JP3236026B2 - 固体撮像素子及びそれを用いた分析装置 - Google Patents

固体撮像素子及びそれを用いた分析装置

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JP3236026B2 JP53053899A JP53053899A JP3236026B2 JP 3236026 B2 JP3236026 B2 JP 3236026B2 JP 53053899 A JP53053899 A JP 53053899A JP 53053899 A JP53053899 A JP 53053899A JP 3236026 B2 JP3236026 B2 JP 3236026B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、固体撮像素子に関し、特に被測定物の像の
観察とその被測定物の特定箇所における分析計測を同時
に行う場合に被測定物の像観察に用いられる固体撮像素
子及びそれを用いた分析装置に関する。
背景技術 物体の分析測定において、その像を単に観察するだけ
でなく、その像の部位における分光エネルギー特性等の
計測が要求される場合がある。このような計測(被測定
物の像とその部位における分光特性を同時に計測)を行
うものとしては、特開平1−320441号公報に記載された
ものが知られている。すなわち、この測定装置(色彩輝
度計)は、図13に示されるように、対物レンズ102を介
して被測定物101の像が結像されるアパーチャ103′付き
の板体103と、その板体103と被測定物101との間に配置
され被測定物101の像の一部を反射させる分岐手段であ
るハーフミラー111と、このハーフミラー111で反射され
る被測定物101の像を撮像する撮像装置であるTVカメラ1
17と、アパーチャ103′を通じて板体103を通過する被測
定物101の像の一部を受けて分光を行う分光手段106と、
この分光手段106で分光されたスペクトルを検出する検
出器108と、そのスペクトルデータの処理を行うデータ
処理回路109と、そのデータ処理回路109からの分析デー
タ信号とTVカメラ117から出力される画像信号を重畳す
る信号重畳回路118と、この信号重畳回路118から出力さ
れる信号に基づいて表示を行うモニタ110とを備えて構
成されている。そして、この測定装置は、被測定物101
からの光線をハーフミラー111により分岐させて、その
光線の一方を二次元像の形成のために用い、他方を分光
特性の検出のために用いることにより、モニタ110に被
測定物の二次元像bとその一部の分光特性データaを同
時に表示しようとするものである。
しかしながら、従来の測定装置にあっては、次のよう
な問題点がある。
まず第一に、モニタ110には被測定物の二次元像bと
分光特性データaのほか、分光特性をサンプリング検出
している箇所にマーカーcが表示されるが、そのマーカ
ーcの表示位置と実際に分光特性を検出している被測定
物101の位置、すなわち測定スポット104にズレを生じる
場合がある。すなわち、マーカーcの表示はアパーチャ
103′を通じて透過する光線の位置に合わせて設定され
るが、ハーフミラー111、テレビカメラ117の受光面など
の位置ズレに伴い、分光特性のサンプリング位置104と
マーカー表示位置cにズレを生ずることとなる。
第二に、光線を分岐するためにハーフミラー111を用
いているが、透過率の波長特性が均一なハーフミラー11
1を製作することは困難であり、被測定物101から発せら
れた光線がハーフミラー111を通過するときにその分光
特性が変化する。このため、被測定物101についての正
確な分光データが得られず測定精度の低下を招いてい
る。
第三に、前述の測定装置では被測定物から放出される
のが光線の場合は分析可能であるが、それ以外のX線、
電子またはイオンの測定には適用できない。これは、光
線であればハーフミラーで分岐することが可能である
が、X線、電子線やイオンビームなどは、ハーフミラー
でそれ自体を分岐することはできないため、この種の装
置では、X線像などについての分析計測は行えなかっ
た。
発明の開示 本発明は、以上のような問題点を解決するためになさ
れたものであって、放射線などについても分析計測が可
能であって、分析位置を確認しながら正確な分析特性が
得られる分析装置およびそのための分析画像撮像用の固
体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像素子は、基板上に2次元方向に配列
した画素により、受像面に入射した可視光、赤外線、紫
外線等の光やα線、γ線、X線等の放射線、電子ビー
ム、イオン粒子などの空間分布を表す像を画像信号に変
換する固体撮像素子であって、画素配列の略中央に基板
を貫く開口が設けられており、各画素の画像信号を読み
出す信号伝送路が開口を避けて形成されていることを特
徴とする。
これによれば、開口の周囲に画素が配列された穴開き
固体撮像素子が提供される。受像面に達したこれらの
光、放射線、電子、イオン等のエネルギー線のうちこの
開口部分に達したエネルギー線はそのまま開口を透過す
る。
この撮像素子の撮像部は、開口を境界の一部とする少
なくとも2つの領域に区分されており、各画素の画像信
号を転送して読み出すレジスタがこの少なくとも2つの
領域についてそれぞれ専用に設けられていることが好ま
しい。
これによれば、撮像部は開口を境界の一部とする少な
くとも2つの領域に区分され、それぞれ専用の電荷読み
出し用レジスタ(通常は水平転送レジスタ)を有してい
る。つまり、開口をはさんで少なくとも2つの独立の撮
像部が存在するのと類似した状態になる。撮像部全体が
一つの領域からなる従来型の固体撮像素子で画素形成位
置の中央に開口を形成すると開口部分を超える電荷の垂
直転送は困難になる。この結果、垂直転送を行えない部
分の画素、通常は開口より上部の所定の幅の画素は画像
信号を読み出すことのできない無効画素となる。本発明
では、開口部分を境界として複数の領域に区分している
ので、開口部分を超える電荷の垂直転送を行う必要がな
い。つまり余計な無効画素が発生するのを防止できる。
さらに、この撮像素子は、基板上の受像面と反対の側
に画素の画像信号を転送する電極が形成されているいわ
ゆる裏面照射型であることが好ましい。裏面入射型の固
体撮像素子は、いわゆる表面入射型の固体撮像素子に比
べると、受像面が電極で覆われていないため、有効入射
面が広くなり、入射エネルギーの変換効率が表面入射型
に比べて高く、高感度であるという特徴を有している。
一方、本発明の分析装置は、これらの固体撮像素子の
いずれかと、この撮像素子と被測定物との間に配置さ
れ、被測定物の像を撮像素子の受像面に結像させる結像
手段と、開口を通過してくるエネルギー線を利用して被
測定物の特性を分析すると共に、その分析データを分析
データ信号に変換する分析手段と、撮像素子から出力さ
れる画像信号および分析手段から出力される分析データ
信号に基づいて、被測定物の画像および分析データを表
示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
これによれば、穴開きの固体撮像素子の開口部を透過
したエネルギー線を利用して被測定物の特性が分析手段
により分析される。したがって、固体撮像素子の出力画
像のうちの開口位置が分析位置と確実に一致する。
さらに、撮像手段から出力される画像信号と同期し、
このうち開口に対応する信号部分に重畳するマーカー表
示信号を発生させるマーカー信号発生手段をさらに備
え、この手段はさらに、マーカー発生手段から出力され
るマーカー表示信号に基づいて、表示画像上に分析手段
による分析位置を示すマーカーを同時に表示することが
好ましい。これにより、分析位置の確認がさらに容易に
なる。
被測定物は、固体撮像素子の受像面に対し移動自在に
配置されてもよい。あるいは、受像面が、被測定物に対
し移動自在であってもよい。これにより、被測定物の分
析位置を走査することが容易になる。
分析手段には、分光器、エネルギー分析器、質量分析
器を用いることができ、電子やイオンを測定対象とする
場合は、固体撮像素子の開口を通過した電子またはイオ
ンを減速する電子光学系をさらに備えていることが好ま
しい。また、分析手段にストリークカメラを備えていて
もよい。
また、結像手段は光学レンズ、プリズムあるいはミラ
ーからなる光学系で構成され、この光学系を構成する光
学素子の少なくともひとつが被測定物または撮像手段に
対して移動自在であってもよい。あるいは、結像手段は
被測定物と前記撮像手段の間に任意の磁界又は電界を形
成する偏向器を有しているものでもよい。
図面の簡単な説明 図1は、本発明に基づく固体撮像素子の一実施形態の
断面図である。
図2は、図1の正面図である。
図3は、その開口部分近傍の拡大図である。
図4は、固体撮像素子の電荷読み出しの別の形態を示
すものである。
図5は、図1の固体撮像素子とは別の実施形態の正面
図である。
図6は、本発明に基づく分析装置の説明図である。
図7は、図6の分析装置の出力画像を表す説明図であ
る。
図8は、本発明に基づく分析装置の第2の実施形態で
ある分光分析装置の説明図である。
図9は、第2の実施形態の変形例を表す説明図であ
る。
図10は、本発明の第3の実施形態であるアトムプロー
ブ電界イオン顕微鏡の説明図である。
図11は、被測定物から放出されるイオンの説明図であ
る。
図12は、本発明の第4の実施形態であるストリークカ
メラを用いた蛍光寿命測定装置の説明図である。
図13は、被測定物の画像検出と分光測定を同時に行う
従来の装置の説明図である。
図14は、本発明の固体撮像素子の他の利用形態を示す
図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、添付図面に基づき、本発明に係る固体撮像素子
およびこれを用いた各種分析装置の種々の実施形態につ
いて説明する。尚、各図において同一要素には同一符号
を付して重複する説明を省略する。また、各図において
寸法比率は実際のものと必ずしも一致していない。
[固体撮像素子] 最初に本発明に係る固体撮像素子の実施形態について
図1〜図4を参照して説明する。
図1に示されるように、本発明の固体撮像素子31は、
たとえば、三相駆動式の表面チャンネル型のCCD(Charg
e Coupled Device)を利用したタイプのものが用いら
れ、セラミック等の絶縁材からなるパッケージ35にSi基
板などからなる板上の撮像部33が取り付けられた構造と
なっている。以下、単にこの撮像素子をCCD31と称す
る。パッケージ35にはCCD31の外部部品等と電気的に接
続するための端子35aが複数設けられており、CCD31を駆
動するための電圧供給電極や撮像部33に配設される信号
出力電極33aなどとワイヤボンディングにより接続され
ている。
撮像部33は、厚さ100μm程度のp型Si基板33bの表面
に約0.1μmの厚さのSiO2膜33cが形成され、そのSiO2
33c上には電荷転送電極33dが2次元状に複数個配列され
た構造となっている。そして、撮像部33のほぼ中央には
厚み方向に貫通する開口34が開設されている。この開口
34はエッチングなどにより形成すればよい。開口34の口
径は、撮像部33のSi基板33bの厚さが約100μmの場合、
たとえば、96μmφ程度とされる。通常のエッチングで
はSi基板33bの厚さ方向だけでなくSi基板33bの平面方向
へも行われるので、開口34の口径はSi基板33bの厚さ寸
法とほぼ同径のものとなる。そのため、開口34の口径を
Si基板33bの厚さ寸法より小さいものとする必要がある
ときには、異方性エッチングを行えばよい。撮像部33へ
の光線などの入射面の反対側からエッチングを行うこと
により、テーパ状となるが開口34の口径を小さく形成す
ることが可能となる。更に、撮像部33の開口34と共に、
パッケージ35にも開口35bが設けられ、CCD31を光線また
は放射線の一部が通過できるようになっている。
次に、図2〜図4に基づいてCCD31の撮像部33につい
て詳細に説明する。図2は、撮像部33の入射側正面の概
略図であり、図3は、図2の撮像部33の開口34近傍の拡
大図である。そして、図4は図2に示される実施形態と
の比較形態の入射側正面の概略図である。ここで、図3
では、簡略化のため、電荷転送電極33dおよびこれに対
応する各画素33eの記載は一部を除いて省略してある。
図3に示されるように、撮像部33の表面には光電変換を
行うフォトダイオードである画素33eが多数配列されて
いる。たとえば、撮像部33の有効面積12.3mm×12.3mm中
に、それぞれの大きさが12μm×12μmの画素33eが102
4×1024個配列されている。この各画素33eが並べられた
領域は、開口34の中心を通る水平区分線331により区分
される上下2つの領域33h、33iに分割されている。そし
てそれぞれの領域33h、33i用の二つの水平転送レジスタ
33gがこの二つの領域33h、33iを上下から挟み込むよう
な形で配置されている。
ここで、撮像部33の開口34およびその周辺には画素を
形成することができない。図3に示されるように、この
画素33eが形成されない領域33fの寸法は、約8画素分の
開口34の直径に対し、10画素分とするのが望ましい。こ
のように、開口34の縁部分から1画素分を空けて画素33
eを設けることにより、開口34の形成時の開口34の周辺
部分のダレ等の乱れによるSiO2膜33cの剥がれ、転送電
極33dの短絡などの発生が回避でき、それらによるCCD31
の動作不良が未然に防止できる。
このCCD31では、前述のように撮像部33を分割し、そ
れぞれの領域に専用の水平転送レジスタ33gを設けてい
る。したがって、各撮像領域33h、33iから水平転送レジ
スタ33gに向かって図2に矢印で示すように一列ずつ電
荷を垂直転送し、水平転送レジスタ33gから1画素ずつ
の電荷を取り出すことにより画像信号の読み出しを行っ
ている。その結果、開口部近傍の10×10画素分の無効領
域を除いた全画素の画像信号を読み取ることが可能であ
る。
この領域の分割数は2分割に限られるものではなく、
3以上の分割数とすることも可能であり、特定の分割領
域で水平転送レジスタを共有する構成とすることも可能
である。
比較例として撮像領域を分割していない開口を有する
撮像部33の例を図4に示す。この実施形態では、開口34
を飛び越えて電荷の垂直転送が行えないため、図1の実
施形態より広い斜線で示される領域33fについて画像信
号を読み出すことができず、無効画素となっている。
こうした無効画素が開口部の近傍以外に発生するのを
防止する技術としては、図2に示した実施形態のように
撮像領域を区分してそれぞれに専用の電荷転送レジスタ
を設ける技術のほか、撮像部と別に撮像部で蓄積した電
荷を一時保管する専用の蓄積部を備えており、撮像部の
開口に対応する蓄積部にもダミーの蓄積部を設ける技
術、開口を回避して電荷転送路を配線する技術などが適
用できる。
図5は、本発明の固体撮像素子の第2の実施形態を示
したものである。
このCCD31aは前述のCCD31と同様に中央に貫通する開
口34が設けられている。そして、このCCD31aはいわゆる
裏面照射型のCCDである。すなわち、CCD31aは、セラミ
ック等の絶縁材からなるパッケージ35にSi基板などから
なる板上の撮像部33が取り付けられた構造となってお
り、詳述すると、パッケージ35の表面に配線用Si基板33
kが配置され、撮像部33のSi基板33bの内側(パッケージ
35側)にSiO2膜33cが形成され、そのSiO2膜33c上に多数
の電荷転送用電極33dが配列されている。そして、Si基
板33bの外側(光電子の入射側)にはp+−Si層33jが形成
されている。
そして、CCD31aに電子ビームや軟X線が入射すると、
撮像部33のごく表面で吸収し信号電荷を発生させるの
で、これを蓄積かつ転送する転送用電極33dの下まで有
効に到達できるようにするためSi基板33bは20μm程度
まで薄くされ、周縁部だけが支持のために厚く残された
構造とされている。また、電子の打ち込まれる側の表面
は発生した電荷が転送電極側に効率良く送り込まれるよ
うにp+−Si層33jがイオン注入により設けられている。
このような裏面照射型のCCD31aによれば、Si基板33bの
厚みが20μm程度と薄くされているため、それに応じて
エッチング等により開口34の口径を24μm程度とするこ
とができる。また、裏面照射型であるため、電極33dが
入射面を遮ることがなく、入射面の有効面積が実質的に
増大し、被写体の像を効率良く撮像することが可能とな
る。
なお、上記のCCDは三相駆動式のもの、二相駆動式ま
たは四相駆動式のものであってよく、また、フレーム転
送方式のものに限られずインターライン転送方式やフレ
ームインターライン転送方式のものであってもよい。更
に、固体撮像素子としては、CCDに限られるものでな
く、MOS型のものなどであってもよい。
[分析装置] 以下、上述の構成の固体撮像素子を利用した各種分析
装置について実例を挙げて詳細に説明する。なお、以下
の説明では、CCDを用いた例について説明しているが、
本発明はこれに限られるものではなく、前述のように各
種の開口を有する固体撮像素子を応用することが可能で
ある。
(第1の実施形態) 図6は分析装置1の全体概要図である。図6に示され
るように、分析装置1は、被測定物2の形状を観察しな
がら、その被測定物2の特定位置における色彩を細かく
分析可能な装置であって、撮像手段であるCCD31、CCD駆
動回路32、結像手段である光学レンズ系41、分析手段で
ある分光器51、検出器52、データ処理回路53、表示手段
である信号重畳回路61、モニタ62を備えると共に、被測
定物2を配置するためのX−Yステージ71、マーカー信
号発生手段であるマーカー信号発生器81を具備してい
る。
ここで、CCD31は、上述した本発明の固体撮像素子の
ひとつであり、たとえば、図1〜図3に示した実施形態
の素子が適用可能である。
分析装置1の各部について詳述すると、まず、測定対
象となる被測定物2を配置するためのX−Yステージ71
が光軸に直交する平面方向に移動自在に設けられてい
る。すなわち、X−Yステージ71は、被測定物2の配置
面がCCD31の受像面である撮像部33とほぼ平行に配さ
れ、少なくともその配置面と平行移動自在に設けられて
いる。このため、X−Yステージ71に配置した被測定物
2がCCD31に対し相対移動可能となり、その移動によりC
CD31で被測定物2の各部が撮像可能となる。なお、被測
定物2の各部を撮像するためにはX−Yステージ71とCC
D31が相対的に移動する構造となっていればよく、X−
Yステージ71を固定としCCD31をX−Yステージ71に対
して移動自在としてもよい。また、X−Yステージ71お
よびCCD31の双方を移動自在としても勿論よい。更に、
そのX−Yステージ71またはCCD31は、互いに平行移動
するだけでなく、接近または隔離する方向へ移動するよ
うに構成されていてもよい。
そして、CCD31にはCCD駆動回路32が接続されている。
このCCD駆動回路32は、CCD31を駆動制御すると共に、CC
D31が出力する映像信号を受けて増幅を行うものであ
る。また、X−Yステージ71とCCD31との間には光学レ
ンズ系41が配設され、被測定物2からの光線または放射
線をCCD31に結像している。この光学レンズ系41を被測
定物2またはCCD31に対し移動自在に設けておけば、X
−Yステージ71またはCCD31を移動させることなく、光
線等の結像位置を変えることが可能となる。なお、前述
の被測定物2から放出される光線または放射線は、被測
定物2自体から発せられる光線または放射線のほか、被
測定物2へ照射され被測定物2で反射してくる光線また
は放射線を含むものである。
また、CCD31の背後には、分析手段の一部をなす分光
器51が配設されている。この分光器51は、CCD31の開口3
4を通過してくる光線を分光するものであって、プリズ
ム、回折格子、色フィルタなどが用いられる。また、分
光器51の出力側には検出器52が接続されている。この検
出器52は、分光器51で分光された光線のスペクトルを読
み取る機器であって、光線の入力により光線の波長スペ
クトルに応じた電気信号を出力するものである。この検
出器52としては、多チャンネル検出器などが用いられ
る。また、検出器52の出力側にはデータ処理回路53が接
続されている。データ処理回路53は、検出器52から出力
される波長スペクトルのデータを処理し、分析データ信
号を出力する回路である。
さらに、データ処理回路53の出力側には、表示手段の
一部をなす信号重畳回路61が接続されている。この信号
重畳回路61は、データ処理回路53のほか、CCD駆動回路3
2およびマーカー信号発生器81とも接続されており、CCD
駆動回路32からの映像信号、データ処理回路53からの分
析データ信号およびマーカー信号発生器81からのマーカ
ー表示信号を入力して重畳する機能を有している。ま
た、モニタ62は、信号重畳回路61から出力される信号を
受けて、被測定物2の二次元像62a、分析データ62bおよ
び分析位置(サンプリング位置)を示すマーカー62cを
同時に表示する機器である。このモニタ62としては、公
知のものが用いられる。
このマーカー信号発生器81が発生するマーカー表示信
号は、CCD駆動回路32から出力される映像信号と同期し
た信号であって、その映像信号の開口34に対応する信号
部分に重畳されるものである。CCD駆動回路32から出力
される映像信号における開口34に対応する信号部分は撮
影部33における開口34の位置から特定できるため、映像
信号と同期をとることにより、その開口34に対応する信
号部分にマーカー表示信号を重畳することが容易、か
つ、確実に行えることとなる。
次に分析装置1の動作について説明する。
まず、図1に示されるように、X−Yステージ71上に
測定対象となる被測定物2をセットする。この状態にお
いて、被測定物2から放出される光線は、光学レンズ系
41を介してCCD31の撮像部33上に結像される。その際、
被測定物2から放出される光線は、その被測定物2へ所
定の光の照射による反射光線であってもよい。また、X
−Yステージ71とCCD31との間にはハーフミラーのよう
なものが存在しないから、被測定物2から放出される光
線の像の波長特性などが変化してしまうことがない。
次いで、CCD31では撮像部33上に結像された被測定物
2の光線の像に応じて光電変換が行われ、そのCCD31か
ら光線の像に対応した電気的な映像信号が出力される。
その映像信号は、CCD31からCCD駆動回路32へ伝送されて
増幅されたうえでこのCD駆動回路32から出力される。
一方、CCD31へ結像された被測定物2の像を形成する
光線のうち一部は、開口34を通じてCCD31の背後へ抜け
て行くこととなる。そして、CCD31を貫通した光線は、
分析用のサンプリング光線として分光器51へ入射され
る。分光器51では光線は波長帯域ごとに分光され、検出
器52により各波長ごとの強度に対応する信号として検出
される。こうして検出器52から出力された信号は、デー
タ処理回路53へ入力され、分光した波長の強度データの
分析データ信号としてデータ処理回路53から出力され
る。
そして、CCD駆動回路32から出力される映像信号、デ
ータ処理回路53から出力される分析データ信号およびマ
ーカー信号発生器81から出力されるマーカー表示信号は
それぞれ信号重畳回路61へ入力され、この信号重畳回路
61にて重畳されてモニタ62へ入力される。その際、映像
信号における開口34の信号部分にマーカー表示信号が重
畳されることとなる。そして、信号重畳回路61からモニ
タ62へ各信号による重畳信号が出力され、モニタ62に
は、たとえば図7に示すように、映像信号成分に基づい
て被測定物2の二次元映像62aが表示され、分析データ
信号成分に基づいて波長帯域ごとのスペクトルを示す分
析データ62bが表示され、分析データ62bの分析位置を示
すマーカー62cが二次元映像62a上に同時に表示される。
このとき、マーカー62cは、撮像部33の開口位置に表示
されるので、分析データの分析位置と必ず一致し正確な
位置を示すこととなる。
また、モニタ62には、被測定物2の二次元像62a、分
析データ62bおよび分析位置を示すマーカー62cが同時に
表示されるので、被測定物2の表面形状の観察とその被
測定物2上の所望位置における色彩データ(たとえば、
波長帯域ごとのスペクトル強度)の計測が同時に行え、
被測定物2の状態や性質などが容易に把握できる。ま
た、被測定物2の観察および計測において、分析すべき
位置を変更したいときには、被測定物2がセットされる
X−Yステージ71をCCD31に対し相対移動させることに
より分析位置の変更が容易に行える。その際、CCD31側
をX−Yステージ71に対し相対移動させてもよい。それ
らの移動に伴い、モニタ62に表示される被測定物2の二
次元像62aに対するマーカー62cの示す相対位置が変化す
ることとなるが、その移動を任意な位置へランダムに行
ったとしても、マーカー62cは常に開口34の位置を示す
のでマーカー62cの示す位置と実際に分析されている位
置(分析サンプリング位置)がズレてしまうことはな
い。また、被測定物2の二次元像62aを観察しながら、
X−Yステージ71などを移動させることによりその所望
の箇所を開口34の位置に合わせることが可能となる。こ
のため、被測定物2の所望箇所の分析作業が効率良く行
え、分析データの取り込み時間を大幅に短縮することが
できる。一方、被測定物2の二次元像62aに対し広い範
囲にわたって分析データを得たいときには、この被測定
物2の観察および計測において、X−Yステージ71等の
移動を制御して、被測定物2上で分析位置を順次自動的
に走査するようにすれば、被測定物2の各部の計測作業
が効率良く行える。
以上説明したように、この分析装置1によれば、被測
定物2の二次元像62aの観察と所望の箇所の分析が同時
に行え、その際、分析位置がマーカー62cにより確実に
示される。また、被測定物2から放出される光線のサン
プリングがその光線の特性を変化させる物、たとえばハ
ーフミラーなどを介することなく行える。従って、被測
定物2の観察と共に、被測定物2についての分析が正確
に行える。
なお、前述した分析装置1は、被測定物2の二次元像
62aと分析データ62bが別の表示手段により表示されるも
のであってもよい。すなわち、データ処理回路53から出
力される分析データ信号は必ずしも信号重畳回路61で重
畳される必要はなく、信号重畳回路61に接続されるモニ
タ62とは別にモニタまたはXYプロッタなどの表示手段を
データ処理回路53に接続することにより、被測定物2の
二次元像62aと分析データ62bを別個の表示手段により表
示させるものであってもよい。
(第2の実施形態) 次に図8、図9に基づいて分析装置の第2の実施形態
について説明する。第1の実施形態に係る分析装置1は
被測定物2から放出される光線の二次元像を観察可能と
し、被測定物2の特定位置における色彩特性を計測可能
としたものである。これに対して、第2の実施形態は、
観察対象を被測定物2から放出される光電子の二次元像
とし、計測対象をその光電子のエネルギー特性とした光
電子分光機能を有する分析装置である。
図8に示されるように、分析装置1aは、撮像手段であ
るCCD31a、CCD駆動回路32、結像手段である第一集束コ
イル41a、第二集束コイル41b、偏向コイル41c、分析手
段である半球型エネルギー分析器54、TVカメラ55、表示
手段である信号重畳回路61、モニタ62を備えると共に、
被測定物2を配置するための試料支持台71a、被測定物
2から光電子を放出させるためのX線発生器45およびマ
ーカー信号発生手段であるマーカー信号発生器81を具備
した構成とされている。
分析装置1aの各部について詳述すると、まず、測定対
象となる被測定物2を配置するための試料支持台71aが
真空容器42の端部に配置されている。試料支持台71a
は、非磁性体からなり、たとえば、非磁性金属からなる
板状のものが用いられる。また、試料支持台71aは、導
電性を有する固定リング72に着脱自在とされており、こ
の固定リング72に取り付けられた状態で真空容器42の開
口部分に配置されている。固定リング72は、Oリング73
を介して気密フタ74により押圧され、真空容器42の開口
部に真空封着されている。このため、試料支持台71aに
被測定物2をセットすることにより、被測定物2は真空
空間内に置かれることとなる。また、気密フタ74を外す
ことにより、試料支持台71aにセットした被測定物2の
交換が可能となっている。固定リング72には高圧電源が
接続され、負電位、たとえば−10kVの電圧が印加され、
これと接続された試料支持台71aにもこの電圧が印加さ
れる。また、真空容器42には真空ポンプ44が接続されて
おり、その内部の真空度を任意に調整できるようになっ
ている。この真空容器42は、通常使用時に1×10-6Torr
以下の真空状態とされる。
また、真空容器42に配置された試料支持台71aから内
側へ隔てて加速電極43が設置されている。加速電極43
は、真空容器42の側壁と電気的に接続されており、真空
容器42が接地されていることに伴って±0kVの電位とさ
れている。この加速電極43は、光電子などが通過できる
ように開口が設けられている。この結果、燃料支持台71
aと加速電極43との間に形成された加速電界により被測
定物から放出された放出エネルギーV0(eV)の光電子は
V0+104(eV)のエネルギーに対応する速度まで加速さ
れる。
一方、加速電極43を挟んで試料支持台71aの反対側に
は、CCD31aが配設されている。CCD31aは、被測定物2か
ら放出される光電子の像を受け光電変換して電気的な映
像信号を出力する固体撮像素子である。このCCD31aに
は、前述の図4に示される第2の実施形態のCCD31aが用
いられている。
このCCD31aには、第1の実施形態の分析装置1と同様
に、CCD駆動回路32が接続されている。このCCD駆動回路
32によりCCD31aが駆動制御されると共に、CCD31aから出
力される映像信号が増幅できるようになっている。
そして、真空容器42に隣接してX線発生器45が配設さ
れている。このX線発生器45は、被測定物2へ軟X線を
照射するための機器であって、真空室45aの内部にガス
パフX線源45b、反射ミラー45cを配設した構造とされて
いる。真空室45aは前述の真空ポンプ44と接続され、そ
の内部の真空度を任意に調整できるようになっている。
また、真空室45aの側壁には透過窓45dが設けられてお
り、この透過窓45dを通じて真空室45a内から軟X線が試
料支持台71a上の被測定物2へ向けて照射できるように
なっている。透過窓45dを設けているのは、真空室45aに
はガスパフX線源が配置されているので真空度が低く、
高真空に保つ必要のある真空容器42の内部とその真空室
45aとを仕切るためである。この透過窓45dとしては、軟
X線のみを透過させる薄膜、たとえば、格子状支持体に
支えられた有機フィルムやチッ化シリコン膜などが用い
られる。また、反射ミラー45cは、ガスパフX線源45bか
ら出射されるX線を透過窓45dへ反射すると共に、反射
するX線の分光機能を有している。すなわち、反射ミラ
ー45cは、ガスパフX線源45bから入射されるX線のうち
軟X線のみを反射させる機能を有している。このX線発
生器45によれば、真空容器42内に配置される試料支持台
71a上の被測定物2に対して軟X線を照射することがで
きる。
また、真空容器42を取り巻いて第一集束コイル41a、
第二集束コイル41bが配置されており、これらの第一集
束コイル41a、第二集束コイル41bにはそれぞれ駆動電源
41d、41eが接続されている。これらの第一集束コイル41
a、第二集束コイル41bが通電されることにより真空容器
42内に磁界が形成される。そして、軟X線の照射により
被測定物2から放出され、試料支持台71aと加速電極43
との間に形成された加速電界により加速された光電子群
をCCD31aへ結像することが可能となる。更に、真空容器
42の周囲には偏向コイル41cが配置されており、偏向コ
イル41cには駆動電源41fが接続されている。この偏向コ
イル41cは、駆動電源41fにより通電されることにより、
磁界の形成状態を任意に制御可能とされている。このた
め、偏向コイル41cの磁界形成制御により、被測定物2
から放出される光電子群をCCD31a上の所望の位置に結像
させることが可能となる。
CCD31aの背後には、まず電子光学系47が配置されてい
る。この電子光学系47は、例えば複数の円筒電極群47
a、47b、47c、47dからなり、電極47aは±0Vに接地さ
れ、電極47dには、固定リング72の印加電圧よりVA
(たとえば150V)だけ高い−9.85kVの電圧が印加されて
いる。そして、中間の電極47b、47cには、接地電位とこ
の−9.85kV電位の間の所定の電圧が印加されている。こ
れにより加速電極43で加速された電子は、電子光学系47
により被測定物2から放出された当初の速度に近い速
度、つまりV0+VA′(eV)に対応する速度まで減速され
る。
電子光学系47の背後には、分析手段の一部をなす半球
型エネルギー分析器54が配置されている。このエネルギ
ー分析器54は、電子光学系47を通過してくる光電子のエ
ネルギーを分析する機器であって、電子光学系47の背後
に一端を位置させ内外同心に配された半球状の電極54
a、54b、それらの電極54a、54bの他端側に配置されたマ
イクロチャンネルプレート54cおよび蛍光板54dにより構
成されている。そして、外周側の電極54aと内周側の電
極54bには電子光学系47の終端側の電極47dの電位(−9.
85kV)に対して負および正の電圧となる−9.95kVおよび
−9.75kVの電圧がそれぞれ印加されて、電極54aから電
極54bへ向けて電界が形成されており、電極54a、54b間
へ入射してくる光電子を電極54a、54bに沿って円運動さ
せる構造となっている。また、マイクロチャンネルプレ
ート54cの入射面は電極47dの電位と同電位とされ、マイ
クロチャンネルプレート54cの出射面および蛍光板54dに
はそれぞれこれに対して正の電圧が印加されて、マイク
ロチャンネルプレート54cの入射面、出射面、蛍光板54d
と順次高電位となるようにされている。
このエネルギー分析器54によれば、CCD31aの開口34が
入射絞り機能を果たし、そのCCD31aの開口34を通過して
くる光電子を電子光学系47を経て電極54a、54bの間に入
射させて、光電子の持つエネルギーに応じて電界中での
光電子の軌道半径が変わることを利用して、光電子にお
けるエネルギー分布を検出することが可能となる。
この分析装置1aでは、エネルギー分析器54の蛍光板54
dに対向してTVカメラ55が配置されている。このTVカメ
ラ55は、蛍光板54dにより発せられる光を撮影するため
のものである。TVカメラ55から出力される分析映像信号
(分析データ信号)は、信号重畳回路61に入力されてい
る。また、前述のCCD駆動回路32から出力される映像信
号およびマーカー信号発生器81から出力されるマーカー
表示信号も信号重畳回路61に入力されており、その信号
重畳回路61により各信号が重畳され、モニタ62に入力す
べき信号とされる。なお、信号重畳回路61、モニタ62、
マーカー信号発生器81については実施形態1と同様なも
のが用いられる。
次に分析装置1aの動作について説明する。
まず、試料支持台71aに測定対象となる被測定物2を
セットする。次いで、真空ポンプ44により真空容器42
内、真空室45a内およびエネルギー分析器54内を真空状
態とする。そして、第一集束コイル41a、第二集束コイ
ル41b、偏向コイル41cにそれぞれ駆動電源41d、41e、41
fにより通電すると共に、電子光学系47の各電極47a、47
b、47c、47d、固定リング72、電極54a、54b、マイクロ
チャンネルプレート54cおよび蛍光板54dに所定の電圧を
印加する。この状態において、ガスパフX線源45bから
X線を出射させ、反射ミラー45cへ反射させることによ
り軟X線のみを透過窓45dから出射させる。すると、そ
の軟X線は、試料支持台71a上の被測定物2の表面に照
射される。その軟X線の照射により、被測定物2の表面
から特性に応じて光電子群が放出されることとなる。そ
の光電子群は、第一集束コイル41a、第二集束コイル41b
による磁界と試料支持台71aと加速電極43との間の加速
電界により、加速電極43の開口を抜けてCCD31aへ向って
進行し、そのCCD31a上に結像される。
次いで、CCD31aにおいて結像された被測定物2の光電
子の像に応じて光電変換が行われ、そのCCD31aから光電
子の像に対応した電気的な映像信号が出力される。その
映像信号は、CCD31aから真空容器42外のCCD駆動回路32
へ伝送され増幅されてCCD駆動回路32から出力されるこ
ととなる。一方、CCD31aへ結像された被測定物2の像を
形成する光電子のうち一部は、開口34を通じてCCD31aの
背後へ抜けて行く。その際、CCD31aに開口34が開設され
ることにより、ハーフミラーなどでは分岐できない光電
子の一部をサンプリングすることが可能となる。そし
て、CCD31aを貫通した光電子は、電子光学系47により減
速されてエネルギー分析器54へ入射される。すなわち、
開口34を抜けて電子光学系47で減速された光電子は、電
極54a、54bの間へ入射され、その電極54a、54b間の電界
により円軌道上を移動していく。その際、光電子のエネ
ルギーが大きいつまり、速度が早いほど円軌道の半径は
大きく、速度が小さいほど円軌道の半径は小さくなるの
で、光電子のエネルギーに応じて軌道半径が異なってく
る。したがって、電極54a、54bの間を抜けて光電子がマ
イクロチャンネルプレート54cに入射される位置も異な
り、この位置によりその光電子のエネルギーが計測可能
となる。そして、この光電子はマイクロチャンネルプレ
ート54cにより増幅されて蛍光板54dへ入射することによ
り、その蛍光板54dで光に変換され電子分光スペクトル
のプロファイルが形成される。その電子分光スペクトル
のプロファイルはTVカメラ55に撮像され、電気的な分析
データ信号としてTVカメラ55から出力される。
そして、CCD駆動回路32から出力される映像信号、TV
カメラ55から出力される分析データ信号およびマーカー
信号発生器81から出力されるマーカー表示信号がそれぞ
れ信号重畳回路61へ入力され、この信号重畳回路61にて
重畳されてモニタ62へ入力される。その際、映像信号に
おける開口34の信号部分にマーカー表示信号が重畳され
ることとなる。そして、信号重畳回路61からモニタ62へ
各信号の重畳信号が出力されることにより、モニタ62に
は、映像信号成分に基づいて被測定物2の二次元像が表
示され、分析データ信号成分に基づいて電子分光スペク
トルのプロファイルが表示されると共に、分析位置を示
すマーカーが表示される。
更に、偏向コイル41cに駆動電源41fを通電することに
より、被測定物2からの光電子像をCCD31a上で移動さ
せ、分析したい箇所をCCD31aの開口34に合わせれば、所
望箇所の分析データを得ることができる。
このように、分析装置1aによれば、被測定物2の二次
元像、分析データおよびサンプリング位置を示すマーカ
ーが同時に表示されるので、被測定物2の表面形状の観
察とその被測定物2上の所望位置における電子分光スペ
クトルのプロファイルの計測が同時に行え、被測定物2
の状態や性質などを容易に把握することができる。従っ
て、光電子分光の計測に有用なものとなる。
なお、前述した分析装置1aは、被測定物2の二次元像
と分析データが別の表示手段により表示されるものであ
ってもよい。すなわち、データ処理回路53から出力され
る分析データ信号は必ずしも信号重畳回路61で重畳され
る必要はなく、信号重畳回路61に接続されるモニタ62と
は別にモニタまたはXYプロッタなどの表示手段をデータ
処理回路53に接続することにより、被測定物2の二次元
像と分析データを別個の表示手段により表示させるもの
であってもよい。
図9は、この分析装置の変形例となる分析装置1a′を
示している。この装置と上述の分析装置1aの違いは電子
光学系47、47′の違いのみである。図8に示す分析装置
1aでは、複数の円筒形電極47a〜47dを用いて光電子の減
速を行っていたが、図9に示すこの分析装置1a′では、
−9.85kVが印加された電極47′のみで直ちに光電子を減
速していることを特徴としている。この場合は、構造が
簡単になる利点がある。
CCD31aで電子像を撮影するには、10keV程度に電子を
加速することが好ましい。これにより光電子のCCDにお
ける信号変換効率が向上し、結像の空間分解能も良くな
る。しかし、この高速電子をそのまま半球状エネルギー
分析器54に入射させた場合は、半球内を電子が高速で通
過するために、内部の電界による電子の軌道変化が小さ
く、エネルギー分解能が低下する。したがって、上述の
ように減速電子光学系を有することが好ましい。
また、CCD31aの基板電位を高電圧(たとえば+10kV)
として、固定リング72、電子光学系47の終端電極側をグ
ランド電位に近い電位+VA′(たとえば+150V)として
もよい。この場合は、CCD31aを正の高圧電位で動させる
必要があるが、大型の半球状エネルギー分析器54を低電
圧電位で駆動させられるという利点がある。
(第3の実施形態) 次に図10、図11に基づいて分析装置の第3の実施形態
について説明する。この第3の実施形態は、観察対象を
被測定物2から放出されるイオンの像とし、分析対象を
放出されるイオンの種類およびその各イオンの量とした
分析装置である。たとえば、アトムプローブ電界イオン
顕微鏡に被測定物2の像の観察のほか分析機能を付加し
たものである。
図10に示すように、分析装置1bは、撮像手段であるCC
D31b、CCD駆動回路32、結像手段である偏向電極46、分
析手段である質量分析部56、表示手段である信号重畳回
路61b、モニタ62bを備えると共に、被測定物2にパルス
電圧を供給するパルス電圧発生器21、質量分析部56の分
析データを表示するオシロスコープ57およびマーカー信
号発生手段であるマーカー信号発生器81を具備した構成
である。
分析装置1bの各部について詳述すると、分析装置1b
は、少なくとも二つの密閉空間11、12が隣接して画成さ
れている。密閉空間11は被測定物2を配置してその被測
定物2からイオンを放出させるための空間であり、密閉
空間12は被測定物2から放出されたイオンの一部の質量
を検出するための空間である。たとえば、密閉空間11の
側壁に被測定物2が貫通して配置され、被測定物2にお
ける分析すべき箇所が密閉空間11内へ突き出した状態と
される。この場合、被測定物2としては棒状に形成した
ものが用いられる。また、密閉空間11に配置された被測
定物2には、パルス電圧発生器21、高圧電源22が接続さ
れており正電位の高圧パルスが供給可能となっている。
この高圧パルスが被測定物2に供給されることにより、
被測定物2の表面に強電界を生じ、図11に示されるよう
に、被測定物2の表面の各種の原子がイオン化して被測
定物2から放出され、被測定物2の表面に形成される電
界に沿って加速されて、密閉空間11、12の境界に設置さ
れるCCD31bに衝突し、イオン像として拡大投影される。
また、密閉空間11内には偏向電極46が配置されてい
る。この偏向電極46の板間に印加される電圧を制御する
ことにより、結像されるイオン像をCCD31bの撮像面33上
で任意に移動させることが可能となる。CCD31bとして
は、第2の実施形態と同様な裏面照射型のものが用いら
れる。CCD31bからの出力映像信号は、密閉空間12外に配
設されるCCD駆動回路32へ入力されている。一方、CCD31
bの背後には質量分析部56が設けられている。この質量
分析部56は、CCD31bの開口34を通過してくるイオンの種
類およびその量を検出するものであって、密閉空間12内
ににマイクロチャンネルプレート56aおよびアノード56b
が配置された構造となっている。マイクロチャンネルプ
レート56aは、CCD31bの開口34を通過してくるイオンを
受けて電子を発生し、さらにこの電子を増幅して出力す
るものであって、CCD31bから所定の距離を隔ててCCD31b
と対向する向きに配されている。また、マイクロチャン
ネルプレート56aの後方にはアノード56bが配されて、マ
イクロチャンネルプレート56aで増幅されて出射される
電子を検出できるようになっている。更に、マイクロチ
ャンネルプレート56aおよびアノード56bには電源が接続
され、マイクロチャンネルプレート56aの入射面、出射
面およびアノード56bがそれぞれ所定の電位にされてお
り、CCD31bからのイオンがマイクロチャンネルプレート
56aに入射して電子を発生し、この電子が増倍されてア
ノード56bへから出力として取り出されるようになって
いる。
そして、アノード56bの検出信号は密閉空間12外に配
設されるオシロスコープ57へ入力され、また、パルス電
圧発生器21から同期信号がそのオシロスコープ57へ入力
されている。このため、オシロスコープ57により被測定
物2から放出されるイオンの種類およびその量が表示可
能となっている。すなわち、CCD31bを通過するイオンは
その種類によりマイクロチャンネルプレート56aに到達
する時間が異なることから、被測定物2から異なる複数
のイオンが放出されるとアノード56bにて所定の時間差
をおいて各種のイオンが検出されることとなり、その結
果、オシロスコープ57には、たとえば、横軸をイオンの
種類を表すドリフト時間、縦軸をそのイオンの量を表す
電圧とした波形が表示されることとなる。
また、密閉空間11、12外には、信号重畳回路61、マー
カー信号発生器81およびモニタ62が配置されているが、
これらは第1および第2の実施形態と同様のものが用い
られる。
次に分析装置1bの動作について説明する。
まず、図10に示されるように、密閉空間11に測定対象
となる被測定物2が突出するようにセットする。次い
で、密閉空間11、12を真空状態とする。また、高圧電源
22等を通電して被測定物2、マイクロチャンネルプレー
ト56a、アノード56bにそれぞれ所定の電圧を印加する。
この状態において、パルス電圧発生器21からパルス電圧
を出力させ、被測定物2に高圧パルスを入力する。する
と、図11に示されるように被測定物2の先端表面に多数
のイオンを生ずる。このイオン群は、図10に示される密
閉空間11内に形成された電界により、被測定物2の表面
から放たれイオンビームとなってCCD31b側へ出射され
る。イオンビームは、被測定物2の表面に形成される電
界に沿って加速され、CCD31b上に拡大投影される。
次いで、CCD31bにおいて結像された被測定物2のイオ
ンの像に応じてイオン電子変換が行われ、そのCCD31bか
らイオンの空間分布像に対応した電気的な映像信号が出
力される。その映像信号は、CCD31bから密閉空間11外の
CCD駆動回路32へ入力され増幅されてCCD駆動回路32から
出力されることとなる。一方、CCD31bへ結像されたイオ
ンビームのうちの一部は、CCD31bに開設された開口34を
通じてその背後へ抜けて行く。つまり、開口34の開設に
よりハーフミラーなどでは分岐できないイオンビームの
サンプリングが可能となる。
そして、CCD31bを貫通したイオンは、質量分析部56へ
入射される。すなわち、開口34を抜けてきたイオンは、
密閉空間12内をマイクロチャンネルプレート56aへ向け
て移動して行き、そのマイクロチャンネルプレート56a
にて電子を発生させ、この電子が増幅されてアノード56
bで検出されることとなる。その際、各種イオンの質量
に応じてアノード56bまで到達する時間が異なることか
ら、その到達時間(ドリフト時間)の差によりイオンの
種類が判別でき、到達時間ごとの検出量により各イオン
の量が計測できる。そして、アノード56bで検出された
出力信号がオシロスコープ57へ入力され、そのオシロス
コープ57にて被測定物2に含まれるイオンの種類および
その量が表示される。
CCD駆動回路32から出力される映像信号およびマーカ
ー信号発生器81から出力されるマーカー表示信号がそれ
ぞれ信号重畳回路61へ入力される。そして、この信号重
畳回路61にて重畳された後、モニタ62へ入力される。そ
の際、映像信号における開口34の信号部分にマーカー表
示信号が重畳されることとなる。このため、モニタ62に
は、映像信号成分に基づいて被測定物2の二次元のイオ
ン像が表示されると共に、オシロスコープ57に表示され
る分析データの分析位置がマーカーにて示される。
更に、偏向電極46の板間に適当な電圧を印加すること
により、被測定物2から投影される二次元イオン像をCC
D31b上で移動させ、分析したい箇所をCCD31bの開口34に
合わせれば、所望箇所の分析データを得ることができる このように、分析装置1bによれば、モニタ62およびオ
シロスコープ57を通じて、被測定物2の二次元像、分析
データおよびサンプリング位置を示すマーカーが同時に
表示されるので、被測定物2の表面形状の観察とその被
測定物2の所望位置におけるイオンの放出の計測が同時
に行え、被測定物2の状態や性質などを容易に把握する
ことができる。
以上の説明では、CCD31bの直後にアノード56bを配置
する例について説明したが、質料分析器の分解能を更に
上げたい場合には、図8、図9に示される第2の実施形
態で用いたのと同様の減速用の電子光学系47、47′を配
置して、イオンを減速し、ドリフト時間を長くとればよ
い。
(第4の実施形態) 最後に図12に基づいて分析装置の第4の実施形態につ
いて説明する。本実施形態に係る分析装置1cは、分析手
段としてストリークカメラ58を用いたものであって、被
測定物2から放出される蛍光の二次元像を観察可能と
し、その蛍光の寿命を計測可能としたものである。
図12に示されるように、分析装置1cに設けられている
撮像手段であるCCD31、CCD駆動回路32、結像手段である
光学レンズ系41、表示手段である信号重畳回路61、モニ
タ62、被測定物2を配置するためのX−Yステージ71、
マーカー信号発生手段であるマーカー信号発生器81は、
第1の実施形態のものと同様である。
分析手段であるストリークカメラ58は、図12に示すよ
うに、ストリーク管58aおよび撮影器58bを備えた構成と
されている。ストリーク管58aは、被測定物2から放出
される蛍光のうちCCD31の開口34を通過してくるものを
光電面58cで受けて電子に変換し、偏向板58dの入力電圧
を変化させることにより内部電界を変化させてその電子
の軌道を掃引し、蛍光の入射量の時間変化を蛍光面58e
の輝度変化として出力するものである。なお、図12中の
58fはマイクロチャンネルプレートであり電子の増幅を
行っている。また、58gは電源であってストリーク管58
の各部へ電子を移動させるための電圧を供給している。
また、X−Yステージ71の近傍にはレーザ59aが配置
されており、このレーザ59aから出射されるパルスレー
ザビームがX−Yステージ71上の被測定物2へ照射され
ることにより、被測定物2から蛍光が発せられるように
なっている。このレーザ59aにはレーザ駆動器59bが接続
され、レーザ59aへ駆動電圧を供給している。また、レ
ーザ駆動器59bは偏向板58dへ掃引電圧を供給しており、
ストリーク管58内に形成される電界と被測定物2から放
出される蛍光とは同期がとられている。たとえば、レー
ザ駆動器59b内にはレーザ駆動電源回路と偏向回路が設
けられ、レーザ駆動電源回路から発せられるパルス電圧
がレーザ59aへ駆動電圧として出力され、そのパルス電
圧と同期したトリガ信号がレーザ駆動電源回路から偏向
回路へ入力されることにより、ストリーク管58内の電界
形成と被測定物2からの蛍光放出との同期がとられてい
る。更に、CCD31とストリーク管58aとの間には、光学レ
ンズ系58hが配設されCCD31を抜けてくる蛍光を光電面58
cへ結像している。
撮影器58bは蛍光面58eの輝度状態を撮影するためのも
のであって、蛍光面58eの輝度状態の像を入力して電気
的な分析データ信号として出力するものである。この撮
影器58bとしては公知のTVカメラなどが用いられる。
次に分析装置1cの動作について説明する。
まず、図12に示されるように、X−Yステージ71に測
定対象となる被測定物2をセットし、ストリーク管58a
の各部に所定の電圧を供給する。この状態において、レ
ーザ59aからパルスレーザビームを出射させ被測定物2
へ照射させる。すると、そのレーザビームの照射によ
り、被測定物2から蛍光が発せられる。この蛍光は、光
学レンズ系41を介してCCD31の撮像部33上に結像され
る。
次いで、CCD31において結像された被測定物2の蛍光
の像に応じて光電変換が行われ、そのCCD31から光線の
像に対応した電気的な映像信号が出力される。その映像
信号は、CCD31からCCD駆動回路32へ入力されて増幅さ
れ、CCD駆動回路32から出力される。
一方、CCD31へ結像された被測定物2の像を形成する
蛍光のうちの一部は、開口34を通じてCCD31の背後へ抜
けて行くこととなる。そして、CCD31を貫通した蛍光
は、サンプリング用の蛍光としてストリークカメラ58へ
入射される。ストリークカメラ58のストリーク管58aで
は入射される蛍光強度のが時間変化が蛍光面58eにて輝
度の異なる像(ストリーク像)として出力される。この
ストリーク像は撮影器58にて電気的な分析データ信号に
変換され出力されることとなる。
そして、CCD駆動回路32から出力される映像信号、撮
影器58bから出力される分析データ信号およびマーカー
信号発生器81から出力されるマーカー表示信号はそれぞ
れ信号重畳回路61へ入力され、この信号重畳回路61にて
重畳されてモニタ62へ入力される。その際、映像信号に
おける開口34の信号部分にマーカー表示信号が重畳され
ることとなる。そして、信号重畳回路61からモニタ62へ
各信号による重畳信号が出力され、モニタ62のディスプ
レイ62d上には、図7に示すように、映像信号成分に基
づいて被測定物2の二次元像62aが表示され、分析デー
タ信号成分に基づいて蛍光の寿命を示す分析データ62b
が表示され、分析データ62bの分析位置を示すマーカー6
2cが同時に表示される。
このように、分析装置1cによれば、被測定物2の表面
形状の観察とその被測定物2の所望位置における蛍光寿
命の計測が同時に行え、被測定物2の状態や性質などを
容易に把握することができる。
なお、前述した分析装置1cは、被測定物2の二次元像
62aと分析データ62bが別の表示手段により表示されるも
のであってもよい。すなわち、データ処理回路53から出
力される分析データ信号は必ずしも信号重畳回路61で重
畳される必要はなく、信号重畳回路61に接続されるモニ
タ62とは別にモニタまたはXYプロッタなどの表示手段を
データ処理回路53に接続することにより、被測定物2の
二次元像62aと分析データ62bを別個の表示手段により表
示させるものであってもよい。
以上説明したように本発明によれば、次のような効果
を得ることができる。
すなわち、撮像手段の受像面に開口が設けられること
により、被測定物から放出される光線などの二次元像を
観察しながら、その開口を通じて受像面に照射される光
線などの一部を分析用としてサンプリングすることがで
きる。このため、光線だけでなく、放射線、電子または
イオンなどのサンプリングが可能となる。
また、それらのサンプリングのためにハーフミラーな
どを設ける必要がない。このため、光線などの特性が変
化することがない。従って、被測定物の特性の測定が正
確に行える。
更に、被測定物の観察において撮像手段に設けられた
開口の位置にマーカーが表示されるから、分析データに
おける分析位置を確実にマーカーで示すことができる。
産業上の利用可能性 本発明の開口を有する固体撮像素子は、光、放射線、
電子、イオンなどを利用して物質の特性を分析する装置
において、分析位置あるいはこれらの光、放射線等の分
布を確認しながら、その所定位置の特性を詳細に計測す
る分析する場合の分析位置あるいは分布の確認に用いる
ことができる。また、本発明の固体撮像素子の用途は、
上述の分析装置のみに限られるものではなく、各種のア
パーチャー等の代わりに用いることもできる。例えば、
図14に示されるように固体撮像素子31cの受像面33と反
対の面から細いビーム径のX線ビームをこの撮像素子31
cの開口34を貫いて受像面33に対向して配置した試料2
の表面に衝突するように照射する。これにより、複雑な
X線用の光学系を用いることなく、試料2表面における
散乱X線の2次元像を撮像することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/335 H01L 27/14 G01N 21/27 G01N 23/00 - 23/06 G01J 3/00 - 3/52

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に2次元方向に配列した画素によ
    り、受像面に入射した光、放射線、電子、イオンなどの
    空間分布を表す像を画像信号に変換する固体撮像素子で
    あって、 前記画素配列内に前記基板を貫く開口と、前記開口周辺
    に画素が形成されていない領域が設けられており、前記
    各画素の画像信号を読み出す信号伝送路が前記開口を避
    けて形成されていることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】前記固体撮像素子の撮像部は、前記開口を
    境界の一部とする少なくとも2つの領域に区分されてお
    り、各画素の画像信号を転送して読み出すレジスタが前
    記少なくとも2つの領域についてそれぞれ専用に設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素
    子。
  3. 【請求項3】無効画素領域が前記開口部周辺から前記画
    素配列の外縁のうち各画素の画像信号転送方向と反対方
    向の外縁に掛けて延在して形成されることを特徴とする
    請求項1記載の固体撮像素子。
  4. 【請求項4】前記固体撮像素子は、基板上の前記受像面
    と反対の側に画素の画像信号を転送する電極が形成され
    ているいわゆる裏面照射型であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の固体撮像素子。
  5. 【請求項5】前記固体撮像素子は、CCD若くはMOS型撮像
    素子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の固体撮像素子。
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