JP6755257B2 - 光シート顕微鏡検査法によって検体を検査する方法及び配置構成 - Google Patents

光シート顕微鏡検査法によって検体を検査する方法及び配置構成 Download PDF

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Description

本発明は、光シート顕微鏡検査法により検体を検査する方法に関し、特に、数種類の染料で印を付けられている検体を分析する問題に対処する。
光シートであって、その平面(光シート平面)がゼロと異なる角度で検出光軸(検出方向)と交差する光シートによって検体の照明が達成される、生物検体の検査は、最近、重要性を増してきている。光シート平面は、通常、概して検出対物レンズの光軸に対応する検出方向と、ゼロとは異なる角度、多くの場合に(必然的にではないが)直角を形成する。そのような検査方法は、主に蛍光顕微鏡検査法において使用され、及びLSFM(Light Sheet Fluorescence Microscopy:光シート蛍光顕微鏡検査法)という用語に組み込まれている。一例は、独国特許出願公開第10257423号明細書及びそれに基づく国際公開第2004/0535558号において説明されている方法であり、且つSPIM(Selective Plane Illumination Microscopy:選択的平面照明顕微鏡検査法)と呼ばれ、これを用いて、比較的厚い検体の三次元画像も比較的短時間で生成され得る。光学的断面を、断面に対して垂直な方向における相対的な動きと組み合わせることに基づいて、検体の視覚的/三次元的に拡張された表示が可能である。
共焦点レーザ走査顕微鏡検査法又は二光子顕微鏡検査法などの他の確立された方法と比較して、LSFM法はいくつかの利点を有する。検出が広視野で達成され得るため、より大きい検体領域が短期間で捉えられ得る。分解能は共焦点レーザ走査顕微鏡検査法よりもわずかに低いが、浸入深さが大きいため、LSFM技術を用いてより厚い検体を分析できる。さらに、検体に対する光の曝露量はこの方法において最も低く、これにより、検体は、検出方向に対してゼロと異なる角度で薄い光シートによって照明されるのみとなるため、検体の褪色のリスクを低下させる。
純粋に静的な光シートの代わりに、光ビームによって検体を高速走査することによる準静的な光シートも生成され得る。光シートタイプの照明は、光ビームを、観察される検体に対して非常に高速で動かすことにより、時間をかけて順次にいくつかを一緒につなぎ合わせることによって形成される。ここで、検体が結像されるセンサー上でのカメラの積分時間は、走査がその積分時間内に完了するように選択され得る。
光シート顕微鏡検査法の主な適用例の1つは、数百μm〜数mmの中型の生物の撮像である。概して、これらの生物は、ゲル、例えばアガロースに埋め込まれ、このゲルは次にガラス毛細管内に配置される。ガラス毛細管は、水で満たされた検体チャンバーに上又は下から導入され、及び検体は一部分を毛細管から押し出す。アガロース内の検体は光シートによって照明され、及び蛍光が検出対物レンズによってカメラ上に結像され、検出対物レンズは、(好ましくは、必然的にではないが)光シートに対して垂直であり、従って光シートを生成するための光学系の照明対物レンズに対しても垂直である。
しかしながら、光シート顕微鏡検査法のこの方法は、いくつかの制限を受ける。第1に、検査される検体は比較的大きく、検体は発生生物学に由来する。第2に、検体の準備及び検体チャンバーの寸法のために光シートは比較的厚いことから、達成可能な軸方向分解能には限界がある。第3に、検体の準備に労力を要し、及び蛍光顕微鏡検査法において個々の細胞に対して通例であるような標準的な検体の準備及び標準的な検体ホルダーと互換性がない。
これらの限界を部分的に回避するために、近年では、照明対物レンズ及び検出対物レンズが好ましくは互いに対して直角の向きにされ且つ検体に対して上方から45°の角度で向けられた、新規の構成が実現されている。そのような処置は、例えば、国際公開第2014/005682号及び独国特許出願第1020141192555号明細書)に説明されている。
概して、レーザのコヒーレント光が検体を照明するために使用される。蛍光顕微鏡検査法では、光の波長は、蛍光を発するように励起されるマーカに依存して選択される。最も単純な場合、例えば、ガウス関数に対応する強度プロファイルを備える光ビームは、円柱レンズによって静的に、又は走査及びカメラの適合積分時間によって準静的に光シートに成形され得る。分解能を増加させ得る検体の構造化照明が有利である。従って、ベッセルビーム(bessel beam)のコヒーレントな重ね合わせは、例えば、論文(Rohrbach et al.,"A line scanned light-sheet microscope with phase shaped self-reconstructing beams", Optics Express 18,24229ページ,2010年)において説明されている。重ね合わせは、アルゴリズムを用いて瞳に導入され得る位相要素を計算することによって達成される。ベッセルビームのスペクトルが瞳内に結像される場合、位相要素は複数のベッセルビームを生成し、それらビームは検体において重ね合わせられる。位相要素は、位相値0及びπの星形回折格子に類似している。条件として、個々のベッセルビーム間の距離は最大である必要があり、そうでなければ不所望な干渉効果を生じ得ることが挙げられる。
米国特許出願公開第2013/0286181号明細書では、個々のベッセルビーム間の干渉効果を、広範な及び構造化された光シートを生成するために対象を絞った方法で使用する。ここで、ベッセルビームは、個々のベッセルビームのサイドローブが伝搬平面、すなわち光シート平面の上下で破壊的に重ね合わせられるほど近くに並んで配置される。個々のベッセルビームの互いからの距離に依存して異なる干渉パターンが生じる。
いわゆるsincビームの生成が国際公開第2014/005682号において説明されている。従って、このビームにより、サイドローブが少量のみであるほぼ箱型の光シートが検体に生成され得る。sincビームは、周波数領域において3つのsinc関数:
f=fvrvxvy
の積として説明され得、ここで、
Figure 0006755257
である。
係数c、c及びcは、瞳面内でのsincビームの位置を示し、係数w、w及びwは、それぞれの方向におけるsincビームの幅を示す。
この関数fのフーリエ変換は、光シートの複素電場EFを生じる。焦点における強度分布Iは、I=abs(EF)に起因し、位相φは、φ=arg(EF)となる。sincビームはまた、コヒーレントに重ね合わせられ得、その結果、構造化された回折格子タイプの光シートを形成する。
上述のビームタイプを生成するために、例えば、空間光変調器(SLM)が使用され得る。ベッセルビームに関して、これは、例えば、非特許文献であるRohrbach et al.,"A line scanned light-sheet microscope with phase shaped self-reconstructing beams", Optics Express 18,24229ページ,2010年、で液晶SLMについて説明されている。2つのタイプの液晶空間光変調器があり、それらは使用される液晶によって異なる。
ネマチックSLM(Nematic SLM)は、0〜6πの連続的に調整可能な最大位相偏移を可能にする。しかしながら、これらのSLMは比較的ゆっくりである。概して、それらは約60Hz、最大でも500Hzまでのフレームレートを有する。対照的に、ネマチックSLMの回折効率は90%を上回る。
他方では、位相偏移のない状態と位相偏移πの状態との間を交互に切換えることのみができる強誘電体SLMがある。このために、これらのSLMは、非常に迅速に切換えられ得、その結果、4000Hzまでのフレームレートを達成できる。しかしながら、回折効率は約14%であり、非常に低い。
両SLMタイプには、達成可能な位相偏移が照射レーザ光の波長に依存するという共通点がある。ネマチックSLMは、理想的には、0から全波長、従って2πまでの連続的な位相偏移を有するように較正される必要がある。しかしながら、この位相偏移は、単一波長においてのみ設定されることができ、そのために設計される。SLMが、異なる波長のレーザによって照射されると直ちに位相偏移は変化し、2πに等しくない。より短い波長では位相偏移は大きくなり、より長い波長では位相偏移は減少する。
強誘電体SLMのふるまいは同様である。ここでも、位相偏移πは、SLMで示されるパターンが設計される波長においてのみ達成される。異なる波長において、位相偏移はπと異なる。これは、上述のベッセルビーム又はsincビームの生成に直接の影響を及ぼすため、これらのビームは、ベッセルビーム及びMathieuビームに必要であるように位相偏移が0〜2πで連続的に変化するときにのみ、又はコヒーレントに重ね合わせられたベッセルビーム若しくはsincビームの場合のように位相偏移がちょうどπであるときに最適に生成され得る。
蛍光顕微鏡検査法による分析に関して、検体は、それぞれ検体の異なる構造を見ることができるようにし得る異なるマーカによって準備されることが多い。従って、光シート顕微鏡検査法において、異なる波長の光シートを用いて検体を励起することが望ましい。空間光変調器をビーム成形に使用すると、個々に異なる色の光シートが順次に照射され、且つ波長が変化するときに位相パターンがSLMに適合される場合に最適な多色励起が実施され得る。例えば、第1の段階では、SLMは第1のレーザ波長に設定され、及び像スタック(image stack)がこの波長でz方向、すなわち検出方向において記録される。その後、SLMは第2の波長に設定され、及び再度、像スタックがこの波長で記録される。しかしながら、この方法には、像スタックの記録が数十秒までの比較的長い時間を要し得るという欠点がある。この期間中に検体が動く又は変化する場合、異なる色となった像スタックはもはや適合せず、全体像を形成することができない。
或いは、像スタックの個々の各像は、像スタックの次の像が記録される前に、初めに異なる波長で記録され得る。しかしながら、これには、約10msの曝露時間を用いて、新しいレーザ波長への空間光変調器の最適化を1秒当たり約100回行う必要があるという欠点がある。通常のネマチックSLMでは、これは達成できず、その結果、低光効率であり且つ位相偏移が制限されている強誘電体SLMを使用する必要がある。
依然として公開されていない独国特許出願第1020141192555号明細書では、多色光シートが単一の位相マスク、概してSLMのみによって生成され得る方法が説明されており、ここで、共通の位相分布は、照明に使用される全ての波長に関して予め定められている。これにより、いくつかの色の照明光による高速で順次の又はさらには同時の照明を可能にしている。不都合なことに、その場合、位相分布は、全ての波長に最適ではなく、好ましい波長に対して決定されている。照明光の波長がこれから異なるほど、それぞれの光シートの品質が大きく低下する。例えば、それらは、その厚さにおいて又はサイドローブの発生において異なってもよく、これは、特定の状況下で、異なる染料に関する測定結果を互いに直接比較すること又はそれらを互いに関連付けることを不可能にするという結果を有する。
独国特許出願公開第10257423号明細書 国際公開第2004/053558A1号 国際公開第2014/005682A1号 独国特許出願第1020141192555号明細書 米国特許出願公開第2013/0286181号明細書
Rohrbach et al.,"A line scanned light-sheet microscope with phase shaped self-reconstructing beams", Optics Express 18,24229ページ,2010年
本発明の目的は、静的位相変調を用いて、非常に短い時間にわたって異なる波長の多色光シートで同時に又は順次に検体を照明することを可能にし、その結果、いくつかの色が同時に検出され得、及び記録の持続時間が順次励起と比較して短縮され、ここで、また、ネマチックSLMがその高い回折効率のために使用されるのが好ましく、光シートの品質が可能な限り高く且つ波長のそれぞれに関して可能な限り同一である、方法を提供することである。
この目的は、検体用の照明光を構成するいくつかの照明波長を選択することにより、光シート顕微鏡検査法によって検体を検査する方法に関して達成される。
概して、照明波長は、行われる実験に基づいて、例えば、検体に印を付ける染料及びどのような蛍光が励起されるかに応じて選択される。照明光を構造化するために、予め定められた位相分布が照明波長のそれぞれに関する位相選択要素に充てがわれ(impress)、及び好ましくは、予め定められた開口構造も開口面にある開口に充てがわれる。これは、例えば、第1のステップでは、照明対物レンズの焦点面(focal plane)において、予め定められた形状の光シートに関し、その電場をそれぞれの照明波長の光によって決定することで達成され得る。それぞれの場合において、予め定められた位相分布は以下から計算される;それは、位相φを有する複素電場の偏角φ=arg(EF)である。光シートの電場を決定又は計算するために、好ましい波長に関して、中央又は中心範囲が(開口面における光シートの位置に基づいて)フェードアウトされて、同様に計算からゼロ次(zero order)を除去するようにし、このゼロ次は、実際にはストラクチャードライト(structured light)シートを生成するために除去される必要があると仮定する。ここでも、従って光シートの位置に基づく中央範囲が除去され、その結果、開口構造がそれぞれの照明波長のストラクチャードライトのゼロ次を除去する。
照明対物レンズの焦点での電場の計算は、例えば、いわゆる瞳関数の、すなわち周波数領域における電場のフーリエ変換により、瞳でのその分布に基づいてもたらされ得る。その後、予め定められた位相分布のそれぞれは、それぞれの照明波長に割り当てられている位相選択要素に、他の選択領域と重ならないそれ自体の選択領域において充てがわれる。位相選択要素は、好ましくは中間像に配置されている。例えば、位相板などの静的位相選択要素である場合、これは、それに応じて生じる。異なる位相板は、異なる量の波長を受け入れる準備ができた状態に保持され、その後、選択された照明波長に応じてビーム経路に導入され得る。制御可能な位相選択要素、例えば(好ましくはネマチック)空間光変調器などが制御され、且つそれに応じて設定される。
任意選択的に、さらなる調整手段が実施され得る。例えば、位相分布は、光シート平面に対して垂直な包絡関数が乗算され得る。このようにして、光シートの厚さが設定され得、さらに、光シート平面に対して垂直なサイドローブが抑制され得る。位相分布はまた、瞳内のスペクトルが初期に計算されたスペクトルに対応するようにするか、又は光シートが検体内において予め定められた寸法を有するようにする寸法スケーリングにより、位相選択要素に充てがうように適合され得る。
その後、位相選択要素は、照明光で照明ビーム経路中の中間像平面内で又はその近くで照明される。それぞれの照明波長の光のみが各選択領域に向けられる。これは、各照明波長が位相選択要素に至る他の照明波長のビーム経路とは別個に延びるそれ自体のビーム経路を備えることで、又はビーム若しくは全ての照明波長に共通のビーム経路を、それぞれの場合に1つの照明波長に割り当てられた個々のビーム経路に分割することによって達成され得る。異なる照明波長の数にも応じて、ビーム分割は、例えば、そのために、例えば順次に配置され、照明波長に適合される1つ以上のビームスプリッターにより、又はさらにスペクトル的に区別された照明光を偏向する又はそれをスペクトル的に分割する分散若しくは回折素子によりもたらされ得る。
照明光は、位相選択要素によって構造化され、この構造化は、割り当てられた選択領域において各照明波長に対してもたらされるが、他の選択領域ではもたらされない。予め定められた照明波長の光は、割り当てられた選択領域にのみ向けられる。構造化後、異なる照明波長の光は混合されて、共通のビームを形成し、このビームは、その後、照明対物レンズに結合される。これに先立って、構造化照明光は、位相選択要素の下流に配置された開口面に結像され得、そこで、それぞれの照明波長の照明光の周波数スペクトルが生成される。この結像は、共通ビームを形成するための混合後にもたらされ得る。そのため、開口構造の適合が達成され、開口面におけるそれぞれの照明波長の構造化照明光のゼロ次が実質的に除去され、それにより、下流に配置された照明対物レンズの焦点面において、構造化された多色光シート、又は照明対物レンズの焦点面に対して垂直な光シート平面を備えるそれぞれの照明波長のストラクチャードライトシートが形成される。検体は、それに続いて、光シート平面においてそれぞれの照明波長のストラクチャードライトシートで照明され、及び検体が発する光は、検出装置において検出される。検出装置は、光シート平面と、ゼロとは異なる角度を形成する。この角度は、好ましくは90°に選択される。なぜなら、これにより、照明と検出とを可能な限り最良に分離できるためである。しかしながら、特に構造化環境によって直角が許されないときには、より小さい角度、例えば30°又は70°も可能である。設計に応じて、異なる照明波長の光は、順次に又は同時に位相選択要素に向けられる、すなわち、検体は、異なる色の光シートにより、順次に又はほぼ同時に若しくは同時にかのいずれかで照明される。
開口面にある開口は、異なる方法でさらに適合され得る。例えば、寸法スケーリングが実施される場合、開口調整は、重ね合わせられた光のゼロ次が正確に確実に除去され得るようにする。開口を調整する別の可能性は、瞳関数の不所望なサイドローブを除去することである。
このようにして、光シート顕微鏡検査法のための照明装置は、照明波長の光を使用するとき、これらの照明波長に最善の方法で、構造化された光シートを生成するように調整され、その結果、いくつかの波長による検体の励起が同時に又はほぼ同時に可能となる。
入射ビーム、例えばガウス型レーザビームは、好ましくは楕円にコリメート(collimated)されて、一方ではゼロ次の光の出力を可能な限り低く保ち、及び他方では光シートへの影響を可能な限り少なくし得る。
例えば、回折光学素子が位相選択要素として使用され得る。これは、位相板として静的に形成され得、ここで、選択された照明波長に対応する選択領域が位相板に充てがわれる。この場合、一度のみ特定の波長に適合される。そこで、照明波長の異なる組み合わせに対し、異なる位相板がビーム経路に挿入され得る。別の可能性は、空間光変調器(SLM)を回折光学素子として使用することである。これは、制御により、変更を必要とすることなく異なる照明波長に設定され得るという利点をもたらす。さらに、それぞれの光シート用の異なるビーム形がSLMによって実現され得る。しかしながら、検体の分析中、空間光変調器(SLM)の特性は変更されない。SLMは静的にふるまう。
しかしながら、位相選択要素はまた、アセンブリとして、いくつかの個々の要素、例えば一部のビーム経路のみをそれぞれカバーする小さい位相板で構成され得、それぞれの個々の要素は、それぞれの場合に、特定の照明波長に割り当てられた1つの選択領域を含む。そのため、これらの個々の要素は、ビーム経路中で隣り合ってか又は前後にかのいずれかで配置され得る。位相選択要素(例えば、位相板など)が静的に構成される場合、概して、いくつかの位相板が設けられ、それにより、検査構成に応じて照明波長の異なる組み合わせが使用され得る。そのため、これらは、ビーム経路において機械的に又はモータによって交換され、例えば、いくつかの位相板はフィルターホイール上に配置され得る。
有利には、さらに、各選択領域において、照明波長に応じて変調の深さがπに固定される。従って、位相偏移は、各選択領域に対してπに設定され得る。概して、これは、SLMの場合、制御電圧を使用してもたらされる。従って、そこでは、位相偏移は各選択領域に対して最適である。位相偏移πの場合、回折効率はその最高であり、及び全入射レーザ放射はマニピュレートされる、すなわち所望のビーム形に再分配される。変調の深さがπと異なる場合、回折効率は低下し、及びレーザ出力の一部分はゼロ次に再分配される。位相偏移がないか又は2πの倍数のみの位相偏移である場合、全レーザ出力はゼロ次に回折され、その結果、所望のビーム形は生成されない。
空間光変調器(SLM)を使用する場合、ビーム経路自体においてより簡単に適合が実施され得、例えば、光シート平面に対して垂直な方向において、異なる包絡関数が、選択領域に充てがわれた位相分布によって乗算され、従ってさらなる設定が実施される。寸法スケーリングはまた、SLM上でより簡単に実施され得る。
ガウス強度プロファイルを有するビームは、コリメートされ且つ位相選択要素上に向けられる入射ビームとして使用されることが多いが、光シートの電場を計算するために、複数の形状、すなわち、当然ながら同様に光シートの電場を計算するために使用され得るようなガウス型光ビームよりも、検体の均一な照明又は構造化照明に対してより好適である形状が好ましくは適用される。
従って、好ましい実施形態では、光シートの電場は、少なくとも2つのsincビームを使用することによって決定され、これらのビームは、照明対物レンズの焦点面においてコヒーレントで重ね合わせられて、光シートを成形する。ここで、検体における、すなわち焦点面における光シートの電場は、冒頭で特定した瞳関数から始まるフーリエ変換によって計算される。位相は、焦点面、すなわち重ね合わせ場を生じる電場から決定され、及びもっぱら割り当てられた選択領域にある各照明波長の位相選択要素に充てがわれる。sincビームの重要な利点は、それらが検体において均一な照明を与え、サイドローブはわずかに認められるのみである、ほとんど箱型の光シートを形成するために使用され得ることである。コヒーレントな重ね合わせの場合、構造化された格子のような光シートが生成され得、ここで、光シートの特性は、各照明波長に対してそれ自体の選択領域が使用されることに起因して各色に対して同じ品質を有する。
別の好ましい設計では、光シートの電場は、予め定められた形状のベッセルビームを使用して光シートを成形することによって決定される。そのようなベッセルビームの場合、焦点面内の電場が決定され、及びこの電場と、それぞれの場合に焦点面において予め定められた量Δだけ互いに離間された複数の同一の電場との重ね合わせが算術的に決定される。距離Δは、最適な光シートが設定されるまで、すなわち個々のベッセルビームのサイドローブが好ましくは破壊的に重ね合わせられるまで変更され、その結果、小さいサイドローブのみを有する横断面が長くて薄い光シートが形成される。
ビーム成形、及びまた同様に単一照明波長の使用に乗り換えられ得る対応するビーム成形モジュールの基本的な構成のさらなる詳細は、冒頭で既に述べており且つ依然として公開されていない独国特許出願第1020141192555号明細書に説明されており、この内容全体が本明細書に援用され、及びその表現が参照される。
さらに、本発明はまた、多色光シートによって検体を照明でき、上述の方法を実施するのに特に好適な光シート顕微鏡に関する。そのような光シート顕微鏡は、いくつかの照明波長に関するコヒーレント照明光を生成する照明装置を含む。光シート顕微鏡はまた、照明光から光シートを生成するためのビーム成形モジュールと、光シートによって検体を照明するための照明対物レンズと、検体が発する光を層状検出器(laminar detector)上に結像するための検出対物レンズとを含み、ここで、検出対物レンズの光軸は、照明対物レンズの光軸と、0°及び180°とは異なる角度、好ましくは90°の角度を形成する。
光シート顕微鏡と名
付けられたビーム成形モジュールは、目的を達成するために、空間的に互いに分離したいくつかの選択領域が配置された位相選択要素を含み、それぞれの場合に、1つの選択領域が特定の照明波長に割り当てられる。さらに、ビーム成形モジュールは、それぞれの照明波長に応じた選択領域の順次又は同時選択及び照明のための手段を含む。選択領域は、方法に関連して既に説明したように設計される。選択領域は、互いに重ならず、及びそれぞれの照明波長に予め定められた位相分布は、各選択領域に充てがわれる。
そのため、位相選択要素は、照明ビーム経路において中間像平面内に又はその近くに配置される。これは、好ましくは回折光学素子として、特に好ましくは空間光変調器(SLM)、好ましくはネマチックSLMとして形成される。しかしながら、位相板として、又はいくつかの個々の要素、例えばいくつかの小さい位相板で構成されたアセンブリとして形成され得、それぞれの場合に1つの照明波長がそれぞれの個々の要素に割り当てられる。
それぞれの照明波長に応じた選択領域の順次又は同時選択及び照明のための手段は、異なる方法で実施され得、下記では、全ての照明波長のためのビーム経路は、少なくとも、ビーム成形モジュールにある位相選択要素の前側の領域において共通ビーム経路であり、すなわち、照明光が位相選択要素に入射する前側では、選択領域の選択に対応して照明光の照明波長へのスペクトル分離が達成される必要があると仮定する。照明対物レンズに結合される前に、個々の照明波長の光の別個の光路は一緒に戻され、そのため、ビーム成形モジュールはまた、照明波長の光のビームを混合するための手段を含む。
光シート顕微鏡の一設計では、選択領域の順次選択のための手段は、照明波長に応じて光をそれぞれの選択領域上へ偏向させるために、光源と位相選択要素との間に配置された光路選択要素を含む。さらに、選択領域の順次選択のための手段は、位相選択要素の下流に配置され且ついくつかのセグメントで構成されたセグメント化ミラーを含み、これは、入射光を、それぞれの照明波長に割り当てられた位相選択要素の選択領域上へ戻すように反射する。それぞれの場合において、1つのセグメントは1つの照明波長に割り当てられる。さらに、同様に順次選択手段に属するλ/4プレートは、セグメント化ミラーと位相選択要素との間に配置され、この位相選択要素は、第1の偏光方向の場合に光の位相を修正しないように設計され、且つ第1の偏光方向に対して垂直な第2の偏光方向の場合に位相を修正するように設計される。
この実施形態の例の場合、選択領域は、順次に選択される、すなわち異なる照明波長の光が照明ビーム経路内へと次々と結合されるが、いくつかの照明波長の光は同時には結合されない。変更は迅速にもたらされ得、その結果、多色光シートを用いたほぼ同時照明が達成され得る。それぞれの照明波長に応じて、光路選択要素は、割り当てられた選択領域へと光を偏向する。光路選択要素は、例えば、切り替え可能なミラーであり得、入射光ビームの光軸に対するその角度は、使用される照明波長に応じて変更され得る。設定は、例えば、放出源、例えばレーザモジュール内のレーザに直接接続されている制御ユニットによってもたらされ得、その結果、対応する角度は、カップルドイン(coupled-in)光源に応じて自動的に設定される。確実に配置された静的光路選択要素の使用も考えられ、例えばプリズム、又はプリズム、ガラスプレート若しくは他の分散素子の組み合わせ、又は同様に回折素子も使用でき、分散及び回折素子を使用するときには同時選択も可能である。ビーム経路において光路選択要素の下流に配置された位相選択要素は、それぞれの場合に、割り当てられた照明波長の光のみが対応する選択領域に入射し、及び他の照明波長の光が、選択された選択領域に入射しないようにするが、これらの波長に割り当てられた選択領域には入射するように配置されることが重要である。
位相選択要素から、光は、セグメント化ミラー上へと誘導され、そこで位相選択要素の方向へ戻るように反射される。セグメント化ミラーは、それぞれの場合に、1つのセグメントが1つの選択領域に割り当てられ、及びこの選択領域から到来する光が、正確にこの選択領域内へと戻るように反射されるように構成される。個々のセグメントは、例えば、平らなミラー面である。λ/4プレートは、位相選択要素とセグメント化ミラーとの間に配置されるため、光ビームは、それを2回通過し、その結果、リターン光ビームの偏光は、位相選択要素に入射するときに元の偏光に対して90°だけ回転される。従って、λ/4プレートは、1度目の通過中にはλ/2プレートのように作用する。
位相選択要素は、偏光方向に対応して位置合わせされ、その結果、光の2つの偏光方向のうちの第1の偏光方向では、選択領域にある光は修正されず、2つの偏光方向のうちの第2の偏光方向では光は修正される。光が修正されない場合、位相選択要素はミラーとして反射のみの作用を行う。偏光は、好ましくは、位相選択要素がミラーのような光路選択要素から到来する光にまず作用し、及び位相マニピュレーションで偏光が90°だけ回転されたとき、リターン経路上にあるように設定される。原理上、逆の順序も考えられるが、好ましい変形形態は、概して、中間像内に又はその近くにあるその後の位相パターンの結像に、焦点距離がより短いレンズ系を使用できるという利点を有する。選択領域から到来する位相修正光は、光路選択要素を経由してビーム経路に戻るように結合され、及び例えば偏光ビームスプリッターを経由して光源から直接到来する非構造化照明光とは分離され得る。
光シート顕微鏡の別の設計では、選択領域の同時選択のための手段は、光の色に関して選択的であり且つ光源と位相選択要素との間に配置される1つ以上の偏向要素を含む。偏向要素のそれぞれは、それぞれの場合に1つの照明波長に割り当てられ、及びこの照明波長の光のみをそれぞれの選択領域上へ向けるように配置される。平面鏡が位相選択要素の下流に配置され、及びλ/4プレートが平面鏡と位相選択要素との間に配置される。ここでも、位相選択要素は、前述の実施形態に関連して既に説明したように、第1の偏光方向の場合に光の位相を修正せず、且つ第1の偏光方向に対して垂直な第2の偏光方向の場合に位相を修正する。いずれの場合も、光の対応する入射偏光は、当然ながら、保証される必要がある。この実施形態の例による配置構成は、好ましくは、選択領域の同時選択、すなわち同時照明に好適であるが、選択領域の順次選択にも使用され得る。ダイクロイックビームスプリッター及び(光が順次に通過する一連のビームスプリッターの最後のリンクにおいてのみ可能である)ミラーが、例えば、偏向要素として使用され得る。例えば、2つの照明波長のみが使用される場合、ダイクロイックビームスプリッターは1つで十分である。ビームスプリッターに割り当てられた照明波長の光は、ビームスプリッターにより、対応する選択領域内へと向けられ、第2の照明波長の光は、ビームスプリッターを通過し且つミラーに入射し、それにより(入射光はこの照明波長のみを有するため)、この照明波長の光のみを選択領域上へ向ける。一連のうちの最後のリンクのミラーの代わりに、さらなるビームスプリッターも当然ながら使用され得る。ビームスプリッターは直列に配置されないが、光は、例えばスペクトル分割せずに、異なるビーム経路上へ事前に分割されていることを条件に、ミラーの使用は、概して、特殊な色分割層で覆われていない限り不可能である。
この光シート顕微鏡の好ましい実施形態では、各選択領域に充てがわれるのは、第2の偏光方向の場合に光の反射の角度を修正するように設計されるブレーズド格子である。このようにして、例えば光のリターン経路上への追加的な角度偏向が達成でき、その結果、カップリングアウト(coupling-out)がミラーによってより容易に可能になり、及び偏光ビームスプリッターを省略できる。
別の実施形態では、光シート顕微鏡の選択領域の同時選択のための手段は、光源(例えば、いくつかのレーザで構成され得且つ照明波長の光を放出する)と位相選択要素との間に配置され且つ色に対して選択的である1つ以上の入射偏向要素を含む。入射偏向要素のそれぞれは、それぞれの場合に1つの照明波長に割り当てられ、及びこの照明波長の光をそれぞれの選択領域上に向けるように配置される。これらの入射偏向要素は、照明波長に従ってビームをスペクトル分割する役割を果たす。それらは、位相選択要素の上流に配置され、1つ以上の射出偏向要素は、同様に、位相選択要素の下流に配置され、射出偏向要素のそれぞれは、再び、それぞれの場合に1つの照明波長に割り当てられ、及びそれぞれの選択領域からの光を偏向する。いずれの場合も、入射偏向要素及び射出偏向要素は、例えば、ダイクロイックビームスプリッターであり得、これらも同一に構成され得る。入射偏向要素及び射出偏向要素も対応する構成のミラーと同一にできる、すなわち、光は、それぞれの入射及び射出偏向要素に2回入射する。さらに、入射偏向要素及び射出偏向要素は、例えば対応するコーティングを使用して、それらがいくつかの波長を偏向するように構成され得る。ミラーの使用に関して、上述の実施形態の例に関する記述を参照する。この実施形態の例では、異なる偏光での2回の通過は位相選択要素によって回避され得、従って、正確に90°ではない偏光の回転に起因して発生し得る残留変調が回避され得る。
個々の照明波長の光の経路間の経路長の差を補償するために、例えば追加的なガラスの経路を生成する補償要素が位相選択要素と射出偏向要素との間に配置され得、その結果、検体における光シートは、同時に空間的に重ね合わせられ得、及び同じ検体領域が励起される。しかしながら、その代わりに、そのような経路長補償も、対応するデフォーカシングターム(defocusing terms)で予め定められた位相分布を重ね合わせることによって達成され得る。
それぞれの場合において、射出偏向要素と同一の1つの入射偏向要素が使用されるそのような構成の発展形態では、選択領域の選択のための手段は、少なくとも1つのダイクロイックビーム分割要素を含み、これは、光源と位相選択要素との間に配置され、入射光を少なくとも1つの反射部分ビーム及び1つの透過部分ビームに分離し、且つ入射偏向要素及び射出偏向要素の組み合わさったものに対応する。
例えば、2つの部分ビームが反射されるとき、3つの照明波長が使用され得、これは、ダイクロイックビーム分割要素(dichroic beam-splitting element)の対応する設計によって達成され得る。その場合、好ましくは、それは、入射する2つの平行な大きい領域を備える平行平面プレートとして形成され得る。第1の色分割層が第1の大きい領域に形成されるか又は適用され、及び第2の色分割層が第2の大きい領域に形成されるか又は適用される。2つの色分割層は、異なる照明波長又は照明波長の範囲(後者は、そのようなビーム分割要素を順次に配置構成する場合に有利である)に対して、選択的に、すなわち反射を生じるように作用する。
この実施形態は、好ましくはまた、第1の偏向ミラー及び第2の偏向ミラーを含み、位相選択要素は、2つの偏向ミラー間に位置決めされる。第1の偏向ミラーは、少なくとも1つの反射部分ビームを位相選択要素上に向ける。第2の偏向ミラーは、透過部分ビームを位相選択要素上に向ける。いくつかのダイクロイックビーム分割要素も直列に接続され得、その結果、より多くの照明波長が透過及び/又は反射ビームから連続的にカップルドアウトされる(coupled out)。位相選択要素及び少なくとも1つのダイクロイックビーム分割要素に対する偏向ミラーの配置構成は、それぞれの場合に少なくとも1つのダイクロイックビーム分割要素に戻るように、第1の偏向ミラーが、位相選択要素から到来する透過部分ビームを向け、及び第2の偏向ミラーが、位相
選択要素から到来する反射部分ビームを向けるようにもたらされ、且つこのようにして、これらの部分ビームは、ビーム成形モジュール内で同じ光路を通る。これは、位相選択要素及びビーム分割要素に対するミラーの対応する配置構成によって達成され得る。
光シート顕微鏡のさらなる実施形態では、選択領域の選択のための手段は、最終的には、光源と位相選択要素との間に配置された分散又は回折光学素子を含み、これは、照明波長のそれぞれの光を異なる角度で偏向させる。結像素子も、任意選択的に、分散又は回折光学素子及び位相選択光学素子の間に配置され、回折又は分散光学素子及び位相選択要素は、それぞれ、任意選択的な光学結像素子の焦点面内に又はその近くに配置され、及び位相選択要素は、光を位相修正して結像素子内へと反射するように設計される。任意選択的な光学結像素子の代わりに、第2の回折又は分散光学素子も使用され得る。それらにより、入射光ビームと射出光ビームとの間のビーム変位が達成され得る。
例えば、分散光学素子はプリズムであり得、及び回折光学素子は格子であり得る。平行平面ガラスプレートの使用も、プレートが入射光ビームの方向に対して傾斜して配置される場合に可能である。空気から媒質への移行における、及び分散媒質から射出して空気へ戻るときの角分散は、光ビームの色依存性の平行変位を生じる。或いは、可動ミラーでも迅速な順次分割を達成し得る。分散又は回折光学素子により、照明波長の光は、その色に従って異なる角度で入射する。
光学結像素子が使用される場合、分散光学素子又は回折光学素子は、それぞれ、結像素子(例えば、凹面鏡)の焦点面に可能な限り近くに又は焦点面内に配置される。従って、分散又は回折光学素子を通過後、角度分割は、異なる色の位置的な分割を生じる。位相選択要素は、同様に光学結像素子の焦点面に可能な限り近くに又は焦点面内に配置され、その結果、各色は、対応する選択領域に焦点合わせされる。この場合、位相選択要素はまた、反射を生じるように作用し、且つ位相マニピュレーション後、これらのビームはリターン経路上で再び混合される。各照明波長について入射ビームを射出ビームから分離するために、位相選択要素は、好ましくは、入射光の光路に対して傾斜して配置され得、その結果、分散又は回折光学素子において、照明波長のそれぞれについて入射ビームと射出ビームとの間にビーム変位が生成される。或いは(位相選択要素と光学結像素子との間に配置されたλ/4プレートが使用される場合)、偏光方向の変更と、ビーム経路に配置され、光源と分散又は回折光学素子との間に配置される偏光ビームスプリッターとがまた使用され得る。
上述の特徴及び下記でこれから説明される特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、述べられる組み合わせにおいてだけでなく、他の組み合わせにおいても、又は単独でも使用され得ることが理解される。
本発明について、下記で、例として添付図面を参照して、さらにより詳細に説明し、添付図面も本発明に不可欠な特徴を開示する。
逆向きの光シート顕微鏡の概略的な構成である。 いくつかの選択領域を備える位相選択要素である。 ビーム成形モジュールを備える光シート顕微鏡の概略的な構成である。 ビーム成形モジュールの第1の設計である。 ビーム成形モジュールの他の設計である。 ビーム成形モジュールの他の設計である。 ビーム成形モジュールのさらなる設計である。 ビーム成形モジュールのさらなる設計である。 ビーム成形モジュールのさらに他の設計である。 ビーム成形モジュールのさらに他の設計である。
初めに、図1は、光シート顕微鏡検査法によって検体を検査するために使用され得る光シート顕微鏡の基本的な構成を示す。ここで、光シート顕微鏡は、逆向きの構成で示しており、これは、例として理解されるにすぎず、検体を上から又は横から見る光シート顕微鏡も、取り得る設計である。検体1は、検体チャンバー2内に置かれ、及び液体3、例えば水又は培地によって取り囲まれている。検体チャンバー2は、予め定められた厚さのガラス製の側壁及びベースを有し、その厚さは、例えば、通常の顕微鏡スライドの厚さ、例えば0.17mmに対応する。検体チャンバー2は、顕微鏡載物台4に搭載され、顕微鏡載物台は、3つの空間方向全てにおいて、相互に又はモータによって可動である。光シート顕微鏡の個々の要素は、透明なベース5を有する検体チャンバー2の真下に配置される。光シート顕微鏡の対物レンズと検体チャンバー2のベース5との間には、内側及び外側レンズを備えるいわゆる仮想リレー6がある。仮想リレー6の内側レンズと検体チャンバーのベース5との間には、同様に液体3がある。仮想リレー6の内側レンズと外側レンズとの間には、周囲の外気、概して空気があり、仮想リレー6の外側レンズと光シート顕微鏡の対物レンズとの間も同様である。
仮想リレー6は、照明の光軸及び検出対物レンズの光軸が検体チャンバー2のベース5に対して垂直ではないために形成される収差を補償する役割を果たす。そのような補正が必要である場合、仮想リレー6の代わりに、対物レンズに組み込まれる補助レンズ又は自由形状レンズなどの他の補正機構も使用され得る。
照明ビーム経路は、左側に示される。照明モジュール、例えばレーザモジュール7(例えば異なる波長のいくつかのレーザはここに収容され、且つ異なる波長間の選択が行われ得、いくつかの波長はまた、同時に選択され得る)からの光が、ビーム成形モジュール8及び走査モジュール9(これは、例えば、準静的な光シートを生成するために、及び/又は角付走査のために使用され得る)を介して、照明対物レンズ10上へと向けられ、照明対物レンズは、光シートを検体内の光シート平面に結像し、光シート平面は、ここで、照明対物レンズの光軸を含む。照明対物レンズ10の焦点、すなわち光シートが最も薄い範囲になる点は、駆動装置、例えばピエゾ駆動装置11を用いてシフトされ得る。或いは、顕微鏡載物台4も動かし得る。
検出ビーム経路の例は、右側に描かれている。これは、検出対物レンズ12を含み、この検出対物レンズは、照明対物レンズ10と類似しており、駆動装置、ここではピエゾ駆動装置13によってシフトされ得る。検出対物レンズ12の光軸は、照明対物レンズ10の光軸がある光シート平面と、ゼロとは異なる角度、ここでは直角を形成する。しかしながら、これは、プロセスを機能させるために厳密に必要なわけではなく、光シートの平面と検出対物レンズ12の光軸との間の角度がゼロとは異なることで十分である。検体1が発する蛍光光は、検出対物レンズ12を通して、ビームスプリッター14を介して異なる検出モジュール15及び16上に向けられる。いくつかの波長を含む光シートで同時に又はほぼ同時に検体を照明する場合、例えば、波長に応じて検出が異なって実施され得る。検出モジュール15、16内には、概して層状検出器があり、これは、強度を記録し、且つそれを、対応する電気信号に変換し、その後、その電気信号は画像処理に流入する。光シート顕微鏡検査法のための配置構成は、ピエゾ駆動装置18によって動かされ得る概観対物レンズ(overview objective)17によって完成される。概観対物レンズ17は、第1に、検体の概観を捉え、且つ対象領域(ROI)を選択する役割を果たし、それに対し、その場合、照明及び検出が焦点調節され得る。
図2は、位相選択要素19を示す。照明に使用される異なる照明波長に予め定められた位相分布は、この位相選択要素19に充てがわれる。これらの照明波長は、分析の具体的な要求に基づいて選択される。検体1用の照明光は、複数の照明波長で構成される。位相分布は予め定められ、照明対物レンズ10の焦点面において、予め定められた形状の光シートに関し、その電場をそれぞれの照明波長の光によって決定し、及びそれから、予め定められた位相分布がそれぞれの場合に計算され、開口面において、光シートの位置に基づく中央範囲が除去され、その結果、開口構造は、それぞれの照明波長のストラクチャードライトのゼロ次を除去する。
そのような位相分布は、各照明波長に対して決定される。予め定められた位相分布のそれぞれは、それぞれの照明波長に割り当てられている、他の選択領域20に重ならないそれ自体の選択領域20において位相選択要素19に充てがわれる。ここで、図2の位相選択要素19では、5つの考えられる照明波長に対応する5つのそのような選択領域20が示されている。位相分布のそれぞれは、それぞれの照明波長に対して最適にされる、すなわち、位相偏移は、それぞれの場合に、この波長についてπに設定され、及びこの波長のみが位相分布の決定において考慮される。位相選択要素19は、照明光で照明ビーム経路中の中間像平面内で又はその近くで照明され、それぞれの照明波長の光のみが各選択領域20に向けられ、且つ異なる照明波長の光が混合されて共通ビームを形成する前に、位相選択要素によって構造化される。このように構造化された照明光は、位相選択要素の下流に配置された開口面に結像され、そこで、それぞれの照明波長の照明光の周波数スペクトルが生成される。そのため、開口構造が好ましくは適合され、それぞれの照明波長の構造化照明光のゼロ次が開口面において実質的に除去され、それにより、下流の照明対物レンズ10の焦点面において、実際に照明対物レンズ10の焦点面に対して垂直な光シート平面を備えるそれぞれの照明波長のストラクチャードライトシートが形成される。その後、検体1は、それぞれの照明波長のストラクチャードライトシート、従って、概して光シート平面におけるいくつかの単色光シートの重ね合わせを用いて照明される。照明は、同時に又は同様にほぼ同時にもたらされ得る、すなわち異なる色に非常に迅速に変化する。検体1が発した光は、検出装置において検出され、検出方向は、光シート平面と、ゼロとは異なる角度を形成する。
空間光変調器(SLM)が、例えば、位相選択要素19として使用され得る。位相分布が確実に充てがわれた1つ以上の位相板を使用することも可能である。なぜなら、位相パターンは、それぞれの波長に対して一度最適にされ、その後、再び変更される必要がなく、その結果、1つの位相板又はいくつかの位相板に充てがわれた個々の波長に対して最適にされた固定位相分布もSLMの代わりに使用され得るためである。予め定められたビーム形は、例えばsincビームであり得るが、ベッセルビーム及びMathieuビームも使用され得る。個々の要素として、それぞれの場合に選択領域が1つのみ充てがわれる小さい位相板も使用され得、その場合、この要素は、ビーム経路内において上下に配置され、また、任意選択的に、例えば、経路差を補償するためにわずかに空間的にオフセットされる。
そのため、照明波長間での迅速な変更又はいくつかの照明波長を用いた同時照明は、光路におけるそれぞれのパターンを選択することによってもたらされ得る。そのため、各選択領域間にそれ自体の光路を確立し得、この光路は、(迅速な順次照明の場合に)例えば、迅速な光スイッチを使用する可動ミラーを介して選択される。或いは、色分割光学素子も使用され得、これを用いて、ビーム経路を異なる色のための異なる経路に分割し得る。後者の場合、対応する光路は、励起に使用される照明波長の選択によって唯一選択される。ここでも、選択は、同時に又は順次にもたらされ得る。色分割素子は、例えば、分散又は回折素子又はダイクロイックビームスプリッターを含み得る。
図3は、再度、複数の要素を備える光シート顕微鏡を概観で示しており、それらのうちのいくつかの要素はビーム成形に重要である。ここで、光シート顕微鏡は、図1とは対照的に、直立した構成で示されている。ビームは、ビーム成形モジュール8を用いて必要に応じて成形され、且つインターフェース21に結像され、このインターフェースは、所望のビームのフーリエ変換がそこで生成されるように配置されている。その後、これが、例えば、4fイメージングにより、走査モジュール9にある走査ミラー22に結像される。走査ミラー22は、次に、照明対物レンズ10の瞳に結像される。このようにして、光シートは、高速走査の動きによって検体1に広げられ得る。検出は、通常の通り、ここでは光シートに対して実質的に垂直に向けられる検出対物レンズ12によってもたらされる。その後、従来の最新技術においてそれ自体が公知であるように、色の分離及び多チャンネル検出が、色スプリッター、及び例えば層状検出器をそれぞれ備えるいくつかのカメラによって達成され得る。
光シート顕微鏡はまた、ここで、レーザモジュール7を含み且つ一般的にいくつかの照明波長に対してコヒーレント照明光を生成する照明装置を含む。光シートは、ビーム成形モジュール8における照明光から生成される。ビーム成形モジュール8は、位相選択要素、例えば図2からの位相選択要素19などを含み、そこに、互いに空間的に分離したいくつかの選択領域20が配置され、それぞれの場合に、1つの選択領域20は、特定の照明波長に割り当てられる。それぞれの照明波長に予め定められた位相分布は、各選択領域20に充てがわれる。照明対物レンズ10により、検体は、光シートで照明され、検出対物レンズ12は、検体が発した光を層状検出器上に結像し、ここで、照明波長の数に応じて、検出されるいくつかの色に分割するビームがもたらされ得、そのような層状検出器は、各色チャンネルに割り当てられる。図3を参照して説明すると、ここで、検出対物レンズ12の光軸は、観察条件に最も好ましいため、照明対物レンズ10の光軸と直角を形成するが、0°又は180°ではない限り、それよりも小さい又は大きい角度の他の構成も可能である。
特に、ビーム成形モジュール8は、それぞれの照明波長に応じた選択領域20の順次又は同時選択のための手段も、すなわち位相マニピュレーション前に照明光をスペクトル分割するための手段、及びそれに続いて混合するための手段も含む。これらは、下記で図4〜7を参照してより詳細に説明される。
主に選択領域20の順次選択用に設計される光シート顕微鏡の一実施形態では、そのような選択領域20の順次選択及び照明のための手段は、光源、例えばレーザモジュール7と、照明波長に応じて光をそれぞれの選択領域20上に偏向させる位相選択要素19との間に配置された光路選択要素を含む。そのような設計を図4に示す。位相選択要素19、例えばSLM上の選択領域20における予め定められた位相分布を高速で順次選択するために、ここで、照明走査ミラー23が使用される。これは光路選択要素を表す。これは、例えば音響光学素子を用いて、レーザの出力を切り替える制御ユニットに結合される。いくつかのセグメント25で作製されたセグメント化ミラー24が位相選択要素19の下流に配置される。セグメント25は平面鏡面として形成され、これらの面は、互いに予め定められた角度で配置されてセグメント化ミラー24を形成し、それぞれの場合に、1つのセグメント25は1つの照明波長に割り当てられ、その結果、セグメント化ミラー24に入射する光は、それぞれの照明波長に割り当てられた位相選択要素19の選択領域20に戻るように反射され、この場合、予めそれぞれの選択領域20からの光のみが、反射により、割り当てられたセグメント25上に向けられた。
λ/4プレート26が位相選択要素19とセグメント化ミラー24との間に配置される。位相選択要素19は、第1の偏光方向の場合に光の位相を修正せず、且つ第1の偏光方向に対して垂直な第2の偏光方向の場合に位相を修正するように形成される。これは、位相選択要素19が偏光方向に対応するように位置合わせされる必要があることに加えて、照射光が対応して偏光されることを前提とする。
個々のレーザ光源27からの光は、コリメーター28により、ガウス強度プロファイルを有するビームにコリメートされる。個々の照明波長の光は、ミラー29又はダイクロイックビームスプリッター30を経由して統合され、且つ2つの円柱レンズ31及び32を含む望遠鏡により、1つの軸においてサイズが縮小され、その結果、選択領域20は、位相分布で最適に照明される。選択領域20の長い側面は、紙の平面に対して垂直に配置される、すなわち、光シート平面は、同様に紙の平面に対して垂直である。そのため、照明波長の光はλ/2プレート33によって位置合わせされ、妨害されることなく、それに続く偏光ビームスプリッター34を通過する。これを、ここでは、一般論に限定されることなく、シート平面における偏光に対して、λ/2プレート33と偏光ビームスプリッター34との間並びに位相選択要素19とλ/4プレート26との間の両矢印で示している。この場合、位相選択要素19は、受動的にふるまうように、すなわち、照明走査ミラー23から到来する光を、光の位相に影響を及ぼすことなく反射するように作用するように位置合わせされる。各照明波長の光は、λ/4プレート26を通過し、セグメント化ミラー24のそれぞれのセグメント25によって反射され、且つ再度、λ/4プレート26を通過し、このようにして、照明光の偏光が位相選択要素に二度目に入射するときに確実に90°回転されるようにし(シート平面に対して垂直な偏光を象徴することを意図して円印で示す)、及びこの位置に配置される選択領域20における位相分布は、ここで、光に作用する。逆の順序、すなわち最初に位相をマニピュレーションし、及び偏光の回転後の戻りにおける純粋な反射作用も考慮できる。しかしながら、ここに示す手順は、それに続く結像に関し(照明波長のそれぞれの照明光は、再度照明走査ミラー23を通過し、偏光ビームスプリッター34に入射し、偏光方向の変更に起因して、ここで偏向される)より短い焦点距離のレンズ35を使用して、中間像平面からの位相パターンを結像し得るという利点を有する。レンズ35は、任意選択的な開口37の平面において、所望のビームのフーリエ変換を生成する。任意選択的な開口37は、例えば、SLMのピクセルにおける回折を通して形成され得る望まれない空間周波数を濾過するために使用され得る。概して、ここではレンズ35,36によって象徴される開口に接続された4f系を通過して、周波数スペクトルは、スキャナー上に、その後、照明対物レンズ10の瞳内に結像され得る。
照明における、すなわちコリメーター28と位相選択要素19との間の光路における色効果(Chromatic effect)は、例えば異なるコリメーション状態によって補償され得る。異なる光路長は、例えば、光学補正素子により、又はビーム成形の位相パターンを対応するデフォーカシングタームで重ね合わせることにより補償され得る。照明走査ミラー23の位置に従って、レーザ波長は、制御装置を介して、例えばレーザモジュール7にある音響光学素子を介して切り替えられ得る。
図5a、図5bに関連して説明される別の実施形態では、選択領域20の同時選択及びそれに続く照明のための手段は、光源と位相選択要素19との間に配置された1つ以上の選択偏向要素を含む。偏向要素のそれぞれは、それぞれの場合に1つの照明波長に割り当てられ、及び光をそれぞれの選択領域20に向ける。この例では、3つの照明波長が使用されるが、より多数又は少数でもあり得る。これらの偏向要素は、図5a、図5bに示す例ではダイクロイッ
クビームスプリッター38として設計される。ミラー39は、予め選択されていない波長が同様に位相選択要素19に確実に供給されるようにする。ここで、偏向要素は、例として次々に通過され、その結果、第2の偏向要素を通過した後、1つの照明波長の光のみが残り、及びミラー39は、同様に、単一の照明波長に割り当てられた偏向要素の機能を果たす。それぞれの場合において、ビームスプリッター38はまた、特に、偏向要素がビーム経路に次々と配置されていないとき、ミラー39の代わりに使用され得る。平面鏡40は、位相選択要素19の下流に配置され、及びλ/4プレート26は、平面鏡40と位相選択要素19との間に配置される。図4に示す実施形態に類似して、位相選択要素19は、第1の偏光方向の場合に光の位相を修正せず、且つ第1の偏光方向に対して垂直な第2の偏光方向の場合に位相を修正する。図5aに示す実施形態における動作モード及びビーム進行は、図4に関連して既に述べた実施形態と類似している。相違点は、ここでは、1つ以上のダイクロイックビームスプリッター38及び1つのミラー39を使用して、予め定められた各位相分布用、すなわち各照明波長用のそれ自体の光路を生成することである。偏光は、λ/2プレート33によって設定されて、位相選択要素19、例えばSLMがフォワード経路で受動的にふるまうようにする、すなわち位相に影響を及ぼさず、及び単純なミラーの機能のみを果たすことである。空間ビーム分割の理由で、セグメント化ミラー24の代わりに、図5a及び図5bに示す実施形態では単純な平面鏡40が使用され得る。λ/4プレート26は、フォワード経路とリターン経路との間で偏光を確実に回転させる、すなわち、位相選択要素19に2度目に入射する前に偏光を90°だけ回転させ、そのため、この位置に配置された位相パターンは照明に作用する。
図5aに示す変形形態では、照明対物レンズ10に向けられる光のカップリングアウトは、ここでも、偏光ビームスプリッター34によって達成される。図5bに示す実施形態では、ビーム成形位相パターンに加えて、ブレーズド格子が位相分布に充てがわれ、これは、2つの偏光方向のうちの一方、好ましくは位相パターンと同じ偏光方向、従って、例えば、リターン経路での通過にのみ作用する。このブレーズド格子は、追加的な角度偏向、従って励起ビーム経路(位相選択要素19と照明対物レンズ10又は検体1との間のビーム経路)と、照明ビーム経路(レーザモジュール7と位相選択要素19との間にあるビーム経路の一部)との間の空間分離を引き起こす。分離に起因して、ビームは、偏光ビームスプリッター34の代わりに、さらなるミラー41によってカップルドアウトされ得る。位相分布に充てがわれる、追加的なブレーズタームに起因する角度偏向の形成は、再び統合され、その後、分散素子によって重ね合わせられる。図5bに示すような同じ追加的な角度偏向の場合、照明波長のビームの平行な変位は、ミラー41での反射後に生じる。ビームは、例えば、ビーム方向に対して傾斜された、すなわち90°と異なる角度に配置された平行平面ガラスプレート42によって再び統合され得る。他方では、同じブレーズタームが各照明波長に起因する位相パターンに充てがわれる場合、同じ格子定数に起因して、異なる波長において偏向がもたらされ、その結果、照明に使用されるストラクチャードライトビームは、位相選択要素19から射出された後、わずかに異なる角度を有する。そのため、分散素子は、好ましくはプリズムとして設計される。
異なる照明波長の有用な放射を重ね合わせること、すなわち共通の光路を生成することが有利である。なぜなら、光シートはまた、検体内でそのように重ね合わせられ、従って、同じ検体領域が空間及び時間の両方の点で同時に励起されるためである。しかしながら、この重ね合わせは、厳密に必要なわけではなく、特に光シート平面内に唯一表われる偏りが許容され得る。
図6a及び図6bに関連して説明するさらなる実施形態では、選択領域20の同時選択のための手段は、光源(例えばレーザモジュール7)と位相選択要素19との間に配置された1つ以上の選択入射偏向要素を含み、入射偏向要素のそれぞれは、それぞれの場合に1つの照明波長に割り当てられ、及びそれぞれの選択領域20上に光を向けるように配置されている。ビーム混合に関して、ビーム成形モジュール8は、同様に、位相選択要素19と直列に及びその下流に配置された1つ以上の射出偏向要素を含む。射出偏向要素のそれぞれも、それぞれの場合に照明波長のうちの1つに割り当てられ、及びそれぞれの選択領域20から位相が修正されて反射される光を偏向する。
上述の配置構成とは対照的に、図6a及び図6bで説明する配置構成は、偏光ビームスプリッターの使用が省略され、その結果、位相選択要素19には、一度接近する必要があるのみである。それにもかかわらず、光は、規定された偏光方向を必要とし、これは、λ/2プレート33によって生じる。ここで、図4及び図5に関連して説明した他の配置構成のように、位相選択要素19は、それぞれの場合にこの偏光方向に関連して位置合わせされる。原理上、当然ながら、選択領域20の同時選択のための配置構成は全て、必要に応じて同様に選択領域20を順次に選択するために使用され得る。図6a及び図6bに示す実施形態の例では、1つ以上のダイクロイックビームスプリッター38も使用されて、異なる照明波長又は選択領域に異なる光路を確立する。従って、入射偏向要素は、ダイクロイックビームスプリッター38によって実装される。ミラー39は、予め選択されていない波長が同様に位相選択要素19に確実に供給されるようにする。図5a及び図5bの場合に類似して、ここで、ミラー39は、同様に入射偏向要素として機能する。なぜなら、例として順次配置構成を示すが、ダイクロイックビームスプリッター38もその適所で使用され得るためである。しかしながら、図5a及び図5bに示す配置構成とは対照的に、ここで、1組の射出偏向要素、ここではダイクロイックビームスプリッター43及びミラー44を使用し、これらは、ビーム経路において位相選択要素19の下流に配置される。射出偏向要素、ダイクロイックビームスプリッター43及びミラー44を用いて、混合ビームが、再び、ここで例として使用される3つの照明波長のビームから生成される。このようにして、位相選択要素19に対する2回の通過を免れることができ、及びこのようにして偏光回転がちょうど90°ではない場合に発生し得る可能性のある残留変調が回避される。選択入射偏向要素は、射出偏向要素と同一に、又は対応するビーム誘導の場合、また、射出偏向要素と同一に構成され得る。特に、複合型入射及び射出偏向要素として、2つの偏向ミラー及びダイクロイックビーム分割要素を備え、互いに平行な2つの面を有するが、異なる色分割層を備える対応する構成により、3つの照明波長の分割が達成でき、これは、位相選択要素(19)が2つの偏向ミラーの間に配置されるときに同じ光路を全てカバーする。
図6bに示す例では、位相選択要素19と射出偏向要素との間には、個々の照明波長の光の経路間の経路長の差を補償するための補償要素45が追加的に配置される。これらの補償要素45は、例えば、単なるガラス体として形成される。しかしながら、補償はまた、ビーム成形位相パターンを対応するデフォーカシングタームと重ね合わせることによって達成され得る。このようにして、図6bに示す変形形態は、ビーム成形モジュールのコンパクトな軸上構成を可能にする。
光シート顕微鏡のビーム成形モジュール8のさらなる実施形態では、選択領域20の選択のための手段は、光源と位相選択要素19との間に配置されている、照明波長のそれぞれの光を異なる角度で偏向する分散又は回折光学素子と、任意選択的に、分散又は回折光学素子と位相選択要素19との間に配置された光学結像素子とを含み、分散又は回折光学素子及び位相選択要素19は、それぞれの場合に、結像素子の焦点面内に又はその近くに配置される。位相選択要素19は、光を、位相を修正して結像素子へと戻すように反射する。結像素子の使用は、任意選択にすぎない。
この実施形態は、下記で、図7a及び図7bに関連してより詳細に説明される。ここで、色のそれぞれに関し、それぞれの照明波長の光のみが位相選択要素19の割り当てられた選択領域20に入射する結果になる、それら自体のビーム経路の確立は、プリズム46として設計される2つの分散素子を用いて達成される。異なる照明波長のビームが異なる光路長を通過することが追加的に用いられる。ビーム経路において入射光の光路に対して位相選択要素19を傾斜させることにより、リターン経路上にあるプリズム46から射出するとき、ビーム変位が生じる。別の容易な可能性は、平行平面ガラスプレートを使用することであり、空気から媒質への移行における及び分散媒質から射出するときの角分散は、ビームの色依存性の平行な変位を引き起こす。プリズムの代わりに、回折光学素子、例えば格子の使用も考えられ、及び同じ効果を有する。いずれの場合も静的な構成である。
図7bに示す配置構成では、1つの分散素子のみ、すなわちプリズム46を使用し、及び追加的な結像素子、ここでは凹面鏡48がプリズム46と位相選択要素19との間に配置される。これは、いわゆる4f配置構成である、すなわち角度分割の位置(凹面鏡から離れる方に向いているプリズムの入射面)が凹面鏡48の焦点面内に又はその近くに配置される。同様に、位相選択要素19も凹面鏡48の焦点面内に又はその近くに配置される。プリズム46の配置(或いは、格子も使用され得るか、又は例えば可動ミラーを用いて分割も順次にもたらされ得る)に起因して、本質的に、異なる照明波長の光の位置分割は、凹面鏡48における反射後の角度分割から生じる。位相選択要素の位置に起因して、各照明波長の光は、再び、凹面鏡48によって一方向に別々に焦点合わせされる、すなわち、それぞれの場合に、関連付けられた選択領域20上にのみ焦点合わせされる。光が修正されて反射される位相選択要素19における位相マニピュレーション後、ビームは、凹面鏡48から離れる方に向き且つ上述の入射面に対応するプリズム46の射出面へのリターン経路上で再び混合される。
射出ビームから入射ビームを分離するために、例えば、ここでは紙の平面における位相選択要素19の角度変位によって実施される位置変位が選択され得る。しかしながら、位置変位はまた、紙の平面に対して垂直に生成され得る。或いは、図4及び図5に関連して既に述べたように、偏光状態による分離も実施され得る。
多色光シートは、上述の手段によって生成され得、色のそれぞれに関し、光シートは、厚さ、及びアーティファクトの抑制、及び構造化に関して可能な限り最良の方法で成形される。所与の波長及び照明対物レンズ10の開口数では、可能な限り薄い厚さの光シートは、各色に対して、使用される位相選択要素19の最大回折効率を用いて生成される。
1 検体
2 検体チャンバー
3 液体
4 顕微鏡載物台
5 透明なベース
6 仮想的なリレー
7 レーザモジュール
8 ビーム成形モジュール
9 走査モジュール
10 照明対物レンズ
11 ピエゾ駆動装置
12 検出対物レンズ
13 ピエゾ駆動装置
14 ビームスプリッター
15、16 検出モジュール
17 概観対物レンズ
18 ピエゾ駆動装置
19 位相選択要素
20 選択領域
21 インターフェース
22 走査ミラー
23 照明走査ミラー
24 セグメント化ミラー
25 セグメント
26 λ/4プレート
27 レーザ光源
28 コリメーター
29 ミラー
30 ダイクロイックビームスプリッター
31、32 円柱レンズ
33 λ/2プレート
34 偏光ビームスプリッター
35、36 レンズ
37 開口
38 ダイクロイックビームスプリッター
39 ミラー
40 平面鏡
41 ミラー
42 ガラスプレート
43 ダイクロイックビームスプリッター
44 ミラー
45 補償要素
46、47 プリズム
48 凹面鏡

Claims (21)

  1. いくつかの照明波長に関するコヒーレント照明光を生成する照明装置と、
    照明光から光シートを生成するためのビーム成形モジュール(8)と、
    前記光シートで検体(1)を照明するための照明対物レンズ(10)と、
    前記検体が発する光を層状検出器上に結像するための検出対物レンズ(12)であって、前記検出対物レンズ(12)の光軸は、前記照明対物レンズ(10)の光軸と、0°及び180°とは異なる角度を形成する、検出対物レンズ(12)と
    を含む、光シート顕微鏡において、
    前記ビーム成形モジュール(8)は、中間像平面内に又はその近くに配置され、且つ互いに空間的に分離されたいくつかの選択領域(20)が配置されている位相選択要素(19)を含み、それぞれの場合に、1つの選択領域(20)は、1つの特定の照明波長に割り当てられ、前記それぞれの照明波長のために予め定められた位相分布は、各選択領域(20)に充てがわれ、
    また、前記ビーム成形モジュール(8)は、前記それぞれの照明波長に応じた前記選択領域(20)の順次又は同時選択のための手段を含み、前記選択領域(20)の前記選択のための前記手段は、前記それぞれの照明波長の光を前記割り当てられた選択領域(20)上に向けるように形成されていることを特徴とする、光シート顕微鏡。
  2. 前記位相選択要素(19)は、アセンブリとして、いくつかの個々の要素で構成され、それぞれの個々の要素は、それぞれの場合に、1つの照明波長に割り当てられることを特徴とする、請求項1に記載の光シート顕微鏡。
  3. 選択領域(20)の前記順次選択のための前記手段は、
    光源と前記位相選択要素(19)との間に配置されている、前記照明波長に応じて前記それぞれの選択領域(20)上に前記光を偏向するための光路選択要素と、
    前記位相選択要素(19)の下流に配置されている、いくつかのセグメント(25)で構成されたセグメント化ミラー(24)であって、前記照明波長に割り当てられた前記位相選択要素(19)の前記選択領域(20)上へと入射光を反射し、それぞれの場合に、1つのセグメント(25)は、1つの照明波長に割り当てられる、セグメント化ミラー(24)と、
    セグメント化ミラー(24)と位相選択要素(19)との間に配置されたλ/4プレート(26)と
    を含み、前記位相選択要素(19)は、第1の偏光方向の場合に前記光の位相を修正しないように設計され、且つ前記第1の偏光方向に対して垂直な第2の偏光方向の場合に前記位相を修正するように設計されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光シート顕微鏡。
  4. 選択領域(20)の前記同時選択のための前記手段は、
    光源と前記位相選択要素(19)との間に配置された少なくとも1つの選択偏向要素であって、前記選択偏向要素のそれぞれは、それぞれの場合に、1つの照明波長に割り当てられ、且つ光を前記それぞれの選択領域(20)上に向けるように配置されている、選択偏向要素と、前記位相選択要素(19)の下流に配置された平面鏡(40)と、
    平面鏡(40)と位相選択要素(19)との間に配置されたλ/4プレート(26)と
    を含み、
    前記位相選択要素(19)は、第1の偏光方向の場合に前記光の位相を修正しないように設計され、且つ前記第1の偏光方向に対して垂直な第2の偏光方向の場合に前記位相を修正するように設計されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光シート顕微鏡。
  5. 各選択領域(20)に充てがわれるのは、前記第2の偏光方向の場合に前記光の反射の角度を修正するように設計されるブレーズド格子であることを特徴とする、請求項4に記載の光シート顕微鏡。
  6. 選択領域(20)の前記同時選択のための前記手段は、光源と前記位相選択要素(19)との間に配置された少なくとも1つの選択入射偏向要素を含み、
    前記選択入射偏向要素のそれぞれは、それぞれの場合に、1つの照明波長に割り当てられ、且つ前記それぞれの選択領域(20)上に光を向けるように配置され、及びビーム混合のために、前記位相選択要素(19)の下流に配置された少なくとも1つの射出偏向要素を含み、
    前記射出偏向要素のそれぞれは、それぞれの場合に、1つの照明波長に割り当てられ、且つ光を前記それぞれの選択領域(20)から偏向させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光シート顕微鏡。
  7. 前記位相選択要素(19)と前記射出偏向要素との間には、個々の前記照明波長の前記光の経路間の経路長の差を補償するための補償要素(45)が配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の光シート顕微鏡。
  8. 選択領域(20)の前記選択のための前記手段は、光源と前記位相選択要素(19)との間に配置されている、入射光を少なくとも1つの反射部分ビーム及び1つの透過部分ビームに分離するための少なくとも1つのダイクロイックビーム分割要素を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光シート顕微鏡。
  9. 選択領域(20)の前記選択のための前記手段は、前記少なくとも1つの反射部分ビームを前記位相選択要素(19)上へ偏向する第1の偏向ミラーと、前記透過部分ビームを前記位相選択要素(19)上へ偏向する第2の偏向ミラーとを含み、前記位相選択要素(19)は、反射するように形成され、且つ前記2つの偏向ミラー間のビーム経路に位置決めされていることを特徴とする、請求項8に記載の光シート顕微鏡。
  10. 前記ダイクロイックビーム分割要素は、2つの平行な大きい領域を備える平行平面プレートとして形成され、第1の色分割層は第1の大きい領域に適用され、及び第2の色分割層は第2の大きい領域に適用され、前記2つの色分割層は、異なる照明波長又は照明波長の範囲に対して反射するように作用することを特徴とする、請求項8又は9に記載の光シート顕微鏡。
  11. 選択領域の前記選択のための前記手段は、光源と前記位相選択要素との間に配置されている、前記照明波長のそれぞれの光を異なる角度で偏向する分散又は回折光学素子を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光シート顕微鏡。
  12. 前記分散又は回折光学素子と前記位相選択要素(19)との間に配置された光学結像素子を含み、前記分散又は回折光学素子及び前記位相選択要素(19)は、それぞれ、前記光学結像素子の焦点面内に又はその近くに配置され、前記位相選択要素(19)は、前記光を位相修正して前記光学結像素子へと反射するように設計されている、請求項11に記載の光シート顕微鏡。
  13. 前記位相選択要素(19)は、入射光の光路に対して傾斜されたビーム経路内に配置され、その結果、前記分散又は回折光学素子では、前記照明波長のそれぞれに対して入射ビームと射出ビームとの間のビーム変位が生成されることを特徴とする、請求項12に記載の光シート顕微鏡。
  14. 光シート顕微鏡検査法によって検体(1)を検査するための方法であって、
    前記検体(1)のための照明光が構成されるいくつかの照明波長が選択され、
    予め定められた位相分布が前記照明波長のそれぞれに関する位相選択要素(19)に充てがわれ、前記予め定められた位相分布のそれぞれは、前記位相選択要素(19)上において、それぞれの前記照明波長に割り当てられている、他の選択領域(20)と重ならないそれ自体の選択領域(20)内に充てがわれ、
    前記位相選択要素(19)は、照明ビーム経路にある中間像平面内又はその近くで照明光によって照明され、それぞれの前記照明波長の光のみが各選択領域(20)上に向けられ、且つそれぞれ異なる前記照明波長の前記光が混合されて共通ビームを形成する前に、前記位相選択要素(19)によって構造化され、
    それにより、下流の照明対物レンズ(10)の焦点面において、それぞれの前記照明波長のストラクチャードライトシートは、前記照明対物レンズ(10)の前記焦点面に対して垂直な光シート平面で成形され、
    前記検体(1)は、前記光シート平面内でそれぞれの前記照明波長の前記ストラクチャードライトシートによって照明され、及び前記検体(1)が発する光は、前記光シート平面と、ゼロとは異なる角度を形成する検出方向において検出され、
    前記光シートの電場は、少なくとも2つのsinc3ビームを前記照明対物レンズ(10)の前記焦点面においてコヒーレントに重ね合わせて、前記光シートを形成し、及び前記焦点面をもたらす前記電場を計算することによって決定され、
    構造化された前記照明光は、前記位相選択要素(19)の下流に配置され、且つ前記それぞれの照明波長の前記照明光の周波数スペクトルが生成される開口面に結像され、及び開口構造は、前記それぞれの照明波長の構造化された前記照明光のゼロ次が前記開口面において実質的に除去されるように適合されることを特徴とする、方法。
  15. 前記光シートの前記電場は、予め定められた形状のベッセルビームを使用して前記光シートを形成し、前記焦点面において前記ベッセルビームの前記電場を決定し、及びそれぞれの場合に前記焦点面において予め定められた量Δだけ互いに離間された前記電場と同一の電場との重ね合わせを算術的に決定することによって決定されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 回折光学素子が位相選択要素(19)として使用されることを特徴とする、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記回折光学素子は空間光変調器であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 前記位相選択要素(19)は、アセンブリとして、いくつかの個々の要素で構成され、及びそれぞれの個々の要素は、それぞれの場合に、照明波長に割り当てられた1つの選択領域(20)を含むことを特徴とする、請求項14〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 各選択領域(20)について、変調の深さは、前記照明波長に応じてπで固定されることを特徴とする、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記検体(1)は、前記それぞれの照明波長の前記ストラクチャードライトシートによって同時に又は順次に前記光シート平面で照明されることを特徴とする、請求項14〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 予め定められた位相分布が前記照明波長のそれぞれのための位相選択要素(19)に充てがわれることと、(i)予め定められた形状の光シートのための照明対物レンズ(10)の前記焦点面において、その電場は、前記それぞれの照明波長の光によって決定され、またそれにより、前記予め定められた位相分布がそれぞれの場合に計算され、前記開口面において、前記光シートの位置に基づく中央範囲が除去され、その結果、(ii)前記開口構造は、前記それぞれの照明波長の前記ストラクチャードライトシートの前記ゼロ次を除去することとを特徴とする、請求項14〜20のいずれか一項に記載の方法。
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