JP2003014667A - 電子線を用いた観察装置及び観察方法 - Google Patents

電子線を用いた観察装置及び観察方法

Info

Publication number
JP2003014667A
JP2003014667A JP2001204311A JP2001204311A JP2003014667A JP 2003014667 A JP2003014667 A JP 2003014667A JP 2001204311 A JP2001204311 A JP 2001204311A JP 2001204311 A JP2001204311 A JP 2001204311A JP 2003014667 A JP2003014667 A JP 2003014667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
sample
image
detector
diffraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001204311A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003014667A5 (ja
JP3867524B2 (ja
Inventor
Masanari Takaguchi
雅成 高口
Kuniyasu Nakamura
邦康 中村
Kaoru Umemura
馨 梅村
Yoshifumi Taniguchi
佳史 谷口
Mikio Ichihashi
幹雄 市橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001204311A priority Critical patent/JP3867524B2/ja
Priority to EP02014444A priority patent/EP1274114B1/en
Priority to US10/183,157 priority patent/US6750451B2/en
Priority to DE60238161T priority patent/DE60238161D1/de
Publication of JP2003014667A publication Critical patent/JP2003014667A/ja
Publication of JP2003014667A5 publication Critical patent/JP2003014667A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3867524B2 publication Critical patent/JP3867524B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/295Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/2955Electron or ion diffraction tubes using scanning ray
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/26Electron or ion microscopes
    • H01J2237/28Scanning microscopes
    • H01J2237/2802Transmission microscopes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電子顕微鏡で観察される回折像を用いた各種結
晶試料のナノメータ分解能を有する歪み、応力を測定
し、2次元分布のための装置、手法方法を実現すること
を目的とする。 【解決手段】電子線を試料に微小かつ平行に照射し、こ
れにより得られる結晶構造を反映した回折像のスポット
間距離を画素検出器もしくは位置検出器で測定し、測定
位置情報と合わせて電子顕微鏡拡大像上に応力の2次元
分布を重ねて表示する。 【効果】高速かつ高分解能で微小な結晶中の歪み、応力
を試料の構造情報に合せて表示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子顕微鏡で観察
される回折像を用いた結晶性試料の観察装置及び観察方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】透過電子顕微鏡を用い、結晶性試料を2
0万倍程度以上に拡大観察して得られる格子像の任意微
小領域をフーリエ変換し、得られた点パターン間距離の
基準位置との相対変化量から歪みを測定、マッヒ゜ンク゛表示
する技術に関する例についてが特開2000-65762の結晶歪
み測定方法、結晶歪み測定装置及び記録媒体に開示され
ている。
【0003】また、試料に収束した電子線が発生するC
BED像中に現れるHOLZ(HighOrder Laue Zone)線
交点位置を画像処理にて自動抽出し、この位置変化量を
歪み量強度として色分け、等高線表示する技術が、特開
平10-162768の収束電子線回折図形を用いた格子歪み評
価方法および評価装置に開示されている。HOLZ線は
高次の回折像の一種であり、線間隔は格子面間隔に対応
することが古くから知られている。即ち、線間隔の変化
から歪み、応力に換算できる。電子線は通常10nm以下に
収束されるため、この分解能で応力を測定できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前項第1の開示例は、
応力・歪みに対する感度が不十分であるという問題があ
った。即ち、格子像における格子点は格子間隔に比べて
大きく、5%程度の格子点位置変化がないとフーリエ変
換像には歪み量が反映されない。従って、シリコン系半
導体デバイス内で発生している歪みは大きくても3%程
度、多くは1%以下であり、本測定法の検出限界以下で
あった。即ち、より微小な歪み量や応力を測定できる高
感度化が課題であった。
【0005】前項第2の開示例、即ち収束電子線回折に
ついての課題は以下の通りである。CBED法で扱う高
次回折パターンでは、ごく微小な格子歪みが敏感に回折
パターンに反映するため、応力・歪み感度は大変優れて
いる。また、測定時の電子線は10nm以下に収束されてお
り、空間分解能も十分に優れている。しかし、透過した
低次回折パターンの回折点内に現れる低強度な高次回折
パターンを観察する必要があるため、試料を極薄膜化
し、さらにエネルギーフィルタを活用して非弾性散乱バ
ックグラウンドを最大限低減させる必要があり、それで
も試料厚さは100nm程度に抑えられる。試料をこの様に
極薄膜にするため、薄膜化過程で応力や歪みが大きく緩
和されてしまい、このため、試料が元々有していた情報
を得ることが極めて難しいという問題があった。また、
エネルギーフィルタを必要とする際はコスト高になると
いう問題もあった。さらに、高次回折情報であるため、
電子線照射ダメージの影響を大変受け易いという問題も
あった。このように、本技術から、厚い試料での低次回
折像観察法が求められていた。
【0006】以上を纏めると、半導体デバイスの応力・
歪み評価に必要な条件は、高空間分解能、高応力・歪み
感度、観察試料の厚膜化と低次回折像の観察の両立であ
り、これらのうち一つでも欠けていると実用技術とはな
らない。実用的な応力・歪み測定技術を確立した後、デ
バイス内部の応力分布を高分解能で2次元的を可視化す
ることが解決すべき課題でなる。これを用いデバイス作
製時における応力低減プロセスを開発するためのライン
からの抜き取り検査アルゴリズムの確立とこれを可能と
する装置本体、サンプリング等の周辺技術の確立が次な
る課題となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】まず高分解能を実現する
ため、電子線による回折像を用いる。特に10nm以下の電
子線を照射するため、電子顕微鏡のコンデンサ絞りで電
子線を微小に絞るナノディフラクション光路を取る。ナ
ノディフラクション光路を取った場合、同時に試料に細
い電子線を平行に照射することも出来る。ここでの平行
性は、0.5mrad以下とする。これはCBED法が10mrad
以上の大きな照射角を有する電子線を非平行照射するの
と大きな違いである。電子線を平行照射することで,回
折像のスポット径が十分に小さくなり、格子面間隔をス
ポット間隔から得る際に高精度に測定できるようにな
り、応力・歪み感度を向上できる。厚い試料を観察する
ためには、試料内での吸収の少なく強度の強い222方
向以下に回折された低次回折点を観察することにする。
これにより厚い試料の観察が可能となり、試料薄膜化時
の応力・歪みの緩和は大きく抑えられることになる。こ
の様に低次回折像をナノディフラクション光路で結像す
ることで、10nm以下の高分解能、0.5%以下の高感度、
従来に比べ、10倍以上の厚い試料での観察が両立できる
ようになる。
【0008】さらにデバイスの応力・歪み分布を可 視
化するため、以下の手段を施す。すなわち、上記回折像
測定を例えば1ビットのトランジスタ内で数10点測定す
る。同一ビットの基板部でも回折像を測定する。そし
て、基準と成る格子面間隔は基板部で測定し、各測定点
で測定された格子面間隔との差が歪み量となる。応力は
格子面の歪み量と比例関係にあり、比例定数は元素や面
方位ごとに固有である。従って、基板に対して垂直方向
と水平方向にある回折点間の変化を各々2次元的に電子
顕微鏡写真上に重畳させて記述することにより、応力・
歪みの2次元分布を、デバイスの構造に対応させて可視
化できる。
【0009】応力低減プロセス確立のためには、ライン
を流れるウエハから目的のビットのトランジスタを抽出
する。ここで着目するプロセスの前後から試料を抽出す
ることで、該当箇所での応力・歪みの蓄積の様子を把握
できる。また、プロセスAの後、ある試料はプロセスB、
別の試料はプロセスCで作製する。ここで、プロセスB
後、プロセスC後の試料を抜き取り、応力・歪み量を測
定することで、プロセスBとプロセスCの応力・歪みに対
する長短を把握することが出来、これを刳り返すことで
応力低減プロセスを見出すことができるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】[実施例1]透過電子顕微鏡(Trans
mission Electron Microscope;以下TEM)で結晶性試料
を観察する場合、電子線と試料が回折・干渉現象によ
り、結晶構造、組成等に起因した拡大像と結晶構造に対
応した形の回折像を得ることが出来る。従来のTEMにお
ける結像メカニズムを図2を用いて説明する。電子源13
5から放射された電子線は放射角をコンデンサしぼり120
で制限されたあと第1コンデンサレンズ121と第2コン
デンサレンズ122で縮小され、対物レンズ前磁場123で平
行に試料124上に照射される。試料に照射された電子線
の一部はそのまま相互作用なしに透過するが、残りの一
部の電子線は結晶面で回折される。この時、結晶面間隔
をd、回折角をθ、電子線波長をλとすると、ブラッグ
の回折の条件式と呼ばれる、2d・sinθ=n・λ(n=1,2,
3…)が成り立つ方向θに回折された電子線は干渉効果
により強度が増大し、この条件を満たさない方向への電
子線の強度は極めて少ないという現象が古くから知られ
ている。試料から無限遠位置で上記条件を満たした電子
線同士が干渉して回折像を形成するが、TEMでは試料直
下の対物レンズ後磁場125により回折像が後方焦点面126
に結像される。回折像は電子線の軸に垂直な面に2次元
的に分布している。回折像は上記ブラッグの条件を満た
した形状のパターンであるため、これを解析することに
より結晶構造や結晶面間隔を評価することが出来る。TE
Mにおいては,対物しぼりが後方焦点面126位置に設置さ
れる。また、試料の像が対物レンズ後磁場125により結
像される。この像を第1中間像127と呼ばれ、TEMではこ
こに制限視野しぼりが設置される。この様に、対物レン
ズ下に回折像と拡大像の2種の像が形成されており、以
下の中間レンズ128や投射レンズ131の電流条件で何れの
像を結像させるか、また倍率等の決定をすることが出来
る。図2(a)では、第1中間像127を中間レンズ128で第
2中間像129に拡大結像し、さらにこれを投射レンズ131
で観察面132上に拡大像133として結像させている。図2
(b)では、後方焦点面126の回折像を図2(a)と異なった
励磁電流条件の中間レンズ128で中間回折像130に拡大結
像し、さらにこれを投射レンズ131で観察面132上に電子
回折像134として結像させている。
【0011】回折像から結晶構造に関する情報を得られ
ることを先に述べたが、次に図3を用いて回折像から結
晶の歪みや応力を測定する方法を説明する。電子線60が
試料61に入射すると、電子線は結晶面で回折される。試
料に歪みが無い場合の結晶面を結晶面(a)64と結晶面(b)
65とし、応力により歪みが発生した結果、結晶面(b)65
が歪み結晶面66に移動したものとする。各結晶面で回折
された電子線は電子レンズ62で屈折し、この結果回折像
63が形成される。ここで、歪みが無い場合の回折像にお
ける回折点間距離をaとする。結晶面間隔dと回折点間距
離aは反比例の関係にある。従って、回折点間距離の変
化量を△aとすると、格子歪み△d/d=△a/aの関係が
成り立つ。また、応力は歪み量に材料や結晶面の種類に
固有な比例係数である弾性定数kを掛けたものであるた
め、P=k・△d/d=k・△a/aである。従って、回折
像から歪み量や応力を測定できることが分かる。
【0012】数ミクロン程度の比較的広い面積に照射し
た電子線で形成される回折像から格子面間隔を測定する
ことは従来から可能であった。本発明では、図4で説明
するナノディフラクション法と呼ばる電子線照射法によ
る回折像から低次回折点間距離を測定し、これから歪み
や応力を算出する方法、及び自動で解析・表示する方法
以降が新規な点である。近年の半導体デバイス等での応
力評価では、10nm程度以下の高分解能性が重要であり、
ナノディフラクション法は、10nm程度の微小部で良好な
回折像をとることができる。図3に示す回折像63に現れ
る回折点間隔を精密に測ることが、格子面間隔の変化を
精密に測定することにつながる。一方、回折点の直径
は、試料への電子線の照射角に反比例している。従っ
て、試料に電子線を可能な限り平行照射することが重要
である。図4において、電子線はFE電子銃1から放射さ
れる。電子源には、細い針の先端に高電圧を印加して電
子線を引き出すフィールドエミッション(FE)型電子銃が
望ましい。何故ならば、放射領域が狭く、エネルギー幅
が小さいため、電子レンズで微小に収束できるためであ
る。ここでFE電子銃1としては、冷陰極型とショットキ
ーエミッション型の両方が含まれる。FE電子銃1から放
射された電子線はコンデンサしぼり120で放射角を制限
され、コンデンサレンズ50と対物レンズ前磁場123で成
形されて試料124に照射される。試料を透過した拡大
像、回折像は、検出器51で検知される。本発明では、図
4のようにコンデンサレンズ50で対物レンズ前磁場123
の前で一度収束点を形成し、対物レンズ前磁場123で拡
大して試料面上に平行照射する。このとき、従来法で
は、コンデンサしぼり120には300μm径程度の孔を有す
るものを用いる。これは十分な電子線量を試料に照射す
る事で、十分な明るさの透過像を得るためである。しか
し、コンデンサしぼり120が大きい孔の場合、電子線は
従来光路52を通るため、試料上には平行に照射できるも
のの照射領域が100nm以上と大きくなってしまう。そこ
で、本発明では30μm径程度の小さいコンデンサしぼり
を用いる事で電子線をナノ回折光路53のように試料上に
照射することにした。これにより、目標の10nm径程度の
照射領域に電子線を平行照射できるようになる。照射角
はレンズ径の収差等の影響を含めても0.4mrad以下と小
さくできる。
【0013】次に、ナノディフラクション法を適用して
得られた回折像とこれの解析法について説明する。シリ
コン系半導体デバイスの断面像観察を行う場合、通常電
子線は<110>方向から入射することになるため、回折像7
0が典型的には図5に示されるような形状として観察さ
れる。回折なしに透過した電子線が収束する000点を中
心に多くの回折点71が現れるが、解析に重要である点
は、基板平行方向の220点、基板垂直方向の002点であ
る。即ち、000点を対称中心として、等価な2つの220点
間距離が(220)面間距離、即ちデバイスの横方向格子間
隔72を表す。また、等価な2つの002点間距離が(002)面
間距離、即ちデバイスの縦方向格子間隔73を表す。従っ
て、これらの格子間隔の変化を追跡することで、結晶面
の歪み量を測定する事ができる。例えば回折像70を1000
×1000画素程度の電子顕微鏡用CCDカメラで撮影した場
合、格子間隔を図6に示した方法で精密に測定できる。
図6には、縦方向格子間隔73の強度プロファイルを示
す。基板部プロファイル80は、デバイスを形成していな
い基板部分に電子線を照射して撮影した回折像から得ら
れたプロファイルである。同様に、応力を受けていると
考えられるデバイス構造近傍のシリコン結晶に照射して
得られた回折像からのプロファイルが被応力部プロファ
イル81である。図6に示したように、各々のプロファイ
ルには、000点ピーク82を中心とし、002点ピーク83と00
-2点ピーク84が極大値となるプロファイルが現れる。プ
ロファイルのピーク部をガウス分布、もしくはポアソン
分布等でフィッティングすることで、ピーク頂点位置を
正確に求める事にする。こうして、基板部プロファイル
80からの002点間距離は663画素、被応力部プロファイル
81からの002点間距離は671画素と求められたとすると、
両者の差は-8画素である。歪み量は格子間隔変化量-8画
素を基板部002点間距離663画素で割り算した値となる。
即ち歪み量は-1.2%である事が分かる。また、歪み量の
符号がマイナスであることは、格子間隔が伸びた事を意
味しており、引張応力による歪みであることが分かる。
同様に符号がプラスの場合は圧縮応力による歪みである
ことが分かる。
【0014】拡大像の形成方法と電子線検出方法によ
り、4つの方法が考えられる。以下、図7〜図10にて説
明する。図7は、拡大像や回折像をTEMで結像し、両者
とも画素検出器で検知する方式を表した図である。本方
式では、場所探しや構造観察のために拡大像を得る際
は、照射レンズ2を調整し、電子線をTEM光路101で試料
124に照射させる。次にナノディフラクションを撮影す
る際は照射レンズ2の励磁電流を大きくし、電子線をナ
ノ回折光路102で試料124に照射させる。そして、拡大
像、回折像とも、撮像管やCCD(charge-coupled device
s;電荷結合素子)、ラインセンサのように、電子線が
入射した位置と入射強度を出力情報とする画素検出器10
4にて撮像する。本方式では、撮像結果を簡便にTVモニ
タやパソコンで表示、解析できる点であるが、2種の光
路を頻繁に切り替えていく繁雑さが欠点であった。図8
は、拡大像や回折像を透過電子顕微鏡で結像し、拡大像
を画素検出器104、回折像を位置検出器103で検知する方
式を表した図である。格子面間隔測定には、回折点の2
点間距離を測定する事を図6にて述べた。従って、各々
の回折点に専用の位置検出器103を配置する。位置検出
器103とは、電子線や光線が入射した位置を2次元で電
圧表示する検出器であり、PSD(Position sensitivedet
ector)とも呼ばれる。一次電子線方向に対して対称位
置の回折点を測定できる位置に一対の位置検出器103を
配置する。従って、2つの位置検出器103からの出力電
圧の差を信号処理回路11で信号処理して再出力する事に
より、格子面間隔の変化量、即ち歪み量や応力に対応し
た電圧の信号が得られる。信号処理回路11から歪み量や
応力に対応した電圧の信号が直接得られるため、図6で
示したプロファイル測定と解析が不要となり、高速観察
が実現できるというメリットが出てくる。拡大像につい
ては、図7と同様に画素検出器104で撮像する。本方式
では、2種の光路を頻繁に切り替えていく繁雑さについ
ては同様の欠点として残存する。次に、ナノディフラク
ションを撮影するために、電子線は10nm以下に収束され
ている事を利用し、この収束電子線を試料面上でスキャ
ンし、スキャンコイル信号(照射位置情報)と検出信号
(信号強度)の同期を取って結像する走査型透過電子顕微
鏡(以下、STEM)の適用例を考案した。図9では、回折像
は図7同様に画素検出器104で撮像する。拡大像は走査
透過電子顕微鏡で一般に用いられる暗視野型検出器18、
もしくは明視野型検出器15で撮像する。これらの検出器
は、入射した電子線の強度を信号電圧として出力するも
のであり、表示装置13にてSTEMスキャンコイル3の信号
電圧と同期を取って試料の拡大像を形成する。画素検出
器104からは図5のような回折像が得られ、これから図
6のようなプロファイルを測定する必要がある。従っ
て、歪み、応力値を高速に検出することは難しいが、図
7、8の例と異なり、照射レンズ2の条件は変える必要
が無い点が操作の安定性や測定位置の再現性の観点から
メリットである。さらに、暗視野型検出器18と画素検出
器104は物理的に両立し、共通の走査電子で拡大像と回
折像を同時に観察できることから、回折像を測定した位
置と構造の拡大像との対応付けが高精度に可能であると
いう大きなメリットがある。一方、明視野型検出器15を
使用する際は、拡大像を観察する間は画素検出器104を
電子線経路上から退避させる必要があり、拡大像と回折
像を同時に観察することは出来ない。図10は、回折像
を位置検出器103、拡大像を明視野型検出器15で検出す
る方法である。この方式では、図9同様、共通の走査電
子線で回折像と拡大像が同時に観察される。また、照射
レンズ2の条件を変える必要が無く、位置検出器8から
直接歪み量や応力に対応した電圧の信号が得られるた
め、観察が極めて高速になり、さらに拡大像と歪み、応
力の2次元分布像間のずれが全く無いという大きなメリ
ットがある。拡大像を図9で示す位置に配置された暗視
野型検出器18で撮像することも可能である。
【0015】以上、ナノディフラクションによる微小部
の歪み、応力測定法とこのための電子線照射・検出方法
について述べてきた。図1にて装置構成を纏めて説明す
る。FE電子銃1から放射された電子線は照射レンズ2に
て平行な微小プローブに成形され試料6上に照射され
る。このとき、微小プローブ部を試料上での異なった位
置に照射する際には、STEMスキャンコイル3でビームを
振るか、試料ステージ21で試料を振るかの何れかの方
式が考えられる。試料を透過した電子線は第1投射レン
ズ4にて像の倍率を変化させ、第2投射レンズ5にて検
出器上にフォーカスさせる。尚、第1投射レンズ4と第
2投射レンズ5の役割を逆にすることも可能である。回
折電子7は位置検出器8で電子線の入射位置を計測する
か、画素検出器10で入射位置と強度を計測する。一方
で画像情報を有する電子線は画素検出器10で入射位置
と強度を計測するか、明視野型検出器15もしくは暗視野
型検出器18で強度を計測する。ここで、暗視野型検出器
18や画素検出器10は電子線経路上にあって他の検出器
の邪魔になることがあることから、電子線経路外に退避
させるために各々、光軸出入機構20、光軸出入機構17を
設けることにする。また、試料6のセットされる方向に
より、回折像が電子線方向の垂直面内で回転するため、
回折像と位置検出器8の相対角度関係を調整するため、
ローテーション機能9を設け、位置検出器8を電子線方
向の垂直面内で回転させることにする。位置検出器8は
2個で1セットとし、例えば回折像における220点と-22
0点の位置に設置するものとする。ここで4個を1セッ
トとし、さらに002点と00-2点位置に設置し、2方向の
歪み、応力を同時に測定する事も有効である。位置検出
器8の出力信号は信号電圧が電子線の入射位置を示して
おり、回折点間隔を求めるためには、信号処理回路11に
て、2個の位置検出器8の信号電圧差を求める。このと
き、位置検出器8の信号電圧差をアナログ差分回路で求
めても良いし、一度信号をデジタル変換し、メモリ上で
両信号電圧差を計算しても良い。また、差分電圧をデジ
タル数値で出力しても良いし、アナログ変換して再度ア
ナログ信号として出力しても良い。何れの方法でも、回
折点間距離に相当した電圧値が表示装置13に伝送さ
れ、ここでSTEMスキャンコイル3の信号電圧値と同期を
取って2次元表示することで、歪みや応力量に対応した
2次元マッピングを得ることが出きる。一方、対応する
試料6の拡大像は暗視野検出器回路19、明視野検出器回
路16、信号処理回路12を経て表示装置13に表示され
る。画素検出器10で回折像を検出する場合は、信号処理
回路12で回折点プロファイルの測定、プロファイルのガ
ウス分布フィッティングと回折点間処理の画像処理によ
る算出を行い、回折点間距離に相当する電圧信号もしく
は電圧値を出力し、表示装置13に伝送するものとす
る。本装置では、厚い試料を観察した場合に回折像のバ
ックグラウンドとして発生する非弾性散乱電子コントラ
ストを除去するため、各種検出器の上方にエネルギーフ
ィルタ14を設置するものとした。
【0016】次に、応力測定アルゴリズムを説明する。
図15にてTEMを用いた測定、図16にてSTEMを用いた測定
について説明する。TEMを用いた場合、はじめに処理201
に示すように、0.1μm以上の厚さに試料を薄膜加工す
る。電子顕微鏡の試料作成に有効であり広く用いられて
いるFIB(Focused Ion Beam)法が適当である。従来法のC
BED法では、高次電子回折像から格子間隔変化を求めて
いたが、高次であるため強度が弱く、試料が厚い場合は
内部での吸収のため回折像の像質が著しく不十分になっ
た。このため、試料厚さを0.1μm以下とし、回折像観
察が行われてきた。しかし、試料加工時の応力緩和の点
では、試料は厚いほうが望ましく、本発明は低次回折像
から歪み、応力を算出できるようにしたことから、目標
の0.1μm以上の観察を可能にした。次に処理202に示す
ように、電子顕微鏡の試料ステージに試料をセットし、
電子線を結晶面に対し厳密に平行入射するよう試料ステ
ージで方位合わせをする。次に回折像を撮像する。ここ
で試料が傾斜していると回折点強度のアンバランスが発
生し、回折点間距離測定の精度が下がる事が分かってお
り、これを防ぐために方位合わせは必須である。こうし
て処理203に示すように図4に図示されるナノ回折光路5
3を形成し、処理204に示すように、投射レンズを調整す
ることで、焦点の合ったカメラの受光面積に合った大き
さの回折像を形成しCCD等の画素検出器上に結像させ
る。回折点間距離を正確に測定するためには、受光面上
でできるだけ回折点が離れている事が望ましく、例えば
正方形の受光面を持ったCCDで回折像を撮像する際は、
間隔を測定される回折点ペアを受光面の対角線上に並ぶ
ように、試料を回転するか、投射レンズを調整して回折
像を回転するか、画素検出器を回転させることにする。
こうしてナノディフラクション法による回折像を撮影し
た後、試料への照射条件を変え、電子ビームを広げ、TE
Mの拡大像で視野を確認し、次に測定点を探す。ここ
で、結晶試料と電子線の相対位置を変化させる。目的視
野位置に電子線を振っても良いが、むしろ処理205に示
すように、ステージで電子線経路上に視野を移動させる
方が回折像の歪み等を防ぐ点で望ましい。こうして拡大
像と回折像を相互に切り替え観察を繰り返していき、処
理206に示すように目標点数を満足した後は、取得した
回折像の解析を行い、結晶の有する特性、すなわち歪み
や応力を求める工程に移る。まず、処理208に示すよう
に、目的の回折点間距離を測定し、基準値からのずれを
求める事で歪み量Δd/dを算出する。次に処理209に示す
ように、元素や結晶構造、結晶面ごとに異なる弾性定数
を歪み量に掛ける事で、応力を算出する。例えば、シリ
コンの(220)面の場合、弾性定数k=1300MPa、シリコン
の(002)面の場合、弾性定数k=1700MPaである。即ち、
シリコンの(220)面で回折点が0.1%シフトしていた場
合、応力は130MPaであることが分かる。最後に図12、図
13、 図14のような形にデータ整理を行い、処理210に示
すように、歪みや応力の2次元分布を可視化する。即
ち、拡大像上に歪みや応力といった特性値を合成して表
示する。表示法としては、例えば、図12のような2方向
にクロスした矢印表示(処理211)や、図13のような等高
線表示(処理212)、図14のようなカラー表示(処理213)が
あり、適宜コンピュータ上で表示を切り替えるのとす
る。STEMを用いた場合、図16の処理221に示したよう
に、試料作製についてはTEM同様FIBで平坦かつ厚めの薄
膜を作成し、処理222のように厳密し方位合せをする。
次に処理223のように、STEM像で試料構造を確認した
後、実施例3で述べるように、観察領域のトリミング位
置を指定する(処理223)。その後、処理224に示すよう
に、回折像を位置検出型検出器位置に入射するようにア
ライメントする。位置検出型検出器の出力をスキャンコ
イルの電圧値、即ち照射位置情報と同期を取ってデジタ
ル変換して(処理225)、対になる検出器の電圧差を数値
計算する方法と(処理226)、電圧差分をアナログ回路で
処理し、改めて電圧差に対応した信号を出力しても良い
(処理227)。尚、照射レンズや対物レンズの収差のた
め、ビームスキャンに合せて回折像がスキャンしてしま
う場合は、回折像の位置ずれ量を相互相関法や位相限定
相関法の画像処理で検出し、回折像のスキャンを打ち消
すデスキャンを偏向コイル等にフィードバックする処理
228を行う。次に、基準点となる位置を拡大像上でカー
ソル位置指定し(処理229)、ここでの格子間隔を基準と
して歪み、応力を算出する(処理230)。最後にスキャン
コイルの電圧値、即ち照射位置情報と同期を取って上記
歪み応力量の2次元表示を行う(処理231)。ここでも表
示コンピュータ上で、構造像の表示(処理232)、2方向
クロスの矢印表示(処理233)、等高線表示(処理234)へ適
宜変換して表示する事とする。
【0017】以上の処理工程は以下のように纏めて表現
される。
【0018】図10で示される回折像を位置検出器103、
拡大像を明視野型検出器15で検出する方法では、試料を
試料ステージに載置する工程と、電子線を結晶試料の所
定の領域を走査させながら照射する工程と、照射された
電子線を用い所定の領域の拡大像を取得する工程と、前
記電子線を結晶試料の所定の領域に照射し試料から放射
される回折像を一対の第1の検出器で検出する工程と、
を具備することを特徴としている。ここで第1の検出器
とは、位置検出器であり、電子線や光線が入射した位置
を2次元で電圧表示する機能を有する。
【0019】図7で示される回折像と拡大像を画素検出
器で検出する方法では、試料を試料ステージに載置する
工程と、電子線を収束する工程と、結晶試料の第1の領
域に照射する工程と、照射された電子線を用い結晶試料
から放射される第1の回折像を第2の検出器で検出する
工程と、結晶試料と電子線の相対位置を変化させる工程
と、電子線を結晶試料の第2の領域に照射する工程と、
照射された電子線を用い結晶試料から放射される第2の
回折像を前記第2の検出器で検出する工程と、拡大像を
得るための電子線の試料への照射条件を変える工程と、
前記第1と第2の領域を含む如く拡大像を取得する工程
と、前記第1と第2の領域の回折像から結晶試料の特性
を得る工程と、前記拡大像上に前記特性値を合成し表示
する工程と、を具備することを特徴としている。ここで
第2の検出器とは、電子線や光線が入射した位置と入射
強度を出力する機能を有する。図9に示される回折像を
画素検出器、拡大像を明視野型検出器又は暗視野型検出
器のいずれか一方又は両方で検出する方法では、試料を
試料ステージに載置する工程と、電子線を結晶試料の所
定の領域を走査させながら照射する工程と、照射された
電子線を用い結晶試料から放射される第1の回折像を画
素検出器で検出する工程と、結晶試料と電子線の相対位
置を変化させる工程と、電子線を結晶試料の第2の領域
に照射する工程と、照射された電子線を用い結晶試料か
ら放射される第2の回折像を前記画素検出器で検出する
工程と、前記第1と第2の領域を含む如く拡大像を第3
の検出器で検出する工程と、前記第1と第2の領域の回
折像から結晶試料の特性を得る工程と、を具備すること
を特徴としている。ここで第2の検出器とは、STEMに装
着される明視野型検出器か暗視野型検出器であり、入射
した電子線や光線の強度に比例した信号電圧を出力する
機能を有する。
【0020】図8に示される回折像を位置検出器、拡大
像を画素検出器で検出する方法では、試料を試料ステー
ジに載置する工程と、電子線を収束する工程と、結晶試
料の第1の領域に照射する工程と、照射された電子線を
用い結晶試料から放射される第1の回折像を第1の検出
器で検出する工程と結晶試料と電子線の相対位置を変化
させる工程と、電子線を結晶試料の第2の領域に照射す
る工程と、照射された電子線を用い結晶試料から放射さ
れる第2の回折像を前記第1の検出器で検出する工程
と、拡大像を得るための電子線の試料への照射条件を変
える工程と、前記第1と第2の領域を含む如く拡大像を
取得する工程と、前記第1と第2の領域の回折像から結
晶試料の特性を得る工程と、前記拡大像上に前記特性値
を合成し表示する工程と、を具備することを特徴として
いる。 [実施例2]本実施例では、実施例1で記載した装置を用
い、半導体デバイスにおける歪み、応力の測定方法と表
示方法について説明する。透過電子顕微鏡、走査透過電
子顕微鏡では、電子線が試料を透過する際の相互作用を
情報として利用しているため、試料の対象個所を薄膜化
する必要があり、薄膜化方法はイオンビームを用いる方
法等多くが実用化されている。こうした方法を用いて、
切りだし薄膜化した半導体のトランジスタ構造断面図を
図11に示す。典型的なトランジスタでは、素子分離層
41で挟まれた領域のシリコン基板44上に、プラグ4
0、ゲート42が形成されており、図中の応力発生場4
3の結晶が大きく歪んでいる場合が多い。このような場
合、基板深部は元々のシリコン結晶状態である事が多
く、ここを格子間隔の基準点とし、図中に示したように
複数の点に電子線を照射して回折像もしくは格子間隔に
対応した電圧の信号を取得する。次に図中に示した測定
点でも同様の測定を行う事で、基準点に対して、格子間
隔の変化量を算出する。同時に測定箇所を含む試料構造
を表す拡大像を取得しておく。
【0021】こうして得られた拡大像上に、格子間隔の
変化量、すなわち歪み量を図12のように表示する。即
ち、歪み量に比例した長さの歪み量強度表示矢印31を
構造像写真32上に書く。ここで矢印の長さと歪み量の
関係をスケールバー33にて明示する。ここでは、基板
平行方向、垂直方向の2所の矢印をクロスさせており、
クロスポイントが電子線照射位置を示す。また、内向き
の矢印対が圧縮歪み、外向きが引張歪みを示すものとす
る。構造像写真82上には、基準点表示34も合わせて記
載しておく。さらに、歪みと応力は比例関係にあること
から、矢印長さを応力として表示する事も出きる。この
場合、スケールバーは応力量を規定するものとする。
【0022】結果の表示方法には他の例が考えられる。
例えば図12データを元に、等しい歪みもしくは応力量を
示す場所を等歪み線、もしくは図13に示す等応力線85で
つなぐことができる。ここでも等応力線85や応力値表示
を構造像写真32上に書くものとした。本方法では、1
枚の写真上には1方向の歪み、応力分布しか記載できな
いが、歪み、応力値の変化や分布形状がより明瞭になる
というメリットがある。図14における応力カラーマップ
90では、応力強度をカラースケールバー91で規定さ
れる色で表示させた。本方法では、カラースケールバー
91に応力値と歪み量の両方を併記できるメリットがあ
るほか、引張と圧縮応力が入り混じる場合に分かりやす
い表示である。 [実施例3]操作画面の実施例を図17に示す。操作画面は
大きく操作部と結果表示部に分かれている。操作部に
は、データ収集開始・停止ボタン300が設けられてい
る。観察方式選択プルダウンメニュー301により、図8
から図10の4方式の何れかを選ぶことにする。また、電
子線照射位置を替える際に、ビームを振るかステージで
試料を振るかの選択を走査方式選択プルダウンメニュー
302で選択する。また、取得画像の解像度は、電子線ス
キャン幅やカメラの画素選択、ビニング等で可変であ
り、これを解像度選択プルダウンメニュー303で選択す
る。同様にスキャン速度を走査速度選択プルダウンメニ
ュー304で選択する。ここで、解像度を増やすほど画像
取得に時間がかかる。また、走査速度を遅くするほど像
のS/Nは向上するが画像取得に時間がかかるようにな
り、目的に応じた最適値に設定する必要がある。さらに
回折像の焦点合せや回折像の大きさを、照射レンズ1制
御・表示バー305や照射レンズ2制御・表示バー306で調
整する。位置検出器の設置角度を図1記載のローテーシ
ョン機能9で調整することを実施例1で延べたが、これ
はPSD角度遠隔操作制御バー307で調整できる。
【0023】結果表示部では、複数種の画像を並列表示
できる。各種構造像や各種応力表示のうちどれを表示す
るかは、結果画面表示切替ボタン308で選択する。ま
た、1画像で1方向の歪み、応力結果しか表示できない
場合、その方向を応力表示方向選択プルダウンメニュー
309で選択する。材料や格子面の種類により弾性定数が
異なることは既に述べた。これらの値をデータベースと
して保有し、測定後は、材料・面方位選択プルダウンメ
ニュー310で条件を設定することで、歪み量から応力に
自動的に変換できるものとする。画像の階調や輝度に応
じて適当な画像の明るさ・コントラスト調整が必要であ
り、表示画像輝度調整バー311で画像のゲインとオフセ
ット量を調整する。本実施例では、結果表示部313にSTE
M明視野像を表示し、結果表示部314に応力マップを表示
している。例えば先に構造像を観察し、目的視野を確定
した後、スキャンエリア指定ポイント319を指定するも
のとする。実際の試料では、応力は基板部のみ測定する
事が多く、他の構造物、特に酸化膜のような非晶質領域
の応力を測定する事は無い。従って目的外領域でのスキ
ャンをしないよう、スキャンエリア指定ポイント319を
結んでできる閉領域以外ではスキャンコイルをブランキ
ングすることで走査時間短縮が可能となる。こうして構
造像と対応した応力マップは表示される。ここで、両画
面に共通して表示されるスポット測定カーソル315位置
の座標と応力値をスポット測定位置・測定値表示316に
表示させると、全体像のみならず、関心のある局所につ
いての定量的な議論が可能となり極めて有効である。こ
の時は、走査ビームはスキャンせず、カーソル指定箇所
に固定とし、回折点間距離から換算した歪み、応力値を
スポット測定位置・測定値表示316に表示させる。走査
ビームストップと測定開始・停止は、スポット測定開始
ボタン317で指示する。構造像のスケールバーのして、
結果表示部スケールバー318が表示されるほか、応力マ
ップ下には、カラースケールバー91やスケールバー83が
表示される。最後にデータをコンピュータのハードディ
スクに保管(セーブ)する際、データに関する覚え書きを
テキストファイルで添付して保管できるようにする。こ
のためにコメント入力欄312が操作画面上に設けられて
いる。 [実施例4]汎用200-300kV電子顕微鏡では、電子線が透
過できる厚さ、すなわち1μm以下に試料を薄膜化する
必要があり、歪みや応力は元の状態から変化し緩和して
しまう。緩和を極力抑えるには、なるべく厚い試料を作
製することで可能となる。近年、FIB(Focused Ion Bea
m)、即ち収束イオンビームで目的箇所を切出す技術が
進んでおり、図18に示した形状の電子顕微鏡試料400が
容易に作製できる。電子顕微鏡試料400の大きさは約10
×10×2μmであり、特に観察領域は0.1-0.3μm程度の
厚さである。電子顕微鏡試料400はピンセット等で容易
にハンドリングできるようにメッシュ401上にタングス
テンデポ接着剤402で固定してある。試料薄片部403は試
料支持部404に挟まれ保持されている。このとき、先
ず、試料薄片部403の試料支持部404に挟まれる幅はなる
べく狭くする。この幅が広すぎる場合、試料薄片部403
の変形等による新たな応力発生の可能性があるためであ
り、例えば図11に示した構造のトランジスタ1ビット分
を測定するだけの場合、この幅は1μm程度にできる
し、複数ビットのトランジスタを同一条件で測りたい場
合は薄片部幅を5μm程度にする事を心がける。試料薄
片部403は一定の厚さになるように加工し、仕上げ加工
時の照射イオンエネルギーを下げる事でダメージ層厚さ
をできるため薄くする等の処理を行う。 [実施例5]電子線検出器の構造について図19、図20で説
明する。図19は画素検出器について示す。電子線を直接
CCDやラインセンサのような半導体の画素検出器500で検
出する事ができない。これは電子線入射によるダメージ
で検出器が劣化してしまうためである。従って、図19
(a)のように、電子線をダメージに強いシンチレータ502
で回折電子線503を光に変換し、オプティカルファイバ5
01で画素型検出器500の受光面に結像させる。ここで回
折電子線503はシンチレータ内で散乱により広がるた
め、通常100μm以下に研磨して薄膜化する。従って、
画素検出器500上に直接張る事が難しく、オプティカル
ファイバ501で結像させる。オプティカルファイバ501と
画素検出器500を接触できない場合は、図19(b)のよう
に、シンチレータ502からの光像を光学レンズ505で画素
検出器500受光面上に結像する。このとき、光学レンズ
の焦点深度が深い場合はシンチレータ502を薄膜化しな
ければ像がボケてしまう。このため、薄膜化したシンチ
レータ502には支持基板となるガラス基板504が必要とな
る。光学レンズの焦点深度がシンチレータ502内での電
子線の進入深さより十分浅い場合はシンチレータ502の
薄膜化は不要である。
【0024】複数の位置検出器を用いた回折像観察の場
合、検出系は図20に示した構造となる。シンチレータ50
2を直接位置検出器506に貼りつけられる場合は、図20
(a)のような単純な構造となる。この場合、シンチレー
タ502は薄膜化される。シンチレータ502を直接位置検出
器506に貼りつけられない場合は、図20(b)のように、ガ
ラス基板504上に薄膜化されて貼りつけられたシンチレ
ータ502から放射された蛍光507を光学レンズ505で位置
検出器506上に結像する。図20(b)は回折像全体を1枚の
シンチレータで光像に変換し、これを1つのレンズでス
ポット後との位置検出器506で撮影する例だが、設置ス
ペースや光学レンズ収差低減の関係で、スポットごとに
シンチレータと光学レンズを設ける場合もある。これは
図20(c)に示す構造となり、非回折透過電子はファラデ
ーカップ508で完全停止させ、位置検出器506近傍でX線
等のバックグラウンドが発生しないようにする。位置検
出器506は、電子線に対しての位置、即ち図中に示した
x、y、θ方向に移動できるようにする。特に検出器が
真空中に設置される場合は遠隔で電気的に移動できるよ
うにする。 [実施例6]図21にて、STEM方式での最適な電子線照射条
件について説明する。電子線の収束径と照射角は対物レ
ンズ前磁場123 のレンズ条件で決まる。即ちレンズ電
流を変化させると、レンズ電流(a)で試料124に平行照射
となり、照射角は収差限界で残存する最低限まで小さく
できる。この状態からレンズ電流を大きくしていくと、
照射角は大きくなるもののビーム径が小さくなり、レン
ズ電流(b)で同じく収差限界で残存する有限最小径のプ
ローブが得られる。このことは、スポット径が最小にな
る最適な回折像条件と、最も高分解能な条件のSTEM拡大
像条件が異なることを意味している。ナノディフラクシ
ョン結像させた場合、レンズ電流(a)ではd=10nm以下
にできることから、このプローブをスキャンさせてSTEM
像を形成しても、10nm程度の分解能、すなわち半導体デ
バイス試料の構造が分かる程度の分解能は得られる。従
って、図16の処理223で示される、構造像の事前観察時
はレンズ電流(b)条件とし、その後の回折像観察ではレ
ンズ電流(a)に切り替えるアルゴリズムを追加すると、
高感度歪み応力測定と高分解能STEM拡大像の両立が可能
となる。 [実施例7]電子顕微鏡を用いた歪み、応力評価には、試
料加工時の緩和の問題がある。即ち、加工により試料内
部に閉じ込められていた歪み、応力が開放されてしま
う。このため、既に述べた通りなるべく試料を厚い形状
のまま観察することが有効である。半導体デバイス開発
において、応力低減プロセスを確立するためには、様々
は条件で作成した試料を統一形状に加工し、歪み、応力
分布を測る方法が有効である。即ち試料形状が同一であ
る場合は、歪み、応力の緩和量も概ね揃っており、両者
を比較した場合、結果の違いはプロセス条件の違いによ
るものである確度が極めて高い。例えば図14の左右の応
力分布像は、異なったプロセス条件で作成した試料を同
一形状に加工して観察した結果であり、明確な違いが認
められる。
【0025】このように、ラインを流れるウエハから目
的のビットのトランジスタを抽出する。ここで着目する
プロセスの前後から試料を同一形状に加工して評価する
ことで、該当箇所での応力・歪みの蓄積の様子を把握で
きる。また、プロセスAの後、ある試料はプロセスB、別
の試料はプロセスCで作製する。ここで、プロセスB後、
プロセスC後の試料を抜き取り、応力・歪み量を測定す
ることで、プロセスBとプロセスCの応力・歪みに対する
長短を把握することが出来、これを刳り返すことで応力
低減プロセスを見出すことができるようになる。
【0026】
【発明の効果】本発明により、装置と操作専門技術を顧
客と分析機関で共有化し、分析に要するコスト、時間を
低減することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明する電子顕微鏡の基本構造を示す
図。
【図2】本発明を説明する電子線の光路図。
【図3】電子線が試料を透過する際の回折を示す図。
【図4】ナノディフラクションの光路図。
【図5】ナノディフラクションパターンの一例を示す
図。
【図6】ナノディフラクションパターンの回折強度プロ
ファイルを示した図。
【図7】TEMに画素検出器を配置した図。
【図8】TEMに画素検出器と位置検出器を配置した図。
【図9】STEMにSTEM検出器と画素検出器を配置した図。
【図10】STEMにSTEM検出器と位置検出器を配置した図。
【図11】本発明に関わる半導体デバイスの断面を示す
図。
【図12】本発明の表示の一例を示す図。
【図13】本発明の表示の一例を示す図。
【図14】本発明の表示の一例を示す図。
【図15】TEM回折像から画素検出器を用いて応力分布を
求めるフローチャート図。
【図16】STEM回折像から位置検出器を用いて応力分布を
求めるフローチャート図。
【図17】操作画面の一例を示した図。
【図18】応力測定用試料構造を示した図。
【図19】画素検出器の構造を示した図。
【図20】位置検出器の構造を示した図。
【図21】試料への電子線の照射条件と照射角、プローブ
径の関係を示した図。
【符号の説明】
1:FE電子銃、2:照射レンズ、3:STEMスキャンコイ
ル、4:第1投射レンズ、5:第2投射レンズ、6:試
料、7:回折電子、8:位置検出器、9:ローテーショ
ン機構、10:画素検出器、11:信号処理回路、1
2:信号処理回路、13:表示装置、14:エネルギー
フィルタ、15:明視野型検出器、16:明視野検出器
回路、17:光軸出入機構、18:暗視野型検出器、1
9:暗視野検出器回路、20:光軸出入機構、21:試
料ステージ、31:歪み量強度表示矢印、32:構造像
写真32、33:スケールバー、34:基準点表示、4
0:プラグ、41:素子分離層、42:ゲート、43:
応力発生場、44:シリコン基板、50:コンデンサレ
ンズ、51:検出器、52:従来光路、53:ナノ回折
光路、60:電子線、61:試料、62:電子レンズ、
63:回折像、64:結晶面(a)、65:結晶面(b)、6
6:歪み結晶面、70:回折像、71:回折点、72:
横方向格子間隔、73:縦方向格子間隔、80:基板部
プロファイル、81:被応力部プロファイル、82:00
0 点ピーク、83:002点ピーク、84:00-2点ピー
ク、85:等応力線、86:応力値表示、90:応力カ
ラーマップ、91:カラースケールバー、100:結像
レンズ、101:TEM光路、102:ナノ回折光路、1
03:位置検出器、104:画素検出器、120:コン
デンサしぼり、121:第1コンデンサレンズ、12
2:第2コンデンサレンズ、123:対物レンズ前磁
場、124:試料、125:対物レンズ後磁場、12
6:後方焦点面、127:第1中間像、128:中間レ
ンズ、129:第2中間像、130:中間回折像、13
1:投射レンズ、132:観察面、133:拡大像、1
34:電子回折像、135:電子源、201−213:
処理、221−234:処理、300:データ収集開始
・停止ボタン、301:観察方式選択プルダウンメニュ
ー、302:走査方式選択プルダウンメニュー、30
3:解像度選択プルダウンメニュー、304:照射レン
ズ1制御・表示バー、305:照射レンズ2制御・表示
バー、307:PSD角度遠隔操作制御バー、308:結
果画面表示切替ボタン、309:応力表示方向選択プル
ダウンメニュー、310:材料・面方位選択プルダウン
メニュー、311:表示画像輝度調整バー、312:コ
メント入力欄、313:結果表示部、314:結果表示
部、315:スポット測定カーソル、316:スポット
測定位置・測定値表示、317:スポット測定開始ボタ
ン、318:結果表示部スケールバー、319:スキャ
ンエリア指定ポイント、400:電子顕微鏡試料、40
1:メッシュ、402:タングステンデポ接着材、40
3:試料薄片部、404:試料支持部、500:画素検
出器、501:オプティカルファイバ、502:シンチ
レータ、503:回折電子線、504:ガラス基板、5
05:光学レンズ、506:位置検出器、507:蛍
光、508:ファラデーカップ。
フロントページの続き (72)発明者 梅村 馨 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 谷口 佳史 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器グループ内 (72)発明者 市橋 幹雄 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器グループ内 Fターム(参考) 2G001 AA03 BA11 BA18 CA03 DA06 DA09 DA10 GA04 GA05 GA06 HA13 JA06 JA07 JA11 JA13 KA07 KA08 LA11 MA05 NA07 SA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を試料ステージに載置する工程と、電
    子線を結晶試料の所定の領域を走査させながら照射する
    工程と、照射された電子線を用い所定の領域の拡大像を
    取得する工程と、前記電子線を結晶試料の所定の領域に
    照射し試料から放射される回折像を一対の第1の検出器
    で検出する工程と、を具備することを特徴とする電子線
    を用いた観察方法。
  2. 【請求項2】試料を試料ステージに載置する工程と、電
    子線を収束する工程と、結晶試料の第1の領域に照射す
    る工程と、照射された電子線を用い結晶試料から放射さ
    れる第1の回折像を第2の検出器で検出する工程と、結
    晶試料と電子線の相対位置を変化させる工程と、電子線
    を結晶試料の第2の領域に照射する工程と、照射された
    電子線を用い結晶試料から放射される第2の回折像を前
    記第2の検出器で検出する工程と、拡大像を得るための
    電子線の試料への照射条件を変える工程と、前記第1と
    第2の領域を含む如く拡大像を取得する工程と、前記第
    1と第2の領域の回折像から結晶試料の特性を得る工程
    と、前記拡大像上に前記特性値を合成し表示する工程
    と、を具備することを特徴とする電子線を用いた観察方
    法。
  3. 【請求項3】前記第2の検出器は画素検出器であること
    を特徴とする請求項2記載の電子線を用いた観察方法。
  4. 【請求項4】試料を試料ステージに載置する工程と、電
    子線を結晶試料の所定の領域を走査させながら照射する
    工程と、照射された電子線を用い結晶試料から放射され
    る第1の回折像を画素検出器で検出する工程と、結晶試
    料と電子線の相対位置を変化させる工程と、電子線を結
    晶試料の第2の領域に照射する工程と、照射された電子
    線を用い結晶試料から放射される第2の回折像を前記画
    素検出器で検出する工程と、前記第1と第2の領域を含
    む如く拡大像を第3の検出器で検出する工程と、前記第
    1と第2の領域の回折像から結晶試料の特性を得る工程
    と、を具備することを特徴とする電子線を用いた観察方
    法。
  5. 【請求項5】前記第3の検出器は明視野型検出器又は暗
    視野型検出器のいずれか一方又は両方であることを特徴
    とする請求項4記載の電子線を用いた観察方法。
  6. 【請求項6】試料を試料ステージに載置する工程と、電
    子線を収束する工程と、結晶試料の第1の領域に照射す
    る工程と、照射された電子線を用い結晶試料から放射さ
    れる第1の回折像を第1の検出器で検出する工程と結晶
    試料と電子線の相対位置を変化させる工程と、電子線を
    結晶試料の第2の領域に照射する工程と、照射された電
    子線を用い結晶試料から放射される第2の回折像を前記
    第1の検出器で検出する工程と、拡大像を得るための電
    子線の試料への照射条件を変える工程と、前記第1と第
    2の領域を含む如く拡大像を取得する工程と、前記第1
    と第2の領域の回折像から結晶試料の特性を得る工程
    と、前記拡大像上に前記特性値を合成し表示する工程
    と、を具備することを特徴とする電子線を用いた観察方
    法。
  7. 【請求項7】前記第1の検出器は位置検出器であること
    を特徴とする請求項1又は6のいずれか記載の電子線を
    用いた観察方法。
  8. 【請求項8】電子銃と、該電子銃から放射される電子線
    を加速する加速管と、該電子銃からの電子線の放射角度
    を制限するコンデンサしぼりと、該電子線を試料に照射
    するための照射レンズと、電子線を試料上で走査するた
    めの偏向コイルと、試料と相互作用した電子線の拡大像
    ・回折像を形成する対物レンズと、該拡大像、該回折像
    をさらに拡大し、観察面に結像させる照射レンズと、一
    次電子線方向に対して対称位置の回折点を測定できる位
    置に配置される一対の電子線検出器と、を具備したこと
    を特徴とする電子線を用いた観察装置。
JP2001204311A 2001-07-05 2001-07-05 電子線を用いた観察装置及び観察方法 Expired - Fee Related JP3867524B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001204311A JP3867524B2 (ja) 2001-07-05 2001-07-05 電子線を用いた観察装置及び観察方法
EP02014444A EP1274114B1 (en) 2001-07-05 2002-06-28 Observation apparatus using an electron beam
US10/183,157 US6750451B2 (en) 2001-07-05 2002-06-28 Observation apparatus and observation method using an electron beam
DE60238161T DE60238161D1 (de) 2001-07-05 2002-06-28 Elektronenstrahlbeobachtungsgerät

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001204311A JP3867524B2 (ja) 2001-07-05 2001-07-05 電子線を用いた観察装置及び観察方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006058855A Division JP4337832B2 (ja) 2006-03-06 2006-03-06 電子線を用いた観察装置及び観察方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003014667A true JP2003014667A (ja) 2003-01-15
JP2003014667A5 JP2003014667A5 (ja) 2005-06-02
JP3867524B2 JP3867524B2 (ja) 2007-01-10

Family

ID=19040804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001204311A Expired - Fee Related JP3867524B2 (ja) 2001-07-05 2001-07-05 電子線を用いた観察装置及び観察方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6750451B2 (ja)
EP (1) EP1274114B1 (ja)
JP (1) JP3867524B2 (ja)
DE (1) DE60238161D1 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005235665A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Hitachi High-Technologies Corp 暗視野走査透過電子顕微鏡および観察方法
WO2006011185A1 (ja) * 2004-07-23 2006-02-02 Fujitsu Limited 半導体装置の検査方法、その検査装置及びその検査に適した半導体装置
JP2006071416A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Anritsu Corp 印刷はんだ検査装置
JP2006313651A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Shimadzu Corp 粒子線顕微鏡、及び真空分析装置用部材移動機構
JP2007206005A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Hitachi High-Technologies Corp パターン欠陥検査方法および装置
JP2007250541A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Carl Zeiss Nts Gmbh 位相差電子顕微鏡
GB2440239A (en) * 2006-07-14 2008-01-23 Lear Corp Method of computer-assisted assessment of seat design
GB2440238A (en) * 2006-07-14 2008-01-23 Lear Corp Method of computer-assisted assessment of seat design.
JP2009002748A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Fujitsu Ltd 試料評価装置及び試料評価方法
JP2009514141A (ja) * 2003-07-09 2009-04-02 カール・ツァイス・エヌティーエス・ゲーエムベーハー 走査型電子顕微鏡用の検出器システムおよび対応する検出器システムを備える走査型電子顕微鏡
JP2012021967A (ja) * 2010-06-15 2012-02-02 Fujitsu Ltd 物性の測定方法及び測定装置
WO2016181508A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 株式会社日立製作所 電子線解析方法、装置、および電子顕微鏡

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100695978B1 (ko) * 2001-02-28 2007-03-15 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 미소영역 물성 계측방법 및 장치
JP3665778B2 (ja) * 2002-08-30 2005-06-29 株式会社東芝 格子定数決定方法およびこれを用いた材料評価方法
EP1665321B1 (en) * 2003-09-02 2009-11-11 Nanomegas SPRL A method for measuring diffraction patterns from a transmission electron microscopy to determine crystal structures and a device therefor
JP4199629B2 (ja) * 2003-09-18 2008-12-17 株式会社日立ハイテクノロジーズ 内部構造観察方法とその装置
US7414243B2 (en) * 2005-06-07 2008-08-19 Alis Corporation Transmission ion microscope
JP2005121552A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Fujitsu Ltd 格子歪み測定装置及び測定方法
US7576325B2 (en) * 2004-05-20 2009-08-18 National University Corporation Hokkaido University Electron microscopic method and electron microscope using same
JP4262184B2 (ja) * 2004-10-12 2009-05-13 株式会社日立ハイテクノロジーズ 透過型電子顕微鏡およびそれを用いた像観察方法
JP4640811B2 (ja) * 2005-09-28 2011-03-02 富士通株式会社 応力測定方法及び装置
JP5034295B2 (ja) * 2006-03-31 2012-09-26 富士通株式会社 応力測定方法及び装置
US20070252008A1 (en) * 2006-04-27 2007-11-01 Rowe James C Position indicator using a moveable sensor and a light path viewed
WO2008060237A1 (en) * 2006-11-15 2008-05-22 Hovmoeller Sven Electron rotation camera
JP5449679B2 (ja) * 2008-02-15 2014-03-19 株式会社日立製作所 電子線観察装置および試料観察方法
JP2011210492A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Sii Nanotechnology Inc 集束イオンビーム装置
JP5971866B2 (ja) * 2011-03-31 2016-08-17 国立大学法人北海道大学 シンチレータプレート、放射線計測装置、放射線イメージング装置およびシンチレータプレート製造方法
EP2518687B1 (en) * 2011-04-26 2013-04-24 FEI Company Method for determining a reconstructed image using a particle-optical apparatus
EP2734836A4 (en) 2011-07-21 2015-07-22 Univ Columbia METHOD OF COLLECTING AND PROCESSING ELECTRON DIFFACTION DATA
JP5594785B2 (ja) 2011-08-08 2014-09-24 株式会社リガク X線応力測定装置
JP2013096900A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Jeol Ltd 透過電子顕微鏡および透過電子顕微鏡像の観察方法
JP5810926B2 (ja) * 2012-01-11 2015-11-11 富士通株式会社 試料評価方法及び試料評価プログラム
JP5934513B2 (ja) * 2012-02-09 2016-06-15 日本電子株式会社 透過電子顕微鏡
JP6116598B2 (ja) * 2012-03-08 2017-04-19 アップファイブ エルエルシー 物質中のひずみを高空間分解能で測定するためのシステムおよび方法
EP2690648B1 (en) * 2012-07-26 2014-10-15 Fei Company Method of preparing and imaging a lamella in a particle-optical apparatus
KR20230152795A (ko) 2012-11-08 2023-11-03 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 디스플레이 장치
JP2014171532A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Canon Inc 表示制御装置、表示制御方法及びプログラム
US9153650B2 (en) 2013-03-19 2015-10-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Oxide semiconductor
US9568442B2 (en) * 2013-05-24 2017-02-14 Drexel University Strain mapping in TEM using precession electron diffraction
TWI652822B (zh) 2013-06-19 2019-03-01 日商半導體能源研究所股份有限公司 氧化物半導體膜及其形成方法
TWI608523B (zh) 2013-07-19 2017-12-11 半導體能源研究所股份有限公司 Oxide semiconductor film, method of manufacturing oxide semiconductor film, and semiconductor device
US10170274B2 (en) * 2015-03-18 2019-01-01 Battelle Memorial Institute TEM phase contrast imaging with image plane phase grating
WO2016149676A1 (en) 2015-03-18 2016-09-22 Battelle Memorial Institute Electron beam masks for compressive sensors
US10580614B2 (en) 2016-04-29 2020-03-03 Battelle Memorial Institute Compressive scanning spectroscopy
US9978560B2 (en) * 2016-06-30 2018-05-22 International Business Machines Corporation System and method for performing nano beam diffraction analysis
US10295677B2 (en) 2017-05-08 2019-05-21 Battelle Memorial Institute Systems and methods for data storage and retrieval
CN114341926A (zh) * 2019-08-09 2022-04-12 得克萨斯大学体系董事会 用于高性能电子显微镜的方法
EP3929962A1 (en) * 2020-06-25 2021-12-29 FEI Company Method of imaging a specimen using a transmission charged particle microscope
US11640896B2 (en) * 2021-05-13 2023-05-02 Nuflare Technology, Inc. Method and apparatus for Schottky TFE inspection

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08227681A (ja) * 1995-02-22 1996-09-03 Hitachi Ltd 走査型透過電子顕微鏡
JPH1048158A (ja) * 1996-08-01 1998-02-20 Rigaku Corp 単結晶試料等のx線応力測定方法
JP2000065762A (ja) * 1998-08-21 2000-03-03 Nec Corp 結晶歪み測定方法、結晶歪み測定装置及び記録媒体
JP2000123774A (ja) * 1998-10-15 2000-04-28 Hitachi Ltd 走査透過電子顕微鏡

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL7105978A (ja) * 1971-04-30 1972-11-01
US5866905A (en) * 1991-05-15 1999-02-02 Hitachi, Ltd. Electron microscope
US6051834A (en) * 1991-05-15 2000-04-18 Hitachi, Ltd. Electron microscope
EP0523566B1 (en) * 1991-07-11 2001-11-21 International Superconductivity Technology Center Apparatus for solid surface analysis using x-ray spectroscopy
JP3224277B2 (ja) * 1992-07-16 2001-10-29 株式会社日立製作所 収束電子線回折図形を用いた歪み評価装置およびその評価方法
US5466934A (en) * 1995-01-18 1995-11-14 Adams; Brent L. Method and apparatus for identification of crystallographic defects
JP3036444B2 (ja) 1996-11-28 2000-04-24 日本電気株式会社 収束電子線回折図形を用いた格子歪み評価方法および評価装置
JPH10162728A (ja) 1996-11-29 1998-06-19 Toppan Printing Co Ltd シャドウマスクの製造方法
JPH11250850A (ja) * 1998-03-02 1999-09-17 Hitachi Ltd 走査電子顕微鏡及び顕微方法並びに対話型入力装置
JP3692806B2 (ja) * 1998-12-22 2005-09-07 株式会社日立製作所 走査電子顕微鏡
JP2000243338A (ja) * 1999-02-22 2000-09-08 Hitachi Ltd 透過電子顕微鏡装置および透過電子検査装置並びに検査方法
JP4069545B2 (ja) * 1999-05-19 2008-04-02 株式会社日立製作所 電子顕微方法及びそれを用いた電子顕微鏡並び生体試料検査方法及び生体検査装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08227681A (ja) * 1995-02-22 1996-09-03 Hitachi Ltd 走査型透過電子顕微鏡
JPH1048158A (ja) * 1996-08-01 1998-02-20 Rigaku Corp 単結晶試料等のx線応力測定方法
JP2000065762A (ja) * 1998-08-21 2000-03-03 Nec Corp 結晶歪み測定方法、結晶歪み測定装置及び記録媒体
JP2000123774A (ja) * 1998-10-15 2000-04-28 Hitachi Ltd 走査透過電子顕微鏡

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009514141A (ja) * 2003-07-09 2009-04-02 カール・ツァイス・エヌティーエス・ゲーエムベーハー 走査型電子顕微鏡用の検出器システムおよび対応する検出器システムを備える走査型電子顕微鏡
JP4800211B2 (ja) * 2003-07-09 2011-10-26 カール・ツァイス・エヌティーエス・ゲーエムベーハー 走査型電子顕微鏡用の検出器システムおよび対応する検出器システムを備える走査型電子顕微鏡
JP2005235665A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Hitachi High-Technologies Corp 暗視野走査透過電子顕微鏡および観察方法
JP4567684B2 (ja) * 2004-07-23 2010-10-20 富士通セミコンダクター株式会社 測定方法及び測定装置
WO2006011185A1 (ja) * 2004-07-23 2006-02-02 Fujitsu Limited 半導体装置の検査方法、その検査装置及びその検査に適した半導体装置
JPWO2006011185A1 (ja) * 2004-07-23 2008-05-01 富士通株式会社 半導体装置の検査方法、その検査装置及びその検査に適した半導体装置
US7465923B2 (en) 2004-07-23 2008-12-16 Fujitsu Limited Testing method for semiconductor device, testing apparatus therefor, and semiconductor device suitable for the test
JP2006071416A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Anritsu Corp 印刷はんだ検査装置
JP4581824B2 (ja) * 2005-05-06 2010-11-17 株式会社島津製作所 粒子線顕微鏡、及び真空分析装置用部材移動機構
JP2006313651A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Shimadzu Corp 粒子線顕微鏡、及び真空分析装置用部材移動機構
JP2007206005A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Hitachi High-Technologies Corp パターン欠陥検査方法および装置
JP2007250541A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Carl Zeiss Nts Gmbh 位相差電子顕微鏡
GB2440238A (en) * 2006-07-14 2008-01-23 Lear Corp Method of computer-assisted assessment of seat design.
GB2440239A (en) * 2006-07-14 2008-01-23 Lear Corp Method of computer-assisted assessment of seat design
US8131513B2 (en) 2006-07-14 2012-03-06 Lear Corporation Method and system of computer assisted vehicle seat design
JP2009002748A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Fujitsu Ltd 試料評価装置及び試料評価方法
JP2012021967A (ja) * 2010-06-15 2012-02-02 Fujitsu Ltd 物性の測定方法及び測定装置
WO2016181508A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 株式会社日立製作所 電子線解析方法、装置、および電子顕微鏡

Also Published As

Publication number Publication date
EP1274114A3 (en) 2007-11-28
US20030006373A1 (en) 2003-01-09
EP1274114A2 (en) 2003-01-08
US6750451B2 (en) 2004-06-15
JP3867524B2 (ja) 2007-01-10
EP1274114B1 (en) 2010-11-03
DE60238161D1 (de) 2010-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3867524B2 (ja) 電子線を用いた観察装置及び観察方法
US7385198B2 (en) Method and apparatus for measuring the physical properties of micro region
JP4337832B2 (ja) 電子線を用いた観察装置及び観察方法
JP5202071B2 (ja) 荷電粒子顕微鏡装置及びそれを用いた画像処理方法
US5866905A (en) Electron microscope
US6051834A (en) Electron microscope
JPH11108864A (ja) パターン欠陥検査方法および検査装置
JP2000331637A (ja) 電子顕微方法及びそれを用いた電子顕微鏡並び生体試料検査方法及び生体検査装置
JP2010062106A (ja) 走査型荷電粒子顕微鏡装置及び走査型荷電粒子顕微鏡装置で取得した画像の処理方法
WO2015015985A1 (ja) 荷電粒子線装置及び荷電粒子線装置における収差測定法
JP2000123768A (ja) 荷電粒子線装置及び荷電粒子線装置の調整方法及び半導体デバイスの製造方法
US9396907B2 (en) Method of calibrating a scanning transmission charged-particle microscope
JP7138066B2 (ja) 歳差電子回折データマッピングのために走査型透過電子顕微鏡を自動的にアライメントする方法
JP4726048B2 (ja) 位相回復方式の電子顕微鏡による観察方法
JP2005235665A (ja) 暗視野走査透過電子顕微鏡および観察方法
JP6163063B2 (ja) 走査透過電子顕微鏡及びその収差測定方法
EP4067886A1 (en) Method and system to determine crystal structure
JP2000286310A (ja) パターン欠陥検査方法および検査装置
JP2000311645A (ja) 電子顕微鏡
JP4028864B2 (ja) パターン欠陥検査方法および検査装置
CN108231513B (zh) 用于操作显微镜的方法
JP4895525B2 (ja) 走査透過電子顕微鏡装置
US11430632B2 (en) Method and system for generating reciprocal space map
JP2003317654A (ja) 電子顕微方法及びそれを用いた電子顕微鏡並び生体試料検査方法及び生体検査装置
JPH04206941A (ja) 半導体基板の微小格子歪の検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040806

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060306

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060919

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061002

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091020

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111020

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121020

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121020

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131020

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees