JPH10162728A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JPH10162728A
JPH10162728A JP31941396A JP31941396A JPH10162728A JP H10162728 A JPH10162728 A JP H10162728A JP 31941396 A JP31941396 A JP 31941396A JP 31941396 A JP31941396 A JP 31941396A JP H10162728 A JPH10162728 A JP H10162728A
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etching
metal strip
etching solution
shadow mask
liquid
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Masanori Kobayashi
正典 小林
Katsunori Dochi
克敬 洞地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング法を用いシャドウマスクを製造する
方法において、帯状の素材を、例えば板厚25〜60μmと
薄板化しても、エッチングの際に変形不良を生ずること
のないシャドウマスクの製造方法を提供することを目的
とするものである。 【解決手段】耐エッチング層を表裏両面に形成した薄板
状の金属帯状物にエッチングを行い、複数の貫通孔が形
成されたシャドウマスクを製造する方法において、エッ
チング液中に設けられた液中ノズルより噴出したエッチ
ング液を、エッチング液中を搬送される金属帯状物の表
裏両面に接触させることで、前記金属帯状物のエッチン
グを行うことを特徴とするシャドウマスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトエッチング
法を用い、複数の貫通孔が形成されたシャドウマスクを
製造する方法に関し、特に、板厚が極めて薄い金属板に
エッチングを行いシャドウマスクを製造する方法に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いるシャドウ
マスクは、例えば板厚 100〜 150μm程度のアンバー材
(鉄─ニッケル合金材)もしくはアルミキルド材(低炭
素鋼材)等の金属素材を用いているものであり、金属素
材はシャドウマスクの製造効率を上げるため、長尺帯状
としているものである(以下、金属素材を金属帯状物と
記す)。
【0003】また、シャドウマスクは、以下に記すフォ
トエッチング法を少なくとも用いることで、製造されて
いるものである。すなわち、例えば、カゼインもしくは
ポリビニルアルコールと、重クロム酸アンモニウムとか
らなる感光性樹脂を金属帯状物表面に塗布乾燥して、感
光性樹脂層を形成後、所定の遮光パターンを有するパタ
ーン露光用マスクを介し感光性樹脂層にパターン露光を
行う。次いで、金属帯状物を現像後、残った感光性樹脂
層に硬膜処理を行うことで、所定のパターンに従って形
成された開口より金属帯状物表面を露出するフォトレジ
スト層(耐エッチング層)を得る。
【0004】次いで、例えば塩化第二鉄液をエッチング
液として用い、金属帯状物にエッチング液を接触させる
ことで、フォトレジスト層(耐エッチング層)の開口部
より露出した金属帯状物部位を選択的に溶解腐蝕する。
次いで、例えばアルカリ液を用い、フォトレジスト層
(耐エッチング層)を剥膜する。これにより金属帯状物
に、貫通孔等の所定のエッチングパターンを形成するも
のであり、フォトレジスト層の剥膜処理後に、金属帯状
物の断裁等の工程を行い、枚葉のシャドウマスクを得る
ものである。なお、高精細用のシャドウマスクの製造方
法では、微細かつパターン精度の良い貫通孔を得るた
め、所定の開口パターンを有するフォトレジスト層を金
属帯状物の両面に形成した後、二段階エッチングにより
貫通孔を形成する方法もある。すなわち、金属帯状物の
少なくとも片面に第一エッチングを行い金属帯状物に凹
部を形成した後、一方の面からのみ第二エッチングを行
い凹部を貫通する貫通孔を形成する方法であり、二段階
エッチングにおいては、金属帯状物の両面からのエッチ
ングが必要といえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の金属帯状物は、板厚 100〜 150μm程度であった。こ
の板厚の場合、金属帯状物はそれなりに剛性と機械的強
度を有しているといえる。そのため、金属帯状物のエッ
チング手段としてスプレーエッチングが用いられていた
ものである。すなわち、図4の例に示すように、搬送用
ロール11等の搬送手段上を搬送される、表面にフォトレ
ジスト層(耐エッチング層)を形成した金属帯状物1に
たいし、 2〜 5 Kgf/cm2 のスプレー圧にてエッチング
液2をスプレーノズル10よりスプレー噴射することで、
金属帯状物1の所定部位を溶解腐蝕するものである。
【0006】しかし、近年、カラー受像管のより一層の
高精細化、低価格化等の要求がなされているものであ
り、その解決策の一つとして、金属帯状物の薄板化が提
案されているものである。すなわち、薄板化、例えば板
厚25〜60μmとした金属帯状物にたいしエッチングを行
うことにより、 微細な開孔の穿設が可能となる、 エッチング時に、金属素材へのサイドエッチング量が
少なくなり、精度の良い開孔形状が可能となる、 一回のエッチングに要する時間が短縮される、 金属帯状物の両面からエッチングを行う場合であって
も、一段階のエッチングで所望する貫通孔が得られる等
の、メリットを生ずるためである。
【0007】しかるに、薄板、例えば板厚25〜60μmと
した金属帯状物にあっては、剛性と機械的強度が低下す
るため、エッチングの際に上述したスプレーエッチング
を用いると、金属帯状物が変形不良を生ずるものであ
る。すなわち、スプレー噴射されるエッチング液の打撃
圧により、金属帯状物に、へこみ、シワ、折れ線等の変
形不良を生ずるものであり、これは、正確な位置精度お
よび形状が要求される貫通孔の位置ズレ、形状不良を生
ずる等、シャドウマスクにとって致命的な欠陥となるも
のである。
【0008】これを防止するため、エッチングを行う
際、金属帯状物表面にフィルムを貼る等の手段で補強材
を設け、金属帯状物の剛性と機械的強度を補強したうえ
でスプレーエッチングを行う方法があるといえる。しか
し、この方法では、エッチング後、補強材を剥がす際に
外圧が掛かり、金属帯状物が変形不良をおこす恐れがあ
るといえる。
【0009】本発明は、以上のような事情に鑑みなされ
たものであり、シャドウマスクの高精細化、低価格化等
の要求に答えるべく、金属帯状物を薄板化しても、エッ
チングの際、上述した変形不良の生ずることのないシャ
ドウマスクの製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を達
成するために、請求項1に於いては、、所定の開口パタ
ーンを有する耐エッチング層を表裏両面に形成した金属
帯状物にエッチングを行い、複数の貫通孔が形成された
シャドウマスクを製造する方法において、金属帯状物の
板厚が25〜60μmであり、連続的に供給される前記耐エ
ッチング層が形成された金属帯状物を、エッチング槽中
のエッチング液に浸漬し搬送する手段と、エッチング液
供給タンクよりエッチング槽にエッチング液を供給する
手段と、エッチング液中を搬送される金属帯状物の表裏
両面側に設けられ、エッチング液中にて前記供給された
エッチング液を噴出する液中ノズルと、エッチング槽よ
りオーバーフローしたエッチング液をエッチング液供給
タンクに循環させる手段とを少なくとも具備し、前記液
中ノズルより噴出したエッチング液を金属帯状物の表裏
両面に接触させることで金属帯状物のエッチングを行う
ことを特徴とするシャドウマスクの製造方法としたもの
である。
【0011】また、金属帯状物がエッチング液中を搬送
される距離を可変とすることを特徴とする請求項1に記
載のシャドウマスクの製造方法とすることも、上記課題
の解決手段として有効といえる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態例を
模式的に示す図面に基づき、説明を行う。以下の図1〜
図3に示す、長尺帯状とした金属帯状物1(シャドウマ
スク材)は、板厚50μmのアルミキルド材(低炭素鋼
材)であり、図中右から左に搬送されている。また、ポ
リビニルアルコールと重クロム酸アンモニウムを主剤と
する感光性樹脂の塗布乾燥、パターン露光、現像および
硬膜処理まで終了しており、金属帯状物1の表裏両面に
は、所定のパターンに従って金属帯状物1面を露出する
開口を有するフォトレジスト層(耐エッチング層)(図
示せず)が形成されているものである。
【0013】本実施例の側断面図である図1および、斜
視図である図3に示すように、フォトレジスト層(耐エ
ッチング層)が両面に形成され、水平方向に搬送される
金属帯状物1は、方向転換用ロール3により下方向に方
向転換される。次いで、エッチング槽4中のエッチング
液2に浸漬するまで下方に搬送された金属帯状物1は、
引き入れロール12により水平方向に方向転換され、以後
図中の引出しロール13まで水平に搬送される。エッチン
グ液2中を搬送する間に金属帯状物1の両面よりエッチ
ングを行うものであり、エッチング液2中における金属
帯状物1の搬送は、金属帯状物1に所望するエッチング
パターン、例えば貫通孔が形成されるまで行うものであ
る。
【0014】次いで、所望するエッチングパターンが形
成された段階で、引出しロール13を介し金属帯状物1を
エッチング槽4より引き上げた後、送りロール14を経由
し、従来通り、水洗洗浄、剥膜等の工程に搬送するもの
であり、最終的にシャドウマスクを得るものである。な
お、図3においては、後述する本発明の特徴とする液中
ノズル6の図示は、省略している。
【0015】ここで、図1に示すように、エッチング液
2は、例えばポンプ9等の供給手段を用い、エッチング
液供給タンク8より供給パイプを経由し、エッチング槽
4に供給される。なお、本実施例においては、49〜50ボ
ーメ濃度、液温40〜50℃の塩化第二鉄液をエッチング液
2として用いている。次いで、供給されたエッチング液
2は、エッチング液2中に設けた液中ノズル6に穿設し
た複数の噴出孔15より、例えば1 Kgf/cm2 の噴出圧に
て噴出させるものである。液中ノズル6は、エッチング
液2中を搬送される金属帯状物1の表裏両面側に設け、
エッチング液2の噴出も金属帯状物1の表裏両面側より
行っている。なお、説明の都合上、図1においては、金
属帯状物1の搬送方向に伸ばした液中ノズル6を、金属
帯状物1の表裏両面側に各々1本としているが、金属帯
状物1の幅方向に複数本設けてもかまわない。また、搬
送される金属帯状物1を跨ぐよう幅方向に伸ばした液中
ノズル6を、金属帯状物1の搬送方向に複数本設けても
構わない。
【0016】ここで、液中ノズル6より噴出したエッチ
ング液2は、予めエッチング槽4中に満たしてあるエッ
チング液2により噴出圧を弱められたうえで、金属帯状
物1面に到達するものである。
【0017】すなわち、エッチング液2中を搬送される
金属帯状物1は、噴出圧を弱められたエッチング液2と
接触しつつエッチングを受けるものであり、金属帯状物
1には外圧がほとんど掛からないといえる。これによ
り、板厚が薄く剛性および機械的強度が低い金属帯状物
1であっても、エッチング時の外圧による変形が防止で
きるものである。このため、前述したように、金属帯状
物1の剛性および機械的強度を向上させるための補強用
フィルム貼り等の手段を講じる必要がないものであり、
補強用フィルム貼りを行った場合に生じる、エッチング
後のフィルム剥離による変形不良を防止できる。また、
フィルム貼りの手間およびフィルム代も省けるものであ
る。
【0018】さらに、金属帯状物1表面には、液中ノズ
ル6より噴出した新鮮なエッチング液が接触し、金属帯
状物1表面近傍の疲労したエッチング液と常に入れ替わ
っているものである。これによりエッチングが進行し、
かつ、エッチングは均一に進むものであり、疲労したエ
ッチング液が金属帯状物1表面に滞留することで生じる
エッチング不良を防止できるといえる。なお、金属帯状
物1がエッチング液2に浸漬した後、液中ノズル6より
噴出したエッチング液と接触するまでに時間が掛かる
と、疲労したエッチング液が金属帯状物1表面に滞留
し、エッチングの制御が困難になるといえる。このた
め、金属帯状物1がエッチング液に浸漬した後、速やか
に液中ノズル6より噴出したエッチング液と接触するよ
う、適宜液中ノズル6もしくは、引き入れロール12の位
置を設定することが望ましいといえる。同様に、所望す
るエッチングがなされた後、速やかにエッチング槽4よ
り金属帯状物1が引き上げられるよう、引出しロール13
の位置を適宜設定することが望ましい。
【0019】次いで、エッチング槽4に供給された後、
エッチング槽4の縁よりオーバーフローしたエッチング
液は、図1に示すように、流出受槽5を経由して、エッ
チング液供給タンク8に循環される。これにより、エッ
チング液2を無駄なく再利用するものである。さらに、
エッチング液供給タンク8にて、エッチング液2の条
件、例えば濃度、比重、液温等の管理を行うものであ
り、エッチング液2を好適な条件に保つものである。エ
ッチング液供給タンク8にてエッチング液を恒常状態に
保つことで、大量生産方式でシャドウマスクを製造する
際、エッチング槽4中では常に一定条件のエッチングを
行うことができる。
【0020】次いで、請求項2に係わる発明の説明を行
う。金属帯状物1の材質または板厚は一定ではなく、シ
ャドウマスクの仕様により種々のものが用いられる。例
えば、上述した説明では、板厚50μmのアルミキルド材
としたが、板厚25μmの低膨張性のアンバー材を用いる
こともある。また、同じ金属帯状物1を使用しても、所
望する貫通孔の仕様によっては、エッチング時のエッチ
ング深度を種々に変える場合もある。
【0021】このように、金属帯状物1の材質や板厚を
変えた場合、または、貫通孔の形状を変える等、所望す
る貫通孔を得るためのエッチング条件も異なってくるも
のである。そのためには、例えば、エッチング液2の濃
度、比重、液温等の条件や、エッチング時の金属帯状物
1の搬送速度を変えエッチング時間を変える等が考えら
れる。しかし、金属帯状物1の種類毎にエッチング液の
条件を変えることは煩雑であり、また、エッチング工程
で金属帯状物1の搬送速度を変えることは、長尺帯状の
金属帯状物1を用い連続してシャドウマスクを製造する
製造工程にあっては、他の製造工程に影響を及ぼすため
好ましいものではない。
【0022】すなわち、請求項2に係わる発明は、金属
帯状物1の材質や板厚を変えた場合、または、貫通孔の
形状を変える場合等であっても、エッチング液の条件
や、金属帯状物1の搬送速度を変えることなくエッチン
グ深度を調節し、所望する貫通孔を得るためになされた
ものである。
【0023】請求項2に係わる発明の実施例を模式的に
示した図2に基づき説明を行う。上述した図1および図
3に示した本発明のシャドウマスクの製造方法の実施例
で記したように、図2においても金属帯状物1は、エッ
チング槽4中にて、液中ノズル6より噴出したエッチン
グ液と接触しつつエッチング液中を搬送されエッチング
パターンを形成した後、次工程に搬出されるものであ
る。
【0024】ここで、請求項2に係わる発明の特徴とし
て、金属帯状物1がエッチング液中を搬送される距離を
変えるものであり、図2の実施例では、方向転換用ロー
ル3と引き入れロール12とが、例えば水平方向に連動し
て位置を移動できるようになっている。
【0025】金属帯状物1の搬送速度が同じであって
も、方向転換用ロール3と引き入れロール12の移動によ
り、金属帯状物1がエッチング液2中を搬送される距離
を変えることができる、すなわち金属帯状物1とエッチ
ング液2との接触時間を変えることができるものであ
る。これにより、金属帯状物1がエッチングを受ける時
間を適宜所望する時間に設定することが可能となり、エ
ッチング液2の条件や、金属帯状物1の搬送速度を変え
ることなくエッチング深度を調節し、所望する貫通孔を
得ることが可能となる。
【0026】例えば、上述した図1の説明で記した板厚
50μmのアルミキルド材の場合には、金属帯状物1とエ
ッチング液2との接触時間を10〜12分間として所望する
貫通孔を形成したものである。しかし、板厚25μmの低
膨張性のアンバー材を金属帯状物1とした場合、図1の
説明で記したと同じエッチング槽にて、同じエッチング
液、49〜50ボーメ濃度、液温40〜50℃の塩化第二鉄液を
用い、また、金属帯状物1の搬送速度も同じとしても、
図2に示すように、方向転換用ロール3と引き入れロー
ル12の位置を図中左に移動し、金属帯状物1とエッチン
グ液との接触時間を 5〜 6分間とすることで、所望する
貫通孔を形成したものである。なお、板厚25μmの低膨
張性のアンバー材の場合には、噴出孔15からのエッチン
グ液の噴出圧のみを例えば 0.5 Kgf/cm2 と変えたもの
である。なお、金属帯状物1がエッチング液2中を搬送
される距離を変える際、金属帯状物1と液中ノズル6と
の接触を防ぐため、金属帯状物1の搬送方向に伸ばした
液中ノズル6にあっては、液中ノズル6を交換する等の
手段にて、液中ノズル6の長さを適宜調節するものであ
り、また、搬送される金属帯状物1を跨ぐよう幅方向に
伸ばした液中ノズル6にあっては、搬送方向の液中ノズ
ル6の本数を適宜増減するものである。
【0027】以上、本発明の実施形態の例を説明した
が、本発明の実施形態は、上述した説明および図面に限
定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変
形が可能なことはいうまでもない。例えば、金属帯状物
1への異物付着によるエッチング不良を防止するため、
エッチング液2中に混入したレジスト滓、金属粉等の異
物を除去すべく、エッチング液2の循環経路に異物除去
用のフィルターを設けても構わない。また、図2の説明
では、方向転換用ロール3および引き入れロール12を連
動して移動させているが、方向転換用ロール3および引
き入れロール12の位置を固定し、引出しロール13と送り
ロール14を連動して水平方向に移動させても構わず、ま
たは、方向転換用ロール3および送りロール14の位置を
固定し、引き入れロール12もしくは引出しロール13の少
なくとも一方を移動させても構わない。
【0028】
【発明の効果】上述したように、本発明によるシャドウ
マスクの製造方法では、エッチング液2中を搬送される
金属帯状物1を、エッチング液2中にて噴出され、噴出
圧を弱められたエッチング液と接触させることでエッチ
ングを行うものであり、金属帯状物1には外圧がほとん
ど掛からない。これにより、板厚が薄く剛性および強度
が低い金属帯状物1であっても、エッチング時の外圧に
よるへこみ、シワ、折れ線等の変形不良が生じることを
防止できるものである。
【0029】また、従来のシャドウマスクの製造方法で
は、図4に示すように、エッチング工程中、金属帯状物
1は、例えば複数の搬送用ロール11等の搬送手段上を搬
送されていたものであり、複数の搬送用ロール11との接
触により金属帯状物1に変形、傷等が生じていたもので
ある。特に、金属帯状物1が薄板化した場合、複数のロ
ールとの接触による変形、傷等は著しくなるといえる。
さらに、複数のロールとの接触により耐エッチング層に
傷が付きやすいといえ、不要なエッチングを受けエッチ
ング不良が生ずるものであった。
【0030】しかし、本発明によるシャドウマスクの製
造方法においては、エッチングの際、搬送方向の転換時
にのみロールと接触する以外は、金属帯状物1は中吊り
状態で搬送されるものである。すなわち、本発明による
シャドウマスクの製造方法においては、エッチング時、
ロールとの接触回数が減るため、耐エッチング層に傷が
付きにくくなり、また、ロールとの接触による金属帯状
物の変形、傷等も防止できる。
【0031】さらに、金属帯状物1とエッチング液とが
接触しながら搬送される距離を可変としたことで、エッ
チング液の条件や金属帯状物の搬送速度を変えることな
く、容易にエッチング深度の変更を行うことができる。
【0032】さらにまた、本発明のシャドウマスクの製
造方法は、エッチング工程を、例えば前述したエッチン
グ槽に改良するだけで実施可能であり、他の工程、例え
ば耐エッチング層形成工程、剥膜工程等は従来の設備を
そのまま使用することが可能である。
【0033】すなわち、本発明のシャドウマスクの製造
方法は、シャドウマスクの高精細化、低価格化等の要求
に答えるべく板厚を薄くしたことで、剛性および機械的
強度が低下した金属帯状物であっても、品質の良いシャ
ドウマスクを効率良く得られるものであり、実用上優れ
ているといえる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャドウマスクの製造方法の一実施例
の要部を示す側断面図。
【図2】本発明のシャドウマスクの製造方法の他の実施
例の要部を示す側断面図。
【図3】本発明のシャドウマスクの製造方法の実施例の
要部を示す斜視図。
【図4】従来のシャドウマスクの製造方法の一例の要部
を示す説明図。
【符号の説明】
1 金属帯状物 2 エッチング液 3 方向転換用ロール 4 エッチング槽 5 流出受槽 6 液中ノズル 7 噴出孔 8 供給タンク 9 ポンプ 10 スプレーノズル 11 搬送用ロール 12 引き入れロール 13 引出しロール 14 送りロール 15 噴出孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の開口パターンを有する耐エッチング
    層を表裏両面に形成した金属帯状物にエッチングを行
    い、複数の貫通孔が形成されたシャドウマスクを製造す
    る方法において、金属帯状物の板厚が25〜60μmであ
    り、連続的に供給される前記耐エッチング層が形成され
    た金属帯状物を、エッチング槽中のエッチング液に浸漬
    し搬送する手段と、エッチング液供給タンクよりエッチ
    ング槽にエッチング液を供給する手段と、エッチング液
    中を搬送される金属帯状物の表裏両面側に設けられ、エ
    ッチング液中にて前記供給されたエッチング液を噴出す
    る液中ノズルと、エッチング槽よりオーバーフローした
    エッチング液をエッチング液供給タンクに循環させる手
    段とを少なくとも具備し、前記液中ノズルより噴出した
    エッチング液を金属帯状物の表裏両面に接触させること
    で金属帯状物のエッチングを行うことを特徴とするシャ
    ドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】金属帯状物がエッチング液中を搬送される
    距離を可変とすることを特徴とする請求項1に記載のシ
    ャドウマスクの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1274114A2 (en) 2001-07-05 2003-01-08 Hitachi, Ltd. Observation apparatus and observation method using an electron beam
WO2017017782A1 (ja) * 2015-07-28 2017-02-02 株式会社トーア電子 金属導体のエッチングに用いる薬液更新用ノズル及びエッチング装置

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