JP2015141899A5 - - Google Patents

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相関光学及び荷電粒子顕微鏡
本発明は、相関光学顕微鏡観察及び荷電粒子顕微鏡観察を実行するように構成された装置に関する。当該装置は:
− 粒子光学軸に沿った荷電粒子ビームを生成する荷電粒子源、及び、前記荷電粒子ビームを集束させる2つの磁極片を含む磁気対物レンズを有する荷電粒子鏡筒;
− 前記磁極片間に設けられる試料位置;
記試料位置に設けられた薄くて平坦な試料を撮像する光学顕微鏡であり、前記粒子光学軸に対して垂直な光軸を示す光学顕微鏡
薄くて平坦な試料を、該薄くて平坦な試料が前記粒子光学軸によって撮像され得る一の向きと、薄くて平坦な試料が前記光軸に垂直である他の向きとに保持する試料ホルダ;
を有する。
本発明はさらに当該装置の使用方法に関する。
係る装置は特許文献1から既知である。特許文献1は、試料が存在する面内に載置された引き込み可能な走査光学顕微鏡(SOM)を備える透過型電子顕微鏡(TEM)について記載している。SOMの光軸はTEMの電子光学軸に対して垂直で、かつ前記電子光学軸と交差する。試料を光学顕微鏡の方へ傾けることによって、蛍光画像が、被走査レーザービームを試料へ照射することによって生成され得る。このビームは試料中の蛍光マーカーを励起させる。前記照射に応じて光子が生成される。生成された光子は、光学顕微鏡の対物レンズによって収集され、その後検出される。これらのマーカーは、たとえば細胞組織の特定の部分に取り付けられる。その結果蛍光マーカーは、たとえば脂質層又は特定酵素等を示す。よってこの情報は、TEMの関心領域を明らかにするのに用いられる。
TEMでは、当該TEMの粒子光学軸に垂直な間、試料は撮像される必要はないが、たとえば断層撮像を行っているときには様々な角度で撮像されることに留意して欲しい。極端な場合では、試料がたとえば垂直位置に対して70°傾いているときに撮像される。
さらに光学顕微鏡と電子顕微鏡からの各異なる種類の情報を結合する相関顕微鏡も用いられることも知られていることに留意して欲しい。
透過型電子顕微鏡では、マーカーが用いられるが、これらのマーカーは、原子番号が大きいために生体材料中でコントラストを示す重金属(たとえば金又は銀のクラスタ)を含むことに留意して欲しい。たとえば蛍光マーカーとしても重金属マーカーとしても機能する金のナノ粒子の使用も知られている。
SOMの使用はかなり高価である。非走査型顕微鏡の使用は財政上の観点から好ましい。しかし特許文献1はこのようなことは現実的でないと考えている。レンズ極間の空間が限られ、かつ、レンズ極間に適合するレンズが必然的に開口数(NA)を制限してしまうからである。NAはsinθで定義される。ここでθは最大許容角で、屈折率を1と仮定している(n=1)これは空気の場合でも真空の場合でも当てはまる。従って特許文献1は、色補正を行わない単純レンズを用いることを示唆している。
また、たとえばSOMが色収差に悩まされないとしても、位置の精度に関連する光の励起ビームは単色であるため、回折限界の解像度限界−0.61λ/NAに等しい−は、レンズのNAによって制限される。回折限界の解像度限界は、感度としての対物レンズの許容立体角に比例するので、(NA)2に比例する。
他の装置は、FEI社から販売されている製品データシートDS0126−12−2012で表されているiCorr(商標)を備えるTecnai(商標)である。これはTecnai TEMでの相関顕微鏡の使用を可能にする。係る装置は、相関光学及び電子顕微鏡(CLEM)とも呼ばれている。この装置は、透過型電子顕微鏡と併用されるLED系蛍光顕微鏡を使用する。薄くて平坦な試料が光軸に対して垂直な第2の向きで、光学顕微鏡、反射モード及び/又は蛍光モードで画像を収集する。この装置は、蛍光顕微鏡用の標準的な非走査設定を用いるので、無色の対物レンズを必要とする。係るレンズは、単色の対物レンズよりもはるかに複雑で、(NAの大きな)大きいレンズは磁極片間に適合しないので、対物レンズは15x/0.5NAレンズである。
このレンズのNAは0.5であるため、蛍光顕微鏡の解像度は制限される。回折限界の解像度は0.61λ/NAに等しい。ここでλは光の波長である。
対物レンズの許容立体角が制限されるので、感度もまた制限される(感度はレンズによって許容される立体角に比例するので、NA2に比例する。)。
磁気レンズの磁極片の物理的制約の範囲内で高解像度と共に高感度を与えるように改良された光学顕微鏡を備える装置が必要とされている。
米国特許第7671333号明細書 米国特許出願公開第2013/0119267A1号明細書 欧州特許出願第1724809A1号明細書 米国特許出願公開第2008/0283777A1号明細書
本発明は、磁気レンズの磁極片又は前記磁極片間の距離を変更することなく、改良された光学顕微鏡を備える装置、及び、改良された光学顕微鏡を備える装置の使用方法を供することを意図している。
上記目的のため、本発明による装置は以下のことを特徴とする。
− 前記光学顕微鏡は、前記粒子光学軸に対して平行なサイズが前記粒子光学軸に垂直なサイズよりも小さい、回転対称性でなく且つ前記磁気対物レンズの磁極片間に適合するように切頭された対物レンズを有し、それにより、2つの方向で異なる開口数、及び故に、2つの方向で異なる解像度を示す
− 光を収集する許容立体角は、前記磁極片間適合する最大の回転対称レンズの許容角よりも大きい。
以降では、レンズのNA(φ)はφの関数であって良い。ここでφは前記光軸に対して垂直な前記レンズの向きである。従って一の向きでのレンズのNA(φ)は、他の向きでの同一のレンズのNAとは異なり得る。前記レンズは前記磁極片間適合するように切頭されるので、前記粒子光学軸に対して平行な方向でのNAは最小のNAとなる一方で、前記方向に対して垂直な方向でのNAは最大となる。
本発明は、回転対称性を有するレンズの直径が、前記磁極片間でのアクセスを物理的に制限するという知見に基づいている。大きな直径は、前記試料位置からの距離が大きな場合にのみ可能である。従って許容立体角(つまりは感度)は大きな直径によっては改善されない。同じことは、解像度についても当てはまる。
本願発明者等は、前記レンズの一部を切頭することにより前記レンズを回転対称でなくすることにより、又は、楕円レンズを用いることにより、大きな許容立体角を有し、一の方向では他の方向よりも大きな回折限界の解像度を有することが可能になることに気付いた(最大直径に係る向きは最高解像度を有する。)。
「回転対称性を有しない」とは、前記レンズの前面が回転対称性を有しないことを意味する。前記レンズが、たとえばシリンドリカルレンズで起こるような回転対称性を有しない焦点距離を有するレンズであることを意味することを意図していない。
2つの方向において各異なるNA(φ)を有するレンズを定めることによって、このレンズはビームの限界を定め、かつ、他の光学素子が物理的限界を与える場合には、これらも切頭されることが仮定されていることに留意して欲しい。
特許文献2は、レーザービームを試料へ集束させる光学部品を備える試料ホルダを開示していることに留意して欲しい。その段落[0019]では、これらの光学部品がカソードルミネッセンスの検出にも用いられ得ることを述べている。光学系は、粒子ビームに対して垂直な向きをとる試料に作用するように構成される。特許文献2は、前記試料が前記粒子ビームから外れるように傾けられている間での前記試料の光学顕微鏡による検査又は撮像用の光学系を開示していない。
特許文献3は、試料の光学画像を生成する非球面レンズを開示している。光学系は、粒子ビームに対して垂直な方向を向き試料に作用するように構成される。前記試料は、粒子光学顕微鏡の対物レンズの磁極片間に設けられていない。
特許文献4は、粒子ビームに対して垂直な方向を向く試料に作用するように構成されるミラー/プリズムを含むさらに他の光学系を開示している。前記試料は粒子光学顕微鏡の対物レンズの磁極片間に設けられていない。
本発明の実施例では、前記試料ホルダは、前記第2の向きで、前記光軸に対して垂直な面内で90°にわたって前記試料を回転させるように構成される。
一の画像を生成するとき、前記画像では、一の方向での(回折限界の)解像度は、前記一の方向に垂直な方向での解像度よりも良好である。前記一の方向と該一の方向に対して垂直な方向での前記対物レンズのNAがそれぞれ異なるからである。ここで前記光軸に対して垂直な面内で90°にわたって前記試料を回転させることが可能な試料ホルダを当該装置に備えることによって、2つの画像が生成され得る。前記2つの画像の各々は、他の画像が最適解像度をと方向に対して垂直な方向で最適解像度をとる。
前記2つの画像を結合することによって、非切頭レンズによって得られる解像度よりも良好な解像度を有する画像が生成され得る。係る結合は、たとえば各画像のフーリエ変換を足し合わせ、その後前記の足し合わされたフーリエ変換を用いて前記画像を再構成することによって実現され得る。これは、互いに垂直な2つの画像を加えることであって良いし、様々な角度での多くの画像を加えることであっても良い。
位置合わせは、フーリエ変換前又はフーリエ変換後に実行されて良いが、前記画像の結合前に行われなければならないことは明らかであることに留意して欲しい。
当業者は、この実施例も、各々が各異なる向きをとる3つ以上の画像の撮像、位置合わせ、及び結合を含むことを理解する。
好適実施例では、前記荷電粒子源は電子源で、かつ、前記荷電粒子ビームは電子ビームである。
この実施例は、透過型電子顕微鏡(TEM)の鏡筒、走査透過型電子顕微鏡(STEM)の鏡筒、又は、STEM鏡筒とTEM鏡筒のいずれかとして動作することのできる鏡筒((S)TEM鏡筒とも呼ばれる)を備える装置を有する。
他の実施例では、前記光学顕微鏡の対物レンズは引き込み可能(リトラクタブル)である。
前記レンズを引き込み可能にすることによって、前記レンズのガラス表面は、前記粒子光学ビームによる撮像中に、前記試料位置から取り除かれる。それにより意図しない効果−たとえば電子に起因する前記レンズ表面の帯電−は回避される。また前記レンズの汚染−場合によっては前記レンズの透明度を減少させる−も回避される。
さらに他の実施例では、前記対物レンズの少なくとも一部は、薄い導電性の透明層−より詳細にはインジウムスズ酸化物(ITO)層−でコーティングされる。
前記荷電粒子ビームに対向する前記対物レンズの表面を導電性にすることによって、帯電は回避される。
本発明の態様では、本発明による装置の使用方法は、前記表面が前記光学顕微鏡に対向するように前記試料を位置付ける段階、及び、前記光学顕微鏡によって第1画像を取得する段階を有する。当該方法は以下のような特徴を有する。
− 前記第1画像の取得後、前記試料は前記光軸に対して垂直な面内で回転され、かつ、第2画像が前記光学顕微鏡によって取得される。
− 前記第1画像と前記第2画像は、前記粒子光学軸に対して平行な方向において前記第1画像よりも高い解像度を有する画像を生成するように位置合わせ及び結合される。
当該方法の実施例では、前記回転は90°にわたる回転である。
当該方法の他の実施例では、前記対物レンズは、前記光学顕微鏡を用いて前記画像を取得した後であって、前記荷電粒子鏡筒によって前記画像を取得する前に引き込まれる。
たとえば帯電を回避するため、前記光学顕微鏡の対物レンズは、前記レンズの帯電に起因する前記ビームの妨害、及び、前記レンズ上での汚染を回避するため、前記荷電粒子画像の生成前に引き込まれることが好ましい。
さらに他の実施例では、前記結合は、各画像のフーリエ変換を生成する段階、前記フーリエ変換を足し合わせる段階、及び、前記の足し合わされたフーリエ変換に基づいて画像を再構成する段階を有する。
前記画像の各々での高周波情報が改善されることで、前記の再構成された画像において、高空間周波数が正しく表されるように重み付けが実行されることが好ましい。
さらに他の実施例では、前記結合は、最初に前記画像を足し合わせ、続いて前記画像の各々の低周波数を抑制すること、又は、最初に前記画像の各々での低周波数を抑制し、続いて前記画像を足し合わせることを有する。
これは、上述のフーリエ変換とほぼ同一の効果を有する。前記抑制は、ハイパスカーネルによって前記画像を処理することによって実行されて良い。同様の結果は前記の結合された(足し合わされた)画像においても実現され得る。
当該方法のさらに他の実施例では、当該方法は、前記粒子光学鏡筒を用いて画像を取得する段階をさらに有する。
この高解像度画像(光反射画像、蛍光画像、ラマン画像等であって良い。)の生成に続いて、前記粒子光学軸に対して垂直な面内で前記試料を回転させ、かつ、前記荷電粒子鏡筒によって画像−より詳細には電子光学画像−を撮像することが好ましい。
ここで本発明について、図面を用いてさらに説明する。図中、同一の参照番号は対応する部位を指し示すものとする。
光学顕微鏡を備える透過型電子顕微鏡の一部を概略的に示している。 (試料位置から見た)切頭レンズの前面図を概略的に示している。 磁気レンズの磁極片間に位置する顕微鏡の管状体の側面を概略的に示している。 粒子光学軸に対して垂直な面内での顕微鏡の管状体の側面を概略的に示している。 使用方法のフローチャートを表している。
図1は、粒子源2が設けられている真空チャンバ6を示している。粒子源は、たとえば電子がたとえば300keVのエネルギーを有する電子ビームである粒子ビームを粒子光学軸3に沿って生成する。電子ビームは、粒子光学軸の周りに配置される粒子光学レンズ4A,4Bによって操作(集束)される。試料ホルダ5は、第1試料位置に試料1を設けるのに用いられる。前記第1試料位置では、粒子ビームが試料に衝突する。第1試料位置は、粒子光学対物レンズ7の磁極片8Aと8Bとの間に位置する。試料を透過する電子ビームの一部は、粒子光学レンズ4C,4Dによって、たとえば蛍光スクリーン又はCCD(又は他の原理のカメラ)である検出器9上で結像される。他の検出器−たとえば電子エネルギー損失分光装置(EELS)−が用いられても良い。光学顕微鏡10は、試料が試料位置に存在するが光学顕微鏡に対して傾いているときにその試料を観察することが可能である。
前述したように、試料は通常平坦で非常に薄い試料である。高解像度の画像では、試料の厚さは通常100nm未満で、好適には50nm未満である。そのような試料は非常に壊れやすいので、試料ホルダ5上に載置されたグリッド−たとえば銅製グリッド−上で支持される。係るグリッドは、TEMグリッドとして当業者に知られている。粒子ビームによって試料の関心領域を観察するため、その関心領域は試料ホルダ5によって粒子光学軸上に移される。粒子ビームによって試料を観察する間、試料の向きは粒子光学軸に対して垂直であって良い。しかしある技術−たとえば3D断層撮像−については、試料は粒子光学軸に対して傾斜しても良い。これらの要求を満たすような試料の位置設定を可能にするため、試料ホルダは、たとえば3の並進自由度と2の回転自由度によって試料の位置設定を行うことが可能である。とはいえそれ以外の自由度を有する試料ホルダも知られている。粒子ビームによる試料の撮像に用いることが可能なすべての試料の位置/向きは、第1試料位置と呼ばれる。
光学顕微鏡10は、磁極片8Aと8Bとの間の位置を観察する。光学顕微鏡によって最高の画像を生成するため、試料は、光学顕微鏡の光軸に対して実質的に垂直な位置となるように傾斜される必要がある。
光学顕微鏡又は粒子光学軸に対して最も近い光学顕微鏡の少なくとも一部は、引き込み可能なように載置され、かつ、試料が光学顕微鏡によって観察されないときに試料の周囲により大きな空間を与えるように引き込まれて良い。このさらなる空間は、たとえば試料に電子ビームを照射するときのその試料に関する情報を集めるのに用いられ得る他の種類の検出器−広く知られている2次電子検出器、X線検出器等−がその試料へアクセスするのに必要になると考えられる。
図1では、試料ホルダ5と光学顕微鏡10は、粒子光学軸3に対して垂直な面を共有するものとして図示され、かつ、互いに対向するように設けられていることに留意して欲しい。これは必要なことではない。試料ホルダと光学顕微鏡が同一面内に位置するが、たとえば90°又は120°だけ離間するように設けられる実施例も可能である。一方の構成要素又は両方の構成要素が、粒子光学軸に対して垂直ではない対称軸を有することも可能である。
図2は(試料位置から見た)切頭レンズの前面を概略的に示している。
図2は、外径204を有する円形レンズから形成されると考えられ得る(ガラス)表面201をしている。係るレンズから部分202と203を除去することによって、切頭レンズ201が残される。直径d1は、粒子光学鏡筒の粒子光学軸3に対して垂直な面内でとられる。直径d2は粒子光学軸に対して平行にとられる。
磁極片間で適合する最大の円形レンズは、d2に等しい円205の直径を有することに留意して欲しい。切頭レンズの許容角ははるかに大きいので、感度もはるかに大きくなることがわかる。また、d1の方向での切頭レンズのNAは、d2の方向での切頭レンズのNAよりもはるかに大きい。よってd1の方向での回折限界の解像度は、d2の方向での回折限界の解像度、すなわち磁極片間で適合する最大の回転対称性を有するレンズの解像度よりもはるかに良好である。
図3Aは、磁極片間適合する光学顕微鏡の管状体を概略的に示している。
図3Aは、粒子光学鏡筒の磁気レンズ(より詳細にはTEM又はSTEMの磁気対物レンズ)の一部を構成する2つの磁極片8A,8Bを概略的に示している。粒子(電子)は粒子光学軸に沿って進行する。試料1は、光学顕微鏡の対物レンズ314に対向する第2の向きをとった状態で、光学顕微鏡の光軸308と粒子光学軸3との交点に示されている。対物レンズ314は管状体306内に載置されている。この面内でのレンズの許容角は312xである。
図3Bは、粒子光学軸3に対して垂直な面内での光学顕微鏡の管状体を概略的に示している。
図3Bは、管状体306、対物レンズ314、試料1、光軸308、及び粒子光学軸3との交点を示している。また、図3Aに示された面内の許容角312xよりも顕著に大きい許容角312yも示されている。障害となる磁極片は存在しないので、これらは図3Aには現れない。
レンズ314はここでは簡明を期すために単一レンズとして図示されていることに留意して欲しい。しかし無色の挙動を示して収差の少ない等のレンズを形成するため、このレンズは通常、複合レンズとして形成される。
図4は当該装置の使用方法のフローチャートを示している。
段階402では、試料が準備される。これは、ウルトラミクロトームを用いて厚い生体試料から薄片を切り出す段階、生体試料の凍結固定段階、生体試料の高圧凍結段階、イオンビームにより一部を加工する段階、ウエハから薄片を取り出す段階等を有して良い。段階402の結果は、通常薄片と呼ばれる薄くて平坦な試料である。
段階404では、試料が当該装置の試料位置に挿入される。これは、TEMグリッド上に試料を設ける段階、TEMホルダ内にグリッドを挿入する段階、及び、続いて当該装置内にTEMホルダを挿入する段階を含んで良い。
段階406では、試料は第2試料位置−つまり試料が光学顕微鏡の対物レンズに対向する位置−をとる。
段階408では、第1画像が光学顕微鏡によって取得される。これは、試料を光に曝露する段階を有して良い。前記試料を光に曝露する段階の結果、2次放射線(通常波長の長い光)が放出される。
段階410では、試料は光学顕微鏡の光軸に対して垂直な面内で回転する。これは90°にわたる回転であって良い。しかし各々が各異なる向きを有する多数の画像が収集されるときには、他の回転角が用いられても良い。
段階412では、第2画像が取得される。
任意の段階414と416では、試料が回転し、さらなる画像がその異なる角で取得される。これらの段階は、各々が各異なる向きを有する多数の画像を生成するのに用いられて良い。
段階418では、先に取得された画像が、たとえば各画像のフーリエ変換を用い、これらすべてのフーリエ変換を加え、それに続いて最終画像を得る逆フーリエ変換又は画像の追加及びフィルタリングを行うことによって位置合わせ及び結合される。位置合わせは画像上又は各画像のフーリエ変換において実行されて良い。
段階420では、試料は第1試料位置をとる。
段階422では、粒子光学鏡筒によって画像が生成される。これは、関心領域を調査する段階、(たとえば蛍光マーカーの位置を用い)低倍率画像と光学画像から取得されたデータとの相関付けを行う段階、各異なる傾斜角で一連の画像を生成することで断層画像を生成する段階等を有して良い。
感度を改善するため、試料の背面に反射コーティングが塗布されて良いことに留意して欲しい。しかしこれは、粒子光学鏡筒による撮像を妨害しがちである。従って光学顕微鏡が設けられる面とは反対の面にミラーを設けることで反射像を利用可能にすることが考えられ得る。しかし試料の画像又は反射画像のいずれかは焦点から外れていることに留意して欲しい。
1 試料
2 粒子源
3 粒子光学軸
4A 粒子光学レンズ
4B 粒子光学レンズ
4C 粒子光学レンズ
4D 粒子光学レンズ
5 試料ホルダ
6 真空チャンバ
7 粒子光学対物レンズ
8A 磁極片
8B 磁極片
9 検出器
10 光学顕微鏡
201 切頭レンズ
202 部分
203 部分
204 外径
205 円
306 管状体
308 光軸
312x
312y 許容角
314 対物レンズ

Claims (11)

  1. 相関光学顕微鏡観察及び荷電粒子顕微鏡観察を実行する装置であって:
    − 粒子光学軸に沿った荷電粒子ビームを生成する荷電粒子源、及び、前記荷電粒子ビームを集束させる2つの磁極片を含む磁気対物レンズを有する荷電粒子鏡筒;
    − 前記磁極片間に設けられる試料位置;
    記試料位置に設けられた薄くて平坦な試料を撮像する光学顕微鏡であり、前記粒子光学軸に対して垂直な光軸を示す光学顕微鏡
    薄くて平坦な試料を、該薄くて平坦な試料が前記粒子光学軸によって撮像され得る第1の向きと、薄くて平坦な試料が前記光軸に垂直である第2の向きとに保持する試料ホルダ;
    を有し、
    − 前記光学顕微鏡は、前記粒子光学軸に対して平行なサイズが前記粒子光学軸に垂直なサイズよりも小さい、回転対称性でなく且つ前記磁気対物レンズの前記磁極片間に適合するように切頭された対物レンズを有し、それにより、2つの方向で異なる開口数、及び故に、2つの方向で異なる解像度を示し
    − 光を収集する許容立体角は、前記磁極片間適合する最大の回転対称レンズの許容立体角よりも大きい、
    置。
  2. 前記試料ホルダが、前記第2の向きで、前記光軸に対して垂直な面内で90°にわたって前記試料を回転させるように構成される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記荷電粒子源が電子源であり、かつ、前記荷電粒子ビームは電子ビームである、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記光学顕微鏡の前記対物レンズが引き込み可能なレンズである、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記対物レンズの少なくとも一部が、薄い導電性の透明層でコーティングされる、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の装置。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の装置の使用方法であって:
    − 前記試料位置に薄くて平坦な試料を供する段階;
    − 前記試料を前記第2の向き位置付ける段階;及び、
    − 前記光学顕微鏡によって前記試料の第1画像を取得する段階;
    を有し、
    − 前記第1画像の取得後、前記試料は前記光軸に対して垂直な面内で回転され、かつ、第2画像が前記光学顕微鏡によって取得され、
    − 前記第1画像と前記第2画像は、前記粒子光学軸に対して平行な方向において前記第1画像よりも高い解像度を有する画像を生成するように位置合わせ及び結合される、
    法。
  7. 前記回転が90°にわたる回転である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記結合が、前記光学顕微鏡を用いて取得された各画像のフーリエ変換を生成、前記フーリエ変換を足し合わせ、且つ前記の足し合わされたフーリエ変換に基づいて画像を再構成することを有する、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 前記結合が、最初に前記光学顕微鏡を用いて取得された画像を足し合わせ、その後に、前記画像の各々の低周波数を抑制すること、又は、最初に、前記画像の各々での低周波数を抑制し、その後に、前記画像を足し合わせることを有する、請求項6又は7に記載の方法。
  10. 前記荷電粒子鏡筒を用いて画像を取得する段階をさらに有する、請求項6乃至のうちいずれか一項に記載の方法。
  11. 記光学顕微鏡を用いて画像を取得した後であって、前記荷電粒子鏡筒を用いて画像を取得する前に、前記対物レンズが引き込まれる、請求項10に記載の方法。
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