JPH10237677A - エッチング部品の製造方法 - Google Patents

エッチング部品の製造方法

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JPH10237677A
JPH10237677A JP4266597A JP4266597A JPH10237677A JP H10237677 A JPH10237677 A JP H10237677A JP 4266597 A JP4266597 A JP 4266597A JP 4266597 A JP4266597 A JP 4266597A JP H10237677 A JPH10237677 A JP H10237677A
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JP
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metal material
corrosion
resistant coating
etching
resist film
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JP4266597A
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English (en)
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Yasuhiro Okazaki
康弘 岡崎
Kiyoaki Fusayasu
清明 房安
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトエッチング法にてエッチング部品を製造
する方法において、剥膜の際に金属素材への耐食性被膜
片の付着を防止した方法を提供し、もって、品質の良い
エッチング部品を得る。 【解決手段】フォトエッチング法を用いたエッチング部
品の製造方法において、耐食性被膜を剥膜した後に搬送
される金属素材表面の光反射率を測定する手段と、金属
素材表面に洗浄水を噴出する手段とを具備し、前記光反
射率の測定値が所定の値から外れた際、前記噴出手段よ
り金属素材表面に洗浄水を噴出することで、前記噴出す
る洗浄水にて金属素材に付着した耐食性被膜を押し流し
除去することを特徴とするエッチング部品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトエッチング
法を用い、薄板状の金属素材から、カラー受像管等に用
いるシャドウマスク、半導体集積回路装置等に用いるリ
ードフレーム、または蛍光表示管に用いる電極等のエッ
チング部品を製造する方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いるシャドウ
マスク、半導体集積回路装置等に用いるリードフレーム
等の電子部品は、フォトエッチング法にて製造されるこ
とが多い。すなわち、金属素材1表面にフォトレジスト
液を塗布後、フォトレジスト液の乾燥、また必要により
プレベーク等を行い、図8(a)に示すように、フォト
レジスト膜(以下、単にレジスト膜2と記す)を形成し
た後、図8(b)に示すように、所定のパターンを有す
る露光用パターンマスク3を介し、前記レジスト膜2に
パターン露光を行う。次いで、現像、硬膜処理等を行
い、図8(c)に示すように、所定のパターンに従って
金属素材を露出する開孔パターンを、レジスト膜2に形
成する。これにより、レジスト膜2が耐食性被膜とな
り、後述するエッチング工程の際、レジスト膜2より露
出した金属素材1部位に選択的にエッチングパターンを
形成できる。
【0003】次いで、塩化第二鉄液等のエッチング液を
金属素材に接触させることで、レジスト膜2より露出し
た金属素材部位を選択的に溶解除去し、図8(d)を得
る。次いで、レジスト膜2にアルカリ液等の剥膜液を接
触させ、レジスト膜2を剥膜後、乾燥を行い、図8
(e)を得る。フォトエッチング法を用いたエッチング
部品の製造方法では、以上の工程を少なくとも有するも
のである。次いで、レジスト膜2の剥膜工程後、不要な
金属素材部の断裁除去等の所定の後工程を行い、エッチ
ング部品を得るものである。なお、図8の例では、開孔
パターンを有するレジスト膜2を金属素材の両面に形成
しており、エッチングも金属素材1の両面側から行って
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したフォ
トエッチング法を用いたエッチング部品の製造方法にお
いては、少なくともレジスト膜からなる耐食性被膜を金
属素材1から剥膜する際、耐食性被膜の一部が異物とし
てエッチング部品に付着する、という問題が生じていた
ものである。
【0005】従来、エッチング後の耐食性被膜の剥膜工
程は、図7の例に示すような方法で行われている。すな
わち、エッチングチャンバー7にてエッチング処理され
た金属素材1を搬送用ローラー22等の搬送手段により搬
送し、例えば苛性ソーダを溶解したアルカリ液を剥膜液
20として有する、剥膜槽21中に浸漬する。剥膜液20と接
触させることで、耐食性被膜が膨潤し、金属素材1との
密着力が弱まり弱体化するものである。
【0006】次いで、水洗スプレーノズル4を有する水
洗チャンバー5にて、洗浄水を例えば 2〜 3 Kgf/cm2
程度の圧力にて金属素材1にスプレーする。これによ
り、膨潤し、金属素材1との密着力が弱まり弱体化した
耐食性被膜が金属素材1より洗い流され、耐食性被膜の
剥膜が行われるものである。なお、図7の例では、水洗
チャンバー5aの後に、第二水洗チャンバー5bを設けてお
り、複数回の水洗洗浄を行っている。
【0007】次いで、耐食性被膜を剥膜後、金属素材1
を赤外線ヒーター等の乾燥炉(図示せず)に搬送し、金
属素材1を乾燥するものである。なお、金属素材の乾燥
に先立ち防錆槽を設け(図示せず)、防錆槽中の防錆剤
に金属素材を浸漬することで、最終製品としてのエッチ
ング部品に錆が生じることを防止する、防錆処理を行う
場合もある。
【0008】従来の剥膜処理においては、水洗チャンバ
ー5での水洗洗浄の際、洗浄水の圧力により、まず弱体
化した耐食性被膜が複数の膜片に割れ、次いで、金属素
材表面より膜片の状態にて剥がれ落ちるものである。し
かし、膜片の一部が剥がれ落ちずに金属素材に付着した
ままとなる、あるいは、一度剥がれ落ちた膜片の一部
が、金属素材に再付着する場合があるといえる。
【0009】すなわち、金属素材1には、エッチング工
程にて所定のエッチングパターンが形成されるものであ
る。例えば、エッチング部品がリードフレームであった
場合には、エッチングで形成された窓状の開口部内にリ
ードフレームが形成、保持されているものである。この
エッチングで形成されたパターン部位、特に開口部内に
位置するパターン部または、開口部の縁に膜片が引っ掛
かるものである。
【0010】また、エッチング工程後かつ剥膜工程前
に、搬送中の金属素材よりサンプル片を切り取り、この
サンプル片を検査することで、所望の形状、精度にてエ
ッチングパターンの形成が行われたか否かの検査するこ
とがある。すなわち、剥膜工程を行った後に上記検査を
行うと、不良発見までに時間が掛かることになり、検査
の結果不良が発見されても、それまでに不良なエッチン
グが継続してなされていることになり、材料のロス等の
損失が大きくなるためである。このため、剥膜工程前
に、金属素材よりサンプル片を切り取り検査を行い、不
良があった場合、すみやかに不良原因を排除し、損失を
防ごうとするものである。しかし、金属素材よりサンプ
ル片を切り取った場合、サンプル片の切り取り跡は開口
部となっており、剥膜の際、この開口部の縁に膜片が引
っ掛かりやすいものである。ちなみに、本発明者らの経
験によれば、ハガキ大のサイズの耐食性被膜片が、サン
プル片を切り取った跡の開口部に引っ掛かり付着するこ
とがままあるものである。
【0011】耐食性被膜の一部が残留付着したままの金
属素材をエッチング部品とした場合、その耐食性被膜は
エッチング部品に錆を発生させる等、エッチング部品の
収率を下げる原因となるものである。また、金属素材に
付着した耐食性被膜の膜片が次工程、例えば防錆槽にま
で持ち込まれた場合、持ち込まれた耐食性被膜が防錆槽
中にて複数の微細片に分かれて浮遊し、その微細片が防
錆槽中を通る金属素材の各部に付着するものである。い
かに防錆処理を施していても、耐食性被膜片が異物とし
て付着していた場合、その異物付着部位に錆が発生しや
すいものである。このように、水洗チャンバーでの水洗
洗浄時に耐食性被膜が付着残留した場合、その時点で耐
食性被膜が付着した部位のみならず、付着残留した耐食
性被膜が次工程にまで持ち込まれることで、金属素材の
他の部位にまで影響を及ぼすといえる。
【0012】また、金属素材に付着したままとなった耐
食性被膜は、乾燥されると金属素材に異物として固くこ
びりつくものである。一旦、金属素材に固くこびりつい
た耐食性被膜は、ブラシ等で擦っても容易に除去できる
ものではなく、このため、剥膜工程後に行われる検査の
際、異物付着により疑似エラーが多く検出され、検査精
度を著しく落とす原因ともなっていた。このため、疑似
エラーの検出を防ぐため、検査規格を下げる等の手段を
とるものである。しかし、検査規格を下げた場合、エッ
チング不良等でパターン形状不良を有するエッチング部
品であっても、不良が見逃され、検査を通過してしまう
という問題等が生ずるものである。
【0013】本発明は、上述した問題に鑑みなされたも
のであり、フォトエッチング法にてエッチング部品を製
造する方法において、剥膜の際に金属片への耐食性被膜
片の付着を防止した方法を提供し、もって、品質の良い
エッチング部品を得ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1においては、薄板状の
金属素材表面に耐食性被膜を形成する工程と、所定のパ
ターンを有する露光用パターンマスクを介し、前記耐食
性被膜にパターン露光後、現像を行い、所定のパターン
に従って金属素材を露出した耐食性被膜とする工程と、
前記金属素材にエッチングを行い、所定のエッチングパ
ターンを形成する工程と、前記耐食性被膜を剥膜する剥
膜工程とを少なくとも有する、フォトエッチング法を用
いたエッチング部品の製造方法において、耐食性被膜を
剥膜した後に搬送される金属素材表面の光反射率を測定
する手段と、金属素材表面に洗浄水を噴出する手段とを
具備し、前記光反射率の測定値が所定の値から外れた
際、前記噴出手段より金属素材表面に洗浄水を噴出する
ことで、前記噴出する洗浄水にて金属素材に付着した耐
食性被膜を押し流し除去することを特徴とするエッチン
グ部品の製造方法としたものである。
【0015】また、請求項2においては、前記噴出手段
が偏平状かつ扇状の噴出ノズルを具備し、前記噴出ノズ
ルより洗浄水を金属素材表面に扇状に噴出することを特
徴とする請求項1に記載のエッチング部品の製造方法と
したものであり、請求項3においては、前記噴出手段
が、供給される洗浄水を2方向に分岐するT字状の分岐
管を具備し、前記噴出ノズルからの金属素材表面への洗
浄水の噴出を金属素材の搬送方向と直角方向の2箇所よ
り行い、かつ、T字状の分岐点の内部中央に隔壁を設け
ることで、2方向に分岐する水量を均等としたことを特
徴とする請求項1または2に記載のエッチング部品の製
造方法としたものである。
【0016】さらにまた、請求項4においては、金属素
材を間に介して、前記光反射率の測定手段と反対面側に
光反射板を設けたことを特徴とする請求項1、2または
3に記載のエッチング部品の製造方法としたものであ
り、請求項5においては、剥膜工程前に金属素材よりサ
ンプル片の切り取りを行い、金属素材が前記切り取り跡
の開口部を有する状態で剥膜を行うことを特徴とする請
求項1、2、3または4に記載のエッチング部品の製造
方法としたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のエッチング部品の製造方
法の一実施例の要部を模式的に示す図面に基づき、以下
に説明を行う。
【0018】図1において、金属素材1は、巻き取りロ
ールより供給された長尺帯状の金属薄板(板厚0.13mmの
低炭素鋼板)であり、図中に示すように搬送用ローラー
22を用い、紙面左から右に搬送されている。また、上述
した(従来の技術)の項で記した方法等により、金属素
材1両面には、ポリビニルアルコールと重クロム酸アン
モニウムを主剤としたレジスト膜2(耐食性被膜)が形
成されている。レジスト膜2には、パターン露光、現
像、硬膜処理が終了しており、図8(c)に示すよう
に、所定のパターンに従って金属素材1を露出した開孔
パターンが形成されている。
【0019】次いで、図1に示すように、エッチングチ
ャンバー7にて、金属素材1にエッチング処理を行う。
エッチング処理は、ボーメ濃度35〜50の塩化第二鉄液を
エッチング液として用い、スプレー圧 1.5〜3.5kg/cm2
のスプレーエッチングとしている。これにより、図8
(d)に示すように、金属素材1にエッチングパターン
が形成される。
【0020】次いで、金属素材1を、苛性ソーダ20重量
%、液温80℃の剥膜液20を有する剥膜槽21中に搬送し、
剥膜液20に浸漬する。これにより、レジスト膜2の膨
潤、弱体化が行われる。
【0021】次いで従来通り、第一水洗チャンバー5aお
よび第二水洗チャンバー5b内にて、金属素材1に洗浄水
を 2〜 3 Kgf/cm2 程度の圧力にてスプレーし、膨潤、
弱体化したレジスト膜2の剥膜を行う。すなわち、ま
ず、第一水洗チャンバー5aにて、比較的大きなレジスト
膜片を除去し、次いで、第二水洗チャンバー5bにて微小
なレジスト膜片を除去しようとするものである。
【0022】ここで、本発明のエッチング部品の製造方
法の特徴として、図1および、図1の部分拡大図である
図2に示すように、第一水洗チャンバー5aを出た後に搬
送される金属素材1表面の光反射率を測定する手段(以
下、これをセンサー8と記す)と、金属素材1表面に洗
浄水6を噴出する手段(以下、これを噴出手段9と記
す)とを隣接させて設けているものである。
【0023】センサー8は、被測定部位に光照射を行う
光照射手段と、被測定部位より反射した光を捕らえ被測
定部位の光反射率を算出する光反射率算出手段とを具備
するものである。本発明では、まず、センサー8を用
い、搬送される金属素材表面の光反射率を測定すること
により、金属素材表面に引っ掛かり付着残留したレジス
ト膜片(耐食性被膜片)の有無を検出するものである。
すなわち、第一水洗チャンバー5aにて比較的大きなレジ
スト膜片を除去するため、金属素材表面は、ほぼ露出し
ているものであり、金属素材表面の光反射率は例えば70
%程度と高くなっているものである。しかし、レジスト
膜片は光を吸収するため、レジスト膜片の光反射率は例
えば30%程度と低くなっている。このため、金属素材表
面にレジスト膜片が付着し残留した部位と金属素材だけ
の部位とでは光反射率が異なることになる。このため、
金属素材表面の反射率を所定の数値として設定し、金属
素材表面の光反射率を逐次測定することで、光反射率が
所定の値と異なる部位を検出することにより、金属素材
に付着したレジスト膜片を検出できるものである。な
お、本実施例では、センサー8の光照射手段に赤外線L
ED(LightEmittinng Diode)を
用い、被測定部位への照射光17を赤外線とし、また、フ
ォトダイオードを用い、被測定部位からの反射光18を捕
らえているものである。フォトダイオードで捕らえた光
量を電圧に変換し、測定した電圧の差により、被測定部
位の光反射率の差を認識したものである。
【0024】図2に示すように、センサー8がレジスト
膜片10を検出した際、センサー8に隣接して設けられた
噴出手段9より金属素材1に向けて洗浄水6を噴出し、
金属素材1に付着したレジスト膜片10を洗い流すもので
ある。なお、本実施例においては、図1に示すように、
センサー8の直前に噴出手段9を設け、噴出手段9に洗
浄水6を供給する供給管の途中に電磁弁11を設けてお
り、電磁弁11の開閉により、噴出手段9より噴出させる
洗浄水6を制御している。すなわち、センサー8が金属
素材1表面のレジスト膜片10を検出した際、電磁弁11を
開とするセンサー8からの信号により、電磁弁11を開け
洗浄水6を流し、逆に、センサー8がレジスト膜片10を
検出していない時、および、電磁弁11を開けてから一定
の時間経た後には、電磁弁11を閉じた状態とし、洗浄水
を止めるものである。
【0025】ここで、噴出手段9より噴出する洗浄水6
は、金属素材1表面に引っ掛かり付着残留した、レジス
ト膜片10を洗い流せるよう一時に大量に噴出するもので
ある。すなわち、前述した(発明が解決しようとする課
題)に記したように、レジスト膜片10は、金属素材1に
エッチングで開けられた開口12部内に形成、保持された
エッチング部品部位や、サンプル片を切り取りた後の開
口12部等に引っ掛かり残留しやすいものである。このた
め、本発明では、引っ掛かったレジスト膜片10に、噴出
手段9より一時に大量の水を噴出する、いわゆる鉄砲水
状に大量の水を噴出することで、レジスト膜片10を押し
流し除去するものである。ちなみに、本実施例では、噴
出手段9より噴出する洗浄水6を圧力 2〜 3 Kgf/cm2
程度とし、 200ml/秒の水量を噴出したものである。
【0026】また、上述したセンサー8および、隣接し
て設けた噴出手段9は、図1および図2に示すように、
金属素材1の水平搬送部位に設けるのが好ましいといえ
る。なぜならば、図4に示すように、金属素材1が水平
搬送状態にあるときに洗浄水6の噴出を行えば、噴出さ
れた洗浄水6に押し流されたレジスト膜片10が開口12部
や金属板端よりそのまま落下できるからである。なお、
図4中の点線は、金属素材1に付着し、洗浄水6で押し
流されたレジスト膜片10の軌跡の例を示している。ちな
みに、垂直搬送中の金属素材部位に、洗浄水の噴出を行
った場合、洗浄水に押し流されたレジスト膜片が一度は
金属素材より離れたとしても、落下の途中で下方に位置
する金属素材部位に付着してしまうものである。
【0027】また、本実施例では、金属素材1の搬送方
向に向けて洗浄水を噴出させているものである。なぜな
らば、図2に示すように、金属素材1の開口12部の縁に
付着したレジスト膜片10にあっては、付着したレジスト
膜片10の一部が開口12部の縁に引っ掛かり、他の部位は
金属素材1の搬送方向と反対方向に伸びている場合が多
いものである。このため、金属素材1の搬送方向に向け
て洗浄水を噴出させれば、金属素材の開口12部の縁に付
着したレジスト膜片10は、洗浄水に押し流されそのまま
開口12部より落下することになり、効率良くレジスト膜
片10の除去が可能となるものである。
【0028】なお、噴出する洗浄水6を出しっぱなしに
すると大量の水が必要になりコストが掛かり、また水資
源の無駄となり好ましいといえない。このため、本発明
では、上述したようにセンサー8にてレジスト膜片10
(耐食性被膜片)を検出したときに、噴出手段9より洗
浄水6を噴出するようにしたものであり、噴出開始から
一定の時間洗浄水6を噴出した後、噴出を終了させるも
のである。ちなみに、本発明者らは、噴出手段9よりの
洗浄水の噴出を10秒間程度とすれば、引っ掛かり付着残
留したレジスト膜片10を十分洗い流せることを経験的に
得ているものであり、本実施例では、噴出開始から10秒
間洗浄水を噴出した後、噴出を終了するよう設定してい
る。
【0029】上述したように、本発明のエッチング部品
の製造方法では、センサー8にてレジスト膜片10(耐食
性被膜片)を検出した後、一定の時間内に、大量の洗浄
水6を金属素材1表面に流すものである。このため、噴
出手段9から噴出する洗浄水6を効率良く金属素材1表
面に行き渡らせることが必要である。請求項2に係わる
発明はこれを解決するためなされたものであり、洗浄水
6を噴出すべく噴出手段9に設けたノズル(以下、噴出
ノズル13と記す)の形状を、図2および、噴出ノズルの
上面断面図である図3に示すように、偏平状かつ扇状と
したものである。なお、上述した理由により噴出ノズル
13の噴出口は、金属素材1の搬送方向に向けている。か
かる形状の噴出ノズル13とすることにより、噴出ノズル
13を出た後、洗浄水6は扇状に噴出され広い面積に拡が
り、金属素材1表面に行き渡ることで、効率良くレジス
ト膜片10の除去が可能となるものであるのである。
【0030】通常、エッチング部品の製造に用いられる
金属素材1は、長尺帯状のものが用いられるものであ
り、金属素材1は帯状に搬送される。このため、金属素
材1は進行方向左右に巾を持つものである。エッチング
部品の種類により、用いる金属素材の巾が大きくなった
場合、噴出ノズル13が一個では、洗浄水6が効率良く金
属素材1表面に行き渡らなくなるといえる。請求項3に
係わる発明はこれを解決するためなされたものである。
【0031】すなわち、図2に示すように、噴出ノズル
13を二個とし、金属素材1の巾方向に二か所設けること
で、洗浄水6を効率良く金属素材1表面に行き渡らせる
ものである。また、噴出手段9を複数設けることで機構
が複雑にならないよう、洗浄水6を一か所から供給し、
供給された洗浄水6を2方向に分岐するT字分岐管14を
用いるものである。しかし、供給された洗浄水6をT字
分岐管14にて2方向に分岐すると、分岐後の水量がどち
らか一方に片寄りやすいといえる。このため、図5に示
すように、T字状の分岐点に隔壁15を設けるものであ
る。これにより、2方向に分岐される水量は均等に分か
れるものである。すなわち、請求項3に係わる発明によ
り、金属素材が巾をもっていても金属素材1表面に均等
に洗浄水を噴出でき、洗浄水6を金属素材1表面に行き
渡らせることで、効率良くレジスト膜片10の除去が可能
となるものであるのである。
【0032】次いで、請求項4に係わる発明の説明を行
う。エッチング後の金属素材には、所定の開口12部が形
成されているものである。例えばリードフレーム等に代
表される電子部品用のエッチング部品は、エッチング工
程で形成された開口12部内に形成、保持されているもの
である。また、シャドウマスクの製造においても、前述
した(発明が解決しようとする課題)の項で記したよう
に、エッチング工程後かつ剥膜工程前に、搬送中の金属
素材よりサンプル片を切り取りを行うものであり、金属
素材は、切り取り跡に窓状の開口12を有するものであ
る。
【0033】金属素材に所定の開口部が有った場合、セ
ンサー8より金属素材の開口12に照射された照射光は、
反射することなく開口部を通過してしまうものである。
このため、開口12部位の反射率は著しく低くなるもので
ある。
【0034】上述したように、本発明では、金属素材1
表面の光反射率の相違によって、金属素材1表面上のレ
ジスト膜片10の有無を判断しているものであり、例え
ば、他の部位より光反射率の低い部位があれば、その部
位にレジスト膜片が有ると見なすものである。しかる
に、所定の開口12部においては光反射が低いため、セン
サー8はレジスト膜片10が有ると誤認識する可能性があ
るといえる。このため、はなはだしい場合には、所定の
開口12を有する金属素材部位がセンサー8部を通過する
たびに、センサー8は、金属素材にレジスト膜片が付着
していると誤認識し、洗浄水を噴出させる可能性がある
ものである。
【0035】請求項4に係わる発明はこれを解決するた
めなされたものである。すなわち、図6に示すように、
金属素材1を間に介してセンサー8と反対面側に、例え
ば鏡等の、照射された光を反射する光反射板16を設けた
ことを特徴とするものである。図6に示すように、所定
の開口12部を通過した照射光17は、センサー8と反対面
側に設けられた光反射板16により反射され、センサー8
に戻るものである。これにより、所定の開口12部位の見
かけ上の反射率が高くなるものであり、所定の開口12部
位とレジスト膜片10が有る部位との相違がつき、誤認識
が無くなる。ちなみに、本実施例では、光反射板16とし
てアクリル樹脂製の赤外線90°リフレクターを用いた
ものである。
【0036】次いで、請求項5に係わる発明では、エッ
チング処理の終了した金属素材1が剥膜工程に入る前
に、金属素材1より、鋏または金型等を用い、所定の形
状のサンプル片を切り取り、しかる後、上述した剥膜処
理を行うものである。切り抜いたサンプル片は、従来通
り、別途検査工程(図示せず)に送られ、ブラシ等で表
面のレジスト膜を掻き取った後、形成されたエッチング
パターンが所望の形状となっているかを検査されるもの
である。これにより、剥膜を終了した後に検査を行う場
合より検査に要する時間が短縮されるため、すみやかに
不良原因を排除でき、品質の良いエッチング部品が得ら
れ、かつ、材料のロス等の損失を防げるものである。従
来の製造方法では、このサンプル片の切り取り後の開口
12部にレジスト膜片10が付着しやすかったが、上述した
本発明のエッチング部品の製造方法を用いることで、サ
ンプル片の切り取りを行ってもレジスト膜片10の付着の
無い、品質の良いエッチング部品が得られるものであ
る。
【0037】なお、本実施例のエッチング部品の製造方
法においては、第二水洗チャンバー5bを出た金属素材1
に、従来通り、必要に応じて防錆処理を行った後、乾燥
を行い、剥膜工程を終了するものである。しかる後、不
要部の断裁および、長尺帯状の金属素材1に面付けされ
た複数のエッチング部品を個々に断裁し分離する等の後
加工を施し、エッチング部品を得るものである。
【0038】以上、本発明の実施形態の例に従い本発明
の説明を行ったが、本発明の実施形態は、上述した説明
および図面に限定されるものではなく、本発明の趣旨に
基づき種々の変形を行っても構わないことはいうまでも
ない。
【0039】例えば、上述した説明では、エッチング工
程を1回としているが、シャドウマスクの製造方法に代
表されるように、エッチング工程を2回行うエッチング
部品の製造方法に本発明を適用しても構わず、剥膜工程
前のエッチング処理が片面エッチングでも構わない。ま
た、上述した説明では耐食性被膜をレジスト膜としてい
るが、耐食性被膜として、レジスト膜に加えて、シャド
ウマスクの製造方法に用いるニス層、いわゆるエッチン
グ防止層を形成していても構わない。
【0040】
【発明の効果】本発明のエッチング部品の製造方法にお
いては、少なくともレジスト膜からなる耐食性被膜の一
部が残留付着したまま金属素材がエッチング部品となる
ことを防止できるものである。従って、錆の発生の無
い、品質の良いエッチング部品を得ることができる。
【0041】また、耐食性被膜が残留付着することなく
除去できるため、剥膜工程後に行われる検査の際、耐食
性被膜の残留付着による疑似エラーの発生を防止できる
ものである。すなわち、従来のエッチング部品の製造方
法では、耐食性被膜の残留付着による疑似エラーの発生
を無視するため、検査規格を下げていたものである。こ
のため、エッチング不良等でパターン形状不良を有する
エッチング部品であっても、不良が見逃され、検査を通
過する可能性があった。しかるに、本発明のエッチング
部品の製造方法では、耐食性被膜の残留付着による疑似
エラーの発生がないため、検査規格を下げる必要がな
く、精度の高い検査が可能となり、パターン形状不良を
有するエッチング部品の流出を防げる等、本発明は、品
質の良いエッチング部品を得るうえで、実用上優れてい
るといえる。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング部品の製造方法の一実施例
の要部を示す説明図。
【図2】本発明のエッチング部品の製造方法の一実施例
の要部を示す斜視図。
【図3】本発明のエッチング部品の製造方法に用いる噴
出ノズルの形状の一例を示す断面図。
【図4】本発明のエッチング部品の製造方法における異
物除去の一例を示す説明図。
【図5】本発明のエッチング部品の製造方法に用いるT
字分岐管の一例を示す断面図。
【図6】本発明のエッチング部品の製造方法の他の実施
例の要部を示す説明図。
【図7】従来のエッチング部品の製造方法の一例の要部
を示す説明図。
【図8】(a)〜(e)はエッチング部品の製造方法の
一例を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
1 金属素材 2 レジスト膜 3 パターンマスク 4 ノズル 5 水洗チャンバー 6 洗浄水 7 エッチングチャンバー 8 センサー 9 噴出手段 10 レジスト膜片 11 電磁弁 12 開口 13 噴出ノズル 14 T字分岐管 15 隔壁 16 光反射板 17 照射光 18 反射光 20 剥膜液 21 剥膜槽 22 搬送用ローラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄板状の金属素材表面に耐食性被膜を形成
    する工程と、所定のパターンを有する露光用パターンマ
    スクを介し、前記耐食性被膜にパターン露光後、現像を
    行い、所定のパターンに従って金属素材を露出した耐食
    性被膜とする工程と、前記金属素材にエッチングを行
    い、所定のエッチングパターンを形成する工程と、前記
    耐食性被膜を剥膜する剥膜工程とを少なくとも有する、
    フォトエッチング法を用いたエッチング部品の製造方法
    において、 耐食性被膜を剥膜した後に搬送される金属素材表面の光
    反射率を測定する手段と、金属素材表面に洗浄水を噴出
    する手段とを具備し、前記光反射率の測定値が所定の値
    から外れた際、前記噴出手段より金属素材表面に洗浄水
    を噴出することで、前記噴出する洗浄水にて金属素材に
    付着した耐食性被膜を押し流し除去することを特徴とす
    るエッチング部品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記噴出手段が偏平状かつ扇状の噴出ノズ
    ルを具備し、前記噴出ノズルより洗浄水を金属素材表面
    に扇状に噴出することを特徴とする請求項1に記載のエ
    ッチング部品の製造方法。
  3. 【請求項3】前記噴出手段が、供給される洗浄水を2方
    向に分岐するT字状の分岐管を具備し、前記分岐管と連
    結した前記噴出ノズルを金属素材の搬送方向と直角方向
    の2箇所に設け、かつ、T字状の分岐点の内部中央に隔
    壁を設けることで、2方向に分岐する水量を均等とした
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエッチング
    部品の製造方法。
  4. 【請求項4】金属素材を間に介して、前記光反射率の測
    定手段と反対面側に光反射板を設けたことを特徴とする
    請求項1、2または3に記載のエッチング部品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】剥膜工程前に金属素材よりサンプル片の切
    り取りを行い、金属素材が前記切り取り跡の開口部を有
    する状態で剥膜を行うことを特徴とする請求項1、2、
    3または4に記載のエッチング部品の製造方法。
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