JPH08319584A - エッチング部品の製造方法 - Google Patents

エッチング部品の製造方法

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JPH08319584A
JPH08319584A JP12495295A JP12495295A JPH08319584A JP H08319584 A JPH08319584 A JP H08319584A JP 12495295 A JP12495295 A JP 12495295A JP 12495295 A JP12495295 A JP 12495295A JP H08319584 A JPH08319584 A JP H08319584A
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etching
liquid
etched
metal material
solution
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JP12495295A
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Satoshi Tanaka
聡 田中
Yoshihiro Fujii
芳博 藤井
Hisakazu Kikuchi
久和 菊地
Ryuji Ueda
龍二 上田
Tatsuro Kakehashi
達朗 掛橋
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フォトリソグラフィー法を用い金属素材にてエ
ッチング部品を製造する方法において、表面平滑なエッ
チング面を形成し、かつ、生産効率を向上させることを
目的とする。 【構成】板状の金属素材表面に所定のパターンに従って
一部金属素材表面を露出させたレジスト膜を形成する工
程と、塩化第二鉄液をエッチング液として用い、前記レ
ジスト膜より露出した金属素材部位に選択的にエッチン
グを行う第一エッチング工程と、前記第一エッチング工
程後に、液温が50〜70℃、ボーメ濃度が50以上の塩化第
二鉄液をエッチング液として、前記第一エッチングで得
られたエッチング面の整面および、第一エッチングでエ
ッチング面に析出した金属の溶解除去を行う第二エッチ
ング工程と、前記レジスト膜を剥膜する工程とを少なく
とも具備することを特徴とするエッチング部品の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトリソグラフィー
法を用い金属素材にエッチング部品を製造する方法に係
わる。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置等に用いられるリード
フレーム等に代表される、金属素材を用いた精密部品
は、金型を用いたプレス法またはフォトエッチング法等
により製造されている。金型を用いたプレス法は、一旦
金型を作成してしまえば、後は金属素材を打ち抜くだけ
でよく、生産コストが低いという長所がある。しかし、
金型の作成に費用と時間が掛かるという欠点をもってい
る。精密部品、例えば、半導体装置等に用いられるリー
ドフレームをフォトエッチング法により製造する工程
は、以下の図2の例に示すような工程となっている。
【0003】まず、リードフレームとなる、例えば42合
金(鉄−ニッケル合金)または銅合金等の板状の金属素
材1表面に脱脂、整面処理を行う。次いで、図2(a)
に示すように金属素材1の両面に、例えば、ポリビニル
アルコールおよび重クロム酸アンモニウムからなる水溶
性のネガ型感光性樹脂を塗布乾燥し、フォトレジスト膜
2を得る。
【0004】次いで、リードフレームのパターンとなる
部位を光透過部とし、リードフレームのパターン部位以
外を遮光部とした略同一のマスクを二枚用い、金属素材
1の片面に一枚のマスクを当て、金属素材1の他方の片
面の相対する位置にもう一枚のマスクを当て、両面より
紫外線露光等を行い、リードフレームのパターンとなる
部位の感光性樹脂の光硬化を行う。次いで、現像を行う
ことにより、未露光未硬化部の感光性樹脂の除去を行
い、図2(b)に示すようリードフレームのパターンと
なる部位以外の金属素材1をフォトレジスト膜2’から
露出させる。
【0005】次いで、フォトレジスト膜2’に対して硬
膜処理およびバーニング処理を施した後、エッチングを
金属素材1の表裏両面から行ない、リードフレームのパ
ターンとなる部位以外の金属素材1をエッチング除去し
てから水洗洗浄し、リードフレームのパターンとなる部
位以外を貫通させ図2(c)を得る。
【0006】次いで、フォトレジスト膜2’の剥膜を行
ない、水洗乾燥した後、必要により公知の方法、例え
ば、メッキ液を噴射する等の方法によりインナーリード
の先端部に部分貴金属メッキ処理等を行い、最終的に図
2(d)に示すリードフレーム9を得る。
【0007】近年、高集積度の半導体装置に用いられる
リードフレーム等に代表されるように精密部品において
は微細パターン化が進んでおり、かつ、低コスト化が要
求されている。例えば、リードフレームにおいては多ピ
ン化の傾向にあり、プラスチックパッケージ用のQFP
と呼称されるリードフレームにおいては、 200ピンから
300ピン以上の多数のピンを形成することが要求されて
いる。その結果、形成されるリードの幅およびリード間
ピッチは非常に微細なものになっている。
【0008】金属素材をエッチングして微細パターンが
形成されたエッチング部品を得る手段として、エッチン
グ時に使用するエッチング液を高温、高ボーメ濃度と
し、高液圧にて金属素材にスプレーする高温高圧エッチ
ング法を用いることが有効であることは公知の事実とな
っている。すなわち、高温高圧のエッチング法を用い速
やかに金属素材へのエッチングを行なうことで、エッチ
ング処理の際、避けて通れない金属素材へのサイドエッ
チング現象を最小限に抑えることが可能となるからであ
る。また、比較的低濃度のエッチング液を用いることで
エッチング速度が上がることも公知の事実となってお
り、これは低コスト化に対応すべく生産効率を上げる手
段として有効であるといえる。
【0009】しかし、フォトエッチング法を用いた精密
部品(以下、エッチング部品と記す)の製造方法には、
以下のような問題が上げられていた。すなわち、金型を
用いたプレス法で得られる貫通部の金属素材表面が滑ら
かであるのに対し、エッチングによる貫通部の金属素材
表面、すなわちエッチング面は凹凸が多く表面が粗いと
いう問題であり、特に、生産効率を上げるため低濃度の
エッチング液を用いた場合に、エッチング面は粗くなる
といえる。
【0010】例えば、リードフレームの場合、リードフ
レームの最終目的として、リードフレーム上に半導体集
積回路チップを搭載し、リードフレームと半導体集積回
路チップを電気的に接続した上で、封止樹脂にて半導体
集積回路チップを含めリードフレームの主要部を被覆し
半導体装置を得るものである。しかし、図3に示すよう
にエッチング面に凹凸10が多く表面が粗いリードフレー
ムであった場合、例えば封止樹脂にて被覆する際、アウ
ターリード側面を伝って封止樹脂が滲みだし、樹脂バリ
の除去を困難なものとしていた。また、リード間ピッチ
が狭小のリードフレームを製造した場合、エッチング面
が粗く凹凸があると、部分貴金属メッキ等を行った際、
隣接するリード同志が電気的にショートする可能性も生
じるといえる。
【0011】また、エッチング部品の素材として例え
ば、42合金(鉄−ニッケル合金)または銅合金等が上げ
られるが、同一のエッチング装置を用いて、異なった材
質の金属素材のエッチング処理を行うことができないと
いう問題も上げられる。エッチング装置で用いられるエ
ッチング液は、一度調整した液を循環して再使用するこ
とが一般的となっており、エッチング液中には、前のエ
ッチング処理の際に溶解された金属が溶け込んでいる。
このため、異なった材質の金属素材をエッチング処理す
ると、図3に示すように、エッチング面にイオン化傾向
によりエッチング液中の金属が金属素材上に析出金属12
として付着するものである。
【0012】例えば、初めに銅合金をエッチングし、液
中に銅が溶解したエッチング液を用い、42合金(鉄−ニ
ッケル合金)をエッチングすると、42合金(鉄−ニッケ
ル合金)のエッチング面に銅が析出金属12として付着し
てしまう。これを防ぐためには、異なった材質の金属素
材をエッチングする毎に、エッチング液を入れ換える
か、金属素材の材質毎にエッチング装置を設ける等、生
産効率および作業効率が悪く、また、設備費用が掛かる
といえ、低製造コスト化への対応は難しいといえる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に鑑みなされたものであり、表面平滑なエッチン
グ面を有し、かつ、生産性の向上を図ったエッチング部
品の製造方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、フ
ォトリソグラフィー法を用いたエッチング部品の製造方
法において、板状の金属素材表面に所定のパターンに従
って一部金属素材表面を露出させたレジスト膜を形成す
る工程と、塩化第二鉄液をエッチング液として用い、前
記レジスト膜より露出した金属素材部位に選択的にエッ
チングを行う第一エッチング工程と、前記第一エッチン
グ工程後に、液温が50〜70℃、ボーメ濃度が50以上の塩
化第二鉄液をエッチング液として用い、最終的に所望す
るエッチング形状にするとともに、前記第一エッチング
で得られたエッチング面の整面および、第一エッチング
でエッチング面に析出した金属の溶解除去を行う第二エ
ッチング工程と、前記レジスト膜を剥膜する工程とを少
なくとも具備することを特徴とするエッチング部品の製
造方法を提供することで、上記の課題を解決したもので
ある。
【0015】上述した(従来の技術)の項で記したよう
に、最終的にエッチング部品の品質を落とす要因とし
て、エッチング面の粗面化が上げられていた。そこで本
発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行い、
フォトリソグラフィー法を用いたエッチング部品の製造
方法において、二回に分けてエッチング工程を行うこと
を提案するものである。
【0016】以下に本発明を、エッチング部品、例えば
リードフレームの製造に用いた場合の一例を示す図面を
用い、説明を行う。まず、リードフレームとなる、例え
ば42合金(鉄−ニッケル合金)または銅合金等の板状の
金属素材1を用い、上述した(従来の技術)の項で記し
たリードフームの製造工程等に従い、パターン露光、現
像、および硬膜処理まで終了し、図2(b)に示すよう
に、所定パターンに従って一部金属素材を露出したレジ
スト膜2’が金属素材1の両面に設けられているもので
ある。
【0017】次いで図1に示すように、上記の金属素材
1は左から右に搬送され、第一エッチングチャンバー3
内に入り第一エッチングを行い、レジスト膜2’より露
出した金属素材1部位を除去し、金属素材1の表裏が貫
通した状態を得る。なお、第一エッチングの進度は、後
述する第二エッチングの条件、使用する金属素材、必要
とするエッチング形状等を考慮し、製造条件毎に適宜設
定することが望ましいといえる。また、第一エッチング
は、微細パターンを得るべく、液温が70〜 100℃、ボー
メ濃度が50以上の塩化第二鉄液を用い、液圧を 4〜10 K
gf/cm2 のスプレー法とした高温高圧エッチング法にて
行っても良く、または、生産効率を上げるため、比較的
低濃度の塩化第二鉄液でスプレーエッチングを行っても
構わない。
【0018】次いで、第一エッチングを行った後、金属
素材1をエッチング液7bを持つディップ槽4に搬送
し、第二エッチングを行うものである。金属素材1に第
二エッチングを行い、最終的に所望するエッチング形状
にするとともに、第一エッチングで得られたエッチング
面の整面処理を行い、図2(c)を得る。これが本発明
の、特徴となっている。
【0019】第一エッチングでは、前述した(従来の技
術)の項で記した理由、すなわち、低濃度のエッチング
液の使用で、第一エッチングで得られるエッチング面が
図4(a)の例に示すように凹凸10が多い状態となり、
また、異なった材質の金属素材を同一のエッチング液で
処理する等で、析出金属12が付着した状態となってしま
う。しかし、第二エッチングを行い最終的に所望するエ
ッチング形状にするとともに、第一エッチングで得られ
たエッチング面の整面処理を行うことで、エッチング面
の凹凸10を溶解除去し、かつ、エッチング面に付着して
いた析出金属12も溶解除去することができる。これによ
り、第二エッチングで得られるエッチング面は、図4
(b)の例に示すように表面平滑とすることができる。
【0020】なお、第二エッチングの条件においても、
第一エッチングの条件、使用する金属素材、必要とする
エッチング形状等を考慮し、エッチング液濃度、エッチ
ング時間等は製造条件毎に適宜設定することが望ましい
といえるが、本発明者らは、後述する実施例等より経験
的に、液温が50〜70℃、ボーメ濃度が50以上のエッチン
グ能力が高く、微細パターン化に適した高濃度の塩化第
二鉄液をエッチング液として用いることを提案するもの
である。
【0021】次いで、第二エッチング液は、エッチング
面の整面処理を行うことを目的とするため、新鮮な液で
あることが望ましいといえる。本発明における第一エッ
チングでは、疲労したエッチング液を使用する、および
異なった材質の金属素材を同一のエッチング液で処理す
る等で、エッチング液中に金属が溶解しエッチング時に
エッチング面に金属が析出することが許されるが、第二
エッチングにおいてはエッチング面の整面処理を行うた
め、エッチング面への金属析出は許されない。
【0022】このため、本発明による製造方法では、第
一エッチングおよび第二エッチングにおけるエッチング
条件が異なることと合わせ、第一エッチングおよび第二
エッチングに用いるエッチング液を別系統としている。
例えば図1の例では、第一エッチングチャンバー3には
第一エッチング液槽5からエッチング液7aをポンプ11
aにより供給し、使用後のエッチング液7aは第一エッ
チング液槽5に戻し、液を循環し再使用している。次い
で、ディップ槽4には第二エッチング液槽6よりエッチ
ング液7bを供給しているものである。ここで、第二エ
ッチング液7bは新鮮であることが望ましいことより、
本実施例では、新鮮なエッチング液7bを入れた第二エ
ッチング液槽6よりポンプ 11bにてエッチング液7b
を、例えば毎分 5l の流量で常時ディップ槽4に供給
し、ディップ槽4よりオーバーフローした液は第二エッ
チング液槽6に戻さないものとしている。これにより、
ディップ槽6中のエッチング液7bを常に新鮮な状態に
保つものである。
【0023】なお本実施例においては、ディップ槽4よ
りオーバーフローしたエッチング液7bを、濃度調整手
段8等にて、例えば濃度を薄める等して、第一エッチン
グ液7aとして必要な濃度条件に調整した上で第一エッ
チング液槽5に送ることで、エッチング液を有効に使用
しているものである。また、図1の例では、第一エッチ
ング液槽5よりオーバーフローしたエッチング液7aは
廃棄しているものである。
【0024】次いで、第二エッチングの終了した金属素
材1に対し、従来通りの工程、すなわち、例えば水洗チ
ャンバー13にて水洗洗浄後、レジスト膜2’の剥膜を行
ない水洗乾燥した後、必要により公知の方法、例えば、
メッキ液を噴射する等の方法によりインナーリードの先
端部に部分貴金属メッキ処理等を行い、最終的にリード
フレーム9を得るものである。
【0025】なお、本発明の実施形態は図1に限定され
るものではない。例えば、図1においては、第二エッチ
ングを浸漬法としているが、第二エッチングはスプレー
法で行われても構わないといえ、同様に第一エッチング
は浸漬法であっても良いといえる。また図1では、金属
素材1が帯状となっている例を示しているが、金属素材
1は枚葉であっても構わない。要は、エッチングを二段
階に分け、第一エッチングで得られたエッチング面の整
面および、第一エッチングでエッチング面に析出した金
属の溶解除去を行うとともに最終的に所望する形状にエ
ッチングする工程を、第二エッチングで行う構成になっ
ていれば構わないといえる。
【0026】
【作用】本発明によるエッチング部品の製造方法では、
第二エッチングを行い、第一エッチングで得られたエッ
チング面の整面処理を行いエッチング面の凹凸を溶解除
去するとともに、エッチング面に析出していた金属を溶
解除去し、最終的に所望するエッチング形状としてい
る。このため、第二エッチング後に得られるエッチング
面は表面平滑となるものである。これにより、第一エッ
チングにおいては、生産効率を上げるべく低濃度のエッ
チング液を用いることでエッチング面が粗くなる、また
は、異なる材質の金属素材を同一のエッチング液により
処理することでエッチング面に金属が析出する等が許さ
れることとなる。
【0027】
【実施例】本発明をリードフレームの製造に用いた実施
例を、以下に記す。 <実施例1>まず、リードフレームとなる板状の金属素
材1として板厚 0.125mmの銅合金(古河電工(株)製、
商品名「EFTEC64T」)を用い脱脂、整面処理を
行なった。次いで、金属素材1の両面に、フォトレジス
ト(東京応化(株)製、商品名「PMER」)を塗布
し、70℃の雰囲気で30分間プレベークを行い、図2
(a)に示すように、金属素材1上にフォトレジスト膜
2を得た。
【0028】次いで、リードフレームのパターンとなる
部位を光透過部とし、リードフレームのパターン部位以
外を遮光部とした略同一のマスクを二枚用い、金属素材
の片面に一枚のマスクを当て、金属素材の他方の片面の
相対する位置にもう一枚のマスクを密着して当て、両面
より 600mJ/cm2 で紫外線露光を行い、リードフレーム
のパターンとなる部位の感光性樹脂の光硬化を行なっ
た。
【0029】次いで、アルカリ現像液を用い、 2Kg/cm
2 のスプレー現像を行うことにより、未露光未硬化部の
感光性樹脂の除去を行い、図2(b)に示すようにリー
ドフレームのパターンとなる部位以外の金属素材1をフ
ォトレジスト膜2’から露出させた。次いで、110 ℃の
雰囲気で30分間ベーキングを行い、フォトレジスト膜
2’の硬膜処理とした。
【0030】次いで、本発明の製造方法により、上記の
金属素材1に対して図1に示すようにエッチング処理を
行った。すなわち、第一エッチングチャンバー3内で第
一エッチングを行った。その際、エッチングは、液温20
℃においてボーメ濃度50°の塩化第二鉄液を用い、80
℃、 5Kg/cm2 のスプレーエッチングとし、エッチング
時間は50秒とした。次いで、ディップ槽4内にて第二エ
ッチングを行った。その際、エッチングは、液温20℃に
おいてボーメ濃度52°の塩化第二鉄液を用い、70℃の液
温中に15秒間浸漬した。上記の二回のエッチングで、リ
ードフレームのパターンとなる部位以外の金属素材1を
エッチング除去するとともにエッチング面の整面を行
い、リードフレームのパターンとなる部位以外を貫通さ
せた図2(c)を得た。
【0031】次いで、水洗チャンバー13にて金属素材1
を水洗洗浄してから、フォトレジスト膜2’を剥膜し水
洗乾燥した後、メッキ液を噴射する方法によりインナー
リードの先端部に部分貴金属メッキ処理を行い、図2
(d)に示すようにリードフレーム9aを得た。
【0032】<実施例2>次いで、上記<実施例1>を
複数回繰り返して行った後、今度はリードフレームとな
る板状の金属素材として板厚 0.125mmの42合金(鉄−ニ
ッケル合金)(日立金属(株)製、商品名「YEF−4
2」)を用い、上記<実施例1>と同一の製造手段にて
リードフレーム9bを得た。すなわち、第一エッチング
液は更新せず、上記<実施例1>を複数回繰り返して行
った後のものをそのまま用いるものであり、この時の製
造工程および条件は、第一エッチングのエッチング時間
のみを 100秒とした以外は、上記<実施例1>と同様の
製造工程および条件にて行ったものである。なお、この
時の第一エッチング液を調べたところ、すでに<実施例
1>で複数回のエッチングを行っていたため、液中に
は、 100g/lの銅が溶解していた。また、<実施例2
>における第一エッチング後のリードエッチング面をE
PMA(電子プローブX線マイクロアナライザー)を用
いて分析したところ、銅が2.32wt%析出していた。な
お、第二エッチング液は、図1に示すように、常時新鮮
なエッチング液を供給していたものである。
【0033】上記の<実施例1>および<実施例2>で
得られたリードフレーム9aおよび9bのエッチング面
を調べたところ、表面平滑となっており、また、リード
フレーム9bのエッチング面をEPMAを用いて分析し
たところ、銅は検出されなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明によるエッチング部品の製造方法
では、第二エッチングを行い、第一エッチングで得られ
たエッチング面の整面処理を行いエッチング面の凹凸を
溶解除去するとともに、エッチング面に析出していた金
属を溶解除去し、最終的に所望するエッチング形状とし
ている。このため、第二エッチング後に得られるエッチ
ング面は表面が平滑かつ清浄となるものである。
【0035】これにより、第一エッチングにおいて生産
効率を上げるべく低濃度のエッチング液を用いたとして
も表面平滑なエッチング部品を得ることができる。ま
た、同一のエッチング液、すなわち、同一のエッチング
装置にて、異なる材質の金属素材を処理したとしても、
金属の析出の無い表面が平滑かつ清浄なエッチング部品
を得ることができるといえる。すなわち、従来の製造方
法で必要とされていたエッチング液の交換作業を行うこ
となく、異なる材質の金属素材を製造工程に流せること
で生産効率が向上し、かつ、交換作業が不要となり作業
効率の向上となる等、本発明は高品質かつ微細パターン
が形成されたエッチング部品を効率良く製造するうえで
実用上優れているといえる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエッチング部品の製造方法の一実
施例の要部を示す説明図。
【図2】(a)〜(d)は従来のエッチング部品の製造
方法の一例の要部を工程順に示す断面説明図。
【図3】従来のエッチング部品の製造方法で得られるエ
ッチング面の一例を示す断面説明図。
【図4】(a)〜(b)は本発明によるエッチング部品
の製造方法で得られるエッチング面の例を工程順に示す
断面説明図。
【符号の説明】
1 金属素材 2 レジスト膜 3 エッチングチャンバー 4 ディップ槽 5 第一エッチング液槽 6 第二エッチング液槽 7 エッチング液 8 濃度調整手段 9 リードフレーム 10 凹凸 11 ポンプ 12 析出金属 13 水洗チャンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 龍二 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 掛橋 達朗 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォトリソグラフィー法を用いたエッチン
    グ部品の製造方法において、板状の金属素材表面に所定
    のパターンに従って一部金属素材表面を露出させたレジ
    スト膜を形成する工程と、塩化第二鉄液をエッチング液
    として用い、前記レジスト膜より露出した金属素材部位
    に選択的にエッチングを行う第一エッチング工程と、前
    記第一エッチング工程後に、液温が50〜70℃、ボーメ濃
    度が50以上の塩化第二鉄液をエッチング液として用い、
    最終的に所望するエッチング形状にするとともに、前記
    第一エッチングで得られたエッチング面の整面および、
    第一エッチングでエッチング面に析出した金属の溶解除
    去を行う第二エッチング工程と、前記レジスト膜を剥膜
    する工程とを少なくとも具備することを特徴とするエッ
    チング部品の製造方法。
  2. 【請求項2】第一エッチングを、液温が70〜 100℃、ボ
    ーメ濃度が50以上の塩化第二鉄液を用い、液圧を 4〜10
    Kgf/cm2 のスプレー法とした高温高圧エッチング法に
    て行うことを特徴とする請求項1記載のエッチング部品
    の製造方法。
  3. 【請求項3】第二エッチングを浸漬法もしくはスプレー
    法で行うことを特徴とする請求項1または2記載のエッ
    チング部品の製造方法。
  4. 【請求項4】第一エッチングに用いるエッチング液と第
    二エッチングに用いるエッチング液とが各々別の液槽に
    て調合され、前記の液槽より各エッチング液が別の経路
    により各エッチング手段に供給されることを特徴とする
    請求項1、2また3記載のエッチング部品の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020245709A1 (en) * 2019-06-07 2020-12-10 3M Innovative Properties Company Method of finishing a metallic surface

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020245709A1 (en) * 2019-06-07 2020-12-10 3M Innovative Properties Company Method of finishing a metallic surface

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