べたような方法で位置補正してやればよいことは
言うまでもない。この場合、位置補正の対象となる画像
枚数が2枚から3枚になるだけである。
形態で述べたと同様な効果に加えて、スペクトル分解ユ
ニット23でのプリズム23cの分散を利用してレーザ
ービーム24a、24b、24cの角度差θを与えるよ
うにしたので、レーザー光源1として多波長発振レーザ
ーを使用した場合でもさらに簡単な構成により、本発明
を実現できる。またスペクトル分解ユニット23の光路
への挿脱に連動して共焦点絞り15a〜15cが位置制
御されるので、従来型の走査型レーザー顕微鏡と本発明
の走査型レーザー顕微鏡をその使用目的に応じて選択的
に利用することが可能である。
イックミラー4、第1および第2の蛍光分光用ダイクロ
イックミラー13a、13bおよびバンドパスフィルタ
16a、16b、16cなどの光学素子について、それ
ぞれ特性の異なる複数の光学素子を用意し、これらをタ
ーレットなどに設けてユニット化しておき、AOTF2
1のレーザー波長の選択に連動して、対応する特性を有
する光学素子を自動的に光路に挿入するとともに、選択
されたレーザ波長の組み合わせにより共焦点絞り15a
〜15cを位置制御するような構成も考えられる。
m、458nm、488nm、515nm、568nm
のうち最大3本までを同時に選択可能にしたものを用い
れば、図7に示すEBFP、ECFP、EGFP、EY
FPおよびDsRedの各蛍光のうち任意の3つの蛍光
蛋白で標識された試料をクロストークなく観察すること
ができる。例えば、EGFPとDsRedが遺伝子発現
している試料を観察する場合には、AOTF21に、4
88nm、568nmの発振線に対応するRF電圧が印
加され、これらレーザー波長の組み合わせに対応するフ
ィルタが光路に挿入されるとともに、共焦点絞りが位置
制御されればよい。
線を有するレーザーをAOTF21により選択すると、
これに連動して最適な特性を有する光学素子の組み合わ
せが自動的に設定されるので、図7に示すEBFP、E
CFP、EGFP、EYFPおよびDsRedの各蛍光
蛋白で標識された試料に対しても、簡単に対応すること
ができるとともに、最適な状態で蛍光クロストークを除
去することがきる。
えば、図6と同一部分には、同符号を付した図8に示す
ように1組の透過型回折光子30a、30bを有するス
ペクトル分解ユニット30を用いてもよい。この場合、
反射型の回折光子を用いても同様に構成できることは言
うまでもない。こうすれば、回折光子30a、30bは
分散を大きくとれるのでスペクトル分解ユニット30を
小型にできる。
形態を説明する。
査型レーザー顕微鏡の概略構成を示すもので、図6と同
一部分には同符号を付している。
m、515nm、568nmの他、多波長の発振線を有
するクリプトンアルゴンレーザーである。
発振線に対して選択フィルターとして働くAOTF21
に入射する。
に対応するRF電圧を選択的に印加することによって、
発振線を任意の組合せで選択し、レーザービーム22と
して光路に選択的に挿脱可能に構成されたスペクトル分
解ユニット40に入射する。
0a1、40b1とプリズム40c1を有するスペクト
ル分解サブユニット401と、ミラー40a2、40b
2とプリズム40c2を有するスペクトル分解サブユニ
ット402からなるもので、これらスペクトル分解サブ
ユニット401、402の各プリズム40c1、40c
2には、分散の異なるプリズムが用いられている。
401、402は、制御装置25により制御されて選択
的に光路に挿入される。図示例では、スペクトル分解サ
ブユニット401が光路に挿入されている状態を示して
いる。
1には、倍率の異なる複数の対物レンズ42a、42b
が装着されている。レボルバ41は、制御装置25によ
り駆動制御され、対物レンズ42a、42bを選択的に
光路に挿入するようにしている。この場合、対物レンズ
42aは、スペクトル分解サブユニット401と、対物
レンズ42bは、スペクトル分解サブユニット402
と、それぞれ対応しており、図示例では、スペクトル分
解サブユニット401に対応する対物レンズ42aが光
路に挿入されている状態を示している。
解サブユニット401により分散されたレーザービーム
24a、24b、24cは、励起用ダイクロイックミラ
ー4で反射され、X-Y走査装置5に入射する。
b、24cは、スペクトル分解サブユニット401のプ
リズム40c1の働きにより、適当な入射角度差が設定
されており、X走査ミラー5aのほぼ同じ場所6aで反
射され、リレーレンズ5cによりY走査ミラー5bに投
影され、ほぼ同じ場所6bで反射され、X-Y走査装置
5で光偏向されたレーザービームは、瞳投影レンズ7、
結像レンズ8を通過して対物レンズ9に入射する。
ラー5bは瞳投影レンズ7、結像レンズ8により対物レ
ンズ42aの瞳42a1に略投影されるように設定され
ており、これにより、対物レンズ42aの瞳42a1に
レーザービーム24a、24b、24cがほぼ同軸に入
射し、対物レンズ42aを出射したレーザービーム24
a、24b、24cは、試料10上にそれぞれレーザー
スポット11a、11b、11cとして照射される。
EYFP、DsRedが遺伝子発現した細胞であるとす
ると、それぞれレーザービーム24a、24b、24c
で励起され、ECFP、EYFP、DsRedがそれぞ
れ有する波長特性の蛍光を発する。
各蛍光は、光路を逆にもどり、励起用ダイクロイックミ
ラー4を透過し、それぞれ蛍光光束12a、12b、1
2cとして第1の蛍光分光用ダイクロイックミラー13
aに入射する。
して、460nm〜625nmの波長範囲の蛍光を発す
るECFPは、460nm〜515nmのECFP蛍光
光束12a1が、第1の蛍光分光用ダイクロイックミラ
ー13aで反射し、共焦点レンズ14a、共焦点絞り1
5aを通過し、さらに470nmから500nmの光の
みを透過するバンドパスフィルタ16aで制限されて第
1の光検出器17aで検出され、ECFP蛍光光束12
a1による蛍光画像が取得される。
の蛍光を発するEYFPは、515nm〜570nmの
蛍光光束12b1が第2の蛍光分光用ダイクロイックミ
ラー13bで反射し、共焦点レンズ14b、焦点絞り1
5bを通過し、さらに525nm〜560nmの光のみ
を透過するバンドパスフィルタ16bで制限されて第2
の光検出器17bで検出され、EYFP蛍光光束12b
1による蛍光画像が取得される。
囲の蛍光を発するDsRedの蛍光光束12cは、ミラ
ー18で反射し、共焦点レンズ14c、焦点絞り15c
を通過し、さらに580nm〜650nmの光のみを透
過するバンドパスフィルタ16cで制限されて第3の光
検出器17cで検出され、DsRedの蛍光光束12c
による蛍光画像が取得される。
b、15cは、光路に選択的に挿入される対物レンズ4
2a、42b、スペクトル分解サブユニット401,4
02、に応じて制御装置25により第1の実施の形態で
述べたと同様な位置調整が行われる。
edの各蛍光蛋白を遺伝子発現させた試料10を観察す
るようなときにも、ECFP蛍光がEYFP蛍光やDs
Red蛍光にかぶる、あるいはEYFP蛍光がDsRe
d蛍光にかぶる現象、所謂、蛍光クロストークを確実に
回避することができる。
42bを光路に挿入した場合は、制御装置25によりス
ペクトル分解サブユニット402が光路に挿入されるよ
うになるが、この場合も、上述したと同様にしてECF
P蛍光がEYFP蛍光やDsRed蛍光にかぶる、ある
いはEYFP蛍光がDsRed蛍光にかぶる現象、所
謂、蛍光クロストークを確実に回避することができる。
クトル分解サブユニット401、402によるレーザー
ビーム24aと24bの入射角度差θ1およびレーザー
ビーム24bと24cの入射角度差θ2のそれぞれの設
定方法については、第1の実施の形態で述べたと同様で
あり、ここでもプリズム40c1、40c2を形成する
ガラス部材の分散は、可視波長域では一般的に短波長の
方が大きく、また、試料でのレーザースポットは長波長
の方が大きいので、入射角度差はθ2を満足させるよう
に設定してやればよい。
は、対物レンズ42a、42bの焦点距離Fと開口数N
Aと、この時使用されるレーザー波長に依存している。
このことから、対物レンズ42a、42bにより、必要
とするθ2の値は異なることが分かる。
応するスペクトル分解ユニット40は、分散の異なるプ
リズム40c1、40c2を各別に有するスペクトル分
解サブユニット401、402が用意されており、ここ
では、対物レンズ42aに対してスペクトル分解サブユ
ニット401が、対物レンズ42aに対しては、スペク
トル分解サブユニット402が制御装置25の制御によ
り光路に挿入される。
して、倍率が10倍(F=18)、NA=0.3のもの
が用いられ、対物レンズ42bとして、倍率が100倍
(F=1.8)、NA=1.0のものが用いられた場
合、結像レンズ8の焦点距離=180、瞳投影レンズ7
の焦点距離=60とすると、レーザースポット径Φは、
レーザー波長をλとすると、 Φ=1.22×λ×NAミクロン で表わされるので、対物レンズ42aによるレーザース
ポット11b、11cのスポット径ΦB、ΦCは、それ
ぞれ次のように表わされる。
2.09ミクロン ΦC=1.22×0.568/0.3=2.31ミクロ
ン これにより、対物レンズ42aの場合の入射角度差θ2
は、 θ2=K×SIN−1((ΦB+ΦC)/2F)(K=
180/60、F=18)=1.26分 に設定すればよいことになる。
ポット11b、11cのスポット径ΦB、ΦCは、それ
ぞれ次のように表わされる。
0.63ミクロン ΦC=1.22×0.568/1.0=0.69ミクロ
ン 対物レンズ42bの場合の入射角度差θ2は、 θ2=K×SIN−1((ΦB+ΦC)/2F)(K=
180/60、F=1.8)=3.78分 に設定すればよいことになる。
態で述べたと同様な効果に加えて、倍率の異なる複数の
対物レンズ42a、42bを使用する場合も、対物レン
ズに応じてθ2を最適に設定することができるので、試
料10上を走査されるレーザービーム24a、24b、
24cの時間差を小さくすることができ、生きた試料の
時間経過観察等、同時性が求められる場合に、さらに有
利にできる。
されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しな
い範囲で種々変形することが可能である。
の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件
における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出でき
る。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から
幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようと
する課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄
で述べられている効果が得られる場合には、この構成要
件が削除された構成が発明として抽出できる。
含まれる。
構成されていることを特徴としている。
構成されていることを特徴としている。
能に構成されていることを特徴としている。
可動に配置されるとともに、前記スペクトル分解手段の
光路への挿脱状態に連動して位置調整されることを特徴
としている。
のスペクトル分解手段を有しており、これらスペクトル
分解手段を選択的に光路に挿入可能にするとともに、前
記スペクトル分解手段の光路への挿脱状態に連動して共
焦点絞りの位置調整が行われることを特徴としている。
びレーザー光の波長域の少なくとも一つに基づいて、対
物レンズヘのレーザー光の入射角度差を設定することを
特徴としている。
ーザー光の波長域の切り換えの少なくとも一つに連動し
て共焦点絞りの位置調整が行われることを特徴としてい
る。
上に形成されるレーザースポットのずらし方向を、走査
手段による高速走査方向に設定したことを特徴としてい
る。
ーザー光の波長域の切り換えの少なくとも一方に基づい
て、光検出手段で検出された試料からの蛍光画像を位置
補正するとともに、各画像を合成することを特徴として
いる。
クロストークを除去できるとともに、複数の励起波長に
よる各々の観察の時間的な遅れを抑制することのできる
走査型レーザー顕微鏡を提供できる。
図。
特性を示す図。
の特性を示す図。
を説明するための図。
を説明するための図。
図。
を示す図。
図。
図。
示す図。
ルタブロックの特性図。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の蛍光色素や蛍光蛋白で標識された
試料を励起するための複数の異なる波長域からなるレー
ザー光を発生するレーザー光源と、 前記レーザー光源より発生されるレーザー光を集光して
前記試料上にレーザスポットを形成する対物レンズと、 前記レーザー光を複数の波長域ごとに前記対物レンズに
対して異なる角度で入射させ、前記対物レンズにより前
記試料上に形成されるレーザースポットをずらして照射
させる照射手段と、 前記対物レンズにより試料上に形成されるレーザースポ
ットを走査する走査手段と、 前記試料からの蛍光を複数の波長域ごとに分光する蛍光
分光手段と、 前記蛍光分光手段で分光された各波長域の蛍光をそれぞ
れ異なる共焦点絞りを介して同時に検出する光検出手段
とを具備したことを特徴とする走査型レーザー顕微鏡。 - 【請求項2】 前記光検出手段で検出された前記試料か
らの各波長域の蛍光をそれぞれ画像化し、位置補正する
とともに、各画像を合成可能とした位置補正手段を有す
ることを特徴とする請求項1記載の走査型レーザー顕微
鏡。 - 【請求項3】 前記照射手段は、前記レーザー光源より
発生されるレーザー光をスペクトル分解するスペクトル
分解手段を有することを特徴とする請求項1または2に
記載の走査型レーザー顕微鏡。 - 【請求項4】 前記照射手段は、前記レーザー光源より
発生される複数の波長域ごとのレーザー光を対物レンズ
のほぼ瞳中心に投影するための瞳投影手段を有すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の走査型
レーザー顕微鏡。
Priority Applications (1)
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JP2001380386A JP2003185927A (ja) | 2001-12-13 | 2001-12-13 | 走査型レーザー顕微鏡 |
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