JPH1092307A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JPH1092307A
JPH1092307A JP24200596A JP24200596A JPH1092307A JP H1092307 A JPH1092307 A JP H1092307A JP 24200596 A JP24200596 A JP 24200596A JP 24200596 A JP24200596 A JP 24200596A JP H1092307 A JPH1092307 A JP H1092307A
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spray
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JP24200596A
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Hirotaka Fukagawa
弘隆 深川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトエッチング法を用いたシャドウマスクの
製造において、カゼインを主剤としたレジスト膜に高圧
のスプレーエッチングを行い、品質の良いシャドウマス
クを得ることを目的とする。 【解決手段】カゼインを主剤とするレジスト膜が形成さ
れている板状のシャドウマスク金属素材の少なくとも一
方の面をエッチングして、少なくともこの一方の面に凹
部を形成する第一エッチング工程と、前記一方の面に形
成された凹部に通じる貫通孔を得る第二エッチング工程
とを少なくとも行うことで得られるシャドウマスクの製
造方法において、金属素材のエッチングの際、エッチン
グ液を金属素材にスプレーするスプレーエッチング法を
用い、前段部エッチングが高圧のスプレー圧であり、最
終仕上げエッチングが低圧のスプレー圧であることを特
徴とするシャドウマスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管等に
用いるシャドウマスクを製造する方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いるシャドウ
マスクは、フォトエッチング法により製造されるのが一
般的となっており、例えば、以下の図5の例に示すよう
な工程で製造されるものである。すなわち、シャドウマ
スクとなる金属素材(シャドウマスク材1)として、例
えば板厚0.13mmの低炭素鋼板を用い、その両面を脱脂、
整面、洗浄処理した後、その両面に、例えばカゼインと
重クロム酸アンモニウムからなる水溶性の感光性樹脂を
塗布乾燥して、レジスト膜を形成する。次いで、露光用
パターンマスクを介し、シャドウマスク材の一方の面に
小孔像のネガパターンを、他方の面に大孔像のネガパタ
ーンを露光する。その後、温水にて、未露光未硬化のレ
ジスト膜を溶解する現像処理、次いで硬膜処理を行い、
図5(a)に示すようにシャドウマスク材1の表裏に各
々小孔および大孔の開孔を有するレジスト膜2を得る。
【0003】次いで、第一段階のエッチングをシャドウ
マスク材1の表裏両面から行ない、図5(b)に示すよ
うにシャドウマスク材1に小孔凹部3bおよび大孔凹部3a
を形成する。その際、エッチング液として塩化第二鉄液
を用い、スプレー法にて塩化第二鉄液をシャドウマスク
材1、すなわちレジスト膜2より露出したシャドウマス
ク材1面に接触させる方法が一般的となっている。
【0004】続いて、大孔側からのみシャドウマスク材
1をエッチングする第二エッチング工程を行ない、図5
(c)に示すように大孔側から小孔に貫通する開孔9を
形成する。最後に、図5(d)に示すようにレジスト膜
2を剥膜し、水洗乾燥等を行うことで、所定の配列に従
ってシャドウマスク材1を貫通した複数の開孔9を有す
るフラット型のシャドウマスク4を得るものである。
【0005】なお、シャドウマスクの製造方法によって
は、第二エッチング工程で小孔側が不要にエッチングさ
れることを防止するため、第一エッチング工程後に、シ
ャドウマスク材1の小孔側の面にフィルムを貼りつけた
後に第二エッチングを行う、または、第一エッチング工
程後に、シャドウマスク材1の小孔側の面に樹脂を塗布
し、小孔凹部3bを充填するエッチング防止層を形成した
後に第二エッチングを行う方法もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、シャドウマスク
においては、高精細シャドウマスクが要求されているも
のであり、上述したフォトエッチング法で形成されるパ
ターンも微小ピッチ、微細パターン化の要求が進んでい
る。
【0007】そのため、微小ピッチ、微細パターン化の
要求に応えたシャドウマスクを得るべく、エッチング時
に高温、高比重、例えば液温75〜90℃、比重 1.485〜
1.525程度の第二塩化鉄液をエッチング液として用い、
エッチング液のスプレー圧を高圧としたスプレーエッチ
ングを行う方法が知られている。
【0008】すなわち、高温、高比重、高圧のエッチン
グ液にてシャドウマスク材1をエッチングすることで、
速やかにシャドウマスク材1のエッチングが行われるも
のである。その結果、エッチング処理の際に避けて通れ
ない、シャドウマスク材1へのサイドエッチング現象を
最小限に抑えることが出来、エッチングファクターの高
い、エッチング精度の良いエッチングパターンを形成す
ることが可能となるからである。また、高温、高比重、
高圧のエッチング液を用いることは、形成されたエッチ
ングパターン表面を凹凸の無い滑らかな面とすることが
出来、いわゆるエッチングムラの無いパターンを形成す
ることが可能となるものである。また、エッチングスピ
ードが速くなることで、シャドウマスクの製造効率を高
くすることが出来る等の長所を持つものである。
【0009】しかし、高温、高比重、高圧のエッチン
グ、なかでも特に高圧エッチングとした場合、以下に記
すような問題が発生していたものである。
【0010】すなわち、シャドウマスク材へのエッチン
グの際、高圧としたエッチング液をシャドウマスク材1
にスプレーすると、シャドウマスク材1表面に形成した
レジスト膜2が損傷を受け、エッチング不良が発生する
という問題である。例えば、レジスト膜としてカゼイン
を主剤としたものが用いられることが多い、カゼインを
主剤としたレジスト膜2は、ポリビニルアルコールを主
剤としたレジスト膜に比べ、硬く脆い性質を有してい
る。
【0011】このため、例えば、上述した二段階エッチ
ングを用いたシャドウマスクの製造方法に記したよう
に、高圧としたエッチング液を、第一エッチング工程お
よび第二エッチング工程と続けて、カゼインを主剤とし
たレジスト膜にスプレーした場合、レジスト膜2とシャ
ドウマスク材1との密着力が弱まり、レジスト膜2がシ
ャドウマスク材1から剥離する可能性が生じるものであ
る。また、エッチング時のシャドウマスク材1へのサイ
ドエッチングにより、図4(a)に示すように、レジス
ト膜2に形成された開孔部周辺は、シャドウマスク材1
に形成された凹部3にオーバーハング状に出っ張った庇
5状となっているものである。しかし、カゼインを主剤
としたレジスト膜2は硬く脆いため、エッチング液のス
プレー圧が高いと、図4(b)に示すように、庇5部が
折れ、レジスト膜2に形成された開孔の形状が変形する
といえる。
【0012】このように、二段階のエッチングの際、高
圧としたエッチング液を続けてスプレーした場合、レジ
スト膜2の剥離や、庇5部の折れによりシャドウマスク
材1は不要なエッチングを受けるといえ、所望するエッ
チングパターンの形成が出来なくなるといえる。
【0013】このため、従来は、カゼインを主剤とした
レジスト膜であった場合、高温、高比重のエッチング液
を用いても、エッチング液のスプレー圧を、例えば 1.5
〜 3.5 Kgf/cm2 程度と低圧にせざるを得ず、高温、高
比重、高圧としたエッチング条件の長所を生かした品質
の良いシャドウマスクを得ることは困難といえた。
【0014】本発明は、以上のような事情に鑑みなされ
たものであり、カゼインを主剤としたレジスト膜であっ
ても、高圧のスプレー圧にてエッチングを行いえるシャ
ドウマスクの製造方法を提供することで、エッチング精
度が良くエッチングムラの無い品質の良いシャドウマス
クを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1においては、所定パタ
ーンに従って一部金属面を露出させたレジスト膜が両面
に形成されているシャドウマスク金属素材の少なくとも
一方の面をエッチングして、少なくとも一方の面の金属
露出部分に凹部を形成する第一エッチング工程と、前記
一方の面に形成された凹部に通じる凹孔を形成し、金属
素材を貫通した開孔を得る第二エッチング工程とを少な
くとも行うことで得られるシャドウマスクの製造方法に
おいて、前記金属素材のエッチングの際、レジスト膜が
カゼインを主剤とし、エッチング液を金属素材にスプレ
ーするスプレーエッチング法を用い、前段部エッチング
が高圧のスプレー圧であり、最終仕上げエッチングが低
圧のスプレー圧であることを特徴とするシャドウマスク
の製造方法としたものである。
【0016】また、請求項2においては、前記前段部エ
ッチングが、第一エッチング工程であり、最終仕上げエ
ッチングが、第二エッチング工程であることを特徴とす
る請求項1に記載のシャドウマスクの製造方法としたも
のである。
【0017】さらにまた、請求項3においては、前記前
段部エッチングが、第一エッチング工程と、第二エッチ
ング工程の中途までであり、第二エッチング工程におい
て高圧のスプレー圧にて金属素材に所望する深度の凹孔
もしくは凹部を形成した段階で、前記最終仕上げエッチ
ングを行うことを特徴とする請求項1に記載のシャドウ
マスクの製造方法としたものであり、請求項4において
は、前記高圧のスプレー圧を5〜10 Kgf/cm2 、低圧の
スプレー圧を1〜4 Kgf/cm 2 とする請求項1、2また
は3に記載のシャドウマスクの製造方法としたものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態例を
模式的に示す図面に基づき、説明を行う。図1および図
2に示すシャドウマスク材1は、板厚0.13mmの長尺帯状
とした、低炭素鋼板または、低膨張性のアンバー材であ
る。ここで、例えば、水 100重量部、カゼイン12.6重量
部、重クロム酸アンモニウム 0.5重量部から成る、カゼ
インを主剤とする感光性樹脂が表裏面に塗布されたシャ
ドウマスク材1は、パターン露光、現像および硬膜処理
まで終了しており、図5(a)に示すように、表裏面に
各々小孔および大孔の開孔を有するレジスト膜2を得て
いるものである。なお、図1の例においてシャドウマス
ク材1は、搬送用ローラー8等の搬送手段上を、図中、
左から右に搬送されているものである。
【0019】次いで、図1に示すように、エッチングチ
ャンバー6aにてシャドウマスク材1の表裏両面から第一
エッチング工程を行う。なお、第一エッチング工程にお
いては、大孔レジスト膜2a側を下面にしてエッチングを
行うものである。これにより、図5(b)に示すように
シャドウマスク材1に中途までエッチングを行い、小孔
および大孔の凹部3を形成する。その際、高圧スプレー
ノズル7aより、エッチング液として比重 1.485〜 1.52
5、液温75〜90℃の塩化第二鉄液を、スプレー圧5〜10
Kgf/cm2 にてスプレーする高圧スプレーエッチングを
行った。
【0020】続いて、エッチングチャンバー6aを出たシ
ャドウマスク材1を水洗洗浄した後、エッチングチャン
バー6bにて、大孔側からシャドウマスク材1をエッチン
グする第二エッチング工程を行ない、図5(c)に示す
ように大孔側から小孔に貫通する開孔9を形成した。な
お、本実施例においては、第一エッチング工程と第二エ
ッチング工程との間に反転手段(図示せず)を設け、シ
ャドウマスク材1の大孔面と小孔面を反転しており、大
孔レジスト膜2a側を上面にして第二エッチングを行って
いるものである。第二エッチングの際、低圧スプレーノ
ズル7bより、エッチング液として比重 1.485〜 1.525、
液温75〜90℃の塩化第二鉄液を、スプレー圧1〜4 Kgf
/cm2 にてスプレーする低圧スプレーエッチングを行っ
た。
【0021】次いで、エッチングチャンバー6bを出たシ
ャドウマスク材1に、従来通り、レジスト膜2の剥膜を
行う剥膜処理、水洗洗浄等を行い図5(d)に示すシャ
ドウマスク4を得たものである。
【0022】上述した実施例に記したように、本発明の
シャドウマスクの製造方法においては、エッチング液の
スプレー圧を高圧としてエッチングを行った後、低圧の
スプレー圧にてエッチングを行う、二段階のスプレー圧
とすることを特徴としている。
【0023】すなわち、前述した(発明が解決しようと
する課題)の項に記したように、カゼインを主剤とした
レジスト膜2であった場合、レジスト膜2が硬く脆い性
質のため、高圧としたエッチング液を続けてレジスト膜
2にスプレーした場合、レジスト膜2がシャドウマスク
材1から剥離し、また、レジスト膜2の庇5部が折れる
等の問題が生じていたものである。
【0024】しかし、本発明者らは、シャドウマスクの
製造において、二段階におよぶエッチング処理を全て高
圧としたスプレーエッチングで行うことなく、適宜、用
いるスプレー圧を5〜10 Kgf/cm2 の高圧から、1〜4
Kgf/cm2 の低圧に変えることで、上述したレジスト膜
の破損の問題が生じることなく、エッチングを行いえる
ことを経験的に見いだしたものである。すなわち、本発
明のシャドウマスクの製造方法においては、高圧のスプ
レー圧にてエッチングを開始し、所望する凹部を形成す
る前段部エッチングを終えた時点で、低圧のスプレー圧
に変えてエッチングを続け、最終的に必要とされるエッ
チングパターンに仕上げる最終仕上げエッチングを行う
ものである。
【0025】例えば、上述した図1に示す実施例におい
ては、第一エッチング工程に、高温、高比重のエッチン
グ液を用い、スプレー圧5〜10 Kgf/cm2 とした高圧の
スプレーエッチングを行った後、第二エッチング工程で
は、高温、高比重のエッチング液を用い、スプレー圧1
〜4 Kgf/cm2 とした低圧のスプレーエッチングを行っ
ている。これにより、第一エッチング工程で形成された
凹部、特に小孔凹部3bは、エッチングファクターが高
く、エッチング精度の良い、かつ、凹凸の無い滑らかな
面とすることが出来る。また、第一エッチング工程のエ
ッチングスピードが速くなることで、シャドウマスクの
製造効率を高くすることが出来るものである。しかも、
上記の方法によれば、従来問題となっていた高スプレー
圧によるレジスト膜の破損も防止しているものである。
【0026】なお、上述した説明においては、第一エッ
チング工程を高圧スプレーによる前段部エッチングと
し、第二エッチング工程を低圧スプレーによる最終仕上
げエッチングとしている。しかし、本発明においてはこ
れに限定するものではなく、第二エッチング工程の中途
まで高圧スプレーとすることも提案するものである。す
なわち、請求項3に係わる発明として、第一エッチング
工程と、第二エッチング工程の中途までを高圧スプレー
による前段部エッチングとし、第二エッチング工程の中
途で金属素材に所望する深度の凹孔もしくは凹部が形成
された段階で、低圧スプレーに切り換え、前記最終仕上
げエッチングを低圧スプレーにて行うことを特徴とする
シャドウマスクの製造方法としたものである。
【0027】例えば、図2は、請求項3に係わる発明の
実施の形態例を、模式的に示す図面である。前述した様
に、カゼインを主剤とする感光性樹脂を用い、表裏面に
各々小孔および大孔の開孔を有するレジスト膜2を形成
したシャドウマスク材1に、エッチングチャンバー6aに
て第一エッチングを行う。その際、高圧スプレーノズル
7aより、エッチング液として比重 1.485〜 1.525、液温
75〜90℃の塩化第二鉄液を、スプレー圧5〜10 Kgf/cm
2 にてスプレーする高圧スプレーエッチングとしてい
る。これにより、図5(b)に示すようにシャドウマス
ク材1に中途までエッチングを行い、小孔および大孔の
凹部3を形成する。
【0028】次いで、図2に示すように、エッチングチ
ャンバー6bにて第二エッチング工程を行う。なお、図2
の例においても、第一エッチング工程においては、大孔
レジスト膜2a側を下面にしてエッチングを行うものであ
り、第一エッチング工程と第二エッチング工程との間に
反転手段(図示せず)を設け、シャドウマスク材1の大
孔面と小孔面を反転し、大孔レジスト膜2a側を上面にし
て第二エッチングを行っているものである。
【0029】第二エッチングの際、第二エッチング工程
の中途までは、高圧スプレーノズル7aより、エッチング
液として比重 1.485〜 1.525、液温75〜90℃の塩化第二
鉄液を、スプレー圧5〜10 Kgf/cm2 にてスプレーする
高圧スプレーエッチングを行う。ここで、第二エッチン
グ工程における高圧スプレーは、金属素材に所望する深
度の凹孔もしくは凹部を形成する段階まで行うものであ
る。すなわち、所望する形状とした後も引き続き高圧ス
プレーを継続した場合、シャドウマスク材1に形成され
る凹部3が大きくなった際、庇5の長さが長くなるため
庇折れが生じ、また、レジスト膜2の剥膜が生じてしま
うものである。そのため、第二エッチング工程の中途
で、庇折れやレジスト膜2の剥膜が生じないよう、適時
高圧スプレーから低圧スプレーに変えるものである。
【0030】例えば、高圧スプレーから低圧スプレーに
変える時期として、図2の例においては、図3に示すよ
うに、大孔側から小孔側に貫通する貫通孔が形成された
段階で、高圧から低圧に変えているものである。以上の
第一エッチング工程および、第二エッチング工程の中途
までを前段部エッチングとするものである。
【0031】次いで上述したように、第二エッチング工
程の中途、すなわち金属素材に所望する深度の凹孔もし
くは凹部が形成された時点で、低圧スプレーノズル7bよ
り、エッチング液として比重 1.485〜 1.525、液温75〜
90℃の塩化第二鉄液を、スプレー圧1〜4 Kgf/cm2
てスプレーする低圧スプレーエッチングに変え、大孔側
凹部が所定の形状となるまで引き続きエッチングを行
う。これを最終仕上げエッチングとし、図5(c)の状
態とするものである。
【0032】請求項3に係わるシャドウマスクの製造方
法においても、第一エッチング工程で形成された凹部、
特に小孔凹部3bは、エッチングファクターが高く、エッ
チング精度の良い、かつ、凹凸の無い滑らかな面とする
ことが出来る。また、第二エッチング工程のエッチング
スピードも速くすることができ、第一エッチング工程と
合わせてさらにシャドウマスクの製造効率を高くするこ
とが出来るものである。しかも、上記の方法によれば、
従来問題となっていた高スプレー圧によるレジスト膜2
の破損も防止できるものである。
【0033】本発明のシャドウマスクの製造方法におい
ては、上述したエッチング手段によりエッチングの終了
したシャドウマスク材1に対し、従来通り、水洗洗浄、
レジスト膜の剥膜等の処理を行いシャドウマスクを得る
ものである。
【0034】なお、本発明の実施の形態は、上述した図
面および説明に限定されるものではなく、本発明の趣旨
に基づき種々の変形が可能なことはいうまでもない。例
えば、第二エッチング工程に先立ち、第二エッチング工
程にて小孔側が不要にエッチングされることを防止する
ため、第一エッチング工程後に、小孔側凹部にエッチン
グ防止層を充填形成した後、または、第一エッチング工
程後に、シャドウマスク材1の小孔側の面にフィルムを
貼りつけた後、上述した第二エッチングを行っても構わ
ない。
【0035】
【発明の効果】本発明によるシャドウマスクの製造方法
では、最終仕上げエッチングを低圧スプレー圧にしたの
で、カゼインを主剤とするレジスト膜であっても、レジ
スト膜を破損することなく大半のエッチング処理を高圧
のスプレーエッチングで行うことが可能となる。これに
より、高温、高比重のエッチング液を高圧でスプレーす
ることが出来、エッチングファクターが高く、エッチン
グ精度の良いエッチングパターンを得ることが出来る。
また、形成されたエッチングパターン表面は、凹凸の無
い滑らかな面に出来、エッチングムラの無いパターンを
形成することが可能となる。さらに、エッチングスピー
ドが速くなることで、シャドウマスクの製造効率を高く
することが出来る等、本発明は高品質かつ微細パターン
が要求されるシャドウマスクを効率良く得るうえで実用
上優れているといえる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャドウマスクの製造方法の一実施例
の要部を示す説明図。
【図2】本発明のシャドウマスクの製造方法の他の実施
例の要部を示す説明図。
【図3】本発明のシャドウマスクの製造方法における貫
通孔形成の一例を示す説明図。
【図4】(a)〜(b)は レジスト膜破損の一例を示
す説明図。
【図5】(a)〜(d)はシャドウマスクの製造方法の
一例を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
1 シャドウマスク材 2 レジスト膜 3 凹部 4 シャドウマスク 5 庇 6 エッチングチャンバー 7 スプレーノズル 8 搬送用ローラー 9 開孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定パターンに従って一部金属面を露出さ
    せたレジスト膜が両面に形成されているシャドウマスク
    金属素材の少なくとも一方の面をエッチングして、少な
    くとも一方の面の金属露出部分に凹部を形成する第一エ
    ッチング工程と、前記一方の面に形成された凹部に通じ
    る凹孔を形成し、金属素材を貫通した開孔を得る第二エ
    ッチング工程とを少なくとも行うことで得られるシャド
    ウマスクの製造方法において、前記金属素材のエッチン
    グの際、レジスト膜がカゼインを主剤とし、エッチング
    液を金属素材にスプレーするスプレーエッチング法を用
    い、前段部エッチングが高圧のスプレー圧であり、最終
    仕上げエッチングが低圧のスプレー圧であることを特徴
    とするシャドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記前段部エッチングが、第一エッチング
    工程であり、最終仕上げエッチングが、第二エッチング
    工程であることを特徴とする請求項1に記載のシャドウ
    マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】前記前段部エッチングが、第一エッチング
    工程と、第二エッチング工程の中途までであり、第二エ
    ッチング工程において高圧のスプレー圧にて金属素材に
    所望する深度の凹孔もしくは凹部を形成した段階で、前
    記最終仕上げエッチングを行うことを特徴とする請求項
    1に記載のシャドウマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】前記高圧のスプレー圧を 5〜10 Kgf/c
    m2 、低圧のスプレー圧を1〜4 Kgf/cm2 とする請求
    項1、2または3に記載のシャドウマスクの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101222536B1 (ko) 2005-12-01 2013-01-15 엘지디스플레이 주식회사 셰도우 마스크 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101222536B1 (ko) 2005-12-01 2013-01-15 엘지디스플레이 주식회사 셰도우 마스크 제조방법

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